JP2004325746A - プロジェクタ用絞り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源の光量を変えるために光路用開口を2段階に変え得る、モータ駆動式でコンパクトな構成のプロジェクタ用絞り装置を提供すること。
【解決手段】外形が略長方形をしている第1地板1と第2地板2は、大きな光路用の開口部1a,2aを有していて、両者の間に収容室を構成している。収容室内に配置されている絞り板3は、小さな光路用の開口部3aを有していて、開口部1a,2aに進退可能になっている。また、駆動アーム9は、収容室内に回転可能に取り付けられていて、自由端に設けられたピン9aを絞り板3の長孔3eに嵌合させている。そして、この駆動アーム9を、収容室外で第1地板1に取り付けられているモータ5が往復回転させることによって、絞り板3を直線的に移動させ、開口部1a,2aに進退させるようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】外形が略長方形をしている第1地板1と第2地板2は、大きな光路用の開口部1a,2aを有していて、両者の間に収容室を構成している。収容室内に配置されている絞り板3は、小さな光路用の開口部3aを有していて、開口部1a,2aに進退可能になっている。また、駆動アーム9は、収容室内に回転可能に取り付けられていて、自由端に設けられたピン9aを絞り板3の長孔3eに嵌合させている。そして、この駆動アーム9を、収容室外で第1地板1に取り付けられているモータ5が往復回転させることによって、絞り板3を直線的に移動させ、開口部1a,2aに進退させるようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタ用の絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプロジェクタにおいては、投影する室内の明るさに対応させて光源の照明光量を変化させたり、投影画像を切り換えるときに一時的に光源の照明光量を減じたりなどするために、液晶パネル,DMD(デジタルマイクロミラーデバイス),フィルムなどと光源との間に絞り装置を配置することが知られており、特に液晶プロジェクタの場合には、そのような絞り装置を配置することによって、液晶パネルの劣化を防止できることも知られている(特許文献1参照)。また、表示画枠が方形をしているなどの理由から、絞り装置によって規制される光路が、円形ではなく、方形となるようにすることも知られている(例えば、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−174910号公報(第2,3頁、図1,2)
【特許文献2】
特開平11−38504号公報(第3頁、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光源の照明光量を調節する絞り装置は、光路の大きさ(開口面積)を種々の大きさに自由に調節できる構成をしていると、汎用性があって好ましい。しかしながら、プロジェクタによっては、大きい光路と小さい光路を切り換えることができるだけでよい場合があるが、そのような要求仕様に対しては、上記のような構成の絞り装置は過剰仕様であって、コストの面からも到底採用することができない。そのため、大きさの異なる二つ光路を選択して使用することの可能な、構成が簡単で低コストな簡易型の絞り装置が要求されている。
【0005】
また、そのような簡易型の絞り装置の場合、大きい方の光路形状は、絞り装置の地板に形成された開口部で規制され、小さい方の光路形状は、その開口部に進退する絞り板(絞り羽根)に形成された開口部で規制されるのが普通であるが、この種の絞り装置は、比較的小型のプロジェクタに用いられることから、プロジェクタ内での配置スペースに制約を受け、絞り板が、大きい光路を規制している開口部から退避するとき、一方方向へ直線的に退避し、その退避スペースが最小限で済むような構成であることが要求されている。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、小さい光路を規制する開口部を形成している絞り板を、地板に形成された大きい光路を規制する開口部から一方方向へ直線的に退避させるようにした絞り装置であって、構成が簡単で低コスト化が可能であり、しかも絞り板の退避スペースが小さくて済むプロジェクタ用絞り装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のプロジェクタ用絞り装置は、各々の外形が略同じ大きさの略長方形をしていて両者の間に収容室を構成しておりそれらの長手方向の略半分に相当する第1領域に大きい光路用の開口部を形成している二つの地板と、前記第1領域と略同じ形状をしていてその略中央部には小さな光路用の開口部を有しており前記第1領域と残り約半分の第2領域との間を前記収容室内で移動可能に配置されている絞り板と、前記第2領域において前記二つの地板の一方に取り付けられている往復回転可能なモータと、前記第2領域において一端を前記二つの地板の一方に取り付けられていて他端を前記絞り板にピン・スロット結合しており前記モータによって往復回転させられる駆動アームと、を備えているようにする。
【0008】
その場合、前記二つの地板の少なくとも一方には、外形を規制する二つの長辺に沿って、前記絞り板のガイド部が形成されていることが好ましい。また、前記モータが、前記二つの地板の一方に対し、前記収容室外の面に取り付けられているようにすると、モータの修理・交換が容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、図1は大きい光路用開口の選択状態を示したものであり、図2は小さい光路用開口の選択状態を示したものである。先ず、本実施例の構成を説明する。第1地板1と第2地板2とは、外形形状と大きさが略同じであって、長方形に近い形状をしているが、図1においては、第1地板1の左側の一部を切除して示してある。そして、それらの地板1,2は、所定の間隔を空けて相互に取り付けられており、それらの間を、後述する絞り板3の収容室としている。
【0010】
また、二つの地板1,2は、それらの長手方向、即ち上下方向の上側約半分の領域に、正方形をした開口部1a,2aを有しており、それらを重ねて配置することにより、大きい光路用開口を規制している。但し、開口部1a,2aの大きさを若干異なるようにし、小さい方の開口部によって、大きい光路用開口を規制するようにしてもよい。そして、第1地板1には、左右両側に、第2地板2よりも幅が小さくなるようにして、ガイド部1b,1cが形成されているが、ガイド部1bは、ガイド部1cよりも長く、下の方まで形成されている。他方、第2地板2には、下側約半分の領域に、円弧状をした長孔2bが形成されている。
【0011】
二つの地板1,2の間に構成された収容室には、絞り板3が配置されている。この絞り板3は、地板1,2の約半分の大きさの方形をしており、略中央には、小さい光路用開口を規制する正方形の開口部3aを有している。また、絞り板3の左辺近傍には二つのピン3b,3cが設けられ、右辺近傍には一つのピン3dが設けられているが、これらのピン3b,3c,3dは、絞り板3が上下方向へ移動するとき、第1地板1のガイド部1b,1cに摺接するようになっている。更に、絞り板3の下方位置には、下辺に沿って、直線状の長孔3eが形成されている。
【0012】
第1地板1には、軸1d,1e,1f,1g,1h,1iが立設されている。このうち、軸1d,1e,1f,1g,1hは収容室外に立設されているが、軸1iは収容室の内外に立設されている。また、第1地板1には円弧状の長孔1jも形成されている。上記の軸1d,1e,1f,1gの先端には、取付板4が、第1地板1と平行になるようにして所定の間隔を空けて取り付けられている。そして、この取付板4の手前側の面、即ち第1地板1とは反対の面には、図示していない手段によって往復回転可能なモータ5が取り付けられているが、その出力軸は、取付板4と第1地板1との間に突き出ていて、そこに出力歯車6が取り付けられている。
【0013】
取付板4と第1地板1との間において、2段歯車7が軸1hに回転可能に取り付けられ、扇形歯車8が軸1iに回転可能に取り付けられており、出力歯車6の回転が減速されて扇形歯車8に伝達されるようになっている。また、収容室内において、駆動アーム9が、その一端を軸1iに回転可能に取り付けられており、他端に設けられたピン9aを、絞り板3の長孔3eと、第2地板2の長孔2bに嵌合させ、ピン・スロット結合をしている。そして、この駆動アーム9と上記の扇形歯車8とは、第1地板1の長孔1jを貫通している軸状の連結部材10によって連結され、一体的に回転するようになっている。
【0014】
次に、本実施例の作動を説明する。図1は、絞り板3が、地板1,2の約下半分の領域に退避していて、開口部1a(2a)が全開になっている状態、即ち大きい光路が形成されている状態を示したものである。この状態において、光源の照明光量を弱くしたい場合には、モータ5を時計方向へ回転させ、出力歯車6,2段歯車7を介して扇形歯車8を時計方向へ回転させる。そのため、駆動アーム9が扇形歯車8と共に時計方向へ回転させられ、ピン9aによって絞り板3を上方へ移動させる。このとき、絞り板3は、ピン3b,3c,3dが第1地板1のガイド部1b,1cに案内されて移動するので、上方へスムースに直進させられ、開口部1a(2a)内に進入していく。
【0015】
そして、絞り板3の開口部3aが地板1,2の開口部1a(2a)の中央位置に達すると、モータ5が停止し、図2に示す状態となる。このように、本実施例のおいては、モータ5が停止することによって絞り板3も停止するするようになっているが、絞り板3は、連結ピン10が長孔1jの上端に当接することによって停止したり、適宜なストッパに直接当接して停止するようにしても差し支えない。それらの場合には、絞り板3が停止してからモータ5への通電が断たれることになる。尚、図2に示されている二点鎖線は、本実施例の説明には関係のないものであって、後記する本実施例の変形例を説明するためのものである。
【0016】
図2の状態において、光源の照明光量を強くしたい場合には、モータ5を反時計方向へ回転させる。それによって、出力歯車6,2段歯車7を介して、扇形歯車8と駆動アーム9が反時計方向へ回転させられ、絞り板3は、そのピン3b,3c,3dが第1地板1のガイド部1b,1cに案内されて、下方へ直進させられる。そして、絞り板3が地板1,2の開口部1a(2a)から完全に退避し、図1の状態に達すると、モータ5が停止する。このときにも、本実施例の場合は、モータ5が停止することによって絞り板3が停止するが、連結ピン10が長孔1jの下端に当接して停止するようにしたり、絞り板3が適宜なストッパに直接当接して停止するようにしても差し支えない。
【0017】
以上の説明からも分かるように、本実施例は、絞り板3が、開口部1a(2a)から一方方向にだけ直進して退避する構成をしていて、退避スペース(格納スペース)が極めて小さくて済み、且つ地板1,2の大きさも絞り板3の約2倍で済むという特徴がある。また、絞り板3の移動を案内するための構成も複雑にせず、第1地板1の端面を利用しており且つ絞り板3の左右寸法内で行っているので、ガイド部の構成によって地板1,2の左右寸法が大きくならないという特徴がある。
【0018】
尚、実施例の場合には、モータ5が取付板4に取り付けられているが、モータの構成によっては、第1地板1に直接取り付けるようにしてもよい。また、実施例の場合には、モータ5を第1地板1側に取り付けているが、第2地板2側に取り付けても差し支えない。また、本実施例の場合、モータ5や歯車6,7,8が収容室の外に取り付けられているが、取付板4を設ける代わりに、絞り加工などによって第1地板1の一部を変形させ、それらを第1地板1と第2地板2との間に取り付けるようにしても差し支えない。
【0019】
また、実施例においては、駆動アーム9が収容室内に配置されているが、第1地板1の外側において軸1iに取り付けるようにしてもよい。但し、その場合には、長孔1jは無くてもよくなるが、長孔2bと同じ形状の長孔を第1地板1にも形成する必要がある。また、そのように、駆動アーム9を収容室外に取り付けるようにした場合には、地板1,2の下辺の右側をカットし、上辺の長さと同じにすることによって、外形を完全な長方形にすることができる。そして、その場合には、駆動アーム9の回転軸の位置は、第1地板1の下約半分の方形領域における四隅の何れか1箇所になるが、その回転軸は収容室外にあるので、絞り板3の移動には影響を与えない。但し、その場合には、駆動アーム9の作動角度は約90度になる。尚、モータ5や歯車7,8の取付位置は、下約半分の領域であれば、どこでもよいことは言うまでもない。
【0020】
更に、実施例においては、絞り板3に形成されている開口部3aが正方形であるが、本発明は、図2において二点鎖線Aで示したような円形にすることを妨げないし、地板1,2の開口部1a,2aも、図2において二点鎖線Bで示したような円形にしてもよい。即ち、開口部1a,2aと開口部3aとの両方を円形にしてもよいし、何れか一方だけを円形にしてもよいということである。更に、開口部1a,2aと開口部3aとの両方を長方形としたり、何れか一方を長方形とするようにしても差し支えない。そして、開口部1a,2aの形状を二点鎖線Bのような円形にした場合は、絞り板3の外形形状を二点鎖線Cのようにして、蒲鉾型にすることが可能になるから、その場合には、地板1,2の上方二隅の外形を、二点鎖線D,Eで示すようにした欠落形状にすることが可能である。また、その場合、一隅だけを欠落形状にしてもよいことは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、小さい光路を規制する開口部を形成している絞り板を、地板に形成された大きい光路を規制する開口部から一方方向へ直線的に退避させるようにし、地板の外形が絞り板の約2倍で済むようにしたから、絞り装置がコンパクトに構成され、小型のプロジェクタに用いて極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】大きい光路用開口の選択状態を示した実施例の正面図である。
【図2】小さい光路用開口の選択状態をを示した実施例の正面図である。
【符号の説明】
1 第1地板
1a,2a,3a 開口部
1b,1c ガイド部
1d,1e,1f,1g,1h,1i 軸
2 第2地板
1j,2b,3e 長孔
3 絞り板
3b,3c,3d,9a ピン
4 取付板
5 モータ
6 出力歯車
7 2段歯車
8 扇形歯車
9 駆動アーム
10 連結部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタ用の絞り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプロジェクタにおいては、投影する室内の明るさに対応させて光源の照明光量を変化させたり、投影画像を切り換えるときに一時的に光源の照明光量を減じたりなどするために、液晶パネル,DMD(デジタルマイクロミラーデバイス),フィルムなどと光源との間に絞り装置を配置することが知られており、特に液晶プロジェクタの場合には、そのような絞り装置を配置することによって、液晶パネルの劣化を防止できることも知られている(特許文献1参照)。また、表示画枠が方形をしているなどの理由から、絞り装置によって規制される光路が、円形ではなく、方形となるようにすることも知られている(例えば、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−174910号公報(第2,3頁、図1,2)
【特許文献2】
特開平11−38504号公報(第3頁、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光源の照明光量を調節する絞り装置は、光路の大きさ(開口面積)を種々の大きさに自由に調節できる構成をしていると、汎用性があって好ましい。しかしながら、プロジェクタによっては、大きい光路と小さい光路を切り換えることができるだけでよい場合があるが、そのような要求仕様に対しては、上記のような構成の絞り装置は過剰仕様であって、コストの面からも到底採用することができない。そのため、大きさの異なる二つ光路を選択して使用することの可能な、構成が簡単で低コストな簡易型の絞り装置が要求されている。
【0005】
また、そのような簡易型の絞り装置の場合、大きい方の光路形状は、絞り装置の地板に形成された開口部で規制され、小さい方の光路形状は、その開口部に進退する絞り板(絞り羽根)に形成された開口部で規制されるのが普通であるが、この種の絞り装置は、比較的小型のプロジェクタに用いられることから、プロジェクタ内での配置スペースに制約を受け、絞り板が、大きい光路を規制している開口部から退避するとき、一方方向へ直線的に退避し、その退避スペースが最小限で済むような構成であることが要求されている。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、小さい光路を規制する開口部を形成している絞り板を、地板に形成された大きい光路を規制する開口部から一方方向へ直線的に退避させるようにした絞り装置であって、構成が簡単で低コスト化が可能であり、しかも絞り板の退避スペースが小さくて済むプロジェクタ用絞り装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のプロジェクタ用絞り装置は、各々の外形が略同じ大きさの略長方形をしていて両者の間に収容室を構成しておりそれらの長手方向の略半分に相当する第1領域に大きい光路用の開口部を形成している二つの地板と、前記第1領域と略同じ形状をしていてその略中央部には小さな光路用の開口部を有しており前記第1領域と残り約半分の第2領域との間を前記収容室内で移動可能に配置されている絞り板と、前記第2領域において前記二つの地板の一方に取り付けられている往復回転可能なモータと、前記第2領域において一端を前記二つの地板の一方に取り付けられていて他端を前記絞り板にピン・スロット結合しており前記モータによって往復回転させられる駆動アームと、を備えているようにする。
【0008】
その場合、前記二つの地板の少なくとも一方には、外形を規制する二つの長辺に沿って、前記絞り板のガイド部が形成されていることが好ましい。また、前記モータが、前記二つの地板の一方に対し、前記収容室外の面に取り付けられているようにすると、モータの修理・交換が容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、図1は大きい光路用開口の選択状態を示したものであり、図2は小さい光路用開口の選択状態を示したものである。先ず、本実施例の構成を説明する。第1地板1と第2地板2とは、外形形状と大きさが略同じであって、長方形に近い形状をしているが、図1においては、第1地板1の左側の一部を切除して示してある。そして、それらの地板1,2は、所定の間隔を空けて相互に取り付けられており、それらの間を、後述する絞り板3の収容室としている。
【0010】
また、二つの地板1,2は、それらの長手方向、即ち上下方向の上側約半分の領域に、正方形をした開口部1a,2aを有しており、それらを重ねて配置することにより、大きい光路用開口を規制している。但し、開口部1a,2aの大きさを若干異なるようにし、小さい方の開口部によって、大きい光路用開口を規制するようにしてもよい。そして、第1地板1には、左右両側に、第2地板2よりも幅が小さくなるようにして、ガイド部1b,1cが形成されているが、ガイド部1bは、ガイド部1cよりも長く、下の方まで形成されている。他方、第2地板2には、下側約半分の領域に、円弧状をした長孔2bが形成されている。
【0011】
二つの地板1,2の間に構成された収容室には、絞り板3が配置されている。この絞り板3は、地板1,2の約半分の大きさの方形をしており、略中央には、小さい光路用開口を規制する正方形の開口部3aを有している。また、絞り板3の左辺近傍には二つのピン3b,3cが設けられ、右辺近傍には一つのピン3dが設けられているが、これらのピン3b,3c,3dは、絞り板3が上下方向へ移動するとき、第1地板1のガイド部1b,1cに摺接するようになっている。更に、絞り板3の下方位置には、下辺に沿って、直線状の長孔3eが形成されている。
【0012】
第1地板1には、軸1d,1e,1f,1g,1h,1iが立設されている。このうち、軸1d,1e,1f,1g,1hは収容室外に立設されているが、軸1iは収容室の内外に立設されている。また、第1地板1には円弧状の長孔1jも形成されている。上記の軸1d,1e,1f,1gの先端には、取付板4が、第1地板1と平行になるようにして所定の間隔を空けて取り付けられている。そして、この取付板4の手前側の面、即ち第1地板1とは反対の面には、図示していない手段によって往復回転可能なモータ5が取り付けられているが、その出力軸は、取付板4と第1地板1との間に突き出ていて、そこに出力歯車6が取り付けられている。
【0013】
取付板4と第1地板1との間において、2段歯車7が軸1hに回転可能に取り付けられ、扇形歯車8が軸1iに回転可能に取り付けられており、出力歯車6の回転が減速されて扇形歯車8に伝達されるようになっている。また、収容室内において、駆動アーム9が、その一端を軸1iに回転可能に取り付けられており、他端に設けられたピン9aを、絞り板3の長孔3eと、第2地板2の長孔2bに嵌合させ、ピン・スロット結合をしている。そして、この駆動アーム9と上記の扇形歯車8とは、第1地板1の長孔1jを貫通している軸状の連結部材10によって連結され、一体的に回転するようになっている。
【0014】
次に、本実施例の作動を説明する。図1は、絞り板3が、地板1,2の約下半分の領域に退避していて、開口部1a(2a)が全開になっている状態、即ち大きい光路が形成されている状態を示したものである。この状態において、光源の照明光量を弱くしたい場合には、モータ5を時計方向へ回転させ、出力歯車6,2段歯車7を介して扇形歯車8を時計方向へ回転させる。そのため、駆動アーム9が扇形歯車8と共に時計方向へ回転させられ、ピン9aによって絞り板3を上方へ移動させる。このとき、絞り板3は、ピン3b,3c,3dが第1地板1のガイド部1b,1cに案内されて移動するので、上方へスムースに直進させられ、開口部1a(2a)内に進入していく。
【0015】
そして、絞り板3の開口部3aが地板1,2の開口部1a(2a)の中央位置に達すると、モータ5が停止し、図2に示す状態となる。このように、本実施例のおいては、モータ5が停止することによって絞り板3も停止するするようになっているが、絞り板3は、連結ピン10が長孔1jの上端に当接することによって停止したり、適宜なストッパに直接当接して停止するようにしても差し支えない。それらの場合には、絞り板3が停止してからモータ5への通電が断たれることになる。尚、図2に示されている二点鎖線は、本実施例の説明には関係のないものであって、後記する本実施例の変形例を説明するためのものである。
【0016】
図2の状態において、光源の照明光量を強くしたい場合には、モータ5を反時計方向へ回転させる。それによって、出力歯車6,2段歯車7を介して、扇形歯車8と駆動アーム9が反時計方向へ回転させられ、絞り板3は、そのピン3b,3c,3dが第1地板1のガイド部1b,1cに案内されて、下方へ直進させられる。そして、絞り板3が地板1,2の開口部1a(2a)から完全に退避し、図1の状態に達すると、モータ5が停止する。このときにも、本実施例の場合は、モータ5が停止することによって絞り板3が停止するが、連結ピン10が長孔1jの下端に当接して停止するようにしたり、絞り板3が適宜なストッパに直接当接して停止するようにしても差し支えない。
【0017】
以上の説明からも分かるように、本実施例は、絞り板3が、開口部1a(2a)から一方方向にだけ直進して退避する構成をしていて、退避スペース(格納スペース)が極めて小さくて済み、且つ地板1,2の大きさも絞り板3の約2倍で済むという特徴がある。また、絞り板3の移動を案内するための構成も複雑にせず、第1地板1の端面を利用しており且つ絞り板3の左右寸法内で行っているので、ガイド部の構成によって地板1,2の左右寸法が大きくならないという特徴がある。
【0018】
尚、実施例の場合には、モータ5が取付板4に取り付けられているが、モータの構成によっては、第1地板1に直接取り付けるようにしてもよい。また、実施例の場合には、モータ5を第1地板1側に取り付けているが、第2地板2側に取り付けても差し支えない。また、本実施例の場合、モータ5や歯車6,7,8が収容室の外に取り付けられているが、取付板4を設ける代わりに、絞り加工などによって第1地板1の一部を変形させ、それらを第1地板1と第2地板2との間に取り付けるようにしても差し支えない。
【0019】
また、実施例においては、駆動アーム9が収容室内に配置されているが、第1地板1の外側において軸1iに取り付けるようにしてもよい。但し、その場合には、長孔1jは無くてもよくなるが、長孔2bと同じ形状の長孔を第1地板1にも形成する必要がある。また、そのように、駆動アーム9を収容室外に取り付けるようにした場合には、地板1,2の下辺の右側をカットし、上辺の長さと同じにすることによって、外形を完全な長方形にすることができる。そして、その場合には、駆動アーム9の回転軸の位置は、第1地板1の下約半分の方形領域における四隅の何れか1箇所になるが、その回転軸は収容室外にあるので、絞り板3の移動には影響を与えない。但し、その場合には、駆動アーム9の作動角度は約90度になる。尚、モータ5や歯車7,8の取付位置は、下約半分の領域であれば、どこでもよいことは言うまでもない。
【0020】
更に、実施例においては、絞り板3に形成されている開口部3aが正方形であるが、本発明は、図2において二点鎖線Aで示したような円形にすることを妨げないし、地板1,2の開口部1a,2aも、図2において二点鎖線Bで示したような円形にしてもよい。即ち、開口部1a,2aと開口部3aとの両方を円形にしてもよいし、何れか一方だけを円形にしてもよいということである。更に、開口部1a,2aと開口部3aとの両方を長方形としたり、何れか一方を長方形とするようにしても差し支えない。そして、開口部1a,2aの形状を二点鎖線Bのような円形にした場合は、絞り板3の外形形状を二点鎖線Cのようにして、蒲鉾型にすることが可能になるから、その場合には、地板1,2の上方二隅の外形を、二点鎖線D,Eで示すようにした欠落形状にすることが可能である。また、その場合、一隅だけを欠落形状にしてもよいことは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、小さい光路を規制する開口部を形成している絞り板を、地板に形成された大きい光路を規制する開口部から一方方向へ直線的に退避させるようにし、地板の外形が絞り板の約2倍で済むようにしたから、絞り装置がコンパクトに構成され、小型のプロジェクタに用いて極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】大きい光路用開口の選択状態を示した実施例の正面図である。
【図2】小さい光路用開口の選択状態をを示した実施例の正面図である。
【符号の説明】
1 第1地板
1a,2a,3a 開口部
1b,1c ガイド部
1d,1e,1f,1g,1h,1i 軸
2 第2地板
1j,2b,3e 長孔
3 絞り板
3b,3c,3d,9a ピン
4 取付板
5 モータ
6 出力歯車
7 2段歯車
8 扇形歯車
9 駆動アーム
10 連結部材
Claims (3)
- 各々の外形が略同じ大きさの略長方形をしていて両者の間に収容室を構成しておりそれらの長手方向の略半分に相当する第1領域に大きい光路用の開口部を形成している二つの地板と、前記第1領域と略同じ形状をしていてその略中央部には小さな光路用の開口部を有しており前記第1領域と残り約半分の第2領域との間を前記収容室内で移動可能に配置されている絞り板と、前記第2領域において前記二つの地板の一方に取り付けられている往復回転可能なモータと、前記第2領域において一端を前記二つの地板の一方に取り付けられていて他端を前記絞り板に連結しており前記モータによって往復回転させられる駆動アームと、を備えていることを特徴とするプロジェクタ用絞り装置。
- 前記二つの地板の少なくとも一方には、外形を規制する二つの長辺に沿って、前記絞り板のガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ用絞り装置。
- 前記モータが、前記二つの地板の一方に対し、前記収容室外の面に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクタ用絞り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003119790A JP2004325746A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | プロジェクタ用絞り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003119790A JP2004325746A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | プロジェクタ用絞り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004325746A true JP2004325746A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33498918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003119790A Pending JP2004325746A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | プロジェクタ用絞り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004325746A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100653248B1 (ko) * | 2005-06-23 | 2006-12-01 | 삼성전기주식회사 | 광량 조절 장치 |
KR100653066B1 (ko) | 2005-08-18 | 2006-12-01 | 삼성전자주식회사 | 영상처리장치 및 영상처리방법 |
JP2010061052A (ja) * | 2008-09-08 | 2010-03-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 開閉扉付き電子機器 |
JP2010066419A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Sanyo Electric Co Ltd | 開閉扉付き電子機器 |
-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003119790A patent/JP2004325746A/ja active Pending
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