JP2004342447A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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広和 橋川
Takahiro Togashi
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Abstract

【課題】一方の基板側に行電極対と列電極とが形成される構成を有し、暗コントラストの向上を図ることが出来るプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】行電極対(X1,Y1)を被覆する誘電体層2,3の互いに異なる平面内に、行電極対(X1,Y1)との交差部分の近傍に放電セルを構成する列電極D1が設けられたPDPにおいて、放電セルの周囲が隔壁8によって仕切られて区画され、この隔壁8によって区画された放電セルが、第2横壁8Bによって、維持放電が行われる表示放電セルC1と、リセット放電およびアドレス放電が行われるアドレス放電セルC2とに区画され、表示放電セルC1とアドレス放電セルC2が隙間r1によって互いに連通されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルのパネル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大型で薄型のカラー画面表示装置として面放電方式交流型プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)が注目を集めており、家庭への普及も拡大して来ている。
【0003】
このような面放電方式交流型PDPとしては、三電極構造の反射型PDPが知られている。
【0004】
この三電極反射型PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板が、放電ガスが封入された放電空間を介して対向するように配置され、前面ガラス基板の内面側に、対になった行電極(放電維持電極)が行方向に延びるように互いに平行に配置されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対と、この行電極対を被覆する誘電体層が設けられ、背面ガラス基板の内面側に列方向に延びる複数の列電極(アドレス電極)が設けられて、この列電極と行電極対がそれぞれ交差する位置の放電空間にそれぞれ放電セル(単位発光領域)が形成され、各放電セル毎に赤,緑,青に色分けされた蛍光体層が形成された構成を備えている。
【0005】
そして、この三電極反射型PDPは、先ず、行電極対の一方の行電極と列電極との間に選択的にアドレス放電を発生させて、行電極対を被覆している誘電体層に壁電荷を形成したり、または、形成されている壁電荷を消去することによって、パネル面に、入力される映像信号に対応して、誘電体層に壁電荷が形成された放電セル(発光セル)と壁電荷が形成されていない放電セル(非発光セル)とを分布させ、この後、発光セルにおいて各行電極対の行電極間で維持放電を発生させて、この維持放電によって放電ガス中のキセノンガスから放射される真空紫外線により、発光セルのそれぞれ赤,緑,青に色分けされた蛍光体層を励起して発光させることによって、マトリクス表示による画像の形成を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このような三電極反射型PDPの従来の構成においては、前面ガラス基板と背面ガラス基板にそれぞれ電極を形成するための製造工程が複雑であるとともに、前面ガラス基板と背面ガラス基板の間において電極の位置関係に高い精度が要求されるために、製造コストが高くなり、さらに、各基板に形成される構成要素が多いことによる製造コストの上昇といった問題を有している。
【0007】
このため、近年、コストダウンとともに表示画像の高精細化を図るために、行電極対と列電極の双方を一方のガラス基板に形成する構成のPDPが提案されている。
【0008】
この形式のPDPは、蛍光体層が形成されるガラス基板と対向する側のガラス基板側に、行電極対とこの行電極対に対して直交する向きに延びる列電極が、誘電体層を挟んで二層構造になるように形成されているものである。
【0009】
図1は、このような行電極対と列電極の双方を一方の基板側に形成した従来のPDPの構造を示す正面図である。
【0010】
この図1において、PDPは、図示しない一方の基板の内面側に、それぞれ対になった行電極XとYによって構成される複数の行電極対(X,Y)が行方向に延び列方向に並設されていて、この行電極対(X,Y)が図示しない一層目の誘電体層によって被覆され、この一層目の誘電体層の背面側に、複数の列電極Dの本体部Daが列方向に延び行方向に等間隔に並設されていて、この列電極Dの本体部Daが図示しない二層目の誘電体層に被覆された構成になっている。
【0011】
各列電極Dの放電部Dbが、この放電部Dbとの間でアドレス放電を行う行電極対(X,Y)の行電極XまたはYと同一平面内において対向するように、一層目の誘電体層内に形成された構成になっている。
【0012】
そして、二枚の基板の間の放電空間に、対になった行電極XとYおよび隣接する二本の列電極Dの本体部Daに囲まれた領域に対向する部分毎に、放電セルCが形成されている。
各行電極対(X,Y)毎に表示ラインLが構成される。
【0013】
上記の面放電方式交流型PDPにおける画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0014】
すなわち、リセット期間に、各放電セルCにおいて行電極対(X,Y)の一方の行電極(この例では行電極Y)と列電極Dの放電部Dbとの間で一斉にリセット放電が行われ、さらに、次のアドレス期間に、放電セルCにおいて、行電極Yと列電極Dの放電部Dbとの間で選択的にアドレス放電が行われて、このアドレス放電により、発光セル(誘電体層に壁電荷が形成されている放電セルC)と非発光セル(誘電体層に壁電荷が形成されていない放電セルC)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0015】
そして、このアドレス期間の後、全表示ラインLにおいて一斉に、各行電極対の行電極XとYに対して交互に放電維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加される毎に、発光セルにおいて、誘電体層に形成された壁電荷により、行電極XとY間で維持放電が発生される。
【0016】
この維持放電により、各発光セル内の放電ガスから発生される紫外線によって、各放電セルC毎に形成されている赤(R),緑(G),青(B)の蛍光体層が励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−321145号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の面放電方式交流型PDPにおいては、以下のような問題点が発生する。
【0019】
すなわち、リセット放電およびアドレス放電,維持放電が全て同じセル内において行われるので、リセット放電やアドレス放電時にも、その放電によって、赤(R),緑(G),青(B)の蛍光体層が励起されて蛍光体発光が繰り返されるので、画面の暗輝度が上昇し、これが暗室コントラストを悪化させる要因になっている。
【0020】
さらに、同じセル内で、発光準備のためのリセット放電およびアドレス放電と、発光のための維持放電を発生させなければならないので、セル構造を構成する際に、これらの放電を両立させなければならないことによる制約が大きく、それぞれの放電の何れについても、十分な放電特性を得るようにすることが難しいという問題がある。
【0021】
さらに、従来のPDPは、維持放電が発生されるのと同じ放電セルC内において発生されるアドレス放電が、この放電セルC内に形成されている蛍光体層の各色の蛍光材料ごとに異なる放電特性や、製造工程において蛍光体層を形成する際に生じる層の厚さのばらつきといった蛍光体層に起因する放電電圧変化などの影響を受けるので、各放電セルCにおいて等しいアドレス放電特性を得るようにすることが非常に難しいという問題を有している。
【0022】
この発明は、上記のような従来の面放電方式交流型プラズマディスプレイパネルにおける問題点を解決することを、その解決課題の一つとしている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明(請求項1に記載の発明)によるプラズマディスプレイパネルは、放電空間を介して互いに対向された一対の基板と、この一対の基板の一方の基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを構成する複数の行電極対と、この行電極対を被覆する誘電体層と、この誘電体層内に列方向に延び行方向に並設された複数の列電極が設けられて、行電極対と列電極の交差部分の近傍の放電空間にそれぞれ単位発光領域が構成されるプラズマディスプレイパネルにおいて、前記列電極が、誘電体層内の行電極対が形成されている平面と異なる平面内に形成され、前記各単位発光領域の周囲が隔壁によって仕切られることによりそれぞれ区画され、この隔壁によって区画された各単位発光領域内が、さらに、仕切り壁によって、行電極対を構成する行電極の互いに対向する部分に対向してこの行電極間での放電が行われる第1放電領域と、一方の行電極の一部と対向する列電極の一部に対向してこの列電極の一部と行電極の一部との間での放電が行われる第2放電領域とに区画され、この第1放電領域と第2放電領域との間に第2放電領域を第1放電領域に連通させる連通部が設けられていることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0025】
図2ないし6は、この発明によるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の実施形態における第1の例を示すものであって、図2はこの第1の例におけるPDPを模式的に示す正面図であり、図3は図2のV1−V1線における断面図,図4は図2のV2−V2線における断面図,図5は図2のW1−W1線における断面図,図6は図2のW2−W2線における断面図である。
【0026】
この図2ないし6において、表示面である前面ガラス基板1の背面に、複数の行電極対(X1,Y1)が、前面ガラス基板1の行方向(図2の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0027】
行電極X1は、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極X1aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極X1bとを備え、この透明電極X1bがバス電極X1aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の基端部がバス電極X1aに接続された構成になっている。
【0028】
行電極Y1も、同様に、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極Y1aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Y1bとを備え、この透明電極Y1bがバス電極Y1aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の基端部がバス電極Y1aに接続された構成になっている。
【0029】
この行電極X1とY1は、前面ガラス基板1の列方向(図2の上下方向)に交互に配列されており、バス電極X1aとY1aに沿って並列されたそれぞれの透明電極X1bとY1bが互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極X1bとY1bの幅広の頂辺が、それぞれ所要の間隔の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0030】
この各行電極対(X1,Y1)によって、パネルの一表示ラインL1が構成され、隣接する表示ラインL1間において互いに背中合わせに位置する行電極X1とY1の間には、後述するような所要の幅の間隔が設けられている。
【0031】
そして、この前面ガラス基板1の背面に第1誘電体層2が形成されて、行電極対(X1,Y1)が被覆されている。
【0032】
この第1誘電体層2の背面側には、列電極D1を構成する帯状の列電極本体部D1aが、行電極X1,Y1のバス電極X1a,Y1aに沿って行方向に等間隔に並ぶ透明電極X1b,Y1bのそれぞれの中間位置に対向する位置においてバス電極X1a,Y1aと直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0033】
この第1誘電体層2の背面側には、さらに、列電極D1を構成する帯状の列電極突出部D1bが、その先端部が、それぞれ、隣接する表示ラインL1間において互いに背中合わせに位置する行電極X1とY1の間の間隔の中間位置に対向する位置に位置されるように、各列電極本体部D1aの側部から行方向に延びるように一体的に形成されている。
【0034】
そして、第1誘電体層2の背面に第2誘電体層3が形成されて、この列電極D1の列電極本体部D1aと列電極突出部D1bが被覆されている。
【0035】
この第2誘電体層3の背面側には、隣接する表示ラインL1間において互いに背中合わせに位置するバス電極X1aとY1a、および、この背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aの間の領域に対向する位置に、第2誘電体層3の背面から突出する第1嵩上げ誘電体層4が、バス電極X1a,Y1aに沿って行方向に延びるように帯状に形成されている。
【0036】
この第1嵩上げ誘電体層4は、黒色または暗色の顔料を含んだ光吸収層になっている。
さらに、この第1嵩上げ誘電体層4の背面側のバス電極X1aと対向する位置、および、隣接する表示ラインL1間において互いに背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aの間の部分の列電極本体部D1aと対向する位置に、第1嵩上げ誘電体層4の背面から突出する第2嵩上げ誘電体層5が、バス電極Y1aおよび列電極本体部D1aとそれぞれ平行に延びるように形成されている。
【0037】
そして、この第2誘電体層3と第1嵩上げ誘電体層4,第2嵩上げ誘電体層5の背面側には、MgOからなる図示しない保護層が形成されている。
【0038】
一方、前面ガラス基板1と放電空間を介して対向する背面ガラス基板6の表示側の面上には、保護層(誘電体層)7が形成され、この保護層7上に、下記に詳述するような形状の隔壁8が形成されている。
【0039】
すなわち、この隔壁8は、前面ガラス基板1側から見て、各行電極X1のバス電極X1aと対向する位置においてこのバス電極X1aと平行に行方向に延びる第1横壁8Aと、各行電極Y1のバス電極Y1aと対向する位置においてこのバス電極Y1aと平行に行方向に延びる第2横壁8Bと、列電極D1の列電極本体部D1aと対向する位置においてこの列電極本体部D1aと平行に列方向に延びる縦壁8Cとによって構成されている。
【0040】
そして、第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの高さが、第2嵩上げ誘電体層5の背面側を被覆している保護層と背面ガラス基板6上に形成された保護層7との間の間隔と等しくなるように設定されている。
【0041】
これによって、第1横壁8Aの表示側の面(図3において上側の面)と、隣接する表示ラインL1間に位置する部分の縦壁8Cの表示側の面が、それぞれ第2嵩上げ誘電体層5を被覆している保護層の背面側に当接されているが、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層4との間には第2嵩上げ誘電体層5が形成されていないために、この第2横壁8Bの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆している保護層との間に、隙間r1がそれぞれ形成されている(図3参照)。
【0042】
さらに、各行電極対(X1,Y1)の行電極X1とY1との間に位置する部分の縦壁8Cと第1嵩上げ誘電体層4との間には第2嵩上げ誘電体層5が形成されていないために、この縦壁8Cの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆している保護層との間に、隙間r2がそれぞれ形成されている(図4ないし6参照)。
【0043】
この隔壁8の第1横壁8Aと第2横壁8B,縦壁8Cによって、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の間の放電空間が、それぞれ互いに対向されて対になっている透明電極X1bとY1bに対向する領域ごとに区画されて表示放電セルC1が形成され、さらに、第1横壁8Aと第2横壁8Bに挟まれて隣接する行電極対(X1,Y1)の背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aの間の領域に対向する部分の空間が、縦壁8Cによって区画されることによって、それぞれ表示放電セルC1と列方向において互い違いに配置されるアドレス放電セルC2が形成されている。
【0044】
そして、列方向において第2横壁8Bを挟んで隣接するそれぞれの表示放電セルC1とアドレス放電セルC2とは、第2横壁8Bの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆する保護層との間に形成された隙間r1を介して互いに連通されている。
【0045】
各表示放電セルC1内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層9が形成されており、この蛍光体層9の色は、各表示放電セルC1毎に赤(R),緑(G),青(B)の色が行方向に順に並ぶように配置されている。
【0046】
各アドレス放電セルC2内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように比誘電率εが50以上(50〜250)の高γ材料によって形成された高γ材料層10が形成されている。
【0047】
この高γ材料層10を形成する高ε材料としては、例えば、SrTiOなどがある。
【0048】
放電空間の各表示放電セルC1およびアドレス放電セルC2内には、Xeガスを含む放電ガスが封入されている。
【0049】
このPDPにおける画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0050】
先ず、リセット期間において、全アドレス放電セルC2内で、行電極Y1と列電極D1にリセットパルスが印加されて、この行電極Y1のバス電極Y1aと列電極D1の列電極突出部D1bとの間にリセット放電が発生されて、隙間r1を介して表示放電セルC1に面している第1誘電体層2および第2誘電体層3に壁電荷が形成(または、壁電荷が消去)される。
【0051】
次のアドレス期間において、行電極Y1に走査パルスが順次印加され、列電極D1に映像信号に対応して選択的にデータパルスが印加される。
【0052】
これによって、アドレス放電セルC2内において、走査パルスが印加された行電極Y1のバス電極Y1aと、前面ガラス基板1側から見てこのバス電極Y1aと対向するデータパルスが印加された列電極D1の列電極突出部D1bとの間でアドレス放電が発生する。
【0053】
このとき、アドレス放電セルC2内に高γ材料層10が形成されていることによって、高γ材料層10が形成されていない場合と比べて、小さい電圧でアドレス放電が開始される。
【0054】
そして、このアドレス放電セルC2内におけるアドレス放電によって発生した荷電粒子が、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層4との間の隙間r1を通って、この第2横壁8Bを挟んで隣接している対になった表示放電セルC1内に導入されて、この表示放電セルC1に対向している部分の第1誘電体層2および第2誘電体層3に形成された壁電荷が選択的に消去(または、第1誘電体層2および第2誘電体層3に壁電荷が選択的に形成)されてゆくことにより、全表示ラインL1に、発光セル(第1誘電体層2および第2誘電体層3に壁電荷が形成されている表示放電セルC1)と非発光セル(第1誘電体層2および第2誘電体層3に壁電荷が形成されていない表示放電セルC1)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0055】
このアドレス期間の後、維持発光期間において、全表示ラインL1において一斉に、行電極対(X1,Y1)の行電極X1とY1に対して交互に放電維持パルスが印加されて、この放電維持パルスが印加される毎に各発光セル内において互いに対向する透明電極X1bとY1bとの間で維持放電が発生される。
【0056】
そして、この維持放電によって放電ガス中のXeガスから発生する紫外線により、表示放電セルC1に面している赤(R),緑(G),青(B)の各蛍光体層9がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0057】
上記例のPDPは、前面ガラス基板1側に行電極対(X1,Y1)と列電極D1がともに形成されているために、アドレス放電を発生させる行電極Y1のバス電極Y1aと列電極突出部D1b間の間隔が短縮されて、これにより、小さな放電開始電圧でアドレス放電が発生されるようになる。
【0058】
さらに、上記PDPの製造工程において、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の位置合わせや隔壁の高さなどに高い精度が要求されなくなるので、その製造プロセスが簡略化される。
【0059】
そして、上記PDPは、リセット放電およびアドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2と維持放電が発生される表示放電セルC1とが、互いに分離されており、アドレス放電セルC2の表示側の面には、このアドレス放電セルC2を覆うように黒色または暗色の第1嵩上げ誘電体層4が形成されていることによって、このアドレス放電セルC2内におけるリセット放電およびアドレス放電による光が、第1嵩上げ誘電体層4によって遮られて、前面ガラス基板1側に漏れるのが防止される。
【0060】
したがって、画像形成のための発光を行う放電ではないリセット放電およびアドレス放電が行われる都度にパネル表示面が光るのを防止することができ、これによって、リセット放電およびアドレス放電によって画像の暗コントラストが低下するのを防止することが出来る。
【0061】
さらに、アドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2に蛍光体層が形成されておらず、蛍光体層を形成する蛍光材料の色ごとに異なる放電特性や製造工程において蛍光体層を形成する際に生じる層の厚さのばらつきといった蛍光体層に起因する放電電圧変化などの影響を受けることがないので、各アドレス放電セルC2において均一なアドレス放電特性を得ることが出来るようになり、アドレス放電のマージンが向上する。
【0062】
さらにまた、表示放電セルC1内では維持放電のみが行われるので、そのセル構造の構成に対する規制が少なくなり、これによって、表示放電セルC1を維持放電に最適な構造に構成することが出来るようになる。
【0063】
図7ないし11は、この発明によるPDPの実施形態における第2の例を示すものであって、図7はこの第2の例におけるPDPを模式的に示す正面図であり、図8は図7のV3−V3線における断面図,図9は図7のV4−V4線における断面図,図10は図7のW3−W3線における断面図,図11は図7のW4−W4線における断面図である。
【0064】
この図7ないし11において、表示面である前面ガラス基板1の背面に、複数の行電極対(X2,Y2)が、前面ガラス基板1の行方向(図7の左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0065】
行電極X2は、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極X2aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極X2bとを備え、この透明電極X2bがバス電極X2aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の脚部X2b1がバス電極X2aに接続された構成になっている。
【0066】
行電極Y2も、同様に、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極Y2aと、T字形状に形成されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Y2bとを備え、この透明電極Y2bがバス電極Y2aに沿って等間隔に配列されて、それぞれの幅狭の脚部Y2b1がバス電極Y1aに接続された構成になっている。
【0067】
この行電極Y2の透明電極Y2bの幅狭の脚部Y2b1は、行電極X2の透明電極X2bの幅狭の脚部X2b1よりも長くなるように形成されている。
【0068】
この行電極X2とY2は、前面ガラス基板1の列方向(図7の上下方向)に交互に配列されており、バス電極X2aとY2aに沿って並列されたそれぞれの透明電極X2bとY2bが互いに対となる相手の行電極側に延びて、透明電極X2bとY2bの幅広の頂辺が、それぞれ所要の間隔の放電ギャップgを介して互いに対向されている。
【0069】
そして、この前面ガラス基板1の背面に第1誘電体層12が形成されて、行電極対(X2,Y2)が被覆されている。
【0070】
この第1誘電体層12の背面側には、列電極D2を構成する帯状の列電極本体部D2aが、行電極X2,Y2のバス電極X2a,Y2aに沿って行方向に等間隔に並ぶ透明電極X2b,Y2bのそれぞれの中間位置に対向する位置においてバス電極X2a,Y2aと直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0071】
この第1誘電体層12の背面側には、さらに、列電極D2を構成する帯状の列電極突出部D2bが、それぞれ、各列電極本体部D2aの側部からバス電極Y2aの対になっている行電極X2側の側部に沿って行方向に延びるように一体的に形成されており、この列電極突出部D2bの先端部が、前面ガラス基板1側から見て、バス電極Y2aと透明電極Y2bとの接続部に近接する位置において透明電極Y2bの脚部Y2b1と交差するように位置されている。
【0072】
そして、第1誘電体層12の背面に第2誘電体層13が形成されて、この列電極D2の列電極本体部D2aと列電極突出部D2bが被覆されている。
【0073】
この第2誘電体層13の背面側には、隣接する表示ラインL1間において互いに背中合わせに位置するバス電極X2aとY2a、および、このバス電極Y2aに沿って延びる列電極突出部D2b,この列電極突出部D2bから交差している透明電極Y2bの先端側に向かって所要の幅の部分に対向する位置に、第2誘電体層13の背面から突出する第1嵩上げ誘電体層4が、バス電極X2a,Y2aに沿って行方向に延びるように帯状に形成されている。
【0074】
この第1嵩上げ誘電体層4は、黒色または暗色の顔料を含んだ光吸収層になっている。
【0075】
さらに、この第1嵩上げ誘電体層4の背面側には、バス電極X2aと対向する帯状の部分、および、バス電極X2aに対向する位置から隣接する表示ラインL1の背中合わせに位置するバス電極Y2aに対向する位置方向に向けて、それぞれ列電極本体部D2aと対向する位置を第1嵩上げ誘電体層4の列方向において反対側の端部位置まで延びる帯状の部分に、この第1嵩上げ誘電体層4の背面から突出する第2嵩上げ誘電体層5がそれぞれ形成されている。
【0076】
そして、この第2誘電体層13と第1嵩上げ誘電体層4,第2嵩上げ誘電体層5の背面側には、MgOからなる図示しない保護層が形成されている。
【0077】
一方、前面ガラス基板1と放電空間を介して対向する背面ガラス基板6の表示側の面上には、保護層(誘電体層)7が形成され、この保護層7上に、下記に詳述するような形状の隔壁8が形成されている。
【0078】
すなわち、この隔壁8は、前面ガラス基板1側から見て、各行電極X2のバス電極X2aと対向する位置においてこのバス電極X2aと平行に行方向に延びる第1横壁8Aと、各行電極Y2の透明電極Y2bの列電極突出部D2bと交差する位置よりも先端側で第1嵩上げ誘電体層4の端縁部に対向する位置において、行方向に延びる第2横壁8Bと、列電極D2の列電極本体部D2aと対向する位置においてこの列電極本体部D2aと平行に列方向に延びる縦壁8Cとによって形成されている。
【0079】
そして、第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの高さが、第2嵩上げ誘電体層5の背面側を被覆している保護層と背面ガラス基板6上に形成された保護層7との間の間隔と等しくなるように設定されている。
【0080】
これによって、第1横壁8Aの表示側の面(図8において上側の面)と、この第1横壁8Aから隣接する表示ラインL1のバス電極Y2a側に位置する第2横壁8Bまでの間の部分の縦壁8Cの表示側の面が、それぞれ第2嵩上げ誘電体層5を被覆している保護層の背面側に当接されている(図8および9参照)が、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層4との間には第2嵩上げ誘電体層5が形成されていないために、この第2横壁8Bの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆している保護層との間に、隙間r1がそれぞれ形成されている(図8参照)。
【0081】
さらに、第2横壁8Bと、前面ガラス基板1側から見て、この第2横壁8Bと交差する透明電極Y2bと対になっている透明電極X2b側に位置する第1横壁8Aとの間の部分の縦壁8Cと、第1嵩上げ誘電体層4との間には、第2嵩上げ誘電体層5が形成されていないために、この縦壁8Cの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆している保護層との間に、隙間r2がそれぞれ形成されている(図9ないし11参照)。
【0082】
この隔壁8の第1横壁8Aと第2横壁8B,縦壁8Cによって、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の間の放電空間が、それぞれ互いに対向されて対になっている透明電極X2bとY2bに対向する領域ごとに区画されて表示放電セルC1が形成され、さらに、第1横壁8Aと第2横壁8Bに挟まれて行電極Y2のバス電極Y2aと列電極D2の列電極突出部D2bに対向する部分の空間が、縦壁8Cによって区画されることによって、それぞれ表示放電セルC1と列方向において互い違いに配置されるアドレス放電セルC2が形成されている。
【0083】
そして、列方向において第2横壁8Bを挟んで隣接するそれぞれの表示放電セルC1とアドレス放電セルC2とは、第2横壁8Bの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層4を被覆する保護層との間に形成された隙間r1を介して互いに連通されている。
【0084】
各表示放電セルC1内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層9が形成されており、この蛍光体層9の色は、各表示放電セルC1毎に赤(R),緑(G),青(B)の色が行方向に順に並ぶように配置されている。
【0085】
各アドレス放電セルC2内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように比誘電率εが50以上(50〜250)の高γ材料によって形成された高γ材料層10が形成されている。
【0086】
この高γ材料層10を形成する高ε材料としては、例えば、SrTiOなどがある。
【0087】
放電空間の各表示放電セルC1およびアドレス放電セルC2内には、Xeガスを含む放電ガスが封入されている。
【0088】
このPDPにおける画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0089】
先ず、リセット期間において、全アドレス放電セルC2内で、行電極Y2と列電極D2にリセットパルスが印加されて、この行電極Y2のバス電極Y2aおよび透明電極Y2bと列電極D1の列電極本体部D1aとの間にリセット放電が発生されて、隙間r1を介して、表示放電セルC1に面している部分の第1誘電体層12および第2誘電体層13に壁電荷が形成(または、全ての壁電荷が消去)される。
【0090】
次のアドレス期間において、行電極Y2に走査パルスが順次印加され、列電極D2に映像信号に対応して選択的にデータパルスが印加される。
【0091】
これによって、アドレス放電セルC2内において、走査パルスが印加された行電極Y2のバス電極Y2aおよび透明電極Y2bと、前面ガラス基板1側から見てこの透明電極Y2bと交差するデータパルスが印加された列電極D2の列電極突出部D2bとの間でアドレス放電が発生する。
【0092】
このとき、アドレス放電セルC2内に高γ材料層10が形成されていることによって、高γ材料層10が形成されていない場合と比べて、小さい電圧でアドレス放電が開始される。
【0093】
そして、このアドレス放電セルC2内におけるアドレス放電によって発生した荷電粒子が、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層4との間の隙間r1を通って、この第2横壁8Bを挟んで隣接している対になった表示放電セルC1内に導入されて、この表示放電セルC1に対向している部分の第1誘電体層12および第2誘電体層13に形成された壁電荷が選択的に消去(または、第1誘電体層2および第2誘電体層3に壁電荷が選択的に形成)されてゆくことにより、全表示ラインL1に発光セル(第1誘電体層12および第2誘電体層13に壁電荷が形成されている表示放電セルC1)と非発光セル(第1誘電体層12および第2誘電体層13に壁電荷が形成されていない表示放電セルC1)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0094】
このアドレス期間の後、維持発光期間において、全表示ラインL1において一斉に、行電極対(X2,Y2)の行電極X2とY2に対して交互に放電維持パルスが印加されて、この放電維持パルスが印加される毎に各発光セル内において互いに対向する透明電極X2bとY2bとの間で維持放電が発生される。
【0095】
そして、この維持放電によって放電ガス中のXeガスから発生する紫外線により、表示放電セルC1に面している赤(R),緑(G),青(B)の各蛍光体層9がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0096】
上記例のPDPは、第1の例の場合と同様に、前面ガラス基板1側に行電極対(X2,Y2)と列電極D2がともに形成されているために、アドレス放電を発生させる行電極Y2のバス電極Y2aおよび透明電極Y2bと列電極突出部D2b間の間隔が短縮されて、これにより、低い放電開始電圧でアドレス放電が発生されるようになる。
【0097】
そして、この例におけるPDPは、第1の例と比べて、列電極突出部D2bが行電極Y2の透明電極Y2bと交差する位置に形成されているために、さらに低い放電開始電圧でアドレス放電が発生される。
【0098】
さらに、上記PDPの製造工程において、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の位置合わせや隔壁の高さなどに高い精度が要求されなくなるので、その製造プロセスが簡略化される。
【0099】
さらに、上記PDPは、リセット放電およびアドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2と維持放電が発生される表示放電セルC1とが、互いに分離されており、アドレス放電セルC2の表示側の面には、このアドレス放電セルC2を覆うように黒色または暗色の第1嵩上げ誘電体層4が形成されていることによって、このアドレス放電セルC2内におけるリセット放電およびアドレス放電による光が、第1嵩上げ誘電体層4によって遮られて、前面ガラス基板1側に漏れるのが防止される。
【0100】
したがって、画像形成のための発光を行う放電ではないリセット放電およびアドレス放電が行われる都度にパネル表示面が光るのを防止することができ、これによって、リセット放電およびアドレス放電によって画像の暗コントラストが低下するのを防止することが出来る。
【0101】
さらに、アドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2に蛍光体層が形成されておらず、蛍光体層を形成する蛍光材料の色ごとに異なる放電特性や製造工程において蛍光体層を形成する際に生じる層の厚さのばらつきといった蛍光体層に起因する放電電圧変化などの影響を受けることがないので、各アドレス放電セルC2において等しいアドレス放電特性を得ることが出来るようになり、アドレス放電のマージンが向上する。
【0102】
さらにまた、表示放電セルC1内では維持放電のみが行われるので、そのセル構造の構成に対する規制が少なくなり、これによって、表示放電セルC1を維持放電に最適な構造に構成することが出来るようになる。
【0103】
図12ないし16は、この発明によるPDPの実施形態における第3の例を示すものであって、図12はこの第3の例におけるPDPを模式的に示す正面図であり、図13は図12のV5−V5線における断面図,図14は図12のV6−V6線における断面図,図15は図12のW5−W5線における断面図,図16は図12のW6−W6線における断面図である。
【0104】
この図12ないし16において、表示面である前面ガラス基板1の背面に、行電極X3と行電極Y3とが、それぞれ前面ガラス基板1の行方向(図12の左右方向)に延びるように、かつ、列方向に交互に所要の間隔を開けて並設されている。
【0105】
行電極X3は、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極X3aと、このバス電極X3aの等間隔位置において、バス電極X3aから列方向の両側に延びてバス電極X3aと直交するように接続されたITO等の透明導電膜からなる透明電極X3bとを備えている。
【0106】
各透明電極X3bは、バス電極X3aから図12において上方向に延びるT字形状の第1透明電極部X3b1と、下方向に延びるT字形状の第2透明電極部X3b2とによって構成されている。
【0107】
そして、この透明電極X3bは、第1透明電極部X3b1の幅狭の脚部の長さが、第2透明電極部X3b2の幅狭の脚部の長さよりも長くなるように形成されている。
【0108】
行電極Y2も、同様に、前面ガラス基板1の行方向に延びる黒色または暗色の金属膜からなるバス電極Y3aと、このバス電極Y3aの等間隔位置において、バス電極Y3aの両側から列方向に延びてバス電極Y3aと直交するように接続されたITO等の透明導電膜からなる透明電極Y3bとを備えている。
【0109】
各透明電極Y3bは、透明電極X3bと同様に、バス電極Y3aから図12において上方向に延びるT字形状の第1透明電極部Y3b1と、下方向に延びるT字形状の第2透明電極部Y3b2とによって構成されている。
【0110】
そして、この透明電極Y3bは、第1透明電極部Y3b1の幅狭の脚部の長さが、第2透明電極部Y3b2の幅狭の脚部の長さよりも長くなるように形成されている。
【0111】
この行電極X3と行電極Y3は、第2透明電極部X3b2の幅広の頂部と第1透明電極部Y3b1の幅広の頂部、および、第1透明電極部X3b1の幅広の頂部と第2透明電極部Y3b2の幅広の頂部が、それぞれ、放電ギャップg1を介して対向されて互いに対になっている。
【0112】
そして、この互いに対向して対になった第2透明電極部X3b2と第1透明電極部Y3b1、および、第1透明電極部X3b1と第2透明電極部Y3b2のそれぞれの行方向に沿った配列が、それぞれ、一表示ラインL2を構成している。
【0113】
そして、この前面ガラス基板1の背面に第1誘電体層22が形成されて、行電極X3とY3が被覆されている。
【0114】
この第1誘電体層22の背面側には、列電極D3を構成する帯状の列電極本体部D3aが、行電極X3,Y3のバス電極X3a,Y3aに沿って行方向に等間隔に並ぶ透明電極X3b,Y3bのそれぞれの中間位置に対向する位置においてバス電極X3a,Y3aと直交する方向(列方向)に延びるように、互いに所定の間隔を開けて平行に並設されている。
【0115】
この列電極D3には、前面ガラス基板1側から見て、各列電極本体部D3aの側部から、バス電極X3aとバス電極Y3aの図12においてそれぞれ上側の側部に沿ってその近傍を行方向に延びる帯状の列電極突出部D3bが、列電極本体部D3aと一体的に形成されている。
【0116】
そして、各列電極突出部D3bの先端部が、透明電極X3bの第1透明電極部X3b1の脚部のバス電極X3aとの接続部に近接する位置、または、透明電極Y3bの第1透明電極部Y3b1のバス電極Y3aとの接続部に近接する位置において、それぞれ第1透明電極部X3b1または第1透明電極部Y3b1と交差するように位置されている。
【0117】
第1誘電体層22の背面に第2誘電体層23が形成されて、列電極D3の列電極本体部D3aと列電極突出部D3bが被覆されている。
【0118】
この第2誘電体層23の背面側には、透明電極X3bの第1透明電極部X3b1の列電極突出部D3bと交差する位置よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置から、第2透明電極部X3b2のバス電極X3aとの接続部分よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置までの間の部分、および、透明電極Y3bの第1透明電極部Y3b1の列電極突出部D3bと交差する位置よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置から、第2透明電極部Y3b2のバス電極Y3aとの接続部分よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置までの間の部分に対向して、それぞれバス電極3a,Y3aに沿って行方向に延びる帯状の第1嵩上げ誘電体層24が、第2誘電体層23の背面から突出するように形成されている。
【0119】
この第1嵩上げ誘電体層24は、黒色または暗色の顔料を含んだ光吸収層になっている。
【0120】
さらに、この第1嵩上げ誘電体層24の背面側には、透明電極X3bの第1透明電極部X3b1の列電極突出部D3bと交差している位置よりも頂部側に位置する所要の幅部分に対向して行方向に延びる帯状部分と、この帯状部分から第2透明電極部X3b2のバス電極X3aとの接続部分よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置までの間の列電極本体部D3aに対向して列方向に延びる帯状の部分、および、透明電極Y3bの第1透明電極部Y3b1の列電極突出部D3bと交差している位置よりも頂部側に位置する所要の幅部分に対向して行方向に延びる帯状部分と、この帯状部分から第2透明電極部Y3b2のバス電極Y3aとの接続部分よりも所要の幅だけ頂部側に寄った位置までの間の列電極本体部D3に対向して列方向に延びる帯状の部分に、それぞれ、第1嵩上げ誘電体層24の背面から突出する第2嵩上げ誘電体層25がそれぞれ形成されている。
【0121】
そして、この第2誘電体層23と第1嵩上げ誘電体層24,第2嵩上げ誘電体層25の背面側には、MgOからなる図示しない保護層が形成されている。
【0122】
一方、前面ガラス基板1と放電空間を介して対向する背面ガラス基板6の表示側の面上には、保護層(誘電体層)7が形成され、この保護層7上に、下記に詳述するような形状の隔壁8が形成されている。
【0123】
すなわち、この隔壁8は、第2嵩上げ誘電体層25の行方向に延びる帯状の部分に対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第1横壁8Aと、透明電極X3の第2透明電極部X3b2bのバス電極X3aとの接続部近傍の所要の幅部分に対向する位置、および、透明電極Y3の第2透明電極部Y3b2bのバス電極Y3aとの接続部近傍の所要の幅部分に対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第2横壁8Bと、列電極D3の列電極本体部D3aと対向する位置においてこの列電極本体部D3aと平行に列方向に延びる縦壁8Cとを備えている。
【0124】
この隔壁8の第1横壁8Aと第2横壁8B,縦壁8Cによって、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の間の放電空間が、それぞれ互いに対向されて対になっている第2透明電極部X3b2と第1透明電極部Y3b1に対向する表示放電セルC1と、行電極X3のバス電極X3aと列電極D3の列電極突出部D3b、または、行電極Y3のバス電極Y3aと列電極D3の列電極突出部D3bに対向するアドレス放電セルC2が形成されて、この表示放電セルC1とアドレス放電セルC2が、第1横壁8Aまたは第2横壁8Bを挟んで、列方向において互い違いに配置されている。
【0125】
そして、第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの高さが、第2嵩上げ誘電体層25の背面側を被覆している保護層と背面ガラス基板6上に形成された保護層7との間の間隔と等しくなるように設定されている。
【0126】
これによって、第1横壁8Aの表示側の面(図13において上側の面)と、この第1横壁8Aからバス電極X3aまたはバス電極Y3aを挟んだ位置に位置されている第2横壁8Bまでの間の部分の縦壁8Cの表示側の面が、それぞれ第2嵩上げ誘電体層25を被覆している保護層の背面側に当接されている(図13および14参照)が、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層24との間には第2嵩上げ誘電体層25が形成されていないために、この第2横壁8Bの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層24を被覆している保護層との間に、隙間r1がそれぞれ形成されている(図13参照)。
【0127】
さらに、第2横壁8Bとこの第2横壁8Bから表示放電セルC1を挟んで位置する第1横壁8Aとの間の部分の縦壁8Cと第1嵩上げ誘電体層24との間には、第2嵩上げ誘電体層25が形成されていないために、この部分の縦壁8Cの表示側の面と第1嵩上げ誘電体層24を被覆している保護層との間に、隙間r2がそれぞれ形成されている(図14ないし16参照)。
【0128】
そして、列方向において第2横壁8Bを挟んで隣接するそれぞれの表示放電セルC1とアドレス放電セルC2とは、隙間r1を介して互いに連通されている。
【0129】
各表示放電セルC1内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように蛍光体層9が形成されており、この蛍光体層9の色は、各表示放電セルC1毎に赤(R),緑(G),青(B)の色が行方向に順に並ぶように配置されている。
【0130】
各アドレス放電セルC2内の放電空間に面する隔壁8の第1横壁8Aおよび第2横壁8B,縦壁8Cの各側面と保護層7の表面には、これらの五つの面を全て覆うように比誘電率εが50以上(50〜250)の高γ材料によって形成された高γ材料層10が形成されている。
【0131】
この高γ材料層10を形成する高ε材料としては、例えば、SrTiOなどがある。
【0132】
放電空間の各表示放電セルC1およびアドレス放電セルC2内には、Xeガスを含む放電ガスが封入されている。
【0133】
このPDPにおける画像の形成は、以下のようにして行われる。
【0134】
先ず、リセット期間において、全アドレス放電セルC2内で、行電極X3,Y3と列電極D3にリセットパルスが印加されて、バス電極X3aおよび第1透明電極部X3b1と列電極D3の列電極本体部D3aとの間、ならびに、バス電極Y3aおよび第1透明電極部Y3b1と列電極D3の列電極本体部D3aとの間に、それぞれリセット放電が発生されて、隙間r1を介して表示放電セルC1に面している部分の第1誘電体層22および第2誘電体層23に、壁電荷が形成(または、壁電荷が消去)される。
【0135】
次のアドレス期間において、行電極X3とY3に走査パルスが順次印加され、列電極D3に映像信号に対応して選択的にデータパルスが印加される。
【0136】
これによって、アドレス放電セルC2内において、走査パルスが印加された行電極X3のバス電極X3aおよび第1透明電極部X3b1、または、行電極Y3のバス電極Y3aと第1透明電極部Y3b1と、データパルスが印加された列電極D3の列電極突出部D3bとの間でアドレス放電が発生する。
【0137】
このとき、アドレス放電セルC2内に高γ材料層10が形成されていることによって、高γ材料層10が形成されていない場合と比べて、小さい電圧でアドレス放電が開始される。
【0138】
そして、このアドレス放電セルC2内におけるアドレス放電によって発生した荷電粒子が、第2横壁8Bと第1嵩上げ誘電体層24との間の隙間r1を通って、この第2横壁8Bを挟んで隣接している対になった表示放電セルC1内に導入されて、この表示放電セルC1に対向している部分の第1誘電体層22および第2誘電体層23に形成されている壁電荷が選択的に消去(または、第1誘電体層22および第2誘電体層23に壁電荷が選択的に形成)されてゆくことにより、全表示ラインL2に発光セル(第1誘電体層22および第2誘電体層23に壁電荷が形成されている表示放電セルC1)と非発光セル(第1誘電体層22および第2誘電体層23に壁電荷が形成されていない表示放電セルC1)とが、表示する画像に対応してパネル面に分布される。
【0139】
このアドレス期間の後、維持発光期間において、全表示ラインL2において一斉に、行電極X3とY3に対して交互に放電維持パルスが印加されて、この放電維持パルスが印加される毎に各発光セル内において、互いに対向して対になっている第1透明電極部X3b1と第2透明電極部Y3b2、または、第2透明電極部X3b2と第1透明電極部Y3b1との間で維持放電が発生される。
【0140】
そして、この維持放電によって放電ガス中のXeガスから発生する紫外線により、表示放電セルC1に面している赤(R),緑(G),青(B)の各蛍光体層9がそれぞれ励起されて発光することにより、表示する画像が形成される。
【0141】
上記例のPDPは、第1の例の場合と同様に、前面ガラス基板1側に行電極X3,Y3と列電極D3がともに形成されているために、行電極X3およびY3のそれぞれのアドレス放電を発生させる部分と列電極Dとの間の間隔が短縮されて、これにより、低い放電開始電圧でアドレス放電が発生されるようになる。
【0142】
そして、この例のPDPは、第1の例と比べて、列電極突出部D2bが行電極X3の透明電極X3bおよび行電極Y3の透明電極Y3bと交差する位置に形成されているために、さらに低い放電開始電圧でアドレス放電が発生される。
【0143】
さらに、上記PDPの製造工程において、前面ガラス基板1と背面ガラス基板6の位置合わせや隔壁の高さなどに高い精度が要求されなくなるので、その製造プロセスが簡略化される。
【0144】
さらに、上記PDPは、リセット放電およびアドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2と維持放電が発生される表示放電セルC1とが、互いに分離されており、アドレス放電セルC2の表示側の面には、このアドレス放電セルC2を覆うように黒色または暗色の第1嵩上げ誘電体層24が形成されていることによって、このアドレス放電セルC2内におけるリセット放電およびアドレス放電による光が、第1嵩上げ誘電体層24によって遮られて、前面ガラス基板1側に漏れるのが防止される。
【0145】
したがって、画像形成のための発光を行う放電ではないリセット放電およびアドレス放電が行われる都度にパネル表示面が光るのを防止することができ、これによって、リセット放電およびアドレス放電によって画像の暗コントラストが低下するのを防止することが出来る。
【0146】
さらに、アドレス放電が発生されるアドレス放電セルC2に蛍光体層が形成されておらず、蛍光体層を形成する蛍光材料の色ごとに異なる放電特性や製造工程において蛍光体層を形成する際に生じる層の厚さのばらつきといった蛍光体層に起因する放電電圧変化などの影響を受けることがないので、各アドレス放電セルC2において等しいアドレス放電特性を得ることが出来るようになり、アドレス放電のマージンが向上する。
【0147】
さらにまた、表示放電セルC1内では維持放電のみが行われるので、そのセル構造の構成に対する規制が少なくなり、これによって、表示放電セルC1を維持放電に最適な構造に構成することが出来るようになる。
【0148】
以上の各例においては、アドレス放電セルC2内に高γ材料層が形成されているが、この高γ材料層の代わりに、二次電子放出層(MgO層)を形成するようにしても良い。
【0149】
この二次電子放出層(MgO層)の形成によって、アドレス放電セルC2から表示放電セルC1に供給するための荷電粒子が十分に確保されるようになる。
【0150】
上記実施形態の各例におけるPDPは、放電空間を介して互いに対向された一対の基板と、この一対の基板の一方の基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを構成する複数の行電極対と、この行電極対を被覆する誘電体層と、この誘電体層内に列方向に延び行方向に並設された複数の列電極が設けられて、行電極対と列電極の交差部分の近傍の放電空間にそれぞれ単位発光領域が構成されるプラズマディスプレイパネルにおいて、前記列電極が、誘電体層内の行電極対が形成されている平面と異なる平面内に形成され、前記各単位発光領域の周囲が隔壁によって仕切られることによりそれぞれ区画され、この隔壁によって区画された各単位発光領域内が、さらに、仕切り壁によって、行電極対を構成する行電極の互いに対向する部分に対向してこの行電極間での放電が行われる第1放電領域と、一方の行電極の一部と対向する列電極の一部に対向してこの列電極の一部と行電極の一部との間での放電が行われる第2放電領域とに区画され、この第1放電領域と第2放電領域との間に第2放電領域を第1放電領域に連通させる連通部が設けられている実施形態のPDPを、その上位概念の実施形態としているものである。
【0151】
この上位概念を構成する実施形態のPDPは、画像形成の際に、共に一方の基板側に形成されている行電極対の一方の行電極の一部と列電極の一部との間で行われるリセット放電が、列電極の一部が対向する第2放電領域内において発生され、このリセット放電によって、第2放電領域と第1放電領域との間に形成された連通部を介して、第1放電領域に面する誘電体層への壁電荷の形成または消去が行われる。
【0152】
次いで、一方の行電極の一部と列電極の一部との間で選択的に行われるアドレス放電が、この列電極の一部が対向する第2放電領域内において発生されて、このアドレス放電によって第2放電領域内に生成される荷電粒子が、連通部から第1放電領域内に導入されることにより、壁電荷が形成されている第1放電領域(発光セル)と壁電荷が形成されていない第1放電領域(非発光セル)とが、形成する画像に対応してパネル面に分布される。
【0153】
そして、この後、壁電荷が形成されている第1放電領域(発光セル)内において、行電極対を構成する行電極の互いに対向する部分の間で、画像形成のための発光を行う維持放電が発生される。
【0154】
この実施形態のPDPは、行電極対と列電極とが、放電空間を介して互いに対向される一対の基板の一方の基板側に形成されていることによって、製造プロセスを簡略化してその製造コストを大幅に低減することが出来る。
【0155】
そして、リセット放電およびアドレス放電が、画像形成のための発光を行う維持放電が行われる第1放電領域とは別個に形成された第2放電領域内において行われるようになっているので、リセット放電とアドレス放電による発光がパネルの表示面側に漏れるのを防止して、画像の暗コントラストが低下するのを防止することが出来る構成の採用が可能になる。
【0156】
さらに、アドレス放電が発生される第2放電領域内に蛍光体層を形成する必要が無いので、蛍光体層を形成する蛍光材料の色ごとに異なる放電特性や製造工程において蛍光体層を形成する際に生じる層の厚さのばらつきといった蛍光体層に起因する放電電圧変化などの影響の排除が可能になり、各第2放電領域におけるアドレス放電特性を均一にすることによって、アドレス放電のマージンの向上を図ることが出来るようになる。
【0157】
さらにまた、第1放電領域内では維持放電のみが行われるので、この第1放電領域の構成に対する規制が少なくなり、これによって、第1放電領域を維持放電に最適な構造に構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のPDPの構成を示す正面図である。
【図2】この発明の実施形態における第1の例を模式的に示す正面図である。
【図3】図2のV1−V1線における断面図である。
【図4】図2のV2−V2線における断面図である。
【図5】図2のW1−W1線における断面図である。
【図6】図2のW2−W2線における断面図である。
【図7】この発明の実施形態における第2の例を模式的に示す正面図である。
【図8】図7のV3−V3線における断面図である。
【図9】図7のV4−V4線における断面図である。
【図10】図7のW3−W3線における断面図である。
【図11】図7のW4−W4線における断面図である。
【図12】この発明の実施形態における第3の例を模式的に示す正面図である。
【図13】図12のV5−V5線における断面図である。
【図14】図12のV6−V6線における断面図である。
【図15】図12のW5−W5線における断面図である。
【図16】図12のW6−W6線における断面図である。
【符号の説明】
1 …前面ガラス基板(一方の基板)
2,12,22 …第1誘電体層(誘電体層)
3,13,23 …第2誘電体層(誘電体層)
4,14 …第1嵩上げ誘電体層(光吸収層,嵩上げ部)
5,15 …第2嵩上げ誘電体層(嵩上げ部)
6 …背面ガラス基板(他方の基板)
7 …保護層
8 …隔壁
8A …第1横壁(横壁)
8B …第2横壁(仕切り壁)
8C …縦壁
9 …蛍光体層
10 …高γ材料層
X1,X2,X3,Y1,Y2,Y3…行電極
X1a,X2a,X3a,Y1a,Y2a,Y3a…バス電極(行電極本体部,行電極の一部)
X1b,X2b,X3b,Y1b,Y2b,Y3b…透明電極(行電極突出部)
X3b1,Y3b1 …第1透明電極部
X3b2,Y3b2 …第2透明電極部
D1,D2,D3 …列電極
D1a,D2a,D3a …列電極本体部
D1b,D2b,D3b …列電極突出部(列電極の一部)
C1 …表示放電セル(第1放電領域)
C2 …アドレス放電セル(第2放電領域)
L1,L2 …表示ライン
r1 …隙間(連通部)
g,g1 …放電ギャップ

Claims (23)

  1. 放電空間を介して互いに対向された一対の基板と、この一対の基板の一方の基板の背面側に行方向に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを構成する複数の行電極対と、この行電極対を被覆する誘電体層と、この誘電体層内に列方向に延び行方向に並設された複数の列電極が設けられて、行電極対と列電極の交差部分の近傍の放電空間にそれぞれ単位発光領域が構成されるプラズマディスプレイパネルにおいて、
    前記列電極が、誘電体層内の行電極対が形成されている平面と異なる平面内に形成され、
    前記各単位発光領域の周囲が隔壁によって仕切られることによりそれぞれ区画され、
    この隔壁によって区画された各単位発光領域内が、さらに、仕切り壁によって、行電極対を構成する行電極の互いに対向する部分に対向してこの行電極間での放電が行われる第1放電領域と、一方の行電極の一部と対向する列電極の一部に対向してこの列電極の一部と行電極の一部との間での放電が行われる第2放電領域とに区画され、
    この第1放電領域と第2放電領域との間に第2放電領域を第1放電領域に連通させる連通部が設けられている、
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記行電極の一部との間で放電を行う列電極の一部が、列方向に延びる列電極本体部から単位発光領域毎に第2放電領域に対向する位置に向かって突出する列電極突出部である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記列電極突出部が、列電極本体部から行方向に延びる帯形状を有している請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記隔壁が、列方向に延びて行方向に並ぶ単位発光領域の間を仕切る縦壁と、行方向に延びて列方向に並ぶ単位発光領域の間を仕切る横壁とを備えており、前記仕切り壁が、隣接する縦壁間において横壁と平行に掛け渡された状態で形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記行電極対を構成する各行電極が、行方向に延びる行電極本体部とこの行電極本体部から単位発光領域毎に対になっている他の行電極側に延びる行電極突出部とを備え、前記列電極の一部との間で放電を行う行電極の一部が行電極本体部である請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記行電極対のうち列電極の一部との間での放電を行わない他方の行電極の行電極本体部が、隔壁の横壁に対向する位置に配置されている請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 前記行電極対の列電極の一部との間で放電を行う一方の行電極の行電極本体部が、仕切り壁に対向する位置に配置されている請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記行電極対の列電極の一部との間で放電を行う一方の行電極の行電極本体部が、第2放電領域に対向する位置に配置されている請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  9. 前記列電極の一部が、この列電極の一部との間で放電を行う一方の行電極の行電極突出部と交差している請求項8に記載のプラズマディスプレイパネル。
  10. 隣接する前記表示ライン間において背中合わせに位置する行電極が、行電極本体部を共用している請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  11. 隣接する前記表示ライン間において背中合わせに位置する行電極の行電極突出部が、列方向に連続して形成されている請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
  12. 前記隣接する表示ライン間において背中合わせに位置する行電極の共用の行電極本体部が、第2放電領域に対向する位置に配置されている請求項10に記載のプラズマディスプレイパネル。
  13. 前記列電極の一部が、隣接する表示ライン間において列方向に連続して形成されている行電極の行電極突出部と交差している請求項11に記載のプラズマディスプレイパネル。
  14. 前記行電極の行電極本体部が、黒色または暗色の光吸収層を構成している請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  15. 前記一方の基板側の第2放電領域に対向する部分に、黒色または暗色の光吸収層が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  16. 前記光吸収層が、一方の基板側の第2放電領域に対向する部分の全面に形成されている請求項15に記載のプラズマディスプレイパネル。
  17. 前記光吸収層が、誘電体層の背面に放電空間側に突出するように形成された誘電体層の嵩上げ部である請求項15に記載のプラズマディスプレイパネル。
  18. 前記隔壁の横壁と縦壁の第2放電領域を囲む部分に対向する一方の基板の背面側の部分に、この隔壁の横壁と縦壁の第2放電領域を囲む部分に当接して、第2放電領域と他の単位発光領域の第1放電領域および第2放電領域との間を閉じる嵩上げ部が形成されている請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  19. 前記嵩上げ部が、誘電体によって形成されている請求項18に記載のプラズマディスプレイパネル。
  20. 前記隔壁の縦壁の行方向において隣接する第1放電領域の間に位置する部分と一方の基板との間に、この行方向において隣接する第1放電領域を互いに連通する連通部が形成されている請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  21. 前記第1放電領域内にのみ放電によって発光する蛍光体層が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  22. 前記第2放電領域内に、所定値以上の比誘電率を有する高γ材料によって形成された高γ材料層が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  23. 前記比誘電率が50以上である請求項22に記載のプラズマディスプレイパネル。
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