JP2004242827A - 遊技媒体研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置を大型にすることなく打玉をよく研磨することのできる遊技媒体研磨装置を提供する。
【解決手段】打玉31を研磨する研磨部材91に噴出装置107から研磨剤等を含んだ液体を噴出して、液体が付着された湿部と液体が付着されていない乾部とを交互に形成し、湿部によって打玉31の表面に液体を付着させて研磨し、乾部によって打玉31の表面に付着した液体を拭き取りながら研磨するようにした。
【選択図】 図5
【解決手段】打玉31を研磨する研磨部材91に噴出装置107から研磨剤等を含んだ液体を噴出して、液体が付着された湿部と液体が付着されていない乾部とを交互に形成し、湿部によって打玉31の表面に液体を付着させて研磨し、乾部によって打玉31の表面に付着した液体を拭き取りながら研磨するようにした。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機、あるいはスロットマシン等に利用される遊技媒体の汚れを落とす遊技媒体研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技媒体研磨装置として従来から知られているものに、たとえば、遊技機で遊技に使用され、回収された遊技媒体を再び還元して使用される前に磨くように構成された遊技媒体研磨装置がある。
【0003】
従来の遊技媒体研磨装置の中には、遊技に使用された遊技媒体の一例となる打玉を洗浄装置に集めた後、打玉の汚れを洗浄液が含まれた洗浄布によって磨き落とし、乾燥装置によって打玉の乾燥を行ない、打玉表面を洗浄するという湿式と乾式の洗浄装置を複合させたハイブリッド型にしたものがあった(特許文献1参照。)。
【0004】
また、遊技に使用された打玉を集めた後、打玉が研磨布と円弧状に接するようにすることにより打玉と乾式の研磨布との接触部分が多くなるようにして打玉表面を研磨するものがあった(特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−186772号公報(第5−7頁、図1)
【0006】
【特許文献2】
特開2002−301239号公報(第8−9頁、図3、図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の遊技媒体研磨装置としては、乾式と湿式の洗浄装置を複合させたハイブリッド型にしたものはあった。また、打玉と研磨布との接触部分を多くして打玉を研磨するものはあった。しかしながら、この種の従来の遊技媒体研磨装置は、打玉の汚れを洗浄液が含まれた洗浄布によって拭き取るが、打玉を乾燥装置によって乾燥させるという大掛かりなものであった。また、乾式の研磨布だけでは、研磨布と打玉の接触部分が短いため、打玉をよく研磨することはできなかった。
【0008】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、装置を大型にすることなく遊技媒体をよく研磨することのできる遊技媒体研磨装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技機(パチンコ遊技機1)での遊技に用いられる遊技媒体(打玉31)と帯状の研磨部材(研磨部材91)とが接触した状態(図5参照)で、遊技媒体を前記研磨部材の長手方向に移動させることにより、遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131であって、
前記研磨部材が掛け渡されるとともに該研磨部材と遊技媒体とが接触する接触部(打玉露出部126のうち打玉31と研磨部材91とが接触する部分)と、
該接触部へ前記研磨部材を繰り出し、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位を変更する繰出手段(巻取モータ116)と、
該繰出手段により繰り出される研磨部材の繰り出し量を計測する計測手段(送出センサ106)と、
該計測手段の計測に基づいて前記研磨部材の繰り出し量を制御する繰出制御手段(払出し制御用マイクロコンピュータ202)と、
前記繰出手段により繰り出される研磨部材に間欠的に液体を付着する動作を繰返し実行して、前記接触部に掛け渡される研磨部材の長手方向に対して液体が付着された湿部(湿部91a、図6参照)と液体が付着されていない乾部(乾部91b、図6参照)とを交互に形成する研磨部材加工手段(噴出装置107、湿部形成ローラ105a)とを含み、
前記繰出制御手段は、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位の変更する繰り出し量の制御を完了するときに、前記接触部へ繰り出された研磨部材の部位のうちの前記乾部を前記接触部における遊技媒体の移動方向の下手側終端位置手前(接触部で研磨部材91と接触しながら移動する打玉31が、研磨部材91から離れる位置)に配置するように繰出手段を制御する(図5参照)。
【0010】
このような構成によれば、液体が付着されている研磨部材の湿部に遊技媒体を接触させて研磨するとともに、液体が付着されていない研磨部材の乾部に遊技媒体を接触させて遊技媒体表面の液体を拭き取りつつ、かつ、研磨することができ、研磨と乾燥との両方を効率よく行なうことができ、乾燥装置を用いる必要がないため装置を小さくすることができる。さらに、最後は乾部で研磨するように、研磨部材の繰り出し量を制御するので、遊技媒体表面に付着した液体を確実に拭き取ることができる。
【0011】
(2) 前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を制御する研磨部材加工制御手段(払出し制御用マイクロコンピュータ202)をさらに含み、
該研磨部材加工制御手段は、前記計測手段(送出センサ106)の計測に基づいて前記研磨部材(研磨部材91)に液体を付着するタイミングを特定し、前記研磨部材加工手段に間欠的に液体を付着する動作を実行させる(図13のS3〜S8)。
【0012】
このような構成によれば、研磨部材が繰り出されていない場合や、計測手段が故障して繰り出し量が計測されない場合には、研磨部材に間欠的に液体を付着する動作が行なわれないため、無駄に液体を付着することを防止することができる。
【0013】
(3) 前記研磨部材加工手段(噴出装置107)により加工された前記研磨部材(研磨部材91)の長手方向に対する前記乾部の長さ(乾部91bの長さL2、図6参照)は、前記研磨部材の長手方向に対する前記湿部の長さ(湿部91aの長さL1、図6参照)よりも長い。
【0014】
このような構成によれば、液体が付着されている研磨部材に遊技媒体を接触させることにより遊技媒体表面に付着した液体を乾部でよく拭き取ることができる。
【0015】
(4) 前記遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131)は、
前記研磨部材(研磨部材91)および前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を収容する収容ユニット(収容ユニット69)と、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部(ホルダ122と補強板121)を含む研磨装置主要部(打玉研磨装置主要部130)とから成り、
該研磨装置主要部は、研磨すべき遊技媒体(打玉31)を取込む取込み部(取込み部87)と、研磨後の遊技媒体を排出する排出部(排出部86)とを備え、遊技場において前記遊技機(パチンコ遊技機1)を設置する遊技機設置島に設けられ、
前記取込み部は、前記遊技機の外部へ排出された遊技媒体を回収する回収径路(玉タンク72)に接続され、前記排出部は、前記遊技機の外部から当該遊技機へ遊技媒体を供給する供給径路(発射玉誘導路65)に接続される。
【0016】
このような構成によれば、遊技媒体研磨装置から収容ユニットが独立して取外すことができ、研磨部材とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材の加工に使用する液体も交換されるため、研磨部材の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。また、遊技機一台に対し遊技媒体研磨装置を一台取付けるために、遊技媒体研磨装置を小型化した場合であっても、遊技媒体表面に液体を付着させて研磨するので、遊技媒体表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0017】
(5) 前記遊技機(パチンコ遊技機1)は、遊技媒体(打玉31)を遊技に循環させて使用するための循環径路(遊技領域7、入賞玉カバー63、合流樋82、玉タンク72、取込み部87、玉還元機73、搬送路76、排出部86、発射玉誘導路65)を備え、
前記遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131)は、
前記研磨部材(研磨部材91)および前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を収容する収容ユニット(収容ユニット69)と、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部(ホルダ122と補強板121)を含む研磨装置主要部(打玉研磨装置主要部130)とから成り、
該研磨装置主要部は、前記遊技機に設けられている(図3参照)。
【0018】
このような構成によれば、遊技媒体研磨装置から収容ユニットが独立して取外すことができ、研磨部材とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材の加工に使用する液体も交換できるため、研磨部材の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。また、遊技機一台に対し遊技媒体研磨装置を一台取付けるために、遊技媒体研磨装置を小型化した場合であっても、遊技媒体表面に液体を付着させて研磨するので、遊技媒体表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、遊技機での遊技に用いられる遊技媒体と帯状の研磨部材とが接触した状態で、遊技媒体を前記研磨部材の長手方向に移動させることにより、遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置であればすべて対象となる。
【0020】
図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0021】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0022】
遊技者がカード残高の記録されたプリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読取られる。そして、遊技者が打玉供給皿3に設けられた操作部(図示せず)の引落としスイッチ(図示せず)を押圧操作すると、予め入力設定されている額(たとえば100円)がプリペイドカードの記録情報に含まれるカード残高から引落とされて持点に加算更新される。持ち点は、たとえば、後述する可変表示装置8の特別図柄表示部9に表示される。
【0023】
カードユニット50には、端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生したときのエラーコード等の情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0024】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打玉供給皿3がある。打玉供給皿3の下部には、打玉供給皿3から溢れた打玉31を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が打玉31を操作するための操作ノブ5とが設けられている。
【0025】
持ち点が存在する状態で、操作ノブ5を遊技者が操作することにより、打玉供給皿3内に貯留されている打玉31を1個ずつ発射することができる。発射された打玉31は、誘導レール29によって遊技領域7内に導かれる。
【0026】
遊技領域7の中央には、可変表示装置8が設けられている。この可変表示装置8には、特別図柄表示部9、普通図柄表示器10、始動記憶表示器18および通過記憶表示器13が設けられている。特別図柄表示部9は、液晶表示器により構成されており、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄が可変表示(以下、「変動表示」ともいう。)される。
【0027】
可変表示装置8の下方には、始動口(「始動入賞口」ともいう。)14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動により打玉31の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の左右下方、遊技領域7の下方左右に入賞口24がそれぞれ設けられている。また、打玉31が進入可能な通過口11が可変表示装置8の下方左右に設けられている。また、26は、打込まれた打玉31が始動口14やいずれの入賞口24や可変入賞球装置19にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0028】
遊技領域7の外周には枠ランプ(遊技効果LED28a)と、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、玉切れ中に点灯する玉切れランプ52とが設けられている。遊技領域7には、遊技効果ランプ28b,28cが設けられている。遊技領域7の上部の左右には、ステレオ音の音声等の効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0029】
通過口11に進入した打玉31は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉31がゲートスイッチ12で検出されれば、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。その可変表示の停止時の表示結果が予め定められて表示態様(たとえば、「3」や「7」)となれば、「当り」となり、ソレノイド16が励磁されることによって始動口14を構成している始動用電動役物15に設けられた左右1対の可動片が1回開成する。これにより始動用電動役物15が開成状態となって打玉31がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15が開成状態にある際に打玉31が1つ始動入賞すれば、可動片が元の位置まで閉成して打玉31が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動用電動役物15が開成状態となってから所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開成状態は終了する。
【0030】
始動口14に入賞(以下「始動入賞」ともいう。)した打玉31(以下「始動入賞玉」ともいう。)が遊技盤6に設けられた指導口スイッチ17により検出されれば、可変表示装置8の可変表示が開始される。その可変表示の停止時の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば、「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)となれば、「大当り」となる。大当りとなり、特定遊技状態(以下「大当り状態」ともいう。)が発生すると、可変入賞球装置19の開閉板20が開成し、打玉31が可変入賞球装置19に入賞可能な第1の状態となる。
【0031】
可変入賞球装置19は、通常時はソレノイド21の励磁が解除されているために開閉板20が閉成して打玉31が入賞不可能な第2の状態となっている。この可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉31の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。また、可変入賞球装置19の大入賞口内には、所定の箇所に特定入賞領域が設けられており、特定入賞領域に入賞した打玉がVカウントスイッチ22により検出される。また、可変入賞球装置19の大入賞口内に入賞したすべての打玉31がカウントスイッチ23により検出される。可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉31が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。
【0032】
図2および図3は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1には、所定数の打玉31が封入された封入玉循環径路(「循環径路」ともいう。)が設けられており、封入された打玉31は、封入玉循環径路を循環して遊技に使用される。封入玉循環径路とは、循環して遊技に使用される打玉31が通る径路のことである。この封入玉循環径路は、遊技領域7、入賞玉カバー63、合流樋82、玉タンク72、取込み部87、玉還元機73、搬送路76、排出部86および発射玉誘導路65から構成されている。
【0033】
また、封入玉循環径路の径路途中に、玉タンク72へ排出された打玉31を研磨装置主要部である打玉研磨装置主要部130(図7、図8参照)に取込む取込み部87と、発射玉誘導路65まで揚送するための玉還元機73と、玉還元機73により揚送途中の封入玉を研磨し打玉31の表面の汚れを磨き落とす収容ユニット69と、打玉31を搬送する搬送路76と、打玉31を発射玉誘導路に排出する排出部86とが設けられている。
【0034】
打玉研磨装置主要部130は、取込み部87、玉還元機73、打玉露出部126(図7参照)、搬送路76および排出部86から構成されており、パチンコ遊技機1と独立して取外し可能である。
【0035】
パチンコ遊技機1の遊技盤保持枠62には、遊技盤取付用の回動レバー71が設けられており、この回動レバー71を回動操作することにより、遊技盤6が着脱可能となる。遊技領域7に設けられている入賞口24や可変入賞球装置19等から入賞したすべての打玉31は、入賞玉集合カバー部材63を通じて入賞玉検出器64へ誘導される。そして、入賞玉検出器64で検出された入賞玉(打玉31)は、アウト口26から回収された打玉31とともに合流樋82へ誘導される。合流樋82へ誘導された打玉31は、その後、打込玉検出器80により検出される。
【0036】
ファール玉は、ファール玉戻り口67から排出された後、ファール玉検出器81で検出される。その後、合流樋82を流下する打玉31と合流する。なお、発射勢いがあまりに弱すぎてファール玉戻り口67まで到達しなかった打玉31は、ファール玉戻り口68に進入した後、合流樋82を流下する打玉31と合流する。
【0037】
合流樋82は、回収径路である玉タンク72に接続されており、合流樋82を流下するすべての打玉31は、玉タンク72へ排出される。回収径路である玉タンク72は、打玉研磨装置主要部130の取込み部87に接続されている。
【0038】
玉タンク72へ排出された打玉31は、取込み部87を介して玉還元機73へ誘導される。玉還元機73には、リフトモータ75と、リフトモータ75の駆動力により誘導された打玉31を係合させつつ回転するスプロケット74とが設けられている。スプロケット74は、打玉31をその上方まで揚送し、搬送路76へ案内する。
【0039】
そして、搬送路76へ案内された打玉31は、後続する打玉31に押し進められて搬送路76内を揚送される。搬送路76の径路途中には、打玉31の一部が搬送路76外部に露出した打玉露出部126(図7参照)が設けられており、その打玉露出部126に沿うように収容ユニット69に収容された研磨部材91(図4参照)が配置されている。遊技に使用され表面に汚れが付着している打玉31は、搬送路76を揚送される際に、この打玉露出部126において研磨部材91(図5参照)の長手方向に移動されながら接触することにより、その表面の汚れが磨き落とされる。打玉露出部126のうち打玉31と研磨部材91とが接触する部分により接触部が構成されている。なお、収容ユニット69は、打玉研磨装置主要部130に対して容易に着脱可能であり、研磨部材91の劣化等に応じて交換される。
【0040】
収容ユニット69には、研磨部材91や研磨部材加工手段である噴出装置170等が収容されている。噴出装置170とは、研磨剤等を含んだ液体を噴出する装置である。後述するように、噴出装置170から研磨剤等を含んだ液体が間欠的に噴出する動作が繰り返され、接触部に掛け渡される研磨部材91の長手方向に対して液体が付着された湿部91a(図6参照)と液体が付着されていない乾部91b(図6参照)とが交互に形成される。
【0041】
研磨部材91により研磨された打玉31は、その後、搬送路76の上部まで搬送された後、排出部86から排出される。排出部86は、パチンコ遊技機1の外部からパチンコ遊技機1に打玉31を供給する供給径路である発射玉誘導路65に接続されている。
【0042】
発射玉誘導路65へ誘導された打玉31は、研磨チェック振分け装置84へ誘導される。研磨チェック振分け装置84は、研磨された打玉31の表面に光を照射し、その反射量によって打玉31の研磨が十分に行なわれたか否かを判断する装置である。その反射量が所定量以上の場合は、研磨が十分されたと判断し、打玉31を発射玉誘導路65へ放出する。一方、反射量が所定量以下の場合は、研磨が不十分であったと判断し、打玉31を再研磨樋83へ放出する。
【0043】
研磨チェック振分け装置84から発射玉誘導路65へ放出され、補給玉検出器70で検出された打玉31は、打込玉出口66へ流下し、再び弾発発射されることが可能となる。なお、補給玉検出器70で打玉31が検出されることにより、玉還元機73が正常に動作しているか否かを把握することができる。
【0044】
遊技媒体研磨装置である打玉研磨装置131(図8参照)は、収容ユニット69と、打玉研磨装置主要部130とから構成されている。この実施の形態では、前述したように回収径路である玉タンク72と取込み部87とが接続され、供給径路である発射玉誘導路65と排出部86とが接続されており、打玉研磨装置131は、パチンコ遊技機1と独立して取外し可能である。
【0045】
打玉研磨装置131は、遊技場においてパチンコ遊技機1が設置されている遊技機設置島に配置され、パチンコ遊技機1毎に設置されている。このように、一台のパチンコ遊技機1に対して打玉研磨装置131が一台取付けられているため、研磨しなければならない打玉31の数が多くなることはない。また、打玉研磨装置131を遊技機設置島に設けると、打玉研磨装置131の周りに他の機械等が配置されることがないので、メンテナンスを行ないやすいという利点がある。
【0046】
なお、打玉研磨装置131を遊技機設置島に配置する例を示したが、これに限られず、パチンコ遊技機1と別体に設けられていれば遊技機設置島以外のどの場所に設けられていてもよい。
【0047】
また、変形例として、図3に示すように打玉研磨装置131を遊技者からは見えないパチンコ遊技機1の背面側の内部に設置するようにしてもよい。このように、パチンコ遊技機1の背面側の内部に打玉研磨装置131を設けると、パチンコ遊技機1の前面から遊技盤6を開くと打玉研磨装置131がパチンコ遊技機1の前面に現れるため、打玉研磨装置131のメンテナンスを迅速に行なうことができる。
【0048】
図4は、収容ユニット69の構成を説明するための分解斜視図である。
リール92、93は、取付基板98aに設けられた開口104に回転可能に挿入される。ローラ94、95は、軸94a、95aに軸支される。軸94a、95aは、取付基板98aの図示する位置に植立される。研磨部材91は、テープ状の部材であり、たとえば、打玉31と接触してその汚れを研磨可能な極細の繊維等からなる布である。研磨部材(「研磨テープ」ともいう。)91は、図示するように、ロール状に巻回され、ロールの中央部にリール92、93が挿入された状態で取付基板98aに収容される。ローラ94、95は、取付基板98aに収容された研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材91を摺動可能に保持する。
【0049】
弾性部材97は取付穴97aを含み、取付基板98aに植立された位置決めボス101に軸支される。当接部材96は、係止片96aを含み、係止部材99と、弾性部材97とにより係止される。さらに、当接部材96は、凹部108を含み、2つのローラ94、95間に掛け渡された研磨部材91が凹部108側に位置する。すなわち、一方のリール93から巻出された研磨部材91は、一方のローラ95を介して凹部108に沿って搬送され、他方のローラ94を介して他方のリール92に巻取られるように構成されている。
【0050】
当接部材96が位置する取付基板98aの側面は切欠いており、弾性部材97に押圧される当接部材96の一部は、取付基板98aより、やや外部に押し出された状態となっている。
【0051】
カバー98bは取付穴100bを含み、取付基板98aに植立された取付ボス100aにねじ止めされる。また、位置決め穴103にリール92、93が回転可能に挿入され、位置決め穴102に弾性部材97を軸支する位置決めボス101が挿入される。
【0052】
カバー98bは取付基板98aと同様に、その一側面が切欠いており、取付基板98aと接合した際に当接部材96の一部が外部へ押し出された状態となっている。
【0053】
図中107は、研磨剤等が含まれている液体を噴出する噴出装置である。噴出装置107は、取付基板98aの取付け部107aに取付けられる。噴出装置107には、研磨剤等を含んだ液体を貯めておく液タンク(図示省略)が設けられている。噴出装置107から液体を噴出する方法としては、たとえば、ピエゾの伸縮によって噴出装置107の噴出ノズルから液体を噴出するピエゾ方式のものがある。噴出装置107から噴出された液体は、研磨部材91に直接付着するように構成されている。
【0054】
なお、液タンクに貯められている液体は、単なる水や界面活性剤を含んだ洗剤等でもよく、打玉31の表面の汚れを磨き落とす効果のあるものであれば、どのような成分のものであってもよい。また、噴出装置107から液体を噴出する方法としては、噴出装置107内部に発熱体を設けておき、発熱体の発熱によって液体を沸騰させ、沸騰時の気泡で噴出ノズルから液体を噴出するバブルジェット(R)方式のものであってもよく、液体を噴出できるものであれば、どのような構造のものであってもよい。この噴出装置107は、後述する研磨部材加工制御手段である払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される。
【0055】
図中106aは、ローラであり、研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材91を摺動可能に保持する。ローラ106aの下部には、計測手段である送出センサ106が取付けられている。送出センサ106は、円板部106bとセンサ部106cとにより構成されている。円板部106bは、ローラ106aの回転に連動して回転するようになっており、多数の穴が設けられている。ローラ106aおよび円板部106bは、取付部材98aに植立された位置決めボス106dに軸支されている。センサ部106cは、レーザを出射する出射部と、出射部から出射したレーザを受光する受光部が設けられている。
【0056】
巻取用のリール92によって研磨部材91が巻取られると、連動してローラ106aおよび円板部106bが回転する。センサ部106cの出射部から出射されたレーザは、回転する円板部106bの穴の位置では通過し、受光部によってレーザが受光されるが、回転する円板部106bの穴以外の場所では、レーザは遮断され、受光部で受光されない。受光部がレーザを受光した回数でローラ106aの回転角度が計測される。計測された回転角度とローラ106aの外周の長さとの積算により研磨部材91の巻取り量(「繰り出し量」、「巻出し量」、「送出し量」、「移動量」ともいう。)が計測される。送出センサ106は、後述する払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される。
【0057】
図5は、収容ユニット69の内部構造を説明するための正面図である。なお、図5は、収容ユニット69が打玉研磨装置主要部130に取付けられた状態を示している。
【0058】
リール92、93には、それぞれ回転軸114、115が挿入されている。なお、回転軸114、115は、打玉研磨装置主要部130側に設けられている。回転軸114は、繰出手段である巻取モータ116の駆動力により反時計回りに回転し、研磨部材91を巻取る。リール93は、回転軸115と一体的に回転する。なお、巻取モータ116は、回転軸114と同様に打玉研磨装置主要部130側に設けられている。
【0059】
収容ユニット69に設けられるリール92、93の内側には、それぞれ合計6つの突起92a、93aが設けられている。一方、回転軸114の表面には合計3つの突起114aが設けられており、リール92に設けられた突起92aと係合して、リール92を回転軸114に一体的に固定する。これにより、巻取モータ116により駆動される回転軸114が空回りしてしまうことを防止する。
【0060】
リール93から巻出される研磨部材91は、巻出側のローラ95を介して当接部材96に沿って搬送され、巻取側のローラ94を介してリール92に巻取られる。弾性部材97は、当接部材96を押圧して係止片96aを係止部材99に係止させている。当接部材96に沿う研磨部材91は、当接部材96とともに取付基板98aよりもやや外部に押し出された状態となっている。
【0061】
所定の時間が経過して、接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきたときは、接触部に掛け渡されている研磨部材91が新しいものと交換される。このとき、後述する繰出制御手段でもある払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106により計測される研磨部材91の繰り出し量に基づいて巻取モータ116が研磨部材91を繰り出す量を制御し、接触部に掛け渡される研磨部材91の部位を変更する。
【0062】
接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきて巻取モータ116によって新しい研磨部材91を巻出用のリール93から繰り出すとき、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106により計測される繰り出し量に基づいて噴出装置107が研磨部材91に液体を付着させるタイミングを特定し、噴出装置107に間欠的に液体を付着する動作を実行させる。
【0063】
繰り出される研磨部材91に、払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される噴出装置107が間欠的に液体を付着する動作を繰り返し実行して、接触部に掛け渡される研磨部材91の長手方向に対して液体が付着された湿部91aと液体が付着されていない乾部91bとが交互に形成する。
【0064】
研磨部材91に湿部91aと乾部91bとを交互に形成する場合、払出し制御用マイクロコンピュータ202から巻取モータ116を駆動するためのコマンドが送信されているにもかかわらず、巻取モータ116のスリップ等により研磨部材91が巻取られていないときは、送出センサ106により研磨部材91の繰り出し量が計測されない。このときは、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、噴出装置107から液体を噴出しないように制御する。また、送出センサ106の故障等によりローラ106aの回転角度が計測されないときにも、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、噴出装置107から液体を噴出しないように制御する。これによると、巻取モータ116のスリップ等により研磨部材91が繰り出されていない場合や、送出センサ106が故障して繰り出し量が計測されない場合には、研磨部材91に噴出装置107が間欠的に液体を付着する動作が行われないため、無駄に液体を付着することを防止することができる。
【0065】
また、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106によって計測された回転角度(巻取り量)基づいて研磨部材91の繰り出し量を制御し、接触部に掛け渡される研磨部材91の部位を変更する。払出し制御用マイクロコンピュータ202は、研磨部材91の長手方向に対して形成された湿部91aと乾部91bとのうちの乾部91bが接触部における打玉31の移動方向の下手側終端位置手前に配置されたとき、巻取モータ116の駆動を停止する制御をし、研磨部材91の巻取りを完了する。
【0066】
これによると、液体が付着されている研磨部材91の湿部91aに打玉31を接触させて研磨するとともに、液体が付着されていない研磨部材91の乾部91bに打玉31を接触させて打玉表面の液体を拭き取りつつ、かつ、研磨することができ、研磨と乾燥との両方を効率よく行なうことができ、乾燥装置を用いる必要がないため装置を小さくすることができる。さらに、最後は必ず乾部91bで研磨するように、研磨部材91の繰り出し量を制御するので、打玉表面に付着した液体を確実に拭き取ることができる。また、1台のパチンコ遊技機1に対して打玉研磨装置131を1台取付けるために、打玉研磨装置131を小型化した場合であっても、打玉表面に液体を付着させて研磨するので、打玉表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0067】
なお、この実施の形態では、打玉31の揚送に合わせて研磨部材91が繰り出されるのではなく、打玉31と接触する研磨部材91にある程度の汚れが付着するまで同一部分を利用して打玉31の研磨が行なわれる。そして、研磨部材91にある程度の汚れが付着した段階で巻取モータ116が駆動され、汚れの付着した研磨部材91が巻取られ、汚れのない新たな部分が巻出された時点で巻取モータ116が停止する。したがって、打玉31の揚送に合わせて常に研磨部材を搬送させる方式と比較して、研磨部材91を有効に活用することができる。
【0068】
係止部材111は、歯車113と係合してリール92が逆回転するのを防止するための部材である。リール92の逆回転を防止することで、既に巻取られた汚れている研磨部材91がリール92より繰り出されてしまうことを防止できる。
【0069】
係止部材111は、取付基板98aに植立された回転軸110により軸支され、その一方端が歯車113と係合し、他方端が取付基板98aに固着された弾性部材112と接続している。一方、歯車113はリール92と一体的に固着されており、リール92と一体的に回転する。係止部材111は、歯車113が反時計回りに回転するのに連動して、歯車113の周囲に設けられた複数の歯部と次々に係合する。一方、歯車113を時計回りに回転させる回転力が働いた場合には、歯車113と回転軸110との間で抑止力が働いてその回転が抑止される。これにより、リール92の逆回転が防止される。
【0070】
図6は、研磨部材91の長手方向に対する湿部91aおよび乾部91bの各々の幅と打玉31の外周との関係を説明するための図である。
【0071】
打玉31は球体であり、その直径がDであるとする。そのとき打玉31の外周の長さRは、R=πDにより求められる。研磨部材91の長手方向に対する湿部91aの幅をL1、乾部91bの幅をL2とすると、L1>RおよびL2>Rの関係が成り立つように湿部91aおよび乾部91bは形成される。また、乾部91bの幅L2は、湿部91aの幅L1より長くなるように形成される。
【0072】
これにより、研磨部材91に接触することにより回転しながら移動する打球31の表面を極力まんべんなく研磨することができる。また、湿部91aより乾部91bの方が長いので、打玉31の表面に付着している研磨剤等の液体をよく拭き取ることができる。
【0073】
図7および図8は、収容ユニット69および打玉研磨装置主要部130の図である。また、図9は、図8のA−A線に沿う断面図を示す。
【0074】
玉還元機73には、収容ユニット69を取付けるためのホルダ122と、ホルダ122を補強して玉還元機73に固定する補強板121が設けられている。そして、ホルダ122と補強板121とにより、収容ユニット69を着脱可能に取付けるための取付け部が構成されている。また、取付け部に収容ユニット69を取付けた状態により、打玉研磨装置131(図8参照)が成立している。
【0075】
ホルダ122には、収容ユニット69内部の巻取用のリール92を回転させるための回転軸114、巻出用のリール93を回転可能に支持するための回転軸115、収容ユニット69を係止するための係止片123、収容ユニット69と係合する係合部124、収容ユニット69を着脱可能に係止するための係止部材125が設けられている。また、搬送路76には、その内部で揚送途中の打玉31を外部に露出させる打玉露出部126が設けられている。この打玉露出部126に研磨部材91が臨むように収容ユニット69が取付けられる。
【0076】
また、図9に示すように係止部材125は、係止部131を含み、開口129に挿入された状態で回転軸127により回動可能に軸支されている。一方、補強板121の裏面側に位置する係止部材125の端部には、補強板121に固着された弾性部材128が接続され、その弾性力により係止部材125は所定角度回動し、係止部131が補強板121と当接する位置で係止される。
【0077】
収容ユニット69の着脱は、以下のようにして行なわれる。取外しの場合には、係止部材125を図9に示す矢印方向に回動させれば、収容ユニット69は、係止部材125の係止から解放される。これにより、収容ユニット69を容易にホルダ122から取外すことができる。
【0078】
一方、取付け時には、係止部材125を同様に回動し、収容ユニット69を係止片123および係合部124に沿って挿入すれば回転軸114、115が自然と収容ユニット69内のリール92、93に挿入される。その後、係止部材125を手放せば弾性部材128の弾性力により係止部材125が所定位置に引き戻されて収容ユニット69が係止される。これにより、収容ユニット69をホルダ122に容易に取付けることができる。
【0079】
ホルダ122には、払出し制御用マイクロコンピュータ202から指令情報等のコマンドを噴出装置107等に送信するための端子(図示省略)が設けられている。収容ユニット69側にも、払出し制御用マイクロコンピュータ202からのコマンドを受信するための端子(図示省略)が設けられている。収容ユニット69をホルダ122に取付けると、これらの端子が接触するように構成されている。
【0080】
回転軸114には、補強板121を介してその裏面側に巻取モータ116が接続されており、巻取モータ116は、払出し制御用マイクロコンピュータ202の制御に応じて駆動される。さらに回転軸114は、図示しない弾性部材を介してホルダ122に設けられた開口部上に設けられており、回転軸114を押圧すれば弾性部材の弾性力に逆らって回転軸114がホルダ122内に没するように構成されている。したがって、収容ユニット69を取付ける際に回転軸114に設けられた突起114a(図5参照)とリール92に設けられた突起92a(図5参照)とが噛み合わない場合には、回転軸114がホルダ122内に没しつつ、その状態で巻取モータ116が駆動すると、噛み合った位置で弾性力により復帰する。このため、収容ユニット69の取付け時に突起114aと突起92aとの噛み合わせを意識する必要がない。
【0081】
このように、打玉研磨装置131から収容ユニット69が独立して取外すことができ、研磨部材91とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材91の加工に使用する液体も交換されるため、研磨部材91の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。
【0082】
次に、収容ユニット69が取付け部に取付けられた際の動作説明を詳細に説明する。
【0083】
パチンコ遊技機1から玉タンク72に排出された打玉31は、取込み部87を介して玉還元機73へ誘導され、リフトモータ75により駆動するスプロケット74(図2、図3参照)により搬送路76を揚送される。揚送途中の打玉31は、収容ユニット69の当接部材96に沿う研磨部材91の湿部91aと乾部91bとに交互に接触して研磨される。
【0084】
当接部材96に沿う研磨部材91の湿部91aと乾部91bとにおいて打玉31が繰返し研磨されれば、当接部材96に沿う一定部分の研磨部材91は劣化し、研磨能力が低下する。この実施の形態では、たとえば、パチンコ遊技機1の稼動時間が所定時間に達した(打込玉検出器80により所定数の打込玉が検出された)場合に、前記一定部分の研磨能力が低下したものと判断されるように構成されている。
【0085】
パチンコ遊技機1の稼動時間が所定時間に達した場合には、回転軸114を駆動する巻取モータ116が駆動され、新たな研磨部材91が巻出されることにより、当接部材96に沿う研磨部材91の更新がなされる。この際に、使用済みの部分のみを巻取り、未使用の部分まで余分に巻取ることのないようにするためには、研磨部材の更新時に常に当接部材96に沿う長さだけを巻取るように制御する必要がある。このために、以下の制御が行なわれる。
【0086】
すなわち、研磨部材91を常に当接部材70に沿う所定の長さだけ巻取るために必要な巻取り量は予め定められており、所定の長さの研磨部材91を巻取るように巻取モータ79の駆動制御が行なわれる。前述したように、収容ユニット69には、送出センサ106が設けられており、ローラ106aの回転角度を円板部106bおよび106cで計測することにより、研磨部材91の巻取り量が計測される。払出し制御用マイクロコンピュータ202に搭載されているCPUが所定の長さの研磨部材を巻取ったと判断したときは、後述するリフト制御回路にコマンドを送信し、巻取モータ116を停止させる制御を行なう。
【0087】
また、所定の長さの研磨部材91を巻取る方法としては、巻取モータ116の回転数を制御するという方法も考えられる。しかし、研磨部材91を巻取る毎にリール92にロール状に巻回される研磨部材91の厚みが変化するため、巻取りモータ116の回転数は、巻取りを実行した回数によって変化させる必要があり、制御が複雑となる。
【0088】
しかし、前述したように研磨部材91が巻取られることに連動して回転する直径が一定のローラ106aを設けて、ローラ106aの回転角度を計測することにより巻取り量を計測すると、巻取り量はローラ106aの直径とローラ106aの回転角とを積算することで、比較的単純に求めることができ、制御を簡単にすることができる。そのため、払出し制御用マイクロコンピュータ202に搭載されたCPUの制御負担を軽減することができる。
【0089】
研磨部材(研磨テープ)巻取制御が複数回行なわれて、未使用の研磨部材91が残り少なくなれば、ランプ25(図1参照)が点滅表示されるとともに、スピーカ27から所定の報知音が発せられ、その旨が報知される。さらに、パチンコ遊技機1に設けられた情報入出力回路(図示せず)を介して遊技場に設置されているホールコンピュータにその旨が報知される。このような巻取終了予告報知制御は、たとえば、回転軸114を駆動する巻取モータ116の総駆動時間に基づいて行なわれる。すなわち、収容ユニット69を交換した後、巻取モータ116の駆動時間が累積計数され、予め定められた駆動時間に達した場合に研磨部材91の残量が少ないものとみなして、前述の報知制御が行なわれるのである。
【0090】
このように、研磨部材91がすべて使用されてしまう前に巻取終了予告報知が行なわれるので、遊技場等は、収容ユニット69の交換を時間的余裕をもって行なうことができる。
【0091】
巻取終了予告報知が行なわれた後、収容ユニット69が交換されることなく、さらに研磨部材(研磨テープ)巻取制御が数回行なわれれば巻出用のリール93からすべての研磨部材91が巻出される。すべての研磨部材91が巻出されれば、パチンコ遊技機1の前面に設けられた特別図柄表示部9にその旨を表示するとともにスピーカ27から所定の報知音が発せられる。また、情報入出力回路(図示せず)から巻取終了検出信号がホールコンピュータに送信される。さらに、操作ノブ5が不能動化され、遊技が不可能な状態に制御される。
【0092】
このような巻取終了制御が行なわれることにより、収容ユニット69の交換が促進され、打玉31を常に汚れのない状態に保持することができる。すなわち、巻取終了予告報知が行なわれた後、遊技場側の怠慢等により、収容ユニット69の交換が行なわれなかった場合には、その制裁としてパチンコ遊技機1が不能動化され、遊技場にとって不利益な状態となる。
【0093】
このような巻取終了制御は、たとえば以下のようにして行なわれる。
巻取用のリール93に巻回されている研磨部材91の端部は、リール93に圧着されているため、巻取用のリール93に巻回されている研磨部材91がすべて巻出された後、継続して巻取制御を行なえば巻取モータ116に過負荷がかかる。そして、この過負荷が検出されることにより巻出用のリール93からすべての研磨部材91が巻出されたものと判断されるのである。
【0094】
以上説明した、研磨部材(研磨テープ)更新制御、巻取終了予告報知制御および巻取終了制御は、パチンコ遊技機1に設けられた払出し制御用マイクロコンピュータ202(図11参照)により行なわれる。
【0095】
図10は、搬送路76および収容ユニット69の一部断面図である。
図を参照して、搬送路76は、打玉31を研磨部材91に接触させるために、その一部が切欠いている。さらに、収容ユニット69を取外した際に打玉31が打玉露出部126より漏出するのを防ぐために包持片90a、90bが設けられている。この包持片90a、90bが設けられていることにより、いわゆる玉抜きをすることなく収容ユニット69の着脱を行なうことが可能である。したがって、たとえば、営業時間中の僅かな遊技機休止期間を利用して、収容ユニット69を交換することも可能である。
【0096】
なお、図示する包持片90a、90bは、収容ユニット69が装着されている状態においても打玉31を包持しているが、これに代えて、収容ユニット69が装着されている場合には包持しないように構成してもよい。たとえば、所定の弾性部材で包持片90a、90bを構成し、収容ユニット69が未装着状態では、その弾性力により打玉31を包持させる。一方、収容ユニット69が装着されている場合には、当接部材96に設けた所定の突起部が前記包持片と打玉31との間に割込むように構成して前記包持片90a、90bによる打玉31の包持が解除され、研磨部材91により打玉31を搬送路76に保持するように構成することが考えられる。
【0097】
当接部材96に沿う研磨部材91は、打玉31と接触することにより当接部材96の凹部108に接触する。凹部108は、打玉31の球面に沿う形状に構成されているために、研磨部材91は、打玉31の形状に沿って変形する。これにより、研磨部材91が搬送路76から露出した打玉31の表面と接触する面積が大きくなる。したがって、凹部108が設けられていない場合に比べて、打玉31の広範囲部分を効率的に研磨することができる。さらに研磨部材91のテープ幅が搬送路76から露出した打玉31の表面と接触するのに必要かつ十分な幅に構成されているために、研磨部材91を無駄なく使用することができる。
【0098】
なお、当接部材96は弾性部材97(図4参照)により、適度に研磨部材91を打玉31に接触させているため、打玉31が必要以上に搬送路76に押圧されることに伴ってスプロケット74を駆動するリフトモータ75(図2、図3参照)に負荷がかかり過ぎたり、逆に押圧力が弱すぎて打玉31と研磨部材91との間に十分な摩擦力が働かないために打玉31を十分に研磨できないなどという不都合を防止できる。また、この実施の形態における弾性部材97は金属板の板ばねであるが、ゴムやスポンジ等、弾性力があるものであればよい。
【0099】
図11は、パチンコ遊技機1に設けられる制御回路の一部を示すブロック図である。
【0100】
前述したように、繰出制御手段でもあり、研磨部材加工制御手段でもある払出し制御用マイクロコンピュータ202は、遊技制御用マイクロコンピュータ201、カードユニット50、玉払出装置204、リフト制御回路205および研磨制御回路206に接続されている。それぞれのマイクロコンピュータには、制御中枢としてのCPU(図示省略)、制御用プログラムを記憶するためのROM(図示省略)、データを随時読出書込可能なRAM(図示省略)が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ201から払出し制御用マイクロコンピュータ202には、指令情報等のコマンドが送信される。
【0101】
払出し制御用マイクロコンピュータ202は、リフト制御回路205を介してリフトモータ75の駆動制御を行ない、必要に応じてスプロケット74を回転させ、打玉31を揚送する。
【0102】
払出し制御用マイクロコンピュータ202は、研磨制御回路206を介して巻取モータ116、送出センサ106および噴出装置107を制御する。
【0103】
図12は、収容ユニット69に収容されている各部品の距離を説明するための図である。
【0104】
図12では、当接部材96、噴出装置107およびローラ106aのそれぞれの距離が分かりやすいように、各部品を直線上に並べて示している。当接部材96の長さをLa、当接部材96から噴出装置107の噴出ノズル先端までの長さをLb1、噴出装置107の噴出ノズル先端からローラ106aまでの距離をLb2とする。この実施の形態では、前述のようにして形成された乾部91bが、当接部材96の下手側終端位置に配置されるように払出し制御用マイクロコンピュータ202が巻取モータ116を制御する。下手側終端位置とは、接触部で研磨部材91と接触しながら移動する打玉31が、研磨部材91から離れる位置である。具体的には、図12中の140で示される位置である。どのようにして乾部91が下手側終端位置140に配置されるかを、図13の液体付着制御処理を示すフローチャートに基づいて説明する。
【0105】
図13は、噴出装置107が研磨部材91に液体を付着させる液体付着制御の制御手順を示すフローチャートである。
【0106】
まず、S1において、研磨部材91を巻取る時期であるか否かが判断される。たとえば、パチンコ遊技機1の累計稼動時間が所定時間となった場合は、接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきており、研磨部材91を新しいものに交換する必要があるため、巻取り時期であると判断されS2に進む。一方、巻取り時期ではないと判断されたときは、このプログラムは終了する。S2において、研磨部材91を巻取るために、巻取モータ116を駆動する制御が行なわれる。
【0107】
S3において、繰り出し量カウンタ1の計測値がL2になったか否かが判断される。繰り出し量カウンタ1とは、送出センサ106により計測される巻取モータ116が繰り出した研磨部材91の長さをカウントするカウンタである。繰り出し量カウンタ1のカウント値がL2であれば、S4に進む。
【0108】
S4では、噴出装置107から液体を噴出する制御が行なわれる。巻取モータ116が駆動する前に、噴出装置107の噴出ノズル先端に位置していた研磨部材91は長さL2だけ繰り出されているので、長さL2の乾部91bが形成されたことになる。
【0109】
S5において、繰り出し量カウンタ1の計測値がL2+L1になったか否かが判断される。繰り出し量カウンタ1の計測値がL2+L1であれば、S6において、噴出装置107から液体を噴出する動作を停止させる制御が行なわれる。巻取モータ116により繰り出された研磨部材91の長さがL2からL2+L1になるまでの間、噴出装置107から液体が噴出されていたので、長さL1の湿部91aが形成されたことになる。そして、S7において、繰り出し量カウンタ1をリセットする。
【0110】
S8において、巻取モータ116が所定の長さの研磨部材91を巻き取った(繰り出した)か否かが判断される。所定の長さとは、図12におけるLa+Lb1で求められる長さである。この所定の長さは繰り出し量カウンタ2から求められる。繰り出し量カウンタ2とは、送出センサ106により計測される巻取モータ116が繰り出した研磨部材91の長さをカウントするカウンタである。繰り出し量カウンタ1は、カウント値がL2+L1になる毎にリセットされるが、繰り出し量カウンタ2は、所定の長さの研磨部材91が繰り出されるまでリセットはされない。つまり、繰り出し量カウンタ2は、巻取モータ116の駆動が開始してから停止するまでの間に繰り出された研磨部材91の長さを計測するカウンタである。
【0111】
巻取モータ116が所定の長さの研磨部材91を巻き取ったと判断されれば、S9において、巻取モータ116を停止する制御が行なわれる。このとき、巻取モータ116が駆動する前に噴出装置107の噴出ノズル先端に位置していた研磨部材91は、下手側終端位置140に配置される。このようにして乾部91bが下手側終端位置140に来るように制御されるのである。一方、所定の長さの研磨部材91を巻き取っていないと判断されれば、S3に戻り、同様の制御が繰り返される。S10において、繰り出し量カウンタ2をリセットした後、このプログラムは終了する。
【0112】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態においては、噴出装置107から噴出された液体を直接研磨部材91に付着させて湿部91aを形成する例を示したが、これに限られない。たとえば、図14の収容ユニットの内部構造を説明する正面図にも示されるように、研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材を摺動可能に保持する湿部形成ローラ105aを設ける。湿部形成ローラ105aには3箇所スポンジ部分が設けられており、噴出装置107のノズル先端にスポンジ部分が来たときに液体が噴出する。そして、湿部形成ローラ105aが研磨部材91の巻取りに連動して回転することにより、スポンジ部分が研磨部材91に押し当てられ、液体が研磨部材91に付着している湿部91aとなる。スポンジ部分以外のところが研磨部材91に押し当てられたときは、液体が研磨部材91に付着しない。その結果、当該部分が乾部91bとなる。このようにして、研磨部材91に間欠的にスポンジ部分を押し当てることにより研磨部材91に液体が付着された湿部91aと液体が付着されていない乾部91bとを交互に形成するようにしてもよい。また、噴出装置107のノズル先端にスポンジ部分が来る毎に液体を噴出せずに、所定回数に一度だけ噴出装置107が湿部形成ローラ105aのスポンジ部分に液体を噴出するようにしてもよいし、スポンジが乾いたときに噴出装置107が液体を噴出するようにしてもよい。湿部形成ローラ105aのスポンジ部分の長さとスポンジ部分以外の長さは予め定められているので、前述した制御と同様に、送出センサ106が計測した繰り出し量に基づいて、乾部91bを下手側終端位置140に来るように制御することができる。
【0113】
(2) 前述の実施の形態においては、研磨部材91に湿部91aと乾部91bとを交互に形成し、打玉31を研磨する例を示したが、これに限られない。たとえば、図15の収容ユニットの内部構造を説明する正面図にも示されるように、噴出装置107から噴出した液体を直接打玉31に付着させるようにしてもよい。このようにすると、打玉31に研磨剤等の液体を付着させた後、研磨部材91に打玉31を接触させるため、打玉表面の汚れは、打玉表面に付着した液体とともに拭き取ることができ、よく研磨することができる。また、研磨部材91により打玉表面に付着した液体を拭き取ることができ、乾燥装置を用いることなく打玉31を乾燥させることができるので、打玉磨装置131を小さくすることができる。また、打玉露出部126から露出している打玉31に接触するようにスポンジを設置して、そのスポンジに液体を噴出するようにしてもよい。
【0114】
(3) 前述の実施の形態では、逆回転を防止する歯車113が巻取用のリール92側だけに設けられており、一度巻取られた汚れている研磨部材91がリール92より巻出されてしまうことを防止するものを示したが、巻出用のリール93側にも歯車113を設けるようにしてもよい。たとえば、巻取モータ116により研磨部材91が巻取られないときは、打玉31の揚送力により巻出用のリール93から研磨部材91が巻出されないように、リール93の回転を防止するようにしてもよい。
【0115】
(4) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一例のパチンコ遊技機およびこれに対応して設置されたカードユニットの正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】パチンコ遊技機の背面図である。
【図4】収容ユニットの構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【図6】研磨部材の長手方向に対する湿部および乾部の各々の幅と打玉の外周との関係を説明するための図である。
【図7】収容ユニットおよび打玉研磨装置主要部の図である。
【図8】収容ユニットおよび打玉研磨装置主要部の図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】搬送路および収容ユニットの一部断面図である。
【図11】パチンコ遊技機に設けられる制御回路の一部を示すブロック図である。
【図12】収容ユニットに収容されている各部品の距離を説明するための図である。
【図13】噴出装置が研磨部材に液体を付着させる液体付着制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図14】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【図15】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、31 打玉、69 収容ユニット、72 玉タンク、74 スプロケット、75 リフトモータ、76 搬送路、85 取込み部、86排出部、91 研磨部材、91a 湿部、91b 乾部、96 当接部材、106a ローラ、107 噴出装置、114 回転軸、115 回転軸、116巻取モータ、123 係止片、124 係合部、125 係止部材、130 打玉研磨装置主要部、131 打玉研磨装置、202 払出し制御用マイクロコンピュータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機やコイン遊技機、あるいはスロットマシン等に利用される遊技媒体の汚れを落とす遊技媒体研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技媒体研磨装置として従来から知られているものに、たとえば、遊技機で遊技に使用され、回収された遊技媒体を再び還元して使用される前に磨くように構成された遊技媒体研磨装置がある。
【0003】
従来の遊技媒体研磨装置の中には、遊技に使用された遊技媒体の一例となる打玉を洗浄装置に集めた後、打玉の汚れを洗浄液が含まれた洗浄布によって磨き落とし、乾燥装置によって打玉の乾燥を行ない、打玉表面を洗浄するという湿式と乾式の洗浄装置を複合させたハイブリッド型にしたものがあった(特許文献1参照。)。
【0004】
また、遊技に使用された打玉を集めた後、打玉が研磨布と円弧状に接するようにすることにより打玉と乾式の研磨布との接触部分が多くなるようにして打玉表面を研磨するものがあった(特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−186772号公報(第5−7頁、図1)
【0006】
【特許文献2】
特開2002−301239号公報(第8−9頁、図3、図4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の遊技媒体研磨装置としては、乾式と湿式の洗浄装置を複合させたハイブリッド型にしたものはあった。また、打玉と研磨布との接触部分を多くして打玉を研磨するものはあった。しかしながら、この種の従来の遊技媒体研磨装置は、打玉の汚れを洗浄液が含まれた洗浄布によって拭き取るが、打玉を乾燥装置によって乾燥させるという大掛かりなものであった。また、乾式の研磨布だけでは、研磨布と打玉の接触部分が短いため、打玉をよく研磨することはできなかった。
【0008】
本発明は、係る事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、装置を大型にすることなく遊技媒体をよく研磨することのできる遊技媒体研磨装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技機(パチンコ遊技機1)での遊技に用いられる遊技媒体(打玉31)と帯状の研磨部材(研磨部材91)とが接触した状態(図5参照)で、遊技媒体を前記研磨部材の長手方向に移動させることにより、遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131であって、
前記研磨部材が掛け渡されるとともに該研磨部材と遊技媒体とが接触する接触部(打玉露出部126のうち打玉31と研磨部材91とが接触する部分)と、
該接触部へ前記研磨部材を繰り出し、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位を変更する繰出手段(巻取モータ116)と、
該繰出手段により繰り出される研磨部材の繰り出し量を計測する計測手段(送出センサ106)と、
該計測手段の計測に基づいて前記研磨部材の繰り出し量を制御する繰出制御手段(払出し制御用マイクロコンピュータ202)と、
前記繰出手段により繰り出される研磨部材に間欠的に液体を付着する動作を繰返し実行して、前記接触部に掛け渡される研磨部材の長手方向に対して液体が付着された湿部(湿部91a、図6参照)と液体が付着されていない乾部(乾部91b、図6参照)とを交互に形成する研磨部材加工手段(噴出装置107、湿部形成ローラ105a)とを含み、
前記繰出制御手段は、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位の変更する繰り出し量の制御を完了するときに、前記接触部へ繰り出された研磨部材の部位のうちの前記乾部を前記接触部における遊技媒体の移動方向の下手側終端位置手前(接触部で研磨部材91と接触しながら移動する打玉31が、研磨部材91から離れる位置)に配置するように繰出手段を制御する(図5参照)。
【0010】
このような構成によれば、液体が付着されている研磨部材の湿部に遊技媒体を接触させて研磨するとともに、液体が付着されていない研磨部材の乾部に遊技媒体を接触させて遊技媒体表面の液体を拭き取りつつ、かつ、研磨することができ、研磨と乾燥との両方を効率よく行なうことができ、乾燥装置を用いる必要がないため装置を小さくすることができる。さらに、最後は乾部で研磨するように、研磨部材の繰り出し量を制御するので、遊技媒体表面に付着した液体を確実に拭き取ることができる。
【0011】
(2) 前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を制御する研磨部材加工制御手段(払出し制御用マイクロコンピュータ202)をさらに含み、
該研磨部材加工制御手段は、前記計測手段(送出センサ106)の計測に基づいて前記研磨部材(研磨部材91)に液体を付着するタイミングを特定し、前記研磨部材加工手段に間欠的に液体を付着する動作を実行させる(図13のS3〜S8)。
【0012】
このような構成によれば、研磨部材が繰り出されていない場合や、計測手段が故障して繰り出し量が計測されない場合には、研磨部材に間欠的に液体を付着する動作が行なわれないため、無駄に液体を付着することを防止することができる。
【0013】
(3) 前記研磨部材加工手段(噴出装置107)により加工された前記研磨部材(研磨部材91)の長手方向に対する前記乾部の長さ(乾部91bの長さL2、図6参照)は、前記研磨部材の長手方向に対する前記湿部の長さ(湿部91aの長さL1、図6参照)よりも長い。
【0014】
このような構成によれば、液体が付着されている研磨部材に遊技媒体を接触させることにより遊技媒体表面に付着した液体を乾部でよく拭き取ることができる。
【0015】
(4) 前記遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131)は、
前記研磨部材(研磨部材91)および前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を収容する収容ユニット(収容ユニット69)と、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部(ホルダ122と補強板121)を含む研磨装置主要部(打玉研磨装置主要部130)とから成り、
該研磨装置主要部は、研磨すべき遊技媒体(打玉31)を取込む取込み部(取込み部87)と、研磨後の遊技媒体を排出する排出部(排出部86)とを備え、遊技場において前記遊技機(パチンコ遊技機1)を設置する遊技機設置島に設けられ、
前記取込み部は、前記遊技機の外部へ排出された遊技媒体を回収する回収径路(玉タンク72)に接続され、前記排出部は、前記遊技機の外部から当該遊技機へ遊技媒体を供給する供給径路(発射玉誘導路65)に接続される。
【0016】
このような構成によれば、遊技媒体研磨装置から収容ユニットが独立して取外すことができ、研磨部材とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材の加工に使用する液体も交換されるため、研磨部材の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。また、遊技機一台に対し遊技媒体研磨装置を一台取付けるために、遊技媒体研磨装置を小型化した場合であっても、遊技媒体表面に液体を付着させて研磨するので、遊技媒体表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0017】
(5) 前記遊技機(パチンコ遊技機1)は、遊技媒体(打玉31)を遊技に循環させて使用するための循環径路(遊技領域7、入賞玉カバー63、合流樋82、玉タンク72、取込み部87、玉還元機73、搬送路76、排出部86、発射玉誘導路65)を備え、
前記遊技媒体研磨装置(打玉研磨装置131)は、
前記研磨部材(研磨部材91)および前記研磨部材加工手段(噴出装置107)を収容する収容ユニット(収容ユニット69)と、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部(ホルダ122と補強板121)を含む研磨装置主要部(打玉研磨装置主要部130)とから成り、
該研磨装置主要部は、前記遊技機に設けられている(図3参照)。
【0018】
このような構成によれば、遊技媒体研磨装置から収容ユニットが独立して取外すことができ、研磨部材とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材の加工に使用する液体も交換できるため、研磨部材の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。また、遊技機一台に対し遊技媒体研磨装置を一台取付けるために、遊技媒体研磨装置を小型化した場合であっても、遊技媒体表面に液体を付着させて研磨するので、遊技媒体表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、遊技機での遊技に用いられる遊技媒体と帯状の研磨部材とが接触した状態で、遊技媒体を前記研磨部材の長手方向に移動させることにより、遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置であればすべて対象となる。
【0020】
図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機1およびこれに対応して設置されたカードユニット50の正面図である。
【0021】
カードユニット50には、カード利用可表示ランプ151が設けられており、カードユニット50が使用可能な状態にある旨が、このカード利用可表示ランプ151の点灯または点滅により遊技者に知らされる。このカードユニット50は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機1の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器153により表示される。
【0022】
遊技者がカード残高の記録されたプリペイドカードをカード挿入口155に挿入すると、そのプリペイドカードに記録されているカード残高が読取られる。そして、遊技者が打玉供給皿3に設けられた操作部(図示せず)の引落としスイッチ(図示せず)を押圧操作すると、予め入力設定されている額(たとえば100円)がプリペイドカードの記録情報に含まれるカード残高から引落とされて持点に加算更新される。持ち点は、たとえば、後述する可変表示装置8の特別図柄表示部9に表示される。
【0023】
カードユニット50には、端数表示スイッチ152が設けられている。この端数表示スイッチ152を押圧操作することにより、たとえばカード残高やエラーが発生したときのエラーコード等の情報がパチンコ遊技機1に設けられた情報表示器(図示省略)に表示される。図中156はカードユニット錠であり、このカードユニット錠156に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット50の前面側を開成できるように構成されている。
【0024】
パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。このガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱自在に取付けられている。また、ガラス扉枠2の下部表面には打玉供給皿3がある。打玉供給皿3の下部には、打玉供給皿3から溢れた打玉31を貯留する余剰玉受皿4と、遊技者が打玉31を操作するための操作ノブ5とが設けられている。
【0025】
持ち点が存在する状態で、操作ノブ5を遊技者が操作することにより、打玉供給皿3内に貯留されている打玉31を1個ずつ発射することができる。発射された打玉31は、誘導レール29によって遊技領域7内に導かれる。
【0026】
遊技領域7の中央には、可変表示装置8が設けられている。この可変表示装置8には、特別図柄表示部9、普通図柄表示器10、始動記憶表示器18および通過記憶表示器13が設けられている。特別図柄表示部9は、液晶表示器により構成されており、各々が識別可能な複数種類の識別情報の一例となる特別図柄が可変表示(以下、「変動表示」ともいう。)される。
【0027】
可変表示装置8の下方には、始動口(「始動入賞口」ともいう。)14が構成された始動用電動役物15と、開閉板20の傾動により打玉31の入賞可能な開成状態となる可変入賞球装置19とが設けられている。また、一般入賞口として、可変表示装置8の左右下方、遊技領域7の下方左右に入賞口24がそれぞれ設けられている。また、打玉31が進入可能な通過口11が可変表示装置8の下方左右に設けられている。また、26は、打込まれた打玉31が始動口14やいずれの入賞口24や可変入賞球装置19にも入賞しなかったときにアウト玉として回収するアウト口であり、25は、装飾ランプである。
【0028】
遊技領域7の外周には枠ランプ(遊技効果LED28a)と、賞球の払出し時に点灯する賞球ランプ51と、玉切れ中に点灯する玉切れランプ52とが設けられている。遊技領域7には、遊技効果ランプ28b,28cが設けられている。遊技領域7の上部の左右には、ステレオ音の音声等の効果音を発生するためのスピーカ27,27が設けられている。
【0029】
通過口11に進入した打玉31は、ゲートスイッチ12で検出される。打玉31がゲートスイッチ12で検出されれば、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。その可変表示の停止時の表示結果が予め定められて表示態様(たとえば、「3」や「7」)となれば、「当り」となり、ソレノイド16が励磁されることによって始動口14を構成している始動用電動役物15に設けられた左右1対の可動片が1回開成する。これにより始動用電動役物15が開成状態となって打玉31がより始動入賞しやすくなる。始動用電動役物15が開成状態にある際に打玉31が1つ始動入賞すれば、可動片が元の位置まで閉成して打玉31が始動入賞しにくい状態に戻る。また、始動用電動役物15が開成状態となってから所定の開放期間が経過すれば、始動入賞が発生しなくとも可動片が元の位置まで閉成して開成状態は終了する。
【0030】
始動口14に入賞(以下「始動入賞」ともいう。)した打玉31(以下「始動入賞玉」ともいう。)が遊技盤6に設けられた指導口スイッチ17により検出されれば、可変表示装置8の可変表示が開始される。その可変表示の停止時の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば、「777」等のゾロ目。以下「大当り図柄」ともいう。)となれば、「大当り」となる。大当りとなり、特定遊技状態(以下「大当り状態」ともいう。)が発生すると、可変入賞球装置19の開閉板20が開成し、打玉31が可変入賞球装置19に入賞可能な第1の状態となる。
【0031】
可変入賞球装置19は、通常時はソレノイド21の励磁が解除されているために開閉板20が閉成して打玉31が入賞不可能な第2の状態となっている。この可変入賞球装置19の第1の状態は、大入賞口に進入した打玉31の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときに一旦終了して開閉板20が閉成する。また、可変入賞球装置19の大入賞口内には、所定の箇所に特定入賞領域が設けられており、特定入賞領域に入賞した打玉がVカウントスイッチ22により検出される。また、可変入賞球装置19の大入賞口内に入賞したすべての打玉31がカウントスイッチ23により検出される。可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した打玉31が特定入賞領域に特定入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。この繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。
【0032】
図2および図3は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1には、所定数の打玉31が封入された封入玉循環径路(「循環径路」ともいう。)が設けられており、封入された打玉31は、封入玉循環径路を循環して遊技に使用される。封入玉循環径路とは、循環して遊技に使用される打玉31が通る径路のことである。この封入玉循環径路は、遊技領域7、入賞玉カバー63、合流樋82、玉タンク72、取込み部87、玉還元機73、搬送路76、排出部86および発射玉誘導路65から構成されている。
【0033】
また、封入玉循環径路の径路途中に、玉タンク72へ排出された打玉31を研磨装置主要部である打玉研磨装置主要部130(図7、図8参照)に取込む取込み部87と、発射玉誘導路65まで揚送するための玉還元機73と、玉還元機73により揚送途中の封入玉を研磨し打玉31の表面の汚れを磨き落とす収容ユニット69と、打玉31を搬送する搬送路76と、打玉31を発射玉誘導路に排出する排出部86とが設けられている。
【0034】
打玉研磨装置主要部130は、取込み部87、玉還元機73、打玉露出部126(図7参照)、搬送路76および排出部86から構成されており、パチンコ遊技機1と独立して取外し可能である。
【0035】
パチンコ遊技機1の遊技盤保持枠62には、遊技盤取付用の回動レバー71が設けられており、この回動レバー71を回動操作することにより、遊技盤6が着脱可能となる。遊技領域7に設けられている入賞口24や可変入賞球装置19等から入賞したすべての打玉31は、入賞玉集合カバー部材63を通じて入賞玉検出器64へ誘導される。そして、入賞玉検出器64で検出された入賞玉(打玉31)は、アウト口26から回収された打玉31とともに合流樋82へ誘導される。合流樋82へ誘導された打玉31は、その後、打込玉検出器80により検出される。
【0036】
ファール玉は、ファール玉戻り口67から排出された後、ファール玉検出器81で検出される。その後、合流樋82を流下する打玉31と合流する。なお、発射勢いがあまりに弱すぎてファール玉戻り口67まで到達しなかった打玉31は、ファール玉戻り口68に進入した後、合流樋82を流下する打玉31と合流する。
【0037】
合流樋82は、回収径路である玉タンク72に接続されており、合流樋82を流下するすべての打玉31は、玉タンク72へ排出される。回収径路である玉タンク72は、打玉研磨装置主要部130の取込み部87に接続されている。
【0038】
玉タンク72へ排出された打玉31は、取込み部87を介して玉還元機73へ誘導される。玉還元機73には、リフトモータ75と、リフトモータ75の駆動力により誘導された打玉31を係合させつつ回転するスプロケット74とが設けられている。スプロケット74は、打玉31をその上方まで揚送し、搬送路76へ案内する。
【0039】
そして、搬送路76へ案内された打玉31は、後続する打玉31に押し進められて搬送路76内を揚送される。搬送路76の径路途中には、打玉31の一部が搬送路76外部に露出した打玉露出部126(図7参照)が設けられており、その打玉露出部126に沿うように収容ユニット69に収容された研磨部材91(図4参照)が配置されている。遊技に使用され表面に汚れが付着している打玉31は、搬送路76を揚送される際に、この打玉露出部126において研磨部材91(図5参照)の長手方向に移動されながら接触することにより、その表面の汚れが磨き落とされる。打玉露出部126のうち打玉31と研磨部材91とが接触する部分により接触部が構成されている。なお、収容ユニット69は、打玉研磨装置主要部130に対して容易に着脱可能であり、研磨部材91の劣化等に応じて交換される。
【0040】
収容ユニット69には、研磨部材91や研磨部材加工手段である噴出装置170等が収容されている。噴出装置170とは、研磨剤等を含んだ液体を噴出する装置である。後述するように、噴出装置170から研磨剤等を含んだ液体が間欠的に噴出する動作が繰り返され、接触部に掛け渡される研磨部材91の長手方向に対して液体が付着された湿部91a(図6参照)と液体が付着されていない乾部91b(図6参照)とが交互に形成される。
【0041】
研磨部材91により研磨された打玉31は、その後、搬送路76の上部まで搬送された後、排出部86から排出される。排出部86は、パチンコ遊技機1の外部からパチンコ遊技機1に打玉31を供給する供給径路である発射玉誘導路65に接続されている。
【0042】
発射玉誘導路65へ誘導された打玉31は、研磨チェック振分け装置84へ誘導される。研磨チェック振分け装置84は、研磨された打玉31の表面に光を照射し、その反射量によって打玉31の研磨が十分に行なわれたか否かを判断する装置である。その反射量が所定量以上の場合は、研磨が十分されたと判断し、打玉31を発射玉誘導路65へ放出する。一方、反射量が所定量以下の場合は、研磨が不十分であったと判断し、打玉31を再研磨樋83へ放出する。
【0043】
研磨チェック振分け装置84から発射玉誘導路65へ放出され、補給玉検出器70で検出された打玉31は、打込玉出口66へ流下し、再び弾発発射されることが可能となる。なお、補給玉検出器70で打玉31が検出されることにより、玉還元機73が正常に動作しているか否かを把握することができる。
【0044】
遊技媒体研磨装置である打玉研磨装置131(図8参照)は、収容ユニット69と、打玉研磨装置主要部130とから構成されている。この実施の形態では、前述したように回収径路である玉タンク72と取込み部87とが接続され、供給径路である発射玉誘導路65と排出部86とが接続されており、打玉研磨装置131は、パチンコ遊技機1と独立して取外し可能である。
【0045】
打玉研磨装置131は、遊技場においてパチンコ遊技機1が設置されている遊技機設置島に配置され、パチンコ遊技機1毎に設置されている。このように、一台のパチンコ遊技機1に対して打玉研磨装置131が一台取付けられているため、研磨しなければならない打玉31の数が多くなることはない。また、打玉研磨装置131を遊技機設置島に設けると、打玉研磨装置131の周りに他の機械等が配置されることがないので、メンテナンスを行ないやすいという利点がある。
【0046】
なお、打玉研磨装置131を遊技機設置島に配置する例を示したが、これに限られず、パチンコ遊技機1と別体に設けられていれば遊技機設置島以外のどの場所に設けられていてもよい。
【0047】
また、変形例として、図3に示すように打玉研磨装置131を遊技者からは見えないパチンコ遊技機1の背面側の内部に設置するようにしてもよい。このように、パチンコ遊技機1の背面側の内部に打玉研磨装置131を設けると、パチンコ遊技機1の前面から遊技盤6を開くと打玉研磨装置131がパチンコ遊技機1の前面に現れるため、打玉研磨装置131のメンテナンスを迅速に行なうことができる。
【0048】
図4は、収容ユニット69の構成を説明するための分解斜視図である。
リール92、93は、取付基板98aに設けられた開口104に回転可能に挿入される。ローラ94、95は、軸94a、95aに軸支される。軸94a、95aは、取付基板98aの図示する位置に植立される。研磨部材91は、テープ状の部材であり、たとえば、打玉31と接触してその汚れを研磨可能な極細の繊維等からなる布である。研磨部材(「研磨テープ」ともいう。)91は、図示するように、ロール状に巻回され、ロールの中央部にリール92、93が挿入された状態で取付基板98aに収容される。ローラ94、95は、取付基板98aに収容された研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材91を摺動可能に保持する。
【0049】
弾性部材97は取付穴97aを含み、取付基板98aに植立された位置決めボス101に軸支される。当接部材96は、係止片96aを含み、係止部材99と、弾性部材97とにより係止される。さらに、当接部材96は、凹部108を含み、2つのローラ94、95間に掛け渡された研磨部材91が凹部108側に位置する。すなわち、一方のリール93から巻出された研磨部材91は、一方のローラ95を介して凹部108に沿って搬送され、他方のローラ94を介して他方のリール92に巻取られるように構成されている。
【0050】
当接部材96が位置する取付基板98aの側面は切欠いており、弾性部材97に押圧される当接部材96の一部は、取付基板98aより、やや外部に押し出された状態となっている。
【0051】
カバー98bは取付穴100bを含み、取付基板98aに植立された取付ボス100aにねじ止めされる。また、位置決め穴103にリール92、93が回転可能に挿入され、位置決め穴102に弾性部材97を軸支する位置決めボス101が挿入される。
【0052】
カバー98bは取付基板98aと同様に、その一側面が切欠いており、取付基板98aと接合した際に当接部材96の一部が外部へ押し出された状態となっている。
【0053】
図中107は、研磨剤等が含まれている液体を噴出する噴出装置である。噴出装置107は、取付基板98aの取付け部107aに取付けられる。噴出装置107には、研磨剤等を含んだ液体を貯めておく液タンク(図示省略)が設けられている。噴出装置107から液体を噴出する方法としては、たとえば、ピエゾの伸縮によって噴出装置107の噴出ノズルから液体を噴出するピエゾ方式のものがある。噴出装置107から噴出された液体は、研磨部材91に直接付着するように構成されている。
【0054】
なお、液タンクに貯められている液体は、単なる水や界面活性剤を含んだ洗剤等でもよく、打玉31の表面の汚れを磨き落とす効果のあるものであれば、どのような成分のものであってもよい。また、噴出装置107から液体を噴出する方法としては、噴出装置107内部に発熱体を設けておき、発熱体の発熱によって液体を沸騰させ、沸騰時の気泡で噴出ノズルから液体を噴出するバブルジェット(R)方式のものであってもよく、液体を噴出できるものであれば、どのような構造のものであってもよい。この噴出装置107は、後述する研磨部材加工制御手段である払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される。
【0055】
図中106aは、ローラであり、研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材91を摺動可能に保持する。ローラ106aの下部には、計測手段である送出センサ106が取付けられている。送出センサ106は、円板部106bとセンサ部106cとにより構成されている。円板部106bは、ローラ106aの回転に連動して回転するようになっており、多数の穴が設けられている。ローラ106aおよび円板部106bは、取付部材98aに植立された位置決めボス106dに軸支されている。センサ部106cは、レーザを出射する出射部と、出射部から出射したレーザを受光する受光部が設けられている。
【0056】
巻取用のリール92によって研磨部材91が巻取られると、連動してローラ106aおよび円板部106bが回転する。センサ部106cの出射部から出射されたレーザは、回転する円板部106bの穴の位置では通過し、受光部によってレーザが受光されるが、回転する円板部106bの穴以外の場所では、レーザは遮断され、受光部で受光されない。受光部がレーザを受光した回数でローラ106aの回転角度が計測される。計測された回転角度とローラ106aの外周の長さとの積算により研磨部材91の巻取り量(「繰り出し量」、「巻出し量」、「送出し量」、「移動量」ともいう。)が計測される。送出センサ106は、後述する払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される。
【0057】
図5は、収容ユニット69の内部構造を説明するための正面図である。なお、図5は、収容ユニット69が打玉研磨装置主要部130に取付けられた状態を示している。
【0058】
リール92、93には、それぞれ回転軸114、115が挿入されている。なお、回転軸114、115は、打玉研磨装置主要部130側に設けられている。回転軸114は、繰出手段である巻取モータ116の駆動力により反時計回りに回転し、研磨部材91を巻取る。リール93は、回転軸115と一体的に回転する。なお、巻取モータ116は、回転軸114と同様に打玉研磨装置主要部130側に設けられている。
【0059】
収容ユニット69に設けられるリール92、93の内側には、それぞれ合計6つの突起92a、93aが設けられている。一方、回転軸114の表面には合計3つの突起114aが設けられており、リール92に設けられた突起92aと係合して、リール92を回転軸114に一体的に固定する。これにより、巻取モータ116により駆動される回転軸114が空回りしてしまうことを防止する。
【0060】
リール93から巻出される研磨部材91は、巻出側のローラ95を介して当接部材96に沿って搬送され、巻取側のローラ94を介してリール92に巻取られる。弾性部材97は、当接部材96を押圧して係止片96aを係止部材99に係止させている。当接部材96に沿う研磨部材91は、当接部材96とともに取付基板98aよりもやや外部に押し出された状態となっている。
【0061】
所定の時間が経過して、接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきたときは、接触部に掛け渡されている研磨部材91が新しいものと交換される。このとき、後述する繰出制御手段でもある払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106により計測される研磨部材91の繰り出し量に基づいて巻取モータ116が研磨部材91を繰り出す量を制御し、接触部に掛け渡される研磨部材91の部位を変更する。
【0062】
接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきて巻取モータ116によって新しい研磨部材91を巻出用のリール93から繰り出すとき、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106により計測される繰り出し量に基づいて噴出装置107が研磨部材91に液体を付着させるタイミングを特定し、噴出装置107に間欠的に液体を付着する動作を実行させる。
【0063】
繰り出される研磨部材91に、払出し制御用マイクロコンピュータ202により制御される噴出装置107が間欠的に液体を付着する動作を繰り返し実行して、接触部に掛け渡される研磨部材91の長手方向に対して液体が付着された湿部91aと液体が付着されていない乾部91bとが交互に形成する。
【0064】
研磨部材91に湿部91aと乾部91bとを交互に形成する場合、払出し制御用マイクロコンピュータ202から巻取モータ116を駆動するためのコマンドが送信されているにもかかわらず、巻取モータ116のスリップ等により研磨部材91が巻取られていないときは、送出センサ106により研磨部材91の繰り出し量が計測されない。このときは、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、噴出装置107から液体を噴出しないように制御する。また、送出センサ106の故障等によりローラ106aの回転角度が計測されないときにも、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、噴出装置107から液体を噴出しないように制御する。これによると、巻取モータ116のスリップ等により研磨部材91が繰り出されていない場合や、送出センサ106が故障して繰り出し量が計測されない場合には、研磨部材91に噴出装置107が間欠的に液体を付着する動作が行われないため、無駄に液体を付着することを防止することができる。
【0065】
また、払出し制御用マイクロコンピュータ202は、送出センサ106によって計測された回転角度(巻取り量)基づいて研磨部材91の繰り出し量を制御し、接触部に掛け渡される研磨部材91の部位を変更する。払出し制御用マイクロコンピュータ202は、研磨部材91の長手方向に対して形成された湿部91aと乾部91bとのうちの乾部91bが接触部における打玉31の移動方向の下手側終端位置手前に配置されたとき、巻取モータ116の駆動を停止する制御をし、研磨部材91の巻取りを完了する。
【0066】
これによると、液体が付着されている研磨部材91の湿部91aに打玉31を接触させて研磨するとともに、液体が付着されていない研磨部材91の乾部91bに打玉31を接触させて打玉表面の液体を拭き取りつつ、かつ、研磨することができ、研磨と乾燥との両方を効率よく行なうことができ、乾燥装置を用いる必要がないため装置を小さくすることができる。さらに、最後は必ず乾部91bで研磨するように、研磨部材91の繰り出し量を制御するので、打玉表面に付着した液体を確実に拭き取ることができる。また、1台のパチンコ遊技機1に対して打玉研磨装置131を1台取付けるために、打玉研磨装置131を小型化した場合であっても、打玉表面に液体を付着させて研磨するので、打玉表面の汚れを効果的に落とすことができる。
【0067】
なお、この実施の形態では、打玉31の揚送に合わせて研磨部材91が繰り出されるのではなく、打玉31と接触する研磨部材91にある程度の汚れが付着するまで同一部分を利用して打玉31の研磨が行なわれる。そして、研磨部材91にある程度の汚れが付着した段階で巻取モータ116が駆動され、汚れの付着した研磨部材91が巻取られ、汚れのない新たな部分が巻出された時点で巻取モータ116が停止する。したがって、打玉31の揚送に合わせて常に研磨部材を搬送させる方式と比較して、研磨部材91を有効に活用することができる。
【0068】
係止部材111は、歯車113と係合してリール92が逆回転するのを防止するための部材である。リール92の逆回転を防止することで、既に巻取られた汚れている研磨部材91がリール92より繰り出されてしまうことを防止できる。
【0069】
係止部材111は、取付基板98aに植立された回転軸110により軸支され、その一方端が歯車113と係合し、他方端が取付基板98aに固着された弾性部材112と接続している。一方、歯車113はリール92と一体的に固着されており、リール92と一体的に回転する。係止部材111は、歯車113が反時計回りに回転するのに連動して、歯車113の周囲に設けられた複数の歯部と次々に係合する。一方、歯車113を時計回りに回転させる回転力が働いた場合には、歯車113と回転軸110との間で抑止力が働いてその回転が抑止される。これにより、リール92の逆回転が防止される。
【0070】
図6は、研磨部材91の長手方向に対する湿部91aおよび乾部91bの各々の幅と打玉31の外周との関係を説明するための図である。
【0071】
打玉31は球体であり、その直径がDであるとする。そのとき打玉31の外周の長さRは、R=πDにより求められる。研磨部材91の長手方向に対する湿部91aの幅をL1、乾部91bの幅をL2とすると、L1>RおよびL2>Rの関係が成り立つように湿部91aおよび乾部91bは形成される。また、乾部91bの幅L2は、湿部91aの幅L1より長くなるように形成される。
【0072】
これにより、研磨部材91に接触することにより回転しながら移動する打球31の表面を極力まんべんなく研磨することができる。また、湿部91aより乾部91bの方が長いので、打玉31の表面に付着している研磨剤等の液体をよく拭き取ることができる。
【0073】
図7および図8は、収容ユニット69および打玉研磨装置主要部130の図である。また、図9は、図8のA−A線に沿う断面図を示す。
【0074】
玉還元機73には、収容ユニット69を取付けるためのホルダ122と、ホルダ122を補強して玉還元機73に固定する補強板121が設けられている。そして、ホルダ122と補強板121とにより、収容ユニット69を着脱可能に取付けるための取付け部が構成されている。また、取付け部に収容ユニット69を取付けた状態により、打玉研磨装置131(図8参照)が成立している。
【0075】
ホルダ122には、収容ユニット69内部の巻取用のリール92を回転させるための回転軸114、巻出用のリール93を回転可能に支持するための回転軸115、収容ユニット69を係止するための係止片123、収容ユニット69と係合する係合部124、収容ユニット69を着脱可能に係止するための係止部材125が設けられている。また、搬送路76には、その内部で揚送途中の打玉31を外部に露出させる打玉露出部126が設けられている。この打玉露出部126に研磨部材91が臨むように収容ユニット69が取付けられる。
【0076】
また、図9に示すように係止部材125は、係止部131を含み、開口129に挿入された状態で回転軸127により回動可能に軸支されている。一方、補強板121の裏面側に位置する係止部材125の端部には、補強板121に固着された弾性部材128が接続され、その弾性力により係止部材125は所定角度回動し、係止部131が補強板121と当接する位置で係止される。
【0077】
収容ユニット69の着脱は、以下のようにして行なわれる。取外しの場合には、係止部材125を図9に示す矢印方向に回動させれば、収容ユニット69は、係止部材125の係止から解放される。これにより、収容ユニット69を容易にホルダ122から取外すことができる。
【0078】
一方、取付け時には、係止部材125を同様に回動し、収容ユニット69を係止片123および係合部124に沿って挿入すれば回転軸114、115が自然と収容ユニット69内のリール92、93に挿入される。その後、係止部材125を手放せば弾性部材128の弾性力により係止部材125が所定位置に引き戻されて収容ユニット69が係止される。これにより、収容ユニット69をホルダ122に容易に取付けることができる。
【0079】
ホルダ122には、払出し制御用マイクロコンピュータ202から指令情報等のコマンドを噴出装置107等に送信するための端子(図示省略)が設けられている。収容ユニット69側にも、払出し制御用マイクロコンピュータ202からのコマンドを受信するための端子(図示省略)が設けられている。収容ユニット69をホルダ122に取付けると、これらの端子が接触するように構成されている。
【0080】
回転軸114には、補強板121を介してその裏面側に巻取モータ116が接続されており、巻取モータ116は、払出し制御用マイクロコンピュータ202の制御に応じて駆動される。さらに回転軸114は、図示しない弾性部材を介してホルダ122に設けられた開口部上に設けられており、回転軸114を押圧すれば弾性部材の弾性力に逆らって回転軸114がホルダ122内に没するように構成されている。したがって、収容ユニット69を取付ける際に回転軸114に設けられた突起114a(図5参照)とリール92に設けられた突起92a(図5参照)とが噛み合わない場合には、回転軸114がホルダ122内に没しつつ、その状態で巻取モータ116が駆動すると、噛み合った位置で弾性力により復帰する。このため、収容ユニット69の取付け時に突起114aと突起92aとの噛み合わせを意識する必要がない。
【0081】
このように、打玉研磨装置131から収容ユニット69が独立して取外すことができ、研磨部材91とともに研磨部材加工手段も同時に交換することができるため、メンテナンスが容易にすることができる。また、研磨部材加工手段の交換とともに、研磨部材91の加工に使用する液体も交換されるため、研磨部材91の加工に使用する液体がなくなるという事態を回避でき、研磨能力の低下を防ぐことができる。
【0082】
次に、収容ユニット69が取付け部に取付けられた際の動作説明を詳細に説明する。
【0083】
パチンコ遊技機1から玉タンク72に排出された打玉31は、取込み部87を介して玉還元機73へ誘導され、リフトモータ75により駆動するスプロケット74(図2、図3参照)により搬送路76を揚送される。揚送途中の打玉31は、収容ユニット69の当接部材96に沿う研磨部材91の湿部91aと乾部91bとに交互に接触して研磨される。
【0084】
当接部材96に沿う研磨部材91の湿部91aと乾部91bとにおいて打玉31が繰返し研磨されれば、当接部材96に沿う一定部分の研磨部材91は劣化し、研磨能力が低下する。この実施の形態では、たとえば、パチンコ遊技機1の稼動時間が所定時間に達した(打込玉検出器80により所定数の打込玉が検出された)場合に、前記一定部分の研磨能力が低下したものと判断されるように構成されている。
【0085】
パチンコ遊技機1の稼動時間が所定時間に達した場合には、回転軸114を駆動する巻取モータ116が駆動され、新たな研磨部材91が巻出されることにより、当接部材96に沿う研磨部材91の更新がなされる。この際に、使用済みの部分のみを巻取り、未使用の部分まで余分に巻取ることのないようにするためには、研磨部材の更新時に常に当接部材96に沿う長さだけを巻取るように制御する必要がある。このために、以下の制御が行なわれる。
【0086】
すなわち、研磨部材91を常に当接部材70に沿う所定の長さだけ巻取るために必要な巻取り量は予め定められており、所定の長さの研磨部材91を巻取るように巻取モータ79の駆動制御が行なわれる。前述したように、収容ユニット69には、送出センサ106が設けられており、ローラ106aの回転角度を円板部106bおよび106cで計測することにより、研磨部材91の巻取り量が計測される。払出し制御用マイクロコンピュータ202に搭載されているCPUが所定の長さの研磨部材を巻取ったと判断したときは、後述するリフト制御回路にコマンドを送信し、巻取モータ116を停止させる制御を行なう。
【0087】
また、所定の長さの研磨部材91を巻取る方法としては、巻取モータ116の回転数を制御するという方法も考えられる。しかし、研磨部材91を巻取る毎にリール92にロール状に巻回される研磨部材91の厚みが変化するため、巻取りモータ116の回転数は、巻取りを実行した回数によって変化させる必要があり、制御が複雑となる。
【0088】
しかし、前述したように研磨部材91が巻取られることに連動して回転する直径が一定のローラ106aを設けて、ローラ106aの回転角度を計測することにより巻取り量を計測すると、巻取り量はローラ106aの直径とローラ106aの回転角とを積算することで、比較的単純に求めることができ、制御を簡単にすることができる。そのため、払出し制御用マイクロコンピュータ202に搭載されたCPUの制御負担を軽減することができる。
【0089】
研磨部材(研磨テープ)巻取制御が複数回行なわれて、未使用の研磨部材91が残り少なくなれば、ランプ25(図1参照)が点滅表示されるとともに、スピーカ27から所定の報知音が発せられ、その旨が報知される。さらに、パチンコ遊技機1に設けられた情報入出力回路(図示せず)を介して遊技場に設置されているホールコンピュータにその旨が報知される。このような巻取終了予告報知制御は、たとえば、回転軸114を駆動する巻取モータ116の総駆動時間に基づいて行なわれる。すなわち、収容ユニット69を交換した後、巻取モータ116の駆動時間が累積計数され、予め定められた駆動時間に達した場合に研磨部材91の残量が少ないものとみなして、前述の報知制御が行なわれるのである。
【0090】
このように、研磨部材91がすべて使用されてしまう前に巻取終了予告報知が行なわれるので、遊技場等は、収容ユニット69の交換を時間的余裕をもって行なうことができる。
【0091】
巻取終了予告報知が行なわれた後、収容ユニット69が交換されることなく、さらに研磨部材(研磨テープ)巻取制御が数回行なわれれば巻出用のリール93からすべての研磨部材91が巻出される。すべての研磨部材91が巻出されれば、パチンコ遊技機1の前面に設けられた特別図柄表示部9にその旨を表示するとともにスピーカ27から所定の報知音が発せられる。また、情報入出力回路(図示せず)から巻取終了検出信号がホールコンピュータに送信される。さらに、操作ノブ5が不能動化され、遊技が不可能な状態に制御される。
【0092】
このような巻取終了制御が行なわれることにより、収容ユニット69の交換が促進され、打玉31を常に汚れのない状態に保持することができる。すなわち、巻取終了予告報知が行なわれた後、遊技場側の怠慢等により、収容ユニット69の交換が行なわれなかった場合には、その制裁としてパチンコ遊技機1が不能動化され、遊技場にとって不利益な状態となる。
【0093】
このような巻取終了制御は、たとえば以下のようにして行なわれる。
巻取用のリール93に巻回されている研磨部材91の端部は、リール93に圧着されているため、巻取用のリール93に巻回されている研磨部材91がすべて巻出された後、継続して巻取制御を行なえば巻取モータ116に過負荷がかかる。そして、この過負荷が検出されることにより巻出用のリール93からすべての研磨部材91が巻出されたものと判断されるのである。
【0094】
以上説明した、研磨部材(研磨テープ)更新制御、巻取終了予告報知制御および巻取終了制御は、パチンコ遊技機1に設けられた払出し制御用マイクロコンピュータ202(図11参照)により行なわれる。
【0095】
図10は、搬送路76および収容ユニット69の一部断面図である。
図を参照して、搬送路76は、打玉31を研磨部材91に接触させるために、その一部が切欠いている。さらに、収容ユニット69を取外した際に打玉31が打玉露出部126より漏出するのを防ぐために包持片90a、90bが設けられている。この包持片90a、90bが設けられていることにより、いわゆる玉抜きをすることなく収容ユニット69の着脱を行なうことが可能である。したがって、たとえば、営業時間中の僅かな遊技機休止期間を利用して、収容ユニット69を交換することも可能である。
【0096】
なお、図示する包持片90a、90bは、収容ユニット69が装着されている状態においても打玉31を包持しているが、これに代えて、収容ユニット69が装着されている場合には包持しないように構成してもよい。たとえば、所定の弾性部材で包持片90a、90bを構成し、収容ユニット69が未装着状態では、その弾性力により打玉31を包持させる。一方、収容ユニット69が装着されている場合には、当接部材96に設けた所定の突起部が前記包持片と打玉31との間に割込むように構成して前記包持片90a、90bによる打玉31の包持が解除され、研磨部材91により打玉31を搬送路76に保持するように構成することが考えられる。
【0097】
当接部材96に沿う研磨部材91は、打玉31と接触することにより当接部材96の凹部108に接触する。凹部108は、打玉31の球面に沿う形状に構成されているために、研磨部材91は、打玉31の形状に沿って変形する。これにより、研磨部材91が搬送路76から露出した打玉31の表面と接触する面積が大きくなる。したがって、凹部108が設けられていない場合に比べて、打玉31の広範囲部分を効率的に研磨することができる。さらに研磨部材91のテープ幅が搬送路76から露出した打玉31の表面と接触するのに必要かつ十分な幅に構成されているために、研磨部材91を無駄なく使用することができる。
【0098】
なお、当接部材96は弾性部材97(図4参照)により、適度に研磨部材91を打玉31に接触させているため、打玉31が必要以上に搬送路76に押圧されることに伴ってスプロケット74を駆動するリフトモータ75(図2、図3参照)に負荷がかかり過ぎたり、逆に押圧力が弱すぎて打玉31と研磨部材91との間に十分な摩擦力が働かないために打玉31を十分に研磨できないなどという不都合を防止できる。また、この実施の形態における弾性部材97は金属板の板ばねであるが、ゴムやスポンジ等、弾性力があるものであればよい。
【0099】
図11は、パチンコ遊技機1に設けられる制御回路の一部を示すブロック図である。
【0100】
前述したように、繰出制御手段でもあり、研磨部材加工制御手段でもある払出し制御用マイクロコンピュータ202は、遊技制御用マイクロコンピュータ201、カードユニット50、玉払出装置204、リフト制御回路205および研磨制御回路206に接続されている。それぞれのマイクロコンピュータには、制御中枢としてのCPU(図示省略)、制御用プログラムを記憶するためのROM(図示省略)、データを随時読出書込可能なRAM(図示省略)が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ201から払出し制御用マイクロコンピュータ202には、指令情報等のコマンドが送信される。
【0101】
払出し制御用マイクロコンピュータ202は、リフト制御回路205を介してリフトモータ75の駆動制御を行ない、必要に応じてスプロケット74を回転させ、打玉31を揚送する。
【0102】
払出し制御用マイクロコンピュータ202は、研磨制御回路206を介して巻取モータ116、送出センサ106および噴出装置107を制御する。
【0103】
図12は、収容ユニット69に収容されている各部品の距離を説明するための図である。
【0104】
図12では、当接部材96、噴出装置107およびローラ106aのそれぞれの距離が分かりやすいように、各部品を直線上に並べて示している。当接部材96の長さをLa、当接部材96から噴出装置107の噴出ノズル先端までの長さをLb1、噴出装置107の噴出ノズル先端からローラ106aまでの距離をLb2とする。この実施の形態では、前述のようにして形成された乾部91bが、当接部材96の下手側終端位置に配置されるように払出し制御用マイクロコンピュータ202が巻取モータ116を制御する。下手側終端位置とは、接触部で研磨部材91と接触しながら移動する打玉31が、研磨部材91から離れる位置である。具体的には、図12中の140で示される位置である。どのようにして乾部91が下手側終端位置140に配置されるかを、図13の液体付着制御処理を示すフローチャートに基づいて説明する。
【0105】
図13は、噴出装置107が研磨部材91に液体を付着させる液体付着制御の制御手順を示すフローチャートである。
【0106】
まず、S1において、研磨部材91を巻取る時期であるか否かが判断される。たとえば、パチンコ遊技機1の累計稼動時間が所定時間となった場合は、接触部に掛け渡されている研磨部材91が汚れてきており、研磨部材91を新しいものに交換する必要があるため、巻取り時期であると判断されS2に進む。一方、巻取り時期ではないと判断されたときは、このプログラムは終了する。S2において、研磨部材91を巻取るために、巻取モータ116を駆動する制御が行なわれる。
【0107】
S3において、繰り出し量カウンタ1の計測値がL2になったか否かが判断される。繰り出し量カウンタ1とは、送出センサ106により計測される巻取モータ116が繰り出した研磨部材91の長さをカウントするカウンタである。繰り出し量カウンタ1のカウント値がL2であれば、S4に進む。
【0108】
S4では、噴出装置107から液体を噴出する制御が行なわれる。巻取モータ116が駆動する前に、噴出装置107の噴出ノズル先端に位置していた研磨部材91は長さL2だけ繰り出されているので、長さL2の乾部91bが形成されたことになる。
【0109】
S5において、繰り出し量カウンタ1の計測値がL2+L1になったか否かが判断される。繰り出し量カウンタ1の計測値がL2+L1であれば、S6において、噴出装置107から液体を噴出する動作を停止させる制御が行なわれる。巻取モータ116により繰り出された研磨部材91の長さがL2からL2+L1になるまでの間、噴出装置107から液体が噴出されていたので、長さL1の湿部91aが形成されたことになる。そして、S7において、繰り出し量カウンタ1をリセットする。
【0110】
S8において、巻取モータ116が所定の長さの研磨部材91を巻き取った(繰り出した)か否かが判断される。所定の長さとは、図12におけるLa+Lb1で求められる長さである。この所定の長さは繰り出し量カウンタ2から求められる。繰り出し量カウンタ2とは、送出センサ106により計測される巻取モータ116が繰り出した研磨部材91の長さをカウントするカウンタである。繰り出し量カウンタ1は、カウント値がL2+L1になる毎にリセットされるが、繰り出し量カウンタ2は、所定の長さの研磨部材91が繰り出されるまでリセットはされない。つまり、繰り出し量カウンタ2は、巻取モータ116の駆動が開始してから停止するまでの間に繰り出された研磨部材91の長さを計測するカウンタである。
【0111】
巻取モータ116が所定の長さの研磨部材91を巻き取ったと判断されれば、S9において、巻取モータ116を停止する制御が行なわれる。このとき、巻取モータ116が駆動する前に噴出装置107の噴出ノズル先端に位置していた研磨部材91は、下手側終端位置140に配置される。このようにして乾部91bが下手側終端位置140に来るように制御されるのである。一方、所定の長さの研磨部材91を巻き取っていないと判断されれば、S3に戻り、同様の制御が繰り返される。S10において、繰り出し量カウンタ2をリセットした後、このプログラムは終了する。
【0112】
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態においては、噴出装置107から噴出された液体を直接研磨部材91に付着させて湿部91aを形成する例を示したが、これに限られない。たとえば、図14の収容ユニットの内部構造を説明する正面図にも示されるように、研磨部材91を一方の巻出用のリール93から他方の巻取用のリール92へ案内すべく、研磨部材を摺動可能に保持する湿部形成ローラ105aを設ける。湿部形成ローラ105aには3箇所スポンジ部分が設けられており、噴出装置107のノズル先端にスポンジ部分が来たときに液体が噴出する。そして、湿部形成ローラ105aが研磨部材91の巻取りに連動して回転することにより、スポンジ部分が研磨部材91に押し当てられ、液体が研磨部材91に付着している湿部91aとなる。スポンジ部分以外のところが研磨部材91に押し当てられたときは、液体が研磨部材91に付着しない。その結果、当該部分が乾部91bとなる。このようにして、研磨部材91に間欠的にスポンジ部分を押し当てることにより研磨部材91に液体が付着された湿部91aと液体が付着されていない乾部91bとを交互に形成するようにしてもよい。また、噴出装置107のノズル先端にスポンジ部分が来る毎に液体を噴出せずに、所定回数に一度だけ噴出装置107が湿部形成ローラ105aのスポンジ部分に液体を噴出するようにしてもよいし、スポンジが乾いたときに噴出装置107が液体を噴出するようにしてもよい。湿部形成ローラ105aのスポンジ部分の長さとスポンジ部分以外の長さは予め定められているので、前述した制御と同様に、送出センサ106が計測した繰り出し量に基づいて、乾部91bを下手側終端位置140に来るように制御することができる。
【0113】
(2) 前述の実施の形態においては、研磨部材91に湿部91aと乾部91bとを交互に形成し、打玉31を研磨する例を示したが、これに限られない。たとえば、図15の収容ユニットの内部構造を説明する正面図にも示されるように、噴出装置107から噴出した液体を直接打玉31に付着させるようにしてもよい。このようにすると、打玉31に研磨剤等の液体を付着させた後、研磨部材91に打玉31を接触させるため、打玉表面の汚れは、打玉表面に付着した液体とともに拭き取ることができ、よく研磨することができる。また、研磨部材91により打玉表面に付着した液体を拭き取ることができ、乾燥装置を用いることなく打玉31を乾燥させることができるので、打玉磨装置131を小さくすることができる。また、打玉露出部126から露出している打玉31に接触するようにスポンジを設置して、そのスポンジに液体を噴出するようにしてもよい。
【0114】
(3) 前述の実施の形態では、逆回転を防止する歯車113が巻取用のリール92側だけに設けられており、一度巻取られた汚れている研磨部材91がリール92より巻出されてしまうことを防止するものを示したが、巻出用のリール93側にも歯車113を設けるようにしてもよい。たとえば、巻取モータ116により研磨部材91が巻取られないときは、打玉31の揚送力により巻出用のリール93から研磨部材91が巻出されないように、リール93の回転を防止するようにしてもよい。
【0115】
(4) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一例のパチンコ遊技機およびこれに対応して設置されたカードユニットの正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】パチンコ遊技機の背面図である。
【図4】収容ユニットの構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【図6】研磨部材の長手方向に対する湿部および乾部の各々の幅と打玉の外周との関係を説明するための図である。
【図7】収容ユニットおよび打玉研磨装置主要部の図である。
【図8】収容ユニットおよび打玉研磨装置主要部の図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】搬送路および収容ユニットの一部断面図である。
【図11】パチンコ遊技機に設けられる制御回路の一部を示すブロック図である。
【図12】収容ユニットに収容されている各部品の距離を説明するための図である。
【図13】噴出装置が研磨部材に液体を付着させる液体付着制御の制御手順を示すフローチャートである。
【図14】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【図15】収容ユニットの内部構造を説明するための正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、31 打玉、69 収容ユニット、72 玉タンク、74 スプロケット、75 リフトモータ、76 搬送路、85 取込み部、86排出部、91 研磨部材、91a 湿部、91b 乾部、96 当接部材、106a ローラ、107 噴出装置、114 回転軸、115 回転軸、116巻取モータ、123 係止片、124 係合部、125 係止部材、130 打玉研磨装置主要部、131 打玉研磨装置、202 払出し制御用マイクロコンピュータ。
Claims (5)
- 遊技機での遊技に用いられる遊技媒体と帯状の研磨部材とが接触した状態で、遊技媒体を前記研磨部材の長手方向に移動させることにより、遊技媒体を研磨する遊技媒体研磨装置であって、
前記研磨部材が掛け渡されるとともに該研磨部材と遊技媒体とが接触する接触部と、
該接触部へ前記研磨部材を繰り出し、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位を変更する繰出手段と、
該繰出手段により繰り出される研磨部材の繰り出し量を計測する計測手段と、
該計測手段の計測に基づいて前記研磨部材の繰り出し量を制御する繰出制御手段と、
前記繰出手段により繰り出される研磨部材に間欠的に液体を付着する動作を繰返し実行して、前記接触部に掛け渡される研磨部材の長手方向に対して液体が付着された湿部と液体が付着されていない乾部とを交互に形成する研磨部材加工手段とを含み、
前記繰出制御手段は、前記接触部へ掛け渡される研磨部材の部位の変更する繰り出し量の制御を完了するときに、前記接触部へ繰り出された研磨部材の部位のうちの前記乾部を前記接触部における遊技媒体の移動方向の下手側終端位置手前に配置するように繰出手段を制御することを特徴とする、遊技媒体研磨装置。 - 前記研磨部材加工手段を制御する研磨部材加工制御手段をさらに含み、
該研磨部材加工制御手段は、前記計測手段の計測に基づいて前記研磨部材に液体を付着するタイミングを特定し、前記研磨部材加工手段に間欠的に液体を付着する動作を実行させることを特徴とする、請求項1に記載の遊技媒体研磨装置。 - 前記研磨部材加工手段により加工された前記研磨部材の長手方向に対する前記乾部の長さは、前記研磨部材の長手方向に対する前記湿部の長さよりも長いことを特徴とする、請求項1に記載の遊技媒体研磨装置。
- 前記遊技媒体研磨装置は、
前記研磨部材および前記研磨部材加工手段を収容する収容ユニットと、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部を含む研磨装置主要部とから成り、
該研磨装置主要部は、研磨すべき遊技媒体を取込む取込み部と、研磨後の遊技媒体を排出する排出部とを備え、遊技場において前記遊技機を設置する遊技機設置島に設けられ、
前記取込み部は、前記遊技機の外部へ排出された遊技媒体を回収する回収径路に接続され、前記排出部は、前記遊技機の外部から当該遊技機へ遊技媒体を供給する供給径路に接続されることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技媒体研磨装置。 - 前記遊技機は、遊技媒体を遊技に循環させて使用するための循環径路を備え、
前記遊技媒体研磨装置は、
前記研磨部材および前記研磨部材加工手段を収容する収容ユニットと、
該収容ユニットが着脱自在に取付けられる取付け部を含む研磨装置主要部とから成り、
該研磨装置主要部は、前記遊技機に設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技媒体研磨装置。
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