JP2004245986A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ランプ点灯中にレンズキャップが投射レンズに装着された場合に、ランプ電源を切断しなくともレンズキャップの変形防止を確実に行えるプロジェクタを提供する。
【解決手段】ランプ13からの光を液晶パネル17R,17G,17Bで変調し、その変調された光を投射レンズで投射するプロジェクタ1であって、投射レンズを保護するためのレンズキャップの装着の有無を検知する検知部5と、検知部5からの信号によりレンズキャップが装着されていると判断したときに、ランプ13からの光を遮光または減光するように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する投写表示制御部18とを備えたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】ランプ13からの光を液晶パネル17R,17G,17Bで変調し、その変調された光を投射レンズで投射するプロジェクタ1であって、投射レンズを保護するためのレンズキャップの装着の有無を検知する検知部5と、検知部5からの信号によりレンズキャップが装着されていると判断したときに、ランプ13からの光を遮光または減光するように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する投写表示制御部18とを備えたものである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
投射レンズを利用して画像を投写するプロジェクタにおいては、通常、その投射レンズを外傷などから保護するためのキャップが付属されている。また、プロジェクタには、光源としてのランプが備えられている。プロジェクタに用いられるランプには、高輝度のものが採用されているため、ランプ点灯中に誤ってレンズキャップを投射レンズに装着してしまった場合、ランプからの熱によりレンズキャップが溶けて変形してしまうという問題が発生する。このような問題を解決するために、従来、レンズキャップの装着を検出するレンズキャップ検出器を設け、レンズキャップが装着されているときはランプ電源を切断するようにした液晶プロジェクタがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−258238号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レンズキャップは、例えばプレゼンテーションの際に一時的に投写画面を黒画面とするべく意識的に投射レンズに装着されることがある。このような場合、上記従来技術のプロジェクタでは、レンズキャップの装着が検出されてランプ電源が切断されてしまう。そうすると、レンズキャップを取り外して、再度、元の投写映像に戻りたい場合、ランプを再点灯させる必要がある。しかしながら、プロジェクタに用いられるランプは、その構成上、再点灯までに時間を要するため、元の投写映像に瞬時に戻ることができず、ランプが再点灯可能な状態となるまで待機しなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ランプ点灯中にレンズキャップが投射レンズに装着された場合に、ランプ電源を切断しなくともレンズキャップの変形防止を確実に行えるプロジェクタを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプロジェクタは、ランプからの光を光変調装置で変調し、その変調された光を投射レンズで投射するプロジェクタであって、投射レンズを保護するためのレンズキャップの装着の有無を検知する検知部と、検知部からの信号によりレンズキャップが装着されていると判断したときに、ランプからの光を遮光または減光するように光変調装置を制御する投写表示制御部とを備えたものである。これによれば、レンズキャップが投射レンズに装着されている場合には、ランプからの光を遮光または減光するように光変調装置が自動的に制御される。したがって、投射レンズの前方に光による熱が発生するのを抑えることができるため、従来のようにランプ電源を切断しなくとも、レンズキャップの溶解による変形を確実に防止することができる。
【0007】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記投写表示制御部が、検知部からの信号によりレンズキャップが取り外されたと判断したときは、ランプからの光を遮光または減光する前の画面に戻すように光変調装置を制御するものである。これによれば、レンズキャップが取り外された際には、従来のようにランプが点灯するまで待つことなく瞬時に元の映像に戻ることができ、非常に使い勝手が良い。
【0008】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記投写表示制御部が、投写画面を黒、グレーまたは青となるように光変調装置を制御することでランプからの光を遮光または減光するものである。このように、投写画面の色が黒、グレーまたは青とんなるように光変調装置を制御することにより、ランプからの光を光変調装置で遮光または減光することができる。
【0009】
また、本発明に係るプロジェクタは、検知部を、マイクロスイッチとしたものである。このように、検知部にマイクロスイッチを採用することができる。マイクロスイッチを採用した場合、マイクロスイッチは安価であるため、低コストで検知部を構成できる。
【0010】
また、本発明に係るプロジェクタは、光変調装置が、液晶パネルと、この液晶パネルの入射側及び出射側にそれぞれ配置された偏光板とを備えてなるものである。このように、光変調装置として、液晶パネルと、この液晶パネルの入射側及び出射側にそれぞれ配置された偏光板とを備えたものを用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の図面に基づいて説明する。
まず、本発明の要部の説明に先だって、プロジェクタの光学系の構成について説明する。
【0012】
図5はプロジェクタの光学系を示す構成図であり、この図5を参照しながら、その光学系の構成および作用を以下に説明する。
【0013】
この光学系は、照明光学系23、色光分離光学系8、リレー光学系25、液晶パネル17R,17G,17B、色光合成のためのクロスダイクロイックプリズム9、および投射レンズ3などから構成されている。
【0014】
照明光学系23は、ランプ13、リフレクタ20、インテグレータレンズを構成する第1および第2レンズアレイ21,22、光の進行方向を調整する反射ミラー31、および重畳レンズ32とを備えている。なお、照明光の進行方向の調整が不要な構成の場合には反射ミラー31は不要である。
【0015】
第1レンズアレイ21は、略矩形状の輪郭を有する小レンズ211がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズ211は、ランプ13から入射された平行な光束を複数の(すなわちM×N個の)部分光束に分割し、各部分光束を第2レンズアレイ22の近傍で結像させる。各小レンズ211の輪郭の形状は、液晶パネル17R,17G,17Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、液晶パネル17R,17G,17Bの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスぺクト比も4:3に設定される。
また、第2レンズアレイ22も、第1レンズアレイ21の小レンズ211に対応して、小レンズ221がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。
【0016】
色光分離光学系8は、2枚のダイクロイックミラー41,42と反射ミラー43とを備え、照明光学系23の重畳レンズ32から出射される光を、赤、緑、青の3つの色光に分離する機能を有している。
リレー光学系25は、ダイクロイックミラー42からの透過光に対応する光路で、入射側レンズ54、反射ミラー71,72、およびリレーレンズ73を備えている。
【0017】
液晶パネル17R,17G,17Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたもので、クロスダイクロイックプリズム9の3側面と対向するように、クロスダイクロイックプリズム9に固定部材を介して接着固定されている。また、各液晶パネル17R,17G,17Bの光入出射面側には、入射側偏光板60R,60G,60Bが、そして光出射面側には出射側偏光板61R,61G,61Bがそれぞれ配置されている。この液晶パネル17R,17G,17B、入射側偏光板60R,60G,60B、出射側偏光板61R,61G,61Bにより、本発明の光変調装置としての液晶ライトバルブ700R,700G,700Bが構成されている。
【0018】
入射側偏光板60R,60G,60B及び出射側偏光板61R,61G,61Bは、それぞれ一方の偏光光のみを通過して他方の偏光光を遮断するものである。入射側偏光板60R,60G,60Bは、ここではS偏光光を通過するもので、色光分離光学系によって分離された各色光束のS偏光成分を通過する。入射側偏光板60R,60G,60Bを通過したS偏光光は、液晶パネル17R,17G,17Bによって変調され、その変調光のうちP偏光成分のみが出射側偏光板61R,61G,61Bから透過されるようになっている。
【0019】
クロスダイクロイックプリズム9は、赤、緑,青の3色の色光を合成してカラー画像を形成するもので、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって上記3つの色光が合成される。そして、クロスダイクロイックプリズム9の出射面側に、投射レンズ3が配置されている。
【0020】
続いて、上記光学系の作用を説明する。ランプ13から射出された光はリフレクタ20で反射されて、第1および第2レンズアレイ21,22で構成されるインテグレータレンズに入る。インテグレータレンズは、第1レンズアレイ21の各レンズセルで形成される像を、第2レンズアレイ22および重畳レンズ32により各液晶パネル17R,17G,17Bの画像表示面に結像させることで、光の利用率を向上させかつ照明むらを改善する作用を果たす。そして、重畳レンズ32を出た光は、続いて色光分離光学系8に入る。
【0021】
色光分離光学系8の第1ダイクロイックミラー41では、照明光学系23から出射された光束の赤色光成分を反射するとともに、青色光成分と緑色光成分とを透過させる。第1ダイクロイックミラー41によって反射した赤色光は、反射ミラー43を介して、フィールドレンズ51に入り、さらに赤色光用の液晶パネル17Rに達する。このフィールドレンズ51は、各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル17G,17Bの前に設けられたフィールドレンズ52,53も同様に作用する。
【0022】
第1ダイクロイックミラー41を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2ダイクロイックミラー42によって反射し、フィールドレンズ52を通って緑色光用の液晶パネル17Gに達する。一方、青色光は第2ダイクロイックミラー42を透過してリレー光学系25を通り、さらにフィールドレンズ53を通って青色光用の液晶パネル17Bに達する。
【0023】
色光分離光学系8で分離された赤、緑、青の各色光は、液晶パネル17R,17G,17Bに入射するにあたり、上述したように入射側偏光板60R,60G,60BでS偏光光のみとされる。この後、各S偏光光は、各液晶パネル17R,17G,17Bにおいて投写表示制御部18より与えられた画像情報に従って変調され、変調光として出射側偏光板61R,61G,61Bに出射される。この出射側偏光板61R,61G,61Bにおいては、変調光のうちのP偏光光のみが透過し、クロスダイクロイックプリズム9に入射する。そして、各色光はクロスダイクロイックプリズム9で合成されて合成光となり、投射レンズ3からスクリーンにカラー画像として投射される。
【0024】
なお、照明光学系23の所定位置、例えば、第2レンズアレイ22と重畳レンズ32との間に、ランプ13からのP偏光およびS偏光の双方を含む照明光を、その一方の偏光光に揃える偏光ビームスプリッタを配置すると、液晶パネルにおいて、ランプ13から入射した光を無駄にすることなく、そのほぼ全てを利用することが可能となる。
【0025】
以上の説明によりプロジェクタの光学系の構成が明らかになったところで、以下に、本発明の特徴部分について説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施の形態のプロジェクタの外観斜視図である。図2は図1の平面図で、(a)は全体平面図、(b)は(a)の点線Aで囲んだ部分の拡大平面図を示している。
プロジェクタ1において、外装ケース2の前部側に配置された投射レンズ3には、未使用時に投射レンズ3を保護するためのレンズキャップ4が着脱自在に装着されるようになっている。このレンズキャップ4は、黒色のプラスチックなどの遮光部材から構成されている。プロジェクタ1の外装ケース2において投射レンズ3の近傍には、レンズキャップ4の装着の有無を検知する検知部5が取り付けられている。検知部5として、ここではマイクロスイッチが用いられている。
【0027】
マイクロスイッチは、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着された際、レンズキャップ4の側面によりレバー5aが押圧されて内部のスイッチがオンし、後述の制御部12に装着信号を出力する。また、レンズキャップ4が取り外された際、レバー5aが元の位置に復帰して内部のスイッチがオフし、後述の制御部12に未装着信号を出力するようになっている。なお、検知部5は、マイクロスイッチに限定されるものではなく、他のメカセンサや光センサ等を用いて構成しても良い。ただし、このように構成が単純で価格が安いスイッチとして知られるマイクロスイッチを用いれば、検知部5を低コストで構成することができる。
【0028】
図3は、本発明の一実施の形態の要部の構成を示すブロック図である。
プロジェクタ1は、検知部5からの装着/未装着信号を後述の制御部12に出力するI/O部11と、I/O部11からの信号に基づいて後述の投写表示制御部18を制御すると共に、プロジェクタ1全体を統括して制御するマイコンからなる制御部12とを備えている。
【0029】
また、プロジェクタ1の電源投入によって点灯する前述のランプ13と、ランプ13を駆動するランプ駆動部14と、ランプ13および/または液晶パネル17R,17G,17Bを冷却するためのファン15と、ファン15を駆動するファン駆動部16とを備えている。
【0030】
また、外部から入力された映像信号を液晶パネル17R,17G,17Bに供給すると共に、制御部12からの制御信号に従って液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)の液晶パネル17R,17G,17Bの種々の動作を制御する投写表示制御部18を備えている。
【0031】
以下、各部の詳細について説明する。
制御部12は、I/O部11を介して検知部5からの装着/未装着信号が入力され、その入力信号に応じた制御信号を投写表示制御部18に出力する。すなわち、検知部5から装着信号が入力された場合には、ランプ13から出射された光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光するための遮光制御信号を投写表示制御部18に出力する。この遮光制御信号は、具体的には投写画面が黒、グレーまたは青となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御するための信号である。また、検知部5から未装着信号が入力された場合には、ランプ13から照射された光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光する前の画面に戻すための遮光解除制御信号を投写表示制御部18に出力する。
【0032】
投写表示制御部18は、例えばパソコンなどで表示された画像または予め内部に記憶しておいた映像信号を読み込み、それをRGB信号として対応する液晶パネル17R,17G,17Bに供給する。また、制御部12からの制御信号が入力され、遮光制御信号が入力された場合には、投写画面が黒、グレーまたは青となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する。
【0033】
ここで、投写画面を黒画面またはグレー画面とするには、液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)において、各液晶パネル17R,17G,17Bの出射側に配置された出射側偏光板61R,61G,61B(図5参照)によって、液晶パネル17R,17G,17Bを通過した光の全てを遮光するかまたは一部を遮光することにより実現される。よって、投写表示制御部18は、液晶パネル17R,17G,17Bを出射する光が出射側偏光板61R,61G,61Bを通過しない光となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する。
【0034】
また、投写画面を青画面とするには、赤色光及び緑色光を出射側偏光板61R,61G(図5参照)で遮光することにより実現される。よって、投写表示制御部18は、液晶パネル17R,17Gを出射する光が出射側偏光板61R,61G,61Bを通過しない光となるように液晶パネル17R,17Gを制御する。なお、本例では、制御部12から投写表示制御部18に遮光制御信号が入力された場合、投写表示制御部18は、投写画面を黒画面となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御するものとする。
【0035】
ランプ駆動部14は、ランプ13に駆動電力を供給するための電源回路であり、外部から供給された電力を変圧してランプ13に供給するものである。このランプ駆動部14は制御部12によってランプ13への電力供給量が制御され、それによりランプ13の出力輝度が調整される。
ファン駆動部16は、モータなどから構成され、ランプ13および/または液晶パネル17R,17G,17Bに冷却風を送るためのファン15に動力を供給するものであり、その動力供給量は制御部12によって制御される。なお、最近の高輝度ランプは、その使用時にかなりの発熱を生じるため、ランプの冷却が特に重要となってきている。
【0036】
以下、本実施の形態の動作を説明する。図4は本実施の形態の動作の流れを示すフロチャートである。
プロジェクタ1の電源が投入され、ランプ13が点灯して通常の映像表示が行われている際にレンズキャップ4が装着された場合(S1)、検知部5からの装着信号がI/O部11を介して制御部12に入力される。制御部12は、検知部5からの装着信号により、レンズキャップ4が装着されたものと判断する。そして、遮光制御信号を投写表示制御部18に出力し、投写表示制御部18が、各液晶パネル17R,17G,17Bを制御して投写画面を黒画面とする(S2)。
【0037】
ここで、この黒画面表示は、上述したようにランプ13から出射された光を、出射側偏光板61R,61G,61B(図5参照)で全て遮光することにより実現されるものである。従って、黒画面表示の間、投射レンズ3にはランプ13からの光が到達せず、投射レンズ3の前方には熱が発生しない。このため、例えばプレゼンテーションの途中で、一時的に投写画面を黒画面としたい場合や、映像投写中に誤ってなどから、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着されたとしても、レンズキャップ4が溶けて変形するなどの不都合を阻止することができる。なお、投写画面がグレー画面、青画面となるように制御する場合も同様に、ランプ13から出射された光が出射側偏光板61R,61G,61Bで適宜遮光されるため、投射レンズ3に到達する光の量が軽減され、レンズキャップ4の変形を阻止することができるようになっている。
【0038】
この黒画面表示は、レンズキャップ4が取り外されるまでの間、すなわち制御部12に検知部5からの未装着信号が入力されるまでの間、継続される。そして、検知部5からの未装着信号が入力されると、制御部12は、レンズキャップ4が取り外されたものと判断し(S3)、通常の映像表示に切り替えるための遮光解除制御信号を投写表示制御部18に出力する。すると、投写表示制御部18が、各液晶パネル17R,17G,17Bを制御して投写画面を通常の映像表示に切り替える(S4)。これにより投写画面が元の映像画面に戻る。その後は、ステップS1からの動作が繰り返される。すなわち、次に制御部12に装着信号が入力されるまでの間、ステップS1はNOとなってステップS4の通常映像表示が継続され、レンズキャップ4が装着されてステップS1がYESとなれば、上述したステップS2の処理に移行することになる。
【0039】
以上には、通常の映像表示が行われている際にレンズキャップ4が装着された場合について説明してきたが、電源投入のタイミングでも同様にレンズキャップ4の装着の有無を判断するようにしている。すなわち、制御部12は、電源投入時において、検知部5からの装着/未装着信号をI/O部11を介して取得する。そして、検知部5からの信号により、レンズキャップ4が装着されていると判断した場合(S1)、すなわち、レンズキャップ4が装着された状態で電源が投入された場合には、ステップS2に移行して黒画面表示を行わせる。一方、装着されていないと判断した場合、すなわち電源投入時にレンズキャップ4が装着されていない場合には、ステップS4に移行して表示すべき通常の映像表示を行う。
【0040】
以上に説明したように、本実施の形態においては、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着された場合には、液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)の液晶パネル17R,17G,17Bを制御してランプ13からの光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光するようにした。このため、投射レンズ3の前方に光による熱が発生するのを抑えることができ、よって、従来のようにランプ電源を切断することなくレンズキャップ4の溶解による変形を確実に防止することができる。したがって、映像投写中に誤ってレンズキャップ4が投写レンズ3に装着されてしまった場合のレンズキャップ4の変形という不都合を確実に解消することができる。
【0041】
また、プレゼンテーションの途中で投写画面を一時的に黒画面としたい場合のように、意図的にレンズキャップ4を装着した場合でも、同様に上記不都合を解消できる。この場合に関し、言い換えて説明すれば、投写画面を一時的に黒画面としたい場合には、単にレンズキャップ4を投射レンズ3に装着するだけでレンズキャップ4の変形等の不都合無く黒画面とすることができて、使い勝手が良い。また、本例では、レンズキャップ4が黒色のプラスチックなどの遮光部材で構成されているため、レンズキャップ4で完全に光が遮光され、確実に黒画面とすることができるようになっている。
【0042】
また、上述したように、ランプ13の電源を切断することなく、レンズキャップ4の変形を防止することができ、また、レンズキャップ4が取り外された際には、レンズキャップ装着前の画面に戻すようにしたため、従来のようにランプが点灯するまで待つことなく瞬時に元の映像に戻ることができ、非常に使い勝手が良い。
【0043】
なお、上記実施の形態では、透過型の液晶パネルを用いたプロジェクタに本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネルが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは液晶パネルが光を反射するタイプであることを意味している。
【0044】
また、上記実施の形態では、ランプからの光を変調する光変調装置の光変調素子として液晶パネルが用いられていたが、液晶パネルに限られず、例えば、マイクロミラーを用いた装置や、CCD(電荷結合素子)を用いても良く、これらを備えたプロジェクタに本発明を適用することも可能である。
【0045】
さらに、投写型のプロジェクタとしては、投写像を観察する方向から投写を行う前面投写型プロジェクタと、投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投写型プロジェクタとがあるが、本発明は、その何れにも適用可能である。
【0046】
また、上記実施の形態では、3つの液晶パネルを用いたいわゆる3板方式のプロジェクタに本発明を適用した場合を例に示したが、これに限られず、例えば液晶パネルを2枚又は4枚用いた2板方式又は4板方式のプロジェクタに本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のプロジェクタの外観斜視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】本発明の一実施の形態の要部の構成を示すブロック図。
【図4】本実施の形態の動作の流れを示すフロチャート。
【図5】プロジェクタの光学系を示す構成図。
【符号の説明】
1 プロジェクタ、3 投射レンズ、4 レンズキャップ、5 検知部、14ランプ、17R,17G,17B 液晶パネル、18 投写表示制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
投射レンズを利用して画像を投写するプロジェクタにおいては、通常、その投射レンズを外傷などから保護するためのキャップが付属されている。また、プロジェクタには、光源としてのランプが備えられている。プロジェクタに用いられるランプには、高輝度のものが採用されているため、ランプ点灯中に誤ってレンズキャップを投射レンズに装着してしまった場合、ランプからの熱によりレンズキャップが溶けて変形してしまうという問題が発生する。このような問題を解決するために、従来、レンズキャップの装着を検出するレンズキャップ検出器を設け、レンズキャップが装着されているときはランプ電源を切断するようにした液晶プロジェクタがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−258238号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レンズキャップは、例えばプレゼンテーションの際に一時的に投写画面を黒画面とするべく意識的に投射レンズに装着されることがある。このような場合、上記従来技術のプロジェクタでは、レンズキャップの装着が検出されてランプ電源が切断されてしまう。そうすると、レンズキャップを取り外して、再度、元の投写映像に戻りたい場合、ランプを再点灯させる必要がある。しかしながら、プロジェクタに用いられるランプは、その構成上、再点灯までに時間を要するため、元の投写映像に瞬時に戻ることができず、ランプが再点灯可能な状態となるまで待機しなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ランプ点灯中にレンズキャップが投射レンズに装着された場合に、ランプ電源を切断しなくともレンズキャップの変形防止を確実に行えるプロジェクタを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るプロジェクタは、ランプからの光を光変調装置で変調し、その変調された光を投射レンズで投射するプロジェクタであって、投射レンズを保護するためのレンズキャップの装着の有無を検知する検知部と、検知部からの信号によりレンズキャップが装着されていると判断したときに、ランプからの光を遮光または減光するように光変調装置を制御する投写表示制御部とを備えたものである。これによれば、レンズキャップが投射レンズに装着されている場合には、ランプからの光を遮光または減光するように光変調装置が自動的に制御される。したがって、投射レンズの前方に光による熱が発生するのを抑えることができるため、従来のようにランプ電源を切断しなくとも、レンズキャップの溶解による変形を確実に防止することができる。
【0007】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記投写表示制御部が、検知部からの信号によりレンズキャップが取り外されたと判断したときは、ランプからの光を遮光または減光する前の画面に戻すように光変調装置を制御するものである。これによれば、レンズキャップが取り外された際には、従来のようにランプが点灯するまで待つことなく瞬時に元の映像に戻ることができ、非常に使い勝手が良い。
【0008】
また、本発明に係るプロジェクタは、上記投写表示制御部が、投写画面を黒、グレーまたは青となるように光変調装置を制御することでランプからの光を遮光または減光するものである。このように、投写画面の色が黒、グレーまたは青とんなるように光変調装置を制御することにより、ランプからの光を光変調装置で遮光または減光することができる。
【0009】
また、本発明に係るプロジェクタは、検知部を、マイクロスイッチとしたものである。このように、検知部にマイクロスイッチを採用することができる。マイクロスイッチを採用した場合、マイクロスイッチは安価であるため、低コストで検知部を構成できる。
【0010】
また、本発明に係るプロジェクタは、光変調装置が、液晶パネルと、この液晶パネルの入射側及び出射側にそれぞれ配置された偏光板とを備えてなるものである。このように、光変調装置として、液晶パネルと、この液晶パネルの入射側及び出射側にそれぞれ配置された偏光板とを備えたものを用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の図面に基づいて説明する。
まず、本発明の要部の説明に先だって、プロジェクタの光学系の構成について説明する。
【0012】
図5はプロジェクタの光学系を示す構成図であり、この図5を参照しながら、その光学系の構成および作用を以下に説明する。
【0013】
この光学系は、照明光学系23、色光分離光学系8、リレー光学系25、液晶パネル17R,17G,17B、色光合成のためのクロスダイクロイックプリズム9、および投射レンズ3などから構成されている。
【0014】
照明光学系23は、ランプ13、リフレクタ20、インテグレータレンズを構成する第1および第2レンズアレイ21,22、光の進行方向を調整する反射ミラー31、および重畳レンズ32とを備えている。なお、照明光の進行方向の調整が不要な構成の場合には反射ミラー31は不要である。
【0015】
第1レンズアレイ21は、略矩形状の輪郭を有する小レンズ211がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズ211は、ランプ13から入射された平行な光束を複数の(すなわちM×N個の)部分光束に分割し、各部分光束を第2レンズアレイ22の近傍で結像させる。各小レンズ211の輪郭の形状は、液晶パネル17R,17G,17Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、液晶パネル17R,17G,17Bの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスぺクト比も4:3に設定される。
また、第2レンズアレイ22も、第1レンズアレイ21の小レンズ211に対応して、小レンズ221がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。
【0016】
色光分離光学系8は、2枚のダイクロイックミラー41,42と反射ミラー43とを備え、照明光学系23の重畳レンズ32から出射される光を、赤、緑、青の3つの色光に分離する機能を有している。
リレー光学系25は、ダイクロイックミラー42からの透過光に対応する光路で、入射側レンズ54、反射ミラー71,72、およびリレーレンズ73を備えている。
【0017】
液晶パネル17R,17G,17Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたもので、クロスダイクロイックプリズム9の3側面と対向するように、クロスダイクロイックプリズム9に固定部材を介して接着固定されている。また、各液晶パネル17R,17G,17Bの光入出射面側には、入射側偏光板60R,60G,60Bが、そして光出射面側には出射側偏光板61R,61G,61Bがそれぞれ配置されている。この液晶パネル17R,17G,17B、入射側偏光板60R,60G,60B、出射側偏光板61R,61G,61Bにより、本発明の光変調装置としての液晶ライトバルブ700R,700G,700Bが構成されている。
【0018】
入射側偏光板60R,60G,60B及び出射側偏光板61R,61G,61Bは、それぞれ一方の偏光光のみを通過して他方の偏光光を遮断するものである。入射側偏光板60R,60G,60Bは、ここではS偏光光を通過するもので、色光分離光学系によって分離された各色光束のS偏光成分を通過する。入射側偏光板60R,60G,60Bを通過したS偏光光は、液晶パネル17R,17G,17Bによって変調され、その変調光のうちP偏光成分のみが出射側偏光板61R,61G,61Bから透過されるようになっている。
【0019】
クロスダイクロイックプリズム9は、赤、緑,青の3色の色光を合成してカラー画像を形成するもので、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって上記3つの色光が合成される。そして、クロスダイクロイックプリズム9の出射面側に、投射レンズ3が配置されている。
【0020】
続いて、上記光学系の作用を説明する。ランプ13から射出された光はリフレクタ20で反射されて、第1および第2レンズアレイ21,22で構成されるインテグレータレンズに入る。インテグレータレンズは、第1レンズアレイ21の各レンズセルで形成される像を、第2レンズアレイ22および重畳レンズ32により各液晶パネル17R,17G,17Bの画像表示面に結像させることで、光の利用率を向上させかつ照明むらを改善する作用を果たす。そして、重畳レンズ32を出た光は、続いて色光分離光学系8に入る。
【0021】
色光分離光学系8の第1ダイクロイックミラー41では、照明光学系23から出射された光束の赤色光成分を反射するとともに、青色光成分と緑色光成分とを透過させる。第1ダイクロイックミラー41によって反射した赤色光は、反射ミラー43を介して、フィールドレンズ51に入り、さらに赤色光用の液晶パネル17Rに達する。このフィールドレンズ51は、各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル17G,17Bの前に設けられたフィールドレンズ52,53も同様に作用する。
【0022】
第1ダイクロイックミラー41を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2ダイクロイックミラー42によって反射し、フィールドレンズ52を通って緑色光用の液晶パネル17Gに達する。一方、青色光は第2ダイクロイックミラー42を透過してリレー光学系25を通り、さらにフィールドレンズ53を通って青色光用の液晶パネル17Bに達する。
【0023】
色光分離光学系8で分離された赤、緑、青の各色光は、液晶パネル17R,17G,17Bに入射するにあたり、上述したように入射側偏光板60R,60G,60BでS偏光光のみとされる。この後、各S偏光光は、各液晶パネル17R,17G,17Bにおいて投写表示制御部18より与えられた画像情報に従って変調され、変調光として出射側偏光板61R,61G,61Bに出射される。この出射側偏光板61R,61G,61Bにおいては、変調光のうちのP偏光光のみが透過し、クロスダイクロイックプリズム9に入射する。そして、各色光はクロスダイクロイックプリズム9で合成されて合成光となり、投射レンズ3からスクリーンにカラー画像として投射される。
【0024】
なお、照明光学系23の所定位置、例えば、第2レンズアレイ22と重畳レンズ32との間に、ランプ13からのP偏光およびS偏光の双方を含む照明光を、その一方の偏光光に揃える偏光ビームスプリッタを配置すると、液晶パネルにおいて、ランプ13から入射した光を無駄にすることなく、そのほぼ全てを利用することが可能となる。
【0025】
以上の説明によりプロジェクタの光学系の構成が明らかになったところで、以下に、本発明の特徴部分について説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施の形態のプロジェクタの外観斜視図である。図2は図1の平面図で、(a)は全体平面図、(b)は(a)の点線Aで囲んだ部分の拡大平面図を示している。
プロジェクタ1において、外装ケース2の前部側に配置された投射レンズ3には、未使用時に投射レンズ3を保護するためのレンズキャップ4が着脱自在に装着されるようになっている。このレンズキャップ4は、黒色のプラスチックなどの遮光部材から構成されている。プロジェクタ1の外装ケース2において投射レンズ3の近傍には、レンズキャップ4の装着の有無を検知する検知部5が取り付けられている。検知部5として、ここではマイクロスイッチが用いられている。
【0027】
マイクロスイッチは、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着された際、レンズキャップ4の側面によりレバー5aが押圧されて内部のスイッチがオンし、後述の制御部12に装着信号を出力する。また、レンズキャップ4が取り外された際、レバー5aが元の位置に復帰して内部のスイッチがオフし、後述の制御部12に未装着信号を出力するようになっている。なお、検知部5は、マイクロスイッチに限定されるものではなく、他のメカセンサや光センサ等を用いて構成しても良い。ただし、このように構成が単純で価格が安いスイッチとして知られるマイクロスイッチを用いれば、検知部5を低コストで構成することができる。
【0028】
図3は、本発明の一実施の形態の要部の構成を示すブロック図である。
プロジェクタ1は、検知部5からの装着/未装着信号を後述の制御部12に出力するI/O部11と、I/O部11からの信号に基づいて後述の投写表示制御部18を制御すると共に、プロジェクタ1全体を統括して制御するマイコンからなる制御部12とを備えている。
【0029】
また、プロジェクタ1の電源投入によって点灯する前述のランプ13と、ランプ13を駆動するランプ駆動部14と、ランプ13および/または液晶パネル17R,17G,17Bを冷却するためのファン15と、ファン15を駆動するファン駆動部16とを備えている。
【0030】
また、外部から入力された映像信号を液晶パネル17R,17G,17Bに供給すると共に、制御部12からの制御信号に従って液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)の液晶パネル17R,17G,17Bの種々の動作を制御する投写表示制御部18を備えている。
【0031】
以下、各部の詳細について説明する。
制御部12は、I/O部11を介して検知部5からの装着/未装着信号が入力され、その入力信号に応じた制御信号を投写表示制御部18に出力する。すなわち、検知部5から装着信号が入力された場合には、ランプ13から出射された光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光するための遮光制御信号を投写表示制御部18に出力する。この遮光制御信号は、具体的には投写画面が黒、グレーまたは青となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御するための信号である。また、検知部5から未装着信号が入力された場合には、ランプ13から照射された光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光する前の画面に戻すための遮光解除制御信号を投写表示制御部18に出力する。
【0032】
投写表示制御部18は、例えばパソコンなどで表示された画像または予め内部に記憶しておいた映像信号を読み込み、それをRGB信号として対応する液晶パネル17R,17G,17Bに供給する。また、制御部12からの制御信号が入力され、遮光制御信号が入力された場合には、投写画面が黒、グレーまたは青となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する。
【0033】
ここで、投写画面を黒画面またはグレー画面とするには、液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)において、各液晶パネル17R,17G,17Bの出射側に配置された出射側偏光板61R,61G,61B(図5参照)によって、液晶パネル17R,17G,17Bを通過した光の全てを遮光するかまたは一部を遮光することにより実現される。よって、投写表示制御部18は、液晶パネル17R,17G,17Bを出射する光が出射側偏光板61R,61G,61Bを通過しない光となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御する。
【0034】
また、投写画面を青画面とするには、赤色光及び緑色光を出射側偏光板61R,61G(図5参照)で遮光することにより実現される。よって、投写表示制御部18は、液晶パネル17R,17Gを出射する光が出射側偏光板61R,61G,61Bを通過しない光となるように液晶パネル17R,17Gを制御する。なお、本例では、制御部12から投写表示制御部18に遮光制御信号が入力された場合、投写表示制御部18は、投写画面を黒画面となるように液晶パネル17R,17G,17Bを制御するものとする。
【0035】
ランプ駆動部14は、ランプ13に駆動電力を供給するための電源回路であり、外部から供給された電力を変圧してランプ13に供給するものである。このランプ駆動部14は制御部12によってランプ13への電力供給量が制御され、それによりランプ13の出力輝度が調整される。
ファン駆動部16は、モータなどから構成され、ランプ13および/または液晶パネル17R,17G,17Bに冷却風を送るためのファン15に動力を供給するものであり、その動力供給量は制御部12によって制御される。なお、最近の高輝度ランプは、その使用時にかなりの発熱を生じるため、ランプの冷却が特に重要となってきている。
【0036】
以下、本実施の形態の動作を説明する。図4は本実施の形態の動作の流れを示すフロチャートである。
プロジェクタ1の電源が投入され、ランプ13が点灯して通常の映像表示が行われている際にレンズキャップ4が装着された場合(S1)、検知部5からの装着信号がI/O部11を介して制御部12に入力される。制御部12は、検知部5からの装着信号により、レンズキャップ4が装着されたものと判断する。そして、遮光制御信号を投写表示制御部18に出力し、投写表示制御部18が、各液晶パネル17R,17G,17Bを制御して投写画面を黒画面とする(S2)。
【0037】
ここで、この黒画面表示は、上述したようにランプ13から出射された光を、出射側偏光板61R,61G,61B(図5参照)で全て遮光することにより実現されるものである。従って、黒画面表示の間、投射レンズ3にはランプ13からの光が到達せず、投射レンズ3の前方には熱が発生しない。このため、例えばプレゼンテーションの途中で、一時的に投写画面を黒画面としたい場合や、映像投写中に誤ってなどから、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着されたとしても、レンズキャップ4が溶けて変形するなどの不都合を阻止することができる。なお、投写画面がグレー画面、青画面となるように制御する場合も同様に、ランプ13から出射された光が出射側偏光板61R,61G,61Bで適宜遮光されるため、投射レンズ3に到達する光の量が軽減され、レンズキャップ4の変形を阻止することができるようになっている。
【0038】
この黒画面表示は、レンズキャップ4が取り外されるまでの間、すなわち制御部12に検知部5からの未装着信号が入力されるまでの間、継続される。そして、検知部5からの未装着信号が入力されると、制御部12は、レンズキャップ4が取り外されたものと判断し(S3)、通常の映像表示に切り替えるための遮光解除制御信号を投写表示制御部18に出力する。すると、投写表示制御部18が、各液晶パネル17R,17G,17Bを制御して投写画面を通常の映像表示に切り替える(S4)。これにより投写画面が元の映像画面に戻る。その後は、ステップS1からの動作が繰り返される。すなわち、次に制御部12に装着信号が入力されるまでの間、ステップS1はNOとなってステップS4の通常映像表示が継続され、レンズキャップ4が装着されてステップS1がYESとなれば、上述したステップS2の処理に移行することになる。
【0039】
以上には、通常の映像表示が行われている際にレンズキャップ4が装着された場合について説明してきたが、電源投入のタイミングでも同様にレンズキャップ4の装着の有無を判断するようにしている。すなわち、制御部12は、電源投入時において、検知部5からの装着/未装着信号をI/O部11を介して取得する。そして、検知部5からの信号により、レンズキャップ4が装着されていると判断した場合(S1)、すなわち、レンズキャップ4が装着された状態で電源が投入された場合には、ステップS2に移行して黒画面表示を行わせる。一方、装着されていないと判断した場合、すなわち電源投入時にレンズキャップ4が装着されていない場合には、ステップS4に移行して表示すべき通常の映像表示を行う。
【0040】
以上に説明したように、本実施の形態においては、レンズキャップ4が投射レンズ3に装着された場合には、液晶ライトバルブ700R,700G,700B(図5参照)の液晶パネル17R,17G,17Bを制御してランプ13からの光を液晶パネル17R,17G,17Bで遮光または減光するようにした。このため、投射レンズ3の前方に光による熱が発生するのを抑えることができ、よって、従来のようにランプ電源を切断することなくレンズキャップ4の溶解による変形を確実に防止することができる。したがって、映像投写中に誤ってレンズキャップ4が投写レンズ3に装着されてしまった場合のレンズキャップ4の変形という不都合を確実に解消することができる。
【0041】
また、プレゼンテーションの途中で投写画面を一時的に黒画面としたい場合のように、意図的にレンズキャップ4を装着した場合でも、同様に上記不都合を解消できる。この場合に関し、言い換えて説明すれば、投写画面を一時的に黒画面としたい場合には、単にレンズキャップ4を投射レンズ3に装着するだけでレンズキャップ4の変形等の不都合無く黒画面とすることができて、使い勝手が良い。また、本例では、レンズキャップ4が黒色のプラスチックなどの遮光部材で構成されているため、レンズキャップ4で完全に光が遮光され、確実に黒画面とすることができるようになっている。
【0042】
また、上述したように、ランプ13の電源を切断することなく、レンズキャップ4の変形を防止することができ、また、レンズキャップ4が取り外された際には、レンズキャップ装着前の画面に戻すようにしたため、従来のようにランプが点灯するまで待つことなく瞬時に元の映像に戻ることができ、非常に使い勝手が良い。
【0043】
なお、上記実施の形態では、透過型の液晶パネルを用いたプロジェクタに本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネルが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは液晶パネルが光を反射するタイプであることを意味している。
【0044】
また、上記実施の形態では、ランプからの光を変調する光変調装置の光変調素子として液晶パネルが用いられていたが、液晶パネルに限られず、例えば、マイクロミラーを用いた装置や、CCD(電荷結合素子)を用いても良く、これらを備えたプロジェクタに本発明を適用することも可能である。
【0045】
さらに、投写型のプロジェクタとしては、投写像を観察する方向から投写を行う前面投写型プロジェクタと、投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投写型プロジェクタとがあるが、本発明は、その何れにも適用可能である。
【0046】
また、上記実施の形態では、3つの液晶パネルを用いたいわゆる3板方式のプロジェクタに本発明を適用した場合を例に示したが、これに限られず、例えば液晶パネルを2枚又は4枚用いた2板方式又は4板方式のプロジェクタに本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のプロジェクタの外観斜視図。
【図2】図1の平面図。
【図3】本発明の一実施の形態の要部の構成を示すブロック図。
【図4】本実施の形態の動作の流れを示すフロチャート。
【図5】プロジェクタの光学系を示す構成図。
【符号の説明】
1 プロジェクタ、3 投射レンズ、4 レンズキャップ、5 検知部、14ランプ、17R,17G,17B 液晶パネル、18 投写表示制御部
Claims (5)
- ランプからの光を光変調装置で変調し、その変調された光を投射レンズで投射するプロジェクタであって、
前記投射レンズを保護するためのレンズキャップの装着の有無を検知する検知部と、
該検知部からの信号によりレンズキャップが装着されていると判断したときに、ランプからの光を遮光または減光するように前記光変調装置を制御する投写表示制御部と
を備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 前記投写表示制御部は、該検知部からの信号によりレンズキャップが取り外されたと判断したとき、ランプからの光を遮光または減光する前の画面に戻すように前記光変調装置を制御することを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
- 前記投写表示制御部は、投写画面が黒、グレーまたは青となるように前記光変調装置を制御することでランプからの光を遮光または減光することを特徴とする請求項1または請求項2記載のプロジェクタ。
- 前記検知部が、マイクロスイッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプロジェクタ。
- 前記光変調装置は、液晶パネルと、該液晶パネルの入射側及び出射側にそれぞれ配置された偏光板とを備えてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のプロジェクタ。
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