JP2004288808A - 抵抗器の製造方法 - Google Patents

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JP2004288808A JP2003078012A JP2003078012A JP2004288808A JP 2004288808 A JP2004288808 A JP 2004288808A JP 2003078012 A JP2003078012 A JP 2003078012A JP 2003078012 A JP2003078012 A JP 2003078012A JP 2004288808 A JP2004288808 A JP 2004288808A
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Taiji Kinoshita
泰治 木下
Seiji Hoshitoku
聖治 星徳
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷する場合、単位面積当たりのマスクとペーストの接触面積の低減が図れて微小パターンのにじみを抑制することができる抵抗器の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】1次分割溝21と2次分割溝22を有するシート状の基板23の上面に、2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設け、かつ前記製品になる領域23aに位置して、上面電極24を形成するとともに、この上面電極24と電気的に接続されるように前記シート状の基板23の上面に抵抗体25を形成するようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抵抗器の製造方法に関するものであり、特に微細な抵抗器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の抵抗器およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図6は従来の抵抗器の断面図である。
【0004】
図6において、1はアルミナ等の磁器からなる絶縁性を有する個片状基板である。2は前記個片状基板1の上面の左右両端部に設けられた一対の第1の上面電極層である。3は前記一対の第1の上面電極層2に両端部が重なるように前記個片状基板1の上面に設けられた抵抗層である。4は前記抵抗層3の全体を覆うように設けられた第1の保護層である。5は抵抗値を修正するために前記抵抗層3および第1の保護層4に設けられたトリミング溝である。6は前記第1の保護層4の上面に設けられた第2の保護層である。7は前記一対の第1の上面電極層2の上面に位置して前記個片状基板1の幅一杯まで延びるように設けられた一対の第2の上面電極層である。8は前記個片状基板1の両端面に設けられた一対の端面電極層である。9,10は前記一対の第2の上面電極層7および一対の端面電極層8の表面に設けられた一対のニッケルめっき層および一対のはんだめっき層である。
【0005】
以上のように構成された従来の抵抗器について、次にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0006】
図7(a)〜(f)は従来の抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0007】
まず、図7(a)に示すように、絶縁性を有する個片状基板1の上面の左右両端部に、一対の第1の上面電極層2を塗着形成する。
【0008】
次に、図7(b)に示すように、一対の第1の上面電極層2に一部が重なるように前記個片状基板1の上面に抵抗層3を塗着形成する。
【0009】
次に、図7(c)に示すように、抵抗層3の全体を覆うように第1の保護層4を塗着形成した後、抵抗層3における全抵抗値が所定の抵抗値の範囲内に入るようにレーザー等により第1の保護層4および抵抗層3にトリミング溝5を施す。
【0010】
次に、図7(d)に示すように、第1の保護層4の上面に第2の保護層6を塗着形成する。
【0011】
次に、図7(e)に示すように、一対の第1の上面電極層2の上面に位置して前記個片状基板1の幅一杯まで延びるように一対の第2の上面電極層7を塗着形成する。
【0012】
次に、図7(f)に示すように、一対の第1、第2の上面電極層2,7と電気的に接続されるように個片状基板1の左右両端の端面に一対の端面電極層8を塗着形成する。
【0013】
最後に、一対の第2の上面電極層7および一対の端面電極層8の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきを施して、一対のニッケルめっき層9と、一対のはんだめっき層10を形成することにより、従来の抵抗器を製造していた。
【0014】
また、図8(a)〜(c)および図9(a)〜(c)は従来の抵抗器の他の例を示したもので、この図8(a)〜(c)および図9(a)〜(c)に基づいて、その製造方法を以下に説明する。
【0015】
まず、図8(a)に示すように、1次分割溝11と2次分割溝12をあらかじめ形成したアルミナ等の磁器からなるシート状の絶縁基板13を用意し、そしてこの絶縁基板13に、前記1次分割溝11を跨ぐように複数の上面電極14を塗着形成する。
【0016】
次に、図8(b)に示すように、複数の上面電極14に一部が重なるように前記絶縁基板13の上面に抵抗体15を塗着形成するとともに、この抵抗体15における全抵抗値が所定の抵抗値の範囲内に入るようにレーザー等により抵抗体15にトリミング溝16を施す。
【0017】
次に、図8(c)に示すように、少なくとも抵抗体15の全体を覆うように保護膜17を塗着形成する。
【0018】
次に、図8(c)に示す1次分割溝11の部分で分割することにより、図9(a)に示すような短冊状基板13aを構成する。
【0019】
次に、図9(a)に示すように、短冊状基板13aの両端面に、上面電極14と電気的に接続されるように端面電極18を塗着形成する。
【0020】
次に、図9(a)に示す短冊状基板13aにおける2次分割溝12の部分で分割することにより、図9(b)に示すような個片状基板13bを構成する。
【0021】
最後に、図9(c)に示すように、上面電極14および端面電極18の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきを施してめっき層19を形成することにより、上記抵抗器を製造していた。
【0022】
そしてまた、上気した抵抗器は非常に小形化されてきており、近年では長さ0.6mm×幅0.3mm×厚み0.23mmという非常に小形の抵抗器も製造されるようになってきた。
【0023】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0024】
【特許文献1】
特開平4−102302号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成および製造方法で長さ0.6mm×幅0.3mm×厚み0.23mmという非常に微細な抵抗器を製造しようとした場合の課題について、以下に説明する。
【0026】
従来におけるアルミナ等の磁器からなるシート状の絶縁基板は、基板分割溝をシート状の絶縁基板の焼成前にあらかじめ形成し、そしてこの絶縁基板を焼成することにより製造している。このため、シート状の絶縁基板にあらかじめ形成された基板分割溝は、シート状の絶縁基板の微妙な組成ばらつきや、シート状の絶縁基板の焼成時の微妙な温度ばらつきにより寸法ばらつきが発生するものである(この寸法ばらつきは、約100mm×100mmのシート状の絶縁基板では約0.5mmにも達する。)。
【0027】
このような寸法ばらつきを有するシート状の絶縁基板を用いて、非常に微細な抵抗器を製造する場合には、個片状基板の寸法を縦方向と横方向のそれぞれに非常に細かい寸法ランクに分類し、そしてそれぞれの寸法ランクに相当する第1の上面電極層2、抵抗層3、第1の保護層4等のスクリーン印刷マスクを揃える必要があるとともに、個片状基板1の寸法ランクに応じてマスクを交換する必要があるものであり、その結果、非常に工程が煩雑になるという課題を有していた(例えば、寸法ランクを0.05mm刻みで分類する場合には縦方向と横方向合わせて、それぞれ20ランクで縦横合計400ランク以上の寸法分類が必要となる。)。
【0028】
また、図8(a)〜(c)および図9(a)〜(c)に示す抵抗器は、製品寸法に合わせたピッチで絶縁基板13の上に電極ペーストや抵抗ペーストをスクリーン印刷し、そして焼成することにより、上面電極14や抵抗体15を形成するようにしているが、微細なチップ抵抗器では、上面電極14や抵抗体15の微小パターンを近接した状態でスクリーン印刷する必要がある。例えば、長さ0.6mm×幅0.3mm×厚み0.23mmという非常に微細な抵抗器では、幅方向に0.3mmピッチで上面電極14や抵抗体15の微小パターンをスクリーン印刷していくが、微小パターンの幅が0.2mm程度であるため、上面電極14や抵抗体15の微小パターン間の隙間は0.1mm程度しかない。抵抗体15を構成する微小パターンを近接した状態でスクリーン印刷する場合、マスクと抵抗ペーストの接触面積が大きくなるため、抵抗ペーストの版離れが遅れる傾向となり、その結果、抵抗体15を構成する微小パターンがにじみやすい。そしてこのような微細な抵抗器においては、抵抗体15を構成する微小パターンがにじんだ場合、図10に示すように、抵抗体15を構成する抵抗ペーストが2次分割溝12に流れ込むものであり、そしてこの抵抗器の全幅に対するにじみの比率は大きいため、抵抗値がばらつきやすくなるとともに、微小パターン間の隙間が狭いため、図10に示すように、抵抗体15を構成する隣接した微小パターン間でショートなどが発生しやすくなり、歩留まりが低下するものである。また、前記抵抗体15を構成する抵抗ペーストのにじみは、2次分割溝12で分割して個片状基板13bを構成した際に、図11に示すように、個片状基板13bの端面に導電体である抵抗体15が露出することになり、そして、この露出した抵抗体15にめっきが付着して製品の信頼性を低下させるという課題を有していた。
【0029】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷する場合、単位面積当たりのマスクとペーストの接触面積の低減が図れて微小パターンのにじみを抑制することができる抵抗器の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0031】
本発明の請求項1に記載の発明は、1次分割溝と2次分割溝を有するシート状の基板の上面に上面電極を形成する工程と、前記上面電極と電気的に接続されるように前記シート状の基板の上面に抵抗体を形成する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記シート状の基板を1次分割溝により短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板を2次分割溝により個片状基板に分割する工程とを有し、前記シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設け、かつ前記製品になる領域に前記上面電極と抵抗体を形成するようにしたもので、この製造方法によれば、シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けているため、上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷により形成する場合は、前記製品になる領域に前記上面電極と抵抗体を形成すればよく、これにより、単位面積当たりのマスクとペーストの接触面積の低減が図れるため、ペーストの版離れも良好となり、その結果、上面電極や抵抗体の微小パターンのにじみを抑制することができる。また、シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたことにより、上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷する際に、微小パターンのにじみが発生したとしても、そのにじみは、製品にならない領域に位置することになるため、抵抗体を構成する微小パターン間でショートなどが発生するということはなくなるという作用効果を有するものである。
【0032】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたシート状の基板として、製品になる領域の幅と製品にならない領域の幅を異ならせたシート状の基板を用いたもので、この製造方法によれば、製品になる領域と製品にならない領域の幅を異ならせているため、両者の区分もふるいなどによって容易に行うことができるという作用効果を有するものである。
【0033】
本発明の請求項3に記載の発明は、製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたシート状の基板における製品になる領域の上面に複数の上面電極を形成する工程と、前記複数の上面電極のうち、一対の上面電極間に、この一対の上面電極と電気的に接続されるように前記シート状の基板の上面に抵抗体を形成する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記シート状の基板にダイシング工法によりシート状の基板を貫通するスリットを形成する工程と、前記スリットを有するシート状の基板の裏面およびスリットの内面に前記上面電極と電気的に接続されるように裏面電極および端面電極を形成する工程と、前記シート状の基板における製品にならない領域をダイシング工法により切断して個片状基板を得る工程とを備えたもので、この製造方法によれば、シート状の基板における製品にならない領域をダイシング工法により切断して個片状基板を得る工程を備えているため、ダイシング工法により切断した際には、製品にならない領域は除去されることになり、これにより、製品になる部分と製品にならない部分とを区分する手間が省けるため、製造工程の簡略化が図れる。またシート状の基板を貫通するスリットをダイシング工法により形成するとともに、シート状の基板における製品にならない領域を切断して個片状基板を得る場合もダイシング工法により行うようにしているため、個片状基板の寸法分類が不要なシート状の基板を用いることができ、これにより、従来のような個片状基板の寸法分類は不要となるため、従来のようなマスク交換による工法の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという作用効果を有するものである。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)は本発明の実施の形態1における抵抗器の製造方法を示す製造工程図である。
【0035】
以下、本発明の実施の形態1における抵抗器の製造方法について、図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0036】
まず、図1(a)に示すように、上面に1次分割溝21と2次分割溝22をあらかじめ形成したアルミナ等の磁器からなる絶縁性を有するシート状の基板23を用意する。この場合、前記シート状の基板23は、図1(a)に示すように、2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設けるとともに、製品になる領域23aの幅と製品にならない領域23bの幅を異ならせているものである。そしてこのシート状の基板23における製品になる領域23aに、前記1次分割溝21を跨ぐようにスクリーン印刷工法により銀を主成分とする複数の上面電極24を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、上面電極24を安定な膜とする。
【0037】
次に、図1(b)に示すように、複数の上面電極24に一部が重なるように、すなわち複数の上面電極24と電気的に接続されるように、スクリーン印刷工法により酸化ルテニウム系の複数の抵抗体25を前記シート状の基板23の上面に形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、抵抗体25を安定な膜とする。そしてこの抵抗体25には、複数の上面電極24間の抵抗体25の抵抗値を一定の値に調整するために、レーザートリミング工法によりトリミングを行い、トリミング溝26を形成する。
【0038】
次に、図1(c)に示すように、少なくとも複数の抵抗体25の全体を覆うように、スクリーン印刷工法により樹脂を主成分とする保護膜27を形成し、ピーク温度200℃の焼成プロファイルで硬化することにより、保護膜27を安定な膜とする。
【0039】
次に、図1(c)に示す1次分割溝21の部分で分割することにより、図2(a)に示すような短冊状基板23cを構成する。
【0040】
次に、図2(a)に示すように、短冊状基板23cの両端面に、上面電極24と電気的に接続されるように、端面電極28を塗着形成する。
【0041】
次に、図2(a)に示す短冊状基板23cにおける2次分割溝22の部分で分割することにより、図2(b)に示すような個片状基板23dを構成する。
【0042】
最後に、図2(c)に示すように、上面電極24および端面電極28の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきまたはスズめっきを施すことにより、めっき層29を形成して、図3に示すような抵抗器を製造する。
【0043】
なお、図3に示す抵抗器の断面図において、30は個片状基板23dの下面の両端部に形成された裏面電極で、この裏面電極30の製造方法については、上記図1(a)〜(c)および図2(a)〜(c)では説明していないが、この裏面電極30は、前記した上面電極24と同様、前記シート状の基板23の下面における製品になる領域(図示せず)に、シート状の基板23の下面に設けた1次分割溝(図示せず)を跨ぐようにスクリーン印刷工法により銀を主成分とする複数の裏面電極30を形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、裏面電極30を安定な膜としているものである。また端面電極28は、短冊状基板23cの両端面に、上面電極24および裏面電極30と電気的に接続されるように塗着形成されるものである。そしてまためっき層29は、上面電極24の表面、端面電極28の表面および裏面電極30の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきまたはスズめっきを施すことにより形成されるものである。
【0044】
上記本発明の実施の形態1においては、シート状の基板23の上面に2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設け、かつ前記製品になる領域23aに上面電極24と抵抗体25を形成するようにしたもので、シート状の基板23の上面に2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設けているため、上面電極24や抵抗体25の微小パターンをスクリーン印刷により形成する場合は、前記製品になる領域23aに前記上面電極24と抵抗体25を形成すればよく、これにより、単位面積当たりのマスクとペーストの接触面積の低減が図れるため、ペーストの版離れも良好となり、その結果、上面電極24や抵抗体25の微小パターンのにじみを抑制することができる。また、シート状の基板23の上面に2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設けたことにより、上面電極24や抵抗体25の微小パターンをスクリーン印刷する際に、微小パターンのにじみが発生したとしても、そのにじみは、製品にならない領域23bに位置することになるため、抵抗体25を構成する微小パターン間でショートなどが発生するということはなくなるという効果を有するものである。
【0045】
また、上記本発明の実施の形態1においては、2次分割溝22で区切られた製品になる領域23aと製品にならない領域23bを交互に設けたシート状の基板23において、製品になる領域23aの幅と製品にならない領域23bの幅を異ならせているため、両者23a,23bの区分もふるいなどによって容易に行うことができるという効果を有するものである。
【0046】
そしてまた、上記製品にならない領域23bの幅が、製品になる領域23aの幅より大きすぎると、シート状の基板23の1枚当たりの製品取り数が減ることになり、一方、小さすぎると、2次側の分割が困難になるものであり、さらに製品になる領域23aの幅に近づけると、製品にならないものと、製品になるものとの分別が困難になるものであり、したがって、前記製品にならない領域23bの幅は、製品になる領域23aの幅に対して、0.5〜0.8倍または1.2〜1.5倍程度が好ましい。
【0047】
なお、上記本発明の実施の形態1においては、1次分割溝21と2次分割溝22をシート状の基板23の上面に形成したものについて説明したが、これに限定されるものではなく、1次分割溝21と2次分割溝22はシート状の基板23の下面に形成してもよく、あるいはシート状の基板23の両面に形成してもよいものである。
【0048】
(実施の形態2)
図4(a)〜(c)および図5(a)〜(d)は本発明の実施の形態2における抵抗器の製造方法を示す製造工程図である。
【0049】
以下、本発明の実施の形態2における抵抗器の製造方法について、図4(a)〜(c)および図5(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0050】
まず、図4(a)に示すように、アルミナ等の磁器からなる絶縁性を有するシート状の基板31を用意する。この場合、前記シート状の基板31は、図4(a)に示すように、製品になる領域31aと製品にならない領域31bを交互に設けるとともに、製品になる領域31aの幅と製品にならない領域31bの幅を異ならせているものである。そしてこのシート状の基板31における製品になる領域31aに、スクリーン印刷工法により金レジネートペーストを印刷し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、上面電極32を形成する。
【0051】
次に、図4(b)に示すように、複数の上面電極32に一部が重なるように、すなわち複数の上面電極32と電気的に接続されるように、スクリーン印刷工法により酸化ルテニウム系の複数の抵抗体33を前記シート状の基板31の上面に形成し、ピーク温度850℃の焼成プロファイルで焼成することにより、抵抗体33を安定な膜とする。そしてこの抵抗体33には、複数の上面電極32間の抵抗体33の抵抗値を一定の値に調整するために、レーザートリミング工法によりトリミングを行い、トリミング溝34を形成する。
【0052】
次に、図4(c)に示すように、少なくとも複数の抵抗体33の全体を覆うように、スクリーン印刷工法により樹脂を主成分とする保護膜35を形成し、ピーク温度200℃の硬化プロファイルで硬化することにより、保護膜35を安定な膜とする。
【0053】
次に、図5(a)に示すように、シート状の基板31に、複数の保護膜35間に位置してダイシング工法によりシート状の基板31を上下方向に貫通するスリット36を形成する。
【0054】
次に、図5(b)に示すように、スリット36を有するシート状の基板31の裏面側から、メタルマスク37を用いたスパッタ工法により、シート状の基板31の裏面およびスリット36の内面に、前記上面電極32と電気的に接続されるNiCr薄膜、Ti薄膜またはCr薄膜などからなる裏面電極38および端面電極39を形成する。そしてこの裏面電極38および端面電極39の形成後は、メタルマスク37を取り外す。
【0055】
次に、図5(c)に示すように、前記シート状の基板31における製品にならない領域31bをダイシング工法により切断して、図5(d)に示すような個片状基板31cを得る。
【0056】
最後に、上面電極32、端面電極39および裏面電極38の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきまたはスズめっきを施すことにより、めっき層(図示せず)を形成して、抵抗器を製造する。
【0057】
上記本発明の実施の形態2においては、シート状の基板31における製品にならない領域31bをダイシング工法により切断して個片状基板31cを得る工程を備えているため、ダイシング工法により切断した際には、製品にならない領域31bは除去されることになり、これにより、製品になる部分と製品にならない部分とを区分する手間が省けるため、製造工程の簡略化が図れるという効果を有するものである。
【0058】
また、上記本発明の実施の形態2においては、シート状の基板31を上下方向に貫通するスリット36をダイシング工法により形成するとともに、前記シート状の基板31における製品にならない領域31bを切断して個片状基板31cを得る場合もダイシング工法により行うようにしているため、個片状基板の寸法分類が不要なシート状の基板31を用いることができ、これにより、従来のような個片状基板の寸法分類は不要となるため、従来のようなマスク交換による工法の煩雑さをなくすることができるとともに、ダイシングも半導体等で一般的なダイシング設備を用いて容易に行うことができるという効果を有するものである。
【0059】
なお、上記ダイシング工法を行うブレードの幅は、狭い方がダイシングを行いやすいとともに、取り数も増やせるが、ブレードの破損が発生しやすくなるため、ブレードの幅は0.05〜0.15mmが適当である。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、1次分割溝と2次分割溝を有するシート状の基板の上面に上面電極を形成する工程と、前記上面電極と電気的に接続されるように前記シート状の基板の上面に抵抗体を形成する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記シート状の基板を1次分割溝により短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板を2次分割溝により個片状基板に分割する工程とを有し、前記シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設け、かつ前記製品になる領域に前記上面電極と抵抗体を形成するようにしているため、上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷により形成する場合は、前記製品になる領域に前記上面電極と抵抗体を形成すればよく、これにより、単位面積当たりのマスクとペーストの接触面積の低減が図れるため、ペーストの版離れも良好となり、その結果、上面電極や抵抗体の微小パターンのにじみを抑制することができる。また、シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたことにより、上面電極や抵抗体の微小パターンをスクリーン印刷する際に、微小パターンのにじみが発生したとしても、そのにじみは、製品にならない領域に位置することになるため、抵抗体を構成する微小パターン間でショートなどが発生するということはなくなるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)本発明の実施の形態1における抵抗器の製造方法を示す製造工程図
【図2】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す製造工程図
【図3】同抵抗器の断面図
【図4】(a)〜(c)本発明の実施の形態2における抵抗器の製造方法を示す製造工程図
【図5】(a)〜(d)同抵抗器の製造方法を示す製造工程図
【図6】従来の抵抗器の断面図
【図7】(a)〜(f)従来の抵抗器の製造工程を示す斜視図
【図8】(a)〜(c)他の従来例を示す抵抗器の製造工程図
【図9】(a)〜(c)同抵抗器の製造工程図
【図10】同抵抗器の課題を示す一部の製造工程図
【図11】同抵抗器の課題を示す斜視図
【符号の説明】
21 1次分割溝
22 2次分割溝
23 シート状の基板
23a 製品になる領域
23b 製品にならない領域
23c 短冊状基板
23d 個片状基板
24 上面電極
25 抵抗体
27 保護膜
28 端面電極
31 シート状の基板
31a 製品になる領域
31b 製品にならない領域
31c 個片状基板
32 上面電極
33 抵抗体
35 保護膜
36 スリット
38 裏面電極
39 端面電極

Claims (3)

  1. 1次分割溝と2次分割溝を有するシート状の基板の上面に上面電極を形成する工程と、前記上面電極と電気的に接続されるように前記シート状の基板の上面に抵抗体を形成する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記シート状の基板を1次分割溝により短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板を2次分割溝により個片状基板に分割する工程とを有し、前記シート状の基板の上面に2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設け、かつ前記製品になる領域に前記上面電極と抵抗体を形成するようにした抵抗器の製造方法。
  2. 2次分割溝で区切られた製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたシート状の基板として、製品になる領域の幅と製品にならない領域の幅を異ならせたシート状の基板を用いた請求項1に記載の抵抗器の製造方法。
  3. 製品になる領域と製品にならない領域を交互に設けたシート状の基板における製品になる領域の上面に複数の上面電極を形成する工程と、前記複数の上面電極のうち、一対の上面電極間に、この一対の上面電極と電気的に接続されるように前記シート状の基板の上面に抵抗体を形成する工程と、前記抵抗体を覆うように保護膜を形成する工程と、前記シート状の基板にダイシング工法によりシート状の基板を貫通するスリットを形成する工程と、前記スリットを有するシート状の基板の裏面およびスリットの内面に前記上面電極と電気的に接続されるように裏面電極および端面電極を形成する工程と、前記シート状の基板における製品にならない領域をダイシング工法により切断して個片状基板を得る工程とを備えた抵抗器の製造方法。
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