JP2004320865A - 直流電源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2次側の出力電圧を定電圧制御するとともに、機器のピーク電流を制限する2.5A定電流制御と、2次電池への充電を制限する1.6A定電流制御の2種類の定電流制御を行う。また、出力電圧が所定値以下の低電圧のとき、及び過電圧のときには、上記定電流動作を停止させる。そして、そのための2次側に設けた電流/電圧安定化回路を集積化する。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ一体型ビデオ機器等の電気機器に直流電力を供給する直流電源装置に関し、特に2次電池の充電電流を定電流に制御するととともに、機器に必要なピーク電流を一定電流以下に制限するようにした直流電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器、例えばカメラ一体型のビデオ機器に安定した直流電力を供給する直流電源装置としては、直流電源装置を過電流による加熱から保護するために、その出力電流を所定の値に制限する電流制限回路を備えた装置が知られている。そして、この種の直流電源装置における出力電流制限回路の制限電流値は、ビデオ機器の起動などに流れるピーク電流に対して十分に対応できるように、必要とするピーク電流値より高い値に設定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図12に、特許文献1に記載されている電流制限回路を備えた直流電源装置を示す。この図12に示す直流電源装置においては、電源入力端子201からの商用交流電源電圧は、ノイズ除去のための入力フィルタ202を通過した後、全波整流回路203により全波整流されかつ内臓の平滑回路によって平滑されて、出力トランス205の1次巻線205aに供給される。
【0004】
この状態で、スイッチング制御回路206から発振されるパルス幅変調されたパルス信号がスイッチング回路204に加えられると、スイッチング回路204はパルス信号の周波数及びそのデューティ比に応じた速度でスイッチングされるため、出力トランス205の1次巻線205aに供給される直流出力はチョッピングされた交流出力となる。そして、これに伴って、出力トランス205の2次巻線205bには、チョッピング周波数及び1次と2次の巻線比に応じた交流電圧、例えばビデオ機器等の負荷の駆動に必要な電圧8.4Vが誘起され、この誘起された交流電圧が整流・平滑回路207で整流かつ平滑されて、8.4Vの直流定電圧として出力端子208に出力される。なお、スイッチング制御回路206にはその駆動電源として変換トランス205の3次巻線205cに誘起された交流電圧が整流回路219を経て供給されている。
【0005】
ここで、整流・平滑回路207から出力される直流出力電圧は出力電圧検出回路209により検出され、定電圧制御回路210を構成する演算増幅器211の反転端子(−端子)に加えられる。そして、演算増幅器211において、出力電圧検出回路209で検出された出力電圧と基準電圧Vref2が比較され、誤差がある場合は負電圧出力をホトカプラ212のホトダイオード212aのカソードに供給しこれをオン状態とする。これにより、ホトダイオード212aを発光させてホトカプラ212のホトトランジスタ212bを導通させ、そのオン信号によりスイッチング制御回路206から発振されるパルス信号のパルス幅(デューティ比)を演算増幅器211の差電圧がゼロとなるように変化させる。これにより、整流・平滑回路207から出力される直流出力電圧は、負荷の変動または交流電源電圧の変動に関係なく一定に制御される。
【0006】
また、負荷の変動等により直流電源装置の出力電流が変化した場合には、演算増幅器217から構成される定電流制御回路216により定電流制御が行われる。すなわち、抵抗器213の両端電圧と基準電圧Vref2の合成電圧を抵抗器214と215で抵抗分割した電圧が演算増幅器217の反転端子(−端子)に供給され、これが同非反転端子(+端子)に供給されるゼロ電位と比較される。そして、この2つの入力電圧に差が生じた場合には演算増幅器217が出力を発し、制御用トランジスタ218を導通させる。このトランジスタ218が導通すると、ホトカプラ212のホトダイオード212aが発光し、同時にホトトランジスタ212bをオン状態とする。これにより、スイッチング制御回路206から発振されるパルス信号のパルス幅(デューティ比)が変わるため、スイッチング回路204は入力されたパルス信号のデューティ比でスイッチング動作を行う。このため、変換トランス205の2次巻線205bに得られる電力は電流検出用抵抗器213の両端電圧も演算増幅器217に入力される電圧差がゼロとなるように変化する。そして、整流・平滑回路207から出力される直流出力電流は一定の電流(例えば、1.5A)に制御される。
【0007】
この従来の直流電源装置は、負荷となるカメラ一体型ビデオ機器等への電力供給がオフになっている時は、ビデオ機器に内蔵されたリチウムイオン電池を充電するために直流電源装置を一定電流(1.5A)の定電流モードで動作させ、また、ビデオ機器が録画/再生動作する時は一定電圧(DC8.4V)及び定格電流(1.5A)の定電圧モードで動作させることができるようにしたものである。
【0008】
この従来の直流電源装置において、定電圧モード動作時に、ビデオ機器の記録/再生時における早戻しや早送り動作などにより定格電流値(1.5A)以上のピーク電流を必要とする場合が考えられる。この場合、まず、演算増幅器217の帰還系に接続したコンデンサ221が入力される電圧によりCR時定数に応じて充電される。この充電期間(例えば40ms)では演算増幅器217は非能動状態にあるため、定電流制御回路216はピーク電流に応答せず非動作状態におかれる。従って、上記充電期間において、ビデオ機器の記録/再生時における早戻しや早送り動作させるのに必要な定格電流値(1.5A)以上のピーク電流(例えば、2.2A)が整流・平滑回路207から直流出力端子208に瞬時的に流れても、定電流制御回路216はピーク電流に応答せず、定電流制御がされない。その結果、ビデオ機器の記録/再生時における早戻しや早送り動作に必要なピーク電流をビデオ機器に供給することができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−262257号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の直流電源回路では、ピーク電流値を制限する第2の定電流制御回路または電流制限回路を設けていないため、定電流制御回路216が不能動状態となる所定時間、機器にピーク電流が流れると、2次電池への充電を開始するときにもピーク電流が流れ、その結果、1次側のスイッチング回路204や変換トランス205にも過大な電流が流れ、これら部品の劣化を起こすという不都合があった。
更には、2次電池に対しても過大な電流が流れ込むので、過大な電流が長期間流れ続けると、2次電池内部に組み込まれている電子部品、例えば電池の過放電や過充電を検出したときに出力をオン状態からオフ状態にする、FETスイッチ等の部品が劣化するという問題があった。
【0011】
そこで、本願第1の発明では、出力電流を2次電池の充電に必要な第1の充電電流(例えば1.6A)に定電流制御するとともに、早送りや早戻しに必要なビデオ機器のピーク電流を、例えば2.5Aに制限する第2の定電流制御回路を設け、2次電池の過放電または過充電を防ぎ、電子機器部品の劣化の問題を解決した直流電源装置を提供することを目的としている。
【0012】
また、本願第2の発明は、2次電池の充電に必要な定電流制御と機器動作に必要なピーク電流を制限する動作を共通の演算増幅器で行うとともに、電力変換トランスの2次側に設けられる電流/電圧安定化回路を集積化した直流電源装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願第1の発明は、交流電源から得られる交流を直流に変換する第1の整流回路と、この第1の整流回路に接続される電力変換トランスと、電力変換トランスの1次巻線に直列に接続され、整流回路から得られた直流をスイッチングして交流に変換するスイッチング手段と、このスイッチング手段に接続され、スイッチングのデューティ比を制御するスイッチング制御手段と、電力変換トランスの1次巻線に供給される電力に応じた電力を2次巻線に誘起し、この2次巻線から得られた電力を整流・平滑して2次側直流電力として出力する第2の整流回路と、第2の整流回路に得られる出力電圧を検出する第1の演算増幅器と、第2の整流回路から得られた電力を負荷回路に与えたときの出力電流を検出する第2及び第3の演算増幅器と、これら第1〜第3の演算増幅器の出力に得られる誤差信号を、電力変換トランスの1次側に伝達する第1の光結合手段と、この第1の光結合手段の出力に基づいて上記スイッチング制御手段によりスイッチング手段を制御して前記電力変換トランスの2時側電圧及び電流を制御する直流電源装置であって、上記第2の演算増幅器は、2次側の出力電流を2次電池の充電用電流設定値として所定値に定電流制御し、また第3の演算増幅器は、第2の演算増幅器が不作動の時間に上記充電用定電流設定値よりも大きい機器動作に必要なピーク電流設定値に定電流制御するものであることを特徴とする。
【0014】
また、本願第1の発明の好ましい実施の形態は、上記本願第1の発明の特徴に加え、出力電圧が所定値以下に低減したことを検出する第4の演算増幅器と、スイッチング制御手段に接続され、かつ第4の演算増幅器の出力が供給される第2の光結合手段を更に設け、出力電圧が所定値以下になったとき、この第2の光結合手段の出力に基づいて、スイッチング手段を制御するスイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴としている。
【0015】
更に、本願第1の発明の好ましい実施の形態としては、上記第2の光結合手段に接続され、機器のピーク電流が所定時間以上に流れ続けたことを第3の演算増幅器の出力より検出する検出手段を更に設け、この検出手段により機器動作に必要なピーク電流が所定時間以上検出された場合に、第2の光結合手段の出力に基づいて、スイッチング手段を制御するスイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴としている。
【0016】
本願第1の発明によれば、2次電池への充電電流の定電流制御(例えば、1.6A)が行われない所定期間の間、早送りや早戻しに必要なビデオ機器のピーク電流を、例えば2.5Aに制限する第2の定電流制御回路を設けたので、負荷回路に必要以上に過大な電流が流れるのを防ぐことができる。
【0017】
また、本願第2の発明は、交流電源から得られる交流を直流に変換する第1の整流回路と、この第1の整流回路に接続される電力変換トランスと、電力変換トランスの1次巻線に直列に接続され、整流回路から得られた直流をスイッチングして交流に変換するスイッチング手段と、このスイッチング手段に接続され、スイッチングのデューティ比を制御するスイッチング制御手段と、電力変換トランスの1次巻線に供給される電力に応じた電力を2次巻線に誘起し、この2次巻線から得られた電力を整流・平滑して2次側直流電力として出力する第2の整流回路と、この第2の整流回路より得られる出力電圧及び出力電流を定電圧及び定電流に安定させるための電流/電圧安定化集積回路と、電流/電圧安定化集積回路に接続され、スイッチング制御手段に電流/電圧安定化集積回路の出力を伝達する第1の光結合手段と、第1の光結合手段を介して上記電流/電圧安定化集積回路からの誤差信号をスイッチング制御手段に供給してスイッチング手段のデューティ比を制御するようにした直流電源装置であって、この電流/電圧安定化集積回路は、第2の整流回路から得られる出力電圧を検出し、定電圧制御する第1の演算増幅器と、第2の整流回路から得られる電力を負荷回路に供給したときの出力電流を、2次電池の充電用電流と、該2次電池の充電電流より大きい機器動作に必要なピーク電流の2段階に分けて検出して定電流制御する第2の演算増幅器と、この第2の演算増幅器の入力電圧を上記定電流制御する2段階に対応して切り換える切換手段と、この切換手段の切り換えタイミングを制御する切換制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0018】
そして、本願第2の発明の好ましい実施の形態としては、上記本願第2の発明の構成に加え、出力電圧が第1の所定値以下の低電圧に低減したことを検出する第3の演算増幅器及び出力電圧が第2の所定値以上の過電圧に増大したことを検出する第4の演算増幅器を更に備え、これら第3及び第4の演算増幅器から得られる誤差信号を第2の光結合手段を介して前記スイッチング制御手段に供給するようにし、出力電圧の異常を検出したときに、スイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴としている。
また、上記第2の光結合手段に接続され、前記機器のピーク電流が所定時間以上に流れ続けたことを検出する検出手段を更に設け、この検出手段がピーク電流を所定時間以上検出した場合に、第2の光結合手段経由でスイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴としている。
【0019】
本願第2の発明によれば、機器のピーク電流2.5Aの定電流制御と2次電池への充電電流1.6Aの定電流制御を一つの演算増幅器を用いて行うことができるとともに、2次側の電流/電圧安定化回路を集積化することを可能とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本願第1の発明に係る直流電源装置の実施の形態を図1に基づいて説明する。図1は本願第1の発明の実施の形態を示すブロック構成図である。図1に示すように、本願第1の発明の直流電源装置は、主として電源回路1と、電流/電圧安定化回路2によって構成され、電源回路2の出力は安定化された定電圧及び定電流電源として負荷回路3に供給される。負荷回路3は、例えばカメラ一体型ビデオ機器のような電子機器であり、充電用の2次電池51を内蔵している。
【0021】
まず、電源回路1においては、プラグ2よりの商用電源が、ノイズを除去する入力フィルタ3を介して整流回路4に供給され、この整流回路4の出力側に得られる直流信号が電力変換トランス5の1次巻線5aの一端に供給される。
【0022】
この電力変換トランス5の1次巻線5aの他端はスイッチング用のNPN形トランジスタ6のコレクタに接続され、このトランジスタ6のエミッタは接地される。そして、このトランジスタ6のベースにPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御回路7からのパルス幅変調信号を供給し、このトランジスタ6のオン期間(オンデューティ)を制御することにより、この直流電源回路の出力信号の電圧及び電流を制御する。
【0023】
電力変換トランス5の2次巻線5bの一端は、整流用のダイオード8及び平滑用コンデンサ9の直列回路を介して、2次巻線5bの他端に接続され、この2次巻線5bの他端は、電流検出用の抵抗器10の一端に接続される。抵抗器10の他端は接地される。
また、電力変換トランス5の3次巻線5cは、整流用のダイオード11と平滑用コンデンサ12よりなる整流・平滑回路を介して、PWM制御回路7に接続され、これによりPWM制御回路7の直流電源が構成される。PWM制御回路7は起動用の抵抗器13を介して整流回路4の出力に接続されている。
【0024】
第2の整流回路を構成するダイオード8とコンデンサ9の接続点は出力端子14に接続され、出力端子14は、負荷回路3に接続されるとともに、出力電圧検出用の抵抗器15及び16の直列回路を介して接地される。この抵抗器15及び16の接続中点は、電流/電圧安定化回路2の演算増幅器17の反転端子(−端子)に接続され、この演算増幅器17の非反転端子(+端子)は、基準電圧源18を介して接地される。この基準電圧源18は電力変換トランス5の2次側出力電圧を、例えば8.4Vの定電圧とするための基準電圧(Vref1)を与えるものである。演算増幅器17の反転端子(−端子)は、抵抗とコンデンサの時定数回路19を介して出力側に接続され、逆流防止用のダイオード20のカソードに接続される。この演算増幅器17は定電圧制御回路を構成する。
【0025】
また、第1の定電流制御回路を構成する演算増幅器21の反転端子(−端子)は、抵抗器22及び基準電圧(Vref2)を得る基準電圧源23の直列回路を介して、電流検出用抵抗器10と電力変換トランス5の2次巻線5bの他端との接続点に接続される。演算増幅器21の非反転端子(+端子)は、電流検出用抵抗器10の他端、すなわち接地電位に接続される。また、演算増幅器21の反転端子(−端子)は、抵抗器24とコンデンサ25の直列回路からなる時定数回路26を介して演算増幅器21の出力側に接続される。そして、第1の定電流制御回路を構成する演算増幅器21の出力電圧は、抵抗器27と28で抵抗分割され、分割された電圧が電界効果トランジスタ29のゲート電極に加えられる。
【0026】
第2の定電流制御回路を構成する演算増幅器30の反転端子(−端子)は、抵抗器31を介して接地され、同非反転端子(+端子)は、基準電圧(Vref3)を与える基準電圧源32を経て電流検出用抵抗器10と電力変換トランス5の2次巻線5bの他端の接続点に接続される。
【0027】
そして、この演算増幅器30の反転端子(−端子)は、抵抗器とコンデンサの並列回路よりなる時定数回路33を介して出力側に接続され、その出力は逆流防止用ダイオード34のカソードに接続されるとともに、PNPトランジスタ36のベースに接続される。ここで逆流防止用のダイオード34のアノードはもう一つの逆流防止用ダイオード35のカソードに直列接続されている。
【0028】
PNPトランジスタ36のエミッタは、電力変換トランス5の2次側端子(Vcc)に接続され、コレクタは抵抗器37を介して、コンデンサ38と抵抗器39の並列回路よりなる充放電回路に接続される。この並列回路の一端は電界効果トランジスタ40のゲート電極に接続され、他端は接地される。
【0029】
演算増幅器41は比較器として機能するものであり、出力電圧を抵抗器15と抵抗器16で抵抗分割した電圧が演算増幅器41の非反転端子(+端子)に供給され、基準電圧(Vref4)を与える基準電圧源42が反転端子(−端子)と接地間に接続されている。
【0030】
逆流防止用ダイオード20と35のアノード、及び電界効果トランジスタ29のドレイン電極は、ホトダイオード43とホトトランジスタ44から構成されるホトカプラ(第1の光結合手段)45のホトダイオード43のカソードに接続され、ホトダイオード43のアノードは抵抗器46を介して電力変換トランス5の2次側端子(Vcc)に接続されている。ホトトランジスタ44のアノードはPWM制御回路7に接続され、カソードは接地される。
【0031】
比較器を構成する演算増幅器41の出力は電界効果トランジスタ40のドレイン電極に接続され、抵抗器47を介してホトダイオード48とホトトランジスタ49より構成されるホトカプラ(第2の光結合手段)50のホトダイオード48のカソードに接続される。ホトダイオード48のアノードには、電力変換トランス5の2次側出力電圧Vccが供給されている。ホトトランジスタ49のアノードはPWM制御回路7に接続され、カソードは接地される。
【0032】
次に、上記本願第1の発明に係る直流電源装置の実施の形態の動作を説明する。
プラグ2から入力される商用の交流電源は、入力フィルタ3、整流回路4を経由して直流電源変換され(Vin)、電力変換トランス5の1次巻線5aに供給される。また、直流電源(Vin)は起動用の抵抗器13を介してPWM制御回路7に供給され、以後PWM制御回路7からのパルス幅変調信号により、1次巻線5aと直列接続されたスイッチング素子6がオン−オフ制御される。このスイッチングの周波数は、例えば100kHzとされる。また、電力変換トランス5には3次巻線5cが設けられているが、この3次巻線5cに誘起された電力は、ダイオード11及びコンデンサ12で整流・平滑されて、その後のPWM制御回路7の電源とされる。
【0033】
電力変換トランス5の2次巻線5bに誘起された電圧は、ダイオード8及びコンデンサ9よりなる整流回路で整流され、この出力電圧(Vcc)は出力端子14に供給されるとともに、抵抗器15及び16で分割されて定電圧制御回路を構成する演算増幅器17の反転端子(−端子)に入力される。一方、演算増幅器17の非反転端子(+端子)には、基準電圧(Vref1)を与える基準電圧源18が接続されており、この基準電圧(Vref1)が上記出力電圧Vccを分割した電圧と比較される。そして、演算増幅器17の反転端子(−端子)に供給される電圧と基準電圧(Vref1)との差電圧が演算増幅器17の出力側に誤差信号として出力され、これが逆流防止用ダイオード20を経由してホトカプラ45を構成するホトダイオード43のカソードに供給される。
【0034】
そして、演算増幅器17からの誤差信号出力が得られると、この誤差信号はホトカプラ45のホトダイオード43からホトトランジスタ44に伝達され、PWM制御回路7に供給される。PWM制御回路7は、電力変換トランス5の1次巻線5aに直列に接続されているスイッチング素子6のオン期間を制御して、2次巻線5bに誘起される電力を制御する。この結果、ダイオード8及びコンデンサ9の整流・平滑回路の出力は、予め設定された基準電圧、例えば8.4Vに制御される。
【0035】
一方、電流検出用の抵抗器10は、負荷回路3に流れ込んだ出力電流Ioを検出するものであり、抵抗器10に流れる電流量は抵抗器10の両端電圧に電圧変換されて、定電流制御回路を構成する演算増幅器21の反転端子(−端子)に基準電圧(Vref2)を与える基準電圧源23と直列に接続されて入力される。また、演算増幅器21の非反転端子(+端子)は接地されており、上記基準電圧(Vref2)と抵抗器10における電圧降下が等しくなるように演算増幅器21から誤差信号が出力される。
【0036】
なお、カメラ一体型ビデオ機器等の負荷回路3の内部に2次電池51が使われている場合、その2次電池を充電する必要がある。一般的に2次電池内部には電池を保護する保護回路等が内蔵されており、また2次電池の材料から 連続状態で2次電池に流せる最大電流が規定されている。すなわち、瞬間的に必要な機器動作時のピーク電流を流すと共に2次電池への充電も行えるように工夫する必要がある。
【0037】
そのため、所定の時間内のピーク電流に対しては、出力電流(充電電流)Ioを制御する演算増幅器21の定電流制御、例えば1.6Aの制御動作が働かないようにする必要がある。この所定時間内に演算増幅器21の制御動作を行わせないために、演算増幅器21の帰還抵抗器24とコンデンサ25からなる時定数回路26の時定数を大きくするように設定している。すなわち、時定数回路26の時定数は、一般的な帰還抵抗とコンデンサからなる時定数回路の時定数よりも大きな時定数、例えば40msに設定するようにしている。
【0038】
演算増幅器21の出力は、抵抗器27と28で分割され、電界効果トランジスタ29のゲート電極に供給される。誤差信号があってゲート電極に所定の電圧が与えられると、電界効果トランジスタ29がオン状態となり、ホトカプラ45を経由して、PWM制御回路7に送られ、定電圧制御動作時と同様にスイッチング素子6のオン、オフ時間の制御が行われる。その結果、出力電流Ioによる電流検出用抵抗器10の両端電圧の電圧降下が基準電圧(Vref2)と等しくなるように制御される。この基準電圧(Vref2)で設定される出力電流Ioは、電源の負荷回路3に2次電池51が接続された場合の充電電流に相当するものである。
【0039】
更に、電流検出用抵抗器10で検出される出力電流Ioは 第2の定電流制御回路を構成する演算増幅器30においても検出制御される。この演算増幅器30において検出される電流量は、前記演算増幅器21で検出される電流量よりも大きく設定されており、例えば、電源負荷としてカメラ一体型ビデオ機器等が接続された場合の機器動作時のピーク電流、例えば2.5Aに制限するように出力電流Ioを制御する。
【0040】
すなわち、演算増幅器30の反転端子(−端子)は、抵抗器31を介して接地電位に接続され、同非反転端子(+端子)には電流検出用抵抗器10の電圧降下(電流の方向から負電圧)と基準電圧(Vref3)の合成電圧が加えられている。そして、演算増幅器30は、この非反転端子(+端子)に加えられる合成電圧が反転端子(−端子)に加えられる接地電位と等しくなるように誤差信号を出力し、ホトカプラ45、PWM制御回路7、スイッチング素子6を介して出力電流Ioを制御する。
【0041】
ここで、基準電圧(Vref3)を基準電圧(Vref2)より大きく設定することにより、演算増幅器30で定電流制御されたときの電流検出用抵抗器10を流れる出力電流Ioは、負荷回路3に2次電池51を接続した充電時の出力電流Ioよりも大きな電流となる。つまり、演算増幅器21による制御電流量を、例えば1.6Aとし、演算増幅器30による制御電流量を例えば2.5Aに設定することが可能となる。
【0042】
また、何らかの原因で機器動作に異常が起こり、出力電圧が例えば5V以下の低電圧状態になると、この電圧は比較器として機能する演算増幅器41により検出される。すなわち、上記低電圧となった出力電圧は、抵抗器15と16で分割されて演算増幅器41の非反転端子(+端子)に供給される。演算増幅器41の反転端子(−端子)には、基準電圧(Vref4)を与える基準電圧源42が接続されており、上記抵抗器15と16で分割された出力電圧がこの基準電圧(Vref4)と比較される。その結果、例えば出力電圧が5V以下になると、演算増幅器41の出力はHighからLow状態となって、抵抗器47を介して、ホトカプラ50を構成するホトダイオード48をオン状態とする。ホトカプラ50のホトトランジスタ49は、PWM制御回路7に接続されており、ホトトランジスタ49がオンになることで、PWM制御回路7の制御動作は停止される。
【0043】
また、第2の定電流制御回路を構成する演算増幅器30は、出力電流Ioの異常を検出する過電流保護機能を有しているので、以下この機能について説明する。すなわち、何らかの異常により、演算増幅器21の時定数回路26の時定数で定まる所定期間、例えば40ms(演算増幅器21が不作動の期間)以上が経過しても、第1の演算増幅器21による定電流制御モードに切り替わらない場合について説明する。このような場合は、演算増幅器30が動作してその出力がHighからLowに切り替わる。この結果、PNPトランジスタ36がオンとなり、そのエミッタに接続されている電源Vccから電流が流れ込み、抵抗器37を経由して、コンデンサ38に充電される。この状態が一定時間以上続くとコンデンサ38の充電電圧が上昇し、電界効果トランジスタ40をオン状態にさせる。
【0044】
電界効果トランジスタ40のオン電圧を、例えば2.5Vに設定し、ゲート電圧がこの設定電圧にまで上昇する時間を、例えば800msになるように抵抗器39とコンデンサ38の値を定める。すなわち、演算増幅器30の出力がLow状態に変わってから800ms以上の時間が経過すると、電界効果トランジスタ40がオン状態となり、上述した演算増幅器41の説明と同様に、ホトカプラ50のホトダイオード48をオン状態とし、以下同様にしてPWM制御回路7の動作を停止状態とする。すなわち、電圧/電流安定化回路2は過電流保護回路としての機能も有している。
【0045】
一般に、カメラ一体型ビデオ機器等の機器に流れるピーク電流は、モータドライブや機器内部のDC/DCコンバータの起動時において大きな電流を瞬間的に必要とするが、演算増幅器30は、この時の大きな電流値を所定の値、例えば、2.5A以下に制限する働きを有する。
【0046】
図2は、図1に示す電圧/電流安定化回路2における演算増幅器17、21、30で制御される電源の出力特性を示したものである。図2において、出力電流が0A時に、定電圧制御用の演算増幅器17により、例えば8.4Vに制御された一定の電圧が出力される。負荷回路3に加えられる出力電流Ioが増加すると、定電流制御回路を構成する演算増幅器21により1.6Aの定電流制御が為される。演算増幅器21の制御範囲外(時定数回路26が作動する40msの期間)に、出力電流Ioが更に増加すると、演算増幅器30により、2.5Aの定電流制御が行われる。つまり、演算増幅器21は、時定数回路26の時定数で定まる期間、1.6Aの定電流制御を不作動とするので、その間に、出力電流Ioが1.6Aを越えて上昇するのであるが、その所定時間内は演算増幅器30が作動して、出力電流Ioを2.5Aに定電流制御するようにしている。
【0047】
図3は、電源動作を開始してカメラ一体型ビデオ機器等の電子機器が動作を開始した後のタイミング例を示したものであり、瞬間的なピーク電流が流れるタイミングと2次電池への充電が開始するタイミングが示されている。
【0048】
図3から明らかなように、電源動作により出力電圧が上昇すると出力電流も上昇し始める。起動時は機器側にあるコンデンサ等の充電電流が流れ、その後、機器内部のDC/DCコンバータ等が起動して、モータ等のドライブを開始する。この場合は、図3に示すように、充電電流を1.6Aとすれば、その電流値以上の電流が負荷回路3に流れ込むことになる。この瞬間的ピーク電流の流れる時間はある所定時間、例えば40ms以内になるように、演算増幅器21の時定数回路26の抵抗器24とコンデンサ25の値を変えて時定数を調整するようにしている。
【0049】
その後、電子機器の本体内充電に切替わっても、上記時定数回路26の時定数で定まる期間は、演算増幅器21が定電流制御回路として動作しないため、ピーク電流値を制限する、第2の定電流制御回路を構成する演算増幅器30がその所定時間内の出力電流Ioをピーク電流以下に制御する。そして、この時定数で定まる所定時間経過後に、演算増幅器21により再び1.6Aの充電電流に定電流制御される。
【0050】
図4は、図1に示した、制御電流1.6Aの第1の定電流制御回路を構成する演算増幅器21と、制御電流2.5Aの第2の定電流制御回路を構成する演算増幅器30の電流検出のための接続関係の概略を示したものである。演算増幅器21では、その反転端子(−端子)に基準電圧(Vref2)を与える基準電圧源23が接続されているのに対し、演算増幅器30では、非反転端子(+端子)に基準電圧(Vref3)を与える基準電圧源32が接続されている。演算増幅器21の非反転端子(+端子)及び演算増幅器30の反転端子(−端子)は電流検出用抵抗器10の他端、すなわち接地側に接続されている。
【0051】
以上、本願第1の発明の実施の形態を説明したが、本願第1の発明にも、以下のような問題があった。それは、本願第1の発明では、2次電池51への充電を1.6Aに定電流制御する第1の定電流制御回路(演算増幅器21)と、電子機器のピーク電流を2.5A以下に制限する第2の定電流制御回路(演算増幅器30)の2つの定電流制御回路を必要とし、かつ上記第1の定電流制御回路には、ある所定の時間、定電流制御動作をさせないために帰還抵抗器24とコンデンサ25からなる時定数回路26の時定数を大きくする必要があった。
【0052】
また、更には、本願第1の発明の実施の形態である図1に示す電流/電圧安定化回路2の部分をIC化する場合、2つの定電流制御用の演算増幅器21及び30とその帰還回路を構成する為のICのピン数が多くなるという問題もあった。
【0053】
本願第2の発明は、本願第1の発明の上記問題点を更に改良したものである。本願第2の発明の第1の実施の形態を図5、図6のブロック図に基づいて説明する。
図5は、本願第1の発明の実施の形態である図1の電流/電圧安定化回路2の部分に相当する回路を電流/電圧安定化IC100として示したブロック図である。IC100の内部構成は図6に示すが、図5ではIC100以外の部分は図1の構成と同じであるので、同一の構成部分には同一の符号を付している。
【0054】
図5に示す本願第2の発明の第1の実施の形態において、IC化された電流/電圧安定化IC100は、通常の8ピンICパッケージに収納できる8ピン構造のICである。このIC100の内部構成を図6に示す。
【0055】
図5に示すように、出力電圧Vccは、抵抗器15及び抵抗器16により分割されて電流/電圧安定化IC100のVC端子101に供給される。このVC端子101は図6の定電圧制御用の演算増幅器109の反転端子(−端子)に接続される。出力電流検出用抵抗器10の一端は電流/電圧安定化IC100のIS端子103に接続され、抵抗器10の他端はIC100のGND端子102に接続される。このGND端子102が電流/電圧安定化IC100の接地端子となる。
【0056】
図5の出力端子14は、電流/電圧安定化IC100のVcc端子104に接続され、ホトカプラ45のホトダイオード43のカソードが同IC100のCont端子105に接続される。そして、ホトカプラ50のホトダイオード48のカソードが抵抗器47を介して同IC100のER端子107に接続される。IC100のCt端子108はコンデンサ38の一端に接続され、コンデンサ38の他端は接地される。また、VC端子101は時定数回路19を介してCont端子105に接続され、CC端子106も時定数回路52を介してCont端子105に接続されている。この時定数回路52は図1の時定数回路26と異なり、時定数を、例えば40msのように大きくとる必要がないものである。
【0057】
図6に示すように、IS端子103は、抵抗器110、111、112の直列回路を経て、基準電圧(Vref1)を与える基準電圧源113に接続され、抵抗器110と抵抗器111の接続点は切換スイッチ114の可動接点Ipを経て、定電流制御用の演算増幅器115の非反転端子(+端子)に供給される。また、抵抗器111と抵抗器112の接続点は、切換スイッチ114の可動接点Icを経て、同じく演算増幅器115の非反転端子(+端子)に供給される。切換スイッチ114の切り換えは、後述するRSフリップフロップから構成される遅延回路120のQ出力により行われる。演算増幅器115の反転端子(−端子)は抵抗器134を介してGND端子105に接続されている。
【0058】
切換スイッチ114の可動接点Ipの電圧は、可動接点Icの電圧より大きく設定されており、演算増幅器115は、切換スイッチ114の固定接点が可動接点Ip側にあるときは、機器動作時のピーク電流を制限する電流値2.5Aに定電流制御し、また、切換スイッチ114の固定接点が可動接点Ic側にあるときは、機器の2次電池の充電時の定電流値1.6Aに定電流制御するようにする。
【0059】
定電圧制御用の演算増幅器109と定電流制御用の演算増幅器115の出力側端子はそれぞれ逆流防止用のダイオード116、117を介してCont端子105に接続されるとともに、比較器を構成する演算増幅器118の反転端子(−端子)及び非反転端子(+端子)に接続される。演算増幅器118の出力は反転増幅器119を介して40ms遅延回路120のリセット端子に接続されるとともに、OR回路121を介してワンショットマルチバイブレータで構成される800msの遅延回路122のセット端子に供給される。また、演算増幅器118の出力は、PNPトランジスタ123のベースにも供給されている。
【0060】
抵抗器111及び抵抗器112の接続点は、電流検出用の比較器として機能する演算増幅器124の非反転端子(+端子)に供給され、同演算増幅器124の反転端子(−端子)は接地される。演算増幅器124の出力はスイッチ125を介して遅延回路120のセット端子に供給されている。
【0061】
また、図6に示す本願第2の発明の第1の実施の形態においては、出力の低電圧保護用の演算増幅器126と、出力の過電圧保護用の演算増幅器127が設けられている。そして、演算増幅器126の非反転端子(+端子)には、電流/電圧安定化IC100のVC端子101が接続され、同反転端子(−端子)には、基準電圧源113が与える基準電圧(Vref1)を抵抗器128と抵抗器129で分割した電圧が供給されている。そして、過電圧保護用の演算増幅器127の非反転入力端子(+端子)には、基準電圧(Vref1)を与える基準電圧源113が接続され、同反転端子(−端子)には、電流/電圧安定化IC100のVC端子101にICの外部から供給される電圧を抵抗器130と抵抗器131で分割された電圧が供給される。なお、VC端子101にICの外部から供給される電圧は、図5に示されるように出力端子14の出力電圧を抵抗器15と抵抗器16で分割した電圧である。
【0062】
演算増幅器126及び127の出力は、PNPトランジスタ132のベースに接続され、このトランジスタ132のコレクタはNPNトランジスタ133のベースに接続されている。そして、NPNトランジスタ133のコレクタは電流/電圧安定化IC100のER端子107を経て、抵抗器47(図5)を経由してホトカプラ50のホトダイオード48のカソードに接続される。
【0063】
次に、図5と図6に示す本願第2の発明の第1の実施の形態の動作について、図7に示される電流/電圧安定化IC100の動作タイミング波形図に基づいて説明する。
図7Aは電源制御モードの時間的変化を示したものであり、T1期間及びT4期間は定電圧制御モード(CVモード)、T2期間は2.5Aの定電流制御モード(CC2.5モード)、そして、T3期間は電流1.6Aの定電流制御モード(CC1.6モード)を示している。
【0064】
まず、期間T1とT4の定電圧制御モード(CVモード)においては、定電圧制御用の演算増幅器109において、図5の出力端子14の出力電圧を抵抗器15と16で分割した電圧がVC端子101に加えられ、これが、例えば1.25Vの基準電圧(Vref1)と比較される。この結果、VC端子101に加えられる電圧が上記基準電圧(Vref1)より小さい場合は、演算増幅器109からLow出力が発せられ(図7B参照。)、逆流防止ダイオード116及びIC100のCont端子105を経由して、図5のホトカプラ45に加えられる。そして、図1で説明したのと同様にホトカプラ45の出力に基づいて、PWM制御回路7が制御され、スイッチング素子6のオン−オフ時間(デューティ比)が制御されて、その結果2時側の出力電圧は、基準電圧(Vref1)で設定された、例えば8.4Vの一定電圧に維持される。このとき、出力電流Ioはゼロとなっている(図7C)。
【0065】
次に、期間T2及び期間T3の定電流制御モード(CCモード)においては、定電流制御用の演算増幅器115が機能する。この演算増幅器115の非反転端子(+端子)には、IC100のIS端子103に加えられる電圧、すなわち図5の抵抗器10の電圧降下(負電圧)と基準電圧源113の基準電圧(Vref1)の合成電圧を、抵抗器110〜112の3つの抵抗器で分割した電圧が供給される。この演算増幅器115の非反転端子(+端子)に供給される電圧は切換スイッチ114で大小2種類の電圧に切り換えできるようにされ、切換スイッチ114の固定接点が可動接点Ipに接続されているときは、機器の動作時のピーク電流を例えば2.5Aに制限する定電流制御回路として働き、切換スイッチ114の固定接点が可動接点Icに接続されているときは、機器の充電回路に充電するときの電流、例えば1.6Aに定電流制御するように機能する。この演算増幅器115もその出力がLowのとき、逆流防止用ダイオード117を介してIC100のCont端子105に送られ、以後定電圧制御動作と同様に、ホトカプラ45経由でスイッチング素子6のオン−オフ時間幅(デューティ比)の制御を行う。図7Cは出力電流Ioの時間的変化を示したものであり、CC2.5モードのT2期間においては、出力電流Ioは2.5Aに制限され、CC1.6モードのT3期間では、出力電流Ioは1.6Aに制御されている。
【0066】
図7Dは切換スイッチ114の状態を示したもので、期間T3のCC1.6モードのときだけ、可動接点Ic側に切り換えられている。
図5において、電流検出用の抵抗器10で検出する電流量が増加すると、電流/電圧安定化IC100のIS端子103に加えられる電圧、すなわち、抵抗器10のコンデンサ9側の電圧は、ゼロ電位を基準にマイナス方向に電圧降下したものとなる。T1期間の定電圧制御時には、出力電流Ioがゼロとなり、切換スイッチ114の可動接点Ip端子、Ic端子は、基準電圧源113が与える基準電圧(Vref1)と抵抗器110、111、112で設定された電圧が生じている。ここで出力電流Ioが増加すると、上記IS端子はマイナス方向にバイアスされ、その結果、演算増幅器115の非反転端子(+端子)には、切換スイッチ114が可動接点Ip端子側であれば、抵抗器110と抵抗器111の接続点の電圧が供給され、これが演算増幅器115の反転端子(−端子)に加えられる接地電位と比較される。また、同様に、切換スイッチ114が可動接点Ic端子側であれば、抵抗器111と抵抗器112の接続点の電圧が演算増幅器115の非反転端子(−端子)に供給され、同じく演算増幅器115の反転端子(−端子)に加えられる接地電位と比較される。
【0067】
この比較の結果、図5の電流検出用の抵抗器10で検出された出力電流Ioによる電圧降下と基準電圧源113の与える基準電圧(Vref1)との合成電圧を抵抗分割した値、すなわち、可動接点Ip端子またはIc端子の電圧が、演算増幅器115の反転端子(−端子)の接地電位まで降下すると、演算増幅器115の出力はHighからLowになる信号を出力する(図7B参照。)。図7Bからわかるように、演算増幅器115の出力は、CC2.5モードとCC1.6モードでは、そのLowのレベルが異なっている。この2つの電流制御モードにおいては、演算増幅器115の出力信号は、逆流防止ダイオード117を経由してCont端子105に送られ、図5に示すホトカプラ45を導通させて、PWM制御回路7に送られる。PWM制御回路7は、ホトカプラ45からの信号を受けて、スイッチング素子6を制御し、切換スイッチ114で選定された可動接点IpまたはIcに与えられる設定電圧値がゼロ電位となるように、抵抗器10を流れる出力電流Ioを一定に制御する。
【0068】
すなわち、上記切換スイッチ114の可動接点Ipの電圧は、可動接点Icの電圧より大きく設定されるので、切換スイッチ114が可動接点Ipを選択しているときは、機器動作時のピーク電流を制限する電流値、すなわち、本例では2.5Aの定電流に制御し、切換スイッチ114が可動接点Icを選択しているときは、機器の2次電池への充電電流、本例では1.6Aの定電流制御がなされる。
【0069】
上述したように、演算増幅器109は定電圧制御(CVモード)、演算増幅器115は1.6Aまたは2.5Aの定電流制御(CCモード)を行い、これにより、図2に示したと同じ出力特性を得ることができる。
【0070】
この定電圧制御(CVモード)と定電流制御(CCモード)は、比較器として機能する演算増幅器118により選別される。すなわち、演算増幅器118の(−端子)には 演算増幅器109の出力電圧が入力され、同非反転端子(+端子)には演算増幅器115の出力電圧が入力されている。そして、電圧制御(CVモード)時は、演算増幅器109の出力はLow状態となっているので、演算増幅器118の出力は、High状態となる。一方、出力電流Ioが増加し、定電流制御モード(CCモード)となると、演算増幅器109出力はLowからHighとなり、逆に、演算増幅器115の出力はHighからLowへと切り替るので、比較器である演算増幅器118の出力は、電圧制御から電流制御の切換と同期してHighからLowに切り替わることになる。演算増幅器118の出力変化は図7Eに示されている。
【0071】
ここで、切換スイッチ114の可動接点IpとIcの切替えについて説明する。
RSフリップフロップで構成される遅延回路120は、リセット端子RにLow入力があるときリセット状態となる。電流制御モード(CCモード)になると、演算増幅器118の出力がLowとなり、その結果、遅延回路120のリセット端子R端子がHighとなるため、リセット状態が解除される。そして、このとき、遅延回路120のQ出力はLowなのでスイッチ125はオン状態である。この状態で、演算増幅器124から遅延回路120のセット端子SにLow入力が供給されると、遅延回路120のQは40ms後にHigh出力を発し(図7H)、このHigh出力が切換スイッチ114に加えられて、切換スイッチ114の固定接点は可動接点Ipから可動接点Icに切り替わる。したがって、遅延回路120は40msの遅延回路として動作することになる。この遅延回路120のQ出力がHighになると、スイッチ125はオフとなる。
【0072】
これにより、2次電池への充電電流を定電流化する定電流制御(CC1.6モード)は、電流制御モード(CCモード)に変更後40ms経過してから開始されることになる。つまり、この40msの間は機器の動作に必要なピーク電流を出力電流Io として出力することができ、この間は、演算増幅器115による定電流制御は、切換スイッチ114の可動接点Ip側の電流制御、本例では2.5Aの定電流制御となる。
【0073】
演算増幅器124は、電流検出用の比較器であり、この非反転端子(+端子)には、抵抗器111及び抵抗器112の接続点、すなわち切換スイッチ114の可動接点Icが接続され、同反転端子(−端子)はGND端子に接続されている。これは、可動接点Icの電圧がゼロ電位になったときの充電電流値1.6Aを検出するものであり、可動接点Icにおける電圧が、ゼロ電位以下となる(1.6Aを超えて出力電流Ioが流れた場合に相当する)と、演算増幅器124の出力がHighからLowに変化する。この演算増幅器124の出力はスイッチ125を介して(この時、遅延回路120のQ出力はLowなので、スイッチ125はオン状態となっている。)、遅延回路120のセット端子Sに供給され、そのタイミングが遅延時間40msのカウント開示時点となる。図7Fは、演算増幅器124の出力が供給される遅延回路120のS端子の入力波形を示したものであるが、点線は遅延回路120のQ端子がHighになってスイッチ125がオフになった状態を示している。
【0074】
また、図6に示す本願第2の発明の第1の実施の形態は、出力の低電圧検出保護を行う比較器として機能する演算増幅器126と、過電圧検出保護を行う演算増幅器127が設けられている。
【0075】
まず、低電圧検出保護機能について説明する。演算増幅器126の反転端子(−端子)には、基準電圧源113が与える基準電圧(Vref1=1.25V)を抵抗器128と129で分割した電圧が供給される。また、演算増幅器126の非反転端子(+端子)には、電流/電圧安定化IC100のVC端子101から出力電圧を抵抗器15と16で分割した電圧が加えられ、この電圧が上記反転端子(−端子)に加えられる基準電圧と比較される。また、演算増幅器126の反転端子(−端子)には、演算増幅器118の出力がHighのとき、オンとなるNPNトランジスタ123が接続されているので、演算増幅器118の出力がHighである定電圧制御モードのときは、このトランジスタ123がオンとなり、したがって、この間は、演算増幅器126は不作動状態となる。
【0076】
この様な回路構成において、定電流制御モードのときに、例えば、図3に示すような電圧ドロップが生じて出力電圧が5V以下となり、演算増幅器126の非反転端子(+端子)の入力電圧が、同反転端子(−端子)への入力電圧(基準電圧)より小さくなったとすると、演算増幅器126の出力はLowとなる。この結果、演算増幅器126の出力が接続されるPNPトランジスタ132がオンとなり、NPNトランジスタ133もオンとなる。NPNトランジスタ133のコレクタは電流/電圧安定化IC100のER端子107に接続され、ER端子107は、図5のホトカプラ50に接続されている。そのため、演算増幅器126のLow出力は、ホトカプラ50のホトトランジスタ49をオンにして、PWM制御回路7の制御動作を停止させる。すなわち、出力電圧が、例えば5Vの設定値以下に低下した場合には、PWM制御回路7はその制御動作を停止する。
【0077】
次に、過電圧検出保護機能について説明する。過電圧検出用の演算増幅器127の非反転端子(+端子)には基準電圧(Vref1=1.25V)が入力されている。そして、同反転端子(−端子)には、電流電圧安定化ICのVC端子101に供給される電圧を抵抗器130と131で分割された電圧が供給される。何らかの理由で出力電圧が過大になり、演算増幅器127の反転端子(−端子)に供給される電圧が、非反転端子(+端子)に供給される基準電圧(Vref1)を超えると、演算増幅器127の出力はLow出力となり、PNPトランジスタ132をオンとする。この場合にも、低電圧検出保護機能を説明したのと同様に、図5のホトカプラ50からPWM制御回路7へ制御信号が与えられ、PWM制御回路7の制御動作を停止させる。
【0078】
また、電流制御モード(CCモード)では、演算増幅器118の出力はLowとなり、これがOR回路121経由でワンショットマルチバイブレータで構成される遅延回路122のセット端子Sに供給されて遅延回路122をセットする(図7I参照。)。遅延回路122がセットされると、そのT端子からCt端子108経由でコンデンサ38への充電が開始される。この充電が開始してから800ms経過すると、コンデンサ38が所定電圧に達し、遅延回路122のQ出力がHighからLowに変化する。すなわち、遅延回路122は800msの遅延回路として機能することになる。その結果、PNPトランジスタ132がオンとなり、以下、上述の説明と同様に、図5のPWM制御回路7の制御動作が停止される。
しかし、遅延回路122のQ出力がLowになる以前に、遅延回路120のQ出力がHighになって、OR回路121を経て遅延回路122のセット端子Sに加えられると、遅延回路122はリセットされてコンデンサ38への充電を停止するとともに、コンデンサ38に蓄積された電荷は不図示の抵抗を通して放電される。
【0079】
通常は、2.5A定電流制御モードが、遅延回路120で定まる40msの遅延時間以上続くことはないが、何等かの不具合(回路の故障等)で切換スイッチ114の可動接点Ip側の2.5A定電流制御が続いた場合には、遅延回路122のセット端子SのLow状態が継続し、800ms以上経過すると遅延回路122からLow出力が得られ、PWM制御回路7の制御動作を停止させるようにしている。
【0080】
上述のように、低電圧検出保護用の演算増幅器126による低電圧が検出された場合、過電圧検出保護用の演算増幅器127による過電圧が検出された場合、遅延回路122により2.5A定電流制御モードの長期間の継続を検出した場合等、いずれの場合も、PNPトランジスタ132のベースに加えられる電圧はLowとなるので、トランジスタ132、133がオンとなる。その結果、IC100のER端子107はLow状態となって、図5において、ホトカプラ50がオン状態となり、1次側PWM制御回路7のON/OFF端子にLow入力が加えられるため、PWM制御動作を停止する保護動作が行われる。
【0081】
図7Jは、遅延回路122のT端子の電圧、すなわち、コンデンサ38に充電された電圧を示したものである。コンデンサ38の容量を小さくすると、遅延回路122のQ出力の設定電圧に早く到達するため、点線で示すように、遅延時間は短くなり、遅延回路122のQ出力はLowとなる(7図K)。そして、遅延回路122のセット端子SにHighの信号が加わると(7図I)、Q出力は再びHighとなる(7図J点線参照。)7図Lは、電流/電圧安定化IC100のER端子107に供給される信号であり、その傾向は7図Jと同じものである。
【0082】
図8は、図6内の遅延回路120と遅延回路122を一つのワンショットマルチバイブレータ140で構成するようにした変形例であり、図9はその動作タイミング図である。
図8の回路では、図6の遅延回路120によって作成する40msの遅延時間と、遅延回路122で作成する800msの遅延時間を、T端子に接続されたコンデンサ38の充電電圧で制御するようにしている。すなわち、図9Cに示すように、ワンショットマルチバイブレータで構成される遅延回路140のT端子の電圧検出部を、40msを検出する設定電圧と800msを検出する設定電圧の2つを設けている。
【0083】
図10及び図11は、本願第2発明の第2の実施の形態を表すブロック図である。図10は直流電源装置全体を示すブロック構成図であり、図5に示す第1の実施の形態と異なるところは、電流/電圧安定化集積回路(IC)150の部分とその周辺の回路素子であり、第1の実施の形態では8ピンの集積回路を用いているのに対し、本例では14ピンの集積回路を用いている。図5の構成と同一の部分は、同一符号で示す。また、図11は電流/電圧安定化IC150の内部構成を示したブロック図であり、これも図6の電流/電圧安定化IC100と同一部分は同一符号を付してある。なお、図11に示す電流/電圧安定化IC150においては、すべての抵抗器が外付けになっているため、抵抗値の設定を自由に選択することが可能である。
【0084】
図10において、電流/電圧安定化IC150は14個の端子を備えており、これらの端子151〜164は図10及び図11に図示されるように接続されている。図10、図11に示されるように、まず、基準電圧(Vref1)を与える基準電圧源113がREF端子156に接続され、抵抗器110、111、112の直列回路を経て、出力電流検出用の抵抗器10の一端に接続されている。切換スイッチ114の可動接点IpはそのままIC150のIP端子として抵抗器110と抵抗器111の接続点に接続され、同様に可動接点IcはIP端子として抵抗器111と抵抗器112の接続点に接続される。
【0085】
IC150のVC端子155は、図10では出力電圧を分割する抵抗器15と16の接続点に接続されるが、図11では抵抗器181と182の接続点に接続されている。図11から明らかなように、抵抗器180〜183は、出力端子14と接地端子(GND)との間に直列回路を形成している。すなわち、図10の抵抗器15は図11の抵抗器180と181の合成抵抗であり、図10の抵抗器16は図11の抵抗器182と183の合成抵抗である。低電圧保護用の演算増幅器126の非反転端子(+端子)は、IC150のLVP/in端子157から、抵抗器180(図10では抵抗器168)と抵抗器181の接続点に接続され、過電圧保護用の演算増幅器127の反転端子(−端子)は、IC150のOVP/in端子158経由で抵抗器182と抵抗器183(図10では抵抗器170)の接続点に接続されている。図10と図11から明らかなように、図10の抵抗器169は図11の抵抗器181と182の合成抵抗である。
【0086】
図11において、定電圧制御用の演算増幅器109は、逆流防止用のダイオード116に接続されるとともに、PNPトランジスタ171のエミッタに接続される。そして、このPNPトランジスタ171のコレクタはNAND回路172に接続される。NAND回路172の出力は、例えば40msと400msの2つの遅延出力を発生する遅延回路174のリセット端子に接続される。この遅延回路174は、Q1出力として40msの遅延出力を得て、この出力により、切換スイッチ114の固定接点を可動接点Ip側から可動接点Ic側に切り替える。
【0087】
また、遅延回路174のT出力はIC150のCt端子162を経由して外部のコンデンサ38に接続され、Q2出力は400msの遅延出力をIC150のOCP/out端子161に出力する。同様に低電圧検出用の演算増幅器126の出力はIC150のLVP/out端子160に、また、過電圧検出用の演算増幅器127はOVP/out端子159に接続される。図10に示されるように、OCP/out端子161、LVP/out端子160、及びOVP/out端子159は結線され、共通のPNPトランジスタ132に接続され、各出力がLowのとき、トランジスタ132をオンにさせて、更にNPNトランジスタ133を経由して、電源回路1のホトカプラ50をオンにする。これにより、図5及び図6で説明したのと同様に、PWM制御回路7の制御動作を停止させる。
【0088】
次に、本願第2の発明の第2の実施の形態の動作を説明する。演算増幅器109に基づく定電圧制御、及び演算増幅器115に基づく定電流制御は図6の第1の実施の形態と同じなのでその説明を省略する。電源装置が、充電電流制御用の1.6A定電流モード(CC1.6モード)から定電圧モード(CVモード)に変わると、演算増幅器109の出力がHighからLowに変化し、トランジスタ171はオンとなるので、2次側出力電圧VccがNAND回路172の一方の入力に供給される。すなわち、NAND回路172はHigh入力が加わる。このとき、充電制御用の1.6Aの定電流モード(CC1.6モード)になっているので、遅延回路174のQ1出力はHighであり、このHigh出力が1ms遅延回路173で1ms遅延されてNAND回路172の他方の入力に供給されている。したがって、NAND回路172の2つの入力がHighになるので、NAND回路172の出力はLowとなり、遅延回路174がリセットされる。
【0089】
遅延回路174がリセットされると、Q1出力はLowに転じ、切換スイッチ114も可動接点Ip側に切換えられる。上記Q1出力Lowにより1mS遅延回路173を経由しNAND回路172入力はLowとなりNAND172出力はHighとなって遅延回路174のR端子はリセット解除状態となる。
次に、上記定電圧モードから 出力電流が例えば1.6A以上流れると、出力電流1.6A検出の演算増幅器124の出力がHighからLowとなり遅延回路174のS端子に入力される。この遅延回路174はS端子にLowが入力されるとT端子からIC150のCt端子162を経由してコンデンサ38に充電電流が流れ、コンデンサ38の電圧が上昇する。このコンデンサ38の電圧が上昇して、40mSの時間を設定する為の第1の所定の電圧を検出する回路が遅延回路174に内蔵されている。
以上より、40msが経過するとQ1端子がLowからHighになる。そして、このHigh出力が切換スイッチ114に供給されるので、切換スイッチ114の固定接点は再び可動接点Ipから可動接点Icに切り替わり、充電電流制御モード(CC1.6モード)となる。
なお、遅延回路174のQ1出力がHighとなると、上記T端子からの充電電流は停止され、コンデンサ38に蓄えられた電荷も放電するようになっている。
【0090】
一方、上記遅延回路174のQ1出力が何等かの不具合でHighにならなかった場合(すなわち、何らかの理由で2.5A定電流モードとなり続けた場合)には、遅延回路174のT端子から、IC150のCt端子162を経由した、コンデンサ38への充電電流が流れ続け、コンデンサ38の電圧が更に上昇する。このコンデンサ38の電圧が更に上昇して、第2の所定の設定値電圧に達すると(この時間が400msである。)、遅延回路のQ2端子からLow出力が得られ、これがIC150のOCP/out端子161を経由して、PNPトランジスタ132のベースに供給される。以下、この信号は、既述したように、低電圧保護用の演算増幅器126及び過電圧保護用の演算増幅器127の出力とともに、図10のNPNトランジスタ133、ホトカプラ50を経由して、PWM制御回路7に送られ、PWM制御回路7の制御動作を停止させる。
【0091】
以上、定電圧制御及び2段階の定電流制御を行う直流電源装置について、そのIC回路の構成を含めて説明したが、本発明は、明細書に開示した第1の発明及び第2の発明の実施の形態のみならず、特許請求の範囲に記載した要旨を逸脱しない範囲でさまざまな変形例を含むものである。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、本願第1の発明においては、その定電流制御回路を、カメラ一体型ビデオ機器等のピーク電流を制限する2.5A定電流制御する第1の定電流制御回路と、2次電池への充電を定電流で行う1.6A定電流制御回路の2種類を設けるようにし、早送りや早戻しを行う場合に必要なピーク電流を2.5A以下に制限することができるので、機器内に過大な電流が流れ、部品の破損を生じることがない。
【0093】
また、本願第2の発明においては、本願第1の発明の2つの定電流回路動作を1つの演算増幅器とワンショットマルチバイブレータを用いて行うことにしたので、本願第1の発明のように第1の定電流回路を所定時間動作させないための帰還抵抗及びコンデンサ値大きくした時定数回路を設ける必要がなくなり、IC化が容易にできるようになった。
また、本願第2の発明によれば、マルチバイブレータで構成される遅延回路の遅延時間を適宜設定することにより、本来の電源の定電流制御動作に必要な遅延時間を任意に設定することができるので、帰還定数選定が容易となり安定な定数を設定することが可能となる。
更に、本願第2の発明では、2次側の電流/電圧安定化回路部分をIC化する場合、汎用性のある8ピンあるいは14ピンICパッケージに収めることが可能であり、ICのパッケージコストを低価格化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1の発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の直流電源装置の出力特性を示す図である。
【図3】本発明の直流電源装置の電源動作開始後の電圧・電流のタイミングを示す図である。
【図4】本願第1の発明の2つの電流検出を行う演算増幅器を示す概略図である。
【図5】本願第2の発明の第1の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図6】図5における電流/電圧安定化IC100の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本願第2の発明の第1の実施の形態の動作を説明するためのタイミング図である。
【図8】図7に示すマルチバイブレータ120及び122を1つのマルチバイブレータで構成した変形例である。
【図9】図8の動作を説明するためのタイミング図である。
【図10】本願第2の発明の第2の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図11】図10における電流/電圧安定化IC150の内部構成を示すブロック図である。
【図12】従来の直流電源装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・電源回路、2・・・電流/電圧安定化回路、3・・・負荷回路、5・・・電力変換トランス、6・・・スイッチング素子、7・・・PWM制御回路、10・・・電流検出用抵抗器、17、109・・・定電圧制御用演算増幅器、21、30、115・・・定電流制御用演算増幅器、26・・・時定数回路、45、50・・・ホトカプラ、41、100、150・・・電流/電圧安定化IC、126・・・低電圧保護用演算増幅器、127・・・過電圧保護用演算増幅器、120・・・RSフリップフロップ、122、140・・・ワンショットマルチバイブレータ、51・・・2次電池、174・・・遅延回路
Claims (6)
- 交流電源から得られる交流を直流に変換する第1の整流回路と、
該第1の整流回路に接続される電力変換トランスと、
該電力変換トランスの1次巻線に直列に接続され、整流回路から得られた直流をスイッチングして交流に変換するスイッチング手段と、
該スイッチング手段に接続され、スイッチングのデューティ比を制御するスイッチング制御手段と、
前記電力変換トランスの前記1次巻線に供給される電力に応じた電力を誘起する2次巻線を有し、前記2次巻線から得られた電力を整流・平滑して2次側直流電力として出力する第2の整流回路と、
前記第2の整流回路に得られる出力電圧を検出する第1の演算増幅器と、
前記第2の整流回路から得られた電力を負荷回路に与えたときの出力電流を検出する第2及び第3の演算増幅器と、
前記第1〜第3の演算増幅器の出力に得られる誤差信号を、前記電力変換トランスの1次側に伝達する光結合手段と、
前記光結合手段の出力に基づいて前記スイッチング制御手段により前記スイッチング手段を制御して前記電力変換トランスの2時側電圧及び電流を制御する直流電源装置であって、
前記第2の演算増幅器は、2次側の出力電流を2次電池の充電用電流設定値として所定値に定電流制御し、前記第3の演算増幅器は、前記第2の演算増幅器が不作動の時間に前記充電用定電流設定値よりも大きい機器動作に必要なピーク電流設定値として定電流制御するものであることを特徴とする直流電源装置。 - 請求項1記載の直流電源装置において、
前記出力電圧が所定値以下に低減したことを検出する第4の演算増幅器と、
前記スイッチング制御手段に接続され、かつ前記第4の演算増幅器の出力が供給される第2の光結合手段を更に設け、
前記出力電圧が所定値以下になったとき、前記第2の光結合手段の出力に基づいて、前記スイッチング手段を制御する前記スイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする直流電源装置。 - 請求項2記載の直流電源装置において、
前記第2の光結合手段に接続され、前記機器のピーク電流が所定時間以上に流れ続けたことを前記第3の演算増幅器の出力より検出する検出手段を更に設け、
該検出手段により前記ピーク電流が所定時間以上検出された場合に、前記第2の光結合手段の出力に基づいて、前記スイッチング手段を制御する前記スイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする直流電源装置。 - 交流電源から得られる交流を直流に変換する第1の整流回路と、
該第1の整流回路に接続される電力変換トランスと、
該電力変換トランスの1次巻線に直列に接続され、整流回路から得られた直流をスイッチングして交流に変換するスイッチング手段と、
該スイッチング手段に接続され、スイッチングのデューティ比を制御するスイッチング制御手段と、
前記電力変換トランスの前記1次巻線に供給される電力に応じた電力を誘起する2次巻線を有し、前記2次巻線から得られた電力を整流・平滑して2次側直流電力として出力する第2の整流回路と、
前記第2の整流回路より得られる出力電圧及び出力電流を定電圧及び定電流に安定させるための電流/電圧安定化集積回路と、
前記電流/電圧安定化集積回路に接続され、前記スイッチング制御手段に前記電流/電圧安定化集積回路の出力を伝達する第1の光結合手段と、
前記第1の光結合手段を介して前記電流/電圧安定化集積回路からの誤差信号を前記スイッチング制御手段に供給して前記スイッチング手段のデューティ比を制御するようにした直流電源装置であって、
前記電流/電圧安定化集積回路は、前記第2の整流回路から得られる出力電圧を検出し、定電圧制御する第1の演算増幅器と、
前記第2の整流回路から得られる電力を負荷回路に供給したときの出力電流を、2次電池の充電用電流と、該2次電池の充電電流より大きい機器動作に必要なピーク電流の2段階に分けて検出して定電流制御する第2の演算増幅器と、
前記第2の演算増幅器の入力電圧を前記定電流制御する2段階に対応して切り換える切換手段と、
前記切換手段の切り換えタイミングを制御する切換制御手段と、
から構成されることを特徴とする直流電源装置。 - 請求項4記載の直流電源装置において、
前記電流/電圧安定化集積回路は、
前記出力電圧が第1の所定値以下の低電圧に低減したことを検出する第3の演算増幅器と、
前記出力電圧が第2の所定値以上の過電圧に増大したことを検出する第4の演算増幅器を更に備え、
前記第3及び第4の演算増幅器から得られる誤差信号を第2の光結合手段を介して前記スイッチング制御手段に供給し、前記出力電圧の異常を検出したときに、前記スイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする直流電源装置。 - 請求項5記載の直流電源装置において、
前記第2の光結合手段に接続され、前記機器のピーク電流が所定時間以上に流れ続けたことを検出する検出手段を更に設け、
該検出手段により前記ピーク電流が所定時間以上検出された場合に、前記第2の光結合手段の出力に基づいて、前記スイッチング制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする直流電源装置。
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