JP2004314798A - チャイルドシート - Google Patents

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Ryoichi Yoshida
良一 吉田
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Abstract

【課題】構造が簡便であり、しかも子供を十分に保護することができるチャイルドシートを提供する。
【解決手段】左右のサイドガード11の上部の内側の側面にそれぞれエアバッグ20が設けられ、各サイドガード11の外側の側面に、上側及び下側の2個のクッション22,24が設けられている。エアバッグ20と各クッション22,24内の空室とは連通口26,28を介して個別に連通している。連通口26,28には、クッション22,24からエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止するチェックバルブ30,32が設けられている。下側クッション24のみに高荷重が加えられた場合でも、クッション24内のガスがクッション22に逃げることなく確実にエアバッグ20内に流入し、エアバッグ20が子供の側頭部付近に素早く膨張する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の座席に設置される子供用チャイルドシートに係り、特に自動車等の高荷重時とりわけ側面衝突時に子供が保護されるチャイルドシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の座席に設置されるチャイルドシートは、子供が臀部を乗せる座部と、子供の背中が寄り掛る背もたれ部と、子供の左右側方にそれぞれ位置する左右のサイドガードとを有したものが多い。
【0003】
特開平10−157553号公報には、自動車の衝突時等の高荷重時に、左右のサイドガード(サイドサポート部)の外面に沿ってエアバッグを膨張させて子供を保護するようにしたチャイルドシートが記載されている。
【0004】
実開昭64−37743号公報には、子供の後頭部から左右の側頭部にかけて回り込む凹形状のヘッドレストを配置したチャイルドシートが記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−157553号公報
【特許文献2】
実開昭64−37743号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−157553号公報にあっては、サイドガードの外面全体にわたってエアバッグを膨張させるものであるため、ガス発生装置として大容量のものが必要となる。また、チャイルドシートに寄り添うようにして人が居る状態においてエアバッグが膨張作動した場合、この人とチャイルドシートとの間にエアバッグが膨らむため、人に対し予定外の外力が加えられることになる。
【0007】
実開昭64−37743号公報にあっては、ヘッドレストが常に子供の頭部にまとわりつくようになり、着座した子供にとっての快適さが低化する。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決し、構造が簡便であり、しかも子供を十分に保護することができるチャイルドシートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1〜6)のチャイルドシートは、子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、着座した子供の側頭部付近に膨張するように該シート本体に設けられているエアバッグと、該サイドガードの外側のチャイルドシート側面に沿って設けられた、内部が空室となっているクッションとを有してなり、該空室内のガスが該エアバッグ内に供給されることにより該エアバッグが膨張するよう構成されている。
【0010】
かかるチャイルドシートを搭載した自動車が側面衝突した場合、車体側面などによりクッションが押され、該クッションの空室内のガス(例えば空気)がエアバッグ内に供給され、エアバッグが子供の側頭部付近に膨張し、子供の頭部に加えられる衝撃が吸収される。
【0011】
また、サイドガードの外側のチャイルドシート側面にクッションが設けられているので、このクッションにより、側面衝突時等に側方から高荷重が加えられたときの衝撃が吸収される。
【0012】
請求項1のチャイルドシートにあっては、クッションが複数設けられており、各クッションの空室からガスがエアバッグ内に供給可能とされている。このため、一部のクッションのみが押された場合、当該クッション内の気体が他のクッション内へ逃げることなくエアバッグへ供給されるので、エアバッグが素早く膨張する。
【0013】
この場合、少なくとも一部のクッションは上下方向の位置を異ならせて配置されている構成としてもよい(請求項2)。この場合、側面衝突時に車体側面が下側のクッションのみを押し、上側のクッションを押さなかったときには、下側のクッションからガスがエアバッグに導入される。この請求項2の態様は、上側のクッションがドアの窓開口部に臨み、下側のクッションがドアトリムに対面するようにチャイルドシートが設置された場合などに好適である。
【0014】
請求項3のチャイルドシートにあっては、クッション内が複数の空室に区画されており、各空室からガスがエアバッグ内に供給可能とされている。このため、一部の空室のみが押された場合、当該空室内の気体が他の空室内へ逃げることなくエアバッグへ供給されるので、エアバッグが素早く膨張する。
【0015】
この場合、少なくとも一部の空室は上下方向の位置を異ならせて配置されている構成としてもよい(請求項4)。この場合、側面衝突時に車体側面が下側の空室のみを押し、上側の空室を押さなかったときには、下側の空室からガスがエアバッグに導入される。この請求項4の態様は、上側の空室がドアの窓開口部に臨み、下側の空室がドアトリムに対面するようにチャイルドシートが設置された場合などに好適である。
【0016】
この請求項1〜4のチャイルドシートにあっては、エアバッグからクッションへのガスの流入を阻止する逆止手段を備えていてもよい。
【0017】
このように逆止手段を設けた場合、構成したチャイルドシートにあっては、一部のクッションからガスがエアバッグに供給されてエアバッグが膨張した後、このエアバッグから当該クッションあるいは他のクッションへのガスの流出が阻止されるので、エアバッグの内圧を高く保つことができる。
【0018】
上記請求項1〜4のチャイルドシートにあっては、エアバッグからガスを流出させるベントホールを設けてもよい。このようにすれば、膨張したエアバッグが子供頭部を受承したときにエアバッグ内のガスがベントホールから流出することにより、衝撃が吸収される。このベントホールは、特に、逆止手段を設けたチャイルドシートのエアバッグに設けた場合にきわめて効果的である。
【0019】
本発明(請求項1〜4)では、エアバッグの内部と該クッションの内部とを常時、又は上記逆止手段を介して連通した構成としてもよい。このように構成した場合、側面衝突時等にクッションが側方からの荷重を受承したときには、該クッション内のガスがエアバッグ内に移動し、該エアバッグが子供の側頭部付近に膨張するようになるので、エアバッグを膨張させるためのガス供給手段が不要である。なお、クッション内からエアバッグ内にガスが移動(流出)することにより、クッションが荷重を受承した際の衝撃も吸収される。
【0020】
また、本発明(請求項1〜4)では、クッションとして、ガスが封入されたガスバッグを採用してもよい。このガスバッグは軽量であるため、本発明のチャイルドシートに採用されるクッションとして好適である。
【0021】
この場合、ガスバッグ内のガス圧が所定圧以上となったときに該ガスバッグ内のガスをエアバッグ内に流出させて該エアバッグを膨張させるガス流出手段を設けてもよい。このように構成すると、ガスバッグからのガスによってエアバッグが子供の側頭部付近に膨張するので、エアバッグを膨張させるための専用のガス発生手段が不要となる。
【0022】
なお、ガスバッグからガスが流出することによっても衝撃が吸収される。
【0023】
このガス流出手段としては、ガスバッグ内とエアバッグ内とを仕切っており、該ガスバッグ内のガス圧が所定圧以上になると破れるフィルム材よりなるものが、構成が簡便で好適である。
【0024】
本発明(請求項5,6)のチャイルドシートは、子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、該サイドガードの外側の側面に設けられた、内部が空室となっているクッションとを有する。このように予めクッションをサイドガードの外面に設けてあるので、前記特開平10−157553号公報の如く衝突時にサイドガード用エアバッグを急激に膨張させる機構が不要であり、チャイルドシートの構造が簡単となる。
【0025】
請求項5のチャイルドシートにあっては、クッションが複数設けられている。このため、一部のクッションのみが押された場合、当該クッション内の気体が他のクッション内へ逃げないので、衝撃が十分に吸収される。
【0026】
この場合、少なくとも一部のクッションは上下方向の位置を異ならせて配置されている構成としてもよい。この場合、側面衝突時に車体側面が下側のクッションのみを押し、上側のクッションを押さなかったときには、下側のクッションが衝撃を吸収する。この態様は、上側のクッションがドアの窓開口部に臨み、下側のクッションがドアトリムに対面するようにチャイルドシートが設置された場合などに好適である。
【0027】
請求項6のチャイルドシートにあっては、クッションの内部が複数の空室に区画されている。このため、一部の空室のみが押された場合、当該空室内の気体が他の空室内へ逃げないので、衝撃が十分に吸収される。
【0028】
この場合、少なくとも一部の空室は上下方向の位置を異ならせて配置されている構成としてもよい。この場合、側面衝突時に車体側面が下側の空室のみを押し、上側の空室を押さなかったときには、下側の空室が衝撃を吸収する。この態様は、上側の空室がドアの窓開口部に臨み、下側の空室がドアトリムに対面するようにチャイルドシートが設置された場合などに好適である。
【0029】
このシートクッションとしては、ガスが封入されたガスバッグが、軽量であり、好適である。
【0030】
このクッション内の圧力が所定圧以上となったときに該クッション内のガスを流出させるベント手段を設けてもよい(請求項7)。このようにベント手段を設けた場合には、ガスバッグに高荷重が加えられても衝撃が十分に吸収される。なお、自動車が衝突しても、クッションに加えられる荷重が小さく、ベント手段がガス流出作動しなかったときには、チャイルドシートに補修を加えることなくチャイルドシートをそのまま引き続き利用することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係るチャイルドシートの斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。なお、図2(a)はエアバッグ非膨張時を示し、同(b)はエアバッグ膨張時を示している。
【0032】
図1に示すように、このチャイルドシート1は、子供が座るシート本体2と、このシート本体2をリクライニング可能に支持するベース3とから構成されている。シート本体2は、子供が臀部を乗せる座部12と、子供の背中及び頭部後面が当る背もたれ部10と、該背もたれ部10の左右両側から前方に向って壁状に突設されたサイドガード11とを有する。このサイドガード11は、背もたれ部10の両側辺から座部12の左右の側辺にまで延在している。
【0033】
シート本体2には、子供を拘束するための2本の子供用シートベルト6が設けられている。この子供用シートベルト6はスルータング8に挿通されている。座部12の前部から上方に向って胸当てパッド7が立設されている。この胸当てパッド7には、該スルータング8がラッチされる2個のバックル装置9が設けられている。
【0034】
シートベルト6の後部は、背もたれ部10内に引き込まれ、シート本体2内に設けられた緊急ロック機構付きシートベルトリトラクタ(図示略)に巻回されている。自動車の衝突時にはリトラクタがロック作動し、シートベルト6の引き出しが阻止される。なお、このシートベルトリトラクタは省略されてもよい。
【0035】
このチャイルドシート1は自動車の座席(図示略)に対し大人用シートベルト14によって固定される。13は、このシートベルト14が挿通される開口を示す。
【0036】
このチャイルドシート1は、子供をシート本体2に座らせ、シートベルト6を子供に装着し、スルータング8をバックル装置9にラッチさせるようにして使用される。
【0037】
この実施の形態では、左右のサイドガード11の上部の内側の側面にそれぞれエアバッグ20が設けられ、各サイドガード11の外側の側面に、互いに独立した上側及び下側の2個のクッション22,24が設けられている。図2(b)に示すように、エアバッグ20は、このチャイルドシート1に座った子供の側頭部付近にのみ膨張する大きさとなっている。この実施の形態では、各エアバッグ20に、該エアバッグ20内のガスを外部に流出させるベントホール20vが設けられている。また、図示の通り、上側のクッション22は、チャイルドシート1が自動車の座席に設置されたときに車室側面の窓開口部Wに臨むように配置されており、下側のクッション24は、ドアトリムDに対面するように配置されている。
【0038】
各クッション22,24の内部は空室となっており、サイドガード11には、上側クッション22内とエアバッグ20内とを連通する連通口26と、下側クッション24内とエアバッグ20内とを連通する連通口28とが設けられている。連通口26,28には、それぞれ、対応するクッション22,24内からエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止する逆止手段としてのチェックバルブ(逆止弁)30,32が設けられている。
【0039】
この実施の形態では、各クッション22,24の空室内には、空気が封入されている。
【0040】
クッション22は、このチャイルドシート1が自動車の座席に設置されたときに車室側面の窓開口部Wの窓ガラス(図示略)に対面する荷重受承面22aと、該荷重受承面22aの周縁部とサイドガード11の側面とをつなぐ側周面22bと、該荷重受承面22aがサイドガード11の側面に接近することを阻止する接近規制部材(図示略)とを有している。この実施の形態では、該側周面22bは、荷重受承面22aがサイドガード側面に接近する方向に収縮可能な蛇腹状となっている。
【0041】
また、クッション24は、チャイルドシート1が自動車の座席に設置されたときにドアトリムDに対面する荷重受承面24aと、該荷重受承面24aの周縁部とサイドガード11の側面とをつなぐ側周面24bと、該荷重受承面24aがサイドガード11の側面に接近することを阻止する接近規制部材(図示略)とを有している。該側周面24bも、荷重受承面24aがサイドガード側面に接近する方向に収縮可能な蛇腹状となっている。
【0042】
クッション22の荷重受承面22aと側周面22b、並びにクッション24の荷重受承面24aと側周面24bは、それぞれ、この実施の形態では一体に形成されており、該側周面22b,24bの荷重受承面22a,24aと反対側の側周部が、それぞれサイドガード11の側面に対し全周にわたって気密に固着されている。
【0043】
これらの荷重受承面22a,24aと側周面22b,24bとは、半剛性の合成樹脂成形体と、その表面を覆う不織布とで構成されている。
【0044】
前記接近規制部材は、サイドガード11と荷重受承面22a,24aとの間に架設されている。この接近規制部材は、該荷重受承面22a,24aに対し、サイドガード11に接近する方向に所定値以上の荷重が加えられたときに塑性変形して該荷重受承面22a,24aのサイドガード1への接近を許容するよう構成されている。
【0045】
各サイドガード11の上部の内側の側面には、折り畳まれたエアバッグ20を収容する凹所11aが形成されている。この凹所11a内のサイドガード側面に、前記連通口26,28がそれぞれ設けられている。この実施の形態では、該連通口26,28は小孔状のものであり、それぞれ複数個設けられ、且つ各々が互いに隣接するように配置されている。
【0046】
エアバッグ20には、該連通口26を介してクッション22からのガスを受け入れるガス受入口20aと、連通口28を介してクッション24からのガスを受け入れるガス受入口20bとが設けられている。これらのガス受入口20a,20bの周縁部は、凹所11a内のサイドガード側面に対し、該ガス受入口20a,20b内にそれぞれ連通口26,28が臨むように重ね合わされ、全周にわたって気密に固着されている。符号34は、これらのガス受入口20a,20bの周縁部をサイドガード11の側面に固着したリベット等の固着具を示している。
【0047】
チェックバルブ30,32は、この実施の形態ではシート状のものであり、図2(a)に示すように、エアバッグ20の内側からそれぞれ連通口26,28を覆うように凹所11a内のサイドガード11の側面に重ね合わされている。
【0048】
これらのチェックバルブ30,32の周縁部の一部は、それぞれ、エアバッグ20のガス受入口20a,20bの周縁部の一部を固着した固着具34によってサイドガード11の側面に固着されており、残部は他の固着具34によって該サイドガード側面に押え付けられている。なお、図示の通り、これらのチェックバルブ30,32は、該ガス受入口20a,20bの周縁部の内側(エアバッグ20の内部側)に配置されている。
【0049】
チェックバルブ30は、クッション22内から連通口26を介してガスがエアバッグ20内に流入しようとしたときには、このガスの押圧力によりサイドガード11の側面から離反して連通口26を開放し、該クッション22内からエアバッグ20内へのガスの流入を許容する。一方、エアバッグ20内から連通口26を通ってガスがクッション22内に移動しようとしたときには、このガスの押圧力によりチェックバルブ30がサイドガード11の側面に押し付けられて連通口26を閉鎖し、該エアバッグ20内からクッション22内へガスが流出することを阻止する。
【0050】
また、チェックバルブ32は、クッション24内から連通口28を介してガスがエアバッグ20内に流入しようとしたときには、このガスの押圧力によりサイドガード11の側面から離反して連通口28を開放し、該クッション24内からエアバッグ20内へのガスの流入を許容する。一方、エアバッグ20内から連通口28を通ってガスがクッション24内に移動しようとしたときには、このガスの押圧力によりチェックバルブ32がサイドガード11の側面に押し付けられて連通口28を閉鎖し、該エアバッグ20内からクッション24内へガスが流出することを阻止する。
【0051】
なお、この実施の形態では、該チェックバルブ30,32は、それぞれ、平らな状態から反った状態へと比較的柔軟に変形させることができると共に、反りが解除されると弾性的に元の平らな状態に復元するゴムシートより構成されている。ただし、これらのシート状のチェックバルブ30,32を構成する材料としては、ゴムシート以外にも、弾性を有する樹脂シートや金属薄板、布などを用いてもよい。
【0052】
左右のエアバッグ20は、それぞれ折り畳まれて凹所11a内に収容されている。この凹所11aとを覆うように、左右のサイドガード11の内側の側面に沿ってそれぞれカバーシート36が設けられている。このカバーシート36は、エアバッグ20が膨張するときに、このエアバッグ20の押圧力によって破れるようになっている。
【0053】
このように構成されたチャイルドシート1において、車両衝突時等にチャイルドシート1が車室側面にぶつかったときには、下側のクッション24の荷重受承面24aがドアトリムDを受承し、上側のクッション22の荷重受承面22aが窓開口部Wの窓ガラス若しくは衝突物(Bピラー、衝突車両、電柱、同乗者等。いずれも図示略。)を受承する。これらのドアトリムD及び窓ガラス若しくは衝突物からの荷重が所定値以上である場合には、各クッション22,24の接近規制部材が塑性変形し、該荷重受承面22a,24aがそれぞれサイドガード11に接近するように退動して衝撃が吸収される。
【0054】
この際、荷重受承面22a,24aとサイドガード11との接近によりクッション22,24の容積が小さくなり、該クッション22,24内のガスがそれぞれ連通口26,28を通ってエアバッグ20内に流入する。このクッション22,24からのガスにより、エアバッグ20がカバーシート36を押し破ってサイドガード11と子供の頭部との間に膨らみ出し、子供の頭部を受承して子供の頭部に加えられる衝撃を吸収する。
【0055】
このチャイルドシート1にあっては、車室側面の窓開口部WとドアトリムDとにそれぞれ対面し、且つ互いに独立した上側及び下側の2個のクッション22,24がサイドガード11の外側の側面に設けられているので、例えば、図2(b)に示す如く、窓ガラスが開いているときにチャイルドシート1が車室側面にぶつかり、上側クッション22の荷重受承面22aが窓ガラスによって押圧されず、下側クッション24のみがドアトリムDによって押圧された場合、この下側クッション24内のガスが上側クッション22に逃げることなくエアバッグ20内に確実に供給されるので、エアバッグ20が素早く膨張する。
【0056】
この実施の形態では、各クッション22,24内とエアバッグ20内とを連通する連通口26,28に、それぞれ、対応するクッション22,24からエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止するチェックバルブ30,32が設けられているので、一方のクッション22又は24からエアバッグ20内にガスが流入した場合に、このガスがエアバッグ20内から他方のクッション24又は22に流出することが阻止されると共に、エアバッグ20が子供の頭部を受承したときに、エアバッグ20内から各クッション22,24にガスが流出することも阻止される。これにより、エアバッグ20の内圧が高く保たれるようになる。
【0057】
なお、この実施の形態では、エアバッグ20にベントホール20Vが設けられているので、エアバッグ20が子供の頭部を受承したときには、このベントホール20Vからエアバッグ20内のガスが外部に流出し、子供の頭部に加えられる衝撃が吸収される。
【0058】
このチャイルドシート1にあっては、エアバッグ20の内部とクッション22,24の内部とが連通しており、クッション22,24が荷重を受けて減容することにより該クッション22,24内のガスがエアバッグ20内に移動してエアバッグ20が膨張するので、インフレータ等のエアバッグ膨張手段が不要である。
【0059】
また、このチャイルドシート1にあっては、シート本体2の側方にエアバッグが膨らみ出すことがないので、このチャイルドシート1に寄り添うようにして人が居る場合に、この人に予定外の外力が加えられることがない。また、チャイルドシート1がこの人にぶつかったときの衝撃もクッション22,24によって吸収される。
【0060】
図3は別の実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図であり、図3(a)はエアバッグ非膨張時を示し、図3(b)はエアバッグ膨張時を示している。
【0061】
このチャイルドシート1Aにおいては、左右のサイドガード11の上部の内側の側面にそれぞれエアバッグ20が設けられ、外側の側面にはそれぞれ1個のクッション40が設けられている。このクッション40は、該サイドガード11の側面に沿って、背もたれ部11の左右の側辺から座部12(図3では図示略。)の左右の側辺にまで延在している。
【0062】
このクッション40の内部は、互いに独立した上側及び下側の2個の空室40a,40bに区画されている。上側空室40aは、チャイルドシート1Aが自動車の座席に設置されたときに車室側面の窓開口部Wに臨むクッション領域を占めており、下側空室40bは、ドアトリムDに対面するクッション領域を占めている。符号40cは、このクッション40内を上側空室40aと下側空室40bとに区画した仕切り壁状部を示しており、該仕切り壁状部40cは、チャイルドシート1Aが自動車の座席に設置されたときに窓開口部Wの下縁部(又はドアトリムDの上縁部)と同一高さ付近に延在するように配設されている。
【0063】
各空室40a,40b内には、この実施の形態でも、大気圧の空気が収容されている。
【0064】
この実施の形態でも、クッション40は、荷重受承面40dと、該荷重受承面40dの周縁部とサイドガード11の側面とをつなぐ側周面40eと、該荷重受承面40dが該サイドガード側面に接近することを規制する接近規制部材(図示略)とを有している。上記仕切り壁状部40cと該荷重受承面40d及び側周面40eとは一体に形成されており、該側周面40e及び仕切り壁状部40cは、荷重受承面40dと反対側の辺縁が、各空室40a,40bの全周にわたって気密にサイドガード11の側面に固着されている。
【0065】
該側周面40eは、この実施の形態でも、荷重受承面40dが該サイドガード側面に接近する方向に収縮可能な蛇腹状となっている。また、上記接近規制部材も、前述の実施の形態におけるクッション22,24の接近規制部材と同様の構造となっている。
【0066】
該仕切り壁状部40c、荷重受承面40d及び側周面40eは、前述の実施の形態におけるクッション22,24の荷重受承面22a,24a及び側周面22b,24bと同様、半剛性の合成樹脂製であり、荷重受承面40dと側周面40eは、その表面が不織布によって覆われている。
【0067】
サイドガード11には、このクッション40の上側空室40a内をエアバッグ20内に連通する連通口26と、下側空室40b内をエアバッグ20内に連通する連通口28が設けられている。これらの連通口26,28には、それぞれ対応する空室40a,40bからエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止するチェックバルブ30,32が設けられている。
【0068】
この実施の形態でも、エアバッグ20には、該エアバッグ20内のガスを外部に流出させるベントホール20Vが設けられている。
【0069】
このチャイルドシート1Aのその他の構成は、連通口26,28がそれぞれクッション40内の空室40a,40b内とエアバッグ20内とを連通したこと以外は、前述の図1,2のチャイルドシート1と同様の構成となっており、図3において、図1,2と同一符号は同一部分を示している。
【0070】
このように構成されたチャイルドシート1Aにおいて、車両衝突時等にチャイルドシート1Aが車室側面にぶつかったときには、クッション40の下側空室40bがドアトリムDによって押圧され、上側空室40aが窓開口部Wの窓ガラス若しくは衝突物(Bピラー、衝突車両、電柱、同乗者等。いずれも図示略。)によって押圧される。これらのドアトリムD及び窓ガラス若しくは衝突物からの荷重が所定値以上である場合には、各クッション40内の接近規制部材が塑性変形し、荷重受承面40dがサイドガード11に接近するように退動して衝撃が吸収される。
【0071】
この際、荷重受承面40dとサイドガード11との接近により空室40a,40bの容積が小さくなり、該空室40a,40b内のガスがそれぞれ連通口26,28を通ってエアバッグ20内に流入する。この空室40a,40bからのガスにより、エアバッグ20がサイドガード11と子供の頭部との間に膨らみ出し、子供の頭部を受承して子供の頭部に加えられる衝撃を吸収する。
【0072】
このチャイルドシート1Aにあっても、車室側面の窓開口部Wに対面するクッション領域と、ドアトリムDに対面するクッション領域とに、互いに独立した上側及び下側の2個の空室40a,40bが形成されているので、例えば、図3(b)に示す如く、窓ガラスが開いているときにチャイルドシート1Aが車室側面にぶつかり、上側空室40aが窓ガラスによって押圧されず、下側空室40bのみがドアトリムDによって押圧された場合、この下側空室40b内のガスが上側空室40aに逃げることなくエアバッグ20内に確実に供給されるので、エアバッグ20が素早く膨張する。
【0073】
この実施の形態でも、各空室40a,40bとエアバッグ20内とを連通する連通口26,28に、それぞれ、空室40a,40bからエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止するチェックバルブ30,32が設けられているので、一方の空室40a又は40bからエアバッグ20内にガスが流入した場合に、このガスがエアバッグ20内から他方の空室40b又は40aに流出することが阻止されると共に、エアバッグ20が子供の頭部を受承したときに、エアバッグ20内から各空室40a,40bにガスが流出することも阻止される。これにより、エアバッグ20の内圧が高く保たれるようになる。
【0074】
また、この実施の形態でも、エアバッグ20にベントホール20Vが設けられているので、エアバッグ20が子供の頭部を受承したときには、このベントホール20Vからエアバッグ20内のガスが外部に流出し、子供の頭部に加えられる衝撃が吸収される。
【0075】
このチャイルドシート1Aにあっても、エアバッグ20の内部と空室40a,40bの内部とが連通しており、空室40a,40bが荷重を受けて減容することにより該空室40a,40b内のガスがエアバッグ20内に移動してエアバッグ20が膨張するので、インフレータ等のエアバッグ膨張手段が不要である。
【0076】
また、このチャイルドシート1Aにあっても、チャイルドシート1Aの側方にエアバッグが膨らみ出すことがないので、このチャイルドシート1Aに寄り添うようにして人が居る場合に、この人に予定外の外力が加えられることがない。また、チャイルドシート1Aがこの人にぶつかったときの衝撃もクッション40によって吸収される。
【0077】
上記の図1,2及び図3の各実施の形態において、クッション22,24及びクッション40の空室40a,40bには大気圧の空気が封入されているが、本発明では、これらのクッション22,24及びクッション40の空室40a,40b内に大気圧よりも高い圧力(例えば1.5〜3気圧程度)の空気が封入されていてもよい。また、本発明では、クッションとして、大気圧にて、或いは大気圧よりも高い圧力にてガスが封入されたガスバッグを用いてもよい。図4は、クッションとしてガスバッグを用いた実施の形態を示す図2と同様部分の断面図であり、図4(a)はエアバッグ非膨張時を示し、同(b)はエアバッグ膨張時を示している。
【0078】
図4のチャイルドシート1Bにあっても、図1,2の実施の形態のチャイルドシート1と同様、左右のサイドガード11の上部の内側の側面にそれぞれエアバッグ20が設けられ、各サイドガード11の外側の側面に、互いに独立した上側及び下側の2個のクッション22A,24Aが設けられている。また、図4(b)に示すように、上側のクッション22Aは、チャイルドシート1Aが自動車の座席に設置されたときに車室側面の窓開口部Wに臨むように配置されており、下側のクッション24Aは、ドアトリムDに対面するように配置されている。
【0079】
このチャイルドシート1Bにおいても、各クッション22A,24Aの内部は空室となっており、サイドガード11には、上側クッション22A内とエアバッグ20内とを連通する連通口26と、下側クッション24A内とエアバッグ20内とを連通する連通口28とが設けられている。連通口26,28には、それぞれ、対応するクッション22A,24A内からエアバッグ20内へのガスの流通を許容し、これと逆方向へのガスの流通を阻止する逆止手段としてのチェックバルブ30,32が設けられている。
【0080】
この実施の形態では、これらのクッション22A,24A内に、それぞれ内部にガスが封入されたガスバッグ50,52が収容されている。該ガスバッグ50,52は、それぞれ、合成樹脂の薄いフィルム材よりなる袋体であり、内部の圧力が所定圧以上となったときに破れて内部のガスを流出させるよう構成されている。各ガスバッグ50,52内には、この実施の形態では、大気圧よりも高い圧力(例えば1.5〜3気圧程度)の空気が封入されている。
【0081】
このチャイルドシート1Bのその他の構成は、前述の図1,2のチャイルドシート1と同様となっており、図4において、図1,2と同一符号は同一部分を示している。
【0082】
このように構成されたチャイルドシート1Bにおいて、車両衝突時等にチャイルドシート1Bが車室側面にぶつかったときには、下側のクッション24Aの荷重受承面24aがドアトリムDを受承し、上側のクッション22Aの荷重受承面22aが窓開口部Wの窓ガラス若しくは衝突物(Bピラー、衝突車両、電柱、同乗者等。いずれも図示略。)を受承する。これらのドアトリムD及び窓ガラス若しくは衝突物からクッション22A,24Aにそれぞれ高荷重が加えられて、ガスバッグ50,52が圧迫される。そして、各ガスバッグ50,52の内部の圧力が所定圧以上になると、該ガスバッグ50,52のうち、それぞれ連通口26,28に臨む箇所が破れて該ガスバッグ50,52内のガスが流出する。そして、該ガスバッグ50,52からのガスがそれぞれ連通口26,28を通ってエアバッグ20内に流入してエアバッグ20が膨張し、このエアバッグ20によって子供の頭部に加えられる衝撃が吸収される。
【0083】
この際、各ガスバッグ50,52内のガスが流出することにより、チャイルドシート1Bに対しドアトリムD又は窓ガラス若しくは衝突物から加えられた衝撃も吸収される。
【0084】
このチャイルドシート1Bも、ガスバッグ50,52の放出ガスによってエアバッグ20を膨張させるものであり、且つガスバッグ50,52は窓ガラスやドアトリムD等に押されることによって破れてガスを放出するものであるので、インフレータやその起爆装置が不要である。従って、チャイルドシート1Bは構造が簡易で重量も小さい。
【0085】
なお、このチャイルドシート1Bにあっても、車室側面の窓開口部WとドアトリムDとにそれぞれ対面し、且つ互いに独立した上側及び下側の2個のクッション22A,24Aがサイドガード11の外側の側面に設けられているので、例えば、図4(b)に示す如く、窓ガラスが開いているときにチャイルドシート1Bが車室側面にぶつかり、上側クッション22Aが窓ガラスによって押圧されず、下側クッション24AのみがドアトリムDによって押圧された場合、この下側クッション24A内のガスが上側クッション22Aに逃げることなくエアバッグ20内に確実に供給されるので、エアバッグ20が素早く膨張する。
【0086】
図5はさらに異なる実施の形態に係るチャイルドシートの構成を示す図2と同様部分の断面図であり、図5(a)は車両衝突前を示し、同(b)は車両衝突時を示している。
【0087】
このチャイルドシート1Cにおいても、左右のサイドガード11の外側の側面に、互いに独立した上側及び下側の2個のクッション60,62が設けられている。ただし、この実施の形態では、該サイドガード11の内側にエアバッグは設けられていない。
【0088】
図5(b)に示す通り、上側のクッション60は車室側面の窓開口部Wに臨むように配置されており、下側のクッション62は、ドアトリムDに対面するように配置されている。
【0089】
各クッション60,62の内部は空室となっており、該空室内に、それぞれ空気が封入されたガスバッグ64,66が収容されている。該ガスバッグ64,66は、前述の図4のチャイルドシート1Bにおいて採用されたガスバッグ50,52と同様、それぞれ、合成樹脂の薄いフィルム材よりなる袋体であり、内部の圧力が所定圧以上となったときに破れて内部のガスを流出させるよう構成されている。この実施の形態でも、各ガスバッグ60,62内には大気圧よりも高い圧力(例えば1.5〜3気圧程度)の空気が封入されているが、大気程度の空気が封入されてもよい。
【0090】
この実施の形態では、クッション60,62は、それぞれ該ガスバッグ64,66の外向き面と側周面とを囲む半殻形状であり、その周縁部が、全周にわたって気密にサイドガード11の側面に固着されている。各クッション60,62は、半殻形状の薄肉の合成樹脂成形体と、その表面を覆う不織布とで構成されている。
【0091】
これらのクッション60,62の側周面には、それぞれクッション60,62から流出したガスを外部に逃がすためのベントホール68が設けられている。
【0092】
このチャイルドシート1Cのその他の構成は前述の図1,2のチャイルドシート1と同様となっており、図5において、図1,2と同一符号は同一部分を示している。
【0093】
このように構成されたチャイルドシート1Cにおいて、車両衝突時等にチャイルドシート1Cが車室側面にぶつかったときには、下側のクッション62がドアトリムDを受承し、上側のクッション60が窓開口部Wの窓ガラス若しくは衝突物(Bピラー、衝突車両、電柱、同乗者等。いずれも図示略。)を受承する。これらのドアトリムD及び窓ガラス若しくは衝突物からクッション60,62にそれぞれ高荷重が加えられてガスバッグ64,66が圧迫される。そして、各ガスバッグ64,66の内部の圧力が所定圧以上になると、該ガスバッグ64,66のうち、それぞれベントホール68に臨む箇所が破れて該ガスバッグ64,66内のガスが外部に流出する。
【0094】
このガスバッグ64,66からのガスの流出により、チャイルドシート1Cに対しドアトリムD又は窓ガラス若しくは衝突物から加えられた衝撃が吸収される。
【0095】
なお、このチャイルドシート1Cにあっては、車室側面の窓開口部WとドアトリムDとにそれぞれ対面し、且つ互いに独立した上側及び下側の2個のクッション60,62がサイドガード11の外側の側面に設けられているので、例えば、図5(b)に示す如く、窓ガラスが開いているときにチャイルドシート1Cが車室側面にぶつかり、下側クッション62のみがドアトリムDによって押圧された場合には、この下側クッション62内のガスバッグ66からガスが流出して衝撃が吸収される。
【0096】
このチャイルドシート1Cにあっては、予めクッション60,62をサイドガード11の外面に設けてあるので、前記特開平10−157553号公報の如く衝突時にサイドガード用エアバッグを急激に膨張させる機構が不要であり、チャイルドシート1Cは構造が簡単である。
【0097】
図6はさらに異なる実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図であり、図6(a)は車両衝突前を示し、同(b)は車両衝突時を示している。
【0098】
このチャイルドシート1Dにおいては、左右のサイドガード11の外側の側面に、それぞれ1個のクッション70が設けられている。この実施の形態でも、各サイドガード11の内側にエアバッグは設けられていない。このクッション70は、背もたれ部10の左右の側辺から座部12(図6では図示略。)の左右の側辺にまで延在している。
【0099】
このクッション70の内部は、互いに独立した上側及び下側の2個の空室70a,70bに区画されている。上側空室70aは、チャイルドシート1Dが自動車の座席に設置されたときに車室側面の窓開口部Wに臨むクッション領域を占めており、下側空室70bは、ドアトリムDに対面するクッション領域を占めている。符号70cは、このクッション70内を上側空室70aと下側空室70bとに区画した仕切り壁状部を示しており、該仕切り壁状部70cは、チャイルドシート1Dが自動車の座席に設置されたときに窓開口部Wの下縁部(又はドアトリムDの上縁部)と同一高さ付近に延在するように配設されている。
【0100】
これらの上側空室70aと下側空室70bとには、それぞれガスが封入されたガスバッグ72,74が収容されている。これらのガスバッグ72,74の構成は前述の図5の実施の形態において採用されたガスバッグ64,66と同様となっており、それぞれ内部の圧力が所定圧以上になると破れて内部のガスを流出させる。
【0101】
クッション70は、前記仕切り壁状部70cによって内部が上下2室に区画された半殻形状のものであり、各ガスバッグ72,74の外向き面と側周面とを囲むようにしてサイドガード11の側面に取り付けられている。このクッション70周縁部と仕切り壁状部70cの辺縁とは、各空室70a,70bの全周にわたって気密に該サイドガード11に固着されている。
【0102】
このクッション70は、内部に仕切り壁状部70cを有した半殻形状の薄肉の合成樹脂成形体と、その表面を覆う不織布とで構成されている。
【0103】
この実施の形態では、該クッション70の側周面に、空室70a,70bにそれぞれ臨むようにベントホール76が設けられている。
【0104】
このチャイルドシート1Dのその他の構成は、前述の図5のチャイルドシート1Cと同様となっている。
【0105】
このように構成されたチャイルドシート1Dにおいて、車両衝突時等にチャイルドシート1Dが車室側面にぶつかったときには、クッション70の下側空室70bがドアトリムDによって押圧され、上側空室70aが窓開口部Wの窓ガラス若しくは衝突物(Bピラー、衝突車両、電柱、同乗者等。いずれも図示略。)によって押圧される。これらのドアトリムD及び窓ガラス若しくは衝突物からの荷重によりガスバッグ72,74が圧迫されて各々の内部の圧力が所定圧以上になると、該ガスバッグ72,74のうち、それぞれベントホール76に臨む箇所が破れて該ガスバッグ72,74内のガスが外部に流出する。このガスバッグ72,74からのガスの流出により、チャイルドシート1Dに対し、ドアトリムD又は窓ガラス若しくは衝突物から加えられた衝撃が吸収される。
【0106】
なお、このチャイルドシート1Dにあっては、車室側面の窓開口部Wに臨むクッション領域とドアトリムDに対面するクッション領域とに、互いに独立した上側及び下側の2個の空室70a,70bが設けられ、これらの空室70a,70b内にそれぞれガスバッグ72,74が収容されているので、例えば、図6(b)に示す如く、窓ガラスが開いているときにチャイルドシート1Dが車室側面にぶつかり、下側空室70bのみがドアトリムDによって押圧された場合には、この下側空室70b内のガスバッグ74からガスが流出して衝撃を吸収する。
【0107】
このチャイルドシート1Dにあっても、予めクッション70をサイドガード11の外面に設けてあるので、前記特開平10−157553号公報の如く衝突時にサイドガード用エアバッグを急激に膨張させる機構が不要であり、チャイルドシート1Dは構造が簡単である。
【0108】
上記の各実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記の各実施の形態では、サイドガードの外側の側面に上側及び下側の2個のクッションを設けているか、或いは、該サイドガード側面に設けられたクッション内に上側及び下側の2個の空室を形成しているが、本発明では、該サイドガード側面に上下方向に位置を異ならせて3個以上のクッションを設けてもよく、或いは、該サイドガード側面に設けられたクッション内に、上下方向に位置を異ならせて3個以上の空室を形成してもよい。
【0109】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、構造が簡便であり、しかも子供を十分に保護することができるチャイルドシートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るチャイルドシートの斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】別の実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図である。
【図4】さらに別の実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図である。
【図5】異なる実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図である。
【図6】さらに異なる実施の形態に係るチャイルドシートの図2と同様部分の断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D チャイルドシート
2 チャイルドシート本体
10 背もたれ部
11 サイドガード
12 座部
20 エアバッグ
20a,20b ガス受入口
22,22A,24,24A,40,60,62,70 クッション
26,28 連通口
30,32 チェックバルブ
38 ベントホール
40a,40b,70a,70b 空室
50,52,64,66,72,76 ガスバッグ
68,76 ベントホール

Claims (7)

  1. 子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、
    着座した子供の側頭部付近に膨張するように該シート本体に設けられているエアバッグと、
    該サイドガードの外側のチャイルドシート側面に沿って設けられた、内部が空室となっているクッションと
    を有してなり、
    該空室内のガスが該エアバッグ内に供給されることにより該エアバッグが膨張するチャイルドシートであって、
    該クッションが複数設けられており、各クッションの空室からガスが該エアバッグ内に供給可能とされていることを特徴とするチャイルドシート。
  2. 請求項1において、少なくとも一部のクッションは上下方向の位置を異ならせて配置されていることを特徴とするチャイルドシート。
  3. 子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、
    着座した子供の側頭部付近に膨張するように該シート本体に設けられているエアバッグと、
    該サイドガードの外側のチャイルドシート側面に沿って設けられた、内部が空室となっているクッションと
    を有してなり、
    該空室内のガスが該エアバッグ内に供給されることにより該エアバッグが膨張するチャイルドシートであって、
    該クッション内が複数の空室に区画されており、各空室からガスが該エアバッグ内に供給可能とされていることを特徴とするチャイルドシート。
  4. 請求項3において、少なくとも一部の空室は上下方向の位置を異ならせて配置されていることを特徴とするチャイルドシート。
  5. 子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、
    該サイドガードの外側の側面に設けられた、内部が空室となっている複数のクッションとを有するチャイルドシート。
  6. 子供が着座する座部、背もたれ部及び左右のサイドガードを有したシート本体と、
    該サイドガードの外側の側面に設けられた、内部が複数の空室に区画されているクッションとを有するチャイルドシート。
  7. 請求項5又は6において、該空室内の圧力が所定圧以上となったときに該空室内のガスを流出させるベント手段を有することを特徴とするチャイルドシート。
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