JP2004232296A - アーチ橋及びアーチフレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】アーチリブ9の両端部の水平反力を極力小さくしつつ、アーチ橋1の軽量化を促進する。
【解決手段】出入り口5g,7gをそれぞれ有した一対のアーチ支持部材5,7と、一方のアーチ支持部材5の上部と他方のアーチ支持部材7の上部の間に架設されたアーチリブ9と、一部分がアーチリブ9の一端部に連結されかつ端部が固定部5におけるアーチリブ9の他端側に定着された第1タイ材21と、一部分がアーチリブ9の他端部に連結されかつ端部が固定部3におけるアーチリブ9の一端側に定着された第2タイ材27とを具備したこと。
【選択図】 図1
【解決手段】出入り口5g,7gをそれぞれ有した一対のアーチ支持部材5,7と、一方のアーチ支持部材5の上部と他方のアーチ支持部材7の上部の間に架設されたアーチリブ9と、一部分がアーチリブ9の一端部に連結されかつ端部が固定部5におけるアーチリブ9の他端側に定着された第1タイ材21と、一部分がアーチリブ9の他端部に連結されかつ端部が固定部3におけるアーチリブ9の一端側に定着された第2タイ材27とを具備したこと。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーチ橋、及びアーチ橋,一般建築物等に用いられるアーチフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在使用されているアーチ橋の中で、簡易な基礎によって架設が可能なものとしてタイドアーチ橋があり、このタイドアーチ橋の具体的な構成は次のようになる。
【0003】
即ち、地盤等の固定部には一対の第1橋台(第1アーチ支持部材)が水平な橋軸方向へ所定の径間をもって立設されており、同様に、前記固定部には一対の第2橋台(第2アーチ支持部材)が前記橋軸方向へ前記所定の径間をもって立設されている。ここで、一方の前記第2橋台は一方の前記第1橋台に対して橋幅方向に対向してあって、他方の前記第2橋台は他方の前記第1橋台に前記橋幅方向に対向してある。
【0004】
そして、一方の前記第1橋台の上部と他方の前記第1橋台の上部には第1アーチリブが架設されており、この第1アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されている。また、前記第1アーチリブの両端部の間には前記橋軸方向へ延びた第1タイ材が介在されており、この第1タイ材は前記第1アーチリブの両端部からの水平力を受けることが可能である。
【0005】
同様に、一方の前記第2橋台の上部と他方の第2橋台の上部には第2アーチリブが架設されており、この第2アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されている。また、前記第2アーチリブの両端部の間には前記橋軸方向へ延びた第2タイ材が介在されており、この第2タイ材は前記第2アーチリブの両端部からの水平力を受けることが可能である。
【0006】
更に、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間には橋床が複数の吊り材を介して吊するように設けられている。
【0007】
従って、各アーチリブ(前記第1アーチリブ、前記第2アーチリブ)に作用する鉛直荷重が大きくなると、各アーチリブの両端部はそれぞれ前記橋軸方向へ拡がろうとする。この際、各アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能にそれぞれ構成されてあるため、各タイ材(前記第1タイ材、前記第2タイ材)によってそれぞれ各アーチリブの両端部からの水平力を受ける。これにより、各アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることになって、前記タイドアーチ橋の基礎の簡易化を図ることができる。なお、各アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば各アーチリブの自重、前記橋床の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0008】
また、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間に前記橋床が吊すように設けられてあって、前記第1タイ材が前記第1アーチリブの両端部の間に介在されかつ前記第2タイ材が前記第2アーチリブの両端部に介在されているため、歩行者又は車両が前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく通行できる通行空間として、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間の空間を用いることができる。
【0009】
なお、本発明に関連する先行技術として、特許文献1に示すものがある。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−352017号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のように、前記タイドアーチ橋にあっては、各アーチリブの両端部に鉛直反力のみが生じるようにすることができるものの、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間の空間を前記通行空間として用いているようになっているため、前記タイドアーチ橋を橋として機能させるのには2本のアーチリブ(前記第1アーチリブと前記第2アーチリブ)を必要とし、前記タイドアーチリブの軽量化が容易でない。そのため、前記タイドアーチ橋の橋軸方向の長さが増大した場合にあっては、前記タイドアーチ橋の重量が過大になって、前記タイドアーチ橋の基礎が大掛かりなものになると共に、基礎工事も含めて前記タイドアーチ橋の架設工事の長期化及び高コスト化を招くという問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、軽量化を促進できる構成を具備したアーチ橋、及びこのアーチ橋と共通の主要部を有するアーチフレーム構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、固定部に水平な橋軸方向へ所定の径間をもって立設され、歩行者又は車両が出入り可能な出入り口をそれぞれ有した一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
前記アーチリブの直下に吊すように設けられ、歩行者又は車両が通行可能な橋床と、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0014】
ここで、「前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動」とは、前記いずれかの端部が前記アーチ支持部材の上部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動することによって前記固定部に対して僅かに前記橋軸方向へ移動する他に、前記アーチ支持部材の上部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに傾動することによって前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動することを含む。
【0015】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記橋軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重、前記橋床の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0016】
また、前記アーチリブの直下に前記橋床が吊すように設けられ、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を歩行者又は車両が前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく通行できる通行空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチ橋を橋として機能させるのには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチ橋の軽量化を促進できる。
【0017】
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明特定事項の他に、各アーチ支持部材は略逆V字形状又は略逆U字形状に構成されていることを特徴とする。
【0018】
なお、各アーチ支持部材は1つの部材で構成されても、或いは複数の部材で構成されても差し支えない。
【0019】
請求項2に記載の発明特定事項によると、請求項1に記載の発明特定事項による作用と同様の作用を奏する。
【0020】
請求項3に記載の発明にあっては、固定部に所定の径間をもって架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して水平なフレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0021】
請求項3に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記フレーム軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重等が含まれる。
【0022】
また、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく有効利用できる有効利用空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチフレーム構造を有効利用するには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できる。
【0023】
請求項4に記載の発明にあっては、固定部に水平なフレーム軸方向へ所定の径間をもって立設された一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0024】
ここで、「前記いずれかの端部が前記固定部に対して水平方向へ僅かに移動」とは、前記いずれかの端部が前記アーチ支持部材の上部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動することによって前記固定部に対して僅かに前記フレーム軸方向へ移動する他に、前記アーチ支持部材の上部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに傾動することによって前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動することを含む。
【0025】
請求項4に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記フレーム軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重等が含まれる。
【0026】
また、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく有効利用できる有効利用空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチフレーム構造を有効利用するには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図1から図4を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の側面図であって、図2は、本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の平面図であって、図3は、図1におけるI−I線に沿った図であって、図4は、図1におけるII−II線に沿った図である。
【0029】
ここで、「前後」とは、図1及び図2において左右,図3及び図4において紙面に向かって表裏のことであって、「左右」とは、図1において紙面に向かって裏表,図2において上下,図3及び図4において左右のことであって、「上下」とは、図1,図3,図4において上下,図2において紙面に向かって表裏のことである。
【0030】
本発明の実施の形態に係わるアーチ橋1は、地盤等の固定部3におけるフロント地点3aとリア地点3bの間で歩行者又は車両が通行するための構築物であって、アーチ橋1の具体的な構成は、以下のようなる。
【0031】
即ち、固定部3におけるフロント地点3a及びリア地点3bには一対のアーチ支持部材(支柱)5,7が基礎Fを介してそれぞれ立設されており、一対のアーチ支持部材5,7は水平な橋軸方向(本発明の実施の形態にあっては前後方向)に所定の径間をもって離隔してある。また、各アーチ支持部材5(7)は歩行者又は車両が出入り可能な出入り口5g(7g)をそれぞれ有している。
【0032】
一方の(前寄りの)アーチ支持部材5の上部と他方の(後寄りの)アーチ支持部材7の上部にはアーチリブ9が架設されており、アーチリブ9の前端部はフロントゴム支承11を介して一方のアーチ支持部材5の上部、換言すれば固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されてあって、同様に、アーチリブ9の他端部はリアゴム支承13を介して他方のアーチ支持部材7の上部、換言すれば固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されている。なお、アーチリブ9の両端部は、ゴム支承11,13を介して前後方向へ僅かに移動可能に構成される代わりに、一対のアーチ支持部材5,7の前後方向へ僅かな傾動によって固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されるようにしてもよく、また、アーチリブ9の両端部(前端部及び後端部)の代わりにアーチリブ9のいずれかの端部(前端部或いは後端部)が固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されるようにしてもよい。
【0033】
アーチリブ9の直下には橋床15が金属製の複数の吊り材17によって吊すように設けられている。なお、吊り材17は、略逆V字形状に構成されてあるが、略U字形状に構成されてもよく、また、金属製の吊り材17を用いる代わりに、ロープ又はケーブルからなる吊り材を用いてもよい。
【0034】
アーチリブ9の前端部には回転自在なフロント滑車19が備えられ、このフロント滑車19にはケーブルからなる第1タイ材21の中間部分が掛け回されてあって、第1タイ材21の両端部はそれぞれ第1アンカーレッジ23を介して固定部3におけるアーチリブ9の後端側に定着されている。ここで、第1タイ材21は、アーチリブ9の前端部から水平力を受けることが可能であって、図2に示されているように、アーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するように構成されている。なお、1本の第1タイ材21の中間部分をフロント滑車19に掛け回すことによって1本の第1タイ材21の中間部分とアーチリブ9の前端部が連結されるようにする代わりに、複数の第1タイ材の一端部をアーチリブ9の前端部に直接連結されるようにしてもよい。
【0035】
同様に、アーチリブ9の後端部には回転自在なリア滑車25が備えられ、このリア滑車25にはケーブルからなる第2タイ材27の中間部分が掛け回されてあって、第2タイ材25の両端部はそれぞれ第2アンカーレッジ29を介して固定部3におけるアーチリブ9の前端側に定着されている。ここで、第2タイ材27は、アーチリブ9の後端部から水平力を受けることが可能であって、図2に示されるように、アーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するように構成されている。なお、1本の第2タイ材27の中間部分をリア滑車25に掛け回すことによって1本の第2タイ材27の中間部分とアーチリブ9の後端部が連結されるようにする代わりに、複数の第2タイ材27の一端部をアーチリブ9の後端部に直接連結されるようにしてもよい。
【0036】
更に、各吊り材17の左部及び右部にはそれぞれ第1タイ材21及び第2タイ材27が貫通可能な複数の貫通孔31が形成されている。なお、第1タイ材21及び第2タイ材27が吊り材17と干渉しないように構成された場合には、吊り材17に貫通孔31が形成される必要はない。
【0037】
前述の構成に基づいて、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0038】
アーチリブ9に作用する鉛直荷重が大きくなると、アーチリブ9の両端部は前後方向へ拡がろうとする。この際、アーチリブ9の両端部は固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、第1タイ材21によってアーチリブ9の前端部からの水平力を受けると共に、第2タイ材25によってアーチリブ9の後端部からの水平力を受ける。これにより、アーチリブ9の両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、アーチリブ9に作用する鉛直荷重には、例えばアーチリブ9の自重、橋床15の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0039】
また、アーチリブ9の直下に橋床15が吊すように設けられ、第1タイ材21及び第2タイ材27がアーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、アーチリブ9の直下を歩行者又は車両が第1タイ材21及び第2タイ材27と干渉することなく通行できる通行空間として、アーチリブ9の直下の空間を用いることができる。そのため、アーチ橋1を橋として機能させるのには1本のアーチリブ9を具備すれば足り、アーチ橋1の軽量化を促進できる。
【0040】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、アーチリブ9の両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、アーチ橋1の軽量化を促進できるため、アーチ橋1の前後方向(前記橋軸方向)の長さが増大した場合でも、アーチ橋1の基礎Fの簡易化を図ることができる共に、基礎工事を含めてアーチ橋1の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【0041】
本発明は、前述の発明の実施の形態に限るものではなく、次のように種々の態様で実施可能である。
【0042】
即ち、アーチ橋1の全ての構成要素うち、一対のアーチ支持部材5,7と、アーチリブ9と、フロントゴム支承11と、リアゴム支承13と、フロント滑車19と、第1タイ材21と、第1アンカーレッジ23と、リア滑車25と、第2タイ材27と、第2アンカーレッジ29とを具備することによってアーチフレーム構造を構成し、このアーチフレーム構造をアーチ橋1以外に例えば屋根等の一般建築物に適用することにより、前述の作用効果と同様の作用効果を奏することが可能である。更に、前記アーチフレーム構造から一対のアーチ支持部材5,7を省略しても差し支えない。なお、前記アーチフレーム構造のフレーム軸方向は、アーチ橋1の前記橋軸方向に相当する。
【0043】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に記載の発明によれば、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、前記アーチ橋の軽量化を促進できるため、前記アーチ橋の前記橋軸方向の長さの増大した場合でも、前記アーチ橋の基礎の簡易化を図ることができる共に、基礎工事を含めて前記アーチ橋の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【0044】
請求項3又は請求項4に記載の発明によれば、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できるため、前記アーチフレーム構造の長さが増大した場合でも、前記アーチフレーム構造の土台(基礎を含む)の簡易化を図ることができる共に、土台工事を含めて前記アーチフレーム構造の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の平面図である。
【図3】図1におけるI−I線に沿った図である。
【図4】図1におけるII−II線に沿った図である。
【符号の説明】
1 アーチ橋
3 固定部
5 アーチ支持部材
7 アーチ支持部材
9 アーチリブ
15 橋床
21 第1タイ材
25 第2タイ材
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーチ橋、及びアーチ橋,一般建築物等に用いられるアーチフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在使用されているアーチ橋の中で、簡易な基礎によって架設が可能なものとしてタイドアーチ橋があり、このタイドアーチ橋の具体的な構成は次のようになる。
【0003】
即ち、地盤等の固定部には一対の第1橋台(第1アーチ支持部材)が水平な橋軸方向へ所定の径間をもって立設されており、同様に、前記固定部には一対の第2橋台(第2アーチ支持部材)が前記橋軸方向へ前記所定の径間をもって立設されている。ここで、一方の前記第2橋台は一方の前記第1橋台に対して橋幅方向に対向してあって、他方の前記第2橋台は他方の前記第1橋台に前記橋幅方向に対向してある。
【0004】
そして、一方の前記第1橋台の上部と他方の前記第1橋台の上部には第1アーチリブが架設されており、この第1アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されている。また、前記第1アーチリブの両端部の間には前記橋軸方向へ延びた第1タイ材が介在されており、この第1タイ材は前記第1アーチリブの両端部からの水平力を受けることが可能である。
【0005】
同様に、一方の前記第2橋台の上部と他方の第2橋台の上部には第2アーチリブが架設されており、この第2アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されている。また、前記第2アーチリブの両端部の間には前記橋軸方向へ延びた第2タイ材が介在されており、この第2タイ材は前記第2アーチリブの両端部からの水平力を受けることが可能である。
【0006】
更に、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間には橋床が複数の吊り材を介して吊するように設けられている。
【0007】
従って、各アーチリブ(前記第1アーチリブ、前記第2アーチリブ)に作用する鉛直荷重が大きくなると、各アーチリブの両端部はそれぞれ前記橋軸方向へ拡がろうとする。この際、各アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能にそれぞれ構成されてあるため、各タイ材(前記第1タイ材、前記第2タイ材)によってそれぞれ各アーチリブの両端部からの水平力を受ける。これにより、各アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることになって、前記タイドアーチ橋の基礎の簡易化を図ることができる。なお、各アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば各アーチリブの自重、前記橋床の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0008】
また、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間に前記橋床が吊すように設けられてあって、前記第1タイ材が前記第1アーチリブの両端部の間に介在されかつ前記第2タイ材が前記第2アーチリブの両端部に介在されているため、歩行者又は車両が前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく通行できる通行空間として、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間の空間を用いることができる。
【0009】
なお、本発明に関連する先行技術として、特許文献1に示すものがある。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−352017号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のように、前記タイドアーチ橋にあっては、各アーチリブの両端部に鉛直反力のみが生じるようにすることができるものの、前記第1アーチリブと前記第2アーチリブの間の空間を前記通行空間として用いているようになっているため、前記タイドアーチ橋を橋として機能させるのには2本のアーチリブ(前記第1アーチリブと前記第2アーチリブ)を必要とし、前記タイドアーチリブの軽量化が容易でない。そのため、前記タイドアーチ橋の橋軸方向の長さが増大した場合にあっては、前記タイドアーチ橋の重量が過大になって、前記タイドアーチ橋の基礎が大掛かりなものになると共に、基礎工事も含めて前記タイドアーチ橋の架設工事の長期化及び高コスト化を招くという問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、軽量化を促進できる構成を具備したアーチ橋、及びこのアーチ橋と共通の主要部を有するアーチフレーム構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、固定部に水平な橋軸方向へ所定の径間をもって立設され、歩行者又は車両が出入り可能な出入り口をそれぞれ有した一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
前記アーチリブの直下に吊すように設けられ、歩行者又は車両が通行可能な橋床と、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0014】
ここで、「前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動」とは、前記いずれかの端部が前記アーチ支持部材の上部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動することによって前記固定部に対して僅かに前記橋軸方向へ移動する他に、前記アーチ支持部材の上部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに傾動することによって前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動することを含む。
【0015】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記橋軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重、前記橋床の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0016】
また、前記アーチリブの直下に前記橋床が吊すように設けられ、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を歩行者又は車両が前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく通行できる通行空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチ橋を橋として機能させるのには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチ橋の軽量化を促進できる。
【0017】
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明特定事項の他に、各アーチ支持部材は略逆V字形状又は略逆U字形状に構成されていることを特徴とする。
【0018】
なお、各アーチ支持部材は1つの部材で構成されても、或いは複数の部材で構成されても差し支えない。
【0019】
請求項2に記載の発明特定事項によると、請求項1に記載の発明特定事項による作用と同様の作用を奏する。
【0020】
請求項3に記載の発明にあっては、固定部に所定の径間をもって架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して水平なフレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0021】
請求項3に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記フレーム軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重等が含まれる。
【0022】
また、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく有効利用できる有効利用空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチフレーム構造を有効利用するには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できる。
【0023】
請求項4に記載の発明にあっては、固定部に水平なフレーム軸方向へ所定の径間をもって立設された一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とする。
【0024】
ここで、「前記いずれかの端部が前記固定部に対して水平方向へ僅かに移動」とは、前記いずれかの端部が前記アーチ支持部材の上部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動することによって前記固定部に対して僅かに前記フレーム軸方向へ移動する他に、前記アーチ支持部材の上部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに傾動することによって前記いずれかの端部が前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動することを含む。
【0025】
請求項4に記載の発明特定事項によると、前記アーチリブに作用する鉛直荷重が大きくなると、前記アーチリブの両端部は前記フレーム軸方向へ拡がろうとする。この際、前記アーチリブの両端部のうち少なくともいずれかの端部は前記固定部に対して前記フレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、前記第1タイ材によって前記アーチリブの一端部からの水平力を受けると共に、前記第2タイ材によって前記アーチリブの他端部からの水平力を受ける。これにより、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、前記アーチリブに作用する鉛直荷重には、例えば前記アーチリブの自重等が含まれる。
【0026】
また、前記第1タイ材及び前記第2タイ材が前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、前記アーチリブの直下を前記第1タイ材及び前記第2タイ材と干渉することなく有効利用できる有効利用空間として、前記アーチリブの直下の空間を用いることができる。そのため、前記アーチフレーム構造を有効利用するには1本の前記アーチリブを具備すれば足り、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図1から図4を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の側面図であって、図2は、本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の平面図であって、図3は、図1におけるI−I線に沿った図であって、図4は、図1におけるII−II線に沿った図である。
【0029】
ここで、「前後」とは、図1及び図2において左右,図3及び図4において紙面に向かって表裏のことであって、「左右」とは、図1において紙面に向かって裏表,図2において上下,図3及び図4において左右のことであって、「上下」とは、図1,図3,図4において上下,図2において紙面に向かって表裏のことである。
【0030】
本発明の実施の形態に係わるアーチ橋1は、地盤等の固定部3におけるフロント地点3aとリア地点3bの間で歩行者又は車両が通行するための構築物であって、アーチ橋1の具体的な構成は、以下のようなる。
【0031】
即ち、固定部3におけるフロント地点3a及びリア地点3bには一対のアーチ支持部材(支柱)5,7が基礎Fを介してそれぞれ立設されており、一対のアーチ支持部材5,7は水平な橋軸方向(本発明の実施の形態にあっては前後方向)に所定の径間をもって離隔してある。また、各アーチ支持部材5(7)は歩行者又は車両が出入り可能な出入り口5g(7g)をそれぞれ有している。
【0032】
一方の(前寄りの)アーチ支持部材5の上部と他方の(後寄りの)アーチ支持部材7の上部にはアーチリブ9が架設されており、アーチリブ9の前端部はフロントゴム支承11を介して一方のアーチ支持部材5の上部、換言すれば固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されてあって、同様に、アーチリブ9の他端部はリアゴム支承13を介して他方のアーチ支持部材7の上部、換言すれば固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されている。なお、アーチリブ9の両端部は、ゴム支承11,13を介して前後方向へ僅かに移動可能に構成される代わりに、一対のアーチ支持部材5,7の前後方向へ僅かな傾動によって固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されるようにしてもよく、また、アーチリブ9の両端部(前端部及び後端部)の代わりにアーチリブ9のいずれかの端部(前端部或いは後端部)が固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されるようにしてもよい。
【0033】
アーチリブ9の直下には橋床15が金属製の複数の吊り材17によって吊すように設けられている。なお、吊り材17は、略逆V字形状に構成されてあるが、略U字形状に構成されてもよく、また、金属製の吊り材17を用いる代わりに、ロープ又はケーブルからなる吊り材を用いてもよい。
【0034】
アーチリブ9の前端部には回転自在なフロント滑車19が備えられ、このフロント滑車19にはケーブルからなる第1タイ材21の中間部分が掛け回されてあって、第1タイ材21の両端部はそれぞれ第1アンカーレッジ23を介して固定部3におけるアーチリブ9の後端側に定着されている。ここで、第1タイ材21は、アーチリブ9の前端部から水平力を受けることが可能であって、図2に示されているように、アーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するように構成されている。なお、1本の第1タイ材21の中間部分をフロント滑車19に掛け回すことによって1本の第1タイ材21の中間部分とアーチリブ9の前端部が連結されるようにする代わりに、複数の第1タイ材の一端部をアーチリブ9の前端部に直接連結されるようにしてもよい。
【0035】
同様に、アーチリブ9の後端部には回転自在なリア滑車25が備えられ、このリア滑車25にはケーブルからなる第2タイ材27の中間部分が掛け回されてあって、第2タイ材25の両端部はそれぞれ第2アンカーレッジ29を介して固定部3におけるアーチリブ9の前端側に定着されている。ここで、第2タイ材27は、アーチリブ9の後端部から水平力を受けることが可能であって、図2に示されるように、アーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するように構成されている。なお、1本の第2タイ材27の中間部分をリア滑車25に掛け回すことによって1本の第2タイ材27の中間部分とアーチリブ9の後端部が連結されるようにする代わりに、複数の第2タイ材27の一端部をアーチリブ9の後端部に直接連結されるようにしてもよい。
【0036】
更に、各吊り材17の左部及び右部にはそれぞれ第1タイ材21及び第2タイ材27が貫通可能な複数の貫通孔31が形成されている。なお、第1タイ材21及び第2タイ材27が吊り材17と干渉しないように構成された場合には、吊り材17に貫通孔31が形成される必要はない。
【0037】
前述の構成に基づいて、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0038】
アーチリブ9に作用する鉛直荷重が大きくなると、アーチリブ9の両端部は前後方向へ拡がろうとする。この際、アーチリブ9の両端部は固定部3に対して前後方向へ僅かに移動可能に構成されてあるため、第1タイ材21によってアーチリブ9の前端部からの水平力を受けると共に、第2タイ材25によってアーチリブ9の後端部からの水平力を受ける。これにより、アーチリブ9の両端部に鉛直反力のみを生じさせることができる。なお、アーチリブ9に作用する鉛直荷重には、例えばアーチリブ9の自重、橋床15の重量、歩行者又は車両の重量等が含まれる。
【0039】
また、アーチリブ9の直下に橋床15が吊すように設けられ、第1タイ材21及び第2タイ材27がアーチリブ9の直下の空間から外れた空間に位置するようにそれぞれ構成されているため、アーチリブ9の直下を歩行者又は車両が第1タイ材21及び第2タイ材27と干渉することなく通行できる通行空間として、アーチリブ9の直下の空間を用いることができる。そのため、アーチ橋1を橋として機能させるのには1本のアーチリブ9を具備すれば足り、アーチ橋1の軽量化を促進できる。
【0040】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、アーチリブ9の両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、アーチ橋1の軽量化を促進できるため、アーチ橋1の前後方向(前記橋軸方向)の長さが増大した場合でも、アーチ橋1の基礎Fの簡易化を図ることができる共に、基礎工事を含めてアーチ橋1の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【0041】
本発明は、前述の発明の実施の形態に限るものではなく、次のように種々の態様で実施可能である。
【0042】
即ち、アーチ橋1の全ての構成要素うち、一対のアーチ支持部材5,7と、アーチリブ9と、フロントゴム支承11と、リアゴム支承13と、フロント滑車19と、第1タイ材21と、第1アンカーレッジ23と、リア滑車25と、第2タイ材27と、第2アンカーレッジ29とを具備することによってアーチフレーム構造を構成し、このアーチフレーム構造をアーチ橋1以外に例えば屋根等の一般建築物に適用することにより、前述の作用効果と同様の作用効果を奏することが可能である。更に、前記アーチフレーム構造から一対のアーチ支持部材5,7を省略しても差し支えない。なお、前記アーチフレーム構造のフレーム軸方向は、アーチ橋1の前記橋軸方向に相当する。
【0043】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に記載の発明によれば、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、前記アーチ橋の軽量化を促進できるため、前記アーチ橋の前記橋軸方向の長さの増大した場合でも、前記アーチ橋の基礎の簡易化を図ることができる共に、基礎工事を含めて前記アーチ橋の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【0044】
請求項3又は請求項4に記載の発明によれば、前記アーチリブの両端部に鉛直反力のみを生じさせつつ、前記アーチフレーム構造の軽量化を促進できるため、前記アーチフレーム構造の長さが増大した場合でも、前記アーチフレーム構造の土台(基礎を含む)の簡易化を図ることができる共に、土台工事を含めて前記アーチフレーム構造の架設工事の長期化及び高コスト化を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるアーチ橋の平面図である。
【図3】図1におけるI−I線に沿った図である。
【図4】図1におけるII−II線に沿った図である。
【符号の説明】
1 アーチ橋
3 固定部
5 アーチ支持部材
7 アーチ支持部材
9 アーチリブ
15 橋床
21 第1タイ材
25 第2タイ材
Claims (4)
- 固定部に水平な橋軸方向へ所定の径間をもって立設され、歩行者又は車両が出入り可能な出入り口をそれぞれ有した一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して前記橋軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
前記アーチリブの直下に吊すように設けられた橋床と、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とするアーチ橋。 - 各アーチ支持部材は略逆V字形状又は略逆U字形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアーチ橋。
- 固定部に所定の径間をもって架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して水平なフレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とするアーチフレーム構造。 - 固定部に所定の径間をもって立設された一対のアーチ支持部材と、
一方のアーチ支持部材の上部と他方のアーチ支持部材の上部の間に架設され、両端部のうち少なくともいずれかの端部が前記固定部に対して水平なフレーム軸方向へ僅かに移動可能に構成されたアーチリブと、
一部分が前記アーチリブの一端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの他端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの一端部からの水平力を受けることが可能な第1タイ材と、
一部分が前記アーチリブの他端部に連結され、端部が前記固定部における前記アーチリブの一端側に定着され、前記アーチリブの直下の空間から外れた空間に位置するように構成され、前記アーチリブの他端部からの水平力を受けることが可能な第2タイ材と、
を具備してなることを特徴とするアーチフレーム構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003020972A JP2004232296A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | アーチ橋及びアーチフレーム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004232296A true JP2004232296A (ja) | 2004-08-19 |
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ID=32950453
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003020972A Pending JP2004232296A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | アーチ橋及びアーチフレーム構造 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP2004232296A (ja) |
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