JP2004321712A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者にリーチ発展への期待感を複数回の可変表示に亘って持続させて持たせることができる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】特別始動入賞表示(例えばロケット)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、特別図柄の可変表示が開始される。この可変表示では特別演出態様(ロケットの打ち上げ)が実行されずに、はずれ図柄で停止する。その後、次の可変表示が開始される。このとき、変動中始動記憶表示エリア19には、特別始動入賞表示(ロケット)が継続して表示される。そして、所定のタイミングで特別演出態様が実行される。特別演出態様が実行されると、可変表示状態が通常変動状態からリーチ状態に発展する。
【選択図】 図27

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動)する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
パチンコ遊技機では、特別図柄の可変表示(変動)を実行させるための実行条件(例えば遊技領域に設けられた始動入賞領域に遊技球が入賞したこと)があらかじめ定められている。そして、可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件(例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態が終了したこと)が成立したことにより特別図柄の可変表示を開始させる。一般に、可変表示の実行条件が成立したときに、各種判定に用いられる各乱数の値が抽出されて所定の記憶領域に記憶される。また、未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数も、所定数を上限として(例えば最大4個まで)所定の記憶領域に記憶される。可変表示の実行条件の成立に関わる情報が所定の記憶領域に記憶された状態を始動入賞記憶または保留記憶という。また、未だ可変表示が開始されていない可変表示の実行条件の成立数を始動入賞記憶数または保留記憶数という。始動入賞記憶数は、遊技者が視認可能な位置に設けられた表示手段で表示されることにより遊技者に報知される。従って、遊技者は、表示手段に表示された始動入賞記憶数により、特別図柄の可変表示があと何回行われるかを認識する。
【0007】
従来のパチンコ遊技機では、可変表示手段(特別図柄可変表示装置)の表示画面内に始動入賞記憶数を表示するための入賞記憶表示領域が設けられている。始動入賞のタイミングで大当り判定用乱数(特別遊技状態判定用乱数)やリーチ判定用乱数(リーチ発生用乱数)を抽出し、抽出した乱数にもとづいて始動入賞記憶にもとづく特別図柄の変動におけるリーチ発生の有無を判定する。その判定結果にもとづいて始動入賞記憶の表示に用いるキャラクタを選択する。入賞記憶表示領域では、特別図柄の変動においてリーチ演出が行われるか否かに応じてキャラクタを異ならせて各始動入賞記憶を表示する。その後、特別図柄の変動を開始するときに、リーチ演出を行う場合は始動入賞記憶を可変表示手段の表示画面内に残留させ、リーチ演出を行わない場合は始動入賞記憶を可変表示手段の表示画面から消去する(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−135332号公報(段落0030,0043−0049,0059−0061,0073−0075、図5−図7,図13,図17)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のパチンコ遊技機では、特別図柄の変動においてリーチ演出が行われるか否かに応じて各始動入賞記憶を表示するキャラクタを異ならせているので、遊技者は、始動入賞記憶として表示されているキャラクタの種類によってリーチに発展する可能性があることを認識することができる。また、遊技者は、特別図柄の変動開始時に始動入賞記憶の表示が表示画面から消去されなかったことによって実際にリーチに発展することを認識することができる。しかし、このような構成によれば、特別図柄の変動開始後すぐに、当該変動がリーチに発展するかどうかについて遊技者に解ってしまう。従って、特別図柄の変動に対するリーチ発展への期待感を遊技者に持たせることができる時間が短くなってしまうという課題がある。
【0010】
さらに、従来のパチンコ遊技機では、始動入賞記憶を表示するキャラクタの種類は、1回の特別図柄の変動におけるリーチの有無を遊技者に報知するだけであって、複数回の変動に亘ってリーチ発展への期待感を遊技者に持続させて持たせることはできないという課題もある。
【0011】
そこで、本発明は、遊技者にリーチ発展への期待感を複数回の可変表示に亘って持続させて持たせることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、前回の特別図柄の可変表示および大当り遊技状態の終了)の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、可変表示の表示結果が特定の表示結果(例えば左中右図柄が同一の図柄)となったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数(例えば始動入賞記憶数)のうち所定数(例えば始動入賞記憶数が最大50個であるとした場合に10個までしか表示しないときにはその10個)を所定の実行条件表示態様(例えば始動入賞表示の表示態様)による実行条件表示により個別に表示する実行条件個別表示手段(例えば、演出制御手段における始動記憶表示エリア18に始動入賞表示を表示させる部分:ステップS636,S648)と、可変表示の開始条件が成立した可変表示の実行条件に対応する実行条件表示(例えば、通常始動入賞表示、特別始動入賞表示)を表示する可変表示中実行条件表示手段(例えば、演出制御手段における変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞表示を表示させる部分:ステップS884)と、可変表示の実行条件が成立したときに、当該可変表示の実行条件にもとづく識別情報の可変表示の態様(特別図柄の可変表示状態)が第1の可変表示態様(例えば通常変動状態またはリーチ状態)から第2の可変表示態様(例えばリーチ状態またはスーパーリーチ状態)に変更する発展可変表示パターン(例えば特別演出パターン)となるか否かを判定する可変表示パターン事前判定手段(例えば、遊技制御手段におけるS131,S132を実行する部分)と、可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定されたとき、実行条件表示の実行条件表示態様として、複数の実行条件表示態様から特定実行条件表示態様(例えば特別始動入賞表示の表示態様)を選択する実行条件表示態様選択手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS133,S134を実行する部分)と、可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定された実行条件が未だ可変表示の開始条件の成立していない可変表示の実行条件の成立数のうちの何番目の実行条件であるかを特定する実行条件成立数特定手段(例えば、ステップS632において現在の始動入賞記憶数を特定するとともに、ステップS640において始動入賞表示指定コマンドが特別始動入賞表示指定コマンドであることを特定する処理を実行する部分)と、実行条件表示態様選択手段によって選択された特定実行条件表示態様にて表示する実行条件表示を、実行条件成立数特定手段による特定結果にもとづいて発展可変表示パターンとなると判定された実行条件よりも所定数前(1つ、2つ、または3つ前:図31参照)に成立した実行条件に対応する実行条件表示のうちのいずれにするかを選択する表示位置選択手段(例えば、演出制御手段におけるステップS642,S643を実行する部分)と、を備え、実行条件個別表示手段は、表示位置選択手段によって選択された実行条件を特定実行条件表示態様によって表示する特定実行条件表示手段(例えば、演出制御手段におけるステップS636,S648を実行する部分)を含み、あらかじめ定められた特定演出(例えば特別演出態様)を発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示が開始された後の所定のタイミング(例えば可変表示が開始されてから所定時間経過した時点)で実行し、当該特定演出が実行されたときに当該識別情報の可変表示の態様を第1の可変表示態様から第2の可変表示態様に変更する制御を実行する表示制御手段(例えば、演出制御手段におけるステップS864を実行する部分)と、可変表示中実行条件表示手段に特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、表示制御手段によって特定演出が実行されるまで当該特定実行条件表示態様を可変表示中実行条件表示手段に継続して表示させる継続表示制御を実行する継続表示制御手段(例えば、最初の可変表示において、ステップS881で変動中始動入賞表示フラグ(ステップS676)がセットされていることを確認することにより、ステップS884で変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させるLCD制御を行う部分)と、可変表示中実行条件表示手段に特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、表示制御手段によって特定演出が実行されたことを条件に継続表示制御を終了させる継続終了制御を実行する継続終了制御手段(例えば、次回の可変表示において、ステップS884で特別演出パターンに応じたプロセスデータ中の表示制御実行データに従って変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を継続して表示させるLCD制御を行う部分)と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
発展可変表示パターンは複数種類設けられ、特定演出の演出態様は当該複数種類の発展可変表示パターンそれぞれに対応して複数種類設けられ(図25〜図27参照)、発展可変表示パターンの種類にもとづいて、複数種類設けられている特定演出の演出態様のうちからいずれかを選択する特定演出態様選択手段(例えば、ステップS79,S80において所定の特別演出態様を実行する所定の特別演出パターンを決定する処理を実行する部分)を備えていてもよい。
【0014】
特定演出の演出態様は複数種類設けられ、表示制御手段は、特定演出を実行した後に、可変表示中実行条件表示手段により表示されている特定実行条件表示態様を特定演出の演出態様に応じて変化させる制御を実行する(例えば、ステップS864においてプロセスデータ中の表示制御実行データに従って変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様を変化させる:図25(d),図26(d)参照)ように構成されていてもよい。
【0015】
実行条件個別表示手段は、可変表示の開始条件が成立したことにより未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数が減少したとき(例えば、始動入賞記憶数が1減らされたとき)に、実行条件の成立にもとづく可変表示パターンとして発展可変表示パターンが決定された実行条件を特定実行条件表示態様に変化させて表示する(例えば、図35のステップS658,S659を実行し、図36のステップS672を実行する:図24参照)ように構成されていてもよい。
【0016】
実行条件表示態様選択手段は、可変表示パターン事前判定手段により識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときでも、当該判定された識別情報の可変表示に対応する実行条件表示の実行条件表示態様として特定実行条件表示態様を所定の割合で選択する(例えば、ステップS136,S137を実行する)ように構成されていてもよい。
【0017】
表示制御手段は、可変表示パターン事前判定手段により識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときには、特定演出を実行しない制御を実行する特定演出規制手段(例えば、ステップS882において特別演出パターンでない変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、当該プロセスデータに従ってLCD制御を実行する部分)ように構成されていてもよい。
【0018】
発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示を実行するためのデータ(例えばプロセスデータ)を格納するパターンデータ格納手段(例えばROM)を備え、所定のタイミングを、パターンデータ格納手段に格納されたデータにもとづいて決定するタイミング決定手段(例えば、演出制御手段におけるステップS862,S863を実行する部分)を備えていてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0020】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0021】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0022】
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、可変表示装置9の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。
【0023】
また、可変表示装置9には、始動入賞口14に遊技球が入賞したこと、すなわち、可変表示の実行条件が成立したことを示す始動入賞記憶を表示する特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。始動記憶表示エリア18は、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を特定可能に複数の始動入賞記憶を個別に表示する。具体的には、始動記憶表示エリア18は、始動入賞口14への入賞がある毎に左から順番に最大4つの始動入賞記憶を個別に表示する。始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶によって特別図柄の可変表示が開始されていない始動入賞記憶数を遊技者に報知する。また、可変表示装置9には、特別図柄の可変表示が開始されて現在可変表示中の始動入賞記憶、すなわち、現在可変表示が行われている可変表示の実行条件としての始動入賞記憶を表示する変動中始動記憶表示エリア19が設けられている。
【0024】
有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1増やす。そして、特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動記憶表示エリア18に表示される始動入賞記憶数を1減らすとともに、変動中始動記憶表示エリア19に始動入賞記憶を表示させる。そして、特別図柄の可変表示(可変表示の表示結果が大当りとなったときには大当り遊技状態)が終了すると、変動中始動記憶表示エリア19に表示されていた始動入賞記憶を消去する。
【0025】
始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞記憶の表示内容を始動入賞表示という。始動入賞表示には、円形の図柄による表示と、星や手榴弾などの特別な図柄による表示とがある(図23参照)。以下、円形の図柄による表示を通常始動入賞表示といい、特別な図柄による表示を特別始動入賞表示という。
【0026】
なお、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア18とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。また、始動記憶表示エリア18を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、始動記憶表示エリア18と変動中始動記憶表示エリア19とが区分けされて設けられているので、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている始動入賞表示が始動入賞記憶数を示すものでないことを容易に認識させることができる。また、この実施の形態では、始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設け、変動中の始動入賞記憶を表示する表示器(特別図柄変動中始動記憶表示器)を可変表示器9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0027】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0028】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0029】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0030】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0031】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0032】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0033】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0034】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0035】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0036】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0037】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態(高確率状態)という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0038】
なお、この実施の形態では、左中右の特別図柄は、それぞれ、「0」〜「11」の12通りあって、可変表示装置9において「0」から順に特別図柄の表示が変化することによって特別図柄の変動が実現される。なお、特別図柄の変動中において、表示図柄の表示は非連続的に変化してもよい。また、特別図柄の最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃った場合に大当りとなり、左右が揃った場合にリーチとなる。そして、大当りとなる場合において、奇数図柄で揃ったときには、大当り遊技終了後に高確率状態に移行する。また、高確率状態において、大当りが発生すると、または、所定回の特別図柄の変動が行われると高確率状態は終了し低確率状態に戻る。
【0039】
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
【0040】
なお、図3には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0041】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0042】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0043】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0044】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および飾りランプ25等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
【0045】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。また、遊技機に演出手段としての可動部材が設置されている場合には、可動部材を駆動するためのモータやソレノイド等の演出用駆動手段61を駆動するための駆動信号も、ランプドライバ基板35において作成される。
【0046】
また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
【0047】
図4は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0048】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0049】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0050】
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0051】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。演出用の可動部材等が存在しない場合には駆動回路356は設けられなくてもよいが、機種変更を行う場合に、演出用の可動部材等が設置された場合を考慮すると、演出用の可動部材等が存在しない場合にも設けられていることが好ましい。
【0052】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0053】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0054】
この実施の形態では、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
【0055】
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0056】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0057】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0058】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0059】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0060】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0061】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0062】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
【0063】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0064】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0065】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0066】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図6に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0067】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0068】
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3(ランダム2):特別図柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
【0069】
図6に示された遊技制御処理におけるステップS22では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(6)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(8)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
【0070】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0071】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0072】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0073】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0074】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS33)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0075】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0076】
図8は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0077】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0078】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0079】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0080】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0081】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0082】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0083】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0084】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0085】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0086】
図9は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図9において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0087】
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0088】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0089】
この実施の形態では、さらに、短縮表示パターンが用いられる。短縮表示パターンは、左中右の図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0090】
なお、この実施の形態では、高確率時(確変中)でも低確率時(非確変中=通常状態)でも変動パターン1〜14の変動パターンが用いられるが、高確率時には変動パターン1〜14のそれぞれの変動時間を短くするようにしてもよい。また、高確率時に用いられる変動パターン群(使用されうる複数の変動パターン)と低確率時に用いられる変動パターン群とを別にしてもよい。
【0091】
図10は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5が抽出される。そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。そして、入賞時始動入賞表示設定処理を実行する(ステップS115)。
【0092】
図11は、入賞時始動入賞表示設定処理を示すフローチャートである。入賞時始動入賞表示設定処理において、CPU56は、まず、始動入賞があったことを示す始動入賞フラグをセットする(ステップS121)。始動入賞フラグは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。次に、CPU56は、ランダム1(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム1を抽出し(ステップS122)、大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS123)。大当り判定モジュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りとなると判定された場合には(ステップS124)、大当り時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS125)。大当り時変動パターン種別テーブルは、大当りとなるときの変動パターンを決定するために用いられるテーブルである。大当り時変動パターン種別テーブルには、大当りとなるときの複数種類の変動パターン(例えば変動パターン番号11〜14)が予め設定されるとともに、変動パターン決定用乱数(ランダム4)と比較される比較値が各変動パターンに割り当てられている。
【0093】
ステップS124において大当りとしないと判定された場合には、ランダム5(リーチ判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム5を抽出し(ステップS126)、リーチ判定モジュールを実行する。すなわち、リーチ判定サブルーチンをコールする(ステップS127)。リーチ判定モジュールにおいてランダム5の値にもとづいてリーチとなると判定された場合には(ステップS128)、リーチ時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS129)。リーチ時変動パターン種別テーブルは、大当りとならずにリーチとなるときの変動パターンを決定するために用いられるテーブルである。リーチ時変動パターン種別テーブルには、大当りとならずにリーチとなるときの複数種類の変動パターン(例えば変動パターン番号2〜10)が予め設定されるとともに、変動パターン決定用乱数(ランダム4)と比較される比較値が各変動パターンに割り当てられている。
【0094】
ステップS128においてリーチにもならないと判定された場合には、はずれ時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS130)。はずれ時変動パターン種別テーブルは、リーチにもならずにはずれとなるときの変動パターンを決定するために用いられるテーブルである。はずれ時変動パターン種別テーブルには、はずれとなるときの複数種類の変動パターンが予め設定されるとともに(図9には、はずれ時の変動パターンとして変動パターン番号1の「通常変動」しか示されていないが、実際には複数の変動パターンが設けられているものとする)、変動パターン決定用乱数(ランダム4)と比較される比較値が各変動パターンに割り当てられている。なお、図9に示すように、はずれ時の変動パターンが1つしか設けられていない場合は、その1つの変動パターンがはずれとなるときの変動パターンと決定される。
【0095】
なお、高確率状態(確変状態)のときと低確率状態(非確変状態)のときとで異なる変動パターンを用いる場合には、変動パターンを決定するために用いる各テーブル(大当り時、リーチ時およびはずれ時のテーブル)を、それぞれ、高確率時のテーブルと低確率時のテーブルとに分けておき、現在の遊技状態が高確率状態のときは高確率時のテーブルを使用することに決定し、低確率状態のときは低確率時のテーブルを使用することに決定するように構成されていてもよい。
【0096】
次いで、CPU56は、変動パターン決定用乱数カウンタから変動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し(ステップS131)、ステップS124,S128,S129において決定された変動パターン種別テーブルを用いて変動パターンを判定する(ステップS132)。具体的には、ステップS131で抽出した変動パターン決定用乱数の値と、変動パターン種別テーブルに設定されている各変動パターンに割り当てられている比較値とを比較する。そして、変動パターン決定用乱数の値と一致する比較値が割り当てられている変動パターンを、今回の始動入賞にもとづく変動パターンとすると判定する。
【0097】
本発明では、原則として、このように事前(始動入賞時)に判定した変動パターンに対応する始動入賞表示を始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示させる。すなわち、変動パターンの種類に応じて始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞表示の表示態様を変化させる。
【0098】
複数種類の変動パターンの中には特別演出パターンが含まれている。特別演出パターンとは、特別図柄の可変表示中の表示状態(可変表示状態)を所定のタイミングで変更する特別な演出態様(発展演出態様)を含んだ変動パターンのことをいう。例えば、所定のタイミングで通常変動状態をリーチ状態に発展させたり、所定のタイミングでリーチ状態をスーパーリーチ状態に発展させるような特別なリーチ演出態様を含んだ変動パターンである。後述するように、特別演出パターンは予め複数種類設けられている(図26〜図28参照)。なお、リーチ状態に発展させる変動パターンは全て特別演出パターンとされていてもよい。すなわち、ステップS124において大当りとなると判定された変動パターンおよびステップS128においてリーチとなると判定された変動パターン(具体的には図9の変動パターン番号2〜14)は全て特別演出パターンとされていてもよい。
【0099】
変動パターンとして特別演出パターンが判定されたときは、当該特別演出パターンに対応する始動入賞表示として特別始動入賞表示を始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示させる。また、変動パターンとして特別演出パターン以外の変動パターンが判定されたときには、当該変動パターンに対応する始動入賞表示として通常始動入賞表示を始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示させる。従って、遊技者は、特別始動入賞表示が表示されていることによって、当該特別始動入賞表示が行われている始動入賞記憶にもとづいて特別演出パターンが実行されることを予め認識することが可能となる。
【0100】
上記したように、特別演出パターンは複数種類設けられており、複数種類の特別演出パターンに対応する複数種類の特別始動入賞表示の表示態様が設けられている(図22参照)。従って、遊技者は、特別始動入賞表示の表示態様によって、特別演出パターンの演出態様についても予め認識することが可能となる。
【0101】
CPU56は、変動パターンを判定すると、判定した変動パターンが特別演出パターンであるか否かを判定する(ステップS133)。変動パターンが特別演出パターンであると判定された場合は、CPU56は、特別演出パターンに応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する特別始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS134)。例えば、特別演出パターンがあらかじめ複数種類設けられているので、特別演出パターンの種類に応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する始動入賞表示指定コマンドがRAM55にセットされることになる。また、複数種類の特別演出パターンのそれぞれに対応して特別な演出態様があらかじめ複数種類設けられている場合には、特別な演出態様の種類に応じた表示態様の特別始動入賞表示を指定する始動入賞表示指定コマンドがRAM55にセットされるようにしてもよい。そして、RAM55に始動入賞表示指定コマンドとしてセットされたデータを、RAM55の入賞時演出用バッファとして定められている領域に格納する(ステップS135)。なお、入賞時演出用バッファに格納されたデータは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。
【0102】
上記したように、変動パターンに対応する始動入賞表示を表示させるので、変動パターンとして特別演出パターン以外の変動パターンが決定された場合には、当該変動パターンが実行されることを示す始動入賞表示として通常始動入賞表示を表示させる。しかし、特別始動入賞表示の出現頻度を高くして遊技者に特別演出パターンの実行に対する期待を抱く機会を増やすために、特別演出パターンが実行されないときであっても一定の割合で特別始動入賞表示を表示させるようにする。そこで、ステップS133において変動パターンが特別演出パターンでないと判定された場合に、CPU56は、特別演出パターンでない変動パターンの始動入賞表示として特別始動入賞表示を表示させるか否かの判定を行う(ステップS136)。
【0103】
CPU56は、特別始動入賞表示を実行させるか否かの判定を例えば次のように行う。始動入賞表示の各表示態様(通常始動入賞表示の表示態様や特別始動入賞表示の複数種類の表示態様)に比較値を割り当てて設定したテーブルを設ける。そして、特別始動入賞表示の実行判定用のカウンタ(このカウンタは他の判定に使用するカウンタ(例えば変動パターン決定用カウンタ)を用いることも可能である)のカウント値と、テーブルに設定された比較値とを比較する。カウンタのカウント値が所定の表示態様の特別始動入賞表示に割り当てられている比較値と一致したときに、当該所定の表示態様の特別始動入賞表示を行うと判定する。なお、特別演出パターンが実行されない場合の特別始動入賞表示の出現頻度があまりに高いと、特別始動入賞表示の特別演出パターンに対する遊技者の信頼度(期待度)が低くなってしまう。従って、このような事態が生じるのを防止するために、テーブルにおける特別始動入賞表示の各表示態様に割り当てられる比較値の数をあまり多くしないようにするのが好ましい。
【0104】
このような判定の結果、特別始動入賞表示を行うと判定したときは、CPU56は、所定の表示態様の特別始動入賞表示を指定する特別始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS137)。なお、特別始動入賞表示の所定の表示態様は、例えば、予め決められた表示態様であってもよい。そして、ステップS135に移行する。
【0105】
ステップS136において特別始動入賞表示を行わないと判定したときは、CPU56は、通常始動入賞表示を指定する通常始動入賞表示指定コマンドを示すデータを始動入賞表示指定コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS138)。そして、ステップS135に移行する。
【0106】
なお、ステップS122,S126,S131では、それぞれ、大当り判定乱数、リーチ判定乱数および変動パターン決定用乱数を抽出する処理を行っているが、このように各乱数を抽出する処理を行わずに、図10のステップS113において抽出され保存領域(バッファ)に格納されている乱数の値を確認して大当り判定等を行うように構成されていてもよい。
【0107】
また、ステップS133において変動パターンが特別演出パターンであると判定した場合、ステップS134において常に特別始動入賞表示指定コマンドをRAMにセットする処理を行っていたが、ステップS133からステップS134に移行する前に、特別始動入賞表示を実行させるか否かの判定を行うようにしてもよい。その判定の結果、特別始動入賞表示を実行させると判定した場合は、特別始動入賞表示指定コマンドをRAMにセットし、特別始動入賞表示を実行させないと判定した場合は、通常始動入賞表示指定コマンドをRAMにセットする。従って、通常始動入賞表示が表示されたとしても、所定の割合で特別演出パターンが実行されるようになる。このような構成によれば、特別始動入賞表示が表示されなかった(通常始動入賞表示が表示された)としても、特別演出パターンが実行される可能性が生じ、通常始動入賞表示に対する期待感を遊技者に持たせることができるようになる。
【0108】
図12(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図12(B)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。図12(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図12(B)に示すように、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「9」、「11」、「12」である。
【0109】
図13は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141)、確変中であれば、図12(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0110】
そして、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145)、一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0111】
図14は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS151)、確変中であれば、図12(B)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。確変中でなければ、リーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。
【0112】
そして、抽出されているランダム5の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154,S155)、一致する値があればリーチすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチしないことに決定する(ステップS157)。
【0113】
図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0114】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0115】
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS55)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS56)。大当りとすることに決定した場合には(ステップS57)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS58)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS59)。
【0116】
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS61)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄用乱数(ランダム3)の値(ステップS53において読み出したランダム3)に従って大当り図柄を決定する(ステップS62)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左中右の図柄番号が設定されている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS63)。
【0117】
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS65)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値すなわち乱数格納バッファに格納されている値にもとづいてリーチとするか否かの決定が行われる(ステップS64)。また、ランダム2−1の値に従って左右図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS67)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。CPU56は、リーチすることを示すリーチフラグをセットする(ステップS68)。そして、ステップS63に移行する。
【0118】
ステップS66においてリーチしないことに決定された場合には、はずれの場合の停止図柄の決定を行う(ステップS69)。具体的には、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定するとともに、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する。なお、ここでは、左右図柄が一致した場合には右図柄を1図柄ずらし、リーチにもならないはずれとなるようにする。そして、ステップS63に移行する。なお、ステップS62において大当り図柄として確変図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後に確変状態に移行することを示す確変フラグがセットされる。
【0119】
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、前回の可変表示(変動)で特別演出パターンが実行されなかったことを示す特別演出未実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS71)。特別演出未実行フラグがセットされている場合は、前回実行されなかった特別演出パターンを今回実行する変動パターンに決定する(ステップS72)。そして、特別演出未実行フラグをリセットし(ステップS73)、ステップS81に移行する。
【0120】
特別演出未実行フラグがセットされていない場合は、大当りフラグの状態を確認する(ステップS74)。大当りフラグがセットされていれば、大当り時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS75)。大当りフラグがセットされていなければ、リーチフラグの状態を確認する(ステップS76)。リーチフラグがセットされていれば、リーチ時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS77)。リーチフラグがセットされていなければ、はずれ時変動パターン種別テーブルを使用することに決定する(ステップS78)。
【0121】
次に、CPU56は、乱数格納バッファから変動パターン判定用乱数(ランダム4)を読み出し(ステップS79)、ステップS75,S77,S78において決定された変動パターン種別テーブルを用いて変動パターンを決定する(ステップS80)。具体的には、ステップS79において読み出した変動パターン決定用乱数の値と、変動パターン種別テーブルに設定されている各変動パターンに割り当てられている比較値とを比較する。そして、変動パターン決定用乱数の値と一致する比較値が割り当てられている変動パターンを、今回の可変表示の変動パターンとすることに決定する。
【0122】
次に、CPU56は、決定した変動パターンが特別演出パターンであるか否かを判定する(ステップS81)。変動パターンが特別演出パターンであると判定された場合は、当該特別演出パターンを今回の可変表示においては実行させずに、次回の可変表示において実行させることにするか否かを判定する(ステップS82)。例えば、特別演出パターンを次回の可変表示において実行させるか否かの判定を行うためのカウント値(乱数値)を更新するカウンタを設けておく。そして、このカウンタのカウント値が所定の値となったときに、次回の可変表示において今回の可変表示で実行することになっていた特別演出パターンを実行させると判定する。
【0123】
この判定の結果、特別演出パターンを次回の可変表示において実行させると判定したときは、特別演出パターン以外の所定の変動パターンを今回の可変表示で実行する変動パターンに決定する(ステップS83)。そして、CPU56は、今回の可変表示において特別演出パターンが実行されないことを示す特別演出未実行フラグをセットする(ステップS84)。なお、この特別演出未実行フラグは、次回の可変表示の開始時における上述したステップS71において参照される。
【0124】
なお、ステップS82において特別演出パターンを次回の可変表示において実行させると判定した場合に、ステップS83において特別演出パターン以外の所定の変動パターンを今回の可変表示で実行する変動パターンに決定するように構成されている。しかし、このような構成では、今回実行するはずであった特別演出パターンが大当り時の特別演出パターンであった場合に、その大当り時の特別演出パターンが実行されないと、大当りが1回無視されてしまうことも生じ得る。従って、このような事態を回避するために、特別演出パターンが大当り時の特別演出パターンである場合(すなわち、大当り時変動パターン種別テーブルを用いて決定した変動パターンである場合)には、当該大当り時の特別演出パターンを常に次回の可変表示で実行させない(ステップS82で常に「N」と判定する)ように構成する。または、ステップS82で特別演出パターンを次回実行させると判定された(ステップS82の「Y」)としても、今回実行する変動パターンとして大当りとなる変動パターン(特別演出パターンであるか否かを問わない)を決定するように構成する。
【0125】
次いで、CPU56は、以上のように決定した変動パターンの変動時間データを特別図柄プロセスタイマに設定する(ステップS85)。そして、CPU56は、決定した変動パターン指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS86)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS87)。
【0126】
コマンドセット処理を実行することによって演出制御コマンドが演出制御基板80に送信される。この実施の形態では、演出制御手段に送信されうる各演出制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。また、コマンドセット処理では、CPU56は、ポインタが示すROM54のアドレスに格納されている演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
【0127】
図18は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。コマンドセット処理を実行することによって演出制御コマンドが演出制御基板80に送信される。
【0128】
また、始動入賞フラグがセットされている場合には(ステップS165)、入賞時演出用バッファに格納されている始動入賞表示指定コマンドに応じたデータに対応した始動入賞表示指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS166)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS167)。
【0129】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。また、始動入賞記憶数が増加したときには、特別始動入賞表示指定の演出制御コマンドが送信される(図10に示されたステップS112,S115、図11、および図18に示されたステップS166,S167参照)。
【0130】
なお、始動入賞が発生した時点で判定される大当り、はずれリーチおよび変動パターン(ステップS123,S127,S132参照)は、可変表示装置9における可変表示開始を開始させるための条件(実行条件であって開始条件ではない)の成立(始動入賞)にもとづいて判定されたものである。可変表示装置9において可変表示を開始できる条件(開始条件)が成立したときには、あらためて、大当りとするか否か、またはずれリーチとするか否かが決定され(ステップS56,S65参照)、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の変動パターンが導出される(ステップS80参照)。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。従って、可変表示の開始条件が成立したときの大当り、はずれリーチおよび変動パターンの決定結果は、可変表示の実行条件が成立したときの決定結果と同じになる。
【0131】
なぜなら、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる所定の数値データを抽出する処理であるステップS113の処理と、可変表示の実行条件成立時の判定に相当する入賞時始動入賞表示設定処理(ステップS115)とは1回のタイマ割込処理内で完了し、その間変化しないからである。
【0132】
また、遊技制御手段は、保留記憶数コマンドとしての始動入賞記憶数指定コマンドを始動入賞表示指定コマンドよりも先に送信する(記憶処理においてステップS162,S163の処理をステップS166,S167の処理よりも先に実行)。よって、演出制御手段は、最新の保留記憶数にもとづいて始動入賞表示に関する処理を行うことができる。
【0133】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図19は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図19に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図19には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0134】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0135】
図20に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0136】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図20に示された極性と逆極性であってもよい。
【0137】
図21は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図21に示す例において、コマンド8000(H)〜800E(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。また、コマンド800E(H)は、短縮表示パターンを指定するコマンドである。
【0138】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0139】
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0140】
コマンドC3XX(H)は、始動入賞が生じたときに送信される始動入賞表示指定コマンドである。C300(H)は通常始動入賞表示を指定する演出制御コマンド(通常始動入賞表示指定コマンド)であり、C301(H),C301(H)〜は特別始動入賞表示の表示態様A,B〜を指定する演出制御コマンド(特別始動入賞表示指定コマンド)である。また、コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0141】
コマンドE0XX(H)は、可変表示装置9の始動記憶表示エリア18に表示させる始動入賞表示の個数(始動入賞記憶数)を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、「XX(H)」で指定される個数の始動入賞表示(通常始動入賞表示または特別始動入賞表示)を始動記憶表示エリア18に表示させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、始動記憶表示エリア18に表示させる始動入賞表示の個数に関するコマンドが、始動記憶表示エリア18に表示させる始動入賞表示の個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0142】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0143】
演出制御基板80の演出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図21に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図21に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプ51や球切れランプ52の表示状態、および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0144】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0145】
図22は、特別始動入賞表示の表示態様の例を示す説明図である。図22に示すように、始動入賞表示は始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示される。始動記憶表示エリア18では、未だ可変表示(変動)が開始されていない最大4つの始動入賞記憶を個別に表示することができる。変動中始動記憶表示エリア19では、現在可変表示中である1つの始動入賞記憶を表示する。
【0146】
図22(A)に示す「星」は特別始動入賞表示の表示態様Aである。図22(B)に示す「手榴弾」は特別始動入賞表示の表示態様Bである。図22(C)に示す「ロケット」は特別始動入賞表示の表示態様Cである。図22(D)に示す「爆弾」は特別始動入賞表示の表示態様Dである。また、図22(A)〜(D)に示す斜線が引かれた「丸(円形の図柄)」は、通常始動入賞表示の表示態様である。この実施の形態では、通常始動入賞表示の表示態様は、1種類しか設けられていない。なお、斜線が引かれていない「丸」(すなわち白丸)は始動入賞表示が表示されていない状態を示している。白丸は始動入賞表示が表示される位置を示すものであって、実際には何も表示されなくてもよい。
【0147】
始動記憶表示エリア18においては、有効始動入賞がある毎に、左から順番に可変表示の実行条件が成立したことを示す始動入賞記憶を表示させる。左端の始動入賞記憶の表示位置を「1番目」といい、左から二番目の始動入賞記憶の表示位置を「2番目」といい、左から三番目の始動入賞記憶の表示位置を「3番目」といい、右端の始動入賞記憶の表示位置を「4番目」という。なお、始動入賞記憶の表示位置を特定する「所定番目」は、可変表示が開始されていない遊技球の始動入賞個数と一致するので、「所定個」ということもある。
【0148】
遊技者は、何番目までの始動入賞記憶が表示されているかを視認することによって、未だ可変表示の開始条件が成立していない(可変表示が開始されていない)可変表示の実行条件の成立数すなわち始動入賞記憶数を認識する。また、遊技者は、始動入賞表示が通常始動入賞表示であるか特別始動入賞表示であるかによって、始動入賞記憶にもとづく変動パターンが特別演出パターンであるか否かを予想することができる。また、遊技者は、特別始動入賞表示の表示態様A〜Dによって、特別演出パターンの演出態様についても予想することができる。
【0149】
なお、図22に示す特別始動入賞表示の表示態様は、星や手榴弾などの特別な図柄としていたが、例えば人物や動物などのキャラクタであってもよい。また、通常始動入賞表示の表示態様は、1種類しか設けられていなかったが、複数種類設けてもよい。
【0150】
図23は、特別始動入賞表示の表示位置の移動を示す説明図である。図23(a)に示すように、3つの始動入賞記憶が表示されている状態(すなわち始動入賞記憶数が3の状態)において、有効始動入賞があり、その始動入賞にもとづく変動パターンが特別演出パターンであると事前に判定されたときは、特別演出パターンに対応する始動入賞表示である特別始動入賞表示(図の例では表示態様Aの「星」の特別始動入賞表示)が4番目の位置に表示される。なお、始動入賞にもとづく変動パターンが特別演出パターンでないと事前に判定されたときであっても、一定の割合で通常始動入賞表示でなく特別始動入賞表示が表示されることもある(ステップS133,S136,S137参照)。
【0151】
図23(b)に示すように、可変表示の開始条件が成立して始動入賞記憶数が1減らされると、可変表示の実行条件が成立しているものの中で最も古い始動入賞記憶すなわち1番目の位置の始動入賞記憶を示す始動入賞表示(図の例では通常始動入賞表示)は始動記憶表示エリア18から消去されるとともに、変動中始動記憶表示エリア19に表示される。また、2番目〜4番目の位置の始動入賞表示は、それぞれ、1番目〜3番目の位置に移動(シフト)して表示される。
【0152】
図23(c)に示すように、次回の可変表示の開始条件が成立して始動入賞記憶数が1減らされると、1番目の位置の始動入賞表示(図の例では通常始動入賞表示)は始動記憶表示エリア18から消去されるとともに、変動中始動記憶表示エリア19に表示される。また、2番目および3番目の位置の始動入賞表示は、それぞれ、1番目および2番目の位置に移動(シフト)して表示される。その後に、有効始動入賞があり、その始動入賞にもとづく変動パターンが特別演出パターン以外の変動パターンであると事前に判定されたときは、通常始動入賞表示が3番目の位置に表示される。
【0153】
図23(d)に示すように、次回の可変表示の開始条件が成立して始動入賞記憶数がさらに1減らされると、1番目の位置の始動入賞表示(図の例では通常始動入賞表示)は始動記憶表示エリア18から消去されるとともに、変動中始動記憶表示エリア19に表示される。また、2番目および3番目の位置の始動入賞表示は、それぞれ、1番目および2番目の位置に移動(シフト)して表示される。その後に、有効始動入賞があり、その始動入賞にもとづく変動パターンが特別演出パターン以外の変動パターンであると事前に判定されたときは、通常始動入賞表示が3番目の位置に表示される。
【0154】
図23(e)に示すように、次回の可変表示の開始条件が成立して始動入賞記憶数が1減らされると、1番目の位置の特別始動入賞表示は始動記憶表示エリア18から消去されるとともに、変動中始動記憶表示エリア19に表示される。また、2番目および3番目の位置の始動入賞表示は、それぞれ、1番目および2番目の位置に移動(シフト)して表示される。特別始動入賞表示が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときは、特別演出パターンにもとづく特別な演出態様が実行される可能性が高い。
【0155】
図24は、特別始動入賞表示の表示タイミングの一例を示す説明図である。図23に基づいて説明した特別始動入賞表示の表示タイミングは、有効始動入賞があると直ちに表示するものであったが、このようなタイミングに限られるわけではない。図24(a)に示すように、有効始動入賞があると、その始動入賞にもとづく変動パターンが特別演出パターンであるとしても、通常始動入賞表示を始動記憶表示エリア18に表示させる。その後、可変表示の開始条件が成立して始動入賞表示がシフトするときに、図24(b)に示すように、通常始動入賞表示で表示されていた始動入賞記憶を所定の表示態様の特別始動入賞表示(図の例では表示態様Aの「星」の特別始動入賞表示)に変化させて表示させる。
【0156】
なお、このような表示タイミング以外にも、例えば、始動入賞表示の表示位置が所定個シフトしたときに、通常始動入賞表示を特別始動入賞表示に変化させて表示させたり、または、変動中始動記憶表示エリア19に移動(シフト)するまで通常始動入賞表示で表示させ、変動中始動記憶表示エリア19に移動したときに初めて、通常始動入賞表示を特別始動入賞表示に変化させて表示させたりしてもよい。
【0157】
図25は、特別演出パターンの例を示す説明図である。図25に示すように、特別始動入賞表示(図の例では表示態様Aの「星」)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、高い確率で特別演出パターンが実行される。図25(a)に示すように、可変表示装置9の図柄表示エリアで特別図柄(左中右図柄)の可変表示(変動)が開始される。なお、図柄表示エリア内の矢印は特別図柄が可変表示していることを示している。図25(b)に示すように、特別図柄の可変表示中において所定のタイミング(可変表示が開始されてから所定時間経過した時点)で背景画像に「星」が現れる。図25(c)に示すように、背景画像に「星」が現れると、左右図柄が同一の図柄(図の例では「7」)で揃って停止し、中図柄だけが変動しているリーチ状態に発展する。そして、図25(d)に示すように、リーチ状態に発展すると、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。例えば、特別始動入賞表示の「星」の周りに「炎」が現れる。
【0158】
図25に示した特別演出パターンにおいて、所定のタイミングで「星」が現れる演出態様を特別演出態様という。特別演出態様は、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様(星)に対応している。従って、遊技者は、特別始動入賞表示の表示態様(星)にもとづいて、特別演出パターンにおいて特別始動入賞表示の表示態様に対応する特別演出態様(星が現れる演出態様)が実行されることを期待する。また、所定のタイミングで特別演出態様が実行されたことにもとづいて、特別図柄の可変表示中の表示状態(可変表示状態)が通常変動状態からリーチ状態に変更される。従って、遊技者は、特別演出態様が実行されると、リーチ状態に発展することを期待し、さらに大当りが発生することを期待する。また、特別演出態様が実行された後に、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。従って、演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りに対する期待感が一層高まる。
【0159】
図26は、特別演出パターンの他の例を示す説明図である。図26に示すように、特別始動入賞表示(図の例では表示態様Bの「手榴弾」)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、高い確率で特別演出パターンが実行される。図26(a)に示すように、可変表示装置9の図柄表示エリアで特別図柄(左中右図柄)の可変表示(変動)が開始される。そして、図26(b)に示すように、左右図柄が同一の図柄(図の例では「7」)で揃って停止し、中図柄だけが変動しているリーチ状態となる。その後、図26(c)に示すように、リーチ状態において所定のタイミングで「手榴弾」が投げられて爆発する。なお、「手榴弾」の画像はスプライト画像やムービー画像で実現される。図26(d)に示すように、「手榴弾」が投げられて爆発すると、背景画像に「炎」が現れ、その状態においてリーチ状態を続行するスーパーリーチ状態に発展する。スーパーリーチ状態では、背景に「炎」が現れるほかに、例えば中図柄がゆっくり変動したり変形したりすることにより、大当りの可能性が高いことを遊技者に報知する。そして、図26(d)に示すように、スーパーリーチ状態に発展すると、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。例えば、特別始動入賞表示の「手榴弾」が爆発する。
【0160】
図26に示した特別演出パターンにおいて、所定のタイミングで「手榴弾」が投げられて爆発する演出態様が、特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)に対応する特別演出態様である。遊技者は、特別始動入賞表示の表示態様(手榴弾)にもとづいて、特別演出パターンにおいて特別始動入賞表示の表示態様に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発する演出態様)が実行されることを期待する。また、図26に示した特別演出パターンにおいては、所定のタイミングで特別演出態様が実行されたことにもとづいて、特別図柄の可変表示状態がリーチ状態からスーパーリーチ状態に変更される。従って、遊技者は、特別演出態様が実行されると、リーチ状態からスーパーリーチ状態に発展することを期待し、さらに大当りが発生することを期待する。また、図26に示した特別演出パターンにおいても、特別演出態様が実行された後に、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。従って、演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りに対する期待感が一層高まる。
【0161】
図27は、特別始動入賞表示が2回の可変表示にわたって継続して表示される状態を示す説明図である。図27(a)に示すように、特別始動入賞表示(図の例では表示態様Cの「ロケット」)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、可変表示装置9の図柄表示エリアで特別図柄(左中右図柄)の可変表示(変動)が開始される。ところが、図27(b)に示すように、特別図柄の可変表示中において特別演出態様が実行されずに、特別図柄の可変表示が停止して、停止図柄がはずれ図柄(図の例では「5」「3」「2」)に確定する。その後、図27(c)に示すように、可変表示装置9の図柄表示エリアで特別図柄(左中右図柄)の次の可変表示(変動)が開始される。このとき、始動記憶表示エリア18の1番目の始動入賞表示が通常始動入賞表示であったので、変動中始動記憶表示エリア19には、本来ならば通常始動入賞表示が表示されるはずが、特別始動入賞表示が継続して表示される。そして、図27(d)に示すように、所定のタイミングで、特別始動入賞表示の表示態様(ロケット)に対応する特別演出態様としての「ロケット」が打ち上げられる演出態様が実行される。図27(e)に示すように、「ロケット」が打ち上げられると、左右図柄が同一の図柄(図の例では「7」)で揃って停止し、中図柄だけが変動しているリーチ状態に発展する。
【0162】
このように、特別始動入賞表示が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているにもかかわらず特別演出態様が実行されなかったときでも、次回の可変表示において特別始動入賞表示が消去されずに継続して変動中始動記憶表示エリア19に表示されることにより、遊技者は2回の可変表示に亘って継続して特別演出態様の実行に対する期待感を持つことになる。よって、遊技者に2回の可変表示に亘って大当りの発生に対する期待感を持続して持たせることができるようになる。
【0163】
図25〜図27では、特別始動入賞表示の表示態様A,B,Cに対応する特別演出態様を実行する特別演出パターンを示したが、特別始動入賞表示の表示態様D(爆弾)に対応する特別演出態様(例えば爆弾が爆発する演出態様)を実行する特別演出パターンも設けられる。このように、この実施の形態では、特別始動入賞表示の表示態様と特別演出態様(すなわち特別演出パターン)とを対応させることにより、特別始動入賞表示の所定の表示態様が表示されていることにもとづいて特別演出態様が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0164】
なお、特別始動入賞表示の表示態様と特別演出態様とが対応していなくてもよい。例えば、特別始動入賞表示の表示態様A(星)が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、特別始動入賞表示の表示態様B(手榴弾)に対応する特別演出態様(手榴弾が投げられて爆発)を実行するようにしてもよい。また、特別始動入賞表示の表示態様A〜Dのうちのいずれかが変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときに、特別始動入賞表示の表示態様A〜Dに共通の特別演出態様(例えば所定のキャラクタが現れる演出態様)を実行するようにしてもよい。このような場合でも、遊技者は、所定の表示態様の特別始動入賞表示が始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示されていることにより、当該始動入賞表示にもとづいて所定の特別演出態様が実行されて可変表示状態が発展することを期待する。
【0165】
また、特別演出パターンを可変表示状態の発展態様(通常変動状態からリーチ状態に発展する態様やリーチ状態からスーパーリーチ状態に発展する態様)に応じて複数種類設け、当該複数種類の特別演出パターンそれぞれに対応する特別演出態様を複数種類設けるようにするのが好ましい。例えば、図25に示した特別演出パターンでは、特別図柄の可変表示状態を通常変動状態からリーチ状態に発展する変動パターンであったが、そのほかに、リーチ状態からスーパーリーチ状態に発展する変動パターンを設け、当該変動パターンに対応する特別演出態様を設けるようにする。また、図26に示した特別演出パターンでは、特別図柄の可変表示状態をリーチ状態からスーパーリーチ状態に発展する変動パターンであったが、そのほかに、通常変動状態からリーチ状態に発展する変動パターンを設け、当該変動パターンに対応する特別演出態様を設けるようにする。このような構成によれば、特別演出態様と可変表示状態の発展態様との複合した演出により特別演出パターンにおける演出効果を向上させることができる。
【0166】
また、可変表示状態の発展態様に対応する特別演出態様を複数種類設けてもよい。例えば、図25に示した特別演出パターンでは、特別図柄の可変表示状態を通常変動状態からリーチ状態に発展させる特別演出態様は1つ(星が現れる演出態様)だけであったが、可変表示状態を通常変動状態からリーチ状態に発展させる特別演出態様を複数種類設けるようにする。具体的には、「星」が現れるほかに、「星」が流れるや、「星」が現れて爆発するなどの特別演出態様を設けるようにする。このような構成によれば、特別演出態様のバリエーションが増えて、特別演出パターンの実行時の演出効果が向上する。
【0167】
ちなみに、特別図柄の可変表示状態の発展態様としては、通常変動状態からリーチ状態に、リーチ状態からスーパーリーチ状態に発展する態様に限られるわけではない。例えば、通常変動状態が他の通常変動状態(例えばリーチ状態にはならないが背景が変わる)に発展したり、リーチ状態が他のリーチ状態に発展したり、スーパーリーチ状態が他のスーパーリーチ状態に発展するような態様も含まれている。
【0168】
さらに、図25および図26に示した特別演出パターンでは、特別演出態様が実行されたことに応じて、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化していたが、表示態様が変化しなくてもよい。また、所定の特別演出態様が実行されたときにだけ、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化するようにされていてもよい。
【0169】
上述したような複数種類の特別演出パターンは、例えば図9に示す変動パターン番号2〜14の変動パターンとして設定される。ここで、特別演出パターン(すなわち特別演出パターンに対応する特別演出態様)の種類に応じて大当りとなる信頼度(大当りが発生する確率または割合)を変化させている。このような特別演出パターンの種別に応じた信頼度の変化は、大当りとなることが事前に決定されたときに、所定の特別演出パターンを高い割合で選択(決定)するように構成することにより実現される。
【0170】
具体的には、図25に示した特別演出パターンが、図9に示す変動パターン番号2および変動パターン番号11の変動パターンであるとする。このとき、大当り時変動パターン種別テーブルにおいて、変動パターン番号11の変動パターンに割り当てられる比較値の数を少なくし、はずれ時変動パターン種別テーブルにおいて、変動パターン番号2の変動パターンに割り当てられている比較値の数を多くする。このように設定しておくことにより、図25に示す特別演出パターンが現れたときの大当りの信頼度は相対的に低くなる。また、図26に示す特別演出パターンが、図9に示す変動パターン番号3および変動パターン番号12であるとする。このとき、大当り時変動パターン種別テーブルにおいて、変動パターン番号12の変動パターンに割り当てられる比較値の数を多くし、はずれ時変動パターン種別テーブルにおいて、変動パターン番号3の変動パターンに割り当てられている比較値の数を少なくする。このように設定しておくことにより、図26に示す特別演出パターンが現れたときの大当りの信頼度は相対的に高くなる。これより、大当りとなることが事前に決定されたときは、図26に示す特別演出パターンが図25に示す特別演出パターンと比較して相対的に高い割合で選択されることになる。
【0171】
図28は、リーチ時における特別図柄(中図柄)の変動状態を示す説明図である。可変表示装置9の図柄表示エリアにおいて縦スクロールで左中右図柄の可変表示が行われているときに、左右図柄が同一の図柄(図の例では「7」)で揃って停止し、中図柄(最終停止図柄)だけが変動しているリーチ状態に発展する。リーチ状態に発展すると、図28に示すように、複数種類の中図柄「1」〜「12」の全てが、可変表示装置9の表示画面に対して所定の角度で傾いた円周上の位置に番号順に並んで配置される。そして、円周上の位置に配置された全ての中図柄「1」〜「12」が、横回転して変動する。このように、表示画面に対して所定の角度で傾いた円周上の位置に全ての中図柄が配置されて横回転変動しているので、変動中の全ての中図柄が図柄表示エリアに現れることになり、遊技者は全ての中図柄の変動状態を視認することができる。
【0172】
また、円周(円周面)が表示画面に対して所定の角度で傾いているので、各中図柄は3次元的に配置されることになり、手前側の中図柄が大きく、奥側の中図柄が小さく表示される。そして、中図柄が一番手前側の位置にくると、最も大きく表示される。図28の例では、図柄「7」が一番手前に位置しているので、最も大きく表示されている。一番手前の位置が中図柄の停止位置(確定位置)となる。従って、図28の例では、図柄「7」が一番手前の位置で停止すると大当りとなり、それ以外の図柄が一番手前の位置で停止するとはずれとなる。このように、停止位置の中図柄が最も大きく表示されるので、遊技者は現在どの図柄が停止図柄として選択されているかを認識することができる。
【0173】
さらに、図28に示すように、一番手前の位置にある中図柄を選択枠で囲っている。このように、選択枠で停止図柄として現在選択されている中図柄を囲むことにより、遊技者は現在どの図柄が停止図柄として選択されているかを一層容易に認識することができる。
【0174】
以上のようなリーチ演出によれば、大当りの発生への期待を遊技者に抱かせることができ、リーチ時の演出効果を一層向上させることができる。このようなリーチ演出は、例えば、図25〜図27に示した特別演出パターンにおけるリーチ演出やスーパーリーチ演出に利用することができる。
【0175】
なお、上述したような図柄の横回転変動は、リーチ時の中図柄の変動に用いる場合に限られるわけではなく、例えば通常変動時の左中右図柄の変動に用いることも可能である。また、図柄は円周上の位置に配置されていたが、楕円上や方形上の位置に配置されてもよい。また、図柄の横回転変動は、なめらかに回転しても、コマ送りで回転してもよい。また、停止位置の図柄を変動中に選択枠で囲っていたが、選択枠で囲まなくてもよく、図柄が最終的に停止するときにだけ選択枠で囲むようにしてもよい。
【0176】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0177】
この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0178】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、各種乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0179】
次に、主基板31からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図30は、主基板31から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0180】
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0181】
図31は、特別始動入賞表示の表示位置決定用テーブルの一例を示す説明図である。表示位置決定用テーブルは、特別始動入賞表示を始動記憶表示エリア18に表示すると事前に決定された場合に(ステップS134,S137参照)、コマンド解析処理において特別始動入賞表示を始動記憶表示エリア18のどの位置(何番目)に表示させるかを決定するために用いるテーブルである。
【0182】
通常、始動入賞記憶数が1のとき(始動入賞記憶数が増加して1になったとき)は、始動記憶表示エリア18に始動入賞表示が1つも表示されていないので、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に所定の始動入賞表示(通常始動入賞表示または特別始動入賞表示)を表示する。始動入賞記憶数が2のときは、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に始動入賞表示が表示されているので、始動記憶表示エリア18の2番目の表示位置に所定の始動入賞表示を表示する。始動入賞記憶数が3のときは、始動記憶表示エリア18の1番目および2番目の表示位置に始動入賞表示が表示されているので、始動記憶表示エリア18の3番目の表示位置に所定の始動入賞表示を表示する。始動入賞記憶数が4のときは、始動記憶表示エリア18の1番目〜3番目の表示位置に始動入賞表示が表示されているので、始動記憶表示エリア18の4番目の表示位置に所定の始動入賞表示を表示する。
【0183】
しかし、この実施の形態では、始動入賞記憶数が増加したときに特別始動入賞表示を表示させるときは、その表示位置を所定の割合で変更する。具体的には、始動入賞記憶数が1の場合、通常通り、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させると決定する。始動入賞記憶数が2の場合、表示位置決定用乱数の値が0〜10のときは、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が11〜126のときは、通常通り、始動記憶表示エリア18の2番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させると決定する。
【0184】
始動入賞記憶数が3の場合、表示位置決定用乱数の値が0〜10のときは、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が11〜20のときは、始動記憶表示エリア18の2番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が21〜126のときは、通常通り、始動記憶表示エリア18の3番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させると決定する。始動入賞記憶数が4の場合、表示位置決定用乱数の値が0〜10のときは、始動記憶表示エリア18の1番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が11〜20のときは、始動記憶表示エリア18の2番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が21〜30のときは、始動記憶表示エリア18の3番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させ、表示位置決定用乱数の値が31〜126のときは、通常通り、始動記憶表示エリア18の4番目の表示位置に特別始動入賞表示を表示させると決定する。
【0185】
図32および図33は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0186】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0187】
受信した演出制御コマンドが特別図柄左指定の演出制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される左図柄を示すデータを、RAMにおける左図柄格納領域に格納する(ステップS614)。また、特別図柄中指定の演出制御コマンド(92XX(H))であれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される中図柄を示すデータを、RAMにおける中図柄格納領域に格納する(ステップS617)。そして、特別図柄右指定の演出制御コマンド(93XX(H))であれば(ステップS618)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される右図柄を示すデータを、RAMにおける右図柄格納領域に格納する(ステップS619)。
【0188】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0189】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、乱数カウンタの値を+1する(ステップS633)。なお、乱数カウンタのカウント値が最大値を越えたら、その値を0に戻す。そして、演出制御用CPU101は、始動入賞記憶数が減少した(1減らされた)か否かを確認する(ステップS634)。
【0190】
始動入賞記憶数が減少していれば、演出制御用CPU101は、RAMにおける変動が開始されていない各始動入賞記憶に対応する保存領域の内容をシフトする(ステップS635)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されているデータを、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、変動中の始動入賞記憶(すなわち変動中始動記憶表示エリア19に表示される始動入賞記憶)に対応する保存領域も設けられている。そして、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されているデータを、変動中の始動入賞記憶に対応する保存領域に格納する。そして、始動入賞記憶数の減少時の始動入賞表示制御処理を実行する(ステップS636)。
【0191】
また、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドが始動入賞表示指定の演出制御コマンド(C300(H)〜)であるか否かを確認する(ステップS638)。ここで、始動入賞表示指定の演出制御コマンドは、始動入賞記憶数が増加した(1増えた)ときに、その増加した始動入賞記憶数を指定する始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドの直後に主基板31から送信される(図18参照)。従って、演出制御用CPU101が始動入賞表示指定の演出制御コマンドを確認したときには、始動入賞記憶数は既に最新の始動入賞記憶数に更新され(1増やされ)ている(ステップS632参照)。
【0192】
受信した演出制御コマンドが始動入賞表示指定の演出制御コマンドでなく、その他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS637)。
【0193】
受信した演出制御コマンドが始動入賞表示指定の演出制御コマンドであれば、演出制御用CPU101は、乱数カウンタの値を+1する(ステップS639)。次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞表示指定コマンドが特別始動入賞表示指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS640)。始動入賞表示指定コマンドが特別始動入賞表示指定コマンドでなければ、すなわち通常始動入賞表示指定コマンドであれば、現在の始動入賞記憶数の最大番目(始動入賞記憶数=nであればn番目)を通常始動入賞表示の表示態様(丸)で表示する(ステップS641)。
【0194】
始動入賞表示指定コマンドが特別始動入賞表示指定コマンドであれば、表示位置決定用乱数を生成するためのカウンタから表示位置決定用乱数を抽出し(ステップS642)、表示位置決定用テーブル(図31)を用いて特別始動入賞表示の表示位置を決定する(ステップS643)。具体的には、演出制御用CPU101は、現在の始動入賞記憶数を確認するとともに、ステップS642において抽出した表示位置決定用乱数の値を確認し、表示位置決定用テーブルにおける現在の始動入賞記憶数と表示位置決定用乱数の値とに対応する表示位置を、特別始動入賞表示の表示位置とすることに決定する。例えば、現在の始動入賞記憶数が3であって、表示位置決定用乱数の値が15であれば、表示位置決定用テーブルにもとづいて始動記憶表示エリア18の2番目を特別始動入賞表示の表示位置とすることに決定する。なお、このように特別始動入賞表示の表示位置が始動記憶表示エリア18の2番目となることは、本来ならば始動入賞記憶数が3のときの始動入賞表示の表示位置は始動記憶表示エリア18の3番目であるので、特別始動入賞表示の表示位置が変更(移動)されたことを意味する。
【0195】
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS643において決定された表示位置に既に特別始動入賞表示が表示されているか否かを確認する(ステップS644)。特別始動入賞表示が表示されているか否かは、表示位置として決定された所定番目の始動入賞記憶に対応する保存領域に特別始動入賞表示の表示態様に関するデータ(以下、表示態様データという。)が格納されているか否かによって確認することができる。なお、特別始動入賞表示の表示位置が変更された場合に、所定番目の始動入賞記憶に対応する保存領域に表示態様データが既に格納されていることが起こり得る。表示位置に既に特別始動入賞表示が表示されている場合は、演出制御用CPU101は、特別始動入賞表示の表示位置を現在の始動入賞記憶数の最大番目とすることに決定する(ステップS645)。
【0196】
次いで、演出制御用CPU101は、特別始動入賞表示指定コマンドで指定された特別始動入賞表示の表示態様を確認する(ステップS646)。そして、演出制御用CPU101は、表示位置として決定された所定番目の始動入賞記憶に対応する保存領域に表示態様データを格納する(ステップ647)。そして、始動入賞記憶数の増加時の始動入賞表示制御処理を実行する(ステップS648)。
【0197】
図34は、特別始動入賞表示の表示タイミング決定用テーブルの一例を示す説明図である。表示タイミング決定用テーブルは、特別始動入賞表示の表示タイミングを決定するために用いるテーブルである。通常は、始動入賞記憶数の増加時に特別始動入賞表示を表示させる(図23参照)。しかし、この実施の形態では、始動入賞記憶数の減少時(シフト時:図24参照)や変動中始動記憶表示エリア19への移動時において初めて特別始動入賞表示を表示させるように、表示タイミングを所定の割合で変更する。従って、図34に示すように、表示タイミング決定用テーブルでは、表示タイミング決定用乱数と比較される所定数の比較値が、始動入賞記憶数の増加時、減少時および変動中始動記憶表示エリア19への移動時のそれぞれの表示タイミングに振り分けられて設定されている。
【0198】
図35は、始動入賞記憶数の増加時の始動入賞表示制御処理(ステップS648)を示すフローチャートである。始動入賞表示制御処理において、演出制御用CPU101は、表示タイミング決定用乱数を生成するためのカウンタから表示タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS651)、表示タイミング決定用テーブルを用いて特別始動入賞表示の表示タイミングを決定する(ステップS652)。具体的には、演出制御用CPU101は、ステップS651において抽出した表示タイミング決定用乱数の値を確認し、表示タイミング決定用テーブルにおいて表示タイミング決定用乱数の値と一致する比較値に対応する表示タイミングを、特別始動入賞表示の表示タイミングとすることに決定する。
【0199】
演出制御用CPU101は、決定した表示タイミングが直ちに表示するタイミング(すなわち始動入賞記憶数の増加時)であるか否かを確認する(ステップS653)。直ちに表示する場合は、ステップS643,S645において決定された特別始動入賞表示の表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるか否かを確認する(ステップS654)。表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるということは、特別始動入賞表示の表示位置が変更されていないことを意味する。表示位置が始動入賞記憶数の最大番目であるときは、始動入賞記憶数の最大番目を所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示する(ステップS655)。なお、特別始動入賞表示の所定の表示態様は、始動入賞記憶数の最大番目の始動入賞記憶(例えば始動入賞記憶が3であれば3番目の始動入賞記憶)に対応する保存領域に格納されている表示態様データにもとづいて決定される(ステップS647参照)。
【0200】
表示位置が始動入賞記憶の最大番目でないときは、表示位置として決定された所定番目の始動入賞記憶を所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示する(ステップS656)。表示位置が始動入賞記憶数の最大番目でないということは、特別始動入賞表示の表示位置が変更されていることを意味する。なお、特別始動入賞表示の所定の表示態様は、表示位置として決定された所定番目の始動入賞記憶に対応する保存領域に格納されている表示態様データにもとづいて決定される(ステップS647参照)。そして、始動入賞記憶数の最大番目を通常始動入賞表示で表示する(ステップS657)。このように表示位置が変更されている場合は、通常始動入賞表示で表示されていた所定番目の始動入賞記憶が所定の表示態様の特別始動入賞表示に変化して表示されることになる。
【0201】
ステップS653において、特別始動入賞表示の表示タイミングが直ちに表示するタイミングでない場合は、演出制御用CPU101は、シフト時(すなわち始動入賞記憶数の減少時)に表示するタイミングであるか否かを確認する(ステップS658)。シフト時に表示する場合は、始動入賞記憶数の最大番目を通常始動入賞表示で表示する(ステップS659)。シフト時に表示しない場合は、特別始動入賞表示の表示タイミングは変動中始動記憶表示エリア19への移動時であるので、演出制御用CPU101は、始動入賞記憶数の最大番目を通常始動入賞表示で表示するとともに(ステップS660)、表示タイミングが変動中始動記憶表示エリア19への移動時であることを示す特別始動入賞表示フラグを、表示態様データが格納されている保存領域にセットする(ステップS661)。
【0202】
図36は、始動入賞記憶数の減少時の始動入賞表示制御処理(ステップS636)を示すフローチャートである。始動入賞表示制御処理において、各保存領域に特別始動入賞表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS671)。特別始動入賞表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、各保存領域に格納されている表示態様の始動入賞表示で表示する(ステップS672)。具体的には、保存領域に表示態様データが格納されていなければ、通常始動入賞表示で表示し、保存領域に表示態様データが格納されていれば、当該所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示する。図35のステップS659によって始動入賞記憶数の最大番目が通常始動入賞表示で表示されていたとしても、保存領域に表示態様データが格納されていれば、始動入賞記憶数が減少したとき(シフトしたとき)に当該所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示することになる。このような表示タイミングは、図24で説明した特別始動入賞表示の表示タイミングである。
【0203】
ステップS671において特別始動入賞表示フラグがセットされていることを確認すれば、演出制御用CPU101は、特別始動入賞表示フラグが格納されている保存領域に対応する始動入賞記憶を通常始動入賞表示で表示する(ステップS673)。これにより、特別始動入賞表示で表示されるはずの始動入賞記憶は変動中始動記憶表示エリア19に移動するまで通常始動入賞表示で表示されることになる。そして、演出制御用CPU101は、その他の保存領域に対応する始動入賞記憶を各保存領域に格納されている表示態様の始動入賞表示で表示する(ステップS674)。具体的には、保存領域に表示態様データが格納されていなければ、通常始動入賞表示で表示し、保存領域に表示態様データが格納されていれば、当該所定の表示態様の特別始動入賞表示で表示する。
【0204】
次いで、演出制御用CPU101は、特別始動入賞表示(本来は特別始動入賞表示で表示されるはずが表示タイミングの変更により通常始動入賞表示で表示されている場合も含む)が変動中始動記憶表示エリア19に移動したか否か、すなわち、1番目の始動入賞記憶に対応する保存領域に表示態様データが格納されていたか否かを確認する(ステップS675)。特別始動入賞表示が変動中始動記憶表示エリア19に移動した場合には、後述する全図柄変動開始処理(図41)において参照される、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させる必要があることを示す変動中始動入賞表示フラグをセットする(ステップS676)。
【0205】
図37は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0206】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623)。
【0207】
予告選択処理(ステップS801):予告演出(連続予告ではない予告演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。
【0208】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0209】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0210】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0211】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0212】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0213】
図38は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。演出制御実行データは、表示制御実行データとランプ制御実行データとを含む。表示制御実行データは、特別図柄の変動期間中における可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、表示制御実行データ1には、可変表示開始時の可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。また、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置9において新たなキャラクタが登場するタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、可変表示装置9およびランプ・LEDの表示状態を制御する。プロセスタイマ設定値には、切替のタイミングに応じた時間が設定されている。
【0214】
このように、演出制御手段が、ROMに記憶されているプログラムおよびプロセスデータにもとづいて演出手段を制御し、複数の演出手段(この実施の形態では可変表示装置9およびランプ・LED)の制御に関わるプログラムが、演出制御基板80に搭載されているROMに格納されている。そして、それらのプログラムを格納するROMを1つのROMとして構成することができる。従って、部品点数を減らすことができる。また、ROMに記憶されているプロセスデータのうち、プロセスタイマ設定値が共通化されている。従って、演出制御手段のROM容量を節減することができる。なお、演出制御実行データについても、表示制御実行データとランプ制御実行データとを共通化できるのであれば、1つの演出制御実行データとしてもよい。このように、この実施の形態では、複数の演出手段の制御に関わるデータのうち少なくとも一部のデータ(この実施の形態では音声データROM704に格納されているデータを除くデータ)を同一ROMに格納することができる。
【0215】
図38に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。例えば、図25に示した特別演出パターンを実行する場合のプロセスデータは、図26に示した特別演出パターンを実行する場合のプロセスデータとは別に用意されている。
【0216】
図39は、図37に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0217】
図40は、図37に示された演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドに基づいて予告するか否かを判定する(ステップS811)。具体的には、受信した変動パターンコマンドのEXTデータを参照して、予告演出の実行を指定する変動パターンコマンドがあるか否か判定する。例えば、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一の値が、図示しない予告態様判定用テーブルに設定されている予告態様判定用判定値の中に含まれているか否かを判定することによって行われる。
【0218】
次いで、演出制御用CPU101は、予告すると判定した場合には(ステップS812)、予告態様判定用テーブルを用いて、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一値の予告態様判定用判定値に対応付けされている予告態様で予告演出を実行することに決定する(ステップS813)。なお、ステップS813にて決定された予告態様を示す予告態様データは、演出制御基板80が備えるRAMに設けられている演出態様バッファに記憶される。
【0219】
また、演出制御用CPU101は、演出手段決定用予告乱数を抽出し(ステップS814)、受信した変動パターンコマンドのEXTデータに基づいて判定される大当り/はずれの判定結果に応じた演出手段決定用テーブルを使用テーブルに設定する。そして、抽出した演出手段決定用予告乱数の値と同一の演出手段決定用判定値に対応する演出手段を、予告演出にて使用する演出手段に決定する(ステップS815)。なお、ステップS815にて予告演出に使用することに決定された演出手段を示す演出手段名データは、演出制御基板80が備えるRAMに設けられている演出手段名バッファに記憶される。
【0220】
そして、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS816)。さらに、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS817)。予告開始時間決定タイマは、可変表示装置9において図柄の変動が開始されてから、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。なお、ステップS812において予告演出を行わないと判定した場合には、ステップS817に移行する。
【0221】
図41は、演出制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、ステップS676によって変動中始動入賞表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS881)。ここで、変動中始動入賞表示フラグがセットされていることは、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させる必要があることを示している。
【0222】
次いで、演出制御用CPU101は、特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS882)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS883)。また、プロセスデータ中の表示制御実行データ1にもとづいてLCD制御を行う(ステップS884)。例えば、表示制御実行データ1の内容に応じた信号を、LCDによる可変表示装置9に与える。なお、表示制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってLCD制御を行うように構成してもよい。
【0223】
このとき、演出制御用CPU101は、選択したプロセスデータが特別演出パターンに応じたプロセスデータであるときは、プロセスデータ中の表示制御実行データにもとづいて、変動中始動記憶表示エリア19に所定の表示態様の特別始動入賞表示を表示させるようにLCD制御を行う。従って、変動パターンとして特別演出パターンを実行させるときは、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示が表示されることになる。なお、演出制御用CPU101は、変動中始動記憶表示エリア19に表示させる特別始動入賞表示の所定の表示態様を、変動中の始動入賞記憶に対応する保存領域に格納されている特別始動入賞表示の表示態様データにもとづいて決定する。演出制御用CPU101は、選択したプロセスデータが特別演出パターン以外の変動パターンに応じたプロセスデータであるときは、プロセスデータ中の表示制御実行データにもとづいて、変動中始動記憶表示エリア19に通常始動入賞表示を表示させるようにLCD制御を行う。従って、特別演出パターン以外の変動パターンを実行させるときは、変動中始動記憶表示エリア19に通常始動入賞表示が表示されることになる。
【0224】
一方、演出制御用CPU101は、ステップS881において変動中始動入賞表示フラグがセットされていることを確認したときは、変動中始動記憶表示エリア19に所定の表示態様の特別始動入賞表示を表示させるようにLCD制御を行う。従って、変動パターンとして特別演出パターンを実行しないときであっても、変動中始動入賞表示フラグがセットされていれば、変動中始動記憶表示エリア19に所定の表示態様の特別始動入賞表示が表示されることになる。
【0225】
本来は、特別始動入賞表示は特別演出パターンが実行されることを示すので、特別始動入賞表示が変動中始動記憶表示エリア19に表示されているときは、特別演出パターンが実行されるはずである。ところが、ステップS133,S136,S137によって特別演出パターンが実行されないときでも特別始動入賞表示指定コマンドが演出制御基板80に送信されることがある(ステップS166,S167参照)。また、ステップS133,S134によって特別始動入賞表示指定コマンドが演出制御基板80に送信された場合でも(ステップS166,S167参照)、ステップS82〜S84,S71〜73によって特別演出パターンを次回の可変表示において実行させることもある。さらに、ステップS642,S643によって特別始動入賞表示の表示位置が変更されることもある。従って、実際は、始動記憶表示エリア18に特別始動入賞表示が表示されていた場合でも、特別始動入賞表示が表示されていた始動入賞記憶にもとづいて特別演出パターンが実行されないことが生じる。この場合に、変動中始動記憶表示エリア19に通常始動入賞表示を表示させると、特別演出パターンが実行されないことが遊技者に直ぐに解ってしまう。そこで、上記のように、特別演出パターンが実行されないときであっても、変動中始動入賞表示フラグがセットされていることにもとづいて、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させる。このような構成により、遊技者に特別演出パターンの実行に対する期待を持続させて持たせることができるようになる。
【0226】
なお、始動記憶表示エリア18において通常始動入賞表示が表示されていた始動入賞記憶にもとづいて特別演出パターンが実行されることもあるが、この場合は、上記したように、特別図柄の可変表示の開始時に、プロセスデータ中の表示制御実行データにもとづいて、変動中始動記憶表示エリア19に所定の表示態様の特別始動入賞表示が表示される。従って、遊技者にとって意外なタイミングで特別始動入賞表示が表示されることになり、演出効果を向上させることができる。
【0227】
図27に示したような特別始動入賞表示を2回の可変表示にわたって継続して変動中始動記憶表示エリア19に表示させることもできる。具体的には以下の制御により実現される。上記したように、ステップS133,S134によって特別始動入賞表示指定コマンドが演出制御基板80に送信された場合でも、ステップS82〜S84,S71〜73によって特別演出パターンを次回の可変表示において実行させるように制御する。この場合、最初(1回目)の可変表示においては、ステップS676で変動中始動入賞表示フラグがセットされることにより、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示が表示される。このとき、特別演出パターンが実行されずに可変表示が終了する。次回(2回目)の可変表示においては、特別演出パターンが実行されるので、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示が継続して表示されることになる。そして、特別演出パターンが実行される。
【0228】
さらに、以下の制御によっても実現される。上記したように、ステップS642,S643によって特別始動入賞表示の表示位置を1つ前の始動入賞記憶の表示位置に変更するように制御する。この場合、最初(1回目)の可変表示においては、ステップS676で変動中始動入賞表示フラグがセットされることにより、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示が表示される。このとき、特別演出パターンが実行されずに可変表示が終了する。次回(2回目)の可変表示においては、特別演出パターンが実行されるので、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示が継続して表示されることになる。そして、特別演出パターンが実行される。
【0229】
なお、ステップS137によって特別演出パターンが実行されないときに特別始動入賞表示指定コマンドが演出制御基板80に送信された場合は、次回の可変表示において特別演出パターンが実行されるとは限らないので、特別始動入賞表示が2回の可変表示にわたって継続して変動中始動記憶表示エリア19に表示されるとは限らない。
【0230】
なお、上記の実施の形態では、2回の可変表示に亘って変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を継続して表示させていたが、複数回(2回以上)の可変表示に亘って継続して表示させることも考えられる。例えば、特別始動入賞表示指定コマンドを複数回連続して演出制御手段に送信する。また、変動パターン設定処理において特別演出パターンを複数回後の可変表示で実行させると決定する。そして、その後の可変表示の回数をカウンタでカウントする。このように構成することにより、複数回の可変表示に亘って継続して特別始動入賞表示を表示させることが可能となる。
【0231】
また、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS885)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、ランプ制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってランプ・LED制御を行うように構成してもよい。
【0232】
また、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS886)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0233】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS888)。
【0234】
図42は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。なお、図40のステップS816において予告開始時間決定タイマがスタートされていない場合は、予告演出が行われない場合である。この場合、ステップS852に移行する必要がないため、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定タイマがスタートされていないことを確認することにより、ステップS861に移行する。
【0235】
予告開始時間決定タイマがタイムアウトしていたら、演出制御用CPU101は、演出手段名バッファに設定されている演出手段すなわち予告演出を実行することに決定されている演出手段を示すデータと演出態様バッファに設定されている演出態様とに対応したプロセスデータを選択する(ステップS852)。すなわち、以後、選択したプロセスデータを用いて演出手段の演出を制御することに決定する。
【0236】
なお、演出制御手段は、予告演出の演出制御を、変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち変動表示結果が確定する前に終了する。この終了時期は、リーチ演出表示態様となる旨を予告するリーチ予告報知として予告演出を実行する場合には例えば左右図柄が停止する前(リーチとなるか否かが確定する前)、大当りとなる旨を予告する大当り予告報知として予告演出を実行する場合には例えば左右図柄が揃った後(リーチとなった後)の可変表示期間中などとすればよい。このような予告演出は実際には大当り遊技などの発生を予告しているものではないが、遊技演出のバリエーションを豊富にするために効果的である。また、非確変大当り予告報知に用いられる予告の種類と確変大当り予告報知に用いられる予告の種類とを別にして、非確変大当り予告報知と確変大当り予告報知とを区別して実行するようにしてもよい。
【0237】
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS861)、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行う(ステップS862)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS863)、次に設定されている表示制御実行データにもとづいてLCD制御を行う(ステップS864)。また、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS865)。
【0238】
このように、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行うことにより、図25〜図27に示したような特別演出パターンにおいて、特別演出態様が所定のタイミングで実行され、また、特別演出態様の実行にもとづいて特別図柄の可変表示状態が変更される。さらに、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様が変化する。
【0239】
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS866)、変動中始動入賞表示フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS867)、変動中始動入賞表示フラグがセットされていれば、その変動中始動入賞表示フラグをクリア(リセット)する(ステップS868)。そして、特別図柄停止の表示制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS869)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS870)。
【0240】
図43は、演出制御プロセス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS842)。
【0241】
そして、ステップS842で大当り図柄を表示した場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS845)。なお、大当り表示処理が終了すると、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている始動入賞表示(特別始動入賞表示または通常始動入賞表示)は消去される。
【0242】
ステップS842で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS844)。なお、このときも、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている始動入賞表示は消去される。
【0243】
全図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS848)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS849)。そして、ステップS843に移行する。
【0244】
図44は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図44に示すように、音番号データには、特別図柄の変動パターンに応じた音番号データおよび大当り遊技中における音番号データが含まれる。
【0245】
図45は、始動入賞表示に関わる遊技制御手段および演出制御手段の制御、演出制御コマンドの送信タイミングおよび可変表示手段の動作の関係の一例を示すタイミング図である。遊技制御手段は、特別図柄の可変表示(変動)の実行条件としての始動入賞の発生を検出すると、入賞時始動入賞表示設定処理において、その始動入賞にもとづいて将来実行される特別図柄の変動パターンを判定する。そして、遊技制御手段は、決定結果にもとづく始動入賞表示指定コマンド(通常始動入賞表示指定コマンドまたは特別始動入賞表示指定コマンド)を演出制御基板80の演出制御手段に送信する。なお、遊技制御手段は、始動入賞表示指定コマンドを送信する前に、始動入賞記憶数が増加したことを指定する演出制御コマンドを送信する。そして、特別図柄の可変表示(変動)の開始条件が成立すると、遊技制御手段は、始動入賞記憶数が減少したことを指定する演出制御コマンドを演出制御手段に送信するとともに、特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドを演出制御手段に送信する。
【0246】
具体的には、図45に示す例では、始動入賞の発生を検出すると、始動入賞記憶数が1となる。始動入賞時に実行される入賞時始動入賞表示設定処理において、遊技制御手段は、始動入賞にもとづいて特別図柄の可変表示の表示結果が大当り、リーチ、またははずれとなるか否かを判定し、その判定結果にもとづいて変動パターンを決定する。そして、変動パターンが特別演出パターンであるときは、特別始動入賞表示指定コマンドを演出制御手段に送信する。また、始動入賞の発生を検出すると、始動入賞記憶数が2となる。そして、始動入賞にもとづいて特別図柄の可変表示の表示結果を判定し、その判定結果にもとづいて変動パターンを決定する。そして、変動パターンが特別演出パターンでない(特別演出パターン以外の変動パターンである)ときは、通常始動入賞表示指定コマンドを演出制御手段に送信する。なお、変動パターンが特別演出パターンでないときでも、所定の割合で特別始動入賞表示指定コマンドを演出制御手段に送信する。
【0247】
遊技制御手段は、始動入賞表示指定コマンドの送信前に、始動入賞の発生毎に始動入賞記憶数が増加したことを指定する演出制御コマンドを送信する。そして、始動入賞記憶(始動入賞記憶数=1)にもとづく特別図柄の可変表示の開始条件が成立すると、遊技制御手段は、当該始動入賞記憶にもとづく特別図柄の変動パターンを決定する。このとき、原則として入賞時始動入賞表示設定処理と同様に変動パターンが決定されるが、変動パターンが特別演出パターンであるときは、所定の割合で当該特別演出パターンを次回の可変表示において実行させると決定する。そして、遊技制御手段は、始動入賞記憶数が減少したことを指定する演出制御コマンドを演出制御手段に送信するとともに、当該始動入賞記憶にもとづく特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドを演出制御手段に送信する。
【0248】
演出制御手段は、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドを受信すると、自身が管理している始動入賞記憶数を更新する。このとき、始動入賞記憶数が減少している場合は、始動入賞記憶数の減少時の始動入賞表示制御処理を実行する。また、演出制御手段は、始動入賞表示指定コマンドを受信すると、始動入賞表示指定コマンドは始動入賞記憶数の増加時に送信されるため、始動入賞記憶数の増加時の始動入賞表示制御処理を実行する。なお、各始動入賞記憶に対応する保存領域が設けられ、特別始動入賞表示指定コマンドで指定された特別始動入賞表示の表示態様に関するデータ(表示態様データ)は保存領域に格納される。始動記憶表示エリア18における特別始動入賞表示の表示位置は、通常の表示位置(始動入賞記憶数の最大番目)とは異なる位置とされることもある。例えば、通常の表示位置から1つ、2つ、または3つ前の始動入賞記憶を表示する位置に変更されることもある。また、特別始動入賞表示の表示タイミングは、通常のタイミング(始動入賞記憶数が増加したときに直ちに表示するタイミング)とは異なるタイミングとされることもある。例えば、始動入賞記憶数の減少時(シフト時)または変動中始動記憶表示エリア19への移動時に変更されることもある。
【0249】
具体的には、図45に示す例では、演出制御手段は、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドを受信する毎に、始動入賞記憶数を更新する。始動入賞記憶数=1にもとづく始動入賞表示指定コマンドを受信すると、当該始動入賞表示指定コマンドは特別始動入賞表示を指定しているので、そのコマンドにもとづいて始動記憶表示エリア18の所定位置に所定タイミングで所定表示態様の特別始動入賞表示を表示させる。また、始動入賞記憶数=2にもとづく始動入賞表示指定コマンドを受信すると、当該始動入賞表示指定コマンドは通常始動入賞表示を指定しているので、そのコマンドにもとづいて始動記憶表示エリア18の始動入賞記憶数の最大番目の位置に通常始動入賞表示を表示させる。
【0250】
演出制御手段は、遊技制御手段から変動パターン指定の演出制御コマンドを受信すると、特別図柄の変動を開始させる。このとき、可変表示手段9の変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させる必要があるとき(特別演出パターンが実行されるときや、変動中始動入賞表示フラグがセットされているとき)は、変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を表示させる制御を行う。演出制御手段は、変動パターンに応じたプロセスデータに従って特別図柄の変動中の制御を実行する。このとき、変動パターンが特別演出パターンであれば、特別演出パターンに応じたプロセスデータ中の表示制御実行データに従って可変表示手段9の表示状態の制御を実行する。すなわち、特別演出態様の実行にもとづいて特別図柄の可変表示状態を変更する。また、場合により、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様を変化させる。
【0251】
以上のように、この実施の形態によれば、変動中始動記憶表示エリア19に所定の表示態様の特別始動入賞表示が表示されている場合に、所定のタイミングで特別演出パターンにおける特別演出態様が実行され、特別演出態様が実行されたことにより特別図柄の可変表示状態が変更される。従って、特別始動入賞表示の表示態様によって遊技者に特別演出パターンの種類に応じたリーチ発展等に対する期待感を持続させて持たせることができる。
【0252】
また、2回以上の可変表示に亘って変動中始動記憶表示エリア19に特別始動入賞表示を継続して表示させることにより、遊技者に特別演出パターンの種類に応じたリーチ発展等に対する期待感を2回以上の可変表示に亘って持続して持たせることができる。
【0253】
また、特別演出パターンが複数種類設けられ、当該複数種類の特別演出パターンそれぞれに対応する特別演出態様が複数種類設けられているので、特別演出態様と特別演出パターンの可変表示状態の発展との複合した演出により特別演出パターンにおける演出効果を向上させることができる。
【0254】
また、特別演出パターンに対応する特別演出態様が複数種類設けられ、演出制御手段は、特別演出パターンに対応する複数種類の特別演出態様のうちの所定の特別演出態様を実行した後に、変動中始動記憶表示エリア19に表示されている特別始動入賞表示の表示態様を所定の特別演出態様に応じて変化させる制御を実行するので、特別演出パターンにおける演出効果を一層向上させることができる。
【0255】
また、始動記憶表示エリア18における特別始動入賞表示の表示位置を通常の表示位置とは異なる位置に変更する場合は、意外な位置に特別始動入賞表示が現れるため、演出効果が一層向上する。
【0256】
また、演出制御手段は、始動入賞記憶数が減少したときに、通常始動入賞表示を所定の表示態様の特別始動入賞表示に変化させて始動記憶表示エリア18に表示させる場合は、意外なタイミングで特別始動入賞表示が現れ、遊技者の期待感を向上させることができるとともに、演出効果も向上させることができる。
【0257】
また、遊技制御手段は、特別演出パターンを実行させないときでも、所定の割合で特別始動入賞表示を表示させるので、特別始動入賞表示が出現する割合が高くなり、遊技者の特別演出パターンの実行に対する期待を抱く機会が増える。
【0258】
また、演出制御手段は、変動パターンとして特別演出パターンが決定されていないときは、特別演出パターン以外の変動パターンに応じたプロセスデータに従って特別演出態様を実行しないように可変表示手段9の表示状態を制御するので、演出制御手段が実行する特別演出態様と特別演出パターンの整合をとることができる。
【0259】
さらに、特別演出パターンにおいて特別演出態様を実行する所定のタイミングは、当該特別演出パターンに応じたプロセスデータのプロセスタイマとしてあらかじめ定められているので、特別演出パターンにおける特別演出態様の実行タイミングの整合を容易にとることができる。
【0260】
また、特別始動入賞表示の表示態様は、始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19に表示されている状態ではいずれも同じ表示態様とされていたが、始動記憶表示エリア18と変動中始動記憶表示エリア19とに表示される状態で異なる表示態様とされていてもよい。
【0261】
また、始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19の位置は、可変表示装置9の表示画面における図柄表示エリアの下方であったが、このような位置に限られるわけではない。始動記憶表示エリア18および変動中始動記憶表示エリア19を可変表示装置9と別個に設けてもよい。
【0262】
また、上記の実施の形態では、始動入賞記憶数を最大4個であるとしていたが、他の数(例えば50個)であってもよい。また、始動入賞記憶数が例えば最大50個であるとした場合でも、50個全てを表示するのではなく例えば10個までしか表示しないようにしてもよい。
【0263】
また、上記の実施の形態では、始動口スイッチ通過処理(図10参照)における入賞時始動入賞表示設定処理(ステップS115)が、始動入賞口への入賞があった場合に実行されたが、遊技機が、例えば複数個の入賞がなければ可変表示が開始されない構成である場合には、複数個の入賞があったことを条件に入賞時始動入賞表示設定処理を実行するようにしてもよい。また、所定の可変入賞装置(例えば第2種可変入賞球装置)が有利な状態となっている期間(例えば開放動作を実行したときから所定期間が経過するまでの期間)にのみ入賞が認められるような場合には、その期間中に遊技球が入賞したことを条件に入賞時始動入賞表示設定処理を開始するようにしてもよい。
【0264】
また、上記の実施の形態では、発光体制御に関して演出用CPU101とバス接続されるランプドライバ基板35を設け、音制御に関してデータROMが搭載されている音声出力基板70に対して演出用CPU101からデータ(音番号データ)を出力するように構成したが、双方を同様の構成にしてもよい。すなわち、発光体制御に関しても音制御に関しても演出用CPU101とバス接続されるそれぞれのドライバ基板を設けたり、発光体制御に関しても音制御に関してもそれぞれの基板にデータROMを搭載して演出用CPU101からデータ(制御データ番号を指定するデータ)を出力するように構成してもよい。
【0265】
さらに、上記の実施の形態にでは、以下のような特徴的態様も開示されている。
【0266】
演出制御手段を搭載した演出制御基板(例えば演出制御基板80)と、演出制御基板から出力される信号にもとづいて、演出手段を動作させるための動作信号を生成するドライバ基板(例えばランプ・LED、スピーカ27、可動部材を駆動する駆動信号)とを別個に備えた構成の遊技機。そのような遊技機では、双方の基板のうち演出制御基板のみを交換するだけで機種変更を行うことが可能である。
【0267】
演出制御手段は演出制御用CPUを含み、ドライバ基板(例えばランプドライバ基板35)には演出制御用CPUとバス接続される出力ポート(例えば出力ポート352)が搭載されている遊技機。そのような遊技機では、ドライバ基板の汎用性をより高めることができる。
【0268】
ドライバ基板に、演出手段としての音出力手段(例えばスピーカ27)から出力される音を生成するためのデータを記憶した音データROM(例えば音声データROM704)と、演出制御手段から出力される音指定データ(例えば音番号データ)にもとづいて音データROMに記憶されているデータを選択し、選択したデータにもとづいて音出力手段を制御する音声合成用ICとが搭載された遊技機。そのような遊技機では、演出制御基板に搭載された演出制御手段の負担を軽減することができる。
【0269】
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であり、かつ、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機であったが、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。さらに、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0270】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0271】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技機を、未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数のうち所定数を所定の実行条件表示態様による実行条件表示により個別に表示する実行条件個別表示手段と、可変表示の開始条件が成立した可変表示の実行条件に対応する実行条件表示を表示する可変表示中実行条件表示手段と、可変表示の実行条件が成立したときに、当該可変表示の実行条件にもとづく識別情報の可変表示の態様が第1の可変表示態様から第2の可変表示態様に変更する発展可変表示パターンとなるか否かを判定する可変表示パターン事前判定手段と、可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定されたとき、実行条件表示の実行条件表示態様として、複数の実行条件表示態様から特定実行条件表示態様を選択する実行条件表示態様選択手段と、可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定された実行条件が未だ可変表示の開始条件の成立していない可変表示の実行条件の成立数のうちの何番目の実行条件であるかを特定する実行条件成立数特定手段と、実行条件表示態様選択手段によって選択された特定実行条件表示態様にて表示する実行条件表示を、実行条件成立数特定手段による特定結果にもとづいて発展可変表示パターンとなると判定された実行条件よりも所定数前に成立した実行条件に対応する実行条件表示のうちのいずれにするかを選択する表示位置選択手段と、を備え、実行条件個別表示手段は、表示位置選択手段によって選択された実行条件を特定実行条件表示態様によって表示する特定実行条件表示手段を含み、あらかじめ定められた特定演出を発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示が開始された後の所定のタイミングで実行し、当該特定演出が実行されたときに当該識別情報の可変表示の態様を第1の可変表示態様から第2の可変表示態様に変更する制御を実行する表示制御手段と、可変表示中実行条件表示手段に特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、表示制御手段によって特定演出が実行されるまで当該特定実行条件表示態様を可変表示中実行条件表示手段に継続して表示させる継続表示制御を実行する継続表示制御手段と、可変表示中実行条件表示手段に特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、表示制御手段によって特定演出が実行されたことを条件に継続表示制御を終了させる継続終了制御を実行する継続終了制御手段と、を備えた構成としたので、実行条件表示態様によって発展可変表示パターンとなることを望む遊技者の期待感を持続させることができる。また、可変表示中実行条件表示手段に表示されている特定実行条件表示態様が次回の可変表示にも継続して表示されることがあるので、遊技者の期待感を複数回の可変表示に亘って持続させて持たせることができる。さらに、意外な位置に特定実行条件表示態様が現れるため、演出効果が一層向上する。
【0272】
請求項2記載の発明では、発展可変表示パターンは複数種類設けられ、特定演出の演出態様は当該複数種類の発展可変表示パターンそれぞれに対応して複数種類設けられ、発展可変表示パターンの種類にもとづいて、複数種類設けられている特定演出の演出態様のうちからいずれかを選択する特定演出態様選択手段を備えているので、特定演出と発展可変表示パターンの可変表示態様との複合した演出により発展可変表示パターンにおける演出効果を向上させることができる。
【0273】
請求項3記載の発明では、特定演出の演出態様は複数種類設けられ、表示制御手段は、特定演出を実行した後に、可変表示中実行条件表示手段により表示されている特定実行条件表示態様を特定演出の演出態様に応じて変化させる制御を実行するように構成されているので、発展可変表示パターンにおける演出効果を一層向上させることができる。
【0274】
請求項4記載の発明では、特定実行条件表示手段は、可変表示の開始条件が成立したことにより未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数が減少したときに、実行条件表示を特定実行条件表示態様によって表示するように構成されているので、意外なタイミングで特定実行条件表示態様が現れ、遊技者の期待感を向上させることができるとともに、演出効果も向上する。
【0275】
請求項5記載の発明では、実行条件表示態様選択手段は、可変表示パターン事前判定手段により識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときでも、当該判定された識別情報の可変表示に対応する実行条件表示の所定の実行条件表示態様として特定実行条件表示態様を所定の割合で選択するように構成されているので、特定実行条件表示態様が出現する割合が高くなり、遊技者の発展可変表示パターンの実行に対する期待を抱く機会が増える。
【0276】
請求項6記載の発明では、表示制御手段は、可変表示パターン事前判定手段により識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときには、特定演出を実行しない制御を実行する特定演出規制手段を含む構成とされているので、表示制御手段が実行する特定演出と可変表示パターンの整合をとることができる。
【0277】
請求項7記載の発明では、発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示を実行するためのデータを格納するパターンデータ格納手段を備え、所定のタイミングを、パターンデータ格納手段に格納されたデータにもとづいて決定するタイミング決定手段を備えているので、発展可変表示パターンにおける特定演出の実行タイミングの整合を容易にとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図6】2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図7】各乱数を示す説明図である。
【図8】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図9】変動パターンの一例を示す説明図である。
【図10】始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図11】入賞時始動入賞表示設定処理を示すフローチャートである。
【図12】大当り判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図13】大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図14】リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図15】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【図16】特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図17】変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
【図18】記憶処理を示すフローチャートである。
【図19】演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図20】制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図21】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図22】特別始動入賞表示の表示態様の例を示す説明図である。
【図23】特別始動入賞表示の表示位置の移動を示す説明図である。
【図24】特別始動入賞表示の表示タイミングの一例を示す説明図である。
【図25】特別演出パターンの例を示す説明図である。
【図26】特別演出パターンの他の例を示す説明図である。
【図27】特別始動入賞表示が2回の可変表示にわたって継続して表示される状態を示す説明図である。
【図28】リーチ時における特別図柄(中図柄)の変動状態を示す説明図である。
【図29】演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図30】コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図31】特別始動入賞表示の表示位置決定用テーブルの一例を示す説明図である。
【図32】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図33】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図34】特別始動入賞表示の表示タイミング決定用テーブルの一例を示す説明図である。
【図35】始動入賞記憶数の増加時の始動入賞表示制御処理を示すフローチャートである。
【図36】始動入賞記憶数の減少時の始動入賞表示制御処理を示すフローチャートである。
【図37】演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図38】プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図39】変動パターンコマンドコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図40】予告選択処理を示すフローチャートである。
【図41】全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図42】図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図43】全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図44】音番号データの一例を示す説明図である。
【図45】始動入賞表示に関わる遊技制御手段および演出制御手段の制御、演出制御コマンドの送信タイミングおよび可変表示手段の動作の関係の一例を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
18 始動記憶表示エリア
19 変動中始動記憶表示エリア
31 主基板
35 ランプドライバ基板
56 CPU
70 音声出力基板
80 演出制御基板
101 演出制御用CPU

Claims (7)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数のうち所定数を所定の実行条件表示態様による実行条件表示により個別に表示する実行条件個別表示手段と、
    前記可変表示の開始条件が成立した可変表示の実行条件に対応する実行条件表示を表示する可変表示中実行条件表示手段と、
    前記可変表示の実行条件が成立したときに、当該可変表示の実行条件にもとづく前記識別情報の可変表示の態様が第1の可変表示態様から第2の可変表示態様に変更する発展可変表示パターンとなるか否かを判定する可変表示パターン事前判定手段と、
    前記可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定されたとき、前記実行条件表示の実行条件表示態様として、複数の実行条件表示態様から特定実行条件表示態様を選択する実行条件表示態様選択手段と、
    前記可変表示パターン事前判定手段により、発展可変表示パターンとなると判定された実行条件が未だ可変表示の開始条件の成立していない可変表示の実行条件の成立数のうちの何番目の実行条件であるかを特定する実行条件成立数特定手段と、
    前記実行条件表示態様選択手段によって選択された特定実行条件表示態様にて表示する実行条件表示を、前記実行条件成立数特定手段による特定結果にもとづいて前記発展可変表示パターンとなると判定された実行条件よりも所定数前に成立した実行条件に対応する実行条件表示のうちのいずれにするかを選択する表示位置選択手段と、を備え、
    前記実行条件個別表示手段は、前記表示位置選択手段によって選択された実行条件を特定実行条件表示態様によって表示する特定実行条件表示手段を含み、
    あらかじめ定められた特定演出を前記発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示が開始された後の所定のタイミングで実行し、当該特定演出が実行されたときに当該識別情報の可変表示の態様を前記第1の可変表示態様から前記第2の可変表示態様に変更する制御を実行する表示制御手段と、
    前記可変表示中実行条件表示手段に前記特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、前記表示制御手段によって前記特定演出が実行されるまで当該特定実行条件表示態様を前記可変表示中実行条件表示手段に継続して表示させる継続表示制御を実行する継続表示制御手段と、
    前記可変表示中実行条件表示手段に前記特定実行条件表示態様により表示された実行条件表示が表示されているときに、前記表示制御手段によって前記特定演出が実行されたことを条件に前記継続表示制御を終了させる継続終了制御を実行する継続終了制御手段と、を備えた
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 発展可変表示パターンは複数種類設けられ、特定演出の演出態様は当該複数種類の発展可変表示パターンそれぞれに対応して複数種類設けられ、
    前記発展可変表示パターンの種類にもとづいて、複数種類設けられている特定演出の演出態様のうちからいずれかを選択する特定演出態様選択手段を備えた
    請求項1記載の遊技機。
  3. 特定演出の演出態様は複数種類設けられ、
    表示制御手段は、特定演出を実行した後に、可変表示中実行条件表示手段により表示されている特定実行条件表示態様を前記特定演出の演出態様に応じて変化させる制御を実行する
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 特定実行条件表示手段は、可変表示の開始条件が成立したことにより未だ前記可変表示の開始条件が成立していない可変表示の実行条件の成立数が減少したときに、実行条件表示を特定実行条件表示態様によって表示する
    請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 実行条件表示態様選択手段は、可変表示パターン事前判定手段により前記識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときでも、当該判定された識別情報の可変表示に対応する実行条件表示の所定の実行条件表示態様として特定実行条件表示態様を所定の割合で選択する
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 表示制御手段は、可変表示パターン事前判定手段により前記識別情報の可変表示の態様が発展可変表示パターンとならないと判定されたときには、特定演出を実行しない制御を実行する特定演出規制手段を含む
    請求項5記載の遊技機。
  7. 発展可変表示パターンにもとづく識別情報の可変表示を実行するためのデータを格納するパターンデータ格納手段を備え、
    所定のタイミングを、前記パターンデータ格納手段に格納されたデータにもとづいて決定するタイミング決定手段を備えた
    請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の遊技機。
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