JP2004322609A - 型締装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、固定ダイと移動ダイとの平行度を高精度に調整できる型締装置を提供することにある。
【解決手段】固定金型3を取付けた固定ダイ1と、この固定ダイ1にタイバー5を介して移動金型4を取付け、前記固定金型3に対して進退自在な移動ダイ2と、この移動ダイ2を前記タイバー5上において進退させる複数のボールねじ22及びこのボールねじ22を駆動する複数のサーボモータ17a,17bとからなる型締装置において、前記固定ダイ1と前記移動ダイ2との平行度を前記ボールねじ22及びこのボールねじ22を個別に駆動するサーボモータ17a,17bで調整することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】固定金型3を取付けた固定ダイ1と、この固定ダイ1にタイバー5を介して移動金型4を取付け、前記固定金型3に対して進退自在な移動ダイ2と、この移動ダイ2を前記タイバー5上において進退させる複数のボールねじ22及びこのボールねじ22を駆動する複数のサーボモータ17a,17bとからなる型締装置において、前記固定ダイ1と前記移動ダイ2との平行度を前記ボールねじ22及びこのボールねじ22を個別に駆動するサーボモータ17a,17bで調整することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、射出成形用金型に溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機等の型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形用金型に溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機等の型締装置は、固定金型を取付けた固定ダイと、この固定ダイに平行する複数本のタイバーを介して移動金型を取付け、固定金型に対して進退自在な移動ダイとを備えている。
【0003】
固定ダイにはタイバーを進退させる油圧型締シリンダ及びタイバーを軸方向に進退させるタイバースライド用サーボモータを備えている。また、移動ダイは、型開閉用サーボモータとこのサーボモータによって駆動するボールねじによってタイバー上において進退され、移動ダイは所定位置において型締用ハーフナットによってタイバーに係止される。そして、射出プレス工程で、前記油圧型締シリンダを駆動して固定金型と移動金型とをプレスするようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−296739号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示すように、型開閉用サーボモータとボールねじによって移動ダイをタイバーを案内として進退移動させているが、固定ダイに対して移動ダイが平行度を保って進退移動するとは限らない。型締装置を構成する部品の製造上の寸法公差、組立て精度によって固定ダイに対して移動ダイの平行度が保てない場合もある。
【0006】
固定ダイに対して移動ダイの平行度が保てないまま、固定金型と移動金型とを型閉めすると、固定金型と移動金型とが噛み合ってしまったり、両者間に隙間ができてしまうことがある。
【0007】
従って、金型に傷を付ける原因となり、また、固定金型と移動金型との間に隙間ができたまま金型に溶融樹脂を射出して成形した場合、溶融樹脂が漏れたり、成形品の寸法精度にバラツキができ、高精度の成形品を成形することができない。
【0008】
そこで、従来においては、固定ダイと移動ダイとの平行度を確保するために、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることが試みられているが、コストアップの原因となっている。
【0009】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、移動ダイを進退させるボールねじ及びこのボールねじを駆動するサーボモータによって固定ダイと移動ダイとの平行度を調整することができ、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、コストダウンを図ることができる型締装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述した目的を達成するために、請求項1は、固定金型を取付けた固定ダイと、この固定ダイにタイバーを介して移動金型を取付け、前記固定金型に対して進退自在な移動ダイと、この移動ダイを前記タイバー上において進退させる複数のボールねじ及びこのボールねじを駆動する複数のサーボモータとからなる型締装置において、前記固定ダイと前記移動ダイとの平行度を前記ボールねじ及びこのボールねじを個別に駆動するサーボモータで調整することを特徴とする。
【0011】
請求項2は、請求項1の前記ボールねじは、ねじ軸とナットからなり、ナットは前記移動ダイに設けられ、前記固定ダイに設けられたサーボモータによって回転するねじ軸と螺合されることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、複数のサーボモータを同期駆動して型閉じ動作を行う。このとき、固定ダイに対して移動ダイが平行に保たれていない場合、各サーボモータを個別に駆動して移動ダイを進退させることにより、固定ダイに対して移動ダイの平行度を保つ制御を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は射出成形機の型締装置の縦断側面図である。図中、1は固定ダイであり、2は移動ダイである。固定ダイ1には固定金型3が取付けられ、移動ダイ2には固定金型3に対して対向する移動金型4が取付けられている。固定ダイ1には複数本のタイバー5が突出して設けられ、これらタイバー5上を移動ダイ2が進退自在に移動するようになっている。
【0015】
固定金型3には射出成形機(図示しない)の射出ノズル6と接合するノズルタッチ面7が設けられ、このノズルタッチ面7は樹脂通路8を介して固定金型3と移動金型4との間に設けられたキャビティ9と連通している。また、固定ダイ1には射出ノズル6が進退可能に開口する開口部10が設けられている。
【0016】
前記固定ダイ1のタイバー5との結合部には油圧型締シリンダ11が設けられている。この油圧型締シリンダ11にはタイバー5の基端部に一体に設けられたピストン部12が嵌挿され、油圧型締シリンダ11の内部はピストン部12を挟んで型締め側室13aと型開き側室13bとに区画されている。
【0017】
前記タイバー5は移動ダイ2を貫通して突出しており、このタイバー5の外周面にはねじ山または環状溝からなる係合溝5aが設けられている。さらに、移動ダイ2の背面側には開閉シリンダ14によって開閉し、タイバー5の係合溝5aと係脱する型締用ハーフナット15が設けられている。
【0018】
さらに、固定ダイ1にはブラケット16を介して複数の型開閉用サーボモータ(以下、単にサーボモータという)17a,17bが設けられている。このサーボモータ17a,17bの回転軸18にはカップリング19を介してねじ軸20が設けられている。ねじ軸20にはナット21が螺合され、ボールねじ22が構成されている。
【0019】
ボールねじ22のナット21はブラケット23を介して移動ダイ2に固定されている。従って、サーボモータ17a,17bの駆動によってねじ軸20が回転することにより、ナット21を介して移動ダイ2が固定ダイ1に対して進退し、固定金型3に対して移動金型4が型開閉するようになっている。
【0020】
次に、前述のように構成された射出成形機の型締装置の作用について説明する。固定金型3と移動金型4の取付け及び型厚調整作業時は開閉シリンダ14によって型締用ハーフナット15とタイバー5の係合溝5aとは噛み合い関係は解除されている。
【0021】
次に、各サーボモータ17a,17bを同期駆動して型閉じ動作を行う。このとき、固定ダイ1に対して移動ダイ2が平行に保たれていない場合、各サーボモータ17a,17bを個別に駆動して移動ダイ2を進退させることにより、固定ダイ1に対して移動ダイ2の平行度を保つ制御を行う。
【0022】
例えば、図2に示すように、固定ダイ1に対して移動ダイ2が上方へ傾斜(θ)し、固定ダイ1と移動ダイ2との平行度が保たれていない場合、上部のサーボモータ17aを駆動して移動ダイ2を固定ダイ1側へ前進させ、逆に下部のサーボモータ17bを駆動して移動ダイ2を固定ダイ1から後退させる制御を行って固定ダイ1と移動ダイ2との平行度を調整する。
【0023】
そして、図3に示すように、固定ダイ1と移動ダイ2との平行度を保った後、開閉シリンダ14によって型締用ハーフナット15を閉じると、タイバー5の係合溝5aと噛み合ってタイバー5に対して移動ダイ2が係合状態となる。
【0024】
次に、サーボモータ17a,17bを駆動して移動ダイ2を前進させ、固定金型3と移動金型4とを型閉めした後、油圧型締シリンダ11の型締め側室13aに圧油を導入し、ピストン部12を後退させることにより、タイバー5を介して移動ダイ2を前進移動させ、型締・射出プレス動作に入る。
【0025】
固定金型3と移動金型4とが型締された後、射出成形機の射出ノズル6から発泡材を含む溶融樹脂を射出すると、溶融樹脂は樹脂通路8を介してキャビティ9に充填され、保圧及び冷却工程を経て成形品が成形される。
【0026】
成形品の成形後、型開工程に入り、油圧型締シリンダ11の型開き側室13bの圧油を導入する一方、サーボモータ17が駆動し、ボールねじ22によって移動ダイ2を前進(図中左方向)させると、固定金型3と移動金型4とが型開きし、成形品を取り出すことができる。また、型開き中に型締用ハーフナット15とタイバー5の係合溝5aとの噛み合いを解除する。
【0027】
前述したように、固定ダイ1に対して移動ダイ2が平行に保たれていない場合、移動ダイ2を進退駆動して型開閉を行う各サーボモータ17a,17bを個別に駆動して移動ダイ2を進退させることにより、固定ダイ1に対して移動ダイ2の平行度を保つ制御を行う。従って、型閉め時に固定金型3と移動金型4が噛み合ったり、両者間に隙間が生じることはなく、固定金型3と移動金型4が高精度に接合する。従って、型締装置の構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、型開閉を行うサーボモータ17a,17bによって調整できるため、コストダウンを図ることができる。
【0028】
なお、前記第1の実施形態においては、固定ダイ1側にサーボモータ17を設け、移動ダイ2側にボールねじ22のナット21を設けたが、移動ダイ2側にサーボモータ17a,17bを設け、固定ダイ1側にボールねじ22のナット21を設けてもよい。
【0029】
また、サーボモータ17a,17bの回転軸18にカップリング19を介してねじ軸20を連結したが、図4及び図5に示す変形例のように構成してもよい。すなわち、図4は、サーボモータ17aの回転軸18に駆動プーリ25が設けられている。ボールねじ22のねじ軸20には従動プーリ26が設けられている。そして、駆動プーリ25と従動プーリ26との間にはベルト27が掛け渡され、回転軸18の回転がねじ軸20に伝達されるようになっている。
【0030】
図5は、サーボモータ17aの回転軸18に駆動ギア28が設けられている。ボールねじ22のねじ軸20には従動ギア29が設けられている。そして、駆動ギア28と従動ギア29とは噛合され、回転軸18の回転が減速してねじ軸20に伝達されるようになっている。
【0031】
なお、射出成形機の型締装置について説明したが、例えば、ダイカストマシーンやプレス機等においても同様に適用できる。
【0032】
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合わせてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、移動ダイを進退させるボールねじ及びこのボールねじを駆動するサーボモータによって固定ダイと移動ダイとの平行度を調整することができ、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図2】同実施形態の作用を説明するための射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図3】同実施形態の作用を説明するための射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図4】同実施形態の変形例を示すサーボモータとボールねじの側面図。
【図5】同実施形態の変形例を示すサーボモータとボールねじの側面図。
【符号の説明】
1…固定ダイ、2…移動ダイ、3…固定金型、4…移動金型、5…タイバー、11…油圧型締シリンダ、17a,17b…サーボモータ(型開閉用サーボモータ)、22…ボールねじ
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、射出成形用金型に溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機等の型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形用金型に溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機等の型締装置は、固定金型を取付けた固定ダイと、この固定ダイに平行する複数本のタイバーを介して移動金型を取付け、固定金型に対して進退自在な移動ダイとを備えている。
【0003】
固定ダイにはタイバーを進退させる油圧型締シリンダ及びタイバーを軸方向に進退させるタイバースライド用サーボモータを備えている。また、移動ダイは、型開閉用サーボモータとこのサーボモータによって駆動するボールねじによってタイバー上において進退され、移動ダイは所定位置において型締用ハーフナットによってタイバーに係止される。そして、射出プレス工程で、前記油圧型締シリンダを駆動して固定金型と移動金型とをプレスするようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−296739号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示すように、型開閉用サーボモータとボールねじによって移動ダイをタイバーを案内として進退移動させているが、固定ダイに対して移動ダイが平行度を保って進退移動するとは限らない。型締装置を構成する部品の製造上の寸法公差、組立て精度によって固定ダイに対して移動ダイの平行度が保てない場合もある。
【0006】
固定ダイに対して移動ダイの平行度が保てないまま、固定金型と移動金型とを型閉めすると、固定金型と移動金型とが噛み合ってしまったり、両者間に隙間ができてしまうことがある。
【0007】
従って、金型に傷を付ける原因となり、また、固定金型と移動金型との間に隙間ができたまま金型に溶融樹脂を射出して成形した場合、溶融樹脂が漏れたり、成形品の寸法精度にバラツキができ、高精度の成形品を成形することができない。
【0008】
そこで、従来においては、固定ダイと移動ダイとの平行度を確保するために、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることが試みられているが、コストアップの原因となっている。
【0009】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、移動ダイを進退させるボールねじ及びこのボールねじを駆動するサーボモータによって固定ダイと移動ダイとの平行度を調整することができ、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、コストダウンを図ることができる型締装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述した目的を達成するために、請求項1は、固定金型を取付けた固定ダイと、この固定ダイにタイバーを介して移動金型を取付け、前記固定金型に対して進退自在な移動ダイと、この移動ダイを前記タイバー上において進退させる複数のボールねじ及びこのボールねじを駆動する複数のサーボモータとからなる型締装置において、前記固定ダイと前記移動ダイとの平行度を前記ボールねじ及びこのボールねじを個別に駆動するサーボモータで調整することを特徴とする。
【0011】
請求項2は、請求項1の前記ボールねじは、ねじ軸とナットからなり、ナットは前記移動ダイに設けられ、前記固定ダイに設けられたサーボモータによって回転するねじ軸と螺合されることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、複数のサーボモータを同期駆動して型閉じ動作を行う。このとき、固定ダイに対して移動ダイが平行に保たれていない場合、各サーボモータを個別に駆動して移動ダイを進退させることにより、固定ダイに対して移動ダイの平行度を保つ制御を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1は射出成形機の型締装置の縦断側面図である。図中、1は固定ダイであり、2は移動ダイである。固定ダイ1には固定金型3が取付けられ、移動ダイ2には固定金型3に対して対向する移動金型4が取付けられている。固定ダイ1には複数本のタイバー5が突出して設けられ、これらタイバー5上を移動ダイ2が進退自在に移動するようになっている。
【0015】
固定金型3には射出成形機(図示しない)の射出ノズル6と接合するノズルタッチ面7が設けられ、このノズルタッチ面7は樹脂通路8を介して固定金型3と移動金型4との間に設けられたキャビティ9と連通している。また、固定ダイ1には射出ノズル6が進退可能に開口する開口部10が設けられている。
【0016】
前記固定ダイ1のタイバー5との結合部には油圧型締シリンダ11が設けられている。この油圧型締シリンダ11にはタイバー5の基端部に一体に設けられたピストン部12が嵌挿され、油圧型締シリンダ11の内部はピストン部12を挟んで型締め側室13aと型開き側室13bとに区画されている。
【0017】
前記タイバー5は移動ダイ2を貫通して突出しており、このタイバー5の外周面にはねじ山または環状溝からなる係合溝5aが設けられている。さらに、移動ダイ2の背面側には開閉シリンダ14によって開閉し、タイバー5の係合溝5aと係脱する型締用ハーフナット15が設けられている。
【0018】
さらに、固定ダイ1にはブラケット16を介して複数の型開閉用サーボモータ(以下、単にサーボモータという)17a,17bが設けられている。このサーボモータ17a,17bの回転軸18にはカップリング19を介してねじ軸20が設けられている。ねじ軸20にはナット21が螺合され、ボールねじ22が構成されている。
【0019】
ボールねじ22のナット21はブラケット23を介して移動ダイ2に固定されている。従って、サーボモータ17a,17bの駆動によってねじ軸20が回転することにより、ナット21を介して移動ダイ2が固定ダイ1に対して進退し、固定金型3に対して移動金型4が型開閉するようになっている。
【0020】
次に、前述のように構成された射出成形機の型締装置の作用について説明する。固定金型3と移動金型4の取付け及び型厚調整作業時は開閉シリンダ14によって型締用ハーフナット15とタイバー5の係合溝5aとは噛み合い関係は解除されている。
【0021】
次に、各サーボモータ17a,17bを同期駆動して型閉じ動作を行う。このとき、固定ダイ1に対して移動ダイ2が平行に保たれていない場合、各サーボモータ17a,17bを個別に駆動して移動ダイ2を進退させることにより、固定ダイ1に対して移動ダイ2の平行度を保つ制御を行う。
【0022】
例えば、図2に示すように、固定ダイ1に対して移動ダイ2が上方へ傾斜(θ)し、固定ダイ1と移動ダイ2との平行度が保たれていない場合、上部のサーボモータ17aを駆動して移動ダイ2を固定ダイ1側へ前進させ、逆に下部のサーボモータ17bを駆動して移動ダイ2を固定ダイ1から後退させる制御を行って固定ダイ1と移動ダイ2との平行度を調整する。
【0023】
そして、図3に示すように、固定ダイ1と移動ダイ2との平行度を保った後、開閉シリンダ14によって型締用ハーフナット15を閉じると、タイバー5の係合溝5aと噛み合ってタイバー5に対して移動ダイ2が係合状態となる。
【0024】
次に、サーボモータ17a,17bを駆動して移動ダイ2を前進させ、固定金型3と移動金型4とを型閉めした後、油圧型締シリンダ11の型締め側室13aに圧油を導入し、ピストン部12を後退させることにより、タイバー5を介して移動ダイ2を前進移動させ、型締・射出プレス動作に入る。
【0025】
固定金型3と移動金型4とが型締された後、射出成形機の射出ノズル6から発泡材を含む溶融樹脂を射出すると、溶融樹脂は樹脂通路8を介してキャビティ9に充填され、保圧及び冷却工程を経て成形品が成形される。
【0026】
成形品の成形後、型開工程に入り、油圧型締シリンダ11の型開き側室13bの圧油を導入する一方、サーボモータ17が駆動し、ボールねじ22によって移動ダイ2を前進(図中左方向)させると、固定金型3と移動金型4とが型開きし、成形品を取り出すことができる。また、型開き中に型締用ハーフナット15とタイバー5の係合溝5aとの噛み合いを解除する。
【0027】
前述したように、固定ダイ1に対して移動ダイ2が平行に保たれていない場合、移動ダイ2を進退駆動して型開閉を行う各サーボモータ17a,17bを個別に駆動して移動ダイ2を進退させることにより、固定ダイ1に対して移動ダイ2の平行度を保つ制御を行う。従って、型閉め時に固定金型3と移動金型4が噛み合ったり、両者間に隙間が生じることはなく、固定金型3と移動金型4が高精度に接合する。従って、型締装置の構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、型開閉を行うサーボモータ17a,17bによって調整できるため、コストダウンを図ることができる。
【0028】
なお、前記第1の実施形態においては、固定ダイ1側にサーボモータ17を設け、移動ダイ2側にボールねじ22のナット21を設けたが、移動ダイ2側にサーボモータ17a,17bを設け、固定ダイ1側にボールねじ22のナット21を設けてもよい。
【0029】
また、サーボモータ17a,17bの回転軸18にカップリング19を介してねじ軸20を連結したが、図4及び図5に示す変形例のように構成してもよい。すなわち、図4は、サーボモータ17aの回転軸18に駆動プーリ25が設けられている。ボールねじ22のねじ軸20には従動プーリ26が設けられている。そして、駆動プーリ25と従動プーリ26との間にはベルト27が掛け渡され、回転軸18の回転がねじ軸20に伝達されるようになっている。
【0030】
図5は、サーボモータ17aの回転軸18に駆動ギア28が設けられている。ボールねじ22のねじ軸20には従動ギア29が設けられている。そして、駆動ギア28と従動ギア29とは噛合され、回転軸18の回転が減速してねじ軸20に伝達されるようになっている。
【0031】
なお、射出成形機の型締装置について説明したが、例えば、ダイカストマシーンやプレス機等においても同様に適用できる。
【0032】
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合わせてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、移動ダイを進退させるボールねじ及びこのボールねじを駆動するサーボモータによって固定ダイと移動ダイとの平行度を調整することができ、構成部品の加工精度及び組立精度を上げたり、構成部品の剛性アップを図ることがなく、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図2】同実施形態の作用を説明するための射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図3】同実施形態の作用を説明するための射出成形機の型締装置の縦断側面図。
【図4】同実施形態の変形例を示すサーボモータとボールねじの側面図。
【図5】同実施形態の変形例を示すサーボモータとボールねじの側面図。
【符号の説明】
1…固定ダイ、2…移動ダイ、3…固定金型、4…移動金型、5…タイバー、11…油圧型締シリンダ、17a,17b…サーボモータ(型開閉用サーボモータ)、22…ボールねじ
Claims (2)
- 固定金型を取付けた固定ダイと、この固定ダイにタイバーを介して移動金型を取付け、前記固定金型に対して進退自在な移動ダイと、この移動ダイを前記タイバー上において進退させる複数のボールねじ及びこのボールねじを駆動する複数のサーボモータとからなる型締装置において、
前記固定ダイと前記移動ダイとの平行度を前記ボールねじ及びこのボールねじを個別に駆動するサーボモータで調整することを特徴とする型締装置。 - 前記ボールねじは、ねじ軸とナットからなり、ナットは前記移動ダイに設けられ、前記固定ダイに設けられたサーボモータによって回転するねじ軸と螺合されることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003124125A JP2004322609A (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | 型締装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003124125A JP2004322609A (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | 型締装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004322609A true JP2004322609A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33501814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006247951A (ja) * | 2005-03-09 | 2006-09-21 | Toyo Mach & Metal Co Ltd | 成形機 |
KR100806021B1 (ko) | 2005-08-25 | 2008-02-26 | 도시바 기카이 가부시키가이샤 | 클램핑 장치 및 클램핑 방법 |
-
2003
- 2003-04-28 JP JP2003124125A patent/JP2004322609A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7494609B2 (en) | 2005-08-25 | 2009-02-24 | Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha | Clamping system and clamping method |
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