JP2004230989A - 車両用パネル部品取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パネル本体1の取付開口部2に前面側からパネル部品を取り付ける。前記パネル本体1の取付開口部2に、内面にガイド受部4及び仮止受部5を形成する。前記パネル部品は、前記ガイド受部4によってガイドさせながら取付開口部2に挿入し、前記ガイド受部4によるガイドが解除された時点で、仮止受部5に仮止めする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車内前方部に設けられるインストルメントパネルにパネルを取り付けるための車両用パネル部品取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用パネル部品取付構造として、空調制御装置の前面側から手を係合させることが可能で、かつ、係合させた手の操作により空調制御装置の取付部をインストルメントパネルの取付部に位置合わせ可能な取付時操作部を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公平7−16486号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、インストルメントパネルに装着されるヒータコントロールパネル等のパネル部品は、外観をよくするために、部品間の隙間をできるだけ小さくすることが望まれている。
【0005】
しかしながら、前記パネル部品取付構造では、隣接するパネル部品間の隙間を小さくすればする程、取付完了後の外観はよくできるものの、取付時、(インストルメントパネルを含む)他の部品と干渉しやすくなり、作業性が悪化する。場合によっては、他の部品に傷を付けることも懸念され、後処理が必要となる。
【0006】
そこで、本発明は、簡単な構成であるにも拘わらず、パネル部品を隙間なく取り付けることのできる車両用パネル部品取付構造を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、パネル本体の取付開口部に前面側からパネル部品を取り付けるようにした車両用パネル部品取付構造において、
前記パネル本体の取付開口部は、内面にガイド受部及び仮止受部を備え、
前記パネル部品は、前記ガイド受部によってガイドされながら取付開口部に挿入され、前記ガイド受部によるガイドが解除された時点で、仮止受部に仮止め可能としたものである。
【0008】
この構成により、パネル部品をガイド受部によってガイドしながら取付開口部に挿入するだけで、仮止受部によってパネル部品を取付開口部に仮止めすることができる。したがって、パネル部品の取付けを簡単に行うことが可能となる。また、パネル部品が仮止受部によって仮止めされるのは、取付開口部に挿入した後であるため、パネル部品を取付開口部に容易に隙間なく取り付けることが可能である。
【0009】
前記取付開口部は、前記パネル部品を挿入容易とする幅広部と、前記パネル部品が装着される装着部とで構成され、前記仮止受部を幅広部に、前記仮止受部を装着部にそれぞれ形成すると、より一層、取付作業を容易に行うことが可能となる点で好ましい。
【0010】
前記仮止受部は、前記取付開口部に対して前記パネル部品の位置を調整可能な調整代を有して前記パネル部品を仮止めすると、パネル部品をパネル本体に最終的に固定する際に位置を微調整することができ、取付開口部に対するパネル部品の密着度をさらに高めることが可能となる点で好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るパネル部品の取付構造を示す。この取付構造では、パネル本体1に形成した取付開口部2に、パネル部品であるヒータコントロールパネル(以下、HCパネルと略す。)3が装着されている。
【0013】
パネル本体1は、合成樹脂材料からなり、図1及び図4に示すように、車両前方部に配設されるインストルメントパネルを構成する。パネル本体1の取付開口部2は、両内側面が下方に向かうに従って徐々に接近するように傾斜している。取付開口部2の両内側面上部にはガイド受部4が形成されている。ガイド受部4は、後述するHCパネル3に形成したガイド部8をガイド可能な溝状に形成され、パネル本体1の前面側から背面側へと斜め下方に向かって延びている。また、両内側面中央部には矩形状の開口からなる仮止受部5が形成されている。なお、両側上部には矩形孔1a、両側下部にはねじ孔1bがそれぞれ形成されている。
【0014】
HCパネル3は、図1及び図5に示すように、前記パネル本体1と同様な合成樹脂材料からなり、前面に、送風モード、送風温度、送風量を選択するためのダイヤル式のノブ6をそれぞれ備えている。背面には、前記ノブ6の操作によりダンパ等を駆動するためのワイヤー7が接続されている。HCパネル3の上縁両側部には矩形枠部3aが形成され、前記パネル本体1の矩形孔1aとで図示しない保持具を利用することにより、HCパネル3をパネル本体1に固定可能となっている。また、下縁両側部には、貫通孔(図示せず)が形成され、HCパネル3のねじ孔1bにねじ3bを螺合することによっても、HCパネル3をパネル本体1に固定可能となっている。HCパネル3の両側上部には、前記パネル本体1のガイド受部4にガイドされるガイド部8が突出している。ガイド部8は、側方に突出する板状に形成されている。また、HCパネル3の両側下部には仮止片9が背面側に向かって突出している。仮止片9は、弾性変形可能で、先端側には側方に突出する矩形の仮止部10が形成されている。そして、この仮止部10が前記パネル本体1に形成した仮止受部5に係脱されるようになっている。
【0015】
次に、前記構成のパネル部品取付構造による取付方法を説明する。
【0016】
まず、図1に示すように、パネル本体1に対して斜め上方よりHCパネル3を挿入する。このとき、図2に示すように、HCパネル3のガイド部8をパネル本体1のガイド受部4にガイドさせる。ガイド受部4は、取付開口部2の上方側の幅広部分に形成されている。したがって、取付開口部2へのHCパネル3の挿入を容易に行うことができる。
【0017】
そして、図3に示すように、HCパネル3をガイド受部4によるガイド部8のガイドが解除されれば、HCパネル3を取付開口部2の下方側に向かって移動させる。HCパネル3は、ガイド受部4によるガイドが解除された時点で、取付開口部2内に位置している。このため、パネル本体1の表面に傷を付ける等の不具合を発生させることなく、スムーズにHCパネル3を所望の取付位置に移動させることができる。このとき、仮止部10が仮止受部5に係止し、取付開口部2からのHCパネル3の脱落が防止される。また、仮止部10は仮止受部5に対して多少がたつきのある状態で係止されるため、HCパネル3の位置を取付開口部2内で微調整可能である。
【0018】
そこで、取付開口部2に対してHCパネル3を所望の位置に位置決めし(HCパネルを取付開口部2の所望の位置で密着させ)、矩形孔1a,矩形枠体3aを利用して保持具にて固定すると共に、ねじ孔1bにねじ3bを螺合する。これにより、パネル本体1へのHCパネル3の取付作業が完了する。この場合、取付開口部2やHCパネル3の寸法精度がそれ程よくなくても、その部品の弾性変形範囲内であれば、寸法誤差を吸収して所望の位置に適切に取り付けることが可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、パネル本体の取付開口部にガイド受部と仮止受部を形成するようにしたので、パネル部品の取付作業を容易にすることができるばかりか、取付開口部とパネル部品との隙間を容易に抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パネル本体の取付開口部へのパネル部品の取付開始前の状態を示す断面図である。
【図2】パネル本体の取付開口部へのパネル部品の取付開始状態を示す断面図である。
【図3】パネル本体の取付開口部へのパネル部品の取付完了状態を示す断面図である。
【図4】本実施形態に係る車両用パネル部品取付構造の一方を示すパネル本体の取付開口部の斜視図である。
【図5】本実施形態に係る車両用パネル部品取付構造の残る他方を示すパネル部品の一例であるヒータコントロールパネルの斜視図である。
【符号の説明】
1…パネル本体
2…取付開口部
3…ヒータコントロールパネル(HCパネル)
4…ガイド受部
5…仮止受部
8…ガイド部
9…仮止片
10…仮止部
Claims (3)
- パネル本体の取付開口部に前面側からパネル部品を取り付けるようにした車両用パネル部品取付構造において、
前記パネル本体の取付開口部は、内面にガイド受部及び仮止受部を備え、
前記パネル部品は、前記ガイド受部によってガイドされながら取付開口部に挿入され、前記ガイド受部によるガイドが解除された時点で、仮止受部に仮止め可能としたことを特徴とする車両用パネル部品取付構造。 - 前記取付開口部は、前記パネル部品を挿入容易とする幅広部と、前記パネル部品が装着される装着部とで構成され、前記仮止受部を幅広部に、前記仮止受部を装着部にそれぞれ形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用パネル部品取付構造。
- 前記仮止受部は、前記取付開口部に対して前記パネル部品の位置を調整可能な調整代を有して前記パネル部品を仮止めすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用パネル部品取付構造。
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