JP2004300277A - 熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗料の流動性や顔料分散性と硬化性の両立ができる、高濃度で水酸基を含有する熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を提供する。
【解決手段】1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)を、(A)/(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法、または(A)/(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応させた生成物を、反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法に関する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は接着剤、塗料、各種コーティング剤に適した、各種素材に対し優れた接着性と各種顔料に対し優れた分散性を有し、高濃度の水酸基を有する熱可塑性高分岐ポリウレタンウレア樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塗料や接着剤用途では樹脂を硬化剤と反応させ架橋構造を形成させて、耐熱性や耐久性を高めることがなされている。反応性を高めるため、分岐構造を導入して反応点の数を増やすことがなされている。
【0003】
ポリウレタン樹脂は磁気テープ用途で磁性粒子のバインダーとして使われている。この用途では架橋性が高く、磁性粒子の分散性が良いことが求められ、架橋性と分散性を両立できるポリウレタン樹脂の提案がなされている。この目的のために3官能成分を鎖延長剤とするポリウレタン樹脂が知られている。たとえば、グリセリンあるいは特定構造のアミノ基含有トリオール等の3官能化合物を鎖延長剤とすることにより水酸基濃度を高めたポリウレタン樹脂をバインダーとするものが知られている(特許文献1)。またジアルカノールアミンを鎖延長剤とするポリウレタン樹脂をバインダーとするものも開示されている(特許文献2)。しかし、これらの3官能成分を使用する方法では、架橋性を高めれば高めるほど、ポリウレタン製造時のゲル化の危険性が増え、また磁性粒子の分散性が低下する。
【0004】
高度に分岐したポリマーとして重合中に枝分かれを繰り返しながら生長していくポリマーが知られている。このポリマーはハイパーブランチポリマーと呼ばれている。ハイパーブランチポリマーはABx(xは2以上の整数)型の分子の重縮合により合成できる事が知られている(非特許文献1、2)。ここでAとBは異なる官能基を示し、自己縮合はしないがAB間では縮合できる官能基である。
【0005】
また、ブロックイソシアネート化合物からブロック剤を解離することにより、ハイパーブランチ構造を有するポリウレタンが得られることが知られている(非特許文献3)。
【0006】
A2(Aの官能基を1分子中に2個有する化合物)とB3(Bの官能基を1分子中に3個有する化合物)の等モル反応から、ハイパーブランチポリマーが得られることも知られている。この場合A2とB3の最初の反応が、続いて起こる反応よりも早い場合にハイパーブランチ構造が形成されるが、反応条件により容易にゲル化することも報告されている(非特許文献4)。
また、A2とB’B2(1分子中にB’の官能基を1個、Bの官能基を2個有する化合物で、B’はBと反応しないが,Aと反応する。Aに対するB’とBの反応性は異なる。)の反応からもハイパーブランチポリマーが得られることも知られている(非特許文献5)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭57−113420(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開昭61−48121(特許請求の範囲)
【非特許文献1】
P.J.フローリ(岡 小天、金丸 競 共著)、「高分子化学」第9章 丸善(株)、(1956)
【非特許文献2】
石津 浩二、「分岐ポリマーのナノテクノロジー」第6章、(株)アイピーシー(2000)
【非特許文献3】
R. Spindler and J. M. J. Frechet, Macromolecules,1993, 26, p.4809.
【非特許文献4】
M. Jikei, S. H. Chon, M. Kakimoto, S. Kawauchi, T. Imase and J. Watanabe, Macromolecules,1999, 32, p.2061
【非特許文献5】
D. Yan and C. Gao, Macromolecules, 2000, 33, p.7693
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
イソシアネート末端プレポリマーを三官能化合物で鎖延長するポリウレタン樹脂は分子量が大きくなるほど、ポリウレタン樹脂製造時のゲル化の危険性が増す。
また、この方法では塗料のバインダーとした場合、塗料の流動性や顔料分散性と硬化性の両立ができない。
【0009】
ハイパーブランチポリマー法でのポリウレタン樹脂は、分解してイソシアネートを再生する原料を使う場合は、原料が高価であり、ポリマーの生産性が不充分である。
【0010】
本発明の目的は、塗料の流動性や顔料分散性と硬化性の両立ができる、高濃度で水酸基を含有する熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者はポリウレタン樹脂の製造方法を鋭意検討した結果、本発明に到達した。ジエタノールアミンのように1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)1分子とジイソシアネート化合物(B)1分子を反応させると、分子中にウレア基を有し、末端基の1つがイソシアネート基で他の末端基が水酸基である初期化合物が優先的に得られる。この初期の反応を制御することによりハイパーブランチ構造を有する高分子量熱可塑性ポリウレタンウレアが得られることを見出した。すなわち本発明は、
(1) 1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)を、(A)/(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
(2) 1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)/ジイソシアネート化合物(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応させた生成物を、反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
に関する。
また、該化合物(A)と該ジイソシアネート化合物(B)を反応させる際、反応系にイソシアネート基あるいはイソシアネート基と反応する官能基を有する化合物(C)を開始剤として共存させることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する、1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)としてはジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、5−アミノ−ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート等が挙げられる。また、これらの混合物でも良い。
【0013】
本発明で使用するジイソシアネート化合物(B)としては、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジィソシアネ−ト、2,6−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジイソシアネ−トジフェニルエ−テル、1,5−キシリレンジイソシアネ−ト、1,3−ジイソシアネ−トメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネ−トメチルシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネ−トシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネ−トシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネ−ト、ノルボルナンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中でトリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ビフェニレンジイソシアネート等は一方のイソシアネート基が反応すると残ったイソシアネート基の反応速度が遅くなることにより、またイソホロンジイソシアネートやリジンジイソシアネートは各イソシアネート基の反応性が異なることにより、ゲル化が起こりにくいため好ましい。
【0014】
本発明では、1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)を反応させる際、反応系に供給する該化合物(A)と該イソシアネート化合物(B)を(A)/(B)=1/(1±0.2)[モル比]にすることにより、ゲル化することなく高分子量のポリウレタンウレアが得られる。具体的な方法としては、反応系に該化合物(A)と該ジイソシアネート化合物(B)を仕込む際に、モル比を1対1±0.2に維持しながら行う。該化合物(A)と該ジイソシアネート化合物(B)を1対1±0.2のモル比の範囲で混合あるいは反応させたものを反応系に仕込む等の方法がある。該化合物(A)に該ジイソシアネート化合物(B)を徐々に添加する方法や、逆に該ジイソシアネート化合物(B)に該化合物(A)を徐々に添加する方法では、低分子量ポリウレタンウレアしか得られなかったり、容易にゲル化が起こったりする。
【0015】
1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)と反応させるジイソシアネート化合物(B)の比率は該化合物(A)を1モルとすると、ジイソシアネート化合物(B)は1±0.2モルの範囲にある。この範囲を外れると、分子量が上がらなかったり、容易にゲル化が起ったりする。
【0016】
アミノ基はイソシアネート基と急速に反応するため、室温で混合するだけで直ちに反応するが、続いて起こるイソシアネート基と水酸基の反応は、使用する原料に応じて反応条件を設定することが必要である。
【0017】
本発明で得られるポリウレタンウレア樹脂は、数平均分子量は5000以上、分岐点濃度400当量/トン以上の高分岐熱可塑性樹脂である。
【0018】
本発明の樹脂は無溶剤系でも得られるが、不均一な反応場ではゲルが発生するため有機溶媒を溶剤とする方法が望ましい。特に固形分濃度が60wt%以下、好ましくは50wt%以下で反応させることがゲルの発生防止から望ましい。溶剤としてはトルエン、キシレン等の芳香族溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤、あるいはこれらの溶剤の混合物が挙げられる。
【0019】
本発明の製造方法においては、イソシアネート基あるいはイソシアネート基と反応する官能基を有する化合物(C)の存在下で該化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)を反応させることが、得られる樹脂の物性から、また各種フィラーの分散性が向上する等の理由で好ましい。この化合物(C)の分子量は500以上が好ましく、さらに好ましくは4000以上である。該化合物(C)を例示すると、水酸基末端ポリエステル樹脂、水酸基末端ポリエーテル樹脂、水酸基末端ポリカーボネート樹脂、水酸基末端ポリオレフィン樹脂、水酸基末端ポリウレタン樹脂、あるいはこれら水酸基末端樹脂とジイソシアネート化合物をイソシアネート過剰の条件で反応させて得られるイソシアネート末端樹脂が挙げられる。イソシアネート化合物あるいはイソシアネート末端樹脂を化合物(C)として使う場合、1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)の比率は化合物(C)のイソシアネート量により若干、変動する。比率は以下のとおりの範囲に制御する。
【0020】
0.8a< (NCO)c + (NCO)b/2<1.2a
ただし a:化合物(A)のアミノ基のモル数
(NCO)c:化合物(C)中のイソシアネート基のモル数
(NCO)b:化合物(B)中のイソシアネート基のモル数
【0021】
化合物(C)はフィラーの分散性を高めるためにカルボン酸基、スルフォン酸金属塩基、スルフォベタイン基、アニオン性含リン基あるいはその金属塩基、3級アミノ基、4級アンモニウム基等の極性基を含むものが望ましい。
【0022】
ジエタノールアミンのように1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)1分子とジイソシアネート化合物(B)1分子から、分子中にウレア基を有し、末端基の1つがイソシアネート基で他の末端基が水酸基である初期化合物が優先的に得られる。この初期の反応を制御することによりハイパーブランチ構造を有する高分子量熱可塑性ポリウレタンウレアが得られる。
【0023】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に例示する。数平均分子量は、テトラヒドロフランを溶剤として、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。ガラス転移温度は昇温速度20℃/分で示差走査熱量計により求めた。
【0024】
実施例1
攪拌装置、冷却装置、2箇所の薬品導入口を備えた500mlガラスフラスコに脱水した溶媒(トルエン/シクロヘキサノン/ジメチルホルムアミド(30/30/30g))を仕込み、攪拌を開始した。1箇所の薬品導入口からジエタノールアミン10.5g(0.1モル)を、他の薬品導入口からイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)を共に0.02モル/分の滴下速度で同時に仕込んだ。滴下終了してから10分後に反応触媒としてジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。反応系の温度を80℃に10時間保ち反応を終了した。得られた溶液から溶剤を乾燥してポリウレタンウレア樹脂を得た。樹脂の評価結果を表1に示す。
【0025】
実施例2
実施例1で用いたジエタノールアミン10.5gの代わりに12.1g(0.115モル)用いた。実施例1と同様にイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)とジエタノールアミンを5分間かけて同時に仕込んだ。滴下完了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。反応系の温度を80℃に10時間保ち反応を終了した。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
【0026】
実施例3
実施例1で用いた反応容器に、脱水した溶媒(ジメチルホルムアミド30g)を仕込み、攪拌を開始した。流路の途中に約5ccの液溜りを設けた滴下ロートを反応容器に設置した。この液溜りには第二の滴下ロートからの液が合流するようになっている。第一の滴下ロートにはジエタノールアミン10.5g(0.1モル)をシクロヘキサノン30gに溶かした溶液が、第二の滴下ロートにはイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)をトルエン30gに溶かした溶液を入れた。両方の滴下ロートから同時に5分間かけて、一定の速度で滴下した。滴下終了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。反応系の温度を80℃に10時間保ち反応を終了した。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
【0027】
比較例1
実施例1と同じ反応容器に脱水した溶媒(トルエン/シクロヘキサノン/ジメチルホルムアミド(30/30/30g))とジエタノールアミン10.5g(0.1モル)を仕込み、攪拌を開始した。この溶液にイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)を0.02モル/分の滴下速度で仕込んだ。滴下終了から10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。反応系の温度を80℃に10時間保ち反応を終了した。得られた樹脂の評価結果を表1に示す。
【0028】
比較例2
実施例1と同じ反応容器に脱水した溶媒(トルエン/シクロヘキサノン/ジメチルホルムアミド(30/30/30g))とイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)を仕込み、攪拌を開始した。この溶液にジエタノールアミン10.5g(0.1モル)を0.02モル/分の滴下速度で仕込んだ。滴下終了から10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えるとゲル化した。
【0029】
比較例3
実施例1で用いたイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1モル)の代わりに27.8g(0.125モル)用いた。実施例1と同様にジエタノールアミン10.5g(0.1モル)とイソホロンジイソシアネートを5分間かけて同時に仕込んだ。滴下完了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えるとゲル化が起った。
【0030】
【表1】
Figure 2004300277
【0031】
実施例4
表2に示したポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)、トルエン80gを4つ口フラスコに仕込み、溶解した。溶液を加熱し30gのトルエンを蒸留により系外に流出させることにより水/トルエンの共沸を利用して系内を脱水した。シクロヘキサノン50g、メチルエチルケトン50gを加え、希釈した後、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液とイソホロンジイソシアネート44.4g(0.2モル)をトルエン30gに溶かした溶液を、5分間かけて同時に滴下した。滴下終了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。得られた樹脂の評価結果を表2に示す。
【0032】
実施例5
表2に示したポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)、トルエン80gを4つ口フラスコに仕込み、溶解した。溶液を加熱し30gのトルエンを蒸留により系外に流出させることにより水/トルエンの共沸を利用して系内を脱水した。シクロヘキサノン50g、メチルエチルケトン50gを加え、希釈した後、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液と2,4−トリレンジイソシアネート34.8g(0.2モル)をトルエン30gに溶かした溶液を、5分間かけて同時に滴下した。滴下終了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。得られた樹脂の評価結果を表2に示す。
【0033】
実施例6
表2に示したポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)、トルエン80gを4つ口フラスコに仕込み、溶解した。溶液を加熱し30gのトルエンを蒸留により系外に流出させることにより水/トルエンの共沸を利用して系内を脱水した。シクロヘキサノン50g、メチルエチルケトン50gを加え、希釈した。この溶液にジプロパノールアミンとイソホロンジイソシアネート反応物を一括して投入した。ジプロパノールアミンとイソホロンジイソシアネート反応物は以下のようにして投入直前に調整した。ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液とイソホロンジイソシアネート44.4g(0.2モル)をトルエン30gに溶かした溶液を、シクロヘキサノン/メチルエチルケトン/トルエン(10g/10g/10g)と回転子を入れたビーカーに同時にかつ一気に投入した。その間マグネチックスターラーにより攪拌した。投入して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。得られた樹脂の評価結果を表2に示す
【0034】
実施例7
実施例4と同様に、ポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)と80gのトルエンからなる溶液より、30gのトルエンを蒸留により系外に流出させることにより、水/トルエンの共沸を利用して系内を脱水した。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート15g(0.06モル)、シクロヘキサノン50gを加え、80℃で2時間加熱し、イソシアネート末端プレポリマーを得た。メチルエチルケトン50gを加え、希釈した後、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液とイソホロンジイソシアネート42.2g(0.19モル)をトルエン30gに溶かした溶液を、5分間かけて同時に滴下した。得られた樹脂の評価結果を表2に示す。
【0035】
実施例8
実施例4と同様に、ポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)と80gのトルエンからなる溶液より、30gのトルエンを蒸留により系外に流出させることにより、水/トルエンの共沸を利用して系内を脱水した。4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート15g(0.06モル)、シクロヘキサノン50gを加え、80℃で2時間加熱し、イソシアネート末端プレポリマーを得た。この溶液にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン2.4g(0.02モル)加え更に1時間加熱した。メチルエチルケトン50gを加え、希釈した後、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液とイソホロンジイソシアネート44.4g(0.2モル)をトルエン30gに溶かした溶液を、5分間かけて同時に滴下した。得られた樹脂の評価結果を表2に示す。
【0036】
比較例4
実施例5と同様にポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)とトルエン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン(50g/50g/50g)からなる脱水溶液を得た。この溶液を攪拌しながら、イソホロンジイソシアネート44.4g(0.2モル)を一気に加えた。系の温度を30℃に保持して、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)をシクロヘキサノン/メチルエチルケトン(30g/30g)に溶かした溶液を5分間かけて滴下した。滴下終了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えたところゲル化した。
【0037】
比較例5
実施例5と同様にポリエステル樹脂(1)100g(0.05モル)とトルエン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン(50g/50g/50g)からなる脱水溶液を得た。この溶液を攪拌しながら、ジプロパノールアミン26.6g(0.2モル)を加え溶解した。系の温度を30℃に保持して、イソホロンジイソシアネート44.4g(0.2モル)とトルエン30gからなる溶液を5分間かけて滴下した。滴下終了して10分後にジブチルチンジラウレート0.05gを加えた。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 2004300277
【0039】
【発明の効果】
実施例、比較例に示すように、本発明により、1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)から、高濃度に水酸基を有する樹脂を簡単な操作で再現性良く重合ができる。

Claims (2)

  1. 1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)とジイソシアネート化合物(B)を、(A)/(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
  2. 1分子中に1級あるいは2級のアミノ基を1個かつ水酸基を2個以上有する化合物(A)/ジイソシアネート化合物(B)=1/(1±0.2)[モル比]で反応させた生成物を、反応系に供給する工程を含む熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法。
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WO2006035828A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Asahi Glass Company, Limited ウレタン樹脂の製造方法および粘着剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006035828A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Asahi Glass Company, Limited ウレタン樹脂の製造方法および粘着剤

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