JP2004340825A - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】経路上の交差点情報を簡易な表示で簡易に取得することができるナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】ナビゲーション装置は、経路誘導をするとき、経路22を地図上に表示するとともに、経路の簡易表示である経路バー90を現在地21とともに表示する。経路バー90は、直線状のバー表示であり、現在地から所定距離内にある交差点を距離に応じて直線状の経路91上に表示する。そのとき、各交差点92〜94について、誘導交差点か非誘導交差点か、また、レーン情報があるかないかによって色分け表示する。
【選択図】 図9
【解決手段】ナビゲーション装置は、経路誘導をするとき、経路22を地図上に表示するとともに、経路の簡易表示である経路バー90を現在地21とともに表示する。経路バー90は、直線状のバー表示であり、現在地から所定距離内にある交差点を距離に応じて直線状の経路91上に表示する。そのとき、各交差点92〜94について、誘導交差点か非誘導交差点か、また、レーン情報があるかないかによって色分け表示する。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経路誘導を行うナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在地周辺の道路地図を表示し、出発地から目的地までの経路を演算し、演算された経路に基づいて経路誘導を行うカーナビゲーション装置が知られている。このようなカーナビゲーション装置において、経路探索で得られた経路を地図上に他の道路と区別して表示することが知られている。また、経路誘導を行う誘導交差点にさしかかったとき、その誘導交差点にレーン情報がある場合、そのレーンに関する表示を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−251197号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のナビゲーション装置では、経路を地図上に表示するので、経路を正確に把握することができる。しかし、経路上の交差点の情報を簡単に取得したいとき、地図上の経路を目で追うのは煩わしいときがある。また、交差点にレーン情報があるかないかをまず知りたいだけのときもある。
【0005】
本発明は、経路上の交差点情報を簡易な表示で簡易に取得することができるナビゲーション装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ナビゲーション装置に適用され、出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、経路誘導手段は、自車位置から所定距離の経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、経路上の所定距離内にある交差点に対応して、直線状のバーに交差点に関する表示をし、交差点が経路誘導を行う誘導交差点か経路誘導を行わない非誘導交差点かによって、交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、ナビゲーション装置に適用され、出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、経路誘導手段は、自車位置から所定距離の経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、経路上の所定距離内にある交差点に対応して、直線状のバーに交差点に関する表示をし、交差点において誘導すべきレーン情報があるかないかによって、交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1から2のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、交差点の信号の有無が識別できるように、交差点に関する表示を行うことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、直線状のバーの表示における自車位置の表示は固定とし、自車位置の移動に伴い交差点に関する表示を移動させることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、交差点に関する表示の色を異ならせることによって表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、 経路誘導手段は、自車位置から交差点までの距離に比例した直線状のバーの位置に交差点に関する表示をすることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
図1は、本実施の形態の車載用ナビゲーション装置(以下、単にナビゲーション装置と言う)1のブロック図である。ナビゲーション装置1は、制御装置11、DVD駆動装置12、現在地検出装置13、入力装置14、メモリ15、通信インターフェース16、モニタ17を有する。
【0008】
制御装置11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路から構成される。DVD駆動装置12は、記録媒体3を搭載して地図データなどを読み込む装置である。記録媒体3は、地図データなどが格納されたDVDである。なお、CD−ROMや他の記録媒体であってもよい。
【0009】
現在地検出装置13は車両の現在地を検出する現在地検出装置であり、例えば車両の進行方位を検出する方位センサや車速を検出する車速センサやGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等から成る。入力装置14は、経路探索時に車両の目的地等を入力したりする入力装置である。リモコンであってもよいし、モニタ17の画面上に設けられたタッチパネルなどで構成してもよい。
【0010】
メモリ15は、現在地検出装置13によって検出された車両位置情報等を格納したり、制御装置11が演算した推奨経路上のノード情報やリンク情報等を格納するメモリであり、制御装置11のワーキングエリアである。通信インターフェース16は、通信装置2を接続するインターフェースである。通信インターフェース16を介して携帯電話の利用や、インターネット4との接続が可能である。モニタ17は、地図や推奨経路や各種情報を表示する表示装置である。モニタ17は、ナビゲーション装置1本体の一部として一体に設けてもよいし、筐体としては別々に設けてもよい。さらに、モニタ17のみを、ナビゲーション装置本体とケーブルなどによって接続し、分離した位置に設けるようにしてもよい。
【0011】
制御装置11は、現在地検出装置13で検出された車両の現在地情報とDVD駆動装置12介して記録媒体3から読み込まれた地図データなどを使用して、道路地図の表示、経路探索(経路計算)、経路誘導等の各種のナビゲーション処理を行う。なお、制御装置11が実行する各種の処理プログラムは、制御装置11内部に設けられたROM(不図示)に組み込まれている。
【0012】
記録媒体3に格納された地図データは、地図に関する情報であり、地図表示用データ、経路誘導データ、経路探索用データなどに分類される。地図表示用データは、さらに、道路データ、背景データ、名称データに分類される。道路データは、道路の表示や車両の現在地の特定やマップマッチングなどに使用されるデータである。背景データは、道路や道路地図の背景を表示するためのデータである。名称データは、地名や建物の名称などからなり、道路地図を表示するときに使用されるデータである。
【0013】
経路誘導データは、交差点名称・道路名称・行き先看板(方面名称等)情報などからなり、演算された推奨経路に基づき運転者等に推奨経路を誘導する際に用いられる。経路誘導データは、さらに、各交差点のレーン情報も有する。経路探索用データは、道路形状とは直接関係しない分岐情報などから成るネットワークデータであり、主に推奨経路を演算(経路探索)する際に用いられる。
【0014】
本実施の形態のナビゲーション装置1は、経路誘導時、各交差点のレーン情報を利用してレーン(車線)に関する表示を行う。
【0015】
図2および図3は、本実施の形態のレーンに関する表示を説明するための図である。図2は、モニタ17全体に平面地図を表示する1画面表示の図である。図3は、平面地図と交差点拡大図を表示する2画面表示の図である。図2および図3の平面地図は所定の縮尺で表示され、車両の現在地マーク21(以下、車両の現在地21あるいは単に現在地21と呼ぶ場合もある)と経路22が平面地図上に表示されている。経路22は、地図上の他の道路とは色を変えて、また、太さを太くして表示されている。
【0016】
経路誘導を行うべき交差点を誘導交差点と言い、経路誘導を行わない交差点を非誘導交差点と言う。誘導交差点とは右折あるいは左折を行う交差点であり、非誘導交差点とはその交差点を直進する交差点である。ここでいう右折左折は、必ずしも直角に曲がることを言うものではなく、斜めに曲がる場合も含み、また、本線からそれて側道におりていく場合も含む。また、誘導交差点は、右左折に限らず何らかの経路誘導が行われる交差点を含む。例えば、レーンの変更誘導がなされる場合なども含む。逆に、非誘導交差点は、何も経路誘導がなされない交差点である。経路誘導には、表示による誘導のみならず音声による誘導も含む。
【0017】
誘導交差点にまださしかかっていない通常の車両の走行中には1画面表示がなされ、誘導交差点にさしかかると、平面地図と交差点拡大図の2画面表示となる。本実施の形態のナビゲーション装置1では、誘導交差点から300mにさしかかると図3の2画面表示がなされる。図2の場合は、車両の現在地から誘導交差点までが450mであり、1画面表示がなされている。誘導交差点までの距離は、誘導交差点マーク23により示されている。誘導交差点マーク23は、次の誘導交差点までの距離と、どちらの方向に右左折するかのマークが表示される。なお、通常走行中にも2画面表示としたり、あるいは、誘導交差点にさしかかっても1画面表示を続けるなど、表示の設定は任意に変更可能である。上記300mの条件は他の値であってもよい。また、ユーザが変更できるようにしてもよい。
【0018】
図2では、交差点24および交差点25について、それぞれの交差点におけるレーンに関する表示26、27が、画面左上になされている。このレーンに関する表示26、27は、車両の現在地から所定の距離(本実施の形態では例えば500mとする)内にある所定の数(本実施の形態では例えば2個とする)の交差点について、レーン情報を有する場合レーンに関する表示を行う。レーン情報を有する交差点が1個しかない場合は、レーンに関する表示もその交差点のみの1個となる。上記所定の距離500mおよび所定の数2個は、他の値であってもよい。また、ユーザが変更できるようにしてもよい。
【0019】
レーンに関する表示26、27は、車両の現在地から近い順に下から上に並べて表示される。車両の現在地から500m以内に交差点がない場合は、レーンに関する表示は何もなされない。車両の進行につれて1個目の交差点が500m以内に入ると、まず上側にその交差点のレーンに関する表示がなされる。次に、2個目の交差点が500m以内に入ると、1個目の交差点のレーンに関する表示は下へ移動し、上側に2個目の交差点のレーンに関する表示がなされる。
【0020】
車両が1個目の交差点を通過すると、その1個目の交差点のレーンに関する表示は削除される。このとき、車両の現在地から500m以内に1個目の交差点以外に2個以上交差点がある場合は、1個目の交差点のレーンに関する表示を削除すると同時に、2個目の交差点のレーンに関する表示を下へ移動し、上側へ3個目の新たな交差点のレーンに関する表示を行う。
【0021】
このようにレーンに関する表示26、27を上下並べて表示し、車両の移動に伴いレーンに関する表示26、27が上記のような遷移をすることによって、交差点24、25が連続していることがイメージしやすくなる。特に、地図がヘッドアップ表示のとき有効である。
【0022】
平面地図には、レーンに関する表示がなされている交差点にガイドピン28、29が表示されている。ガイドピン28とレーンに関する表示26が対応し、ガイドピン29とレーンに関する表示27が対応する。これにより、平面地図上のどの交差点のレーンに関する表示がなされているかが一目で分かる。
【0023】
図4は、レーンに関する表示26、27を拡大して表示する図である。レーンに関する表示26、27は、ベース表示31、32と、レーン表示33、34と、距離バー35、36とからなる。レーン表示33、34と、距離バー35、36は、ベース表示31、32の上に置かれたように表示されているので、ベース表示31、32は座布団表示と言ってもよい。
【0024】
本実施の形態では、誘導交差点か非誘導交差点か、レーン情報があるかないかによって、図5の表に示すように表示色を使い分けている。例えば、交差点が誘導交差点でレーン情報がある場合は青、交差点が誘導交差点でレーン情報がない場合はピンク、交差点が非誘導交差点でレーン情報がある場合はグレー(灰)
交差点が非誘導交差点でレーン情報がない場合は表示なしかグレー(灰)としている。また、経路22はピンク色を使用するようにしている。
【0025】
図2において、交差点24は非誘導交差点であり、そこでは経路誘導はなされず、車両は直進することが予定されている。ただし、レーン情報を有する。交差点24に対応するレーンに関する表示26では、ベース表示31がグレーで表示される。レーン37は右折レーンであり、レーン38は直進レーンであり、レーン39は左折レーンである。従って、レーン表示33では、レーン38のみを誘導経路を示すピンクで表示し、レーン37、39はグレーで表示する。レーン38には直進を示す矢印も表示される。すなわち、誘導されるレーン38以外のレーン37、39には、レーン情報はあるが非誘導交差点であることを示すグレーが表示される。なお、レーン37は、右折レーンとして増加されたレーンであり、下部が切れたライン表示とレーンの角が取れた表示により増加されたレーンであることが分かる。
【0026】
距離バー35は、車両の現在地21からレーンに関する表示26に対応する交差点24までの距離を視覚的に示す表示である。本実施の形態では、交差点が自車位置から500m以内に入るとレーンに関する表示がなされるので、距離バー35全体の長さはこの500mに対応する。距離バー35の右側黒い部分が残距離を示し、車両が進むにつれて短くなっていく。
【0027】
一方、交差点25は誘導交差点であり、レーン情報を有する。交差点25に対応するレーンに関する表示27では、ベース表示32が青で表示される。レーン40〜42は右折可のレーンであり、レーン43は直進および左折可のレーンであり右折は不可のレーンである。従って、レーン表示34では、レーン40〜42を誘導経路を示すピンクで表示し、レーン43は青で表示する。すなわち、誘導されるレーン40〜42以外のレーン43には、この交差点が誘導交差点でありレーン情報があることを示す青が表示される。
【0028】
距離バー36は、距離バー35と同様に、車両の現在地21からレーンに関する表示27に対応する交差点25までの距離を視覚的に示す表示である。このように、距離バー35と距離バー36を表示することにより、該当する交差点24、
25までの距離が視覚的に容易に把握することができる。また、距離バー35と距離バー36が上下に並べて表示されることにより、該当する交差点24、25が近接しているのか離れて位置するのかを容易に把握することができる。
【0029】
また、レーンに関する表示26、27において色分け表示をすることにより、レーンに関する表示に該当する交差点が、誘導交差点なのか非誘導交差点なのか、またレーン情報があるのかないのかが一目で分かるようになる。なお、非誘導交差点でレーン情報があり、かつ、すべてのレーンが直進可の場合、レーン表示はすべてピンク色になり、誘導されるレーン以外のレーンは存在しないことになる。この場合であっても、ベース表示がグレーで表示されるので、非誘導交差点であることが一目で分かる。また、誘導されるべきレーンは経路22と同じ色のピンクで表示されるので、そのレーンが誘導されるべきレーンであることが視覚的に一目で分かる。
【0030】
また、ガイドピン28、29の色もレーンに関する表示26、27にあわせて、グレーと青としているので、対応関係が分かりやすい。ただし、複数の色のガイドピンを使用し、地図上の交差点とそれに対応するレーンに関する表示の横とにそれぞれ同じ色のガイドピンを表示するようにしてもよい。このようにすれば、特にガイドピンの色を図5の色分けに合わせなくてもよい。これにより、同じ条件の交差点であっても、例えば両方ともレーン情報ありの非誘導交差点(グレー)であっても、ガイドピンの色分けにより、地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。
【0031】
図2の交差点44については、レーンに関する表示はなされていない。これは、交差点44は、非誘導交差点でかつレーン情報がないためである。レーン情報がないのは、実際の道路自体がレーンが縮小されて1車線になっている場合か、実際の道路には複数のレーンが存在するがレーン情報のデータが格納されていないかのどちらかである。
【0032】
次に図3の説明をする。図3は、前述した通り、車両の現在地が誘導交差点から300mにさしかかったときに表示される2画面表示である。画面左側は、上述した図2と同様の図であり、車両の現在地を中心に約半分表示されている。レーンに関する表示26、27の表示内容は図2と同じであるので説明を省略する。画面右側は、交差点拡大図である。交差点25での経路誘導の様子を示す図である。図3では、図2の経路22と同じ経路について、デフォルメした表示51(以下、経路51と言う)がなされいてる。経路51も経路22と同じピンク色が付されている。符号52はランドマークであり、例えば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドやハンバーガショップなどのランドマークが付される。ここでは、ABCコンビニエンスストアのマークが表示されている。交差点25および交差点24は、信号機のある交差点であり、信号機マーク53、54が表示されている。
【0033】
画面上側55には誘導される方面を示す方面表示がなされ、画面下側56には誘導交差点の交差点名称57が表示される。また、交差点名称57とともに、信号機があるなしが分かる表示58とレーン表示59がなされる。レーン表示59は、レーンに関する表示26のレーン表示と同じ内容である。交差点拡大図は、自車位置後方上空から交差点25を俯瞰した図であり、各道路はデフォルメした表示となっている。さらに、俯瞰図であることが分かるように先すぼみのグリッドラインも表示されている。
【0034】
これにより、車両の現在地21より信号2つ先の交差点で、ABCコンビニエンスストアが右かどにある交差点を右折することが分かる。経路51には右折方向が一目で分かるように大きく矢印表示されている。また、どちら方面に誘導されるかも分かり、その誘導交差点の名称も分かる。さらに、画面右側の交差点拡大図を注視するだけでも、レーン表示59により、交差点25のレーン情報を把握することができる。レーン表示59も、レーンに関する表示26のレーン表示34と同様な色分けがなされている。
【0035】
次に、本実施の形態の制御フローチャートについて説明する。図6は、レーン表示に関する制御フローチャートを示す図である。制御装置11が不図示のROMに格納された制御プログラムを実行する。この処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0036】
ステップS1では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS2において、交差点情報テーブルを参照して、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点があるかないかを判断する。
【0037】
図7は、ここで参照する交差点情報テーブルの構成を示す図である。交差点情報テーブルは、車両の現在地から経路上所定距離(本実施の形態では20kmとする)内にある最大10個までの交差点に関する情報をテーブルにまとめたものである。交差点情報テーブルは、制御装置11が、車両の現在地、経路探索結果および誘導データを参照してメモリ15に作成し、例えば1秒ごとに更新する。すべての誘導交差点および非誘導交差点であるがレーン情報がある交差点が抽出される。非誘導交差点でレーン情報もない交差点は抽出されない。このような交差点情報テーブルを作成することにより、各種の処理の高速化が図られる。上記所定の距離および最大個数は他の値であってもよい。
【0038】
交差点情報テーブルは、交差点情報数71と、交差点情報#0(72)から交差点情報#m(73)から構成される。交差点情報数には、交差点情報テーブルに収められている交差点情報の数(交差点の数)が格納され、各交差点情報には、次に説明する各種の情報が格納されている。各交差点情報は、メッシュID74、X座標75、Y座標76、誘導フラグ77、交差点までの距離78、ランドマークID数79、ランドマークID80、レーン数81、レーン情報82、信号機フラグ83から構成される。
【0039】
メッシュID74は、該当交差点が位置するメッシュIDを格納する。メッシュIDとは、メッシュ状に分割して管理される地図データにおいて、一つのメッシュを特定するためのIDである。X座標75、Y座標76は、メッシュ内の交差点の位置座標である。誘導フラグ77は、該当交差点が誘導交差点か非誘導交差点かの識別フラグであり、誘導交差点の場合はTRUE値、非誘導交差点の場合はFALSE値が設定される。交差点までの距離78は、車両の現在地から該当交差点までの経路上の距離が設定される。ランドマークID数79は、該当交差点にランドマークがある場合、その数が設定される。ランドマークとは、経路誘導上目印となるものであり、例えば、有名な建物、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、レストランなどであり、ランドマークIDは、そのランドマークの表示をするためのランドマーク表示データを参照するためのIDである。
【0040】
交差点情報テーブルは、レーン表示をするためのレーン情報も格納する。本実施の形態では、レーン情報は、誘導データに格納されており、誘導データから抽出するものとする。レーン数81は、その交差点に進入するレーンの数であり、レーン情報82は各レーンの情報である。レーン情報は、各レーンが直進可、右折可、左折可、増設レーンかどうかなどの情報を有する。増設レーンとは、その交差点にさしかかったときに、例えば右折専用レーンが増設されているようなレーンのことを言う。レーン数81にゼロが設定されている場合は、その交差点にはレーン情報がないことを意味する。このようなレーン情報を使用して、前述したレーン表示33、34、59を表示することができる。信号機フラグ83は、該当交差点に信号機があるかないかの識別フラグであり、ある場合はTRUE値、ない場合はFALSE値が設定される。
【0041】
図6のフローチャートに戻ってさらに説明を続ける。ステップS2では、交差点情報テーブルの交差点までの距離78およびレーン数81を参照しながら、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点があるか否かを判断する。ステップS2において、交差点があると判断するとステップS3に進み、その交差点の数が2個以上か否かを判断する。本実施の形態では、2個までのレーンに関する表示をするためである。
【0042】
ステップS3において2個以上と判断すると、ステップS4に進む。ステップS4では、1個目の交差点について、下側にレーンに関する表示を行う。次に、ステップS5において、2個目の交差点について上側にレーンに関する表示を行い、処理を終了する。上側のレーンに関する表示は、図2のレーンに関する表示27に対応し、下側のレーンに関する表示は、レーンに関する表示26に対応する。すなわち、現在地に近いほうの交差点のレーンに関する表示を画面下側に表示し、遠いほうのレーンに関する表示を画面上側に表示する。
【0043】
ステップS3において2個以上でないと判断すると、すなわち1個であると判断するとステップS6に進む。ステップS6では、1個の交差点について、上側にレーンに関する表示を行う。次に、ステップS7において、下側のレーンに関する表示を削除し、処理を終了する。元から下側に表示がない場合は、そのまま処理を収容する。一方、ステップS2において、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点がないと判断するとステップS8に進む。ステップS8では、レーンに関する表示があればすべて削除し、処理を終了する。
【0044】
このような制御により、上述した図2の説明のようなレーンに関する表示がなされる。
【0045】
図8は、図2の1画面表示をするか図3の2画面表示をするかを制御する制御フローチャートを示す図である。
【0046】
ステップS11では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS12において、交差点情報テーブル(図7)を参照して、現在地から300m以内に誘導交差点があるかないかを判断する。交差点情報テーブルの交差点までの距離78および誘導フラグ77を参照しながら、処理を行う。ステップS12において、誘導交差点があると判断するとステップS13に進む。ステップS13では、図3に示した2画面表示をするよう設定する。一方、ステップS12において、誘導交差点がないと判断するとステップS14に進む。ステップS14では、図2に示した1画面表示をするよう設定する。
【0047】
以上説明した本実施の形態のナビゲーション装置を使用すると、次のような効果を奏する。
(1)誘導交差点にさしかかったときのみならず、常に現在地から所定距離内にある交差点のレーン状況を把握することができる。すなわち、誘導交差点か非誘導交差点かにかかわらず、経路上の交差点のレーン状況を把握することができる。
(2)また、複数の交差点のレーン情報を表示するので、経路上先の交差点のレーン状況を把握することができる。特に、誘導交差点の先の交差点のレーン状況も把握することができる。
(3)レーンに関する表示を上下並べて表示し、車両の移動に伴いレーンに関する表示も移動するような表示をするので、それらの交差点が連続していることがイメージしやすくなる。特に、地図がヘッドアップ表示のとき有効である。
(4)レーンに関する表示において色分け表示をしているので、レーンに関する表示に該当する交差点が、誘導交差点なのか非誘導交差点なのか、またレーン情報があるのかないのかが一目で分かるようになる。非誘導交差点でレーン情報があり、かつ、すべてのレーンが直進可の場合であっても、ベース表示の色を見れば非誘導交差点であることが一目で分かる。また、誘導されるべきレーンは誘導経路と同じ色のピンクで表示されるので、そのレーンが誘導されるべきレーンであることが視覚的に一目で分かる。
(5)平面地図には、レーンに関する表示がなされている交差点にガイドピンが表示されている。ガイドピンとレーンに関する表示が対応し、平面地図上のどの交差点のレーンに関する表示がなされているかが一目で分かる。また、ガイドピンの色をレーンに関する表示と統一するようにしているので、個々の対応関係がさらに分かりやすい。
(6)交差点とレーンに関する表示との両方に同一色のガイドピンを表示するようにすれば、これによっても地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。この場合、ガイドピンの色は図5の色分けに対応させる必要はなく、その他の複数の色を使用することができる。これにより、同じ条件の交差点であっても、例えば両方ともレーン情報ありの非誘導交差点(グレー)であっても、ガイドピンの色分けにより、地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。
(7)レーンに関する表示に距離バーを表示するようにしているので、該当する交差点までの距離が視覚的に一目で把握することができる。また、2つの距離バーを上下に並べて表示するので、該当する2つの交差点が近接しているのか離れて位置するのかを容易に把握することができる。
(8)交差点拡大図にも誘導交差点のレーン表示をするようにしたので、交差点拡大図を注視するだけでも、誘導交差点のレーン状況を把握することができる。
【0048】
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態のナビゲーション装置は、第1の実施の形態における図2、図3の表示に加えて、デフォルメされた直線状の経路バーを表示する。第2の実施の形態のナビゲーション装置のブロック図は、第1の実施の形態の図1のブロック図と同様であるのでその説明を省略する。各構成要素の符号は、図1を参照して付すものとする。
【0049】
図9および図10は、本実施の形態のレーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための図である。図9は図2に対応し、図10は図3に対応し、それぞれ経路バーの表示が追加されていることのみが異なる。従って、第1の実施の形態で使用された図を適宜参照しながら、この経路バーについて説明する。
【0050】
図9の1画面表示では、経路バー90は画面右端に縦に表示される。図10の2画面表示では、経路バー90は2画面の間に縦に表示される。なお、経路バー90の表示位置は、その他の位置であってもよい。ただし、画面上縦に表示するものとする。経路バー90は、車両の現在地から所定の距離の経路とその間に存在する交差点を、デフォルメした表示で行うものである。所定の距離は、例えば1kmとする。この所定距離は、地図の縮尺によって変更してもよいし、ユーザの設定によって変更してもよい。また、一般道か高速道かによって変更してもよい。高速道の場合は、長くする。
【0051】
経路バー90には、経路91と車両の現在地21と交差点92〜94が表示されている。経路91は、実際の経路22をデフォルメし、所定の幅を有する一直線の矩形で表す。各交差点92〜94は、経路92と経路92に直角に交差する所定の幅を持った細長い短い矩形とで、十字交差点状に表されている。経路バー90は矩形形状を組み合わせたデフォルメした形状と言える。また、実際の経路が誘導交差点で折れ曲がっていても、経路バーは直線で示される。なお、経路91の矩形幅の方が、各交差点92〜94の横に伸びる矩形幅より太い。交差点92は地図上の交差点24に対応し、交差点93は地図上の交差点25に対応し、交差点94は地図上の交差点95に対応する。各交差点は、第1の実施の形態の図5で説明したように色分けされる。具体的には、交差点92は非誘導交差点でレーン情報があるのでグレー、交差点93は誘導交差点でレーン情報があるので青、交差点94は非誘導交差点でレーン情報がないのでピンクが付される。
【0052】
車両の現在地21は固定表示とし、車両の移動に伴って、交差点92〜94の表示が下へ移動する。各交差点92〜94の経路バー上の位置は、現在地21から各交差点までの距離に比例して表示される。経路バー90には、各交差点92〜94が各交差点までの距離に比例して配置されるので、それぞれの交差点までの残距離を視覚的に把握することができる。従って、経路バー90は、縦型残距離バーと言ってもよい。また、各交差点に信号機がある場合は、図3の信号機マーク53、54と同じように信号機マークを表示するようにしてもよい。
【0053】
本実施の形態では、レーンに関する表示26、27と交差点92、93とは色分けにより対応づけされており、対応関係が一目で分かるようになっている。これに加えて、地図の表示に邪魔にならないような薄い線を表示してつなげるようにしてもよい。
【0054】
図11は、この経路バーを表示する制御の制御フローチャートを示す図である。ステップS21では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS22において、交差点情報テーブル(図7)を参照して、現在地から1km以内の交差点情報を取得する。ステップS23において、取得した交差点情報を使用して、経路バー90上に現在地21とともに交差点を表示する。このとき、交差点情報テーブルの、誘導フラグ77、交差点までの距離78、レーン数81の情報に基づき、図5の表に沿って色分け表示する。また、信号機フラグ83に基づいて、交差点に信号機が有れば、信号機マークも表示する。表示する交差点の位置は、経路バー全体を1kmとし、交差点までの距離78のデータに基づいて比例配分する。
【0055】
以上説明した第2の実施の形態のナビゲーション装置を使用すると、第1の実施の形態の効果に加えて次のような効果を奏する。
(1)経路上の交差点の状況が簡易な表示ですぐに把握することができる。例えば、車両の現在地から所定の距離(上記の例では1km)内に、交差点がどの程度の配置でいくつあるかが一目で把握することができる。さらに、それらの交差点が誘導交差点なのかどうか、レーン情報があるのかどうかなども一目で把握することができる。例えば、何個目の交差点を曲がればよいかなどすぐに把握することがきる。
(2)経路バーの表示とともにレーンに関する表示もするので、経路バーによりある交差点にレーン情報があると把握してレーン情報の詳細が知りたいとき、すぐに対応する交差点の詳細なレーンに情報も把握することができる。
(3)経路バーは地図表示とともに表示されるので、経路上の交差点の概略把握は経路バーで行い、地図上の経路はそのまま地図表示に目を移せば把握することができる。
【0056】
なお、上記の実施の形態では、平面地図を表示する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。例えば、上記平面地図はいわゆる鳥瞰図であってもよい。鳥瞰図は、車両現在地後方から所定の見下ろし角度で平面地図を見下ろしたときに得られる地図であり、平面地図データに基づき所定の座標変換処理をして得ることができる。
【0057】
また、上記の実施の形態では、レーンに関する表示26、27を画面左上に表示する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。レーンに関する表示26、27の表示位置は、その他の位置であってもよい。また、ユーザが指定するようにしてもよい。
【0058】
また、上記の実施の形態では、交差点情報テーブルには非誘導交差点であってレーン情報がない交差点は抽出しない例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。そのような交差点も抽出するようにしてもよい。また、第2の実施の形態の経路バー90では、非誘導交差点であってレーン情報がない交差点は表示しない例を説明した。しかし、そのような交差点も例えばグレーやその他の色で表示するようにしてもよい。
【0059】
また、上記の実施の形態では、交差点情報テーブルのレーン情報は、誘導テーブルから抽出する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。レーン情報が他の地図データに格納されている場合は、その地図データから抽出するようにすればよい。
【0060】
また、上記の実施の形態では、ナビゲーション装置1の制御装置11が実行する制御プログラムは不図示のROMに格納されている例で説明をしたが、この内容に限定する必要はない。制御プログラムやそのインストールプログラムをDVDなどの記録媒体で提供してもよい。この場合、図1の記録媒体3と同様にDVD駆動装置12に搭載すればよい。
【0061】
さらに、それらのプログラムをインターネットなどに代表される通信回線などの伝送媒体を介して提供することも可能である。すなわち、プログラムを、伝送媒体を搬送する搬送波上の信号に変換して送信することも可能である。本実施の形態のナビゲーション装置は、通信I/F16を介して携帯電話などの通信装置2と接続可能である。従って、携帯電話2を介してインターネット4に接続すればよい。インターネット4を介して制御プログラムを提供するサーバと接続する。
【0062】
また、上述の制御プログラムをパソコン上で実行させてナビゲーション装置を実現するようにしてもよい。
【0063】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成しているので、次のような効果を奏する。経路上の交差点の状況が簡易な表示で簡易に把握することができる。例えば、車両の現在地から所定の距離内に、交差点がどの程度の配置でいくつあるかが一目で把握することができる。さらに、それらの交差点が誘導交差点なのかどうか、レーン情報があるのかどうかなども一目で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】レーンに関する表示を説明するための1画面表示の図である。
【図3】レーンに関する表示を説明するための2画面表示の図である。
【図4】レーンに関する表示を拡大して表示する図である。
【図5】誘導交差点か非誘導交差点かレーン情報があるかないかによって表示色を使い分けるための表を示す図である。
【図6】レーン表示に関する制御フローチャートを示す図である。
【図7】交差点情報テーブルの構成を示す図である。
【図8】1画面表示をするか画面表示をするかを制御する制御フローチャートを示す図である。
【図9】レーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための1画面表示の図である。
【図10】レーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための2画面表示の図である。
【図11】経路バーを表示する制御の制御フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
2 通信装置
3 記録媒体
4 インターネット
11 制御装置
12 DVD駆動装置
13 現在地検出装置
14 入力装置
15 メモリ
16 通信インターフェース
17 モニタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、経路誘導を行うナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在地周辺の道路地図を表示し、出発地から目的地までの経路を演算し、演算された経路に基づいて経路誘導を行うカーナビゲーション装置が知られている。このようなカーナビゲーション装置において、経路探索で得られた経路を地図上に他の道路と区別して表示することが知られている。また、経路誘導を行う誘導交差点にさしかかったとき、その誘導交差点にレーン情報がある場合、そのレーンに関する表示を行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平2000−251197号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来のナビゲーション装置では、経路を地図上に表示するので、経路を正確に把握することができる。しかし、経路上の交差点の情報を簡単に取得したいとき、地図上の経路を目で追うのは煩わしいときがある。また、交差点にレーン情報があるかないかをまず知りたいだけのときもある。
【0005】
本発明は、経路上の交差点情報を簡易な表示で簡易に取得することができるナビゲーション装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ナビゲーション装置に適用され、出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、経路誘導手段は、自車位置から所定距離の経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、経路上の所定距離内にある交差点に対応して、直線状のバーに交差点に関する表示をし、交差点が経路誘導を行う誘導交差点か経路誘導を行わない非誘導交差点かによって、交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、ナビゲーション装置に適用され、出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、経路誘導手段は、自車位置から所定距離の経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、経路上の所定距離内にある交差点に対応して、直線状のバーに交差点に関する表示をし、交差点において誘導すべきレーン情報があるかないかによって、交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1から2のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、交差点の信号の有無が識別できるように、交差点に関する表示を行うことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、直線状のバーの表示における自車位置の表示は固定とし、自車位置の移動に伴い交差点に関する表示を移動させることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のナビゲーション装置において、経路誘導手段は、交差点に関する表示の色を異ならせることによって表示形態を異ならせることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、 経路誘導手段は、自車位置から交差点までの距離に比例した直線状のバーの位置に交差点に関する表示をすることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
図1は、本実施の形態の車載用ナビゲーション装置(以下、単にナビゲーション装置と言う)1のブロック図である。ナビゲーション装置1は、制御装置11、DVD駆動装置12、現在地検出装置13、入力装置14、メモリ15、通信インターフェース16、モニタ17を有する。
【0008】
制御装置11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路から構成される。DVD駆動装置12は、記録媒体3を搭載して地図データなどを読み込む装置である。記録媒体3は、地図データなどが格納されたDVDである。なお、CD−ROMや他の記録媒体であってもよい。
【0009】
現在地検出装置13は車両の現在地を検出する現在地検出装置であり、例えば車両の進行方位を検出する方位センサや車速を検出する車速センサやGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等から成る。入力装置14は、経路探索時に車両の目的地等を入力したりする入力装置である。リモコンであってもよいし、モニタ17の画面上に設けられたタッチパネルなどで構成してもよい。
【0010】
メモリ15は、現在地検出装置13によって検出された車両位置情報等を格納したり、制御装置11が演算した推奨経路上のノード情報やリンク情報等を格納するメモリであり、制御装置11のワーキングエリアである。通信インターフェース16は、通信装置2を接続するインターフェースである。通信インターフェース16を介して携帯電話の利用や、インターネット4との接続が可能である。モニタ17は、地図や推奨経路や各種情報を表示する表示装置である。モニタ17は、ナビゲーション装置1本体の一部として一体に設けてもよいし、筐体としては別々に設けてもよい。さらに、モニタ17のみを、ナビゲーション装置本体とケーブルなどによって接続し、分離した位置に設けるようにしてもよい。
【0011】
制御装置11は、現在地検出装置13で検出された車両の現在地情報とDVD駆動装置12介して記録媒体3から読み込まれた地図データなどを使用して、道路地図の表示、経路探索(経路計算)、経路誘導等の各種のナビゲーション処理を行う。なお、制御装置11が実行する各種の処理プログラムは、制御装置11内部に設けられたROM(不図示)に組み込まれている。
【0012】
記録媒体3に格納された地図データは、地図に関する情報であり、地図表示用データ、経路誘導データ、経路探索用データなどに分類される。地図表示用データは、さらに、道路データ、背景データ、名称データに分類される。道路データは、道路の表示や車両の現在地の特定やマップマッチングなどに使用されるデータである。背景データは、道路や道路地図の背景を表示するためのデータである。名称データは、地名や建物の名称などからなり、道路地図を表示するときに使用されるデータである。
【0013】
経路誘導データは、交差点名称・道路名称・行き先看板(方面名称等)情報などからなり、演算された推奨経路に基づき運転者等に推奨経路を誘導する際に用いられる。経路誘導データは、さらに、各交差点のレーン情報も有する。経路探索用データは、道路形状とは直接関係しない分岐情報などから成るネットワークデータであり、主に推奨経路を演算(経路探索)する際に用いられる。
【0014】
本実施の形態のナビゲーション装置1は、経路誘導時、各交差点のレーン情報を利用してレーン(車線)に関する表示を行う。
【0015】
図2および図3は、本実施の形態のレーンに関する表示を説明するための図である。図2は、モニタ17全体に平面地図を表示する1画面表示の図である。図3は、平面地図と交差点拡大図を表示する2画面表示の図である。図2および図3の平面地図は所定の縮尺で表示され、車両の現在地マーク21(以下、車両の現在地21あるいは単に現在地21と呼ぶ場合もある)と経路22が平面地図上に表示されている。経路22は、地図上の他の道路とは色を変えて、また、太さを太くして表示されている。
【0016】
経路誘導を行うべき交差点を誘導交差点と言い、経路誘導を行わない交差点を非誘導交差点と言う。誘導交差点とは右折あるいは左折を行う交差点であり、非誘導交差点とはその交差点を直進する交差点である。ここでいう右折左折は、必ずしも直角に曲がることを言うものではなく、斜めに曲がる場合も含み、また、本線からそれて側道におりていく場合も含む。また、誘導交差点は、右左折に限らず何らかの経路誘導が行われる交差点を含む。例えば、レーンの変更誘導がなされる場合なども含む。逆に、非誘導交差点は、何も経路誘導がなされない交差点である。経路誘導には、表示による誘導のみならず音声による誘導も含む。
【0017】
誘導交差点にまださしかかっていない通常の車両の走行中には1画面表示がなされ、誘導交差点にさしかかると、平面地図と交差点拡大図の2画面表示となる。本実施の形態のナビゲーション装置1では、誘導交差点から300mにさしかかると図3の2画面表示がなされる。図2の場合は、車両の現在地から誘導交差点までが450mであり、1画面表示がなされている。誘導交差点までの距離は、誘導交差点マーク23により示されている。誘導交差点マーク23は、次の誘導交差点までの距離と、どちらの方向に右左折するかのマークが表示される。なお、通常走行中にも2画面表示としたり、あるいは、誘導交差点にさしかかっても1画面表示を続けるなど、表示の設定は任意に変更可能である。上記300mの条件は他の値であってもよい。また、ユーザが変更できるようにしてもよい。
【0018】
図2では、交差点24および交差点25について、それぞれの交差点におけるレーンに関する表示26、27が、画面左上になされている。このレーンに関する表示26、27は、車両の現在地から所定の距離(本実施の形態では例えば500mとする)内にある所定の数(本実施の形態では例えば2個とする)の交差点について、レーン情報を有する場合レーンに関する表示を行う。レーン情報を有する交差点が1個しかない場合は、レーンに関する表示もその交差点のみの1個となる。上記所定の距離500mおよび所定の数2個は、他の値であってもよい。また、ユーザが変更できるようにしてもよい。
【0019】
レーンに関する表示26、27は、車両の現在地から近い順に下から上に並べて表示される。車両の現在地から500m以内に交差点がない場合は、レーンに関する表示は何もなされない。車両の進行につれて1個目の交差点が500m以内に入ると、まず上側にその交差点のレーンに関する表示がなされる。次に、2個目の交差点が500m以内に入ると、1個目の交差点のレーンに関する表示は下へ移動し、上側に2個目の交差点のレーンに関する表示がなされる。
【0020】
車両が1個目の交差点を通過すると、その1個目の交差点のレーンに関する表示は削除される。このとき、車両の現在地から500m以内に1個目の交差点以外に2個以上交差点がある場合は、1個目の交差点のレーンに関する表示を削除すると同時に、2個目の交差点のレーンに関する表示を下へ移動し、上側へ3個目の新たな交差点のレーンに関する表示を行う。
【0021】
このようにレーンに関する表示26、27を上下並べて表示し、車両の移動に伴いレーンに関する表示26、27が上記のような遷移をすることによって、交差点24、25が連続していることがイメージしやすくなる。特に、地図がヘッドアップ表示のとき有効である。
【0022】
平面地図には、レーンに関する表示がなされている交差点にガイドピン28、29が表示されている。ガイドピン28とレーンに関する表示26が対応し、ガイドピン29とレーンに関する表示27が対応する。これにより、平面地図上のどの交差点のレーンに関する表示がなされているかが一目で分かる。
【0023】
図4は、レーンに関する表示26、27を拡大して表示する図である。レーンに関する表示26、27は、ベース表示31、32と、レーン表示33、34と、距離バー35、36とからなる。レーン表示33、34と、距離バー35、36は、ベース表示31、32の上に置かれたように表示されているので、ベース表示31、32は座布団表示と言ってもよい。
【0024】
本実施の形態では、誘導交差点か非誘導交差点か、レーン情報があるかないかによって、図5の表に示すように表示色を使い分けている。例えば、交差点が誘導交差点でレーン情報がある場合は青、交差点が誘導交差点でレーン情報がない場合はピンク、交差点が非誘導交差点でレーン情報がある場合はグレー(灰)
交差点が非誘導交差点でレーン情報がない場合は表示なしかグレー(灰)としている。また、経路22はピンク色を使用するようにしている。
【0025】
図2において、交差点24は非誘導交差点であり、そこでは経路誘導はなされず、車両は直進することが予定されている。ただし、レーン情報を有する。交差点24に対応するレーンに関する表示26では、ベース表示31がグレーで表示される。レーン37は右折レーンであり、レーン38は直進レーンであり、レーン39は左折レーンである。従って、レーン表示33では、レーン38のみを誘導経路を示すピンクで表示し、レーン37、39はグレーで表示する。レーン38には直進を示す矢印も表示される。すなわち、誘導されるレーン38以外のレーン37、39には、レーン情報はあるが非誘導交差点であることを示すグレーが表示される。なお、レーン37は、右折レーンとして増加されたレーンであり、下部が切れたライン表示とレーンの角が取れた表示により増加されたレーンであることが分かる。
【0026】
距離バー35は、車両の現在地21からレーンに関する表示26に対応する交差点24までの距離を視覚的に示す表示である。本実施の形態では、交差点が自車位置から500m以内に入るとレーンに関する表示がなされるので、距離バー35全体の長さはこの500mに対応する。距離バー35の右側黒い部分が残距離を示し、車両が進むにつれて短くなっていく。
【0027】
一方、交差点25は誘導交差点であり、レーン情報を有する。交差点25に対応するレーンに関する表示27では、ベース表示32が青で表示される。レーン40〜42は右折可のレーンであり、レーン43は直進および左折可のレーンであり右折は不可のレーンである。従って、レーン表示34では、レーン40〜42を誘導経路を示すピンクで表示し、レーン43は青で表示する。すなわち、誘導されるレーン40〜42以外のレーン43には、この交差点が誘導交差点でありレーン情報があることを示す青が表示される。
【0028】
距離バー36は、距離バー35と同様に、車両の現在地21からレーンに関する表示27に対応する交差点25までの距離を視覚的に示す表示である。このように、距離バー35と距離バー36を表示することにより、該当する交差点24、
25までの距離が視覚的に容易に把握することができる。また、距離バー35と距離バー36が上下に並べて表示されることにより、該当する交差点24、25が近接しているのか離れて位置するのかを容易に把握することができる。
【0029】
また、レーンに関する表示26、27において色分け表示をすることにより、レーンに関する表示に該当する交差点が、誘導交差点なのか非誘導交差点なのか、またレーン情報があるのかないのかが一目で分かるようになる。なお、非誘導交差点でレーン情報があり、かつ、すべてのレーンが直進可の場合、レーン表示はすべてピンク色になり、誘導されるレーン以外のレーンは存在しないことになる。この場合であっても、ベース表示がグレーで表示されるので、非誘導交差点であることが一目で分かる。また、誘導されるべきレーンは経路22と同じ色のピンクで表示されるので、そのレーンが誘導されるべきレーンであることが視覚的に一目で分かる。
【0030】
また、ガイドピン28、29の色もレーンに関する表示26、27にあわせて、グレーと青としているので、対応関係が分かりやすい。ただし、複数の色のガイドピンを使用し、地図上の交差点とそれに対応するレーンに関する表示の横とにそれぞれ同じ色のガイドピンを表示するようにしてもよい。このようにすれば、特にガイドピンの色を図5の色分けに合わせなくてもよい。これにより、同じ条件の交差点であっても、例えば両方ともレーン情報ありの非誘導交差点(グレー)であっても、ガイドピンの色分けにより、地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。
【0031】
図2の交差点44については、レーンに関する表示はなされていない。これは、交差点44は、非誘導交差点でかつレーン情報がないためである。レーン情報がないのは、実際の道路自体がレーンが縮小されて1車線になっている場合か、実際の道路には複数のレーンが存在するがレーン情報のデータが格納されていないかのどちらかである。
【0032】
次に図3の説明をする。図3は、前述した通り、車両の現在地が誘導交差点から300mにさしかかったときに表示される2画面表示である。画面左側は、上述した図2と同様の図であり、車両の現在地を中心に約半分表示されている。レーンに関する表示26、27の表示内容は図2と同じであるので説明を省略する。画面右側は、交差点拡大図である。交差点25での経路誘導の様子を示す図である。図3では、図2の経路22と同じ経路について、デフォルメした表示51(以下、経路51と言う)がなされいてる。経路51も経路22と同じピンク色が付されている。符号52はランドマークであり、例えば、コンビニエンスストアやガソリンスタンドやハンバーガショップなどのランドマークが付される。ここでは、ABCコンビニエンスストアのマークが表示されている。交差点25および交差点24は、信号機のある交差点であり、信号機マーク53、54が表示されている。
【0033】
画面上側55には誘導される方面を示す方面表示がなされ、画面下側56には誘導交差点の交差点名称57が表示される。また、交差点名称57とともに、信号機があるなしが分かる表示58とレーン表示59がなされる。レーン表示59は、レーンに関する表示26のレーン表示と同じ内容である。交差点拡大図は、自車位置後方上空から交差点25を俯瞰した図であり、各道路はデフォルメした表示となっている。さらに、俯瞰図であることが分かるように先すぼみのグリッドラインも表示されている。
【0034】
これにより、車両の現在地21より信号2つ先の交差点で、ABCコンビニエンスストアが右かどにある交差点を右折することが分かる。経路51には右折方向が一目で分かるように大きく矢印表示されている。また、どちら方面に誘導されるかも分かり、その誘導交差点の名称も分かる。さらに、画面右側の交差点拡大図を注視するだけでも、レーン表示59により、交差点25のレーン情報を把握することができる。レーン表示59も、レーンに関する表示26のレーン表示34と同様な色分けがなされている。
【0035】
次に、本実施の形態の制御フローチャートについて説明する。図6は、レーン表示に関する制御フローチャートを示す図である。制御装置11が不図示のROMに格納された制御プログラムを実行する。この処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0036】
ステップS1では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS2において、交差点情報テーブルを参照して、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点があるかないかを判断する。
【0037】
図7は、ここで参照する交差点情報テーブルの構成を示す図である。交差点情報テーブルは、車両の現在地から経路上所定距離(本実施の形態では20kmとする)内にある最大10個までの交差点に関する情報をテーブルにまとめたものである。交差点情報テーブルは、制御装置11が、車両の現在地、経路探索結果および誘導データを参照してメモリ15に作成し、例えば1秒ごとに更新する。すべての誘導交差点および非誘導交差点であるがレーン情報がある交差点が抽出される。非誘導交差点でレーン情報もない交差点は抽出されない。このような交差点情報テーブルを作成することにより、各種の処理の高速化が図られる。上記所定の距離および最大個数は他の値であってもよい。
【0038】
交差点情報テーブルは、交差点情報数71と、交差点情報#0(72)から交差点情報#m(73)から構成される。交差点情報数には、交差点情報テーブルに収められている交差点情報の数(交差点の数)が格納され、各交差点情報には、次に説明する各種の情報が格納されている。各交差点情報は、メッシュID74、X座標75、Y座標76、誘導フラグ77、交差点までの距離78、ランドマークID数79、ランドマークID80、レーン数81、レーン情報82、信号機フラグ83から構成される。
【0039】
メッシュID74は、該当交差点が位置するメッシュIDを格納する。メッシュIDとは、メッシュ状に分割して管理される地図データにおいて、一つのメッシュを特定するためのIDである。X座標75、Y座標76は、メッシュ内の交差点の位置座標である。誘導フラグ77は、該当交差点が誘導交差点か非誘導交差点かの識別フラグであり、誘導交差点の場合はTRUE値、非誘導交差点の場合はFALSE値が設定される。交差点までの距離78は、車両の現在地から該当交差点までの経路上の距離が設定される。ランドマークID数79は、該当交差点にランドマークがある場合、その数が設定される。ランドマークとは、経路誘導上目印となるものであり、例えば、有名な建物、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、レストランなどであり、ランドマークIDは、そのランドマークの表示をするためのランドマーク表示データを参照するためのIDである。
【0040】
交差点情報テーブルは、レーン表示をするためのレーン情報も格納する。本実施の形態では、レーン情報は、誘導データに格納されており、誘導データから抽出するものとする。レーン数81は、その交差点に進入するレーンの数であり、レーン情報82は各レーンの情報である。レーン情報は、各レーンが直進可、右折可、左折可、増設レーンかどうかなどの情報を有する。増設レーンとは、その交差点にさしかかったときに、例えば右折専用レーンが増設されているようなレーンのことを言う。レーン数81にゼロが設定されている場合は、その交差点にはレーン情報がないことを意味する。このようなレーン情報を使用して、前述したレーン表示33、34、59を表示することができる。信号機フラグ83は、該当交差点に信号機があるかないかの識別フラグであり、ある場合はTRUE値、ない場合はFALSE値が設定される。
【0041】
図6のフローチャートに戻ってさらに説明を続ける。ステップS2では、交差点情報テーブルの交差点までの距離78およびレーン数81を参照しながら、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点があるか否かを判断する。ステップS2において、交差点があると判断するとステップS3に進み、その交差点の数が2個以上か否かを判断する。本実施の形態では、2個までのレーンに関する表示をするためである。
【0042】
ステップS3において2個以上と判断すると、ステップS4に進む。ステップS4では、1個目の交差点について、下側にレーンに関する表示を行う。次に、ステップS5において、2個目の交差点について上側にレーンに関する表示を行い、処理を終了する。上側のレーンに関する表示は、図2のレーンに関する表示27に対応し、下側のレーンに関する表示は、レーンに関する表示26に対応する。すなわち、現在地に近いほうの交差点のレーンに関する表示を画面下側に表示し、遠いほうのレーンに関する表示を画面上側に表示する。
【0043】
ステップS3において2個以上でないと判断すると、すなわち1個であると判断するとステップS6に進む。ステップS6では、1個の交差点について、上側にレーンに関する表示を行う。次に、ステップS7において、下側のレーンに関する表示を削除し、処理を終了する。元から下側に表示がない場合は、そのまま処理を収容する。一方、ステップS2において、現在地から500m以内にレーン情報を有する交差点がないと判断するとステップS8に進む。ステップS8では、レーンに関する表示があればすべて削除し、処理を終了する。
【0044】
このような制御により、上述した図2の説明のようなレーンに関する表示がなされる。
【0045】
図8は、図2の1画面表示をするか図3の2画面表示をするかを制御する制御フローチャートを示す図である。
【0046】
ステップS11では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS12において、交差点情報テーブル(図7)を参照して、現在地から300m以内に誘導交差点があるかないかを判断する。交差点情報テーブルの交差点までの距離78および誘導フラグ77を参照しながら、処理を行う。ステップS12において、誘導交差点があると判断するとステップS13に進む。ステップS13では、図3に示した2画面表示をするよう設定する。一方、ステップS12において、誘導交差点がないと判断するとステップS14に進む。ステップS14では、図2に示した1画面表示をするよう設定する。
【0047】
以上説明した本実施の形態のナビゲーション装置を使用すると、次のような効果を奏する。
(1)誘導交差点にさしかかったときのみならず、常に現在地から所定距離内にある交差点のレーン状況を把握することができる。すなわち、誘導交差点か非誘導交差点かにかかわらず、経路上の交差点のレーン状況を把握することができる。
(2)また、複数の交差点のレーン情報を表示するので、経路上先の交差点のレーン状況を把握することができる。特に、誘導交差点の先の交差点のレーン状況も把握することができる。
(3)レーンに関する表示を上下並べて表示し、車両の移動に伴いレーンに関する表示も移動するような表示をするので、それらの交差点が連続していることがイメージしやすくなる。特に、地図がヘッドアップ表示のとき有効である。
(4)レーンに関する表示において色分け表示をしているので、レーンに関する表示に該当する交差点が、誘導交差点なのか非誘導交差点なのか、またレーン情報があるのかないのかが一目で分かるようになる。非誘導交差点でレーン情報があり、かつ、すべてのレーンが直進可の場合であっても、ベース表示の色を見れば非誘導交差点であることが一目で分かる。また、誘導されるべきレーンは誘導経路と同じ色のピンクで表示されるので、そのレーンが誘導されるべきレーンであることが視覚的に一目で分かる。
(5)平面地図には、レーンに関する表示がなされている交差点にガイドピンが表示されている。ガイドピンとレーンに関する表示が対応し、平面地図上のどの交差点のレーンに関する表示がなされているかが一目で分かる。また、ガイドピンの色をレーンに関する表示と統一するようにしているので、個々の対応関係がさらに分かりやすい。
(6)交差点とレーンに関する表示との両方に同一色のガイドピンを表示するようにすれば、これによっても地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。この場合、ガイドピンの色は図5の色分けに対応させる必要はなく、その他の複数の色を使用することができる。これにより、同じ条件の交差点であっても、例えば両方ともレーン情報ありの非誘導交差点(グレー)であっても、ガイドピンの色分けにより、地図上の交差点とレーンに関する表示との対応が一目で把握することができる。
(7)レーンに関する表示に距離バーを表示するようにしているので、該当する交差点までの距離が視覚的に一目で把握することができる。また、2つの距離バーを上下に並べて表示するので、該当する2つの交差点が近接しているのか離れて位置するのかを容易に把握することができる。
(8)交差点拡大図にも誘導交差点のレーン表示をするようにしたので、交差点拡大図を注視するだけでも、誘導交差点のレーン状況を把握することができる。
【0048】
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態のナビゲーション装置は、第1の実施の形態における図2、図3の表示に加えて、デフォルメされた直線状の経路バーを表示する。第2の実施の形態のナビゲーション装置のブロック図は、第1の実施の形態の図1のブロック図と同様であるのでその説明を省略する。各構成要素の符号は、図1を参照して付すものとする。
【0049】
図9および図10は、本実施の形態のレーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための図である。図9は図2に対応し、図10は図3に対応し、それぞれ経路バーの表示が追加されていることのみが異なる。従って、第1の実施の形態で使用された図を適宜参照しながら、この経路バーについて説明する。
【0050】
図9の1画面表示では、経路バー90は画面右端に縦に表示される。図10の2画面表示では、経路バー90は2画面の間に縦に表示される。なお、経路バー90の表示位置は、その他の位置であってもよい。ただし、画面上縦に表示するものとする。経路バー90は、車両の現在地から所定の距離の経路とその間に存在する交差点を、デフォルメした表示で行うものである。所定の距離は、例えば1kmとする。この所定距離は、地図の縮尺によって変更してもよいし、ユーザの設定によって変更してもよい。また、一般道か高速道かによって変更してもよい。高速道の場合は、長くする。
【0051】
経路バー90には、経路91と車両の現在地21と交差点92〜94が表示されている。経路91は、実際の経路22をデフォルメし、所定の幅を有する一直線の矩形で表す。各交差点92〜94は、経路92と経路92に直角に交差する所定の幅を持った細長い短い矩形とで、十字交差点状に表されている。経路バー90は矩形形状を組み合わせたデフォルメした形状と言える。また、実際の経路が誘導交差点で折れ曲がっていても、経路バーは直線で示される。なお、経路91の矩形幅の方が、各交差点92〜94の横に伸びる矩形幅より太い。交差点92は地図上の交差点24に対応し、交差点93は地図上の交差点25に対応し、交差点94は地図上の交差点95に対応する。各交差点は、第1の実施の形態の図5で説明したように色分けされる。具体的には、交差点92は非誘導交差点でレーン情報があるのでグレー、交差点93は誘導交差点でレーン情報があるので青、交差点94は非誘導交差点でレーン情報がないのでピンクが付される。
【0052】
車両の現在地21は固定表示とし、車両の移動に伴って、交差点92〜94の表示が下へ移動する。各交差点92〜94の経路バー上の位置は、現在地21から各交差点までの距離に比例して表示される。経路バー90には、各交差点92〜94が各交差点までの距離に比例して配置されるので、それぞれの交差点までの残距離を視覚的に把握することができる。従って、経路バー90は、縦型残距離バーと言ってもよい。また、各交差点に信号機がある場合は、図3の信号機マーク53、54と同じように信号機マークを表示するようにしてもよい。
【0053】
本実施の形態では、レーンに関する表示26、27と交差点92、93とは色分けにより対応づけされており、対応関係が一目で分かるようになっている。これに加えて、地図の表示に邪魔にならないような薄い線を表示してつなげるようにしてもよい。
【0054】
図11は、この経路バーを表示する制御の制御フローチャートを示す図である。ステップS21では、現在地検出装置13により車両の現在地を検出する。ステップS22において、交差点情報テーブル(図7)を参照して、現在地から1km以内の交差点情報を取得する。ステップS23において、取得した交差点情報を使用して、経路バー90上に現在地21とともに交差点を表示する。このとき、交差点情報テーブルの、誘導フラグ77、交差点までの距離78、レーン数81の情報に基づき、図5の表に沿って色分け表示する。また、信号機フラグ83に基づいて、交差点に信号機が有れば、信号機マークも表示する。表示する交差点の位置は、経路バー全体を1kmとし、交差点までの距離78のデータに基づいて比例配分する。
【0055】
以上説明した第2の実施の形態のナビゲーション装置を使用すると、第1の実施の形態の効果に加えて次のような効果を奏する。
(1)経路上の交差点の状況が簡易な表示ですぐに把握することができる。例えば、車両の現在地から所定の距離(上記の例では1km)内に、交差点がどの程度の配置でいくつあるかが一目で把握することができる。さらに、それらの交差点が誘導交差点なのかどうか、レーン情報があるのかどうかなども一目で把握することができる。例えば、何個目の交差点を曲がればよいかなどすぐに把握することがきる。
(2)経路バーの表示とともにレーンに関する表示もするので、経路バーによりある交差点にレーン情報があると把握してレーン情報の詳細が知りたいとき、すぐに対応する交差点の詳細なレーンに情報も把握することができる。
(3)経路バーは地図表示とともに表示されるので、経路上の交差点の概略把握は経路バーで行い、地図上の経路はそのまま地図表示に目を移せば把握することができる。
【0056】
なお、上記の実施の形態では、平面地図を表示する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。例えば、上記平面地図はいわゆる鳥瞰図であってもよい。鳥瞰図は、車両現在地後方から所定の見下ろし角度で平面地図を見下ろしたときに得られる地図であり、平面地図データに基づき所定の座標変換処理をして得ることができる。
【0057】
また、上記の実施の形態では、レーンに関する表示26、27を画面左上に表示する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。レーンに関する表示26、27の表示位置は、その他の位置であってもよい。また、ユーザが指定するようにしてもよい。
【0058】
また、上記の実施の形態では、交差点情報テーブルには非誘導交差点であってレーン情報がない交差点は抽出しない例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。そのような交差点も抽出するようにしてもよい。また、第2の実施の形態の経路バー90では、非誘導交差点であってレーン情報がない交差点は表示しない例を説明した。しかし、そのような交差点も例えばグレーやその他の色で表示するようにしてもよい。
【0059】
また、上記の実施の形態では、交差点情報テーブルのレーン情報は、誘導テーブルから抽出する例を説明をしたが、この内容に限定する必要はない。レーン情報が他の地図データに格納されている場合は、その地図データから抽出するようにすればよい。
【0060】
また、上記の実施の形態では、ナビゲーション装置1の制御装置11が実行する制御プログラムは不図示のROMに格納されている例で説明をしたが、この内容に限定する必要はない。制御プログラムやそのインストールプログラムをDVDなどの記録媒体で提供してもよい。この場合、図1の記録媒体3と同様にDVD駆動装置12に搭載すればよい。
【0061】
さらに、それらのプログラムをインターネットなどに代表される通信回線などの伝送媒体を介して提供することも可能である。すなわち、プログラムを、伝送媒体を搬送する搬送波上の信号に変換して送信することも可能である。本実施の形態のナビゲーション装置は、通信I/F16を介して携帯電話などの通信装置2と接続可能である。従って、携帯電話2を介してインターネット4に接続すればよい。インターネット4を介して制御プログラムを提供するサーバと接続する。
【0062】
また、上述の制御プログラムをパソコン上で実行させてナビゲーション装置を実現するようにしてもよい。
【0063】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成しているので、次のような効果を奏する。経路上の交差点の状況が簡易な表示で簡易に把握することができる。例えば、車両の現在地から所定の距離内に、交差点がどの程度の配置でいくつあるかが一目で把握することができる。さらに、それらの交差点が誘導交差点なのかどうか、レーン情報があるのかどうかなども一目で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】レーンに関する表示を説明するための1画面表示の図である。
【図3】レーンに関する表示を説明するための2画面表示の図である。
【図4】レーンに関する表示を拡大して表示する図である。
【図5】誘導交差点か非誘導交差点かレーン情報があるかないかによって表示色を使い分けるための表を示す図である。
【図6】レーン表示に関する制御フローチャートを示す図である。
【図7】交差点情報テーブルの構成を示す図である。
【図8】1画面表示をするか画面表示をするかを制御する制御フローチャートを示す図である。
【図9】レーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための1画面表示の図である。
【図10】レーンに関する表示および経路バーの表示を説明するための2画面表示の図である。
【図11】経路バーを表示する制御の制御フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
2 通信装置
3 記録媒体
4 インターネット
11 制御装置
12 DVD駆動装置
13 現在地検出装置
14 入力装置
15 メモリ
16 通信インターフェース
17 モニタ
Claims (6)
- ナビゲーション装置であって、
出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
前記求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、
前記経路誘導手段は、
前記自車位置から所定距離の前記経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、
前記経路上の前記所定距離内にある交差点に対応して、前記直線状のバーに交差点に関する表示をし、
前記交差点が前記経路誘導を行う誘導交差点か前記経路誘導を行わない非誘導交差点かによって、前記交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするナビゲーション装置。 - ナビゲーション装置であって、
出発地から目的地までの経路を求める経路探索手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
前記求められた経路に基づいて経路誘導を行う経路誘導手段とを備え、
前記経路誘導手段は、
前記自車位置から所定距離の前記経路を自車位置の表示とともに直線状のバーで表示し、
前記経路上の前記所定距離内にある交差点に対応して、前記直線状のバーに交差点に関する表示をし、
前記交差点において誘導すべきレーン情報があるかないかによって、前記交差点に関する表示の表示形態を異ならせることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1から2のいずれかに記載のナビゲーション装置において、
前記経路誘導手段は、前記交差点の信号の有無が識別できるように、前記交差点に関する表示を行うことを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、
前記経路誘導手段は、前記直線状のバーの表示における前記自車位置の表示は固定とし、前記自車位置の移動に伴い前記交差点に関する表示を移動させることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載のナビゲーション装置において、
前記経路誘導手段は、前記交差点に関する表示の色を異ならせることによって前記表示形態を異ならせることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載のナビゲーション装置において、
前記経路誘導手段は、前記自車位置から前記交差点までの距離に比例した前記直線状のバーの位置に前記交差点に関する表示をすることを特徴とするナビゲーション装置。
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