JP2004284806A - シート部材の重送検知装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート部材の重送検知装置及び画像形成装置 Download PDF

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秀夫 山根
Kazutoshi Yoshimura
和俊 吉村
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健二 加藤
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裕之 渡辺
Tomoshi Sakata
智志 坂田
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Abstract

【課題】超音波式の重送検知センサの検知精度を向上させた重送検知装置を提供すること、及びインターシート機能を有する画像形成装置であっても、各紙種ごとに有効な重送検知を可能にすることを目的とする。
【解決手段】シート部材の重送時の受信信号値と正常搬送時の受信信号値の間にあって、正常搬送時の受信信号値に近い側に設定された第一閾値と、重送時の受信信号値に近い側に設定された第二閾値を設定し、超音波受信器が連続的に出力する受信信号を記憶手段より選択された第一閾値または第二閾値と比較して、受信信号の中から第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、第二閾値を超える受信信号があった場合に重送であると判断する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は複写機、プリンタ、FAX等に使用される記録用シート部材の搬送路内における二重搬送の有無を検知する重送検知装置およびそれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機等の画像形成装置においては、給紙トレイや給紙カセット等の給紙装置から記録紙を一枚づつ転写部に向けて搬送し、画像形成部で形成されたトナー像を転写部において記録紙上に転写し、可視画像を定着形成している。
【0003】
このような画像形成装置では、主に静電的な吸着力によって記録紙間の分離が困難となり、複数の記録紙が重なった状態で搬送されるいわゆる重送という現象が起こる。重送が生じた場合には、搬送路での紙詰まりや転写・定着ローラなどに記録紙が巻きつく、いわゆるJAM等の原因となるため、多くの画像形成装置では重送を検知する装置を設けて、これを防止している。
【0004】
一般に重送検知装置は記録紙の搬送路にフォトセンサーを配置し、記録紙を透過した光量に基づいて紙厚を検知し、これを予め設定した値と比較することで重送を検知する方法が採用されている。
【0005】
しかし、このような方法では記録紙の厚さのばらつきがある場合や、両面コピーのように記録紙面が印字されたものである場合には光の透過量が変わり、正確にその厚さを検出することが困難であるため、多種多様の記録紙に対応することが困難であった。そのため、それらに代わる重送検知装置として超音波式送受信器を使用する技術が出願されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平04−129952(特許請求の範囲、図1)
【0007】
しかし、超音波式の重送検知センサは、重送している記録紙と記録紙との間の、いわゆる紙間距離によって重送の検知精度が異なるという特徴を有している。その特徴を示したのが図8である。
【0008】
図8に示すように重送紙の紙間距離dがある一定値以上になると超音波の減衰率が平坦な特性となり検知精度が安定する。しかし、紙間距離dが少ないと検知精度も下がり、閾値との大小による判断では誤検知の可能性も高まる。従来技術では、送風して強制的に重送紙の紙間距離を大きくしたり、あるいは重送と判断する閾値を重送であると判断しやすいほうに設定したりしていた。そのため、誤検知も多く見られた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年の複写機、印刷機等では需要者のニーズに従って、製本機能が求められているものもある。そのため、複数の給紙カセットに納められている複数の記録紙から、それぞれ記録紙を任意に選んで画像の転写定着を行う機能、例えば1ジョブで普通紙の間に厚紙をインサートする等のいわゆるインターシート機能を有するものもある。
【0010】
このような機能を有する画像形成装置において、超音波式の重送検知センサを使用しようとする場合、記録紙の厚さのばらつきや記録紙面の状態に影響を受けない利点がある代わりに、重送紙の紙間距離dにより検出精度が異なるという特徴があるため誤検知も多く、また同時に二種類の記録紙について重送検知をすることも困難であった。強制送風装置等を用いて紙間距離dを一定値以上にすれば検出精度を高めることができてもコスト高や構造上の問題があって、その使用範囲が限定されていた。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、新たな部品や装置を追加することなく、超音波式の重送検知センサの検知精度を向上させる重送検知装置を提供することを目的とするものであり、さらには、一操作で異なった種類の記録紙を搬送できる画像形成装置であっても、それぞれの紙種について、重送の検知精度の高められた手段を備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るシート部材の重送検知装置は、超音波式の検知手段と、記憶手段と、判定手段とを有して構成される。
【0013】
検知手段は、シート部材が搬送される搬送路の搬送面を挟んで、対向して配置された超音波発信器と超音波受信器からなるものであり、超音波発信器が発する超音波を搬送されるシート部材が遮断し、減衰した超音波を超音波受信器が受信して減衰量に応じた受信信号を出力する手段である。
【0014】
記憶手段は、シート部材の重送時の受信信号値と正常搬送時の受信信号値の間にあって、正常搬送時の受信信号値に近い側に設定された第一閾値と、重送時の受信信号値に近い側に設定された第二閾値を記憶するものである。
【0015】
判定手段は、超音波受信器が連続的に出力する受信信号を記憶手段より選択された第一閾値または第二閾値と比較して、受信信号の中から第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、第二閾値を超える受信信号があった場合に重送であると判断するものである。
【0016】
このように構成される重送検知装置では、重送紙の重なり具合による紙間距離の変化を考慮して、重送を検知しやすい値に設定した閾値と検知しにくい値に設定した二つの閾値を設け、検知しやすい値に設定した閾値で重送と判断する信号を受けた場合には、直ちに検知しにくい値に設定した閾値を選択して、再度重送であるか否かを判断しているので、閾値が一つの場合より誤検出の割合が少なくなり、検出精度を向上させることができる。
【0017】
本発明に係るシート部材のさらに好ましい構成からなる重送検知装置も、超音波式の検知手段と記憶手段と判定手段とを有して構成される。
【0018】
検知手段は、シート部材が搬送される搬送路の搬送面を挟んで、対向して配置された超音波発信器と超音波受信器からなるものであり、超音波発信器が発する超音波を搬送されるシート部材が遮断し、減衰した超音波を超音波受信器が受信して減衰量に応じた受信信号を出力する手段である。
【0019】
記憶手段は、前記した重送検知装置の記憶手段が記憶する第一閾値と第二閾値のほかに、正常搬送時の受信信号値とシート部材の無搬送時の受信信号値との中間に設定された第三閾値を記憶するものである。
【0020】
判定手段は、超音波受信器が連続的に出力する受信信号を、記憶手段より選択された第一閾値、第二閾値又は第三閾値と比較して、受信信号の中から第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、第二閾値を超える受信信号がなく、先に第三閾値を超える受信信号があったと判断した場合には、再度、第一閾値を超える受信信号を受けるまでは重送であるとの判断を行わないとするものである。
【0021】
このように構成される重送検知装置では、搬送路上を搬送される記録紙と記録紙の間を認識して、一の記録紙につき重送がなかった場合には判定手段の設定を初期状態に戻すことができるので、連続動作における重送検知が可能となる。
【0022】
本発明に係る第一の画像形成装置は、請求項1又は請求項2に係る重送検知装置を記録紙の搬送路に有する画像形成装置である。
【0023】
このように構成される画像形成装置では、記録紙の重送検知の精度が向上するので、記録紙を搬送する搬送ローラ,トナー像を感光体から転写する転写ローラあるいはトナーを溶融定着させる定着ローラといった記録紙の搬送路を形成する部材に記録紙が巻きついて、いわゆるJAMを発生させることが少なくなり、またプリントアウトされる記録紙に白紙が介在することもなくなるので、記録紙を無駄にすることも少なくなる。
【0024】
本発明に係る第二の画像形成装置は一の操作で複数種類のシート部材を搬送路に送出することができる画像形成装置に係るものであり、超音波式の検知手段、記憶手段、選択手段及び判定手段を有して構成される。
【0025】
この検知手段は前記した重送検知装置の超音波式発送信器を記録紙の搬送路上に配置したものであり、記憶手段はシート部材の種類ごとに、重送時の受信信号値と正常搬送時の受信信号値との中間に設定された閾値を記憶するものである。選択手段は搬送路上のシート部材の種類を検知して記憶手段に記憶された閾値の中からシート部材の種類に対応する閾値を選択するものである。そして判定手段は、超音波受信器が連続的に出力する受信信号を選択された閾値と比較して受信信号が閾値を超えた場合に重送と判断するものである。
【0026】
このように構成される画像形成装置では、一の操作で異なる種類の記録紙が順次搬送されるインターシート機能が実行される場合であっても、いずれの種類の記録紙についても重送を判断できることになる。
【0027】
本発明に係る第三の画像形成装置も、一の操作で複数種類のシート部材を搬送路に送出することができる画像形成装置に係るものであり、超音波式の検知手段と、記憶手段と、選択手段及び判定手段を有して構成される。
【0028】
この検知手段も前記した重送検知装置の超音波式発送信器を記録紙の搬送路上に配置したものであり、選択手段は搬送路上のシート部材の種類を検知して、記憶手段に記憶された閾値の中からシート部材の種類に対応する閾値を選択するものである。
【0029】
記憶手段は、複数種類のシート部材の少なくとも一の種類につき、重送時の信号値と正常搬送時の信号値の中間にあって、正常搬送時の受信信号値に近い側に設定された第一閾値と重送時の受信信号値に近い側に設定された第二閾値と、シート部材の正常搬送時の受信信号値と無搬送時の受信信号値との中間に設定される第三閾値とを記憶するものである。
【0030】
そして、判定手段は、超音波受信器が連続的に出力する受信信号の中から第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、第二閾値を超える受信信号があった場合にはじめて重送であると判断し、第二閾値を超える受信信号がなく第三閾値を超える受信信号が先にあったと判断した場合には、再度、第一閾値を超える受信信号があるまでは重送であるとの判断を行わないとするものである。
【0031】
このように構成される画像形成装置では、一の操作で異なる種類の記録紙が順次搬送されるインターシート機能が実行される場合であっても、いずれの種類の記録紙についても重送を判断できることになるだけでなく、それぞれの紙種について、部品を追加することなく重送検出の精度を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる重送検知装置及び画像形成装置の実施の態様について添付図面を参照しつつ説明する。図1は請求項3から請求項5のいずれかに記載の画像形成装置11の全体構成図である。
【0033】
このカラー画像形成装置11は、タンデム型カラー画像形成装置と称されるもので、複数のローラ群により張架され、周回駆動可能に支持された無端ベルト状の中間転写ベルト7を備えており、この中間転写ベルト7の外周面に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する4つの画像形成部
10Y,10M,10C,10Kが縦列して配置されている。
【0034】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、それぞれ表面に潜像が形成される像担持体としての感光体1Y,1M,1C,1Kを有しており、各感光体の外周面に沿って動作順に、この感光体1Y,1M,1C,1Kの表面をそれぞれほぼ一様に帯電する帯電装置2Y,2M,2C,2K、各感光体表面上に静電潜像の書き込みを行う露光装置3Y,3M,3C,3K、感光体表面に形成された各潜像にトナーを転移させてトナー画像を形成する現像装置4Y,4M,4C,4Kと、各感光体表面上のトナー像を中間転写ベルト7上に転写する一次転写装置5Y,5M,5C,5K及び、転写後の感光体表面を清掃するクリーニング装置6Y,6M,6C,6Kが配設されている。
【0035】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kによって感光体1Y,1M,1C,1K上に形成された各色のトナー画像は、一次転写装置5Y,5M,5C,5Kにより回動する中間転写ベルト7上の同一位置に逐次転写されて、カラー画像が合成される。
【0036】
一方、記録媒体Pを収容する給紙カセット20には、バネ等の付勢手段により常時その自由端が上方向に付勢される可動板26が配置され、その上に配置される記録紙Pの最上位のものが給紙ローラ21に接触するように構成されている。
【0037】
給紙ローラ21に接触した記録紙Pは、さばきローラ21Aによって一枚ずつ分離されて送出される。図示しないが、さばきローラ21Aにはトルクリミッタが取り付けられており、一定限度以上のトルクがかかると、さばきローラ21Aは給紙ローラ21と回転方向を同じくして重ね紙のさばきを行うが、トルクが一定値以下になるとクラッチ機能が働き、回転方向を給紙ローラ21と逆にして記録紙Pを搬送路に送出する。
【0038】
送出された記録紙Pは複数の中間ローラ22A,22B,22C,22Dにガイドされてレジストローラ23まで搬送される。しかし、さばきローラ21Aにかかるトルクは、紙厚若しくは記録紙表面の摩擦係数等により変化するため、トルクリミッタのみでは十分なさばき効果が得られず、時として二重搬送が起こる場合がある。そのため、途中、搬送路の搬送面に対向して配置された本発明に係る重送検知センサ30により記録紙Pの二重搬送が検知される。
【0039】
記録紙Pはレジストローラ23により給紙タイミングがとられて二次転写装置5Aに搬送され、中間転写ベルト7上の合成されたカラー画像が記録紙P上に一括転写される。転写後、記録紙Pを曲率分離した中間転写ベルト7は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
【0040】
カラー画像が転写された記録紙Pは、搬送ガイド板27に案内されながら、定着装置8に搬送される。記録紙P上のカラー画像は定着装置8により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
【0041】
以下、本発明に係る画像形成装置11の画像形成までの作用について簡単に解説する。画像情報のデータに従って露光装置3Y,3M,3C,3Kはレーザ光源を駆動し、回転する感光体1Y,1M,1C,1K上にレーザ光を照射して露光を行う。
【0042】
露光に先立ち、感光体1Y,1M,1C,1K上には、帯電装置2Y,2M,2C,2Kのコロナ放電により所定の表面電荷が付与されているが、レーザ光の照射により、露光部分の電荷が露光量に応じて減じられ、結果として画像情報のデータに応じた静電潜像がそれぞれの感光体1Y,1M,1C,1K上に形成される。静電潜像は、現像装置4Y,4M,4C,4Kから供給された各色現像剤のトナーにより可視化されてトナー画像となる。
【0043】
感光体1Y,1M,1C,1K上に形成された可視化されたトナー画像は一次転写装置5Y,5M,5C,5Kにより回動する中間転写ベルト7上の同位置に逐次転写されて,合成されたカラー画像が形成される。
【0044】
給紙カセット20内に収容された記録紙Pは給紙ローラ21により給紙され、さばきローラ21Aにより重送が防止された後、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22Dにガイドされて搬送される。ガイドされて搬送された記録紙Pは、回転を開始する前のレジストローラ23に,その先端が突き当てられてカールし、これにより搬送による記録紙Pの斜行が補正される。
【0045】
その後、中間転写ベルト7上に形成されたカラー画像の位置と記録紙Pの位置との同期がとられた後、レジストローラ23は回転を開始して記録紙Pを二次転写装置5Aへと搬送する。その結果、二次転写装置5Aにおいて記録紙Pと中間転写ベルト7上のカラー画像とが重なり、同時に転写バイアス電圧がかけられて、カラー画像が記録紙Pに一括して転写される。
【0046】
図2は重送検知に使用される重送検知センサ30の前記画像形成装置11における配置位置とインターシート機能の実施例を示す模式図である。
【0047】
インターシート機能とは、図2(b)に示すように、例えば一枚目を普通紙に、二枚目を厚紙に、三枚目をまた普通紙に画像定着をさせたい場合には、1ジョブで画像形成装置11の対応する記録紙Pをその搬送路に順次、送出する機能のことであり、製本,小冊子作成機能等を有する画像形成装置11に求められる機能である。
【0048】
画像形成装置11では、図2(a)に示すように、通常異なった種類の記録紙Pがそれぞれ異なった給紙カセット20に納められており、一例として予め記憶されたプログラムにしたがって、異なった給紙カセット20の給紙ローラ21が作動して記録紙Pを搬送路に送出する。
【0049】
送出された記録紙Pは搬送路上をレジストローラ23の前まで搬送される。そして、その先端がレジストローラ23にぶつかってカールし、その斜行が修正されるだけでなく、重送紙の紙間に空間ができやすくなって超音波による正確な重送検知がしやすくなるため、本発明にかかる重送検知センサ30はレジストローラ23の手前、その上流側に配置されている。
【0050】
図3は請求項4に記載のインターシート機能を有する画像形成装置11に搭載された重送検知装置の一実施態様を説明するためのブロック図である。この重送検知装置は検知手段41と記憶手段42と判定手段43から構成されている。
【0051】
検知手段41は重送検知センサ30と平滑回路31と増幅回路32より構成されている。超音波は波であり、重送検知センサ30の出力は微弱な交流信号となるからブリッジ回路等の平滑回路31を用いて平滑化し、増幅回路32で増幅される。
【0052】
記憶手段42にはメモリ部33が設けられており、メモリ部33には紙種によって予め定められた閾値、例えば閾値1、閾値2等が記憶されている。給紙中の紙情報34はプログラム情報あるいは給紙カセット20に設けられるセンサ(図示しない)によって与えられ、記録紙Pの紙種が判断されて、メモリ部33内にあるいずれか一の閾値が、選択回路35によって設定される。
【0053】
この紙種は,例えば図4に示すように閾値1として普通紙の場合、閾値2として厚紙の場合というように、記録紙Pの紙厚で分けることができる。最後に、選択された閾値1又は閾値2と前記した増幅回路32の出力信号の大小が判定手段43を構成する比較部36で比較されて判断部37にて重送が判断される。
【0054】
この画像形成装置11に設けられた検知手段41における厚紙と普通紙の受信信号関係の一例を図4に示す。普通紙一枚の正常時は重送検知センサ30の出力はおよそ7Vを示すが、一定の紙間距離dを有する重送の場合には約5Vになる。そこで閾値1として約6Vが選択されている。厚紙についても同様に閾値2として1.5Vが選択されている。図でわかるように、厚紙の閾値2のみの設定では普通紙の重送は判断できないことになる。そのため、厚紙と普通紙の両者につき重送を判断するためには、閾値の変更を行う必要がある。
【0055】
図5は請求項1及び請求項2に係る重送検知装置の一実施態様を説明するためのブロック図である。この重送検知装置は検知手段41と記憶手段42と判定手段43とにより構成される。検知手段41はインターシート機能を有する画像形成装置11の場合と同じ構成であり、重送検知センサ30の出力は微弱な交流信号となるから、ブリッジ回路等の平滑回路31を用いてこれを平滑化し、増幅回路32で増幅される。
【0056】
記憶手段42は複数のメモリ部33からなり、重送時の出力値と正常搬送時の出力値の間にあって、予め正常搬送時の出力値近くに設定された第一閾値と重送時の出力値近くに設定された第二閾値を記憶している。
【0057】
判定手段43は、比較部36、判断部37からなり、比較部36においては増幅回路32の出力信号とメモリ部33に記憶された第一閾値又は第二閾値とが比較され、判断部37において重送か否かが判断される。
【0058】
請求項2に係る重送検知装置のメモリ部33には、さらに正常搬送時の出力値と無搬送時の出力値の間に第三閾値が設定され、記憶されている。これは第二閾値との比較結果によっては初期状態に戻す必要があるために設けられるものであり、増幅回路32の出力値が設定された第二閾値を超えない場合には、比較部36の初期設定を第一閾値に戻している。
【0059】
厚紙でも普通紙でも、重送時の紙間距離dは必ずしも一定とはならないため、重送を記録紙Pの一箇所でのみ判断する場合には誤検知の可能性も大きくなる。そのため、請求項1又は請求項2に記載の重送検知装置では記録紙Pの搬送面上の数箇所で重送を検知することとしている。図6は判定手段43の判断方法、具体的には重送検知センサ30の受信信号値と、設定される閾値との関係について説明するための図である。
【0060】
図6を用いて請求項1及び請求項2に記載の重送検知装置の作用を説明する。この重送検知装置はレジストローラ23の直前に設けられ、記録紙Pの先端をレジストローラ23につき当てて、記録紙Pが図6に示すようなV字型又は逆V字型になるようにして、紙間距離dを確保するようにしている。
【0061】
紙間距離dがほとんど0となる位置mにおいて重送を検知すると、重送検知センサ30の出力信号は正常な記録紙一枚の搬送時の出力信号値に近くなる。そのため、通常の記録紙一枚搬送の場合と明確には判別ができなくなる場合があるため誤検知の可能性も高くなる。
【0062】
そこで、記録紙1枚の出力値に近く、重送を検知しやすいレベルに第一閾値を設け、第一閾値を下回る出力値を検知した場合には重送があったのではないかの判断をし、その後の出力値を第二閾値と比較する。
【0063】
図8のグラフに示すように、紙間距離dが所定値以上になると重送検知センサ30の出力も一定するので、閾値との比較判断に正確さが得られるようになる。そこで、連続して入力してくる増幅回路32の出力の中で第二閾値を下回る信号を監視し、当該信号を受信した時(第6図の位置n)において初めて重送と判断する。これにより重送検知装置の検知精度の向上を図ることができる。
【0064】
また,請求項2に係る重送検知装置では、連続して入力してくる増幅回路32の出力値の中で、第二閾値を下回る信号を記録しなかった場合には、それは正常搬送であると判断し、記録紙Pの終わりを確認するために第三閾値を設けている。
【0065】
この重送検知装置では、増幅回路32の出力信号の中で、第三閾値を超える出力値を記録した場合には、新たな記録紙Pのために最初の判断として第一閾値と前記出力信号とを比較する初期状態に戻し、画像形成装置11において重送検知の連続判断を可能としている。
【0066】
図7は請求項5に係る画像形成装置に搭載される重送検知装置を説明するためのブロック図である。この画像形成装置11はインターシート機能を有しており、一の紙種について請求項1又は請求項2に係る重送検知装置を適用したものである。例えば、普通紙については、メモリ部33に記憶されている閾値1のかわりに第一閾値、第二閾値,第三閾値を記憶させ、選択回路35により普通紙が選択される場合にはまず、第一閾値との比較をし、その後第二閾値との比較をして重送検知の精度の向上を図ったものである。
【0067】
なお、請求項5に係る画像形成装置においては、インターシート機能の一方の紙種についてのみ、複数の閾値を設けて重送検知の精度の向上を図っているが、本発明はこれに限定するものではなく、両方の紙種についても複数の閾値を設けることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上述べてきたように,超音波式検知センサを使用した本発明の重送検知装置によれば、厚さのばらつきのある記録紙や両面印刷のように濃淡を有する記録紙でも有効に重送検知ができるだけでなく、部品等を追加することなく、その検知精度を向上させることができる。
【0069】
また、インターシート機能を有する画像形成装置において使用すれば、一操作で異なる紙種が搬送されてきても、それぞれの紙種について重送検知を可能とすることができ、さらにそのそれぞれについて重送検出精度の向上を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施態様である画像形成装置を示す概略全体構成図である。
【図2】画像形成装置における重送検知センサの配置位置(a)とインターシート機能の実施例(b)を示す模式図である
【図3】本発明に係る画像形成装置に搭載された重送検知装置の一実施態様を示すブロック図である。
【図4】インターシート機能における受信信号関係の一例を示す図である。
【図5】本発明に係る重送検知装置の一実施態様を示すブロック図である。
【図6】重送検知装置の受信信号と各閾値との関係について説明するための模式図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置に搭載される重送検知装置の他の実施態様を示すブロック図である。
【図8】超音波式重送検知センサの特性を示すグラフである。
【符号の説明】
8 定着装置
11 画像形成装置
20 給紙カセット
21 給紙ローラ
21A さばきローラ
23 レジストローラ
30 重送検知センサ
31 平滑回路
32 増幅回路
33 メモリ部
35 選択回路
36 比較部
37 判断部
41 検知手段
42 記憶手段
43 判定手段

Claims (5)

  1. シート部材が搬送される搬送路の搬送面を挟んで対向して配置された超音波発信器と超音波受信器からなり、前記超音波発信器が発する超音波を、前記搬送路を通過する前記シート部材が遮断し、減衰した超音波を前記超音波受信器が受信して、該減衰量に応じた受信信号を出力する検知手段と、
    前記シート部材の重送時の受信信号値と正常搬送時の受信信号値の間にあって、前記正常搬送時の受信信号値に近い側に設定された第一閾値と、前記重送時の受信信号値に近い側に設定された第二閾値を記憶する記憶手段と、
    前記超音波受信器が連続的に出力する受信信号を、前記記憶手段より選択された前記第一閾値または前記第二閾値と比較して重送を判断する判定手段と、
    を有するシート部材の重送検知装置であって、
    前記判定手段が、前記超音波受信器が連続的に出力する受信信号の中から前記第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、前記第二閾値を超える受信信号があった場合に重送であると判断する、ことを特徴とするシート部材の重送検知装置。
  2. 前記記憶手段は前記第一閾値と前記第二閾値のほか、前記正常搬送時の受信信号値と前記シート部材の無搬送時の受信信号値との中間に設定された第三閾値を記憶するものであり、
    前記判定手段が、前記超音波受信器が連続的に出力する受信信号の中から前記第一閾値を超える受信信号があったと判断した後、前記第二閾値を超える受信信号がなく、それより先に前記第三閾値を超える受信信号があったと判断した場合には、再度、第一閾値を超える受信信号があるまでは重送であるとの判断を行わない、ことを特徴とする請求項1に記載のシート部材の重送検知装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシート部材の重送検知装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 一の操作で複数種類のシート部材を搬送路に送り出すことができる画像形成装置であって、
    複数種類の前記シート部材が順次搬送される前記搬送路の搬送面を挟んで対向して配置された超音波発信器と超音波受信器からなり、前記超音波発信器が発する超音波を、前記搬送路を通過する前記シート部材が遮断し、前記シート部材の種類により減衰量を異にした超音波を前記超音波受信器が受信して、前記減衰量に応じた受信信号を出力する検知手段と、
    前記シート部材の各種類ごとに、重送時の受信信号値と正常搬送時の受信信号値との中間に設定された閾値を記憶する記憶手段と、
    前記搬送路上の前記シート部材の種類を検知して、前記記憶手段に記憶された複数の前記閾値の中から前記シート部材の種類に対応する閾値を選択する選択手段と、
    前記超音波受信器が連続的に出力する受信信号を、選択された前記閾値と比較して、前記受信信号が前記閾値を超えた場合に重送と判断する判定手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記記憶手段が、複数種類の前記シート部材の少なくとも一の種類につき、前記重送時の受信信号値と前記正常搬送時の受信信号値の中間にあって、前記正常搬送時の受信信号値に近い側に設定された第一閾値と前記重送時の受信信号値に近い側に設定された第二閾値と、前記正常搬送時の受信信号値と前記シート部材の無搬送時の受信信号値との中間に設定された第三閾値とを記憶するものであり、
    前記判定手段が、前記超音波受信器が連続的に出力する受信信号の中から前記第一閾値を超える受信信号があったと判断した後に、前記第二閾値を超える受信信号があった場合にはじめて重送であると判断し、前記第二閾値を超える受信信号がなく、それより先に前記第三閾値を超える受信信号があったと判断した場合には、再度、第一閾値を超える受信信号があるまでは重送であるとの判断を行わない、ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014047075A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Ricoh Co Ltd 重送検知装置および画像形成装置および重送検知方法
JP2017071462A (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 セイコーエプソン株式会社 媒体搬送装置及び画像読取装置

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