JP2004296272A - 電池製造装置および電池製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作用物質の充填量を高精度で自動的に管理し、また、作用物質の充填量の調整を自動的に行うことができる電池製造装置および電池製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】作用物質充填前のキャリア11は、第1の計量器6によって重量が測定され、測定されたキャリア11の重量の情報は、制御部13に出力される。そして、作用物質充填機8によって、作用物質が充填されたキャリア11の重量を第2の計量器7によって測定し、その情報は、制御部13に出力される。制御部13では、第1の計量器6および第2の計量器7からの情報に基づいて、常時、キャリア11に充填される作用物質の重量を検知し、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填機8に補正信号を出力して、作用物質の充填重量を常時自動的に調整している。
【選択図】 図1
【解決手段】作用物質充填前のキャリア11は、第1の計量器6によって重量が測定され、測定されたキャリア11の重量の情報は、制御部13に出力される。そして、作用物質充填機8によって、作用物質が充填されたキャリア11の重量を第2の計量器7によって測定し、その情報は、制御部13に出力される。制御部13では、第1の計量器6および第2の計量器7からの情報に基づいて、常時、キャリア11に充填される作用物質の重量を検知し、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填機8に補正信号を出力して、作用物質の充填重量を常時自動的に調整している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲル状の作用物質をを精度よく充填することができ、さらに、充填量の経時変化や異常などを検知することができる電池製造装置および電池製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に示す円筒型のアルカリ蓄電池200は、一般的に、次のような手順で製造される。
【0003】
正極端子を兼ねる有底円筒形の金属製外装缶201内に、円筒形に成形された正極作用物質202を配設し、この正極作用物質202の内側に有底円筒形のセパレータ203を配設する。そして、セパレータ203の内部に、所定量のゲル状の負極作用物質204を充填し、さらに、負極作用物質204中に、一端部を突出させて負極集電棒205を挿設する。
【0004】
次に、負極集電棒205の他端部側に絶縁ガスケット206およびリング状の金属板207を挿通する。また、負極集電棒205の他端部に接して負極端子兼用の金属封口板208が配設される。続いて、金属製外装缶201の開口端部を折り曲げ、金属封口板208と金属製外装缶201との間を電気的に絶縁するとともに、気密封止する。
【0005】
上述したアルカリ蓄電池200の製造工程において、例えば、ゲル状の負極作用物質204をセパレータ203の内部に充填する際、その充填量にバラツキがあると、電池容量などの電池性能に影響を及ぼすことがある。
【0006】
そこで、従来の電池用の作用物質充填装置では、セパレータ203の内部に作用物質が充填される前のキャリアを、抜き取り的に搬送ラインから外し、計量器でその重量を測定して、再度、搬送ラインに戻していた。ここで、キャリアは、負極側が開口された金属製外装缶201と、金属製外装缶201を離脱可能に支持する支持冶具で構成される。そして、作用物質が充填される前に重量が測定されたキャリアについて、作用物質が充填された後の重量を測定し、作用物質の充填前後の重量を比較することで、作用物質充填装置による作用物質の充填重量を検知していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−144325号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の電池用の作用物質充填装置では、抜き取り的に作用物質の充填重量の検知が行われるため、搬送ラインを流れるすべてのキャリアについて充填重量を検知することができず、突発的な充填不良が生じたときに対応が遅れるなどの問題があった。
【0009】
また、作用物質の充填重量の異常が検知されたときには、その都度、作業者がその調整を行っていた。また、作業者は、定期的に作用物質の充填量を管理しなければならず、作業者の負担が大きく、作業効率を向上させることが難しいという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、作用物質の充填量を高精度で自動的に管理し、また、作用物質の充填重量の調整を自動的に行うことができ、作用物質の充填重量の均一化を図ることができる電池製造装置および電池製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電池製造装置は、電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアが一列になって搬送されるキャリア搬送路と、前記キャリア搬送路に前記キャリアを1個ずつ間欠的に押し込む押し込み手段と、前記キャリア搬送路に、間隔を置いて配設され、前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1および第2のキャリア重量測定部と、前記第1および第2のキャリア重量測定部間に配設されて、前記キャリアに搭載された金属缶内に一定量の作用物質を充填する作用物質充填手段と、前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填手段の作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
この電池製造装置によれば、キャリア搬送路を移動するすべてのキャリアについて、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0013】
また、作用物質充填重量補正手段によって、常時、キャリアに搭載された金属缶に充填された作用物質の重量を検知しているので、例えば、適正重量である目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、作用物質充填重量補正手段によって、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填重量補正手段から作用物質充填手段に補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。
【0014】
本発明の電池製造方法は、電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアをキャリア搬送路に1個ずつ間欠的に押し込む押し込みステップと、前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1のキャリア重量測定ステップと、前記第1のキャリア重量測定ステップにおいて重量が測定された前記キャリアに搭載された金属缶内に、一定量の作用物質を充填する作用物質充填ステップと、前記作用物質が充填された前記キャリアの重量を測定する第2のキャリア重量測定ステップと、前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填ステップにおける作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正ステップとを具備することを特徴とする。
【0015】
この電池製造方法によれば、キャリア搬送路を移動するすべてのキャリアについて、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0016】
また、作用物質充填重量補正ステップにおいて、常時、キャリアに搭載された金属缶に充填された作用物質の重量を検知しているので、例えば、適正重量である目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、作用物質充填重量補正ステップにおいて、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填重量補正ステップにおいて、作用物質充填ステップで充填される作用物質の充填重量を補正する補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の概要を図1乃至7を参照して説明する。
図1は、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す上面図、図2は、キャリア11を押圧して、充填用搬送路3に押し込む押し込み機構部5aの一例を示す上面図である。図3は、充填用搬送路3に押し込まれるキャリア11の断面図を示す。また、図4は、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す側面図、図5は、計量器付近の要部を示す側面図、図7は、作用物質充填機8における充填過程におけるキャリア11の移動状態を示す図である。
【0019】
図1に示すように、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1は、主搬送路2、充填用搬送路3、不良品搬送路4、押し込み機構部5a、5b、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8、制御部13によって主に構成されている。
【0020】
主搬送路2は、キャリア11を一列に整列させて搬送するものであり、側壁部2aと底部2bで主に構成されている。キャリア11は、側壁部2aによって側壁部2a方向の移動が抑制されながら、押し込み機構部などによって押圧されることにより、底部2bと摺接しながら搬送される。ここで、キャリア11と側壁部2aの接触面およびキャリア11と底部2bの接触面における摩擦抵抗は小さいことが好ましい。
【0021】
ここで、キャリア11は、図3に示すように、負極側が開口された金属製外装缶10と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9で構成される。また、主搬送路2において搬送されるキャリア11は、負極作用物質を充填する前段階の状態であり、金属製外装缶10内には、正極作用物質10aおよびセパレータ10bが配設されている。
【0022】
充填用搬送路3は、キャリア11を一列に整列させて、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8に対応させて搬送するものであり、側壁部3aと底部3bで主に構成されている。また、充填用搬送路3は、主搬送路2にほぼ垂直に交わるように、かつ、充填用搬送路3の底部3bと主搬送路2の底部2bとがほぼ水平になるように、主搬送路2に連通させて接続されている。キャリア11は、側壁部3aによって側壁部3a方向の移動が抑制されながら、押し込み機構部5aによって押圧されることにより、底部3bと摺接しながら搬送される。ここで、キャリア11と側壁部3aの接触面およびキャリア11と底部3bの接触面における摩擦抵抗は小さいことが好ましい。
【0023】
押し込み機構部5aは、主搬送路2において搬送されるキャリア11を充填用搬送路3に押し込む動作をするものであり、例えば、押し込みシリンダなどで構成される。また、押し込み機構部5aは、充填用搬送路3と主搬送路2との連通部に設けられたシャッタ部12aに対向するように、主搬送路2の側壁部2aに設けられた開口部に設置され、キャリア11を所定の時間間隔で間欠的に押圧し、充填用搬送路3に押し込んでいる。
【0024】
ここで、シャッタ部12aは、図2に示すように、押し込み機構部5aによって、キャリア11が充填用搬送路3に押し込まれる際、充填用搬送路3の搬送方向に片開きするように、一端が充填用搬送路3の側壁部3aに接続された板状部材で構成されている。なお、シャッタ部12aは、この構成に限るものではなく、押し込み機構部5aの押し込み動作開始と共に、主搬送路2の側壁部2aに沿って動き、例えば、側壁部2aの内部に収納されるような構成にしてもよい。
【0025】
また、押し込み機構部5bは、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11の内、例えば、充填重量が設定値とかけ離れ、制御部13によって不良品と判定されたキャリア11を不良品搬送路4に押し込む動作をするものある。また、押し込み機構部5bは、充填用搬送路3と不良品搬送路4との連通部に設けられたシャッタ部12bに対向するように、充填用搬送路3の側壁部3aに設けられた開口部に設置されている。なお、シャッタ部12bの構成は、上述したシャッタ部12aの構成と同様である。
【0026】
不良品搬送路4は、制御部13によって不良品と判定されたキャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送するものであり、側壁部4aと底部4bで主に構成されている。不良品搬送路4には、充填用搬送路3の搬送方式と同様に、押し込み機構部を設けて、充填用搬送路3から不良品搬送路4に搬送されたキャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送してもよい。また、不良品搬送路4の底部4bを、例えば、ベルトコンベヤなどで構成し、キャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送してもよい。
【0027】
第1の計量器6および第2の計量器7は、キャリア11の重量を測定するもので、例えば、電子天秤などで構成される。また、第1の計量器6および第2の計量器7は、10mgの分解能で計量が可能である。
【0028】
第1の計量器6は、作用物質が充填される前のキャリア11の重量を測定し、その測定情報を制御部13に出力する。なお、この場合のキャリア11の重量は、金属製外装缶10の重量と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量の加算値となる。一方、第2の計量器7は、作用物質充填機8によって、作用物質が充填されたキャリア11の重量を測定し、その測定情報を制御部13に出力する。なお、この場合のキャリア11の重量は、金属製外装缶10の重量、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量および充填された作用物質の重量の加算値となる。
【0029】
図1および4に示すように、第1の計量器6および第2の計量器7は、充填用搬送路3に沿った位置に設置され、第1の計量器6および第2の計量器7との間に、作用物質充填機8が設置されている。
【0030】
第1の計量器6および第2の計量器7には、図4および5に示すように、例えば、2つのチャックなどを備えたキャリア挟持部14が設けられている。このキャリア挟持部14は、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11を挟持し、第1の計量器6または第2の計量器7上にキャリア11を移動するものである。
【0031】
なお、キャリア挟持部14の構成は、これに限るものではなく、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11を第1の計量器6または第2の計量器7上に移動することができる構成ならばよい。例えば、図6に示すように、第1の計量器6および第2の計量器7に対向する充填用搬送路3の側壁部3aに、キャリア11が通過できる程度の切り欠き部3cを形成し、その切り欠き部3cから底部3bに水平で第1の計量器6または第2の計量器7に向かって突出するキャリアスライド板3dを備える構成にすることもできる。なお、この場合には、キャリアスライド板3dの上面と、第1の計量器6および第2の計量器7の上面が水平となるように構成されていることが好ましい。この構成では、キャリア挟持部14によってキャリア11を側壁部3aの高さ以上に持ち上げて移動する必要がなく、計量器6または第2の計量器7と、充填用搬送路3との間の移動時間の短縮、移動の安定性を図ることができる。
【0032】
作用物質充填機8は、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11に作用物質、ここでは、ゲル状の負極作用物質を充填するものである。また、作用物質充填機8は、吐出ノズル8aおよびプランジャ型ポンプ8bで主に構成されている。
【0033】
吐出ノズル8aは、キャリア11を構成する金属製外装缶10に配設されたセパレータ10bの内部に作用物質を間欠的に吐出するものである。また、吐出ノズル8aは、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11の搬送が停止したときに、金属製外装缶10の開口部の上方で、金属製外装缶10の中心軸とほぼ同軸上に配置されているのが好ましが、少なくとも金属製外装缶10の開口部に対向していればよい。つまり、充填用搬送路3におけるキャリア11は、停止時のキャリア11の位置が、吐出ノズル8aの設置位置に対応するように搬送される。
【0034】
プランジャ型ポンプ8bは、所定量の作用物質を吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部に吐出されるために、所定量の作用物質を加圧して吐出ノズル8aに供給するものである。また、プランジャ型ポンプ8bは、プランジャにサーボ電動機を接続し、電気信号でプランジャの移動量を調節することができる定量吐出型ポンプであるので、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量を電気的に制御することができる。
【0035】
さらに、図4および7に示すように、吐出ノズル8aと対向する充填用搬送路3の底部3bには、キャリア11の底面積よりも若干大きな面積を有する円形の開口部を有し、その開口部に充填用搬送路3の底部3bの面と水平になるように、リフト機構部15が備えられた平板16が設置されている。ここで、リフト機構部15は、平板16上に位置するキャリア11を上昇または下降させるもので、例えば、カム機構を備えたリフト装置、油圧ジャッキなどで構成される。なお、リフト機構部15は、この構成に限るものではなく、平板16上に位置するキャリア11を上昇または下降させることができるものならばよい。
【0036】
また、図8に示すように、キャリア11がリフト機構部15によって上昇または下降される際にキャリア11を安定させるためのキャリア安定板17およびキャリア押圧部18を設けてもよい。キャリア安定板17とキャリア押圧部18は、例えば、充填用搬送路3を挟んで対向する位置に設置され、キャリア安定板17は、平板16上に位置するキャリア11にほぼ接するように、キャリア11の移動する方向に渡って配設される。
【0037】
一方、キャリア安定板17と対向する位置に設置されたキャリア押圧部18は、リフト機構部15が作動する際、キャリア安定板17に向けてキャリア11を押圧する。なお、キャリア押圧部18は、キャリア11がキャリア押圧部18とキャリア安定板17間を摺動可能な範囲の押圧力でキャリア11を押圧している。
このように、キャリア安定板17およびキャリア押圧部18を設けることによって、キャリア11を安定を図ることができる以外にも、キャリア11の中心軸と吐出ノズル8aの中心軸とがより同一直線上に設置することができる。
【0038】
作用物質充填重量補正手段として機能する制御部13は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。また、制御部13には、例えば、キーボードなどの外部入力手段から作用物質の目標充填重量値や押し込み機構部5a、5bへの作動条件などが入力され、さらに、第1の計量器6および第2の計量器7から測定結果情報などが入力される。また、制御部13は、作用物質充填機8への充填重量に対する補正信号の出力、押し込み機構部5a、5bへの作動信号の出力なども行う。
【0039】
(作用物質の充填動作)
次に、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1における作用物質の充填動作について、図1乃至7を参照して説明する。
【0040】
主搬送路2に供給され、主搬送路2を搬送されるキャリア11は、予め設定された時間間隔で動作する押し込み機構部5aによって、間欠的に、充填用搬送路3に搬送される。
【0041】
充填用搬送路3において、キャリア11が第1の計量器6の正面に搬送されると、図5に示すように、キャリア11は、第1の計量器6に備えられたキャリア挟持部14に挟持され、第1の計量器6上に移動される。第1の計量器6上に移動されたキャリア11は、第1の計量器6によって、重量が測定される。重量が測定されたキャリア11は、再び、キャリア挟持部14に挟持され、重量が測定される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される。なお、第1の計量器6によって測定される重量は、金属製外装缶10の重量と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量の加算値となる。また、測定されたキャリア11の重量の情報は、第1の計量器6によって、制御部13に出力される。
【0042】
キャリア11が充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、作用物質充填機8に向けて搬送される。キャリア11が、作用物質充填機8の吐出ノズル8aに対向する平板16上の位置に搬送される(図7の(a))と、リフト機構部15が駆動し、吐出ノズル8aの先端部が金属製外装缶10内に配設されたセパレータ10b内の底面に近接する位置(上死点)まで、キャリア11を上昇させる(図7の(b))。
【0043】
キャリア11が上死点まで上昇されると、プランジャ型ポンプ8bが作動され、吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部に作用物質が吐出され始める(図7の(b))。作用物質の充填過程において、吐出ノズル8aの先端が充填された作用物質に接触しないように、作用物質の充填量の増加に伴って、相対的に、キャリア11が下降される(図7の(c))。
【0044】
そして、所定量の作用物質がセパレータ10bの内部に充填されると、プランジャ型ポンプ8bの駆動は停止され、吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部への充填が停止される。吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部への充填が停止されると、リフト機構部15がさらに下降し、キャリア11は、作用物質が充填される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される(図7の(d))。
【0045】
作用物質が充填されたキャリア11が、再び、充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、第2の計量器7に向けて搬送される。キャリア11が、第2の計量器7の正面に搬送されると、図5に示すように、キャリア11は、第2の計量器7に備えられたキャリア挟持部14に挟持され、第2の計量器7上に移動される。第2の計量器7上に移動されたキャリア11は、第2の計量器7によって、重量が測定される。重量が測定されたキャリア11は、再び、キャリア挟持部14に挟持され、重量が測定される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される。なお、第2の計量器7によって測定される重量は、金属製外装缶10の重量、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量および充填された作用物質の重量の加算値となる。また、測定されたキャリア11の重量の情報は、第2の計量器によって、制御部13に出力される。
【0046】
キャリア11が充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、次の製造工程に向けて搬送される。
【0047】
(制御部13における処理)
次に、制御部13における処理について、図9を参照して説明する。図9には、制御部13における流れ図の一例を示す。
【0048】
制御部13には、第1の計量器6から第1重量情報(A1、A2、A3…An)が入力される(ステップS30)。続いて、第2の計量器7から制御部13に第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)が入力される(ステップS31)。
【0049】
続いて、ステップS30で入力された第1重量情報(A1、A2、A3…An)およびステップS31で入力された第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)に基づいて、以下の式(1)によって、作用物質の充填重量が適正か否が判定される(ステップS32)。なお、例えば、第1重量情報A1と第2重量情報B1は、同一のキャリア11における作用物質の充填前後の重量を示す。
X ≦ Bn−An ≦ Y …式(1)
ここで、Xは目標下限充填重量、Yは目標上限充填重量、Bn−Anは同一のキャリア11における作用物質の充填前後の重量差、つまり作用物質の充填重量である。
【0050】
充填重量(Bn−An)が適正(Bn−AnがX以上Y以下)であると判定された場合(ステップS32のYes)、充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)に等しいか否かが判定される(ステップS33)。
【0051】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)に等しいと判定された場合(ステップS33のYes)、制御部13は待機状態となり、その対象となったキャリア11は次の製造工程に進む。
【0052】
一方、充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)と異なると判定された場合(ステップS33のNo)、充填重量値(Bn−An)が目標充填重量(Z)より少ないか否かが判定される(ステップS34)。
【0053】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)より小さいと判定された場合(ステップS34のYes)、次の式(2)によって演算された補正重量(C)に対応して、充填重量を増加させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS35)。
C = Z−(Bn−An) …式(2)
【0054】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0055】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)より大きいと判定された場合(ステップS34のNo)、次の式(3)によって演算された補正重量(D)に対応して、充填重量を減少させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS36)。
D = (Bn−An)−Z …式(3)
【0056】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0057】
次に、ステップS30で入力された第1重量情報(A1、A2、A3…An)およびステップS31で入力された第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)に基づいて、式(1)によって、作用物質の充填重量が不適(Bn−AnがXより小さいかまたはYより大きい)と判定された場合(ステップS32のNo)、その判定に対応するキャリア11が押し込み機構部5bの正面に搬送されると、押し込み機構部5bが駆動し、その対応するキャリア11を不良品搬送路4に搬送する。
【0058】
続いて、充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも小さいか否かが判定される(ステップS38)。
【0059】
充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも小さいと判定された場合(ステップS38のYes)、次の式(4)によって演算された補正重量(E)に対応して、充填重量を増加させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS39)。
E = Z−(Bn−An) …式(4)
【0060】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0061】
一方、充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも大きいと判定された場合(ステップS38のNo)、つまり、充填重量(Bn−An)が目標上限充填重量(Y)より大きい場合、次の式(5)によって演算された補正重量(F)に対応して、充填重量を減少させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS40)。
F = (Bn−An)−Z …式(5)
【0062】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0063】
本発明の電池用の作用物質充填装置1では、充填用搬送路3を移動するすべてのキャリア11について、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0064】
また、制御部13を設け、キャリア11に充填された作用物質の重量と目標上限充填重量および目標下限充填重量とを比較することで、所定の範囲を超える不良品を自動的に検知し、そのキャリア11を排除することができる。
【0065】
さらに、制御部13によって、常時、キャリア11に充填される作用物質の重量を検知しているので、例えば、目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、制御部13が目標充填重量からのずれを検知した場合には、制御部13から作用物質充填機8に補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。これによって、突発的な充填不良が生じたときでも速やかに対応することができる。また、自動的に作用物質の充填重量が、常時、調整されるので、すべてのキャリア11に安定して均一に作用物質の充填を行うことができ、作業効率および生産性を向上させることができる。
【0066】
なお、本発明は上記した一実施の形態に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、拡張、変更することができる。
【0067】
例えば、作用物質の組成および種類、製造される電池の種類、金属製外装缶10の容量および形状など適宜選択することができる。また、吐出ノズル8aに対して、支持治具側を移動させずに、支持冶具9側を固定し、吐出ノズル8a側を移動させる構成としてもよい。
【0068】
さらに、上記した一実施の形態では、主搬送路2から分岐される充填用搬送路3は、1つのみ記載されているが、複数配置されてもよい。その場合、当然ではあるが、充填用搬送路3の設置に伴う、例えば、押し込み機構部5a、5b、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8などの機器も一実施の形態で示したように設置される。
【0069】
【発明の効果】
本発明の電池製造装置および電池製造方法によれば、作用物質の充填量を高精度で自動的に管理し、また、作用物質の充填量の調整を自動的に行うことができ、作用物質の充填重量の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置の要部を示す上面図。
【図2】押し込み機構部の一例を示す上面図。
【図3】キャリアの断面図。
【図4】本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す側面図。
【図5】計量器の付近の要部を示す側面図。
【図6】計量器の付近の要部の他の一例を示す側面図。
【図7】作用物質充填機における充填過程におけるキャリアの移動状態を示す図。
【図8】作用物質充填機付近の構成の他の一例を示す側面図。
【図9】制御部における流れ図。
【図10】円筒型のアルカリ蓄電池の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…作用物質充填装置
2…主搬送路
2a、3a…側壁部
2b、2b…底部
3…充填用搬送路
4…不良品搬送路
5a、5b…押し込み機構部
6…第1の計量器
7…第2の計量器
8…作用物質充填機
9…支持冶具
10…金属製外装缶
10a…正極作用物質
10b…セパレータ
11…キャリア
12a、12b…シャッタ部
13…制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲル状の作用物質をを精度よく充填することができ、さらに、充填量の経時変化や異常などを検知することができる電池製造装置および電池製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に示す円筒型のアルカリ蓄電池200は、一般的に、次のような手順で製造される。
【0003】
正極端子を兼ねる有底円筒形の金属製外装缶201内に、円筒形に成形された正極作用物質202を配設し、この正極作用物質202の内側に有底円筒形のセパレータ203を配設する。そして、セパレータ203の内部に、所定量のゲル状の負極作用物質204を充填し、さらに、負極作用物質204中に、一端部を突出させて負極集電棒205を挿設する。
【0004】
次に、負極集電棒205の他端部側に絶縁ガスケット206およびリング状の金属板207を挿通する。また、負極集電棒205の他端部に接して負極端子兼用の金属封口板208が配設される。続いて、金属製外装缶201の開口端部を折り曲げ、金属封口板208と金属製外装缶201との間を電気的に絶縁するとともに、気密封止する。
【0005】
上述したアルカリ蓄電池200の製造工程において、例えば、ゲル状の負極作用物質204をセパレータ203の内部に充填する際、その充填量にバラツキがあると、電池容量などの電池性能に影響を及ぼすことがある。
【0006】
そこで、従来の電池用の作用物質充填装置では、セパレータ203の内部に作用物質が充填される前のキャリアを、抜き取り的に搬送ラインから外し、計量器でその重量を測定して、再度、搬送ラインに戻していた。ここで、キャリアは、負極側が開口された金属製外装缶201と、金属製外装缶201を離脱可能に支持する支持冶具で構成される。そして、作用物質が充填される前に重量が測定されたキャリアについて、作用物質が充填された後の重量を測定し、作用物質の充填前後の重量を比較することで、作用物質充填装置による作用物質の充填重量を検知していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−144325号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の電池用の作用物質充填装置では、抜き取り的に作用物質の充填重量の検知が行われるため、搬送ラインを流れるすべてのキャリアについて充填重量を検知することができず、突発的な充填不良が生じたときに対応が遅れるなどの問題があった。
【0009】
また、作用物質の充填重量の異常が検知されたときには、その都度、作業者がその調整を行っていた。また、作業者は、定期的に作用物質の充填量を管理しなければならず、作業者の負担が大きく、作業効率を向上させることが難しいという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、作用物質の充填量を高精度で自動的に管理し、また、作用物質の充填重量の調整を自動的に行うことができ、作用物質の充填重量の均一化を図ることができる電池製造装置および電池製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電池製造装置は、電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアが一列になって搬送されるキャリア搬送路と、前記キャリア搬送路に前記キャリアを1個ずつ間欠的に押し込む押し込み手段と、前記キャリア搬送路に、間隔を置いて配設され、前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1および第2のキャリア重量測定部と、前記第1および第2のキャリア重量測定部間に配設されて、前記キャリアに搭載された金属缶内に一定量の作用物質を充填する作用物質充填手段と、前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填手段の作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
この電池製造装置によれば、キャリア搬送路を移動するすべてのキャリアについて、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0013】
また、作用物質充填重量補正手段によって、常時、キャリアに搭載された金属缶に充填された作用物質の重量を検知しているので、例えば、適正重量である目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、作用物質充填重量補正手段によって、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填重量補正手段から作用物質充填手段に補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。
【0014】
本発明の電池製造方法は、電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアをキャリア搬送路に1個ずつ間欠的に押し込む押し込みステップと、前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1のキャリア重量測定ステップと、前記第1のキャリア重量測定ステップにおいて重量が測定された前記キャリアに搭載された金属缶内に、一定量の作用物質を充填する作用物質充填ステップと、前記作用物質が充填された前記キャリアの重量を測定する第2のキャリア重量測定ステップと、前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填ステップにおける作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正ステップとを具備することを特徴とする。
【0015】
この電池製造方法によれば、キャリア搬送路を移動するすべてのキャリアについて、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0016】
また、作用物質充填重量補正ステップにおいて、常時、キャリアに搭載された金属缶に充填された作用物質の重量を検知しているので、例えば、適正重量である目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、作用物質充填重量補正ステップにおいて、目標充填重量からのずれを検知した場合には、作用物質充填重量補正ステップにおいて、作用物質充填ステップで充填される作用物質の充填重量を補正する補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の概要を図1乃至7を参照して説明する。
図1は、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す上面図、図2は、キャリア11を押圧して、充填用搬送路3に押し込む押し込み機構部5aの一例を示す上面図である。図3は、充填用搬送路3に押し込まれるキャリア11の断面図を示す。また、図4は、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す側面図、図5は、計量器付近の要部を示す側面図、図7は、作用物質充填機8における充填過程におけるキャリア11の移動状態を示す図である。
【0019】
図1に示すように、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1は、主搬送路2、充填用搬送路3、不良品搬送路4、押し込み機構部5a、5b、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8、制御部13によって主に構成されている。
【0020】
主搬送路2は、キャリア11を一列に整列させて搬送するものであり、側壁部2aと底部2bで主に構成されている。キャリア11は、側壁部2aによって側壁部2a方向の移動が抑制されながら、押し込み機構部などによって押圧されることにより、底部2bと摺接しながら搬送される。ここで、キャリア11と側壁部2aの接触面およびキャリア11と底部2bの接触面における摩擦抵抗は小さいことが好ましい。
【0021】
ここで、キャリア11は、図3に示すように、負極側が開口された金属製外装缶10と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9で構成される。また、主搬送路2において搬送されるキャリア11は、負極作用物質を充填する前段階の状態であり、金属製外装缶10内には、正極作用物質10aおよびセパレータ10bが配設されている。
【0022】
充填用搬送路3は、キャリア11を一列に整列させて、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8に対応させて搬送するものであり、側壁部3aと底部3bで主に構成されている。また、充填用搬送路3は、主搬送路2にほぼ垂直に交わるように、かつ、充填用搬送路3の底部3bと主搬送路2の底部2bとがほぼ水平になるように、主搬送路2に連通させて接続されている。キャリア11は、側壁部3aによって側壁部3a方向の移動が抑制されながら、押し込み機構部5aによって押圧されることにより、底部3bと摺接しながら搬送される。ここで、キャリア11と側壁部3aの接触面およびキャリア11と底部3bの接触面における摩擦抵抗は小さいことが好ましい。
【0023】
押し込み機構部5aは、主搬送路2において搬送されるキャリア11を充填用搬送路3に押し込む動作をするものであり、例えば、押し込みシリンダなどで構成される。また、押し込み機構部5aは、充填用搬送路3と主搬送路2との連通部に設けられたシャッタ部12aに対向するように、主搬送路2の側壁部2aに設けられた開口部に設置され、キャリア11を所定の時間間隔で間欠的に押圧し、充填用搬送路3に押し込んでいる。
【0024】
ここで、シャッタ部12aは、図2に示すように、押し込み機構部5aによって、キャリア11が充填用搬送路3に押し込まれる際、充填用搬送路3の搬送方向に片開きするように、一端が充填用搬送路3の側壁部3aに接続された板状部材で構成されている。なお、シャッタ部12aは、この構成に限るものではなく、押し込み機構部5aの押し込み動作開始と共に、主搬送路2の側壁部2aに沿って動き、例えば、側壁部2aの内部に収納されるような構成にしてもよい。
【0025】
また、押し込み機構部5bは、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11の内、例えば、充填重量が設定値とかけ離れ、制御部13によって不良品と判定されたキャリア11を不良品搬送路4に押し込む動作をするものある。また、押し込み機構部5bは、充填用搬送路3と不良品搬送路4との連通部に設けられたシャッタ部12bに対向するように、充填用搬送路3の側壁部3aに設けられた開口部に設置されている。なお、シャッタ部12bの構成は、上述したシャッタ部12aの構成と同様である。
【0026】
不良品搬送路4は、制御部13によって不良品と判定されたキャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送するものであり、側壁部4aと底部4bで主に構成されている。不良品搬送路4には、充填用搬送路3の搬送方式と同様に、押し込み機構部を設けて、充填用搬送路3から不良品搬送路4に搬送されたキャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送してもよい。また、不良品搬送路4の底部4bを、例えば、ベルトコンベヤなどで構成し、キャリア11を所定の回収部(図示しない)に搬送してもよい。
【0027】
第1の計量器6および第2の計量器7は、キャリア11の重量を測定するもので、例えば、電子天秤などで構成される。また、第1の計量器6および第2の計量器7は、10mgの分解能で計量が可能である。
【0028】
第1の計量器6は、作用物質が充填される前のキャリア11の重量を測定し、その測定情報を制御部13に出力する。なお、この場合のキャリア11の重量は、金属製外装缶10の重量と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量の加算値となる。一方、第2の計量器7は、作用物質充填機8によって、作用物質が充填されたキャリア11の重量を測定し、その測定情報を制御部13に出力する。なお、この場合のキャリア11の重量は、金属製外装缶10の重量、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量および充填された作用物質の重量の加算値となる。
【0029】
図1および4に示すように、第1の計量器6および第2の計量器7は、充填用搬送路3に沿った位置に設置され、第1の計量器6および第2の計量器7との間に、作用物質充填機8が設置されている。
【0030】
第1の計量器6および第2の計量器7には、図4および5に示すように、例えば、2つのチャックなどを備えたキャリア挟持部14が設けられている。このキャリア挟持部14は、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11を挟持し、第1の計量器6または第2の計量器7上にキャリア11を移動するものである。
【0031】
なお、キャリア挟持部14の構成は、これに限るものではなく、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11を第1の計量器6または第2の計量器7上に移動することができる構成ならばよい。例えば、図6に示すように、第1の計量器6および第2の計量器7に対向する充填用搬送路3の側壁部3aに、キャリア11が通過できる程度の切り欠き部3cを形成し、その切り欠き部3cから底部3bに水平で第1の計量器6または第2の計量器7に向かって突出するキャリアスライド板3dを備える構成にすることもできる。なお、この場合には、キャリアスライド板3dの上面と、第1の計量器6および第2の計量器7の上面が水平となるように構成されていることが好ましい。この構成では、キャリア挟持部14によってキャリア11を側壁部3aの高さ以上に持ち上げて移動する必要がなく、計量器6または第2の計量器7と、充填用搬送路3との間の移動時間の短縮、移動の安定性を図ることができる。
【0032】
作用物質充填機8は、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11に作用物質、ここでは、ゲル状の負極作用物質を充填するものである。また、作用物質充填機8は、吐出ノズル8aおよびプランジャ型ポンプ8bで主に構成されている。
【0033】
吐出ノズル8aは、キャリア11を構成する金属製外装缶10に配設されたセパレータ10bの内部に作用物質を間欠的に吐出するものである。また、吐出ノズル8aは、充填用搬送路3において搬送されるキャリア11の搬送が停止したときに、金属製外装缶10の開口部の上方で、金属製外装缶10の中心軸とほぼ同軸上に配置されているのが好ましが、少なくとも金属製外装缶10の開口部に対向していればよい。つまり、充填用搬送路3におけるキャリア11は、停止時のキャリア11の位置が、吐出ノズル8aの設置位置に対応するように搬送される。
【0034】
プランジャ型ポンプ8bは、所定量の作用物質を吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部に吐出されるために、所定量の作用物質を加圧して吐出ノズル8aに供給するものである。また、プランジャ型ポンプ8bは、プランジャにサーボ電動機を接続し、電気信号でプランジャの移動量を調節することができる定量吐出型ポンプであるので、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量を電気的に制御することができる。
【0035】
さらに、図4および7に示すように、吐出ノズル8aと対向する充填用搬送路3の底部3bには、キャリア11の底面積よりも若干大きな面積を有する円形の開口部を有し、その開口部に充填用搬送路3の底部3bの面と水平になるように、リフト機構部15が備えられた平板16が設置されている。ここで、リフト機構部15は、平板16上に位置するキャリア11を上昇または下降させるもので、例えば、カム機構を備えたリフト装置、油圧ジャッキなどで構成される。なお、リフト機構部15は、この構成に限るものではなく、平板16上に位置するキャリア11を上昇または下降させることができるものならばよい。
【0036】
また、図8に示すように、キャリア11がリフト機構部15によって上昇または下降される際にキャリア11を安定させるためのキャリア安定板17およびキャリア押圧部18を設けてもよい。キャリア安定板17とキャリア押圧部18は、例えば、充填用搬送路3を挟んで対向する位置に設置され、キャリア安定板17は、平板16上に位置するキャリア11にほぼ接するように、キャリア11の移動する方向に渡って配設される。
【0037】
一方、キャリア安定板17と対向する位置に設置されたキャリア押圧部18は、リフト機構部15が作動する際、キャリア安定板17に向けてキャリア11を押圧する。なお、キャリア押圧部18は、キャリア11がキャリア押圧部18とキャリア安定板17間を摺動可能な範囲の押圧力でキャリア11を押圧している。
このように、キャリア安定板17およびキャリア押圧部18を設けることによって、キャリア11を安定を図ることができる以外にも、キャリア11の中心軸と吐出ノズル8aの中心軸とがより同一直線上に設置することができる。
【0038】
作用物質充填重量補正手段として機能する制御部13は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。また、制御部13には、例えば、キーボードなどの外部入力手段から作用物質の目標充填重量値や押し込み機構部5a、5bへの作動条件などが入力され、さらに、第1の計量器6および第2の計量器7から測定結果情報などが入力される。また、制御部13は、作用物質充填機8への充填重量に対する補正信号の出力、押し込み機構部5a、5bへの作動信号の出力なども行う。
【0039】
(作用物質の充填動作)
次に、一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1における作用物質の充填動作について、図1乃至7を参照して説明する。
【0040】
主搬送路2に供給され、主搬送路2を搬送されるキャリア11は、予め設定された時間間隔で動作する押し込み機構部5aによって、間欠的に、充填用搬送路3に搬送される。
【0041】
充填用搬送路3において、キャリア11が第1の計量器6の正面に搬送されると、図5に示すように、キャリア11は、第1の計量器6に備えられたキャリア挟持部14に挟持され、第1の計量器6上に移動される。第1の計量器6上に移動されたキャリア11は、第1の計量器6によって、重量が測定される。重量が測定されたキャリア11は、再び、キャリア挟持部14に挟持され、重量が測定される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される。なお、第1の計量器6によって測定される重量は、金属製外装缶10の重量と、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量の加算値となる。また、測定されたキャリア11の重量の情報は、第1の計量器6によって、制御部13に出力される。
【0042】
キャリア11が充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、作用物質充填機8に向けて搬送される。キャリア11が、作用物質充填機8の吐出ノズル8aに対向する平板16上の位置に搬送される(図7の(a))と、リフト機構部15が駆動し、吐出ノズル8aの先端部が金属製外装缶10内に配設されたセパレータ10b内の底面に近接する位置(上死点)まで、キャリア11を上昇させる(図7の(b))。
【0043】
キャリア11が上死点まで上昇されると、プランジャ型ポンプ8bが作動され、吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部に作用物質が吐出され始める(図7の(b))。作用物質の充填過程において、吐出ノズル8aの先端が充填された作用物質に接触しないように、作用物質の充填量の増加に伴って、相対的に、キャリア11が下降される(図7の(c))。
【0044】
そして、所定量の作用物質がセパレータ10bの内部に充填されると、プランジャ型ポンプ8bの駆動は停止され、吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部への充填が停止される。吐出ノズル8aからセパレータ10bの内部への充填が停止されると、リフト機構部15がさらに下降し、キャリア11は、作用物質が充填される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される(図7の(d))。
【0045】
作用物質が充填されたキャリア11が、再び、充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、第2の計量器7に向けて搬送される。キャリア11が、第2の計量器7の正面に搬送されると、図5に示すように、キャリア11は、第2の計量器7に備えられたキャリア挟持部14に挟持され、第2の計量器7上に移動される。第2の計量器7上に移動されたキャリア11は、第2の計量器7によって、重量が測定される。重量が測定されたキャリア11は、再び、キャリア挟持部14に挟持され、重量が測定される前と同位置の充填用搬送路3上に戻される。なお、第2の計量器7によって測定される重量は、金属製外装缶10の重量、金属製外装缶10を離脱可能に支持する支持冶具9の重量および充填された作用物質の重量の加算値となる。また、測定されたキャリア11の重量の情報は、第2の計量器によって、制御部13に出力される。
【0046】
キャリア11が充填用搬送路3上に戻されると、押し込み機構部5aが動作し、キャリア11は、次の製造工程に向けて搬送される。
【0047】
(制御部13における処理)
次に、制御部13における処理について、図9を参照して説明する。図9には、制御部13における流れ図の一例を示す。
【0048】
制御部13には、第1の計量器6から第1重量情報(A1、A2、A3…An)が入力される(ステップS30)。続いて、第2の計量器7から制御部13に第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)が入力される(ステップS31)。
【0049】
続いて、ステップS30で入力された第1重量情報(A1、A2、A3…An)およびステップS31で入力された第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)に基づいて、以下の式(1)によって、作用物質の充填重量が適正か否が判定される(ステップS32)。なお、例えば、第1重量情報A1と第2重量情報B1は、同一のキャリア11における作用物質の充填前後の重量を示す。
X ≦ Bn−An ≦ Y …式(1)
ここで、Xは目標下限充填重量、Yは目標上限充填重量、Bn−Anは同一のキャリア11における作用物質の充填前後の重量差、つまり作用物質の充填重量である。
【0050】
充填重量(Bn−An)が適正(Bn−AnがX以上Y以下)であると判定された場合(ステップS32のYes)、充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)に等しいか否かが判定される(ステップS33)。
【0051】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)に等しいと判定された場合(ステップS33のYes)、制御部13は待機状態となり、その対象となったキャリア11は次の製造工程に進む。
【0052】
一方、充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)と異なると判定された場合(ステップS33のNo)、充填重量値(Bn−An)が目標充填重量(Z)より少ないか否かが判定される(ステップS34)。
【0053】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)より小さいと判定された場合(ステップS34のYes)、次の式(2)によって演算された補正重量(C)に対応して、充填重量を増加させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS35)。
C = Z−(Bn−An) …式(2)
【0054】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0055】
充填重量(Bn−An)が目標充填重量(Z)より大きいと判定された場合(ステップS34のNo)、次の式(3)によって演算された補正重量(D)に対応して、充填重量を減少させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS36)。
D = (Bn−An)−Z …式(3)
【0056】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0057】
次に、ステップS30で入力された第1重量情報(A1、A2、A3…An)およびステップS31で入力された第2重量情報(B1、B2、B3…Bn)に基づいて、式(1)によって、作用物質の充填重量が不適(Bn−AnがXより小さいかまたはYより大きい)と判定された場合(ステップS32のNo)、その判定に対応するキャリア11が押し込み機構部5bの正面に搬送されると、押し込み機構部5bが駆動し、その対応するキャリア11を不良品搬送路4に搬送する。
【0058】
続いて、充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも小さいか否かが判定される(ステップS38)。
【0059】
充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも小さいと判定された場合(ステップS38のYes)、次の式(4)によって演算された補正重量(E)に対応して、充填重量を増加させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS39)。
E = Z−(Bn−An) …式(4)
【0060】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0061】
一方、充填重量(Bn−An)が目標下限充填重量(X)よりも大きいと判定された場合(ステップS38のNo)、つまり、充填重量(Bn−An)が目標上限充填重量(Y)より大きい場合、次の式(5)によって演算された補正重量(F)に対応して、充填重量を減少させる補正信号を作用物質充填機8に出力する(ステップS40)。
F = (Bn−An)−Z …式(5)
【0062】
この補正信号を受信した作用物質充填機8では、その補正信号に基づいて、プランジャの移動量が調節され、吐出ノズル8aから吐出される作用物質の重量が目標充填重量(Z)に近づく。
【0063】
本発明の電池用の作用物質充填装置1では、充填用搬送路3を移動するすべてのキャリア11について、作用物質が充填される前後の重量を測定し、それらの差から充填された作用物質の重量を自動検知することができる。
【0064】
また、制御部13を設け、キャリア11に充填された作用物質の重量と目標上限充填重量および目標下限充填重量とを比較することで、所定の範囲を超える不良品を自動的に検知し、そのキャリア11を排除することができる。
【0065】
さらに、制御部13によって、常時、キャリア11に充填される作用物質の重量を検知しているので、例えば、目標充填重量からのずれを速やかに検知することができる。また、制御部13が目標充填重量からのずれを検知した場合には、制御部13から作用物質充填機8に補正信号を出力し、作用物質の充填重量を調整して、目標充填重量に近づけることができる。これによって、突発的な充填不良が生じたときでも速やかに対応することができる。また、自動的に作用物質の充填重量が、常時、調整されるので、すべてのキャリア11に安定して均一に作用物質の充填を行うことができ、作業効率および生産性を向上させることができる。
【0066】
なお、本発明は上記した一実施の形態に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、拡張、変更することができる。
【0067】
例えば、作用物質の組成および種類、製造される電池の種類、金属製外装缶10の容量および形状など適宜選択することができる。また、吐出ノズル8aに対して、支持治具側を移動させずに、支持冶具9側を固定し、吐出ノズル8a側を移動させる構成としてもよい。
【0068】
さらに、上記した一実施の形態では、主搬送路2から分岐される充填用搬送路3は、1つのみ記載されているが、複数配置されてもよい。その場合、当然ではあるが、充填用搬送路3の設置に伴う、例えば、押し込み機構部5a、5b、第1の計量器6、第2の計量器7、作用物質充填機8などの機器も一実施の形態で示したように設置される。
【0069】
【発明の効果】
本発明の電池製造装置および電池製造方法によれば、作用物質の充填量を高精度で自動的に管理し、また、作用物質の充填量の調整を自動的に行うことができ、作用物質の充填重量の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置の要部を示す上面図。
【図2】押し込み機構部の一例を示す上面図。
【図3】キャリアの断面図。
【図4】本発明の一実施の形態の電池用の作用物質充填装置1の要部を示す側面図。
【図5】計量器の付近の要部を示す側面図。
【図6】計量器の付近の要部の他の一例を示す側面図。
【図7】作用物質充填機における充填過程におけるキャリアの移動状態を示す図。
【図8】作用物質充填機付近の構成の他の一例を示す側面図。
【図9】制御部における流れ図。
【図10】円筒型のアルカリ蓄電池の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…作用物質充填装置
2…主搬送路
2a、3a…側壁部
2b、2b…底部
3…充填用搬送路
4…不良品搬送路
5a、5b…押し込み機構部
6…第1の計量器
7…第2の計量器
8…作用物質充填機
9…支持冶具
10…金属製外装缶
10a…正極作用物質
10b…セパレータ
11…キャリア
12a、12b…シャッタ部
13…制御部
Claims (2)
- 電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアが一列になって搬送されるキャリア搬送路と、
前記キャリア搬送路に前記キャリアを1個ずつ間欠的に押し込む押し込み手段と、
前記キャリア搬送路に、間隔を置いて配設され、前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1および第2のキャリア重量測定部と、
前記第1および第2のキャリア重量測定部間に配設されて、前記キャリアに搭載された金属缶内に一定量の作用物質を充填する作用物質充填手段と、
前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填手段の作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正手段と
を具備することを特徴とする電池製造装置。 - 電池を構成する金属缶を開口部を上にして搭載したキャリアをキャリア搬送路に1個ずつ間欠的に押し込む押し込みステップと、
前記キャリア搬送路を移動する前記キャリアの重量を測定する第1のキャリア重量測定ステップと、
前記第1のキャリア重量測定ステップにおいて重量が測定された前記キャリアに搭載された金属缶内に、一定量の作用物質を充填する作用物質充填ステップと、
前記作用物質が充填された前記キャリアの重量を測定する第2のキャリア重量測定ステップと、
前記第1のキャリア重量測定部で測定された任意のキャリアの重量と該任意のキャリアが前記第2のキャリア重量測定部で測定された重量とを比較して、前記作用物質充填ステップにおける作用物質の充填重量を適正重量に補正する作用物質充填重量補正ステップと
を具備することを特徴とする電池製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003087217A JP2004296272A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 電池製造装置および電池製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003087217A JP2004296272A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 電池製造装置および電池製造方法 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2003087217A Withdrawn JP2004296272A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 電池製造装置および電池製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004296272A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014079725A1 (de) * | 2012-11-22 | 2014-05-30 | Basf Se | Apparatur und verfahren zur herstellung von elektrochemischen zellen |
JP2021136070A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-13 | コマツNtc株式会社 | 電池製造用搬送治具 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003087217A patent/JP2004296272A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104798241A (zh) * | 2012-11-22 | 2015-07-22 | 巴斯夫欧洲公司 | 生产电化学电池的设备和方法 |
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JP7470529B2 (ja) | 2020-02-21 | 2024-04-18 | コマツNtc株式会社 | 電池製造用搬送治具 |
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