JP2004273248A - 高分子電解質型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】一般的に用いられている水素イオン伝導性高分子電解質であるパーフルオロスルホン酸においては、高分子同士が架橋しておらず、触媒層または電解質膜の内部の高分子電解質は高分子同士の主鎖の絡み合いでその形状(結晶性)を保持しているが、長時間発電によって形状変化および化学的分解が起こり電池特性が著しく低下する。
【解決手段】本発明の燃料電池は、触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質は広角X線回折ピークを複数有することを特徴とし、複数のピークをもつ水素イオン伝導性高分子電解質は結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明の燃料電池は、触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質は広角X線回折ピークを複数有することを特徴とし、複数のピークをもつ水素イオン伝導性高分子電解質は結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料として、純水素、メタノールもしくは化石燃料から得られる改質水素、またはメタノール、エタノールもしくはジメチルエーテルなどの液体燃料を直接用い、空気または酸素を酸化剤として用いる燃料電池に関する。特に本発明は、高分子電解質に用いた燃料電池に関し、詳細にはその電極の触媒層に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと空気などの酸素を含有する燃料ガスとを電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させるものである。かかる燃料電池の構造を、その製造方法により説明すると、まず、水素イオンを選択的に輸送する水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面に、触媒反応層を形成する。この触媒反応層は、白金系の貴金属触媒を担持したカーボン粉末(触媒体)に、水素イオン伝導性高分子電解質を混合して得られる混合物で形成する。
【0003】
つぎに、この触媒反応層の外面に、燃料ガスに対する通気性および電子導電性を併せ持つガス拡散層を、例えば撥水処理を施したカーボンペーパーまたはカーボンクロスを用いて形成する。この触媒反応層とガス拡散層とを合わせて電極と呼ぶ。
【0004】
つぎに、供給する燃料ガスが燃料電池外にリークしたり、燃料ガスと酸化剤ガスとが互いに混合したりしないように、電極の周囲には高分子電解質膜を挟んでガスシール材またはガスケットを配置する。このシール材またはガスケットは、電極および高分子電解質膜と一体化し、電解質膜電極接合体(MEA)を構成する。
【0005】
MEAの外側には、これを機械的に固定するとともに、隣接するMEAを互いに電気的に直列に接続するための導電性のセパレータ板を配置する。セパレータ板のMEAと接触する部分には、MEAの電極面に反応ガスを供給し、生成ガスおよび余剰ガスを運び去るためのガス流路を形成する。ガス流路はセパレータ板と別に設けることもできるが、セパレータ板の表面に溝を設けてガス流路を形成するのが一般的である。
【0006】
高分子電解質型燃料電池の触媒反応層は、一般に白金系の貴金属触媒を担持したカーボン微粉末と水素イオン伝導性高分子電解質との混合物を薄く成形することで形成する。現在、水素イオン伝導性高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸が一般的に使用されている。
【0007】
触媒反応層の成形方法としては、白金などの触媒を担持したカーボン微粉末と、エタノールなどのアルコール系溶媒に水素イオン伝導性高分子電解質を分散(または溶解)させた高分子電解質溶液とを混合し、これにイソプロピルアルコールまたはブチルアルコールなどの比較的高沸点の有機溶媒を添加することでインクを調製し、このインクをスクリーン印刷法、スプレー塗工法、ドクターブレード法またはロールコーター法を用いて水素イオン伝導性高分子電解質膜またはガス拡散層に塗布する。
【0008】
また、ポリプロピレンなどの高分子で構成された基材に前記インクを塗布・乾燥して触媒反応層を形成した後に、前記基材を水素イオン伝導性高分子電解質膜に熱圧着し、前記触媒触媒層を転写する場合もある。さらに、前記MEAを構成するために、水素イオン伝導性高分子電解質膜、触媒触媒層およびガス拡散層を積層してホットプレスにて熱圧着することが多い。
【0009】
高分子電解質型燃料電池の触媒層において、反応ガスの供給路となる細孔と、水素イオン伝導性を持つ高分子電解質と、電子導電体の電極材料とが形成する三相界面の反応面積の大きさは、電池の放電性能を左右する最も重要な因子の一つである。またこの三相界面が大きく、長時間安定である電池が耐久性の高い燃料電池であるといえる。
【0010】
その三相界面の一つを構成する反応ガスの供給路の確保を実現するためには、フッ素樹脂などの撥水材を電極触媒層に添加し、ガスチャネルを形成する試みがなされてきた(例えば、特許文献1および2ならびに非特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−36418号公報
上記文献には、PTFE粉末と触媒とを担持した炭素粉末を、高分子電解質溶液に分散・混練して触媒層を作製する技術が開示されている。
【特許文献2】
特開平4−264367号公報
上記文献には、触媒を担持した炭素粉末とPTFEのコロイド液との混合液を用いて電極を作製する技術が開示されている。
【非特許文献1】
J.Electroanal.Chem. 第197号(1986年)、第195頁
上記文献には、PTFEにより撥水処理した炭素粉末と、触媒を担持した炭素粉末とを混合して、酸性電解液用のガス拡散電極を作製する技術が開示されている。
【0012】
しかし、上述のような従来技術で作製される初期の電極においては、良好に形成されている三相界面も経時的に崩壊し、電圧の低下が起こってしまう。これは、現在一般的に用いられている水素イオン伝導性高分子電解質はNafion(米国デュポン社製)に代表されるパーフルオロスルホン酸であるところ、この高分子電解質においては高分子同士が架橋していない点に起因する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、触媒反応層または電解質膜の内部の高分子電解質は、高分子同士の主鎖の絡み合いのみでその形状(結晶性)を保持しているため、長時間発電を行っていくにつれ、高分子電解質の形状変化および化学的分解を起こし、電池特性は著しく低下してしまうのである。
そこで、本発明は、上述のような問題を解決し、結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持することのできる水素イオン伝導性高分子電解質を具備する高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む位置に配置された第一の電極および第二の電極と、前記第一の電極に燃料ガスを供給排出するガス流路を有する第一のセパレータと、前記第二の電極に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する第二のセパレータとを具備する高分子電解質型燃料電池に関する。
【0015】
そして、本発明に係る燃料電池は、前記電極が、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触する部分に、少なくとも水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成される触媒層を有し、前記触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質が広角X線回折ピークを複数有することを特徴とする。
複数のピークをもつ水素イオン伝導性高分子電解質は結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【0016】
前記水素イオン伝導性高分子電解質の主鎖骨格が、
【0017】
【化2】
【0018】
(式中、nは500〜10000)よりなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するのが有効である。
また、前記触媒層において、前記導電性炭素粒子に対する前記水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率が0.6〜1.4であるのが有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、電極が、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触する部分に、少なくとも水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成される触媒層を有し、前記触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質が広角X線回折ピークを複数有する点に特徴を有する。
【0020】
このように触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質の広角X線回折ピークを複数有するため、水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を実現することができる。
【0021】
本発明の特徴である触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質について説明する。この水素イオン伝導性高分子電解質としては、高分子電解質膜を構成するものと同じものを用いることができるが、例えば主鎖骨格に、
【0022】
【化3】
【0023】
(式中、nは500〜10000)よりなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する水素イオン伝導性高分子電解質があげられる。なかでも、化学的安定性が高いという理由から(−CF2−CF2−)nを用いるのが好ましい。
【0024】
上述のような広角X線回折ピークを複数有する結晶化度の高い水素イオン伝導性高分子電解質を得る方法としては、合成直後から結晶化度の高い水素イオン伝導性高分子電解質を用いることも考えられるが、従来の水素イオン伝導性高分子電解質はブロードな広角X線回折ピークを有するだけで、加熱処理および電子線照射処理などが挙げられる。
【0025】
これらの処理は、電解質膜電極接合体を形成した後、すなわち水素イオン伝導性高分子電解質膜の少なくとも片面に触媒層を形成した後に行うのが好適である。また、前記処理は、電解質膜電極接合体を形成した後に行ってもよく、また、転写用の樹脂基材などに展開した触媒層や水素イオン伝導性高分子電解質をコーティングした触媒担時カーボン粉末に対して行ってもよい。
【0026】
加熱処理については、120〜160℃の加熱温度および30分〜10時間の加熱時間が、水素イオン伝導性高分子電解質の熱分解を引き起こさずに結晶化度を向上させることができるという理由から好適である。また、実際の作業効率、生産性を考慮すると、時間を短縮することが有効であり、また、水素イオン伝導性高分子電解質の吸着水の蒸発抑制という理由から、130〜150℃の加熱温度および30分〜2時間の加熱時間がより好ましい。
【0027】
また、本発明における前記触媒層は、水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成されるが、前記導電性炭素粒子に対する前記水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率が0.6〜1.4であるのが好ましい。これは、触媒層中の反応場での水素イオン伝導性とガス拡散性とのバランスが良いという理由によるものである。なかでも、耐久性の観点から、触媒層をフラッディングに強くするという理由により、0.6〜1.0であるのが特に好ましい。
【0028】
なお、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜、前記第一の電極、前記第二の電極、前記第一のセパレータと、前記第二のセパレータおよび前記導電性炭素粒子については、従来と同様のものを用いればよい。また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池も、従来と同様の方法によって作製することができる。
以下に、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
《実施例1》
粒径が数ミクロン以下の導電性炭素粒子粉末を塩化白金酸水溶液に浸漬し、還元処理により導電性炭素粒子粉末の表面に白金触媒を担持させた。導電性炭素粒子と担持した白金との重量比は1:1とした。ついで、得られたこの触媒担持粒子を高分子電解質分散液に、高分子電解質とカーボンとの重量比が1:1となるように分散させ、スラリーを得た。
【0030】
ここで、高分子電解質分散液としては、10重量%濃度のパーフルオロカーボンスルホン酸(米国デュポン社製のSE10072)を用いた。厚さ50μmのポリプロピレンシート製の基材に、白金重量が0.5mg/cm2となるように上記スラリーをバーコーターで塗布し、室温で乾燥して触媒層−aを形成した。
【0031】
次に、上述のように塗布した後の基材を打ち抜き型で所定の電極サイズ(60mm角)に切断し、切断した基材を水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国ゴア社製のGore select膜)の裏表両面に重ね合わせ、130℃、50kg/cm2で触媒層を前記基材から水素イオン伝導性高分子電解質膜に熱転写し、MEAを得た。このMEAをホットプレス機で0.5〜5kgf/cm2の圧力で狭持しながら120℃で30分加熱処理を行った。この加熱処理を経てMEA−aを得た。
【0032】
一方、電極となる厚さ400μmのカーボンクロス(日本カーボン(株)製のGF−20−31E)を、フッ素樹脂含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、乾燥し、400℃で30分加熱することで、撥水性を与えた。さらに、このカーボンクロスの一方の面に、導電性カーボン粉末とPTFE微粉末を分散させた分散液とを混合して得られたインクを、スクリーン印刷法を用いて塗布することで撥水層を形成した。このとき、撥水層の一部を、カーボンクロスの中に埋め込み、電極を得た。
【0033】
この電極を60mm角の打ち抜き型で打ち抜き、上述のようにして得た両面に触媒層を備えた水素イオン伝導性高分子電解質膜の両側より挟持し、電極の外周部には、シリコンゴム/ポリエチレンテレフタレート/シリコンゴムの3層構造の複合ガスケットを、位置合わせして130℃および50kg/cm2で1分間熱圧着し、単電池−Aを得た。
【0034】
《実施例2》
加熱処理条件を160℃にした以外は、実施例1と同様にしてMEA−bおよび単電池−bを作製した。
【0035】
《比較例1》
加熱処理を行わない以外は実施例と同様にしてMEA−cおよび単電池−cを作製した。
【0036】
《比較例2》
加熱処理条件を100℃にした以外は実施例1と同様にしてMEA−dおよび単電池−dを作製した。
【0037】
《比較例3》
加熱処理条件を165℃にした以外は実施例1と同様にしてMEA−eおよび単電池−eを作製した。
【0038】
[評価]
(1)広角X線回折測定
以上のようにして得たMEA−a〜eについて広角X線回折測定を行った。各サンプルの水素イオン伝導性高分子電解質由来の回折ピークを比較するために、白金担持カーボン単独の広角X線回折測定(電圧40kV、電流20mAで発生させたCuKα線を照射)を行い、白金担持カーボン由来の回折ピークを取り除いた。
【0039】
比較例であるMEA−cおよびdについては、2θ=17°付近にのみブロードな回折ピークが観察された。これは、ポリテトラフルオロエチレンなどでも観察されるピークであり、水素イオン伝導性高分子電解質のポリテトラフルオロエチレン様の主鎖骨格に由来する。これに対して、実施例であるMEA−aおよびb、ならびに比較例であるMEA−eについては、2θ=17°付近のブロードな回折ピーク以外に、新たに2θ=12°付近にブロードな回折ピークが観察された。これは、MEAの熱処理により水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が向上したためと考えられる。
【0040】
(2)電池特性
次に、単電池について、電池温度75℃において、アノード側の電極に露点が75℃となるように加湿した水素を1気圧で供給し、カソード側の電極に露点が75℃となるように加湿した空気を1気圧で供給し、水素利用率70%、酸素利用率50%で初期IV特性を測定した結果を図1に示した。図1より、単電池A〜Dはほぼ同等のIV特性を示した。しかし、熱処理を行った実施例の単電池AおよびBは、水素イオン伝導性高分子電解質の含水率が低下するため、開回路電圧Vocは高くなったが、全電流域にわたって若干電圧の低下が見られた。比較例の単電池Eは、熱処理温度が高すぎるため、大きな電圧低下が見られた。
【0041】
(3)耐久性
次に、各単電池の耐久試験を行った。IV特性測定を同様の条件で、電流密度は0.2A/cm2で測定した結果を図2に示した。比較例の単電池CおよびDの電圧は、徐々に低下し、1000時間ぐらいから急激に低下した。単電池CおよびDに対して単電池AおよびBは1000時間経過後も電圧は急激には低下せず、電圧低下率は0.5mV/1000hで推移した。
【0042】
以上の評価結果より、120〜160℃の範囲で加熱処理を行ったMEAは、MEA中の水素イオン伝導性高分子電解質に由来の広角X線回折ピークが複数になっており、結晶化度が向上していることがわかった。またこのMEAは結晶化度が向上しているため経時的な水素イオン伝導性高分子電解質の膨潤・分解が低いため、耐久性の高い電池を実現できる。
【0043】
なお、本実施例においては熱処理時間を30分間行ったが、上記温度範囲においては30分から10時間まで同様の効果が得られた。また、結晶化度の高い広角X線回折ピークを複数有する水素イオン伝導性高分子電解質を得るために加熱処理を行ったが、電子線照射など水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度を向上させる方法であれば熱処理以外の方法でも同様の効果が得られた。さらに、触媒層における導電性微粒子に対する水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率を0.6〜1.4の範囲とすると、特性の高い単電池が得られた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例の高分子電解質型燃料電池の初期IV特性を示す図である。
【図2】実施例および比較例の高分子電解質型燃料電池の定電流密度での電圧の経時変化を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料として、純水素、メタノールもしくは化石燃料から得られる改質水素、またはメタノール、エタノールもしくはジメチルエーテルなどの液体燃料を直接用い、空気または酸素を酸化剤として用いる燃料電池に関する。特に本発明は、高分子電解質に用いた燃料電池に関し、詳細にはその電極の触媒層に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと空気などの酸素を含有する燃料ガスとを電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させるものである。かかる燃料電池の構造を、その製造方法により説明すると、まず、水素イオンを選択的に輸送する水素イオン伝導性高分子電解質膜の両面に、触媒反応層を形成する。この触媒反応層は、白金系の貴金属触媒を担持したカーボン粉末(触媒体)に、水素イオン伝導性高分子電解質を混合して得られる混合物で形成する。
【0003】
つぎに、この触媒反応層の外面に、燃料ガスに対する通気性および電子導電性を併せ持つガス拡散層を、例えば撥水処理を施したカーボンペーパーまたはカーボンクロスを用いて形成する。この触媒反応層とガス拡散層とを合わせて電極と呼ぶ。
【0004】
つぎに、供給する燃料ガスが燃料電池外にリークしたり、燃料ガスと酸化剤ガスとが互いに混合したりしないように、電極の周囲には高分子電解質膜を挟んでガスシール材またはガスケットを配置する。このシール材またはガスケットは、電極および高分子電解質膜と一体化し、電解質膜電極接合体(MEA)を構成する。
【0005】
MEAの外側には、これを機械的に固定するとともに、隣接するMEAを互いに電気的に直列に接続するための導電性のセパレータ板を配置する。セパレータ板のMEAと接触する部分には、MEAの電極面に反応ガスを供給し、生成ガスおよび余剰ガスを運び去るためのガス流路を形成する。ガス流路はセパレータ板と別に設けることもできるが、セパレータ板の表面に溝を設けてガス流路を形成するのが一般的である。
【0006】
高分子電解質型燃料電池の触媒反応層は、一般に白金系の貴金属触媒を担持したカーボン微粉末と水素イオン伝導性高分子電解質との混合物を薄く成形することで形成する。現在、水素イオン伝導性高分子電解質としては、パーフルオロカーボンスルホン酸が一般的に使用されている。
【0007】
触媒反応層の成形方法としては、白金などの触媒を担持したカーボン微粉末と、エタノールなどのアルコール系溶媒に水素イオン伝導性高分子電解質を分散(または溶解)させた高分子電解質溶液とを混合し、これにイソプロピルアルコールまたはブチルアルコールなどの比較的高沸点の有機溶媒を添加することでインクを調製し、このインクをスクリーン印刷法、スプレー塗工法、ドクターブレード法またはロールコーター法を用いて水素イオン伝導性高分子電解質膜またはガス拡散層に塗布する。
【0008】
また、ポリプロピレンなどの高分子で構成された基材に前記インクを塗布・乾燥して触媒反応層を形成した後に、前記基材を水素イオン伝導性高分子電解質膜に熱圧着し、前記触媒触媒層を転写する場合もある。さらに、前記MEAを構成するために、水素イオン伝導性高分子電解質膜、触媒触媒層およびガス拡散層を積層してホットプレスにて熱圧着することが多い。
【0009】
高分子電解質型燃料電池の触媒層において、反応ガスの供給路となる細孔と、水素イオン伝導性を持つ高分子電解質と、電子導電体の電極材料とが形成する三相界面の反応面積の大きさは、電池の放電性能を左右する最も重要な因子の一つである。またこの三相界面が大きく、長時間安定である電池が耐久性の高い燃料電池であるといえる。
【0010】
その三相界面の一つを構成する反応ガスの供給路の確保を実現するためには、フッ素樹脂などの撥水材を電極触媒層に添加し、ガスチャネルを形成する試みがなされてきた(例えば、特許文献1および2ならびに非特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−36418号公報
上記文献には、PTFE粉末と触媒とを担持した炭素粉末を、高分子電解質溶液に分散・混練して触媒層を作製する技術が開示されている。
【特許文献2】
特開平4−264367号公報
上記文献には、触媒を担持した炭素粉末とPTFEのコロイド液との混合液を用いて電極を作製する技術が開示されている。
【非特許文献1】
J.Electroanal.Chem. 第197号(1986年)、第195頁
上記文献には、PTFEにより撥水処理した炭素粉末と、触媒を担持した炭素粉末とを混合して、酸性電解液用のガス拡散電極を作製する技術が開示されている。
【0012】
しかし、上述のような従来技術で作製される初期の電極においては、良好に形成されている三相界面も経時的に崩壊し、電圧の低下が起こってしまう。これは、現在一般的に用いられている水素イオン伝導性高分子電解質はNafion(米国デュポン社製)に代表されるパーフルオロスルホン酸であるところ、この高分子電解質においては高分子同士が架橋していない点に起因する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、触媒反応層または電解質膜の内部の高分子電解質は、高分子同士の主鎖の絡み合いのみでその形状(結晶性)を保持しているため、長時間発電を行っていくにつれ、高分子電解質の形状変化および化学的分解を起こし、電池特性は著しく低下してしまうのである。
そこで、本発明は、上述のような問題を解決し、結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持することのできる水素イオン伝導性高分子電解質を具備する高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む位置に配置された第一の電極および第二の電極と、前記第一の電極に燃料ガスを供給排出するガス流路を有する第一のセパレータと、前記第二の電極に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する第二のセパレータとを具備する高分子電解質型燃料電池に関する。
【0015】
そして、本発明に係る燃料電池は、前記電極が、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触する部分に、少なくとも水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成される触媒層を有し、前記触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質が広角X線回折ピークを複数有することを特徴とする。
複数のピークをもつ水素イオン伝導性高分子電解質は結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【0016】
前記水素イオン伝導性高分子電解質の主鎖骨格が、
【0017】
【化2】
【0018】
(式中、nは500〜10000)よりなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するのが有効である。
また、前記触媒層において、前記導電性炭素粒子に対する前記水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率が0.6〜1.4であるのが有効である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、電極が、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触する部分に、少なくとも水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成される触媒層を有し、前記触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質が広角X線回折ピークを複数有する点に特徴を有する。
【0020】
このように触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質の広角X線回折ピークを複数有するため、水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を実現することができる。
【0021】
本発明の特徴である触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質について説明する。この水素イオン伝導性高分子電解質としては、高分子電解質膜を構成するものと同じものを用いることができるが、例えば主鎖骨格に、
【0022】
【化3】
【0023】
(式中、nは500〜10000)よりなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する水素イオン伝導性高分子電解質があげられる。なかでも、化学的安定性が高いという理由から(−CF2−CF2−)nを用いるのが好ましい。
【0024】
上述のような広角X線回折ピークを複数有する結晶化度の高い水素イオン伝導性高分子電解質を得る方法としては、合成直後から結晶化度の高い水素イオン伝導性高分子電解質を用いることも考えられるが、従来の水素イオン伝導性高分子電解質はブロードな広角X線回折ピークを有するだけで、加熱処理および電子線照射処理などが挙げられる。
【0025】
これらの処理は、電解質膜電極接合体を形成した後、すなわち水素イオン伝導性高分子電解質膜の少なくとも片面に触媒層を形成した後に行うのが好適である。また、前記処理は、電解質膜電極接合体を形成した後に行ってもよく、また、転写用の樹脂基材などに展開した触媒層や水素イオン伝導性高分子電解質をコーティングした触媒担時カーボン粉末に対して行ってもよい。
【0026】
加熱処理については、120〜160℃の加熱温度および30分〜10時間の加熱時間が、水素イオン伝導性高分子電解質の熱分解を引き起こさずに結晶化度を向上させることができるという理由から好適である。また、実際の作業効率、生産性を考慮すると、時間を短縮することが有効であり、また、水素イオン伝導性高分子電解質の吸着水の蒸発抑制という理由から、130〜150℃の加熱温度および30分〜2時間の加熱時間がより好ましい。
【0027】
また、本発明における前記触媒層は、水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成されるが、前記導電性炭素粒子に対する前記水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率が0.6〜1.4であるのが好ましい。これは、触媒層中の反応場での水素イオン伝導性とガス拡散性とのバランスが良いという理由によるものである。なかでも、耐久性の観点から、触媒層をフラッディングに強くするという理由により、0.6〜1.0であるのが特に好ましい。
【0028】
なお、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜、前記第一の電極、前記第二の電極、前記第一のセパレータと、前記第二のセパレータおよび前記導電性炭素粒子については、従来と同様のものを用いればよい。また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池も、従来と同様の方法によって作製することができる。
以下に、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0029】
【実施例】
《実施例1》
粒径が数ミクロン以下の導電性炭素粒子粉末を塩化白金酸水溶液に浸漬し、還元処理により導電性炭素粒子粉末の表面に白金触媒を担持させた。導電性炭素粒子と担持した白金との重量比は1:1とした。ついで、得られたこの触媒担持粒子を高分子電解質分散液に、高分子電解質とカーボンとの重量比が1:1となるように分散させ、スラリーを得た。
【0030】
ここで、高分子電解質分散液としては、10重量%濃度のパーフルオロカーボンスルホン酸(米国デュポン社製のSE10072)を用いた。厚さ50μmのポリプロピレンシート製の基材に、白金重量が0.5mg/cm2となるように上記スラリーをバーコーターで塗布し、室温で乾燥して触媒層−aを形成した。
【0031】
次に、上述のように塗布した後の基材を打ち抜き型で所定の電極サイズ(60mm角)に切断し、切断した基材を水素イオン伝導性高分子電解質膜(米国ゴア社製のGore select膜)の裏表両面に重ね合わせ、130℃、50kg/cm2で触媒層を前記基材から水素イオン伝導性高分子電解質膜に熱転写し、MEAを得た。このMEAをホットプレス機で0.5〜5kgf/cm2の圧力で狭持しながら120℃で30分加熱処理を行った。この加熱処理を経てMEA−aを得た。
【0032】
一方、電極となる厚さ400μmのカーボンクロス(日本カーボン(株)製のGF−20−31E)を、フッ素樹脂含有の水性ディスパージョン(ダイキン工業(株)製のネオフロンND1)に含浸した後、乾燥し、400℃で30分加熱することで、撥水性を与えた。さらに、このカーボンクロスの一方の面に、導電性カーボン粉末とPTFE微粉末を分散させた分散液とを混合して得られたインクを、スクリーン印刷法を用いて塗布することで撥水層を形成した。このとき、撥水層の一部を、カーボンクロスの中に埋め込み、電極を得た。
【0033】
この電極を60mm角の打ち抜き型で打ち抜き、上述のようにして得た両面に触媒層を備えた水素イオン伝導性高分子電解質膜の両側より挟持し、電極の外周部には、シリコンゴム/ポリエチレンテレフタレート/シリコンゴムの3層構造の複合ガスケットを、位置合わせして130℃および50kg/cm2で1分間熱圧着し、単電池−Aを得た。
【0034】
《実施例2》
加熱処理条件を160℃にした以外は、実施例1と同様にしてMEA−bおよび単電池−bを作製した。
【0035】
《比較例1》
加熱処理を行わない以外は実施例と同様にしてMEA−cおよび単電池−cを作製した。
【0036】
《比較例2》
加熱処理条件を100℃にした以外は実施例1と同様にしてMEA−dおよび単電池−dを作製した。
【0037】
《比較例3》
加熱処理条件を165℃にした以外は実施例1と同様にしてMEA−eおよび単電池−eを作製した。
【0038】
[評価]
(1)広角X線回折測定
以上のようにして得たMEA−a〜eについて広角X線回折測定を行った。各サンプルの水素イオン伝導性高分子電解質由来の回折ピークを比較するために、白金担持カーボン単独の広角X線回折測定(電圧40kV、電流20mAで発生させたCuKα線を照射)を行い、白金担持カーボン由来の回折ピークを取り除いた。
【0039】
比較例であるMEA−cおよびdについては、2θ=17°付近にのみブロードな回折ピークが観察された。これは、ポリテトラフルオロエチレンなどでも観察されるピークであり、水素イオン伝導性高分子電解質のポリテトラフルオロエチレン様の主鎖骨格に由来する。これに対して、実施例であるMEA−aおよびb、ならびに比較例であるMEA−eについては、2θ=17°付近のブロードな回折ピーク以外に、新たに2θ=12°付近にブロードな回折ピークが観察された。これは、MEAの熱処理により水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が向上したためと考えられる。
【0040】
(2)電池特性
次に、単電池について、電池温度75℃において、アノード側の電極に露点が75℃となるように加湿した水素を1気圧で供給し、カソード側の電極に露点が75℃となるように加湿した空気を1気圧で供給し、水素利用率70%、酸素利用率50%で初期IV特性を測定した結果を図1に示した。図1より、単電池A〜Dはほぼ同等のIV特性を示した。しかし、熱処理を行った実施例の単電池AおよびBは、水素イオン伝導性高分子電解質の含水率が低下するため、開回路電圧Vocは高くなったが、全電流域にわたって若干電圧の低下が見られた。比較例の単電池Eは、熱処理温度が高すぎるため、大きな電圧低下が見られた。
【0041】
(3)耐久性
次に、各単電池の耐久試験を行った。IV特性測定を同様の条件で、電流密度は0.2A/cm2で測定した結果を図2に示した。比較例の単電池CおよびDの電圧は、徐々に低下し、1000時間ぐらいから急激に低下した。単電池CおよびDに対して単電池AおよびBは1000時間経過後も電圧は急激には低下せず、電圧低下率は0.5mV/1000hで推移した。
【0042】
以上の評価結果より、120〜160℃の範囲で加熱処理を行ったMEAは、MEA中の水素イオン伝導性高分子電解質に由来の広角X線回折ピークが複数になっており、結晶化度が向上していることがわかった。またこのMEAは結晶化度が向上しているため経時的な水素イオン伝導性高分子電解質の膨潤・分解が低いため、耐久性の高い電池を実現できる。
【0043】
なお、本実施例においては熱処理時間を30分間行ったが、上記温度範囲においては30分から10時間まで同様の効果が得られた。また、結晶化度の高い広角X線回折ピークを複数有する水素イオン伝導性高分子電解質を得るために加熱処理を行ったが、電子線照射など水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度を向上させる方法であれば熱処理以外の方法でも同様の効果が得られた。さらに、触媒層における導電性微粒子に対する水素イオン伝導性高分子電解質の重量比率を0.6〜1.4の範囲とすると、特性の高い単電池が得られた。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、水素イオン伝導性高分子電解質の結晶化度が高く、経時的に安定で長時間高性能を維持する高分子電解質型燃料電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例の高分子電解質型燃料電池の初期IV特性を示す図である。
【図2】実施例および比較例の高分子電解質型燃料電池の定電流密度での電圧の経時変化を示す図である。
Claims (3)
- 水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む位置に配置された第一の電極および第二の電極と、前記第一の電極に燃料ガスを供給排出するガス流路を有する第一のセパレータと、前記第二の電極に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する第二のセパレータとを具備する高分子電解質型燃料電池であって、
前記電極が、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触する部分に、少なくとも水素イオン伝導性高分子電解質と触媒粒子とを担持した導電性炭素粒子で構成される触媒層を有し、
前記触媒層中の水素イオン伝導性高分子電解質が広角X線回折ピークを複数有することを特徴とする高分子電解質型燃料電池。 - 前記触媒層において、前記導電性炭素粒子に対する前記水素伝導性高分子電解質の重量比率が0.6〜1.4であることを特徴とする請求項1または2記載の高分子電解質型燃料電池。
Priority Applications (1)
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JP2003061715A JP2004273248A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 高分子電解質型燃料電池 |
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JP2003061715A Pending JP2004273248A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 高分子電解質型燃料電池 |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008066273A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-03-21 | Toray Ind Inc | 高分子電解質材料、ならびにそれを用いた高分子電解質成型体、高分子電解質膜、膜電極複合体および固体高分子型燃料電池 |
JP2010267417A (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-25 | Daido Gakuen | 固体高分子形燃料電池 |
JP2011204467A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Kuraray Co Ltd | 膜−電極接合体及びその製造方法ならびに固体高分子型燃料電池 |
-
2003
- 2003-03-07 JP JP2003061715A patent/JP2004273248A/ja active Pending
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