JP2004296683A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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昭彦 蝦名
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Abstract

【課題】不揮発性記憶装置および絶縁ゲート型の高耐圧トランジスタを含む半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置は、不揮発性記憶装置100と、絶縁ゲート型の高耐圧トランジスタ300とが同一の半導体層10上に形成されている。不揮発性記憶装置100は、半導体層10上に設けられ、第1絶縁層22a、電荷捕捉層22b、および第2絶縁層22cからなる積層体122と、積層体122上に設けられたゲート導電層14aとを含む。高耐圧トランジスタ300は、半導体層10上に設けられ、第1絶縁層22a、電荷捕捉層22b、および第2絶縁層22cからなる第1ゲート絶縁層222と、第1ゲート絶縁層222上に設けられた第1ゲート電極14cとを含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性記憶装置および絶縁ゲート型高耐圧トランジスタを含む半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
電気的に書込および消去可能な不揮発性記憶装置は、メモリへの電力が排除されても、格納されたデータを保持することができる。
【0003】
例えば、不揮発性記憶装置のひとつのタイプとして、チャネル領域とゲート導電層との間に、酸化シリコン層−窒化シリコン層−酸化シリコン層からなる積層体が形成され、前記窒化シリコン層が電荷を捕捉するMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型もしくはSONOS(Silicon Oxide Nitride Oxide Silicon)型と呼ばれるタイプがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このようなタイプの不揮発性記憶装置メモリセルは、例えば窒化シリコンからなる誘電層内に電子が蓄積することによりデータを格納する。より多くの電子が誘電層内に蓄積するほど、誘電層上のゲート導電層の閾値が大きくなる。この閾値を判別することにより、メモリセルに格納されたデータを判別する。
【0005】
不揮発性記憶装置メモリセルへの書込および消去は、例えば、誘電層内の電荷蓄積領域内にホットキャリアを注入することにより行なわれる。この場合、ホットキャリアを発生させるためには、メモリセルに高電圧を印加する必要がある。すなわち、不揮発性記憶装置メモリセルへの書込および消去には、比較的高電圧の印加が必要とされる。近年では、不揮発性記憶装置の低電力化が進んでおり、メモリセルへの書込および消去に必要な電圧値も低くなってきてはいるが、依然として、ある程度の高電圧の印加が必要である。
【0006】
一般に、高電圧の印加には、不揮発性記憶装置の周辺回路が用いられる。この不揮発性記憶装置の周辺回路は、駆動部と、駆動部を制御する制御部とを備えている。駆動部は通常、ドレイン−ソース間耐圧(単に、「ドレイン耐圧」ともよばれる)が比較的高い高耐圧トランジスタを含んでおり、制御部は、ドレイン耐圧が比較的低い低耐圧トランジスタを含んでいる。
【0007】
一般に、高耐圧トランジスタは、不揮発性記憶装置の構造と異なる部分が多い。したがって、高耐圧トランジスタは通常、不揮発性記憶装置とは別のプロセスで製造される。例えば、高耐圧トランジスタを製造する場合、膜厚が比較的大きなゲート絶縁層を形成する工程や、パターニングによりゲート電極を形成する工程、ゲートの閾値を調整する工程、ならびにソース領域およびドレイン領域を形成するための不純物導入工程が別途必要となる。したがって、製造プロセスの工程数が多くなり、プロセスコストの増大を引き起こしていた。
【0008】
【特許文献1】
特表2001−512290号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不揮発性記憶装置および絶縁ゲート型高耐圧トランジスタを含む半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
1.半導体装置
本発明の半導体装置は、
不揮発性記憶装置と、絶縁ゲート型の高耐圧トランジスタとが同一の半導体層上に形成された半導体装置であって、
前記不揮発性記憶装置は、
前記半導体層上に設けられ、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層からなる積層体と、
前記積層体上に設けられたゲート導電層と、
を含み、
前記高耐圧トランジスタは、
前記半導体層上に設けられ、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層からなる第1ゲート絶縁層と、
前記第1ゲート絶縁層上に設けられた第1ゲート電極と、
を含む。
【0011】
上記半導体装置によれば、前記高耐圧トランジスタが、前記記半導体層上に設けられ、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層からなる第1ゲート絶縁層を含むことにより、耐圧性に優れた高耐圧トランジスタにすることができる。
【0012】
ここで、上記半導体装置において、前記高耐圧トランジスタは、前記不揮発性記憶装置の周辺回路に含まれていることができる。
【0013】
また、ここで、上記半導体装置において、さらに、絶縁ゲート型低耐圧トランジスタを含み、前記低耐圧トランジスタは、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層と、前記第2ゲート絶縁層上に設けられた第2ゲート電極と、を含むことができる。
【0014】
また、ここで、上記半導体装置において、前記第1および第2絶縁層は、酸化シリコンからなり、前記電荷捕捉層は、窒化シリコンからなることができる。この構成によれば、前記第1ゲート絶縁層はONO膜からなるため、酸化シリコンのみからなる一般的なゲート絶縁層と比較して、膜厚が薄く、かつ十分な耐圧性を有する。
【0015】
また、ここで、上記半導体装置において、前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の一方の端部近傍に設けられた第1導電型の第1不純物領域を含み、前記第1不純物領域を、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の他方の端部近傍よりも第1導電型不純物の濃度を高くすることができる。この構成によれば、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の一方の端部近傍に設けられた不純物領域(前記第1不純物領域)を主として、不揮発性記憶装置の書込みに関与させることができる。
【0016】
この場合、前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の他方の端部近傍に設けられた第1導電型の第2不純物領域を含み、前記第1および第2不純物領域は、前記ゲート導電層を挟むように配置され、前記第1不純物領域を、前記第2不純物領域よりも第1導電型不純物の濃度を高くすることができる。この構成によれば、前記第1不純物領域と前記半導体層との濃度勾配は、前記第2不純物領域と前記半導体層との濃度勾配よりも大きくなっている。その結果、前記第1不純物領域および前記第2不純物領域に同程度のバイアスがかかった場合でも、前記第2不純物領域においてはホットキャリアの発生が抑えられるため、前記第1不純物領域側においてのみ、前記電荷捕捉層へのホットキャリアの注入が生じることになる。これにより、前記電荷捕捉層のうち前記第1不純物領域近傍の領域にのみ、ホットキャリアを導入することができる。
【0017】
また、この場合、前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の下部の領域に形成されるチャネル領域と、前記チャネル領域により近い側で前記第1不純物領域と隣り合う第2導電型の第3不純物領域と、を含むことができる。この構成によれば、前記第1不純物領域と前記第3不純物領域との間の濃度勾配をより大きくすることができる。これにより、前記電荷捕捉層のうち前記第1不純物領域近傍の領域へのホットキャリアの注入を促進させることができる。
【0018】
また、ここで、上記半導体装置において、前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層を挟むように設けられた第1導電型の2つの不純物領域を含み、前記2つの不純物領域の第1導電型不純物濃度をほぼ等しくすることができる。
【0019】
2.半導体装置の製造方法
本発明の半導体装置の製造方法は、不揮発性記憶装置を含むメモリ領域と、高耐圧トランジスタを含む周辺回路領域とを含む半導体装置の製造方法であって、半導体層の上方に、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層の積層体を形成し、
前記積層体の上方に、導電層を形成し、
前記導電層をパターニングして、前記メモリ領域にゲート導電層を、前記周辺回路領域に第1ゲート電極をそれぞれ形成すること、
を含む。
【0020】
上記半導体装置の製造方法によれば、前記メモリセルと、前記高耐圧トランジスタとを、同一の製造工程中で形成することができるため、製造プロセスの簡略化を図ることができる。その結果、製造プロセスの低コスト化を図ることができる。
【0021】
また、本発明の別の半導体装置の製造方法は、不揮発性記憶装置を含むメモリ領域と、高耐圧トランジスタおよび低耐圧トランジスタを含む周辺回路領域とを含む半導体装置の製造方法であって、
半導体層の上方に、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層の積層体を形成し、
前記周辺回路領域のうち、少なくとも前記低耐圧トランジスタのゲート電極を形成する領域において、前記積層体を除去した後、前記低耐圧トランジスタのゲート絶縁層を形成し、
前記積層体および前記ゲート絶縁層の上方に、導電層を形成し、
前記導電層をパターニングして、前記メモリ領域にゲート導電層を、前記周辺回路領域に前記高耐圧トランジスタのゲート電極および前記低耐圧トランジスタのゲート電極をそれぞれ形成すること、
を含む。
【0022】
上記半導体装置の製造方法によれば、前記メモリセルと、前記高耐圧トランジスタと、前記低耐圧トランジスタとを、同一の製造工程中で形成することができるため、製造プロセスの簡略化を図ることができる。その結果、製造プロセスの低コスト化を図ることができる。
【0023】
特に、前記高耐圧トランジスタの前記第1ゲート絶縁層は、前記メモリセルの積層体と同じ工程にて形成することができる。したがって、前記第1ゲート絶縁層を簡便な方法にて形成することができ、より簡便な方法にて前記高耐圧トランジスタを製造することができる。
【0024】
ここで、上記半導体装置において、前記第1および第2絶縁層は、酸化シリコンからなり、前記電荷捕捉層は、窒化シリコンからなることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
1.半導体装置の構造
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体装置を模式的に示す断面図である。
【0026】
図1に示す半導体装置は、メモリ領域1000および周辺回路領域2000を含む。メモリセル領域1000は、複数のメモリセル100を含み、周辺回路領域2000は、絶縁ゲート型の高耐圧トランジスタ300および低耐圧トランジスタ200を含む。このメモリセル100と、高耐圧トランジスタ300と、低耐圧トランジスタ200とは、同一の半導体層10上に形成されている。
【0027】
[メモリセル領域]
メモリセル領域1000には、複数のメモリセル100が配置されている。図13に、図1に示すメモリセル100からなるメモリセルアレイの等価回路を示す。なお、図1に示す2つのメモリセル100は、図13に示す領域Aを模式的に示している。
【0028】
単一のメモリセル100は、1つのゲート導電層14aと、積層体122と、第1不純物領域18とを含む。ゲート導電層14aは、半導体層10の上に積層体122を介して形成されている。ゲート導電層14aは、例えばドープトポリシリコンからなる。また、ゲート導電層14の両側壁には、サイドウォール絶縁層15を設けることができる。サイドウォール絶縁層15は、例えば酸化シリコンや窒化シリコンからなる。本実施の形態では、サイドウォール絶縁層15が酸化シリコンからなる場合について説明する。
【0029】
積層体122は、第1絶縁層22a、電荷捕捉層22bおよび第2絶縁層22cを順に堆積させることにより形成される。第1絶縁層22aは、チャネル領域と電荷蓄積領域との間に電位障壁(potential barrier)を形成する。電荷捕捉層22bは、キャリア(たとえば電子)をトラップする電荷蓄積領域を含む。第2絶縁層22cは、ゲート導電層14aと電荷蓄積領域との間に電位障壁(potential barrier)を形成する。
【0030】
電荷捕捉層22bは例えば、窒化シリコン、酸化シリコンや窒化シリコン等の絶縁層にタングステン等の金属を分散させた層、またはポリシリコンの島が埋め込まれた酸化シリコン層からなることができる。
【0031】
本実施の形態においては、積層体122はONO(Oxide−Nitride−Oxide)膜からなる場合について示す。すなわち、第1および第2絶縁層22a,22cが酸化シリコンからなり、電荷捕捉層22bが窒化シリコンからなる。
【0032】
第1不純物領域18は、図1に示すように、半導体層10のうちゲート導電層14aの一方の端部近傍に設けられている。また、第2不純物領域19は、半導体層10のうちゲート導電層14aの他方の端部近傍に設けられている。したがって、第1および第2不純物領域18,19は、図1に示すように、ゲート導電層14aを挟むように配置されている。
【0033】
半導体層10において第1および第2不純物領域18,19に挟まれた領域であって、ゲート導電層14aの下部の領域にチャネル領域が形成される。
【0034】
第1および第2不純物領域18,19はともに、同一の導電型(第1導電型)の不純物が導入されている。本実施の形態では、第1導電型がN型であり、第2導電型がP型である場合について説明するが、これらの導電型を逆にすることもできる。
【0035】
第1不純物領域18のN型不純物の濃度は、第2不純物領域19のN型不純物濃度よりも大きい。このように、第1不純物領域18よりもN型不純物の濃度が低い第2不純物領域19が、半導体層10のうちゲート導電層14aの他方の端部近傍に設けられていることにより、第1不純物領域18は、半導体層10のうちゲート導電層14aの他方の端部近傍よりも、N型不純物の濃度が高くなっている。
【0036】
この構成によれば、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域においてのみ、ホットキャリアを導入させることができる。すなわち、半導体層10のうちゲート導電層14aの一方の端部近傍に設けられた不純物領域(第1不純物領域18)を主として、メモリセル100の書込みに関与させることができる。
【0037】
具体的には、第1不純物領域18は、第2不純物領域19よりも、少なくとも数倍(例えば3〜4倍)以上のN型不純物濃度を有することが望ましく、10倍以上であることがより望ましい。
【0038】
このように、本実施の形態のメモリセル100においては、ゲート導電層14aの一方の端部近傍に第1不純物領域18が形成され、ゲート導電層14aの他方の端部近傍に、第1不純物領域18と比較してN型不純物の濃度が小さい第2不純物領域19が形成されている。このため、電荷捕捉層22bのうちゲート導電層14aの一方の端部近傍においてのみ電荷を蓄積させることができる。一方、電荷捕捉層22bのうちゲート導電層14aの他方の端部近傍は、電荷蓄積領域として機能しない。これにより、本実施の形態のメモリセル100は、短チャネル効果が発生しにくいため、ゲート長をより小さくすることができる。その結果、メモリセルの小型化を図ることができる。
【0039】
また、図1に示すように、P型の半導体基板からなる半導体層10において、チャネル領域により近い側で第1不純物領域18と隣り合う領域に、第3不純物領域17が形成されている。この第3不純物領域17には、第1不純物領域18とは異なる導電型(第2導電型;P型)の不純物が導入されている。ここで、第3不純物領域17は、図1に示すように、第1不純物領域18よりも、チャネル領域の中央部により近い位置まで配置されていることが望ましい。なお、第3不純物領域17を設けなくても、第1不純物領域18のN型不純物濃度が十分高く、第1不純物領域18とチャネル領域との濃度勾配が十分大きいのであれば、メモリセル100への書込み時に、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域にホットキャリアを注入することができる。
【0040】
第3不純物領域17が、チャネル領域により近い側で第1不純物領域18と隣り合っていることにより、第1不純物領域18と第3不純物領域17との間の濃度勾配をより大きくすることができる。これにより、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域へのホットキャリアの注入をより促進させることができる。
【0041】
例えば、半導体層10のP型不純物の濃度が低い場合でも、この第3不純物領域17が第1不純物領域18と隣り合って配置されていることにより、第1不純物領域18と第3不純物領域17との間の濃度勾配を大きくすることができ、ホットキャリアを効率的に発生させることができる。
【0042】
また、第1および第2不純物領域18,19はそれぞれ、N型の不純物領域16と隣り合っている。すなわち、不純物領域16は、図1に示すように、1つのメモリセル100において、第1および第2不純物領域18,19よりもゲート導電層14aから離れた位置に設けられている。また、この不純物領域16は、第1および第2不純物領域18,19と隣り合っている。
【0043】
また、この不純物領域16におけるN型不純物の濃度は、第2不純物領域19におけるN型不純物の濃度よりも高くなるように形成されている。すなわち、メモリセル100では、第2不純物領域19と不純物領域16とから、LDD(Lightly doped drain)構造が構成されている。
【0044】
また、図1に示すように、隣り合うメモリセル100の第1不純物領域18,18および第2不純物領域19,19は、不純物領域16を介して接続されている。
【0045】
[周辺回路領域]
図1に示すように、周辺回路領域2000に設けられた高耐圧トランジスタ200,300は、絶縁ゲート型の電界効果トランジスタ(以下、「MOSトランジスタ」という)である。
【0046】
周辺回路領域2000には、例えばメモリセル100の周辺回路(図示せず)が含まれている。この不揮発性記憶装置の周辺回路は、メモリセル100に印加する電圧を制御する機能を有し、駆動部と、駆動部を制御する制御部とを含む。
【0047】
駆動部は、高耐圧トランジスタ300を含む。また、制御部は、低耐圧トランジスタ200を含む。なお、制御部以外の周辺回路領域2000においても、低耐圧トランジスタ200を設けることができる。また、高耐圧トランジスタ300は、例えば5ボルト程度以上の電源電圧で動作し、低耐圧トランジスタ200は、例えば、5ボルト程度未満の電源電圧で動作する。
【0048】
(1)高耐圧トランジスタ300
高耐圧トランジスタ300は、第1ゲート絶縁層222と、第1ゲート電極14aと、ソース/ドレイン領域52,54とを含む。
【0049】
第1ゲート絶縁層222は、半導体層10の上に設けられている。この第1ゲート絶縁層222は、メモリセル100を構成する積層体122と同じ積層構造を有する。すなわち、第1ゲート絶縁層222は、第1絶縁層22a、電荷捕捉層22b、および第2絶縁層22cからなる。本実施の形態の半導体装置においては、第1ゲート絶縁層222を構成する各層は、メモリセル100を構成する積層体122と同様に、ONO膜(酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化シリコン層)からなる場合について示す。
【0050】
第1ゲート電極14bは、第1ゲート絶縁層222を介して半導体層10上に設けられている。第1ゲート電極14bの材質は、メモリセル100を構成するゲート導電層14aと同様である。また、第1ゲート電極14aの両側壁には、サイドウォール絶縁層15が形成されている。
【0051】
また、本実施の形態においては、高耐圧トランジスタ300がNチャネルトランジスタである場合を示す。ソース/ドレイン領域52,54は、N型の不純物領域であり、ソース領域またはドレイン領域として機能する。
【0052】
本実施の形態の高耐圧トランジスタ300では、ソース/ドレイン領域52,54がLDD構造を有する。すなわち、ソース/ドレイン領域52,54はそれぞれ、N型の不純物領域19および不純物領域16からなり、不純物領域16のN型不純物の濃度は、不純物領域19のN型不純物の濃度より高い。
【0053】
なお、高耐圧トランジスタ300の第1ゲート電極14cのゲート長は特に限定されないが、要求される耐圧等に応じて適宜設定することができる。図1に示す半導体装置においては、第1ゲート電極14cのゲート長が、メモリセル100のゲート導電層14aのゲート長よりも長い場合を示している。
【0054】
(2)低耐圧トランジスタ200
低耐圧トランジスタ200は、第2ゲート電極14bと、ソース/ドレイン領域32,34とを含む。第2ゲート電極14bは、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層42を介して半導体層10上に設けられている。第2ゲート電極14bは、例えばドープトポリシリコンからなる。また、第2ゲート電極14bの両側壁には、サイドウォール絶縁層15が形成されている。
【0055】
本実施の形態においては、低耐圧トランジスタ200がNチャネルトランジスタである場合を示す。ソース/ドレイン領域32,34は、N型の不純物領域であり、ソース領域またはドレイン領域として機能する。
【0056】
本実施の形態の低耐圧トランジスタ200では、ソース/ドレイン領域32,34がLDD構造を有する。すなわち、ソース/ドレイン領域32,34はそれぞれ、N型の不純物領域19および不純物領域16、およびN型の不純物領域19および不純物領域16からなる。したがって、不純物領域16のN型不純物の濃度は、不純物領域19,19のN型不純物の濃度より高い。
【0057】
高耐圧トランジスタ300の不純物領域19,19、ならびに低耐圧トランジスタ200の不純物領域19,19は、メモリセル領域1000の第2不純物領域19と同一の工程にて形成できる。また、高耐圧トランジスタ300の不純物領域16ならびに低耐圧トランジスタ200の不純物領域16は、メモリセル領域1000の不純物領域16と同一の工程にて形成することができる。
【0058】
2.メモリセル100の動作
次に、図1に示すメモリセル100の動作について、図14を参照して説明する。
【0059】
(1)書込み
まず、書込み(プログラム)については、図14に示すゲート導電層14aのうちGw[i+1]の下部の電荷捕捉層22bに電子を注入する場合について説明する。なお、図14において、Gw[i+1]の左側に配置された不純物領域(第1不純物領域18および不純物領域16)を40とし、Gw[i+1]の右側に配置された不純物領域(第2不純物領域19および不純物領域16)を50とする。
【0060】
例えば、図14に示すゲート導電層14a(Gw[i+1])において、積層体122中の電荷捕捉層22b内に電荷が導入された場合、前記電荷は、電荷捕捉層22bにおいて、Gw[i+1]の左側すなわち第1不純物領域18により近いほうの端部近傍に捕捉される。図14に示すメモリセル100において、電荷捕捉層22b内で電荷が捕捉される領域を電荷捕捉領域22bで示す。
【0061】
書込みの場合、Gw[i+1]の左側に位置するソース線(D[i+1])は、例えば5Vのドレイン電圧にバイアスされている。一方、Gw[i+1]の右側に位置するビット線(D[i+2])は、グランド電圧にバイアスされる。また、Gw[i+1]は、ホットエレクトロンを電荷捕捉層22bに注入させるために、例えば7Vにバイアスされる。さらに、他の選択されないメモリセル100のゲートおよび不純物領域は、グランド電圧に設定される。
【0062】
(2)消去
一方、消去では、蓄積された電荷(電子)は、ホットホールの注入によって打ち消される。ホットホールは、不純物領域40の表面でB−Bトンネリングによって発生させることができる。このとき、ゲート導電層14aの電圧Vgは負電圧(例えば−3V)に、不純物領域40の電圧は5Vにバイアスされる。
【0063】
(3)読出し
また、読出しでは、ゲート導電層14aの電圧Vgおよびビット線(D[i+2])は正電圧に、ソース線(D[i+1])はグランドにバイアスされる。
【0064】
前述したように、本実施の形態のメモリセル100では、第1不純物領域18は、ゲート導電層14aの一方の端部近傍に形成され、第2不純物領域19は、他方の端部近傍に形成されている。第1不純物領域18のN型不純物の濃度は、第2不純物領域19のN型不純物の濃度より大きい。これにより、第1不純物領域18と半導体層10との濃度勾配は、第2不純物領域19と半導体層10との濃度勾配よりも大きくなっている。その結果、第1不純物領域18および第2不純物領域19に同程度のバイアスがかかった場合でも、第2不純物領域19においては、ホットキャリアの発生が抑えられるため、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18側(電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域)においてのみ、ホットキャリアの注入が生じることになる。これにより、図14に示すように、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域にのみ、ホットキャリアを導入することができる。
【0065】
また、上述したように、メモリセル100においては、電荷捕捉層22bのうち第1不純物領域18近傍の領域にのみホットキャリアが注入されることにより、セルの書込みが行なわれる。一方、第2不純物領域19は、第1不純物領域18よりもN型不純物濃度が低く設定されているため、第2不純物領域19においては、ホットキャリアの発生が抑えられる。このため、第2不純物領域19にバイアスがかかっても、電荷捕捉層22bのうち第2不純物領域19近傍の領域には、ホットキャリアが注入されることはない。これにより、ディスターブが起こりにくくなり、メモリセルアレイの構成の自由度が大きくなるという利点を有する。
【0066】
さらに、メモリセル100の第2不純物領域19において、ホットキャリアの発生が抑えられることにより、ゲート導電層14aのうち第2不純物領域19近傍での電界集中を緩和することができる。すなわち、第2不純物領域19に高電圧が印加された場合に、誤書込みの発生や特性変化を抑えることができ、かつ読出し時のストレスに対する耐久性を高めることができる。
【0067】
また、本実施の形態のメモリセル100によれば、読出しおよび書込み時に、選択ビットの反対側をオーバーライドする必要がない。これにより、チャネル領域(図1に示す第1不純物領域18および不純物領域16)が、直列の選択ゲート(図13のSL0,SL1)として機能するため、過消去の発生を防止することができる。
【0068】
さらに、本実施の形態のメモリセル100によれば、書込みおよび消去時のバイアス方向が限定される。このため、ソース線およびビット線を隣接ビットと共有していても、誤書込みおよび誤消去のリスクを低減することができる。以上により、信頼性に優れたメモリセル100を得ることができる。
【0069】
加えて、本実施の形態のメモリセル100では、1つのメモリセル内にプログラミングサイトを1つ有する。したがって、メモリセル100のオペレーションの制御がより容易である。このため、メモリセル100のオペレーションを制御するための周辺回路をより簡素化することができる。その結果、周辺回路の面積を低減することができるため、半導体装置全体の小型化を達成することができる。
【0070】
3.半導体装置の製造方法
次に、図2〜図11を参照しながら、図1に示す半導体装置の製造方法について説明する。各断面図は、図1に示す断面に対応する。図2〜図11において、図1で示す部分と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、重複する記載は省略する。
【0071】
(1)まず、半導体層10の表面に、ONO膜からなる積層体22を形成する(図2参照)。
【0072】
最初に、P型の半導体基板からなる半導体層10の表面に、酸化シリコンからなる第1絶縁層22aを熱酸化法により成膜する。ここで、第1絶縁層22aの形成に、熱酸化法のかわりにCVD法を用いてもよい。
【0073】
次に、第1絶縁層22aに対しアニール処理を施す。このアニール処理は、NHガスを含む雰囲気で行なわれる。この前処理により、酸化シリコンからなる第1絶縁層22a上に、窒化シリコンからなる電荷捕捉層22bを堆積する際に、電荷捕捉層22bが均一に堆積し易くなる。次いで、窒化シリコンからなる電荷捕捉層22bを、CVD法によって成膜する。
【0074】
次に、酸化シリコンからなる第2絶縁層22cを、CVD法で形成する。この第2絶縁層22cは、ISSG(In−situ Steam Generation)処理を用いて成膜することもできる。ISSG処理によって成膜された膜は緻密である。ISSG処理によって成膜した場合、後述するONO膜を緻密化するためのアニール処理を省略することができる。
【0075】
なお、上記工程において、電荷捕捉層22bと第2絶縁層22cとを同一の炉内で成膜することにより、出炉による界面の汚染を防止することができる。これにより、均質なONO膜を形成することができるため、安定した電気特性を有するメモリセル100および高耐圧トランジスタ300(図1参照)が得られる。また、界面の汚染を除去するための洗浄工程が不要となるため、工程数の削減を図ることができる。
【0076】
これらの各層を成膜した後、たとえばウエット酸化またはLMP酸化によるアニール処理を行い、各層を緻密化することが好ましい。以上の工程により、図2に示すように、積層体22が得られる。
【0077】
(2)次に、周辺回路領域2000のうち、少なくとも低耐圧トランジスタ200の第2ゲート電極14b(図1参照)を形成する領域において、積層体22を除去する(図3参照)。
【0078】
具体的には、積層体22の上に、レジスト層(図示せず)を形成した後、公知のフォトリソグラフィ工程によって、所定のパターンのレジスト層R1を形成する。このレジスト層R1は、少なくとも第2ゲート電極14bが形成される位置に開口部を有する。このレジスト層R1をマスクとして、積層体22をエッチングする。これにより、図3に示すように、周辺回路領域2000のうち、少なくとも低耐圧トランジスタ200の第2ゲート電極14b(図1参照)を形成する領域において、積層体22を除去する。その後、レジスト層R1を除去する。
【0079】
次いで、ロジック回路領域2000において、例えば熱酸化法によって、半導体層10の表面に、低耐圧トランジスタ200のゲート絶縁層(第2ゲート絶縁層)42を形成する(図4参照)。なお、前述の積層体22の緻密化を目的とするウエット酸化によるアニール処理の際に、酸化性雰囲気下で処理を行なうことにより、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層42を形成することもできる。
【0080】
(3)次いで、積層体22および第2ゲート絶縁層42上に、導電層14を堆積する(図4参照)。
【0081】
この導電層14は、後のパターニング工程によって、ゲート導電層14aならびに第1および第2ゲート電極14c,14bになる。この導電層14は、例えばドープトポリシリコンからなる。次いで、導電層14に含まれるN型不純物を活性化するのためのアニール処理を行なう。
【0082】
(4)次いで、導電層14をパターニングして、メモリ領域1000にゲート導電層14aを、周辺回路領域2000に第1および第2ゲート電極14c,14bをそれぞれ形成する(図5参照)。
【0083】
具体的には、レジスト層R2を形成した後、このレジスト層R2をマスクとして導電層14をパターニングする。レジスト層R2は、ゲート導電層14aならびに第1および第2ゲート電極14c,14bが形成される領域を除く領域に開口部を有する。これにより、図5に示すように、メモリ領域1000において、メモリセル100のゲート導電層14aが形成され、周辺回路領域2000において、高耐圧トランジスタ300(図1参照)の第1ゲート電極14cと、低耐圧トランジスタ200(図1参照)の第2ゲート電極14bとが形成される。
【0084】
(5)次いで、メモリセル領域1000において、半導体層10に、第3不純物領域17および第1不純物領域18を形成する(図6および図7参照)。
【0085】
まず、図6に示すように、開口部26を有するレジスト層R3を形成する。ここで、開口部26は、第1および第3不純物領域18,17を形成する領域上に設けられている。
【0086】
次いで、この開口部26に、P型不純物を導入する。これにより、図7に示すように、半導体層10に第3不純物領域17を形成する。その後、開口部26に、N型不純物を導入する。その後、レジスト層R3を除去する。これにより、図7に示すように、半導体層10において、第3不純物領域17と隣り合う第1不純物領域18を形成する。ここで、第3不純物領域17は、第1不純物領域18よりも、チャネル領域の中央部により近い位置まで配置されていることが望ましい。
【0087】
(6)次いで、半導体層10に、第2不純物領域19を形成する(図8および図9参照)。
【0088】
まず、図8に示すように、レジスト層R4を形成する。レジスト層R4は、少なくとも第1および第3不純物領域18,17を覆っている。次いで、このレジスト層R4をマスクとして、N型の不純物23を導入する。その後、レジスト層R4を除去する。これにより、図8に示すように、メモリ領域1000および周辺回路領域2000において、半導体層10に第2不純物領域19を形成する。
【0089】
ここで、第2不純物領域19は、低耐圧トランジスタ200のソース/ドレイン領域32,34の低濃度不純物領域ならびに高耐圧トランジスタ300のソース/ドレイン領域52,54の低濃度不純物領域として機能する。
【0090】
メモリ領域1000においては、図10に示すように、第1不純物領域18および第2不純物領域19は、ゲート導電層14aを挟むように配置される。また、周辺回路領域2000においては、ゲート電極14b,14cをそれぞれ挟むように2つの第2不純物領域19,19が配置される。周辺回路領域2000において、ゲート電極14bを挟むように配置された第2不純物領域19は、低耐圧トランジスタ200のソース/ドレイン領域32,34の低濃度不純物領域として機能する。また、ゲート電極14cを挟むように配置された第2不純物領域19は、高耐圧トランジスタ300のソース/ドレイン領域52,54の低濃度不純物領域として機能する。
【0091】
(7)次いで、ゲート導電層14aならびに第1および第2ゲート電極14c,14bの両側壁に、サイドウォール絶縁層15を形成する(図10および図11参照)。
【0092】
まず、図10に示すように、サイドウォール絶縁層15を形成するための絶縁層15aを全面に形成する。次いで、図11に示すように、この絶縁層15aを異方性エッチングする。これにより、ゲート導電層14aならびに第1および第2ゲート電極14c,14bの両側壁に、サイドウォール絶縁層15が形成される。
【0093】
また、この工程において、図11に示すように、メモリセル領域1000において、ゲート導電層14aの下に、第1絶縁層22a,電荷捕捉層22bおよび第2絶縁層22cからなる積層体122が形成される。同様に、周辺回路領域2000において、第1ゲート電極14cの下に、第1絶縁層22a,電荷捕捉層22bおよび第2絶縁層22cからなる第1ゲート絶縁層222が形成される。
【0094】
(8)次いで、メモリ領域1000に不純物領域16を、周辺回路領域2000に不純物領域16を形成する(図1参照)。この不純物領域16は、具体的には、N型不純物を半導体層10に導入することにより形成される。この不純物領域16のN型不純物の濃度は、第2不純物領域19のN型不純物の濃度よりも高く設定する。
【0095】
また、この不純物領域16は、図1に示すように、半導体層10のうち、ゲート導電層14a、第1および第2ゲート電極14c,14bならびにサイドウォール絶縁層15が上部に形成されている領域には形成されない。また、メモリセル領域1000において、隣り合うメモリセル100では、この不純物領域16は連続している。
【0096】
さらに、周辺回路領域2000においては、不純物領域16が形成されることにより、高耐圧トランジスタ300のソース/ドレイン領域として、ともに不純物領域19および不純物領域16からなるLDD構造のソース/ドレイン領域52,54が得られる。また、不純物領域16が形成されることにより、低耐圧トランジスタ200のソース/ドレイン領域として、ともに不純物領域19および不純物領域16からなるLDD構造のソース/ドレイン領域32,34が得られる。
【0097】
以上の工程により、メモリセル100を含むメモリ領域1000と、高耐圧トランジスタ300および低耐圧トランジスタ200を含む周辺回路領域2000とを含む半導体装置が得られる。
【0098】
4.変形例
次に、本実施の形態の半導体装置の一変形例について説明する。図12は、図1に示す半導体装置の一変形例を模式的に示す断面図である。
【0099】
図12に示す半導体装置は、図1に示す半導体装置の不揮発性記憶装置100のかわりに、不揮発性記憶装置(メモリセル)110を含む。周辺回路領域2000の構造は、図1に示す半導体装置と同様である。図12に示す半導体装置において、図1に示す半導体装置に含まれる構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0100】
図12に示すように、メモリセル110は、半導体層10に、第1導電型(N型)の不純物領域28が形成されている点で、第1〜第3不純物領域18,19,17を含むメモリセル100(図1参照)と異なる構造を有する。不純物領域28は、ゲート導電層14aを挟んで対称に配置されている。
【0101】
ゲート導電層14aを挟んで対称に配置された2つの不純物領域28,28は、ほぼ等しいN型不純物濃度を有する。
【0102】
本変形例の半導体装置によれば、図12に示すように、ゲート導電層14aおよび不純物領域28,28を有するメモリセル110と、第1ゲート電極14cおよび第1ゲート絶縁層222を含む高耐圧トランジスタ300と、第2ゲート電極14bおよび第2ゲート絶縁層を含む低耐圧トランジスタ200とを、同一の半導体層10に形成することができる。
【0103】
5.利点
本実施の形態の半導体装置およびその製造方法によれば、以下の利点を有する。
【0104】
第1に、本実施の形態の半導体装置によれば、高耐圧トランジスタ300が第1ゲート絶縁層222からなり、この第1ゲート絶縁層222は、第1絶縁層22a、電荷蓄積層22bおよび第2絶縁層22cからなる。この構成によれば、耐圧性に優れた高耐圧トランジスタ300にすることができる。
【0105】
本実施の形態においては、第1ゲート絶縁層222はONO膜からなるため、酸化シリコンのみからなる一般的なゲート絶縁層と比較して、耐圧性が非常に優れている。具体的には、第1ゲート絶縁層222はONO膜からなるため、酸化シリコンのみからなる一般的なゲート絶縁層よりも膜厚を薄くしても、十分な耐圧性を有する。したがって、本実施の形態によれば、より簡便な方法で、耐圧性に優れたゲート絶縁層を形成することができる。
【0106】
第2に、より簡便な方法にて高耐圧トランジスタ300を製造することができる。一般に、高耐圧トランジスタのゲート絶縁層は高電圧に耐え得るように、膜厚を大きくする必要がある。また、酸化シリコンからなるゲート絶縁層は、通常、熱酸化法により形成される。しかしながら、熱酸化法によって、酸化シリコンからなるゲート絶縁層を厚く形成するには長時間を要する。
【0107】
これに対して、本実施の形態によれば、高耐圧トランジスタ300の第1ゲート絶縁層222は、メモリセル100の積層体と同じ工程にて形成することができる。これにより、第1ゲート絶縁層222を簡便な方法にて形成することができる。その結果、より簡便に高耐圧トランジスタ300を製造することができる。
【0108】
第3に、本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、メモリセル領域1000に形成されるメモリセル100と、周辺回路領域2000に形成される高耐圧トランジスタ300および低耐圧トランジスタ200とを、同一の製造工程中で形成することができる。すなわち、メモリセル100および低耐圧トランジスタ200の製造プロセスとは別に、高耐圧トランジスタ300を製造するためのプロセスを別途行なう必要がない。これにより、製造プロセスの簡略化を図ることができるため、製造プロセスの低コスト化が達成可能である。
【0109】
例えば、メモリセル100のゲート導電層14aと、高耐圧トランジスタ300の第1ゲート電極14cと、低耐圧トランジスタ200の第2ゲート電極14bとを同じパターニング工程にて形成することができる。また、メモリセル100の第2不純物領域19と、高耐圧トランジスタ300の不純物領域19,19と、低耐圧トランジスタ200の不純物領域19,19とを、同一の工程にて形成することができる。
【0110】
以上、本発明の一実施の形態について述べたが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の態様をとりうる。たとえば、上記実施の形態では、半導体層10としてバルク状の半導体基板を用いたが、SOI基板の半導体層を用いてもよい。また、上記実施の形態では、不純物領域16上に第1絶縁層22aが形成されている例(図1参照)について示したが、あるいは、不純物領域16上の第1絶縁層22aを除去した後、チタンやコバルト等の金属を含むシリサイド層(図示せず)を半導体層10の表面に形成してもよい。また、ゲート導電層14aならびに第1および第2ゲート電極14c,14bの上面にも、図示しないシリサイド層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の半導体装置を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図3】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図4】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図5】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図6】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図7】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図8】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図9】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図10】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図11】図1に示す半導体装置の一製造工程を模式的に示す断面図である。
【図12】図1に示す半導体装置の一変形例を模式的に示す断面図である。
【図13】図1に示すメモリセルを含むメモリセルアレイの等価回路を模式的に示す図である。
【図14】図1に示すメモリセルを模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 半導体層、 14 導電層、 14a ゲート導電層、 14b 第2ゲート電極、 14c 第1ゲート電極、 15 サイドウォール絶縁層、 15a 絶縁層、 16 不純物領域、 17 第3不純物領域、 18 第1不純物領域、 19 第2不純物領域、 22,122 積層体、 22a 第1絶縁層、 22b 電荷捕捉層、 22c 第2絶縁層、 23 不純物、 26開口部、 32,34,52,54 ソース/ドレイン領域、 40,50 不純物領域、 42 第2ゲート絶縁層、 100 メモリセル(不揮発性記憶装置)、 200 絶縁ゲート型低耐圧トランジスタ、 222 第1ゲート絶縁層、 300 絶縁ゲート型高耐圧トランジスタ、 Bl0〜BL4 ビット線、 R1〜R4 レジスト層、 SL0,Sl1 選択ワード線、 WL1〜WL4 ワード線

Claims (11)

  1. 不揮発性記憶装置と、絶縁ゲート型の高耐圧トランジスタとが同一の半導体層上に形成された半導体装置であって、
    前記不揮発性記憶装置は、
    前記半導体層上に設けられ、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層からなる積層体と、
    前記積層体上に設けられたゲート導電層と、
    を含み、
    前記高耐圧トランジスタは、
    前記半導体層上に設けられ、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層からなる第1ゲート絶縁層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に設けられた第1ゲート電極と、
    を含む、半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記高耐圧トランジスタは、前記不揮発性記憶装置の周辺回路に含まれている、半導体装置。
  3. 請求項1または2において、
    さらに、絶縁ゲート型低耐圧トランジスタを含み、
    前記低耐圧トランジスタは、
    酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層と、
    前記第2ゲート絶縁層上に設けられた第2ゲート電極と、
    を含む、半導体装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記第1および第2絶縁層は、酸化シリコンからなり、
    前記電荷捕捉層は、窒化シリコンからなる、半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の一方の端部近傍に設けられた第1導電型の第1不純物領域を含み、
    前記第1不純物領域は、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の他方の端部近傍よりも第1導電型不純物の濃度が高い、半導体装置。
  6. 請求項5において、
    前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の他方の端部近傍に設けられた第1導電型の第2不純物領域を含み、
    前記第1および第2不純物領域は、前記ゲート導電層を挟むように配置され、
    前記第1不純物領域は、前記第2不純物領域よりも第1導電型不純物の濃度が高い、半導体装置。
  7. 請求項5または6において、
    前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層の下部の領域に形成されるチャネル領域と、
    前記チャネル領域により近い側で前記第1不純物領域と隣り合う第2導電型の第3不純物領域と、を含む、半導体装置。
  8. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記不揮発性記憶装置はさらに、前記半導体層のうち前記ゲート導電層を挟むように設けられた第1導電型の2つの不純物領域を含み、
    前記2つの不純物領域の第1導電型不純物濃度はほぼ等しい、半導体装置。
  9. 不揮発性記憶装置を含むメモリ領域と、高耐圧トランジスタを含む周辺回路領域とを含む半導体装置の製造方法であって、
    半導体層の上方に、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層の積層体を形成し、
    前記積層体の上方に、導電層を形成し、
    前記導電層をパターニングして、前記メモリ領域にゲート導電層を、前記周辺回路領域に第1ゲート電極をそれぞれ形成すること、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  10. 不揮発性記憶装置を含むメモリ領域と、高耐圧トランジスタおよび低耐圧トランジスタを含む周辺回路領域とを含む半導体装置の製造方法であって、
    半導体層の上方に、第1絶縁層、電荷捕捉層、および第2絶縁層の積層体を形成し、
    前記周辺回路領域のうち、少なくとも前記低耐圧トランジスタのゲート電極を形成する領域において、前記積層体を除去した後、前記低耐圧トランジスタのゲート絶縁層を形成し、
    前記積層体および前記ゲート絶縁層の上方に、導電層を形成し、
    前記導電層をパターニングして、前記メモリ領域にゲート導電層を、前記周辺回路領域に前記高耐圧トランジスタのゲート電極および前記低耐圧トランジスタのゲート電極をそれぞれ形成すること、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  11. 請求項9または10において、
    前記第1および第2絶縁層は、酸化シリコンからなり、
    前記電荷捕捉層は、窒化シリコンからなる、半導体装置の製造方法。
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