JP2004295066A - 光導波路の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フェムト秒レーザ光の集光照射によって石英ガラス内部に光導波路を形成する際に、得られる光導波路のモードフィールド径、モードフィールド径の縦横比およびこれらの両方を制御できるようにすることにある。
【解決手段】石英ガラス板5内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する際、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させるか、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させるか、もしくはパルス幅とピークパワーを同時に変化させる。フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsに、集光点におけるピークパワーを、8.7×1011W/cm2以下にすると、モードフィールド径が10〜14μmで、縦横比がほぼ1の光導波路が得られる。
【選択図】図1
【解決手段】石英ガラス板5内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する際、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させるか、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させるか、もしくはパルス幅とピークパワーを同時に変化させる。フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsに、集光点におけるピークパワーを、8.7×1011W/cm2以下にすると、モードフィールド径が10〜14μmで、縦横比がほぼ1の光導波路が得られる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フェムト秒レーザを用いて石英ガラスなどの透明材料中に光導波路を形成する光導波路の製造方法およびこの製造方法で作製された光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェムト秒レーザ光の集光照射による光導波路を製造する方法は、石英ガラスなどの各種透明材料内部に高強度のフェムト秒レーザ光を集光照射することにより、集光点付近で屈折率が上昇する現象を利用している。この現象を利用して、フェムト秒レーザ光を透明材料内部に集光照射し、フェムト秒レーザ光あるいは透明材料を走査することにより、線状の屈折率上昇領域、つまり光導波路を形成することができる(特許文献1参照)。
【0003】
この方法による光導波路の製造においては、集光照射するフェムト秒レーザ光の「平均出力」、「パルス幅」、「繰り返し周波数」、「中心波長」などの各種パラメータ、フェムト秒レーザ光を集光するための集光レンズの開口数などの集光光学系の条件、フェムト秒レーザ光または透明材料の走査速度などにより、誘起される屈折率変化量や屈折率変化領域の形状が決定される。
【0004】
特開2001−350049号公報(特許文献2)には、石英ガラスを載せたステージの動きに同期させて、集光照射するフェムト秒レーザ光の平均出力を変化させることにより、光導波路の屈折率変化領域の形状をなだらかに変化させることができ、その結果フェムト秒レーザ光の平均出力変化に伴い、光導波路のモードフィールド径を変化させることができ、光導波路と光ファイバとの接続損失を低減できることが記載されている。
【0005】
ところで、フェムト秒レーザ光の集光において、集光レンズの収差などの影響により集光点でのフェムト秒レーザ光の強度分布は必ずしも円形にならない。集光点におけるフェムト秒レーザ光の強度分布に起因して、誘起される屈折率上昇領域の形状は変化すると考えられる。すなわち、集光点でのフェムト秒レーザ光の強度分布が円形でない場合には、得られる光導波路の屈折率分布が適切にはならず、光導波路の導波光のモードフィールドが円形にならないと考えられる。
【0006】
また、この方法により製造された光導波路を実際の光通信システムへ応用するには、光導波路単独で使用するのではなく、光ファイバなどの各種光部品と接続することが必要である。光ファイバなどの光部品の屈折率分布は、一般に円形であるので、光導波路のモードフィールドが円形でないと、接続部分での損失が増大したり、偏波モード分散や偏波依存性損失が大きくなる問題がある。
【0007】
さらに、光ファイバなどの光部品に接続する際には、両者のモードフィールド径が同一もしくは接近していることが必要であり、モードフィールド径の差が大きいと接続損失が大きくなる問題点がある。
フェムト秒レーザ光の集光照射による光導波路の形成に際して、形成される光導波路のモードフィールド径を制御するには、フェムト秒レーザ光の平均出力を変化させればよく、平均出力を大きくするとモードフィールド径が大きくなることが報告されている(非特許文献1参照)。
【0008】
フェムト秒レーザ光の集光照射によって得られた光導波路のモードフィールド径を一般のシングルモードファイバのモードフィールド径である7μm程度にするには、フェムト秒レーザ光の平均出力を大きくしなければならない。
しかし、フェムト秒レーザ光の平均出力を大きくして光導波路を形成した場合、そのモードフィールドが真円にならず、フェムト秒レーザ光の照射方向に伸びた楕円状になってしまい、上述の不都合が生じることとなる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−311237号公報
【特許文献2】
特開2001−350049号公報
【非特許文献1】
三浦等、「レーザ研究」1998年2月号、第150〜154頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明における課題は、フェムト秒レーザ光の集光照射によって透明材料内部に光導波路を形成する際に、得られる光導波路のモードフィールド径を制御すること、モードフィールド径の縦横比を制御すること、モードフィールド径と縦横比を同時に制御することおよびこれら制御により、モードフィールド径を10〜14μmにし、その縦横比を0.9〜1.1にすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0012】
請求項2にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法である。
請求項3にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsとすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法である。
【0013】
請求項4にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0014】
請求項5にかかる発明は、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを、8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項4記載の光導波路の製造方法である。
【0015】
請求項6にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させ、かつフェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径とその縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0016】
請求項7にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を490fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
請求項9にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
請求項9にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
【0017】
請求項10にかかる発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造された光導波路である。
請求項11にかかる発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造され、モードフィールド径が10〜14μmで、モードフィールド径の縦横比が0.9〜1.1である光導波路である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法を3つの実施形態に分けて詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の光導波路の製造方法の第1の実施形態を実施するための装置の例を示すもので、図中符号1は、フェムト秒レーザ光源を示す。このフェムト秒レーザ光源1は、例えば波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150〜600fsのフェムト秒レーザ光を発振するものである。
【0019】
このフェムト秒レーザ光源1からのフェムト秒レーザ光は、NDフィルタ2を経て、その出力が減衰、調整されたのち、ハーフミラー3で反射されて、集光レンズ4に送られるようになっている。
【0020】
この集光レンズ4は、凸レンズであり、これに入射されたフェムト秒レーザ光は、ここで集光されたうえ出射され、石英ガラス板5に入射されるようになっている。この石英ガラス板5は、三次元微動ステージ6上に固定されており、X方向、Y方向およびZ方向に微動できるようになっている。
【0021】
また、図中符号7は、CCDカメラなどのビデオカメラであって、フェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射した際に、石英ガラス板5内部の集光点から発生する白色光をハーフミラー3を介して受光して撮影し、集光点での反応状態を監視できるようになっている。
【0022】
図1に示した装置を用いてフェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射する際、第1の実施形態では、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径を制御する。
このフェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させる方法には、例えばフェムト秒レーザ光源1においてフェムト秒レーザ光を再生増幅する過程で、一旦パルス幅を広げた後、グレーティングを用いてパルス幅を狭めているが、この時使用するグレーティングの角度および位置を変化させることで、パルス幅を任意に変化させることが可能になる。
【0023】
また、再生増幅後のフェムト秒レーザ光を複数のプリズムからなるプリズム対に導き、角度分散によって生じるプリズム間の群遅延分散とプリズム内の群遅延分散との組み合わせによって、パルス幅を変化させることができる(非特許文献1参照)。
【0024】
このように、石英ガラス板5に集光照射するフェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させることで、後述する具体例に示すように、石英ガラス板5内に形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を変化させることができる。
本発明での光導波路のモードフィールドは、透明材料である石英ガラス板5中に形成された光導波路に波長1550nmの光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで測定し、得られたニアフィールドパターンにおける光強度が1/eになる幅をモードフィールド径とすることで求められる。
【0025】
そして、フェムト秒レーザ光のパルス幅を、例えば210〜560fsに変化させた場合、得られる光導波路のモードフィールド径は、6〜14μmの範囲で変化し、パルス幅320fs付近で極大値を示す。このモードフィールド径の変化は、他のパラメータ、例えばフェムト秒レーザ光の繰り返し周波数、平均出力、波長などによって若干変化するが、これらのパラメータを変化させても、同様の傾向を示す。
【0026】
また、パルス幅を210〜490fsとすれば、モードフィールド径を8〜14μmの範囲で制御できる。さらに、パルス幅を210〜420fsとすれば、モードフィールド径を10〜14μmの範囲で制御できる。
【0027】
このような第1の実施形態によれば、フェムト秒レーザ光の集光照射によって石英ガラス板5内に形成された光導波路のモードフィールド径を所望の値に制御することが可能になり、例えばシングルモードファイバとの接続に際して、光導波路のモードフィールド径をシングルモードファイバのそれに合致させることができ、接続損失を低く抑えることができる。
【0028】
(第2の実施形態)
この第2の実施形態では、例えば、図1に示した装置を用いてフェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射する際に、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御する。
この集光点でのピークパワーを変化させるには、集光レンズ4に入射されるフェムト秒レーザ光の平均出力を変化させればよく、この平均出力を変化させるには、NDフィルタ2の透過率の異なるものを選択して使用することで可能である。勿論、光源1でフェムト秒レーザ光の出力を変化させても良い。
【0029】
具体的な集光点でのフェムト秒レーザ光のピークパワーの算出は、以下の計算式(1)、(2)および(3)によって行うことができる。
集光点の径(m)=フェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれ×波長(m)÷集光レンズの開口数÷π ・・・・(1)
集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワー(W)=集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力(W)÷繰り返し周波数(Hz)÷パルス幅(s) ・・・・(2)
集光点でのピークパワー(W/m2)=集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワー(W)÷集光点の面積(m2) ・・・・(3)
【0030】
上記(1)式でのフェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれは、集光前のフェムト秒レーザ光の光強度分布を測定し、これから計算して求められる。(2)式での集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力は、パワーメータで実測して求められる。
これ以外のパラメータの値は、使用する装置の諸元等から求められる。
【0031】
そして、後述する具体例から明らかなように、集光点でのフェムト秒レーザ光のピークパワーが小さくなるにつれて、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比が減少し、1に近似していき、そのピークパワーが8.7×1011W/cm2以下で縦横比が1となり、円形のモードフィールドとなる。また、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすると、縦横比が1よりも大きくなり、楕円形のモードフィールドとなる。
【0032】
ここでの光導波路の導波光のモードフィールドも、透明材料である石英ガラス板5中に形成された光導波路に光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで測定し、得られたニアフィールドパターンにおける光強度が1/eになる幅をモードフィールド径とすることで求められる。
【0033】
そして、フェムト秒レーザ光の入射方向を光導波路の「深さ方向」とし、これに直交する方向を「幅方向」として、「深さ方向」と「幅方向」とのニアフィールドパターンからそれぞれ「深さ方向のモードフィールド径」と「幅方向のモードフィールド径」とが求められる。そして、この両者の比をモードフィールド径の縦横比と定義する。
したがって、この縦横比が1の場合は、モードフィールドの形状は円形となり、1よりも大きい場合には深さ方向が長軸となる楕円形となる。
【0034】
この第2の実施形態の光導波路の製造方法によれば、フェムト秒レーザ光の集光点のピークパワーを変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールドの形状、すなわちモードフィールド径の縦横比を制御でき、この形状を円形や楕円形とすることができる。
【0035】
そして、そのピークパワーを8.7×1011W/cm2以下とすることで円形のモードフィールドが得られ、8.7×1011W/cm2以上とすることで、楕円形のモードフィールドが得られる。
このため、得られる光導波路のモードフィールド径の縦横比を1.0としてモードフィールドの形状を円形とすれば、通常の光ファイバのモードフィールドの形状も円形であるので、接続に際しての接続損失を抑えることができる。また、モードフィールドの形状が円形の光導波路が得られるので、この光導波路では、その偏波モード分散、偏波依存性損失を小さくすることができる。
【0036】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、例えば、図1に示した装置を使用して透明材料である石英ガラス板5中にフェムト秒レーザ光を集光照射して、光導波路を形成する際、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させると同時に集光点でのピークパワーを変化させるものである。これにより得られる光導波路のモードフィールド径を変化させると同時にモードフィールド径の縦横比を変化させることができる。
【0037】
具体的には、フェムト秒レーザ光のパルス幅を490fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすること、あるいはパルス幅を420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすること、もしくはパルス幅を210〜420fs以下とし、ピークパワーを8.7×101 1W/cm2以下にすることが好ましい。
このような条件を設定することで、得られる光導波路のモードフィールド径を8〜14μm、好ましくは10〜14μmとし、同時にモードフィールド径の縦横比を1とすることが可能となる。
【0038】
この発明の光導波路は、上述の製造方法に関する3つの実施形態のいずれかによって製造されたものである。このため、この光導波路にあっては、そのモードフィールド径またモードフィールド径の縦横比もしくはこれらモードフィールド径および縦横比を必要とされる特性等に応じて変化したものとすることができる。特に、通常のシングルモードファイバとの接続を意図した場合では、モードフィールド径を10〜14μm、縦横比を1とした光導波路が得られ、シングルモードファイバとの接続損失を0.3dB以下とすることができる。
【0039】
また、この光導波路が形成された光スイッチなどの基板型光導波路部品などの光部品では、モードフィールド径の縦横比が1で、モードフィールドの形状が円形のものを作製することができるので、光部品としての偏波モード分散、偏波依存性損失が低いものとなり、例えば偏波依存性損失を0.5dB以下のものとすることができる。
【0040】
以下、具体例を示す。
(例1)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHzのフェムト秒レーザ光を発振させ、そのパルス幅を210〜560fsに変化させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0041】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
得られた光導波路に波長1550nmの光を導波し、出射光をCCDカメラで受像し、ニアフィールドパターンを測定し、このニアフィールドパターンからモードフィールド径を算出した。
図2に、パルス幅の変化に対するモードフィールド径の変化の関係を示す。
【0042】
また、得られた光導波路の一端に、モードフィールド径が12μmの1.55μm帯用シングルモードファイバを接続し、その接続損失を求めた。この結果を、表1にパルス幅の変化と接続損失の変化との関係で示した。
【0043】
【表1】
【0044】
表1および図2の結果から、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsとすることで、モードフィールド径を10〜14μmの範囲にすることができ、これにより接続損失を0.3dB以下にできることがわかる。
【0045】
(例2)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150fsのフェムト秒レーザ光を発振させ、このフェムト秒レーザ光の光路中に透過率の異なる数種のNDフィルタ2を挿入し、フェムト秒レーザ光の平均出力を80〜800mWに減衰させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0046】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
また、集光レンズ4の通過前後のフェムト秒レーザ光の平均出力をパワーメータで測定した。このフェムト秒レーザ光の平均出力を、表2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】
つぎに、上記(1)、(2)および(3)式を用い、これに上記パラメータ等を代入し、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを算出した。
まず、(1)式で集光点の径を算出したところ、1.5μmとなった。(1)式でのフェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれは、集光レンズ通過前のフェムト秒レーザ光の光強度分布をパワーメータで測定して算出した。
【0049】
次に、(2)式で集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワーを求めた。集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力は表1に示した数値を採用した。最後に、(3)式でフェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを算出した。この値は表2に示してある。
【0050】
このようにして、集光レンズ4に入射するフェムト秒レーザ光の平均出力を調整して作製した光導波路に、波長1550nmの測定光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで撮影し、これからモードフィールド径を求めた。さらに、このモードフィールド径から上述の方法によりモードフィールド径の縦横比を計算した。
【0051】
そして、上述の計算によって算出されたフェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーと、ニアフィールドパターンを測定して得られたモードフィールド径の縦横比との関係を求め、これを図3に示した。
【0052】
図3のグラフから、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーが小さくなるに従い、モードフィールド径の縦横比が減少する傾向があり、ピークパワーが8.7×1011W/cm2で縦横比がほぼ1になり、モードフィールドの形状が円形となることが明らかになった。
【0053】
また、このグラフから、そのピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすることで、楕円形のモードフィールドが得られることがわかり、楕円形のモードフィールドを有する光導波路を作製したときは、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすればよいことになる。
さらに、通常の基板型光導波路部品では、偏波依存性損失(PDL)を0.5dB以下としなければ実用性がないとされている。偏波依存性損失を0.5dB以下に抑えるには、光導波路のモードフィールド径の縦横比を1.2以下にすればよいことがわかっているので、図3のグラフから、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを2.5×1012W/cm2以下とすれば良いことがわかる。
【0054】
(例3)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150〜600fsのフェムト秒レーザ光を発振させ、このフェムト秒レーザ光の光路中に透過率の異なる数種のNDフィルタ2を挿入し、フェムト秒レーザ光の平均出力を80〜800mWに減衰させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0055】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
このとき、例2に示したようにして、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを8.7×1011〜8.7×1012W/cm2の範囲に変化させた。
【0056】
このようにして、フェムト秒レーザ光のパルス幅と集光点でのピークパワーとを変化させて得られた光導波路のモードフィールド径の縦横比を、例2と同様にして測定した。その結果を図4示した。
【0057】
図4のグラフから、ピークパワーが大きくなるにつれてモードフィールド径の縦横比が大きくなる傾向を示し、パルス幅が大きくなると、モードフィールド径の縦横比が大きくなる傾向を示す。また、ピークパワーが大きい領域ではパルス幅の変動に伴って縦横比の変動幅が大きくなっている。
【0058】
【発明の効果】
本発明の光導波路の製造方法によれば、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を制御することができる。
また、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御することができる。
【0059】
さらに、フェムト秒レーザ光のパルス幅と集光点におけるピークパワーとを同時に変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径と縦横比とを制御することができる。
また、本発明の光導波路によれば、導波光のモードフィールド径または縦横比もしくはモードフィールド径と縦横比を所望の値に制御したものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の製造方法に用いられる装置の例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【図3】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【図4】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【符号の説明】
1・・・フェムト秒レーザ光源、2・・・NDフィルタ、4・・・集光レンズ、5・・・石英ガラス板、6・・・三次元微動ステージ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、フェムト秒レーザを用いて石英ガラスなどの透明材料中に光導波路を形成する光導波路の製造方法およびこの製造方法で作製された光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェムト秒レーザ光の集光照射による光導波路を製造する方法は、石英ガラスなどの各種透明材料内部に高強度のフェムト秒レーザ光を集光照射することにより、集光点付近で屈折率が上昇する現象を利用している。この現象を利用して、フェムト秒レーザ光を透明材料内部に集光照射し、フェムト秒レーザ光あるいは透明材料を走査することにより、線状の屈折率上昇領域、つまり光導波路を形成することができる(特許文献1参照)。
【0003】
この方法による光導波路の製造においては、集光照射するフェムト秒レーザ光の「平均出力」、「パルス幅」、「繰り返し周波数」、「中心波長」などの各種パラメータ、フェムト秒レーザ光を集光するための集光レンズの開口数などの集光光学系の条件、フェムト秒レーザ光または透明材料の走査速度などにより、誘起される屈折率変化量や屈折率変化領域の形状が決定される。
【0004】
特開2001−350049号公報(特許文献2)には、石英ガラスを載せたステージの動きに同期させて、集光照射するフェムト秒レーザ光の平均出力を変化させることにより、光導波路の屈折率変化領域の形状をなだらかに変化させることができ、その結果フェムト秒レーザ光の平均出力変化に伴い、光導波路のモードフィールド径を変化させることができ、光導波路と光ファイバとの接続損失を低減できることが記載されている。
【0005】
ところで、フェムト秒レーザ光の集光において、集光レンズの収差などの影響により集光点でのフェムト秒レーザ光の強度分布は必ずしも円形にならない。集光点におけるフェムト秒レーザ光の強度分布に起因して、誘起される屈折率上昇領域の形状は変化すると考えられる。すなわち、集光点でのフェムト秒レーザ光の強度分布が円形でない場合には、得られる光導波路の屈折率分布が適切にはならず、光導波路の導波光のモードフィールドが円形にならないと考えられる。
【0006】
また、この方法により製造された光導波路を実際の光通信システムへ応用するには、光導波路単独で使用するのではなく、光ファイバなどの各種光部品と接続することが必要である。光ファイバなどの光部品の屈折率分布は、一般に円形であるので、光導波路のモードフィールドが円形でないと、接続部分での損失が増大したり、偏波モード分散や偏波依存性損失が大きくなる問題がある。
【0007】
さらに、光ファイバなどの光部品に接続する際には、両者のモードフィールド径が同一もしくは接近していることが必要であり、モードフィールド径の差が大きいと接続損失が大きくなる問題点がある。
フェムト秒レーザ光の集光照射による光導波路の形成に際して、形成される光導波路のモードフィールド径を制御するには、フェムト秒レーザ光の平均出力を変化させればよく、平均出力を大きくするとモードフィールド径が大きくなることが報告されている(非特許文献1参照)。
【0008】
フェムト秒レーザ光の集光照射によって得られた光導波路のモードフィールド径を一般のシングルモードファイバのモードフィールド径である7μm程度にするには、フェムト秒レーザ光の平均出力を大きくしなければならない。
しかし、フェムト秒レーザ光の平均出力を大きくして光導波路を形成した場合、そのモードフィールドが真円にならず、フェムト秒レーザ光の照射方向に伸びた楕円状になってしまい、上述の不都合が生じることとなる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−311237号公報
【特許文献2】
特開2001−350049号公報
【非特許文献1】
三浦等、「レーザ研究」1998年2月号、第150〜154頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この発明における課題は、フェムト秒レーザ光の集光照射によって透明材料内部に光導波路を形成する際に、得られる光導波路のモードフィールド径を制御すること、モードフィールド径の縦横比を制御すること、モードフィールド径と縦横比を同時に制御することおよびこれら制御により、モードフィールド径を10〜14μmにし、その縦横比を0.9〜1.1にすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0012】
請求項2にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法である。
請求項3にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsとすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法である。
【0013】
請求項4にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0014】
請求項5にかかる発明は、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを、8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項4記載の光導波路の製造方法である。
【0015】
請求項6にかかる発明は、石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させ、かつフェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径とその縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法である。
【0016】
請求項7にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を490fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
請求項9にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
請求項9にかかる発明は、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法である。
【0017】
請求項10にかかる発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造された光導波路である。
請求項11にかかる発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造され、モードフィールド径が10〜14μmで、モードフィールド径の縦横比が0.9〜1.1である光導波路である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法を3つの実施形態に分けて詳しく説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の光導波路の製造方法の第1の実施形態を実施するための装置の例を示すもので、図中符号1は、フェムト秒レーザ光源を示す。このフェムト秒レーザ光源1は、例えば波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150〜600fsのフェムト秒レーザ光を発振するものである。
【0019】
このフェムト秒レーザ光源1からのフェムト秒レーザ光は、NDフィルタ2を経て、その出力が減衰、調整されたのち、ハーフミラー3で反射されて、集光レンズ4に送られるようになっている。
【0020】
この集光レンズ4は、凸レンズであり、これに入射されたフェムト秒レーザ光は、ここで集光されたうえ出射され、石英ガラス板5に入射されるようになっている。この石英ガラス板5は、三次元微動ステージ6上に固定されており、X方向、Y方向およびZ方向に微動できるようになっている。
【0021】
また、図中符号7は、CCDカメラなどのビデオカメラであって、フェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射した際に、石英ガラス板5内部の集光点から発生する白色光をハーフミラー3を介して受光して撮影し、集光点での反応状態を監視できるようになっている。
【0022】
図1に示した装置を用いてフェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射する際、第1の実施形態では、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径を制御する。
このフェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させる方法には、例えばフェムト秒レーザ光源1においてフェムト秒レーザ光を再生増幅する過程で、一旦パルス幅を広げた後、グレーティングを用いてパルス幅を狭めているが、この時使用するグレーティングの角度および位置を変化させることで、パルス幅を任意に変化させることが可能になる。
【0023】
また、再生増幅後のフェムト秒レーザ光を複数のプリズムからなるプリズム対に導き、角度分散によって生じるプリズム間の群遅延分散とプリズム内の群遅延分散との組み合わせによって、パルス幅を変化させることができる(非特許文献1参照)。
【0024】
このように、石英ガラス板5に集光照射するフェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させることで、後述する具体例に示すように、石英ガラス板5内に形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を変化させることができる。
本発明での光導波路のモードフィールドは、透明材料である石英ガラス板5中に形成された光導波路に波長1550nmの光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで測定し、得られたニアフィールドパターンにおける光強度が1/eになる幅をモードフィールド径とすることで求められる。
【0025】
そして、フェムト秒レーザ光のパルス幅を、例えば210〜560fsに変化させた場合、得られる光導波路のモードフィールド径は、6〜14μmの範囲で変化し、パルス幅320fs付近で極大値を示す。このモードフィールド径の変化は、他のパラメータ、例えばフェムト秒レーザ光の繰り返し周波数、平均出力、波長などによって若干変化するが、これらのパラメータを変化させても、同様の傾向を示す。
【0026】
また、パルス幅を210〜490fsとすれば、モードフィールド径を8〜14μmの範囲で制御できる。さらに、パルス幅を210〜420fsとすれば、モードフィールド径を10〜14μmの範囲で制御できる。
【0027】
このような第1の実施形態によれば、フェムト秒レーザ光の集光照射によって石英ガラス板5内に形成された光導波路のモードフィールド径を所望の値に制御することが可能になり、例えばシングルモードファイバとの接続に際して、光導波路のモードフィールド径をシングルモードファイバのそれに合致させることができ、接続損失を低く抑えることができる。
【0028】
(第2の実施形態)
この第2の実施形態では、例えば、図1に示した装置を用いてフェムト秒レーザ光を石英ガラス板5に集光照射する際に、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御する。
この集光点でのピークパワーを変化させるには、集光レンズ4に入射されるフェムト秒レーザ光の平均出力を変化させればよく、この平均出力を変化させるには、NDフィルタ2の透過率の異なるものを選択して使用することで可能である。勿論、光源1でフェムト秒レーザ光の出力を変化させても良い。
【0029】
具体的な集光点でのフェムト秒レーザ光のピークパワーの算出は、以下の計算式(1)、(2)および(3)によって行うことができる。
集光点の径(m)=フェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれ×波長(m)÷集光レンズの開口数÷π ・・・・(1)
集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワー(W)=集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力(W)÷繰り返し周波数(Hz)÷パルス幅(s) ・・・・(2)
集光点でのピークパワー(W/m2)=集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワー(W)÷集光点の面積(m2) ・・・・(3)
【0030】
上記(1)式でのフェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれは、集光前のフェムト秒レーザ光の光強度分布を測定し、これから計算して求められる。(2)式での集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力は、パワーメータで実測して求められる。
これ以外のパラメータの値は、使用する装置の諸元等から求められる。
【0031】
そして、後述する具体例から明らかなように、集光点でのフェムト秒レーザ光のピークパワーが小さくなるにつれて、得られる光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比が減少し、1に近似していき、そのピークパワーが8.7×1011W/cm2以下で縦横比が1となり、円形のモードフィールドとなる。また、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすると、縦横比が1よりも大きくなり、楕円形のモードフィールドとなる。
【0032】
ここでの光導波路の導波光のモードフィールドも、透明材料である石英ガラス板5中に形成された光導波路に光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで測定し、得られたニアフィールドパターンにおける光強度が1/eになる幅をモードフィールド径とすることで求められる。
【0033】
そして、フェムト秒レーザ光の入射方向を光導波路の「深さ方向」とし、これに直交する方向を「幅方向」として、「深さ方向」と「幅方向」とのニアフィールドパターンからそれぞれ「深さ方向のモードフィールド径」と「幅方向のモードフィールド径」とが求められる。そして、この両者の比をモードフィールド径の縦横比と定義する。
したがって、この縦横比が1の場合は、モードフィールドの形状は円形となり、1よりも大きい場合には深さ方向が長軸となる楕円形となる。
【0034】
この第2の実施形態の光導波路の製造方法によれば、フェムト秒レーザ光の集光点のピークパワーを変化させることにより、得られる光導波路の導波光のモードフィールドの形状、すなわちモードフィールド径の縦横比を制御でき、この形状を円形や楕円形とすることができる。
【0035】
そして、そのピークパワーを8.7×1011W/cm2以下とすることで円形のモードフィールドが得られ、8.7×1011W/cm2以上とすることで、楕円形のモードフィールドが得られる。
このため、得られる光導波路のモードフィールド径の縦横比を1.0としてモードフィールドの形状を円形とすれば、通常の光ファイバのモードフィールドの形状も円形であるので、接続に際しての接続損失を抑えることができる。また、モードフィールドの形状が円形の光導波路が得られるので、この光導波路では、その偏波モード分散、偏波依存性損失を小さくすることができる。
【0036】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、例えば、図1に示した装置を使用して透明材料である石英ガラス板5中にフェムト秒レーザ光を集光照射して、光導波路を形成する際、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させると同時に集光点でのピークパワーを変化させるものである。これにより得られる光導波路のモードフィールド径を変化させると同時にモードフィールド径の縦横比を変化させることができる。
【0037】
具体的には、フェムト秒レーザ光のパルス幅を490fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすること、あるいはパルス幅を420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすること、もしくはパルス幅を210〜420fs以下とし、ピークパワーを8.7×101 1W/cm2以下にすることが好ましい。
このような条件を設定することで、得られる光導波路のモードフィールド径を8〜14μm、好ましくは10〜14μmとし、同時にモードフィールド径の縦横比を1とすることが可能となる。
【0038】
この発明の光導波路は、上述の製造方法に関する3つの実施形態のいずれかによって製造されたものである。このため、この光導波路にあっては、そのモードフィールド径またモードフィールド径の縦横比もしくはこれらモードフィールド径および縦横比を必要とされる特性等に応じて変化したものとすることができる。特に、通常のシングルモードファイバとの接続を意図した場合では、モードフィールド径を10〜14μm、縦横比を1とした光導波路が得られ、シングルモードファイバとの接続損失を0.3dB以下とすることができる。
【0039】
また、この光導波路が形成された光スイッチなどの基板型光導波路部品などの光部品では、モードフィールド径の縦横比が1で、モードフィールドの形状が円形のものを作製することができるので、光部品としての偏波モード分散、偏波依存性損失が低いものとなり、例えば偏波依存性損失を0.5dB以下のものとすることができる。
【0040】
以下、具体例を示す。
(例1)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHzのフェムト秒レーザ光を発振させ、そのパルス幅を210〜560fsに変化させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0041】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
得られた光導波路に波長1550nmの光を導波し、出射光をCCDカメラで受像し、ニアフィールドパターンを測定し、このニアフィールドパターンからモードフィールド径を算出した。
図2に、パルス幅の変化に対するモードフィールド径の変化の関係を示す。
【0042】
また、得られた光導波路の一端に、モードフィールド径が12μmの1.55μm帯用シングルモードファイバを接続し、その接続損失を求めた。この結果を、表1にパルス幅の変化と接続損失の変化との関係で示した。
【0043】
【表1】
【0044】
表1および図2の結果から、フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsとすることで、モードフィールド径を10〜14μmの範囲にすることができ、これにより接続損失を0.3dB以下にできることがわかる。
【0045】
(例2)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150fsのフェムト秒レーザ光を発振させ、このフェムト秒レーザ光の光路中に透過率の異なる数種のNDフィルタ2を挿入し、フェムト秒レーザ光の平均出力を80〜800mWに減衰させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0046】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
また、集光レンズ4の通過前後のフェムト秒レーザ光の平均出力をパワーメータで測定した。このフェムト秒レーザ光の平均出力を、表2に示した。
【0047】
【表2】
【0048】
つぎに、上記(1)、(2)および(3)式を用い、これに上記パラメータ等を代入し、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを算出した。
まず、(1)式で集光点の径を算出したところ、1.5μmとなった。(1)式でのフェムト秒レーザ光の光強度分布のガウス分布からのずれは、集光レンズ通過前のフェムト秒レーザ光の光強度分布をパワーメータで測定して算出した。
【0049】
次に、(2)式で集光前のフェムト秒レーザ光のピークパワーを求めた。集光レンズ直後のフェムト秒レーザ光の平均出力は表1に示した数値を採用した。最後に、(3)式でフェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを算出した。この値は表2に示してある。
【0050】
このようにして、集光レンズ4に入射するフェムト秒レーザ光の平均出力を調整して作製した光導波路に、波長1550nmの測定光を導波して、出射側のニアフィールドパターンをCCDカメラで撮影し、これからモードフィールド径を求めた。さらに、このモードフィールド径から上述の方法によりモードフィールド径の縦横比を計算した。
【0051】
そして、上述の計算によって算出されたフェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーと、ニアフィールドパターンを測定して得られたモードフィールド径の縦横比との関係を求め、これを図3に示した。
【0052】
図3のグラフから、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーが小さくなるに従い、モードフィールド径の縦横比が減少する傾向があり、ピークパワーが8.7×1011W/cm2で縦横比がほぼ1になり、モードフィールドの形状が円形となることが明らかになった。
【0053】
また、このグラフから、そのピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすることで、楕円形のモードフィールドが得られることがわかり、楕円形のモードフィールドを有する光導波路を作製したときは、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以上とすればよいことになる。
さらに、通常の基板型光導波路部品では、偏波依存性損失(PDL)を0.5dB以下としなければ実用性がないとされている。偏波依存性損失を0.5dB以下に抑えるには、光導波路のモードフィールド径の縦横比を1.2以下にすればよいことがわかっているので、図3のグラフから、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを2.5×1012W/cm2以下とすれば良いことがわかる。
【0054】
(例3)
図1に示す装置を使用し、フェムト秒レーザ光源1で中心波長800nm、繰り返し周波数200kHz、パルス幅150〜600fsのフェムト秒レーザ光を発振させ、このフェムト秒レーザ光の光路中に透過率の異なる数種のNDフィルタ2を挿入し、フェムト秒レーザ光の平均出力を80〜800mWに減衰させ、開口数0.5の凸レンズからなる集光レンズ4に入射し、ここで集光して厚さ1mmの石英ガラス板5の表面から30μmの深さに集光入射した。
【0055】
石英ガラス板5を載せた三次元微動ステージ6をX方向に速度30μm/sで移動し、レーザ集光点の位置を相対移動させることで、長さ25mmの光導波路を作製した。
このとき、例2に示したようにして、フェムト秒レーザ光の集光点でのピークパワーを8.7×1011〜8.7×1012W/cm2の範囲に変化させた。
【0056】
このようにして、フェムト秒レーザ光のパルス幅と集光点でのピークパワーとを変化させて得られた光導波路のモードフィールド径の縦横比を、例2と同様にして測定した。その結果を図4示した。
【0057】
図4のグラフから、ピークパワーが大きくなるにつれてモードフィールド径の縦横比が大きくなる傾向を示し、パルス幅が大きくなると、モードフィールド径の縦横比が大きくなる傾向を示す。また、ピークパワーが大きい領域ではパルス幅の変動に伴って縦横比の変動幅が大きくなっている。
【0058】
【発明の効果】
本発明の光導波路の製造方法によれば、フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を制御することができる。
また、フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御することができる。
【0059】
さらに、フェムト秒レーザ光のパルス幅と集光点におけるピークパワーとを同時に変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径と縦横比とを制御することができる。
また、本発明の光導波路によれば、導波光のモードフィールド径または縦横比もしくはモードフィールド径と縦横比を所望の値に制御したものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の製造方法に用いられる装置の例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【図3】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【図4】本発明の具体例の結果を示す図表である。
【符号の説明】
1・・・フェムト秒レーザ光源、2・・・NDフィルタ、4・・・集光レンズ、5・・・石英ガラス板、6・・・三次元微動ステージ。
Claims (11)
- 石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径を制御することを特徴とする光導波路の製造方法。 - フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fsとすることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径の縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法。 - フェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを、8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項4記載の光導波路の製造方法。
- 石英ガラス内部にフェムト秒レーザ光を集光照射し、高屈折率領域を誘起することにより光導波路を形成する光導波路の製造方法において、
フェムト秒レーザ光のパルス幅を変化させ、かつフェムト秒レーザ光の集光点におけるピークパワーを変化させて、形成される光導波路の導波光のモードフィールド径とその縦横比を制御することを特徴とする光導波路の製造方法。 - フェムト秒レーザ光のパルス幅を490fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法。
- フェムト秒レーザ光のパルス幅を420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法。
- フェムト秒レーザ光のパルス幅を210〜420fs以下とし、ピークパワーを8.7×1011W/cm2以下にすることを特徴とする請求項6記載の光導波路の製造方法。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造された光導波路。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法で製造され、モードフィールド径が10〜14μmで、モードフィールド径の縦横比が0.9〜1.1である光導波路。
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