JP2004286865A - 映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】色成分分離抽出部1が入力映像信号Rin、Gin、Binにおける特定の色成分であるマゼンタ色成分a、シアン色成分b、イエロー色成分c、白色成分dを分離抽出し、白色成分分布検出部2が白色成分dの画面内における分布状態を検出し、ゲイン制御信号発生部7が白色成分dの分布状態および白色成分の信号レベルに応じて特定の色成分a〜dに対する補正ゲイン値s1、q1、p1、t1を発生し、演算制御部5が特定の色成分と補正ゲイン値とを乗算し、その乗算結果に応じて、映像信号補正部6が入力映像信号に対して補正を加える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データプロジェクタ等の映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、企業あるいは学校等においてプレゼンテーションを行う際に用いられるデータプロジェクタ等の映像表示装置において、明るさおよび色再現性の更なる向上への要望が高まってきている。
【0003】
図5は、従来の映像表示装置の一例として反射型表示素子およびカラーホイールを用いたプロジェクタの一例を示す構成図である。
【0004】
図5において、53は反射型表示素子であり、近年ではDMD(Digital Micromirror Device)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)等として知られている。56は反射型表示素子53を照射するための光源、57は赤、青、緑の各色光を透過させる少なくとも3種類のカラーフィルタを含んで構成されたカラーホイールであり、回転しながら光源56から出射された光を通過させることにより、光を赤、青、緑に分割し反射型表示素子53に照射する。50は入力映像信号Vinの入力端子であり、51は入力映像信号Vinに対する信号処理回路部である。52は反射型表示素子53を駆動する駆動制御部であり、信号処理回路部51からの出力映像信号を、反射型表示素子53を駆動する信号形式に変換および制御し、カラーホイール55の回転と同期して、例えば赤の光が通過している間は映像信号成分の内、赤の成分が反射型表示素子53を駆動するように作用する。青、緑についても同様である。54は投写レンズであり、反射型表示素子53において反射された赤、青、緑の各光は、この投写レンズ54を通過して投写される。
【0005】
次に、図6Aおよび図6Bを参照して、カラーホイールの詳細について説明する。
【0006】
図6Aは、3分割カラーホイールの構成を示す平面図である。図6Aにおいて、3分割カラーホイール70は、一例として赤の光を通過させる赤用カラーフィルタ72と、青の光を通過させる青用カラーフィルタ73と、緑の光を通過させる緑用カラーフィルタ74とで構成される。
【0007】
図6Bは、4分割カラーホイールの構成を示す平面図である。図6Bにおいて、4分割カラーホイール55には、赤用カラーフィルタ72と、青用カラーフィルタ73と、緑用カラーフィルタ74に加えて、白の光すなわち赤および青および緑の光を通過させる白用カラーフィルタ71が設けられている。特にプレゼンテーションを主目的としたデータプロジェクタにおいては、高輝度が求められるため白用カラーフィルタ71を設けた4分割カラーホイール55が用いられる。4分割カラーホイール55を用いた場合は、白色成分を含む色の画素について赤、青、緑とは別に白として駆動制御部52において駆動することで、赤、青、緑に加えてさらに白の光を照射し、その結果、当該画素に対して映像の白部分の照射光量を増やすことで高輝度化を実現している。
【0008】
しかしながら、4分割カラーフィルタ55は、3分割カラーフィルタ70に比して、赤、青、緑の各カラーフィルタの分割角度の合計が白用カラーフィルタ71の角度分だけ少なくなるため、白色成分を含まない画素に対する赤、青、緑の各色光の照射時間は、白色成分を含む画素に対する赤、青、緑、白の各色光の照射時間に対して短くなる。その結果、投写映像画面における白色成分を含まない映像部分の明るさが白色成分を含む映像部分の明るさに比して暗くなる。また、白用カラーフィルタ71の分割角度が大きくなれば一層この明るさの比は大きくなる。
【0009】
また、人間の視覚特性のうち明度対比により、明るい画面内に同時に存在する暗い映像部分はより一層暗く見えることが経験的にも知られている。すなわち、例えば明るい白色を背景色とした画面における白色以外の色のついた部分はより一層暗い色と認知される。
【0010】
さらに、視覚特性によって、黄色、シアン、マゼンタといった中間色については、明度対比が発生した際に暗く見える中間色部分は、見た目は、色相までもが変わって異なる色になって見える現象があり、この現象は特に黄色について顕著であり、暗く見える黄色はむしろ暗い緑として認識される。
【0011】
このように、4分割カラーホイール55における白用カラーフィルタ71の分割角度を大きくするほど高輝度化は可能であるが、上記現象は一層顕在化する。
【0012】
上記の現象は画面の平均輝度レベルによって生じていると解釈して、画面の平均輝度レベルに基づいて画面のコントラストを向上させる映像表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。図7は、かかる従来の映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【0013】
図7において、81は輝度レベル判別部で、82は輝度レベル分布検出部である。83は、輝度レベル分布検出部82で検出された結果に応じて、入力端子50からの入力映像信号Vinに対する制御動作点を制御する制御信号を発生する制御部(CPU)で、84は、制御部83の出力信号に基づいて入力映像信号Vinに対して動作点制御を行う動作点制御部である。
【0014】
次に、このように構成された従来の映像表示装置の動作について説明する。
【0015】
図7において、輝度レベル判別部81は、入力映像信号50の輝度レベルを判別して、一例としては各走査線ごとの平均輝度レベルを出力する。輝度レベル分布検出部82は、輝度レベル判別部81において得られた各走査線ごとの平均輝度レベルを元に画面全体における平均輝度レベルの分布状態を検出する。一例として、輝度レベル分布検出部82は、輝度レベルの範囲を複数の範囲に分割しその分割した範囲ごとにカウンタを設け、各走査線の平均輝度レベルが、その複数の範囲のうちどの範囲に入っているかによってその範囲の分布を表すカウント値を増加することにより分布状態の検出を行う。その結果、例えば平均輝度レベルが高い範囲に集中して分布している場合、制御部83は、入力映像信号Vinに対して白伸張動作を行わせる制御信号を出力する。一方、平均輝度レベルが低い場合、制御部83は、入力映像信号Vinに対して黒圧縮動作を行わせる制御信号を出力する。動作点制御部84は、制御部83からの制御信号に応じて白伸張あるいは黒圧縮動作を入力映像信号Vinに対して行い、画面のコントラストを向上させる。
【0016】
【特許文献1】
特開平5−115018号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の構成では、平均輝度レベルを元に入力映像信号に対する信号補正動作点制御を行うため、白色成分を含まない画素も輝度レベルの検出対象となり、その結果、例えば画面内に白色成分がほとんど存在しないような画面の場合でも輝度レベルが高い場合には補正を行ってしまうという問題点、補正する必要のない色成分に対しても補正を行ってしまうという問題点や、特定の色成分についてのみ選択的に補正を実施することができないという問題点を有していた。
【0018】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、その目的は、白用カラーフィルタによる高輝度化時の中間色の明るさおよび視覚特性による色相の変化を改善した映像表示装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画面の平均輝度レベルではなく、特定の色成分の分布状態すなわち例えば白色成分の分布状態に応じて、特定の色成分、例えば中間色に対してレベルあるいは色相を補正することにより、各画素を構成する色成分による明るさの低下を補正しかつ視覚特性による色相の変化を補正するものである。そのための構成を以下に示す。
【0020】
前記の目的を達成するため、本発明に係る映像表示装置は、入力映像信号の各画素についてその画素を構成する各色成分を分離抽出する色成分分離抽出部と、抽出された特定の色成分の画面内における分布状態を検出する色成分分布検出部と、色成分分布検出部の出力信号に応じて特定の色成分に対する補正制御信号を発生する制御信号発生手段と、制御信号発生手段から出力される補正制御信号に基づいて色成分分離検出部から出力される各色成分に対して演算を施す演算制御部と、演算制御部からの出力信号に基づいて入力映像信号に補正を加える映像信号補正部とを備えたことを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、入力映像信号における特定の色成分を分離抽出し、特定の色成分の画面内における分布状態を検出することによって、画面の平均輝度レベルではなく、特定の色成分の分布状態に応じて、特定の色成分、例えば中間色に対して補正を加えることができる。
【0022】
本発明に係る映像表示装置において、制御信号発生手段は、特定の色成分のレベルを補正する補正制御信号を発生することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、より暗く見える特定の色成分に対して選択的にゲインを変化させることにより、特定の色成分として例えば中間色の明るさの低下を補正することができる。
【0024】
また、本発明に係る映像表示装置において、制御信号発生手段は、特定の色成分の色相を補正する補正制御信号を発生することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、特定の色成分の画面内における分布状態によって視覚特性により色相が変化し異なる色に見える特定の色成分に対して選択的に色相を変化させることにより、視覚特性による色相変化を補正することができる。
【0026】
また、本発明に係る映像表示装置において、制御信号発生手段は、色成分分布検出部の出力信号に加えて色成分分離抽出部からの出力信号に応じた補正制御信号を発生することが好ましい。
【0027】
この構成によれば、特定色成分の分布状態とその特定色成分のレベルまたは色相とに応じて補正の度合いを変化させることができ、その結果、画素ごとに最適な補正を行うことができる。
【0028】
また、本発明に係る映像表示装置において、色成分分布検出部は、白色成分の分布状態を検出することが好ましい。
【0029】
この構成によれば、プロジェクタに通常用いられる赤、青、緑のカラーフィルタに加えて、高輝度化を実現するために通常用いられる白用カラーフィルタによって照射光量の増える白色光の影響により、白色成分を含む画素に対して相対的に暗くなる白色成分を含まない特定の画素に対して、画面内の白色成分の分布状態に応じて適切な補正を実施することができ、その結果、見た目の明るさや色相を忠実に再現できる。
【0030】
また、本発明に係る映像表示装置において、色成分分布検出部は、一画面を複数の領域に分割し各領域ごとに特定の色成分の分布状態を検出し、制御信号発生手段は、各領域ごとにおける特定の色成分の分布状態に応じた補正制御信号を発生することが好ましい。
【0031】
この構成によれば、入力映像信号における特定色の分布状態検出を、一画面を複数の領域に分割した空間的な分布状態検出とすることにより、補正を必要とする特定色に対して空間的各領域ごとの分布状態に応じて各領域ごとに補正を行うことが可能となり、より細かく空間的な領域ごとに明るさや色相を適切に補正することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0033】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【0034】
図1において、10、11、12は入力端子であり、本実施の形態では、それぞれ赤の映像信号Rin、緑の映像信号Gin、青の映像信号Bin(以下、Rin、Gin、Binをまとめて入力映像信号と称する)が入力されるが、輝度信号および色差信号が入力されるという他の形態でもよい。
【0035】
1は色成分分離抽出部であり、入力映像信号を構成する特定の色成分a、b、c、dを分離抽出する。本実施形態では、aはマゼンタ色成分、bはシアン成分、cは黄色成分、dは白色成分であるが、これら以外の特定色成分を分離抽出し補正の対象とすることもできその場合は、その色成分が分離抽出される。
【0036】
2は白色成分分布検出部であり、信号レベルを複数の範囲に分割し、色成分分離抽出部1の出力信号レベルがその複数の範囲のいずれに含まれるかをカウントする。m、n、x、yは、白色成分dの信号レベルを白色成分分布検出部2において4つの範囲に分割した場合の各範囲の発生頻度の分布状態を示す信号である。なお、白色成分分布検出部2において検出の対象とする画素は、一画面における全画素が望ましいが、水平および垂直方向に間引いた代表画素を用いてもよい。
【0037】
4は制御信号発生手段としてのゲイン制御信号発生部であり、白色成分分布検出部2の出力信号である頻度m、頻度n、頻度x、頻度y、および白色成分dに応じて、特定の色成分のレベルを補正する補正制御信号として、黄色成分補正ゲイン値p1、シアン成分補正ゲイン値q1、マゼンタ成分補正ゲイン値s1、白色成分補正ゲイン値t1を発生する。本実施の形態では、白色成分分布検出部2において信号レベルを4つの範囲に分割したが、この分割数は補正を実施する精度に応じて決定することが望ましい。また、分割する範囲は均等である必要はなく、補正を実施する精度に応じて決定することが望ましい。
【0038】
5は演算制御部であり、ゲイン制御信号発生部4の出力信号である特定の各色成分補正ゲイン値p1〜t1に基づいて、色成分分離出力部1の出力信号である各色成分a〜dに乗算処理を行うことで、特定の色成分のレベルを補正する。演算制御部5は、乗算器20、21、22、23により構成され、u、v1、w1、z1はそれぞれ乗算器23、乗算器20、乗算器21、乗算器22で乗算した結果得られる補正値である。乗算器20は、黄色成分補正ゲイン値p1と黄色成分cとを乗算することで黄色成分に対する補正値を出力する。乗算器21、22および乗算器23についても同様に、それぞれシアン色成分、マゼンタ色成分および白色成分について補正値w1、補正値z1および補正値uを出力する。
【0039】
6は映像信号補正部であり、演算制御部5で得られた補正値u、補正値v1、補正値w1、補正値z1を赤の映像信号Rin、緑の映像信号Gin、青の映像信号Binと加算することで信号レベルを補正する。映像信号補正部6は、加算器24、25、26、27、28、29、30、31により構成される。白色成分に対する補正を行う場合は、補正値uをRin、Gin、Binに加算することで信号レベルの補正を行い、黄色成分に対する補正を行う場合は、補正値v1をRin、Ginに対してのみ加算することで信号レベルの補正を行う。補正値w1、補正値z1についても同様に、補正する色成分に応じて加算を実施する対象の入力映像信号は異なる。
【0040】
13、14、15は、それぞれ映像信号補正部6で補正された赤の映像信号Rout、緑の映像信号Gout、青の映像信号Boutが出力される出力端子である。
【0041】
次に、以上のように構成された映像表示装置の動作について、図1に加えて、図3および図4を参照して説明する。
【0042】
図3は、図1における入力映像信号であるRin、Gin、Binの各色信号の信号レベルを示す図である。41はRinの信号レベル、42はGinの信号レベル、43はBinの信号レベルを示している。46はRin、Gin、Binの各色信号において等しく含まれる信号部分を示し、すなわち白成分である。45はRinとGinの信号成分が等しい部分であり、すなわち黄色成分である。44はGinの単色成分である。図3には示さないが、同様に、GinとBinが等しく含まれる信号部分はシアン色成分であり、RinとBinが等しく含まれる信号部分はマゼンタ色成分である。
【0043】
まず、図1の色成分分離抽出部1において、図3において説明した各色成分を、Rin、Gin、Binの各信号レベルを比較することにより分離抽出し、マゼンタ色成分a、シアン色成分b、黄色成分c、白色成分dとして出力する。白色成分分布検出部2において、白色成分dの信号レベルを検出し、それが予め設定した4分割範囲のどれに含まれるかによって含まれる範囲のカウント値を増やす。
【0044】
図4は、白色成分分布検出部2の動作の一例を説明するための信号レベルに対する発生頻度を表す図である。図4において、信号レベルは65から68の4つの範囲に分割し、白色成分dがどの範囲に属するかによって、その属する範囲の発生頻度をカウントアップする。同様の動作を一画面内の画素を対象に実施し、その結果、頻度m、頻度n、頻度x、頻度yを得る。
【0045】
ゲイン制御信号発生部4においては、白色成分分布検出部2の出力信号である分割範囲ごとの発生頻度m、頻度n、頻度x、頻度yに応じて各色成分に対する補正ゲイン値p1〜t1を発生する。発生頻度が、図4に示したように、白色成分の信号レベルが高い領域に分布が集中しているような場合、すなわち画面内で明るい白色が多い場合は、中間色が暗く見えるため、補正ゲイン値p1、補正ゲイン値q1、補正ゲイン値s1は、当該色成分の信号レベルを上げる方向に値を設定される。中でも黄色が特に暗く見える場合には、黄色成分の補正ゲイン値p1を他の色成分に対する補正ゲイン値よりも大きく設定することで、適切な補正結果を得ることができる。
【0046】
また逆に、例えば頻度mおよび頻度nが小さい値の場合、すなわち画面内における明るい白色成分が少なく白色以外の成分が多い画面においては、白色信号成分を減少させることで、白用カラーフィルタの使用による白色成分の強調効果を減少させ、結果として画面全体の明るさを大きく減少させることなく、白色以外の映像部分の相対的な明るさを向上させることができる。その場合は、ゲイン制御信号発生部4において、補正ゲイン値t1を負の値に設定することで実現できる。
【0047】
さらに、ゲイン制御信号発生部4に対して白色成分dを入力することにより、白色成分の信号レベルに応じても補正ゲイン値を変化させることができる。例えば、白色成分の分布状態が図4に示すようになっていた場合、中間色は暗く見え、かつ色相が変わったように見える。この場合、当該画素の白色成分dが少ないときには、中間色成分の補正ゲイン値を上げると同時に、白色成分の補正ゲイン値t1を小さく設定する。すなわち、図3における白色成分46を減少させ、黄色成分45すなわち中間色成分に対する補正ゲイン値を大きくする。
【0048】
このようにして、画素ごとに最適なゲイン補正値を得ることができ、中間色の色純度を高め、明るい画面における中間色の明るさおよび色相変化を改善できる。
【0049】
以上のように、本実施の形態によれば、入力映像信号の特定の色成分を分離抽出し、その結果、特定の色成分の画面内における分布状態を検出することによって、より暗く見える特定の色成分に対して選択的にレベル補正を実施することにより、明るさを改善することができる。
【0050】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図である。なお、上記した実施の形態1における映像表示装置と同一の構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施の形態が、実施の形態1の構成と異なるのは、ゲイン制御信号発生部4に代えて色相制御信号発生部7を設け、かつ映像信号補正部6における加算器28、加算器30、加算器31に代えてそれぞれ減算器28b、減算器30b、減算器31bを設けた点にある。
【0052】
次に、このように構成された映像信号表示装置の動作について説明する。
【0053】
まず、実施の形態1と同様に、映像入力信号における各色成分を色成分分離抽出部1において分離抽出し、白色成分dの画面内における発生頻度の分布状態を白色成分分布検出部2において検出する。
【0054】
色相制御信号発生部7(制御信号発生手段)は、白色成分分布抽出部2で得られた頻度m、頻度n、頻度x、頻度yに応じて、色成分分離抽出部1で分離されたマゼンタ色成分a、シアン色成分b、黄色成分cに対して色相を変化させる補正制御信号として、それぞれ色相補正ゲイン値p2、q2、s2を発生する。白色成分補正ゲイン値t1は実施の形態1と同様の信号である。
【0055】
色相補正ゲイン値p2〜s2および白色成分補正ゲイン値t1は、演算制御部5において、実施の形態1と同様に、色成分分離抽出部1の各出力信号に対して乗算器20から22によって乗算処理が施される。その結果、色相を補正する色相補正値v2、色相補正値w2、色相補正値z2が得られる。色相補正値v2〜z2は、映像信号補正部6における加算器27、29、32および減算器28、30、31により、Rin、Gin、Binと加減算処理が行われる。
【0056】
本実施の形態においては、例えば黄色成分の色相を補正する場合、色相補正ゲイン値v2が正の値の場合は、加算器27は加算器として、減算器28bは減算器として機能するが、色相補正ゲイン値v2が負の値の場合は、加算器27は減算器として、減算器28bは加算器として機能する。加算器29、32および減算器30b、31bについても同様に、色相補正ゲイン値w2およびz2の極性に応じて加減算処理を行うものである。
【0057】
一例として、画面内における白色成分の発生頻度の分布状態が図4のようになっている場合について説明する。この場合は、明るい白色成分が多いため、白用カラーホイール71の使用による白色光の強調効果が顕著となり、その結果、白色以外の映像部分は暗く見えかつ人間の視覚特性によって色相が変化して見え、本来の色とは異なる色として認識されてしまう。その場合に、白色以外の映像部分を構成する画素における各色成分の色相を補正することで、見た目の色相変化が認識できないように当該画素の信号を補正するものである。
【0058】
例えば、ある画素を構成する色成分が黄色成分と白成分のみである場合、白色光の強調効果がない場合には見た目は薄い黄色として認識されるが、白色光が強調されると視覚特性の明度対比によって暗く見え、その結果、黄色よりむしろ緑色に近く認識される。この場合には、白色成分補正ゲイン値t1を下げ、同時に黄色成分色相補正ゲイン値p2を正の値に設定する。その結果、加算器27においてRinに対して赤の信号レベルの加算が行われ、減算器28bにおいてはGinに対する減算が行われ、色相として赤色側に補正することで、見た目の色が緑色として認識される現象を補正し黄色に見えるようにする。
【0059】
同様に、場合によって色相補正を緑色側に行う場合には、黄色成分の色相補正ゲイン値p2を負の値に設定することにより、Ginに対しては加算、Rinに対しては減算処理が行われ、その結果、色相を緑色側に補正できる。
【0060】
さらに、色相制御信号発生部7に白色成分dを入力することにより、白色成分の信号レベルに応じても色相補正ゲイン値を変化させることができる。例えば、白色成分の分布状態が図4に示すようになっていた場合かつ当該画素の白色成分dが少ないときには、中間色成分の色相補正を行うと同時に、白色成分の補正ゲイン値t1を小さく設定する。すなわち、当該画素における白色成分を減少させることによって、中間色成分の構成比率を上げかつ上記の色相の補正を行うことにより色相の補正効果を高めることができ、画素ごとに最適な色相補正を行うことができ、明るい画面における中間色の見た目の色相変化を改善できる。
【0061】
以上のように、本実施例の形態によれば、特定の色成分の画面内における分布状態によって見た目の色相が変化し異なる色に見える特定の色成分に対して選択的に色相を変化させることにより見た目の色相変化を補正することができる。
【0062】
なお、上記実施の形態では、白色成分分布検出部2は、白色成分分布を検出するとして説明したが、白色成分以外の特定の色成分分布を検出してもよい。
【0063】
また、上記実施の形態では、白色成分分布検出部2は、一画面内における白色成分の発生頻度の分布状態を検出するとして説明したが、一画面を複数の空間的領域に分割し各領域ごとに白色成分あるいは特定色成分の発生頻度の分布状態を検出する構成にし、ゲイン制御信号発生部4および/あるいは色相制御信号発生部7は、上記各領域ごとの分布状態に応じた補正ゲイン値を発生するとしてもよい。
【0064】
また、上記実施の形態では、ゲイン制御信号発生部4と色相制御信号発生部7とのいずれかを一方を有する映像表示装置について説明したが、ゲイン制御信号発生部4と色相制御信号発生部7とを併用してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力映像信号の特定色成分を分離抽出しその分布状態を検出し、分離抽出した中間色などの特定の色成分に対する補正ゲイン値を得ることにより、白用カラーフィルタによる高輝度化時の中間色の明るさおよび視覚特性による色相の変化を改善する映像表示装置を提供することができる、という格別な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2に係る映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1および2の動作を説明するための入力映像信号の各色成分の信号レベル例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1および2の動作を説明するための特定の色信号の信号レベルに対する発生頻度の分布例を示す図
【図5】従来の映像表示装置の応用例として反射型表示素子およびカラーホイールを用いたプロジェクタの構成図
【図6A】3分割カラーホイールの構成を示す平面図
【図6B】4分割カラーホイールの構成を示す平面図
【図7】従来の映像表示装置の電気回路構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 色成分分離抽出部
2 白色成分分布抽出部
4 ゲイン制御信号発生部(制御信号発生手段)
5 演算制御部
6 映像信号補正部
7 色相制御信号発生部(制御信号発生手段)
Claims (6)
- 入力映像信号の各画素についてその画素を構成する各色成分を分離抽出する色成分分離抽出部と、
抽出された特定の色成分の画面内における分布状態を検出する色成分分布検出部と、
前記色成分分布検出部の出力信号に応じて特定の色成分に対する補正制御信号を発生する制御信号発生手段と、
前記制御信号発生手段から出力される補正制御信号に基づいて前記色成分分離検出部から出力される各色成分に対して演算を施す演算制御部と、
前記演算制御部からの出力信号に基づいて前記入力映像信号に補正を加える映像信号補正部とを備えた映像表示装置。 - 前記制御信号発生手段は、前記特定の色成分のレベルを補正する補正制御信号を発生する請求項1記載の映像表示装置。
- 前記制御信号発生手段は、前記特定の色成分の色相を補正する補正制御信号を発生する請求項1記載の映像表示装置。
- 前記制御信号発生手段は、前記色成分分布検出部の出力信号に加えて前記色成分分離抽出部からの出力信号に応じた補正制御信号を発生する請求項1から3のいずれか一項記載の映像表示装置。
- 前記色成分分布検出部は、白色成分の分布状態を検出する請求項1から4のいずれか一項記載の映像表示装置。
- 前記色成分分布検出部は、一画面を複数の領域に分割し各領域ごとに前記特定の色成分の分布状態を検出し、前記制御信号発生手段は、前記各領域ごとにおける前記特定の色成分の分布状態に応じた補正制御信号を発生する請求項1から5のいずれか一項記載の映像表示装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003076330A JP3801573B2 (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | プロジェクタ |
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