JP2004353264A - トンネル合流部の構築方法およびトンネル合流部 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本線トンネル1とランプ部トンネル3を併設し、上半部をつなぐ弧状パイプ17、下半部をつなぐ弧状パイプ19を設置する。次に、弧状パイプ17の端部と弧状パイプ19の端部をパイプ21で連結して環状パイプ23を形成し、環状パイプ23間の地盤を改良して、環状パイプ23と本線トンネル1の側部51とランプ部トンネル3の側部49とで囲まれた地盤15を掘削する。そして、本線トンネル1とランプ部トンネル3の外部に配置された環状パイプ23の内周面に沿って一次覆工27を施し、本線トンネル1の側部51、ランプ部トンネルの側部49の所定の部分を撤去する。その後、環状パイプ23の残りの部分の内周面および一次覆工27の内周面に沿って、二次覆工33を施す。
【選択図】図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル合流部の構築方法およびトンネル合流部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、地下トンネルのランプ部を非開削工法で構築するためには、本線地下トンネルから大規模な地盤改良を行い、山岳工法で切り広げを行っていた。また、一方から掘進してきた1機以上のシールド機に、他方から掘進してきた2機以上のシールド機を地中で接合する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−60979号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本線地下トンネルからでは、完全な地盤改良を行うことが難しい。また、今後ニーズが増えると考えられる大深度地下では、水圧が高いことから、地盤改良に頼ったトンネルの構築には安全性上問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、大深度地下においても安全に施工できるトンネル合流部の構築方法およびトンネル合流部を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための第1の発明は、2本のトンネルの合流部の構築方法であって、第1のトンネルと、第2のトンネルを併設する工程(a)と、前記第1のトンネル及び前記第2のトンネルを貫通する複数の環状のパイプを設置し、パイプルーフを形成する工程(b)と、前記パイプルーフと前記第1のトンネルと前記第2のトンネルとで囲まれた地盤を掘削し、前記第1のトンネル及び前記第2のトンネルの対向する側部を撤去する工程(c)と、前記パイプルーフの内側を覆工する工程(d)とを具備することを特徴とするトンネル合流部の構築方法である。
【0007】
第1のトンネル、第2のトンネルは、例えば、本線トンネルとランプ部トンネルである。パイプルーフは、本線トンネルの上半部とランプ部トンネルの上半部の間、下半部と下半部の間にそれぞれ弧状のパイプを設置し、本線トンネル内部及びランプ部トンネルの内部で上下に設置された弧状のパイプの端部を連結して環状にし、環状のパイプの間の止水を行うことにより形成される。
【0008】
工程(b)と工程(c)の間には、パイプルーフの外周面と第1のトンネルの内周面との間に第1の補強部材が、パイプルーフの外周面と第2のトンネルの内周面との間に第2の補強部材が設置される。第1の補強部材、第2の補強部材は、例えばコンクリートである。
【0009】
工程(a)において、本線トンネル、ランプ部トンネルの内空は、必要に応じて拡幅される。例えば、合流部の始点で、本線トンネルの内空及びランプ部トンネルの内空を、互いに対向しない側に拡幅し、合流部の終点で、本線トンネルの内空を、ランプ部トンネルと対向しない側を縮幅して通常断面に戻す。
【0010】
このとき、本線トンネルでは、合流部の始点から所定の距離を進んだ位置で、ランプ部トンネルと対向する側を縮幅して内空を通常断面に戻し、合流部の終点まで所定の距離を残した位置で、内空をランプ部トンネルと対向する側に拡幅するのが望ましい。また、ランプ部トンネルでは、始点から所定の距離を進んだ位置で、本線トンネルと対向しない側を縮幅して内空を通常断面に戻すのが望ましい。
【0011】
第1の発明では、第1のトンネルと、第2のトンネルを併設し、第1のトンネル及び第2のトンネルを貫通する複数の環状のパイプを設置してパイプルーフを形成する。そして、パイプルーフと第1のトンネルと第2のトンネルとで囲まれた地盤を掘削し、第1のトンネル及び第2のトンネルの所定の部分を撤去して、パイプルーフの内側を覆工する。
【0012】
第2の発明は、第1の発明のトンネル合流部の構築方法を用いて構築されたトンネル合流部である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、合流部計画区間13付近の本線トンネル1、ランプ部トンネル3を水平面で切断した断面図を、図2は、合流部43を水平面で切断した断面図を、図3は、合流部43の加速区間9を構築する各工程を示す図である。図3の各図は、図1のA1−A1及び図2のA2−A2に示す位置で、本線トンネル1、ランプ部トンネル3等を垂直面で切断した断面図である。
【0014】
図2、図3の(d)に示すように、合流部43は、本線トンネル1、ランプ部トンネル3、複数の環状パイプ23からなるパイプルーフ、コンクリート29、コンクリート31、一次覆工27、二次覆工33等で構成される。合流部43は、合流開始区間7、加速区間9、合流終了区間11の3区間に分けられる。
【0015】
図1、図2に示すように、本線トンネル1、ランプ部トンネル3は、併設されたシールドトンネルである。本線トンネル1では、合流開始区間7の側部45b、加速区間9の側部45a、合流終了区間11の側部45cが、通常区間10の側部45dより外側(図2の矢印X1に示す方向)に設置される。ランプ部トンネル3では、合流開始区間7の側部47bが、通常区間10の側部47dより外側(図2の矢印X2に示す方向)に設置される。また、所定の区間において、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の対向する部分である側部51、側部49(図1)が撤去される。
【0016】
図3の(d)に示すように、環状パイプ23は、本線トンネル1の上半部とランプ部トンネル3の上半部との間に設置される弧状パイプ17、本線トンネル1の下半部とランプ部トンネル3の下半部との間に設置される弧状パイプ19、弧状パイプ17と弧状パイプ19とを連結するパイプ21からなる。環状パイプ23は、トンネルの軸方向に所定の間隔で設けられる。環状パイプ23の内部には、コンクリートが打設される。
【0017】
コンクリート29、コンクリート31は補強部材である。コンクリート31は、環状パイプ23の外周面と本線トンネル1の内周面との間に設置され、コンクリート29は、環状パイプ23の外周面とランプ部トンネル3の内周面との間に設置される。
【0018】
一次覆工27は、環状パイプ23のうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に配置された部分の内周面に沿って設置される。一次覆工27には、例えば鉄板が用いられる。一次覆工27は、環状パイプ23間の止水のための部材である。二次覆工33は、環状パイプ23のうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の内部に配置された部分の内周面、および、一次覆工27の内周面に沿って設置される。二次覆工33には、例えばコンクリートが用いられる。
【0019】
次に、合流部43を構築する方法について説明する。合流部計画区間13、計画道路5は、合流開始区間7、加速区間9、合流終了区間11の3区間に分けられる。合流部43を構築するには、まず、図1に示すように、全区間にわたって地盤15内に本線トンネル1、ランプ部トンネル3を形成する。本線トンネル1、ランプ部トンネル3は、図1の矢印Yに示す方向を掘削方向前方として、既往の拡幅シールド機、拡幅シールド工法を用いて形成される。本線トンネル1とランプ部トンネル3は、合流部計画区間13において、併設される。
【0020】
本線トンネル1を形成する際には、合流開始区間7の始点で、ランプ部トンネル3と対向しない側部45bを拡幅し、トンネル内空を拡げる。また、合流開始区間7の終点で、ランプ部トンネル3と対向する側部51bを縮幅し、トンネル内空を通常断面に戻す。
【0021】
さらに、合流終了区間11の始点で、ランプ部トンネル3と対向する側部51cを拡幅してトンネル内空を拡げ、合流終了区間11の終点で、ランプ部トンネルと対向しない側部45cを縮幅してトンネル内空を通常断面に戻す。
【0022】
また、ランプ部トンネル3を形成する際には、合流開始区間7の始点で、本線トンネル1と対向しない側部47bを拡幅してトンネル内空を拡げ、合流開始区間7の終点で、側部47bを縮幅してトンネル内空を通常断面に戻す。
【0023】
本線トンネル1、ランプ部トンネル3を形成した後、合流部43の合流開始区間7を構築する。図4は、合流部43の合流開始区間7を構築する各工程を示す図である。図4の(a)は、弧状パイプ17bと弧状パイプ19bを設置した状態を示す図であり、図1のB1−B1による断面図である。前述したように、合流開始区間7では、本線トンネル1の内空、ランプ部トンネル3の内空は、いずれも拡幅されている。
【0024】
合流部43の合流開始区間7を構築するには、まず、図4の(a)に示すように、本線トンネル1の上半部とランプ部トンネル3の上半部との間に、弧状パイプ17bを設置する。また、本線トンネル1の下半部とランプ部トンネル3の下半部との間に、弧状パイプ19bを設置する。弧状パイプ17b、弧状パイプ19bは、掘削機で地盤14内を一方のトンネルから他方のトンネルに向けて掘削しつつ、孔内にパイプを設置して形成される。
【0025】
図4の(b)は、環状パイプ23bとコンクリート29b、コンクリート31bを設置し、凍土25bを形成した状態を示す図である。弧状パイプ17b、弧状パイプ19bを設置した後、図4の(b)に示すように、本線トンネル1およびランプ部トンネル3の内部で、弧状パイプ17bの端部と弧状パイプ19bの端部とをパイプ21bで連結して、環状パイプ23bを形成する。
【0026】
環状パイプ23bを形成した後、環状パイプ23bの外周面と本線トンネル1の側部45bの内周面との間にコンクリート31bを充填する。また、環状パイプ23bとランプ部トンネル3の側部47bの内周面との間にコンクリート29bを充填する。さらに、環状パイプ23bのうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に配置された部分の周囲に、凍結工法により凍土25bを形成する。凍土25bは、複数の環状パイプ23bの間を止水するために形成される。
【0027】
図4の(c)は、環状パイプ23bの内側を掘削し、一次覆工27bを施した状態を示す図である。凍土25bを形成した後、図4の(c)に示すように、環状パイプ23bと本線トンネル1の側部51bとランプ部トンネル3の側部49bとで囲まれた部分の地盤15b(図4の(b))を掘削する。
【0028】
次に、環状パイプ23bのうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に設置された部分の内周面に沿って、一次覆工27bを施す。そして、環状パイプ23bの外側に残った凍土25bの凍結を解除し、環状パイプ23b内にコンクリートを打設する。凍土25bの凍結解除後は、一次覆工27bによって環状パイプ23b間の止水性が確保される。
【0029】
図4の(c)に示す工程を終えた後、合流開始区間7の終点側の所定の区間で、図2に示すように、本線トンネル1とランプ部トンネル3の対向する部分である側部51b、側部49bのセグメントを撤去する。
【0030】
図4の(d)は、合流部43の合流開始区間7が完成した状態を示す図であり、図2のB2−B2による断面図である。本線トンネル1の側部51a、ランプ部トンネル3の側部49bのセグメントを撤去した後、図2、図4の(d)に示すように、環状セグメント23bのうち本線トンネル1およびランプ部トンネル3の内部に配置された部分の内周面、および、一次覆工27bの内周面に沿って、二次覆工33bを施す。そして、本線トンネル1内に道路37を、ランプ部トンネル3内に道路39を構築する。図2に示すように、道路37と道路39は、合流開始区間7の終点側の区間で接合される。
【0031】
合流開始区間7の構築後または構築と並行して、加速区間9を構築する。加速区間9は、合流開始区間7とほぼ同様にして構築される。図3の(a)は、弧状パイプ17aと弧状パイプ19aを設置した状態を示す図であり、図1のA1−A1による断面図である。前述したように、加速区間9では、本線トンネル1の内空、ランプ部トンネル3の内空は、いずれも通常断面である。
【0032】
加速区間9を構築するには、まず、図3の(a)に示すように、本線トンネル1の上半部とランプ部トンネル3の上半部との間に弧状パイプ17aを、本線トンネル1の下半部とランプ部トンネル3の下半部との間に弧状パイプ19aを設置する。弧状パイプ17a、弧状パイプ19aは、掘削機で地盤15a内を一方のトンネルから他方のトンネルに向けて掘削しつつ孔内にパイプを設置して形成される。
【0033】
図3の(b)は、環状パイプ23aとコンクリート29a、コンクリート31aを設置し、凍土25aを形成した状態を示す図である。弧状パイプ17a、弧状パイプ19aを設置した後、図3の(b)に示すように、環状パイプ23b(図4)と同様にして環状パイプ23aを形成する。
【0034】
そして、環状パイプ23aの外周面と本線トンネル1の側部45aの内周面との間にコンクリート31aを、環状パイプ23aとランプ部トンネル3の側部47aの内周面との間にコンクリート29aを充填する。さらに、環状パイプ23aのうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に設置された部分の周囲に、凍結工法により凍土25aを形成する。
【0035】
図3の(c)は、環状パイプ23aの内側を掘削し、一次覆工27aを施した状態を示す図である。凍土25aを形成した後、図3の(c)に示すように、環状パイプ23aと本線トンネル1の側部51aとランプ部トンネル3の側部49aとで囲まれた部分の地盤15a(図3の(b))を掘削する。
【0036】
次に、環状パイプ23aのうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に設置された部分の内周面に沿って、一次覆工27aを施す。そして、環状パイプ23aの外側に残った凍土25aの凍結を解除し、環状パイプ23a内にコンクリートを打設する。凍土25aの凍結解除後は、一次覆工27aによって環状パイプ23a間の止水性が確保される。
【0037】
図3の(d)は、合流部43の加速区間9が完成した状態を示す図であり、図2のA2−A2による断面図である。一次覆工27aを施した後、図2、図3の(d)に示すように、本線トンネル1とランプ部トンネル3の対向する側部51a、側部49aのセグメントを撤去する。そして、一次覆工27aの内周面、および、環状パイプ23aのうち本線トンネル1とランプ部トンネル3の内部に配置された部分の内周面に沿って、二次覆工33aを施す。そして、二次覆工33aの内部に道路35を構築する。図2に示すように、道路35は、接合された道路37と道路39の延長部分である。
【0038】
合流開始区間7や加速区間9の構築後または構築と並行して、合流終了区間11を構築する。合流終了区間11は、合流開始区間7や加速区間9とほぼ同様にして構築される。図5は、合流部43の合流終了区間11を構築する各工程を示す図である。図5の(a)は、弧状パイプ17cと弧状パイプ19cを設置した状態を示す図であり、図1のC1−C1による断面図である。前述したように、合流終了区間11では、本線トンネル1の内空は拡幅され、ランプ部トンネル3の内空は通常断面である。
【0039】
合流終了区間11を構築するには、まず、合流開始区間7や加速区間9の弧状パイプ17、弧状パイプ19と同様にして、図5の(a)に示すように、弧状パイプ17c、弧状パイプ19cを設置する。
【0040】
図5の(b)は、環状パイプ23cとコンクリート29c、コンクリート31c、一次覆工27cを設置した状態を示す図である。弧状パイプ17c、弧状パイプ19cを設置した後、合流開始区間7や加速区間9の環状パイプ23と同様にして、図5の(b)に示すように、環状パイプ23cを形成する。
【0041】
次に、環状パイプ23cの外周面と本線トンネル1の側部45cの内周面との間にコンクリート31cを、環状パイプ23cとランプ部トンネル3の側部47cの内周面との間にコンクリート29cを充填する。そして、環状パイプ23c間を凍土(図示せず)により止水して、環状パイプ23cと本線トンネル1の側部51cとランプ部トンネル3の側部47cとで囲まれた部分の地盤15c(図5の(a))を掘削する。
【0042】
地盤15cの掘削後、環状パイプ23cのうち、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の外部に設置された部分の内周面に沿って、一次覆工27cを施す。一次覆工27cは、環状パイプ23c間の止水性を確保する。次に、環状パイプ23cの外側に残った凍土(図示せず)の凍結を解除し、環状パイプ23c内にコンクリートを打設する。そして、図2、図5の(b)に示すように、本線トンネル1とランプ部トンネル3の対向する側部51c、側部49cのセグメントを、一部を残して撤去する。
【0043】
図5の(c)は、合流部43の合流終了区間11が完成した状態を示す図であり、図2のC2−C2による断面図である。側部51c、側部49cのセグメントの撤去後、一次覆工27cの内周面、および、環状パイプ23cのうち本線トンネル1とランプ部トンネル3の内部に配置された部分の内周面に沿って、二次覆工33cを施し、二次覆工33cの内部に道路41を構築する。図2に示すように、道路41では、道路35の幅を徐々に減少させ、通常幅に戻す。
【0044】
図3から図5に示すように、合流開始区間7、加速区間9、合流終了区間11を順次構築し、本線トンネル1とランプ部トンネル3の合流部43と、その内部に構築される道路53の全体を完成する。道路53は、道路35、道路37、道路39、道路41等からなる。道路53は、例えば合流部や分岐部として使用される。
【0045】
このように、本実施の形態では、本線トンネル1とランプ部トンネル3を貫通する環状パイプ23を形成し、図3の(d)等に示すように、耐荷構造の環状パイプ23を合流部43の躯体に用いる。このとき、弧状パイプ17、弧状パイプ19を本線トンネル1およびランプ部トンネル3内で連結することにより、確実な耐荷構造とすることができる。
【0046】
また、本線トンネル1とランプ部トンネル3をシールドトンネルとすることにより、大深度でも安全に合流部43を施工することができる。さらに、図2に示すように、本線トンネル1、ランプ部トンネル3の所定の部分を拡幅して側部45a、45b、45c、側部47aを通常区間10の側部45d、側部47dより外側に設置し、環状パイプ23を通常区間10の側部45d、側部47dの延長上に配置するため、環状パイプ23が建築限界を侵すことがない。
【0047】
なお、本実施の形態では、環状パイプ23間の止水に凍結工法を用いたが、他の工法によって地盤改良を行うこともある。また、本実施の形態では、道路トンネルを例として説明したが、同様の方法で道路以外の用途のトンネルの合流部43を形成してもよい。
【0048】
合流部43を構成する本線トンネル1、ランプ部トンネル3は、図1に示す形状に限らない。例えば、加速区間9で本線トンネル1、ランプ部トンネル3の内空を通常断面に戻さなくてもよい。但し、通常断面に戻す方が、より経済的に施工できる。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、大深度地下においても安全に施工できるトンネル合流部の構築方法およびトンネル合流部を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合流部計画区間13付近の本線トンネル1、ランプ部トンネル3を水平面で切断した断面図
【図2】合流部43を水平面で切断した断面図
【図3】合流部43の加速区間9を構築する各工程を示す図
【図4】合流部43の合流開始区間7を構築する各工程を示す図
【図5】合流部43の合流終了区間11を構築する各工程を示す図
【符号の説明】
1………本線トンネル
3………ランプ部トンネル
7………合流開始区間
9………加速区間
11………合流終了区間
13………合流部計画区間
15………地盤
17、19………弧状パイプ
21………パイプ
23………環状パイプ
27………一次覆工
29、31………コンクリート
33………二次覆工
43………合流部
45、47、49、51………側部
Claims (6)
- 2本のトンネルの合流部の構築方法であって、
第1のトンネルと、第2のトンネルを併設する工程(a)と、
前記第1のトンネル及び前記第2のトンネルを貫通する複数の環状のパイプを設置し、パイプルーフを形成する工程(b)と、
前記パイプルーフと前記第1のトンネルと前記第2のトンネルとで囲まれた地盤を掘削し、前記第1のトンネル及び前記第2のトンネルの対向する側部を撤去する工程(c)と、
前記パイプルーフの内側を覆工する工程(d)と、
を具備することを特徴とするトンネル合流部の構築方法。 - 前記工程(b)と前記工程(c)との間に、前記パイプルーフの外周面と前記第1のトンネルの内周面との間に第1の補強部材を、前記パイプルーフの外周面と前記第2のトンネルの内周面との間に第2の補強部材を設置する工程(e)をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のトンネル合流部の構築方法。
- 前記工程(a)において、
合流部の始点で、前記第1のトンネルの内空及び前記第2のトンネルの内空を、互いに対向しない側に拡幅し、
前記合流部の終点で、前記第1のトンネルの内空を、前記第2のトンネルと対向しない側を縮幅して通常断面に戻すことを特徴とする請求項1記載のトンネル合流部の構築方法。 - 前記工程(a)において、
前記始点から所定の距離を進んだ位置で、前記第1のトンネルの内空を、前記第2のトンネルと対向する側を縮幅して通常断面に戻し、
前記終点まで所定の距離を残した位置で、前記第1のトンネルの内空を、前記第2のトンネルと対向する側に拡幅することを特徴とする請求項3記載のトンネル合流部の構築方法。 - 前記工程(a)において、前記始点から所定の距離を進んだ位置で、前記第2のトンネルの内空を、前記第1のトンネルと対向しない側を縮幅して通常断面に戻すことを特徴とする請求項3記載のトンネル合流部の構築方法。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載されたトンネル合流部の構築方法によって構築されたことを特徴とするトンネル合流部。
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