JP2004239023A - トンネル内におけるエアラインマスクシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】設備増大を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入可能とするとともに、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いを防止し作業性の向上を図る。
【解決手段】トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ライン1からエアラインマスク用給気ライン3を分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ライン3の中間に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気清浄化フィルター5,6を介在させ、かつ少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ライン3として、適宜の間隔で給気ホース9が着脱自在とされる接続ジョイント8,8…が設けられたエア配給管7を設け、エアマスク10を着用した各作業員が最も近接する接続ジョイント8から給気を受けられるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ライン1からエアラインマスク用給気ライン3を分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ライン3の中間に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気清浄化フィルター5,6を介在させ、かつ少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ライン3として、適宜の間隔で給気ホース9が着脱自在とされる接続ジョイント8,8…が設けられたエア配給管7を設け、エアマスク10を着用した各作業員が最も近接する接続ジョイント8から給気を受けられるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内作業員等に対して新鮮空気を供給するためのエアラインマスクシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トンネル内における吹付け等、高濃度の粉塵発生場所での作業の場合には、じん肺防止のために適切な安全対策が講じられている。最も一般的なものは防塵マスクによる粉塵吸気防止対策である。防塵マスクは、塵埃を含んだ空気をフィルターで濾過し吸気させるようにするもので、近年は軽量かつ高性能(集塵除去率99.8%)のものが市場に提供されている。この防塵マスクの着用を義務付けることにより、作業員をじん肺の危険性から回避できるようになる。
【0003】
一方、炭坑鉱山などの高濃度粉塵環境の場合や一般ゴミの焼却施設などダイオキシンが発生するおそれのある場所では、エアラインマスクによって作業員の塵埃防止対策を成す例が報告されている。このエアラインマスクは、コンプレッサー等で生成させた圧縮空気をホースによって着用者が装着しているエアマスクに直接送る形式のものを言う(例えば、下記特許文献1、2等)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−739号公報
【特許文献2】
実開平7−7656号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、防塵マスクの場合には、自呼吸タイプのため呼吸しづらく息苦しいなどの難点があった。また、作業員の中には仕事で汗をかくと、マスク内に汗が溜まったり、同じく保護具として装着している保護メガネが排気された自分の息で曇ってしまうような事が多々あった。従って、作業員の中には、防塵マスクの着用を嫌がったり、苦痛(ストレス)を訴える者がいるのが実情である。一方、エアラインマスクは、一定圧力で新鮮空気がマスク内に流入するため、呼吸が楽でストレスを感じることがないなど、防塵マスクと比べると、使用感はかなり優れている。
【0006】
しかしながら、このエアラインマスクをトンネル内作業に適用することを考えた場合、エアラインマスク専用の空気ライン(配管)がトンネル延長分必要となるとともに、トンネル深部まで新鮮空気を送る送風設備が別途必要になるなど設備コストの増大を招くことになる。また、坑外の新鮮空気を坑内に配管で送った場合、坑内と坑外との気温差によって結露が発生し、マスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまうなどの問題があった。更に、従来のエアラインマスクは1本のエアラインホースが1つのマスクに対応して連結されており、作業者が行き交うトンネル作業の場合には、エアラインホースが交差し絡み合ってしまうなどの問題があった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入可能とするとともに、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いを防止し作業性の向上を図ることにある。また、結露によってマスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまう事態を防止し使用感の向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインからエアラインマスク用給気ラインを分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ラインの中間に空気清浄化フィルターを介在させ、かつ少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ラインに沿って適宜の間隔で、一端がエアマスク側に接続された給気ホースの他端が着脱自在とされる接続ジョイントを設けるようにしたことを特徴とするトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0009】
上記請求項1記載の本発明においては、トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインからエアラインマスク用給気ラインを分岐させるようにしたため、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入可能とすることが可能となる。また、少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ラインに沿って適宜の間隔で、給気ホースが着脱自在とされる接続ジョイントを設けるようにしたため、各作業員は最も近接する接続ジョイントから給気を受けることが可能となり、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いを防止し作業性の向上を図ることが可能となる。
【0010】
請求項2に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインの中間に除湿装置又は空気冷却装置を設けてある請求項1記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。空気供給路の中間に除湿装置又は空気冷却装置を設け、供給空気から水分を除去したり、冷却することによりエアマスクでの曇りを防止することができ、使用感を向上させることができる。
【0011】
請求項3に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、芳香剤収容箱を介在させ、供給空気に芳香を与えるようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0012】
請求項4に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、マイナスイオン発生装置を介在させ、マイナスイオン化された空気を供給するようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0013】
請求項5に係る本発明として、前記空気清浄化フィルターとして、ゴミ、塵埃等を除去するためのフィルターとともに、粘着油を塗布しオイルミストの除去が可能なガラス繊維フィルターを配設してある請求項1〜4いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインの場合には、空気中に塵埃やオイルミストが混入しているため、適切なフィルターを設けることにより各作業員に無害かつ新鮮な空気を供給できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係るエアラインマスクシステムの概要図である。
【0015】
本エアラインシステムにおいては、エアライン専用の給気管を新たに設置するのではなく、トンネル施工のためにトンネルの長手方向に沿って予め配設されている給気管1を利用するようにする。前記給気管1は、坑外にコンプレッサー2等の送気設備を有し、圧縮空気を坑内に送給するための配管設備であり、例えばトンネル覆工のためのコンクリート又はモルタル吹付け設備、はつり機械、或いは塵埃の拡散防止のためのエアカーテン設備等に圧縮空気を供給するためのもので、通常のトンネル施工には欠かせないものである。
【0016】
本エアラインシステムでは、前記給気管1からエアラインマスク用給気ライン3を分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ライン3の中間に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6を介在させ、供給される空気から水分を除去したり、空気を冷却することにより、作業員等が着用するマスク内で曇りが生じるのを防止する措置を講じるとともに、圧縮空気中に混入されている埃や塵、オイルミスト等の不純物を除去し清浄化した後、各作業員等が着用するエアマスクに新鮮かつ無害化された空気を供給するようになっている。
【0017】
前記空気清浄化フィルター5は、主にゴミ、塵埃等を除去するためのフィルターであり、空気フィルター6は粘着油を塗布しオイルミストの除去が可能なガラス繊維空気フィルターである。前者の空気フィルター5としては例えば濾過筒やエアフィルターなどを使用することができ、後者の空気フィルター6は商品名「コスモフィルター」として入手することが可能である。なお、前記エアラインマスク用給気ライン3としては、鋼管のみならず、ホース等の可撓性材料を使用することができる。
【0018】
一方、少なくともエアマスク着用作業区間Lにおいては、部材長手方向に適宜の間隔で、例えば3〜5m間隔で給気ホース用の接続ジョイント8,8…が設けられたエア配給管7(エアラインマスク用給気ライン3の一部)が配設されている。前記接続ジョイント8は、一端がエアマスク側に接続された給気ホース9の他端が着脱自在とされる継手部材であり、差し込むだけで接続が可能なワンタッチジョイントが好適に用いられる。なお、前記エアライン給気ライン3または給気ホース9の中間には、芳香剤を収容した箱体13を介在させ供給空気に芳香を与えるようにしたり、マイナスイオン発生装置(図示せず)を介在させマイナスイオン化された空気を供給するようにし、リラックス効果を持たせるようにしてもよい。
【0019】
各作業員が着用するエアマスク10は、腰部に装着される腰ベルト11に空気流量調整装置12が配置され、前記給気ホース9の一端が前記空気流量調整装置12に接続され、ここでエアマスク10に供給される空気量が任意に調整可能となっている。
【0020】
次に、前記エアラインマスクシステムをトンネル覆工体の吹付け作業に適用した例について図2に基づいて詳述することとする。
【0021】
吹付け作業が行われるトンネル坑内には、吹付け機16が設置されるとともに、吹付け材料を圧送するために搬送用圧縮空気が給気ライン1によって前記吹付け機16に近接配置されたエアヘッダー15まで供給され、このエアヘッダー15から送られた圧縮空気によって前記吹付け機16で調製された吹付材が圧送用ホース17を通して吹付け場所まで送給されるようになっている。吹付け部位には吹付けロボット18が位置し、ブームに支持された吹付けノズル19によって前記吹付材がトンネル壁面に吹付けられるようになっている。なお、符号20は吹付材を搬送するためのアジテーターカーである。
【0022】
上記吹付け作業区間にエアラインシステムを導入するには、前記エアヘッダー15からエアラインマスク用給気ライン3を取出し、給気ライン3中に除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6を介在させ、供給される空気から水分を除去したり、空気を冷却するとともに、空気の清浄化を図った後、吹付け作業区間に配置されたエア配給管7に新鮮な空気を供給するようにする。そして、エアマスク10を着用した各作業員が最も近接する接続ジョイント8に給気ホース9を接続し、新鮮空気の供給を受けるようにする。
【0023】
(他の形態例)
(1)例えば、トンネル内に敷設された軌道に沿って数両編成の作業台車上に吹付け設備一式を設備し、軌道上を移動しながら吹付け作業を行うような場合には、作業台車上に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6と共にエア配給管を常設することにより、エアラインマスクシステムの盛替えを不要としながら吹付け作業が行えるようになる。
【0024】
(2)本エアラインマスクシステムはトンネル内のじん肺防止設備として好適に使用されるが、他に狭隘空間での塗装作業や有毒ガス発生の可能性のある作業場所などに対しても同様に適用が可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入することが可能になるとともに、接続ジョイントが適宜の間隔で設けられたエア配給管を設け、エアマスクを着用した各作業員が任意の位置から給気を受けられるようにしたため、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いが無くなり作業性が向上するようになる。
【0026】
更に、エアラインマスク用給気ラインの中間に除湿装置又は空気冷却装置を設けるようにしたため、結露によってマスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまう事態を回避でき、良好な使用感を維持できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアラインマスクシステムの概要図である。
【図2】本エアラインマスクシステムをトンネル吹付け作業に適用した場合の平面図である。
【符号の説明】
1…給気管、2…コンプレッサー、3…エアラインマスク用給気ライン、4…除湿装置又は空気冷却装置、5・6…空気フィルター、7…エア配給管、8…接続ジョイント、9…給気ホース、10…エアマスク、12…空気流量調整装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内作業員等に対して新鮮空気を供給するためのエアラインマスクシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トンネル内における吹付け等、高濃度の粉塵発生場所での作業の場合には、じん肺防止のために適切な安全対策が講じられている。最も一般的なものは防塵マスクによる粉塵吸気防止対策である。防塵マスクは、塵埃を含んだ空気をフィルターで濾過し吸気させるようにするもので、近年は軽量かつ高性能(集塵除去率99.8%)のものが市場に提供されている。この防塵マスクの着用を義務付けることにより、作業員をじん肺の危険性から回避できるようになる。
【0003】
一方、炭坑鉱山などの高濃度粉塵環境の場合や一般ゴミの焼却施設などダイオキシンが発生するおそれのある場所では、エアラインマスクによって作業員の塵埃防止対策を成す例が報告されている。このエアラインマスクは、コンプレッサー等で生成させた圧縮空気をホースによって着用者が装着しているエアマスクに直接送る形式のものを言う(例えば、下記特許文献1、2等)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−739号公報
【特許文献2】
実開平7−7656号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、防塵マスクの場合には、自呼吸タイプのため呼吸しづらく息苦しいなどの難点があった。また、作業員の中には仕事で汗をかくと、マスク内に汗が溜まったり、同じく保護具として装着している保護メガネが排気された自分の息で曇ってしまうような事が多々あった。従って、作業員の中には、防塵マスクの着用を嫌がったり、苦痛(ストレス)を訴える者がいるのが実情である。一方、エアラインマスクは、一定圧力で新鮮空気がマスク内に流入するため、呼吸が楽でストレスを感じることがないなど、防塵マスクと比べると、使用感はかなり優れている。
【0006】
しかしながら、このエアラインマスクをトンネル内作業に適用することを考えた場合、エアラインマスク専用の空気ライン(配管)がトンネル延長分必要となるとともに、トンネル深部まで新鮮空気を送る送風設備が別途必要になるなど設備コストの増大を招くことになる。また、坑外の新鮮空気を坑内に配管で送った場合、坑内と坑外との気温差によって結露が発生し、マスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまうなどの問題があった。更に、従来のエアラインマスクは1本のエアラインホースが1つのマスクに対応して連結されており、作業者が行き交うトンネル作業の場合には、エアラインホースが交差し絡み合ってしまうなどの問題があった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入可能とするとともに、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いを防止し作業性の向上を図ることにある。また、結露によってマスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまう事態を防止し使用感の向上を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインからエアラインマスク用給気ラインを分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ラインの中間に空気清浄化フィルターを介在させ、かつ少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ラインに沿って適宜の間隔で、一端がエアマスク側に接続された給気ホースの他端が着脱自在とされる接続ジョイントを設けるようにしたことを特徴とするトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0009】
上記請求項1記載の本発明においては、トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインからエアラインマスク用給気ラインを分岐させるようにしたため、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入可能とすることが可能となる。また、少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ラインに沿って適宜の間隔で、給気ホースが着脱自在とされる接続ジョイントを設けるようにしたため、各作業員は最も近接する接続ジョイントから給気を受けることが可能となり、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いを防止し作業性の向上を図ることが可能となる。
【0010】
請求項2に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインの中間に除湿装置又は空気冷却装置を設けてある請求項1記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。空気供給路の中間に除湿装置又は空気冷却装置を設け、供給空気から水分を除去したり、冷却することによりエアマスクでの曇りを防止することができ、使用感を向上させることができる。
【0011】
請求項3に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、芳香剤収容箱を介在させ、供給空気に芳香を与えるようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0012】
請求項4に係る本発明として、前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、マイナスイオン発生装置を介在させ、マイナスイオン化された空気を供給するようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。
【0013】
請求項5に係る本発明として、前記空気清浄化フィルターとして、ゴミ、塵埃等を除去するためのフィルターとともに、粘着油を塗布しオイルミストの除去が可能なガラス繊維フィルターを配設してある請求項1〜4いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステムが提供される。トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインの場合には、空気中に塵埃やオイルミストが混入しているため、適切なフィルターを設けることにより各作業員に無害かつ新鮮な空気を供給できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係るエアラインマスクシステムの概要図である。
【0015】
本エアラインシステムにおいては、エアライン専用の給気管を新たに設置するのではなく、トンネル施工のためにトンネルの長手方向に沿って予め配設されている給気管1を利用するようにする。前記給気管1は、坑外にコンプレッサー2等の送気設備を有し、圧縮空気を坑内に送給するための配管設備であり、例えばトンネル覆工のためのコンクリート又はモルタル吹付け設備、はつり機械、或いは塵埃の拡散防止のためのエアカーテン設備等に圧縮空気を供給するためのもので、通常のトンネル施工には欠かせないものである。
【0016】
本エアラインシステムでは、前記給気管1からエアラインマスク用給気ライン3を分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ライン3の中間に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6を介在させ、供給される空気から水分を除去したり、空気を冷却することにより、作業員等が着用するマスク内で曇りが生じるのを防止する措置を講じるとともに、圧縮空気中に混入されている埃や塵、オイルミスト等の不純物を除去し清浄化した後、各作業員等が着用するエアマスクに新鮮かつ無害化された空気を供給するようになっている。
【0017】
前記空気清浄化フィルター5は、主にゴミ、塵埃等を除去するためのフィルターであり、空気フィルター6は粘着油を塗布しオイルミストの除去が可能なガラス繊維空気フィルターである。前者の空気フィルター5としては例えば濾過筒やエアフィルターなどを使用することができ、後者の空気フィルター6は商品名「コスモフィルター」として入手することが可能である。なお、前記エアラインマスク用給気ライン3としては、鋼管のみならず、ホース等の可撓性材料を使用することができる。
【0018】
一方、少なくともエアマスク着用作業区間Lにおいては、部材長手方向に適宜の間隔で、例えば3〜5m間隔で給気ホース用の接続ジョイント8,8…が設けられたエア配給管7(エアラインマスク用給気ライン3の一部)が配設されている。前記接続ジョイント8は、一端がエアマスク側に接続された給気ホース9の他端が着脱自在とされる継手部材であり、差し込むだけで接続が可能なワンタッチジョイントが好適に用いられる。なお、前記エアライン給気ライン3または給気ホース9の中間には、芳香剤を収容した箱体13を介在させ供給空気に芳香を与えるようにしたり、マイナスイオン発生装置(図示せず)を介在させマイナスイオン化された空気を供給するようにし、リラックス効果を持たせるようにしてもよい。
【0019】
各作業員が着用するエアマスク10は、腰部に装着される腰ベルト11に空気流量調整装置12が配置され、前記給気ホース9の一端が前記空気流量調整装置12に接続され、ここでエアマスク10に供給される空気量が任意に調整可能となっている。
【0020】
次に、前記エアラインマスクシステムをトンネル覆工体の吹付け作業に適用した例について図2に基づいて詳述することとする。
【0021】
吹付け作業が行われるトンネル坑内には、吹付け機16が設置されるとともに、吹付け材料を圧送するために搬送用圧縮空気が給気ライン1によって前記吹付け機16に近接配置されたエアヘッダー15まで供給され、このエアヘッダー15から送られた圧縮空気によって前記吹付け機16で調製された吹付材が圧送用ホース17を通して吹付け場所まで送給されるようになっている。吹付け部位には吹付けロボット18が位置し、ブームに支持された吹付けノズル19によって前記吹付材がトンネル壁面に吹付けられるようになっている。なお、符号20は吹付材を搬送するためのアジテーターカーである。
【0022】
上記吹付け作業区間にエアラインシステムを導入するには、前記エアヘッダー15からエアラインマスク用給気ライン3を取出し、給気ライン3中に除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6を介在させ、供給される空気から水分を除去したり、空気を冷却するとともに、空気の清浄化を図った後、吹付け作業区間に配置されたエア配給管7に新鮮な空気を供給するようにする。そして、エアマスク10を着用した各作業員が最も近接する接続ジョイント8に給気ホース9を接続し、新鮮空気の供給を受けるようにする。
【0023】
(他の形態例)
(1)例えば、トンネル内に敷設された軌道に沿って数両編成の作業台車上に吹付け設備一式を設備し、軌道上を移動しながら吹付け作業を行うような場合には、作業台車上に、除湿装置又は空気冷却装置4や空気フィルター5,6と共にエア配給管を常設することにより、エアラインマスクシステムの盛替えを不要としながら吹付け作業が行えるようになる。
【0024】
(2)本エアラインマスクシステムはトンネル内のじん肺防止設備として好適に使用されるが、他に狭隘空間での塗装作業や有毒ガス発生の可能性のある作業場所などに対しても同様に適用が可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、大幅な設備負担を招くことなくトンネル内にエアラインシステムを導入することが可能になるとともに、接続ジョイントが適宜の間隔で設けられたエア配給管を設け、エアマスクを着用した各作業員が任意の位置から給気を受けられるようにしたため、エアマスクに接続される給気ホースの交差や絡み合いが無くなり作業性が向上するようになる。
【0026】
更に、エアラインマスク用給気ラインの中間に除湿装置又は空気冷却装置を設けるようにしたため、結露によってマスク内や保護眼鏡などが曇って(結露)しまう事態を回避でき、良好な使用感を維持できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアラインマスクシステムの概要図である。
【図2】本エアラインマスクシステムをトンネル吹付け作業に適用した場合の平面図である。
【符号の説明】
1…給気管、2…コンプレッサー、3…エアラインマスク用給気ライン、4…除湿装置又は空気冷却装置、5・6…空気フィルター、7…エア配給管、8…接続ジョイント、9…給気ホース、10…エアマスク、12…空気流量調整装置
Claims (5)
- トンネル施工のためにトンネル長手方向に沿って配設されている給気ラインからエアラインマスク用給気ラインを分岐させるとともに、このエアラインマスク用給気ラインの中間に空気清浄化フィルターを介在させ、かつ少なくともエアマスク着用作業区間において、前記エアラインマスク用給気ラインに沿って適宜の間隔で、一端がエアマスク側に接続された給気ホースの他端が着脱自在とされる接続ジョイントを設けるようにしたことを特徴とするトンネル内におけるエアラインマスクシステム。
- 前記エアラインマスク用給気ラインの中間に除湿装置又は空気冷却装置を設けてある請求項1記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステム。
- 前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、芳香剤収容箱を介在させ、供給空気に芳香を与えるようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステム。
- 前記エアラインマスク用給気ラインまたは給気ホースの中間に、マイナスイオン発生装置を介在させ、マイナスイオン化された空気を供給するようにしてある請求項1,2いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステム。
- 前記空気清浄化フィルターとして、ゴミ、塵埃等を除去するためのフィルターとともに、粘着油を塗布しオイルミストの除去が可能なガラス繊維フィルターを配設してある請求項1〜4いずれかに記載のトンネル内におけるエアラインマスクシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003032349A JP2004239023A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | トンネル内におけるエアラインマスクシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003032349A JP2004239023A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | トンネル内におけるエアラインマスクシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004239023A true JP2004239023A (ja) | 2004-08-26 |
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ID=32958620
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003032349A Withdrawn JP2004239023A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | トンネル内におけるエアラインマスクシステム |
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Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN102031990A (zh) * | 2010-11-25 | 2011-04-27 | 天津市天矿电器设备有限公司 | 一种救生舱用气体稀释净化装置 |
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