JP2004222022A - 光伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ファイバ長に応じて好適に雑音特性を改善することができる光伝送装置における雑音補正回路を提供すること。
【解決手段】光ファイバ10により信号を伝送する光伝送装置11であって、光ファイバ10から伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子13と、受光素子13からの電気信号のレベルに基づいて、光ファイバ10の長さを検出するファイバ長検出回路14と、ファイバ長検出回路14の出力にしたがって、ファイバ長検出回路14で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路19と、バイアス電流可変回路19の出力を電気/光変換した光信号を光ファイバに供給するレーザダイオードとを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】光ファイバ10により信号を伝送する光伝送装置11であって、光ファイバ10から伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子13と、受光素子13からの電気信号のレベルに基づいて、光ファイバ10の長さを検出するファイバ長検出回路14と、ファイバ長検出回路14の出力にしたがって、ファイバ長検出回路14で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路19と、バイアス電流可変回路19の出力を電気/光変換した光信号を光ファイバに供給するレーザダイオードとを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送装置に関し、特に、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置における雑音特性(RIN:Relative Intensity Noise)の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバにより信号を伝送する光伝送技術としては、主信号の周波数帯域以外の周波数で新たに補助信号(監視信号)を用いることにより光の線幅を広くし、RINを改善するという技術(たとえば、特許文献1参照。)や、ファイバ長の変化による受光レベルの変化分を補正する技術(たとえば、特許文献2参照。)や、レーザダイオード(LD)のバイアス電流の変動に起因する光変調度の変化を防ぐ技術(たとえば、特許文献3参照。)等がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−261486号公報
【特許文献2】
特開平7−264139号公報
【特許文献3】
特開平8−265266号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1等に記載の技術は、常時この補助信号を送信していなければならないこと、またレーザダイオードのRINは改善できず、改善できるRINは伝送路(ファイバ中)のみであることなどの問題があった。
【0005】
また、特許文献2や特許文献3等に記載の技術は、ファイバ長(親局−子局間)が長くなるにつれて悪化するRINを直接補正するものではない。
【0006】
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、ファイバ長に応じて好適に雑音特性を改善することができる光伝送装置における雑音補正回路を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置であって、前記光ファイバから伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子からの前記電気信号のレベルに基づいて、前記光ファイバの長さを検出するファイバ長検出回路と、前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記ファイバ長検出回路で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路と、前記バイアス電流可変回路の出力を電気/光変換した光信号を前記光ファイバに供給するレーザダイオードとを含むことを特徴とする光伝送装置に存する。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置であって、光ファイバから伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子と、受光素子からの電気信号のレベルに基づいて、光ファイバの長さを検出するファイバ長検出回路と、ファイバ長検出回路の出力にしたがって、ファイバ長検出回路で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路と、バイアス電流可変回路の出力を電気/光変換した光信号を光ファイバに供給するレーザダイオードとを含むので、光伝送装置の雑音特性をファイバ長に応じて最適な値に改善することができる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記レーザダイオードから前記光ファイバに供給される前記光信号の変調度を一定に保つように制御する変調度一定回路をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の光伝送装置に存する。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、光伝送装置は、ファイバ長検出回路の出力にしたがって、レーザダイオードから光ファイバに供給される光信号の変調度を一定に保つように制御する変調度一定回路をさらに含むので、伝送する光信号の品質を維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による光伝送装置の実施の形態を含む光通信システムのブロック図である。図1において、それぞれ光伝送装置として働く親局1と子局11は光ファイバ10で接続されており、この光ファイバ10を介して光を伝送することにより通信する光通信システムが構成されている。
【0012】
親局1は、信号入力端子2と、レーザダイオード4を有するE/O(電気/光変換器)3と、受光素子としてのフォトダイオード6を有するO/E5と、信号出力端子7とを備えている。
【0013】
子局11は、受光素子としてのフォトダイオード13を有するO/E12と、信号出力端子15と、信号入力端子16と、レーザダイオード20を有するE/O17とを備えている。
【0014】
親局1は、信号入力端子2から入力されるRF(Radio Freqency)信号が変調信号として重畳され、変調されたバイアス電流をレーザダイオード4に供給し、レーザダイオード4で電気/光変換された光信号を、DOWNLINK側の光ファイバ10を介して子局11に送信する。光ファイバ10を介して送信された光信号は、子局11のフォトダイオード13で受光され、フォトダイオード13で光/電気変換された信号が信号出力端子15に供給される。
【0015】
また、子局11は、レーザダイオード20からの光信号を、UPLINK側の光ファイバ10を介して親局1に送信する。送信された光信号は、親局1のフォトダイオード6で受光され、フォトダイオード6で光/電気変換された信号が信号出力端子7に供給される。
【0016】
このような光通信システムにおいては、一般に、親局・子局装置間のファイバ長が長くなるにつれて、RINが悪化する。これは、光ファイバ内のレーリー散乱によって光反射が生じ、反射雑音を引き起こすためである。
【0017】
表1は、ファイバ長に対するRIN特性の一例を示す。ここで、RIN−LDは、レーザーダイオード(DFB−LD(分布帰還型レーザダイオード))のRINを示し、RIN−TLは、光ファイバ中(伝送路)のRINを示し、全体のRINをRIN−LD+TLとしている。
【0018】
【表1】
【0019】
そこで、本発明は、要約すれば、子局11のO/E12にファイバ長検出回路14を追加すると共に、E/O17にバイアス電流可変回路19を追加した構成とすることによって、親局1と子局11間の光ファイバ10のファイバ長が長くなりRIN−TLが悪化した場合でもRIN−LDを改善することにより全体のRINを改善するというものである。
【0020】
ファイバ長検出回路14は、フォトダイオード13の出力に接続され、バイアス電流可変回路19は、レーザダイオード20の入力に接続されている。さらに、E/O17は、信号入力端子16からのRF信号が供給される変調度一定回路18を含んでおり、変調度一定回路18の出力が、バイアス電流可変回路19に入力されている。
【0021】
以下、上述の構成を有する本発明の光伝送装置を含む図1の光通信システムの動作について説明する。
【0022】
親局1のE/O3から送信された光信号は、光ファイバ10を介して子局11のO/E12のフォトダイオード13で受光される。このとき、フォトダイオード13の受光レベルは、光ファイバ10の長さに応じて変化する。フォトダイオード13には、受光レベルに比例して直流電流が流れる。たとえば、受光レベルは、光ファイバ10の単位ファイバ長(1km)当たり0.5dB変動する。
【0023】
そこで、ファイバ長検出回路14は、この直流電流の大きさを検出し、検出された直流電流値に基づいてファイバ長を検出する。
【0024】
次いで、検出されたファイバ長を表すファイバ長検出回路14の出力が、バイアス電流可変回路19に供給される。バイアス電流可変回路19は、ファイバ長検出回路14の出力で制御され、検出されたファイバ長に対応して、レーザダイオード20に供給するバイアス電流を、システム全体のRIN(すなわち、RIN−LD+TL)が悪化しないように最適な電流値に可変する。
【0025】
たとえば、光ファイバ10のファイバ長が長くなると、伝送路のRIN(すなわち、RIN−TL)が悪化するので、バイアス電流可変回路19は、ファイバ長検出回路14の出力に応じて、バイアス電流値が大きく(または高く)なるように可変する。それにより、レーザダイオードのRIN(すなわち、RIN−LD)が改善され、したがって、全体のRIN(すなわち、RIN−LD+TL)も改善される。なお、バイアス電流値が大きく(または高く)なりすぎると、レーザダイオード20から送信される光信号の線形性が悪化する(歪む)ので、バイアス電流の可変は、線形性の悪化しない値までに留める必要がある。
【0026】
このとき、レーザダイオード20に供給されるバイアス電流値が可変されると、それに応じてレーザダイオード20から送信される光信号の光変調度も変化する。そこで、ファイバ長検出回路14の出力で変調度一定回路18を制御し、信号入力端子16からのRF信号のレベルを変調度一定回路18で変化させることにより、バイアス電流値の可変に応じたレベルのRF信号がバイアス電流可変回路19に入力され、レーザダイオード20から送信される光信号の光変調度が一定に保たれる。
【0027】
表2は、ファイバ長検出回路14、バイアス電流可変回路19および変調度一定回路18を追加した構成の本発明におけるファイバ長に対するRIN特性の一例を示す。ここで、RIN−LDは、レーザーダイオード(DFB−LD(分布帰還型レーザダイオード))のRINを示し、RIN−TLは、光ファイバ中(伝送路)のRINを示し、全体のRINをRIN−LD+TLとしている。また、光損失については、コネクタ損1dB、自動光出力制御回路(APC)(図示しない)によるトラッキングエラー±0.5dB&ファイバ長(0.5dB/km)としている。また、損失が全くない場合、受光レベルは+4.5dBmとしている。また、RF入力レベルは、変調度18%、閾値電流12mAの場合で計算している。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示されるように、RIN−LD+TLは、たとえば光ファイバ10の長さが6kmのとき、表1の場合に比べて1.5dB改善されていることが分かる。これをC/Nに置き換えると、改善前は65.18dB、改善後は67.38dB(受光レベル=−0.5dBm(改善前)、2.0dBm(改善後)、等価雑音電流密度In=10pA/√Hz、光変調度m=18%、帯域幅B=4MHzで計算)となり、2dB以上の改善となっている。
【0030】
本発明のポイントは、光ファイバの長さによってレーザダイオードのバイアス電流を可変している点であり、これを概略まとめると表3のようになる。
【0031】
【表3】
【0032】
このように本発明によれば、ファイバ長に応じた最適なバイアス電流を設定することにより、全体の雑音特性が悪化するのを改善または低減することができる。また、バイアス電流を増加させることによって、光出力パワーも増加するため、光伝送損失も補っており、表2の例では、受光レベル偏差は±0.8dBとなっている。これは、たとえば、親局1(または子局11)のO/E6(またはO/E12)においてレーザダイオード4(または20)の光出力パワーを光ファイバ10の長さに関わらず一定に保つためのファイバ長補正回路(図示しない)がさらに追加されている場合、ファイバ長補正回路の負担を和らげたり、あるいはまた、光伝送装置の仕様が厳しくない場合は、ファイバ長補正回路を省略することも可能となる。
【0033】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0034】
たとえば、図1の実施の形態においては、UPLINK側の全体のRIN特性が改善されるように構成されているが、これに限らず、親局1においても、子局11の構成と同様に、ファイバ長検出回路、バイアス電流可変回路および変調度一定回路を追加した構成とし、DOWNLINK側の全体のRIN特性も改善されるように構成しても良い。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光伝送装置の雑音特性をファイバ長に応じて最適な値に改善することができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、伝送する光信号の品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光伝送装置の実施の形態を含む光通信システムのブロック図である。
【符号の説明】
1 親局
2 信号入力端子
3 E/O(電気/光変換器)
4 レーザダイオード
5 O/E(光/電気変換器)
6 フォトダイオード(受光素子)
7 信号出力端子
10 光ファイバ
11 子局
12 O/E
13 フォトダイオード(受光素子)
14 ファイバ長検出回路
15 信号出力端子
16 信号入力端子
17 E/O
18 変調度一定回路
19 バイアス電流可変回路
20 レーザダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送装置に関し、特に、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置における雑音特性(RIN:Relative Intensity Noise)の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバにより信号を伝送する光伝送技術としては、主信号の周波数帯域以外の周波数で新たに補助信号(監視信号)を用いることにより光の線幅を広くし、RINを改善するという技術(たとえば、特許文献1参照。)や、ファイバ長の変化による受光レベルの変化分を補正する技術(たとえば、特許文献2参照。)や、レーザダイオード(LD)のバイアス電流の変動に起因する光変調度の変化を防ぐ技術(たとえば、特許文献3参照。)等がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−261486号公報
【特許文献2】
特開平7−264139号公報
【特許文献3】
特開平8−265266号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1等に記載の技術は、常時この補助信号を送信していなければならないこと、またレーザダイオードのRINは改善できず、改善できるRINは伝送路(ファイバ中)のみであることなどの問題があった。
【0005】
また、特許文献2や特許文献3等に記載の技術は、ファイバ長(親局−子局間)が長くなるにつれて悪化するRINを直接補正するものではない。
【0006】
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑み、ファイバ長に応じて好適に雑音特性を改善することができる光伝送装置における雑音補正回路を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置であって、前記光ファイバから伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子からの前記電気信号のレベルに基づいて、前記光ファイバの長さを検出するファイバ長検出回路と、前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記ファイバ長検出回路で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路と、前記バイアス電流可変回路の出力を電気/光変換した光信号を前記光ファイバに供給するレーザダイオードとを含むことを特徴とする光伝送装置に存する。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置であって、光ファイバから伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子と、受光素子からの電気信号のレベルに基づいて、光ファイバの長さを検出するファイバ長検出回路と、ファイバ長検出回路の出力にしたがって、ファイバ長検出回路で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路と、バイアス電流可変回路の出力を電気/光変換した光信号を光ファイバに供給するレーザダイオードとを含むので、光伝送装置の雑音特性をファイバ長に応じて最適な値に改善することができる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記レーザダイオードから前記光ファイバに供給される前記光信号の変調度を一定に保つように制御する変調度一定回路をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の光伝送装置に存する。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、光伝送装置は、ファイバ長検出回路の出力にしたがって、レーザダイオードから光ファイバに供給される光信号の変調度を一定に保つように制御する変調度一定回路をさらに含むので、伝送する光信号の品質を維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による光伝送装置の実施の形態を含む光通信システムのブロック図である。図1において、それぞれ光伝送装置として働く親局1と子局11は光ファイバ10で接続されており、この光ファイバ10を介して光を伝送することにより通信する光通信システムが構成されている。
【0012】
親局1は、信号入力端子2と、レーザダイオード4を有するE/O(電気/光変換器)3と、受光素子としてのフォトダイオード6を有するO/E5と、信号出力端子7とを備えている。
【0013】
子局11は、受光素子としてのフォトダイオード13を有するO/E12と、信号出力端子15と、信号入力端子16と、レーザダイオード20を有するE/O17とを備えている。
【0014】
親局1は、信号入力端子2から入力されるRF(Radio Freqency)信号が変調信号として重畳され、変調されたバイアス電流をレーザダイオード4に供給し、レーザダイオード4で電気/光変換された光信号を、DOWNLINK側の光ファイバ10を介して子局11に送信する。光ファイバ10を介して送信された光信号は、子局11のフォトダイオード13で受光され、フォトダイオード13で光/電気変換された信号が信号出力端子15に供給される。
【0015】
また、子局11は、レーザダイオード20からの光信号を、UPLINK側の光ファイバ10を介して親局1に送信する。送信された光信号は、親局1のフォトダイオード6で受光され、フォトダイオード6で光/電気変換された信号が信号出力端子7に供給される。
【0016】
このような光通信システムにおいては、一般に、親局・子局装置間のファイバ長が長くなるにつれて、RINが悪化する。これは、光ファイバ内のレーリー散乱によって光反射が生じ、反射雑音を引き起こすためである。
【0017】
表1は、ファイバ長に対するRIN特性の一例を示す。ここで、RIN−LDは、レーザーダイオード(DFB−LD(分布帰還型レーザダイオード))のRINを示し、RIN−TLは、光ファイバ中(伝送路)のRINを示し、全体のRINをRIN−LD+TLとしている。
【0018】
【表1】
【0019】
そこで、本発明は、要約すれば、子局11のO/E12にファイバ長検出回路14を追加すると共に、E/O17にバイアス電流可変回路19を追加した構成とすることによって、親局1と子局11間の光ファイバ10のファイバ長が長くなりRIN−TLが悪化した場合でもRIN−LDを改善することにより全体のRINを改善するというものである。
【0020】
ファイバ長検出回路14は、フォトダイオード13の出力に接続され、バイアス電流可変回路19は、レーザダイオード20の入力に接続されている。さらに、E/O17は、信号入力端子16からのRF信号が供給される変調度一定回路18を含んでおり、変調度一定回路18の出力が、バイアス電流可変回路19に入力されている。
【0021】
以下、上述の構成を有する本発明の光伝送装置を含む図1の光通信システムの動作について説明する。
【0022】
親局1のE/O3から送信された光信号は、光ファイバ10を介して子局11のO/E12のフォトダイオード13で受光される。このとき、フォトダイオード13の受光レベルは、光ファイバ10の長さに応じて変化する。フォトダイオード13には、受光レベルに比例して直流電流が流れる。たとえば、受光レベルは、光ファイバ10の単位ファイバ長(1km)当たり0.5dB変動する。
【0023】
そこで、ファイバ長検出回路14は、この直流電流の大きさを検出し、検出された直流電流値に基づいてファイバ長を検出する。
【0024】
次いで、検出されたファイバ長を表すファイバ長検出回路14の出力が、バイアス電流可変回路19に供給される。バイアス電流可変回路19は、ファイバ長検出回路14の出力で制御され、検出されたファイバ長に対応して、レーザダイオード20に供給するバイアス電流を、システム全体のRIN(すなわち、RIN−LD+TL)が悪化しないように最適な電流値に可変する。
【0025】
たとえば、光ファイバ10のファイバ長が長くなると、伝送路のRIN(すなわち、RIN−TL)が悪化するので、バイアス電流可変回路19は、ファイバ長検出回路14の出力に応じて、バイアス電流値が大きく(または高く)なるように可変する。それにより、レーザダイオードのRIN(すなわち、RIN−LD)が改善され、したがって、全体のRIN(すなわち、RIN−LD+TL)も改善される。なお、バイアス電流値が大きく(または高く)なりすぎると、レーザダイオード20から送信される光信号の線形性が悪化する(歪む)ので、バイアス電流の可変は、線形性の悪化しない値までに留める必要がある。
【0026】
このとき、レーザダイオード20に供給されるバイアス電流値が可変されると、それに応じてレーザダイオード20から送信される光信号の光変調度も変化する。そこで、ファイバ長検出回路14の出力で変調度一定回路18を制御し、信号入力端子16からのRF信号のレベルを変調度一定回路18で変化させることにより、バイアス電流値の可変に応じたレベルのRF信号がバイアス電流可変回路19に入力され、レーザダイオード20から送信される光信号の光変調度が一定に保たれる。
【0027】
表2は、ファイバ長検出回路14、バイアス電流可変回路19および変調度一定回路18を追加した構成の本発明におけるファイバ長に対するRIN特性の一例を示す。ここで、RIN−LDは、レーザーダイオード(DFB−LD(分布帰還型レーザダイオード))のRINを示し、RIN−TLは、光ファイバ中(伝送路)のRINを示し、全体のRINをRIN−LD+TLとしている。また、光損失については、コネクタ損1dB、自動光出力制御回路(APC)(図示しない)によるトラッキングエラー±0.5dB&ファイバ長(0.5dB/km)としている。また、損失が全くない場合、受光レベルは+4.5dBmとしている。また、RF入力レベルは、変調度18%、閾値電流12mAの場合で計算している。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示されるように、RIN−LD+TLは、たとえば光ファイバ10の長さが6kmのとき、表1の場合に比べて1.5dB改善されていることが分かる。これをC/Nに置き換えると、改善前は65.18dB、改善後は67.38dB(受光レベル=−0.5dBm(改善前)、2.0dBm(改善後)、等価雑音電流密度In=10pA/√Hz、光変調度m=18%、帯域幅B=4MHzで計算)となり、2dB以上の改善となっている。
【0030】
本発明のポイントは、光ファイバの長さによってレーザダイオードのバイアス電流を可変している点であり、これを概略まとめると表3のようになる。
【0031】
【表3】
【0032】
このように本発明によれば、ファイバ長に応じた最適なバイアス電流を設定することにより、全体の雑音特性が悪化するのを改善または低減することができる。また、バイアス電流を増加させることによって、光出力パワーも増加するため、光伝送損失も補っており、表2の例では、受光レベル偏差は±0.8dBとなっている。これは、たとえば、親局1(または子局11)のO/E6(またはO/E12)においてレーザダイオード4(または20)の光出力パワーを光ファイバ10の長さに関わらず一定に保つためのファイバ長補正回路(図示しない)がさらに追加されている場合、ファイバ長補正回路の負担を和らげたり、あるいはまた、光伝送装置の仕様が厳しくない場合は、ファイバ長補正回路を省略することも可能となる。
【0033】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0034】
たとえば、図1の実施の形態においては、UPLINK側の全体のRIN特性が改善されるように構成されているが、これに限らず、親局1においても、子局11の構成と同様に、ファイバ長検出回路、バイアス電流可変回路および変調度一定回路を追加した構成とし、DOWNLINK側の全体のRIN特性も改善されるように構成しても良い。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光伝送装置の雑音特性をファイバ長に応じて最適な値に改善することができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、伝送する光信号の品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光伝送装置の実施の形態を含む光通信システムのブロック図である。
【符号の説明】
1 親局
2 信号入力端子
3 E/O(電気/光変換器)
4 レーザダイオード
5 O/E(光/電気変換器)
6 フォトダイオード(受光素子)
7 信号出力端子
10 光ファイバ
11 子局
12 O/E
13 フォトダイオード(受光素子)
14 ファイバ長検出回路
15 信号出力端子
16 信号入力端子
17 E/O
18 変調度一定回路
19 バイアス電流可変回路
20 レーザダイオード
Claims (2)
- 光ファイバにより信号を伝送する光伝送装置であって、
前記光ファイバから伝送されてくる光信号を電気信号に変換する受光素子と、
前記受光素子からの前記電気信号のレベルに基づいて、前記光ファイバの長さを検出するファイバ長検出回路と、
前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記ファイバ長検出回路で検出されるファイバ長が大きくなるにつれてバイアス電流が大きくなるように可変するバイアス電流可変回路と、
前記バイアス電流可変回路の出力を電気/光変換した光信号を前記光ファイバに供給するレーザダイオードと
を含むことを特徴とする光伝送装置。 - 前記ファイバ長検出回路の出力にしたがって、前記レーザダイオードから前記光ファイバに供給される前記光信号の変調度を一定に保つように制御する変調度一定回路をさらに含む
ことを特徴とする請求項1記載の光伝送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003007903A JP2004222022A (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 光伝送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003007903A JP2004222022A (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 光伝送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004222022A true JP2004222022A (ja) | 2004-08-05 |
Family
ID=32897861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003007903A Abandoned JP2004222022A (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 光伝送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004222022A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007019858A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光波長多重信号送受信装置 |
JP2016076897A (ja) * | 2014-10-08 | 2016-05-12 | 株式会社フジクラ | 光伝送システム、光伝送システムの制御方法、及びアクティブ光ケーブル |
-
2003
- 2003-01-16 JP JP2003007903A patent/JP2004222022A/ja not_active Abandoned
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007019858A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光波長多重信号送受信装置 |
JP4598615B2 (ja) * | 2005-07-07 | 2010-12-15 | 日本電信電話株式会社 | 光波長多重信号送受信装置 |
JP2016076897A (ja) * | 2014-10-08 | 2016-05-12 | 株式会社フジクラ | 光伝送システム、光伝送システムの制御方法、及びアクティブ光ケーブル |
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