以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の一実施形態によるダビング装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、この発明の一実施形態によるダビング装置は、システムコントローラ100、ディスク再生装置200、HD記録再生装置300、音声入出力部400および外部制御信号入出力部500から構成される。
ディスク再生装置200、HD記録再生装置300および音声入出力部400の間で送受信されるオーディオ信号は、例えばIEC60958のデジタルオーディオインターフェースに準拠したオーディオ信号である。但し、音声入出力部400は後述するアナログ入力端子を備えているため、音声入出力部400のアナログ入力端子にアナログ入力されたオーディオ信号は後述するADコンバータでデジタル変換され、LRクロック、ビットクロックに同期したシリアル信号がHD記録再生装置300に供給される。
図2は、この発明の一実施形態によるシステムコントローラ100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、システムコントローラ100は、コントローラ101、表示装置102および操作装置103から構成される。コントローラ101は、システム制御信号を用いてダビング装置に備えられた各ブロックを制御する。
表示装置102は、例えば液晶ディスプレイやFL管等で構成される表示装置である。この表示装置102は、コントローラ101に対して接続され、コントローラ101から供給される信号に基づき表示を行う。例えば、表示装置102は、コントローラ101から供給される信号に基づき、トラックナンバ、演奏時間などの情報を表示する。
操作装置103は、ダビング装置を操作するためのものであり、具体的には、電源キー、再生キー、一時停止キー、停止キー、録音キー、シンクロ録音キー、プレイリスト登録キー、メニューキー、ジョグキーなどを備える。
電源キーは、ダビング装置の電源をオン/オフするためのものである。再生キーは、ディスク再生装置200に装填された光ディスクあるいはHD記録再生装置に記録された音楽ファイルの再生を開始するためのものである。一時停止キーは、ディスク再生装置200に装填された光ディスクあるいはHD記録再生装置に記録されたファイルの録音/再生を一時的に停止するためのものである。停止キーは、ディスク再生装置200に装填された光ディスクあるいはHD記録再生装置に記録された音楽ファイルの録音/再生を停止するためのものである。録音キーは、HD記録再生装置へのデータの録音を開始するためのキーである。
シンクロ録音キーは、シンクロ録音を行うためのキーである。シンクロ録音とは、再生側に合わせて自動的に録音を始める/止める録音方法である。具体的には、シンクロ録音キーを押すと、ディスク再生装置200の再生に同期して、HD記録再生装置300の録音も開始される。そして、ディスク再生装置200の再生が停止に同期して、HD記録再生装置300の録音も停止する。したがって、ユーザはディスク再生装置200とHD記録再生装置300とをそれぞれ操作せずに、ディスク再生装置200で再生されたデータを、HD記録再生装置300に簡単に格納できる。メニューキーは、表示装置102に編集操作などのメニューを表示するためのものである。プレイリスト登録キーは、プレイリストへの曲の登録を開始するためのものである。
ジョグキーは、押圧可能であるとともに、回転可能な構造を有する。具体的には、1回転につき間欠的に例えば10回の停止位置があり、その停止位置毎にデータが更新されるようになっている。例えば、右側に回転させたとき、表示装置102において選択されている数値が+更新され、左側に回転させたとき、表示装置102において選択されている数値が−更新されるようになっている。なお、このジョグキー操作のみで、再生、一時停止、停止、録音、シンクロ録音、メニュー選択などを行うことも可能である。
図3は、この発明の一実施形態によるディスク再生装置200の構成の一例を示すブロック図である。このディスク再生装置200は、図3に示すように、スピンドルモータ201、光学ヘッド202、RF(Radio Frequency)アンプ203、サーボ回路204、スレッド205、EFM(Eight to Fourteen Modulation)およびCIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)デコード回路206、コントローラ207から構成される。ここで、光ディスクDは、例えばコンパクトディスクである。
ディスク再生装置200に装着された光ディスクDは、CD再生動作時には、スピンドルモータ201により、一定線速度(Constant linear Velocity(CLV))で回転駆動される。
光学ヘッド202は、光ディスクDの記録面にレーザ光を照射して反射光を受光することにより、光ディスクDにピット形態で記録されているデータを読み出し、RFアンプ203に供給する。なお、レーザ光強度は、図示しないAPC(Automatic Power Control)によって最適化される。この光学ヘッド202はトラッキング及びフォーカス方向に変位可能である。また、光学ヘッド202は、スレッド205より供給される信号に基づき、光ディスクDの半径方向に移動可能である。
RFアンプ203は、光学ヘッド202から供給された信号に基づき、再生RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成する。そして、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号をサーボ回路204に供給し、再生RF信号をEFMおよびCIRCデコード回路206に供給する。
サーボ回路204は、RFアンプ203から供給されるフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に基づき、フォーカス駆動信号、トラッキング駆動信号、スレット駆動信号およびスピンドル駆動信号の各種駆動信号を生成する。これらの信号に基づき、スレッド205およびスピンドルモータ201の動作は制御される。
EFMおよびCIRCデコード回路206は、RFアンプから供給された再生RF信号を、2値化し、EFM信号を得る。そして、このEFM信号に対して、EFM復調およびCIRCデコードなどを行うことにより、光ディスクから読み出された情報を16ビット(Binary digiT(bit))量子化、44.1KHzサンプリングのデジタル形式にデコードし、音声入出力部400に供給する。ここで、CIRCデコードとは、CIRCを利用したエラー検出およびエラー訂正処理であり、具体的には、C1、C2符号によるエラー検出およびエラー訂正処理である。
また、EFMおよびCIRCデコード回路206は、RFアンプ203から供給された再生RF信号から、後述するTOC(Table Of Contents)やサブコードなどの制御データを抽出し、これらの制御データをコントローラ207に供給する。
コントローラ207は、EFMおよびCIRCデコード回路206から供給されるTOCやサブコードなどのデータに基づき、各部を制御する。また、コントローラ207は、例えば、TOCおよびサブコードなどの制御データをシステムコントローラ100に送信する。さらに、コントローラ207は、システムコントローラ100からシステム制御信号を受信し、このシステム制御信号に基づき、ディスク再生装置200に備えられた各部を制御する。
図4は、図3で示したEFMおよびCIRCデコード回路206で生成され、コントローラ207に供給されるデータのフレーム構成を示す。図4に示すように、1フレームは、同期パターン部(24チャンネルビット)、サブコーディング部(1シンボル、すなわち14チャンネルビット)、第1のデータ部(12シンボル、すなわち12×14チャンネルビット)、第1のパリティ部(4シンボル、すなわち4×14チャンネルビット)、第2のデータ部(12シンボル、すなわち12×14チャンネルビット)、および第2のパリティ部(4シンボル、すなわち4×14チャンネルビット)からなる。ここでは、図示を省略するが、各シンボル(同期パターンも24ビットからなるシンボルとみなす)の結合のために、3ビットの結合ビットがフレーム内に含まれる。この結合ビットの総ビット数は、34×3=102チャンネルビットである。したがって、1フレームは、合計で588チャンネルビットからなる。
図5に示すように、98個のフレームがフレーム同期情報、サブコード情報、データおよびパリティ情報からなる1まとまりの情報(サブコードフレーム)を形成する。98個のフレーム内のサブコードデータが1ブロックとしてサブコード情報を表現する。このようなブロックについて図6を参照して説明する。最初のフレームF1,2番目のフレームF2のサブコードは、それぞれ、固定の同期パターンS0=00100000000001,S1=00000000010010からなる。S0、S1としては、EFM変調において現れ得ないパターンが用いられており、これにより、再生時にサブコード情報に関するブロックの開始位置が特定される。
3番目のフレームF3、4番目のフレームF4,・・・,97番目のフレームF97、98番目のフレームF98の96個のフレームのサブコードは、それぞれ、P1,Q1,R1,S1,T1,U1,V1,W1,P2〜W2、・・・、P95〜W95、P96〜W96からなる。そして、P1,P2,・・・,P96、Q1,Q2,・・・,Q96、R1〜R96、S1〜S96、T1〜T96、U1〜U96、V1〜V96、W1〜W96が、それぞれ、完結した情報チャンネルを形成する。
これらのサブコーディング情報には、(1)楽曲の頭出し、予め設定された順序に従って再生するなどのプログラム機能に係る情報、(2)テキスト情報などの付加情報などが含まれている。(1)の情報としてサブコードのPチャンネルおよびQチャンネルが用いられ、(2)の情報としてサブコードのRチャンネルからWチャンネルが用いられる。なお、Pチャンネルは、楽曲の間(pause)を示しており、ラフな頭出しのい使用される情報である。Qチャンネルは、より詳細な制御のための情報である。
図7は、Qデータの内容の一例を示す。図8に示すように、Qデータは、コントロール部、アドレス部、データ部およびCRC(Cyclic Redundancy Code)部からなる。
コントロール部は、Q1〜Q4の4ビットからなり、オーディオのチャンネル数、エンファシスおよびデジタルデータなどの識別を行うためのデータが記録されている。
アドレス部は、Q5〜Q8の4ビットからなり、後述するデータ部内のデータのフォーマットや種類を示す制御信号が記録されている。
CRC部は、Q81〜Q96の16ビットからなり、巡回符号のエラー検出を行うためのデータが記録されている。
データ部は、図8に示すように、Q9〜Q80までの72ビットのデータからなる。アドレス部の4ビットのデータが"0001"である場合には、光ディスクDのリードイン領域におけるデータ部(TOC(Table of Contents))は、図9に示す構造を有する。すなわち、図9に示すように、データ部は、MNR部(楽曲番号部)、POINT部(ポイント部)、MIN部(経過時間分成分部)、SEC部(経過時間秒成分部)、FRAME部(経過時間フレーム番号部)、ZERO部(ゼロ部)、PMIN部(絶対時間分成分部)、PSEC部(絶対時間秒成分部)およびPFRAME部(絶対時間フレーム番号部)とからなる。なお、これらの各部は、それぞれ、8ビットのデータからなるものである。
MNR部、MIN部、SEC部、FRAME部およびZERO部は、いずれも16進数表示で"00"に固定され、8ビット全てに"0"が付与されてなる。
また、PMIN部は、POINT部が16進数表示で"A0"の場合には、最初の楽曲番号あるいは楽章番号を示し、POINT部が16進数で"A1"の場合には、最後の楽曲番号あるいは楽章番号を示す。また、POINT部が16進数表示で"A2"の場合には、PMIN部(絶対時間分成分部)、PSEC部(絶対時間秒成分部)およびPFRAME部(絶対時間フレーム番号部)は、それぞれ、リードアウト領域が始まる絶対時間(PTIME)を示す。
さらに、POINT部が、2ディジットのBCDで表現される場合には、PMIN部(絶対時間分成分部)、PSEC部(絶対時間秒成分部)およびPFRAME部(絶対時間フレーム番号部)は、それぞれ、その数値で示される各曲あるいは楽章が始まるアドレスを絶対時間(PTIME)で表したものとなる。
ここでは、ディスク再生装置200が、一枚の光ディスクを装填可能なディスク再生装置である場合を例として示したが、ディスク再生装置200は、複数枚の光ディスクを装填可能なディスクチェンジャ型再生装置であってもかまわない。
図9は、この発明の一実施形態によるHD記録再生装置300の構成の一例を示すブロック図である。このHD記録再生装置300は、オーディオデータの記録再生およびオーディオデータを管理するためのデータなどを記録する装置である。
HD記録再生装置300は、図9に示すように、デジタルオーディオインターフェース(以下、デジタルオーディオI/F)301、AD/DAインターフェース(以下、AD/DA I/F)302、エンコード/デコード装置303、マジックゲートコア(Magic Gate Core)部304、共有RAM(Random Access Memory)305、HDコントローラ306、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)307、FAT(File Allocation Table)ファイルシステム308、HDD(Hard Disk Drive)309から構成される。
デジタルオーディオI/F301は、デジタルオーディオ信号用のインターフェースであり、ディスク再生装置200に備えられたEFMおよびCIRCデコード回路206あるいは音声入出力部400に備えられたデジタル入力端子(後述する)から供給されたデジタルオーディオ信号を、エンコード/デコード装置303に供給する。また、エンコード/デコード装置303から供給されたデジタル信号を、音声入出力部400に備えられたデジタル出力端子(後述する)に供給する。
AD/DA I/F302は、音声入出力部400に備えられたA/D変換部(後述する)から供給されたデジタルオーディオ信号を、エンコード/デコード装置303に供給する。また、エンコード/デコード装置303から供給されたデジタルオーディオ信号を、音声入出力部400に備えられたDAコンバータ402に供給する。
エンコード/デコード装置303は、デジタルオーディオI/F301あるいはAD/DA I/F302から供給されるデジタルオーディオ信号を、ATRAC3(Adaptive Transform Acoustic Cording 3)により圧縮し、マジックゲートコア部304に供給する。なお、データの圧縮方式は、ATRAC3に限られるものではなく、MP3(MPEG-1 audio layer 3)、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)、AAC(Advanced Audio Cording)、あるいはTwinVQ(Transform-domain Weighted Interleave Vector Quantization)などの圧縮方式を用いるようにしても構わない。
また、音声圧縮エンコード/デコード装置303は、マジックゲートコア部304から供給されたATRAC3で圧縮されたデータを伸長し、デジタルインターフェース301および/あるいはAD/DA I/F302に供給する。
マジックゲートコア部304は、エンコーダ/デコード装置303から供給されたオーディオデータを暗号化し、共有RAM305に供給する。なお、マジックゲート(MAGIC GATE)とは著作権保護を目的としたコンテンツ(音楽)の暗号化と機器間の相互承認をおこなう機能である。
共有RAM305は、マジックゲートコア部304から供給されるデジタルオーディオデータを格納し、HDコントローラ306に供給する。また、共有RAM305は、HDコントローラ306から供給されるデジタルオーディオデータを格納し、マジックゲートコア部304に供給する。
HDコントローラ306は、マイクロコンピュータであり、このマイクロコンピュータによりHD記録再生装置300の各部は制御される。例えば、HDコントローラ306は、ATRAC3エンコード/デコード装置303に対して、ATRAC3エンコード開始あるいはATRAC3デコード開始の制御を行う。また、HDコントローラ306は、MAGIC GATE CORE部(5−4)に対して、暗号化開始あるいは復号化開始の制御を行う。HDコントローラ306とHDD309とは、例えばATA(AT Attachment)準拠のIDE(Integrated Device (Drive) Electronics)バスで接続され、このバスを介したデータの書き込みおよび読出しは、PIO(Programmable I/O)モードを使ったデータ転送により行われる。
また、HDコントローラ306には、マジックゲートコア部304において1サウンドユニット(約23.2msec)の暗号化が終了するごとに、共有RAM305からの割り込みが入る。HDコントローラ306は、この割り込みが入る毎に、共有RAM305におかれたデータをSDRAM307に転送し、さらにFAT32ファイルシステム(308)を介してHDD309へ転送し、HDD309に音楽をファイルとして記録していく。
また、HDコントローラ306には、マジックゲートコア部304において1サウンドユニットの復号化が終了するごとに、共有RAM305がHDコントローラ306に対して割り込みが入る。HDコントローラ306は、その割込みごとに次のサウンドユニットをSDRAM307から共有RAMに転送する。
SDRAM307は、HDD309あるいは共有RAM305から供給されたオーディオデジタルデータを格納する。
FAT32ファイルシステム308は、HDコントローラ306がHDD309からデータの読出しおよび、HDD309へのデータの書き込みをおこなう際に用いられるファイルシステムであり、HDD309に書かれたデータをファイルごとに管理するために必要不可欠なものである。ここでは、便宜上、FAT32ファイルシステム308をブロックにより示すが、このFAT32ファイルシステム308は、HDコントローラ306に組み込まれたソフトウェアであり、他のブロックに示すような物理的なものではない。なお、この発明の一実施形態においては、ファイルシステムとして、FAT32ファイルシステムを用いるが、VFAT32ファイルシステムをファイルシステムとして用いてもかまわない。また、NTFS(NT File System)、HFS(Hierarchical File System)およびHFS Plusなどをファイルシステムとして用いてもかまわない。
HDD309に記録されるデータは全て、FAT32ファイルシステム308が管理するファイルであり、後に説明するオーディオデータや音楽管理情報のためのデータベースもFAT32ファイルシステム308が管理するファイルである。FAT32ファイルシステム308には、ファイル操作に必要なファイルのオープン、クローズ、リード、ライトなどのシステムコールが備わっている。
HDD309は、オーディオデータなどを格納する。具体的には、HDD309は、アルバム番号管理ファイル、再生時間管理データベースファイル、アルバム・トラック名データベースファイル、TOCデータベースファイル、アルバム再生管理ファイル、音楽ファイルおよびプレイリスト管理ファイルなどを格納する。なお、これらの各ファイルの詳細については、後述する。
図10は、HD記録再生装置300にオーディオデータを録音する処理を説明するためのフローチャートである。ここで、HD記録再生装置300にオーディオデータを録音することは、HDコントローラ306がHDD309上にFAT32ファイルシステム308を用いてファイルを作成すことである。
まず、HDコントローラ306は、FAT32ファイルシステム308を用いてHDD309上に新規ファイル作成をおこなう(ステップS1)。
次に、ATRAC3エンコード/デコード装置303が、HDコントローラ306の制御に基づき、デジタルオーディオI/F301あるいはAD/DA I/F302を介して、音声入出力部400から供給されるデジタルオーディオ信号を、ATRAC3圧縮コーディング技術を用いて高音質・高能率に圧縮し、マジックゲートコア部304に供給する(ステップS2)。
次に、マジックゲートコア部304が、HDコントローラ306の制御に基づき、ATRAC3圧縮されたオーディオデータを暗号化し、共有RAM305に供給する(ステップS3)。
次に、HDコントローラ306が、1サウンドユニットの暗号化が終了するたびに、共有RAM305におかれたデータをSDRAM307に転送し(ステップS4)、さらにFAT32ファイルシステム308を介してHDD309へ転送し、HDD309にオーディオデータをファイルとして記録していく(ステップS5)。
なお、IEC60958のオーディオデータの録音を行なっていて、そのカテゴリがCDである場合には、HD記録再生装置300は、オーディオデータのCビット、Uビットを解析し、CDの曲番どおりに、HDD309に録音をすることが可能になっている。
図11は、HD記録再生装置300にオーディオデータを録音する処理を説明するためのフローチャートである。ここで、HD記録再生装置300を用いてオーディオデータを再生することは、HDコントローラ306がHDD309上に記録されている音楽ファイルをオープンして、データを読み出すことである。
まず、HDコントローラ306は、FAT32ファイルシステム308を用いて再生したい希望のファイルをオープンし(ステップS11)、このオープンしたファイルをHDD309からSDRAM307に読み出す(ステップS12)。
次に、HDコントローラ306は、マジックゲートコア部304において1サウンドユニットの復号化が終了するごとに、SDRAM307から共有RAM305に1サウンドユニットを転送する(ステップS13)。
次に、マジックゲートコア部304が、共有RAM305を介して、HDコントローラ306から供給されたオーディオデータを復号化し、エンコード/デコード装置303に供給する(ステップS14)。
次に、エンコード/デコード装置303が、マジックゲートコア部304から供給されたオーディオデータを伸張し、デジタルオーディオI/F301あるいはAD/DAI/F302を介して、音声入出力部400に供給する(ステップS15)。
この発明の一実施形態によるHD記録再生装置300には、複数の音楽(トラック)をグループ化するための、アルバムと称する受け皿(ファイル)が、予め500個用意されている。さらに、このアルバムの他にも、HDD309に実際に記録されている任意のトラックを集めることが可能な、プレイリストと称する受け皿(ファイル)が、予め10個用意されている。アルバムとプレイリストの違いは、前者が、記録した音楽そのものを入れるための受け皿(ファイル)であるのに対して、後者は前者が保持している音楽(トラック)へのリンクが貼られているものであり、音楽ファイル実体そのものを保持する受け皿(ファイル)ではない点にある。
一つのアルバム内に記録可能な音楽ファイル数は、400個(400曲)である。このアルバム内でのトラック数の制限はプレイリストについても適用される。したがって、HD記録再生装置300には、最大20万曲(500アルバム×400トラック)での音楽を保持することができる。ただし、本発明が適用されるディスク再生装置200とHD記録再生装置300一体型のダビング装置では、快適な音楽再生と録音を保証するため最大2万曲という制限が設けられている。
図12は、HDD309内に記憶されるファイルの構造を示す枝図面である。音楽ファイルと音楽ファイルを管理するデータベースファイルは、ルートディレクトリの下のHiFiというディレクトリの下に置かれる。HiFiディレクトリの下には、500個のアルバムの再生順を示す、アルバムプレイバックリストと称するアルバム番号管理ファイルPblist.msf(以下、単にPblistと表記する)(16kb)が格納されている。このPblistには、500個のアルバムそれぞれの再生管理ファイルのファイル番号が書かれている。同ディレクトリ内には、Pblistの他に、全てのアルバムとトラックのアルバム名・トラック名・アーティスト名をデータベース化したアルバム・トラック名データベースファイルNamedb.msf(以下、単にNamedbと表記する)、全てのトラックの再生時間をデータベース化した再生時間管理データベースファイルPlaytime.msf(以下、単にPlaytimeと表記する)、ディスク再生装置200とシンクロ録音をおこなうとき光ディスクのTOCを取得しておき、あとでCDDB(Compact Disc Data Base)等のサービスを利用することで、各アルバム、各トラックに名前を付加できるようにするためのTOCデータベースファイルTocdb.msf(以下、Tocdbと表記する)が格納されている。また、HiFiディレクトリの下にあるAlbum000というディレクトリは500個のアルバムそれぞれに含まれる総トラック数、アルバム名、再生曲順番、アルバムハイライト等のデータが納めてあるプレイバックリストと称するアルバム再生管理ファイルPb000001.msf〜Pb0001f4.msf(以下、単にPb000000と表記する)が格納されている。
HiFiディレクトリの下にあるAlbum001からAlbum100の100個のディレクトリは記録した音楽ファイルを格納するディレクトリである。音楽ファイルは最大で2万曲作成可能であるため、これら全ての音楽ファイルを同じディレクトリにおいておくとFAT32ファイルシステム308がファイルの場所を検索するのに時間を多く必要とする。この時間を短縮するためには音楽ファイルを分散させて格納するのが効果的である。このような理由により、記録した音楽ファイルはAlbum001からAlbum100までの100個のディレクトリに分散させて保存してある。音楽ファイルはA3dxxxxx.msa(以下、単にA3dxxxxxと表記する)というファイル名を有し、1〜最大の20000トラック目まで通し番号が付されている。
最後にHiFiディレクトリの下にあるPlaylistディレクトリには、上述したプレイリスト機能を実現するためのプレイリスト管理ファイルPb0001f5からPb0001feを格納するディレクトリである。
図13は、アルバム番号管理ファイルPblistの構成を示し、図14Aおよび図14Bは、アルバム番号管理ファイルPblistを構成するヘッダとそれ以外の部分をそれぞれ示す。アルバム番号管理ファイルPblistは、1クラスタ(1ブロック=16KB)のサイズである。図14Aに示すヘッダは、32バイトから成る。図14Bに示すヘッダ以外の部分には、アルバムの再生順番を管理するテーブルAlb−nnnおよびヘッダ中の情報の一部が記録されている。これらの異なる種類のデータ群のそれぞれの先頭は、再生管理ファイル内で所定の位置となるように規定されている。
アルバム番号管理ファイルは、図14Aに示す(0x0000)および(0x0010)で表される先頭から32バイトがヘッダである。なお、ファイル中で先頭から16バイト単位で区切られた単位をスロットと称する。ファイルの第1および第2のスロットに配されるヘッダには、下記の意味、機能、値を持つデータが先頭から順に配される。なお、Reservedと表記されているデータは、未定義のデータを表している。通常ヌル(0x00)が書かれるが、何が書かれていてもReservedのデータが無視される。将来のバージョンでは、変更がありうる。また、この部分への書き込みは禁止する。
BLKID−TL0(4バイト)
意味:BLOCKID FILE ID
機能:アルバム番号管理ファイルの先頭であることを識別するための値
値:固定値="TL=0"(例えば0x544C2D30)
REVISION(4バイト)
意味:Pblistの書き換え回数
機能:アルバム番号管理ファイルを書き換える度にインクリメント
値:0より始まり+1づつ増加する
T−ABLE(2バイト)
意味:TOTAL TRACK NUMBER
機能:総アルバム数
値:1から512(プレイリストを含む)データがない場合はオールゼロとすること
Alb−nnn
意味:再生するアルバムのSQN(シーケンス)番号
機能:各アルバム再生管理ファイルPbxxxxxx.msfのファイル番号を記述する
値:1から512
アルバムが存在しない時はオールゼロとすること
図15は、アルバム再生管理ファイルの構成を示し、図16が1FILE(1曲)のATRAC3データファイルの構成を示す。アルバム再生管理ファイルは、16KB固定長のファイルである。ATRAC3データファイルは、曲単位でもって、先頭の属性ヘッダと、それに続く実際の暗号化されたオーディオデータとからなる。属性ヘッダも16KB固定長とされ、アルバム再生管理ファイルと類似した構成を有する。
図15に示すアルバム再生管理ファイルは、ヘッダ、1バイト文字列アルバム名を格納する領域NM1−S、2バイト文字列アルバム名を格納する領域NM2−S、曲順の再生テーブルTRKTBL、付加情報INF−Sとからなる。図16に示すデータファイルの先頭の属性ヘッダは、ヘッダ、1バイトコードの曲名NM1、2バイトコードの曲名NM2、トラックのキー情報等のトラック情報TRKINF、パーツ情報PRTINFと、トラックの付加情報INFとからなる。ヘッダには、総パーツ数、名前の属性、付加情報のサイズの情報等が含まれる。
属性ヘッダに対してATRAC3のオーディオデータが続く。オーディオデータは、16KBのブロック毎に区切られ、各ブロックの先頭にヘッダが付加されている。ヘッダには、暗号を復号するための初期値が含まれる。なお、暗号化の処理を受けるのは、ATRAC3データファイル中のオーディオデータのみであって、それ以外の再生管理ファイル、ヘッダ等のデータは、暗号化されない。
図16を参照して、曲とATRAC3データファイルの関係について説明する。1トラックは、1曲を意味する。1曲は、1つのATRAC3データファイル(図16参照)で構成される。ATRAC3データファイルは、ATRAC3により圧縮されたオーディオデータである。HDD309に対しては、クラスタと呼ばれる単位で記録される。1クラスタは、例えば16KBの容量である。1クラスタに複数のファイルが混じることがない。
1曲は、基本的に1パーツで構成されるが、編集が行われると、複数のパーツから1曲が構成されることがある。パーツは、録音開始からその停止までの連続した時間内で記録されたデータの単位を意味し、通常は、1トラックが1パーツで構成される。曲内のパーツのつながりは、各曲の属性ヘッダ内のパーツ情報PRTINFで管理する。すなわち、パーツサイズは、PRTINFの中のパーツサイズPRTSIZEという4バイトのデータで表す。パーツサイズPRTSIZEの先頭の2バイトがパーツが持つクラスタの総数を示し、続く各1バイトが先頭および末尾のクラスタ内の開始サウンドユニット(以下、SUと略記する)の位置、終了SUの位置を示す。このようなパーツの記述方法を持つことによって、オーディオデータを編集する際に通常、必要とされる大量のオーディオデータの移動をなくすことが可能となる。ブロック単位の編集に限定すれば、同様にオーディオデータの移動を回避できるが、ブロック単位は、SU単位に比して編集単位が大きすぎる。
SUは、パーツの最小単位であり、且つATRAC3でオーディオデータを圧縮する時の最小のデータ単位である。44.1kHzのサンプリング周波数で得られた1024サンプル分(1024×16ビット×2チャンネル)のオーディオデータを約1/10に圧縮した数百バイトのデータがSUである。1SUは、時間に換算して約23m秒になる。通常は、数千に及ぶSUによって1つのパーツが構成される。1クラスタが42個のSUで構成される場合、1クラスタで約1秒の音を表すことができる。1つのトラックを構成するパーツの数は、付加情報サイズに影響される。パーツ数は、1ブロックの中からヘッダや曲名、付加情報データ等を除いた数で決まるために、付加情報が全く無い状態が最大数(645個)のパーツを使用できる条件となる。
図17Aは、CD等からのオーディオデータを2曲連続して記録する場合のファイル構成を示す。1曲目(ファイル1)が例えば5クラスタで構成される。1曲目と2曲目(ファイル2)の曲間では、1クラスタに二つのファイルが混在することが許されないので、次のクラスタの最初からファイル2が作成される。従って、ファイル1に対応するパーツ1の終端(1曲目の終端)がクラスタの途中に位置し、クラスタの残りの部分には、データが存在しない。第2曲目(ファイル2)も同様に1パーツで構成される。ファイル1の場合では、パーツサイズが5、開始クラスタのSUが0、終了クラスタが4となる。
トラックの編集操作として、トラックのディバイド、トラックのコンバイン、トラックのイレース、トラックのムーブ、トラック名付加、トラックのアーティスト名付加の6種類の操作が規定される。ディバイドは、1つのトラックを2つに分割することである。ディバイドがされると、総トラック数が1つ増加する。ディバイドは、一つのファイルをファイルシステム上で分割して2つのファイルとし、再生管理ファイルおよびFATを更新する。コンバインは、2つのトラックを1つに統合することである。コンバインされると、総トラック数が1つ減少する。コンバインは、2つのファイルをファイルシステム上で統合して1つのファイルにし、再生管理ファイルおよびFATを更新する。イレースは、トラックを消去することである。消された以降のトラック番号が1つ減少する。ムーブは、トラック順番を変えることである。以上イレースおよびムーブ処理についても、再生管理ファイルおよびFATを更新する。トラック名付加は、トラックにトラック名を付けることである。トラックのアーティスト名の付加は、トラックにアーティスト名を付けることである。
図17Aに示す二つの曲(ファイル1およびファイル2)をコンバインした結果を図17Bに示す。コンバインされた結果は、1つのファイルであり、このファイルは、二つのパーツからなる。また、図17Cは、一つの曲(ファイル1)をクラスタ2の途中でディバイドした結果を示す。ディバイドによって、クラスタ0、1およびクラスタ2の前側からなるファイル1と、クラスタ2の後側とクラスタ3および4とからなるファイル2とが発生する。
上述したように、この一実施形態では、パーツに関する記述方法があるので、コンバインした結果である図17Bにおいて、パーツ1の開始位置、パーツ1の終了位置、パーツ2の開始位置、パーツ2の終了位置をそれぞれSU単位でもって規定できる。その結果、コンバインした結果のつなぎ目の隙間をつめるために、パーツ2のオーディオデータを移動する必要がない。また、パーツに関する記述方法があるので、ディバイドした結果である図17Cにおいて、ファイル2の先頭の空きを詰めるように、データを移動する必要がない。
また、アルバムの編集操作として、アルバムのイレース、アルバムのムーブ、アルバム名付加、アルバムのアーティスト名付加などが規定されている。アルバムのイレースは、アルバムを消去することである。消された以降のアルバム番号が1つ減少する。アルバムのムーブは、アルバムの順番を変えることである。以上イレースおよびムーブ処理についても、アルバム番号管理ファイルおよびFATを更新する。アルバム名付加は、アルバムにアルバム名を付けることである。アルバムのアーティスト名の付加は、アルバムにアーティスト名を付けることである。
図18は、アルバム再生管理ファイルのより詳細なデータ構成を示し、図19Aおよび図19Bは、アルバム再生管理ファイルを構成するヘッダとそれ以外の部分をそれぞれ示す。アルバム再生管理ファイルは、1クラスタ(1ブロック=16KB)のサイズである。図19Aに示すヘッダは、32バイトから成る。図12Bに示すヘッダ以外の部分は、名前NM1−S(256バイト)、名前NM2−S(512バイト)、CONTENTSKEY、C_MAC[0]、S−YMDhmsと、再生順番を管理するテーブルTRKTBL(800バイト)、付加情報INF−S(14720バイト)および最後にヘッダ中の情報の一部が再度記録されている。これらの異なる種類のデータ群のそれぞれの先頭は、再生管理ファイル内で所定の位置となるように規定されている。
アルバム再生管理ファイルは、図19Aに示す(0x0000)および(0x0010)で表される先頭から32バイトがヘッダである。なお、ファイル中で先頭から16バイト単位で区切られた単位をスロットと称する。ファイルの第1および第2のスロットに配されるヘッダには、下記の意味、機能、値を持つデータが先頭から順に配される。なお、Reservedと表記されているデータは、未定義のデータを表している。通常ヌル(0x00)が書かれるが、何が書かれていてもReservedのデータが無視される。将来のバージョンでは、変更がありうる。また、この部分への書き込みは禁止する。Optionと書かれた部分も使用しない場合は、全てReservedと同じ扱いとされる。
BLKID−TL0(4バイト)
意味:BLOCKID FILE ID
機能:再生管理ファイルの先頭であることを識別するための値
値:固定値="TL=0"(例えば0x544C2D30)
MCode(2バイト)
意味:MAKER CODE
機能:記録した機器の、メーカー、モデルを識別するコード
値:上位10ビット(メーカーコード) 下位6ビット(機種コード)
REVISION(4バイト)
意味:アルバム再生管理ファイルの書き換え回数
機能:アルバム再生管理ファイルを書き換える度にインクリメント
値:0より始まり+1づつ増加する
SN1C+L(2バイト)
意味:NM1−S領域に書かれるアルバムのタイトル(1バイト)の属性を表
す
機能:使用する文字コードと言語コードを各1バイトで表す
値:文字コード(C)は上位1バイトで下記のように文字を区別する
00: 文字コードは設定しない。単なる2進数として扱うこと
01: ASCII(American Standard Code for Information Interchange)
02:ASCII+KANA 03:modifided8859-1
81:MS-JIS 82:KS C 5601-1989 83:GB(Great Britain)2312-80
90:S-JIS(Japanese Industrial Standards)(for Voice)。
言語コード(L)は下位1バイトで下記のようにEBU Tech 3258 規定に準じて
言語を区別する
00: 設定しない 08:German 09:English 0A:Spanish
0F:French 15:Italian 1D:Dutch
65:Korean 69:Japanese 75:Chinese
データが無い場合オールゼロとすること。
SN2C+L(2バイト)
意味:NM2−S領域に書かれるアルバムのタイトル(2バイト)の属性を表
す
機能:使用する文字コードと言語コードを各1バイトで表す
値:上述したSN1C+Lと同一
SINFSIZE(2バイト)
意味:INF−S領域に書かれる付加情報の全てのデータを合計したサイズを
表す
機能:データサイズを16バイト単位の大きさで記述、無い場合は必ずオール
ゼロとすること
値:サイズは0x0001から0x39C(924)
T−TRK(2バイト)
意味:TOTAL TRACK NUMBER
機能:総トラック数
値:1から0x0190(最大400トラック)、データが無い場合はオール
ゼロとすること
上述したヘッダに続く領域に書かれるデータ(図19B)について以下に説明
する。
NM1−S
意味:1バイト文字列アルバム名を格納する領域
機能:1バイトの文字コードで表した可変長の名前データ(最大で256)
名前データの終了は、必ず終端コード(0x00)を書き込むこと
サイズはこの終端コードから計算すること、データの無い場合は少なくとも先
頭(0x0020)からヌル(0x00)を1バイト以上記録すること
値:各種文字コード
NM2−S
意味:2バイト文字列アルバム名を格納する領域
機能:2バイトの文字コードで表した可変長の名前データ(最大で512)
名前データの終了は、必ず終端コード(0x00)を書き込むこと
サイズはこの終端コードから計算すること、データの無い場合は少なくとも先
頭(0x0120)からヌル(0x00)を2バイト以上記録すること
値:各種文字コード。
CONTENTS KEY
意味:曲ごとに用意された値でMG(R)で保護されてから保存される。ここ
では、1曲目に付けられるCONTENTS KEYと同じ値
機能:S−YMDhmsのMACの計算に必要となるキーとなる
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFFまで
MAC
意味:著作権情報改ざんチェック値
機能:S−YMDhmsの内容とCONTENTS KEYから作成される値
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFFまで。
TRK−nnn
意味:再生するATRAC3データファイルのSQN(シーケンス)番号
機能:TRKINFの中のFNoを記述する
値:1から400(0x190)
トラックが存在しない時はオールゼロとすること
INF−S
意味:アルバム付加情報(例えばアーティスト名などの付加情報)
機能:ヘッダを伴った可変長の付加情報データ
複数の異なる付加情報が並べられることがある。それぞれにIDとデータサイ
ズが付けられている。個々のヘッダを含む付加情報データは最小16バイト以
上で4バイトの整数倍の単位で構成される。その詳細については、後述する
値:付加情報データ構成を参照
S−YMDhms(4バイト)(Option)
意味:信頼できる時計を持つ機器で記録した年・月・日・時・分・秒
機能:最終記録日時を識別するための値、EMDの時は必須
値:25〜31ビット 年 0〜99(1980〜2079)
21〜24ビット 月 0〜12
16〜20ビット 日 0〜31
11〜15ビット 時 0〜23
05〜10ビット 分 0〜59
00〜04ビット 秒 0〜29(2秒単位)。
再生管理ファイルの最後のスロットとして、ヘッダ内のものと同一のBLKID−TL0と、MCodeと、REVISIONとが書かれる。
民生用オーディオ機器として、メモリカードが記録中に抜かれたり、電源が切れることがあり、復活した時にこれらの異常の発生を検出することが必要とされる。上述したように、REVISIONをブロックの先頭と末尾に書き込み、この値を書き換える度に+1インクリメントするようにしている。若し、ブロックの途中で異常終了が発生すると、先頭と末尾のREVISIONの値が一致せず、異常終了を検出することができる。REVISIONが2個存在するので、高い確率で異常終了を検出することができる。異常終了の検出時には、エラーメッセージの表示等の警告が発生する。
また、1ブロック(16KB)の先頭部分に固定値BLKID−TL0を挿入しているので、FATが壊れた場合の修復の目安に固定値を使用できる。すなわち、各ブロックの先頭の固定値を見れば、ファイルの種類を判別することが可能である。しかも、この固定値BLKID−TL0は、ブロックのヘッダおよびブロックの終端部分に二重に記述するので、その信頼性のチェックを行うことができる。なお、アルバム再生管理ファイルの同一のものを二重に記録しても良い。
ATRAC3データファイルは、トラック情報管理ファイルと比較して、相当大きなデータ量であり、ATRAC3データファイルに関しては、後述するように、ブロック番号BLOCK SERIALが付けられている。但し、ATRAC3データファイルは、通常複数のファイルがHDD309上に存在するので、CONNUM0でコンテンツの区別を付けた上で、BLOCK SERIALを付けないと、重複が発生し、FATが壊れた場合のファイルの復旧が困難となる。換言すると単一のATRAC3データファイルは、複数のBLOCKで構成されると共に、離散して配置される可能性があるので、同一ATRAC3データファイルを構成するBLOCKを判別するためにCONNUM0を用いると共に、同一ATRAC3データファイル内の昇降順をブロック番号BLOCK SERIALで決定する。
同様に、FATの破壊までにはいたらないが、論理を間違ってファイルとして不都合のあるような場合に、書き込んだメーカーの機種が特定できるように、メーカーコード(MCode)がブロックの先頭と末尾に記録されている。
図19Cは、付加情報データの構成を示す。付加情報の先頭に下記のヘッダが書かれる。ヘッダ以降に可変長のデータが書かれる。
INF
意味:FIELD ID
機能:付加情報データの先頭を示す固定値
値:0x69
ID
意味:付加情報キーコード
機能:付加情報の分類を示す
値:0から0xFF
SIZE
意味:個別の付加情報の大きさ
機能:データサイズは自由であるが、必ず4バイトの整数倍でなければならな
い。また、最小16バイト以上のこと。データの終わりより余りがでる場合は
ヌル(0x00)で埋めておくこと
値:16から14784(0x39C0)
MCode
意味:MAKER CODE
機能:記録した機器の、メーカー、モデルを識別するコード
値:上位10ビット(メーカーコード) 下位6ビット(機種コード)
C+L
意味:先頭から12バイト目からのデータ領域に書かれる文字の属性を表す
機能:使用する文字コードと言語コードを各1バイトで表す
値:前述のSNC+Lと同じ
DATA
意味:個別の付加情報データ
機能:可変長データで表す。実データの先頭は常に12バイト目より始まり、
長さ(サイズ)は最小4バイト以上、常に4バイトの整数倍でなければならな
い。データの最後から余りがある場合はヌル(0x00)で埋めること
値:内容により個別に定義される。
図20は、1SUがNバイト(例えばN=384バイト)の場合のATRAC3データファイルA3Dnnnnのデータ配列を示す。図20には、データファイルの属性ヘッダ(1ブロック)と、オーディオデータファイル(1ブロック)とが示されている。図20では、この2ブロック(16×2=32Kバイト)の各スロットの先頭のバイト(0x0000〜0x7FF0)が示されている。図21に分離して示すように、属性ヘッダの先頭から32バイトがヘッダであり、256バイトが曲名領域NM1(256バイト)であり、512バイトが曲名領域NM2(512バイト)である。属性ヘッダのヘッダには、下記のデータが書かれる。
BLKID−HD0(4バイト)
意味:BLOCKID FILE ID
機能:ATRAC3データファイルの先頭であることを識別するための値
値:固定値="HD=0"(例えば0x48442D30)
MCode(2バイト)
意味:MAKER CODE
機能:記録した機器の、メーカー、モデルを識別するコード
値:上位10ビット(メーカーコード) 下位6ビット(機種コード)
BLOCK SERIAL(4バイト)
意味:トラック毎に付けられた連続番号
機能:ブロックの先頭は0から始まり次のブロックは+1づつインクリメント
編集されても値を変化させない
値:0より始まり0xFFFFFFFFまで。
N1C+L(2バイト)
意味:トラック(曲名)データ(NM1)の属性を表す
機能:NM1に使用される文字コードと言語コードを各1バイトで表す
値:SN1C+Lと同一
N2C+L(2バイト)
意味:トラック(曲名)データ(NM2)の属性を表す
機能:NM2に使用される文字コードと言語コードを各1バイトで表す
値:SN1C+Lと同一
INFSIZE(2バイト)
意味:トラックに関する付加情報の全てを合計したサイズを表す
機能:データサイズを16バイト単位の大きさで記述、無い場合は必ずオール
ゼロとすること
値:サイズは0x0000から0x3C6(966)
T−PRT(2バイト)
意味:トータルパーツ数
機能:トラックを構成するパーツ数を表す。通常は1
値:1から0x285(645dec )
T−SU(4バイト)
意味:トータルSU数
機能:1トラック中の実際の総SU数を表す。曲の演奏時間に相当する
値:0x01から0x001FFFFF
INX(2バイト)(Option)
意味:INDEX の相対場所
機能:曲のさびの部分(特徴的な部分)の先頭を示すポインタ。曲の先頭から
の位置をSUの個数を1/4した数で指定する。これは、通常のSUの4倍の
長さの時間(約93m秒)に相当する
値:0から0xFFFF(最大、約6084秒)
XT(2バイト)(Option)
意味:INDEX の再生時間
機能:INX-nnnで指定された先頭から再生すべき時間のSUの個数を1/4
した数で指定する。これは、通常のSUの4倍の長さの時間(約93m秒)に
相当する
値:0x0000:無設定 0x01から0xFFFE(最大6084秒)
0xFFFF:曲の終わりまで。
次に曲名領域NM1およびNM2について説明する。
NM1
意味:曲名を表す文字列
機能:1バイトの文字コードで表した可変長の曲名(最大で256)
名前データの終了は、必ず終端コード(0x00)を書き込むこと
サイズはこの終端コードから計算すること、データの無い場合は少なくとも先
頭(0x0020)からヌル(0x00)を1バイト以上記録すること
値:各種文字コード
NM2
意味:曲名を表す文字列
機能:2バイトの文字コードで表した可変長の名前データ(最大で512)
名前データの終了は、必ず終端コード(0x00)を書き込むこと
サイズはこの終端コードから計算すること、データの無い場合は少なくとも先
頭(0x0120)からヌル(0x00)を2バイト以上記録すること
値:各種文字コード。
属性ヘッダの固定位置(0x320)から始まる、80バイトのデータをトラ
ック情報領域TRKINFと呼び、主としてセキュリティ関係、コピー制御関係
の情報を一括して管理する。図22にTRKINFの部分を示す。TRKINF
内のデータについて、配置順序に従って以下に説明する。
CONTENTS KEY(8バイト)
意味:曲毎に用意された値で、MG(R)により保護されてから保存される
機能:曲を再生する時、まず必要となる最初の鍵となる。MAC計算時に使用
される
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFFまで
C_MAC[0](8バイト)
意味:著作権情報改ざんチェック値
WM
意味:Water Mark
機能:コンテンツのWater Mark状態を示す
A(1バイト)
意味:パーツの属性
機能:パーツ内の圧縮モード等の情報を示す
値:図23を参照して以下に説明する
ただし、N=0,1のモノラルは、bit7が1でサブ信号を0、メイン信号(L+R)のみの特別なJointモードをモノラルとして規定する。bit2,1の情報は通常の再生機は無視しても構わない。
Aのビット0は、エンファシスのオン/オフの情報を形成し、ビット1は、再生SKIPか、通常再生かの情報を形成し、ビット2は、データ区分、例えばオーディオデータか、FAX等の他のデータかの情報を形成する。ビット3は、未定義である。ビット4、5、6を組み合わせることによって、図示のように、ATRAC3のモード情報が規定される。すなわち、Nは、この3ビットで表されるモードの値であり、モノ(N=0,1)、LP(N=2)、SP(N=4)、EX(N=5)、HQ(N=7)の5種類のモードについて、記録時間、データ転送レート、1ブロック内のSU数がそれぞれ示されている。1SUのバイト数は、(モノ:136バイト、LP:192バイト、SP:304バイト、EX:384バイト、HQ:512バイト)である。さらに、ビット7によって、ATRAC3のモード(0:Dual 1:Joint)が示される。
LT(1バイト)
意味:再生制限フラグ(ビット7およびビット6)とセキュリティバージョン
(ビット5〜ビット0)
機能:このトラックに関して制限事項があることを表す
値:ビット7: 0=制限なし 1=制限有り
ビット6: 0=期限内 1=期限切れ
ビット5〜ビット0:セキュリティバージョン0(0以外であれば再生禁
止とする)
FNo(2バイト)
意味:ファイル番号
機能:最初に記録された時のトラック番号、且つこの値は、メモリカード内の
隠し領域に記録されたMAC計算用の値の位置を特定する
値:1から0x190(400)
MG(D)SERIAL−nnn(16バイト)
意味:記録機器のセキュリティブロック(セキュリティIC20)のシリアル
番号
機能:記録機器ごとに全て異なる固有の値
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
CONNUM(4バイト)
意味:コンテンツ累積番号
機能:曲毎に累積されていく固有の値で記録機器のセキュリティブロックによ
って管理される。2の32乗、42億曲分用意されており、記録した曲の識別に
使用する
値:0から0xFFFFFFFF。
YMDhms−S(4バイト)(Option)
意味:再生制限付きのトラックの再生開始日時
機能:EMDで指定する再生開始を許可する日時
値:上述した日時の表記と同じ
YMDhms−E(4バイト)(Option)
意味:再生制限付きのトラックの再生終了日時
機能:EMDで指定する再生許可を終了する日時
値:上述した日時の表記と同じ
MT(1バイト)(Option)
意味:再生許可回数の最大値
機能:EMDで指定される最大の再生回数
値:1から0xFF 未使用の時は、0x00
LTのbit7の値が0の場合はMTの値は00とすること
CT(1バイト)(Option)
意味:再生回数
機能:再生許可された回数の内で、実際に再生できる回数。再生の度にデクリ
メントする
値:0x00〜0xFF 未使用の時は、0x00である
LTのbit7が1でCTの値が00の場合は再生を禁止すること。
CC(1バイト)
意味:COPY CONTROL
機能:コピー制御
値:図24に示すように、ビット6および7によってコピー制御情報を表し、
ビット4および5によって高速ディジタルコピーに関するコピー制御情報を表
し、ビット2および3によってセキュリティブロック認証レベルを表す。ビッ
ト0および1は、未定義
CCの例:(bit7,6)11:無制限のコピーを許可、01:コピー禁止
、00:1回のコピーを許可
(bit3,2)00:アナログないしディジタルインからの録音、MG認証
レベルは0とする
CDからのディジタル録音では(bit7,6)は00、(bit3,2)は
00となる
CN(1バイト)(Option)
意味:高速ディジタルコピーHSCMS(High speed Serial Copy Management
System)におけるコピー許可回数
機能:コピー1回か、コピーフリーかの区別を拡張し、回数で指定する。コピ
ー第1世代の場合にのみ有効であり、コピーごとに減算する
値:00:コピー禁止、01から0xFE:回数、0xFF:回数無制限。
上述したトラック情報領域TRKINFに続いて、0x0370から始まる2
4バイトのデータをパーツ管理用のパーツ情報領域PRTINFと呼び、1つの
トラックを複数のパーツで構成する場合に、時間軸の順番にPRTINFを並べ
ていく。図25にPRTINFの部分を示す。PRTINF内のデータについて
、配置順序に従って以下に説明する。
PRTSIZE(4バイト)
意味:パーツサイズ
機能:パーツの大きさを表す。クラスタ:2バイト(最上位)、開始SU:1
バイト(上位)、終了SU:1バイト(最下位)
値:クラスタ:1から0x1F40(8000)、開始SU:0から0xA0
(160)、終了SU:0から0xA0(160)(但し、SUの数え方は、0
,1,2,と0から開始する)
PRTKEY(8バイト)
意味:パーツを暗号化するための値
機能:初期値=0、編集時は編集の規則に従うこと
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFF
CONNUM0(4バイト)
意味:最初に作られたコンテンツ累積番号キー
機能:コンテンツをユニークにするためのIDの役割
値:コンテンツ累積番号初期値キーと同じ値とされる。
ATRAC3データファイルの属性ヘッダ中には、図20に示すように、付加
情報INFが含まれる。この付加情報は、開始位置が固定化されていない点を除
いて、再生管理ファイル中の付加情報INF−S(図18および図19B参照)
と同一である。1つまたは複数のパーツの最後のバイト部分(4バイト単位)の
次を開始位置として付加情報INFのデータが開始する。
INF
意味:トラックに関する付加情報データ
機能:ヘッダを伴った可変長の付加情報データ。複数の異なる付加情報が並べられることがある。それぞれにIDとデータサイズが付加されている。個々のヘッダを含む付加情報データは、最小16バイト以上で4バイトの整数倍の単位
値:再生管理ファイル中の付加情報INF−Sと同じである。
上述した属性ヘッダに対して、ATRAC3データファイルの各ブロックのデ
ータが続く。図26に示すように、ブロック毎にヘッダが付加される。各ブロッ
クのデータについて以下に説明する。
BLKID−A3D(4バイト)
意味:BLOCKID FILE ID
機能:ATRAC3データの先頭であることを識別するための値
値:固定値="A3D"(例えば0x41334420)
MCode(2バイト)
意味:MAKER CODE
機能:記録した機器の、メーカー、モデルを識別するコード
値:上位10ビット(メーカーコード) 下位6ビット(機種コード)
CONNUM0(4バイト)
意味:最初に作られたコンテンツ累積番号
機能:コンテンツをユニークにするためのIDの役割、編集されても値は変化
させない
値:コンテンツ累積番号初期値キーと同じ値とされる
BLOCK SERIAL(4バイト)
意味:トラック毎に付けられた連続番号
機能:ブロックの先頭は0から始まり次のブロックは+1づつインクリメント
編集されても値を変化させない
値:0より始まり0xFFFFFFFFまで
BLOCK−SEED(8バイト)
意味:1ブロックを暗号化するための1つの鍵
機能:ブロックの先頭は、記録機器のセキュリティブロックで乱数を生成、続
くブロックは、+1インクリメントされた値、この値が失われると、1ブロッ
クに相当する約1秒間、音が出せないために、ヘッダとブロック末尾に同じも
のが二重に書かれる。編集されても値を変化させない
値:初期は8バイトの乱数
INITIALIZATION VECTOR(8バイト)
意味:ブロック毎にATRAC3データを暗号化、復号化する時に必要な初期
値
機能:ブロックの先頭は0から始まり、次のブロックは最後のSUの最後の暗
号化された8バイトの値。ディバイドされたブロックの途中からの場合は開始S
Uの直前の最後の8バイトを用いる。編集されても値を変化させない
値:0から0xFFFFFFFFFFFFFFFF
SU−nnn
意味:サウンドユニットのデータ
機能:1024サンプルから圧縮されたデータ、圧縮モードにより出力される
バイト数が異なる。編集されても値を変化させない(一例として、SPモード
の時では、N=384バイト)
値:ATRAC3のデータ値。
図20では、N=384であるので、1ブロックに42SUが書かれる。また、1ブロックの先頭の2つのスロット(4バイト)がヘッダとされ、最後の1スロット(2バイト)にBLKID−A3D、MCode、CONNUM0、BLOCK SERIALが二重に書かれる。従って、1ブロックの余りの領域Mバイトは、(16,384−384×42−16×3=208(バイト)となる。この中に上述したように、8バイトのBLOCK SEEDが二重に記録される。
上述したアルバム番号管理ファイル、アルバム再生管理ファイル、音楽ファイルを用いて1〜500のアルバムの再生順番、各アルバムに含まれる音楽(トラック)の再生順番、録音可能トラックの取得、各アルバムのアルバム名、各トラックのトラック名、アルバム/トラックそれぞれのアーティスト名、各アルバムの総演奏時間、各トラックの演奏時間を取得することが可能である。ところが、これらの情報は実際にHDD309に格納されたファイルをひとつずつオープンしてはリードして行く必要があり、システムとして快適な操作環境を得ることができない。そこで、上記の情報をデータベース化しておき、欲しい情報を素早く取得できるように、上述したファイルに加えてアルバム・トラック名データベースファイルNamedb、再生時間管理データベースファイルPlaytimeが、HiFiディレクトリの下に作成されている。以下に、これらのファイルについて説明する。
図27は、アルバム・トラック名データベースファイルNamedbの構成を示す。このNamedbは、Pblist、Pbxxxxxx、A3dxxxxxの名称フィールドNM1、NM2および、付加情報INF(アーティスト名称)に登録された名称(アルバム、曲名、アーティスト名称)を高速に検索するためのファイルであり、このファイルには、名称のみが記録されている。Namedbは、9個のアルバム名称ブロックと、323個の曲名称ブロック(1ブロック16kb)から構成される。
各ブロック(16kb)は、1つのBLKレコード(8バイト固定長)と、62個のネームレコード(264バイト固定長(62レコード))とから構成される。したがって、アルバム名称ブロックのネームレコードは、558(=62×9)記録可能であるが、この発明の一実施形態においては、510まで有効とし、以降は無効データ(0x00固定)とする。また、曲名称ブロックのネームレコードは、200026(=323×62)記録可能であるが、この発明の一実施形態においては、20000まで有効とし、以降は無効データ(0x00固定)とする。ファイルサイズは、332ブロック×16384(16kb)=5439488バイト(5312kb)である。
図28は、BLKレコードの構成を示す。BLK−ID(4バイト)は、アルバム名称ブロックでは、"ANMO"固定文字列であり、曲名称ブロックでは、"TNMO"固定文字列である。ブロックシリアル番号(4バイト)は1から通し番号とする。
図29は、ネームレコードの構成を示す。レコードは、アルバムファイル番号の1〜500の順、曲ファイル番号の1〜20000の順で記録される。なお、アルバム/曲ファイル番号が0のものは無効データとする。
図30は、再生時間管理データベースファイルPlaytimeの構成を示す。このPlaytimeは、アルバム単位の総演奏時間を高速に求められるようにするためのファイルであり、このファイルには、曲毎の演奏時間が記録されている。また後述のTOCデータベース内のTOC情報と関連付けるインデックスとTNOが記録されている。このPlaytimeは、15ブロック(1ブロック16kb)から構成される。
各ブロック(16kb)は、1つのBLKレコード(8バイト固定長)、1365個のTRKレコード(12バイト固定長(1365))、予約レコード(4バイト固定長(0x00固定))から構成される。したがって、TRKレコードには、20475(=1365×15)記録可能であるが、この発明の一実施形態においては、20000まで有効とし、以降は無効データ(0x00固定)とする。ファイルサイズは15ブロック×16384=245760バイト(240kb)である。
図31は、レコードのフォーマットのうちBLKレコード部分の構成を示す。BLK−IDは"TRKO"固定文字列として、ブロックシリアル番号は1から通し番号とする。
図32は、TRKレコードの構成を示す。レコードは曲ファイル番号の1〜20000の順で記録する。ここで、アルバムファイル番号が0のものは無効データとする。なお、プレイリストのアルバムファイル番号は設定されないので、プレイリストの総演奏時間は、Pbnnnnnn.MSF(nnnnnn:0001F5〜0001FE)内の再生順ファイル番号からTRKレコードを求めることにより、算出される。
この発明の一実施形態によるダビング装置では、再生元であるディスク再生装置200から記録先であるHD記録再生装置300への同期録音(シンクロ録音)が可能である。同期録音を開始する前に、HD記録再生装置300はディスク再生装置200に対して、再生予定のCDのTOCデータの送信を要求する。データの要求方法は図1で示されるシステム制御信号の他に、IEC60958オーディオ信号をHD記録再生装置300に入力し、HD記録再生装置300のデジタルインインターフェース回路を用い、オーディオ信号のUビットに含まれる情報を解析する方法がある。再生元のCDのTOC情報をデータベースファイルに保管しておくことで、後にCDDB等のインターネット上のCD情報が取得可能なサイトに接続した際、HD記録再生装置300に記録されたアルバム・トラックに名前をつけられるようにする。この役目をするためのデータベースファイルがTocdbである。
図33は、TOCデータベースファイルTocdbの構成を示す。このTOCデータベースファイルTocdbは、CDDBなどのインターネット上のサイトを利用して、HD記録再生装置300に記録されたアルバム、トラックに、アルバム名、トラック名を付けるためのファイルであり、このファイルには、具体的には、CDDBなどを検索するためのTOC情報が記録されている。なお、システムコントローラ100は、CDDBなどのインターネット上のサイトへ、外部制御信号入出力部500に接続された外部機器、例えばパソコンを介してのアクセスする。
ファイル名はTocdbであり、このファイルは、13ブロック(1ブロック16kb)から構成される。各ブロック(16kb)は、BLKレコード(8バイト固定長)、ALBUM TOCレコード(412バイト固定長(39レコード))、予約レコード(308バイト固定長(0x00固定))から構成される。ALBUM TOCレコードは507(=39×13)記録可能であるが、この発明の一実施形態においては、500まで有効とし、以降は無効データ(0x00固定)とする。ファイルサイズは13ブロック×16384=212992バイト(208kb)である。
図34は、ブロックレコードの構成を示す。BLK−IDは"TOCO"固定文字列、ブロックシリアル番号は1から通し番号とする。アルバム数はALBUM TOCレコード数(1〜500)である。
図35は、Album TOCレコードの構成を示す。図35に示すように、Album TOCレコードは、TOC DB IDX、使用状態、TOC情報から構成される。
図36は、TOC情報の詳細を示す。図36に示すように、TOC情報は、Trk No.(1バイト)、AMIN(1バイト)、ASEC(1バイト)、AFRAME(1バイト)から構成される。Trk No.は、トラック番号であり、1から20000までの番号である。AMIN、ASEC、AFRAMEは、それぞれ、Trk No.に記録されているトラック番号に該当するトラックの絶対時間分成分、絶対時間秒成分、絶対時間フレーム番号である。
なお、TocdbのALBUM TOCレコードと、PlaytimeのTRKレコード部分(TOCDB IDX、TOC TNO)とは相互に関連がある。すなわち、Playtimeのトラック情報には、トラックがTocdb内のどのTOCのTNOに対応しているかを知ることができるようになっている。このため、オーディオファイルの編集、削除等が発生してもCDDBから正しい曲名を取得できるようになっている。
この発明の一実施形態によるHD記録再生装置300では、上述したように、編集操作ができるようになっている。編集操作には、曲(トラック)のディバイド、曲(トラック)のコンバイン、曲(トラック)のイレース、アルバムのイレース、曲のムーブ、アルバムのムーブ、アルバム名付加、アルバムのアーティスト名付加、曲(トラック)名付加、曲(トラック)のアーティスト名付加がある。これらの編集動作の後には、必ずTocdbを除くデータベースの更新を編集ごとにおこない、常に実体とデータベースに相違がでないように、これらのデータベースは管理される。
図37は、音声入出力部400の構造の一例を示すブロック図である。この音声入出力部400は、図37に示すように、A/Dコンバータ401、DAコンバータ402、アナログ入力端子403、デジタル入力端子404、デジタル出力端子405およびアナログ出力端子406から構成される。
ADコンバータ401は、アナログ入力端子403から供給されるアナログ信号をLRクロック、ビットクロックに同期したシリアル信号に変換し、HD記録再生装置300に備えられたAD/DA I/F302に供給する。
DAコンバータ402は、ディスク再生装置200あるいはHD記録再生装置300から供給されるオーディオデータ、例えばIEC60958フォーマットのオーディオデータをDA変換し、アナログ出力端子406に供給する。なお、DAコンバータ402はオーディオデータを出力するだけでなく、ディスク再生装置200やHD記録再生装置300から指示があれば、オーディオデータの消音も行なう。
アナログ入力端子403は、アナログ信号を入力するための端子であり、このアナログ入力端子403に供給されたアナログ信号は、ADコンバータ401に供給される。
デジタル入力端子404は、デジタル信号を入力するための端子であり、このデジタル入力端子404に入力されたデジタル信号は、HD記録再生装置300に備えられたデジタルオーディオI/F301に供給される。
なお、これらHD記録再生装置300に入力されたオーディオ信号は、HD記録再生装置300が録音状態のときには、モニタ音として後述のアナログ出力端子406から出力される。
デジタル出力端子405は、HD記録再生装置300に備えられたデジタルオーディオI/F301から供給されたデジタルオーディオ信号を、外部機器などに出力するための端子である。
アナログ出力端子406は、DAコンバータ402から供給されたアナログ信号を、外部機器などに出力するための端子である。
外部制御信号入出力部500は、外部機器、例えばパーソナルコンピュータと、ダビング装置との間で通信を可能とするためのものであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)コネクタである。
次に、この発明の一実施形態によるダビング装置の検索操作について説明する。ここでは、便宜上、HD記録再生装置300に、図38に示すように1から8のアルバムが納められている場合を例として検索操作について示す。
図39は、図38で示したアルバム8の詳細情報を示す。この図39には、トラック番号、トラック名、アーティスト名、ハイライト部分の時間が示されている。
図40は、アルバム名によるアルバム検索操作および処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、アルバム検索の例として、HD記録再生装置300に格納されているアルバムの中から文字列"P"をアルバム名に含むアルバムを検索し、このアルバムの各トラックのハイライト部分を再生する場合を示す。
まず、コントローラ101が操作装置103を介してユーザから検索開始要求を受けると、アルバム検索の選択をユーザに促す表示"For Album?"を、表示装置102に表示する(ステップS101)。ここで、コントローラ101が、操作装置103に備えられた選択キーが押圧されたと判断した場合には、トラック検索の選択をユーザに促す表示"For Track?"を、表示装置102に表示する(ステップS102)。
次に、コントローラ101が、ユーザによりアルバム検索が選択されたことを判断し、ユーザにアルバムのタイトル名検索の選択をユーザに促す"By Title?"を表示する(ステップS103)。ここで、コントローラ101が、操作装置103に備えられた選択キーが押圧されたと判断した場合には、アーティスト名検索の選択をユーザに促す表示"By Artist?"を、表示装置102に表示する(ステップS104)。
次に、コントローラ101は、"By Title?"が表示されている状態で、確定キーが押圧されたことを判断し、キーワードの入力をユーザに促す表示"Keyword IN"を表示する(ステップS105)。
次に、ユーザが、表示装置102を閲覧しながら、操作装置103に備えられたジョグキーを適宜選択し、検索にマッチさせたいキーワード"P"を入力し、確定キーを押圧する(ステップS106)。
次に、コントローラ101が、確定キーが押圧されたことを判断した場合には、HD記録再生装置300がHDD309に格納されているアルバム名・トラック名データベースファイルNamedbを参照し、ステップS106で入力されたキーワードを有するアルバムのタイトル名を検索する(ステップS107)。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/2"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するアルバムに含まれるトラックのハイライト部分をトラック1より順次再生する(ステップS108)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、検索結果"2/2"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するアルバムに含まれるトラックのハイライト部分をトラック1より順次再生する(ステップS109)。なお、表示装置102における表示"1/2"および"2/2"は、キーワードに該当するアルバムが2枚の場合の表示例である。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/2"が表示装置102に表示されている状態で、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、表示"1/2"に該当するアルバム番号をユーザに知らせる表示"Album2"を、表示装置102に表示する(ステップS110)。ここで、選択キーが押圧されたと判断した場合には、表示"2/2"に該当するアルバム番号をユーザに知らせる表示"Album3"を、表示装置102に表示する(ステップS111)
次に、コントローラ101が、"Album2"が表示装置102で表示されている状態において、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、"Album2"に該当するアルバム名をユーザに知らせる表示"Pornograffitti"を、表示装置102に表示する(ステップS112)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、"Album3"に該当するアルバム名をユーザに知らせる表示"Master of Puppets"を、表示装置102に表示する(ステップS113)。
所望のアルバムのアルバム名が"Master of Puppets"であった場合には、ステップS113において、検索終了キーを押圧することにより、このアルバムが先頭トラックから自動的に順次再生される。
なお、検索された各アルバムのハイライト再生は一つのアルバムの各トラックのハイライト部分の再生が終了したら、そのアルバムの先頭のトラックのハイライト部分から再生を繰り返すようになっている。すなわち、ユーザの操作なしに次の検索結果アルバムのハイライト再生を行わないようになっている。
上述した例では、アルバム名が表示装置102に表示されている状態において、検索終了キーを押すと、このアルバム名に該当するアルバムが先頭トラックから再生される例を示したが、アルバム番号が表示装置102に表示されている状態において、検索終了キーを押すと、このアルバム名に該当するアルバムが先頭トラックから再生されるようにしてもかまわない。
また、検索結果"1/2"あるいは"2/2"が表示されている状態において、検索終了キーを押すと、この検索結果"1/2"あるいは"2/2"に該当するアルバムが先頭トラックから再生されるようにしてもかまわない。
図41は、アーティスト名によるトラック検索操作および処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、トラック検索の例として、HD記録再生装置300に格納されているトラックの中から文字列"Weathe"を含むトラックを検索し、このトラックを再生する場合を示す。
まず、コントローラ101が操作装置103を介してユーザから検索開始要求を受けると、アルバム検索の選択をユーザに促す表示"For Album?"を、表示装置102に表示する(ステップS201)。
次に、コントローラ101が、操作装置103に備えられた選択キーが押圧されたと判断し、トラック検索の選択をユーザに促す表示"For Track?"を、表示装置102に表示する(ステップS202)。
次に、コントローラ101は、ユーザによりトラック検索が選択されたことを判断し、トラックのタイトル名検索の選択をユーザに促す表示"By Title?"を、表示装置102に表示する(ステップS203)。
次に、コントローラ101が、操作装置103に備えられた選択キーが押圧されたと判断し、トラックのアーティスト名検索の選択をユーザに促す表示"By Artist?"を、表示装置102に表示する(ステップS204)。
次に、コントローラ101は、"By Artist?"が表示されている状態で、確定キーが押圧されたことを判断し、キーワードの入力をユーザに促す表示"Keyword IN"を表示する(ステップ205)。
次に、ユーザが、表示装置102を閲覧しながら、操作装置103に備えられたジョグキーを適宜選択し、検索にマッチさせたいキーワード"Weathe"を入力し、確定キーを押圧する(ステップ206)。
次に、コントローラ101が、確定キーが押圧されたことを判断した場合には、HD記録再生装置300がHDD309に格納されているアルバム名・トラック名データベースファイルNamedbを参照し、ステップS206で入力されたキーワードを有するトラックを検索する(ステップS207)。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/7"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS208)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、検索結果"2/7"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS209)。なお、表示装置102における表示"1/7"および"2/7"は、キーワードに該当するトラックが7つの場合の表示例である。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/7"が表示装置102に表示されている状態で、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、表示"1/7"に該当するトラック名をユーザに知らせる表示"Black Market"を、表示装置102に表示する(ステップS210)。ここで、選択キーが押圧されたと判断した場合には、表示"2/7"に該当するトラック名をユーザに知らせる表示"Teen Town"を、表示装置102に表示する(ステップS210)
次に、コントローラ101が、"Black Market"が表示装置102で表示されている状態において、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、"Black Market"に該当するアルバム番号およびトラック番号をユーザに知らせる表示"Album8 Track1"を、表示装置102に表示する(ステップS212)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、"Teen Town"に該当するアルバム番号およびトラック番号をユーザに知らせる表示"Album8 Track2"を、表示装置102に表示する(ステップS213)。
所望のアルバムのアルバム名が"Album8 Track2"であった場合には、ステップS213において、検索終了キーを押圧し、検索の操作および処理を終了する。なお、検索終了キーが押圧されても、トラックの再生は維持される。
上述した例では、アルバム番号およびトラック番号が表示装置102に表示されている状態において、検索終了キーを押すと、このアルバム番号およびトラック番号に該当するトラックが再生される例を示したが、トラック名が表示装置102に表示されている状態において、検索終了キーを押すと、このトラック名に該当するトラックが再生されるようにしてもかまわない。
また、検索結果"1/7"、・・・、"7/7"が表示されている状態において、検索終了キーを押すと、この検索結果"1/7"、・・・、"7/7"に該当するトラックが再生されるようにしてもかまわない。
図42は、検索結果をプレイリストに登録する登録操作および処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、例として、文字列"it"を含むアルバム名を有するアルバムを検索し、この検索結果に含まれるアルバムのうちの1枚をプレイリストに登録する例について示す。なお、キーワード入力までの検索操作および処理は、図40および図41に示した場合と略同様であるので、説明を省略する。
まず、ユーザが、表示装置102を閲覧しながら、操作装置103に備えられたジョグキーを適宜選択し、検索にマッチさせたいキーワード"it"を入力し、確定キーを押圧する(ステップ301)。
次に、コントローラ101が、確定キーが押圧されたことを判断した場合には、HD記録再生装置300がHDD309に格納されているアルバム名・トラック名データベースファイルNamedbを参照し、ステップS301で入力されたキーワードを有するアルバムのタイトル名を検索する(ステップS302)。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/2"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS303)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、検索結果"2/2"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS209)。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/2"が表示装置102に表示されている状態で、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、表示"1/2"に該当するアルバム名をユーザに知らせる表示"Album2"を、表示装置102に表示する(ステップS304)。ここで、選択キーが押圧されたと判断した場合には、表示"2/2"に該当するトラック名をユーザに知らせる表示"Album5"を、表示装置102に表示する(ステップS306)
次に、コントローラ101が、"Album2"が表示装置102で表示されている状態において、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、"Album2"に該当するアルバム名をユーザに知らせる表示"Pornogaffitti"を、表示装置102に表示する(ステップS307)。ここで、コントローラ101が、選択キーが押圧されたと判断した場合には、"Album5"に該当するアルバム名をユーザに知らせる表示"A day without Rain"を、表示装置102に表示する(ステップS308)。
次に、コントローラ101が、"A day without Rain"が表示装置102で表示されている状態において、プレイリスト登録キーが押圧されたと判断した場合には、プレイリスト501(アルバム番号501)に検索結果を登録するか否かをユーザに促す表示"P.List 501?"を、表示装置102に表示する(ステップS309)。
次に、コントローラ101が、選択キーを押圧されたことを判断し、プレイリスト502(アルバム番号502)に登録結果を登録するか否かをユーザに促す表示"P.List 502"を表示する。なお、この発明の一実施形態によるダビング装置においては、ユーザは、検索結果の登録先プレイリストを、プレイリスト510(アルバム番号510)からプレイリスト502(アルバム番号502)から選択することができる。
次に、コントローラ101が、"P.List 502"が表示装置102で表示されている状態において、情報表示キーが押圧されたと判断した場合には、アルバム名"A day without Rain"に該当するアルバムに含まれる全トラックを、プレイリスト502に登録するとともに、検索結果のプレイリストへの登録が終了したことをユーザに知らせる表示"Complete!!"を、表示装置に102に表示する(ステップS311)。
次に、コントローラ101が、操作装置103において表示結果画面に戻るための操作が行われたことを判断し、表示装置102に検索"2/2"を、表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS312)。
次に、コントローラ101が、選択キーが押圧されたことを判断した場合には、検索結果"1/2"を表示装置102に表示するとともに、この検索結果に該当するトラックを再生する(ステップS313)。
次に、コントローラ101が、検索結果"1/2"が表示装置102で表示されている状態において、プレイリスト登録キーが押圧されたと判断し、プレイリスト501(アルバム番号501)に検索結果"1/2"を登録するか否かをユーザに促す表示"P.List 501?"を、表示装置102に表示する(ステップS314)。
次に、プレイリスト509(アルバム番号509)を表示装置102に表示するための選択キー操作がなされたと判断し、プレイリスト509(アルバム番号509)に登録するか否かをユーザに促す表示"P.List 509?"を表示する(ステップS315)。
次に、コントローラ101が、"P.List 509?"が表示装置102で表示されている状態において、情報表示キーが押圧されたことを判断し、検索結果"1/2"に該当するアルバムに含まれる全トラックを、プレイリスト509に登録するとともに、検索結果のプレイリストへの登録が終了したことをユーザに知らせる表示"Complete!!"を、表示装置102に表示する(ステップS316)。なお、検索状態を抜け出すには、検索終了キーを押圧する。
尚上記ハイライト部分は曲のクライマックスであったり映画などのビデオ信号の場合にはストーリーのクライマックスシーンであったりとユーザにとって一部分を視聴することで全体を把握できる部分であり、ダイジェストとも呼ばれている。
上述したように、この発明の一実施形態によれば、ユーザはハードディスクに収められた大量のトラック/アルバムの中から、簡単に目的のトラック/アルバムを探しだすことができるため、従来、ユーザがトラック/アルバムの管理に要していた負担を大幅に低減することができる。
また、検索を高速化するためのデータベースをHDD309内に収納しているため、大量のトラック/アルバムがハードディスク内に収めてある場合でも、検索中の待ち時間を短縮することができる。したがって、ユーザに快適な操作環境を提供することができる。
また、検索の対象がアルバムであるのか、トラックであるのか、あるいは検索に用いるキーワードがアルバム名/トラック名なのか、アーティスト名なのかを選択できるため、アルバム、トラックの特定を速やかに行うことができる。
また、オーディオ機器であることを特徴とした検索結果の再生をおこなうことが可能である。すなわち、ユーザは表示装置102に表示されるデータ以外に、音楽を聴取することで検索結果の特定をすることが可能である。よって、音楽を確認しながら、検索結果を閲覧することで、ユーザが検索対象の間違えてしまう人為的ミスを低減することが可能である。また、このようなことを行なえる理由には、ハードディスクオーディオ特有な、曲の頭だしが高速におこなえるという利点を利用している。
また、本発明が提供する検索機能における検索結果の閲覧および再生機能は、検索の対象がアルバム検索である場合には、キーワードにより特定されたアルバム内に含まれる全てのトラックのハイライト部分を続けて再生できるため、すなわち、アルバムのハイライト部分のダイジェストを聞く事ができるため、キーワードにより特定されたアルバムの中身全てを聞かずに、所望のアルバムを特定できる。
また、本発明が提供する検索機能は、検索されたアルバム/トラックをただ単に再生するだけではなく、検索されたアルバム/トラックをお気に入りの曲だけを集めたプレイリストアルバムに、簡単に登録することができる。
また、本発明が提供する検索機能のプレイリスト登録機能は、検索対象がアルバムであった場合、アルバム内に含まれている全ての曲をまとめてプレイリストに登録できるため、ユーザが1曲ずつ順番に登録する手間を省くことが可能である。
また、本発明が提供する検索機能は、検索状態を抜けない限り、検索の内容を保持しているため、検索結果が複数合った場合、その一つをプレイリストに登録した後などでも、続けて次の検索結果をプレイリストに登録することができる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
また、上述した一実施形態においては、光ディスクがCDの場合を例として示したが、光ディスクは、DVD(Digital Versatile Disc)などであってもかまわない。
また、上述した一実施形態においては、音楽データを、HD記録再生装置300に格納する例について示したが、映像データおよび音声データなどをHD記録再生装置300に格納するようにしてもかまわない。
また、上述した一実施形態においては、ダビング装置が、光ディスクを再生する再生装置を備える例について示したが、これ以外の記録媒体を再生する再生装置であってもかまわない。例えば、再生装置が、音楽テープ、ビデオテープ、DAT(Digital Audio Tape)などの磁気テープを再生する再生装置、あるいは、Zipなどの磁気ディスクを再生する再生装置であってもかまわない。さらには、不揮発性メモリを再生する再生装置であってもかまわない。
また、曲名を検索する際に複数の曲がヒットした場合には、候補として挙がった先頭の曲のハイライト部分の再生を行った後に、次にヒットした曲のハイライト部分の再生を行い、以降順次ヒットした曲のハイライト部分を順次再生するようにしてもよい。
そして、ヒットした曲の最終曲のハイライト部分の再生をおこなったら再度先頭曲のハイライト部分の再生に戻りループ再生を行ってもよい。
上記ハイライト部分の再生中に選曲確定キーの操作がなされた場合には選択された曲の冒頭部分から再生を開始するようにしてもかまわない。
また、アルバム名の検索に際しても複数のアルバムが候補として挙がった場合には、候補として挙がったアルバムの代表曲のハイライト部分を一度再生した後に、次に候補として挙がったアルバムの代表曲のハイライト部分を再生し、以降順次ヒットしたアルバムの代表曲のハイライト部分を再生するようにしてもよい。
そして、ヒットしたアルバムの最終アルバムの代表曲のハイライト部分の再生をおこなったら、再度先頭アルバムの代表曲のハイライト部分の再生に戻りループ再生を行ってもよい。
尚上記ハイライト部分は曲のクライマックスであったり映画などのビデオ信号の場合にはストーリーのクライマックスシーンであったりとユーザにとって一部分を視聴することで全体を把握できる部分であり、ダイジェストとも呼ばれている。
100・・・システムコントローラ、101・・コントローラ、102・・・表示装置、103・・・操作装置、200・・・ディスク再生装置、201・・・スピンドルモータ、202・・光学ヘッド、203・・・RFアンプ、204・・・サーボ回路、205・・・スレッド、206・・・EFM及びCIRCデコード回路、207・・・コントローラ、300・・・HD記録再生装置、301・・・デジタルオーディオI/F、302・・・AD/DA I/F、303・・・エンコード/デコード装置、304・・・マジックゲートコア、305・・・共有RAM、306・・・HDコントローラ、307・・・SDRAM、308・・・FAT32ファイルシステム、309・・・HDD、400・・・音声入出力部、401・・・ADコンバータ、402・・・DAコンバータ、403・・・アナログ入力端子、404・・・デジタル入力端子、405・・・デジタル出力端子、406・・・アナログ出力端子、500・・・外部信号入出力部