JP2004288384A - 検出スイッチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源と負荷とが外部で直列に接続されて使用される検出スイッチであって、リードスイッチ12とスイッチング素子11とを有し、スイッチング素子11の一方の端子と制御端子TGとの間にインピーダンス回路13が接続され、スイッチング素子11の他方の端子と制御端子TGとの間にリードスイッチ12が接続され、電源および負荷が接続されたときに、リードスイッチ12がオフの場合には、電源から供給される電流がインピーダンス回路13を介して制御端子TGに流れてスイッチング素子11がオンし、リードスイッチ12がオンの場合には、制御端子TGに流れるべき電流がリードスイッチ12に流れてスイッチング素子11がオフするように構成されてなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ素子により外部の物理量、例えば永久磁石による磁界を検出し、検出された物理量の大きさに応じてオンオフが切り替えられる検出スイッチに関する。本発明は、例えば流体圧シリンダのピストン位置検出スイッチとして利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来より、センサ素子により外部の物理量を検出し、検出された物理量が設定した量より大きくなったときにオンする検出スイッチが用いられている。
【0003】
例えば、流体圧シリンダにおいては、シリンダ内を摺動するピストンのピストン位置を検出するために、ピストンに装着された永久磁石から発する磁界を磁気センサによって検出し、磁界の強さが所定の大きさよりも強いときにオンするように構成されたピストン位置の検出スイッチが設けられている。通常、検出スイッチの接続端子には、負荷と電源とが直列に接続され、検出スイッチがオンすることによって負荷に電流が流れて動作状態となる。
【0004】
例えば、図6に示す検出スイッチ80は、トライアック81、および、その一方の端子TAとゲート端子TGとの間に接続されたリードスイッチ82からなる。常時は、リードスイッチ82がオフであり、ゲート端子TGには電流が流れないのでトライアック81はオフである。したがって負荷FKには電流は流れない。磁界によってリードスイッチ82がオンすると、端子TAからリードスイッチ82を通ってゲート端子TGに電源DGからの電圧が加わり、ゲート端子TGと端子TBとの間に電流が流れる。これによってトライアック81がオンし、負荷FKに所定の電流が流れる。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−218211号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の検出スイッチ80では、検出スイッチ80がオフのときに、リードスイッチ82の両端には電源DGの電圧が印加される。例えば、電源DGがAC100ボルトであれば、最大値で141ボルトの電圧がリードスイッチ82に印加される。AC200ボルトであれば282ボルトが印加される。
【0007】
このように、従来においては、制御のための電流は小さいにも係わらず、リードスイッチ82には電源DGの電圧とほぼ同じ電圧が印加されるため、リードスイッチ82として高耐圧のものを用いる必要があった。そのため、リードスイッチ82の形状寸法が大きくなり、検出スイッチ80の小型化のネックとなっていた。また、リードスイッチ82に電源DGの電圧が印加されるので、電源DGの電圧に応じてリードスイッチ82の寿命が左右され、電源DGの電圧が高い場合にはリードスイッチ82の寿命が短いという欠点があった。
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、リードスイッチなどのセンサ素子に電源の電圧が直接に印加されないようにし、耐圧の低いセンサ素子の使用をも可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る検出スイッチは、電源と負荷とが外部で直列に接続されて使用される検出スイッチであって、外部の物理量に応答してオンオフが切り替えられるセンサ素子と、制御端子に電流を流すことによってオンオフが切り替えられるスイッチング素子と、を有し、前記スイッチング素子の一方の端子と前記制御端子との間にインピーダンス回路が接続され、前記スイッチング素子の他方の端子と前記制御端子との間に前記センサ素子が接続され、前記電源および負荷が接続されたときに、前記センサ素子がオフの場合には、前記電源から供給される電流が前記インピーダンス回路を介して前記制御端子に流れて前記スイッチング素子がオンまたはオフし、前記センサ素子がオンの場合には、前記制御端子に流れるべき電流が前記センサ素子に流れて前記スイッチング素子がオフまたはオンするように構成されてなる。
【0010】
好ましくは、前記スイッチング素子は、発光素子と前記発光素子と光電結合したトランジスタ素子とを有し、前記制御端子に電流を流すことによって前記発光素子が発光するように構成されたフォトトランジスタを含んでなる。
【0011】
また、前記スイッチング素子の一方の端子および他方の端子は、全波整流回路を介して前記電源と負荷とに接続されるよう構成されてなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
図1は本発明の第1の実施形態に係る検出スイッチ1の回路図である。
【0013】
図1において、検出スイッチ1は、トランジスタ11、リードスイッチ12、およびインピーダンス回路13からなる。
トランジスタ11は、ベース電流を流すことによってコレクタ−エミッタ間が導通する。つまり、トランジスタ11は、制御端子であるベース端子TGに電流を流すことによってオンし、これによってコレクタ端子TAとエミッタ端子TBとの間が導通する。
【0014】
リードスイッチ12は、磁界に応答してオンオフが切り替わる。つまり、磁界が強くなればオンし、弱くなればオフする。リードスイッチ12の両端は、トランジスタ11のベース端子TGとエミッタ端子TBとに接続されている。
【0015】
インピーダンス回路13は、トランジスタ11をオンさせるに必要な程度の大きさのベース電流を流すためのものである。インピーダンス回路13として、トランジスタおよび抵抗器などによって構成された公知の定電流回路を用いることができる。また、インピーダンス回路13を抵抗器のみで構成することも可能である。このように、インピーダンス回路13として、能動回路または受動回路のいずれを用いてもよく、種々の公知の回路および素子を用いることができる。
【0016】
インピーダンス回路13は、トランジスタ11のコレクタ端子TAとベース端子TGとの間に接続され、リードスイッチ12がオフの場合に、電源DGから供給される電流をベース端子TGに流し、トランジスタ11をオンさせる。また、リードスイッチ12がオンの場合には、リードスイッチ12によってベース端子TGとエミッタ端子TBとの間が短絡され、これによりベース端子TGに流れるべき電流がリードスイッチ12に流れてトランジスタ11がオフする。
【0017】
したがって、図1のように、検出スイッチ1、負荷FK、および電源DGが直列に接続されると、リードスイッチ12がオフの場合には、電源DGから、負荷FKおよびインピーダンス回路13を介してベース端子TGに電流が流れ込み、トランジスタ11はオンする。これによって、負荷FKに所定の電流が流れ、負荷FKは動作状態となる。磁界などによってリードスイッチ12がオンすると、トランジスタ11のベース電流はなくなり、トランジスタ11はオフする。これによって、負荷FKに電流が流れなくなり、負荷FKは非動作状態となる。
【0018】
したがって、リードスイッチ12に加わる電圧は、最大でもトランジスタ11のベース−エミッタ間電圧であり、これはせいぜい数ボルト程度と低い。また、トランジスタ11に流れる電流は、最大でもトランジスタ11のベース電流程度であり、これはせいぜい数ミリアンペア程度と小さい。
【0019】
このように、リードスイッチ12に電源DGの電圧が直接に印加されることがなく、低電圧で且つ低電流であるので、耐圧の低いリードスイッチ12を使用することが可能である。そして、小型のリードスイッチ12を用いることによって検出スイッチ1の小型化を図ることが可能である。また、リードスイッチ12に加わる電圧が低いので、寿命が長い。さらに、トランジスタ11は半導体であって寿命が長く、インピーダンス回路13も寿命が長く、半永久的である。
【0020】
なお、トランジスタ11がオフの場合においても、インピーダンス回路13とリードスイッチ12とを介して負荷FKに漏れ電流が流れるが、漏れ電流は小さいものであり、負荷FKを動作させるに至ることはなく、誤動作または誤検出などが生じることはない。
〔第2の実施形態〕
図2は本発明の第2の実施形態に係る検出スイッチ1Bの回路図である。
【0021】
図2に示す第2の実施形態の検出スイッチ1Bでは、第1の実施形態で用いられたトランジスタ11に代えて、トライアック(双方向サイリスタ)21が用いられる。そのため、電源DGとして交流電源を用いることができ、これにより交流駆動の負荷FKを用いることができる。また、インピーダンス回路23として双方向性のある回路が用いられる。
【0022】
第2の実施形態の検出スイッチ1Bにおいても、第1の実施形態の検出スイッチ1と同様に動作する。
つまり、リードスイッチ12がオフの場合には、電源DGから、負荷FKおよびインピーダンス回路23を介してゲート端子TGに電流が流れ込み、トライアック21はオンする。これによって、負荷FKに所定の電流が流れ、負荷FKは動作状態となる。リードスイッチ12がオンすると、トライアック21のゲート電流はなくなり、トライアック21はオフする。これによって、負荷FKに電流が流れなくなり、負荷FKは非動作状態となる。
【0023】
第2の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様な効果が得られる。
〔第3の実施形態〕
図3は本発明の第3の実施形態に係る検出スイッチ1Cの回路図である。
【0024】
図3に示す第3の実施形態の検出スイッチ1Cでは、第1の実施形態で用いられたトランジスタ11に代えて、フォトMOS31が用いられる。
フォトMOS31は、発光素子と発光素子と光電結合したMOSトランジスタ素子とを有し、ゲート端子TGに電流を流すことによって発光素子が発光し、これによってMOSトランジスタ素子がオンする。
【0025】
第3の実施形態の検出スイッチ1Cにおいても、第1の実施形態の検出スイッチ1と同様に動作する。
つまり、リードスイッチ12がオフの場合には、電源DGから、負荷FKおよびインピーダンス回路33を介してゲート端子TGに電流が流れ込み、フォトMOS31はオンする。これによって、負荷FKに所定の電流が流れ、負荷FKは動作状態となる。リードスイッチ12がオンすると、フォトMOS31の発光用順電流はなくなり、フォトMOS31はオフする。これによって、負荷FKに電流が流れなくなり、負荷FKは非動作状態となる。
【0026】
第3の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様な効果が得られる。
上に述べた第1〜第3の実施形態において、ゲート端子TG、コレクタ端子TA、エミッタ端子TBなどに、電流制限用、分流用、分圧用、サージ電圧吸収用、または寄生振動防止用の抵抗器、コンデンサ、コイル、ダイオードなどを挿入することができる。また、検出スイッチ1、1Cにおいて、電源DGとして交流電源への接続を可能とするために、全波整流回路を介して外部の電源DGと負荷FKとに接続されるよう構成してもよい。
【0027】
検出スイッチ1、1B、1Cは、それらを構成する回路素子を適当なハウジングに一体的に組み込み、2本のリード線を引出しておくか、または2つの接続用端子を設けておけばよい。
【0028】
次に、検出スイッチの具体的な実施例について説明する。
〔第1の実施例〕
図4は本発明の第1の実施例の検出スイッチ1Dの回路図である。
【0029】
図4に示す検出スイッチ1Dは、フォトMOSを用いたもので、第3の実施形態に対応する。
トランジスタQ1〜Q3および抵抗器R1,R4などによって定電流回路であるインピーダンス回路が構成される。フォトMOSがオンすると、発光ダイオードLED1が発光する。抵抗器R3とコンデンサC1とはサージ吸収用である。4つのダイオードD1〜D4によって全波整流回路が構成されている。電源DGとして、交流または直流のいずれをも使用することができる。
【0030】
なお、第1〜第3の実施形態では、常時オンであり、磁界を検出したときにオフとなるb接点型であるが、これを常時オフのa接点型とするには、フォトMOSとしてb接点型のもの(例えば、AQY410)を用いればよい。また、リードスイッチ12としてb接点型のものを用いることにより、常時オフのa接点型とすることが可能である。
〔第2の実施例〕
図5は本発明の第2の実施例の検出スイッチ1Eの回路図である。
【0031】
図5に示す検出スイッチ1Eは、MOSFETを用いたもので、第1の実施形態に対応する。但し、MOSFETとして、NMOSとPMOSとを並列で用いているので、交流電源に接続することが可能である。
【0032】
抵抗器R5,R6によってインピーダンス回路が構成される。ダイオードD1,D2は逆流防止用である。抵抗器R1,R2は電流制限用である。発光ダイオードLED1,2は動作の表示用であり、検出スイッチ1Eがオフのときに点灯する。
【0033】
検出スイッチ1Eを直流用とするには、いずれか一方のMOSFETを除去すればよい。また、いずれか一方のMOSFETを除去し、代わりに全波整流回路を設ければ交流用とすることができる。そうした場合に、ダイオードD1,D2に代えて発光ダイオードを用いれば動作状態を表示することができる。発光ダイオードにトランジスタなどを用いたバイパス回路を設け、発光ダイオードに流れる電流が一定値以上にならないように制限しておけば安心である。
【0034】
上に述べた実施形態および実施例において、リードスイッチ12に代えて、他のセンサ素子、例えば、磁気抵抗回路素子、ホール回路素子、光電センサ素子、近接センサ素子、圧力センサ素子、温度センサ素子、接点素子、その他の種々のセンサ素子を用いることができる。その他、検出スイッチの回路構成、回路素子の種類および値、構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って種々変更することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によると、リードスイッチなどのセンサ素子に電源の電圧が直接に印加されなくなり、耐圧の低いセンサ素子の使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る検出スイッチの回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る検出スイッチの回路図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る検出スイッチの回路図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る検出スイッチの回路図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る検出スイッチの回路図である。
【図6】従来の検出スイッチの回路図である。
【符号の説明】
1、1B,1C,1D,1E 検出スイッチ
11 トランジスタ(スイッチング素子)
12 リードスイッチ(センサ素子)
13 インピーダンス回路
21 トライアック(スイッチング素子)
23 インピーダンス回路
31 フォトMOS(スイッチング素子、フォトトランジスタ)
33 インピーダンス回路
TG ゲート端子(制御端子)
TG ベース端子(制御端子)
DG 電源
FK 負荷
Claims (3)
- 電源と負荷とが外部で直列に接続されて使用される検出スイッチであって、
外部の物理量に応答してオンオフが切り替えられるセンサ素子と、
制御端子に電流を流すことによってオンオフが切り替えられるスイッチング素子と、を有し、
前記スイッチング素子の一方の端子と前記制御端子との間にインピーダンス回路が接続され、前記スイッチング素子の他方の端子と前記制御端子との間に前記センサ素子が接続され、
前記電源および負荷が接続されたときに、前記センサ素子がオフの場合には、前記電源から供給される電流が前記インピーダンス回路を介して前記制御端子に流れて前記スイッチング素子がオンまたはオフし、前記センサ素子がオンの場合には、前記制御端子に流れるべき電流が前記センサ素子に流れて前記スイッチング素子がオフまたはオンするように構成されてなる、
ことを特徴とする検出スイッチ。 - 前記スイッチング素子は、
発光素子と前記発光素子と光電結合したトランジスタ素子とを有し、前記制御端子に電流を流すことによって前記発光素子が発光するように構成されたフォトトランジスタを含んでなる、
請求項1記載の検出スイッチ。 - 前記スイッチング素子の一方の端子および他方の端子は、全波整流回路を介して前記電源と負荷とに接続されるよう構成されてなる、
請求項1または2記載の検出スイッチ。
Priority Applications (1)
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JP2003075746A JP4086688B2 (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 検出スイッチ |
Publications (2)
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Cited By (1)
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JP2010080200A (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-08 | Kanagawa Univ | 直流遮断装置 |
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2003
- 2003-03-19 JP JP2003075746A patent/JP4086688B2/ja not_active Expired - Fee Related
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