JP2004297295A - 照明光通信システム及び照明装置、照明光源 - Google Patents
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- H04B10/114—Indoor or close-range type systems
- H04B10/116—Visible light communication
Abstract
【課題】通信ケーブルや光ファイバの敷設工事を必要とせず、かつ電灯線を利用した通信のように帯域の制限や電波輻射、雑音の重畳などの問題を生じない、安価に構築可能な照明光通信システムを提供する。
【解決手段】壁面などの有線ネットワーク端子から送られてきた情報を光通信装置1で光の信号として光送受部11から出射する。照明器具2には光送受部22が設けられており、光通信装置1からの光を受光して情報を取得し、その情報に従って変調した照明光を発光素子21の発光により放射する。端末装置3は、照明光を光送受部31により受光することによって、情報を取得することができる。光通信装置1から端末装置3までを空間中の光の照射によって通信を行うことにより、通信ケーブルや光ファイバの敷設を必要としない、簡易な照明光通信システムの構築を実現することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】壁面などの有線ネットワーク端子から送られてきた情報を光通信装置1で光の信号として光送受部11から出射する。照明器具2には光送受部22が設けられており、光通信装置1からの光を受光して情報を取得し、その情報に従って変調した照明光を発光素子21の発光により放射する。端末装置3は、照明光を光送受部31により受光することによって、情報を取得することができる。光通信装置1から端末装置3までを空間中の光の照射によって通信を行うことにより、通信ケーブルや光ファイバの敷設を必要としない、簡易な照明光通信システムの構築を実現することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明光を用いて情報の伝送を行う照明光通信技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
照明は、屋内、屋外を明るく照らすために利用され、その光源としては、現在、白熱電球と蛍光灯が多く利用されている。最近では、寿命と効率の面からLED(Light Emitting Diode)が利用され始めており、例えば一部の交通信号や、自動車の後部ランプ、電気スタンドなどに利用されている。
【0003】
一方、LEDは余熱時間が不要であり、高速な点滅が可能なことから、このLEDを複数集めた照明装置によって照明しながら、その照明光を高速に変調させて通信に利用しようという研究もある。例えば非特許文献1においてもLEDを用いた電気スタンドによって照明光を用いた通信を行う旨が記載されている。
【0004】
照明器具は天井などに広く設置したり、ポールを建てて、あるエリアにわたって影ができないように高い位置から光を照射し、照明を行っている。この照明光を通信に利用することは、シャドウイングを起こさず、かつ大きな照明電力を利用できるので、高品質の通信を行うことができるという利点がある。
【0005】
しかし、上述のように照明器具は天井などの高所に設置されているため、工事などが困難であるという問題がある。例えば上述のように照明光によって通信を行う場合、通信により送信する情報を照明器具に送る必要がある。照明器具に情報を送る方法として、例えばネットワークのためのケーブルや光ファイバなどを敷設する方法が考えられる。しかし、ケーブルや光ファイバを敷設するための新たな工事を行わなければならないため、照明光通信を簡単に利用することができず、また高額の費用を要してしまう。
【0006】
新たなケーブルや光ファイバの敷設を必要としない方法として、例えば非特許文献1でも利用しているように、照明のための電力線に信号も重畳させて、照明器具に伝送する方法も考えられている。しかし、電力線に信号を重畳させて情報を伝送する場合、信号の周波数が高いと電波放射などを引き起こす場合も多く、無線通信に妨害となる場合もある。また、モータノイズやインバータノイズなどによって信号が影響されやすいという問題もある。
【0007】
このように、照明光通信を行うために照明器具へ情報を伝送するための手段として、従来は最適な手段が存在せず、照明光通信を行うための障害となっていた。
【0008】
【非特許文献1】
小峯 敏彦,田中 裕一,中川 正雄,「白色LED照明信号伝送と電力線信号伝送の融合システム」,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,2002年3月12日,Vol.101,No.726,pp.99−104
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ケーブルや光ファイバの敷設工事を必要とせず、かつ電灯線を利用した通信のように帯域の制限や電波輻射、雑音の重畳などの問題を生じない照明光通信システムと、そのような照明光通信システムにおいて用いる照明装置及び照明光源を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、照明光を用いて通信を行う照明光通信システムにおいて、照明光を発光する複数の照明手段と、前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し、前記情報に従って照明光を変調することを特徴とするものである。また本発明は、同じく照明光通信システムにおいて、照明光を発光する複数の照明手段と、1ないし複数の前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、1ないし複数の前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し他の照明手段に対して空間中を光によって通信を行い前記情報を送信し、各照明手段では、前記光通信手段あるいは他の照明手段から受信した前記情報に従って照明光を変調して照明光により情報を送信することを特徴とするものである。
【0011】
このような構成によって、照明光を変調して通信を行う機能を有する照明手段に対して、送信する情報は光通信手段あるいは周囲の他の照明手段から空間中を光によって送られてくる。同じ光を用いた通信でも、光ファイバを用いる場合には、その光ファイバを敷設する必要があるが、空間中を光によって通信すればその必要はない。そのため、非常に簡単に照明光通信システムを構築することが可能である。また、電力線を用いる場合のような帯域の制限や電波輻射などといった問題は生じることもない。
【0012】
なお、光通信手段が光通信手段や他の照明手段との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。また照明手段は、LEDなどの半導体発光素子を照明光源として用いたものとすることができる。照明手段としては、例えば屋内の照明灯であっても良いし、街路灯などであっても良い。
【0013】
また本発明は、上述のような照明光通信システムにおいて用いられる照明装置であって、照明光を発光する1ないし複数の照明発光手段と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光手段を制御し前記照明発光手段からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によって、上述のようにケーブルや光ファイバなどの敷設の必要がないため、例えば既存の照明装置を本発明の照明装置に交換するだけという簡単な工事によって、照明光通信システムを構築することが可能となる。
【0015】
なお、光送受手段を通信方向が異なる複数の位置に配置し、ある光送受手段で受け取った情報を他の光送受手段から他の装置に対して空間中を光により送信するように構成することができる。これにより照明装置の配置に対して自由度を与えるとともに、照明装置の配置によらず情報の伝送が可能となる。また、光送受手段が他の装置との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。また照明発光手段は、LEDなどの半導体発光素子を照明光源として用いたものとすることができる。照明手段としては、例えば屋内の照明灯であっても良いし、街路灯などであっても良い。
【0016】
さらに本発明は、照明装置に装着して用いられる照明光源において、照明光を発光する1ないし複数の照明発光素子と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光素子を制御し前記照明発光素子からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0017】
このように照明光源に光送受手段や制御手段を設けることによって、既存の照明装置をそのまま利用し、例えば蛍光灯や電球を本発明の照明光源と交換するという簡単な工事だけで照明光通信システムを構築することが可能になる。
【0018】
光送受手段は、通信方向が異なる複数の位置に配置しておき、ある光送受手段で受け取った情報を他の光送受手段から他の装置に対して空間中を光により送信するように構成することができる。また、光送受手段の光の送受方向を変更可能に構成することによって、どのような配置の照明装置に装着された場合でも対応可能にすることができる。さらに、例えば蛍光灯を用いた照明装置のように、照明光源を複数配列する場合に対応するため、光送受手段として、隣接する他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものと、他の照明装置に取り付けられた他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものとを設けておくとよい。
【0019】
この照明光源においても、光送受手段が他の装置との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。照明発光素子としては、LEDなどの半導体発光素子を用いるとよい。なお、この照明光源は、屋内照明用のほか、街路灯などの屋外用であっても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の照明光通信システムの第1の実施の形態を示す概念図である。図中、1は光通信装置、2は照明器具、3は端末装置、11,22,31は光送受部、12は通信ケーブル、21は発光素子、23は受光素子である。図1に示す例では、室内の照明のために設置される照明器具を用いて、照明光通信システムを実現する場合の例を示している。
【0021】
室内には、照明器具2が照明光通信によって伝送するための情報を照明器具2に伝送するための光通信装置1が設けられている。この光通信装置1は、ネットワークに接続されており、ネットワークを通じて情報の授受を行う。ネットワークは、オフィスや学校、工場、家等に設けられている有線ネットワークであり、光ファイバや同軸ケーブル、より線などで構成され、多くは、外部の電話網やインターネットなどにも接続される。このようなネットワークの端子は図1に示すように壁等に設置されている場合も多く、このような場合には通信ケーブル12により壁面端子と光通信装置1とを電気的に接続している。
【0022】
光通信装置1は、このようにネットワークを通じて通信を行うとともに、光送受部11によって照明器具2との間で空間中を光による通信を行う。本発明では、光を用いて通信を行うが、通信の際に空間中を通過させるため、光ファイバの敷設などは不要である。もちろん通信ケーブル12をそれぞれの照明器具2まで敷設する必要はない。照明器具2は天井などの高い位置に設置されているため、この光通信装置1は通信する照明器具2が影にならない程度の低い位置に設置しておいてよい。
【0023】
光送受部11には発光素子と受光素子が設けられており、発光素子を情報に応じて変調駆動することによって変調光を発光させ、照明器具2に対して情報を伝送する。発光素子による発光光は、この例では複数の照明器具2において受光できることが望まれる。そのため、あまり指向性の鋭くないものがよい。あるいは、各照明器具2を特定可能な、指向性の鋭い発光光をそれぞれの照明器具2に向けて照射しても良い。
【0024】
受光素子は、照明器具2の光送受部22から発光される光を受光し、照明器具2から送られてくる情報を受信するものである。なお、照明器具2から放射される照明光を受光することになるため、照明器具2の光送受部22から発光される光から得られる情報を分離して取得する必要がある。照明器具2からの情報を受信しない場合には受光素子を設けなくても良い。
【0025】
このような構成によって、光通信装置1は有線の通信ケーブル12による通信と、光による通信の変換を行うゲートウェイとして機能する。また、複数の照明器具2に対しての通信を行うことから、無線(光)通信の基地局としての機能を果たすものである。なお、光送受部11で通信に用いる光は、可視光に限らず、赤外光であってもよい。
【0026】
照明器具2は本発明の照明装置であり、例えば天井などに設置されて発光素子21の発光により室内を照明する。照明器具2には発光素子と受光素子を含む光送受部22が設けられており、この例では光通信装置1との間で空間中を光により通信を行う。受光素子には、例えばレンズ系などを設け、光通信装置1の光送受部11からの光をピンポイントで受光できるように構成しておくとよい。もちろん、光の入射方向などを考慮して適宜向きを変更できるとよい。発光素子は照明器具2から光通信装置1へ情報を送信する場合に設けられ、やはり光通信装置1の光送受部11へピンポイントで送光できるとよい。例えばLD(LaserDiode)などで構成すると、直進性がよく、またコヒーレント光により光通信装置1における識別性を向上させることができる。この光送受部22によって照明器具2と光通信装置1との間の双方向通信を実現することができる。
【0027】
照明器具2の内部には図示しない制御部が設けられており、光送受部22で受光し、復調した情報は制御部に伝えられる。制御部は、受け取った情報に従って発光素子21の駆動を制御し、その情報に従って変調された照明光を放射させる。これによって、照明光を用いた照明器具2から端末装置3への情報の伝送を行う。
【0028】
図1に示した例では、発光素子21を○で示しているが、その間に●で示す受光素子23を配置している。発光素子21は上述のように照明を行うものであるが、情報に応じて変調光を発光するため、応答特性の高速なものが用いられる。例えばLEDやLDなどの半導体発光素子が最適である。
【0029】
受光素子23は端末装置3からの光を受光するためのものである。端末装置3で発光された変調光を受光し、復調して、端末装置3から送られてきた情報を制御部が取得することができる。取得した情報を光送受部22から光通信装置1へ光によって伝送し、ネットワークへと情報を送ることができる。この受光素子23を設けることによって、照明器具2と端末装置3との間の双方向通信を実現することができる。なお、この受光素子23は可視光でなくても、例えば赤外光を受光するものでもよい。また、受光素子23の代わりにアンテナを設け、電波により端末装置3からの情報を受信する構成でもよい。放送型のシステムであれば受光素子23は不要である。
【0030】
端末装置3は、光送受部31を有した情報端末である。光送受部31により照明光を受光し、復調することによって情報を取得することができる。また、光送受部31を発光させ、情報に応じた変調光を放出することによって、端末装置3から照明器具2へ情報を送ることができる。照明器具2によって照明されているエリアであれば端末装置3の位置は任意である。従って、端末装置3が移動可能であっても、通信を行うことができる。また、照明器具はなるべく陰ができないように配置されているのが一般的であり、また照明光は大電力であることから、高品質でしかも高速な通信を行うことができる。さらに、照明光であれば赤外線などのように、アイセーフなどの人体への影響もなく、安全に使用することが可能である。
【0031】
上述の第1の実施の形態においては、ネットワークから送られてくる情報は、光通信装置1において光送受部11の発光を制御することにより空間中を光によって送信される。この光通信装置1の光送受部11から放出された光を、それぞれの照明器具2の光送受部22で受光して情報を受信する。そして、それぞれの照明器具2では、光送受部22で受光して得た情報に従って発光素子21を駆動し、変調された照明光を放射させる。この変調された照明光を端末装置3で受光し、復調することによって端末装置3に情報が届くことになる。
【0032】
逆に端末装置3の情報は、端末装置3の光送受部31から変調光が発光され、それを照明器具2の受光素子23で受光して情報を受信し、照明器具2の光送受部22で情報によって変調された光を発光して光通信装置1へ情報を送る。光通信装置1では光送受部11で照明器具2からの変調光を受光して電気信号に変換し、ネットワークへと送信する。これによって、端末装置3からの情報をネットワークへと送出することができる。
【0033】
図2は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態を示す概念図、図3は、同じく照明器具の一例を示す平面図である。図中の符号は図1と同様であり、重複する説明を省略する。2−1〜4は照明器具、41はソケット、42は棒状照明光源である。上述の第1の実施の形態では、照明器具2がそれぞれ光通信装置1からの変調光を受光する例を示したが、この第2の実施の形態では、照明器具2−1〜4間で情報の受け渡しを行う例を示している。また、照明器具2−1〜4として、図1に示した例とは異なり、一般に利用されている直管の蛍光灯と同様の形状に発光素子21を配列した例を示している。なお、照明器具2−1〜4は同様の照明器具であり、区別しないときは照明器具2として説明する。
【0034】
この第2の実施の形態では、図3に示すように照明器具2の四方に光送受部22を配しており、光送受部22は照明器具2間での通信も行う。また、複数の照明器具2のうち、いずれか1ないし複数の照明器具2の光送受部22のみが光通信装置1との通信を行い、光通信装置1と直接通信を行わない照明器具2は他の照明器具2との通信によって情報の受け渡しを行う。
【0035】
図2に示した例では照明器具2−1が光通信装置1と直接通信を行っており、照明器具2−2及び照明器具2−3は照明器具2−1との通信を行うことにより、また照明器具2−4は照明器具2−2または照明器具2−3との通信を行うことによって、光通信装置1からの情報を取得し、また光通信装置1へ情報を転送する。例えば、光通信装置1からの情報は照明器具2−1に送られ、照明器具2−1に送られた情報は照明器具2−2、照明器具2−3に送られる。そして照明器具2−2または照明器具2−3から照明器具2−4へと情報が伝達される。これによって、照明器具2−1〜4に対して光通信装置1からの情報が伝達され、それぞれの照明器具2−1〜4がそれぞれ照明光によって情報を送信し、端末装置3に情報が送られる。逆に端末装置3からの変調光を照明器具2−4で受光すると、その情報が照明器具2−2または照明器具2−3に伝えられ、さらに照明器具2−2または照明器具2−3から照明器具2−1に伝達されて、照明器具2−1から光通信装置1へ情報が渡され、ネットワークへと情報が送られることになる。
【0036】
それぞれの照明器具2間の通信は、光送受部22によって空間中を光で行う。これによって、通信ケーブルや光ファイバなどを敷設せずに光通信装置1からそれぞれの照明器具2間の通信を可能にしている。また、第1の実施の形態では光通信装置1から遠い照明器具2では、光通信装置1と照明器具2との間の通信を行う光量の減衰量が大きくなることも考えられるが、この第2の実施の形態ではそれぞれの照明器具2がほぼ一定の間隔で設置されることから、照明器具2の設置位置による通信品質の低下などは発生しない。さらに、照明器具2間で通信を行って情報を伝送してゆくので、光通信装置1からの見通しエリア内にない照明器具2についても、他の照明器具2との通信によって間接的に光通信装置1との通信を行うことによって照明光通信に利用することができる。
【0037】
このように光送受部22によって照明器具2間及び照明器具2と光通信装置1との間の双方向通信を実現している。なお、放送型のように一方向の通信でよい場合には、光送受部22として発光素子または受光素子のいずれかで構成し、情報を受け渡す照明器具2間で発光素子と受光素子が対向するように設置すればよい。
【0038】
この第2の実施の形態では、図3に示したように直管の蛍光管と同様の形状の棒状照明光源42を用いた例を示している。この棒状照明光源42には、発光素子21が1ないし数列配置されており、その間に受光素子23が散在している。新たな照明器具を設置する場合には照明光源の形状は任意であり、照明光源及びデザインなどに応じて照明器具の形状などが決定される。しかし既存の照明器具を用いる場合には、直管の蛍光管と同様の形状の棒状照明光源42を用いることが望ましい。棒状照明光源42を蛍光間のソケット41に装着することによって棒状照明光源42に電力が供給され、照明を行うことができる。このとき、棒状照明光源42内に図示しない制御部を組み込んでおく。また、光送受部22は既存の照明器具の周囲に配置し、棒状照明光源42と電気的に接続すればよい。このようにして、既存の照明器具を用いて本発明の照明器具を実現することができる。既存の照明器具を用いることによって、新たな照明器具に交換する場合よりも低コストで照明光通信を実現することができる。
【0039】
もちろん、照明光源の形状は直管の蛍光管のような棒状に限らず、円管の蛍光管(サークライン)と同様の円環状などでも同様である。また後述するように電球状の照明光源であってもよい。
【0040】
図4は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第1の変形例を示す概念図である。図2に示した例では、照明器具を天井面に設置した例を示したが、例えば図4に示すように照明器具2が天井面に埋め込まれている場合もある。このような場合には、例えば図4に示すように、光送受部22を天井面よりも下部に突出させることによって、照明器具2間の光による通信を可能にすることができる。
【0041】
図5は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第2の変形例を示す概念図である。この図5に示した例も、照明器具2を天井に埋め込んで設置した例を示している。照明器具2を天井に埋め込む場合、天井裏には照明器具2を埋め込む以上のスペースが空いている。この天井裏のスペースを利用し、光送受部22を天井裏に設けて照明器具2間及び光通信装置1との通信を行うように構成することもできる。
【0042】
図6は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第3の変形例を示す概念図である。この図6に示した例は、照明器具2として吊下シェードを用いる場合の例を示している。吊り下げ式の場合、多くは光源として電球を用いており、本発明においても電球と同様の形状の照明光源を用いている。また、光送受部22は照明器具2の傘の裏側上部に設けている。もちろん、光送受部22を設置する位置は、他の照明器具2や光通信装置1等と通信可能な位置であれば任意である。
【0043】
例えば店舗等では各客席上に吊り下げ式の照明器具2を設ける場合が多く、そのような用途においては図6に示した構成は有用である。例えばインターネットカフェなどを開店する際に、店内にケーブルなどを敷設する必要がなく、照明器具2間及び照明器具2と光通信装置1との通信を光によって行うだけで広帯域の通信を提供することができる。
【0044】
図7、図8は、本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す概念図、図9は、同じく照明光源の一例の説明図である。図中、51は照明光源、52は隣接光源間光送受部、53は照明器具間光送受部である。上述の図3等に示した例では、既存の照明器具を用いる場合でも、照明光源とともに光送受部22を取り付ける必要がある。この第3の実施の形態では、照明光源と光送受部22を一体的に構成した例を示している。
【0045】
本発明の照明光源51は、例えば図9に示す例では、図3などと同様に直管の蛍光管と同様の棒状の形状のものを示している。照明光原51には、発光素子21及び受光素子23が設けられるとともに、内部に図示しない制御部が設けられている。また、胴部には隣接光源間光送受部52を設けており、複数の蛍光管を並設するように照明光原51を配置する場合に、隣接する照明光源51との間で通信を行うための光送受部である。なお、3本以上の照明光原51を設置する場合も想定し、胴部の両側に隣接光源間光送受部52を設けておくとよい。
【0046】
また、隣接する照明光原51以外の照明光原51や光通信装置1との通信を行うための照明器具間光送受部53が設けられている。照明器具間光送受部53は、各種の照明器具に対応するため、長さや向きなどが調節可能に構成されているとよい。なお、図9においては照明器具間光送受部53を両端部にそれぞれ設けているが、いずれか一方のみであってもよい。
【0047】
このような照明光原51を、既存の照明器具の蛍光管と交換して取り付ける。このとき、蛍光管を保持していたソケットにそのまま照明光原51を取り付けられるようにしておくとよい。これによって照明光源51の電力は照明器具のソケットから供給を受けることができる。そして照明器具間光送受部53の長さや向きを調節すれば、照明光を用いた情報の伝送が可能になる。
【0048】
図7に示した例は、図1に示した本発明の第1の実施の形態の構成に適用した場合を示している。この場合、それぞれの照明光原51に設けられている照明器具間光送受部53を光通信装置1へ向けておけばよい。この場合、照明器具間光送受部53はそれぞれの照明器具中の1本の照明光原51に設けておき、他の照明光原51については照明器具間光送受部53を設けずに隣接光源間光送受部52を用いて情報の伝送を行ってもよい。
【0049】
図8に示した例は、図2に示した本発明の第2の実施の形態の構成に適用した例を示している。この場合、ある照明光原51に設けられている照明器具間光送受部53との間で光通信装置1が通信を行い、他の照明光原51については隣接光源間光送受部52または照明器具間光送受部53によって通信を行う。少なくとも一筆書きのように通信ルートを設定しておけば、全ての照明光源51において照明光通信が可能となる。もちろん複数の通信ルートを設定しておいてもよい。
【0050】
なお、図7,図8には天井に埋め込まれた照明器具に照明光源51を取り付ける場合を示しており、このような場合には照明器具間光送受部53が図示のように下部に突出していることが有効である。同様に、照明光源51を取り付ける照明器具によっては、周囲のシェードが照明光原51よりも下部に延在している場合もある。このような場合にも、同様に照明器具間光送受部53が下部に突出していることが有効である。
【0051】
図10は、本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態を示す概念図、図11は、同じく照明光源の一例の説明図である。この第4の実施の形態では、照明光原51あるいは照明器具2に光送受部22を設けず、発光素子21及び受光素子23により代用する例を示している。ここでは図11に示したような発光素子21及び受光素子23が配された照明光源51を用い、既存の照明器具に照明光源51を取り付けることにより照明光通信システムを構築する例を示している。図9に示した照明光源51と比較して分かるように、図11に示した照明光源51の例では、隣接光源間光送受部52及び照明器具間光送受部53を設けていない。
【0052】
受光素子23は、光通信装置1の光送受部11で発光された光(可視光や赤外光など)を受光し、光通信装置1からの情報を受け取る。この受け取った情報により発光素子21の発光光を変調し、変調された照明光を放出する。これを端末装置3で受光し、復調すれば、端末装置3において情報を受け取ることができる。
【0053】
また、端末装置3から情報を送る場合も、端末装置3から発光された変調光が照明光原51の受光素子23で受光され、復調されて、端末装置3からの情報が照明光原51に届く。そして受け取った情報により発光素子21の発光光を変調し、変調された照明光を放出する。これを光通信装置1の光送受部11で受光し、復調すれば、端末装置3からの情報が光通信装置1に届くことになる。
【0054】
このように、この第4の実施の形態では、光通信装置1も端末装置3も、照明光源51に対して発光し、また照明光源51が発光する照明光を受光することになる。光通信装置1と端末装置3とが光により直接通信を行う場合に比べ、照明光の大電力を利用できるとともに、照明器具が天井などの影のできにくい場所に設置されていることから、シャドウイングの影響も軽減でき、良好な通信を実現することができる。もちろん、照明器具2への通信ケーブルや光ケーブルなどの敷設も不要である。
【0055】
なお、図10に示した例では図11のような専用の照明光源51を用いる例を示したが、例えば図1に示したような専用の照明器具を用いる場合も同様であり、照明器具2における光送受部22を設けずに構成することができる。
【0056】
図12は、本発明の照明光通信システムの第5の実施の形態を示す概念図である。図中、61は街路灯である。路上に設けられている街路灯61は、現在では水銀灯やナトリウム灯、蛍光灯などが主流であるが、LEDなどの半導体発光素子の適用も考えられる。街路灯61の照明光源として半導体発光素子が用いられた場合、照明光により様々な情報を通行中の車両や歩行者に対して送ることができる。このとき、送信すべき情報をそれぞれの街路灯61に対して伝送するために通信ケーブルや光ファイバなどを敷設することは、コストがかかってしまう。
【0057】
本発明では、街路灯61に光送受部22を設けており、上述の第2の実施の形態と同様に、街路灯61間の空間を光によって情報の受け渡しを行う。これによって、それぞれの街路灯61に対して情報を伝送し、街路灯61の照明光によって情報を送信することが可能となる。このように構成する際に、通信ケーブルや光ファイバなどを敷設することなく、それぞれの街路灯61における工事だけでよいため、経済的である。
【0058】
なお、街路灯61の間隔は上述の室内の場合よりも広くなるが、それでも高速道で30m程度であるので、十分、光による通信が可能な範囲である。また、地形や道路の構造などにより、光送受部22の向きを隣接する街路灯に向くように調整する必要があるが、通常の街路灯の間隔であればそれほど困難なことではない。さらに、霧が発生して視界を遮るといった問題も想定されるが、これも間隔が30m程度であるので、大きな問題にならない。
【0059】
ここでは屋外のネットワークの例として、路上に設けられた街路灯について、街路灯間の通信を光によって行う例を示したが、本発明の応用例はこれに限られるものではない。例えば航空機の誘導灯や、イベント会場の照明灯など、様々な用途に利用可能である。
【0060】
以上、本発明についていくつかの実施の形態及びその変形例について説明した。上述の説明では、光通信装置1からの情報を照明器具2あるいは照明光原51、街路灯61など(ここでは照明器具等と呼ぶ)に伝送したが、それぞれの照明器具等においては、受け取った情報をそのまま照明光によって送出する必要はない。例えば伝送されてくる情報のヘッダなどにアドレスやIDなどを付しておき、それを元に照明器具等が情報を取捨選択して照明光により伝送するように構成してもよい。また、照明光による情報の伝送を行わない、一種の中継器やルータとして機能する照明器具等が存在していてもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各照明器具や照明光源などが空間中を光によって通信することによって、照明光通信を行う各照明器具や照明光源等に情報を伝達するため、通信ケーブルや光ファイバの敷設工事を必要とせず、安価に照明光通信システムを構築することが可能である。この時、既存の照明器具を利用して構築することも可能であり、さらにコストを低減することができる。また、光による通信では、電灯線を利用した通信のように帯域の制限や電波輻射、雑音の重畳などの問題を生じることはなく、高い通信品質によって情報の伝達を行うことが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明光通信システムの第1の実施の形態を示す概念図である。
【図2】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態を示す概念図である。
【図3】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態における照明器具の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第1の変形例を示す概念図である。
【図5】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第2の変形例を示す概念図である。
【図6】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第3の変形例を示す概念図である。
【図7】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す概念図である。
【図8】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す別の概念図である。
【図9】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態における照明光源の一例の説明図である。
【図10】本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態を示す概念図である。
【図11】本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態における照明光源の一例の説明図である。
【図12】本発明の照明光通信システムの第5の実施の形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1…光通信装置、2,2−1〜4…照明器具、3…端末装置、11,22,31…光送受部、12…通信ケーブル、21…発光素子、23…受光素子、41…ソケット、42…棒状照明光源、51…照明光源、52…隣接光源間光送受部、53…照明器具間光送受部、61…街路灯。
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明光を用いて情報の伝送を行う照明光通信技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
照明は、屋内、屋外を明るく照らすために利用され、その光源としては、現在、白熱電球と蛍光灯が多く利用されている。最近では、寿命と効率の面からLED(Light Emitting Diode)が利用され始めており、例えば一部の交通信号や、自動車の後部ランプ、電気スタンドなどに利用されている。
【0003】
一方、LEDは余熱時間が不要であり、高速な点滅が可能なことから、このLEDを複数集めた照明装置によって照明しながら、その照明光を高速に変調させて通信に利用しようという研究もある。例えば非特許文献1においてもLEDを用いた電気スタンドによって照明光を用いた通信を行う旨が記載されている。
【0004】
照明器具は天井などに広く設置したり、ポールを建てて、あるエリアにわたって影ができないように高い位置から光を照射し、照明を行っている。この照明光を通信に利用することは、シャドウイングを起こさず、かつ大きな照明電力を利用できるので、高品質の通信を行うことができるという利点がある。
【0005】
しかし、上述のように照明器具は天井などの高所に設置されているため、工事などが困難であるという問題がある。例えば上述のように照明光によって通信を行う場合、通信により送信する情報を照明器具に送る必要がある。照明器具に情報を送る方法として、例えばネットワークのためのケーブルや光ファイバなどを敷設する方法が考えられる。しかし、ケーブルや光ファイバを敷設するための新たな工事を行わなければならないため、照明光通信を簡単に利用することができず、また高額の費用を要してしまう。
【0006】
新たなケーブルや光ファイバの敷設を必要としない方法として、例えば非特許文献1でも利用しているように、照明のための電力線に信号も重畳させて、照明器具に伝送する方法も考えられている。しかし、電力線に信号を重畳させて情報を伝送する場合、信号の周波数が高いと電波放射などを引き起こす場合も多く、無線通信に妨害となる場合もある。また、モータノイズやインバータノイズなどによって信号が影響されやすいという問題もある。
【0007】
このように、照明光通信を行うために照明器具へ情報を伝送するための手段として、従来は最適な手段が存在せず、照明光通信を行うための障害となっていた。
【0008】
【非特許文献1】
小峯 敏彦,田中 裕一,中川 正雄,「白色LED照明信号伝送と電力線信号伝送の融合システム」,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,2002年3月12日,Vol.101,No.726,pp.99−104
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ケーブルや光ファイバの敷設工事を必要とせず、かつ電灯線を利用した通信のように帯域の制限や電波輻射、雑音の重畳などの問題を生じない照明光通信システムと、そのような照明光通信システムにおいて用いる照明装置及び照明光源を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、照明光を用いて通信を行う照明光通信システムにおいて、照明光を発光する複数の照明手段と、前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し、前記情報に従って照明光を変調することを特徴とするものである。また本発明は、同じく照明光通信システムにおいて、照明光を発光する複数の照明手段と、1ないし複数の前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、1ないし複数の前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し他の照明手段に対して空間中を光によって通信を行い前記情報を送信し、各照明手段では、前記光通信手段あるいは他の照明手段から受信した前記情報に従って照明光を変調して照明光により情報を送信することを特徴とするものである。
【0011】
このような構成によって、照明光を変調して通信を行う機能を有する照明手段に対して、送信する情報は光通信手段あるいは周囲の他の照明手段から空間中を光によって送られてくる。同じ光を用いた通信でも、光ファイバを用いる場合には、その光ファイバを敷設する必要があるが、空間中を光によって通信すればその必要はない。そのため、非常に簡単に照明光通信システムを構築することが可能である。また、電力線を用いる場合のような帯域の制限や電波輻射などといった問題は生じることもない。
【0012】
なお、光通信手段が光通信手段や他の照明手段との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。また照明手段は、LEDなどの半導体発光素子を照明光源として用いたものとすることができる。照明手段としては、例えば屋内の照明灯であっても良いし、街路灯などであっても良い。
【0013】
また本発明は、上述のような照明光通信システムにおいて用いられる照明装置であって、照明光を発光する1ないし複数の照明発光手段と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光手段を制御し前記照明発光手段からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成によって、上述のようにケーブルや光ファイバなどの敷設の必要がないため、例えば既存の照明装置を本発明の照明装置に交換するだけという簡単な工事によって、照明光通信システムを構築することが可能となる。
【0015】
なお、光送受手段を通信方向が異なる複数の位置に配置し、ある光送受手段で受け取った情報を他の光送受手段から他の装置に対して空間中を光により送信するように構成することができる。これにより照明装置の配置に対して自由度を与えるとともに、照明装置の配置によらず情報の伝送が可能となる。また、光送受手段が他の装置との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。また照明発光手段は、LEDなどの半導体発光素子を照明光源として用いたものとすることができる。照明手段としては、例えば屋内の照明灯であっても良いし、街路灯などであっても良い。
【0016】
さらに本発明は、照明装置に装着して用いられる照明光源において、照明光を発光する1ないし複数の照明発光素子と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光素子を制御し前記照明発光素子からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とするものである。
【0017】
このように照明光源に光送受手段や制御手段を設けることによって、既存の照明装置をそのまま利用し、例えば蛍光灯や電球を本発明の照明光源と交換するという簡単な工事だけで照明光通信システムを構築することが可能になる。
【0018】
光送受手段は、通信方向が異なる複数の位置に配置しておき、ある光送受手段で受け取った情報を他の光送受手段から他の装置に対して空間中を光により送信するように構成することができる。また、光送受手段の光の送受方向を変更可能に構成することによって、どのような配置の照明装置に装着された場合でも対応可能にすることができる。さらに、例えば蛍光灯を用いた照明装置のように、照明光源を複数配列する場合に対応するため、光送受手段として、隣接する他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものと、他の照明装置に取り付けられた他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものとを設けておくとよい。
【0019】
この照明光源においても、光送受手段が他の装置との間で双方向通信が可能なように構成することができる。さらに、照明光を受光して情報を受信する端末装置から変調光を受光する受光手段を設けることによって、端末装置との間での双方向通信も行うことができる。照明発光素子としては、LEDなどの半導体発光素子を用いるとよい。なお、この照明光源は、屋内照明用のほか、街路灯などの屋外用であっても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の照明光通信システムの第1の実施の形態を示す概念図である。図中、1は光通信装置、2は照明器具、3は端末装置、11,22,31は光送受部、12は通信ケーブル、21は発光素子、23は受光素子である。図1に示す例では、室内の照明のために設置される照明器具を用いて、照明光通信システムを実現する場合の例を示している。
【0021】
室内には、照明器具2が照明光通信によって伝送するための情報を照明器具2に伝送するための光通信装置1が設けられている。この光通信装置1は、ネットワークに接続されており、ネットワークを通じて情報の授受を行う。ネットワークは、オフィスや学校、工場、家等に設けられている有線ネットワークであり、光ファイバや同軸ケーブル、より線などで構成され、多くは、外部の電話網やインターネットなどにも接続される。このようなネットワークの端子は図1に示すように壁等に設置されている場合も多く、このような場合には通信ケーブル12により壁面端子と光通信装置1とを電気的に接続している。
【0022】
光通信装置1は、このようにネットワークを通じて通信を行うとともに、光送受部11によって照明器具2との間で空間中を光による通信を行う。本発明では、光を用いて通信を行うが、通信の際に空間中を通過させるため、光ファイバの敷設などは不要である。もちろん通信ケーブル12をそれぞれの照明器具2まで敷設する必要はない。照明器具2は天井などの高い位置に設置されているため、この光通信装置1は通信する照明器具2が影にならない程度の低い位置に設置しておいてよい。
【0023】
光送受部11には発光素子と受光素子が設けられており、発光素子を情報に応じて変調駆動することによって変調光を発光させ、照明器具2に対して情報を伝送する。発光素子による発光光は、この例では複数の照明器具2において受光できることが望まれる。そのため、あまり指向性の鋭くないものがよい。あるいは、各照明器具2を特定可能な、指向性の鋭い発光光をそれぞれの照明器具2に向けて照射しても良い。
【0024】
受光素子は、照明器具2の光送受部22から発光される光を受光し、照明器具2から送られてくる情報を受信するものである。なお、照明器具2から放射される照明光を受光することになるため、照明器具2の光送受部22から発光される光から得られる情報を分離して取得する必要がある。照明器具2からの情報を受信しない場合には受光素子を設けなくても良い。
【0025】
このような構成によって、光通信装置1は有線の通信ケーブル12による通信と、光による通信の変換を行うゲートウェイとして機能する。また、複数の照明器具2に対しての通信を行うことから、無線(光)通信の基地局としての機能を果たすものである。なお、光送受部11で通信に用いる光は、可視光に限らず、赤外光であってもよい。
【0026】
照明器具2は本発明の照明装置であり、例えば天井などに設置されて発光素子21の発光により室内を照明する。照明器具2には発光素子と受光素子を含む光送受部22が設けられており、この例では光通信装置1との間で空間中を光により通信を行う。受光素子には、例えばレンズ系などを設け、光通信装置1の光送受部11からの光をピンポイントで受光できるように構成しておくとよい。もちろん、光の入射方向などを考慮して適宜向きを変更できるとよい。発光素子は照明器具2から光通信装置1へ情報を送信する場合に設けられ、やはり光通信装置1の光送受部11へピンポイントで送光できるとよい。例えばLD(LaserDiode)などで構成すると、直進性がよく、またコヒーレント光により光通信装置1における識別性を向上させることができる。この光送受部22によって照明器具2と光通信装置1との間の双方向通信を実現することができる。
【0027】
照明器具2の内部には図示しない制御部が設けられており、光送受部22で受光し、復調した情報は制御部に伝えられる。制御部は、受け取った情報に従って発光素子21の駆動を制御し、その情報に従って変調された照明光を放射させる。これによって、照明光を用いた照明器具2から端末装置3への情報の伝送を行う。
【0028】
図1に示した例では、発光素子21を○で示しているが、その間に●で示す受光素子23を配置している。発光素子21は上述のように照明を行うものであるが、情報に応じて変調光を発光するため、応答特性の高速なものが用いられる。例えばLEDやLDなどの半導体発光素子が最適である。
【0029】
受光素子23は端末装置3からの光を受光するためのものである。端末装置3で発光された変調光を受光し、復調して、端末装置3から送られてきた情報を制御部が取得することができる。取得した情報を光送受部22から光通信装置1へ光によって伝送し、ネットワークへと情報を送ることができる。この受光素子23を設けることによって、照明器具2と端末装置3との間の双方向通信を実現することができる。なお、この受光素子23は可視光でなくても、例えば赤外光を受光するものでもよい。また、受光素子23の代わりにアンテナを設け、電波により端末装置3からの情報を受信する構成でもよい。放送型のシステムであれば受光素子23は不要である。
【0030】
端末装置3は、光送受部31を有した情報端末である。光送受部31により照明光を受光し、復調することによって情報を取得することができる。また、光送受部31を発光させ、情報に応じた変調光を放出することによって、端末装置3から照明器具2へ情報を送ることができる。照明器具2によって照明されているエリアであれば端末装置3の位置は任意である。従って、端末装置3が移動可能であっても、通信を行うことができる。また、照明器具はなるべく陰ができないように配置されているのが一般的であり、また照明光は大電力であることから、高品質でしかも高速な通信を行うことができる。さらに、照明光であれば赤外線などのように、アイセーフなどの人体への影響もなく、安全に使用することが可能である。
【0031】
上述の第1の実施の形態においては、ネットワークから送られてくる情報は、光通信装置1において光送受部11の発光を制御することにより空間中を光によって送信される。この光通信装置1の光送受部11から放出された光を、それぞれの照明器具2の光送受部22で受光して情報を受信する。そして、それぞれの照明器具2では、光送受部22で受光して得た情報に従って発光素子21を駆動し、変調された照明光を放射させる。この変調された照明光を端末装置3で受光し、復調することによって端末装置3に情報が届くことになる。
【0032】
逆に端末装置3の情報は、端末装置3の光送受部31から変調光が発光され、それを照明器具2の受光素子23で受光して情報を受信し、照明器具2の光送受部22で情報によって変調された光を発光して光通信装置1へ情報を送る。光通信装置1では光送受部11で照明器具2からの変調光を受光して電気信号に変換し、ネットワークへと送信する。これによって、端末装置3からの情報をネットワークへと送出することができる。
【0033】
図2は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態を示す概念図、図3は、同じく照明器具の一例を示す平面図である。図中の符号は図1と同様であり、重複する説明を省略する。2−1〜4は照明器具、41はソケット、42は棒状照明光源である。上述の第1の実施の形態では、照明器具2がそれぞれ光通信装置1からの変調光を受光する例を示したが、この第2の実施の形態では、照明器具2−1〜4間で情報の受け渡しを行う例を示している。また、照明器具2−1〜4として、図1に示した例とは異なり、一般に利用されている直管の蛍光灯と同様の形状に発光素子21を配列した例を示している。なお、照明器具2−1〜4は同様の照明器具であり、区別しないときは照明器具2として説明する。
【0034】
この第2の実施の形態では、図3に示すように照明器具2の四方に光送受部22を配しており、光送受部22は照明器具2間での通信も行う。また、複数の照明器具2のうち、いずれか1ないし複数の照明器具2の光送受部22のみが光通信装置1との通信を行い、光通信装置1と直接通信を行わない照明器具2は他の照明器具2との通信によって情報の受け渡しを行う。
【0035】
図2に示した例では照明器具2−1が光通信装置1と直接通信を行っており、照明器具2−2及び照明器具2−3は照明器具2−1との通信を行うことにより、また照明器具2−4は照明器具2−2または照明器具2−3との通信を行うことによって、光通信装置1からの情報を取得し、また光通信装置1へ情報を転送する。例えば、光通信装置1からの情報は照明器具2−1に送られ、照明器具2−1に送られた情報は照明器具2−2、照明器具2−3に送られる。そして照明器具2−2または照明器具2−3から照明器具2−4へと情報が伝達される。これによって、照明器具2−1〜4に対して光通信装置1からの情報が伝達され、それぞれの照明器具2−1〜4がそれぞれ照明光によって情報を送信し、端末装置3に情報が送られる。逆に端末装置3からの変調光を照明器具2−4で受光すると、その情報が照明器具2−2または照明器具2−3に伝えられ、さらに照明器具2−2または照明器具2−3から照明器具2−1に伝達されて、照明器具2−1から光通信装置1へ情報が渡され、ネットワークへと情報が送られることになる。
【0036】
それぞれの照明器具2間の通信は、光送受部22によって空間中を光で行う。これによって、通信ケーブルや光ファイバなどを敷設せずに光通信装置1からそれぞれの照明器具2間の通信を可能にしている。また、第1の実施の形態では光通信装置1から遠い照明器具2では、光通信装置1と照明器具2との間の通信を行う光量の減衰量が大きくなることも考えられるが、この第2の実施の形態ではそれぞれの照明器具2がほぼ一定の間隔で設置されることから、照明器具2の設置位置による通信品質の低下などは発生しない。さらに、照明器具2間で通信を行って情報を伝送してゆくので、光通信装置1からの見通しエリア内にない照明器具2についても、他の照明器具2との通信によって間接的に光通信装置1との通信を行うことによって照明光通信に利用することができる。
【0037】
このように光送受部22によって照明器具2間及び照明器具2と光通信装置1との間の双方向通信を実現している。なお、放送型のように一方向の通信でよい場合には、光送受部22として発光素子または受光素子のいずれかで構成し、情報を受け渡す照明器具2間で発光素子と受光素子が対向するように設置すればよい。
【0038】
この第2の実施の形態では、図3に示したように直管の蛍光管と同様の形状の棒状照明光源42を用いた例を示している。この棒状照明光源42には、発光素子21が1ないし数列配置されており、その間に受光素子23が散在している。新たな照明器具を設置する場合には照明光源の形状は任意であり、照明光源及びデザインなどに応じて照明器具の形状などが決定される。しかし既存の照明器具を用いる場合には、直管の蛍光管と同様の形状の棒状照明光源42を用いることが望ましい。棒状照明光源42を蛍光間のソケット41に装着することによって棒状照明光源42に電力が供給され、照明を行うことができる。このとき、棒状照明光源42内に図示しない制御部を組み込んでおく。また、光送受部22は既存の照明器具の周囲に配置し、棒状照明光源42と電気的に接続すればよい。このようにして、既存の照明器具を用いて本発明の照明器具を実現することができる。既存の照明器具を用いることによって、新たな照明器具に交換する場合よりも低コストで照明光通信を実現することができる。
【0039】
もちろん、照明光源の形状は直管の蛍光管のような棒状に限らず、円管の蛍光管(サークライン)と同様の円環状などでも同様である。また後述するように電球状の照明光源であってもよい。
【0040】
図4は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第1の変形例を示す概念図である。図2に示した例では、照明器具を天井面に設置した例を示したが、例えば図4に示すように照明器具2が天井面に埋め込まれている場合もある。このような場合には、例えば図4に示すように、光送受部22を天井面よりも下部に突出させることによって、照明器具2間の光による通信を可能にすることができる。
【0041】
図5は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第2の変形例を示す概念図である。この図5に示した例も、照明器具2を天井に埋め込んで設置した例を示している。照明器具2を天井に埋め込む場合、天井裏には照明器具2を埋め込む以上のスペースが空いている。この天井裏のスペースを利用し、光送受部22を天井裏に設けて照明器具2間及び光通信装置1との通信を行うように構成することもできる。
【0042】
図6は、本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第3の変形例を示す概念図である。この図6に示した例は、照明器具2として吊下シェードを用いる場合の例を示している。吊り下げ式の場合、多くは光源として電球を用いており、本発明においても電球と同様の形状の照明光源を用いている。また、光送受部22は照明器具2の傘の裏側上部に設けている。もちろん、光送受部22を設置する位置は、他の照明器具2や光通信装置1等と通信可能な位置であれば任意である。
【0043】
例えば店舗等では各客席上に吊り下げ式の照明器具2を設ける場合が多く、そのような用途においては図6に示した構成は有用である。例えばインターネットカフェなどを開店する際に、店内にケーブルなどを敷設する必要がなく、照明器具2間及び照明器具2と光通信装置1との通信を光によって行うだけで広帯域の通信を提供することができる。
【0044】
図7、図8は、本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す概念図、図9は、同じく照明光源の一例の説明図である。図中、51は照明光源、52は隣接光源間光送受部、53は照明器具間光送受部である。上述の図3等に示した例では、既存の照明器具を用いる場合でも、照明光源とともに光送受部22を取り付ける必要がある。この第3の実施の形態では、照明光源と光送受部22を一体的に構成した例を示している。
【0045】
本発明の照明光源51は、例えば図9に示す例では、図3などと同様に直管の蛍光管と同様の棒状の形状のものを示している。照明光原51には、発光素子21及び受光素子23が設けられるとともに、内部に図示しない制御部が設けられている。また、胴部には隣接光源間光送受部52を設けており、複数の蛍光管を並設するように照明光原51を配置する場合に、隣接する照明光源51との間で通信を行うための光送受部である。なお、3本以上の照明光原51を設置する場合も想定し、胴部の両側に隣接光源間光送受部52を設けておくとよい。
【0046】
また、隣接する照明光原51以外の照明光原51や光通信装置1との通信を行うための照明器具間光送受部53が設けられている。照明器具間光送受部53は、各種の照明器具に対応するため、長さや向きなどが調節可能に構成されているとよい。なお、図9においては照明器具間光送受部53を両端部にそれぞれ設けているが、いずれか一方のみであってもよい。
【0047】
このような照明光原51を、既存の照明器具の蛍光管と交換して取り付ける。このとき、蛍光管を保持していたソケットにそのまま照明光原51を取り付けられるようにしておくとよい。これによって照明光源51の電力は照明器具のソケットから供給を受けることができる。そして照明器具間光送受部53の長さや向きを調節すれば、照明光を用いた情報の伝送が可能になる。
【0048】
図7に示した例は、図1に示した本発明の第1の実施の形態の構成に適用した場合を示している。この場合、それぞれの照明光原51に設けられている照明器具間光送受部53を光通信装置1へ向けておけばよい。この場合、照明器具間光送受部53はそれぞれの照明器具中の1本の照明光原51に設けておき、他の照明光原51については照明器具間光送受部53を設けずに隣接光源間光送受部52を用いて情報の伝送を行ってもよい。
【0049】
図8に示した例は、図2に示した本発明の第2の実施の形態の構成に適用した例を示している。この場合、ある照明光原51に設けられている照明器具間光送受部53との間で光通信装置1が通信を行い、他の照明光原51については隣接光源間光送受部52または照明器具間光送受部53によって通信を行う。少なくとも一筆書きのように通信ルートを設定しておけば、全ての照明光源51において照明光通信が可能となる。もちろん複数の通信ルートを設定しておいてもよい。
【0050】
なお、図7,図8には天井に埋め込まれた照明器具に照明光源51を取り付ける場合を示しており、このような場合には照明器具間光送受部53が図示のように下部に突出していることが有効である。同様に、照明光源51を取り付ける照明器具によっては、周囲のシェードが照明光原51よりも下部に延在している場合もある。このような場合にも、同様に照明器具間光送受部53が下部に突出していることが有効である。
【0051】
図10は、本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態を示す概念図、図11は、同じく照明光源の一例の説明図である。この第4の実施の形態では、照明光原51あるいは照明器具2に光送受部22を設けず、発光素子21及び受光素子23により代用する例を示している。ここでは図11に示したような発光素子21及び受光素子23が配された照明光源51を用い、既存の照明器具に照明光源51を取り付けることにより照明光通信システムを構築する例を示している。図9に示した照明光源51と比較して分かるように、図11に示した照明光源51の例では、隣接光源間光送受部52及び照明器具間光送受部53を設けていない。
【0052】
受光素子23は、光通信装置1の光送受部11で発光された光(可視光や赤外光など)を受光し、光通信装置1からの情報を受け取る。この受け取った情報により発光素子21の発光光を変調し、変調された照明光を放出する。これを端末装置3で受光し、復調すれば、端末装置3において情報を受け取ることができる。
【0053】
また、端末装置3から情報を送る場合も、端末装置3から発光された変調光が照明光原51の受光素子23で受光され、復調されて、端末装置3からの情報が照明光原51に届く。そして受け取った情報により発光素子21の発光光を変調し、変調された照明光を放出する。これを光通信装置1の光送受部11で受光し、復調すれば、端末装置3からの情報が光通信装置1に届くことになる。
【0054】
このように、この第4の実施の形態では、光通信装置1も端末装置3も、照明光源51に対して発光し、また照明光源51が発光する照明光を受光することになる。光通信装置1と端末装置3とが光により直接通信を行う場合に比べ、照明光の大電力を利用できるとともに、照明器具が天井などの影のできにくい場所に設置されていることから、シャドウイングの影響も軽減でき、良好な通信を実現することができる。もちろん、照明器具2への通信ケーブルや光ケーブルなどの敷設も不要である。
【0055】
なお、図10に示した例では図11のような専用の照明光源51を用いる例を示したが、例えば図1に示したような専用の照明器具を用いる場合も同様であり、照明器具2における光送受部22を設けずに構成することができる。
【0056】
図12は、本発明の照明光通信システムの第5の実施の形態を示す概念図である。図中、61は街路灯である。路上に設けられている街路灯61は、現在では水銀灯やナトリウム灯、蛍光灯などが主流であるが、LEDなどの半導体発光素子の適用も考えられる。街路灯61の照明光源として半導体発光素子が用いられた場合、照明光により様々な情報を通行中の車両や歩行者に対して送ることができる。このとき、送信すべき情報をそれぞれの街路灯61に対して伝送するために通信ケーブルや光ファイバなどを敷設することは、コストがかかってしまう。
【0057】
本発明では、街路灯61に光送受部22を設けており、上述の第2の実施の形態と同様に、街路灯61間の空間を光によって情報の受け渡しを行う。これによって、それぞれの街路灯61に対して情報を伝送し、街路灯61の照明光によって情報を送信することが可能となる。このように構成する際に、通信ケーブルや光ファイバなどを敷設することなく、それぞれの街路灯61における工事だけでよいため、経済的である。
【0058】
なお、街路灯61の間隔は上述の室内の場合よりも広くなるが、それでも高速道で30m程度であるので、十分、光による通信が可能な範囲である。また、地形や道路の構造などにより、光送受部22の向きを隣接する街路灯に向くように調整する必要があるが、通常の街路灯の間隔であればそれほど困難なことではない。さらに、霧が発生して視界を遮るといった問題も想定されるが、これも間隔が30m程度であるので、大きな問題にならない。
【0059】
ここでは屋外のネットワークの例として、路上に設けられた街路灯について、街路灯間の通信を光によって行う例を示したが、本発明の応用例はこれに限られるものではない。例えば航空機の誘導灯や、イベント会場の照明灯など、様々な用途に利用可能である。
【0060】
以上、本発明についていくつかの実施の形態及びその変形例について説明した。上述の説明では、光通信装置1からの情報を照明器具2あるいは照明光原51、街路灯61など(ここでは照明器具等と呼ぶ)に伝送したが、それぞれの照明器具等においては、受け取った情報をそのまま照明光によって送出する必要はない。例えば伝送されてくる情報のヘッダなどにアドレスやIDなどを付しておき、それを元に照明器具等が情報を取捨選択して照明光により伝送するように構成してもよい。また、照明光による情報の伝送を行わない、一種の中継器やルータとして機能する照明器具等が存在していてもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各照明器具や照明光源などが空間中を光によって通信することによって、照明光通信を行う各照明器具や照明光源等に情報を伝達するため、通信ケーブルや光ファイバの敷設工事を必要とせず、安価に照明光通信システムを構築することが可能である。この時、既存の照明器具を利用して構築することも可能であり、さらにコストを低減することができる。また、光による通信では、電灯線を利用した通信のように帯域の制限や電波輻射、雑音の重畳などの問題を生じることはなく、高い通信品質によって情報の伝達を行うことが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明光通信システムの第1の実施の形態を示す概念図である。
【図2】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態を示す概念図である。
【図3】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態における照明器具の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第1の変形例を示す概念図である。
【図5】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第2の変形例を示す概念図である。
【図6】本発明の照明光通信システムの第2の実施の形態の第3の変形例を示す概念図である。
【図7】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す概念図である。
【図8】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態を示す別の概念図である。
【図9】本発明の照明光通信システムの第3の実施の形態における照明光源の一例の説明図である。
【図10】本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態を示す概念図である。
【図11】本発明の照明光通信システムの第4の実施の形態における照明光源の一例の説明図である。
【図12】本発明の照明光通信システムの第5の実施の形態を示す概念図である。
【符号の説明】
1…光通信装置、2,2−1〜4…照明器具、3…端末装置、11,22,31…光送受部、12…通信ケーブル、21…発光素子、23…受光素子、41…ソケット、42…棒状照明光源、51…照明光源、52…隣接光源間光送受部、53…照明器具間光送受部、61…街路灯。
Claims (21)
- 照明光を発光する複数の照明手段と、前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し、前記情報に従って照明光を変調することを特徴とする照明光通信システム。
- 照明光を発光する複数の照明手段と、1ないし複数の前記照明手段に対して空間中を光により情報を送信する光通信手段を有し、1ないし複数の前記照明手段は、前記光通信手段からの光を受光して情報を取得し他の照明手段に対して空間中を光によって通信を行い前記情報を送信し、各照明手段では、前記光通信手段あるいは他の照明手段から受信した前記情報に従って照明光を変調して照明光により情報を送信することを特徴とする照明光通信システム。
- 前記照明手段は、屋内照明灯であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明光通信システム。
- 前記照明手段は、街路灯であることを特徴とする請求項2に記載の照明光通信システム。
- 前記照明手段は、前記光通信手段あるいは他の照明手段との間の空間中を光による双方向通信を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の照明光通信システム。
- 前記照明手段は、照明光を受光して情報を受信する端末装置から発光された情報による変調光を受光する受光手段を含み、前記照明手段と前記端末手段との間で光による双方向通信を行うことを特徴とする請求項5に記載の照明光通信システム。
- 前記照明手段は、半導体発光素子を照明光源として用いていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の照明光通信システム。
- 照明光を発光する1ないし複数の照明発光手段と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光手段を制御し前記照明発光手段からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とする照明装置。
- 前記光送受手段は、通信方向が異なる複数の位置に配置されており、前記制御手段は、ある前記光送受手段で受け取った情報を他の前記光送受手段から前記他の装置に対して空間中を光により送信するように制御することを特徴とする請求項8に記載の照明装置。
- 前記照明発光手段は、室内を照明するものであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の照明装置。
- 前記照明発光手段は、路上を照明するものであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の照明装置。
- 前記光送受手段は、前記他の装置との間の空間中を光による双方向通信を行うことを特徴とする請求項8ないし請求項11のいずれか1項に記載の照明装置。
- さらに、前記照明発光手段から放出された照明光を受光して情報を受信する端末装置から発光された情報による変調光を受光する受光手段を含み、前記端末手段との間で空間中を光によって双方向通信を行うことを特徴とする請求項12に記載の照明装置。
- 前記照明発光手段は、照明光源として1ないし複数の半導体発光素子を含むことを特徴とする請求項8ないし請求項13のいずれか1項に記載の照明装置。
- 照明光を発光する1ないし複数の照明発光素子と、他の装置に設けられた発光手段との間の空間を光によって通信するための光送受手段と、前記光送受手段で受け取った情報に基づいて前記照明発光素子を制御し前記照明発光素子からの照明光を前記情報により変調して前記情報を送信させるように制御する制御手段を有することを特徴とする照明光源。
- 前記光送受手段は、通信方向が異なる複数の位置に配置されており、前記制御手段は、ある前記光送受手段で受け取った情報を他の前記光送受手段から前記他の装置に対して空間中を光により送信するように制御することを特徴とする請求項15に記載の照明光源。
- 前記光送受手段は、光の送受方向を変更可能に構成されていることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の照明光源。
- 前記光送受手段は、当該照明光源が複数配列されている場合に隣接する他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものと、他の照明装置に取り付けられた他の照明光源との間の空間を光により通信するためのものとが設けられていることを特徴とする請求項15ないし請求項17のいずれか1項に記載の照明光源。
- 前記光送受手段は、前記他の装置との間の空間中を光による双方向通信を行うことを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれか1項に記載の照明光源。
- さらに、前記照明発光素子から放出された照明光を受光して情報を受信する端末装置から発光された情報による変調光を受光する受光手段を含み、前記端末手段との間で空間中を光によって双方向通信を行うことを特徴とする請求項19に記載の照明光源。
- 前記照明発光素子は、1ないし複数の半導体発光素子であることを特徴とする請求項15ないし請求項20のいずれか1項に記載の照明光源。
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