JP2004297765A - マイクロホン - Google Patents

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Abstract

【課題】装置への組込が容易で然も風切音、ポップノイズの発生が少ないマイクロホンを提供する。
【解決手段】 一面に複数の音孔が形成された音孔形成面を具備し、この音孔形成面の背面側に振動板を配置して構成されたマイクロホンユニットと、このマイクロホンユニットの音孔形成面に形成された複数の音孔すべてを覆う面形状を有し、音孔形成面に装着された多孔質性フィルタ素子と、端面が閉塞板によって閉塞された筒状体によって構成され、閉塞板とこの閉塞板と隣接する胴部と、マイクロホンユニットの音孔形成面とによって空洞を形成する姿勢でマイクロホンユニットを筒状の胴部内に支持する筒状ケースと、この筒状ケースの空洞の内部と空洞の外部とを連通させる音孔群とを具備して構成される。
【選択図】図1

Description

この発明は例えば録音装置或はビデオカメラ、携帯電話などに装着されて利用することができるマイクロホンに関し、特に風防効果と、周囲から出される低い周波数の騒音の混入を除去する機能を具備したマイクロホンを提供しようとするものである。
従来よりマイクロホンに発生する風雑音を除去するための各種の提案が成されている。図13に従来の風防付マイクロホンの構造を示す。図13に示す1は例えばエレクトレットコンデンサマイクロホンのようなマイクロホンユニット、2はこのマイクロホンユニット1を支持するハウジング、3はマイクロホンユニット1の受音面を覆うウィンドスクリーンを示す。
ウィンドスクリーン3は例えばウレタン樹脂のように多孔質性樹脂材で形成され、音の通過を許しながら、風圧の通過を阻止し、音圧がマイクロホンユニット1の受圧面(振動板)に直接当ることを防止し、風雑音の発生を阻止する構造としている。このような構造は特許文献1にも記載されている。
一方、風雑音の一つにパフ雑音或はポップノイズと呼ばれている雑音がある。このパフ雑音又はポップノイズとは話者の唇にマイクロホンを接近して使用した場合、話者が「パ」とか「テエ」等の破裂音を発音とした場合に発生する雑音を指す。この雑音は唇から発せられた高い気流速度がマイクロホンカプセルを覆うために設けられている保護格子にぶつかる際に発生する乱流によって起きるものと考えられている。この種の雑音を除去するマイクロホンは特許文献2乃至特許文献4で提案されている。
実開昭63−165995号公報 特許3089024号明細書 特開2002−262380公報 特開平8−322096号公報
図13及び特許文献1に示した従来の技術ではウィンドスクリーン13が外部に露出して配置されるためマイクロホン全体の形状が大きくなる欠点がある。
また、特許文献2乃至特許文献4に記載されているマイクロホンはパフ雑音或はポップノイズを除去することができたとしても、周囲から到来する低い音の雑音を除去する機能を持たない。つまり、例えば工事現場のように大型機械が作動している近辺では低い周波数の雑音が多く、この低周波騒音が例えば携帯電話で通話相手に伝わると、話者の声が低周波雑音でかき消され通話相手に話者の声が伝わらない不具合が生じる。
また、録音機或は録音機能付ビデオレコーダなどで収録した場合も、周囲から低周波の雑音が混入すると、再生時には話者の声は低周波の雑音でかき消されてしまう不具合が生じる。
この発明の目的は小型でありながら風防効果を有し、さらに低周波の雑音を除去する機能を備えたマイクロホンを提供しようとするものである。
この発明の請求項1では一面に複数の音孔が形成された音孔形成面を具備し、この音孔形成面の背面側に振動板を配置して構成されたマイクロホンユニットと、このマイクロホンユニットの音孔形成面に形成された複数の音孔の全てを覆う面形状を有し、音孔形成面に装着された多孔質性フィルタ素子と、端部が閉塞板によって閉塞された筒状体によって構成され、閉塞板とこの閉塞板と隣接する胴部と、マイクロホンユニットの多孔質性フィルタ素子の装着面とによって空洞を形成する姿勢でマイクロホンユニットを筒状の胴部内に支持する筒状ケースと、この筒状ケースの空洞の内部と空洞の外部とを連通させる音孔群とを具備するマイクロホンを提案する。
この発明の請求項2では請求項1記載のマイクロホンにおいて、音孔群は閉塞板と胴部の双方に形成されているマイクロホンを提案する。
この発明の請求項3では請求項1記載のマイクロホンにおいて、音孔群は閉塞板のみに形成され、音孔群の形成位置は多孔質性フィルタ素子の平面の面積の範囲より広い範囲にわたって配置したマイクロホンを提案する。
この発明の請求項4では請求項1記載のマイクロホンにおいて、音孔群は胴部の周方向の全周にわたって形成されているマイクロホンを提案する。
この発明の請求項5では請求項1乃至4記載のマイクロホンの何れかにおいて、筒状ケースは一端が閉塞板で閉塞された金属ケースで形成されているマイクロホンを提案する。
この発明の請求項6では請求項1乃至4記載のマイクロホンの何れかにおいて、筒状ケースは装置本体を格納するキャビネットと一体に形成されているマイクロホンを提案する。
この発明の請求項7では請求項1乃至6記載のマイクロホンの何れかにおいて、マイクロホンユニットを構成する振動板には一部に貫通孔が形成されているマイクロホンを提案する。
この発明の請求項8では請求項1乃至7記載のマイクロホンの何れかにおいて、マイクロホンユニットは低域除去フィルタの回路を内蔵している構造としたマイクロホンを提案する。
この発明の請求項1で提案したマイクロホンによればマイクロホンユニットに形成された音孔には全てに多孔質性フィルタ素子が被せられ、全ての音孔が多孔質性フィルタ素子で覆われる。この構造により、筒状ケースの外部から音孔群を通じて空洞の内部に風が進入しても、風がマイクロホンユニットに形成されている音孔に直接当ることはなく、風切音又はポップノイズの発生が抑えられる。
更に、この発明の請求項2で提案したマイクロホンによれば音孔群を筒状ケースを構成する閉塞板と胴部の双方に形成されているから、仮に閉塞板に形成した音孔群を通じてマイクロホンユニットの音孔形成面に向って正面から風圧が印加されても、その風圧は多孔質性フィルタ素子に侵入し、その大部分は多孔質性フィルタ素子の内部で吸収されて低減されるが、多孔質性フィルタの側面からも排出され、その排出された空気流は筒状ケースの胴部に形成された音孔群から空洞の外部に排気される。従って、正面から風圧が与えられた場合でも空洞の内部の空気圧が上昇することはなく、この点で風切音或はポップノイズの発生が抑えられる。
更に、この発明の請求項3によれば音孔群は閉塞板のみに形成されるが、その音孔群の形成位置を多孔質性フィルタ素子の平面の面積の範囲より外側にはみ出して広い範囲に配置したから、閉塞板の正面から風圧が印加され、多孔質性フィルタ素子に風圧が侵入しても、その風圧による空気の流れは多孔質性フィルタ素子の側面から外部に排出され、排出された空気の流れは閉塞板に形成した音孔群の中の多孔質性フィルタ素子と対向する部分より外側に位置する多孔から空洞の外部に逃げ、空洞内部の空気圧が上昇することを阻止することができる。従って、この構造でも風切音及びポップノイズの発生を抑制することができる。
更に、この発明の請求項4で提案したマイクロホンの構造によれば音孔群が筒状体の胴部の周方向の全周にわたって形成されるから、あらゆる方向から到来する音を筒状ケース内部に導入することができる。然もどの方向から風圧が筒状ケースの内部に侵入しても、その風圧は筒状部を横断し、反対側に位置する音孔群から筒状ケースの外部に排気される。従って、この構造でも筒状ケース内部の圧力が上昇することはなく、風切音及びポップノイズの発生を抑制することができる。
この発明の請求項5で提案したマイクロホンの構造によれば筒状ケースを金属ケースで形成し、この金属ケースにマイクロホンユニットと多孔質性フィルタ素子を収納したから、形状が小さく風切音及びポップノイズの発生が少ないマイクロホンを得ることができる。
更に、この発明の請求項6によれば、筒状ケースを装置を収納するキャビネットと一体に形成し、キャビネットの一部をマイクロホンの支持部として利用し、更に、その支持構造により風切音及びポップノイズの発生を低減するから、例えば携帯電話機或はビデオカメラなどの機器に適用して好適である。
さらに、この発明の請求項7によれば、マイクロホンユニットを構成する振動板に貫通孔を形成したから、この貫通項の存在により低周波の音波に対して振動板の振動が抑制され、低い周波数の騒音を電気信号に変換する率を下げることができる。この結果、低い周波数の騒音を除去する機能を持つマイクロホンを提供することができる。
更に、この発明の請求項8によれば、マイクロホンユニットに低域除去フィルタ回路を内蔵したから、低い周波数の騒音を除去する機能を更に強化したマイクロホンを提供することができる。
筒状ケースには少なくとも向の異なる2つの表面板を有し、この向の異なる2つの表面板の一方に第1音孔群を形成し、他方の表面板に第2音孔群を形成し、これにより互に向の異なる第1音孔群と第2音孔群を得る。これと共に第1音孔群と第2音孔群が形成された表面板の領域の背面側にマイクロホンユニットを配置する。マイクロホンユニットの音孔形成面を第1音孔群と第2音孔群を形成した領域と対向する姿勢で配置し、この音孔形成面と第1音孔群と第2音孔群を形成した表面板により空洞を形成し、この空洞の内部に多孔質性フィルタ素子を配置する。
互に向きが異なる方向に開口した第1音孔群と第2音孔群を具備していることにより、一方の音孔群から風圧が侵入したとしても、その風圧は他方の音孔群により外部に排出され、筒状ケース内部の特にマイクロホンユニットの音孔形成面付近で圧力の上昇を発生させることはなく、風切音及びポップノイズの発生を低減することができる。
図1にこの発明によるマイクロホンの第1の実施例を示す。図1において10は筒状ケース、20はマイクロホンユニット、30は多孔質性フィルタ素子を示す。
筒状ケース10はこの例ではアルミニュームのような導電性金属板によって形成し図2に示すように円筒形状とした場合を示す。円筒状の筒状ケース10の閉塞板11に第1音孔群11Aを形成し、閉塞板11に隣接した周面12に第2音孔群12Aを形成する。
第1音孔群11Aと第2音孔群12Aが形成された閉塞板11と周面12とで囲まれた空洞14の内部に例えばウレタン樹脂のような多孔質性フィルタ素子30を収納する。更に筒状ケース10の開口部分にマイクロホンユニット20を嵌合させマイクロホンが完成する。
この発明で特徴とする構成は筒状ケース10が閉塞板11を有し、この閉塞板11とこの閉塞板11に隣接する周面12に第1音孔群11Aと第2音孔群12Aを形成し、この第1音孔群11Aと第2音孔群12Aが形成された部分で囲まれた空洞14に多孔質性フィルタ素子30を収納し、この多孔質性フィルタ30でマイクロホンユニット20の音孔形成面を塞ぐ構造とした点と、マイクロホンユニット20に用いられる振動板はその一部に孔が開けられている点と、マイクロホンユニット20に低域除去フィルタを内蔵した点にある。
第1音孔群11Aと第2音孔群12Aをほぼ90°異なる方向に向けて形成し、更に、第2音孔群12Aを多孔質性フィルタ素子30の側面に対向させて配置することにより、第1音孔群11Aから強い風圧が侵入しても、その風圧は多孔質性フィルタ素子30で減衰されるが、更に多孔質性フィルタ素子30の側面から排出され、その排出された空気流は第2音孔群12Aから外部に排気される。これにより風切音及びポップノイズの発生が抑えられる。
図3にマイクロホンユニット20の内部構造の一例を示す。この例ではエレクトレットコンデンサマイクロホンの構造を例示して説明する。エレクトレットコンデンサマイクロホンは周知のように振動板21と、背極22と、この背極22を支持する絶縁リング23と、ゲートリング24と、回路基板25と、これらを一体に収納し、開口部で加締て一体化する金属性カプセル26とによって構成される。
カプセル26は開口部の反対側は閉塞端とされ、その閉塞端面に複数の音孔26Aが形成され、この面が音孔形成面26Bとされる。
振動板21は高分子材料で形成されたフィルム21Aと、このフィルム21Aに張力を与えてフィルム21Aを張った状態に維持する導電リング21Bとによって構成される。フィルム21Aの一方の面に導電層が蒸着等により形成され、この導電層が背極22と対向して配置され、振動板21と背極22との間で静電容量を形成する。
振動板21を構成するフィルム21Aは厚み方向に帯電され、この帯電により背極22との間に電界を発生させ、振動板21の振動を電気信号に変換する。
ここで、この発明では振動板21を構成するフィルム21Aに孔21Cを形成する。図3に示す例では振動板21のほぼ中央位置に孔21Cを形成した場合を示す。孔21Cは例えばレーザ光で形成し、数100ミクロ程度の直径とされる。この程度の直径の孔21Cを形成することにより、波長の長い低い周波数の音波はフィルム21Aの表側と裏側の双方に同時に伝わり、フィルム21Aの振動を抑制する作用を呈する。このために、低い周波数の音波に対して感度を低下させることができる。
一方、この発明では更に回路基板25に低域除去フィルタ回路を搭載した構造を提案するものである。図4に低域除去フィルタ回路の構造を示す。図4に破線で示すブロック図は図3で説明したカプセル26を示す。カプセル26は電気的に共通電位に接続され、マイクロホンユニット20の全体を覆ってシールドする部材として作用する。
カプセル26に振動板21が電気的に接続され、背極22が前置増幅器として動作するICの入力端子に接続される。ICはオープンコレクタ構造の出力形式で構成され、マイクロホンユニット20の外部に接続した負荷抵抗器RLを通じて電源電圧が与えられてICが動作状態を維持する。出力端子25Aは回路基板25に形成した電極25Aに対応し、この出力端子25AにカップリングコンデンサCを接続することにより、このカップリングコンデンサCを通じて振動板21の振動で発生した電圧信号を取り出すことができる。
ここでICの出力側に接続したコンデンサC1は高周波ノイズを除去するためのコンデンサである。高周波ノイズとは例えば携帯電話が受発信する800MHzのような高周波数信号が近傍で発射された際に、その電磁波がマイクロホンユニット20に作用し、ノイズを発生させる場合がある。このノイズをここでは高周波ノイズと称し、コンデンサC1の存在によりこの高周波ノイズを除去することができる。
ICと出力端子25Aとの間にこの発明で搭載する低域除去フィルタ回路27を挿入する。低域除去フィルタ回路27は出力端子25Aと共通電位との間に接続したトランジスタTRと、このトランジスタTRに順方向バイアス信号を与える抵抗器R1、R2と、トランジスタTRのベースにICの出力信号から低域成分を入力するためのコンデンサC2とによって構成することができる。
コンデンサC2を通じてトランジスタTRに与えられた低域信号はトランジスタTRのコレクタ側に位相が反転して出力される。位相が反転されて出力された低域成分は抵抗器R1を通じて出力端子25Aに到来する低域成分と相殺される。従って、カップリングコンデンサCを通じて出力される信号成分の中の低域成分のレベルを低下させることができる。
図5にこの発明によるマイクロホンユニットの周波数特性を示す。この周波数特性は振動板21に孔21Cを明け、更に低域除去フィルタ回路27を付加したマイクロホンの周波数特性(実線A)を示す。図中点線で示す曲線Bはこれらの対策を施していない従来のエレクトレットコンデンサマイクロホンの周波数特性を示す。
この測定例によれば約400〜500Hz付近から低下が始まり200Hz付近では従来のマイクロホンと比較して約6dB程度減衰量が大きく、200Hzより低い周波数では急激に減衰量が大きくなる特性を呈する。
従って、低い周波数の騒音に対して感度を低下させることができ、低い周波数の騒音が電気信号として収音される率を大きく低減させることができる。
これに対して400Hz以上の周波数に対しては従来のマイクロホンと何等変わることなく電気信号に変換するから音声信号(400〜2KHz)は従来と変わりなく電気信号に変換され、明瞭度の高い音声を収音することができる。尚、図5に示した測定例によれば感度の低下を始める周波数が400〜500Hzである場合を示したが、感度の低下を始める周波数は低域除去フィルタ27に用いたコンデンサC2と抵抗器R1、R2の値を適宜に選択することによって任意に設定することができる。
図6にこの発明の第2の実施例を示す。図6に示す実施例では筒状ケース10を筒状のキャビネットとした場合を示す。キャビネットは樹脂材で形成される。
筒状ケース10はこの例でも円筒形とされ、その一方の開口端を塞ぐ閉塞板11と、この閉塞板11と向が異なる周面12とを具備する。これらの閉塞板11と周面12に第1音孔群11Aと第2音孔群12Aとを形成する。これにより第1音孔群11Aと第2音孔群12Aの各音孔の向は互に約90°の異なる方向に開口される。
第1音孔群11Aと第2音孔群12Aを形成した閉塞板11と周面12の各領域の背面側にマイクロホンユニット20を配置し、空洞14を形成する。この実施例では筒状ケース10の内周において、第1音孔群11Aと第2音孔群12Aを形成した領域と他の領域とを隔離する位置に内向にリング状に突出したフランジ部13を形成し、このフランジ部13にマイクロホンユニット20の前端面の周縁を押し付け、このフランジ部13とプリント配線基板40との間にマイクロホンユニット20を挟持させる構造とした場合を示す。
更に、この実施例ではマイクロホンユニット20を弾性材で形成したゴムホルダ50で包み、このゴムホルダ50を介して筒状ケース10の内壁に固定し、筒状ケース10を与えられる振動がマイクロホンユニット20に伝わらない構造とした場合を示す。ゴムホルダ50にはこの例では一対のバネ接点51が埋めこまれており、このバネ接点51の各一端がマイクロホンユニットの各端子(特に図示しない)に接触し、他端側がプリント配線基板40に形成した導電端子(特に図示しない)に接触し、バネ接点51を通じてマイクロホンユニット20をプリント配線基板40に電気的に接続する構造とした場合を示す。
マイクロホンユニット20の前面側、つまり音孔形成面26Bが形成される側の面は第1音孔群11Aと第2音孔群12Aを形成した領域に向って配置され、その前面に多孔質性フィルタ素子30を装着する。
多孔質性フィルタ素子30は図1の実施例でも説明したように発泡ウレタンのような多孔質性のフィルタ素子を用いることができる。多孔質性フィルタ素子30はこの例では円柱形とされ、その一方の端面がマイクロホンユニット20の前面に装着され、他方の端部は第1音孔群11Aを形成した筒状ケース10の閉塞板11の裏面に接触される。第1音孔群11Aの全ての音孔は多孔質性フィルタ素子30の範囲に含まれ、多孔質性フィルタ素子30で塞がれる。これに対し、第2音孔群12Aは多孔質性フィルタ素子30で塞がれることなく、開放状態とされる。
この構造により、第1音孔群11Aから風圧が侵入した場合、或は第1音孔群11Aから話者の口元から強い音圧が与えられた場合には、風圧又は音圧は第1音孔群11Aを通じて多孔質性フィルタ素子30に侵入するが、その大部分は多孔質性フィルタ素子30で減衰される。多孔質性フィルタ素子30で減衰不能な強い風圧、又は音圧が存在した場合にはその風圧又は音圧は多孔質性フィルタ素子30の側部から洩れ、第2音孔群12Aを通じて筒状ケース10の外側に逃げる。この結果、大きな風圧或は大きい音圧(ポップノイズの発生原因となる発音の音圧)が侵入しても第2音孔群12Aから逃げるため、風切音及びポップノイズの発生を回避することができる。
図7及び図8を用いてこの発明の第3の実施例を説明する。図1及び図6と対応する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明は省略する。
この実施例では偏平な角型キャビネット60の角の部分の内側に筒状ケース10を一体に形成した場合を示す。つまり、キャビネット60の角の部分の内側に隔壁61を形成し、この隔壁61とキャビネットの側面板63とによって筒状ケース10を構成する。ここでは筒状ケース10の断面形状は角形とされるが、隔壁61とキャビネットの側面板63から内向に突出するフランジ部13には円形の貫通孔を形成し、円形のマイクロホンユニット20の前端面の周縁をこの貫通孔の縁に押し当て、マイクロホンユニット20を固定すればよい。
この場合も、キャビネット60を構成する表面板62に第1音孔群11Aを形成し、側面板63に第2音孔群12Aを形成し、この第2音孔群12Aを多孔質性フィルタ素子30の側面を対向させて配置することにより図1及び図6で説明した実施例と同等の作用効果を得ることができる。
図9及び図10を用いて第4の実施例を説明する。この実施例ではキャビネット60の表面に球面状の膨らみを形成し、この膨らみ部分の内側を取囲んで筒状ケース10を形成した場合を示す。ふくらみ部分には全面に第1音孔群11Aを形成する。
ここでは第1音孔群11Aは多孔質性フィルタ素子30の平面の領域より広い面積にわたって第1音孔群11Aを形成し、多孔質性フィルタ素子30の側面は筒状ケース10の内部に形成される空洞に露出させる。
この構造とした場合には第1音孔群11Aから侵入した音圧は多孔質性フィルタ素子30で減衰されてマイクロホンユニット20に向って進行するが、多孔質性フィルタ素子30の側面の抵抗が低いことから、多孔質性フィルタ素子30の側面から洩れ、洩れた風圧は第1音孔群11Aの中の多孔質性フィルタ素子30で塞がれていない音孔群から排出され、空洞14の内部の圧力を高めることはない。従って図1及び図6で説明した実施例と同様の作用効果を得ることができる。
図11及び図12を用いてこの発明の第5の実施例を説明する。この実施例では全体が筒状のキャビネット60の一端側をマイクロホン用の筒状ケース10として利用した実施例を示す。
つまり、端部が閉塞された筒状のキャビネット60の一端側の内壁にフランジ部13を突設し、このフランジ部13とプリント配線基板40の間にゴムホルダ50に包まれたマイクロホンユニット20を挟み付けて固定する。マイクロホンユニット20の音孔形成面26Bはキャビネット60の一方の閉塞端に向って配置され、その音孔形成面26Bに多孔質性フィルタ素子30が装着される。キャビネット60の閉塞端と音孔形成面26Bとによって空洞14を形成する。筒状ケース10の閉塞端側の周面に空洞14の内側と外側とを連通させる第2音孔群12Aを形成する。つまり、この実施例では第2音孔群12Aを筒状ケース10の周面に周方向の全周にわたって形成した場合を示す。
この実施例によれば第2音孔群12Aが筒状ケース10の胴部の全周にわたって形成されるから、何れの方向から風圧が加わった場合でも、空洞14の内部を通過し通り抜けるだけであるから、空洞内の圧力が高まることはなく、風切音及びポップノイズの発生は抑えられ、またマイクロホンユニット20に付した低域除去特性により低周波の騒音の混入を阻止することができる。
この発明によるマイクロホンは携帯電話機或はビデオカメラ、等に実装して利用される。
この発明の実施例1を説明するための断面図。 図1の正面図。 図1及び図2にに示した実施例に用いたマイクロホンユニットの内部構造の一例を説明するための分解斜視図。 この発明に用いた低域除去フィルタ回路の一例を説明するための接続図。 この発明によるマイクロホンの周波数特性を測定した一例を示す特性曲線図。 この発明の実施例2を説明するための拡大断面図。 この発明の実施例3を説明するための拡大断面図。 図7に示した実施例の要部を説明するための拡大斜視図。 この発明の実施例4を説明するための拡大断面図。 図9の正面図。 この発明の実施例5を説明するための拡大断面図。 図11の側面図。 従来の技術を説明するための断面図。
符号の説明
10 筒状ケース 26B 音孔形成面
11 閉塞板 30 多孔質性フィルタ素子
11A 第1音孔群 40 プリント配線基板
12A 第2音孔群 50 ゴムホルダ
13 フランジ部 60 キャビネット
14 空洞
20 マイクロホンユニット
















Claims (8)

  1. A.一面に複数の音孔が形成された音孔形成面を具備し、この音孔形成面の背面側に振動板を配置して構成されたマイクロホンユニットと、
    B.このマイクロホンユニットの上記音孔形成面に形成された複数の音孔すべてを覆う面形状を有し、上記音孔形成面に装着された多孔質性フィルタ素子と、
    C.端面が閉塞板によって閉塞された筒状体によって構成され、閉塞板とこの閉塞板と隣接する胴部と、上記マイクロホンユニットの上記音孔形成面とによって空洞を形成する姿勢で上記マイクロホンユニットを筒状の胴部内に支持する筒状ケースと、
    D.この筒状ケースの上記空洞の内部と空洞の外部とを連通させる音孔群と、
    を具備して構成されるマイクロホン。
  2. 請求項1記載のマイクロホンにおいて、上記音孔群は上記閉塞板と胴部の双方に形成されていることを特徴とするマイクロホン。
  3. 請求項1記載のマイクロホンにおいて、上記音孔群は上記閉塞板のみに形成され、音孔群の形成位置は上記多孔質性フィルタ素子の平面の面積の範囲より広い範囲にわたって配置することを特徴とするマイクロホン。
  4. 請求項1記載のマイクロホンにおいて、上記音孔群は上記胴部の周方向の全周にわたって形成されていることを特徴とするマイクロホン。
  5. 請求項1乃至4記載のマイクロホンの何れかにおいて、上記筒状ケースは一端が閉塞板で閉塞された金属ケースで形成されていることを特徴とするマイクロホン。
  6. 請求項1乃至4記載のマイクロホンの何れかにおいて、上記筒状ケースは装置本体を格納するキャビネットと一体に形成されていることを特徴とするマイクロホン。
  7. 請求項1乃至6記載のマイクロホンの何れかにおいて、上記マイクロホンユニットを構成する振動板には一部に貫通孔が形成されていることを特徴とするマイクロホン。
  8. 請求項1乃至7記載のマイクロホンの何れかにおいて、上記マイクロホンユニットは低域除去フィルタ回路を内蔵していることを特徴とするマイクロホン。
















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