JP2004347648A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】a−Si感光体の光導電層の成膜工程中に、光導電層上に発生する球状突起を取り除くことができ、画像欠陥を低減できる電子写真感光体の製造方法を提供する。
【解決手段】a−Si感光体の光導電層の成膜工程中に、少なくとも2回以上の研磨、洗浄、乾燥等の処理を行なうことにより、光導電層上に発生した球状突起を取り除くことができ、画像欠陥を低減できる。その結果、画像欠陥を大幅に改善させた電子写真感光体の製造可能になる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像欠陥の少ないアモルファスシリコン電子写真感光体を製造する方法、に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、画像欠陥の少ない、良好な画像形成を長期間維持することができるアモルファスシリコン電子写真感光体を製造する方法、及びその電子写真感光体に関する。
【0003】
従来、半導体デバイス、電子写真感光体、画像入力用ラインセンサー、撮像デバイス、光起電力デバイス、その他各種エレクトロニクス素子、光学素子等に用いる素子部材として、アモルファスシリコン、例えば水素または/及びハロゲン(例えばフッ素、塩素等)で補償されたアモルファスシリコン(以下、a−Si(H,X)と略記する)に代表される非晶質薄膜、または、ダイヤモンド薄膜やポリシリコン薄膜のような結晶性薄膜が提案され、その中のいくつかは実用に付されている。
【0004】
これら非晶質薄膜、結晶性薄膜は、化学的または、物理的に形成される。
【0005】
電子写真感光体のような大面積を有する堆積膜を形成する場合、近年では化学的成長法の一種であるCVD(Chemical Vapor Deposition 化学気相成長)法が主流である。CVD法は、膜を堆積する際の反応容器内の圧力により常圧CVD法、減圧CVD法に分けられ、更に、導入ガスをプラズマ化するプラズマCVD法と呼ばれるCVD法がある。
【0006】
その中でも膜厚、膜質の均一化が容易であるプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波、あるいはマイクロ波によるグロー放電によって分解し、ガラス、石英、耐熱性合成樹脂フィルム、ステンレス、アルミニウムなどの基体上に堆積膜を形成する方法がよく用いられ、そのための装置構成も各種提案されている。
【0007】
従来、光導電体及びその製造方法には、導電性の支持体を収納し、シリコンを含む反応ガスを有する反応容器内でのシリコンを含む複数の非晶質材料層を積層する成膜工程中で、一旦成膜工程を中段し、表面を研磨した後、成膜工程を再開する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、水洗浄に関しては、記光受容層を形成する工程の前に、導電性基体の表面層を所定の精度で切削する工程と、この切削工程後に、切削された導電性基体表面を洗浄する工程及び洗浄された導電性基体の表面を純水に接触させる工程とを行うようにしたので、均一な高品位の画像を与える電子写真感光体を安価に、かつ安定して有機溶剤等による環境の汚染の心配がなく製造する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平01−086149号公報
【特許文献2】
特登録2786756
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】
このような従来の電子写真感光体製造方法により、真空反応容器内の清掃を厳格に行えばある程度欠陥の少ない電子写真感光体を得ることは可能である。しかし、これら従来の電子写真感光体の製造方法では、電子写真用感光体のように大面積で比較的厚い堆積膜が要求される製品については、例えば均一膜質で光学的及び電気的諸特性の要求を満足し、かつ電子写真プロセスにより画像形成時に画像欠陥の少ない堆積膜を高収率で得るのは難しいという解決すべき問題が残存している。
【0011】
特に、a−Si堆積膜は支持体表面あるいは堆積膜表面に数μmオーダーのダスト等核となるものが付着していた場合、堆積中にその核として異常成長、いわゆる「球状突起」が成長してしまうという性質を持っている(図1、支持体101、光導電層102、表面層103、ダスト104、球状突起105)。
【0012】
球状突起は核を起点とした円錐形を逆転させた形をしており、正常部に比べて帯電電荷の保持能力が低い性質を持っている。
【0013】
このため、球状突起のある部分は、画像上ではべた黒画像で白い点となって現れる(反転現像の場合はべた白画像に黒い点となって現れる)。このいわゆる「ポチ」と呼ばれる画像欠陥は年々規格が厳しくなっており、大きさによってはA3用紙に数個存在していても不良として扱われることがある。さらには、カラー複写機に搭載される場合にはさらに規格は厳しくなり、A3用紙に1個存在していても不良となる場合がある。
【0014】
この球状突起の核を少なくするため、使用する支持体は堆積前に精密に洗浄され、反応容器に設置する行程は全てクリーンルームあるいは真空下で作業が行われる。このようにして、堆積開始前における支持体上の付着物は極力少なくするよう努力されてきており、効果を上げてきた。しかし、球状突起の発生原因は支持体上の付着物のみではない。すなわち、a−Si感光体を製造する場合、要求される層厚が数μmから数10μmと非常に厚いため、堆積時間は数時間から数十時間に及ぶ。この間に、a−Si堆積膜は支持体のみではなく、反応容器壁や反応容器内の構造物にも堆積膜や粉体状のポリシランが堆積する。
【0015】
これらの炉壁、構造物は支持体のように管理された表面を有していないため、場合によっては密着力が弱く、長時間に渡る堆積中に膜剥がれを起こす場合があった。堆積中に僅かでも剥がれが発生すると、それがダストとなり、堆積中の感光体表面に付着し、これが起点となって球状突起の異常成長が発生してしまう。従って、高い歩留まりを維持していくためには、堆積前の支持体の管理のみならず、堆積中における反応容器内の膜剥がれの防止についても慎重な管理が必要とされ、a−Si感光体の製造を難しいものにしていた。
【0016】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述のごとき従来の電子写真感光体における諸問題の一つである安定して歩留まり良く製造し得る、画像欠陥が少なくて使いやすい電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、電子写真感光体を以下のように製造することにより、電気特性に何ら悪影響を与えず、ポチなどの画像欠陥を大幅に改善した感光体を安定して製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、導電性基体上に、少なくともシリコンを主体とする非晶質からなる光導電層を有する電子写真感光体の製造方法において、光導電層の成膜工程中に、少なくとも2回以上の研磨処理工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法に関するものである。
【0019】
また、研磨処理工程の後に洗浄処理工程を有する。
【0020】
また、洗浄処理工程の後に乾燥処理工程を有する。
【0021】
また、研磨処理工程の1回目は、前記成膜工程で基体からの層厚が3μm以上20μm以下の層形成がなされた時点でおこなう。
【0022】
また、光導電層の成膜工程は、連続して堆積される1回の層厚が少なくとも3μm以上20μm以下である。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、光導電層の成膜工程中に発生した球状突起は、少なくとも2回以上の研磨と洗浄と乾燥の処理を行うことで、低減できることを見出した。
【0024】
球状突起は、光導電層の成膜を行い始めると、光導電層の層膜厚の増加に伴い、成長する。この成長する球状突起は、光導電層の成膜を一旦中断して、光導電層表面を研磨することで、更に低減できることを確認した(図2支持体201、光導電層202、表面層203)。
【0025】
詳しくは、まず反応容器内に設置された支持体上に、光導電層の成膜を行い、光導電層が、所定の膜厚成膜されたら、一旦成膜を中断する。次に、反応容器から支持体を取り出し、その支持体を研磨装置に設置する。研磨装置により支持体上に堆積された光導電層を所定の条件で研磨する。その後、光導電層表面の洗浄と乾燥を行い、再び前述の反応容器内に設置する。そして、再び所定の条件で光導電層の成膜を行う。
【0026】
この様に、光導電層の成膜から研磨、洗浄、乾燥までの処理工程を少なくとも、2回以上行うことで、作製された感光体表面の球状突起の発生を抑制でき、その結果、画像欠陥が大幅に減少する。
【0027】
この原因に関して、本発明者らは、以下のように推測している。
【0028】
なぜなら、反応容器の装置状態によって、光導電層の表面に付着する球状突起の大きさにばらつきが生じてしまう。その結果、微小な球状突起ばかりであれば1回の研磨で除去できる場合も希にある。しかし、多くの場合は、大きさの異なる球状突起が、多数光導電層の付着するので、これを除去するために最低2回以上の研磨、洗浄、乾燥等の処理が必要である。
【0029】
また、本発明においては、前記の研磨処理工程の後に、洗浄工程を有するほうが好ましい。
【0030】
なぜなら、洗浄を行わない場合、光導電層を研磨した後、感光体の表面上に研磨カスが残ってしまう。この状態で反応容器に投入すると感光体表面上の研磨カスが成膜中に反応容器内に飛散して、容器内を汚染する可能性がある。また、感光体表面上に研磨カスが残っていると光導電層を再度成膜すると、堆積し膜剥がれが生じる場合がある。
【0031】
また、本発明においては、前記の洗浄処理工程の後に、乾燥工程を有するほうが好ましい。
【0032】
なぜなら、洗浄だけを行って乾燥を行わない場合、洗浄した後、感光体の表面上に洗浄液が残ってしまう。この状態で反応容器に投入すると光導電層を再度成膜すると、堆積し特性むらを生じる場合がある。
【0033】
また、前記研磨処理工程の1回目は、成膜工程で基体からの層厚が3μm以上20μm以下の層形成がなされた時点で、行うことが好ましい。
【0034】
なぜなら、3μm未満である場合、球状突起がまだ充分成長していない為、研磨を行っても、大幅な球状突起抑制の効果が得られず、光導電層の再成膜、研磨、洗浄、乾燥する回数が増えてしまい、コストアップになる。
【0035】
また、15μm〜20μmの膜厚が厚い範囲で球状突起は、3μm〜15μmの膜厚と比較して大きくなるが適度な研磨処理の条件で研磨を成膜回数分行えば画像欠陥が良化する。
【0036】
また、20μmより大きい場合、球状突起が成長して大きくなり研磨しても、球状突起の脱落等が発生する場合があり、感光体表面の球状突起を効果的に低減することが難しくなる場合がある。
【0037】
また、前記光導電層の成膜工程は、連続して堆積される1回の層厚が少なくとも3μm以上20μm以下であるほうが、好ましい。
【0038】
なぜなら、20μmより大きい場合、球状突起が成長して大きくなり研磨しても、球状突起の脱落等が発生する場合があり、感光体表面の球状突起を効果的に低減することが
難しくなる場合がある。さらに、特性むらは、層厚に比例して大きくなる傾向にある。そのため、1回の層厚で、堆積膜の層厚が20μmより大きくなると、その特性むらを改善するために基体の回転を行ったりして光導電層の総層厚の増大が必要となり、特性むらの改善効果及びコスト面から実用的でなくなる。
【0039】
3μm未満の場合、球状突起がまだ充分成長していない為、研磨を行っても、大幅な球状突起抑制の効果が得られず、光導電層の総層厚を目標の範囲内にするために研磨、洗浄、乾燥等の工程が多くなるので生産コストが多く掛かってしまう。
【0040】
また、光導電層の総層厚は、10μm以上60μm以下で堆積することが望ましい、10μm未満の場合、帯電能は低く、感度は悪くなる傾向になる。60μmより大きいと生産コストの方が多く掛かってしまう。
【0041】
また、研磨方法は、後述する研磨装置を用いて行ってもよい。また、研磨ローラーは、1本あるいは、2本以上のものを用いてもよい。
【0042】
2本以上の研磨ローラーを用いた場合、電子写真感光体の周方向むらも良化するメリットがある。
【0043】
また、研磨カスを取り除く洗浄装置と乾燥機に関して記載するならば、成膜炉に再度設置する前に、感光体を洗浄することは、第二の層(光導電層)の密着性向上やダスト付着低減のために望ましい。
【0044】
具体的な洗浄方法としては、清浄な布や紙で表面を拭き取ったり、望ましくは有機洗浄や水洗浄などにより精密洗浄した方が望ましい。
【0045】
特に、近年の環境に対する配慮からは後述する水洗浄装置による水洗浄がより好ましい。
【0046】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
【0047】
「本発明に係わるa−Si感光体」
図3に本発明に係わる電子写真感光体の一例を示す。
【0048】
本発明の電子写真感光体は、例えばAl、ステンレス等の導電性材料からなる支持体301上に、第一の反応容器において光導電層303までを堆積し、次に堆積途中の感光体を第一の反応容器から取り出し、次の反応容器に移し、光導電層304、305をさらに積層させ、光導電層が所定の層厚になるまで新しい反応容器に移して積層したものである。
【0049】
このように製造することによって、支持体表面から発生している球状突起や、積層途中から発生している球状突起の成長を途中で、小さな球状突起のまま止めて堆積することができ、画像欠陥には現れず、良好な画質を保つことが可能となる。
【0050】
本発明においては、光導電層の材料としてa−Siが用いられる。
【0051】
また、最表面には、必要に応じて表面層306を設けてもよい。表面層306はa−Siを母体とし、必要に応じて炭素、窒素、酸素の少なくとも1つを比較的多量に含有した層が用いられ、耐環境性、耐摩耗性や耐傷性を向上させることができる。
【0052】
尚、必要に応じて更に下部阻止層302を設けてもよい。下部阻止層302を設け、13族元素、15族元素といったドーパントを選択して含有させることにより、正帯電、負帯電といった帯電極性の制御も可能となる。
【0053】
図4は上部阻止層407を設けた場合の本発明に係わる電子写真感光体の例であるが、上部阻止層407は必要に応じて設けられ、その材料としてa−Siを母体とし、必要に応じて炭素、窒素、酸素を含有した層が用いられる。
【0054】
ドーパントとなる第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特にB、Alが好適である。第15族原子としては、具体的には燐(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にPが好適である。
【0055】
「本発明に係わる支持体の形状及び材質」
支持体301の形状は電子写真感光体の駆動方式などに応じた所望のものとしてよい。例えば、平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの電子写真用感光体を形成し得るように適宜決定するが、電子写真用感光体としての可撓性が要求される場合には、シリンダーとしての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、シリンダーは製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。
【0056】
支持体材質としては上記Alやステンレスの如き導電性材料が一般的であるが、例えば各種のプラスチックやガラス、セラミックス等、特には導電性を有しないものにこれら導電性材料を少なくとも光受容層を形成する側の表面に蒸着するなどして導電性を付与したものも用いることができる。
【0057】
導電性材料としては上記の他、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金が挙げられる。
【0058】
プラスチックとしてはポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等のフィルムまたはシートが挙げられる。
【0059】
「本発明に係わる光導電層」
光導電層303、304、305としては、本発明ではシリコン原子を母体とし、更に水素原子及び/又はハロゲン原子を含む非晶質材料(「a−Si(H,X)」と略記する)で構成される。
【0060】
a−Si堆積膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって作成可能であるが、プラズマCVD法を用いて作成した堆積膜は特に高品質の堆積膜が得られるため好ましい。
【0061】
とくに、光導電層は、電子写真感光体の中で最も厚い層厚が必要とされ、かつ膜質の均一性が要求される。
【0062】
また、画像欠陥の原因である球状突起が成長するのも、この光導電層堆積時である。
【0063】
したがって、支持体表面に付着したダスト起因の球状突起が、10μm台の大きさになるまでに、本発明の不連続な処理を施す必要がある。さらに、反応容器内壁面に堆積したものが剥落する前に、不連続な処理をする必要がある。
【0064】
上記のような要因から、最大でも1回で堆積させる光導電層の厚さが20μm以内に不連続処理を施す必要があり、この不連続な処理による不連続な部分を光導電層中に設ける必要がある。
【0065】
また、堆積膜が薄い、あるいは堆積時間が短いほど球状突起の大きさも小さく、反応容器内壁面への堆積量も少なくなるが、電子写真感光体として機能するためには、最低でも10μm以上の層厚が必要であることと、不連続な処理を繰り返すことでの製造時間の長大化によるコストを考慮すると、最低でも1回で堆積させる層厚が3μm以上での不連続な処理が好ましい。
【0066】
原料としてはSiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)を原料ガスとして用い、高周波電力によって分解することによって作成可能である。更に層作製時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4、Si2H6が好ましいものとして挙げられる。
【0067】
このとき、支持体の温度は、200℃〜450℃、より好ましくは250℃〜350℃程度の温度に保つことが特性上好ましい。これは支持体表面での表面反応を促進させ、充分に構造緩和をさせるためである。
【0068】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2〜1×10Pa、好ましくは5×10−2〜5×10Pa、最適には1×10−1〜1×10Paとするのが好ましい。
【0069】
また、これらのガスに更にH2あるいはハロゲン原子を含むガスを所望量混合して層形成することも特性向上の上で好ましい。ハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効なのは、弗素ガス(F2)、BrF、ClF、ClF3、BrF3、BrF5、IF5、IF7等のハロゲン間化合物を挙げることができる。ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF4、Si2F6等の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。また、これらの炭素供給用の原料ガスを必要に応じてH2、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用してもよい。
【0070】
光導電層303、304、305の層厚としては特に限定はないが、製造コストなどを考慮すると10〜60μm程度が適当である。
【0071】
更に、特性を向上させる為に光導電層303、304、305を複数の層構成にしても良い。例えばよりバンドギャップの狭い層を表面側に、よりバンドギャップの広い層を基板側に配置することで光感度や帯電特性を同時に向上させることができる。特に、半導体レーザーの様に、比較的長波長であって且つ波長ばらつきのほとんどない光源に対しては、こうした層構成の工夫によって画期的な効果が現れる。
【0072】
「本発明にかかわる下部阻止層」
本発明の電子写真感光体は、必要に応じて光導電層の下部に設けられる下部阻止層302は、一般的にa−Si(H、X)をベースとし、13族元素、15族元素などのドーパントを含有させることにより伝導型を制御し、支持体からのキャリアの注入阻止能を持たせることが可能である。この場合、必要に応じて、C、N、Oから選ばれる少なくとも1つ以上の元素を含有させることで応力を調整し、感光層の密着性向上の機能を持たせることもできる。
【0073】
下部阻止層302のドーパントとして用いられる13族元素、15族元素としては上記記載のものが用いられる。また、第13族原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入用としては、B2H6、B4H10、B5H9、B5H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水素化硼素、BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。この他、AlCl3、GaCl3、Ga(CH3)3、InCl3、TlCl3等も挙げることができる。中でもB2H6は取り扱いの面からも好ましい原料物質の一つである。
【0074】
第15族原子導入用の原料物質として有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P2H4等の水素化燐、PF3,PF5,PCl3,PCl5,PBr3,PI3等のハロゲン化燐、さらにPH4I等が挙げられる。この他、AsH3、AsF3、AsCl3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5、SbCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、BiBr3等が第15族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げられる。
【0075】
ドーパントの原子の含有量としては、好ましくは1×10−2〜1×104原子ppm、より好ましくは5×10−2〜5×103原子ppm、最適には1×10−1〜1×103原子ppmとされるのが望ましい。
【0076】
「本発明に係わる上部阻止層」
本発明の電子写真感光体は、必要に応じて光導電層の上部に設けられる上部阻止層407は、感光体が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、表面側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、上部阻止層407には伝導性を制御する不純物原子を適切に含有させることが必要である。そのような目的で用いられる不純物原子としては、本発明においてはp型伝導特性を与える第13族原子、あるいはn型伝導特性を与える第15族原子を用いることができる。このような第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に硼素が好適である。第15族原子としては、具体的にはリン(P)、砒素(As),アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にリンが好適である。
【0077】
上部阻止層407に含有される伝導性を制御する不純物原子の必要な含有量は、上部阻止層407の組成や製造方法により一概にはいえないが、一般的にはネットワーク構成原子に対して100原子ppm以上、30000原子ppm以下とされ、500原子ppm以上、10000原子ppm以下とすることが更に好ましい。
【0078】
上部阻止層407に含有される伝導性を制御する原子は、上部阻止層407中に万偏なく均一に分布されていても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していてもよい。しかしながら、いずれの場合にも支持体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0079】
上部阻止層407は、a−Si系の材料であればいずれの材質でも可能であるが、表面層406と同様の材料で構成することが好ましい。すなわち、「a−SiC:H,X」、「a−SiO:H,X」、「a−SiN:H,X」、「a−SiCON:H,X」等の材料が好適に用いられる。上部阻止層407に含有される炭素原子または窒素原子または酸素原子は、該層中に万偏なく均一に分布されても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していてもよい。しかしながら、いずれの場合にも支持体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0080】
本発明における上部阻止層407の全層領域に含有される炭素原子および/または窒素原子および/または酸素原子の含有量は、本発明の目的が効果的に達成されるように適宜決定されるが、1種類の場合はその量として、2種類以上の場合はその総和量として、シリコンとの総和に対して10%から70%の範囲とするのが好ましい。
【0081】
また、本発明においては上部阻止層407に水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させるために必須不可欠である。水素含有量は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子%、好適には35〜65原子%、最適には40〜60原子%とするのが望ましい。また、ハロゲン原子の含有量として、通常の場合は0.01〜15原子%、好適には0.1〜10原子%、最適には0.5〜5原子%とされるのが望ましい。
【0082】
さらに、上部阻止層407は光導電層405側から表面層406に向かって組成を連続的に変化させることも好ましく、密着性の向上だけでなく干渉防止等に効果がある。
【0083】
本発明の目的を達成し得る特性を有する上部阻止層407を形成するには、Si供給用のガスとCおよび/またはNおよび/またはO供給用のガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体の温度を適宜設定することが必要である。
【0084】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2〜1×10Pa、好ましくは5×10−2〜5×10Pa、最適には1×10−1〜1×10Paとするのが好ましい。
【0085】
さらに、支持体の温度は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150〜350℃、より好ましくは180〜330℃、最適には200〜300℃とするのが望ましい。
【0086】
本発明においては、上部阻止層407を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電力、支持体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的かつ有機的関連性に基づいて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
【0087】
「本発明にかかわる表面層」
本発明の電子写真感光体は、必要に応じて最表面に設けられる表面層306は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性の改善に効果が得られる。
【0088】
また、本発明におけるa−Si系の表面層306は、光導電層を構成する光導電層303、304、305と表面層306とを形成する非晶質材料の各々がシリコン原子という共通の構成要素を有しているので、積層界面において化学的な安定性の確保が十分成されている。表面層306の材質としてa−Si系の材料を用いる場合は、炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を少なくとも1つ含むシリコン原子との化合物が好ましく、特にa−SiCを主成分としたものが好ましい。
【0089】
表面層306が炭素、窒素、酸素のいずれか一つ以上を含む場合、これらの原子の含有量はネットワークを構成する全原子に対して30%から95%の範囲が好ましい。
【0090】
また、本発明において、表面層306中に水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが必要であるが、これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させるために必須不可欠である。水素含有量は、構成原子の総量に対して通常の場合30〜70原子%、好適には35〜65原子%、最適には40〜60原子%とするのが望ましい。また、弗素原子の含有量として、通常の場合は0.01〜15原子%、好適には0.1〜10原子%、最適には0.5〜5原子%とされるのが望ましい。
【0091】
これらの水素および/または弗素含有量の範囲内で形成される感光体は、実際面において優れたものとして充分適用させ得るものである。すなわち、表面層306内に存在する欠陥(主にシリコン原子や炭素原子のダングリングボンド)は、電子写真感光体としての特性に悪影響を及ぼすことが知られている。例えば自由表面から電荷の注入による帯電特性の劣化、使用環境、例えば高い湿度のもとで表面構造が変化することによる帯電特性の変動、更にコロナ帯電時や光照射時に光導電層より表面層に電荷が注入され、前記表面層内の欠陥に電荷がトラップされることによる繰り返し使用時の残像現象の発生等が、この悪影響として挙げられる。
【0092】
しかしながら、前記表面層306内の水素含有量を30原子%以上に制御することで表面層内の欠陥が大幅に減少し、その結果、従来に比べて電気的特性面及び高速連続使用性において向上を図ることができる。
【0093】
一方、表面層306中の水素含有量が70原子%を越えると表面層の硬度が低下するために、繰り返し使用に耐えられなくなる。従って、水素含有量を前記の範囲内に制御することが優れた所望の電子写真特性を得る上で重要な因子の1つである。表面層406中の水素含有量は、原料ガスの流量(比)、支持体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0094】
また、表面層306中の弗素含有量を0.01原子%以上の範囲に制御することで表面層内のシリコン原子と炭素原子との結合の発生をより効果的に達成することが可能となる。さらに、弗素原子の働きとして、コロナ等のダメージによるシリコン原子と炭素原子との結合の切断を効果的に防止することができる。
【0095】
一方、前記表面層306中の弗素含有量が15原子%を超えると表面層内のシリコン原子と炭素原子との結合の発生の効果およびコロナ等のダメージによるシリコン原子と炭素原子との結合の切断を防止する効果がほとんど認められなくなる。さらに、過剰の弗素原子が表面層中のキャリアの走行性を阻害するため、残留電位や画像メモリーが顕著に認められてくる。従って、弗素含有量を範囲内に制御することが所望の電子写真特性を得る上で重要な因子の1つである。表面層306中の弗素含有量は、水素含有量と同様に原料ガスの流量(比)、支持体温度、放電パワー、ガス圧等によって制御し得る。
【0096】
さらに本発明においては、表面層306には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させてもよい。伝導性を制御する原子は、表面層中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。
【0097】
前記の伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、p型伝導特性を与える第13族原子、またはn型伝導特性を与える第15族原子を用いることができる。
【0098】
表面層306の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層306が失われてしまい、3μmを越えると残留電位の増加等の電子写真特性の低下がみられる。
【0099】
本発明の目的を達成し得る特性を有する表面層306を形成するには、支持体の温度、反応容器内のガス圧を所望により適宜設定する必要がある。支持体温度(Ts)は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150〜350℃、より好ましくは180〜330℃、最適には200〜300℃とするのが望ましい。
【0100】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2〜1×103Pa、好ましくは5×10−2〜5×102Pa、最適には1×10−1〜1×102Paとするのが好ましい。
【0101】
本発明においては、表面層306を形成するための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0102】
「本発明に係わるa−Si感光体の製造方法」
図5は、RF帯の高周波電源を用いたRFプラズマCVD法による感光体の堆積装置の一例を模式的に示した図である。
【0103】
図6は、VHF電源を用いたVHFプラズマCVD法による感光体の堆積装置の一例を模式的に示した図である。
【0104】
これらの装置は大別すると、堆積装置5100(6100)、原料ガスの供給装置5200(6200)、反応容器5110(6110)内を減圧する為の排気装置(図示せず)から構成されている。
【0105】
図6に示すVHFプラズマ装置の場合は、堆積装置6100中には反応容器6110内にはアースに接続された支持体6112、支持体の加熱用ヒーター6113、原料ガス導入管6114が設置され、更に高周波マッチングボックス6115を介して高周波電源6120が接続されている。
【0106】
原料ガス供給装置5200は、SiH4、H2、CH4、NO、B2H6、CF4等の原料ガスボンベ5221〜5226とバルブ5231〜5236、5241〜5246、5251〜5256及びマスフローコントローラー5211〜5216から構成され、各構成ガスのボンベはバルブ5260を介して反応容器6110内のガス導入管6114に接続されている。
【0107】
支持体6112は導電性受け台6123の上に設置されることによってアースに接続される。
【0108】
印加する高周波電力は50MHz〜450MHz、例えば周波数105MHzのVHF電源により行ない、圧力は13.3mPa〜1330Pa程度とRFプラズマCVD法よりも低めに保たれる。
【0109】
以下、図6の装置を用いた感光体の形成方法の手順の一例について説明する。
【0110】
反応容器6110内に支持体6112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)により反応容器6110内を排気する。続いて支持体加熱用ヒーター6113により支持体6112の温度を200℃〜450℃、より好ましくは250℃〜350℃の所望の温度に制御する。次いで、感光体形成用の原料ガスを反応容器5110内に流入させるにはガスボンベのバルブ5231〜5236、反応容器のリークバルブ(不図示)が閉じられている事を確認し又、流入バルブ5241〜5246、流出バルブ5251〜5256、補助バルブ6260が開かれている事を確認し、メインバルブ6118を開いて反応容器6110及びガス供給配管6116を排気する。
【0111】
その後、真空計6119の読みが0.5mPaになった時点で補助バルブ6260、流出バルブ5251〜5256を閉じる。その後ガスボンベ5221〜5226より各ガスをバルブ5231〜5236を開いて導入し圧力調整器5261〜5266により各ガス圧を0.2MPaに調整する。次に流入バルブ5241〜5246を徐々に開けて各ガスをマスフローコントローラー5211〜5216内に導入する。
【0112】
以上の手順によって成膜準備を完了した後、支持体6112上に、光導電層の形成を行なう。
【0113】
即ち、支持体6112が所望の温度になったところで、各流出バルブ5251〜5256のうちの必要なものと補助バルブ6260とを徐々に開き、各ガスボンベ5221〜5226から所望の原料ガスをガス導入管6114を介して反応容器6110内に導入する。次に、各マスフローコントローラー5211〜5216によって、各原料ガスが所望の流量になる様に調整する。その際、反応容器6110内が13.3mPa〜1330Paの所望の圧力になる様に、真空計6119を見ながらメインバルブ6118の開口を調整する。内圧が安定したところで、高周波電源5120を所望の電力に設定して例えば、50MHz〜450MHz、例えば周波数105MHzのVHF電源を用いて高周波電力を高周波マッチングボックス6115を通じてカソード電極6111に供給し高周波グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応容器6110内に導入させた各原料ガスが分解され、支持体6112上に所望のシリコン原子を主成分とする光導電層が堆積される。
【0114】
本装置においては支持体6112により取り囲まれた放電空間6130において、導入された原料ガスは、放電エネルギーにより励起されて解離し、支持体6112上に所定の堆積膜が形成される。この時、層形成の均一化を図るため支持体回転用モーター6120によって、所望の回転速度で回転させる。
【0115】
所望の層厚の形成が行なわれた後、高周波電力の供給を止め、各流出バルブ5251〜5256を閉じて反応容器6110への各原料ガスの流入を止め、1回目の光導電層の形成を終える。光導電層の組成や層厚は公知のものを使用することができる。上記光導電層と支持体の間に下部阻止層を形成する場合も基本的には上記の操作をあらかじめ行えばよい。
【0116】
上記の手順で1回目の光導電層まで堆積した感光体は一旦、第一の反応容器から取り出し、後述する研磨装置によって研磨し、その後洗浄と乾燥を行う。そして、再度、反応容器に投入し成膜することが重要である。
【0117】
この後は、光導電層を所望の膜厚になるまで、光導電層の成膜、研磨、洗浄を上記と同様の手順で複数回にわたり堆積させることが重要である。
【0118】
さらに、最表面には、Si含有ガス及び炭素含有ガスを用いて、SiC系の表面層を積層する。その場合も基本的には上記の操作を行えばよい。
【0119】
表面層を形成する場合も基本的には上記の操作を行えばよい。
【0120】
図5に示すRFプラズマCVD法の場合は、印加する高周波電力は周波数1MHz〜50MHz、例えば13.56MHzの高周波電力を高周波マッチングボックス5115を通じてカソード電極5111に供給し高周波グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応容器5110内に導入させた各原料ガスが分解され、支持体5112上に所望のシリコン原子を主成分とする光導電層が堆積される。その時、圧力は13.3Pa〜1330Pa程度とVHFプラズマCVD法よりも高めに保たれる。
【0121】
その他、手順は上記図6の装置での形成方法と同様である。
【0122】
「本発明に関わる研磨装置」
研磨装置の概要を図7を用いて説明する。900はa−Si感光体、920は支持機構であり、移動ステージ940上の移動範囲941の所定位置に固定される。支持機構920は具体的には空気圧ホルダーであり、例えば、ブリジストン社製空気圧式ホルダー(商品名:エアーピック、型番:PO45TCA*820)を使用することができる。930は研磨テープを巻回してa−Si感光体900に押圧させる加圧弾性ローラ−、931は研磨テープ、932は送り出しロール、933は巻き取りロール、934は定量送りだしロール、935はキャプスタンローラである。931の研磨テープは通常ラッピングテープと呼ばれるものが好ましく、砥粒としてはSiC、Al、Feなどが用いられる。例えば、富士フィルム社製ラッピングテープLT−C2000を用いることができる。このラッピングテープの押し当て圧は、9.8Kpa〜980KPaで行う。
【0123】
支持方式としては、すぼめた状態の空気圧式ホルダーに感光体を挿入し、次いで、196KPa〜784Kpaの空気を送り込み、支持して、ユニット全体を回転させ、感光体を回転させる。ガイドとして、嵌めあいの緩い、潤滑性に富み、弾性を有するガイドフランジを設けても良い。材質としては、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂が好ましい。感光体の弾性は空気圧式ホルダーへの空気圧で制御され、ビビリ、突入ショックなどの微少振動は空気圧式ホルダーのゴムにより吸収緩和される。
【0124】
「本発明に関わる洗浄装置及び乾燥装置」
本発明の水洗浄装置の一例を図8に示す。
【0125】
図8に示す処理装置は、処理部1002と被処理部材搬送機構1003よりなっている。処理部1002は、被処理部材投入台1011、被処理部材洗浄槽1021、純水接触槽1031、乾燥槽1041、被処理部材搬出台1051よりなっている。洗浄槽1021、純水接触槽1031とも液の温度を一定に保つための温度調節装置(図示せず)が付いている。搬送機構1003は、搬送レール1065と搬送アーム1061よりなり、搬送アーム1061は、レール1065上を移動する移動機構1062、基体1001を保持するチャッキング機構1063及びチャッキング機構1063を上下させるためのエアーシリンダー1064よりなっている。投入台1011上に置かれた基体1031によりなる洗浄液1022中で超音波処理されることにより表面に付着している油及び粉体の洗浄が行なわれる。次に基体1001は、搬送機構1003により純水接触槽1031へ運ばれ、25℃の温度に保たれた抵抗率 175kΩ・m(17.5MΩ・cm)の純水をノズル1032から 4.9MPaの圧力で吹き付けられる。純水接触工程の終わった基体1001は搬送機構1003により乾燥槽1041へ移動され、ノズル1042から高温の高圧空気を吹き付けられ乾燥される。乾燥工程の終了した基体1001は、搬送機構1003により搬出台1051に運ばれる。
【0126】
「本発明に係わる電子写真装置」
本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置の一例を図7に示す。尚、本例の装置は、円筒状の電子写真感光体を用いる場合に好適なものであるが、本発明の電子写真装置は本例に限定されるものではなく、感光体形状は無端ベルト状等の所望のものであってよい。
【0127】
図7において、704が本発明で言うところの電子写真感光体であり、710は感光体704に静電潜像形成のための帯電を行なう一次帯電器である。図ではコロナ帯電器を記載してあるが、特開昭63−210864公報記載のような接触帯電器でもよい。706は静電潜像の形成された感光体704に現像材(トナー)を供給するための現像器であり、707は感光体表面のトナーを転写材に移行させるための転写帯電器である。図ではコロナ帯電器を記載してあるが、特開昭62−175781公報記載のようなローラー電極でもよい。708は感光体表面の浄化を図るクリーナーである。
【0128】
705は、ミラー、709は除電光である。また、708は、クリーナー、708−1は、マグローラー、708−2は、クリーナ−ブレードである。
【0129】
713は、紙等の転写材、714は、転写材の送りローラーである。
【0130】
露光Aの光源には、ハロゲン光源、或いは単一波長を主とするレーザー、LEDなどの光源を用いる。
【0131】
このような装置を用い、複写画像の形成は、例えば以下のように行なわれる。
【0132】
まず電子写真感光体704を所定の速度で矢印の方向へ回転させ、一次帯電器710を用いて感光体704の表面を一様に帯電させる。次に、帯電された感光体704の表面に画像の露光Aを行ない、該画像の静電潜像を感光体704の表面に形成させる。そして感光体704の表面の静電潜像の形成された部分が現像器706の設置部を通過する際に、現像器706によってトナーが感光体704の表面に供給され、静電潜像がトナーによる画像として顕像化(現像)され、更にこのトナー画像は感光体704の回転とともに転写帯電器707の設置部に到達し、ここで送りローラーによって送られてくる転写材713に転写されるのである。
【0133】
転写終了後、次の複写工程に備えるために電子写真感光体704の表面から残留トナーがクリーナー708によって除去され、更に該表面の電位がゼロ若しくは殆どゼロとなるように除電光709により除電され、1回の複写工程を終了する。
【0134】
「本発明にかかわる真空搬送装置を用いた電子写真感光体の製造装置」
図8に示すように、本実施形態の電子写真感光体の製造装置は、導電性材料から成る円筒状支持体809を製造装置内に投入するための投入容器801と、円筒上支持体809を所定の温度に加熱するための加熱容器802と、円筒状支持体809を各加熱容器、反応容器へ真空に気密した状態で移動させる真空搬送装置806を有している。円筒状支持体809上に光導電層を形成するための反応容器803と、反応容器803で光導電層が途中まで堆積した円筒状支持体809を真空搬送装置806を用いて、別の反応容器804に移し替えて、光導電層304及び表面層305を堆積させる。そして、堆積膜が形成された円筒状支持体809を製造装置から取り出すための取り出し容器805に移される。
【0135】
装置構成は、投入容器801内に投入された円筒状支持体809を、加熱容器802、反応容器803、反応容器804、及び取り出し容器805の順にそれぞれ搬送するための真空搬送容器806とを有する。なお、反応容器803には反応容器803内に高周波電力を供給する第1の高周波電源807が接続され、反応容器804には第2の反応容器804内に高周波電力を供給する第2の高周波電源808が接続されている。
【0136】
【発明の実施の形態】
本発明を更に以下の実施例により説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
【0137】
[実施例1−▲1▼〜▲8▼]
長さ358mm、外径φ80mmの鏡面加工を施したAl製基体を用い、図5に示した反応容器内に設置したガス導入管を基体の外回りに45度間隔で8本設置して基体上に電荷注入阻止層を2μm、光導電層を表1に示す作製条件において、表3に示す膜厚、成膜回数、及び研磨処理回数で総膜厚が30μmになるように堆積させた。
【0138】
但し、光導電層まで堆積させた感光体は取り出され、図9に示す研磨機を用いて感光体の光導電層を表4に示す条件で研磨を行った。
【0139】
その後、洗浄、乾燥処理を行った。
【0140】
最後に、表面層を表2に示す作製条件により0.5μmを堆積して電子写真感光体を作製した。
【0141】
【表1】
Figure 2004347648
【0142】
比較例1−▲1▼
実施例1で用いた反応容器内で基体上に電荷注入阻止層、光導電層を表2に示す作製条件により15μmで2回成膜して総膜厚が30μmになるように堆積させた。この後、研磨、洗浄、乾燥処理は行わないで表面層を表1の条件で0.5μm作製をした。
【0143】
比較例1−▲2▼
実施例1で用いた反応容器内で基体上に電荷注入阻止層、光導電層を表2に示す作製条件により20μmで2回成膜して総膜厚が40μmになるように堆積させた。この後、研磨、洗浄、乾燥処理は行わないで表面層を表1の条件で0.5μm作製をした。
【0144】
比較例2
実施例1で用いた反応容器内で基体上に電荷注入阻止層、光導電層を表2に示す作製条件により30μmで1回成膜して総膜厚が30μmになるように堆積させた。これ以外は、比較例1と同様な方法で成膜、表面層作製を行った。
【0145】
実施例1−▲1▼〜▲8▼及び比較例1、2で作製した電子写真感光体について、球状突起個数、画像欠陥、帯電能、コスト、総合判定について以下の評価方法で評価した。その結果を表3に示す。
【0146】
(球状突起数)
得られた感光体の表面を光学顕微鏡で観察した。そして、10μm以上の大きさの球状突起の数を数え、10cm当たりの個数を調べた。
【0147】
得られた結果は、比較例1での値を100%とした場合の相対比較でランク付けを行った。
☆…0%以上15%未満
◎…15%以上30%未満
○…30%以上50%未満
△…50%以上80%未満
×…80%以上105%未満
(画像欠陥)
一次帯電器としてコロナ放電を採用し、また、クリーナーにクリーニングブレードを具える電子写真装置に、本実施例で作製した電子写真用感光体を装着して画像形成を行った。具体的には、キヤノン製iR5000(プロセススピード265mm/sec、バックグランド露光)を用いた。
【0148】
そして、A3サイズの黒紙原稿を複写した。こうして得られた画像を観察し、直径0.1mm以上の白ポチの個数を数えた。
【0149】
得られた結果は、比較例1−▲2▼での値を100%とした場合の相対比較でランク付けを行った。
☆…0%以上15%未満
◎…15%以上30%未満
○…30%以上50%未満
△…50%以上80%未満
×…80%以上105%未満
(帯電能)
電子写真感光体を電子写真装置に設置し、帯電器に+6kVの高電圧を印加しコロナ帯電を行ない、現像器位置に設置した表面電位計により電子写真感光体の暗部表面電位を測定する。
【0150】
得られた結果は、比較例1−▲2▼での値を100%とした場合の相対評価でランク付けを行った。
☆…120%以上
◎…110%以上、120%未満
○…105%以上、110%未満。
△…95%以上、105%未満。
×…95%未満。
【0151】
(コスト)
1本の感光体当たりの生産時間を計算して、各々の例のコストとした。比較例1−▲1▼での値を100%とした場合の相対評価でランク付けを行った。
☆…95%以下
◎…95%以上、110%未満。
○…110%以上、125%未満。
△…125%以上、140%未満。
×…140%以上
『総合判定』
上記した評価項目について球状突起と画像欠陥に重点を起きながら、他のことを加味して総合判定を次に示す基準で5段階評価を行った。
☆:きわめて良好
◎:良好
○:やや良好
△:実用上、問題なし
×:実用上、少し問題がある
【0152】
【表2】
Figure 2004347648
【0153】
【表3】
Figure 2004347648
【0154】
表3の実施例1−▲1▼〜▲5▼と比較例1−▲1▼及び比較例2から明らかなように、光導電層の成膜工程中に、少なくとも2回以上の研磨処理工程を有することで、帯電能等の電子写真特性を維持しつつ、球状突起数を大幅な低減することが可能になり、その結果、白ポチ等の画像欠陥大幅に抑制することが可能であることがわかった。
【0155】
また、実施例1−▲1▼〜▲8▼から明らかなように、1回の光導電層の層厚を3〜20μmにして
研磨処理を行うことによって球状突起数を低減することが可能になり、その結果、白ポチ等の画像欠陥大幅に抑制することが可能であることがわかった。また実施例1−▲1▼〜▲5▼より明らかなように、3〜15μmで更に球状突起のレベルが良化することがわかった。
【0156】
[実施例2−▲1▼〜▲9▼]
実施例1−▲1▼と同様の装置構成で基体上に電荷注入阻止層を2μm、(但し、▲1▼と▲2▼は、阻止層1μm)光導電層を表1に示す作製条件において、表4に示す膜厚、成膜回数、及び研磨処理回数で総膜厚が30μmになるように堆積させた。
【0157】
但し、光導電層まで堆積させた感光体は取り出され、図9に示す研磨機を用いて感光体の光導電層を表4に示す条件で研磨を行った。
【0158】
その後、洗浄、乾燥処理を行った。
【0159】
最後に、表面層を表2に示す作製条件により0.5μmを堆積して電子写真感光体を作製した。
【0160】
実施例2−▲1▼〜▲9▼においても、実施例1と同様に球状突起、画像欠陥、帯電能、コスト総合判定の評価を行った。
【0161】
【表4】
Figure 2004347648
【0162】
表4から明らかなように、基体からの層厚が3μm以上20μm以下の層形成がなされた時点で研磨処理を実施することで、帯電能等の電子写真特性を維持しつつ、球状突起数を大幅な低減することが可能である。その結果、白ポチ等の画像欠陥大幅に抑制することが可能であることがわかった。
【0163】
実施例3
実施例1に変えて、図6に示したVHF−CVD法の製造装置を用いて、表5に示した条件でφ108のAl支持体に、下部阻止層2μmと光導電層15μmからなる堆積膜を成膜した。
【0164】
次に、光導電層まで堆積させた感光体を取り出し、図9に示す研磨機を用いて感光体の光導電層を表5に示す条件で研磨を行った。
【0165】
次に、光導電層を研磨した感光体を洗浄機により洗浄し、かつ乾燥機で乾燥させた。
【0166】
次に、再度、前述で使用した反応容器に投入し、光導電層の成膜を表5に示す作製条件において、15μm堆積させた。
【0167】
最後に、光導電層まで堆積させた感光体を取り出し、表面層を表5に示す作製条件により0.5μmを堆積して電子写真感光体を作製した。
【0168】
【表5】
Figure 2004347648
【0169】
以上のように作製した正帯電用感光体は実施例1と同様に評価した、評価結果を表6に示す。
【0170】
【表6】
Figure 2004347648
【0171】
実施例1−▲1▼と同様に、VHF−CVD法の製造装置と研磨装置を用いて電子写真感光体を製造しても白ポチ等の画像欠陥を大幅に抑制することが可能であることがわかった。
【0172】
実施例4
実施例1に変えて、負帯電用電子写真感光体の製造を次に述べる方法で作製した。図5に示した反応容器で長さ358mm、外径φ80mmの鏡面加工を施したAl製基体を用い最初に表7に示したように下部電荷注入阻止層を2μm、光導電層を10μm堆積させた。
【0173】
次に、光導電層まで堆積させた感光体を取り出し、図9に示す研磨機を用いて感光体の光導電層を表7に示す条件で研磨を行った。
次に、光導電層を研磨した感光体を洗浄機により洗浄し、かつ乾燥機で乾燥させた。
【0174】
最後に、表面層を表7に示す作製条件により0.5μmを堆積して電子写真感光体を作製した。
【0175】
【表7】
Figure 2004347648
【0176】
以上のように作製した負帯電用感光体は実施例1と同様に評価した、評価結果を表8に示す。
【0177】
【表8】
Figure 2004347648
【0178】
表8から明らかなように、実施例1−▲1▼と同様に、負帯電用電子写真感光体の製造装置と研磨装置を用いて電子写真感光体を製造しても白ポチ等の画像欠陥大幅に抑制することが可能であることがわかった。
【0179】
【発明の効果】
a−Si感光体の光導電層の成膜工程中に、少なくとも2回以上の研磨、洗浄、乾燥等の処理を行なうことにより、光導電層上の球状突起を取り除くことができ、画像欠陥を低減できる。その結果、画像欠陥を大幅に改善させた電子写真感光体の製造方法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体の球状突起の一例を示す模式的断面図。
【図2】本発明の電子写真感光体の球状突起の一例を示す模式的断面図。
【図3】本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す模式的断面図。
【図4】本発明の電子写真感光体の別層構成の一例を示す模式的断面図。
【図5】RFを用いたa−Si感光体製造装置の模式的断面図。
【図6】VHFを用いたa−Si感光体製造装置の模式的断面図。
【図7】本発明の電子写真装置の一例の模式的断面図。
【図8】本発明の真空搬送装置を有するa−Si感光体製造装置の模式的断面図。
【図9】本発明の研磨装置の模式的断面図。
【図10】本発明の洗浄装置の模式的断面図。
【符号の説明】
101、201 導電性の表面を有する支持体
102、202 光導電層
103、203 表面層
104、204 ダスト
105、205 球状突起
301、401 導電性の表面を有する支持体
302、402 下部阻止層
303、403 第1の光導電層
304、404 第2の光導電層
305、405 第3の光導電層
306、406 表面層
407 上部阻止層
704 電子写真用感光体
705 ミラー
706 現像器
707 転写帯電器
708 クリーナー
708−1 マグローラー
708−2 クリーナーブレード
709 除電光
710 一次帯電器
711 搬送部
713 転写材
714 送りローラー
801 投入容器
802 加熱容器
803 第1の反応容器
804 第2の反応容器
805 取り出し容器
806 真空搬送容器
807 第1の高周波電源
808 第2の高周波電源
900 a−Si感光体
920 弾性支持機構
930 研磨ローラー
931 研磨テープ
932 送り出しロール
933 巻き取りロール
934 定量送りだしロール
935 キャプスタンローラ
940 移動ステージ
941 移動範囲
1001 基体
1002 処理部
1003 被処理部材搬送機構
1011 被処理部材投入台
1021 被処理部材洗浄槽
1022 洗浄液
1031 純水接触槽
1041 乾燥槽
1051 被処理部材搬出台
1061 搬送アーム
1062 移動機構
1063 チャッキング機構
1064 エアーシリンダー
1065 搬送レール
5100、6100 製造装置
5110、6110 反応容器
5111、6111 カソード電極
5112、6112 導電性の表面を有する支持体
5113、6113 支持体加熱用ヒーター
5114、6114 ガス導入管
5115、6115 高周波マッチングボックス
5116、6116 ガス配管
5117 リークバルブ
5118、6118 メインバルブ
5119、6119 真空計
5120、6120 高周波電源
5121 絶縁材料
5123 受け台
5200 ガス供給装置
5211〜5216 マスフローコントローラー
5221〜5226 ボンベ
5231〜5236 バルブ
5241〜5246 流入バルブ
5251〜5256 流出バルブ
5260,6260 補助バルブ
5261〜5266 圧力調整器
A 画像露光(アナログ光、或いはデジタル光)

Claims (5)

  1. 導電性基体上に、少なくともシリコンを主体とする非晶質からなる光導電層を有する
    電子写真感光体の製造方法において、
    前記光導電層の成膜工程中に、少なくとも2回以上の研磨処理工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 前記研磨処理工程の後に洗浄処理工程を有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記洗浄処理工程の後に乾燥処理工程を有することを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 前記研磨処理工程の1回目は、前記成膜工程で基体からの層厚が3μm以上20μm以下の層形成がなされた時点で、行うことを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 前記光導電層の成膜工程は、連続して堆積される1回の層厚が少なくとも3μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電子写真感光体の製造方法。
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