JP2004236077A - 自動チャプタ作成機能付き記録再生装置 - Google Patents
自動チャプタ作成機能付き記録再生装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】記録再生装置におけるチャプタの自動付与とともに編集上の操作性を向上させる。
【解決手段】入力されるデジタル音声信号の変調方式を音声変調方式判定部100で判定し、前回の音声変調方式と今回の音声変調方式が異なる場合に、録画が再開されたときの録画情報の切れ目を、チャプタ管理情報の境界としてレジスタ101に登録する。これにより、適当な間隔を持ってチャプタが自動付与されることから編集上の操作性向上を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】入力されるデジタル音声信号の変調方式を音声変調方式判定部100で判定し、前回の音声変調方式と今回の音声変調方式が異なる場合に、録画が再開されたときの録画情報の切れ目を、チャプタ管理情報の境界としてレジスタ101に登録する。これにより、適当な間隔を持ってチャプタが自動付与されることから編集上の操作性向上を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、順次記録の場合の特定場所への素早い移動あるいは頭出しを可能とする自動チャプタ作成機能付き記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置は、録画中に一時停止させ、その後に録画が再スタートされた位置をチャプタの境界とするようにして、自動的にチャプタを作成している。(例えば、特許文献1)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−152636公報(第7〜8頁、図7〜図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1の技術は、操作者の停止、録画が再スタートによってチャプタを作成するため、停止操作をしないとチャプタの境界の作成がされず、この間にコマーシャル等の記録したくない情報が記録されてしまう、という問題があった。
【0005】
この発明の目的は、音声の変調方式の切り換えを利用して自動的にチャプタを付与する自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、この発明の自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置は、プログラムを含むビデオ情報が記録されるビデオ情報記録領域と、前記ビデオ情報を記録・再生するための管理情報が記録されるビデオ管理情報記録領域と、前記プログラムの各チャプタを管理するためのチャプタ管理情報の記録領域とを少なくとも有した記録再生用媒体と、この記録再生用媒体に、情報を記録再生するための記録処理・再生処理手段と、この記録・再生処理手段からの再生信号をディスプレイに供給するための表示信号導出手段と、前記記録処理・再生処理手段及び表示信号導出手段を制御するシステム制御手段と、入力される音声変調方式を判定し、前回の音声変調方式と異なる方式の場合に、録画が再開されたとの録画情報の切れ目をチャプタの境界として、前記チャプタ管理情報に登録する手段とを具備したことを特徴とする。
【0007】
この手段により、入力される音声信号の変調方式を音声変調方式判定部で判定し、前回の音声変調方式と異なる場合に、録画が再開されたときの録画情報の切れ目を、チャプタ管理情報の境界としてレジスタに登録することにより、チャプタの自動付与とともに編集上の操作性向上を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この実施の形態で説明する記録再生装置を示している。この実施の形態は、記録媒体として、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)およびハードディスクの両方を取り扱うことができる記録再生装置として示しているが、いずれか一方のみの記録媒体を取り扱う装置に対しても、この発明は適用可能である。
【0009】
図1の各ブロックを大きく分けると、左側には記録部の主なブロックを示し、右側には再生部の主なブロックを示している。
図1に示す記録再生装置における再生処理は、プログラムの再生順序を示すプログラムチェーン情報(PGCI)に従って行われ、このPGCIでは、複数のプログラム(PG)を指定することができ、このPGCIにはセルインフォメーション(CI)が定義されている。そしてCIによりセルエントリィポイント(C_EPI)が指定され、再生すべき対象となるVOBが特定されることになる。また、記録順に再生するための特別なPGCをオリジナルPGCと称し、このオリジナルPGCの情報は、ORG_PGCIとして記録されている。さらに、このときのビデオデータの属性情報(解像度情報、アスペクト情報、音声属性情報など)は、VMGI内のストリームインフォメーション(STI)に記録される。また、パックは、データ転送処理を行う最小単位である。さらに、論理上の処理を行う最小単位はセルで、論理上の処理はこの単位で行われる。従って、録画が行われるときは、上記のフォーマットに合致する形式に記録信号が変換される。
【0010】
記録再生装置は、ハードディスク装置2001と、ビデオファイルを構築できる情報記憶媒体である光ディスク1001を回転駆動し、この光ディスク1001に対して情報の読み書きを実行するディスクドライブ35と、録画側を構成するエンコーダ部50と、再生側を構成するデコーダ部60と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータブロック30とを、主たる構成要素としている。
【0011】
エンコーダ部50は、ADC(アナログデジタルコンバータ)52と、V(ビデオ)エンコーダと、A(オーディオ)エンコーダと、SP(副映像)エンコーダを含むエンコーダ群53と、各エンコーダの出力を所定のフォーマットにするフォーマッタ56と、バッファメモリ57とを備えている。
【0012】
ADC52には、AV入力部42からの外部アナログビデオ信号+外部アナログオーディオ信号、あるいはTV(テレビジョン)チューナ44からのアナログビデオ信号+アナログ音声信号が入力される。
【0013】
ADC52は、入力されたアナログビデオ信号を、例えばサンプリング周波数13.5MHz、量子化ビット数8ビットでデジタル化する。すなわち、輝度成分Y、色差成分Cr(またはY−R)および色差成分Cb(またはY−B)が、それぞれ8ビットで量子化されることになる。
【0014】
同様に、ADC52は、入力されたアナログオーディオ信号を、例えばサンプリング周波数48kHz、量子化ビット数16ビットでデジタル化する。
なお、ADC52にデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が入力されるときは、ADC52は、デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号をスルーパスさせる。そして、これらのデジタルビデオ信号およびデジタルオーディオ信号に対しても、内容は改変することなく、ジッタ低減処理やサンプリングレート変更処理等は行ってもよい。
【0015】
ADC52から出力されたデジタルビデオ信号は、Vエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。また、ADC52から出力されたデジタルオーディオ信号は、Aエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。
【0016】
Vエンコーダは、入力されたデジタルビデオ信号を、MPEG2またはMPEG1規格に基づいて、可変ビットレートで圧縮されたデジタル信号に変換する機能を持つ。また、Aエンコーダは、入力されたデジタルオーディオ信号を、MPEGまたはAC−3規格に基づいて、固定ビットレートで圧縮されたデジタル信号またはリニアPCMのデジタル信号に変換する機能を持つ。
【0017】
副映像情報がAV入力部42から入力される、例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号の場合、あるいはこのようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送され、それがTVチューナ44で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号(副映像パック)が、SPエンコーダに入力される。SPエンコーダに入力された副映像信号は、所定の信号形態にアレンジされて、フォーマッタ56に送られる。
【0018】
フォーマッタ56は、バッファメモリ57をワークエリアとして使用しながら、入力されたビデオ信号、オーディオ信号、副映像信号等に対して所定の信号処理を行うことにより、所定のDVDフォーマット(ファイル構造)に合致した記録データをデータプロセッサ36に出力する。
【0019】
ここで、この記録再生装置は、エンコーダ部50でエンコードされた情報および作成された管理情報を、データプロセッサ36を介してハードディスク装置2001に供給し、ハードディスクに記録することができる。またハードディスクに記録された情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して光ディスク1001に記録することもできる。さらにまた、エンコーダ部50でエンコードされた情報および作成された管理情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して、光ディスク1001に記録することもできる。
【0020】
また、この記録再生装置は、ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと同じである場合、ハードディスクの情報を光ディスク1001にエンコード処理すること無く記録することができる。
【0021】
ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと異なる場合は、ハードディスクから読み出した情報をエンコーダ部50でエンコードする。そしてエンコードされた情報を光ディスク1001に記録することができる。
【0022】
ここで、上記光ディスク1001への記録データを作成するための標準的なエンコード処理内容を簡単に説明しておく。すなわち、エンコーダ部50において、エンコード処理が開始されると、ビデオ(主映像)データおよびオーディオデータをエンコード処理するにあたって必要なパラメータが設定される。
【0023】
次に、設定されたパラメータを利用して主映像データがプリエンコード処理されることにより、設定された平均転送レート(記録レート)に最適な符号量の分配が計算される。プリエンコード処理で得られた符号量分配に基づき、主映像データのエンコード処理が実行される。このとき、オーディオデータのエンコード処理も同時に実行される。同様に、副映像データをエンコード処理するに必要なパラメータが設定され、エンコード処理された副映像データが作成される。
【0024】
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータおよび副映像データが組み合わされて、ビデオオブジェクトセットVOBSの構造に変換される。
すなわち、主映像データ(ビデオデータ)の最小単位としてセルが設定され、セル情報が作成される。次に、プログラムチェーンPGCを構成するセルの構成や、主映像、副映像およびオーディオの属性等が設定され(これらの属性情報の一部は、各データをエンコードするときに得られた情報が利用される)、ここに、種々の情報を含めたVMGファイルが作成される。
【0025】
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータおよび副映像データは、一定サイズ(2048バイト)のパックに細分化される。なお、パック内には、適宜、再生時刻を示すPTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)やデコード時刻を示すDTS(デコーディングタイムスタンプ)等のタイムスタンプが記述される。副映像のPTSについては、同じ再生時間帯の主映像データあるいはオーディオデータのPTSより任意に遅延させた時間を記述することができる。
【0026】
そして、各データのタイムコード順に再生可能なように、ビデオオブジェクトユニットVOBU単位でその先頭に、ナビゲーションパックに相当するRDIパックを配置しながら各セルが配置される。これにより、複数のセルで構成されるビデオオブジェクトVOBが構成される。このビデオオブジェクトVOBを1つ以上集めてなるビデオオブジェクトセットVOBSが、ムービービデオファイルにプログラムとして記録される。
【0027】
なお、DVDビデオプレーヤからDVD再生信号をデジタルコピーする場合には、上記セル、プログラムチェーン、管理テーブル、タイムスタンプ等の内容は始めから決まっているので、これらを改めて作成する必要はない。
【0028】
光ディスク1001に対して、情報の読み書き(録画および/または再生)を実行する部分としては、光学系、駆動系を有するディスクドライブ35と、データプロセッサ36と、一時記憶部37と、STC(System Time Clock)38とを備えている。
【0029】
一時記憶部37は、データプロセッサ36、ディスクドライブ35介して光ディスク1001に書き込まれる、エンコーダ部50から出力されるデータのうちの一定量分をバッファリングして、ディスクドライブ35、データプロセッサ36を介して光ディスク1001から再生された、デコーダ部60に入力されるデータのうちの一定量分をバッファリングするのに利用される。ディスクドライブ35は、光ディスクに対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
【0030】
例えば、一時記憶部37が4MB(Mega Bytes)の半導体メモリ(DRAM)で構成されるときは、平均4Mbps(bit per second)の記録レートでおよそ8秒分の記録または再生データのバッファリングが可能である。また、一時記憶部37が16MBのEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートでおよそ30秒の記録または再生データのバッファリングが可能である。
【0031】
さらに、一時記憶部37が100MBの超小型HDD(ハード・ディスク・ドライブ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートで3分以上の記録または再生データのバッファリングが可能となる。
【0032】
一時記憶部37は、録画途中で光ディスク1001を使い切ってしまった場合において、光ディスク1001が新しいディスクに交換されるまでの短時間の録画情報を一時記憶しておくことにも利用できる。
【0033】
しかし、この記録再生装置では、大きな容量を持つハードディスク装置2001が設けられているので、この装置を活用することができる。
また、一時記憶部37は、ディスクドライブ35として高速ドライブ(2倍速以上)を採用した場合において、一定時間内に通常ドライブより余分に読み出されたデータを一時記憶しておくことにも利用できる。再生時の読み取りデータを一時記憶部37にバッファリングしておけば、振動ショック等で図示しない光ヘッドが読み取りエラーを起こしたときでも、一時記憶部37にバッファリングされた再生データを切り替え使用することによって、再生映像が途切れないようにすることができる。
【0034】
データプロセッサ36は、マイクロコンピュータブロック30の制御に従って、エンコーダ部50から出力されたDVD記録データをディスクドライブ35に供給したり、光ディスク1001から再生したDVD再生信号をディスクドライブ35から取り込んだり、光ディスク1001に記録された管理情報を書き替えたり、光ディスク1001に記録されたファイルあるいはビデオオブジェクトの削除をしたりする。
【0035】
マイクロコンピュータブロック30は、MPU(マイクロプロセシングユニット)またはCPU(セントラルプロセシングユニット)と、制御プログラム等が書き込まれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのRAMとを含んでいる。
【0036】
マイクロコンピュータブロック30のMPUは、キー入力部47からの操作情報を受け、ROMに格納された制御プログラムに基づいて、RAMをワークエリアとして用いて、欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF記録、AVアドレス設定等を実行する。
【0037】
また、マイクロコンピュータブロック30は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、コピー情報検知・設定部、ディレクトリ検知部、VMG管理情報作成部を備える。
【0038】
MPUの実行結果のうち、ディスクドライブ35のユーザに通知すべき内容は、DVDビデオレコーダの表示部48に表示されるか、または図示しないモニタディスプレイにOSD(オンスクリーンディスプレイ)表示される。
【0039】
なお、マイクロコンピュータブロック30が、ディスクドライブ35、データプロセッサ36、エンコーダ部50および/またはデコーダ部60等を制御するタイミングは、STC38からの時間データに基づいて、実行することができる。録画や再生の動作は、通常はSTC38からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理は、STC38とは独立したタイミングで実行されてもよい。
【0040】
デコーダ部60は、パック構造を持つ映像情報から各パックを分離して取り出すセパレータ62と、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリ63と、セパレータ62で分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をデコードするVデコーダと、セパレータ62で分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSPデコーダと、セパレータ62で分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードするAデコーダによるデコーダ群64と、Vデコーダから得られる主映像データにSPデコーダから得られる副映像データを適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサ66を備えている。
【0041】
ビデオプロセッサ66の出力は、ビデオミクサー71に入力される。ビデオミクサー71では、テキストデータの合成が行われる。またビデオミクサー71には、また、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接取り込むラインも接続されている。ビデオミクサー71には、バッファとして用いるフレームメモリ72が接続されている。ビデオミクサー71の出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)73を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、DAC74を介して外部へ出力される。
【0042】
Aデコーダの出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)75を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、セレクタ76を介してDAV77でアナログ変換され外部に出力される。セレクタ76は、マイクロコンピュータブロック30からのセレクト信号により、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接モニタするとき、ADC52からの出力を選択することも可能である。アナログオーディオ信号は、図示しない2チャンネル〜6チャンネルのマルチチャンネルステレオ装置の外部コンポーネントに供給される。
【0043】
100は、音声変調方式判定部であり、この音声変調方式判定部100は、ADC52から出力あるいはADC52をスルーしたデジタル音声信号を入力して、ここでどの音声変調方式であるかを判定する。音声変調方式判定部100は、レジスタ101を備えており、このレジスタ101に前回の音声変調方式がどの方式であったかを記憶しておく。
【0044】
上記装置において、ビデオ信号の流れを簡単に説明すると、以下のようになる。まず、入力されたAV信号はADC52でデジタル変換される。ビデオ信号はVエンコーダへ、オーディオ信号はAエンコーダへ、文字放送などの文字データはSPエンコーダへ入力される。ビデオ信号はMPEG圧縮され、オーディオ信号はAC3圧縮またはMPEGオーディオ圧縮がなされ、文字データはランレングス圧縮される。
【0045】
各エンコーダからの圧縮データは、パック化された場合に2048バイトになるようにパケット化されて、フォーマッタ56へ入力される。フォーマッタ56では、各パケットがパック化され、さらに、多重化され、データプロセッサ36へ送られる。
【0046】
ここで、フォーマッタ56は、アスペクト情報検出部43からの情報を元に、RDIパックを作成し、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の先頭に配置する。データプロセッサ36は、16パック毎にECCブロッを形成し、エラー訂正データを付け、その出力をディスクドライブ35を介して光ディスク1001へ記録する。ここで、ディスクドライブ35がシーク中やトラックジャンプなどの場合のため、ビジィー状態の場合には、一時記憶部37(例えばHDDバッファ部)へ入れられ、DVD−RAMドライブ部(ディスクドライブ35)の準備ができるまで待つこととなる。
【0047】
さらに、フォーマッタ56では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的にマイクロコンピュータブロック30のMPUへ送る(GOP先頭割り込み時などの情報)。
【0048】
切り分け情報としては、VOBUのパック数、VOBU先頭からのIピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間などである。
同時に、アスペクト情報を録画開始時にMPUへ送り、MPUはVOBストリーム情報(STI)を作成する。ここで、STIは、解像度データ、アスペクトデータなどを保存し、再生時、各デコーダ部はこの情報を元に初期設定を行われる。
【0049】
また、録再DVDでは、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。
ここで、DVDを利用したリアルタイム録再機において、注意すべき点は、データをアクセスする場合において、そのアクセス(シーク)している間に、とぎれないで再生を続けるために、最低限連続するセクタが必要になってくる。この単位をCDA(コンティギュアス・データ・エリア)という。つまりシームレス再生を実現するために予め取り決められているデータサイズである。
【0050】
このCDAは、ECCブロック単位となっている方が有利である。そのため、CDAサイズは16セクタの倍数にし、ファイルシステムでは、このCDA単位で記録を行っている。ただし、この場合、ディスク内にうまくCDAの大きさの空き領域がない場合などは、別のファイルが使用している短いセクタが、CDA内に入り込むことも許している。これにより、CDA単位で記録することができる。
【0051】
図2には、ビデオマネージャー(VMG)の階層構造を示し、その中でデータ再生順序を管理する系統について詳しく示している。
ビデオファイルに記録されたデータ再生順序は、図2に示すような、プログラムチェーン(PGC)で定義されている。このプログラムチェーン(PGC)には、セル(Cell)が定義され、さらにセル(Cell)には、再生すべき対象となるVOBが定義されている。このPGCの具体的情報を記録してある部分がVMGファイルの中のプログラムチェーン情報(PGCI)部分である。PGCIには、2種類が存在し、1つはオリジナルPGCI(ORG_PGCI)、もう1つはユーザディファインドPGCテーブル(UD_PGCIT)である。
【0052】
図3には、上記プログラムチェーン情報(PGCI)内のプログラムチェーン情報テーブル(PGIT)の内容をさらに詳しく示している。プログラムチェーン情報としては、このプログラムチェーンに対応するプログラムが消去可能か否かを示すプログラムタイプ(PG_TY)、このプログラム内のセル数、このプログラムで記述されるプライマリーテキスト情報(PRM_TXTI)、テキスト情報へのポインタ番号(IT_TXT_SRPN)、代表画像情報(REP_PICTI=セル番号およびそのセル内でのポインタ)が記述される。
【0053】
図4には、またビデオマネージャー(VMG)内のムービーAVファイル情報テーブル(M_AVFIT)を階層的に示している。このテーブルの情報は、記録されているVOB(プログラム)の数、各VOBに対応するオーディオや副映像のストリームの番号、各VOBの属性(テレビジョン方式、アスペクト比等)がストリーム情報(M_VOB_STI)として記録されている。さらにM_AVFIとしては、一般情報として、VOBが再生可能なものか、仮消去されたものかを示す情報、VOBを記録した日時情報(レコーディングタイム)が記述されている。さらに個々の情報として、各VOBのサーチポインタ、複数のVOBを連続再生する情報(SMLI)としてのシステムクロック情報が記述されている。さらにまた、VOB内のVOBUのタイムマップ情報(TMAPI)が記述されている。タイムマップ情報は、特殊再生等を行うときに利用可能である。
【0054】
次に、図5のフローチャートを参照しながら音声変調方式の判定処理について説明する。ADC52あるいはADC52をスルーして得られるデジタル音声信号が音声変調方式判定部100に入力されると、音声変調方式判定部100はステップS1において、モノラル信号が入力された場合、図6に示すように[0,0]を判定結果として出力する(S1)。同様に、ステレオ信号の場合は[1,0]を、5.1チャンネルの場合は[1,1]を、音声なしの場合は[0,0]の出力データを、判定結果としてそれぞれ出力する。
【0055】
DVD規格での音声信号は、音声圧縮符号のビットストリームとなっている。音声データにはサンプリング周波数、量子化ビット数、チャンネル数がある。チャンネル数としては、5.1チャンネルであり、フロント3チャンネルとリア2チャンネルの計5チャンネルおよび.1チャンネル分のLFE(Low Frequency Effects)からなっている。
【0056】
ステップS1で入力された音声変調方式がモノラルで、前回の方式がステレオであった場合は[1]のフラグが出力され、逆に前回の方式と同じであった場合は[0]のフラグが出力される(S2)。
【0057】
ステップS2において、前回と同じ音声変調方式の場合は、フラグ[0]をデータプロセッサ36に出力し、チャプタの作成は行わず(S3)、レジスタ101に前回と同じ方式のデータを記憶する(S4)。
【0058】
前回と同じ方式と異なる音声変調方式と判別された場合は、フラグ[1]をデータプロセッサ36に出力し、チャプタの境界の作成を行い(S5)、レジスタ101に新たな方式のデータを上書きする(S4)。
【0059】
このようにして、入力される音声信号の変調方式を判定し、前回の音声変調方式と異なる場合に、録画が再開されたとの録画情報の切れ目をチャプタの境界としてチャプタの管理情報に登録可能となる。この境界をチャプタの自動付与することにより、編集上の操作性の向上も図ることが可能となる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の自動チャプタ作成機能付き記録再生装置によれば、音声信号の変調方式の違いを判定し、判定結果に基づいてチャプタの境界を自動的に付与することで、編集上の操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態について説明するためのシステム構成図。
【図2】同実施の形態におけるビデオマネージャーVMGの階層構造を説明するための説明図。
【図3】同実施の形態におけるプログラムチェーン情報テーブルPGITの詳細を説明するための説明図。
【図4】同実施の形態におけるムービーAVファイル情報テーブルM_AVFITの階層構造を説明するための説明図。
【図5】この発明の主要部の処理動作について説明するためのフローチャート。
【図6】この発明の図5の説明のために用いる説明図。
【符号の説明】
1001…光ディスク
2001…ハードディスク装置
30…マイクロコンピュータブロック
35…ディスクドライブ
36…データプロセッサ
37…一時記憶部
38…STC
42…A/V入力部
44…TVチューナ
47…キー入力部
48…表示部
50…エンコーダ部
52…ADC
53…V,A,SPエンコーダ群
56…フォーマッタ
57…バッファメモリ
60…デコーダ部
62…分離部
63…メモリ
64…V,A,SPデコーダ群
66…ビデオプロセッサ
71…ビデオミクサー
72…フレームメモリ
73…I/F
74…DAC
75…I/F
76…セレクタ
77…DAC
80…リモートコントローラ
100…音声変調方式判定部
【発明の属する技術分野】
この発明は、順次記録の場合の特定場所への素早い移動あるいは頭出しを可能とする自動チャプタ作成機能付き記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置は、録画中に一時停止させ、その後に録画が再スタートされた位置をチャプタの境界とするようにして、自動的にチャプタを作成している。(例えば、特許文献1)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−152636公報(第7〜8頁、図7〜図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献1の技術は、操作者の停止、録画が再スタートによってチャプタを作成するため、停止操作をしないとチャプタの境界の作成がされず、この間にコマーシャル等の記録したくない情報が記録されてしまう、という問題があった。
【0005】
この発明の目的は、音声の変調方式の切り換えを利用して自動的にチャプタを付与する自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、この発明の自動チャプタ作成機能付きの記録再生装置は、プログラムを含むビデオ情報が記録されるビデオ情報記録領域と、前記ビデオ情報を記録・再生するための管理情報が記録されるビデオ管理情報記録領域と、前記プログラムの各チャプタを管理するためのチャプタ管理情報の記録領域とを少なくとも有した記録再生用媒体と、この記録再生用媒体に、情報を記録再生するための記録処理・再生処理手段と、この記録・再生処理手段からの再生信号をディスプレイに供給するための表示信号導出手段と、前記記録処理・再生処理手段及び表示信号導出手段を制御するシステム制御手段と、入力される音声変調方式を判定し、前回の音声変調方式と異なる方式の場合に、録画が再開されたとの録画情報の切れ目をチャプタの境界として、前記チャプタ管理情報に登録する手段とを具備したことを特徴とする。
【0007】
この手段により、入力される音声信号の変調方式を音声変調方式判定部で判定し、前回の音声変調方式と異なる場合に、録画が再開されたときの録画情報の切れ目を、チャプタ管理情報の境界としてレジスタに登録することにより、チャプタの自動付与とともに編集上の操作性向上を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この実施の形態で説明する記録再生装置を示している。この実施の形態は、記録媒体として、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)およびハードディスクの両方を取り扱うことができる記録再生装置として示しているが、いずれか一方のみの記録媒体を取り扱う装置に対しても、この発明は適用可能である。
【0009】
図1の各ブロックを大きく分けると、左側には記録部の主なブロックを示し、右側には再生部の主なブロックを示している。
図1に示す記録再生装置における再生処理は、プログラムの再生順序を示すプログラムチェーン情報(PGCI)に従って行われ、このPGCIでは、複数のプログラム(PG)を指定することができ、このPGCIにはセルインフォメーション(CI)が定義されている。そしてCIによりセルエントリィポイント(C_EPI)が指定され、再生すべき対象となるVOBが特定されることになる。また、記録順に再生するための特別なPGCをオリジナルPGCと称し、このオリジナルPGCの情報は、ORG_PGCIとして記録されている。さらに、このときのビデオデータの属性情報(解像度情報、アスペクト情報、音声属性情報など)は、VMGI内のストリームインフォメーション(STI)に記録される。また、パックは、データ転送処理を行う最小単位である。さらに、論理上の処理を行う最小単位はセルで、論理上の処理はこの単位で行われる。従って、録画が行われるときは、上記のフォーマットに合致する形式に記録信号が変換される。
【0010】
記録再生装置は、ハードディスク装置2001と、ビデオファイルを構築できる情報記憶媒体である光ディスク1001を回転駆動し、この光ディスク1001に対して情報の読み書きを実行するディスクドライブ35と、録画側を構成するエンコーダ部50と、再生側を構成するデコーダ部60と、装置本体の動作を制御するマイクロコンピュータブロック30とを、主たる構成要素としている。
【0011】
エンコーダ部50は、ADC(アナログデジタルコンバータ)52と、V(ビデオ)エンコーダと、A(オーディオ)エンコーダと、SP(副映像)エンコーダを含むエンコーダ群53と、各エンコーダの出力を所定のフォーマットにするフォーマッタ56と、バッファメモリ57とを備えている。
【0012】
ADC52には、AV入力部42からの外部アナログビデオ信号+外部アナログオーディオ信号、あるいはTV(テレビジョン)チューナ44からのアナログビデオ信号+アナログ音声信号が入力される。
【0013】
ADC52は、入力されたアナログビデオ信号を、例えばサンプリング周波数13.5MHz、量子化ビット数8ビットでデジタル化する。すなわち、輝度成分Y、色差成分Cr(またはY−R)および色差成分Cb(またはY−B)が、それぞれ8ビットで量子化されることになる。
【0014】
同様に、ADC52は、入力されたアナログオーディオ信号を、例えばサンプリング周波数48kHz、量子化ビット数16ビットでデジタル化する。
なお、ADC52にデジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号が入力されるときは、ADC52は、デジタルビデオ信号やデジタルオーディオ信号をスルーパスさせる。そして、これらのデジタルビデオ信号およびデジタルオーディオ信号に対しても、内容は改変することなく、ジッタ低減処理やサンプリングレート変更処理等は行ってもよい。
【0015】
ADC52から出力されたデジタルビデオ信号は、Vエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。また、ADC52から出力されたデジタルオーディオ信号は、Aエンコーダを介してフォーマッタ56に送られる。
【0016】
Vエンコーダは、入力されたデジタルビデオ信号を、MPEG2またはMPEG1規格に基づいて、可変ビットレートで圧縮されたデジタル信号に変換する機能を持つ。また、Aエンコーダは、入力されたデジタルオーディオ信号を、MPEGまたはAC−3規格に基づいて、固定ビットレートで圧縮されたデジタル信号またはリニアPCMのデジタル信号に変換する機能を持つ。
【0017】
副映像情報がAV入力部42から入力される、例えば副映像信号の独立出力端子付DVDビデオプレーヤからの信号の場合、あるいはこのようなデータ構成のDVDビデオ信号が放送され、それがTVチューナ44で受信された場合は、DVDビデオ信号中の副映像信号(副映像パック)が、SPエンコーダに入力される。SPエンコーダに入力された副映像信号は、所定の信号形態にアレンジされて、フォーマッタ56に送られる。
【0018】
フォーマッタ56は、バッファメモリ57をワークエリアとして使用しながら、入力されたビデオ信号、オーディオ信号、副映像信号等に対して所定の信号処理を行うことにより、所定のDVDフォーマット(ファイル構造)に合致した記録データをデータプロセッサ36に出力する。
【0019】
ここで、この記録再生装置は、エンコーダ部50でエンコードされた情報および作成された管理情報を、データプロセッサ36を介してハードディスク装置2001に供給し、ハードディスクに記録することができる。またハードディスクに記録された情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して光ディスク1001に記録することもできる。さらにまた、エンコーダ部50でエンコードされた情報および作成された管理情報を、データプロセッサ36、ディスクドライブ35を介して、光ディスク1001に記録することもできる。
【0020】
また、この記録再生装置は、ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと同じである場合、ハードディスクの情報を光ディスク1001にエンコード処理すること無く記録することができる。
【0021】
ハードディスク装置2001のハードディスクに記録されている情報が、光ディスク1001のデータフォーマットと異なる場合は、ハードディスクから読み出した情報をエンコーダ部50でエンコードする。そしてエンコードされた情報を光ディスク1001に記録することができる。
【0022】
ここで、上記光ディスク1001への記録データを作成するための標準的なエンコード処理内容を簡単に説明しておく。すなわち、エンコーダ部50において、エンコード処理が開始されると、ビデオ(主映像)データおよびオーディオデータをエンコード処理するにあたって必要なパラメータが設定される。
【0023】
次に、設定されたパラメータを利用して主映像データがプリエンコード処理されることにより、設定された平均転送レート(記録レート)に最適な符号量の分配が計算される。プリエンコード処理で得られた符号量分配に基づき、主映像データのエンコード処理が実行される。このとき、オーディオデータのエンコード処理も同時に実行される。同様に、副映像データをエンコード処理するに必要なパラメータが設定され、エンコード処理された副映像データが作成される。
【0024】
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータおよび副映像データが組み合わされて、ビデオオブジェクトセットVOBSの構造に変換される。
すなわち、主映像データ(ビデオデータ)の最小単位としてセルが設定され、セル情報が作成される。次に、プログラムチェーンPGCを構成するセルの構成や、主映像、副映像およびオーディオの属性等が設定され(これらの属性情報の一部は、各データをエンコードするときに得られた情報が利用される)、ここに、種々の情報を含めたVMGファイルが作成される。
【0025】
エンコード処理された主映像データ、オーディオデータおよび副映像データは、一定サイズ(2048バイト)のパックに細分化される。なお、パック内には、適宜、再生時刻を示すPTS(プレゼンテーションタイムスタンプ)やデコード時刻を示すDTS(デコーディングタイムスタンプ)等のタイムスタンプが記述される。副映像のPTSについては、同じ再生時間帯の主映像データあるいはオーディオデータのPTSより任意に遅延させた時間を記述することができる。
【0026】
そして、各データのタイムコード順に再生可能なように、ビデオオブジェクトユニットVOBU単位でその先頭に、ナビゲーションパックに相当するRDIパックを配置しながら各セルが配置される。これにより、複数のセルで構成されるビデオオブジェクトVOBが構成される。このビデオオブジェクトVOBを1つ以上集めてなるビデオオブジェクトセットVOBSが、ムービービデオファイルにプログラムとして記録される。
【0027】
なお、DVDビデオプレーヤからDVD再生信号をデジタルコピーする場合には、上記セル、プログラムチェーン、管理テーブル、タイムスタンプ等の内容は始めから決まっているので、これらを改めて作成する必要はない。
【0028】
光ディスク1001に対して、情報の読み書き(録画および/または再生)を実行する部分としては、光学系、駆動系を有するディスクドライブ35と、データプロセッサ36と、一時記憶部37と、STC(System Time Clock)38とを備えている。
【0029】
一時記憶部37は、データプロセッサ36、ディスクドライブ35介して光ディスク1001に書き込まれる、エンコーダ部50から出力されるデータのうちの一定量分をバッファリングして、ディスクドライブ35、データプロセッサ36を介して光ディスク1001から再生された、デコーダ部60に入力されるデータのうちの一定量分をバッファリングするのに利用される。ディスクドライブ35は、光ディスクに対する回転制御系、レーザ駆動系、光学系などを有する。
【0030】
例えば、一時記憶部37が4MB(Mega Bytes)の半導体メモリ(DRAM)で構成されるときは、平均4Mbps(bit per second)の記録レートでおよそ8秒分の記録または再生データのバッファリングが可能である。また、一時記憶部37が16MBのEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートでおよそ30秒の記録または再生データのバッファリングが可能である。
【0031】
さらに、一時記憶部37が100MBの超小型HDD(ハード・ディスク・ドライブ)で構成されるときは、平均4Mbpsの記録レートで3分以上の記録または再生データのバッファリングが可能となる。
【0032】
一時記憶部37は、録画途中で光ディスク1001を使い切ってしまった場合において、光ディスク1001が新しいディスクに交換されるまでの短時間の録画情報を一時記憶しておくことにも利用できる。
【0033】
しかし、この記録再生装置では、大きな容量を持つハードディスク装置2001が設けられているので、この装置を活用することができる。
また、一時記憶部37は、ディスクドライブ35として高速ドライブ(2倍速以上)を採用した場合において、一定時間内に通常ドライブより余分に読み出されたデータを一時記憶しておくことにも利用できる。再生時の読み取りデータを一時記憶部37にバッファリングしておけば、振動ショック等で図示しない光ヘッドが読み取りエラーを起こしたときでも、一時記憶部37にバッファリングされた再生データを切り替え使用することによって、再生映像が途切れないようにすることができる。
【0034】
データプロセッサ36は、マイクロコンピュータブロック30の制御に従って、エンコーダ部50から出力されたDVD記録データをディスクドライブ35に供給したり、光ディスク1001から再生したDVD再生信号をディスクドライブ35から取り込んだり、光ディスク1001に記録された管理情報を書き替えたり、光ディスク1001に記録されたファイルあるいはビデオオブジェクトの削除をしたりする。
【0035】
マイクロコンピュータブロック30は、MPU(マイクロプロセシングユニット)またはCPU(セントラルプロセシングユニット)と、制御プログラム等が書き込まれたROMと、プログラム実行に必要なワークエリアを提供するためのRAMとを含んでいる。
【0036】
マイクロコンピュータブロック30のMPUは、キー入力部47からの操作情報を受け、ROMに格納された制御プログラムに基づいて、RAMをワークエリアとして用いて、欠陥場所検出、未記録領域検出、録画情報記録位置設定、UDF記録、AVアドレス設定等を実行する。
【0037】
また、マイクロコンピュータブロック30は、システム全体を制御するために必要な情報処理部を有するもので、コピー情報検知・設定部、ディレクトリ検知部、VMG管理情報作成部を備える。
【0038】
MPUの実行結果のうち、ディスクドライブ35のユーザに通知すべき内容は、DVDビデオレコーダの表示部48に表示されるか、または図示しないモニタディスプレイにOSD(オンスクリーンディスプレイ)表示される。
【0039】
なお、マイクロコンピュータブロック30が、ディスクドライブ35、データプロセッサ36、エンコーダ部50および/またはデコーダ部60等を制御するタイミングは、STC38からの時間データに基づいて、実行することができる。録画や再生の動作は、通常はSTC38からのタイムクロックに同期して実行されるが、それ以外の処理は、STC38とは独立したタイミングで実行されてもよい。
【0040】
デコーダ部60は、パック構造を持つ映像情報から各パックを分離して取り出すセパレータ62と、パック分離やその他の信号処理実行時に使用するメモリ63と、セパレータ62で分離された主映像データ(ビデオパックの内容)をデコードするVデコーダと、セパレータ62で分離された副映像データ(副映像パックの内容)をデコードするSPデコーダと、セパレータ62で分離されたオーディオデータ(オーディオパックの内容)をデコードするAデコーダによるデコーダ群64と、Vデコーダから得られる主映像データにSPデコーダから得られる副映像データを適宜合成し、主映像にメニュー、ハイライトボタン、字幕やその他の副映像を重ねて出力するビデオプロセッサ66を備えている。
【0041】
ビデオプロセッサ66の出力は、ビデオミクサー71に入力される。ビデオミクサー71では、テキストデータの合成が行われる。またビデオミクサー71には、また、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接取り込むラインも接続されている。ビデオミクサー71には、バッファとして用いるフレームメモリ72が接続されている。ビデオミクサー71の出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)73を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、DAC74を介して外部へ出力される。
【0042】
Aデコーダの出力がデジタル出力の場合は、インターフェース(I/F)75を介して外部へ出力され、アナログ出力の場合は、セレクタ76を介してDAV77でアナログ変換され外部に出力される。セレクタ76は、マイクロコンピュータブロック30からのセレクト信号により、TVチューナ44やA/V入力部42からの信号を直接モニタするとき、ADC52からの出力を選択することも可能である。アナログオーディオ信号は、図示しない2チャンネル〜6チャンネルのマルチチャンネルステレオ装置の外部コンポーネントに供給される。
【0043】
100は、音声変調方式判定部であり、この音声変調方式判定部100は、ADC52から出力あるいはADC52をスルーしたデジタル音声信号を入力して、ここでどの音声変調方式であるかを判定する。音声変調方式判定部100は、レジスタ101を備えており、このレジスタ101に前回の音声変調方式がどの方式であったかを記憶しておく。
【0044】
上記装置において、ビデオ信号の流れを簡単に説明すると、以下のようになる。まず、入力されたAV信号はADC52でデジタル変換される。ビデオ信号はVエンコーダへ、オーディオ信号はAエンコーダへ、文字放送などの文字データはSPエンコーダへ入力される。ビデオ信号はMPEG圧縮され、オーディオ信号はAC3圧縮またはMPEGオーディオ圧縮がなされ、文字データはランレングス圧縮される。
【0045】
各エンコーダからの圧縮データは、パック化された場合に2048バイトになるようにパケット化されて、フォーマッタ56へ入力される。フォーマッタ56では、各パケットがパック化され、さらに、多重化され、データプロセッサ36へ送られる。
【0046】
ここで、フォーマッタ56は、アスペクト情報検出部43からの情報を元に、RDIパックを作成し、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の先頭に配置する。データプロセッサ36は、16パック毎にECCブロッを形成し、エラー訂正データを付け、その出力をディスクドライブ35を介して光ディスク1001へ記録する。ここで、ディスクドライブ35がシーク中やトラックジャンプなどの場合のため、ビジィー状態の場合には、一時記憶部37(例えばHDDバッファ部)へ入れられ、DVD−RAMドライブ部(ディスクドライブ35)の準備ができるまで待つこととなる。
【0047】
さらに、フォーマッタ56では、録画中、各切り分け情報を作成し、定期的にマイクロコンピュータブロック30のMPUへ送る(GOP先頭割り込み時などの情報)。
【0048】
切り分け情報としては、VOBUのパック数、VOBU先頭からのIピクチャのエンドアドレス、VOBUの再生時間などである。
同時に、アスペクト情報を録画開始時にMPUへ送り、MPUはVOBストリーム情報(STI)を作成する。ここで、STIは、解像度データ、アスペクトデータなどを保存し、再生時、各デコーダ部はこの情報を元に初期設定を行われる。
【0049】
また、録再DVDでは、ビデオファイルは1ディスクに1ファイルとしている。
ここで、DVDを利用したリアルタイム録再機において、注意すべき点は、データをアクセスする場合において、そのアクセス(シーク)している間に、とぎれないで再生を続けるために、最低限連続するセクタが必要になってくる。この単位をCDA(コンティギュアス・データ・エリア)という。つまりシームレス再生を実現するために予め取り決められているデータサイズである。
【0050】
このCDAは、ECCブロック単位となっている方が有利である。そのため、CDAサイズは16セクタの倍数にし、ファイルシステムでは、このCDA単位で記録を行っている。ただし、この場合、ディスク内にうまくCDAの大きさの空き領域がない場合などは、別のファイルが使用している短いセクタが、CDA内に入り込むことも許している。これにより、CDA単位で記録することができる。
【0051】
図2には、ビデオマネージャー(VMG)の階層構造を示し、その中でデータ再生順序を管理する系統について詳しく示している。
ビデオファイルに記録されたデータ再生順序は、図2に示すような、プログラムチェーン(PGC)で定義されている。このプログラムチェーン(PGC)には、セル(Cell)が定義され、さらにセル(Cell)には、再生すべき対象となるVOBが定義されている。このPGCの具体的情報を記録してある部分がVMGファイルの中のプログラムチェーン情報(PGCI)部分である。PGCIには、2種類が存在し、1つはオリジナルPGCI(ORG_PGCI)、もう1つはユーザディファインドPGCテーブル(UD_PGCIT)である。
【0052】
図3には、上記プログラムチェーン情報(PGCI)内のプログラムチェーン情報テーブル(PGIT)の内容をさらに詳しく示している。プログラムチェーン情報としては、このプログラムチェーンに対応するプログラムが消去可能か否かを示すプログラムタイプ(PG_TY)、このプログラム内のセル数、このプログラムで記述されるプライマリーテキスト情報(PRM_TXTI)、テキスト情報へのポインタ番号(IT_TXT_SRPN)、代表画像情報(REP_PICTI=セル番号およびそのセル内でのポインタ)が記述される。
【0053】
図4には、またビデオマネージャー(VMG)内のムービーAVファイル情報テーブル(M_AVFIT)を階層的に示している。このテーブルの情報は、記録されているVOB(プログラム)の数、各VOBに対応するオーディオや副映像のストリームの番号、各VOBの属性(テレビジョン方式、アスペクト比等)がストリーム情報(M_VOB_STI)として記録されている。さらにM_AVFIとしては、一般情報として、VOBが再生可能なものか、仮消去されたものかを示す情報、VOBを記録した日時情報(レコーディングタイム)が記述されている。さらに個々の情報として、各VOBのサーチポインタ、複数のVOBを連続再生する情報(SMLI)としてのシステムクロック情報が記述されている。さらにまた、VOB内のVOBUのタイムマップ情報(TMAPI)が記述されている。タイムマップ情報は、特殊再生等を行うときに利用可能である。
【0054】
次に、図5のフローチャートを参照しながら音声変調方式の判定処理について説明する。ADC52あるいはADC52をスルーして得られるデジタル音声信号が音声変調方式判定部100に入力されると、音声変調方式判定部100はステップS1において、モノラル信号が入力された場合、図6に示すように[0,0]を判定結果として出力する(S1)。同様に、ステレオ信号の場合は[1,0]を、5.1チャンネルの場合は[1,1]を、音声なしの場合は[0,0]の出力データを、判定結果としてそれぞれ出力する。
【0055】
DVD規格での音声信号は、音声圧縮符号のビットストリームとなっている。音声データにはサンプリング周波数、量子化ビット数、チャンネル数がある。チャンネル数としては、5.1チャンネルであり、フロント3チャンネルとリア2チャンネルの計5チャンネルおよび.1チャンネル分のLFE(Low Frequency Effects)からなっている。
【0056】
ステップS1で入力された音声変調方式がモノラルで、前回の方式がステレオであった場合は[1]のフラグが出力され、逆に前回の方式と同じであった場合は[0]のフラグが出力される(S2)。
【0057】
ステップS2において、前回と同じ音声変調方式の場合は、フラグ[0]をデータプロセッサ36に出力し、チャプタの作成は行わず(S3)、レジスタ101に前回と同じ方式のデータを記憶する(S4)。
【0058】
前回と同じ方式と異なる音声変調方式と判別された場合は、フラグ[1]をデータプロセッサ36に出力し、チャプタの境界の作成を行い(S5)、レジスタ101に新たな方式のデータを上書きする(S4)。
【0059】
このようにして、入力される音声信号の変調方式を判定し、前回の音声変調方式と異なる場合に、録画が再開されたとの録画情報の切れ目をチャプタの境界としてチャプタの管理情報に登録可能となる。この境界をチャプタの自動付与することにより、編集上の操作性の向上も図ることが可能となる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の自動チャプタ作成機能付き記録再生装置によれば、音声信号の変調方式の違いを判定し、判定結果に基づいてチャプタの境界を自動的に付与することで、編集上の操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態について説明するためのシステム構成図。
【図2】同実施の形態におけるビデオマネージャーVMGの階層構造を説明するための説明図。
【図3】同実施の形態におけるプログラムチェーン情報テーブルPGITの詳細を説明するための説明図。
【図4】同実施の形態におけるムービーAVファイル情報テーブルM_AVFITの階層構造を説明するための説明図。
【図5】この発明の主要部の処理動作について説明するためのフローチャート。
【図6】この発明の図5の説明のために用いる説明図。
【符号の説明】
1001…光ディスク
2001…ハードディスク装置
30…マイクロコンピュータブロック
35…ディスクドライブ
36…データプロセッサ
37…一時記憶部
38…STC
42…A/V入力部
44…TVチューナ
47…キー入力部
48…表示部
50…エンコーダ部
52…ADC
53…V,A,SPエンコーダ群
56…フォーマッタ
57…バッファメモリ
60…デコーダ部
62…分離部
63…メモリ
64…V,A,SPデコーダ群
66…ビデオプロセッサ
71…ビデオミクサー
72…フレームメモリ
73…I/F
74…DAC
75…I/F
76…セレクタ
77…DAC
80…リモートコントローラ
100…音声変調方式判定部
Claims (2)
- プログラムを含むビデオ情報が記録されるビデオ情報記録領域と、前記ビデオ情報を記録・再生するための管理情報が記録されるビデオ管理情報記録領域と、前記プログラムの各チャプタを管理するためのチャプタ管理情報の記録領域とを少なくとも有した記録再生用媒体と、この記録再生用媒体に、情報を記録再生するための記録処理・再生処理手段と、この記録・再生処理手段からの再生信号をディスプレイに供給するための表示信号導出手段と、前記記録処理・再生処理手段及び表示信号導出手段を制御するシステム制御手段と、
入力される音声変調方式を判定し、前回の音声変調方式と異なる方式の場合に、録画が再開されたとの録画情報の切れ目をチャプタの境界として、前記チャプタ管理情報に登録する手段とを具備したことを特徴とする自動チャプタ作成機能付き記録再生装置。 - 前記音声変調方式の前回と今回の違いは、前回のデータと今回のデータを比較することにより音声変調方式の違いを判別することを特徴とする請求項1記載の自動チャプタ作成機能付き記録再生装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
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JP2006128813A (ja) * | 2004-10-26 | 2006-05-18 | Funai Electric Co Ltd | 録画装置 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023328A patent/JP2004236077A/ja active Pending
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