JP2004278178A - 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造および接合方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造および接合方法 Download PDF

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Hidefumi Enomoto
秀文 榎本
Yasumasa Arita
康正 有田
Mamoru Yoshida
守 吉田
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを簡易にかつ確実に剛接合する。
【解決手段】鉄筋コンクリート柱1と鉄骨梁2とを剛接合するための構造であって、ベースプレート8の表面にガセットプレート9が溶接された接合部材7がアンカー部材により仕口部に固定され、鉄骨梁のウエブ2aがガセットプレートにボルト締結されフランジ2bがベースプレートに溶接されている。アンカー部材として一側部が開放された三方枠状の曲げ加工筋10や仕口部を貫通するアンカーボルトを採用する。その施工は、仕口部の表面にベースプレート8のみを固定した状態で鉄筋コンクリート柱1を先行施工した後、ベースプレートにガセットプレート9を溶接し、しかる後に鉄骨梁2のウエブ2aをガセットプレートにボルト締結するとともにフランジ2bをベースプレートに溶接する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを剛接合するための接合構造および接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、建物の構造としては鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)による純ラーメン構造が最も一般的である。RC造はコストの点で最も有利であるが、経済的なスパンは6m程度であるので柱を密に設けざるを得ず、それが制約となって大空間を確保し難いし、設計の自由度は必ずしも高くはない。S造やSRC造では大スパンが可能であるが、RC造に較べてコスト的には不利であるし、規模によっては工期も長くかかる。
【0003】
そのため、RC造を基本としつつ経済的に大スパンを実現し得る合理的な構造として、たとえば特許文献1や特許文献2に示されるように、柱をRC造として梁の全てもしくは一部をS造とするという複合構造も提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−7416号公報
【特許文献2】
特開2000−303558号公報
【0005】
この種の複合構造においては、異種の構造部材である鉄筋コンクリート柱(RC柱)と鉄骨梁(S梁)とを接合する必要があるので、上記の特許文献1および特許文献2にはそのための接合構造についての開示もあり、特許文献1ではS梁のフランジに柱主筋を貫通させて定着ナットで締結固定するようにしており、特許文献2では特殊な連結体を仕口部に打ち込んでその連結体に対してS梁をボルト締結するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に示される接合構造では、接合作業が非常に手間のかかる面倒な作業であるので施工性の点で難がある。また、特許文献2に示される接合構造では、特殊な連結体を必要とするばかりでなく、そのような接合の形態は実質的にピン接合であって剛接合とは見なせないものである。
【0007】
以上のことから、RC柱とS梁とをより簡易にかつ確実に剛接合し得る有効適切な接合構造および接合方法の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを剛接合するための構造であって、ベースプレートの表面にガセットプレートが溶接された接合部材がアンカー部材により仕口部に固定され、鉄骨梁のウエブがガセットプレートにボルト締結されフランジがベースプレートに溶接されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、アンカー部材として一側部が開放された三方枠状の曲げ加工筋が採用され、その曲げ加工筋が接合プレートの幅方向に複数並設された状態でそれらの一側部がベースプレートの背面に溶接されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、アンカー部材として仕口部を貫通するアンカーボルトが採用され、そのアンカーボルトによって仕口部の両側にそれぞれベースプレートが固定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明の接合構造によって鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを接合するに際し、仕口部の表面にベースプレートのみを固定した状態で鉄筋コンクリート柱を先行施工した後、ベースプレートにガセットプレートを溶接し、しかる後に鉄骨梁のウエブをガセットプレートにボルト締結するとともにフランジをベースプレートに対して溶接することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施形態を示すものである。(a)は仕口部の立面図、(b)はその平面図であって、符号1は鉄筋コンクリート柱(RC柱)、2はH形鋼からなる鉄骨梁(S梁)である。符号3はスラブ、4は後施工される上階のRC柱、5は柱鉄筋、6は上記のS梁2と直交する方向に設けられる鉄筋コンクリート梁(RC梁)である。
【0013】
本実施形態では、RC柱1とS梁2とを接合部材7を介して剛接合することを主眼とする。接合部材7は、ベースプレート8の表面にガセットプレート9が溶接され、ベースプレート8の背面にはアンカー部材としての曲げ加工筋10が溶接されたものである。本第1実施形態におけるアンカー部材としての曲げ加工筋10は、一側部が開放された三方枠状(横向きU状)をなすものとされ、その曲げ加工筋10がベースプレート8の幅方向に複数(図示例では3本)並設された状態でそれらの一側部がベースプレート8の背面にそれぞれ溶接され、その曲げ加工筋10が仕口部に打ち込まれることでベースプレート8が仕口部の表面に強固に固定されるようになっている。
【0014】
本第1実施形態では、そのようにして仕口部に固定した接合部材7のガセットプレート9に対して、S梁2のウエブ2aをハイテンションボルトによりボルト締結するとともに、ベースプレート8に対してS梁2の上下のフランジ2bを直接的に溶接することで、RC柱1間にS梁2を架設するものとしている。
【0015】
上記の構造によりRC柱1とS梁2とを接合するには、ベースプレート8の背面に曲げ加工筋10のみを予め溶接しておき、そのベースプレート8を仕口部に打ち込んだ状態でRC柱1を先行施工するとともに、同時に直交方向のRC梁6も先行施工する。そして、ベースプレート8の表面にガセットプレート9を溶接し、しかる後に、ガセットプレート9に対してS梁2のウエブ2aをボルト締結するとともに上下のフランジ2bをベースプレート8に対して直接的に溶接してS梁2を架設し、その後に床型枠を敷設してスラブ3を施工すれば良い。
【0016】
以上で説明した本実施形態の接合構造および接合方法によれば、仕口部に打ち込んだ接合部材7を介してS梁2をRC柱1に対して確実に剛接合し得て接合部の剛性を充分に確保でき、その施工も何等面倒ではなく極めて効率的かつ低コストで実施することができ、特許文献1や特許文献2に示される接合構造や接合方法に比較して遙かに合理的であり有効である。
【0017】
なお、ベースプレート8に予めガセットプレート9を溶接しておき、その状態で接合部材7を仕口部に打ち込むことでも良いが、その場合は仕口部の柱型枠にガセットプレート9を通すための開口部を設けておく必要がある。
【0018】
また、上記のようにRC柱1を先行施工することに代えて、S梁2の端部に予め接合部材7を固定しておき、その接合部材7を仕口部に配置した状態で柱型枠間にS梁2を先行架設し、しかる後にコンクリートを打設してRC柱1を形成すると同時に接合部材7を仕口部に打ち込むことも考えられる。その場合は、RC柱1とS梁2の施工を同時に行い得るのみならずスラブ3の施工も同時に行うことが可能であるが、コンクリート強度が発現するまではS梁2を適宜の仮設サポートにより仮支持しておく必要がある。
【0019】
次に、図2を参照して第2実施形態を説明する。これは、RC柱1の両側にそれぞれS梁2を接合する場合の適用例であって、ベースプレート8の表面にガセットプレート9を溶接した接合部材11を採用するとともに、仕口部を貫通するように設けたシース管12内にアンカー部材としてのアンカーボルト13を通して、それらのアンカーボルト13により双方の接合部材11を仕口部の両側に固定するようにしたものである。本第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、接合部材11のガセットプレート9にS梁22のウエブ2aをハイテンションボルトによりボルト締結するとともに、フランジ2bをベースプレート8に直接的に溶接することで、接合部材11およびアンカーボルト13を介してS梁2をRC柱1に強固に剛接合することができる。
【0020】
本第2実施形態における施工手順は、ベースプレート8およびシース管12を仕口部に打ち込んだ状態でRC柱1を先行施工し、双方のベースプレート8をアンカーボルト13により締結固定するとともに、ベースプレート8にガセットプレート9を溶接し、しかる後に、ガセットプレート9にウエブ2aをボルト締結しフランジ2bをベースプレート8に溶接すれば良く、それにより接合部材11およびアンカーボルト13を介してS梁2をRC柱1に対して確実にかつ簡便に剛接合することができる。
【0021】
なお、本第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、仕口部に打ち込むベースプレート8には予めガセットプレート9を溶接しておいても良いし、双方のS梁2を接合部材11およびアンカーボルト13により予め連結し、それら接合部材11を仕口部に配した状態でS梁2を架設サポートにより仮支持して柱型枠間に先行架設し、しかる後にコンクリートを打設してRC柱1の施工と同時に接合部材11を仕口部に打ち込むことも可能である。
【0022】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は仕口部に接合部材を打ち込み、その接合部材のガセットプレートにS梁のウエブをボルト締結しフランジをベースプレートに直接的に溶接する限りにおいて、上記実施形態に限定されることなくさらに様々な変形、応用が可能である。たとえば、上記実施形態においてはアンカー部材として三方枠状の曲げ加工筋10およびアンカーボルト13を例示したが、それ以外の様々な形態のアンカー部材も採用可能であるし、ベースプレートに対するアンカー部材の取り付け位置や本数も所望のアンカー強度を確保し得るように任意に設定すれば良い。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ベースプレートの表面にガセットプレートを溶接した接合部材をアンカー部材により仕口部に固定して、鉄骨梁のウエブをガセットプレートにボルト締結し、フランジをベースプレートに溶接するので、鉄骨梁を接合部材を介して鉄筋コンクリート柱に対して確実に剛接合し得て接合部の剛性を充分に確保できるし、その施工も何等面倒ではなく極めて効率的かつ低コストで実施することができる。特に、請求項2の発明はアンカー部材として一側部が開放された三方枠状の曲げ加工筋を採用し、また請求項3の発明はアンカー部材としてアンカーボルトを採用したので、いずれも簡単な構造で充分な接合強度が得られ、施工性にも特に優れる。
【0024】
請求項4の発明は、仕口部にベースプレートのみを打ち込んだ状態で鉄筋コンクリート柱を先行施工した後、ベースプレートにガセットプレートを溶接し、しかる後に鉄骨梁のウエブをガセットプレートにボルト締結するとともに鉄骨梁のフランジをベースプレートに対して溶接するので、柱施工およびその後の鉄骨梁の架設作業を最も効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合構造の第1実施形態を示す図である。
【図2】同、第2実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 鉄筋コンクリート柱(RC柱)
2 鉄骨梁(S梁)
2a ウエブ
2b フランジ
3 スラブ
4 鉄筋コンクリート柱(RC柱)
5 柱鉄筋
6 鉄筋コンクリート梁(RC梁)
7 接合部材
8 ベースプレート
9 ガセットプレート
10 曲げ加工筋(アンカー部材)
11 接合部材
12 シース管
13 アンカーボルト(アンカー部材)

Claims (4)

  1. 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを剛接合するための構造であって、ベースプレートの表面にガセットプレートが溶接された接合部材がアンカー部材により仕口部に固定され、鉄骨梁のウエブがガセットプレートにボルト締結されフランジがベースプレートの表面に溶接されていることを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  2. アンカー部材として一側部が開放された三方枠状の曲げ加工筋が採用され、その曲げ加工筋がベースプレートの幅方向に複数並設された状態でそれらの一側部がベースプレートの背面に溶接されていることを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  3. アンカー部材として仕口部を貫通するアンカーボルトが採用され、そのアンカーボルトによって仕口部の両側にそれぞれベースプレートが固定されていることを特徴とする請求項1記載の鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の接合構造によって鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とを接合するに際し、仕口部の表面にベースプレートのみを固定した状態で鉄筋コンクリート柱を先行施工した後、ベースプレートにガセットプレートを溶接し、しかる後に鉄骨梁のウエブをガセットプレートにボルト締結するとともにフランジをベースプレートに対して溶接することを特徴とする鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008127763A (ja) * 2006-11-16 2008-06-05 Shimizu Corp 建物躯体および床の施工方法
JP2015004168A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 戸田建設株式会社 鉄筋コンクリート部材と鉄骨部材との接合方法と、その接合構造
JP2018066221A (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 株式会社竹中工務店 柱梁の接合方法及び柱梁の接合構造

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