JP2004293892A

JP2004293892A - 空調機のデマンド制御装置

Info

Publication number: JP2004293892A
Application number: JP2003085673A
Authority: JP
Inventors: Masato Tanigawa; 正人谷川; Toshio Hamano; 敏生濱野; Kazuhiro Ueda; 和弘上田
Original assignee: Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Current assignee: Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority date: 2003-03-26
Filing date: 2003-03-26
Publication date: 2004-10-21
Anticipated expiration: 2023-03-26
Also published as: JP4217092B2

Abstract

【課題】デマンド制御時の温度変化もしくは温度差を小さくして、不快感を与えずに空調機の使用電力量を制限する空調機のデマンド制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数台の空調機２ａ−２ｃ，３ａ−３ｃ，４ａ−４ｃの総使用電力量を検出する電力計５と、太陽の位置を検出する太陽位置検出手段７と、電力計５により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に太陽位置検出手段７により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する優先順位決定手段６と、優先順位決定手段６からの優先順位情報に従い空調機の停止制御または能力の低下制御を行う空調機制御手段８とを備える。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、同一の建物内に設置された複数台の空調機の総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に使用電力を制限する空調機のデマンド制御装置に関し、特に、不快感を与えずに空調機の使用電力量を制限する空調機のデマンド制御装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、複数台の空調機の総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えると、あらかじめ設定された優先順位に従って空調機を停止制御する、または空調機の能力を制限することなどによるデマンド制御が行われていた（例えば、特許文献１及び特許文献２参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−１３９２３８号公報
【特許文献２】
特開平５−１６４３７６号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の空調機のデマンド制御装置は、あらかじめ設定された優先順位に基づいてのみデマンド制御を行っていたため、日照による温度変化または故障などによって空調機が動作しないことによる温度差等が生じた場合に、その温度変化または温度差を増大させるという問題があった。
【０００５】
たとえば、日照による輻射熱で昼間建物内南側の温度が上昇することを考慮し、冷房時のデマンド制御においては、南側の優先順位を最も低くするが、時刻の経過によって太陽が移動し、建物内の温度上昇範囲も変化する。夕刻において建物内西側の温度が上昇するにもかかわらず、デマンド制御の優先順位の高い西側の空調機を昼間と同様に停止もしくは能力を低下させると、それにより、建物内西側と南側の温度差が増大するという問題があった。
【０００６】
また、故障等により運転できない空調機が存在する場合、当該空調機の周辺では、暖房時には温度が上昇せず、冷房時には温度が下降しないことがある。このとき、複数の空調機が設置されているため、暖房不能もしくは冷房不能にはいたらず同じ区域に設置された運転中の他の空調機により補完される。しかし、あらかじめ設定された優先順位にのみしたがってデマンド制御を行うと、運転できない空調機を補完している空調機を停止もしくはその能力を低下させることとなり、暖房時には温度が下降し、冷房時には温度が上昇するという問題があった。
【０００７】
この発明は、上記のような課題を解決するためのもので、デマンド制御時の温度変化もしくは温度差を小さくして、不快感を与えずに空調機の使用電力量を制限する空調機のデマンド制御装置を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明に係る空調機のデマンド制御装置は、同一の建物内に設置された複数台の空調機の総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に使用電力を制限する空調機のデマンド制御装置において、前記複数台の空調機の総使用電力量を検出する電力計と、太陽の位置を検出する太陽位置検出手段と、前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記太陽位置検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する優先順位決定手段と、前記優先順位決定手段からの優先順位情報に従い空調機の停止制御または能力の低下制御を行う空調機制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【０００９】
また、前記太陽位置検出手段の代わりに、建物の外壁面温度を検出する外壁面温度検出手段を備え、前記優先順位決定手段は、前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記外壁面温度検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定することを特徴とするものである。
【００１０】
さらに、前記太陽位置検出手段の代わりに、空調機の故障を検出する空調機故障検出手段を備え、前記優先順位決定手段は、前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記空調機故障検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定することを特徴とするものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を示す図面を参照して説明する。
実施の形態１．
図１は、この発明の実施の形態１に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。この発明の空調機のデマンド制御装置は、建物１に設置された空調機２ａ〜２ｃ、３ａ〜３ｃ、４ａ〜４ｃの総使用電力量を検出する電力計５と、太陽の位置を検出する太陽位置検出手段７と、前記電力計５により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記太陽位置検出手段７により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する優先順位決定手段６と、前記優先順位決定手段６からの優先順位情報に従い空調機の停止制御または能力の低下制御などを行う空調機制御手段８から構成される。
【００１２】
上記のような構成において、太陽の位置と空調機のデマンド制御の優先順位について説明する。図２に、建物１と空調機２ａ〜２ｃ、３ａ〜３ｃ、４ａ〜４ｃおよび太陽の位置９ａ〜９ｃ、日照の方向１０ａ〜１０ｂを示す。図２において、太陽が太陽の位置９ａの方向にある場合、太陽からの日照は日照の方向１０ａになり、建物１内の日照による温度上昇は太陽の位置９ａ側ほど高くなる。したがって、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ａ、３ａ、４ａの優先順位を最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も低くする。
【００１３】
次に、太陽が太陽の位置９ｂの方向にある場合、太陽からの日照は日照の方向１０ｂになり、建物１内の日照による温度上昇は太陽の位置９ｂ側ほど高くなる。したがって、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機４ａ、４ｂ、４ｃを最も高く、次いで空調機３ａ、３ｂ、３ｃを高くし、空調機２ａ、２ｂ、２ｃを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ａ、２ｂ、２ｃの優先順位を最も高く、次いで空調機３ａ、３ｂ、３ｃを高くし、空調機４ａ、４ｂ、４ｃを最も低くする。
【００１４】
次に、太陽が太陽の位置９ｃの方向にある場合、太陽からの日照は日照の方向１０ｃになり、建物１内の日照による温度上昇は太陽の位置９ｃ側ほど高くなる。したがって、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃの優先順位を最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も低くする。
【００１５】
従って、実施の形態１によれば、太陽の位置検出を行って、日照による建物内温度の上昇および変化を考慮したデマンド優先順位を決定するため、デマンド制御と日照による建物内の温度差または温度変化を小さくできる。
【００１６】
実施の形態２．
図３は、この発明の実施の形態２に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。図３に示す実施の形態２に係る空調機のデマンド制御装置は、図１に示す実施の形態１に係る空調機のデマンド制御装置に対し、太陽位置検出手段７の代わりに、建物１の外壁面温度を検出する外壁面温度検出手段１１ａ〜１１ｃを備えており、優先順位決定手段６は、電力計５により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記外壁面温度検出手段１１ａ〜１１ｃにより検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定するようになされている。
【００１７】
上記のような構成において、建物１の外壁温度と空調機のデマンド制御の優先順位について説明する。図４に、建物１と空調機２ａ〜２ｃ、３ａ〜３ｃ、４ａ〜４ｃ、および日照の方向１０ａ〜１０ｂ、外壁面温度検出手段１１ａ〜１１ｃを示す。図４において、太陽からの日照が日照の方向１０ａにある場合、建物１の外壁温度の日照による温度上昇は日照の方向１０ａ側ほど高くなる。したがって、外壁面温度検出手段１１ａによって検出された温度が建物１の他の壁面に取り付けられた外壁面温度検出手段１１ｂ、１１ｃによって検出された温度よりも高い場合に、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ａ、３ａ、４ａの優先順位を最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も低くする。
【００１８】
次に、太陽からの日照が日照の方向１０ｂにある場合、建物１の外壁温度の日照による温度上昇は日照の方向１０ｂ側ほど高くなる。したがって、外壁面温度検出手段１１ｂによって検出された温度が建物１の他の壁面に取り付けられた外壁面温度検出手段１１ａ、１１ｃによって検出された温度よりも高い場合に、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機４ａ、４ｂ、４ｃを最も高く、次いで空調機３ａ、３ｂ、３ｃを高くし、空調機２ａ、２ｂ、２ｃを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ａ、２ｂ、２ｃの優先順位を最も高く、次いで空調機３ａ、３ｂ、３ｃを高くし、空調機４ａ、４ｂ、４ｃを最も低くする。
【００１９】
次に、太陽からの日照が日照の方向１０ｃにある場合、建物１の外壁温度の日照による温度上昇は日照の方向１０ｃ側ほど高くなる。したがって、外壁面温度検出手段１１ｃによって検出された温度が建物１の他の壁面に取り付けられた外壁面温度検出手段１１ａ、１１ｂによって検出された温度よりも高い場合に、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、暖房時は、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃを最も低くする。逆に、冷房時は、空調機２ｃ、３ｃ、４ｃの優先順位を最も高く、次いで空調機２ｂ、３ｂ、４ｂを高くし、空調機２ａ、３ａ、４ａを最も低くする。
【００２０】
従って、実施の形態２によれば、建物の外壁温度検出を行って、日照による建物内温度の上昇および変化を考慮したデマンド優先順位を決定するため、デマンド制御と日照による建物内の温度差または温度変化を小さくできる。
【００２１】
実施の形態３．
図５は、この発明の実施の形態３に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。図５に示す実施の形態３に係る空調機のデマンド制御装置は、図１に示す実施の形態１に係る空調機のデマンド制御装置に対し、太陽位置検出手段７の代わりに、空調機２ａ〜２ｃ、３ａ〜３ｃ、４ａ〜４ｃの故障を検出する空調機故障検出手段１２を備えており、優先順位決定手段６は、電力計５により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記空調機故障検出手段１２により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定するようになされている。
【００２２】
上記のような構成において、故障等により運転できない空調機が存在した場合のデマンド制御の優先順位について説明する。図６に、建物１と空調機２ａ〜２ｃ、３ａ〜３ｃ、４ｂ、４ｃおよび空調機故障検出手段１２、故障した空調機１３を示す。図６において、空調機故障検出手段１２が故障した空調機１３が運転できないことを検出すると、空調機を停止制御するもしくは能力を低下制御するなどのデマンド制御の優先順位は、前記故障した空調機１３に隣接する空調機３ａ、３ｂ、４ｂを最も低くする。
【００２３】
従って、実施の形態３によれば、故障等により運転できない空調機の検出を行って、当該空調機と同一区域に設置され、当該空調機を補完する他の空調機を停止するまたは能力を低下することがないようにデマンド優先順位を決定するため、デマンド制御と故障等による空調機の停止とによる建物内の温度差または温度変化を小さくできる。
【００２４】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、デマンド制御時の温度変化もしくは温度差を小さくして、不快感を与えずに空調機の使用電力量を制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態１に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。
【図２】太陽の位置によるデマンド制御優先順位を説明する図である。
【図３】この発明の実施の形態２に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。
【図４】外壁面温度検出手段によるデマンド制御優先順位を説明する図である。
【図５】この発明の実施の形態３に係る空調機のデマンド制御装置の構成図である。
【図６】故障等により運転できない空調機が存在した場合のデマンド制御優先順位を説明する図である。
【符号の説明】
１建物、２ａ〜２ｃ空調機、３ａ〜３ｃ空調機、４ａ〜４ｃ空調機、５電力計、６優先順位決定手段、７太陽位置検出手段、８空調機制御手段、９ａ〜９ｃ太陽の位置、１０ａ〜１０ｃ日照の方向、１１ａ〜１１ｃ外壁面温度検出手段、１２空調機故障検出手段、１３故障した空調機。

Claims

同一の建物内に設置された複数台の空調機の総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に使用電力を制限する空調機のデマンド制御装置において、
前記複数台の空調機の総使用電力量を検出する電力計と、
太陽の位置を検出する太陽位置検出手段と、
前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記太陽位置検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する優先順位決定手段と、
前記優先順位決定手段からの優先順位情報に従い空調機の停止制御または能力の低下制御を行う空調機制御手段と
を備えたことを特徴とする空調機のデマンド制御装置。
請求項１に記載の空調機のデマンド制御装置において、
前記太陽位置検出手段の代わりに、建物の外壁面温度を検出する外壁面温度検出手段を備え、
前記優先順位決定手段は、前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記外壁面温度検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する
ことを特徴とする空調機のデマンド制御装置。
請求項１に記載の空調機のデマンド制御装置において、
前記太陽位置検出手段の代わりに、空調機の故障を検出する空調機故障検出手段を備え、
前記優先順位決定手段は、前記電力計により検出した総使用電力があらかじめ設定された基準値を超えた場合に前記空調機故障検出手段により検出された情報に基づいてデマンド制御対象となる空調機の優先順位を決定する
ことを特徴とする空調機のデマンド制御装置。