JP2004333242A - 回転軸のデータキャリア設置構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、信頼性の高い回転軸のデータキャリアの設置構造を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】車軸1の端面に凹部4を形成すると共に、金属製でキャップ状に形成した保護体5内にデータキャリア6を収容してその空隙部に接着剤等の充填剤7を充填して固定し、データキャリア6を収容した保護体5を凹部4内に収容して接着剤8により固定する。データキャリア6の表面側を遮蔽する保護体5の金属層5aは、それを介してデータキャリア6が電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】車軸1の端面に凹部4を形成すると共に、金属製でキャップ状に形成した保護体5内にデータキャリア6を収容してその空隙部に接着剤等の充填剤7を充填して固定し、データキャリア6を収容した保護体5を凹部4内に収容して接着剤8により固定する。データキャリア6の表面側を遮蔽する保護体5の金属層5aは、それを介してデータキャリア6が電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車軸等の回転軸にデータキャリアを設置する構造に関し、特に耐環境性や耐外部衝撃性に優れた設置構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両の車軸、電動機等の駆動軸等の回転軸は定期的にメンテナンスが必要であり、その際、回転軸の仕様、製造元、メンテナンス経歴等を予め知ることが大切になる。またメンテナンスを終えるごとにそのメンテナンス内容や時期等を記録しておくことも必要である。
【0003】
これら回転軸に関する種々の情報は、例えばメンテナンス台帳等に記録して管理することも考えられる。しかし台帳管理は手間が掛かり現場向きでないので、データキャリアを利用して情報の読み出しや記録を行う方法が優れている。
【0004】
一般に市販されているデータキャリアは、記憶部、CPU、電源用コンデンサ、送受信部を含む制御部をIC回路で構成し、その制御部とアンテナコイルを接続し全体を樹脂モールドやガラス管に封入して構成される。
【0005】
このようなデータキャリアを鉄道車両の車軸に設置する方法が以下の特許文献1に記載されている。特許文献1の技術では鉄道車両の車軸端部のセンター下穴にデータキャリアを挿入し、接着剤で固定している。
【0006】
ところで、データキャリアが送受信に際して利用する磁束は、金属材料と鎖交するとその部分に渦電流が発生する。この渦電流は通信に利用する磁束を減衰して通信感度を低下させるという問題がある。車軸は金属材料で作られているので、その下穴にデータキャリアを設置すると、周囲が金属材料で囲まれて通信感度の低下は避けられない。しかし全く通信が不可能になるということはなく、かなり高感度のリーダライタ機をデータキャリアのすぐ近くまで近づける等により通信機能を確保することは可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−300637号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の特許文献1のように接着剤で固定したデータキャリアは外部環境や衝撃に弱いという別の問題がある。例えば鉄道車両等のような常に屋外に配置される場合、接着剤等の樹脂は長期間紫外線に曝されるので劣化し、ひび割れ等により浸水を生じたり接着力の低下を起こすことがある。
【0009】
また紫外線が接着剤を通過してデータキャリアのIC回路に損傷を与える虞れもある。更に砂利等が設置部分に衝突したときのように、外部からの衝撃が加わると樹脂やデータキャリアが物理的に損傷することもある。結果としてこれら現象はデータキャリアの信頼性を損なう原因になるという問題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、信頼性の高い回転軸のデータキャリアの設置構造を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためには、データキャリアの外部露出側(表面側)を紫外線を通過させず物理的な耐久性もある金属材料で覆うことが考えられる。しかし前述のようにデータキャリアを金属材料に接近して配置すると通信に利用する磁束が減少する。特にその周囲を金属材料で覆うと一般的には通信が不可能になるのが常識である。
【0012】
従って前記特許文献1の技術ではデータキャリアの表面側を大きく開口した状態とし、その部分は非導電性材料である樹脂系のもので覆うことにより金属材料による閉鎖状態になることを回避している。
【0013】
一方、本発明者等は鋭意研究の結果、データキャリアを金属層で覆った場合でも、その金属層の厚さを選定することにより実用的な通信感度を維持出来るという新しい知見を得た。本発明はこの知見を基に完成したものである。
【0014】
即ち、前記目的を達成するための本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造は、金属製の回転軸にデータキャリアを設置する構造において、前記回転軸の表面に設けた凹部と、前記凹部に収容したデータキャリアと、前記データキャリアの表面側を遮蔽する金属層とを備え、前記金属層は、それを介して前記データキャリアが電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明は、上述の如く構成したので、データキャリアは完全に金属層で覆われているので、外部からの紫外線や衝撃でデータキャリアが損傷する虞れがない。そのため高信頼性の設置構造を提供することが出来る。
【0016】
また、前記金属層と前記データキャリアとの間に形成される空隙部に充填材を充填した場合には、鉄道車両や自動車の車軸、または粉砕機の回転駆動軸等のように常に振動を受ける回転軸においても、データキャリアが振動により損傷することがない。
【0017】
また、前記データキャリアはキャップ状に形成した保護体内に収容した状態で前記凹部に収容され、該保護体の表面側に前記金属層が形成されている場合には、このような保護体を用いることにより、データキャリアを予め保護体に収容した状態で設置現場に搬入することが出来、更にデータキャリアの設置精度が高くなり、施工性も良くなる。
【0018】
また、前記キャップ状に形成した保護体が前記凹部に螺着して固定される場合には、構造が簡単化し、設置時やメンテナンス時の着脱施工性も更に良くなる。
【0019】
また、前記キャップ状に形成した保護体が、その表面側縁部を前記凹部の縁に形成された係止部で保持することにより該凹部に固定される場合には、構造が簡単化し、施工性も更に良くなる。
【0020】
また、前記凹部を前記回転軸の端面に設けた場合には、回転軸が高速回転してもデータキャリアには大きな遠心力が加わらないので、設置の安定性がより向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の一例として鉄道車両の車軸に適用した場合の一実施形態を具体的に説明する。先ず、図1〜図5を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成について説明する。図1(a),(b)は本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成を示す正面図及び右側面図、図2(a)は第1実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面説明図である。
【0022】
また、図3は全体が棒状に形成されたデータキャリアとその通信時の磁束を示す概念図、図4はデータキャリアの制御部のブロック図、図5はデータキャリアが金属層を介して例えばリーダライタ機との間で電磁波通信を行う原理を説明する図である。
【0023】
図1において、1は金属製の回転軸となる車軸であり、2は鉄道車両の車輪である。そして、車軸1の表面の一部である端面にデータキャリア6の設置部3が設けられている。図2に示すように、設置部3は車軸1の端面の中央部に断面円形の凹部4が設けられ、該凹部4の内部にデータキャリア6が収容される。尚、凹部4は車軸1の端面の中央部から偏った部分に設けることも出来る。
【0024】
本実施形態のデータキャリア6は、図3に示すように、フェライト等の磁性体で作られたコア9と、該コア9に巻回したアンテナコイル10と、IC回路で構成された制御部11とを備え、それら各部は例えばガラス容器に封入されて全体が棒状に形成される。
【0025】
このタイプのデータキャリアは(株)ハネックスからRFIDタグとして市販されているGlass Tagがあり、それは外径直径2mm〜4mm、長さ12mm〜15mm程度と極めて小型になっている。尚、図2では理解を容易にするためにデータキャリア6を拡大して示してある。
【0026】
データキャリア6は金属製でキャップ状に形成した断面円形の保護体5の内部に収容して配置され、保護体5の内壁面とデータキャリア6との間に形成される空隙部には接着剤等の充填剤7が充填されている。
【0027】
そして、データキャリア6を内部に収容し充填剤7で固定した保護体5を凹部4の内部に挿入して収容し、該保護体5の外周面と凹部4の内壁面との間隙を接着剤8で接着することにより図2に示すような設置状態になる。
【0028】
通常、データキャリア6は制御部11とアンテナコイル10を備え、例えばリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で無線周波数の電磁波を利用した非接触通信により情報の書き込みや読み出しを行うようになっている。
【0029】
図3に示すデータキャリア6は、棒状に形成されたフェライト等のコア9の外周にアンテナコイル10を螺旋状に密に巻回したロッドアンテナを有し、そのアンテナコイル10の両端をIC回路で構成した制御部11に接続して構成される。
【0030】
そして、アンテナコイル10が送受信を行う際には、該アンテナコイル10の中心を貫通する磁束φが発生し、その磁束φによりリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で通信を行う。
【0031】
尚、図3に示す全体が棒状に形成されたデータキャリア6は、コア9とアンテナコイル10を含むロッドアンテナ部分とIC回路からなる制御部11を細長いガラス容器に密封し、外径直径が数ミリ程度で全長を十数ミリから数十ミリ程度に小型化したものが市販されている。
【0032】
図4は制御部11のブロック図である。制御部11はアンテナコイル10に接続した送受信部15と、該送受信部15に接続した電源用のコンデンサ16及びCPU(中央演算処理装置)17と、該CPU17に接続した記憶部18を備え、コンデンサ16からの電源は送受信部15及びCPU17に供給される。
【0033】
例えば、一般に使用されているリーダライタ機は制御部と送受信部を備え、送受信部には送受信用のアンテナコイルが設けられる。そして、そのアンテナコイルをデータキャリア6のアンテナコイル10に接近させた状態で電磁波通信により情報の書き込みや読み出しを行う。尚、データキャリア6を読み出し専用とする場合は、通信手段12として簡単なリーダ機を使用することが出来る。
【0034】
本発明はデータキャリア6が保護体5の表面側の金属層5aを介して電磁誘導作用により外部との間で電磁波通信を行うように構成したことに特徴がある。保護体5内に収容されたデータキャリア6はその表面側が金属層5aにより遮蔽して保護されており、その金属層5aはデータキャリア6が電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成されている。
【0035】
次に図5を用いて金属層5aの電磁誘導作用について詳しく説明する。図5は金属層5aを介してデータキャリア6とリーダライタ機等の通信手段12との間で電磁波通信を行う原理を説明するブロック図である。尚、図5に示す通信手段12はアンテナコイル13を有する送受信部14のみを示してある。一方、データキャリア6は保護体5の表面側に形成された薄い金属層5aで保護されている。
【0036】
例えば、通信手段12からデータキャリア6に情報を送信する場合、通信手段12は、そのアンテナコイル13から電磁波H1をデータキャリア6のアンテナコイル10に向かって発信する。
【0037】
この電磁波H1によって発生する磁束は直接、データキャリア6のアンテナコイル10に受信されることはないが、金属層5aに表皮電流Iを発生させ、その表皮電流Iにより金属層5aの反対側、即ち、データキャリア6のアンテナコイル10側に同じ周波数の電磁波H2が発生する。
【0038】
そして、この電磁波H2による磁束がデータキャリア6のアンテナコイル10に受信され、結果として通信手段12とデータキャリア6との間の通信が可能になる。逆にデータキャリア6から通信手段12に向かって電磁波を発信する場合も同様な原理で通信出来る。
【0039】
通信に使用される電磁波の周波数は、数百Hz〜数MHzの範囲で種々選択出来るが、そのような高周波の電磁波が金属層5aに照射されると、前述のように金属層5a中には表皮電流Iが発生する。そして、表皮電流Iの厚さdは(πfμρ)の1/2乗に反比例することが分かっている。ここで、fは電磁波の周波数、μは金属層5aの誘電率、ρは金属層5aの抵抗率である。
【0040】
本発明者等が行った実験によれば、金属層5aを通して電磁誘導作用により通信を行うには、金属層5aの厚さtをt≦dとすることが望ましく、更に、金属層5aの厚さtの値が、表皮電流Iの厚さdの値より小さいほど通信感度が向上することが判明した。
【0041】
しかしながら、金属層5aの厚さtの値が小さいほど(即ち、金属層5aが薄いほど)、その機械的な強度は低下するので、厚さが薄い方の限界に達すると機械的な保護機能が果たせなくなる。
【0042】
そこで、実用的な保護強度を達成しながら電磁誘導作用で確実に通信を行うためには、表皮電流Iの厚さdを大きく出来る金属材料を選択する必要がある。本発明者等が行った実験によれば、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等がこのような目的に適合していることが判明した。また、真鍮等も使用可能である。一方、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル等は表皮電流Iの厚さdの値が小さく、箔程度まで薄くしなければ通信が困難である。
【0043】
以下に示す表1は、金属層5aを形成する金属板としてオーステナイト系ステンレス板(SUS301,304,316)及びフェライト系ステンレス板(SUS430)を用いたデータキャリア構造について、標準的な通信感度を有する通信手段12を用いて非接触での通信可能距離を測定した実験結果である。
【0044】
【表1】
【0045】
金属層5aの厚さを変えるため、薄い金属板を複数重ねる方法も採用して種々実験したが、同じ厚さの場合、単層より積層の方が通信距離は小さくなった。この原因は積層の場合には金属板間に空気層が介在するので、電磁誘導作用が多段階になるため減衰が大きいためと推定される。
【0046】
実験は図8に示して後述する円形状のアンテナコイル10を有するデータキャリア6として外径直径50mm、同じく外径直径20mmの2種類のRFIDタグ(Radio frequency Identification TAG)1、2について行い、通信手段12としてRFIDタグ用のリーダライタ機(R/W機)を使用して情報が正確に読み取れる読取距離(各RFIDタグとリーダライタ機との離間距離)を測定した。
【0047】
尚、表1において、各種金属板の板厚に積層枚数を乗じた値を金属層5a全体の層厚として示しており、金属層5aを形成する各金属板の寸法は端部から磁束が漏洩しない十分な大きさとした。また、読取距離において「×」は読取出来なかった場合を示す。
【0048】
以下に示す表2は鉄板、銅板、白銅板、ニッケル板、チタン板、アルミニウム板、真鍮板について表1と同様な方法で行った実験結果である。
【0049】
【表2】
【0050】
上記表1、2に示したように、金属層5aとして、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等が本発明のデータキャリア6を保護する金属層5aに適していることが分かる。
【0051】
金属層5aを上記のような好ましい金属材料から選択し、且つその適正な厚みを選択することにより、実用的な通信感度を有するデータキャリア設置構造を構成することが出来る。尚、本発明にいう「電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成した金属層」とは、そのような通信機能を発揮出来る材料と厚みを有する金属層を意味する。
【0052】
次に図6を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第2実施形態の構成について説明する。図6(a)は第2実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図6(b)は図6(a)のB−B断面説明図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
図6において、金属製でキャップ状に形成された断面円形の保護体5の外周面には外ネジ5bが形成されており、金属製の回転軸となる車軸1の表面の端面に設けられた断面円形の凹部4の内周壁面には前記保護体5の外ネジ5bに噛合し得る内ネジ4aが形成されている。
【0054】
そして、保護体5の外ネジ5bを凹部4の内周壁面に形成した内ネジ4aに螺合することにより、データキャリア6を収容した保護体5は凹部4に着脱自在に螺着して固定される。このようにするとデータキャリア6を保護体5と共に容易に交換等が出来る。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
【0055】
次に図7及び図8を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第3実施形態の構成について説明する。図7(a)は第3実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図7(b)は図7(a)のC−C断面説明図、図8は全体が円形状に形成されたデータキャリアを示す概念図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
本実施形態では、図7に示すように、全体が円板状に形成されたデータキャリア6を用いている他は前記各実施形態と同様に構成したものである。図8に示すデータキャリア6は、円形の空心コイルで構成されたアンテナコイル10と、その両端に接続した制御部11を備え、樹脂により被覆して全体を円板状に成形したものが市販されている。
【0057】
このタイプのデータキャリアは(株)ハネックスからRFIDタグとして市販されているWorlr Disc、Logi Tagがあり、それは外径直径12mm〜50mm程度、厚さ0.7mm〜2.0mm程度と小型になっている。尚、図7では理解を容易にするためデータキャリア6を拡大して示してある。
【0058】
そして、本実施形態において、データキャリア6のアンテナコイル10が送受信を行う際には、アンテナコイル10の中心を貫通する磁束φが発生し、その磁束φにより保護体5の金属層5aを介した電磁誘導作用により外部のリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で通信を行うことが出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様な効果を得ることが出来るものである。
【0059】
次に図9を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第4実施形態の構成について説明する。図9(a)は第4実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図9(b)は図9(a)のD−D断面説明図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図9は図7の変形例である。本実施形態では、図9に示すように、回転軸となる車軸1の表面であって端面に形成された凹部4に全体が円板状に形成されたデータキャリア6を収容固定した保護体5を収容固定した後、該凹部4の縁部の少なくとも一部を、例えばハンマー等の工具を利用して内側に変形して係止部となる止鍔1aを形成している。そして保護体5の表面側縁部を凹部4の縁に形成した止鍔1aで表面側から保持することにより、保護体5が凹部4に固定される。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様な効果を得ることが出来るものである。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、信頼性の高い回転軸のデータキャリアの設置構造を提供することが出来る。
【0062】
即ち、データキャリアは完全に金属層で覆われているので、外部からの紫外線や衝撃でデータキャリアが損傷する虞れがない。そのため高信頼性の設置構造を提供することが出来る。
【0063】
また、金属層とデータキャリアとの間に形成される空隙部に充填材を充填した場合には、鉄道車両や自動車の車軸、遠心成形機や粉砕機の回転駆動軸のように常に振動を受ける回転軸においても、データキャリアが振動により損傷することがない。
【0064】
また、データキャリアはキャップ状に形成した保護体内に収容した状態で凹部に収容され、該保護体の表面側に金属層が形成されている場合には、このような保護体を用いることにより、データキャリアを予め保護体に収容した状態で設置現場に搬入することが出来、更にデータキャリアの設置精度が高くなり、施工性も良くなる。
【0065】
また、キャップ状に形成した保護体が凹部に螺着して固定される場合には、構造が簡単化し、設置時やメンテナンス時の着脱施工性も更に良くなる。
【0066】
また、キャップ状に形成した保護体が、その表面側縁部を凹部の縁に形成された係止部で保持することにより該凹部に固定される場合には、構造が簡単化し、施工性も更に良くなる。
【0067】
また、凹部を回転軸の端面に設けた場合には、回転軸が高速回転してもデータキャリアには大きな遠心力が加わらないので、設置の安定性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成を示す正面図及び右側面図である。
【図2】(a)は第1実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のA−A断面説明図である。
【図3】全体が棒状に形成されたデータキャリアとその通信時の磁束を示す概念図である。
【図4】データキャリアの制御部のブロック図である。
【図5】データキャリアが金属層を介して例えばリーダライタ機との間で電磁波通信を行う原理を説明する図である。
【図6】(a)は第2実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のB−B断面説明図である。
【図7】(a)は第3実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のC−C断面説明図である。
【図8】全体が円形状に形成されたデータキャリアを示す概念図である。
【図9】(a)は第4実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のD−D断面説明図である。
【符号の説明】
1…車軸
1a…止鍔
2…車輪
3…設置部
4…凹部
4a…内ネジ
5…保護体
5a…金属層
5b…外ネジ
6…データキャリア
7…充填剤
8…接着剤
9…コア
10…アンテナコイル
11…制御部
12…通信手段
13…アンテナコイル
14…送受信部
15…送受信部
16…コンデンサ
17…CPU
18…記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、車軸等の回転軸にデータキャリアを設置する構造に関し、特に耐環境性や耐外部衝撃性に優れた設置構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両の車軸、電動機等の駆動軸等の回転軸は定期的にメンテナンスが必要であり、その際、回転軸の仕様、製造元、メンテナンス経歴等を予め知ることが大切になる。またメンテナンスを終えるごとにそのメンテナンス内容や時期等を記録しておくことも必要である。
【0003】
これら回転軸に関する種々の情報は、例えばメンテナンス台帳等に記録して管理することも考えられる。しかし台帳管理は手間が掛かり現場向きでないので、データキャリアを利用して情報の読み出しや記録を行う方法が優れている。
【0004】
一般に市販されているデータキャリアは、記憶部、CPU、電源用コンデンサ、送受信部を含む制御部をIC回路で構成し、その制御部とアンテナコイルを接続し全体を樹脂モールドやガラス管に封入して構成される。
【0005】
このようなデータキャリアを鉄道車両の車軸に設置する方法が以下の特許文献1に記載されている。特許文献1の技術では鉄道車両の車軸端部のセンター下穴にデータキャリアを挿入し、接着剤で固定している。
【0006】
ところで、データキャリアが送受信に際して利用する磁束は、金属材料と鎖交するとその部分に渦電流が発生する。この渦電流は通信に利用する磁束を減衰して通信感度を低下させるという問題がある。車軸は金属材料で作られているので、その下穴にデータキャリアを設置すると、周囲が金属材料で囲まれて通信感度の低下は避けられない。しかし全く通信が不可能になるということはなく、かなり高感度のリーダライタ機をデータキャリアのすぐ近くまで近づける等により通信機能を確保することは可能である。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−300637号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の特許文献1のように接着剤で固定したデータキャリアは外部環境や衝撃に弱いという別の問題がある。例えば鉄道車両等のような常に屋外に配置される場合、接着剤等の樹脂は長期間紫外線に曝されるので劣化し、ひび割れ等により浸水を生じたり接着力の低下を起こすことがある。
【0009】
また紫外線が接着剤を通過してデータキャリアのIC回路に損傷を与える虞れもある。更に砂利等が設置部分に衝突したときのように、外部からの衝撃が加わると樹脂やデータキャリアが物理的に損傷することもある。結果としてこれら現象はデータキャリアの信頼性を損なう原因になるという問題があった。
【0010】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、信頼性の高い回転軸のデータキャリアの設置構造を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためには、データキャリアの外部露出側(表面側)を紫外線を通過させず物理的な耐久性もある金属材料で覆うことが考えられる。しかし前述のようにデータキャリアを金属材料に接近して配置すると通信に利用する磁束が減少する。特にその周囲を金属材料で覆うと一般的には通信が不可能になるのが常識である。
【0012】
従って前記特許文献1の技術ではデータキャリアの表面側を大きく開口した状態とし、その部分は非導電性材料である樹脂系のもので覆うことにより金属材料による閉鎖状態になることを回避している。
【0013】
一方、本発明者等は鋭意研究の結果、データキャリアを金属層で覆った場合でも、その金属層の厚さを選定することにより実用的な通信感度を維持出来るという新しい知見を得た。本発明はこの知見を基に完成したものである。
【0014】
即ち、前記目的を達成するための本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造は、金属製の回転軸にデータキャリアを設置する構造において、前記回転軸の表面に設けた凹部と、前記凹部に収容したデータキャリアと、前記データキャリアの表面側を遮蔽する金属層とを備え、前記金属層は、それを介して前記データキャリアが電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明は、上述の如く構成したので、データキャリアは完全に金属層で覆われているので、外部からの紫外線や衝撃でデータキャリアが損傷する虞れがない。そのため高信頼性の設置構造を提供することが出来る。
【0016】
また、前記金属層と前記データキャリアとの間に形成される空隙部に充填材を充填した場合には、鉄道車両や自動車の車軸、または粉砕機の回転駆動軸等のように常に振動を受ける回転軸においても、データキャリアが振動により損傷することがない。
【0017】
また、前記データキャリアはキャップ状に形成した保護体内に収容した状態で前記凹部に収容され、該保護体の表面側に前記金属層が形成されている場合には、このような保護体を用いることにより、データキャリアを予め保護体に収容した状態で設置現場に搬入することが出来、更にデータキャリアの設置精度が高くなり、施工性も良くなる。
【0018】
また、前記キャップ状に形成した保護体が前記凹部に螺着して固定される場合には、構造が簡単化し、設置時やメンテナンス時の着脱施工性も更に良くなる。
【0019】
また、前記キャップ状に形成した保護体が、その表面側縁部を前記凹部の縁に形成された係止部で保持することにより該凹部に固定される場合には、構造が簡単化し、施工性も更に良くなる。
【0020】
また、前記凹部を前記回転軸の端面に設けた場合には、回転軸が高速回転してもデータキャリアには大きな遠心力が加わらないので、設置の安定性がより向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の一例として鉄道車両の車軸に適用した場合の一実施形態を具体的に説明する。先ず、図1〜図5を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成について説明する。図1(a),(b)は本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成を示す正面図及び右側面図、図2(a)は第1実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面説明図である。
【0022】
また、図3は全体が棒状に形成されたデータキャリアとその通信時の磁束を示す概念図、図4はデータキャリアの制御部のブロック図、図5はデータキャリアが金属層を介して例えばリーダライタ機との間で電磁波通信を行う原理を説明する図である。
【0023】
図1において、1は金属製の回転軸となる車軸であり、2は鉄道車両の車輪である。そして、車軸1の表面の一部である端面にデータキャリア6の設置部3が設けられている。図2に示すように、設置部3は車軸1の端面の中央部に断面円形の凹部4が設けられ、該凹部4の内部にデータキャリア6が収容される。尚、凹部4は車軸1の端面の中央部から偏った部分に設けることも出来る。
【0024】
本実施形態のデータキャリア6は、図3に示すように、フェライト等の磁性体で作られたコア9と、該コア9に巻回したアンテナコイル10と、IC回路で構成された制御部11とを備え、それら各部は例えばガラス容器に封入されて全体が棒状に形成される。
【0025】
このタイプのデータキャリアは(株)ハネックスからRFIDタグとして市販されているGlass Tagがあり、それは外径直径2mm〜4mm、長さ12mm〜15mm程度と極めて小型になっている。尚、図2では理解を容易にするためにデータキャリア6を拡大して示してある。
【0026】
データキャリア6は金属製でキャップ状に形成した断面円形の保護体5の内部に収容して配置され、保護体5の内壁面とデータキャリア6との間に形成される空隙部には接着剤等の充填剤7が充填されている。
【0027】
そして、データキャリア6を内部に収容し充填剤7で固定した保護体5を凹部4の内部に挿入して収容し、該保護体5の外周面と凹部4の内壁面との間隙を接着剤8で接着することにより図2に示すような設置状態になる。
【0028】
通常、データキャリア6は制御部11とアンテナコイル10を備え、例えばリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で無線周波数の電磁波を利用した非接触通信により情報の書き込みや読み出しを行うようになっている。
【0029】
図3に示すデータキャリア6は、棒状に形成されたフェライト等のコア9の外周にアンテナコイル10を螺旋状に密に巻回したロッドアンテナを有し、そのアンテナコイル10の両端をIC回路で構成した制御部11に接続して構成される。
【0030】
そして、アンテナコイル10が送受信を行う際には、該アンテナコイル10の中心を貫通する磁束φが発生し、その磁束φによりリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で通信を行う。
【0031】
尚、図3に示す全体が棒状に形成されたデータキャリア6は、コア9とアンテナコイル10を含むロッドアンテナ部分とIC回路からなる制御部11を細長いガラス容器に密封し、外径直径が数ミリ程度で全長を十数ミリから数十ミリ程度に小型化したものが市販されている。
【0032】
図4は制御部11のブロック図である。制御部11はアンテナコイル10に接続した送受信部15と、該送受信部15に接続した電源用のコンデンサ16及びCPU(中央演算処理装置)17と、該CPU17に接続した記憶部18を備え、コンデンサ16からの電源は送受信部15及びCPU17に供給される。
【0033】
例えば、一般に使用されているリーダライタ機は制御部と送受信部を備え、送受信部には送受信用のアンテナコイルが設けられる。そして、そのアンテナコイルをデータキャリア6のアンテナコイル10に接近させた状態で電磁波通信により情報の書き込みや読み出しを行う。尚、データキャリア6を読み出し専用とする場合は、通信手段12として簡単なリーダ機を使用することが出来る。
【0034】
本発明はデータキャリア6が保護体5の表面側の金属層5aを介して電磁誘導作用により外部との間で電磁波通信を行うように構成したことに特徴がある。保護体5内に収容されたデータキャリア6はその表面側が金属層5aにより遮蔽して保護されており、その金属層5aはデータキャリア6が電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成されている。
【0035】
次に図5を用いて金属層5aの電磁誘導作用について詳しく説明する。図5は金属層5aを介してデータキャリア6とリーダライタ機等の通信手段12との間で電磁波通信を行う原理を説明するブロック図である。尚、図5に示す通信手段12はアンテナコイル13を有する送受信部14のみを示してある。一方、データキャリア6は保護体5の表面側に形成された薄い金属層5aで保護されている。
【0036】
例えば、通信手段12からデータキャリア6に情報を送信する場合、通信手段12は、そのアンテナコイル13から電磁波H1をデータキャリア6のアンテナコイル10に向かって発信する。
【0037】
この電磁波H1によって発生する磁束は直接、データキャリア6のアンテナコイル10に受信されることはないが、金属層5aに表皮電流Iを発生させ、その表皮電流Iにより金属層5aの反対側、即ち、データキャリア6のアンテナコイル10側に同じ周波数の電磁波H2が発生する。
【0038】
そして、この電磁波H2による磁束がデータキャリア6のアンテナコイル10に受信され、結果として通信手段12とデータキャリア6との間の通信が可能になる。逆にデータキャリア6から通信手段12に向かって電磁波を発信する場合も同様な原理で通信出来る。
【0039】
通信に使用される電磁波の周波数は、数百Hz〜数MHzの範囲で種々選択出来るが、そのような高周波の電磁波が金属層5aに照射されると、前述のように金属層5a中には表皮電流Iが発生する。そして、表皮電流Iの厚さdは(πfμρ)の1/2乗に反比例することが分かっている。ここで、fは電磁波の周波数、μは金属層5aの誘電率、ρは金属層5aの抵抗率である。
【0040】
本発明者等が行った実験によれば、金属層5aを通して電磁誘導作用により通信を行うには、金属層5aの厚さtをt≦dとすることが望ましく、更に、金属層5aの厚さtの値が、表皮電流Iの厚さdの値より小さいほど通信感度が向上することが判明した。
【0041】
しかしながら、金属層5aの厚さtの値が小さいほど(即ち、金属層5aが薄いほど)、その機械的な強度は低下するので、厚さが薄い方の限界に達すると機械的な保護機能が果たせなくなる。
【0042】
そこで、実用的な保護強度を達成しながら電磁誘導作用で確実に通信を行うためには、表皮電流Iの厚さdを大きく出来る金属材料を選択する必要がある。本発明者等が行った実験によれば、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等がこのような目的に適合していることが判明した。また、真鍮等も使用可能である。一方、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル等は表皮電流Iの厚さdの値が小さく、箔程度まで薄くしなければ通信が困難である。
【0043】
以下に示す表1は、金属層5aを形成する金属板としてオーステナイト系ステンレス板(SUS301,304,316)及びフェライト系ステンレス板(SUS430)を用いたデータキャリア構造について、標準的な通信感度を有する通信手段12を用いて非接触での通信可能距離を測定した実験結果である。
【0044】
【表1】
【0045】
金属層5aの厚さを変えるため、薄い金属板を複数重ねる方法も採用して種々実験したが、同じ厚さの場合、単層より積層の方が通信距離は小さくなった。この原因は積層の場合には金属板間に空気層が介在するので、電磁誘導作用が多段階になるため減衰が大きいためと推定される。
【0046】
実験は図8に示して後述する円形状のアンテナコイル10を有するデータキャリア6として外径直径50mm、同じく外径直径20mmの2種類のRFIDタグ(Radio frequency Identification TAG)1、2について行い、通信手段12としてRFIDタグ用のリーダライタ機(R/W機)を使用して情報が正確に読み取れる読取距離(各RFIDタグとリーダライタ機との離間距離)を測定した。
【0047】
尚、表1において、各種金属板の板厚に積層枚数を乗じた値を金属層5a全体の層厚として示しており、金属層5aを形成する各金属板の寸法は端部から磁束が漏洩しない十分な大きさとした。また、読取距離において「×」は読取出来なかった場合を示す。
【0048】
以下に示す表2は鉄板、銅板、白銅板、ニッケル板、チタン板、アルミニウム板、真鍮板について表1と同様な方法で行った実験結果である。
【0049】
【表2】
【0050】
上記表1、2に示したように、金属層5aとして、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等が本発明のデータキャリア6を保護する金属層5aに適していることが分かる。
【0051】
金属層5aを上記のような好ましい金属材料から選択し、且つその適正な厚みを選択することにより、実用的な通信感度を有するデータキャリア設置構造を構成することが出来る。尚、本発明にいう「電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成した金属層」とは、そのような通信機能を発揮出来る材料と厚みを有する金属層を意味する。
【0052】
次に図6を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第2実施形態の構成について説明する。図6(a)は第2実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図6(b)は図6(a)のB−B断面説明図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
図6において、金属製でキャップ状に形成された断面円形の保護体5の外周面には外ネジ5bが形成されており、金属製の回転軸となる車軸1の表面の端面に設けられた断面円形の凹部4の内周壁面には前記保護体5の外ネジ5bに噛合し得る内ネジ4aが形成されている。
【0054】
そして、保護体5の外ネジ5bを凹部4の内周壁面に形成した内ネジ4aに螺合することにより、データキャリア6を収容した保護体5は凹部4に着脱自在に螺着して固定される。このようにするとデータキャリア6を保護体5と共に容易に交換等が出来る。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
【0055】
次に図7及び図8を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第3実施形態の構成について説明する。図7(a)は第3実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図7(b)は図7(a)のC−C断面説明図、図8は全体が円形状に形成されたデータキャリアを示す概念図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
本実施形態では、図7に示すように、全体が円板状に形成されたデータキャリア6を用いている他は前記各実施形態と同様に構成したものである。図8に示すデータキャリア6は、円形の空心コイルで構成されたアンテナコイル10と、その両端に接続した制御部11を備え、樹脂により被覆して全体を円板状に成形したものが市販されている。
【0057】
このタイプのデータキャリアは(株)ハネックスからRFIDタグとして市販されているWorlr Disc、Logi Tagがあり、それは外径直径12mm〜50mm程度、厚さ0.7mm〜2.0mm程度と小型になっている。尚、図7では理解を容易にするためデータキャリア6を拡大して示してある。
【0058】
そして、本実施形態において、データキャリア6のアンテナコイル10が送受信を行う際には、アンテナコイル10の中心を貫通する磁束φが発生し、その磁束φにより保護体5の金属層5aを介した電磁誘導作用により外部のリーダライタ機やリーダ機等の通信手段12との間で通信を行うことが出来る。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様な効果を得ることが出来るものである。
【0059】
次に図9を用いて本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第4実施形態の構成について説明する。図9(a)は第4実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、図9(b)は図9(a)のD−D断面説明図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図9は図7の変形例である。本実施形態では、図9に示すように、回転軸となる車軸1の表面であって端面に形成された凹部4に全体が円板状に形成されたデータキャリア6を収容固定した保護体5を収容固定した後、該凹部4の縁部の少なくとも一部を、例えばハンマー等の工具を利用して内側に変形して係止部となる止鍔1aを形成している。そして保護体5の表面側縁部を凹部4の縁に形成した止鍔1aで表面側から保持することにより、保護体5が凹部4に固定される。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様な効果を得ることが出来るものである。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、信頼性の高い回転軸のデータキャリアの設置構造を提供することが出来る。
【0062】
即ち、データキャリアは完全に金属層で覆われているので、外部からの紫外線や衝撃でデータキャリアが損傷する虞れがない。そのため高信頼性の設置構造を提供することが出来る。
【0063】
また、金属層とデータキャリアとの間に形成される空隙部に充填材を充填した場合には、鉄道車両や自動車の車軸、遠心成形機や粉砕機の回転駆動軸のように常に振動を受ける回転軸においても、データキャリアが振動により損傷することがない。
【0064】
また、データキャリアはキャップ状に形成した保護体内に収容した状態で凹部に収容され、該保護体の表面側に金属層が形成されている場合には、このような保護体を用いることにより、データキャリアを予め保護体に収容した状態で設置現場に搬入することが出来、更にデータキャリアの設置精度が高くなり、施工性も良くなる。
【0065】
また、キャップ状に形成した保護体が凹部に螺着して固定される場合には、構造が簡単化し、設置時やメンテナンス時の着脱施工性も更に良くなる。
【0066】
また、キャップ状に形成した保護体が、その表面側縁部を凹部の縁に形成された係止部で保持することにより該凹部に固定される場合には、構造が簡単化し、施工性も更に良くなる。
【0067】
また、凹部を回転軸の端面に設けた場合には、回転軸が高速回転してもデータキャリアには大きな遠心力が加わらないので、設置の安定性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明に係る回転軸のデータキャリア設置構造の第1実施形態の構成を示す正面図及び右側面図である。
【図2】(a)は第1実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のA−A断面説明図である。
【図3】全体が棒状に形成されたデータキャリアとその通信時の磁束を示す概念図である。
【図4】データキャリアの制御部のブロック図である。
【図5】データキャリアが金属層を介して例えばリーダライタ機との間で電磁波通信を行う原理を説明する図である。
【図6】(a)は第2実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のB−B断面説明図である。
【図7】(a)は第3実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のC−C断面説明図である。
【図8】全体が円形状に形成されたデータキャリアを示す概念図である。
【図9】(a)は第4実施形態のデータキャリア設置部の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)のD−D断面説明図である。
【符号の説明】
1…車軸
1a…止鍔
2…車輪
3…設置部
4…凹部
4a…内ネジ
5…保護体
5a…金属層
5b…外ネジ
6…データキャリア
7…充填剤
8…接着剤
9…コア
10…アンテナコイル
11…制御部
12…通信手段
13…アンテナコイル
14…送受信部
15…送受信部
16…コンデンサ
17…CPU
18…記憶部
Claims (6)
- 金属製の回転軸にデータキャリアを設置する構造において、
前記回転軸の表面に設けた凹部と、
前記凹部に収容したデータキャリアと、
前記データキャリアの表面側を遮蔽する金属層と、
を備え、
前記金属層は、それを介して前記データキャリアが電磁誘導作用により外部との間で通信可能な厚さに形成されていることを特徴とする回転軸のデータキャリア設置構造。 - 前記金属層と前記データキャリアとの間に形成される空隙部に充填材を充填したことを特徴とする請求項1に記載の回転軸のデータキャリア設置構造。
- 前記データキャリアはキャップ状に形成した保護体内に収容した状態で前記凹部に収容され、該保護体の表面側に前記金属層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転軸のデータキャリア設置構造。
- 前記キャップ状に形成した保護体は、前記凹部に螺着して固定されることを特徴とする請求項3に記載の回転軸のデータキャリア設置構造。
- 前記キャップ状に形成した保護体は、その表面側縁部を前記凹部の縁に形成された係止部で保持することにより該凹部に固定されることを特徴とする請求項3に記載の回転軸のデータキャリア設置構造。
- 前記凹部を前記回転軸の端面に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転軸のデータキャリア設置構造。
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