JP2004308271A - 地下タンクの構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】側壁構体の内側壁部の姿勢を適正に保持することができるとともに側壁構体の施工作業を容易に行うことができる地下タンクの構築方法を提供する。
【解決手段】図1(a)に示すように、地面Rの上面に外側壁部21のみを設置する。地面Rの内側を掘削して土砂を外側壁部21の外部に排出し、図1(b)に示すように、外側壁部21を収容穴Rhに埋設する。次に、収容穴Rhの底部に基礎コンクリート50を形成し、この基礎コンクリート50の上面に内側壁部22を装設する。図1(c)に示すように、プレート51の上面に支柱14を立設するとともに、H形鋼52を水平に配設する。前記外側壁部21の内周面と前記内側壁部22の外周面とによって形成される空間Gに生コンクリートを流し込んで中間壁部を形成して側壁構体12を構築する。
【選択図】 図1
【解決手段】図1(a)に示すように、地面Rの上面に外側壁部21のみを設置する。地面Rの内側を掘削して土砂を外側壁部21の外部に排出し、図1(b)に示すように、外側壁部21を収容穴Rhに埋設する。次に、収容穴Rhの底部に基礎コンクリート50を形成し、この基礎コンクリート50の上面に内側壁部22を装設する。図1(c)に示すように、プレート51の上面に支柱14を立設するとともに、H形鋼52を水平に配設する。前記外側壁部21の内周面と前記内側壁部22の外周面とによって形成される空間Gに生コンクリートを流し込んで中間壁部を形成して側壁構体12を構築する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下タンクの構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の地下タンクの構築方法として、地上において鉄製の外側壁部と同じく鉄製の内側壁部とを所定の間隔をおいて同心円状に配設し、両壁部の間に形成された空間に生コンクリートを流し込んで中間壁部を形成して地下タンクの側壁構体を予め構築する。
【0003】
その後に、側壁構体の内側の土砂をパワーショベル等によって掘削して側壁構体の外部に除去することにより側壁構体をその自重によって地下に沈降させて徐々に埋設する。さらに、前記側壁構体を収容する収容穴の底面に基礎コンクリートを打設して底壁を構成し、前記側壁構体の上端開口部に天井壁を構成し、前記側壁構体、底壁及び天井壁によって構成される貯留室の内面にステンレススチール製の内張りパネルを張り付けて、地下タンクを構築する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、地下タンクの構築方法は、地上において予め側壁構体全体を構成し、その側壁構体を地面を掘削することにより地下の所定位置に埋設する方法を採用していた。このため、側壁構体を地下に埋設する工程で、側壁構体が地盤の強弱等何らかの要因によって傾斜した場合にその傾斜を修正することが非常に難しい。このため、側壁構体の傾斜角度が所定の寸法公差の範囲に入っている場合には、側壁構体の姿勢を修正しないまま地下タンクを構築するようにしていた。従って、地下タンクの施工寸法精度が低下し適正姿勢に地下タンクを構築することができないという問題があった。
【0005】
又、側壁構体の姿勢が所定の寸法公差の範囲外の場合には、どうしても寸法公差内に収めるための姿勢の修正作業を行う必要があり、側壁構体が大きく傾斜して埋設された場合にはその修正作業が非常に難しく、施工作業を容易に行うことができないという問題があった。
【0006】
さらに、従来の側壁構体の構築方法は、外側壁部として鉄製のパネルをコンクリートの型枠の機能を兼用するものとして使用する必要があるので、材料費を低減することができないばかりでなく、該パネルの外周面の錆を防止す塗装処理が必要でこの点からも材料費を低減することが難しいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消してなされたものであって、その主たる目的は側壁構体の構築作業を容易に行うことができるとともに、側壁構体を構成する内側壁部の施工寸法精度を向上することができる地下タンクの構築方法を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、上記主たる目的に加えて、側壁構体の材料費を節減することができる地下タンクの構築方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状に構成された外側壁部を地下に埋設する工程と、上記工程の後に、外側壁部を収容する収容穴の底面に内側壁部を支持して前記外側壁部の内周面と該内側壁部の外周面との間に所定の空間が形成されるように配置する工程と、上記内側壁部を配設する工程の後に、前記外側壁部と内側壁部との間の空間にコンクリートを打設して中間壁部を形成する工程とを含むことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記外側壁部を地下に埋設する工程と、前記内側壁部を配設する工程との間において、前記外側壁部の下端内周縁と対応して地下に前記内側壁部の下端縁を支持する底壁を形成する工程を含むものであることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記外側壁部の内周面には中間壁部の一部を進入させる凹部が形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記外側壁部は、コンクリートにより形成されていることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した地下タンクの構築方法の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
図3は地下タンク11の中央部縦断面図を示す。この図3に示すように地下タンク11は概略的に見て円筒状に構築された側壁構体12と、この側壁構体12の下端部に構築された底壁13と、前記底壁13の中央部から上方に向けて立設された支柱14と、側壁構体12の上端開口部を閉塞するように構築された天井壁15とにより構成されている。そして、それらの内部には水を貯留する貯留室16が形成されている。前記天井壁15には貯留室16に水を供給するための給水管17が貫通支持されている。又、前記天井壁15には貯留室16内の水を外部に排出するための排水管18が貫通支持されている。
【0014】
以下、前記側壁構体12、底壁13、支柱14及び天井壁15の各構成を順次説明する。
最初に、前記側壁構体12の構成について説明する。
【0015】
この側壁構体12は図4に示すように最外側に位置する外側壁部21と、この外側壁部21の内周面から内方に所定の間隔をおいて、かつ外側壁部21と同心状に配設された内側壁部22と、前記外側壁部21及び内側壁部22の間に充填されたコンクリートよりなる中間壁部23とによって構成されている。前記外側壁部21の内周面には多数カ所に凹部21aが形成され、外側壁部21と中間壁部23の接合面のズレを防止するようになっている。
【0016】
前記外側壁部21は半円筒状をなすセグメントパネル24,25を互いに連結することにより円筒状に構成されている。前記セグメントパネル24,25の垂直方向に伸びる突き合わせ端縁は、図5(a)に示す連結機構26によって連結されている。この連結機構26はセグメントパネル24,25の端部に連結された口金27,28と、口金27,28の間に介在されたシール部材29と、前記口金27,28、シール部材29に貫通されたボルト30と、ボルト30に螺合されたナット31とによって構成されている。前記連結機構26によって左右一対のセグメントパネル24,25が互いに連結されて円筒状の外側壁部21が構成される。この実施形態においては、前記外側壁部21は下側に位置する左右一対のセグメントパネル24,25の上端縁に対し、該セグメントパネル24,25と同様に構成された一対のセグメントパネル24,25を直列に連結して構成されている。そして、上下に位置するセグメントパネル24,25の連結機構は、図3に簡略的に示されているが、この連結機構も前記連結機構26とほぼ同様に構成されているので、詳しい説明は省略する。
【0017】
前記内側壁部22は円筒状をなす鉄製の円筒体41と、その円筒体41の内周面に接合されたステンレススチール(例えば、JIS;SUS304)製のパネル42とによって構成されている。前記円筒体41は複数(この実施形態では4枚)のセグメントパネル41Aによって全体として円筒状に形成され、その外周面には多数カ所にアンカー43が植設されている。前記円筒体41の外周面には側壁構体12の外側壁部21との間隔を所定寸法に設定するための間隔保持具44が水平に片持ち支持され、それらの間隔保持具44の先端部が外側壁部21の内周面に当接されている。
【0018】
前記セグメントパネル41Aの円周方向の端部は、図4に示すように溶着部45によって互いに連結されている。上下に位置するセグメントパネル41Aの上下方向の端部も図3に示すように溶着部45によって互いに連結されている。前記セグメントパネル41Aの内周面にはそれぞれパネル42を構成するセグメントパネル42Aが接触され、電気抵抗(スポット)溶接によって多数カ所に形成された溶着部46によって前記セグメントパネル41Aの内周面に取り付けられている。図4に示すように前記セグメントパネル42Aの円周方向の端縁及び溶着部45を覆うように前記セグメントパネル42Aの円周方向の端部表面には帯板47が溶着部48によって接合され、セグメントパネル42A,42Aの間のシール性を保持するようになっている。図3ではセグメントパネル42Aは上下方向に一体に形成されているが、セグメントパネル41Aと同様に上下にニ分割して、その突合せ部を溶接するようにしてもよい。
【0019】
次に、前記底壁13の構成について説明する。
この底壁13は図3に示すように地面Rに形成された収容穴Rhの底面に水平に構成された基礎コンクリート50と、図4に示すようにこの基礎コンクリート50の上面に平面視円板状に支持された鉄製(例えばJIS;SS400)のプレート51と、該プレート51の上面に放射状に複数カ所に配設されたH形鋼52と、各H形鋼52の間に充填されたコンクリート53と、前記H形鋼52及びコンクリート53の上面に接合されたステンレススチール製の底板54とによって構成されている。前記H形鋼52は図4において破線で簡略的に示されているが、このH形鋼52はその垂直断面が横H状になるように配設されている。
【0020】
次に、前記支柱14について説明すると、この支柱14は前記底壁13の中心部に立設された鉄製(例えばJIS;SS400)の円筒状をなす円筒体55と、この円筒体55の外周面に巻着されたステンレススチール(例えば、JIS;SUS304)製のパネル56とによって形成されている。前記円筒体55の下端部は、前記底壁13のコンクリート53を貫通して前記基礎コンクリート50の上面に支持され、上端部は後述する天井壁15の中心部に嵌入固定されている。
【0021】
次に、前記天井壁15について説明する。
この天井壁15は前記円筒体55の上端外周面と、前記側壁構体12を構成する円筒体41の上端内周面との間に平面視ドーナツ板状に水平に全域にわたって架橋された鉄製(例えばJIS;SS400)のプレート60と、このプレート60の下面全体にスポット溶接等により接合されたステンレススチール製のパネル61と、前記プレート60の上面に放射状に配設され、かつ一端を前記円筒体55の外周面に溶接し、他端を前記円筒体41の内周面に溶接した複数本のH形鋼62と、前記各H形鋼62の間に充填されたコンクリート63とによって構成されている。前記H形鋼62も図示しないが前記H形鋼52と同様にその垂直断面が横H状になるように配設されている。
【0022】
次に、前記のように構成された地下タンク11の構築方法を図1及び図2を中心に説明する。
最初に、図1(a)に示すように、地面Rに側壁構体12を構成する外周側の外側壁部21のみを構築する。なお、図1及び図2においては外側壁部21及び内側壁部22の構成は簡略化されている。
【0023】
次に、前記外側壁部21の内側の地面Rの土砂をパワーショベル及びクレーン等によって除去し外側壁部21を徐々に地下に埋設していくための収容穴Rhを掘削する。この工程により図1(b)に示すように前記外側壁部21が所定の深さに形成された収容穴Rhに埋設される。
【0024】
次に、収容穴Rhの底部に対し底壁13を構成する基礎コンクリート50を施工する。その後、前記基礎コンクリート50の上面に前記側壁構体12を構成する内側壁部22を構築する。この内側壁部22の構築に際しては、前記外側壁部21の内周面と内側壁部22の外周面との間に所定の空間Gが形成されるように、かつ外側壁部21と内側壁部22が同心円状になるように配設される。
【0025】
次に、前記基礎コンクリート50の上面に円板状のプレート51を載置し、該プレート51の外周縁を前記円筒体41の下端内周縁に溶接する。又、プレート51の中心部の上面に円筒体55とパネル56よりなる前記支柱14を立設する。円筒体55の下端外周縁をプレート51の上面に溶接する。そして、この支柱14の下端外周面と前記内側壁部22を構成する円筒体41の内周面との間に複数本のH形鋼52を放射状に配設し、各H形鋼52の端部を円筒体41の内周面と円筒体55の外周面にそれぞれ溶接する。
【0026】
その後、図2(a)に示すように、前記各H形鋼52〜52の間の空間に生コンクリートを打設することにコンクリート53を形成し、次に、前記H形鋼52及びコンクリート53の上面に底板54を配設する。このようにして前記底壁13が構築される。
【0027】
さらに、図2(b)に示すように、円筒体55の上端外周面と、内側壁部22側の前記円筒体41の上端内周面との間に予めパネル61を接合したプレート60を平面視ドーナツ板状に架橋する。このプレート60の外周縁は前記円筒体41の内周面に溶接され、プレート60の内周縁は円筒体55の外周面に溶接される。その後、前記プレート60の上面に複数本のH形鋼62を放射状に載置する。各H形鋼62の一端を円筒体41の内周面に溶接し、他端を円筒体55の外周面に溶接する。
【0028】
その後、図2(b)では図示しないが、前記プレート60及びパネル61に対し給水管17と排水管18(図3参照)を装設する。さらに、図2(c)に示すように、前記外側壁部21と円筒体41の間に形成された空間G及び前記プレート60の上面において各H形鋼62及びプレート60によって形成されたコンクリートの収容空間にそれぞれ生コンクリートを充填することにより前記中間壁部23及びコンクリート63を構築する。このようにして,地下タンク11の構築を完了する。
【0029】
上記のように構成された地下タンク11は、内側の鉄製の内側壁部22によって貯留室16内に貯留された水の内圧を保持することができるとともに、外側に位置する外側壁部21及び中間壁部23によって土砂等の外圧に耐えることができる。
【0030】
上記実施形態の地下タンクの構築方法によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)前記実施形態では、前記側壁構体12を構成する外側壁部21のみを地面Rに収容穴Rhを形成することにより埋設し、その後に同じく側壁構体12を構成する内側壁部22を外側壁部21の内周面から所定間隔をおいて同心円状に配設した。さらに、前記外側壁部21と内側壁部22の間に形成された空間Gに対し生コンクリートを流し込んで中間壁部23を構築するようにした。このため、前記外側壁部21が地下に埋設される過程で、寸法公差の範囲内において多少傾斜していても、前記外側壁部21の姿勢を修正することなく基礎コンクリート50を水平に構築することによって、前記内側壁部22の姿勢を適正に設定することができ、地下タンクを精度よく構築することができる。又、外側壁部21の姿勢を修正する作業を不要にして施工作業を容易に行うことができる。
【0031】
(2)前記実施形態では、前記外側壁部21の材料としてコンクリートを用いたので、従来の施工方法において必要であった外側の型枠機能を兼用する鉄製のプレートを省略することができ、このため側壁構体12を構築する材料の費用を節減することができる。
【0032】
(3)前記実施形態では、図2(b)に示すように、前記底壁13、前記支柱14及び天井壁15のプレート60及びH形鋼62を構築した後に、外側壁部21と内側壁部22の間に形成される空間Gに生コンクリートを流し込むようにした。このため、内側壁部22を所定位置に強固に保持することができ、コンクリートの打設時においてその圧力による内側壁部22の変形を防止し、内側壁部22を精度良く構築することができる。
【0033】
(4)前記実施形態では、前記外側壁部21の内周面に凹部21aを設けたので、地面Rの掘削作業の際に凹部21aが障害とならならず作業性を向上することができる。
【0034】
(5)前記実施形態では、前記底壁13と天井壁15の中央部に支柱14を介在させたので、貯留室16内部の水圧によって前記底壁13と天井壁15が離隔するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0035】
前記実施形態において、前記連結機構26の構成を図5(b)あるいは(c)に示すように変更してもよい。図5(b)に示す連結機構26は、セグメントパネル24,25の端部に対し横断面がコの字状の口金65,66が嵌合固定され、口金65,66の間にシール部材67が介在されている。前記口金65,66の内外両側面に連結板68,68が接触され、両連結板68,68はボルト69及びナット70によって口金65,66に連結されている。
【0036】
一方、図5(c)に示す連結機構26は、セグメントパネル24,25に連結された平板状のフランジ金具71,71の間にシール部材67が介在され、前記フランジ金具71,71の内外両端部がボルト72及びナット73によって締め付け固定されている。
(別の実施形態)
次に、この発明の別の実施形態を図6に基づいて説明する。
【0037】
この実施形態では、側壁構体12を構成する外側壁部21を円周方向に関して複数に分割してセグメントパネル75を構成している。又、円弧状をなすセグメントパネル75の両端部にフランジ76を溶接によって連結して隣接するセグメントパネル75,75のフランジ76,76をボルト77及びナット78によって締め付け固定するようにしている。
【0038】
この実施形態においては、セグメントパネル75が鉄によって製造されているので、材料費を節減する効果はないが、側壁構体12の施工作業を容易に行い設置姿勢を適正姿勢に容易に修正して寸法精度を向上することができる。又、この実施形態では、地面Rが例えば岩盤のような固い地盤であっても収容穴を掘削しながらセグメントパネル75を順次連結して外側壁部21を構築することができるので、施工作業を容易に行うことができる。
【0039】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 前記実施形態では、外側壁部21を上下一対のセグメントパネル24,25によって構成したが、これを左右一対のセグメントパネル24,25のみによって構成したり、1つの円筒体によって構成したりしてもよい。又、前記内側壁部22を構成する円筒体41を4枚のセグメントパネル41Aによって構成したが、これを左右一対のセグメントパネル41Aによって構成したり、1つの円筒体によって構成したりしてもよい。
【0040】
○ 前記外側壁部21の内周面に形成された凹部21aに代えて、ボルト等のアンカー部材を設けてもよい。
○ 前記内側壁部22を構成する円筒体41、パネル42をステンレススチールにより一体的に形成してもよい。
【0041】
○ 前記プレート51の上面にH形鋼52を予め取り付けておき、このプレート51及びH形鋼52を基礎コンクリート50の上面に載置するようにしてもよい。
【0042】
前記実施形態から把握される請求項以外の技術的思想について以下に説明する。
(1)請求項1〜4のいずれか一項において、前記内側壁部の外周面には中間壁部に進入するアンカー部材が取り付けられている地下タンクの構築方法。
【0043】
(2)請求項1〜4のいずれか一項において、前記外側壁部及び内側壁部は、それらの円周方向に所定の長さに分割されたセグメントパネルを連結して構成されたものである地下タンクの構築方法。
【0044】
(3)上記(2)において、前記外側壁部及び内側壁部は、それらの軸方向に所定の長さに分割されたセグメントパネルを連結して構成されたものである地下タンクの構築方法。
【0045】
(4)請求項1〜4のいずれか一項において、筒状に構成された前記外側壁部を地面に載置して、該外側壁部の内側の土砂を排出して外側壁部を地下に埋設するものである地下タンクの構築方法。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳述したように請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明は、側壁構体の構築作業を容易に行うことができるとともに、側壁構体を構成する内側壁部の施工寸法精度を向上することができる。
【0047】
請求項4に記載の発明は、上記効果に加えて、側壁構体の材料費を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は、この発明を具体化した地下タンクの構築方法を説明するための断面図。
【図2】(a),(b),(c)は、地下タンクの構築方法を説明するための断面図。
【図3】地下タンク全体を示す中央部縦断面図。
【図4】地下タンク全体を示す横断面図。
【図5】(a),(b),(c)は、セグメントパネルの連結機構を示す拡大断面図。
【図6】この発明の別の実施形態を示す側壁構体の水平断面図。
【符号の説明】G…空間、Rh…収容穴、11…地下タンク、13…底壁、21…外側壁部、21a…凹部、22…内側壁部、23…中間壁部、53…コンクリート。
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下タンクの構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の地下タンクの構築方法として、地上において鉄製の外側壁部と同じく鉄製の内側壁部とを所定の間隔をおいて同心円状に配設し、両壁部の間に形成された空間に生コンクリートを流し込んで中間壁部を形成して地下タンクの側壁構体を予め構築する。
【0003】
その後に、側壁構体の内側の土砂をパワーショベル等によって掘削して側壁構体の外部に除去することにより側壁構体をその自重によって地下に沈降させて徐々に埋設する。さらに、前記側壁構体を収容する収容穴の底面に基礎コンクリートを打設して底壁を構成し、前記側壁構体の上端開口部に天井壁を構成し、前記側壁構体、底壁及び天井壁によって構成される貯留室の内面にステンレススチール製の内張りパネルを張り付けて、地下タンクを構築する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、地下タンクの構築方法は、地上において予め側壁構体全体を構成し、その側壁構体を地面を掘削することにより地下の所定位置に埋設する方法を採用していた。このため、側壁構体を地下に埋設する工程で、側壁構体が地盤の強弱等何らかの要因によって傾斜した場合にその傾斜を修正することが非常に難しい。このため、側壁構体の傾斜角度が所定の寸法公差の範囲に入っている場合には、側壁構体の姿勢を修正しないまま地下タンクを構築するようにしていた。従って、地下タンクの施工寸法精度が低下し適正姿勢に地下タンクを構築することができないという問題があった。
【0005】
又、側壁構体の姿勢が所定の寸法公差の範囲外の場合には、どうしても寸法公差内に収めるための姿勢の修正作業を行う必要があり、側壁構体が大きく傾斜して埋設された場合にはその修正作業が非常に難しく、施工作業を容易に行うことができないという問題があった。
【0006】
さらに、従来の側壁構体の構築方法は、外側壁部として鉄製のパネルをコンクリートの型枠の機能を兼用するものとして使用する必要があるので、材料費を低減することができないばかりでなく、該パネルの外周面の錆を防止す塗装処理が必要でこの点からも材料費を低減することが難しいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消してなされたものであって、その主たる目的は側壁構体の構築作業を容易に行うことができるとともに、側壁構体を構成する内側壁部の施工寸法精度を向上することができる地下タンクの構築方法を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、上記主たる目的に加えて、側壁構体の材料費を節減することができる地下タンクの構築方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状に構成された外側壁部を地下に埋設する工程と、上記工程の後に、外側壁部を収容する収容穴の底面に内側壁部を支持して前記外側壁部の内周面と該内側壁部の外周面との間に所定の空間が形成されるように配置する工程と、上記内側壁部を配設する工程の後に、前記外側壁部と内側壁部との間の空間にコンクリートを打設して中間壁部を形成する工程とを含むことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記外側壁部を地下に埋設する工程と、前記内側壁部を配設する工程との間において、前記外側壁部の下端内周縁と対応して地下に前記内側壁部の下端縁を支持する底壁を形成する工程を含むものであることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記外側壁部の内周面には中間壁部の一部を進入させる凹部が形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記外側壁部は、コンクリートにより形成されていることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した地下タンクの構築方法の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0013】
図3は地下タンク11の中央部縦断面図を示す。この図3に示すように地下タンク11は概略的に見て円筒状に構築された側壁構体12と、この側壁構体12の下端部に構築された底壁13と、前記底壁13の中央部から上方に向けて立設された支柱14と、側壁構体12の上端開口部を閉塞するように構築された天井壁15とにより構成されている。そして、それらの内部には水を貯留する貯留室16が形成されている。前記天井壁15には貯留室16に水を供給するための給水管17が貫通支持されている。又、前記天井壁15には貯留室16内の水を外部に排出するための排水管18が貫通支持されている。
【0014】
以下、前記側壁構体12、底壁13、支柱14及び天井壁15の各構成を順次説明する。
最初に、前記側壁構体12の構成について説明する。
【0015】
この側壁構体12は図4に示すように最外側に位置する外側壁部21と、この外側壁部21の内周面から内方に所定の間隔をおいて、かつ外側壁部21と同心状に配設された内側壁部22と、前記外側壁部21及び内側壁部22の間に充填されたコンクリートよりなる中間壁部23とによって構成されている。前記外側壁部21の内周面には多数カ所に凹部21aが形成され、外側壁部21と中間壁部23の接合面のズレを防止するようになっている。
【0016】
前記外側壁部21は半円筒状をなすセグメントパネル24,25を互いに連結することにより円筒状に構成されている。前記セグメントパネル24,25の垂直方向に伸びる突き合わせ端縁は、図5(a)に示す連結機構26によって連結されている。この連結機構26はセグメントパネル24,25の端部に連結された口金27,28と、口金27,28の間に介在されたシール部材29と、前記口金27,28、シール部材29に貫通されたボルト30と、ボルト30に螺合されたナット31とによって構成されている。前記連結機構26によって左右一対のセグメントパネル24,25が互いに連結されて円筒状の外側壁部21が構成される。この実施形態においては、前記外側壁部21は下側に位置する左右一対のセグメントパネル24,25の上端縁に対し、該セグメントパネル24,25と同様に構成された一対のセグメントパネル24,25を直列に連結して構成されている。そして、上下に位置するセグメントパネル24,25の連結機構は、図3に簡略的に示されているが、この連結機構も前記連結機構26とほぼ同様に構成されているので、詳しい説明は省略する。
【0017】
前記内側壁部22は円筒状をなす鉄製の円筒体41と、その円筒体41の内周面に接合されたステンレススチール(例えば、JIS;SUS304)製のパネル42とによって構成されている。前記円筒体41は複数(この実施形態では4枚)のセグメントパネル41Aによって全体として円筒状に形成され、その外周面には多数カ所にアンカー43が植設されている。前記円筒体41の外周面には側壁構体12の外側壁部21との間隔を所定寸法に設定するための間隔保持具44が水平に片持ち支持され、それらの間隔保持具44の先端部が外側壁部21の内周面に当接されている。
【0018】
前記セグメントパネル41Aの円周方向の端部は、図4に示すように溶着部45によって互いに連結されている。上下に位置するセグメントパネル41Aの上下方向の端部も図3に示すように溶着部45によって互いに連結されている。前記セグメントパネル41Aの内周面にはそれぞれパネル42を構成するセグメントパネル42Aが接触され、電気抵抗(スポット)溶接によって多数カ所に形成された溶着部46によって前記セグメントパネル41Aの内周面に取り付けられている。図4に示すように前記セグメントパネル42Aの円周方向の端縁及び溶着部45を覆うように前記セグメントパネル42Aの円周方向の端部表面には帯板47が溶着部48によって接合され、セグメントパネル42A,42Aの間のシール性を保持するようになっている。図3ではセグメントパネル42Aは上下方向に一体に形成されているが、セグメントパネル41Aと同様に上下にニ分割して、その突合せ部を溶接するようにしてもよい。
【0019】
次に、前記底壁13の構成について説明する。
この底壁13は図3に示すように地面Rに形成された収容穴Rhの底面に水平に構成された基礎コンクリート50と、図4に示すようにこの基礎コンクリート50の上面に平面視円板状に支持された鉄製(例えばJIS;SS400)のプレート51と、該プレート51の上面に放射状に複数カ所に配設されたH形鋼52と、各H形鋼52の間に充填されたコンクリート53と、前記H形鋼52及びコンクリート53の上面に接合されたステンレススチール製の底板54とによって構成されている。前記H形鋼52は図4において破線で簡略的に示されているが、このH形鋼52はその垂直断面が横H状になるように配設されている。
【0020】
次に、前記支柱14について説明すると、この支柱14は前記底壁13の中心部に立設された鉄製(例えばJIS;SS400)の円筒状をなす円筒体55と、この円筒体55の外周面に巻着されたステンレススチール(例えば、JIS;SUS304)製のパネル56とによって形成されている。前記円筒体55の下端部は、前記底壁13のコンクリート53を貫通して前記基礎コンクリート50の上面に支持され、上端部は後述する天井壁15の中心部に嵌入固定されている。
【0021】
次に、前記天井壁15について説明する。
この天井壁15は前記円筒体55の上端外周面と、前記側壁構体12を構成する円筒体41の上端内周面との間に平面視ドーナツ板状に水平に全域にわたって架橋された鉄製(例えばJIS;SS400)のプレート60と、このプレート60の下面全体にスポット溶接等により接合されたステンレススチール製のパネル61と、前記プレート60の上面に放射状に配設され、かつ一端を前記円筒体55の外周面に溶接し、他端を前記円筒体41の内周面に溶接した複数本のH形鋼62と、前記各H形鋼62の間に充填されたコンクリート63とによって構成されている。前記H形鋼62も図示しないが前記H形鋼52と同様にその垂直断面が横H状になるように配設されている。
【0022】
次に、前記のように構成された地下タンク11の構築方法を図1及び図2を中心に説明する。
最初に、図1(a)に示すように、地面Rに側壁構体12を構成する外周側の外側壁部21のみを構築する。なお、図1及び図2においては外側壁部21及び内側壁部22の構成は簡略化されている。
【0023】
次に、前記外側壁部21の内側の地面Rの土砂をパワーショベル及びクレーン等によって除去し外側壁部21を徐々に地下に埋設していくための収容穴Rhを掘削する。この工程により図1(b)に示すように前記外側壁部21が所定の深さに形成された収容穴Rhに埋設される。
【0024】
次に、収容穴Rhの底部に対し底壁13を構成する基礎コンクリート50を施工する。その後、前記基礎コンクリート50の上面に前記側壁構体12を構成する内側壁部22を構築する。この内側壁部22の構築に際しては、前記外側壁部21の内周面と内側壁部22の外周面との間に所定の空間Gが形成されるように、かつ外側壁部21と内側壁部22が同心円状になるように配設される。
【0025】
次に、前記基礎コンクリート50の上面に円板状のプレート51を載置し、該プレート51の外周縁を前記円筒体41の下端内周縁に溶接する。又、プレート51の中心部の上面に円筒体55とパネル56よりなる前記支柱14を立設する。円筒体55の下端外周縁をプレート51の上面に溶接する。そして、この支柱14の下端外周面と前記内側壁部22を構成する円筒体41の内周面との間に複数本のH形鋼52を放射状に配設し、各H形鋼52の端部を円筒体41の内周面と円筒体55の外周面にそれぞれ溶接する。
【0026】
その後、図2(a)に示すように、前記各H形鋼52〜52の間の空間に生コンクリートを打設することにコンクリート53を形成し、次に、前記H形鋼52及びコンクリート53の上面に底板54を配設する。このようにして前記底壁13が構築される。
【0027】
さらに、図2(b)に示すように、円筒体55の上端外周面と、内側壁部22側の前記円筒体41の上端内周面との間に予めパネル61を接合したプレート60を平面視ドーナツ板状に架橋する。このプレート60の外周縁は前記円筒体41の内周面に溶接され、プレート60の内周縁は円筒体55の外周面に溶接される。その後、前記プレート60の上面に複数本のH形鋼62を放射状に載置する。各H形鋼62の一端を円筒体41の内周面に溶接し、他端を円筒体55の外周面に溶接する。
【0028】
その後、図2(b)では図示しないが、前記プレート60及びパネル61に対し給水管17と排水管18(図3参照)を装設する。さらに、図2(c)に示すように、前記外側壁部21と円筒体41の間に形成された空間G及び前記プレート60の上面において各H形鋼62及びプレート60によって形成されたコンクリートの収容空間にそれぞれ生コンクリートを充填することにより前記中間壁部23及びコンクリート63を構築する。このようにして,地下タンク11の構築を完了する。
【0029】
上記のように構成された地下タンク11は、内側の鉄製の内側壁部22によって貯留室16内に貯留された水の内圧を保持することができるとともに、外側に位置する外側壁部21及び中間壁部23によって土砂等の外圧に耐えることができる。
【0030】
上記実施形態の地下タンクの構築方法によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)前記実施形態では、前記側壁構体12を構成する外側壁部21のみを地面Rに収容穴Rhを形成することにより埋設し、その後に同じく側壁構体12を構成する内側壁部22を外側壁部21の内周面から所定間隔をおいて同心円状に配設した。さらに、前記外側壁部21と内側壁部22の間に形成された空間Gに対し生コンクリートを流し込んで中間壁部23を構築するようにした。このため、前記外側壁部21が地下に埋設される過程で、寸法公差の範囲内において多少傾斜していても、前記外側壁部21の姿勢を修正することなく基礎コンクリート50を水平に構築することによって、前記内側壁部22の姿勢を適正に設定することができ、地下タンクを精度よく構築することができる。又、外側壁部21の姿勢を修正する作業を不要にして施工作業を容易に行うことができる。
【0031】
(2)前記実施形態では、前記外側壁部21の材料としてコンクリートを用いたので、従来の施工方法において必要であった外側の型枠機能を兼用する鉄製のプレートを省略することができ、このため側壁構体12を構築する材料の費用を節減することができる。
【0032】
(3)前記実施形態では、図2(b)に示すように、前記底壁13、前記支柱14及び天井壁15のプレート60及びH形鋼62を構築した後に、外側壁部21と内側壁部22の間に形成される空間Gに生コンクリートを流し込むようにした。このため、内側壁部22を所定位置に強固に保持することができ、コンクリートの打設時においてその圧力による内側壁部22の変形を防止し、内側壁部22を精度良く構築することができる。
【0033】
(4)前記実施形態では、前記外側壁部21の内周面に凹部21aを設けたので、地面Rの掘削作業の際に凹部21aが障害とならならず作業性を向上することができる。
【0034】
(5)前記実施形態では、前記底壁13と天井壁15の中央部に支柱14を介在させたので、貯留室16内部の水圧によって前記底壁13と天井壁15が離隔するのを防止することができ、耐久性を向上することができる。
【0035】
前記実施形態において、前記連結機構26の構成を図5(b)あるいは(c)に示すように変更してもよい。図5(b)に示す連結機構26は、セグメントパネル24,25の端部に対し横断面がコの字状の口金65,66が嵌合固定され、口金65,66の間にシール部材67が介在されている。前記口金65,66の内外両側面に連結板68,68が接触され、両連結板68,68はボルト69及びナット70によって口金65,66に連結されている。
【0036】
一方、図5(c)に示す連結機構26は、セグメントパネル24,25に連結された平板状のフランジ金具71,71の間にシール部材67が介在され、前記フランジ金具71,71の内外両端部がボルト72及びナット73によって締め付け固定されている。
(別の実施形態)
次に、この発明の別の実施形態を図6に基づいて説明する。
【0037】
この実施形態では、側壁構体12を構成する外側壁部21を円周方向に関して複数に分割してセグメントパネル75を構成している。又、円弧状をなすセグメントパネル75の両端部にフランジ76を溶接によって連結して隣接するセグメントパネル75,75のフランジ76,76をボルト77及びナット78によって締め付け固定するようにしている。
【0038】
この実施形態においては、セグメントパネル75が鉄によって製造されているので、材料費を節減する効果はないが、側壁構体12の施工作業を容易に行い設置姿勢を適正姿勢に容易に修正して寸法精度を向上することができる。又、この実施形態では、地面Rが例えば岩盤のような固い地盤であっても収容穴を掘削しながらセグメントパネル75を順次連結して外側壁部21を構築することができるので、施工作業を容易に行うことができる。
【0039】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 前記実施形態では、外側壁部21を上下一対のセグメントパネル24,25によって構成したが、これを左右一対のセグメントパネル24,25のみによって構成したり、1つの円筒体によって構成したりしてもよい。又、前記内側壁部22を構成する円筒体41を4枚のセグメントパネル41Aによって構成したが、これを左右一対のセグメントパネル41Aによって構成したり、1つの円筒体によって構成したりしてもよい。
【0040】
○ 前記外側壁部21の内周面に形成された凹部21aに代えて、ボルト等のアンカー部材を設けてもよい。
○ 前記内側壁部22を構成する円筒体41、パネル42をステンレススチールにより一体的に形成してもよい。
【0041】
○ 前記プレート51の上面にH形鋼52を予め取り付けておき、このプレート51及びH形鋼52を基礎コンクリート50の上面に載置するようにしてもよい。
【0042】
前記実施形態から把握される請求項以外の技術的思想について以下に説明する。
(1)請求項1〜4のいずれか一項において、前記内側壁部の外周面には中間壁部に進入するアンカー部材が取り付けられている地下タンクの構築方法。
【0043】
(2)請求項1〜4のいずれか一項において、前記外側壁部及び内側壁部は、それらの円周方向に所定の長さに分割されたセグメントパネルを連結して構成されたものである地下タンクの構築方法。
【0044】
(3)上記(2)において、前記外側壁部及び内側壁部は、それらの軸方向に所定の長さに分割されたセグメントパネルを連結して構成されたものである地下タンクの構築方法。
【0045】
(4)請求項1〜4のいずれか一項において、筒状に構成された前記外側壁部を地面に載置して、該外側壁部の内側の土砂を排出して外側壁部を地下に埋設するものである地下タンクの構築方法。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳述したように請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明は、側壁構体の構築作業を容易に行うことができるとともに、側壁構体を構成する内側壁部の施工寸法精度を向上することができる。
【0047】
請求項4に記載の発明は、上記効果に加えて、側壁構体の材料費を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は、この発明を具体化した地下タンクの構築方法を説明するための断面図。
【図2】(a),(b),(c)は、地下タンクの構築方法を説明するための断面図。
【図3】地下タンク全体を示す中央部縦断面図。
【図4】地下タンク全体を示す横断面図。
【図5】(a),(b),(c)は、セグメントパネルの連結機構を示す拡大断面図。
【図6】この発明の別の実施形態を示す側壁構体の水平断面図。
【符号の説明】G…空間、Rh…収容穴、11…地下タンク、13…底壁、21…外側壁部、21a…凹部、22…内側壁部、23…中間壁部、53…コンクリート。
Claims (4)
- 筒状に構成された外側壁部を地下に埋設する工程と、
上記工程の後に、外側壁部を収容する収容穴の底面に内側壁部を支持して前記外側壁部の内周面と該内側壁部の外周面との間に所定の空間が形成されるように配置する工程と、
上記内側壁部を配設する工程の後に、前記外側壁部と内側壁部との間の前記空間にコンクリートを打設して中間壁部を形成する工程と
を含むことを特徴とする地下タンクの構築方法。 - 請求項1において、前記外側壁部を地下に埋設する工程と、前記内側壁部を配設する工程との間において、前記外側壁部の下端内周縁と対応して地下に前記内側壁部の下端縁を支持する底壁を形成する工程を含むものである地下タンクの構築方法。
- 請求項1又は2において、前記外側壁部の内周面には中間壁部の一部を進入させる凹部が形成されている地下タンクの構築方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記外側壁部は、コンクリートにより形成されている地下タンクの構築方法。
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2003
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