JP2004279856A - 波長可変型光フィルターモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】非常に厳しい狭帯域透過特性が要求される波長多重光通信(DWDM)用の波長可変フィルターモジュールでは、入射光のビームスポット内に膜厚分布に起因した中心波長の分布があるため、分光特性の形状が崩れてDWDMシステムで必要とされる台形形状の分光特性が得られないという問題があった。
【解決手段】入射光を従来から使用されていた平行ビームではなく適度な角度をもった収束光または発散光とすることによりビームスポット内の膜厚分布による中心波長の分布を入射角度による中心波長の変化によって打ち消す。その結果、出力光の分光特性をDWDMシステムで求められる台形形状にすることができる。入射光を収束光または発散光とする手段として片側球面GRINレンズを使用する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信システム等で使用される波長可変型光フィルターモジュールの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
世界的規模で増大する情報通信量に対応するため、光通信の分野では波長分割多重通信の開発が行われている。この方式は異なる波長の光に別々の信号を乗せて1本の光ファイバーを通す事により、新たな光ファイバーの増設無しに通信容量を飛躍的に向上させる事ができる。最近では、隣接する波長(チャンネル)の間隔が0.8nmや0.4nmといった非常に細かいピッチで波長を多重させるDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing)方式の開発が進められている。波長間隔0.8nmのDWDMは周波数間隔で表記して100GHzDWDMと呼ばれる。同様に波長間隔0.4nmのものは50GHzDWDMと呼ばれる。
【0003】
DWDM方式において情報の受け手側では、多重された複数のチャンネルの中から目的とするチャンネルの光を取り出す必要がある。従来は特定の波長のみを透過するNBPF(Narrow Band Pass Filter)特性の光学フィルターを各チャンネルごとに用意し、それらをカスケード状に組み合わせた分波器が使用されてきた。しかし、この方法ではDWDMのようにチャンネル数が多い場合にはそれに応じて多数の光学フィルターが必要なためコストが高まり、分波器も大型化するという短所があった。
【0004】
これに対して、1つの光学フィルター内に場所によって違う波長を透過する特性を持たせ、このフィルターを移動させることにより任意のチャンネルを取り出すという波長可変フィルターが提案されている(例えば、特許文献1、2)。この方式だとチャンネル数が増えても部品点数は少なくて済むので小型化・低コスト化に有利である。
【0005】
また、必要な波長の光だけに対して自由に光通信経路の変更ができるようにするReconfigurable光通信システムを実現する上でも波長可変フィルターは重要である。さらに、波長可変フィルターは波長を選択的に取り出すことができることから光解析器や光信号モニター用途に広く使用されることが期待される。
【0006】
図1には特許文献2記載の波長可変フィルターの断面図を示す。波長可変フィルター1は、裏面に反射防止膜4が成膜されたガラス基板2上に低屈折率層と高屈折率層を交互に積層したNBPF特性を有する多層膜3からなる。NBPF多層膜3は膜厚を傾斜させている事が特徴である。NBPF多層膜3はファブリペロー型と呼ばれるものでエタロン層32をミラー層31および33で挟みこんだ基本構造を有する。ミラー層31、32はそれぞれ高屈折率層31Hおよび33H、低屈折率層31Lおよび33Lの積層体である。このようなファブリペロー型の光学フィルターは、エタロン層32の光学膜厚(屈折率と膜厚の積)の偶数倍に相当する波長近傍でのみ透過率が高く、それ以外の波長で透過率が低い(即ち反射する)という特性を示す。従って上記の波長可変フィルターを使用した場合、光が当っている部分の膜厚に適合する波長のみが透過するので、フィルターをスライドさせることによって目的のチャンネルを選び出すことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平05−281480号公報(第4頁、図2、第5頁、図1)
【特許文献2】
特開平06−265722号公報(第8頁、図1、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
波長可変フィルターには、図2に示したような台形型の分光特性が必要である。これは、隣接するチャンネルとの混信を防ぐために分光特性の裾の幅を小さくする必要があることと、目的とするチャンネルの波長が温度等で多少変動しても出力レベルに変動をきたさない様にするため分光特性の頂上付近を平らにする必要があるからである。透過率が−0.5dBでの分光特性の幅をパスバンド、透過率−25dBでの幅をストップバンドと呼ぶ。100GHzDWDMシステムではパスバンドが0.4nm以上、ストップバンドが1.2nm以下といった特性が一般的に必要とされている。50GHzのDWDMシステムではパスバンドが0.2nm以上、ストップバンドが0.6nm以下とさらに急峻な分光特性が必要とされる。
【0009】
波長可変フィルターでは、膜厚が傾斜しているのでフィルター内で入射光を当てる位置によって透過する波長(中心波長)が変化する。このとき、分光特性の形状は図2の台形形状を保ったまま、フィルターをスライドさせることにより中心波長のみが変化することが望ましい。
【0010】
しかしながら、波長可変フィルターにおいてより小さなサイズでより広い波長領域をカバーしようとする場合、膜厚傾斜の勾配が急になるため、入射光のビームスポット内での膜厚分布の影響が無視できなくなる。即ち、このような場合ビームスポット内の各場所で異なる波長が透過してしまうので、出力光の分光特性が崩れてしまうという問題がある。一例として100GHzDWDMシステム用に試作した波長可変フィルターの分光特性を図9に示す。フィルターの長さ20mmでCバンドをほぼ全域カバーできる波長可変領域35nmの特性を持たせたフィルターを使用した場合、図9のような丸い分光特性となり、パスバンド、ストップバンドともに仕様値から大きく外れる結果となった。
【0011】
この問題は、波長可変フィルターの膜厚勾配が急であるほど、また要求される分光特性が急峻になるほどより顕著になる。したがって、波長可変フィルターの小型化、あるいはDWDMのようなシステムに波長可変フィルターを適用するうえでの大きな問題であった。
【0012】
これを回避するためには、膜厚勾配を小さくすることが考えられるが、そのためにはフィルターサイズを大きくしなければならず、波長可変フィルターの特徴である小型化という側面を犠牲にすることになる。さらに上記のような極めて急峻な分光特性を得るためには通常、100〜200層の誘電体層を積層した多層膜が必要であり、各層の層厚も10−4以下の誤差で成膜する必要があるため、フィルターサイズが大きくなるほどその全面にわたって高精度の成膜を行うことが難しくなる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
[1] 本発明の波長可変型光フィルターモジュールは、光学膜厚が一方向に連続的に変化する誘電体多層膜光フィルターを有し、前記誘電体多層膜光フィルターを移動させることにより透過波長を選択することができる波長可変型光フィルターモジュールにおいて、入射光が光フィルター面に対して傾いて入射し、かつ前記光フィルター面上における入射光が収束光または発散光であることを特徴とする。光フィルター面とは、誘電体多層膜光フィルターの表面に相当する。
【0014】
[2] 上記[1]の波長可変型光フィルターモジュールにおいて、前記入射光は収束光であって、かつ前記光フィルター面の垂線に対して光学膜厚の厚い側より入射することを特徴とする。ここで、光学膜厚とは、光がフィルターに入射してから出射されるまでの距離に相当する。
【0015】
[3] 上記[1]の波長可変型光フィルターモジュールにおいて、前記入射光は発散光であって、かつ前記光フィルター面の垂線に対して光学膜厚の薄い側より入射することを特徴とする。
【0016】
[4] 本発明の波長可変型光フィルターモジュールは、上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の波長可変型光フィルターモジュールであり、前記光フィルター面上に照射された前記入射光のビームスポット内において、任意の点での入射角度が0°〜3°の範囲にあることを特徴とする。
【0017】
[5] 本発明の波長可変型光フィルターモジュールは、上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の波長可変型光フィルターモジュールであり、前記入射光を収束光または発散光にする手段として片側球面GRINレンズを使用することを特徴とする。
【0018】
本発明者らは、波長可変フィルターの分光特性について検討を重ねた結果、入射光の角度が0°〜3°程度(即ち0〜3度程度)の範囲であれば分光特性の形状を保ったまま中心波長だけがシフトすることに着目し、入射光を従来から使用されていた平行ビームではなく適度な角度をもった収束光または発散光とすることで上記課題が解決できることを見出した。即ち、入射光を収束光または発散光にすればビームスポット内の膜厚分布による中心波長の分布を、入射角度による中心波長の変化によって打ち消すことが可能となる。これにより、ビームスポット内の中心波長を一致させることができ、出力光の分光特性をDWDMシステムで求められる台形形状にすることができる。
【0019】
図3には、膜厚分布が無い場合における中心波長、パスバンド、ストップバンドおよび挿入損失の入射角度依存性を示した。入射角度0度は垂直入射を意味する。入射角度が大きくなると中心波長は単調に減少するが、それ以外の特性値はほとんど変化せず、入射角度3度以上で挿入損失が若干増大するのみである。このことは入射角度によって透過波長を±0.4nm程度の範囲であれば調整できることを示している。
【0020】
波長可変フィルターを真横から見た断面図を図4に示した。多層膜3の膜厚はX軸の正方向に行くに従って直線的に増加しており、それに伴い中心波長も位置座標Xに比例して増加する。Z軸は基板2に対して垂直方向にとる。Y軸方向には多層膜3の膜厚は一定である。入射光5はX−Z平面内にあり、その中心はZ軸に対してθ0の角度で入射する。
【0021】
多層膜3の面上でのビームスポット中央では入射角はθ0であるが、入射光5が収束光、または発散光である場合にはビームスポット右端での入射角θAと左端での入射角θBはθ0とは異なる値となる。ビームスポット右端ではビームスポット中央よりも膜厚が厚いため中心波長が長い。そこでθA>θ0であれば、図3に示した中心波長の入射角度依存性によりビームスポット右端での中心波長が短波長側にシフトするので、ビームスポット中央での中心波長に近づけることが出来る。逆にビームスポット中央よりも膜厚の薄い左端では、θB<θ0の場合に中心波長が長波長側にシフトするので、やはりスポット中央での中心波長に近づけることが出来る。従って、膜厚分布による中心波長のシフトを打ち消すにはθA>θ0>θBという関係が望ましい。
【0022】
そのような関係を実現するためには、X−Z平面の第1象限から入射光5を照射する場合には収束光とし、X−Z平面の第2象限から入射光5を照射する場合には発散光とするのが効果的である。言い換えると、多層膜3の膜厚が厚くなっている側から光を入射する場合には収束光に、膜厚が薄くなっている側から入射する場合には発散光にすることが有効である。
【0023】
図4では分かり易くするために多層膜3の傾斜を誇張して描いた。しかし、基板面に対する多層膜面の角度は0.003°程度であり、1〜3°程度のθ0、θA、θBに比べて十分小さいので、傾斜による光線の屈折などの影響は無視できる。
【0024】
入射光を収束光または発散光とする手段としては、光フィルターに対向する面が球面となった片側球面のGRINレンズを使用することが有効である。GRINレンズの長さ、球面の曲率半径、入射光ファイバの接続位置を調整することにより、必要とする収束光や発散光を得ることができる。平行光線では直径0.3mmのビームスポット内で中心波長が0.6nmも異なるような波長可変フィルターを用いた場合でも、上記の手段を用いることによりビームスポット内の中心波長分布を0.05nm以内に抑えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。図5は、100GHzDWDMシステム用に作製した波長可変フィルターモジュールの構成を示す模式図である。波長可変フィルター1は、厚さ2.5mmのガラス基板と、その片面に成膜されたNBPF多層膜3および裏面に成膜された反射防止膜4からなる。NBPF多層膜3と反射防止膜4は、いずれも低屈折率層としてSiO、高屈折率層としてTaを使用し、直視式の光学膜厚計を備えたイオンアシスト蒸着法により成膜した。SiOの屈折率は1.46、Taの屈折率は2.14である。また、使用したガラス基板の屈折率は1.658である。
【0026】
NBPF多層膜3の膜構成は次の通りである。基板/(HL)7H6LH(LH)7 L (HL)7H6LH(LH)7 L (HL)8H4LH(LH)8 L (HL)6H6LH(LH)6 2L /空気。ここでH、Lはそれぞれ光学膜厚計のモニター光の1/4波長に相当する光学膜厚を有するTaとSiOである。また、(HL)7という表記は、HとLが7回繰り返して積層されているという意味である。6Lという表記は1/4波長の6倍の光学膜厚を持ったSiO層という意味である。このNBPF多層膜は、理論値としてパスバンド0.53nm、ストップバンド1.05nmの特性を示す。
【0027】
反射防止膜4の膜構成は同様の表記を用いると、基板/ 1.775H/ 1.520L/ 1.412H/ 0.763H/空気 という構成のものでモニター光の波長に対して反射率0.01%以下という特性を有する。
【0028】
本実施例では、このNBPF多層膜に幅広い可変領域を持たせるため、次の成膜法を用いた。300mmφガラス基板の半径90mmの位置に波長1565nmの第一モニター光、半径110mmの位置に波長1530nmの第二モニター光を照射し、基板を1200rpmで回転させながらSiOとTaを交互に蒸着する。その際、第一、第二のモニター光が同じ変化をするように基板直下に設けた可変の膜厚補正板をリアルタイムに調整し、光量が同時にピークを迎えた時点で層を切り替えた。この方法により2つのモニター位置の間では直線的に膜厚が変化する膜厚傾斜膜を作製することができた。この基板を裏面から削って1mmまで薄くしたうえで反射防止膜を同様の方法で成膜し、さらに半径方向を長手方向とする短冊状に切り出した。以上により長さ20mmで波長可変領域35nmの波長可変フィルター1を得た。
【0029】
この波長可変フィルター1を、ステッピングモーター16でX軸方向にスライドさせることの出来る可動ステージに取り付けた。このとき、図5のようにX軸の正方向に膜厚が厚くなるように波長可変フィルター1をセットした。複数の波長を含んだ入力光13はフェルール7に保持された光ファイバー10を通って片側球面のGRINレンズ6に射出される。GRINレンズ6には、直径1.8mm、中心屈折率n0=1.590、屈折率分布係数(A)1/2=0.326、長さ4.82mm(1/4ピッチ)、球面の曲率半径6.0mmのものを使用した。入力用光ファイバー10は、GRINレンズ6の中心軸に対して60μmだけX軸正方向に離れた位置に接続した。また、GRINレンズ先端とNBPF多層膜面との間隔は0.2mmとした。以上の配置により入射光5は、膜面上でビームスポット径0.3mm(強度1/e2で切った値)、ビーム中央での入射角1.8°、ビーム右端での入射角2.6°、ビーム左端での入射角0.9°の収束光となった。
【0030】
本実施例で使用した波長可変フィルターの場合、上記のビームスポット内には中心波長が最大で0.5nm程度異なる場所が含まれる。しかし入射光が収束光であるため、ビーム内の入射角度変化で場所による中心波長変化を打ち消すことが出来る。図6にはビームスポット内での中心波長の分布を示す。本実施例ではビームスポット内で中心波長が0.05nm程度しか変化しておらず、膜厚傾斜による元の中心波長分布の1/10にまで分布を低減することができた。
【0031】
波長可変フィルター1を透過した単一波長の透過光52は受光側GRINレンズ8に入射し、フェルール9に保持された光ファイバー12に集光して出力光15となる。本実施例では、GRINレンズ8として、直径1.8mm、n0=1.590、(A)1/2=0.326、長さ3.91mm(0.20ピッチ)の両側平面GRINレンズを使用し、出力光量が最大となるように位置と角度を調整した。
【0032】
一方、多層膜面で反射された光53は再び片側球面GRINレンズ6に入射し、反射光用光ファイバー11に集光する。本実施例では反射光用光ファイバー11をGRINレンズ中心軸よりX軸負方向に62μmの位置に接合した。
【0033】
図7には本実施例の分光特性の一例を示す。この分光特性は入力光13に波長可変光源を接続し、出力光15の強度をパワーメーターでモニターしたものである。図のように分光特性の形状は、膜厚勾配をもった波長可変フィルターであるにもかかわらず良好な台形形状を示し、パスバンド0.48nm、ストップバンド1.07nmと100GHzDWDMシステム用として十分な特性が得られた。
【0034】
上記の実施例では入射光が収束光の場合を説明したが、発散光にしても同様の効果が得られる。発散光の場合は入射側GRINレンズ6として凹形状の片側球面GRINレンズを使用し、NBPF多層膜3の膜厚の薄い側から入射する配置にすれば良い。
【0035】
比較例として、入射光を平行ビームとした波長可変フィルターモジュールを作製した。構成の模式図を図8に示す。波長可変フィルター1には実施例で使用したものと同一のものを使用した。実施例と異なるのは入射側のGIRNレンズ6として従来から使用されている長さ0.25ピッチの両側平面GRINレンズを使用したことで、これにより多層膜面に入射する入射光5は平行光線となる。1/e2で切ったビームスポット径は実施例と同じ0.3mmである。その結果、図6に示したように比較例ではビームスポット内で中心波長が0.5nm程度分布する。入射光が平行ビームの場合にはこれらの特性がそのまま足し合わされるので結果として出力光の分光特性は崩れた形状となる。一例を図9に示す。図のように比較例では台形形状が得られず、パスバンド0.1nm、ストップバンド1.5nmと100GHzDWDMシステムには不適合な特性しか得られなかった。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、波長可変フィルターモジュールにおいて波長多重光通信システムに適した台形形状の分光特性が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】波長可変フィルターの構造を示す断面図である。
【図2】狭帯域バンドパスフィルター(NBPF)の分光特性を示す模式図である。
【図3】光の入射角度に対する、中心波長、ストップバンド、パスバンドおよび挿入損失の変化を示すグラフである。
【図4】波長可変フィルターと入射光の関係を示す模式図である。
【図5】本実施例で作製した波長可変フィルターモジュールの波長可変フィルター、GRINレンズ、光ファイバーおよび光ビームの関係を示す平面図である。
【図6】入射光のビームスポット内における中心波長の分布を実施例と比較例で比較したグラフである。
【図7】実施例の分光特性を示すグラフである。
【図8】比較例として作製した波長可変フィルターモジュールの波長可変フィルター、GRINレンズ、光ファイバーおよび光ビームの関係を示す平面図である。
【図9】比較例の分光特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 波長可変フィルター、 2 ガラス基板、
3 狭帯域バンドパスフィルター(NBPF)多層膜、 4 反射防止膜、
5 入射光ビーム、 6 入射側GRINレンズ、 7 入射側フェルール、
8 受光側GRINレンズ、 9 受光側フェルール、
10 入射光ファイバー、 11 反射光ファイバー、
12 透過光ファイバー、 13 入力光、 14 反射光、
15 出力光、 16 ステッピングモーター、 31 下側ミラー層、
32 エタロン層、 33 上側ミラー層、 31H 高屈折率層、
33H 高屈折率層、 31L 低屈折率層、 33L 低屈折率層、
52 透過光ビーム、 53 反射光ビーム

Claims (5)

  1. 光学膜厚が一方向に連続的に変化する誘電体多層膜光フィルターを有し、前記誘電体多層膜光フィルターを移動させることにより透過波長を選択することができる波長可変型光フィルターモジュールにおいて、入射光が光フィルター面に対して傾いて入射し、かつ前記光フィルター面上における入射光が収束光または発散光であることを特徴とする波長可変型光フィルターモジュール。
  2. 請求項1の波長可変型光フィルターモジュールにおいて、前記入射光は収束光であって、かつ前記光フィルター面の垂線に対して光学膜厚の厚い側より入射することを特徴とする波長可変型光フィルターモジュール。
  3. 請求項1の波長可変型光フィルターモジュールにおいて、前記入射光は発散光であって、かつ前記光フィルター面の垂線に対して光学膜厚の薄い側より入射することを特徴とする波長可変型光フィルターモジュール。
  4. 前記光フィルター面上に照射された前記入射光のビームスポット内において、任意の点での入射角度が0°〜3°の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長可変型光フィルターモジュール。
  5. 前記入射光を収束光または発散光にする手段として片側球面GRINレンズを使用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の波長可変型光フィルターモジュール。
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