JP2004326843A - 情報記録装置及び情報記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体レーザなどの固有の特性を補正して、高品質な記録を行う。
【解決手段】記録ユニット1は、情報記録のための記録光を出射するレーザダイオードLDと、ストラテジ信号S10を生成するストラテジ信号生成部10と、記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号S10を生成する補正信号生成部20と、ストラテジ信号S10及び補正信号S20に基づいて、記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号S30を生成する駆動信号生成部30とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】記録ユニット1は、情報記録のための記録光を出射するレーザダイオードLDと、ストラテジ信号S10を生成するストラテジ信号生成部10と、記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号S10を生成する補正信号生成部20と、ストラテジ信号S10及び補正信号S20に基づいて、記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号S30を生成する駆動信号生成部30とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの情報記録技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報の追記、書き換えなどが可能な記録型光ディスクへの情報の記録は、レーザ光源を記録データに対応したパルス信号により駆動して記録レーザ光を生成し、これを光ディスクの情報記録面に照射することにより行われる。レーザ光源としては、例えばレーザダイオードなどの半導体レーザが使用される。レーザダイオードに通電する電流量を制御することによって、記録レーザ光のパワーが調整され、記録すべきデータに対応する記録ピット(記録マーク)が光ディスク上に形成される。
【0003】
レーザ光源として使用される半導体レーザには固有の特性があり、半導体レーザから実際に出射されるレーザ出射波形は、その半導体レーザ自身が有する固有の特性の影響を受ける。特に、高パワー出力が可能な高速記録用の半導体レーザは、レーザ出射波形が傾斜する特性を有するものが多い。また、レーザ出射波形は、半導体レーザに電流を供給する駆動回路の特性、さらには半導体レーザと駆動回路を接続するケーブルの伝送特性等によっても影響を受ける。このようなことに起因して、実際のレーザ出射波形には、リンギングを伴うオーバーシュートやアンダーシュートを生じることが多い。
【0004】
レーザ出射波形のオーバーシュートやアンダーシュートの対策として、レーザダイオードに並列に抵抗やコンデンサを挿入する手法が知られている。抵抗及びコンデンサにより構成されるこの種の回路はスナバー回路とも呼ばれ、レーザダイオードの駆動パルス信号における高域成分を制限して、レーザ出射波形のオーバーシュートやアンダーシュートを抑制する効果を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、情報記録装置では、ストラテジ情報を参照して駆動信号を生成し、これを用いてレーザダイオードを駆動する。ストラテジ情報は最適なレーザ出射波形を規定する。情報記録装置は、予めメモリに記憶されているストラテジ情報を読み出したり、あるいは、オプションとして光ディスクに記録されているストラテジ情報を読み出して駆動信号を生成する。
【0006】
しかし、レーザ出射波形が傾斜する特性を有する半導体レーザを用いた場合、ストラテジ情報を参照して駆動信号を生成し、スナバー回路で駆動信号の周波数特性を補正しても、レーザ出射波形の傾斜成分は周波数として非常に低いので、レーザ出射波形の傾斜を補正することができない。このため、レーザ出射波形の傾斜に従って記録マークの前端から後端に向かって記録パワーが変化し、これに伴って、記録膜へ与えられる熱エネルギーが変化し、記録特性が悪くなる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、半導体レーザなどの光源に固有の特性による影響を効果的に補正して、高品質な記録を可能とすることが一例として挙げられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、情報記録装置において、入力信号に基づいて、情報記録のための記録光を出射する光源と、マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成手段と、前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成手段と、前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する駆動信号生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項9に記載の発明は、情報記録のための記録光を出射する光源を備える情報記録装置により実行される情報記録方法において、マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成工程と、前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成工程と、前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する補正済駆動信号生成工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0011】
図1に、本発明の実施形態にかかる記録ユニット1の概略構成を示す。この記録ユニット1は、光ディスクの情報記録装置などの記録部として使用されるものであり、外部から記録信号Srを受け取り、記録信号Srに基づいて生成された駆動パルス信号によりレーザダイオードLDを駆動して記録レーザ光を出射する。記録信号SrはNRZI信号として供給され、マーク部とスペース部とを有する。マーク部は、光ディスク2に形成されるピットに対応しており、スペース部は光ディスク2のランドに対応する。光ディスク2としては、例えば1回に限り記録が可能なCD−R(Compact Disc−Recordable)又はDVD−R(Digital Versatile Disc−Recordable)、複数回にわたって消去及び記録が可能なCD−RW(Compact Disc−Rewritable)又はDVD−RW(Digital Versatile Disc−Rerecordable)などの種々の光ディスクを使用することができる。
【0012】
図示のように、記録ユニット1は、ストラテジ信号生成部10、補正信号生成部20、駆動信号生成部30及び光源としてのレーザダイオードLDとを備える。この例のレーザダイオードLDは、駆動信号として矩形波を入力したとき、そのレーザ出射波形が傾斜する特性を有するものとする(図7に示す補正前のレーザ出射波形参照)。ストラテジ信号生成部10は、記録信号Srをマーク部の長さに応じて変調した駆動パルス波形を特定するストラテジ信号S10を生成する。ストラテジとは、記録信号Srに基づいてレーザダイオードLDを駆動する際の駆動パルス波形の形態を示す。ストラテジとしては、例えば、1つのトップパルスと複数のマルチパルスにより構成されるマルチパルスタイプのもの、あるいは、1つのトップパルスとその後にトップパルスより低いレベルの期間を有するもの、及び1つのトップパルスと1つのラストパルスとその間の中間レベル期間とを有するものなどの、ノンマルチパルスタイプのものなどがある。なお、本発明では、どのタイプのストラテジを使用することも可能である。
【0013】
補正信号生成部20は、レーザダイオードLDから出射される記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号S20を生成する。また、駆動信号生成部30は、ストラテジ信号S10及び補正信号S20に基づいて記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号S30を生成し、補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDへ供給する。
【0014】
以上の構成において、レーザダイオードLDは、レーザ出射波形が傾斜する特性を有するので、駆動信号として矩形波を入力したとしても、レーザパワーが一定とならず、正確にピットを形成することができない。しかしながら、本実施形態では、補正信号S20を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。この結果、高品質な記録を実現できる。
【0015】
レーザダイオードLDの駆動波形としては、2値に変調された波形と、3値に変調された波形がある。まず、2値に変調された波形としては、トップパルスとこれに続くパルストレインからなるものがあり、例えば、DVD−RやCD−Rの記録に用いられる(図7参照)。また、3値に変調された波形としては、トップパルス及びラストパルス並びにミドルパルスからなるものがあり、例えば、DVD−RやCD−Rの記録に用いられる(図9参照)。さらに、3値に変調された波形として、ライトパルス及びイレーズパルスからなるものがあり、例えば、DVD−RWやCD−RWの記録に用いられる(図11参照)。
【0016】
駆動波形が、トップパルスとこれに続くパルストレインからなる場合には、記録ユニット1を図2に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワーを示すライトパワー信号WP、バイアスパワーを示すバイアスパワー信号BP、及びマーク部における駆動パルスの位置を示す駆動パルス信号SPを生成する。レーザダイオードLDが理想的な特性を有するとした場合に、ライトパワーは駆動パルスの最大レベルを指示する一方、バイアスパワーは駆動パルスの最小レベルを指示する。
【0017】
補正信号生成部20は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する傾斜信号S21を生成する傾斜信号生成部21と、傾斜信号S21とライトパワーを示すライトパワー信号WPとを合成して補正信号S20を出力する出力部22とを備える。この補正信号生成部20によれば、ライトパワーに応じて補正信号S20が調整される。また、駆動信号生成部30は、ストラテジ信号S10に基づいて補正信号S20をスイッチングして得た信号とバイアスパワーを示すバイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0018】
この記録ユニット1によれば、ライトパワーに応じてレーザ出射波形の傾きが変化するレーザダイオードLDの特性を補正して、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0019】
駆動波形が、トップパルス及びラストパルス(以下、適宜、ライトパルスと称する)並びにミドルパルスからなるノンマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図3に示すように構成することができる。この場合、駆動波形は凹型の形状となる(図9参照)。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、ミドルパルスのパワーを示すミドルパワー信号MP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、ミドルパルスの位置を示すミドルパルス信号SPmを生成する。
【0020】
補正信号生成部20は、傾斜信号生成部23、第1出力部24、及び第2出力部25を備える。傾斜信号生成部23は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S23aとミドルパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S23bを生成する。第1出力部24は、第1傾斜信号S23aとライトパワー信号WPとを合成して第1補正信号S24を出力する。第2出力部25は、第2傾斜信号S23bとミドルパワー信号MPとを合成して第2補正信号S25を出力する。第1補正信号S24と第2補正信号S25は、上述した補正信号S20に相当する。この場合、前端部及び後端部に位置するライトパルスの波形レベルと、中央部に位置するミドルパワーの波形レベルを独立して制御することができる。
【0021】
また、駆動信号生成部30は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S24をスイッチングして得た信号と、ミドルパルス信号SPmに基づいて第2補正信号S25をスイッチングして得た信号と、バイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0022】
この記録ユニット1によれば、バイアスパワー、ミドルパワー、及びライトパワーといったように3値に変調された信号を用いてレーザダイオードLDを駆動する場合に、ミドルパワー及びライトパワーに応じて補正した補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDに供給するので、理想的な記録光を得ることができる。
【0023】
DVD−RW等の記録マークを書き換え可能な光ディスクに記録を行う場合には、ストラテジ情報として、ライトパルスとイレーズパルスからなるマルチパルスが与えられる。イレーズパルスのパワーは記録マークを消去できるように設定されており、これによって、オーバライトが可能になる。この場合、記録ユニット1を図4に示すように構成することができる。
【0024】
まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、イレーズパルスのパワーを示すイレーズパワー信号EP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、イレーズパルスの位置を示すイレーズパルス信号SPeを生成する。
【0025】
次に、補正信号生成部20は、第1傾斜信号生成部26、第1出力部27、第2傾斜信号生成部28、及び第2出力部29を備える。第1傾斜信号生成部26は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S26を生成する。第1出力部27は、第1傾斜信号S26とライトパワー信号WPとを合成して第1補正信号S27を出力する。第2傾斜信号生成部28は、イレーズパルス信号がアクティブとなる期間において、イレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S28を生成する。第2出力部29は、第2傾斜信号S27とイレーズパワー信号EPとを合成して第2補正信号S29を出力する。第1補正信号S27及び第2補正信号S29は補正信号S20に相当する。
【0026】
また、駆動信号生成部30は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S27をスイッチングして得た信号と、イレーズパルス信号SPeに基づいて第2補正信号S29をスイッチングして得た信号と、バイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0027】
この記録ユニット1によれば、バイアスパワー、イレーズパワー、及びライトパワーといったように3値に変調された信号を用いてレーザダイオードLDを駆動する場合に、イレーズパワー及びライトパワーに応じて補正した補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDに供給するので、理想的な記録光を得ることができる。
【0028】
【実施例】
次に、本発明の好適な実施例について、図面を参照して説明する。
<1.第1実施例>
第1実施例は、光ディスク2としてCD−R又はDVD−Rを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、例えば、トップパルスと複数のマルチパルスにより構成されるマルチパルスタイプのものを想定する。図5に、本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の全体構成を概略的に示す。情報記録再生装置Aは、光ディスク2に情報を記録し、また、光ディスク2から情報を再生するための装置である。
【0029】
情報記録再生装置Aは、光ディスク2に対して記録ビーム及び再生ビームを照射する光ピックアップ32と、光ディスク2の回転を制御するスピンドルモータ33と、光ディスク2への情報の記録を制御する記録制御部34と、光ディスク2に既に記録されている情報の再生を制御する再生制御部35と、スピンドルモータ33の回転を制御するスピンドルサーボ、並びに光ピックアップ32の光ディスク2に対する相対的位置制御であるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを含む各種サーボ制御を行うためのサーボ制御部36と、を備える。
【0030】
記録制御部34は記録信号Srを受け取り、後述の処理により光ピックアップ32内部のレーザダイオードLDを駆動するための補正済駆動信号S30を生成して、これを光ピックアップ32へ供給する。再生制御部35は、光ピックアップ32から出力される読取RF信号Srfを受け取り、これに対して所定の復調処理、復号化処理などを施して再生信号を生成して出力する。
【0031】
サーボ制御部36は、光ピックアップ32からの読取RF信号Srfを受け取り、これに基づいてトラッキングエラー信号及びフォーカス信号などのサーボ信号S31を光ピックアップ32へ供給するとともに、スピンドルサーボ信号S32をスピンドルモータ33へ供給する。これにより、トラッキングサーボ、フォーカスサーボ、スピンドルサーボなどの各種サーボ処理が実行される。なお、本発明において、再生制御及びサーボ制御については既知の種々の方法が適用できるので、それらについての詳細な説明は省略する。
【0032】
次に、記録制御について説明する。図6に、第1実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図7に、主要構成の各部における波形を示す。なお、光ピックアップ32及び記録制御部34は、前述の記録ユニット1に対応する。
【0033】
光ピックアップ32は、記録レーザ光の光源としてのレーザダイオードLDを備える。この例のレーザダイオードLDは、駆動パルスのレベルに応じてレーザ出射波形の傾斜が変化する特性を有するものとする。記録制御部34は、ストラテジ信号生成部10、傾斜信号生成部21及び出力部22を有する補正信号生成部20、並びに駆動信号生成部30を備える。
【0034】
ストラテジ信号生成部10は、記録信号Srに基づいて、当該記録信号Srに従って記録を行うためのストラテジ信号S10を生成する。ストラテジに関する情報は、ストラテジ情報STRとしてストラテジ信号生成部10に供給される。ストラテジ情報STRは、どのタイプのストラテジを使用するか、及び、そのストラテジに従った実際の駆動パルス波形のパルス幅などの情報(例えば、トップパルスのレベル、時間幅など)の情報を含む。ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ情報STRを参照して、記録信号Srから、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、及び駆動パルス信号SPを生成する。なお、この例において、ライトパワー信号WP及びバイアスパワー信号BPは、ライトパワーに相当する電圧、バイアスパワーに相当する電圧を各々指示するものとする。また、図7に示すように記録信号Srのハイレベルはマーク部に対応し、ローレベルはスペース部に対応する。
【0035】
傾斜信号生成部21は、定電流源40、スイッチ41、コンデンサ42、及びオペアンプ43を備える。スイッチ41は、電界効果トランジスタなどによって構成され記録信号Sr(NRZI信号)がローレベルのときオン状態となり、記録信号Srがハイレベルのときオフ状態となる。記録信号Srがローレベルからハイレベルに遷移すると、スイッチ41がオン状態からオフ状態へ切り替わる。すると、記録信号Srのマーク部の開始から、定電流源40から供給される電流がコンデンサ42に流れ込む。オペアンプ43の出力信号は負入力端子に帰還され、その正入力端子がコンデンサ42に接続されているので、オペアンプ43はボルテージフォロアとして機能し、その入力インピーダンスは極めて高い。従って、コンデンサ42に流れ込んだ電荷は殆ど漏れることはない。また、コンデンサ42には、一定の電流で充電が行われる。従って、接続点Xの電圧は直線的に増加する。ここで、定電流源40から供給される電流の値を「I」、コンデンサ42の容量値を「C」としたとき、オペアンプ43から出力される傾き信号S43はI/C(電圧/時間)の傾きを有する。
【0036】
一方、記録信号Srがハイレベルからローレベルに遷移すると、スイッチ41がオフ状態からオン状態へ切り替わる。すると、記録信号Srのスペース部において、コンデンサ42に充電された電荷が放電される。
【0037】
例えば、図7に示すように記録信号Srが4Tマーク、5Tスペース、9Tマークを含むものであるとすると、4Tマークの開始時刻であるt1から傾き信号S43のレベルが一定の傾きで立ち上り、5Tスペースの開始時刻であるt2において、傾き信号S43のレベルがグランドGNDに戻る。また、4Tマークと9Tマークにおける傾き信号S43の傾きは一致する。
【0038】
ゲインコントロールアンプ44は、ライトパワー信号WPのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して傾斜信号S21を出力する。これにより。傾斜信号S21の傾きが、ライトパワーに応じて調整される。ライトパワーに応じて傾斜信号S21の傾きを調整したのは、出力パワーに応じてレーザ出射波形の傾きが変化するレーザダイオードLDの特性を補正するためである。
【0039】
次に、出力部22は、加算器45と電圧−電流変換回路46を備える。加算器45は、傾斜信号S21とライトパワー信号WPとを加算する。電圧−電流変換回路46は加算器45の出力電圧を電流に変換して補正信号S20を生成する。この補正信号S20は、図7に示すようにライトパワー信号WPに相当するライトパワー電流に傾斜信号S21に相当する電流を加えたものである。この例では、傾斜信号S21の極性が正極性であるため加算器45を用いたが、傾斜信号S21の極性が負極性である場合には、加算器45の替わりにライトパワー信号WPから傾斜信号S21を減算する減算器を用いてもよい。換言すれば、出力部22は、傾斜信号S21とライトパワー信号WPとを合成する機能を有するのであれば、どのように構成してもよい。
【0040】
次に、駆動信号生成部30は、スイッチ50、電圧−電流変換回路51、及び加算器52を備える。スイッチ50は電界効果トランジスタなどで構成され、その制御入力端子に供給される駆動パルス信号SPによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれる駆動パルス信号SPは、マルチパルスを構成する各パルスの位置を示し、ハイレベルでアクティブとなる。スイッチ50は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ50は、駆動パルス信号SPに基づいて補正信号S20をスイッチングして、チョッパ化されたライトパルス電流WPiを加算器52の一方の入力端子へ出力する。加算器52の他方の入力端子には、バイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器51は、スイッチ50の出力信号とバイアスパワー電流BPiとを合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図7に示すように、バイアスパワー電流BPiにレベルが右肩上がりになるマルチパルスを重畳したものとなる。
【0041】
この結果、レーザダイオードLDが図7に示すような右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図7に示すレーザ出射波形が得られる。第1実施例によれば、駆動パルスの傾斜と逆の特性を有する補正信号S20を用いることにより、レーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0042】
<2.第2実施例>
第2実施例は、第1実施例と同様に光ディスク2としてCD−R又はDVD−Rを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、ライトパルスとミドルパルスとにより構成されるノンマルチパルスタイプのものを想定する。ライトパルスは記録マークの前端に位置するトップパルスと後端に位置するラストパルスとによって構成され、ミドルパルスはトップパルスとラストパルスとの間に配置される。また、ミドルパルスのレベルは、トップパルス及びラストパルスのレベルに比較して低く設定されている。但し、マーク部が短い場合には、ミドルパルスが省略され駆動パルスは1個のライトパルスで構成される。
【0043】
第2実施例に係わる情報記録再生装置Aの概略構成は、図5に示す第1実施例のものと同様である。但し、記録制御部34の詳細な構成が第1実施例と相違する。図8に、第2実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図9に、主要構成の各部における波形を示す。
【0044】
ストラテジ情報が、ライトパルスとミドルパルスからなるノンマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図8に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、ミドルパルスのパワーを示すミドルパワー信号MP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、ミドルパルスの位置を示すミドルパルス信号SPmを生成する。
【0045】
傾斜信号生成部23は、ゲインコントロールアンプ47を備える点を除いて、第1実施例の傾斜信号生成部21と同様に構成されている。ゲインコントロールアンプ44はライトパワー信号WPのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して第1傾斜信号S23aを出力する一方、ゲインコントロールアンプ47はミドルパワー信号WMのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して第2傾斜信号S23bを出力する。これにより。第1傾斜信号S23aの傾きがライトパワーに応じて調整され、第2傾斜信号S23bの傾きがミドルパワーに応じて調整される。レーザダイオードLDは出力パワーに応じて出射波形の傾斜が変化するため、ライトパワーとミドルパワーとでレーザ出射波形の傾斜が相違する。そこで、駆動パルスがノンマルチパルスタイプの場合は、ライトパワーとミドルパワーとに各々対応する第1傾斜信号S23aと第2傾斜信号S23bとを生成し、これらを用いてレーザダイオードLDの特性を補正する。
【0046】
第1出力部24及び第2出力部25は、第1実施例の出力部22と同様に、加算器45と電圧−電流変換回路46とを備える。これらによって、第1補正信号S24と第2補正信号S25とが生成される。例えば、レーザダイオードLDの出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾斜が急峻になるのであれば、図9に示すようにライトパワーに対応する第1補正信号S24の傾きは、ミドルパワーに対応する第2補正信号S25の傾きより大きくなる。
【0047】
次に、駆動信号生成部30Bは、スイッチ53を追加した点を除いて、図6に示す第1実施例の駆動信号生成回路30と同様である。スイッチ50は、その制御入力端子に供給されるライトパルス信号SPwによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれるライトパルス信号SPwは、トップパルス及びラストパルスの位置を示し、ハイレベルでアクティブとなる。なお、図9に示すように4Tマークに対応する部分はミドルパルスが省略されトップパルスのみが存在する。スイッチ50は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ50は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S24をスイッチングして、チョッパ化された電流を加算器52へ出力する。この結果、スイッチ50から出力されるライトパルス電流WPiは、図9に示すようにライトパルス信号SPwがアクティブになる期間Taにおいて第1傾斜信号S24をサンプリングしたものとなる。
【0048】
スイッチ53は、その制御入力端子に供給されるミドルパルス信号SPmによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれるミドルパルス信号SPmは、ミドルパルスの位置を示しハイレベルでアクティブとなる。スイッチ53は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ53は、ミドルパルス信号SPmに基づいて第2補正信号S25をスイッチングして、チョッパ化された電流を加算器52へ出力する。この結果、スイッチ53から出力されるミドルパルス電流BPiは、図9に示すようにミドルパルス信号SPmがアクティブになる期間Tbにおいて第2傾斜信号S25をサンプリングしたものとなる。
【0049】
加算器52には、スイッチ50及びスイッチ53の各出力信号の他にバイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器52は、これらの電流を合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図9に示すように、バイアスパワー電流BPi、ライトパルス電流WPi、及びミドルパルス電流MPiを加算したものとなる。
【0050】
この結果、レーザダイオードLDが図9に示すような右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図9に示すレーザ出射波形が得られる。第2実施例によれば、バイアスレベル、ミドルレベル及びライトレベルといった3値で変調した駆動パルスをレーザダイオードLDに供給する場合であっても、第1補正信号S24及び第2補正信号S25を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0051】
<3.第3実施例>
第3実施例は、光ディスク2としてCD−RW又はDVD−RWを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、ライトパルスとイレーズパルスにより構成されるマルチパルスタイプのものを想定する。
【0052】
第3実施例に係わる情報記録再生装置Aの概略構成は、図5に示す第1実施例のものと同様である。但し、記録制御部34の詳細な構成が第1実施例と相違する。図10に、第3実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図11に、主要構成の各部における波形を示す。
【0053】
ストラテジ情報が、ライトパルスとイレーズパルスからなるマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図10に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、イレーズパルスのパワーを示すイレーズパワー信号EP、ライトパルス信号SPw、イレーズパルスの位置を示すイレーズパルス信号SPeを生成する。
【0054】
第1傾斜信号生成部26及び第2傾斜信号生成部28は、第1実施例の傾斜信号生成部21と同様に構成されている。第1傾斜信号生成部26の構成部分40A〜44A及び第2傾斜信号生成部27の構成部分40B〜44Bは、図6に示す傾斜信号生成部21の構成部分40〜44に対応している。また、第1出力部27及び第2出力部29は、第1実施例の出力部22と同様に構成されている。第1出力部27の加算器45A及び電圧−電流変換回路46A並びに第2出力部29の加算器45B及び電圧−電流変換回路46Bは、図6に示す出力部45の加算器45B及び電圧−電流変換回路46に対応している。
【0055】
第1傾斜信号生成部26が、記録信号Srのマーク部においてライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S26を生成すると、第1出力部27は第1傾斜信号S26とライトパワー信号WPとを合成し、これに電圧−電流変換を施して第1補正信号S27を出力する。例えば、図11に示すように、時刻t1及び時刻t4からマーク部が各々開始される場合には、第1補正信号S27は、時刻t1及び時刻t4から各々立ち上がる。また、第1補正信号S27はライトパワー信号WPに相当するライトパワー電流に第1傾斜信号S26に相当する電流を加えたものとなる。
【0056】
次に、第2傾斜信号生成部28は、イレーズパルスがアクティブとなる期間Teにおいてイレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S28を生成すると、第2出力部29は第2傾斜信号S28とイレーズパワー信号EPとを合成し、これに電圧−電流変換を施して第2補正信号S29を出力する。例えば、図11に示すように、時刻t3から時刻t4までの期間Teにおいてイレーズパルスがアクティブになると、第2補正信号S29は当該期間Teにおいてアクティブとなる。この場合、第2補正信号S29はイレーズパワー信号EPに相当するイレーズパワー電流に第2傾斜信号S28に相当する電流を加えたものとなる。
【0057】
次に、駆動信号生成部30Cは、スイッチ53を追加した点を除いて、図6に示す第1実施例の駆動信号生成回路30と同様である。従って、スイッチ50から出力されるライトパルス電流WPiは、図11に示すようにライトパルス信号SPwがアクティブになる各期間において第1傾斜信号S27をサンプリングしたものとなる。また、スイッチ53から出力されるイレーズパルス電流EPiは、図11に示すようにイレーズパルス信号EPがアクティブになる期間Teにおいて第2傾斜信号S29をサンプリングしたものとなる。
【0058】
加算器52には、スイッチ50及びスイッチ53の各出力信号の他にバイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器52は、これらの電流を合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図11に示すように、バイアスパワー電流BPi、ライトパルス電流WPi、及びイレーズパルス電流EPiを加算したものとなる。
【0059】
この結果、レーザダイオードLDが右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図11に示すレーザ出射波形が得られる。第3実施例によれば、バイアスレベル、イレーズレベル及びライトレベルといった3値で変調した駆動パルスをレーザダイオードLDに供給する場合であっても、第1補正信号S27及び第2補正信号S29を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0060】
<4.変形例>
(1)上述した各実施例において、レーザダイオードLDは、出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾きが増加するタイプを一例として取り上げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザダイオードLDとして出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾きが減少するタイプを用いてもよい。例えば、図6に示す第1実施例の構成部分40〜43、図8に示す第2実施例の構成部分40〜43、図10に示す第3実施例の構成部分40A〜43A及び構成部分40B〜43Bの替わりに、図12に示す傾き信号生成部100を用いてもよい。この場合には、スイッチ61がオフ状態になると、定電流源60は、コンデンサ62から矢印の向きに電流が吸い出すので、傾き信号S63の傾斜はマイナスとなる。そして、スイッチ61がオン状態になると、グランドGNDからコンデンサ62へ電荷が充電される。これにより、傾き信号S63の波形は、図13に示すようにグランドレベルGNDを基準として負極性となり、レーザ出射波形の傾きが減少する場合にも、理想的な記録光を得ることができる。
【0061】
(2)上述した第2実施例では、時間的に分割された第1補正信号S24(トップパルス及びラストパルスに対応)と第2補正信号S25(ミドルパルスに対応)とを生成してレーザ出射波形の傾きを補正したが、図14に示すように、レベル方向に分割した第1補正信号S24’と第2補正信号S25’とを合成して補正済駆動信号S30を生成してもよい。この場合は、マーク部の全期間においてミドルパワーに対応する第2補正信号S25’を生成する一方、ライトパルスの位置においてミドルパワーの超過分に相当する第1補正信号S24’を生成し、これらを加算して補正済駆動信号S30を生成すればよい。この場合には、図8に示す記録ユニット1において、ミドルパルス信号SPmの替わりにマーク部の全期間にわたってアクティブとなる記録信号Srを供給すればよい。
【0062】
(3)上述した各実施例又は変形例ではゲインコントロールアンプを用いて傾斜信号を生成したが、定電流源40又は60の電流量を、ライトパワー、ミドルパワー、あるいはイレーズパワーに応じて調整することによって、傾斜信号を生成してもよい。この場合には、ゲインコントロールアンプを省略できるので構成をより簡易にできる。また、電圧―電流変換回路をレーザダイオードLDの直前に設けてもよい。この場合には、電圧―電流変換回路の数を低減することができる。
【0063】
以上説明したように、上述した実施例及び変形例によれば、レーザダイオードLDなどの光源が、出力波形に傾斜特性を有する場合であっても、その傾斜特性と逆の特性を有する補正信号を用いることにより、光源の固有の特性を相殺できる。これにより、そのような固有の特性による影響を排除して正確な情報記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図8】第2実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図10】第3実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図12】変形例に係る傾き信号生成部100の構成を示すブロック図である。
【図13】図12における記録信号と傾き信号との関係を示すタイミングチャートである。
【図14】第2実施例に対応する変形例に係る信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 記録ユニット
10 ストラテジ信号生成部
20 補正信号生成部
21、23 傾斜信号生成部
22 合成部
24、27 第1出力部
25、29 第2出力部
26 第1傾斜信号生成部
28 第2傾斜信号生成部
30 駆動信号生成部
LD レーザダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクへの情報記録技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報の追記、書き換えなどが可能な記録型光ディスクへの情報の記録は、レーザ光源を記録データに対応したパルス信号により駆動して記録レーザ光を生成し、これを光ディスクの情報記録面に照射することにより行われる。レーザ光源としては、例えばレーザダイオードなどの半導体レーザが使用される。レーザダイオードに通電する電流量を制御することによって、記録レーザ光のパワーが調整され、記録すべきデータに対応する記録ピット(記録マーク)が光ディスク上に形成される。
【0003】
レーザ光源として使用される半導体レーザには固有の特性があり、半導体レーザから実際に出射されるレーザ出射波形は、その半導体レーザ自身が有する固有の特性の影響を受ける。特に、高パワー出力が可能な高速記録用の半導体レーザは、レーザ出射波形が傾斜する特性を有するものが多い。また、レーザ出射波形は、半導体レーザに電流を供給する駆動回路の特性、さらには半導体レーザと駆動回路を接続するケーブルの伝送特性等によっても影響を受ける。このようなことに起因して、実際のレーザ出射波形には、リンギングを伴うオーバーシュートやアンダーシュートを生じることが多い。
【0004】
レーザ出射波形のオーバーシュートやアンダーシュートの対策として、レーザダイオードに並列に抵抗やコンデンサを挿入する手法が知られている。抵抗及びコンデンサにより構成されるこの種の回路はスナバー回路とも呼ばれ、レーザダイオードの駆動パルス信号における高域成分を制限して、レーザ出射波形のオーバーシュートやアンダーシュートを抑制する効果を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、情報記録装置では、ストラテジ情報を参照して駆動信号を生成し、これを用いてレーザダイオードを駆動する。ストラテジ情報は最適なレーザ出射波形を規定する。情報記録装置は、予めメモリに記憶されているストラテジ情報を読み出したり、あるいは、オプションとして光ディスクに記録されているストラテジ情報を読み出して駆動信号を生成する。
【0006】
しかし、レーザ出射波形が傾斜する特性を有する半導体レーザを用いた場合、ストラテジ情報を参照して駆動信号を生成し、スナバー回路で駆動信号の周波数特性を補正しても、レーザ出射波形の傾斜成分は周波数として非常に低いので、レーザ出射波形の傾斜を補正することができない。このため、レーザ出射波形の傾斜に従って記録マークの前端から後端に向かって記録パワーが変化し、これに伴って、記録膜へ与えられる熱エネルギーが変化し、記録特性が悪くなる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、半導体レーザなどの光源に固有の特性による影響を効果的に補正して、高品質な記録を可能とすることが一例として挙げられる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、情報記録装置において、入力信号に基づいて、情報記録のための記録光を出射する光源と、マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成手段と、前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成手段と、前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する駆動信号生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項9に記載の発明は、情報記録のための記録光を出射する光源を備える情報記録装置により実行される情報記録方法において、マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成工程と、前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成工程と、前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する補正済駆動信号生成工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0011】
図1に、本発明の実施形態にかかる記録ユニット1の概略構成を示す。この記録ユニット1は、光ディスクの情報記録装置などの記録部として使用されるものであり、外部から記録信号Srを受け取り、記録信号Srに基づいて生成された駆動パルス信号によりレーザダイオードLDを駆動して記録レーザ光を出射する。記録信号SrはNRZI信号として供給され、マーク部とスペース部とを有する。マーク部は、光ディスク2に形成されるピットに対応しており、スペース部は光ディスク2のランドに対応する。光ディスク2としては、例えば1回に限り記録が可能なCD−R(Compact Disc−Recordable)又はDVD−R(Digital Versatile Disc−Recordable)、複数回にわたって消去及び記録が可能なCD−RW(Compact Disc−Rewritable)又はDVD−RW(Digital Versatile Disc−Rerecordable)などの種々の光ディスクを使用することができる。
【0012】
図示のように、記録ユニット1は、ストラテジ信号生成部10、補正信号生成部20、駆動信号生成部30及び光源としてのレーザダイオードLDとを備える。この例のレーザダイオードLDは、駆動信号として矩形波を入力したとき、そのレーザ出射波形が傾斜する特性を有するものとする(図7に示す補正前のレーザ出射波形参照)。ストラテジ信号生成部10は、記録信号Srをマーク部の長さに応じて変調した駆動パルス波形を特定するストラテジ信号S10を生成する。ストラテジとは、記録信号Srに基づいてレーザダイオードLDを駆動する際の駆動パルス波形の形態を示す。ストラテジとしては、例えば、1つのトップパルスと複数のマルチパルスにより構成されるマルチパルスタイプのもの、あるいは、1つのトップパルスとその後にトップパルスより低いレベルの期間を有するもの、及び1つのトップパルスと1つのラストパルスとその間の中間レベル期間とを有するものなどの、ノンマルチパルスタイプのものなどがある。なお、本発明では、どのタイプのストラテジを使用することも可能である。
【0013】
補正信号生成部20は、レーザダイオードLDから出射される記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号S20を生成する。また、駆動信号生成部30は、ストラテジ信号S10及び補正信号S20に基づいて記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号S30を生成し、補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDへ供給する。
【0014】
以上の構成において、レーザダイオードLDは、レーザ出射波形が傾斜する特性を有するので、駆動信号として矩形波を入力したとしても、レーザパワーが一定とならず、正確にピットを形成することができない。しかしながら、本実施形態では、補正信号S20を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。この結果、高品質な記録を実現できる。
【0015】
レーザダイオードLDの駆動波形としては、2値に変調された波形と、3値に変調された波形がある。まず、2値に変調された波形としては、トップパルスとこれに続くパルストレインからなるものがあり、例えば、DVD−RやCD−Rの記録に用いられる(図7参照)。また、3値に変調された波形としては、トップパルス及びラストパルス並びにミドルパルスからなるものがあり、例えば、DVD−RやCD−Rの記録に用いられる(図9参照)。さらに、3値に変調された波形として、ライトパルス及びイレーズパルスからなるものがあり、例えば、DVD−RWやCD−RWの記録に用いられる(図11参照)。
【0016】
駆動波形が、トップパルスとこれに続くパルストレインからなる場合には、記録ユニット1を図2に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワーを示すライトパワー信号WP、バイアスパワーを示すバイアスパワー信号BP、及びマーク部における駆動パルスの位置を示す駆動パルス信号SPを生成する。レーザダイオードLDが理想的な特性を有するとした場合に、ライトパワーは駆動パルスの最大レベルを指示する一方、バイアスパワーは駆動パルスの最小レベルを指示する。
【0017】
補正信号生成部20は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する傾斜信号S21を生成する傾斜信号生成部21と、傾斜信号S21とライトパワーを示すライトパワー信号WPとを合成して補正信号S20を出力する出力部22とを備える。この補正信号生成部20によれば、ライトパワーに応じて補正信号S20が調整される。また、駆動信号生成部30は、ストラテジ信号S10に基づいて補正信号S20をスイッチングして得た信号とバイアスパワーを示すバイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0018】
この記録ユニット1によれば、ライトパワーに応じてレーザ出射波形の傾きが変化するレーザダイオードLDの特性を補正して、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0019】
駆動波形が、トップパルス及びラストパルス(以下、適宜、ライトパルスと称する)並びにミドルパルスからなるノンマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図3に示すように構成することができる。この場合、駆動波形は凹型の形状となる(図9参照)。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、ミドルパルスのパワーを示すミドルパワー信号MP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、ミドルパルスの位置を示すミドルパルス信号SPmを生成する。
【0020】
補正信号生成部20は、傾斜信号生成部23、第1出力部24、及び第2出力部25を備える。傾斜信号生成部23は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S23aとミドルパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S23bを生成する。第1出力部24は、第1傾斜信号S23aとライトパワー信号WPとを合成して第1補正信号S24を出力する。第2出力部25は、第2傾斜信号S23bとミドルパワー信号MPとを合成して第2補正信号S25を出力する。第1補正信号S24と第2補正信号S25は、上述した補正信号S20に相当する。この場合、前端部及び後端部に位置するライトパルスの波形レベルと、中央部に位置するミドルパワーの波形レベルを独立して制御することができる。
【0021】
また、駆動信号生成部30は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S24をスイッチングして得た信号と、ミドルパルス信号SPmに基づいて第2補正信号S25をスイッチングして得た信号と、バイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0022】
この記録ユニット1によれば、バイアスパワー、ミドルパワー、及びライトパワーといったように3値に変調された信号を用いてレーザダイオードLDを駆動する場合に、ミドルパワー及びライトパワーに応じて補正した補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDに供給するので、理想的な記録光を得ることができる。
【0023】
DVD−RW等の記録マークを書き換え可能な光ディスクに記録を行う場合には、ストラテジ情報として、ライトパルスとイレーズパルスからなるマルチパルスが与えられる。イレーズパルスのパワーは記録マークを消去できるように設定されており、これによって、オーバライトが可能になる。この場合、記録ユニット1を図4に示すように構成することができる。
【0024】
まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、イレーズパルスのパワーを示すイレーズパワー信号EP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、イレーズパルスの位置を示すイレーズパルス信号SPeを生成する。
【0025】
次に、補正信号生成部20は、第1傾斜信号生成部26、第1出力部27、第2傾斜信号生成部28、及び第2出力部29を備える。第1傾斜信号生成部26は、記録信号Srのマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S26を生成する。第1出力部27は、第1傾斜信号S26とライトパワー信号WPとを合成して第1補正信号S27を出力する。第2傾斜信号生成部28は、イレーズパルス信号がアクティブとなる期間において、イレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S28を生成する。第2出力部29は、第2傾斜信号S27とイレーズパワー信号EPとを合成して第2補正信号S29を出力する。第1補正信号S27及び第2補正信号S29は補正信号S20に相当する。
【0026】
また、駆動信号生成部30は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S27をスイッチングして得た信号と、イレーズパルス信号SPeに基づいて第2補正信号S29をスイッチングして得た信号と、バイアスパワー信号BPとを合成して補正済駆動信号S30を生成する。
【0027】
この記録ユニット1によれば、バイアスパワー、イレーズパワー、及びライトパワーといったように3値に変調された信号を用いてレーザダイオードLDを駆動する場合に、イレーズパワー及びライトパワーに応じて補正した補正済駆動信号S30をレーザダイオードLDに供給するので、理想的な記録光を得ることができる。
【0028】
【実施例】
次に、本発明の好適な実施例について、図面を参照して説明する。
<1.第1実施例>
第1実施例は、光ディスク2としてCD−R又はDVD−Rを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、例えば、トップパルスと複数のマルチパルスにより構成されるマルチパルスタイプのものを想定する。図5に、本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の全体構成を概略的に示す。情報記録再生装置Aは、光ディスク2に情報を記録し、また、光ディスク2から情報を再生するための装置である。
【0029】
情報記録再生装置Aは、光ディスク2に対して記録ビーム及び再生ビームを照射する光ピックアップ32と、光ディスク2の回転を制御するスピンドルモータ33と、光ディスク2への情報の記録を制御する記録制御部34と、光ディスク2に既に記録されている情報の再生を制御する再生制御部35と、スピンドルモータ33の回転を制御するスピンドルサーボ、並びに光ピックアップ32の光ディスク2に対する相対的位置制御であるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを含む各種サーボ制御を行うためのサーボ制御部36と、を備える。
【0030】
記録制御部34は記録信号Srを受け取り、後述の処理により光ピックアップ32内部のレーザダイオードLDを駆動するための補正済駆動信号S30を生成して、これを光ピックアップ32へ供給する。再生制御部35は、光ピックアップ32から出力される読取RF信号Srfを受け取り、これに対して所定の復調処理、復号化処理などを施して再生信号を生成して出力する。
【0031】
サーボ制御部36は、光ピックアップ32からの読取RF信号Srfを受け取り、これに基づいてトラッキングエラー信号及びフォーカス信号などのサーボ信号S31を光ピックアップ32へ供給するとともに、スピンドルサーボ信号S32をスピンドルモータ33へ供給する。これにより、トラッキングサーボ、フォーカスサーボ、スピンドルサーボなどの各種サーボ処理が実行される。なお、本発明において、再生制御及びサーボ制御については既知の種々の方法が適用できるので、それらについての詳細な説明は省略する。
【0032】
次に、記録制御について説明する。図6に、第1実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図7に、主要構成の各部における波形を示す。なお、光ピックアップ32及び記録制御部34は、前述の記録ユニット1に対応する。
【0033】
光ピックアップ32は、記録レーザ光の光源としてのレーザダイオードLDを備える。この例のレーザダイオードLDは、駆動パルスのレベルに応じてレーザ出射波形の傾斜が変化する特性を有するものとする。記録制御部34は、ストラテジ信号生成部10、傾斜信号生成部21及び出力部22を有する補正信号生成部20、並びに駆動信号生成部30を備える。
【0034】
ストラテジ信号生成部10は、記録信号Srに基づいて、当該記録信号Srに従って記録を行うためのストラテジ信号S10を生成する。ストラテジに関する情報は、ストラテジ情報STRとしてストラテジ信号生成部10に供給される。ストラテジ情報STRは、どのタイプのストラテジを使用するか、及び、そのストラテジに従った実際の駆動パルス波形のパルス幅などの情報(例えば、トップパルスのレベル、時間幅など)の情報を含む。ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ情報STRを参照して、記録信号Srから、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、及び駆動パルス信号SPを生成する。なお、この例において、ライトパワー信号WP及びバイアスパワー信号BPは、ライトパワーに相当する電圧、バイアスパワーに相当する電圧を各々指示するものとする。また、図7に示すように記録信号Srのハイレベルはマーク部に対応し、ローレベルはスペース部に対応する。
【0035】
傾斜信号生成部21は、定電流源40、スイッチ41、コンデンサ42、及びオペアンプ43を備える。スイッチ41は、電界効果トランジスタなどによって構成され記録信号Sr(NRZI信号)がローレベルのときオン状態となり、記録信号Srがハイレベルのときオフ状態となる。記録信号Srがローレベルからハイレベルに遷移すると、スイッチ41がオン状態からオフ状態へ切り替わる。すると、記録信号Srのマーク部の開始から、定電流源40から供給される電流がコンデンサ42に流れ込む。オペアンプ43の出力信号は負入力端子に帰還され、その正入力端子がコンデンサ42に接続されているので、オペアンプ43はボルテージフォロアとして機能し、その入力インピーダンスは極めて高い。従って、コンデンサ42に流れ込んだ電荷は殆ど漏れることはない。また、コンデンサ42には、一定の電流で充電が行われる。従って、接続点Xの電圧は直線的に増加する。ここで、定電流源40から供給される電流の値を「I」、コンデンサ42の容量値を「C」としたとき、オペアンプ43から出力される傾き信号S43はI/C(電圧/時間)の傾きを有する。
【0036】
一方、記録信号Srがハイレベルからローレベルに遷移すると、スイッチ41がオフ状態からオン状態へ切り替わる。すると、記録信号Srのスペース部において、コンデンサ42に充電された電荷が放電される。
【0037】
例えば、図7に示すように記録信号Srが4Tマーク、5Tスペース、9Tマークを含むものであるとすると、4Tマークの開始時刻であるt1から傾き信号S43のレベルが一定の傾きで立ち上り、5Tスペースの開始時刻であるt2において、傾き信号S43のレベルがグランドGNDに戻る。また、4Tマークと9Tマークにおける傾き信号S43の傾きは一致する。
【0038】
ゲインコントロールアンプ44は、ライトパワー信号WPのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して傾斜信号S21を出力する。これにより。傾斜信号S21の傾きが、ライトパワーに応じて調整される。ライトパワーに応じて傾斜信号S21の傾きを調整したのは、出力パワーに応じてレーザ出射波形の傾きが変化するレーザダイオードLDの特性を補正するためである。
【0039】
次に、出力部22は、加算器45と電圧−電流変換回路46を備える。加算器45は、傾斜信号S21とライトパワー信号WPとを加算する。電圧−電流変換回路46は加算器45の出力電圧を電流に変換して補正信号S20を生成する。この補正信号S20は、図7に示すようにライトパワー信号WPに相当するライトパワー電流に傾斜信号S21に相当する電流を加えたものである。この例では、傾斜信号S21の極性が正極性であるため加算器45を用いたが、傾斜信号S21の極性が負極性である場合には、加算器45の替わりにライトパワー信号WPから傾斜信号S21を減算する減算器を用いてもよい。換言すれば、出力部22は、傾斜信号S21とライトパワー信号WPとを合成する機能を有するのであれば、どのように構成してもよい。
【0040】
次に、駆動信号生成部30は、スイッチ50、電圧−電流変換回路51、及び加算器52を備える。スイッチ50は電界効果トランジスタなどで構成され、その制御入力端子に供給される駆動パルス信号SPによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれる駆動パルス信号SPは、マルチパルスを構成する各パルスの位置を示し、ハイレベルでアクティブとなる。スイッチ50は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ50は、駆動パルス信号SPに基づいて補正信号S20をスイッチングして、チョッパ化されたライトパルス電流WPiを加算器52の一方の入力端子へ出力する。加算器52の他方の入力端子には、バイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器51は、スイッチ50の出力信号とバイアスパワー電流BPiとを合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図7に示すように、バイアスパワー電流BPiにレベルが右肩上がりになるマルチパルスを重畳したものとなる。
【0041】
この結果、レーザダイオードLDが図7に示すような右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図7に示すレーザ出射波形が得られる。第1実施例によれば、駆動パルスの傾斜と逆の特性を有する補正信号S20を用いることにより、レーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0042】
<2.第2実施例>
第2実施例は、第1実施例と同様に光ディスク2としてCD−R又はDVD−Rを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、ライトパルスとミドルパルスとにより構成されるノンマルチパルスタイプのものを想定する。ライトパルスは記録マークの前端に位置するトップパルスと後端に位置するラストパルスとによって構成され、ミドルパルスはトップパルスとラストパルスとの間に配置される。また、ミドルパルスのレベルは、トップパルス及びラストパルスのレベルに比較して低く設定されている。但し、マーク部が短い場合には、ミドルパルスが省略され駆動パルスは1個のライトパルスで構成される。
【0043】
第2実施例に係わる情報記録再生装置Aの概略構成は、図5に示す第1実施例のものと同様である。但し、記録制御部34の詳細な構成が第1実施例と相違する。図8に、第2実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図9に、主要構成の各部における波形を示す。
【0044】
ストラテジ情報が、ライトパルスとミドルパルスからなるノンマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図8に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、ミドルパルスのパワーを示すミドルパワー信号MP、ライトパルスの位置を示すライトパルス信号SPw、ミドルパルスの位置を示すミドルパルス信号SPmを生成する。
【0045】
傾斜信号生成部23は、ゲインコントロールアンプ47を備える点を除いて、第1実施例の傾斜信号生成部21と同様に構成されている。ゲインコントロールアンプ44はライトパワー信号WPのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して第1傾斜信号S23aを出力する一方、ゲインコントロールアンプ47はミドルパワー信号WMのレベルで定まる増幅率で傾き信号S43を増幅して第2傾斜信号S23bを出力する。これにより。第1傾斜信号S23aの傾きがライトパワーに応じて調整され、第2傾斜信号S23bの傾きがミドルパワーに応じて調整される。レーザダイオードLDは出力パワーに応じて出射波形の傾斜が変化するため、ライトパワーとミドルパワーとでレーザ出射波形の傾斜が相違する。そこで、駆動パルスがノンマルチパルスタイプの場合は、ライトパワーとミドルパワーとに各々対応する第1傾斜信号S23aと第2傾斜信号S23bとを生成し、これらを用いてレーザダイオードLDの特性を補正する。
【0046】
第1出力部24及び第2出力部25は、第1実施例の出力部22と同様に、加算器45と電圧−電流変換回路46とを備える。これらによって、第1補正信号S24と第2補正信号S25とが生成される。例えば、レーザダイオードLDの出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾斜が急峻になるのであれば、図9に示すようにライトパワーに対応する第1補正信号S24の傾きは、ミドルパワーに対応する第2補正信号S25の傾きより大きくなる。
【0047】
次に、駆動信号生成部30Bは、スイッチ53を追加した点を除いて、図6に示す第1実施例の駆動信号生成回路30と同様である。スイッチ50は、その制御入力端子に供給されるライトパルス信号SPwによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれるライトパルス信号SPwは、トップパルス及びラストパルスの位置を示し、ハイレベルでアクティブとなる。なお、図9に示すように4Tマークに対応する部分はミドルパルスが省略されトップパルスのみが存在する。スイッチ50は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ50は、ライトパルス信号SPwに基づいて第1補正信号S24をスイッチングして、チョッパ化された電流を加算器52へ出力する。この結果、スイッチ50から出力されるライトパルス電流WPiは、図9に示すようにライトパルス信号SPwがアクティブになる期間Taにおいて第1傾斜信号S24をサンプリングしたものとなる。
【0048】
スイッチ53は、その制御入力端子に供給されるミドルパルス信号SPmによってオン・オフが制御される。ストラテジ信号S10に含まれるミドルパルス信号SPmは、ミドルパルスの位置を示しハイレベルでアクティブとなる。スイッチ53は制御入力端子の電圧がハイレベルになると、オン状態となる一方、ローレベルのときオフ状態となる。従って、スイッチ53は、ミドルパルス信号SPmに基づいて第2補正信号S25をスイッチングして、チョッパ化された電流を加算器52へ出力する。この結果、スイッチ53から出力されるミドルパルス電流BPiは、図9に示すようにミドルパルス信号SPmがアクティブになる期間Tbにおいて第2傾斜信号S25をサンプリングしたものとなる。
【0049】
加算器52には、スイッチ50及びスイッチ53の各出力信号の他にバイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器52は、これらの電流を合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図9に示すように、バイアスパワー電流BPi、ライトパルス電流WPi、及びミドルパルス電流MPiを加算したものとなる。
【0050】
この結果、レーザダイオードLDが図9に示すような右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図9に示すレーザ出射波形が得られる。第2実施例によれば、バイアスレベル、ミドルレベル及びライトレベルといった3値で変調した駆動パルスをレーザダイオードLDに供給する場合であっても、第1補正信号S24及び第2補正信号S25を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0051】
<3.第3実施例>
第3実施例は、光ディスク2としてCD−RW又はDVD−RWを用いる。レーザダイオードLDの駆動パルス波形としては、ライトパルスとイレーズパルスにより構成されるマルチパルスタイプのものを想定する。
【0052】
第3実施例に係わる情報記録再生装置Aの概略構成は、図5に示す第1実施例のものと同様である。但し、記録制御部34の詳細な構成が第1実施例と相違する。図10に、第3実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示す。また、図11に、主要構成の各部における波形を示す。
【0053】
ストラテジ情報が、ライトパルスとイレーズパルスからなるマルチパルスの場合には、記録ユニット1を図10に示すように構成することができる。まず、ストラテジ信号生成部10は、ストラテジ信号S10として、ライトパワー信号WP、バイアスパワー信号BP、イレーズパルスのパワーを示すイレーズパワー信号EP、ライトパルス信号SPw、イレーズパルスの位置を示すイレーズパルス信号SPeを生成する。
【0054】
第1傾斜信号生成部26及び第2傾斜信号生成部28は、第1実施例の傾斜信号生成部21と同様に構成されている。第1傾斜信号生成部26の構成部分40A〜44A及び第2傾斜信号生成部27の構成部分40B〜44Bは、図6に示す傾斜信号生成部21の構成部分40〜44に対応している。また、第1出力部27及び第2出力部29は、第1実施例の出力部22と同様に構成されている。第1出力部27の加算器45A及び電圧−電流変換回路46A並びに第2出力部29の加算器45B及び電圧−電流変換回路46Bは、図6に示す出力部45の加算器45B及び電圧−電流変換回路46に対応している。
【0055】
第1傾斜信号生成部26が、記録信号Srのマーク部においてライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号S26を生成すると、第1出力部27は第1傾斜信号S26とライトパワー信号WPとを合成し、これに電圧−電流変換を施して第1補正信号S27を出力する。例えば、図11に示すように、時刻t1及び時刻t4からマーク部が各々開始される場合には、第1補正信号S27は、時刻t1及び時刻t4から各々立ち上がる。また、第1補正信号S27はライトパワー信号WPに相当するライトパワー電流に第1傾斜信号S26に相当する電流を加えたものとなる。
【0056】
次に、第2傾斜信号生成部28は、イレーズパルスがアクティブとなる期間Teにおいてイレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号S28を生成すると、第2出力部29は第2傾斜信号S28とイレーズパワー信号EPとを合成し、これに電圧−電流変換を施して第2補正信号S29を出力する。例えば、図11に示すように、時刻t3から時刻t4までの期間Teにおいてイレーズパルスがアクティブになると、第2補正信号S29は当該期間Teにおいてアクティブとなる。この場合、第2補正信号S29はイレーズパワー信号EPに相当するイレーズパワー電流に第2傾斜信号S28に相当する電流を加えたものとなる。
【0057】
次に、駆動信号生成部30Cは、スイッチ53を追加した点を除いて、図6に示す第1実施例の駆動信号生成回路30と同様である。従って、スイッチ50から出力されるライトパルス電流WPiは、図11に示すようにライトパルス信号SPwがアクティブになる各期間において第1傾斜信号S27をサンプリングしたものとなる。また、スイッチ53から出力されるイレーズパルス電流EPiは、図11に示すようにイレーズパルス信号EPがアクティブになる期間Teにおいて第2傾斜信号S29をサンプリングしたものとなる。
【0058】
加算器52には、スイッチ50及びスイッチ53の各出力信号の他にバイアスパワー信号BPを電圧−電流変換回路51で電流に変換したバイアスパワー電流BPiが供給される。加算器52は、これらの電流を合成して、補正済駆動信号S30を生成する。この補正済駆動信号S30は、図11に示すように、バイアスパワー電流BPi、ライトパルス電流WPi、及びイレーズパルス電流EPiを加算したものとなる。
【0059】
この結果、レーザダイオードLDが右肩下がりの傾斜特性を有するものであっても、その傾斜特性が補正済駆動信号S30によって補正され、図11に示すレーザ出射波形が得られる。第3実施例によれば、バイアスレベル、イレーズレベル及びライトレベルといった3値で変調した駆動パルスをレーザダイオードLDに供給する場合であっても、第1補正信号S27及び第2補正信号S29を用いてレーザダイオードLDの固有の特性を相殺できるように補正済駆動信号S30を生成したので、理想的な記録光を得ることが可能となる。
【0060】
<4.変形例>
(1)上述した各実施例において、レーザダイオードLDは、出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾きが増加するタイプを一例として取り上げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザダイオードLDとして出力パワーが増加する程、レーザ出射波形の傾きが減少するタイプを用いてもよい。例えば、図6に示す第1実施例の構成部分40〜43、図8に示す第2実施例の構成部分40〜43、図10に示す第3実施例の構成部分40A〜43A及び構成部分40B〜43Bの替わりに、図12に示す傾き信号生成部100を用いてもよい。この場合には、スイッチ61がオフ状態になると、定電流源60は、コンデンサ62から矢印の向きに電流が吸い出すので、傾き信号S63の傾斜はマイナスとなる。そして、スイッチ61がオン状態になると、グランドGNDからコンデンサ62へ電荷が充電される。これにより、傾き信号S63の波形は、図13に示すようにグランドレベルGNDを基準として負極性となり、レーザ出射波形の傾きが減少する場合にも、理想的な記録光を得ることができる。
【0061】
(2)上述した第2実施例では、時間的に分割された第1補正信号S24(トップパルス及びラストパルスに対応)と第2補正信号S25(ミドルパルスに対応)とを生成してレーザ出射波形の傾きを補正したが、図14に示すように、レベル方向に分割した第1補正信号S24’と第2補正信号S25’とを合成して補正済駆動信号S30を生成してもよい。この場合は、マーク部の全期間においてミドルパワーに対応する第2補正信号S25’を生成する一方、ライトパルスの位置においてミドルパワーの超過分に相当する第1補正信号S24’を生成し、これらを加算して補正済駆動信号S30を生成すればよい。この場合には、図8に示す記録ユニット1において、ミドルパルス信号SPmの替わりにマーク部の全期間にわたってアクティブとなる記録信号Srを供給すればよい。
【0062】
(3)上述した各実施例又は変形例ではゲインコントロールアンプを用いて傾斜信号を生成したが、定電流源40又は60の電流量を、ライトパワー、ミドルパワー、あるいはイレーズパワーに応じて調整することによって、傾斜信号を生成してもよい。この場合には、ゲインコントロールアンプを省略できるので構成をより簡易にできる。また、電圧―電流変換回路をレーザダイオードLDの直前に設けてもよい。この場合には、電圧―電流変換回路の数を低減することができる。
【0063】
以上説明したように、上述した実施例及び変形例によれば、レーザダイオードLDなどの光源が、出力波形に傾斜特性を有する場合であっても、その傾斜特性と逆の特性を有する補正信号を用いることにより、光源の固有の特性を相殺できる。これにより、そのような固有の特性による影響を排除して正確な情報記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4実施形態にかかる記録ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】第1実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図8】第2実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図10】第3実施例に係る光ピックアップ32及び記録制御部34の主要構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す構成部分の信号波形を示すタイミングチャートである。
【図12】変形例に係る傾き信号生成部100の構成を示すブロック図である。
【図13】図12における記録信号と傾き信号との関係を示すタイミングチャートである。
【図14】第2実施例に対応する変形例に係る信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 記録ユニット
10 ストラテジ信号生成部
20 補正信号生成部
21、23 傾斜信号生成部
22 合成部
24、27 第1出力部
25、29 第2出力部
26 第1傾斜信号生成部
28 第2傾斜信号生成部
30 駆動信号生成部
LD レーザダイオード
Claims (12)
- 入力信号に基づいて、情報記録のための記録光を出射する光源と、
マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成手段と、
前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成手段と、
前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する駆動信号生成手段と、
を備えたことを特徴とする情報記録装置。 - 前記補正信号生成手段は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する傾斜信号を生成する傾斜信号生成部と、
前記傾斜信号と前記記録パワーを示すライトパワー信号とを合成して前記補正信号を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。 - 前記駆動信号生成手段は、前記ストラテジ信号に基づいて前記補正信号をスイッチングして得た信号とバイアスパワーを示すバイアスパワー信号とを合成して前記補正済駆動信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録装置。
- 前記ストラテジ信号は、ライトパルスを示すライトパルス信号とミドルパルスを示すミドルパルス信号とを含み、
前記補正信号生成手段は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号とミドルパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号を生成する傾斜信号生成部と、
前記第1傾斜信号と前記ライトパワーを示すライトパワー信号とを合成して第1補正信号を出力する第1出力部と、
前記第2傾斜信号と前記ミドルパワーを示すミドルパワー信号とを合成して第2補正信号を出力する出力部とを備え、
前記第1補正信号及び前記第2補正信号を前記補正信号として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。 - 前記傾斜信号生成部は、
前記マーク部において所定の傾きを有する傾き信号を生成する傾き信号生成手段と、
前記傾き信号を前記ライトパワーに応じたゲインで増幅して前記第1傾斜信号を生成する第1傾斜信号生成手段と、
前記傾き信号を前記ミドルパワーに応じたゲインで増幅して前記第2傾斜信号を生成する第2傾斜信号生成手段と、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報記録装置。 - 前記駆動信号生成手段は、前記ライトパルス信号に基づいて前記第1補正信号をスイッチングして得た信号と、前記ミドルパルス信号に基づいて前記第2補正信号をスイッチングして得た信号と、バイアスパワーを示すバイアスパワー信号とを合成して前記補正済駆動信号を生成することを特徴とする請求項4又は5に記載の情報記録装置。
- 前記ストラテジ信号は、ライトパルスを示すライトパルス信号とイレーズパルスを示すイレーズパルス信号とを含み、
前記補正信号生成手段は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号を生成する第1傾斜信号生成部と、
前記第1傾斜信号と前記ライトパワーを示すライトパワー信号とを合成して第1補正信号を出力する第1出力部と、
前記イレーズパルス信号がアクティブとなる期間において、イレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号を生成する第2傾斜信号生成部と、
前記第2傾斜信号と前記イレーズパワーを示すイレーズパワー信号とを合成して第2補正信号を出力する出力部とを備え、
前記第1補正信号及び前記第2補正信号を前記補正信号として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。 - 前記駆動信号生成手段は、前記ライトパルス信号に基づいて前記第1補正信号をスイッチングして得た信号と、前記イレーズパルス信号に基づいて前記第2補正信号をスイッチングして得た信号と、バイアスパワーを示すバイアスパワー信号とを合成して前記補正済駆動信号を生成することを特徴とする請求項7に記載の情報記録装置。
- 情報記録のための記録光を出射する光源を備える情報記録装置により実行される情報記録方法において、
マーク部とスペース部とを有する記録信号を、前記マーク部の長さに応じて変調した駆動信号波形の形態を示すストラテジ信号を生成するストラテジ信号生成工程と、
前記記録光の波形レベルの傾斜を相殺するための補正信号を生成する補正信号生成工程と、
前記ストラテジ信号及び前記補正信号に基づいて、前記記録光の波形レベルの傾斜を補正できるように補正済駆動信号を生成し、前記補正済駆動信号を前記入力信号として前記光源へ供給する補正済駆動信号生成工程と、
を備えたことを特徴とする情報記録方法。 - 前記補正信号生成工程は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する傾斜信号を生成する工程と、
前記傾斜信号と前記記録パワーを示すライトパワー信号とを合成して前記補正信号を出力する工程と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報記録方法。 - 前記ストラテジ信号は、ライトパルスを示すライトパルス信号とミドルパルスを示すミドルパルス信号とを含み、
前記補正信号生成工程は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号とミドルパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号を生成する工程と、
前記第1傾斜信号と前記ライトパワーを示すライトパワー信号とを合成して第1補正信号を生成する工程と、
前記第2傾斜信号と前記ミドルパワーを示すミドルパワー信号とを合成して第2補正信号を生成する工程と、
前記第1補正信号及び前記第2補正信号を前記補正信号として出力する工程と、
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報記録装置。 - 前記ストラテジ信号は、ライトパルスを示すライトパルス信号とイレーズパルスを示すイレーズパルス信号とを含み、
前記補正信号生成工程は、
前記記録信号のマーク部において、ライトパワーに応じた傾斜を有する第1傾斜信号を生成する工程と、
前記第1傾斜信号と前記ライトパワーを示すライトパワー信号とを合成して第1補正信号を生成する工程と、
前記イレーズパルス信号がアクティブとなる期間において、イレーズパワーに応じた傾斜を有する第2傾斜信号を生成する工程と、
前記第2傾斜信号と前記イレーズパワーを示すイレーズパワー信号とを合成して第2補正信号を生成する工程と、
前記第1補正信号及び前記第2補正信号を前記補正信号として出力する工程と、
を備えたことを特徴とする請求項9に記載の情報記録方法。
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