JP2004317408A - 回転体の振動源探査装置及び振動源探査法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単が構成で、しかも、回転体のみの騒音等を把握できる回転体の音源探査装置及び音源探査法を提供する。
【解決手段】羽根3の回転時における音波を測定して音源を探査する羽根3の音源探査装置10であって、羽根3の任意の半径方向の複数の測定ポイントで音波を測定するマイクロホン11と、羽根3の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサ13と、回転位置検出センサ13の回転位置情報より回転中の羽根3の複数の測定回転角度を把握し、回転中の羽根3の各測定回転角度における各測定ポイントでの音波をマイクロホン11でそれぞれ測定するよう制御するコントロールユニット14とを備え、これらの測定情報より羽根3の音源分布を得て、ディスプレイ部16にマッピング表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】羽根3の回転時における音波を測定して音源を探査する羽根3の音源探査装置10であって、羽根3の任意の半径方向の複数の測定ポイントで音波を測定するマイクロホン11と、羽根3の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサ13と、回転位置検出センサ13の回転位置情報より回転中の羽根3の複数の測定回転角度を把握し、回転中の羽根3の各測定回転角度における各測定ポイントでの音波をマイクロホン11でそれぞれ測定するよう制御するコントロールユニット14とを備え、これらの測定情報より羽根3の音源分布を得て、ディスプレイ部16にマッピング表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の回転時における音等の空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査装置及び振動源探査法に関する。
【0002】
【従来の技術】
軸流ファンなどを低騒音化する場合には軸流ファンの音源分布を把握する必要があり、従来の音源探査装置及びその探査法を図4に基づいて説明する(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
図4に示すように、探査対象物は軸流ファン1であり、軸流ファン1は、シュラウド2とこの内部スペースに回転自在に支持された羽根3とを有する。軸流ファン1の前面側の騒音を音源探査装置50で測定するものとする。
【0004】
音源探査装置50は、軸流ファン1の前面に配置されたマイクロホン51と、このマイクロホン51を軸流ファン1の前面位置で少なくとも2次元方向(X軸、Y軸)に移動する2次元トラバース機構52と、この2次元トラバース機構52の位置情報とマイクロホン51が検出する音波(音圧)情報とをデータ処理するデータ処理機構(図示せす)と、このデータ処理機構の処理データに基づいて音の強弱情報をマッピング表示するディスプレイ部(図示せず)とを備えている。
【0005】
次に、音源探査装置50の音源探査法を説明する。マイクロホン51を例えば図3の破線で示す順序で軸流ファン1の前面の全領域を空間掃引し、軸流ファン1の全領域の適所で騒音データを測定する。図5に示すように、この測定した騒音データに基づいてディスプレイ部にマッピング表示する。
【0006】
そして、このマッピング表示を検討し、「軸流ファンの低騒音化は、ここは迎え角が大きいから剥離して高い周波数の騒音が出ているだろうから、ここの迎え角を少し落としてやれば低騒音化するだろう」と推測する。この推測に基づいて設計変更し、設計変更後の軸流ファン1について再び上述のような音源探査法を用いてその結果を検査する。これの繰り返しによって低騒音の軸流ファン1の開発を行ってきた。
【0007】
【非特許文献1】
赤池茂、外3名,「車両用冷却ファンの低騒音化研究(第1報)」,
日本機会学論文集(B編),1992年6月、58巻550号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の音源探査装置50及び音源探査法では、軸流ファン1の前面の全域を全て空間掃引して騒音データを得ているに過ぎないため、シュラウド2との関係における騒音を把握することができるが、羽根3自体の騒音を把握することができない。つまり、回転中の羽根3の各部位についての騒音情報を全く得ることができないため、羽根3のどの部位を変更すれば低騒音化できるかの判断が困難である。
【0009】
ここで、羽根3の回転に合わせてマイクロホン51を回転し、マイクロホン51を半径方向に掃引して騒音データを取得すれば羽根3の各部位の騒音を測定することが可能である。しかし、マイクロホン51を回転させる機構が必要となり、構成が複雑になるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、簡単が構成で、しかも、回転体のみの騒音等を把握できる回転体の振動源探査装置及び振動源探査法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転体の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査装置であって、前記回転体の任意の半径方向の複数の測定ポイントで空気振動を測定する空気振動検出センサと、前記回転体の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサと、この回転位置検出センサの回転位置情報より回転中の前記回転体の複数の測定回転角度を把握し、回転中の前記回転体の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動を前記空気振動検出センサでそれぞれ測定するよう制御する制御部とを備え、これらの測定情報より前記回転体の振動源分布を得ることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサを前記回転体の任意の半径方向上に移動するトラバース機構を有することを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1記載の回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサを前記回転体の任意の半径方向上の複数の測定ポイントに設けたことを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホンであることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記制御部は、前記回転位置検出センサの回転位置情報より前記回転体の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記回転体は、軸流ファンの羽根であることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0017】
請求項7の発明は、回転体の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査法であって、前記回転体の任意の半径方向上の複数ポイントを測定ポイントとし、前記回転体の複数の回転角度を測定回転角度とし、回転中の前記回転体の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動をそれぞれ測定し、これらの測定情報より前記回転体の振動源分布を得ることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0018】
請求項8の発明は、請求項7記載の回転体の振動源探査法であって、前記空気振動検出センサは、トラバース機構によって前記回転体の半径方向に移動することで複数の測定ポイントに変位することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0019】
請求項9の発明は、請求項7記載の回転体の振動源探査法であって、前記回転体の任意の半径方向上の複数の測定ポイントに前記空気振動検出センサを設け、複数の前記空気振動検出センサで空気振動を測定することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0020】
請求項10の発明は、請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホンであることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0021】
請求項11の発明は、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記回転位置検出センサの回転位置情報より前記回転体の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0022】
請求項12の発明は、請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記回転体は、軸流ファンの羽根であることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、回転体の半径方向の複数の測定ポイントで所定の回転タイミングで空気振動を測定することによって、あたかも回転体上に空気振動検出センサを載せて半径方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。回転体と共に空気振動検出センサを回転させる必要がないため、振動源探査装置を簡単な構成にできる。又、回転中の回転体の各部位についての振動情報を得ることができるため、回転体自体の振動を測定でき、回転体のどの部位を設計変更すれば低振動化できるかの判断が容易である。
【0024】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、単一の空気振動検出センサで測定できる。
【0025】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、空気振動検出センサを半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、測定をスピードアップ化できる。
【0026】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、回転体自体の音源を探査でき、回転体の低騒音化を図るデータが得られる。
【0027】
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4の発明の効果に加え、回転体の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサを用いて回転体の複数の測定回転位置を把握できるため、簡単な構成の回転位置検出センサを使用できる。
【0028】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、軸流ファンの羽根の振動源を探査でき、軸流ファンの低騒音等を図るデータが得られる。
【0029】
請求項7の発明によれば、あたかも回転体上に空気振動検出センサを載せて半径方向及び回転方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。従って、簡単な構成にできる。又、回転中の回転体の各部位についての振動情報を得ることができるため、回転体自体の振動を測定でき、回転体のどの部位を変更すれば低振動化できるかの判断が容易である。
【0030】
請求項8の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、単一の空気振動検出センサで測定できる。
【0031】
請求項9の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、空気振動検出センサを半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、測定をスピードアップ化できる。
【0032】
請求項10の発明によれば、請求項7〜請求項9の発明の効果に加え、回転体自体の音源を探査でき、回転体の低騒音化を図るデータが得られる。
【0033】
請求項11の発明によれば、請求項7〜請求項10の発明の効果に加え、回転体の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサを用いて回転体の複数の測定回転位置を把握できるため、簡単な構成の回転位置検出センサを使用できる。
【0034】
請求項12の発明によれば、請求項7〜請求項11の発明の効果に加え、軸流ファンの羽根の振動源を探査でき、軸流ファンの低騒音等を図るデータが得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0036】
図1及び図2は本発明の一実施形態を示し、この実施形態では振動源探査装置である音源探査装置10によって回転体である軸流ファン1の羽根3の音源を探査する。図1は音源探査装置10の構成図、図2は音源探査法の処理フローチャートである。
【0037】
図1において、軸流ファン1は、シュラウド2とこの内部スペースに回転自在に支持された5枚の羽根3とを有する。この軸流ファン1の前面側の騒音を音源探査装置10で測定するものとする。
【0038】
音源探査装置10は、軸流ファン1の前面に配置された空気振動検出センサであるマイクロホン11と、このマイクロホン11を軸流ファン1の任意の半径方向(図1のa実線)に空間掃引するトラバース機構12と、軸流ファン1の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサ13と、この回転位置検出センサ13の回転位置情報に基づいてトラバース機構12及びマイクロホン11を制御し、取得した音波(音圧)報等をデータ処理する制御部であるコントロールユニット14と、このコントロールユニット14の処理データに基づいて騒音データ(音の強弱情報)をマッピング表示データに変換する表示データ作製部15と、この表示データ作製部15で変換されたマッピング表示データを表示するディスプレイ部16とを備えている。
【0039】
マイクロホン11は、音波(音圧)を検出し、検出した音波データはマイクアンプ17を介してコントロールユニット14に出力される。
【0040】
トラバース機構12は、マイクロホン11を移動するトラバース本体部12aと、このトラバース本体部12aを駆動するトラバース駆動部12bとから構成され、トラバース駆動部12bがコントロールユニット14の制御によって駆動される。マイクロホン11は、羽根3の任意の半径方向(図1のa実線)である始点O1(Rini,θ)から終点O2(Rend,θ)の間を空間掃引され、複数の測定ポイントに正確に停止される。始点O1(Rini,θ)は、軸流ファン1の羽根3の回転中心であり、終点O2(Rend,θ)は、軸流ファン1の羽根3の先端より少なくとも外側位置である。尚、シュラウド2からの騒音データをも取得したい場合には、終点O2(Rend,θ)をシュラウド2より外側位置とする。
【0041】
回転位置検出センサ13は、軸流ファン1の1回転につき一度だけ回転位置を検出し、この回転位置を検出すると同期信号をコントロールユニット14に出力する。
【0042】
コントロールユニット14は、回転位置検出センサ13の同期信号より回転中の軸流ファン1の複数の測定回転角度(回転基準位置からの遅延回転角度θiと同じ角度)を把握し、回転中の軸流ファン1の各測定回転角度における各測定ポイントでの音波をマイクロホン11でそれぞれ測定する。この詳しい制御内容は、下記する音源探査法で説明する。
【0043】
次に、音源探査装置10を用いた音源探査法を図2の処理フローに基づいて説明する。図2に示すように、軸流ファン1を回転状態とした後に、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動する(ステップS1)。マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動したら、位置データ(Ri,θi)の初期化を行う(ステップS2)。ここで、位置データ(Ri,θi)は、図1にて各破線1〜破線9で示す羽根3の回転位置が実線位置aに位置する場合の羽根3の遅延回転角度θiを示す。第1の遅延回転角度θiは、例えば図1の破線1で示す羽根3の回転位置に設定される。
【0044】
次に、回転位置検出センサ13の同期信号が出力されると(ステップS3)、第1の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiを算出し(ステップS4)、この遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む(ステップS5)。ここで、軸流ファン1の回転数をN、遅延時間をΔtiとすると、θi=2π・Δti/Nによって求めることができる。軸流ファン1の回転数は、回転位置検出センサ13の同期信号の周期より算出される。
【0045】
上記したタイミングによる騒音データを所望のサンプル数(例えば12個)だけ取り込むと(ステップS6)、取得した騒音データの加算平均値を算出する処理を行う(ステップS7)。この平均値データは位置データ(Ri,θi)と共に保存する。
【0046】
次に、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を半径方向にRstepだけ移動して次の測定ポイントに変移する(ステップS9)。そして、当該測定ポイントで第1の遅延回転角度θiの騒音データを上述したように取り込む。このような騒音データの取得作業を以降の各測定ポイントで同様に行い、マイクロホン11が終点位置O2(Rend,θ)を越えるまで行う(ステップS8)。以上により、図1の破線1上の各測定ポイントにおける騒音データが取得される。
【0047】
次に、遅延回転角度θiをθstepだけ変更し、第2の遅延回転角度θiに変更する(ステップS11)。又、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に戻す(ステップS12)。そして、第2の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを全ての測定ポイントで取り込む処理を行う(ステップS3〜ステップ9)。以上により、図1の破線2上の各測定ポイントにおける騒音データが取得される。このような騒音データの取得作業を遅延回転角度θiが終点θendを越えるまで順次行う。具体的には図1の破線9まで行う(ステップS10)。
【0048】
つまり、軸流ファン1の羽根3の回転検出タイミングの時間遅延とマイクロホン11の半径方向の掃引とを繰り返すことにより、図1の破線1〜破線9で示す羽根3の位置がマイクロホン11に近接対向した際の各測定ポイントにおける騒音データを全て所得する。
【0049】
全ての騒音データを取得すると、位置データ(Ri,θi)に対応する騒音データを、図1のディスプレイ部16中に表示する軸流ファン1の羽根3の位置に対応するマッピング表示データに変換する(ステップS13)。そして、このマッピング表示データに基づいてディスプレイ部16に音源分布をマッピング表示する(ステップS14)。
【0050】
以上、軸流ファン1の羽根3の半径方向の複数の測定ポイントで所定の回転タイミングで音圧を測定することによって、あたかも羽根3上にマイクロホン11を載せて半径方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。軸流ファン1の羽根3と共にマイクロホン11を回転させる必要がないため、音源探査装置10を簡単な構成にできる。又、回転中の羽根3の各部位についての音波情報を得ることができるため、羽根3自体の音波を測定でき、羽根3のどの部位を設計変更すれば低騒音化できるかの判断が容易である。
【0051】
また、本発明では、マイクロホン11を回転しないため、回転した場合に発生する振動、風切り音等の外乱がなく信頼性のある騒音データを取得できる。取得した騒音データを周波数分離することにより周波数毎の音源分布を得ることができ、羽根3のどの部位からどのような周波数の騒音が出ているかを把握できるため、低騒音化を行う設計変更の貴重な判断要素となる。
【0052】
尚、上記実施形態では、5枚の羽根3の内の1枚の羽根3のみの騒音データを取得して全ての羽根3のどの部位が騒音の音源であるかを判断するようにしたが、5枚の羽根3の個々の騒音データを取得して、個々の羽根3毎に騒音の音源を判断しても良いことはもちろんである。このようにすれば、各羽根3の設計誤差等による騒音の音源をも特定できる。
【0053】
上記実施形態では、マイクロホン11を羽根3の任意の半径方向上に移動するトラバース機構12を有するので、単一のマイクロホン11で測定できる。又、マイクロホン11を羽根3の任意の半径方向上の複数の測定ポイントにそれぞれ設けても良い。このように構成すれば、マイクロホン11を半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、又、測定をスピードアップ化できる。
【0054】
上記実施形態では、空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホン11であるので、羽根3自体の音源を探査でき、羽根3の低騒音化を図るデータが得られる。但し、空気振動検出センサとしてレーザ振動センサを用いれば、音波以外の空気振動も測定でき、音源以外となる羽根3の振動を抑制するための振動データを得ることができる。そして、羽根3のどの部位を変更すれば低振動化できるかの判断を容易にできる。
【0055】
上記実施形態では、コントロールユニット14は、回転位置検出センサ13の回転位置情報より羽根3の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握するようにした。従って、羽根3の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサ13を用いて羽根3の複数の測定回転角度を把握できる。つまり、簡単な構成の回転位置検出センサ13を使用できる。回転検出センサとして羽根3の各測定回転角度を検出できるセンサを使用すれば、上述のような遅延回転角度及び遅延時間を演算により算出することなく各測定回転角度における音圧を測定できる。
【0056】
上記実施形態では、回転体は、軸流ファン1の羽根3であるので、軸流ファン1の羽根3の音源を探査でき、軸流ファン1の低騒音等を図るデータが得られる。但し、回転体が軸流ファン1以外のものであっても適用できることはもちろんである。
【0057】
図3には上記音源探査装置10を用いた音源探査法の他の処理フローチャートが示されている。この他の処理フローを簡単に説明する。図3に示すように、軸流ファン1を回転状態とした後に、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動する(ステップS21)。マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動したら、位置データ(Ri,θi)の初期化を行う(ステップS22)。
【0058】
次に、回転位置検出センサ13の同期信号が出力されると(ステップS23)、第1の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiを算出し(ステップS24)、この遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む(ステップS25)。
【0059】
上記したタイミングによる騒音データを所望のサンプル数(例えば12個)だけ取り込むと(ステップS26)、取得した騒音データの加算平均値を算出する処理を行う(ステップS27)。この平均値データは位置データ(Ri,θi)と共に保存する。
【0060】
次に、遅延回転角度θiをθstepだけ変更し、第2の遅延回転角度θiに変更する(ステップS28)。そして、第2の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む処理を行う(ステップS23〜ステップ28)。以上により、第2以降の遅延回転角度θiにおける図1の破線2〜破線9上の騒音データが取得される。このような騒音データの取得作業を遅延回転角度θiが終点θendを越えるまで順次行う。具体的には図1の破線9まで行う(ステップS27)。
【0061】
次に、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を初めて半径方向にRstepだけ移動して次の測定ポイントに変移する(ステップS30)。そして、当該測定ポイントで第1から第9の遅延回転角度θiの騒音データを上述したように取り込む。このような騒音データの取得作業を以降の各測定ポイントで同様に行い、マイクロホン11が終点位置O2(Rend,θ)を越えるまで行う(ステップS29)。
【0062】
つまり、軸流ファン1の羽根3の回転検出タイミングの時間遅延とマイクロホン11の半径方向の掃引とを繰り返すことにより、図1の破線1〜破線9で示す羽根3の位置がマイクロホン11に近接対向した際の各測定ポイントにおける騒音データを全て所得する。
【0063】
全ての騒音データを取得すると、位置データ(Ri,θi)に対応する騒音データを、図1のディスプレイ部16中に表示する軸流ファン1の羽根3の位置に対応するマッピング表示データに変換する(ステップS31)。そして、このマッピング表示データに基づいてディスプレイ部16に音源分布をマッピング表示する(ステップS32)。
【0064】
図2の処理フローと図3の処理フローを比較するに、図2の処理フローでは、図1のある破線上の測定ポイントについて順次騒音データを取得し、ある破線上での騒音データを全て測定し終えると次の破線上に測定ポイントを移行するような順番で順次騒音データを取得した。一方、図3の処理フローでは、ある測定ポイントについて全ての破線上における騒音データを取得し、ある測定ポイントでの騒音データを全て測定し終えると次の測定ポイントに移行するような順番で順次騒音データを取得しても良い。このような順番で騒音データを取得すれば、マイクロホン11を羽根3の半径方向に1回移動すれば足り、測定のスピードアップ化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、音源探査装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、音源探査法の処理フローチャートである。
【図3】本発明の実施形態を示し、音源探査法の他の処理フローチャートである。
【図4】従来例を示し、音源探査装置の要部構成図である。
【図5】従来例を示し、騒音分布のマッピング表示例である。
【符号の説明】
1 軸流ファン
3 羽根(回転体)
10 音源探査装置(振動源探査装置)
11 マイクロホン(空気振動検出センサ)
12 トラバース機構
13 回転位置検出センサ
14 コントロールユニット(制御部)
16 ディスプレイ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の回転時における音等の空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査装置及び振動源探査法に関する。
【0002】
【従来の技術】
軸流ファンなどを低騒音化する場合には軸流ファンの音源分布を把握する必要があり、従来の音源探査装置及びその探査法を図4に基づいて説明する(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
図4に示すように、探査対象物は軸流ファン1であり、軸流ファン1は、シュラウド2とこの内部スペースに回転自在に支持された羽根3とを有する。軸流ファン1の前面側の騒音を音源探査装置50で測定するものとする。
【0004】
音源探査装置50は、軸流ファン1の前面に配置されたマイクロホン51と、このマイクロホン51を軸流ファン1の前面位置で少なくとも2次元方向(X軸、Y軸)に移動する2次元トラバース機構52と、この2次元トラバース機構52の位置情報とマイクロホン51が検出する音波(音圧)情報とをデータ処理するデータ処理機構(図示せす)と、このデータ処理機構の処理データに基づいて音の強弱情報をマッピング表示するディスプレイ部(図示せず)とを備えている。
【0005】
次に、音源探査装置50の音源探査法を説明する。マイクロホン51を例えば図3の破線で示す順序で軸流ファン1の前面の全領域を空間掃引し、軸流ファン1の全領域の適所で騒音データを測定する。図5に示すように、この測定した騒音データに基づいてディスプレイ部にマッピング表示する。
【0006】
そして、このマッピング表示を検討し、「軸流ファンの低騒音化は、ここは迎え角が大きいから剥離して高い周波数の騒音が出ているだろうから、ここの迎え角を少し落としてやれば低騒音化するだろう」と推測する。この推測に基づいて設計変更し、設計変更後の軸流ファン1について再び上述のような音源探査法を用いてその結果を検査する。これの繰り返しによって低騒音の軸流ファン1の開発を行ってきた。
【0007】
【非特許文献1】
赤池茂、外3名,「車両用冷却ファンの低騒音化研究(第1報)」,
日本機会学論文集(B編),1992年6月、58巻550号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の音源探査装置50及び音源探査法では、軸流ファン1の前面の全域を全て空間掃引して騒音データを得ているに過ぎないため、シュラウド2との関係における騒音を把握することができるが、羽根3自体の騒音を把握することができない。つまり、回転中の羽根3の各部位についての騒音情報を全く得ることができないため、羽根3のどの部位を変更すれば低騒音化できるかの判断が困難である。
【0009】
ここで、羽根3の回転に合わせてマイクロホン51を回転し、マイクロホン51を半径方向に掃引して騒音データを取得すれば羽根3の各部位の騒音を測定することが可能である。しかし、マイクロホン51を回転させる機構が必要となり、構成が複雑になるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、簡単が構成で、しかも、回転体のみの騒音等を把握できる回転体の振動源探査装置及び振動源探査法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転体の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査装置であって、前記回転体の任意の半径方向の複数の測定ポイントで空気振動を測定する空気振動検出センサと、前記回転体の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサと、この回転位置検出センサの回転位置情報より回転中の前記回転体の複数の測定回転角度を把握し、回転中の前記回転体の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動を前記空気振動検出センサでそれぞれ測定するよう制御する制御部とを備え、これらの測定情報より前記回転体の振動源分布を得ることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサを前記回転体の任意の半径方向上に移動するトラバース機構を有することを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1記載の回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサを前記回転体の任意の半径方向上の複数の測定ポイントに設けたことを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホンであることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記制御部は、前記回転位置検出センサの回転位置情報より前記回転体の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査装置であって、前記回転体は、軸流ファンの羽根であることを特徴とする回転体の振動源探査装置である。
【0017】
請求項7の発明は、回転体の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体の振動源探査法であって、前記回転体の任意の半径方向上の複数ポイントを測定ポイントとし、前記回転体の複数の回転角度を測定回転角度とし、回転中の前記回転体の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動をそれぞれ測定し、これらの測定情報より前記回転体の振動源分布を得ることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0018】
請求項8の発明は、請求項7記載の回転体の振動源探査法であって、前記空気振動検出センサは、トラバース機構によって前記回転体の半径方向に移動することで複数の測定ポイントに変位することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0019】
請求項9の発明は、請求項7記載の回転体の振動源探査法であって、前記回転体の任意の半径方向上の複数の測定ポイントに前記空気振動検出センサを設け、複数の前記空気振動検出センサで空気振動を測定することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0020】
請求項10の発明は、請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホンであることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0021】
請求項11の発明は、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記回転位置検出センサの回転位置情報より前記回転体の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0022】
請求項12の発明は、請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載された回転体の振動源探査法であって、前記回転体は、軸流ファンの羽根であることを特徴とする回転体の振動源探査法である。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、回転体の半径方向の複数の測定ポイントで所定の回転タイミングで空気振動を測定することによって、あたかも回転体上に空気振動検出センサを載せて半径方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。回転体と共に空気振動検出センサを回転させる必要がないため、振動源探査装置を簡単な構成にできる。又、回転中の回転体の各部位についての振動情報を得ることができるため、回転体自体の振動を測定でき、回転体のどの部位を設計変更すれば低振動化できるかの判断が容易である。
【0024】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、単一の空気振動検出センサで測定できる。
【0025】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、空気振動検出センサを半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、測定をスピードアップ化できる。
【0026】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、回転体自体の音源を探査でき、回転体の低騒音化を図るデータが得られる。
【0027】
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4の発明の効果に加え、回転体の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサを用いて回転体の複数の測定回転位置を把握できるため、簡単な構成の回転位置検出センサを使用できる。
【0028】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、軸流ファンの羽根の振動源を探査でき、軸流ファンの低騒音等を図るデータが得られる。
【0029】
請求項7の発明によれば、あたかも回転体上に空気振動検出センサを載せて半径方向及び回転方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。従って、簡単な構成にできる。又、回転中の回転体の各部位についての振動情報を得ることができるため、回転体自体の振動を測定でき、回転体のどの部位を変更すれば低振動化できるかの判断が容易である。
【0030】
請求項8の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、単一の空気振動検出センサで測定できる。
【0031】
請求項9の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、空気振動検出センサを半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、測定をスピードアップ化できる。
【0032】
請求項10の発明によれば、請求項7〜請求項9の発明の効果に加え、回転体自体の音源を探査でき、回転体の低騒音化を図るデータが得られる。
【0033】
請求項11の発明によれば、請求項7〜請求項10の発明の効果に加え、回転体の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサを用いて回転体の複数の測定回転位置を把握できるため、簡単な構成の回転位置検出センサを使用できる。
【0034】
請求項12の発明によれば、請求項7〜請求項11の発明の効果に加え、軸流ファンの羽根の振動源を探査でき、軸流ファンの低騒音等を図るデータが得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0036】
図1及び図2は本発明の一実施形態を示し、この実施形態では振動源探査装置である音源探査装置10によって回転体である軸流ファン1の羽根3の音源を探査する。図1は音源探査装置10の構成図、図2は音源探査法の処理フローチャートである。
【0037】
図1において、軸流ファン1は、シュラウド2とこの内部スペースに回転自在に支持された5枚の羽根3とを有する。この軸流ファン1の前面側の騒音を音源探査装置10で測定するものとする。
【0038】
音源探査装置10は、軸流ファン1の前面に配置された空気振動検出センサであるマイクロホン11と、このマイクロホン11を軸流ファン1の任意の半径方向(図1のa実線)に空間掃引するトラバース機構12と、軸流ファン1の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサ13と、この回転位置検出センサ13の回転位置情報に基づいてトラバース機構12及びマイクロホン11を制御し、取得した音波(音圧)報等をデータ処理する制御部であるコントロールユニット14と、このコントロールユニット14の処理データに基づいて騒音データ(音の強弱情報)をマッピング表示データに変換する表示データ作製部15と、この表示データ作製部15で変換されたマッピング表示データを表示するディスプレイ部16とを備えている。
【0039】
マイクロホン11は、音波(音圧)を検出し、検出した音波データはマイクアンプ17を介してコントロールユニット14に出力される。
【0040】
トラバース機構12は、マイクロホン11を移動するトラバース本体部12aと、このトラバース本体部12aを駆動するトラバース駆動部12bとから構成され、トラバース駆動部12bがコントロールユニット14の制御によって駆動される。マイクロホン11は、羽根3の任意の半径方向(図1のa実線)である始点O1(Rini,θ)から終点O2(Rend,θ)の間を空間掃引され、複数の測定ポイントに正確に停止される。始点O1(Rini,θ)は、軸流ファン1の羽根3の回転中心であり、終点O2(Rend,θ)は、軸流ファン1の羽根3の先端より少なくとも外側位置である。尚、シュラウド2からの騒音データをも取得したい場合には、終点O2(Rend,θ)をシュラウド2より外側位置とする。
【0041】
回転位置検出センサ13は、軸流ファン1の1回転につき一度だけ回転位置を検出し、この回転位置を検出すると同期信号をコントロールユニット14に出力する。
【0042】
コントロールユニット14は、回転位置検出センサ13の同期信号より回転中の軸流ファン1の複数の測定回転角度(回転基準位置からの遅延回転角度θiと同じ角度)を把握し、回転中の軸流ファン1の各測定回転角度における各測定ポイントでの音波をマイクロホン11でそれぞれ測定する。この詳しい制御内容は、下記する音源探査法で説明する。
【0043】
次に、音源探査装置10を用いた音源探査法を図2の処理フローに基づいて説明する。図2に示すように、軸流ファン1を回転状態とした後に、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動する(ステップS1)。マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動したら、位置データ(Ri,θi)の初期化を行う(ステップS2)。ここで、位置データ(Ri,θi)は、図1にて各破線1〜破線9で示す羽根3の回転位置が実線位置aに位置する場合の羽根3の遅延回転角度θiを示す。第1の遅延回転角度θiは、例えば図1の破線1で示す羽根3の回転位置に設定される。
【0044】
次に、回転位置検出センサ13の同期信号が出力されると(ステップS3)、第1の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiを算出し(ステップS4)、この遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む(ステップS5)。ここで、軸流ファン1の回転数をN、遅延時間をΔtiとすると、θi=2π・Δti/Nによって求めることができる。軸流ファン1の回転数は、回転位置検出センサ13の同期信号の周期より算出される。
【0045】
上記したタイミングによる騒音データを所望のサンプル数(例えば12個)だけ取り込むと(ステップS6)、取得した騒音データの加算平均値を算出する処理を行う(ステップS7)。この平均値データは位置データ(Ri,θi)と共に保存する。
【0046】
次に、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を半径方向にRstepだけ移動して次の測定ポイントに変移する(ステップS9)。そして、当該測定ポイントで第1の遅延回転角度θiの騒音データを上述したように取り込む。このような騒音データの取得作業を以降の各測定ポイントで同様に行い、マイクロホン11が終点位置O2(Rend,θ)を越えるまで行う(ステップS8)。以上により、図1の破線1上の各測定ポイントにおける騒音データが取得される。
【0047】
次に、遅延回転角度θiをθstepだけ変更し、第2の遅延回転角度θiに変更する(ステップS11)。又、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に戻す(ステップS12)。そして、第2の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを全ての測定ポイントで取り込む処理を行う(ステップS3〜ステップ9)。以上により、図1の破線2上の各測定ポイントにおける騒音データが取得される。このような騒音データの取得作業を遅延回転角度θiが終点θendを越えるまで順次行う。具体的には図1の破線9まで行う(ステップS10)。
【0048】
つまり、軸流ファン1の羽根3の回転検出タイミングの時間遅延とマイクロホン11の半径方向の掃引とを繰り返すことにより、図1の破線1〜破線9で示す羽根3の位置がマイクロホン11に近接対向した際の各測定ポイントにおける騒音データを全て所得する。
【0049】
全ての騒音データを取得すると、位置データ(Ri,θi)に対応する騒音データを、図1のディスプレイ部16中に表示する軸流ファン1の羽根3の位置に対応するマッピング表示データに変換する(ステップS13)。そして、このマッピング表示データに基づいてディスプレイ部16に音源分布をマッピング表示する(ステップS14)。
【0050】
以上、軸流ファン1の羽根3の半径方向の複数の測定ポイントで所定の回転タイミングで音圧を測定することによって、あたかも羽根3上にマイクロホン11を載せて半径方向にトラバース掃引したのと同じ振動データを得ることができる。軸流ファン1の羽根3と共にマイクロホン11を回転させる必要がないため、音源探査装置10を簡単な構成にできる。又、回転中の羽根3の各部位についての音波情報を得ることができるため、羽根3自体の音波を測定でき、羽根3のどの部位を設計変更すれば低騒音化できるかの判断が容易である。
【0051】
また、本発明では、マイクロホン11を回転しないため、回転した場合に発生する振動、風切り音等の外乱がなく信頼性のある騒音データを取得できる。取得した騒音データを周波数分離することにより周波数毎の音源分布を得ることができ、羽根3のどの部位からどのような周波数の騒音が出ているかを把握できるため、低騒音化を行う設計変更の貴重な判断要素となる。
【0052】
尚、上記実施形態では、5枚の羽根3の内の1枚の羽根3のみの騒音データを取得して全ての羽根3のどの部位が騒音の音源であるかを判断するようにしたが、5枚の羽根3の個々の騒音データを取得して、個々の羽根3毎に騒音の音源を判断しても良いことはもちろんである。このようにすれば、各羽根3の設計誤差等による騒音の音源をも特定できる。
【0053】
上記実施形態では、マイクロホン11を羽根3の任意の半径方向上に移動するトラバース機構12を有するので、単一のマイクロホン11で測定できる。又、マイクロホン11を羽根3の任意の半径方向上の複数の測定ポイントにそれぞれ設けても良い。このように構成すれば、マイクロホン11を半径方向に移動させるトラバース機構が必要ない。従って、更に簡単な構成にでき、又、測定をスピードアップ化できる。
【0054】
上記実施形態では、空気振動検出センサは、音波を検出するマイクロホン11であるので、羽根3自体の音源を探査でき、羽根3の低騒音化を図るデータが得られる。但し、空気振動検出センサとしてレーザ振動センサを用いれば、音波以外の空気振動も測定でき、音源以外となる羽根3の振動を抑制するための振動データを得ることができる。そして、羽根3のどの部位を変更すれば低振動化できるかの判断を容易にできる。
【0055】
上記実施形態では、コントロールユニット14は、回転位置検出センサ13の回転位置情報より羽根3の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握するようにした。従って、羽根3の1回転につき一度しか回転位置を検出しない回転位置検出センサ13を用いて羽根3の複数の測定回転角度を把握できる。つまり、簡単な構成の回転位置検出センサ13を使用できる。回転検出センサとして羽根3の各測定回転角度を検出できるセンサを使用すれば、上述のような遅延回転角度及び遅延時間を演算により算出することなく各測定回転角度における音圧を測定できる。
【0056】
上記実施形態では、回転体は、軸流ファン1の羽根3であるので、軸流ファン1の羽根3の音源を探査でき、軸流ファン1の低騒音等を図るデータが得られる。但し、回転体が軸流ファン1以外のものであっても適用できることはもちろんである。
【0057】
図3には上記音源探査装置10を用いた音源探査法の他の処理フローチャートが示されている。この他の処理フローを簡単に説明する。図3に示すように、軸流ファン1を回転状態とした後に、マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動する(ステップS21)。マイクロホン11を始点O1(Rini,θ)に移動したら、位置データ(Ri,θi)の初期化を行う(ステップS22)。
【0058】
次に、回転位置検出センサ13の同期信号が出力されると(ステップS23)、第1の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiを算出し(ステップS24)、この遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む(ステップS25)。
【0059】
上記したタイミングによる騒音データを所望のサンプル数(例えば12個)だけ取り込むと(ステップS26)、取得した騒音データの加算平均値を算出する処理を行う(ステップS27)。この平均値データは位置データ(Ri,θi)と共に保存する。
【0060】
次に、遅延回転角度θiをθstepだけ変更し、第2の遅延回転角度θiに変更する(ステップS28)。そして、第2の遅延回転角度θiとなる遅延時間Δtiのタイミングでマイクロホン11の騒音データを取り込む処理を行う(ステップS23〜ステップ28)。以上により、第2以降の遅延回転角度θiにおける図1の破線2〜破線9上の騒音データが取得される。このような騒音データの取得作業を遅延回転角度θiが終点θendを越えるまで順次行う。具体的には図1の破線9まで行う(ステップS27)。
【0061】
次に、トラバース機構12を駆動し、マイクロホン11を初めて半径方向にRstepだけ移動して次の測定ポイントに変移する(ステップS30)。そして、当該測定ポイントで第1から第9の遅延回転角度θiの騒音データを上述したように取り込む。このような騒音データの取得作業を以降の各測定ポイントで同様に行い、マイクロホン11が終点位置O2(Rend,θ)を越えるまで行う(ステップS29)。
【0062】
つまり、軸流ファン1の羽根3の回転検出タイミングの時間遅延とマイクロホン11の半径方向の掃引とを繰り返すことにより、図1の破線1〜破線9で示す羽根3の位置がマイクロホン11に近接対向した際の各測定ポイントにおける騒音データを全て所得する。
【0063】
全ての騒音データを取得すると、位置データ(Ri,θi)に対応する騒音データを、図1のディスプレイ部16中に表示する軸流ファン1の羽根3の位置に対応するマッピング表示データに変換する(ステップS31)。そして、このマッピング表示データに基づいてディスプレイ部16に音源分布をマッピング表示する(ステップS32)。
【0064】
図2の処理フローと図3の処理フローを比較するに、図2の処理フローでは、図1のある破線上の測定ポイントについて順次騒音データを取得し、ある破線上での騒音データを全て測定し終えると次の破線上に測定ポイントを移行するような順番で順次騒音データを取得した。一方、図3の処理フローでは、ある測定ポイントについて全ての破線上における騒音データを取得し、ある測定ポイントでの騒音データを全て測定し終えると次の測定ポイントに移行するような順番で順次騒音データを取得しても良い。このような順番で騒音データを取得すれば、マイクロホン11を羽根3の半径方向に1回移動すれば足り、測定のスピードアップ化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、音源探査装置の構成図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、音源探査法の処理フローチャートである。
【図3】本発明の実施形態を示し、音源探査法の他の処理フローチャートである。
【図4】従来例を示し、音源探査装置の要部構成図である。
【図5】従来例を示し、騒音分布のマッピング表示例である。
【符号の説明】
1 軸流ファン
3 羽根(回転体)
10 音源探査装置(振動源探査装置)
11 マイクロホン(空気振動検出センサ)
12 トラバース機構
13 回転位置検出センサ
14 コントロールユニット(制御部)
16 ディスプレイ部
Claims (12)
- 回転体(3)の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体(3)の振動源探査装置(10)であって、
前記回転体(3)の任意の半径方向の複数の測定ポイントで空気振動を測定する空気振動検出センサ(11)と、前記回転体(3)の回転中の回転位置情報を検出する回転位置検出センサ(13)と、この回転位置検出センサ(13)の回転位置情報より回転中の前記回転体(3)の複数の測定回転角度を把握し、回転中の前記回転体(3)の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動を前記空気振動検出センサ(11)でそれぞれ測定するよう制御する制御部(14)とを備え、これらの測定情報より前記回転体(3)の振動源分布を得ることを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。 - 請求項1記載の回転体の振動源探査装置(10)であって、前記空気振動検出センサ(11)を前記回転体(3)の任意の半径方向上に移動するトラバース機構(12)を有することを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。
- 請求項1記載の回転体(3)の振動源探査装置(10)であって、
前記空気振動検出センサ(11)を前記回転体(3)の任意の半径方向上の複数の測定ポイントにそれぞれ設けたことを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査装置(10)であって、
前記空気振動検出センサ(11)は、音波を検出するマイクロホン(11)であることを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査装置(10)であって、
前記制御部(14)は、前記回転位置検出センサ(13)の回転位置情報より前記回転体(3)の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査装置(10)であって、
前記回転体(3)は、軸流ファン(1)の羽根(3)であることを特徴とする回転体(3)の振動源探査装置(10)。 - 回転体(3)の回転時における空気振動を測定して振動源を探査する回転体(3)の振動源探査法であって、
前記回転体(3)の任意の半径方向上の複数ポイントを測定ポイントとし、前記回転体(3)の複数の回転角度を測定回転角度とし、回転中の前記回転体の各測定回転角度における各測定ポイントでの空気振動をそれぞれ測定し、これらの測定情報より前記回転体(3)の振動源分布を得ることを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。 - 請求項7記載の回転体(3)の振動源探査法であって、
前記空気振動検出センサ(11)は、トラバース機構(12)によって前記回転体(3)の半径方向に移動することで複数の測定ポイントに変位することを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。 - 請求項7記載の回転体(3)の振動源探査法であって、
前記回転体(3)の任意の半径方向上の複数の測定ポイントに前記空気振動検出センサ(11)を設け、複数の前記空気振動検出センサ(11)で空気振動を測定することを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。 - 請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査法であって、
前記空気振動検出センサ(11)は、音波を検出するマイクロホン(11)であることを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。 - 請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査法であって、
前記回転位置検出センサ(13)の回転位置情報より前記回転体(3)の回転数を算出し、この回転数と回転検出タイミングからの遅延時間とにより回転基準位置からの遅延回転角度を算出して複数の測定回転角度を把握することを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。 - 請求項7乃至請求項11のいずれか一項に記載された回転体(3)の振動源探査法であって、
前記回転体(3)は、軸流ファン(1)の羽根(3)であることを特徴とする回転体(3)の振動源探査法。
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