JP2004231410A - 手差しトレイユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙サイズを正確に検出するとともに、設置するセンサ数を減らすことのできる手差しトレイユニットを提供する。
【解決手段】手差しトレイユニット2は、本体トレイ8と、本体トレイ8に対し折り畳み可能に装着された補助トレイ12とを有する。補助トレイ12には、用紙が載置されたことを検出するセンサ30c,30dが設けてある。補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態で、開き位置12bで上流側に位置するセンサ30dは、突起部分32が本体トレイの収納部24の底面40に接触して常にオンになるとともに、開き位置12bで下流側に位置するセンサ30cは、突起部分が収納部底面40に設けた窪み42内に収容され常にオフになる。センサ30c、30dからのオン/オフ信号にもとづいて、補助トレイ12が開き位置12bにあるか折り畳み位置にあるかを判別でき、補助トレイ12の位置を検出するための専用のセンサを省略できる。
【選択図】図3
【解決手段】手差しトレイユニット2は、本体トレイ8と、本体トレイ8に対し折り畳み可能に装着された補助トレイ12とを有する。補助トレイ12には、用紙が載置されたことを検出するセンサ30c,30dが設けてある。補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態で、開き位置12bで上流側に位置するセンサ30dは、突起部分32が本体トレイの収納部24の底面40に接触して常にオンになるとともに、開き位置12bで下流側に位置するセンサ30cは、突起部分が収納部底面40に設けた窪み42内に収容され常にオフになる。センサ30c、30dからのオン/オフ信号にもとづいて、補助トレイ12が開き位置12bにあるか折り畳み位置にあるかを判別でき、補助トレイ12の位置を検出するための専用のセンサを省略できる。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタあるいはこれらの複合機などの画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機などの画像形成装置の手差しトレイにおいて、各種用紙サイズに対応するために、本体トレイに対し折り畳み可能に装着された補助トレイを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、本体トレイに対し補助トレイを引出し可能に装着した構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−319635号公報
【特許文献2】
特開平9−188443号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者の手差しトレイでは、例えばA3縦(用紙の長尺方向が給紙方向に平行)とA4横(用紙の長尺方向が給紙方向に直交)サイズの同じ幅の用紙に対して、補助トレイを広げた状態ではA3縦のラベル、折り畳んだ状態ではA4横のラベルをトレイ上に表示させることで、ユーザに視覚により明確に用紙サイズを認識させるようになっている。また、補助トレイが折り畳まれた状態にあるか否かを検出する開閉センサが設けてある。したがって、画像形成装置は、開閉センサからの検出信号に基づいて同じ幅であるA3縦とA4横サイズの用紙を判別し、コピー動作を行う。
【0005】
しかしながら、ユーザは、サイズラベルを見ずに、補助トレイが開いた状態でA4横サイズの用紙をトレイに載置する可能性がある。この場合、画像形成装置は、A4用紙に対し、誤ってA3用紙に対するコピー動作を行うことになる。
【0006】
後者の手差しトレイは、用紙がトレイに載置されていることを検出する用紙載置センサと、補助トレイが引出し位置にあるか否かを検出する引出しセンサを備えており、画像形成装置は、これらのセンサの検出信号に基づいて、同じ幅である例えばA3縦とA4横サイズの用紙を判別し、コピー動作を行う。
【0007】
しかしながら、この構成では、各種用紙サイズに対応するためには、用紙載置センサを所定の位置に複数設ける必要あるが、補助トレイの位置を検出するためのセンサを備えているため、設置するセンサ数が比較的多くなる。
【0008】
そこで、本発明は、用紙サイズを正確に検出するとともに、設置するセンサ数を減らすことのできる手差しトレイユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る手差しトレイユニットの第1の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、給紙方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、開き位置または引出し位置で上流側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに下流側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする。
【0010】
かかる手差しトレイユニットでは、開き位置または引出し位置では第1および第2の検出手段は、用紙が載置されると検出状態になるため、載置する用紙の給紙方向長さが大きくなるにつれて、下流側の第2の検出手段が、続いて上流側の第1の検出手段が検出状態になる。これに対し、折り畳み位置または収納位置では第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出状態が常に未検出状態となる。このような状態は、開き位置または引出し位置ではありえないため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0011】
一実施形態では、補助トレイは、本体トレイに設けた凹状収納部内に折り畳み可能に構成し、第1および第2の検出手段は、補助トレイ側に設けられるとともに補助トレイの用紙載置面から出没可能な突起部分を有し、この突起部分が補助トレイ内部に押し込まれると、検出状態となるようにする。補助トレイが折り畳まれた状態で、第1の検出手段の突起部分は、本体トレイの収納部底面に接触するとともに、第2の検出手段の突起部分は、該収納部底面に形成された窪み内に収容される。
【0012】
このように、折り畳み式の場合、比較的簡易な構成で、折り畳み位置で第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出手段が常に未検出状態とすることができる。
【0013】
本体トレイに、用紙が載置されたことを検出する第3の検出手段をさらに設けてもよい。この場合、折り畳み位置または収納位置においても、載置される用紙サイズを検出できる。
【0014】
本発明に係る手差しトレイユニットの第2の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、給紙方向に直交する幅方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、補助トレイ外側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに補助トレイ内側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする。
【0015】
かかる手差しトレイユニットでは、開き位置または引出し位置では第1および第2の検出手段は、用紙が載置されると検出状態になるため、載置する用紙の幅方向長さが大きくなるにつれて、内側の第2の検出手段が、続いて外側の第1の検出手段が検出状態になる。これに対し、折り畳み位置または収納位置では第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出状態が常に未検出状態となる。このような状態は、開き位置または引出し位置ではありえないため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0016】
本発明に係る手差しトレイユニットの第3の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し第1の位置と第2の位置にセット可能なように、本体トレイに装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、補助トレイが第1の位置にセットされた状態で、第2の位置で用紙を載置した場合には出力しない信号を出力するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
かかる手差しトレイユニットでは、補助トレイが本体ユニットに対し第1の位置にセットされた状態において、第1および第2の検出手段は、補助トレイが第2の位置で用紙を載置した場合にはありえない信号を出力するため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る手差しトレイユニットの一実施形態を示す。この手差しトレイユニット2は、画像形成装置本体(図示せず)から突出配置されており、手差しトレイユニット2上にセットされた用紙は、画像形成装置本体のハウジング側壁4に設けた給紙機構6により画像形成装置内部に給紙されるようになっている。手差しトレイユニット2および給紙機構6により画像形成装置の給紙装置が構成される。なお、給紙機構6の構成は、本発明と無関係であり、したがって本願では説明を省略する。
【0020】
本発明に係る手差しトレイユニット2は、折り畳み式で、画像形成装置本体に取り付けられた本体トレイ8と、用紙給紙方向に関して本体トレイ8の上流端部に軸10を介して回動可能に支持された補助トレイ12とを有する。補助トレイ12は、本体トレイ8より幅狭に形成されている。補助トレイ12は、図2に示すように本体トレイ8に対し折り畳まれた位置12aと、図1,3に示すように用紙載置面が本体トレイ8の用紙載置面と略同一平面上に位置するように開いた位置12bとの間で回動可能となっている。ユーザは、手差し給紙する場合、補助トレイ12を、折り畳み位置12aまたは開き位置12bにセットする。なお、図1に示すように、本体トレイ8は、ハウジング側壁4の上流端部に、軸14を介して回動するように支持され、不使用時には、手差しトレイユニット2を画像形成装置本体側に収納できるように構成してもよい。
【0021】
図3および手差しトレイユニット2の内部構成を示す図4も参照して、本体トレイ8は、下流端部に、給紙方向に直交する幅方向に伸びた溝15a,15bに沿ってスライド可能な一対の用紙ガイド16a,16bと、手差しトレイユニット2上に載置された用紙の幅に合わせて移動させた用紙ガイド対16a,16bの位置に基づいて、用紙の幅方向のサイズを検出する用紙幅センサ(図示せず)とを備える。
【0022】
用紙ガイド16a,16bはそれぞれ、用紙ガイドから幅方向に伸張した棒部材18a,18bを有し、この棒部材18a,18bにはラック19a,19bが付いている。ラック19a,19bは、本体ユニット8に回転自在に軸支されたピニオン20に係合しており、その結果、用紙ガイド16a,16bは、給紙方向に対し対称にスライド可能となる。
【0023】
特に図3を参照して、本体トレイ8はまた、幅方向に沿って形成された用紙ガイド通路21の上流側に、用紙を載置する上面を形成する載置部22と、補助トレイ12を収納する収納部24とを有する。載置部22は、用紙の幅方向両端を支持するために、本体トレイ8の幅方向両端において用紙給紙方向に伸びた端部部分26a,26bと、用紙の幅方向中央付近を支持するために、本体トレイ8の幅方向略中央に用紙ガイド通路21の上流端部から突出した横断面矩形状の中央部分28とを有する。図の例では、中央部分28の用紙給紙方向に関する長さは、端部部分26a,26bの半分程度に設定されている。端部部分の一方26aは、横断面形状がL字状になっているが、この理由は後述する。
【0024】
中央部分28内には、用紙が載置されたことを検出するための第1のセンサ(用紙載置検出手段)30aが所定の位置に設けてある。第1のセンサ30aは、用紙載置面に対し出没可能なレバー32を有する。詳しくは、図5に示されるように、レバー32は、本体トレイ8に固定された軸34周りに回動可能に支持されている。レバー32の一端32aは、軸34に支持されたレバー円筒部32c上に巻回されたばね36により、用紙載置面から突出する方向に付勢されている。第1のセンサ30aは、対向して配置された発光素子38aと受光素子38bを有し、レバー一端32aが用紙載置面から突出した状態で、レバー他端32bは、素子38a,38b間に進出するようになっている。このとき、第1のセンサ30aは未検出状態(オフ)である。本体トレイ8上に用紙が載置され用紙の重みでレバー一端32aが中央部分28の内部に押し込まれると、レバー他端32bは、発光素子38aと受光素子38bとの間から退避するようにしてある。このとき、受光素子38bは発光素子38aから出射した光を受光し、第1のセンサ30aは、検出信号を画像形成装置の制御部(図示せず)に出力する。すなわち、第1のセンサ30aは検出状態(オン)である。
【0025】
図3に示すように、収納部24は、本体トレイ8の凹部をなし、開き位置12bで用紙を載置する補助トレイ12の載置面39に対し、図2に示すように折り畳まれた状態で当接する底面40を有する。底面40には、載置部22の中央部分28の上流側の所定の位置に、窪み42が形成されている。窪み42を設けた理由は後述する。
【0026】
補助トレイ12は、開き位置12bで上流端部となる部分に凹部44を有し、図2に示すように、折り畳み位置12aで本体トレイ8の中央部分28が凹部44に収容されるようになっている。図2に示すように、補助トレイ12は、折り畳み位置12aで、載置部22の載置面と略同一平面上に位置する用紙載置面46を有する。
【0027】
図3などに示すように、補助トレイ12には、開き位置12bで下流側から上流側に向けて順に、第1のセンサ30aと同一の構成を有する第2、第3および第4のセンサ30b,30c,30dが設けてある。詳しくは、第2のセンサ30bは、折り畳み位置12aで収納部24の窪み42の上流側の底面40部分と当接する位置に配置されている。第3のセンサ30cは、折り畳み位置12aで収納部24の窪み42に対向する位置に配置されている。窪み42の深さは、第3のセンサ30cの載置面より突出した部分(レバー突出片32a)の高さより大きく設定されている。第4のセンサ30dは、折り畳み位置12aで載置部22の中央部分28の側方に位置する底面40部分と当接する位置に配置されている。
【0028】
なお、補助トレイ12は、開き位置上流端部において、幅方向一側壁上に、折り畳み位置12aにある補助トレイ12を把持して開き位置12bにセットするための把持部48を有する。本体トレイ8の載置部22の端部部分26aに関し、横断面形状がL字状にしてあるのは、補助トレイ12が折り畳みされた状態で把持部48の周囲にユーザの手が入る程度の空間が形成されるようにするためである。
【0029】
かかる構成を有する手差しトレイユニット2において、第1〜第4のセンサ30a〜30dは、補助トレイ12が開き位置12bにセットされた場合、各レバー位置に用紙が載置されるか否かに応じてオン・オフが切り換わる。一方、図6に示すように、補助トレイ12が折り畳み位置12aにセットされた場合、第2および第4のセンサ30b,30dのレバーの載置面から突出された部分は、収納部24の底面40に当接して補助トレイ12内に押し込まれるが、第3のセンサ30cのレバー突出部分は、窪み42内に収容されるため、補助トレイ12内に押し込まれることはない。したがって、補助トレイ12が折り畳まれた状態では、用紙がセットされているか否かにかかわらず、上流側から下流側に向けて順に、第2のセンサ30bはオン、第3のセンサ30cはオフ、第4のセンサ30dはオンである。第1のセンサ30aに関してのみ、そのレバー位置に用紙が載置されるか否かに応じてオン・オフが切り換わる。
【0030】
補助トレイ12を開き位置12bにセットした場合、載置する用紙の給紙方向長さを大きくするにつれて、第1〜第4のセンサ30a〜30dは、下流側から上流側に向けて順次オフからオンに切り換わる。一方、補助トレイ12を折り畳み位置12aにセットした場合、第3のセンサ30cはオフにもかかわらず、第4のセンサ30dはオンである。開き位置12bでは、用紙をセットしても第3のセンサ30cがオフ且つ第4のセンサ30dがオンであることはありえない。すなわち、画像形成装置は、センサからのオン/オフ信号にもとづいて、補助トレイ12が開き位置12bにあるか折り畳み位置12aにあるかを判別でき、補助トレイ12の位置を検出するための専用のセンサを省略できる。なお、仮に窪み42を設けてない構成とすると、補助トレイ12を折り畳み位置12aにセットした場合、第2および第4のセンサ30b,30dとともに第3のセンサ30cもオンになり、その結果、開き位置12bでセンサ30b〜30dが全てオンになる場合と区別できなくなる。また、仮に、折り畳み位置12aにおいて窪み42に第3のセンサ30cとともに第4のセンサ30dのレバー突出部分が収容される構成とすると、第2のセンサ30bがオン、第3および第4のセンサ30c,30dがオフになり、開き位置で第2のセンサ30bがオン、第3および第4のセンサ30c,30dがオフの場合と区別できなくなる。
【0031】
一例として、以下に示す仕様で各種用紙をトレイにセットしたときの第1〜第4のセンサ30a〜30dのオン/オフ状態を表に示す。
【0032】
▲1▼用紙先端当接位置(図1の給紙機構6の符号50の位置に相当)とレバー位置との給紙方向に関する距離
第1のセンサ30a:192mm
開き位置12bでの第2のセンサ30b:315mm
開き位置12bでの第3のセンサ30c:340mm
開き位置12bでの第4のセンサ30d:380mm
▲2▼開いた状態で使用可能な用紙サイズ
給紙方向長さ140mm〜431.8mm
▲3▼折り畳んだ状態で使用可能な用紙サイズ
給紙方向長さ140mm〜297mm
【0033】
表1 折り畳み位置
表においてWは幅方向長さ、Lは給紙方向長さを表す。
【0034】
表2 開き位置(定型サイズ)
【0035】
表3 開き位置(不定型サイズ)
【0036】
前述したように、本実施形態では、幅方向長さが同じでしたがって用紙幅検出センサのみでは判別できない2種類の用紙を、給紙方向に沿って配置した用紙載置センサ30a〜30dを用いて判別するとともに、補助トレイ12の位置を検出する専用のセンサを設置しなくても、補助トレイ12の位置を識別できる。例えば、補助トレイ12を折り畳んだ状態でのA4横サイズの用紙と、開いた状態でのA3縦サイズの用紙は、用紙幅が297mmと同一であるが、表に示すように、センサ30a〜30dからの出力信号が異なる(センサ30cに関して、一方がオフ、他方がオンとなる。)ので、画像形成装置は、両者を識別してコピー動作を行うことができる。また、センサ30a〜30dを本実施例のように適切な位置に配置すれば、用紙幅センサとの組み合わせにより、定型サイズのみならず不定型サイズに関しても、用紙幅センサ、センサ30a〜30dからの出力信号が用紙サイズ毎に異なるため、判別が可能である。
【0037】
以上の説明は、本発明の一実施形態にかかるもので、本発明はこれに限らず種々改変可能である。例えば、前記実施形態では、比較的多数の用紙サイズを識別するために、4つの用紙載置センサ30a〜30dを設置したが、補助トレイ側に、給紙方向に関して上流側と下流側に一つずつ用紙載置センサを設置する構成であれば、識別可能な用紙サイズの数は前記実施形態に比べて少なくなるが、本発明の範囲内に含まれる。すなわち、開いた状態で上流側に位置する用紙載置センサが、折り畳んだ状態で常にオンになり、開いた状態で下流側に位置するセンサが、折り畳んだ状態で常にオフになるようにすれば、補助トレイが開き位置にあるか折り畳み位置にあるかを識別できる。
【0038】
また、前記実施形態では、給紙長さ方向に関する用紙サイズを検出するためのセンサとして、機械式の用紙載置センサ30a〜30dを用いたが、センサの構成は本発明を限定するものではなく、例えば、所定の位置に設けた発光素子から出射させた光を用紙で反射させて受光素子で受光させることにより、用紙が載置されたことを検出する光学式センサを用いてもよい。この場合、開き位置で上流側に位置するセンサに関しては、補助トレイを折り畳んだ状態で、発光素子から出射した光を、本体トレイ側に設けた反射部材を介して常に受光素子に入射させるようにする。他方、開き位置で下流側に位置するセンサに関しては、補助トレイを折り畳んだ状態で、発光素子から出射した光は、常に受光素子に入射させないようにする。
【0039】
さらに、補助トレイは、本体トレイに対し、折り畳み式の代わりに引き出し式で収納できるようにしてもよい。この場合、本体トレイには、補助トレイを収納するための収納スペースを設け、補助トレイが収納スペースに収納される状態では、上流側のセンサは常にオン、下流側のセンサは常にオフになるようにし、補助トレイが引出し位置にある場合は、これらセンサを用紙載置センサとして機能させる。例えば、光学式センサを用いる場合、収納スペースの補助トレイ用紙載置面との対向面に、上流側のセンサに対応して反射部材を配設し、下流側のセンサに対応して光吸収部材(例えば黒色塗料)を配設する。なお、補助トレイが本体トレイに対し異なる2つの位置にセット可能であれば、これらの位置間の移動方法として、折り畳み式や引出し式以外でもよい。
【0040】
加えて、用紙幅検出センサは、前記実施形態のように用紙ガイド対16a,16bの位置を検出することで用紙幅を検出する構成に限らず、センサ30a〜30dのように用紙載置面から出没可能な突起部分を有する機械式のセンサや光学式のセンサなどを本体トレイや補助トレイに配設したものを用いてもよい。この場合、給紙方向に直交する幅方向に関し補助トレイ内側と外側にそれぞれ、用紙が載置されたことを検出するためのセンサを設け、補助トレイを本体トレイに収納した状態で、内側のセンサをオフ、外側のセンサをオンとなるように構成すれば、これらのセンサを、用紙幅を検出するセンサとしてのみならず、補助トレイの位置を検出するセンサとして利用することが可能となる。補助トレイが開いた状態(または引出された状態)では、載置する用紙の幅が大きくなるにつれて、補助トレイの幅方向内側から外側に向けてセンサは順次オフからオンに切り換わるが、収納状態では、内側のセンサがオフに対し外側のセンサがオンであり、これは補助トレイが開いた状態(または引出された状態)ではありえないからである。
【0041】
さらにまた、補助トレイの位置を検出する機能を備えた2つの用紙載置センサは、必ずしも補助トレイ側である必要はなく、一方または両方を本体トレイ側に設けても、補助トレイの位置を検出することは可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、用紙が載置されたことを検出する検出手段が補助トレイの位置を検出する機能を兼ねており、設置するセンサ数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手差しトレイユニットの一実施形態を備えた給紙装置を示す断面図。
【図2】補助トレイが本体トレイに折り畳まれた状態における、図1の手差しトレイユニットを示す斜視図。
【図3】補助トレイが開いた状態における、図1の手差しトレイユニット示す斜視図。
【図4】補助トレイが開いた状態における、図1の手差しトレイユニットの内部を示す斜視図。
【図5】図4の用紙載置センサを示す拡大斜視図。
【図6】図2のVI−VI線に沿った断面図。
【符号の説明】
2:手差しトレイユニット、8:本体トレイ、12:補助トレイ、22:載置部、24:収納部、30:センサ、32:用紙載置検出手段の突起部分、40:収納部底面、42:窪み。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタあるいはこれらの複合機などの画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機などの画像形成装置の手差しトレイにおいて、各種用紙サイズに対応するために、本体トレイに対し折り畳み可能に装着された補助トレイを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、本体トレイに対し補助トレイを引出し可能に装着した構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−319635号公報
【特許文献2】
特開平9−188443号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前者の手差しトレイでは、例えばA3縦(用紙の長尺方向が給紙方向に平行)とA4横(用紙の長尺方向が給紙方向に直交)サイズの同じ幅の用紙に対して、補助トレイを広げた状態ではA3縦のラベル、折り畳んだ状態ではA4横のラベルをトレイ上に表示させることで、ユーザに視覚により明確に用紙サイズを認識させるようになっている。また、補助トレイが折り畳まれた状態にあるか否かを検出する開閉センサが設けてある。したがって、画像形成装置は、開閉センサからの検出信号に基づいて同じ幅であるA3縦とA4横サイズの用紙を判別し、コピー動作を行う。
【0005】
しかしながら、ユーザは、サイズラベルを見ずに、補助トレイが開いた状態でA4横サイズの用紙をトレイに載置する可能性がある。この場合、画像形成装置は、A4用紙に対し、誤ってA3用紙に対するコピー動作を行うことになる。
【0006】
後者の手差しトレイは、用紙がトレイに載置されていることを検出する用紙載置センサと、補助トレイが引出し位置にあるか否かを検出する引出しセンサを備えており、画像形成装置は、これらのセンサの検出信号に基づいて、同じ幅である例えばA3縦とA4横サイズの用紙を判別し、コピー動作を行う。
【0007】
しかしながら、この構成では、各種用紙サイズに対応するためには、用紙載置センサを所定の位置に複数設ける必要あるが、補助トレイの位置を検出するためのセンサを備えているため、設置するセンサ数が比較的多くなる。
【0008】
そこで、本発明は、用紙サイズを正確に検出するとともに、設置するセンサ数を減らすことのできる手差しトレイユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る手差しトレイユニットの第1の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、給紙方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、開き位置または引出し位置で上流側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに下流側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする。
【0010】
かかる手差しトレイユニットでは、開き位置または引出し位置では第1および第2の検出手段は、用紙が載置されると検出状態になるため、載置する用紙の給紙方向長さが大きくなるにつれて、下流側の第2の検出手段が、続いて上流側の第1の検出手段が検出状態になる。これに対し、折り畳み位置または収納位置では第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出状態が常に未検出状態となる。このような状態は、開き位置または引出し位置ではありえないため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0011】
一実施形態では、補助トレイは、本体トレイに設けた凹状収納部内に折り畳み可能に構成し、第1および第2の検出手段は、補助トレイ側に設けられるとともに補助トレイの用紙載置面から出没可能な突起部分を有し、この突起部分が補助トレイ内部に押し込まれると、検出状態となるようにする。補助トレイが折り畳まれた状態で、第1の検出手段の突起部分は、本体トレイの収納部底面に接触するとともに、第2の検出手段の突起部分は、該収納部底面に形成された窪み内に収容される。
【0012】
このように、折り畳み式の場合、比較的簡易な構成で、折り畳み位置で第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出手段が常に未検出状態とすることができる。
【0013】
本体トレイに、用紙が載置されたことを検出する第3の検出手段をさらに設けてもよい。この場合、折り畳み位置または収納位置においても、載置される用紙サイズを検出できる。
【0014】
本発明に係る手差しトレイユニットの第2の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、給紙方向に直交する幅方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、補助トレイ外側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに補助トレイ内側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする。
【0015】
かかる手差しトレイユニットでは、開き位置または引出し位置では第1および第2の検出手段は、用紙が載置されると検出状態になるため、載置する用紙の幅方向長さが大きくなるにつれて、内側の第2の検出手段が、続いて外側の第1の検出手段が検出状態になる。これに対し、折り畳み位置または収納位置では第1の検出手段が常に検出状態、第2の検出状態が常に未検出状態となる。このような状態は、開き位置または引出し位置ではありえないため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0016】
本発明に係る手差しトレイユニットの第3の態様は、
画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し第1の位置と第2の位置にセット可能なように、本体トレイに装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、補助トレイが第1の位置にセットされた状態で、第2の位置で用紙を載置した場合には出力しない信号を出力するように構成されていることを特徴とする。
【0017】
かかる手差しトレイユニットでは、補助トレイが本体ユニットに対し第1の位置にセットされた状態において、第1および第2の検出手段は、補助トレイが第2の位置で用紙を載置した場合にはありえない信号を出力するため、第1および第2の検出手段からの信号に基づいて、補助トレイの位置を検出できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る手差しトレイユニットの一実施形態を示す。この手差しトレイユニット2は、画像形成装置本体(図示せず)から突出配置されており、手差しトレイユニット2上にセットされた用紙は、画像形成装置本体のハウジング側壁4に設けた給紙機構6により画像形成装置内部に給紙されるようになっている。手差しトレイユニット2および給紙機構6により画像形成装置の給紙装置が構成される。なお、給紙機構6の構成は、本発明と無関係であり、したがって本願では説明を省略する。
【0020】
本発明に係る手差しトレイユニット2は、折り畳み式で、画像形成装置本体に取り付けられた本体トレイ8と、用紙給紙方向に関して本体トレイ8の上流端部に軸10を介して回動可能に支持された補助トレイ12とを有する。補助トレイ12は、本体トレイ8より幅狭に形成されている。補助トレイ12は、図2に示すように本体トレイ8に対し折り畳まれた位置12aと、図1,3に示すように用紙載置面が本体トレイ8の用紙載置面と略同一平面上に位置するように開いた位置12bとの間で回動可能となっている。ユーザは、手差し給紙する場合、補助トレイ12を、折り畳み位置12aまたは開き位置12bにセットする。なお、図1に示すように、本体トレイ8は、ハウジング側壁4の上流端部に、軸14を介して回動するように支持され、不使用時には、手差しトレイユニット2を画像形成装置本体側に収納できるように構成してもよい。
【0021】
図3および手差しトレイユニット2の内部構成を示す図4も参照して、本体トレイ8は、下流端部に、給紙方向に直交する幅方向に伸びた溝15a,15bに沿ってスライド可能な一対の用紙ガイド16a,16bと、手差しトレイユニット2上に載置された用紙の幅に合わせて移動させた用紙ガイド対16a,16bの位置に基づいて、用紙の幅方向のサイズを検出する用紙幅センサ(図示せず)とを備える。
【0022】
用紙ガイド16a,16bはそれぞれ、用紙ガイドから幅方向に伸張した棒部材18a,18bを有し、この棒部材18a,18bにはラック19a,19bが付いている。ラック19a,19bは、本体ユニット8に回転自在に軸支されたピニオン20に係合しており、その結果、用紙ガイド16a,16bは、給紙方向に対し対称にスライド可能となる。
【0023】
特に図3を参照して、本体トレイ8はまた、幅方向に沿って形成された用紙ガイド通路21の上流側に、用紙を載置する上面を形成する載置部22と、補助トレイ12を収納する収納部24とを有する。載置部22は、用紙の幅方向両端を支持するために、本体トレイ8の幅方向両端において用紙給紙方向に伸びた端部部分26a,26bと、用紙の幅方向中央付近を支持するために、本体トレイ8の幅方向略中央に用紙ガイド通路21の上流端部から突出した横断面矩形状の中央部分28とを有する。図の例では、中央部分28の用紙給紙方向に関する長さは、端部部分26a,26bの半分程度に設定されている。端部部分の一方26aは、横断面形状がL字状になっているが、この理由は後述する。
【0024】
中央部分28内には、用紙が載置されたことを検出するための第1のセンサ(用紙載置検出手段)30aが所定の位置に設けてある。第1のセンサ30aは、用紙載置面に対し出没可能なレバー32を有する。詳しくは、図5に示されるように、レバー32は、本体トレイ8に固定された軸34周りに回動可能に支持されている。レバー32の一端32aは、軸34に支持されたレバー円筒部32c上に巻回されたばね36により、用紙載置面から突出する方向に付勢されている。第1のセンサ30aは、対向して配置された発光素子38aと受光素子38bを有し、レバー一端32aが用紙載置面から突出した状態で、レバー他端32bは、素子38a,38b間に進出するようになっている。このとき、第1のセンサ30aは未検出状態(オフ)である。本体トレイ8上に用紙が載置され用紙の重みでレバー一端32aが中央部分28の内部に押し込まれると、レバー他端32bは、発光素子38aと受光素子38bとの間から退避するようにしてある。このとき、受光素子38bは発光素子38aから出射した光を受光し、第1のセンサ30aは、検出信号を画像形成装置の制御部(図示せず)に出力する。すなわち、第1のセンサ30aは検出状態(オン)である。
【0025】
図3に示すように、収納部24は、本体トレイ8の凹部をなし、開き位置12bで用紙を載置する補助トレイ12の載置面39に対し、図2に示すように折り畳まれた状態で当接する底面40を有する。底面40には、載置部22の中央部分28の上流側の所定の位置に、窪み42が形成されている。窪み42を設けた理由は後述する。
【0026】
補助トレイ12は、開き位置12bで上流端部となる部分に凹部44を有し、図2に示すように、折り畳み位置12aで本体トレイ8の中央部分28が凹部44に収容されるようになっている。図2に示すように、補助トレイ12は、折り畳み位置12aで、載置部22の載置面と略同一平面上に位置する用紙載置面46を有する。
【0027】
図3などに示すように、補助トレイ12には、開き位置12bで下流側から上流側に向けて順に、第1のセンサ30aと同一の構成を有する第2、第3および第4のセンサ30b,30c,30dが設けてある。詳しくは、第2のセンサ30bは、折り畳み位置12aで収納部24の窪み42の上流側の底面40部分と当接する位置に配置されている。第3のセンサ30cは、折り畳み位置12aで収納部24の窪み42に対向する位置に配置されている。窪み42の深さは、第3のセンサ30cの載置面より突出した部分(レバー突出片32a)の高さより大きく設定されている。第4のセンサ30dは、折り畳み位置12aで載置部22の中央部分28の側方に位置する底面40部分と当接する位置に配置されている。
【0028】
なお、補助トレイ12は、開き位置上流端部において、幅方向一側壁上に、折り畳み位置12aにある補助トレイ12を把持して開き位置12bにセットするための把持部48を有する。本体トレイ8の載置部22の端部部分26aに関し、横断面形状がL字状にしてあるのは、補助トレイ12が折り畳みされた状態で把持部48の周囲にユーザの手が入る程度の空間が形成されるようにするためである。
【0029】
かかる構成を有する手差しトレイユニット2において、第1〜第4のセンサ30a〜30dは、補助トレイ12が開き位置12bにセットされた場合、各レバー位置に用紙が載置されるか否かに応じてオン・オフが切り換わる。一方、図6に示すように、補助トレイ12が折り畳み位置12aにセットされた場合、第2および第4のセンサ30b,30dのレバーの載置面から突出された部分は、収納部24の底面40に当接して補助トレイ12内に押し込まれるが、第3のセンサ30cのレバー突出部分は、窪み42内に収容されるため、補助トレイ12内に押し込まれることはない。したがって、補助トレイ12が折り畳まれた状態では、用紙がセットされているか否かにかかわらず、上流側から下流側に向けて順に、第2のセンサ30bはオン、第3のセンサ30cはオフ、第4のセンサ30dはオンである。第1のセンサ30aに関してのみ、そのレバー位置に用紙が載置されるか否かに応じてオン・オフが切り換わる。
【0030】
補助トレイ12を開き位置12bにセットした場合、載置する用紙の給紙方向長さを大きくするにつれて、第1〜第4のセンサ30a〜30dは、下流側から上流側に向けて順次オフからオンに切り換わる。一方、補助トレイ12を折り畳み位置12aにセットした場合、第3のセンサ30cはオフにもかかわらず、第4のセンサ30dはオンである。開き位置12bでは、用紙をセットしても第3のセンサ30cがオフ且つ第4のセンサ30dがオンであることはありえない。すなわち、画像形成装置は、センサからのオン/オフ信号にもとづいて、補助トレイ12が開き位置12bにあるか折り畳み位置12aにあるかを判別でき、補助トレイ12の位置を検出するための専用のセンサを省略できる。なお、仮に窪み42を設けてない構成とすると、補助トレイ12を折り畳み位置12aにセットした場合、第2および第4のセンサ30b,30dとともに第3のセンサ30cもオンになり、その結果、開き位置12bでセンサ30b〜30dが全てオンになる場合と区別できなくなる。また、仮に、折り畳み位置12aにおいて窪み42に第3のセンサ30cとともに第4のセンサ30dのレバー突出部分が収容される構成とすると、第2のセンサ30bがオン、第3および第4のセンサ30c,30dがオフになり、開き位置で第2のセンサ30bがオン、第3および第4のセンサ30c,30dがオフの場合と区別できなくなる。
【0031】
一例として、以下に示す仕様で各種用紙をトレイにセットしたときの第1〜第4のセンサ30a〜30dのオン/オフ状態を表に示す。
【0032】
▲1▼用紙先端当接位置(図1の給紙機構6の符号50の位置に相当)とレバー位置との給紙方向に関する距離
第1のセンサ30a:192mm
開き位置12bでの第2のセンサ30b:315mm
開き位置12bでの第3のセンサ30c:340mm
開き位置12bでの第4のセンサ30d:380mm
▲2▼開いた状態で使用可能な用紙サイズ
給紙方向長さ140mm〜431.8mm
▲3▼折り畳んだ状態で使用可能な用紙サイズ
給紙方向長さ140mm〜297mm
【0033】
表1 折り畳み位置
表においてWは幅方向長さ、Lは給紙方向長さを表す。
【0034】
表2 開き位置(定型サイズ)
【0035】
表3 開き位置(不定型サイズ)
【0036】
前述したように、本実施形態では、幅方向長さが同じでしたがって用紙幅検出センサのみでは判別できない2種類の用紙を、給紙方向に沿って配置した用紙載置センサ30a〜30dを用いて判別するとともに、補助トレイ12の位置を検出する専用のセンサを設置しなくても、補助トレイ12の位置を識別できる。例えば、補助トレイ12を折り畳んだ状態でのA4横サイズの用紙と、開いた状態でのA3縦サイズの用紙は、用紙幅が297mmと同一であるが、表に示すように、センサ30a〜30dからの出力信号が異なる(センサ30cに関して、一方がオフ、他方がオンとなる。)ので、画像形成装置は、両者を識別してコピー動作を行うことができる。また、センサ30a〜30dを本実施例のように適切な位置に配置すれば、用紙幅センサとの組み合わせにより、定型サイズのみならず不定型サイズに関しても、用紙幅センサ、センサ30a〜30dからの出力信号が用紙サイズ毎に異なるため、判別が可能である。
【0037】
以上の説明は、本発明の一実施形態にかかるもので、本発明はこれに限らず種々改変可能である。例えば、前記実施形態では、比較的多数の用紙サイズを識別するために、4つの用紙載置センサ30a〜30dを設置したが、補助トレイ側に、給紙方向に関して上流側と下流側に一つずつ用紙載置センサを設置する構成であれば、識別可能な用紙サイズの数は前記実施形態に比べて少なくなるが、本発明の範囲内に含まれる。すなわち、開いた状態で上流側に位置する用紙載置センサが、折り畳んだ状態で常にオンになり、開いた状態で下流側に位置するセンサが、折り畳んだ状態で常にオフになるようにすれば、補助トレイが開き位置にあるか折り畳み位置にあるかを識別できる。
【0038】
また、前記実施形態では、給紙長さ方向に関する用紙サイズを検出するためのセンサとして、機械式の用紙載置センサ30a〜30dを用いたが、センサの構成は本発明を限定するものではなく、例えば、所定の位置に設けた発光素子から出射させた光を用紙で反射させて受光素子で受光させることにより、用紙が載置されたことを検出する光学式センサを用いてもよい。この場合、開き位置で上流側に位置するセンサに関しては、補助トレイを折り畳んだ状態で、発光素子から出射した光を、本体トレイ側に設けた反射部材を介して常に受光素子に入射させるようにする。他方、開き位置で下流側に位置するセンサに関しては、補助トレイを折り畳んだ状態で、発光素子から出射した光は、常に受光素子に入射させないようにする。
【0039】
さらに、補助トレイは、本体トレイに対し、折り畳み式の代わりに引き出し式で収納できるようにしてもよい。この場合、本体トレイには、補助トレイを収納するための収納スペースを設け、補助トレイが収納スペースに収納される状態では、上流側のセンサは常にオン、下流側のセンサは常にオフになるようにし、補助トレイが引出し位置にある場合は、これらセンサを用紙載置センサとして機能させる。例えば、光学式センサを用いる場合、収納スペースの補助トレイ用紙載置面との対向面に、上流側のセンサに対応して反射部材を配設し、下流側のセンサに対応して光吸収部材(例えば黒色塗料)を配設する。なお、補助トレイが本体トレイに対し異なる2つの位置にセット可能であれば、これらの位置間の移動方法として、折り畳み式や引出し式以外でもよい。
【0040】
加えて、用紙幅検出センサは、前記実施形態のように用紙ガイド対16a,16bの位置を検出することで用紙幅を検出する構成に限らず、センサ30a〜30dのように用紙載置面から出没可能な突起部分を有する機械式のセンサや光学式のセンサなどを本体トレイや補助トレイに配設したものを用いてもよい。この場合、給紙方向に直交する幅方向に関し補助トレイ内側と外側にそれぞれ、用紙が載置されたことを検出するためのセンサを設け、補助トレイを本体トレイに収納した状態で、内側のセンサをオフ、外側のセンサをオンとなるように構成すれば、これらのセンサを、用紙幅を検出するセンサとしてのみならず、補助トレイの位置を検出するセンサとして利用することが可能となる。補助トレイが開いた状態(または引出された状態)では、載置する用紙の幅が大きくなるにつれて、補助トレイの幅方向内側から外側に向けてセンサは順次オフからオンに切り換わるが、収納状態では、内側のセンサがオフに対し外側のセンサがオンであり、これは補助トレイが開いた状態(または引出された状態)ではありえないからである。
【0041】
さらにまた、補助トレイの位置を検出する機能を備えた2つの用紙載置センサは、必ずしも補助トレイ側である必要はなく、一方または両方を本体トレイ側に設けても、補助トレイの位置を検出することは可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、用紙が載置されたことを検出する検出手段が補助トレイの位置を検出する機能を兼ねており、設置するセンサ数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手差しトレイユニットの一実施形態を備えた給紙装置を示す断面図。
【図2】補助トレイが本体トレイに折り畳まれた状態における、図1の手差しトレイユニットを示す斜視図。
【図3】補助トレイが開いた状態における、図1の手差しトレイユニット示す斜視図。
【図4】補助トレイが開いた状態における、図1の手差しトレイユニットの内部を示す斜視図。
【図5】図4の用紙載置センサを示す拡大斜視図。
【図6】図2のVI−VI線に沿った断面図。
【符号の説明】
2:手差しトレイユニット、8:本体トレイ、12:補助トレイ、22:載置部、24:収納部、30:センサ、32:用紙載置検出手段の突起部分、40:収納部底面、42:窪み。
Claims (5)
- 画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
前記第1および第2の検出手段は、給紙方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、開き位置または引出し位置で上流側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに下流側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする手差しトレイユニット。 - 補助トレイは、本体トレイに設けた凹状収納部内に折り畳み可能に構成されており、
第1および第2の検出手段は、補助トレイに設けられ、
第1および第2の検出手段はまた、補助トレイの用紙載置面から出没可能な突起部分を有し、この突起部分が補助トレイ内部に押し込まれると、検出状態となるようになっており、
補助トレイが折り畳まれた状態で、第1の検出手段の突起部分は、本体トレイの収納部底面に接触するとともに、第2の検出手段の突起部分は、該収納部底面に形成された窪み内に収容されることを特徴とする請求項1の手差しトレイユニット。 - 本体トレイに、用紙が載置されたことを検出する第3の検出手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1または2の手差しトレイユニット。
- 画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し折り畳み可能または引出し可能に装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
前記第1および第2の検出手段は、給紙方向に直交する幅方向に沿って順に配置され、
補助トレイが本体ユニットに対し折り畳まれた状態または収納された状態で、補助トレイ外側に位置する第1の検出手段を検出状態にするとともに補助トレイ内側に位置する第2の検出手段を未検出状態にすることを特徴とする手差しトレイユニット。 - 画像形成装置に用紙を供給する給紙装置の手差しトレイユニットにおいて、
本体トレイと、
本体トレイに対し第1の位置と第2の位置にセット可能なように、本体トレイに装着された補助トレイと、
用紙が載置されたことを検出する第1および第2の検出手段とを備え、
第1および第2の検出手段は、補助トレイが第1の位置にセットされた状態で、第2の位置で用紙を載置した場合には出力しない信号を出力するように構成されていることを特徴とする手差しトレイユニット。
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Cited By (3)
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JP2015168539A (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-28 | 株式会社リコー | シート載置装置及び画像形成装置 |
JP2016145106A (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-12 | 村田機械株式会社 | 給紙トレイユニット |
US9871934B2 (en) | 2014-10-08 | 2018-01-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2003
- 2003-02-03 JP JP2003025530A patent/JP2004231410A/ja active Pending
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