JP2004291040A - 超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造、掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具 - Google Patents
超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造、掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合強度を高める。
【解決手段】掘削工具において切刃として用いられる切刃片を、超硬合金製の切刃基体11(超硬合金製部材)と、切刃基体11に支持されるダイヤモンド製部材12と、これらの間に設けられて切刃基体11及びダイヤモンド製部材12とそれぞれ拡散接合される金属層13とを有する構成とする。金属層13を、〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕、Zr(Me−dhd)4錯体のうちのいずれか一種の有機金属によって構成する。
【選択図】 図4
【解決手段】掘削工具において切刃として用いられる切刃片を、超硬合金製の切刃基体11(超硬合金製部材)と、切刃基体11に支持されるダイヤモンド製部材12と、これらの間に設けられて切刃基体11及びダイヤモンド製部材12とそれぞれ拡散接合される金属層13とを有する構成とする。金属層13を、〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕、Zr(Me−dhd)4錯体のうちのいずれか一種の有機金属によって構成する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造と、坑井の掘削に用いられる掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下資源開発のための坑井や地下環境を調査するための調査井等の坑井の掘削に用いられる掘削工具としては、合金鋼製工具本体の先端面に、複数の炭化タングステン基超硬合金製ポスト(以下、超硬ポストという)が所定の配列でろう付けや焼きばめなどの手段で固着され、この超硬ポストの先方側面のそれぞれに、全体が超高圧焼結ダイヤモンド(以下、焼結ダイヤという)からなる切刃片が直接ろう付けされた構造の掘削工具が知られている。
この掘削工具は、工具本体をパイプの先端に取り付けて、工具本体に対してパイプを介して掘削方向への荷重を加えながら工具本体を回転させることで、工具本体に設けた切刃片によって掘削を行うものである。
【0003】
ここで、ダイヤモンドは濡れ性が悪く、通常のろう材によるろう付けが困難であるので、この掘削工具では、例えばCu(銅):20〜40質量%、Ti(チタン):0.5〜10質量%を含有し、残りがAu(金)と不可避不純物とからなる組成を有するAu合金ろう材(融点は940°C)を用いて超硬ポストに対する切刃片のろう付けを行っている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−000686号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年は、掘削作業の省力化及び省エネ化、さらに低コスト化に対する要求が強い。例えば、石油等の採掘のための掘削作業では、一日の操業コストは500〜2000万円と非常に高額であることから、コスト低減のために、掘削速度を速めて掘削作業を短期間で終了させることが求められている。
【0006】
掘削速度を速めるためには、工具本体に加える荷重を大きくしたり、工具本体の回転速度を速くすればよい。
しかし、いずれの場合にも、切刃片にはより大きな負荷が加わることになる。超硬合金製の超硬ポストと焼結ダイヤ製の切刃片とは、上記のようにろう付けによって接合されており、その接合強度はあまり高くないので、切刃片にあまり高い負荷が加わると、切刃片が超硬ポストから剥がれてしまう可能性がある。
また、あまり掘削速度を速くすると、掘削熱も大きくなるため、切刃片をろう付けしているろう材が融けて切刃片が超硬ポストから剥がれてしまう可能性がある。
このため、従来は、掘削速度をあまり速くすることができなかった。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、接合強度をより高めた超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造、掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に、有機金属と不可避不純物とからなる金属箔を挟み込み、前記超硬合金製部材及び前記ダイヤモンド製部材を、それぞれ前記金属箔と拡散接合することを特徴としている。
【0009】
超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材と金属箔との拡散接合は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に金属箔を挟み込んだ状態で、例えば5〜6GPaの超高圧下で、1400〜1550°Cの超高温の熱処理を施すことで行われる。
このように高温の熱処理が施されることにより、金属箔を構成する有機金属中のC(炭素)等の有機成分は、少なくともその一部が揮発する。このように揮発した有機成分は、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材の表面と反応してこれらの表面をクリーニングするので、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材の表面に対して金属箔の成分がなじみやすくなり、これらの拡散が促進される。
ここで、金属箔を構成する有機金属としては、例えばTiとZr(ジルコニウム)とのうちのいずれかの有機金属を用いることが好ましく、〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕とZr(Me−dhd)4錯体とのうちのいずれかの有機金属を用いることがより好ましい。これらは、いずれもダイヤモンドの焼結に用いられる触媒金属ではないので、上記の熱処理を行っても金属箔の一部のみが超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材に拡散されることとなり、金属箔の大部分はそのまま超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に残留して、これらの間に金属層を形成する。また、金属箔を構成する有機金属は、前記のように触媒金属ではないため、ダイヤモンド製部材において金属箔との接合部分近傍にのみ拡散することとなり、ダイヤモンド製部材の物性に悪影響を与えない。
【0010】
このように拡散接合を行うことで、ダイヤモンド製部材において金属箔との接合部分近傍には、金属箔の成分が効果的に拡散された拡散層が形成されることとなり、ダイヤモンド製部材と金属箔とが強固に接合される。
また、超硬合金製部材においても、金属箔との接合部分近傍には、金属箔の成分が効果的に拡散された拡散層が形成されるので、超硬合金製部材と金属箔とが強固に接合される。
【0011】
ここで、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とは熱収縮率が異なるが、これらの間には金属層が形成されており、この金属層が応力緩衝材として作用するので、上記熱処理後に常温常圧下に戻す際に、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材内に蓄えられた応力が金属層によって吸収されることとなり、ダイヤモンド製部材に応力が集中しにくくなってダイヤモンド製部材にクラック等が生じにくく、また超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との剥離が生じにくい。
【0012】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合構造は、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とを接合してなることを特徴としている。
この超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合構造では、従来のろう付けによる接合構造に比べて、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく向上する。
【0013】
本発明にかかる掘削工具の切刃片は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられるポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片であって、前記ポストとの接合部を構成する超硬合金製の切刃基体と、該切刃基体に支持されるダイヤモンド製部材とを有し、前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴としている。
【0014】
このように構成される掘削工具の切刃片においては、切刃基体とダイヤモンド製部材との間に金属層が設けられ、切刃基体とダイヤモンド製部材とが請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されているので、切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高い。
【0015】
この掘削工具の切刃片において、ダイヤモンド製部材を、結合材として炭酸マグネシウム(以下、MgCO3で示す)を用いた高耐熱性焼結ダイヤモンドによって構成してもよい。
ここで、高耐熱性焼結ダイヤモンドとは、ダイヤモンド粉を、結合材として例えばMgCO3を用いて7〜8GPaの超高圧下で、2200〜2400°Cの超高温の熱処理を施して焼結したものである。
この場合には、ダイヤモンド製部材がより耐熱性の優れた高耐熱性ダイヤモンドによって構成されるので、より高負荷条件での掘削を行うことができる。
【0016】
本発明にかかる切刃部材は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、前記工具本体に装着される超硬合金製のポストと、該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成するダイヤモンド製の切刃片とを有し、前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴としている。
このように構成される掘削工具の切刃部材においては、超硬合金製のポストとダイヤモンド製の切刃片との接合強度が著しく高い。
【0017】
本発明にかかる切刃部材は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、前記工具本体に装着されるポストと、該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片とを有しており、該切刃片が、請求項5または6に記載の切刃片とされていることを特徴としている。
このように構成される掘削工具の切刃部材においては、超硬合金製の切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高い切刃片が切刃として用いられる。
【0018】
本発明にかかる掘削工具は、工具本体の先端面に、切刃片をポストに装着してなる切刃部材が装着される掘削工具であって、前記切刃片として請求項5または6に記載の切刃片を用いるか、もしくは前記切刃部材として請求項7または8に記載の切刃部材を用いることを特徴としている。
このように構成される掘削工具においては、超硬合金製の切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高く、また接合構造の耐熱性も高い切刃片、または超硬合金製のポストとダイヤモンド製の切刃片との接合強度が著しく高い切刃部材を用いて掘削が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図を用いて説明する。本実施の形態では、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造を、掘削工具の切刃片に適用している。
ここで、図1は、本実施の形態にかかる掘削工具の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は本実施の形態にかかる掘削工具を構成する切刃部材の構成を概略的に示す側面図、図3は本実施の形態にかかる切刃片の構成を概略的に示す斜視図、図4は本実施の形態にかかる切刃片の構造を示す断面図である。
【0020】
本実施形態にかかる掘削工具1は、JIS・SCH415に規定される合金鋼等からなる略円盤形状の工具本体2と、工具本体2の先端面に所定の配列で複数設けられる切刃部材3とを有している。切刃部材3は、工具本体2に対して、ろう付けや焼きばめなどの手段で装着されるものである。
切刃部材3は、柱状をなす超硬合金製の超硬ポスト6と、この超硬ポスト6において掘削方向を向く側面にろう付け等によって装着される切刃片7とを有している。本実施の形態では、超硬ポスト6は、一般的な炭化タングステン基超硬合金によって構成されている。
【0021】
切刃片7は、超硬ポスト6との接合部を構成する超硬合金製の切刃基体11と、切刃基体11に支持されるダイヤモンド製部材12とを有しており、これら切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間には金属層13が設けられており、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12は、それぞれ金属層13に対して拡散接合されている。
【0022】
切刃基体11は、略円板形状に形成されており、その一面は超硬ポスト6にろう付けされるろう付け面とされ、またこの一面に対向する他面側(すなわち掘削方向を向く面側)には切り欠き状の凹部が形成されており、この凹部がダイヤモンド製部材12を装着するための取付座11aとされている。この取付座11aは、ダイヤモンド製部材12の外形と同形状とされており、切刃片7において掘削作業時に磨耗が生じやすい領域に設けられている。本実施の形態では、取付座11aは、平面視扇型とされている。
また、切刃基体11は、Co(コバルト)を結合材として用いた炭化タングステン基超硬合金、すなわち一般的な超硬合金によって構成されている。本実施の形態では、切刃基体11は、結合材であるCoを10質量%含有し、残りがWC(タングステンカーバイド)と不可避不純物とされた超硬合金によって構成している。超硬合金は高強度で高靭性を有しているので、超高合金製の切刃基体11は、切刃片7において掘削作業時に加わる熱的機械的衝撃を吸収する衝撃吸収体として作用する。
【0023】
ダイヤモンド製部材12は、切刃片7において掘削作業時に摩耗が生じやすい領域に設けられるものである。本実施の形態では、切刃片7の前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合を、25〜60面積%としている。
ここで、ダイヤモンド製部材12は、通常の焼結ダイヤモンド単体や、より優れた耐熱性を有する高耐熱性焼結ダイヤモンド単体によって構成されるほか、通常の焼結ダイヤモンドと高耐熱性焼結ダイヤモンドとの複合体によって構成してもよい。本実施の形態では、ダイヤモンド製部材12は、扇型の耐熱性焼結ダイヤモンド単体によって構成されている。
【0024】
切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に設けられる金属層13は、少なくとも一部の有機成分が揮発した有機金属と、不可避不純物とからなる構成とされている。この金属層13を構成する有機金属としては、TiとZrとのうちのいずれかの有機金属、例えば〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕とZr(Me−dhd)4錯体とのうちのいずれかの有機金属が用いられる。本実施の形態では、金属層13を、Tiの有機金属によって構成しており、その厚さDは、0.02〜0.1mmとされている。
【0025】
このように構成される切刃片7は、次のようにして作成される。
まず、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12をそれぞれ所望の形状で製造する。
切刃基体11は、通常の超硬合金製品と同様にして製造される。例えば、超硬合金の原料粉末を成形、焼結することによって円板型超硬合金チップを形成し、この超硬合金チップの一面側に切削加工等を施して取付座11aを形成するか、超硬合金の原料粉末を取付座11aを有する円板形状に成形して焼結することによって得られる。
【0026】
ダイヤモンド製部材12は、原料粉末として、平均粒径10μm、純度99.9%以上のダイヤモンド粉末と、平均粒径10μm、純度95%以上のMgCO3粉末を用いて作製される。
まず、MgCO3粉末を、100MPaの圧力でプレス成形して所望の形状の圧粉体とする。続いて、この圧粉体をTa(タンタル)製のカプセル内に装入し、ついでこのカプセル内の圧粉体上にダイヤモンド粉末を充填する。
この状態で、カプセルをベルト型超高圧焼結装置(通常の焼結ダイヤ製造に用いられる超硬圧焼結装置)に装填して超高圧焼結を行って、4.0重量%のMgCO3を含有した焼結ダイヤモンドのブロックを得る。
本実施の形態では、上記の超高圧焼結は、7.7Gpaの圧力を加えた状態で2250°Cまで加熱して30分間保持することで行っている。
そして、この焼結ダイヤモンドのブロックにダイヤモンド砥石による研磨を施して粗整形したのちに、さらにレーザー加工によって所望の形状のダイヤモンド片を切り出すことで、ダイヤモンド製部材12を得る。
【0027】
続いて、上記のようにして得た切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に、有機金属、例えば〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕、Zr(Me−dhd)4錯体のうちのいずれか一種の有機金属と不可避不純物とからなる金属箔(厚さ0.02〜0.1mm)を挟みこんだ状態にして、切刃基体11の取付座11aにダイヤモンド製部材12を嵌め込む。
さらに、このように仮組みした切刃基体11、金属箔、ダイヤモンド製部材12とを、ベルト型超高圧焼結装置に装填し、超高温高圧の熱処理を行って、これらの部材を接合して一体化させ、本発明にかかる切刃片7を得る。本実施の形態では、上記の超高温高圧の熱処理は、5.5GPaの圧力を加えた状態で1500°Cまで加熱して30分間保持することで行っている。
【0028】
この熱処理により、金属箔の成分が切刃基体11及びダイヤモンド製部材12にそれぞれ拡散するので、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12において金属箔との界面近傍には、金属箔を構成する成分が拡散してなる超高圧加熱溶融拡散層S1、S2が形成される。
さらに、この熱処理を行うことで、金属箔を構成する有機金属中のC等の有機成分は、少なくともその一部が揮発する。このように揮発した有機成分は、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12の表面と反応してこれらの表面をクリーニングするので、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12の表面に対して金属箔の成分がなじみやすくなり、拡散接合が促進される。
ここで、Tiの有機金属及びZrの有機金属は、いずれもダイヤモンドの焼結に用いられる触媒金属ではないので、金属箔としてこれらの有機金属を用いた場合には、上記の熱処理を行っても金属箔の一部のみが切刃基体11及びダイヤモンド製部材12に拡散されることとなり、金属箔の大部分はそのまま切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に残留して、これらの間に金属層13を形成する。また、前記の有機金属は、前記のように触媒金属ではないため、ダイヤモンド製部材12において金属箔との接合部分近傍にのみ拡散することとなり、ダイヤモンド製部材12の物性に悪影響を与えない。
【0029】
超高圧加熱溶融拡散層S1、S2のうち、切刃基体11に形成される超高圧加熱溶融拡散層S1は、金属層13との接合面から0.01〜0.1mmの深さに亘って形成され、ダイヤモンド製部材12に形成される超高圧加熱溶融拡散層S2は、金属層13との接合面から0.05〜0.1mmの深さに亘って形成される。
この超高圧加熱溶融拡散層の存在によって、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12は、それぞれ金属層13に対して著しく強固に接合される。
なお、この超高圧加熱溶融拡散層S1、S2の様子及びその形成範囲は、金属顕微鏡を用いて組織観察を行うことで調べることができる。
【0030】
ここで、切刃基体11とダイヤモンド製部材12とは熱収縮率が異なるが、これらの間には金属層13が形成されており、この金属層13が応力緩衝材として作用するので、上記熱処理後に常温常圧下に戻す際に、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12内に蓄えられた応力が金属層13によって吸収されることとなり、ダイヤモンド製部材12に応力が集中しにくくなってダイヤモンド製部材12にクラック等が生じにくく、また切刃基体11とダイヤモンド製部材12との剥離が生じにくい。
【0031】
このようにして得られた切刃片7は、超硬ポスト6にろう付けされて切刃部材3とされる。そして、この切刃部材3を工具本体2に装着することで、掘削工具1を得る。
【0032】
このように構成される掘削工具1は、従来の掘削工具と同様にして掘削作業に用いられる。
この掘削工具1では、切刃片7において切刃基体11とダイヤモンド製部材12とが強固に接合されているので、高速掘削等の高負荷条件下での掘削を行うことが可能となる。
【0033】
ここで、高速掘削を行うと、切刃片7に極めて高い熱的機械的衝撃が付加されるようになる。切刃片7として用いられるダイヤモンド製部材12自体は著しく硬質であるが、その反面、脆いものであるために、強い衝撃を受けると微小欠けが生じやすい。ダイヤモンド部材12では、微小欠けが生じることによって磨耗の進行が著しく促進されることとなり、この結果比較的短時間で使用寿命に至ることとなる。
【0034】
本発明者らの研究により、掘削工具1における切刃部材3の装着位置の関係から、切刃部材3を構成する切刃片7には、掘削による摩耗が切刃片前面全体に亘って進行するのではなく、切刃片前面の特定個所が局部的に摩耗し、残りの部分の摩耗はこの局部的な摩耗に追従する僅かなものに過ぎないこと、並びにこの局所的な摩耗が生じる領域の大きさが切刃片前面の25面積%以下であることが判明した。
そこで、本実施の形態では、耐磨耗性に優れるダイヤモンド製部材12を、切刃片7において局所的な摩耗が生じる領域に位置させて設け、他の部分は衝撃吸収性能を有する超高合金製の切刃基体11によって構成した。これにより、切刃片7の局所的な摩耗を生じにくくしつつ、掘削時に切刃片7に加わる熱的機械的衝撃を切刃基体11によって吸収させて衝撃によるダイヤモンド製部材12の微小欠けを生じにくくすることができ、切刃片7の寿命が向上した。
【0035】
ここで、切刃片前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合が25面積%未満になると、超硬合金製の切刃基体11が直接掘削に関与するようになり、切刃基体11の摩耗が進行してしまう。一方、前記割合が60面積%を超えると、相対的に衝撃吸収部として作用する切刃基体11の占める割合が少なくなりすぎて、高速回転操業で発生するきわめて高い熱的機械的衝撃を十分に吸収することができず、この結果特にダイヤモンド製部材12における微小欠けの発生が急激に増加するようになる。このため、切刃片7の前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合は、25〜60面積%とすることが好ましく、30〜45面積%とすることがより好ましい。
【0036】
なお、上記実施の形態では、切刃片7を、扇形の取付座11aを有する切刃基体11と、耐熱性焼結ダイヤモンドからなる扇形のダイヤモンド製部材12とを有する構成としたが、これに限られることなく、切刃片7を構成する部材は他の任意形状とすることができる。
例えば、図5(a)に示すように、切刃片7は、単に板状の切刃基体11と板状のダイヤモンド製部材12とを金属層13を介して接合した構成としてもよい。さらに、図5(b)に示すように、ダイヤモンド製部材12は、その一部を高耐熱焼結ダイヤモンドからなる高耐熱ダイヤ部12aとし、残りの部分を通常の焼結ダイヤモンドからなる焼結ダイヤ部12bとした構成としてもよく、図5(c)に示すように、焼結ダイヤ部12b中に高耐熱ダイヤ部12aを埋め込んだ構成としてもよい。
【0037】
また、上記実施の形態では、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法及び接合構造を、掘削工具1の切刃片7に適用した例を示したが、これに限られることなく、例えば、図6に示すように、切刃片として全体が通常の焼結ダイヤモンドまたは高耐熱ダイヤモンドによって構成される切刃片7aを用いる場合には、本発明を、切刃部材3における超硬ポスト6と切刃片7aとの接合に適用してもよい。
【0038】
また、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法及び接合構造は、上記の例にのみ適用範囲が限定されるものではなく、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とが接合されるものであれば、任意のものに適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造によれば、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材とが、その表面をクリーニングされた状態で前記組成の金属層に拡散接合されるので、従来のろう付けによる接合構造に比べて、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく向上する。
【0040】
また、本発明にかかる掘削工具の切刃片によれば、切刃片を構成する切刃基体とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく高められていて高負荷にも耐えられるので、この切刃片を用いた掘削工具、またはこの切刃片を有する切刃部材を用いる掘削工具では、従来よりも高速で掘削を行うことが可能となる。
【0041】
また、本発明にかかる切刃部材によれば、切刃片とポストとの接合強度が著しく高められていて高負荷にも耐えられるので、この切刃部材を用いた掘削工具では、従来よりも高速で掘削を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる掘削工具の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す掘削工具を構成する切刃部材の構成を概略的に示す側面図である。
【図3】図2に示す切刃片の構成を概略的に示す斜視図である。
【図4】図3に示す切刃片の構造を示す断面図である。
【図5】本発明にかかる切刃片の他の実施形態例を示す縦断面図である。
【図6】本発明にかかる切刃部材の他の実施形態例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 掘削工具 2 工具本体
3 切刃部材 6 超硬ポスト(超硬合金製部材)
7 切刃片 11 切刃基体(超硬合金製部材)
12 ダイヤモンド製部材 13 金属層(金属箔)
【発明の属する技術分野】
本発明は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造と、坑井の掘削に用いられる掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下資源開発のための坑井や地下環境を調査するための調査井等の坑井の掘削に用いられる掘削工具としては、合金鋼製工具本体の先端面に、複数の炭化タングステン基超硬合金製ポスト(以下、超硬ポストという)が所定の配列でろう付けや焼きばめなどの手段で固着され、この超硬ポストの先方側面のそれぞれに、全体が超高圧焼結ダイヤモンド(以下、焼結ダイヤという)からなる切刃片が直接ろう付けされた構造の掘削工具が知られている。
この掘削工具は、工具本体をパイプの先端に取り付けて、工具本体に対してパイプを介して掘削方向への荷重を加えながら工具本体を回転させることで、工具本体に設けた切刃片によって掘削を行うものである。
【0003】
ここで、ダイヤモンドは濡れ性が悪く、通常のろう材によるろう付けが困難であるので、この掘削工具では、例えばCu(銅):20〜40質量%、Ti(チタン):0.5〜10質量%を含有し、残りがAu(金)と不可避不純物とからなる組成を有するAu合金ろう材(融点は940°C)を用いて超硬ポストに対する切刃片のろう付けを行っている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−000686号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年は、掘削作業の省力化及び省エネ化、さらに低コスト化に対する要求が強い。例えば、石油等の採掘のための掘削作業では、一日の操業コストは500〜2000万円と非常に高額であることから、コスト低減のために、掘削速度を速めて掘削作業を短期間で終了させることが求められている。
【0006】
掘削速度を速めるためには、工具本体に加える荷重を大きくしたり、工具本体の回転速度を速くすればよい。
しかし、いずれの場合にも、切刃片にはより大きな負荷が加わることになる。超硬合金製の超硬ポストと焼結ダイヤ製の切刃片とは、上記のようにろう付けによって接合されており、その接合強度はあまり高くないので、切刃片にあまり高い負荷が加わると、切刃片が超硬ポストから剥がれてしまう可能性がある。
また、あまり掘削速度を速くすると、掘削熱も大きくなるため、切刃片をろう付けしているろう材が融けて切刃片が超硬ポストから剥がれてしまう可能性がある。
このため、従来は、掘削速度をあまり速くすることができなかった。
【0007】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであって、接合強度をより高めた超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造、掘削工具の切刃片、切刃部材、及び掘削工具を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に、有機金属と不可避不純物とからなる金属箔を挟み込み、前記超硬合金製部材及び前記ダイヤモンド製部材を、それぞれ前記金属箔と拡散接合することを特徴としている。
【0009】
超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材と金属箔との拡散接合は、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に金属箔を挟み込んだ状態で、例えば5〜6GPaの超高圧下で、1400〜1550°Cの超高温の熱処理を施すことで行われる。
このように高温の熱処理が施されることにより、金属箔を構成する有機金属中のC(炭素)等の有機成分は、少なくともその一部が揮発する。このように揮発した有機成分は、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材の表面と反応してこれらの表面をクリーニングするので、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材の表面に対して金属箔の成分がなじみやすくなり、これらの拡散が促進される。
ここで、金属箔を構成する有機金属としては、例えばTiとZr(ジルコニウム)とのうちのいずれかの有機金属を用いることが好ましく、〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕とZr(Me−dhd)4錯体とのうちのいずれかの有機金属を用いることがより好ましい。これらは、いずれもダイヤモンドの焼結に用いられる触媒金属ではないので、上記の熱処理を行っても金属箔の一部のみが超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材に拡散されることとなり、金属箔の大部分はそのまま超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に残留して、これらの間に金属層を形成する。また、金属箔を構成する有機金属は、前記のように触媒金属ではないため、ダイヤモンド製部材において金属箔との接合部分近傍にのみ拡散することとなり、ダイヤモンド製部材の物性に悪影響を与えない。
【0010】
このように拡散接合を行うことで、ダイヤモンド製部材において金属箔との接合部分近傍には、金属箔の成分が効果的に拡散された拡散層が形成されることとなり、ダイヤモンド製部材と金属箔とが強固に接合される。
また、超硬合金製部材においても、金属箔との接合部分近傍には、金属箔の成分が効果的に拡散された拡散層が形成されるので、超硬合金製部材と金属箔とが強固に接合される。
【0011】
ここで、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とは熱収縮率が異なるが、これらの間には金属層が形成されており、この金属層が応力緩衝材として作用するので、上記熱処理後に常温常圧下に戻す際に、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材内に蓄えられた応力が金属層によって吸収されることとなり、ダイヤモンド製部材に応力が集中しにくくなってダイヤモンド製部材にクラック等が生じにくく、また超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との剥離が生じにくい。
【0012】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合構造は、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とを接合してなることを特徴としている。
この超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合構造では、従来のろう付けによる接合構造に比べて、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく向上する。
【0013】
本発明にかかる掘削工具の切刃片は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられるポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片であって、前記ポストとの接合部を構成する超硬合金製の切刃基体と、該切刃基体に支持されるダイヤモンド製部材とを有し、前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴としている。
【0014】
このように構成される掘削工具の切刃片においては、切刃基体とダイヤモンド製部材との間に金属層が設けられ、切刃基体とダイヤモンド製部材とが請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されているので、切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高い。
【0015】
この掘削工具の切刃片において、ダイヤモンド製部材を、結合材として炭酸マグネシウム(以下、MgCO3で示す)を用いた高耐熱性焼結ダイヤモンドによって構成してもよい。
ここで、高耐熱性焼結ダイヤモンドとは、ダイヤモンド粉を、結合材として例えばMgCO3を用いて7〜8GPaの超高圧下で、2200〜2400°Cの超高温の熱処理を施して焼結したものである。
この場合には、ダイヤモンド製部材がより耐熱性の優れた高耐熱性ダイヤモンドによって構成されるので、より高負荷条件での掘削を行うことができる。
【0016】
本発明にかかる切刃部材は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、前記工具本体に装着される超硬合金製のポストと、該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成するダイヤモンド製の切刃片とを有し、前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴としている。
このように構成される掘削工具の切刃部材においては、超硬合金製のポストとダイヤモンド製の切刃片との接合強度が著しく高い。
【0017】
本発明にかかる切刃部材は、掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、前記工具本体に装着されるポストと、該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片とを有しており、該切刃片が、請求項5または6に記載の切刃片とされていることを特徴としている。
このように構成される掘削工具の切刃部材においては、超硬合金製の切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高い切刃片が切刃として用いられる。
【0018】
本発明にかかる掘削工具は、工具本体の先端面に、切刃片をポストに装着してなる切刃部材が装着される掘削工具であって、前記切刃片として請求項5または6に記載の切刃片を用いるか、もしくは前記切刃部材として請求項7または8に記載の切刃部材を用いることを特徴としている。
このように構成される掘削工具においては、超硬合金製の切刃基体に対するダイヤモンド製部材の接合強度が著しく高く、また接合構造の耐熱性も高い切刃片、または超硬合金製のポストとダイヤモンド製の切刃片との接合強度が著しく高い切刃部材を用いて掘削が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図を用いて説明する。本実施の形態では、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造を、掘削工具の切刃片に適用している。
ここで、図1は、本実施の形態にかかる掘削工具の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は本実施の形態にかかる掘削工具を構成する切刃部材の構成を概略的に示す側面図、図3は本実施の形態にかかる切刃片の構成を概略的に示す斜視図、図4は本実施の形態にかかる切刃片の構造を示す断面図である。
【0020】
本実施形態にかかる掘削工具1は、JIS・SCH415に規定される合金鋼等からなる略円盤形状の工具本体2と、工具本体2の先端面に所定の配列で複数設けられる切刃部材3とを有している。切刃部材3は、工具本体2に対して、ろう付けや焼きばめなどの手段で装着されるものである。
切刃部材3は、柱状をなす超硬合金製の超硬ポスト6と、この超硬ポスト6において掘削方向を向く側面にろう付け等によって装着される切刃片7とを有している。本実施の形態では、超硬ポスト6は、一般的な炭化タングステン基超硬合金によって構成されている。
【0021】
切刃片7は、超硬ポスト6との接合部を構成する超硬合金製の切刃基体11と、切刃基体11に支持されるダイヤモンド製部材12とを有しており、これら切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間には金属層13が設けられており、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12は、それぞれ金属層13に対して拡散接合されている。
【0022】
切刃基体11は、略円板形状に形成されており、その一面は超硬ポスト6にろう付けされるろう付け面とされ、またこの一面に対向する他面側(すなわち掘削方向を向く面側)には切り欠き状の凹部が形成されており、この凹部がダイヤモンド製部材12を装着するための取付座11aとされている。この取付座11aは、ダイヤモンド製部材12の外形と同形状とされており、切刃片7において掘削作業時に磨耗が生じやすい領域に設けられている。本実施の形態では、取付座11aは、平面視扇型とされている。
また、切刃基体11は、Co(コバルト)を結合材として用いた炭化タングステン基超硬合金、すなわち一般的な超硬合金によって構成されている。本実施の形態では、切刃基体11は、結合材であるCoを10質量%含有し、残りがWC(タングステンカーバイド)と不可避不純物とされた超硬合金によって構成している。超硬合金は高強度で高靭性を有しているので、超高合金製の切刃基体11は、切刃片7において掘削作業時に加わる熱的機械的衝撃を吸収する衝撃吸収体として作用する。
【0023】
ダイヤモンド製部材12は、切刃片7において掘削作業時に摩耗が生じやすい領域に設けられるものである。本実施の形態では、切刃片7の前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合を、25〜60面積%としている。
ここで、ダイヤモンド製部材12は、通常の焼結ダイヤモンド単体や、より優れた耐熱性を有する高耐熱性焼結ダイヤモンド単体によって構成されるほか、通常の焼結ダイヤモンドと高耐熱性焼結ダイヤモンドとの複合体によって構成してもよい。本実施の形態では、ダイヤモンド製部材12は、扇型の耐熱性焼結ダイヤモンド単体によって構成されている。
【0024】
切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に設けられる金属層13は、少なくとも一部の有機成分が揮発した有機金属と、不可避不純物とからなる構成とされている。この金属層13を構成する有機金属としては、TiとZrとのうちのいずれかの有機金属、例えば〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕とZr(Me−dhd)4錯体とのうちのいずれかの有機金属が用いられる。本実施の形態では、金属層13を、Tiの有機金属によって構成しており、その厚さDは、0.02〜0.1mmとされている。
【0025】
このように構成される切刃片7は、次のようにして作成される。
まず、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12をそれぞれ所望の形状で製造する。
切刃基体11は、通常の超硬合金製品と同様にして製造される。例えば、超硬合金の原料粉末を成形、焼結することによって円板型超硬合金チップを形成し、この超硬合金チップの一面側に切削加工等を施して取付座11aを形成するか、超硬合金の原料粉末を取付座11aを有する円板形状に成形して焼結することによって得られる。
【0026】
ダイヤモンド製部材12は、原料粉末として、平均粒径10μm、純度99.9%以上のダイヤモンド粉末と、平均粒径10μm、純度95%以上のMgCO3粉末を用いて作製される。
まず、MgCO3粉末を、100MPaの圧力でプレス成形して所望の形状の圧粉体とする。続いて、この圧粉体をTa(タンタル)製のカプセル内に装入し、ついでこのカプセル内の圧粉体上にダイヤモンド粉末を充填する。
この状態で、カプセルをベルト型超高圧焼結装置(通常の焼結ダイヤ製造に用いられる超硬圧焼結装置)に装填して超高圧焼結を行って、4.0重量%のMgCO3を含有した焼結ダイヤモンドのブロックを得る。
本実施の形態では、上記の超高圧焼結は、7.7Gpaの圧力を加えた状態で2250°Cまで加熱して30分間保持することで行っている。
そして、この焼結ダイヤモンドのブロックにダイヤモンド砥石による研磨を施して粗整形したのちに、さらにレーザー加工によって所望の形状のダイヤモンド片を切り出すことで、ダイヤモンド製部材12を得る。
【0027】
続いて、上記のようにして得た切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に、有機金属、例えば〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕、Zr(Me−dhd)4錯体のうちのいずれか一種の有機金属と不可避不純物とからなる金属箔(厚さ0.02〜0.1mm)を挟みこんだ状態にして、切刃基体11の取付座11aにダイヤモンド製部材12を嵌め込む。
さらに、このように仮組みした切刃基体11、金属箔、ダイヤモンド製部材12とを、ベルト型超高圧焼結装置に装填し、超高温高圧の熱処理を行って、これらの部材を接合して一体化させ、本発明にかかる切刃片7を得る。本実施の形態では、上記の超高温高圧の熱処理は、5.5GPaの圧力を加えた状態で1500°Cまで加熱して30分間保持することで行っている。
【0028】
この熱処理により、金属箔の成分が切刃基体11及びダイヤモンド製部材12にそれぞれ拡散するので、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12において金属箔との界面近傍には、金属箔を構成する成分が拡散してなる超高圧加熱溶融拡散層S1、S2が形成される。
さらに、この熱処理を行うことで、金属箔を構成する有機金属中のC等の有機成分は、少なくともその一部が揮発する。このように揮発した有機成分は、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12の表面と反応してこれらの表面をクリーニングするので、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12の表面に対して金属箔の成分がなじみやすくなり、拡散接合が促進される。
ここで、Tiの有機金属及びZrの有機金属は、いずれもダイヤモンドの焼結に用いられる触媒金属ではないので、金属箔としてこれらの有機金属を用いた場合には、上記の熱処理を行っても金属箔の一部のみが切刃基体11及びダイヤモンド製部材12に拡散されることとなり、金属箔の大部分はそのまま切刃基体11とダイヤモンド製部材12との間に残留して、これらの間に金属層13を形成する。また、前記の有機金属は、前記のように触媒金属ではないため、ダイヤモンド製部材12において金属箔との接合部分近傍にのみ拡散することとなり、ダイヤモンド製部材12の物性に悪影響を与えない。
【0029】
超高圧加熱溶融拡散層S1、S2のうち、切刃基体11に形成される超高圧加熱溶融拡散層S1は、金属層13との接合面から0.01〜0.1mmの深さに亘って形成され、ダイヤモンド製部材12に形成される超高圧加熱溶融拡散層S2は、金属層13との接合面から0.05〜0.1mmの深さに亘って形成される。
この超高圧加熱溶融拡散層の存在によって、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12は、それぞれ金属層13に対して著しく強固に接合される。
なお、この超高圧加熱溶融拡散層S1、S2の様子及びその形成範囲は、金属顕微鏡を用いて組織観察を行うことで調べることができる。
【0030】
ここで、切刃基体11とダイヤモンド製部材12とは熱収縮率が異なるが、これらの間には金属層13が形成されており、この金属層13が応力緩衝材として作用するので、上記熱処理後に常温常圧下に戻す際に、切刃基体11及びダイヤモンド製部材12内に蓄えられた応力が金属層13によって吸収されることとなり、ダイヤモンド製部材12に応力が集中しにくくなってダイヤモンド製部材12にクラック等が生じにくく、また切刃基体11とダイヤモンド製部材12との剥離が生じにくい。
【0031】
このようにして得られた切刃片7は、超硬ポスト6にろう付けされて切刃部材3とされる。そして、この切刃部材3を工具本体2に装着することで、掘削工具1を得る。
【0032】
このように構成される掘削工具1は、従来の掘削工具と同様にして掘削作業に用いられる。
この掘削工具1では、切刃片7において切刃基体11とダイヤモンド製部材12とが強固に接合されているので、高速掘削等の高負荷条件下での掘削を行うことが可能となる。
【0033】
ここで、高速掘削を行うと、切刃片7に極めて高い熱的機械的衝撃が付加されるようになる。切刃片7として用いられるダイヤモンド製部材12自体は著しく硬質であるが、その反面、脆いものであるために、強い衝撃を受けると微小欠けが生じやすい。ダイヤモンド部材12では、微小欠けが生じることによって磨耗の進行が著しく促進されることとなり、この結果比較的短時間で使用寿命に至ることとなる。
【0034】
本発明者らの研究により、掘削工具1における切刃部材3の装着位置の関係から、切刃部材3を構成する切刃片7には、掘削による摩耗が切刃片前面全体に亘って進行するのではなく、切刃片前面の特定個所が局部的に摩耗し、残りの部分の摩耗はこの局部的な摩耗に追従する僅かなものに過ぎないこと、並びにこの局所的な摩耗が生じる領域の大きさが切刃片前面の25面積%以下であることが判明した。
そこで、本実施の形態では、耐磨耗性に優れるダイヤモンド製部材12を、切刃片7において局所的な摩耗が生じる領域に位置させて設け、他の部分は衝撃吸収性能を有する超高合金製の切刃基体11によって構成した。これにより、切刃片7の局所的な摩耗を生じにくくしつつ、掘削時に切刃片7に加わる熱的機械的衝撃を切刃基体11によって吸収させて衝撃によるダイヤモンド製部材12の微小欠けを生じにくくすることができ、切刃片7の寿命が向上した。
【0035】
ここで、切刃片前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合が25面積%未満になると、超硬合金製の切刃基体11が直接掘削に関与するようになり、切刃基体11の摩耗が進行してしまう。一方、前記割合が60面積%を超えると、相対的に衝撃吸収部として作用する切刃基体11の占める割合が少なくなりすぎて、高速回転操業で発生するきわめて高い熱的機械的衝撃を十分に吸収することができず、この結果特にダイヤモンド製部材12における微小欠けの発生が急激に増加するようになる。このため、切刃片7の前面に占めるダイヤモンド製部材12の割合は、25〜60面積%とすることが好ましく、30〜45面積%とすることがより好ましい。
【0036】
なお、上記実施の形態では、切刃片7を、扇形の取付座11aを有する切刃基体11と、耐熱性焼結ダイヤモンドからなる扇形のダイヤモンド製部材12とを有する構成としたが、これに限られることなく、切刃片7を構成する部材は他の任意形状とすることができる。
例えば、図5(a)に示すように、切刃片7は、単に板状の切刃基体11と板状のダイヤモンド製部材12とを金属層13を介して接合した構成としてもよい。さらに、図5(b)に示すように、ダイヤモンド製部材12は、その一部を高耐熱焼結ダイヤモンドからなる高耐熱ダイヤ部12aとし、残りの部分を通常の焼結ダイヤモンドからなる焼結ダイヤ部12bとした構成としてもよく、図5(c)に示すように、焼結ダイヤ部12b中に高耐熱ダイヤ部12aを埋め込んだ構成としてもよい。
【0037】
また、上記実施の形態では、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法及び接合構造を、掘削工具1の切刃片7に適用した例を示したが、これに限られることなく、例えば、図6に示すように、切刃片として全体が通常の焼結ダイヤモンドまたは高耐熱ダイヤモンドによって構成される切刃片7aを用いる場合には、本発明を、切刃部材3における超硬ポスト6と切刃片7aとの接合に適用してもよい。
【0038】
また、本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法及び接合構造は、上記の例にのみ適用範囲が限定されるものではなく、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とが接合されるものであれば、任意のものに適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明にかかる超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法、接合構造によれば、超硬合金製部材及びダイヤモンド製部材とが、その表面をクリーニングされた状態で前記組成の金属層に拡散接合されるので、従来のろう付けによる接合構造に比べて、超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく向上する。
【0040】
また、本発明にかかる掘削工具の切刃片によれば、切刃片を構成する切刃基体とダイヤモンド製部材との接合強度が著しく高められていて高負荷にも耐えられるので、この切刃片を用いた掘削工具、またはこの切刃片を有する切刃部材を用いる掘削工具では、従来よりも高速で掘削を行うことが可能となる。
【0041】
また、本発明にかかる切刃部材によれば、切刃片とポストとの接合強度が著しく高められていて高負荷にも耐えられるので、この切刃部材を用いた掘削工具では、従来よりも高速で掘削を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる掘削工具の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す掘削工具を構成する切刃部材の構成を概略的に示す側面図である。
【図3】図2に示す切刃片の構成を概略的に示す斜視図である。
【図4】図3に示す切刃片の構造を示す断面図である。
【図5】本発明にかかる切刃片の他の実施形態例を示す縦断面図である。
【図6】本発明にかかる切刃部材の他の実施形態例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 掘削工具 2 工具本体
3 切刃部材 6 超硬ポスト(超硬合金製部材)
7 切刃片 11 切刃基体(超硬合金製部材)
12 ダイヤモンド製部材 13 金属層(金属箔)
Claims (9)
- 超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との間に、有機金属と不可避不純物とからなる金属箔を挟み込み、
前記超硬合金製部材及び前記ダイヤモンド製部材を、それぞれ前記金属箔と拡散接合することを特徴とする超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法。 - 前記有機金属として、TiとZrとのうちのいずれかの有機金属を用いることを特徴とする請求項1記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法。
- 前記有機金属として、〔Ti(O−i−Bu)2(Me−dhd)2〕とZr(Me−dhd)4錯体とのうちのいずれかの有機金属を用いることを特徴とする請求項2記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法。
- 請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて超硬合金製部材とダイヤモンド製部材とを接合してなることを特徴とする超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合構造。
- 掘削工具の工具本体の先端面に設けられるポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片であって、
前記ポストとの接合部を構成する超硬合金製の切刃基体と、
該切刃基体に支持されるダイヤモンド製部材とを有し、
前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴とする掘削工具の切刃片。 - 前記ダイヤモンド製部材が、結合材として炭酸マグネシウムを用いた高耐熱性焼結ダイヤモンドによって構成されていることを特徴とする請求項5記載の掘削工具の切刃片。
- 掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、
前記工具本体に装着される超硬合金製のポストと、
該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成するダイヤモンド製の切刃片とを有し、
前記切刃基体と前記ダイヤモンド製部材とが、請求項1から3のいずれかに記載の超硬合金製部材とダイヤモンド製部材との接合方法を用いて接合されていることを特徴とする掘削工具の切刃部材。 - 掘削工具の工具本体の先端面に設けられる切刃部材であって、
前記工具本体に装着されるポストと、
該ポストに対して装着されて前記掘削工具における切刃を構成する切刃片とを有しており、
該切刃片が、請求項5または6に記載の切刃片とされていることを特徴とする掘削工具の切刃部材。 - 工具本体の先端面に、切刃片をポストに装着してなる切刃部材が装着される掘削工具であって、
前記切刃片として請求項5または6に記載の切刃片を用いるか、もしくは前記切刃部材として請求項7または8に記載の切刃部材を用いることを特徴とする掘削工具。
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