JP2004327189A - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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Yasuo Kaminaga
保男 神長
Hiroyuki Shoji
浩幸 庄司
Junpei Uruno
純平 宇留野
Tamahiko Kanouda
玲彦 叶田
Masayuki Isogai
雅之 磯貝
Hideaki Sugawara
秀昭 菅原
Masami Nakamura
正己 中村
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Abstract

【課題】加熱効率を確保しながら帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の経年劣化の監視と温度上昇を抑制した、効率の良いインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被加熱物1を載置するトッププレート2と、このトッププレート2に対向配置された加熱コイル3などを備えた電磁誘導加熱装置において、被加熱物1と加熱コイル3間に10kΩ以下の抵抗値を持つ少なくとも一つの帯電防止プレート5を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる材質の被加熱物に対し所望の電力を供給して誘導加熱を行うインバータ方式の電磁誘導加熱装置に関し、特に被加熱物の帯電防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱装置が広く用いられるようになってきている。このような電磁誘導加熱装置は、加熱コイルに高周波電流を流して誘導磁力線を発生し、加熱コイルに近接して配置された鉄やステンレスなどの材質で作られた被加熱物に渦電流を発生させ、被加熱物自体の電気抵抗により発熱させるものであり、裸火をなくし、効率が良く、空気を汚さないなど安全性が高いことから、新しい熱源として認知されている。
【0003】
最近では、被加熱物である鍋の抵抗が小さい非磁性鍋でも、加熱コイルの巻数を増やしたりして起磁力を増加させ、加熱を可能とする電磁誘導加熱装置がクローズアップされてきた。この起磁力の増加に伴って、非磁性鍋が加熱コイルと鍋間の浮遊容量を介して帯電してしまい、調理者に感電の危険を与えてしまう問題が新たに浮上してきた。
【0004】
このような問題に対処した電磁誘導加熱装置の例として、特許文献1に開示されたような誘導加熱調理器がある。この例を図8に示す。
【0005】
図8は従来例である静電シールド導体を備えた電磁誘導加熱装置の構成図である。
【0006】
被加熱物1を載置するトッププレート2と、加熱コイル3と、この加熱コイル3を駆動制御する駆動制御回路4とを備え、さらに、トッププレート2の裏面に焼付け装着した静電シールド用導体33と、これを絶縁する絶縁体34とを付加し、静電シールド用導体33を駆動制御回路4の電源の負側電極点に接続する構成としたものである。
【0007】
尚、8aは加熱コイル3と静電シールド用導体33間の浮遊容量であり、8bは静電シールド用導体33と被加熱物1間の浮遊容量である。
【0008】
以上の構成により、加熱コイル3からの誘導電圧を、静電シールド用導体33にて浮遊容量8aを介し、駆動制御回路4の電源の負側電極点へ放出させるものである。
【0009】
【特許文献1】
特開昭61−27087号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に開示された例では、被加熱物1を載置するトッププレート2の裏面に焼付け装着した静電シールド用導体33と、これを絶縁する絶縁体34とを付加構成したものであり、このような静電シールド自体は空中を伝わるノイズ阻止法の旧来からの技術手段であるが、この静電シールドを電磁誘導加熱装置に適用する場合は、以下の課題が存在する。
【0011】
(1)静電シールド効果を得ると同時に被加熱物1への起磁力を低下させない、すなわち加熱効率を低下させないことが必須であり、静電シールド用導体33の適切な抵抗値を求める方法を見出し、その抵抗値を求める必要がある。
【0012】
(2)静電シールド用導体33は塗装や焼付け法で製造されているので、物質の経年変化による劣化が生じ、抵抗が上昇して帯電防止特性が悪化してしまう。
【0013】
(3)静電シールド用導体33は絶縁体34を合体したトッププレート2裏面もしくは、上面、または埋め込む構造であるが、加熱点である被加熱物1に近い点ほど耐熱性が要求される。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するものであり、加熱効率を確保しながら帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の経年劣化の監視と温度上昇を抑制した、効率の良いインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の電磁誘導加熱装置は、被加熱物を載置するトッププレートと、このトッププレートに対向配置された加熱コイルなどを備えた電磁誘導加熱装置において、被加熱物と加熱コイル間に10kΩ以下の抵抗値を持つ少なくとも一つの帯電防止プレートを設けたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、前述のように、被加熱物を載置するトッププレートと、このトッププレートに対向配置された加熱コイルなどを備えた電磁誘導加熱装置において、被加熱物と加熱コイル間に10kΩ以下の抵抗値を持つ少なくとも一つの帯電防止プレートを設けたものである。
【0017】
また、前記帯電防止プレートの抵抗値に相当する値を監視する監視回路を設けたものである。
【0018】
また、前記帯電防止プレートは、単体で、もしくは前記加熱コイルとの絶縁を確保する絶縁体二つで挟んで、もしくは帯電防止プレートの加熱コイル側にのみ前記絶縁体をほぼ接して、前記トッププレートと前記加熱コイル間に空気層を有して設けたものである。
【0019】
また、前記帯電防止プレートは前記トッププレートより離し前記加熱コイル寄りに設けたものである。
【0020】
また、前記監視回路は起動時など前記加熱コイルが動作状態でないタイミングで監視動作を行うものである。
【0021】
また、前記監視回路は使用動作時など前記加熱コイルが動作状態であるタイミングで監視動作を行うものである。
【0022】
さらに、前記帯電防止プレートはアース、もしくは加熱コイルを駆動制御する駆動制御回路内の低電位点に接続されたものである。
【0023】
以上により、加熱効率を確保しながら帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の経年劣化の監視と温度上昇を抑制した、効率の良いインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供するという目的を達成できる。
【0024】
【実施例】
(第一の実施例)
図1は本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。図2は本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレートの抵抗と帯電電圧および熱効率の関係を表すグラフである。図3は本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置における駆動制御回路の構成図である。
【0025】
先ず、本実施例の主要構成について説明する。
図1において、鍋等の被加熱物1と、被加熱物1を載置するトッププレート2と、このトッププレート2に対向配置され誘導磁力線を発生させる加熱コイル3と、加熱コイル3を駆動制御する駆動制御回路4とからなる構成で、さらに、被加熱物1に帯電するのを防止する帯電防止プレート5を被加熱物1、本実施例ではトッププレート2と加熱コイル3間に空気層7を有して設け、且つ、アース6に接続する構成とした。
【0026】
ここで、加熱コイル3と帯電防止プレート5間の浮遊容量を8aとし、帯電防止プレート5と被加熱物1間の浮遊容量を8bとする。
【0027】
帯電防止プレート5の抵抗値は、図2に示す帯電防止プレート5の抵抗と被加熱物1の帯電電圧および加熱効率の特性から、加熱効率を低下させずに静電シールド効果が確保できる約10kΩ以下が適値となる。但し、この帯電防止プレート5の抵抗値があまり小さくても、この帯電防止プレート5に渦電流が流れて加熱され、被加熱物1への磁力線を妨げ、加熱効率を低下させてしまう。
【0028】
図2の特性は、プロトタイプの電磁誘導加熱装置での入力電力300W条件下のデータである。従って、被加熱物1に帯電する電圧が交流30V以下であることが保安基準とすると、入力電力2kWでは、図2において、帯電電圧が4.5Vとなる帯電防止プレート5の抵抗値(約10kΩ)が選択抵抗値となる。
【0029】
高入力電力化のケースでは、この帯電防止プレート5を複数設けることも被加熱物1への帯電防止の効果を高める。この構成は、後述する他の実施例においても有効である。
【0030】
上記構成とすることにより、加熱コイル3からの誘導電圧は浮遊容量8aを介して帯電防止プレート5からアース6へ放電される。従って、浮遊容量8bを介した被加熱物1への帯電電圧は大幅に削減されることになる。
【0031】
上記のような設置構造の帯電防止プレート5は、被加熱物1が非磁性である銅又はアルミ鍋のケースでは、起磁力が大きく有効に帯電防止効果を発揮し、且つ、被加熱物1が磁性体である鉄鍋などの帯電の小さいケースでも、なんら加熱効率を低下させずにシールド動作を行う。
【0032】
また、前記の帯電防止プレート5の設置構造は、トッププレート2の裏面への焼付け装着などの構成でなく、加熱点である被加熱物1から離し、空気層7に包まれる構成が耐熱性の点では有利となる。特に、帯電防止プレート5をトッププレート2より離し加熱コイル3寄りに設ければ、帯電防止プレート5の温度上昇がより抑えられ、耐熱性の点で一層有利となる。
【0033】
ところで、帯電防止プレート5を、例えば、導電塗料または導電シートで構成した場合、経年変化による特性劣化が生じて抵抗値が高まり、被加熱物1の帯電電圧を上昇させてしまう。
【0034】
そこで、本実施例では、図1に示すように、帯電防止プレート5側と接離可能な監視回路9を設け、帯電防止プレート5の抵抗値に相当する値を監視する。
【0035】
この監視回路9は、抵抗10と、任意の電圧を出力する電圧源11と、二つの入力を比較する比較器12と、基準電圧13と、比較器12の比較判定結果に基づいて警告表示もしくは動作停止などの制御を行う判定制御器14とで構成している。そして、監視回路9は分離接続用のスイッチ15を介して帯電防止プレート5に接続している。
【0036】
以上の構成において、監視回路9の動作を説明する。
監視動作を行うタイミングになると、スイッチ15がオンとなり、監視回路9はスイッチ15を介して帯電防止プレート5に接続され、抵抗10と帯電防止プレート5の抵抗に電圧源11にて任意の電圧が印加され、この分圧点すなわち抵抗10と帯電防止プレート5の接続点の電圧と基準電圧13の電圧が比較器12で比較される。
【0037】
判定制御器14は比較器12の比較判定結果に基づき、帯電防止プレート5の抵抗値が異常値であると判断すれば、警告表示もしくは動作停止などの制御を行う。これにより、帯電防止プレート5の経年劣化の対象特性である抵抗値を電圧値で適時監視することができる。この場合の監視回路9の監視動作のタイミング例としては、起動時など加熱コイル3が動作状態でない時が挙げられる。
【0038】
次に、駆動制御回路4の詳細な構成を図3に基づいて説明する。
【0039】
図3において、電源回路16aと電源回路16bは異なる直流電圧を生成する。電源回路16aと電源回路16bの負電極側はo点で共通接続されており、電源回路16aの正電極側をp1点とすると、p1点とo点間には、IGBT等のパワー半導体スイッチング素子を用いたスイッチング素子18とスイッチング素子19が直列に接続された上下アーム17が接続されている。
【0040】
スイッチング素子18、19にはそれぞれダイオード20、21が逆方向に並列接続されており、さらに、各スイッチング素子18、19のそれぞれにスナバコンデンサ22、23が並列に接続されている。
【0041】
スナバコンデンサ22、23は、スイッチング素子18又はスイッチング素子19のターンオフ時の遮断電流によって充電もしくは放電される。また、スナバコンデンサ22、23の容量は、スイッチング素子18、19のコレクタとエミッタ間の出力容量より十分に大きいため、ターンオフ時に両スイッチング素子18、19に印加される電圧の変化は低減され、ターンオフ損失は抑制される。
【0042】
尚、電源回路16a及び16bと上下アーム17との間には、第三のリレー25と第四のリレー26とで構成される電源回路切替手段24が接続され、電源回路切替手段24は材質に応じて上下アーム17に接続される前記電源回路16a、16bを切り替え、上下アーム17に供給される直流電圧を切り替える。
【0043】
スイッチング素子18とスイッチング素子19の接続点をa点とすると、a点とo点の間には共振負荷回路27が接続されている。この共振負荷回路27は第一、第二の加熱コイル3a、3b、第一、第二の共振コンデンサ28、29とで構成され、a点とo点の間に第一の加熱コイル3aと第一の共振コンデンサ28が直列接続され、直列接続された第二の加熱コイル3bと第二の共振コンデンサ29が第一の共振コンデンサ28に並列接続されている。
【0044】
尚、本実施例においては、前記加熱コイル3は第一の加熱コイル3aと第二の加熱コイル3bに分割された構造としている。
【0045】
また、第一のリレー30が第一の共振コンデンサ28とo点との間に接続され、第二のリレー31が第二の共振コンデンサ29とo点との間に接続されている。
【0046】
以上の構成において、駆動制御回路4の動作について説明する。
【0047】
鉄製の被加熱物を加熱する場合、第一、第三のリレー30、25をオン、第二、第四のリレー31、26をオフ状態にして、スイッチング素子18、19をオンオフする。
【0048】
これにより、スイッチング素子18がオン状態の時は、電源回路16aから第三のリレー25、スイッチング素子18、a点とo点間に接続された共振負荷回路27中の第一の加熱コイル3a、第一の共振コンデンサ28、第一のリレー30の経路で電流が流れ、スイッチング素子19がオン状態の時は、第一の共振コンデンサ28から第一の加熱コイル3a、スイッチング素子19、第一のリレー30の経路で電流が流れる。
【0049】
一方、銅又はアルミ製の被加熱物を加熱する場合、第一、第三のリレー30、25はオフ、第二、第四のリレー31、26はオン状態にし、スイッチング素子18、19をオンオフする。
【0050】
これにより、スイッチング素子18がオン状態の時は、電源回路16bから第四のリレー26、スイッチング素子18、第一の加熱コイル3a、第二の加熱コイル3b、第二の共振コンデンサ29、第二のリレー31の経路で電流が流れ、スイッチング素子19がオン状態の時は、第二の共振コンデンサ29から第二の加熱コイル3b、第一の加熱コイル3a、スイッチング素子19、第二のリレー31の経路で電流が流れる。
【0051】
以上のように、被加熱物1の材質に応じて、電源回路を電源回路16aまたは電源回路16bに、加熱コイル3の巻数を第一の加熱コイル3aの巻数または第一の加熱コイル3aの巻数+第二の加熱コイル3bの巻数に、共振コンデンサの容量を第一の共振コンデンサ28の容量または第二の共振コンデンサ29の容量に切り替える構成により、特に、銅又はアルミ製の被加熱物1に対しては巻数増加でコイル電流を低減でき、加熱コイル3やスイッチング素子18、19の損失を抑制して効率を高めることが可能となる。
【0052】
尚、前記電源回路16aは鉄製の被加熱物1対応の電源で、被加熱物1の抵抗が大きいので共振回路抵抗が大きく、供給電圧の高い電源構成となる。一方、前記電源回路16bは銅又はアルミ製の被加熱物1対応の電源で、被加熱物1の抵抗が小さいので共振回路抵抗が小さく、電流が大となるため、供給電圧の低い電源構成となる。
【0053】
以上のような駆動制御回路4の構成および動作により、異なる材質の被加熱物1に対し所望の電力を効率良く供給できるインバータ方式の電磁誘導加熱装置が提供できることになる。
【0054】
尚、駆動制御回路4は、図3と同一でない回路構成のケースにおいても、低損失、高効率の効果は低下するものの、帯電防止の効果は得ることができる。
【0055】
(第二の実施例)
図4(a)は本発明の第二の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレート5近傍部の構成図である。尚、第一の実施例(図1)と同一部分については、同一符号を付しており、動作も同じであり、異なる部分のみ説明する。以後の図面についても同様とする。
【0056】
本実施例は、第一の実施例(図1)とほぼ同様な構成において、帯電防止プレート5の上面と下面に、加熱コイル3との絶縁を確保する絶縁体32を二つ設け、この絶縁体32二つで帯電防止プレート5を挟んだ構成としたものである。
【0057】
また、二つの絶縁体32と帯電防止プレート5はトッププレート2との間、および加熱コイル3との間に空気層7を有して設けている。
【0058】
以上の構成とすることにより、帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の温度上昇を抑制でき、さらに、加熱コイル3等との絶縁を確実なものとすることができる。
【0059】
(第三の実施例)
図4(b)は本発明の第三の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレート5近傍部の構成図である。
【0060】
本実施例は、第二の実施例(図4(a))とほぼ同様な構成において、帯電防止プレート5の加熱コイル3側にのみ絶縁体32をほぼ接して設けた構成としたものである。
【0061】
また、帯電防止プレート5および絶縁体32は、トッププレート2との間、および加熱コイル3との間に空気層7を有して設けている。
【0062】
以上の構成とすることにより、帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の温度上昇を抑制でき、さらに、少ない部品点数で加熱コイル3等との絶縁を確実なものとすることができる。
【0063】
(第四の実施例)
図4(c)は本発明の第四の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレート5近傍部の構成図である。
【0064】
本実施例は、第二、第三の実施例(図4(a)、同(b))とほぼ同様な構成において、帯電防止プレート5および絶縁体32を加熱コイル3に接した構成としたものである。この構成により、帯電防止プレート5および絶縁体32のトッププレート2側にのみ空気層7を有する構成となる。
【0065】
尚、図4(c)においては、帯電防止プレート5は第二の実施例(図4(a))と同様に二つの絶縁体32で挟んだ構成としているが、第三の実施例(図4(b))と同様に絶縁体32を帯電防止プレート5の加熱コイル3側にのみ設けた構成としてもよい。
【0066】
以上の構成とすることにより、帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の温度上昇を抑制でき、さらに、トッププレート2と加熱コイル3間のスペースを抑制でき、且つ、加熱コイル3等との絶縁を確実なものとすることができる。
【0067】
(第五の実施例)
図5は本発明の第五の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【0068】
本実施例は、第一の実施例(図1)とほぼ同様な構成において、監視回路9内の抵抗10と電圧源11とを削除した構成である。
【0069】
図5に示す構成のように、帯電防止プレート5への電圧の印加がなく、帯電防止プレート5の抵抗値に帯電する電圧を適時監視しても、帯電防止プレート5の経年劣化の情報は得られる。この場合の監視回路9の監視動作のタイミング例としては、使用動作時など加熱コイル3が動作状態である時が挙げられる。
【0070】
以上の構成により、少ない部品点数で帯電防止構造の経年劣化の監視が可能である。
【0071】
尚、この帯電防止プレート5の劣化を監視、制御する方法は、第一の実施例(図1)の構成と組合せて構成し、起動時および使用動作時に監視動作を行っても良い。
【0072】
(第六の実施例)
図6は本発明の第六の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【0073】
本実施例は、第一の実施例(図1)とほぼ同様な構成において、監視回路9とスイッチ15とを削除した構成である。
【0074】
本実施例は、帯電防止プレート5の抵抗値の安定度が高く経年劣化の少ない材料の場合に適用するもので、監視回路9を削除、すなわち帯電防止プレート5の抵抗値の監視動作を省略しても安定な帯電防止効果が得られる。
【0075】
(第七の実施例)
図7は本発明の第七の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【0076】
本実施例は、第一の実施例(図1)とほぼ同様な構成において、帯電防止プレート5をアース6に接続するのではなく、駆動制御回路4内の低電位点に接続する構成である。
【0077】
帯電防止効果は、帯電防止プレート5をアース6に接続するのではなく、加熱コイル3を駆動制御する駆動制御回路4内の低電位点と接続しても良く、例として、図3のo点すなわち駆動制御回路4の負電極点、もしくは2次アースと接続しても同様に得られる。
【0078】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、被加熱物を載置するトッププレートと、このトッププレートに対向配置された加熱コイルなどを備えた電磁誘導加熱装置において、被加熱物と加熱コイル間に10kΩ以下の抵抗値を持つ少なくとも一つの帯電防止プレートを設けたものである。
【0079】
また、前記帯電防止プレートの抵抗値に相当する値を監視する監視回路を設けたものである。
【0080】
また、前記帯電防止プレートは、単体で、もしくは前記加熱コイルとの絶縁を確保する絶縁体二つで挟んで、もしくは帯電防止プレートの加熱コイル側にのみ前記絶縁体をほぼ接して、前記トッププレートと前記加熱コイル間に空気層を有して設けたものである。
【0081】
また、前記帯電防止プレートは前記トッププレートより離し前記加熱コイル寄りに設けたものである。
【0082】
また、前記監視回路は起動時など前記加熱コイルが動作状態でないタイミングで監視動作を行うものである。
【0083】
また、前記監視回路は使用動作時など前記加熱コイルが動作状態であるタイミングで監視動作を行うものである。
【0084】
さらに、前記帯電防止プレートはアース、もしくは加熱コイルを駆動制御する駆動制御回路内の低電位点に接続されたものである。
【0085】
以上により、加熱効率を確保しながら帯電防止を実現し、同時に帯電防止構造の経年劣化の監視と温度上昇を抑制した、効率の良いインバータ方式の電磁誘導加熱装置を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【図2】本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレートの抵抗と帯電電圧および熱効率の関係を表すグラフである。
【図3】本発明の第一の実施例である電磁誘導加熱装置における駆動制御回路の構成図である。
【図4】本発明の第二、第三、第四の実施例である電磁誘導加熱装置の帯電防止プレート5近傍部の構成図で、同図(a)は第二の実施例、同図(b)は第三の実施例、同図(c)は第四の実施例である。
【図5】本発明の第五の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【図6】本発明の第六の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【図7】本発明の第七の実施例である電磁誘導加熱装置の構成図である。
【図8】従来例である静電シールド導体を備えた電磁誘導加熱装置の構成図である。
【符号の説明】
1…被加熱物、2…トッププレート、3…加熱コイル、4…駆動制御回路、5…帯電防止プレート、6…アース、7…空気層、9…監視回路、32…絶縁体

Claims (7)

  1. 被加熱物(1)を載置するトッププレート(2)と、このトッププレート(2)に対向配置された加熱コイル(3)などを備えた電磁誘導加熱装置において、
    被加熱物(1)と加熱コイル(3)間に10kΩ以下の抵抗値を持つ少なくとも一つの帯電防止プレート(5)を設けたことを特徴とする電磁誘導加熱装置。
  2. 前記帯電防止プレート(5)の抵抗値に相当する値を監視する監視回路(9)を設けたことを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱装置。
  3. 前記帯電防止プレート(5)は、単体で、もしくは前記加熱コイル(3)との絶縁を確保する絶縁体(32)二つで挟んで、もしくは帯電防止プレート(5)の加熱コイル(3)側にのみ前記絶縁体(32)をほぼ接して、前記トッププレート(2)と前記加熱コイル(3)間に空気層を有して設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の電磁誘導加熱装置。
  4. 前記帯電防止プレート(5)は前記トッププレート(2)より離し前記加熱コイル(3)寄りに設けたことを特徴とする請求項3記載の電磁誘導加熱装置。
  5. 前記監視回路(9)は起動時など前記加熱コイル(3)が動作状態でないタイミングで監視動作を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項4記載の電磁誘導加熱装置。
  6. 前記監視回路(9)は使用動作時など前記加熱コイル(3)が動作状態であるタイミングで監視動作を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項5記載の電磁誘導加熱装置。
  7. 前記帯電防止プレート(5)はアース(6)、もしくは加熱コイル(3)を駆動制御する駆動制御回路(9)内の低電位点に接続されたことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の電磁誘導加熱装置。
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