JP2004290935A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紫外線を利用して基板に付着した有機物等を分解除去する基板処理装置の処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持し、歩留まりを向上する。
【解決手段】搬入口2a、搬出口2bおよび排気口2cを有する処理区画2を内部に設け、処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画6を設け、中間区画6と処理区画2との間を複数の空気供給口2dで連通する。
【選択図】 図1
【解決手段】搬入口2a、搬出口2bおよび排気口2cを有する処理区画2を内部に設け、処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画6を設け、中間区画6と処理区画2との間を複数の空気供給口2dで連通する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線(UV)を利用して半導体装置や表示装置に使用される基板に付着した有機物等を分解除去する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置や表示装置に使用される基板に付着した有機物を分解除去する洗浄手段として、紫外線を用いた乾式洗浄方法が知られている。
【0003】
紫外線洗浄は、紫外線ランプなどの光源から照射された紫外線によって、基板に付着した有機物の分子鎖を分断するとともに、装置内部の空気中の酸素からオゾンを発生させ、このオゾンの分解・生成反応過程の酸化力の強い活性な酸素ラジカルと有機物との反応により基板の表面に付着した有機物を分解除去するものである。
【0004】
従来の紫外線を照射する基板処理装置31は、図3に示すように、仕切り部材40によって、基板を処理する領域である処理区画32とコントロールユニットや電気配線その他の設備を配置する設備区画39とに内部が区切られており、処理区画の搬入口32aから搬出口32bに基板38を搬送するベルトコンベヤー等の搬送手段33と、紫外線を照射する光源34と、排気口32cから処理区画内部の空気を排気するダクト35aおよび排気ポンプ35bからなる排気手段35とを有していた。
【0005】
そして、基板処理装置31は、連続的に、基板38を搬入口32aから処理区画32に搬入し、処理区画32を搬送しつつ紫外線を照射して有機物の分解除去を行い搬出口32bから搬出するものであった(特許文献1参照)。
【0006】
このような基板処理装置31では、オゾンが外部へ漏れると悪臭を放つなど周囲の環境を悪化させるため、処理区画32は搬入口32a、搬出口32bおよび排気口32cを除いて気密にされており、排気手段35によって処理区画32の圧力が外部よりも低くなるようにしている。したがって、処理区画32は、当然、設備区画39からも独立しており、設備区画39から空気が流入することはなかった。
【0007】
しかしながら、処理区画32を負圧とすると、搬入口32aや搬出口32bから外部の空気が処理区画32に流入し、その空気と一緒に浮遊粒子なども処理区画32に侵入していた。また、基板処理装置31の搬送手段33の駆動部から発塵粒子が発生するので、処理区画32にはこれら粒子が存在していた。このため、搬入した基板38に粒子が付着し、粒子汚染を引き起こす結果となっていた。
【0008】
このような粒子汚染を防止するため、基板処理装置31の搬入口32aの前段に搬入装置を、搬出口32bの後段に搬出装置を別途設置して、各室に浮遊粒子を除去した空気(クリーンエア)を供給することにより、搬入口32aおよび搬出口32bから侵入する浮遊粒子を減らすことができた。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−347506号公報(図1、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の手段を講じても搬入装置に基板を搬入するための入り口や搬出装置から基板を搬出する出口は、外部に開口しており、外部から浮遊粒子が侵入してくる可能性があった。
【0011】
また、搬入装置および搬出装置に設置された搬送手段の駆動部から発生する発塵粒子が搬入口32aおよび搬出口32bから侵入することを完全に防止することはできなかったし、基板処理装置31の搬送手段33の駆動部から発塵粒子が発生することを防ぐことはできなかった。
【0012】
更に、基板処理装置31と搬入装置および搬出装置との連結部分は完全に密閉されていないため、各室におけるクリーンエアの供給量が減少したときに、処理区画32が負圧であるから、それらの隙間から浮遊粒子が処理区画32に侵入することがあった。
【0013】
以上の要因から、結局、処理区画32には何らかの粒子が存在しており、処理区画32内において粒子が堆積することは避けられず、粒子汚染や、掃除による装置の停止などによる歩留まり低下および生産性低下が問題となっていた。
【0014】
本発明者は、処理区画32の搬入口32a、搬出口32bの近傍では粒子の堆積が少なく、処理区画32の中央付近に堆積が多いことに注目し、粒子の堆積のプロセスを次のように推測した。
【0015】
従来の基板処理装置31において、処理区画32には、搬入口32aおよび搬出口32bから排気口32cに向かう空気の流れ(図3の処理区画32内における矢印参照)しか存在していなかった。処理区画32内に存在する粒子もこの空気の流れにしたがって移動していたため、搬入口32aおよび搬出口32bから離れた中央付近に集まり堆積していたと推定される。特に、前述した空気の流れでは、中央付近で流れが淀んでいることが予想される。
【0016】
本発明は、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持し、結果歩留まりを向上した基板処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために本発明の基板処理装置は、紫外線を用いて基板に付着した有機物等を分解除去するものであり、搬入口、搬出口および排気口を有する処理区画を内部に設け、前記処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画を設け、前記中間区画と前記処理区画を複数の空気供給口で連通したことを特徴とする。
【0018】
このような構成を採用したことにより、複数の空気供給口から処理区画に流れ込む空気の流れによって、処理区画における空気が淀んでいる部分を少なくでき、従来堆積していた粒子が排気口から排出されるようになったため、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持でき、歩留まりを向上することができる。更に、装置内部の粒子の堆積が少なくなったことから、装置のメンテナンス頻度を減らすことができるので、稼働率を高くでき、生産性が向上する。加えて、空気供給口から処理区画に空気が流れ込んでいるので、相対的に搬入口および搬出口から処理区画に流れ込む空気の量を減らして、外部からの浮遊物質の侵入を減らすことができ、クリーン度を高く維持できる。
【0019】
また、本発明の基板処理装置は、前記中間区画が前記処理区画に隣接していることを特徴とする。
【0020】
このような構成を採用したことにより、その間の仕切り部材に開口を形成するだけで空気供給口とすることができ、装置の省スペース化に有利である。
【0021】
また、本発明の基板処理装置は、前記処理区画を複数の仕切り面で前記中間区画と仕切り、前記複数の仕切り面に前記空気供給口がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0022】
このような構成を採用したことにより、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。
【0023】
また、本発明の基板処理装置は、前記処理区画において、前記排気口と前記空気供給口とが対面するように設けられていることを特徴とする。
【0024】
このような構成を採用したことにより、処理区画を横断するように空気が流れるので、より処理区画内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0026】
図1(a)は本発明の基板処理装置の概略縦断面図であり、(b)は概略横断面図である。図2は本発明の他の基板処理装置の概略縦断面図である。
【0027】
基板処理装置1は、その内部に搬入口2a、搬出口2bおよび排気口2cを有する処理区画2を設け、搬入口2aから搬出口2bに基板8を搬送する搬送手段3と、基板8に紫外線を照射する光源4と、排気口2cから処理区画2の空気を排気する排気手段5を備えている。
【0028】
更に、基板処理装置1は、処理区画2以外の区画に中間区画6を設けており、中間区画6と処理区画2の間を空気供給口2dによって連通している。中間区画6には、クリーンファンユニット7が設置されており、浮遊粒子等の粒子を除去した空気(クリーンエア)を中間区画6に供給している。
【0029】
処理区画2は、基板処理装置1の内部に仕切り部材10を設けて、他の区画から独立させた構成とすればよい。その一例としては、装置上部を蓋状にして、装置下部と蓋状の装置上部との間に隙間を設け、この隙間を処理区画2として使用することができる。
【0030】
搬送手段3は、処理区画2に基板8を搬入、搬出するものであり、ベルトコンベヤー、ロボットアーム等を使用することができる。
【0031】
光源4は、図1および図2に示すように、処理区画2内に設けてもよいし、透光性部材を介在させて処理区画2外に配置してもよい。光源4として、低圧水銀灯やエキシマランプを使用することができる。
【0032】
排気手段5は、排気口2cから延びた管(ダクト)5aおよび排気ポンプ5bを有し、処理区画2内に発生したオゾンが外部に漏洩しないようにしている。排気ポンプ5bは装置内部の設備区画に配置しても、外部に配置してもよい。
【0033】
中間区画6は、図1に示すように設備区画自体を密閉して兼用する構成としてもよいし、図2に示すように設備区画9の一部に仕切り部材11を設けて他の区画から独立させた構成としてもよい。設備区画を密閉して兼用する構成は、省スペース化の点で有利であるが、内包する設備から発塵粒子が発生する虞がある。このため、クリーン度の観点から言えば、中間区画6は、設備を内包しないように仕切り部材11で独立させることが好ましい。なお、図2において、設備区画9は、周囲が筐体などで囲まれて密閉されているかのように図示されているが、特に気密に保持されているわけではなく、外部と自由に空気の行き来ができる構成である。
【0034】
また、処理区画2と中間区画6とを連通する複数の空気供給口2dは、両区画の間の仕切り部材10に開口を設けたり、管で連結することで形成される。空気供給口2dの形状は、円形、矩形、多角形などから適宜選択される。
【0035】
中間区画6は、処理区画2と離間して設け管で連結してもよいが、図1および図2に示すように、仕切り部材10を介して処理区画2に隣接させ、仕切り部材10という面(仕切り面)によって仕切る構成としてもよい。中間区画6を処理区画2に隣接させると、処理区画2と中間区画6との間の仕切り面に開口を形成すれば空気供給口2dとなり、省スペース化に都合がよい。
【0036】
更に、処理区画2を複数の仕切り面で中間区画6と仕切り、複数の仕切り面にそれぞれ空気供給口2dを形成すれば、処理区画2の一つの面だけではなく、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画2内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。図1では、処理区画2の上方を除く周囲に中間区画6を設け、各仕切り面に空気供給口2dを形成している(図1(B)参照)。
【0037】
また、図1および図2に示すように、空気供給口2dを排気口と対面する面に設けると、処理区画2を横断するように空気が流れるので、より処理区画2内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【0038】
クリーンファンユニット7は、外部もしくは基板処理装置1内部における処理区画2および中間区画6以外の区画から空気を吸引し、浮遊粒子等の粒子をフィルターで濾過して中間区画6にクリーンエアを供給する。図1においては、クリーンファンユニット7は、外部から空気を吸引し、中間区画6にクリーンエアを供給している。また、図2においては、クリーンファンユニット7は、設備区画9にから空気を吸引し、中間区画6にクリーンエアを供給している。なお、図2においても、クリーンファンユニット7が外部から空気を吸引する構成を採用してもよい。
【0039】
また、図1および図2においては、クリーンファンユニット7を中間区画6の下方に設置したが、特に限定されるものではなく、側面に設置してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の基板処理装置は、処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画を設け、中間区画と処理区画を複数の空気供給口で連通しているので、複数の空気供給口から処理区画に流れ込む空気の流れによって、処理区画における空気が淀んでいる部分を少なくでき、従来堆積していた粒子が排気口から排出されるようになったため、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持でき、生産性を向上することができる。更に、装置内部の粒子の堆積が少なくなったことから、装置のメンテナンス頻度を減らすことができるので、稼働率を高くでき、歩留まりが向上する。加えて、空気供給口から処理区画に空気が流れ込んでいるので、相対的に搬入口および搬出口から処理区画に流れ込む空気の量を減らして、外部からの浮遊物質の侵入を減らすことができ、クリーン度を高く維持できる。
【0041】
また、中間区画が処理区画に隣接している場合は、その間の仕切り部材に開口を形成するだけで空気供給口とすることができ、装置の省スペース化に有利である。
【0042】
更に、処理区画を複数の仕切り面で中間区画と仕切る場合は、複数の面に空気供給口を形成して、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。
【0043】
加えて、処理区画において、排気口と空気供給口とが対面するように設けられている場合は、処理区画を横断するように空気が流れるので、より処理区画内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)はそれぞれ本発明の基板処理装置の概略縦断面図および概略横断面図
【図2】本発明の他の基板処理装置の概略縦断面図
【図3】従来の基板処理装置の概略縦断面図
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 処理区画
2a 搬入口
2b 搬出口
2c 排気口
2d 空気供給口
3 搬送手段
4 光源
5 排気手段
6 中間区画
7 クリーンファンユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線(UV)を利用して半導体装置や表示装置に使用される基板に付着した有機物等を分解除去する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置や表示装置に使用される基板に付着した有機物を分解除去する洗浄手段として、紫外線を用いた乾式洗浄方法が知られている。
【0003】
紫外線洗浄は、紫外線ランプなどの光源から照射された紫外線によって、基板に付着した有機物の分子鎖を分断するとともに、装置内部の空気中の酸素からオゾンを発生させ、このオゾンの分解・生成反応過程の酸化力の強い活性な酸素ラジカルと有機物との反応により基板の表面に付着した有機物を分解除去するものである。
【0004】
従来の紫外線を照射する基板処理装置31は、図3に示すように、仕切り部材40によって、基板を処理する領域である処理区画32とコントロールユニットや電気配線その他の設備を配置する設備区画39とに内部が区切られており、処理区画の搬入口32aから搬出口32bに基板38を搬送するベルトコンベヤー等の搬送手段33と、紫外線を照射する光源34と、排気口32cから処理区画内部の空気を排気するダクト35aおよび排気ポンプ35bからなる排気手段35とを有していた。
【0005】
そして、基板処理装置31は、連続的に、基板38を搬入口32aから処理区画32に搬入し、処理区画32を搬送しつつ紫外線を照射して有機物の分解除去を行い搬出口32bから搬出するものであった(特許文献1参照)。
【0006】
このような基板処理装置31では、オゾンが外部へ漏れると悪臭を放つなど周囲の環境を悪化させるため、処理区画32は搬入口32a、搬出口32bおよび排気口32cを除いて気密にされており、排気手段35によって処理区画32の圧力が外部よりも低くなるようにしている。したがって、処理区画32は、当然、設備区画39からも独立しており、設備区画39から空気が流入することはなかった。
【0007】
しかしながら、処理区画32を負圧とすると、搬入口32aや搬出口32bから外部の空気が処理区画32に流入し、その空気と一緒に浮遊粒子なども処理区画32に侵入していた。また、基板処理装置31の搬送手段33の駆動部から発塵粒子が発生するので、処理区画32にはこれら粒子が存在していた。このため、搬入した基板38に粒子が付着し、粒子汚染を引き起こす結果となっていた。
【0008】
このような粒子汚染を防止するため、基板処理装置31の搬入口32aの前段に搬入装置を、搬出口32bの後段に搬出装置を別途設置して、各室に浮遊粒子を除去した空気(クリーンエア)を供給することにより、搬入口32aおよび搬出口32bから侵入する浮遊粒子を減らすことができた。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−347506号公報(図1、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の手段を講じても搬入装置に基板を搬入するための入り口や搬出装置から基板を搬出する出口は、外部に開口しており、外部から浮遊粒子が侵入してくる可能性があった。
【0011】
また、搬入装置および搬出装置に設置された搬送手段の駆動部から発生する発塵粒子が搬入口32aおよび搬出口32bから侵入することを完全に防止することはできなかったし、基板処理装置31の搬送手段33の駆動部から発塵粒子が発生することを防ぐことはできなかった。
【0012】
更に、基板処理装置31と搬入装置および搬出装置との連結部分は完全に密閉されていないため、各室におけるクリーンエアの供給量が減少したときに、処理区画32が負圧であるから、それらの隙間から浮遊粒子が処理区画32に侵入することがあった。
【0013】
以上の要因から、結局、処理区画32には何らかの粒子が存在しており、処理区画32内において粒子が堆積することは避けられず、粒子汚染や、掃除による装置の停止などによる歩留まり低下および生産性低下が問題となっていた。
【0014】
本発明者は、処理区画32の搬入口32a、搬出口32bの近傍では粒子の堆積が少なく、処理区画32の中央付近に堆積が多いことに注目し、粒子の堆積のプロセスを次のように推測した。
【0015】
従来の基板処理装置31において、処理区画32には、搬入口32aおよび搬出口32bから排気口32cに向かう空気の流れ(図3の処理区画32内における矢印参照)しか存在していなかった。処理区画32内に存在する粒子もこの空気の流れにしたがって移動していたため、搬入口32aおよび搬出口32bから離れた中央付近に集まり堆積していたと推定される。特に、前述した空気の流れでは、中央付近で流れが淀んでいることが予想される。
【0016】
本発明は、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持し、結果歩留まりを向上した基板処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために本発明の基板処理装置は、紫外線を用いて基板に付着した有機物等を分解除去するものであり、搬入口、搬出口および排気口を有する処理区画を内部に設け、前記処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画を設け、前記中間区画と前記処理区画を複数の空気供給口で連通したことを特徴とする。
【0018】
このような構成を採用したことにより、複数の空気供給口から処理区画に流れ込む空気の流れによって、処理区画における空気が淀んでいる部分を少なくでき、従来堆積していた粒子が排気口から排出されるようになったため、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持でき、歩留まりを向上することができる。更に、装置内部の粒子の堆積が少なくなったことから、装置のメンテナンス頻度を減らすことができるので、稼働率を高くでき、生産性が向上する。加えて、空気供給口から処理区画に空気が流れ込んでいるので、相対的に搬入口および搬出口から処理区画に流れ込む空気の量を減らして、外部からの浮遊物質の侵入を減らすことができ、クリーン度を高く維持できる。
【0019】
また、本発明の基板処理装置は、前記中間区画が前記処理区画に隣接していることを特徴とする。
【0020】
このような構成を採用したことにより、その間の仕切り部材に開口を形成するだけで空気供給口とすることができ、装置の省スペース化に有利である。
【0021】
また、本発明の基板処理装置は、前記処理区画を複数の仕切り面で前記中間区画と仕切り、前記複数の仕切り面に前記空気供給口がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0022】
このような構成を採用したことにより、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。
【0023】
また、本発明の基板処理装置は、前記処理区画において、前記排気口と前記空気供給口とが対面するように設けられていることを特徴とする。
【0024】
このような構成を採用したことにより、処理区画を横断するように空気が流れるので、より処理区画内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0026】
図1(a)は本発明の基板処理装置の概略縦断面図であり、(b)は概略横断面図である。図2は本発明の他の基板処理装置の概略縦断面図である。
【0027】
基板処理装置1は、その内部に搬入口2a、搬出口2bおよび排気口2cを有する処理区画2を設け、搬入口2aから搬出口2bに基板8を搬送する搬送手段3と、基板8に紫外線を照射する光源4と、排気口2cから処理区画2の空気を排気する排気手段5を備えている。
【0028】
更に、基板処理装置1は、処理区画2以外の区画に中間区画6を設けており、中間区画6と処理区画2の間を空気供給口2dによって連通している。中間区画6には、クリーンファンユニット7が設置されており、浮遊粒子等の粒子を除去した空気(クリーンエア)を中間区画6に供給している。
【0029】
処理区画2は、基板処理装置1の内部に仕切り部材10を設けて、他の区画から独立させた構成とすればよい。その一例としては、装置上部を蓋状にして、装置下部と蓋状の装置上部との間に隙間を設け、この隙間を処理区画2として使用することができる。
【0030】
搬送手段3は、処理区画2に基板8を搬入、搬出するものであり、ベルトコンベヤー、ロボットアーム等を使用することができる。
【0031】
光源4は、図1および図2に示すように、処理区画2内に設けてもよいし、透光性部材を介在させて処理区画2外に配置してもよい。光源4として、低圧水銀灯やエキシマランプを使用することができる。
【0032】
排気手段5は、排気口2cから延びた管(ダクト)5aおよび排気ポンプ5bを有し、処理区画2内に発生したオゾンが外部に漏洩しないようにしている。排気ポンプ5bは装置内部の設備区画に配置しても、外部に配置してもよい。
【0033】
中間区画6は、図1に示すように設備区画自体を密閉して兼用する構成としてもよいし、図2に示すように設備区画9の一部に仕切り部材11を設けて他の区画から独立させた構成としてもよい。設備区画を密閉して兼用する構成は、省スペース化の点で有利であるが、内包する設備から発塵粒子が発生する虞がある。このため、クリーン度の観点から言えば、中間区画6は、設備を内包しないように仕切り部材11で独立させることが好ましい。なお、図2において、設備区画9は、周囲が筐体などで囲まれて密閉されているかのように図示されているが、特に気密に保持されているわけではなく、外部と自由に空気の行き来ができる構成である。
【0034】
また、処理区画2と中間区画6とを連通する複数の空気供給口2dは、両区画の間の仕切り部材10に開口を設けたり、管で連結することで形成される。空気供給口2dの形状は、円形、矩形、多角形などから適宜選択される。
【0035】
中間区画6は、処理区画2と離間して設け管で連結してもよいが、図1および図2に示すように、仕切り部材10を介して処理区画2に隣接させ、仕切り部材10という面(仕切り面)によって仕切る構成としてもよい。中間区画6を処理区画2に隣接させると、処理区画2と中間区画6との間の仕切り面に開口を形成すれば空気供給口2dとなり、省スペース化に都合がよい。
【0036】
更に、処理区画2を複数の仕切り面で中間区画6と仕切り、複数の仕切り面にそれぞれ空気供給口2dを形成すれば、処理区画2の一つの面だけではなく、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画2内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。図1では、処理区画2の上方を除く周囲に中間区画6を設け、各仕切り面に空気供給口2dを形成している(図1(B)参照)。
【0037】
また、図1および図2に示すように、空気供給口2dを排気口と対面する面に設けると、処理区画2を横断するように空気が流れるので、より処理区画2内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【0038】
クリーンファンユニット7は、外部もしくは基板処理装置1内部における処理区画2および中間区画6以外の区画から空気を吸引し、浮遊粒子等の粒子をフィルターで濾過して中間区画6にクリーンエアを供給する。図1においては、クリーンファンユニット7は、外部から空気を吸引し、中間区画6にクリーンエアを供給している。また、図2においては、クリーンファンユニット7は、設備区画9にから空気を吸引し、中間区画6にクリーンエアを供給している。なお、図2においても、クリーンファンユニット7が外部から空気を吸引する構成を採用してもよい。
【0039】
また、図1および図2においては、クリーンファンユニット7を中間区画6の下方に設置したが、特に限定されるものではなく、側面に設置してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の基板処理装置は、処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画を設け、中間区画と処理区画を複数の空気供給口で連通しているので、複数の空気供給口から処理区画に流れ込む空気の流れによって、処理区画における空気が淀んでいる部分を少なくでき、従来堆積していた粒子が排気口から排出されるようになったため、処理区画における粒子の堆積を低減し、クリーン度を高く維持でき、生産性を向上することができる。更に、装置内部の粒子の堆積が少なくなったことから、装置のメンテナンス頻度を減らすことができるので、稼働率を高くでき、歩留まりが向上する。加えて、空気供給口から処理区画に空気が流れ込んでいるので、相対的に搬入口および搬出口から処理区画に流れ込む空気の量を減らして、外部からの浮遊物質の侵入を減らすことができ、クリーン度を高く維持できる。
【0041】
また、中間区画が処理区画に隣接している場合は、その間の仕切り部材に開口を形成するだけで空気供給口とすることができ、装置の省スペース化に有利である。
【0042】
更に、処理区画を複数の仕切り面で中間区画と仕切る場合は、複数の面に空気供給口を形成して、複数の面から空気を供給することができるので、処理区画内の空気の流れを複雑にして淀みを減らすことができる。
【0043】
加えて、処理区画において、排気口と空気供給口とが対面するように設けられている場合は、処理区画を横断するように空気が流れるので、より処理区画内の空気の淀みをなくし、粒子の堆積を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)はそれぞれ本発明の基板処理装置の概略縦断面図および概略横断面図
【図2】本発明の他の基板処理装置の概略縦断面図
【図3】従来の基板処理装置の概略縦断面図
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 処理区画
2a 搬入口
2b 搬出口
2c 排気口
2d 空気供給口
3 搬送手段
4 光源
5 排気手段
6 中間区画
7 クリーンファンユニット
Claims (4)
- 紫外線を用いて基板に付着した有機物等を分解除去する基板処理装置において、
搬入口、搬出口および排気口を有する処理区画を内部に設け、前記処理区画以外の内部に浮遊粒子を除去した空気が供給される中間区画を設け、前記中間区画と前記処理区画を複数の空気供給口で連通したことを特徴とする基板処理装置。 - 前記中間区画は前記処理区画に隣接している請求項1に記載の基板処理装置。
- 前記処理区画を複数の仕切り面で前記中間区画と仕切り、前記複数の仕切り面に前記空気供給口がそれぞれ設けられている請求項1または2に記載の基板処理装置。
- 前記処理区画において、前記排気口と前記空気供給口とが対面するように設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
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-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003090821A patent/JP2004290935A/ja active Pending
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