JP2004311810A - 金属膜の図形状パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属膜の膜厚が1μm〜30μmと厚膜であっても図形状パターンを確実に形成することができる図形状パターン形成方法を提供する。
【解決手段】リフトオフ法を用いて基板上に図形状パターンを形成するパターン形成法において、前記基板上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離する。
【選択図】 図1
【解決手段】リフトオフ法を用いて基板上に図形状パターンを形成するパターン形成法において、前記基板上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスを作製する上で必要となる金属膜の堆積方法、導体パターン形成方法に関し、特に基板上に導体パターンを容易に且つ確実に形成させる導体パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に図形状の金属膜を形成する方法として、以下のフォトレジストを用いた方法が広く利用されている。図4に示すように(a)基板1全面に蒸着法又はスパッタ法により金属膜3を積層した後、(b)ポジ型フォトレジスト層2pを金属膜上に積層し、(c)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、(d)基板上の図形状パターン形成領域に所定パターンのポジ型フォトレジスト層2pを形成し、(e)エッチングにより図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、(f)図形状パターン形成領域のレジストを除去する方法である。図5に示すように(a)基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを積層した後、(b)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、(c)基板上の図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nのエッジ部分を逆テーパ状に除去し、(d)ネガ型フォトレジスト層2nの壁面に金属膜3が堆積されない部分を形成して基板1全面に金属膜3を成膜し、(e)最後にこのネガ型フォトレジスト層2nに堆積した金属膜3を、このネガ型フォトレジスト層2nとともに除去する方法である。
【0003】
後者の方法は、リフトオフ法と呼ばれる方法である(例えば、特許文献1)。この方法は、基板上の金属膜の材料に依存せずに、有機溶剤系の剥離液に漬けるだけで図形状パターンを形成することができる利点があるため、多くの磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスの作製に用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−104256号公報(第2頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この図形状パターンの形成方法では、金属膜の膜厚が1μm〜30μmと厚膜になるにしたがい、ネガ型フォトレジスト層2nの逆テーパ状のエッジ部分或いは壁面にも金属膜が堆積してしまうため、有機溶剤系の剥離液によるレジスト剥離に長時間を要したり、或いは図形状パターンが形成出来ないという問題があった。
【0006】
したがって本発明の目的は、基板上の、金属膜の膜厚が1μm〜30μmと厚膜であっても図形状パターンを確実に形成して多くの磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスの歩留まりを向上させることができる図形状パターン形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題はリフトオフ法を用いて図形状パターンの保護層を形成して、金属膜をエッチングすることで達成することができる。
【0008】
即ち、図1に示すように(a)〜(c)リフトオフ法を用いてネガ型フォトレジスト層2nをエッジ部分は順テーパ或いは逆テーパ状でもよく、図形状パターンを形成し、(d)基板1全面に金属膜3を成膜し、(e)金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2p形成し、(f)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、(g)現像して、(h)エッチングにより図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、(i)図形状パターン形成領域のレジストを除去することで達成することができる。
【0009】
本発明の金属膜の図形状パターン形成方法は、リフトオフ法を用いて基板上に図形状パターンを形成するパターン形成法において、前記基板上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することを特徴とする。
【0010】
本発明の図形状パターンは金属膜の膜厚(Mt)と前記ネガ型フォトレジスト膜の膜厚(Rt)との比(Rt/Mt)が1.25以上且つ1.75以下であることを特徴とする。
【0011】
金属膜は基板との密着用の下地膜層と金属層の少なくとも2層以上を有する膜であり、前記下地膜層は20nmから100nmの範囲内であり、前記金属層は1μmから30μmの範囲内であることを特徴とする。
【0012】
金属膜の図形状パターン線幅(Mw)がフォトマスクパターン線幅(Pw)との比(Mw/Pw)がフォトマスクパターン線幅100μm以下の時に1.02から1.3であり、フォトマスクパターン線幅100μm以上の時に1.0から1.05の範囲内であることを特徴する。
【0013】
なお、本発明では基板上に下地膜層、金属層を一層ずつ形成しているが、下地膜層と磁性膜層を交互に複数層重ねても良い。基板は熱膨張係数や耐熱温度などを考慮の上その材料を選定して良く、作製にはスパッタ法、イオンビーム法などを用いることが出来る。また、本発明による金属膜の図形状パターンは、通信用の機器もしくは部品における導体として利用することができる。
【0014】
また、上述の本発明に係る金属膜の図形状パターン形成方法において、前記ネガ型フォロレジスト膜と前記ポジ型フォトレジスト膜の関係を逆にすることにより、
先に基板上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することも可能である。ただし、パターニングした金属膜の端面の傾きが基板の面に対してより垂直に近くなうようにするためには、先にネガフォトレジスト膜を形成する方法を用いる方が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施例)
片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、図1に示すように、基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを25、30、35μmの厚さで形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去した。次にスパッタ装置を用いて、下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層としてCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2pを10μm形成し、(f)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、塩化第二鉄溶液でCr膜のエッチングを行い図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、ポジ型およびネガ型フォトレジスト層を除去することで、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)の比が1.25、1.50、1.75となる発明品1〜3を作製した。
【0017】
(比較例)
実施例と同様に、片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、従来のリフトオフ法である図2に示すように基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを35μmの厚さで形成した後、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去し、スパッタ装置を用いて下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層にCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、ネガ型フォトレジスト層2nに堆積した金属膜3を、このネガ型フォトレジスト層2nとともに除去し、Rt/Mtが1.75となる比較品1を作製した。
【0018】
また、実施例と同様に、片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを40μmの厚さで形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去した。次にスパッタ装置を用いて、下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層にCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2pを10μm形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、塩化第二鉄溶液でCr膜のエッチングを行い図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、ポジ型およびネガ型フォトレジスト層を除去することで、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が2.00となる比較品2を作製した。
【0019】
【表1】
【0020】
表1からも明らかなように、比較品1の従来のリフトオフ法では金属膜の厚さが20μmでは、図形状パターンの形成ができないことがわかる。
【0021】
本発明の図形状パターンの形成方法で、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が1.25、1.50、1.75となるように作製した発明品1〜3と、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が2.00の比較品2の、Cu膜厚の均一性および図形状パターン精度について比較を行った。
【0022】
マスクパターン線幅のよるCu膜厚の変化を図2に示す。発明品1〜3ではCu膜厚はマスクパターン線幅が50μm以上になるとCu膜厚が20μmで一定の膜厚となることがわかる。また、マスクパターン線幅が50μm以下の場合にCu膜厚が若干の減少が見られるものの、マスクパターン線幅25μmではCu膜厚は3%〜5%の低下に留まっている。一方、比較品2はマスクパターン線幅が175μm以下で膜厚が減少し、マスクパターン線幅が25μmでCu膜厚は15%低下している。これは、ネガ型フォトレジスト膜が厚いためパターン線幅が細くなるほど、スパッタ速度が低下することによる、即ちネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が1.25〜1.75であることが好ましい。
【0023】
マスクパターン線幅によると図形状パターン精度、金属膜パターン線幅(Mw)/マスクパターン線幅(Pw)の変化を図3に示す。発明品1はマスクパターン線幅が50μm以上ではMw/Pw比が1.05以下と金属膜のパターン精度が高いことがわかる。また、マスクパターン線幅が25μmにおいてもMw/Pw比が1.13であった。一方、比較品2はマスクパターン線幅の減少とともにMw/Pw比が高くなる傾向を示し、マスクパターン線幅が25μmではMw/Pw比が1.58と金属膜のパターン精度が低いことがわかる。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、本発明の金属膜の図形状パターン形成方法によれば、金属膜の膜厚が1μm〜30μmにおいて図形状パターンの形成が容易になるとともに、金属膜の膜厚均一性およびパターン精度に優れた図形状パターンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(i)は本発明による図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図2】フォトレジスト層の図形状パターンのパターン線幅によるCu膜厚の増減を示した図である。
【図3】マスクパターン幅によるCu膜パターン幅/マスクパターン幅の増減を示した図である。
【図4】(a)〜(f)は従来の図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図5】(a)〜(e)は従来のリフトオフ法による図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板、 2n ネガ型フォトレジスト層、
2p ポジ型フォトレジスト層、
3 金属膜層、 4 フォトマスク、 5 紫外線
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスを作製する上で必要となる金属膜の堆積方法、導体パターン形成方法に関し、特に基板上に導体パターンを容易に且つ確実に形成させる導体パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板上に図形状の金属膜を形成する方法として、以下のフォトレジストを用いた方法が広く利用されている。図4に示すように(a)基板1全面に蒸着法又はスパッタ法により金属膜3を積層した後、(b)ポジ型フォトレジスト層2pを金属膜上に積層し、(c)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、(d)基板上の図形状パターン形成領域に所定パターンのポジ型フォトレジスト層2pを形成し、(e)エッチングにより図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、(f)図形状パターン形成領域のレジストを除去する方法である。図5に示すように(a)基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを積層した後、(b)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、(c)基板上の図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nのエッジ部分を逆テーパ状に除去し、(d)ネガ型フォトレジスト層2nの壁面に金属膜3が堆積されない部分を形成して基板1全面に金属膜3を成膜し、(e)最後にこのネガ型フォトレジスト層2nに堆積した金属膜3を、このネガ型フォトレジスト層2nとともに除去する方法である。
【0003】
後者の方法は、リフトオフ法と呼ばれる方法である(例えば、特許文献1)。この方法は、基板上の金属膜の材料に依存せずに、有機溶剤系の剥離液に漬けるだけで図形状パターンを形成することができる利点があるため、多くの磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスの作製に用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−104256号公報(第2頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この図形状パターンの形成方法では、金属膜の膜厚が1μm〜30μmと厚膜になるにしたがい、ネガ型フォトレジスト層2nの逆テーパ状のエッジ部分或いは壁面にも金属膜が堆積してしまうため、有機溶剤系の剥離液によるレジスト剥離に長時間を要したり、或いは図形状パターンが形成出来ないという問題があった。
【0006】
したがって本発明の目的は、基板上の、金属膜の膜厚が1μm〜30μmと厚膜であっても図形状パターンを確実に形成して多くの磁気デバイスや電子デバイス、光デバイスの歩留まりを向上させることができる図形状パターン形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題はリフトオフ法を用いて図形状パターンの保護層を形成して、金属膜をエッチングすることで達成することができる。
【0008】
即ち、図1に示すように(a)〜(c)リフトオフ法を用いてネガ型フォトレジスト層2nをエッジ部分は順テーパ或いは逆テーパ状でもよく、図形状パターンを形成し、(d)基板1全面に金属膜3を成膜し、(e)金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2p形成し、(f)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、(g)現像して、(h)エッチングにより図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、(i)図形状パターン形成領域のレジストを除去することで達成することができる。
【0009】
本発明の金属膜の図形状パターン形成方法は、リフトオフ法を用いて基板上に図形状パターンを形成するパターン形成法において、前記基板上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することを特徴とする。
【0010】
本発明の図形状パターンは金属膜の膜厚(Mt)と前記ネガ型フォトレジスト膜の膜厚(Rt)との比(Rt/Mt)が1.25以上且つ1.75以下であることを特徴とする。
【0011】
金属膜は基板との密着用の下地膜層と金属層の少なくとも2層以上を有する膜であり、前記下地膜層は20nmから100nmの範囲内であり、前記金属層は1μmから30μmの範囲内であることを特徴とする。
【0012】
金属膜の図形状パターン線幅(Mw)がフォトマスクパターン線幅(Pw)との比(Mw/Pw)がフォトマスクパターン線幅100μm以下の時に1.02から1.3であり、フォトマスクパターン線幅100μm以上の時に1.0から1.05の範囲内であることを特徴する。
【0013】
なお、本発明では基板上に下地膜層、金属層を一層ずつ形成しているが、下地膜層と磁性膜層を交互に複数層重ねても良い。基板は熱膨張係数や耐熱温度などを考慮の上その材料を選定して良く、作製にはスパッタ法、イオンビーム法などを用いることが出来る。また、本発明による金属膜の図形状パターンは、通信用の機器もしくは部品における導体として利用することができる。
【0014】
また、上述の本発明に係る金属膜の図形状パターン形成方法において、前記ネガ型フォロレジスト膜と前記ポジ型フォトレジスト膜の関係を逆にすることにより、
先に基板上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することも可能である。ただし、パターニングした金属膜の端面の傾きが基板の面に対してより垂直に近くなうようにするためには、先にネガフォトレジスト膜を形成する方法を用いる方が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施例)
片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、図1に示すように、基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを25、30、35μmの厚さで形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去した。次にスパッタ装置を用いて、下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層としてCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2pを10μm形成し、(f)所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、塩化第二鉄溶液でCr膜のエッチングを行い図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、ポジ型およびネガ型フォトレジスト層を除去することで、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)の比が1.25、1.50、1.75となる発明品1〜3を作製した。
【0017】
(比較例)
実施例と同様に、片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、従来のリフトオフ法である図2に示すように基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを35μmの厚さで形成した後、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去し、スパッタ装置を用いて下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層にCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、ネガ型フォトレジスト層2nに堆積した金属膜3を、このネガ型フォトレジスト層2nとともに除去し、Rt/Mtが1.75となる比較品1を作製した。
【0018】
また、実施例と同様に、片面が研磨され、表面に1μm酸化処理を施したSiウエハを基板に用い、基板1全面にネガ型フォトレジスト層2nを40μmの厚さで形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、さらに現像により図形状パターン形成領域のネガ型フォトレジスト層2nを除去した。次にスパッタ装置を用いて、下地膜層にCrを50nm成膜後、金属層にCuを20μm成膜した金属膜3を形成し、金属膜3上にポジ型フォトレジスト層2pを10μm形成し、所定のフォトマスク4を介して紫外線5を照射して露光、現像して、塩化第二鉄溶液でCr膜のエッチングを行い図形状パターン形成領域以外の領域の金属膜3を除去し、最後に、ポジ型およびネガ型フォトレジスト層を除去することで、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が2.00となる比較品2を作製した。
【0019】
【表1】
【0020】
表1からも明らかなように、比較品1の従来のリフトオフ法では金属膜の厚さが20μmでは、図形状パターンの形成ができないことがわかる。
【0021】
本発明の図形状パターンの形成方法で、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が1.25、1.50、1.75となるように作製した発明品1〜3と、ネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が2.00の比較品2の、Cu膜厚の均一性および図形状パターン精度について比較を行った。
【0022】
マスクパターン線幅のよるCu膜厚の変化を図2に示す。発明品1〜3ではCu膜厚はマスクパターン線幅が50μm以上になるとCu膜厚が20μmで一定の膜厚となることがわかる。また、マスクパターン線幅が50μm以下の場合にCu膜厚が若干の減少が見られるものの、マスクパターン線幅25μmではCu膜厚は3%〜5%の低下に留まっている。一方、比較品2はマスクパターン線幅が175μm以下で膜厚が減少し、マスクパターン線幅が25μmでCu膜厚は15%低下している。これは、ネガ型フォトレジスト膜が厚いためパターン線幅が細くなるほど、スパッタ速度が低下することによる、即ちネガ型フォトレジスト膜(Rt)/金属膜の膜厚(Mt)比が1.25〜1.75であることが好ましい。
【0023】
マスクパターン線幅によると図形状パターン精度、金属膜パターン線幅(Mw)/マスクパターン線幅(Pw)の変化を図3に示す。発明品1はマスクパターン線幅が50μm以上ではMw/Pw比が1.05以下と金属膜のパターン精度が高いことがわかる。また、マスクパターン線幅が25μmにおいてもMw/Pw比が1.13であった。一方、比較品2はマスクパターン線幅の減少とともにMw/Pw比が高くなる傾向を示し、マスクパターン線幅が25μmではMw/Pw比が1.58と金属膜のパターン精度が低いことがわかる。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、本発明の金属膜の図形状パターン形成方法によれば、金属膜の膜厚が1μm〜30μmにおいて図形状パターンの形成が容易になるとともに、金属膜の膜厚均一性およびパターン精度に優れた図形状パターンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(i)は本発明による図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図2】フォトレジスト層の図形状パターンのパターン線幅によるCu膜厚の増減を示した図である。
【図3】マスクパターン幅によるCu膜パターン幅/マスクパターン幅の増減を示した図である。
【図4】(a)〜(f)は従来の図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図5】(a)〜(e)は従来のリフトオフ法による図形状パターンの形成方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基板、 2n ネガ型フォトレジスト層、
2p ポジ型フォトレジスト層、
3 金属膜層、 4 フォトマスク、 5 紫外線
Claims (5)
- リフトオフ法を用いて基板上に図形状パターンを形成するパターン形成法において、前記基板上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することを特徴とした金属膜の図形状パターン形成方法。
- 前記金属膜の膜厚(Mt)と前記ネガ型フォトレジスト膜の膜厚(Rt)との比(Rt/Mt)が1.25以上且つ1.75以下であることを特徴とした請求項1に記載の金属膜の図形状パターン形成方法。
- 前記金属膜は基板との密着用の下地膜層と金属層の少なくとも2層以上を有する膜であり、前記下地膜層は20nmから100nmの範囲内であり、前記金属層は1μmから30μmの範囲内であることを特徴とした請求項1又は2に記載の金属膜の図形状パターン形成方法。
- 前記金属膜の図形状パターン線幅(Mw)がフォトマスクパターン線幅(Pw)との比(Mw/Pw)がフォトマスクパターン線幅50μm以下の時に1.00から1.15であり、フォトマスクパターン線幅50μm以上の時に1.00から1.05の範囲内であることを特徴とした請求項1乃至3のいずれかに記載の金属膜の図形状パターン形成方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の金属膜の図形状パターン形成方法において、前記ネガ型フォロレジスト膜と前記ポジ型フォトレジスト膜の関係を逆にすることにより、
先に基板上にポジ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターンの形成を行った後、基板全面に金属膜を形成し、次に前記金属膜の図形状パターン上にネガ型フォトレジスト膜を形成し、図形状パターン以外の金属膜をエッチングにより除去して、次に基板を溶剤に浸漬してレジストを剥離することを特徴とする金属膜の図形状パターン形成方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015065280A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | 日亜化学工業株式会社 | 金属膜の形成方法及び発光素子の製造方法 |
CN113099621A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-09 | 梅州市志浩电子科技有限公司 | 一种印制电路板密集bga及其位夹线的制作方法 |
-
2003
- 2003-04-09 JP JP2003105000A patent/JP2004311810A/ja active Pending
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JP2015065280A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | 日亜化学工業株式会社 | 金属膜の形成方法及び発光素子の製造方法 |
CN113099621A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-07-09 | 梅州市志浩电子科技有限公司 | 一种印制电路板密集bga及其位夹线的制作方法 |
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