JP2004221855A - イベント提供方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】イベント提供システムが利用者に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感があること。
【解決手段】イベント提供システムが提供するイベントにおける架空の人物としてコールセンタ5に待機する役者担当オペレータ4に演技をさせるために役者担当オペレータ4の持つコールセンタ端末6に口裏合わせ情報を送信し、役者担当オペレータ4はコールセンタ端末6が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行する。このような役者担当オペレータ4の演技によって、利用者端末3の通話機能を通じてイベント情報を受け取った利用者2は架空のイベントの世界でありながら、現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【選択図】 図1
【解決手段】イベント提供システムが提供するイベントにおける架空の人物としてコールセンタ5に待機する役者担当オペレータ4に演技をさせるために役者担当オペレータ4の持つコールセンタ端末6に口裏合わせ情報を送信し、役者担当オペレータ4はコールセンタ端末6が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行する。このような役者担当オペレータ4の演技によって、利用者端末3の通話機能を通じてイベント情報を受け取った利用者2は架空のイベントの世界でありながら、現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イベント提供、特に利用者が持つ利用者端末を用いてイベントを提供するイベント提供方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
利用者端末をバーチャルな世界であるコンピュータゲームに取り込む先行技術として、特開2002−224447号公報が挙げられる。この先行技術は、ディスプレイに表示された道具一覧の中に携帯電話が含まれており、利用者が入力部を操作することによって選択された携帯電話に仮想現実(バーチャルリアリティ)で存在する相手先を示す架空の電話番号を入力することにより、あたかも携帯電話で会話をしているかの雰囲気を演出するものである。ただし、これは現実世界で利用者が普段利用している携帯電話そのものを使うものではない。
【0003】
利用者端末を用いて、現実世界における利用者の行動を仮想現実に取り込む先行技術として特開2002−049681号公報が挙げられる。この先行技術は、ゲームの進行に従って現実世界を実際に移動する利用者が、現実世界に実在する店舗や施設などから情報を取得し、利用者が携帯する利用者端末に入力することによって、現実世界における利用者の行動を仮想現実のゲームの進行に取り込むものである。ただし、これは利用者に提供する情報に人に喋らした情報を含むものでなく、あらかじめ用意した情報でゲームを進行するものである。
【0004】
コールセンタのオペレータをサポートするための情報をオペレータ端末に出力する先行技術として特開2002−245354号公報が挙げられる。この先行技術は、利用者端末に相当するクライアント端末とネットワークを介して接続されることによって、クライアント(利用者)とオペレータとの間で音声、チャットまたは画像などを交えたコミュニケーションを行うものである。ただし、これは利用者からの要望に応えるべきオペレータをサポートするものに過ぎず、ここで言うところのコールセンタは利用者からのコールが前提の受け身的なお客様相談所に過ぎない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−224447号公報
【特許文献2】
特開2002−049681号公報
【特許文献3】
特開2002−245354号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通信インフラの発達と携帯電話の急速な普及に伴って、今や携帯電話は我々の生活に欠かせない道具になっている。その携帯電話にバーチャルリアリティを追求しようとしているゲーム業界が目をつけた。
【0007】
そもそもバーチャルリアリティを追求するゲームは、あらかじめ用意された仮想空間の中に自らを登場人物として投影し、その登場人物に対して利用者が何らかの入力装置を用いて指示を与えたり、仮想空間内で設定された選択肢を利用者が選択したりすることによって、利用者があたかも仮想空間の中を自分の意志で自由に行動しているかのような、いわゆる擬似的な体験をさせることから始まっている。
【0008】
ところが、これらの仮想空間は利用者にとって感覚的に自らと隔離された箱庭のようなものでしかなく、どれだけ現実味を帯びた設定や演出をしてもディスプレイなどの表示装置に対してキーボードやマウス、コントローラなどの入力装置を介して操作していては、現実世界とは別物であると利用者に思われても致し方なかった。つまり、どれだけの現実味を帯びた設定や演出をどこまで工夫したとしても利用者にとっては、単に仮想空間内にいる「つもり」でしかないという問題点があった。
【0009】
そこで、利用者が普段利用している利用者端末をゲームの入出力装置に用いて、利用者が実際にいる現実世界の場所(現在地)を取得して、その現在地周辺の地図を利用者端末に表示して、地図上にあらかじめ配置されたイベントスポット(イベントが発生する場所)に誘導することによって、現実世界を実際に移動する利用者にイベントスポットに関連したイベントの実行を促すゲームが発明されている。このゲームでは、利用者端末に表示された地図は現実世界を表わす地図ではあるが、利用者端末上で発生するイベントは一種の仮想現実であり、現実世界に仮想現実を取り込むことで両者を融合させようとしている。
【0010】
利用者端末を介して提供する文字情報や画像情報だけではバーチャルな感じを利用者に与えてしまう(要は嘘くさい)場合には、音声情報を用いるとよい。ただし、音声認識や音声合成で自動的に受け答えする技術も開発されているが、語彙数と処理速度に問題があるので、アドリブを交えるなどの利用者と自然な受け答えが出来るほどではない。また、あらかじめ人の声を録音しておいた録音音声を用いると音声としての違和感は無くなるが、利用者に対して一方的な応対しか出来ない。つまり、利用者に現実味を与えるイベントを提供しようとするとシステムの音声処理では解決しきれない、利用者にとって感覚的な違和感(不自然さ)を与えてしまうということが問題であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の本質は、利用者端末を介した利用者とのやりとりに役者担当のオペレータを用いることによって、イベント提供システムが利用者に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消することである。なお、このようにイベントが創りだす仮想現実の中で一人で何役もこなす役者担当オペレータを支援することが、本発明におけるイベント提供システムならではの効果である。つまり、一人で何役もこなせば、それらの役がごちゃごちゃになって、せっかくイベントが創りだした仮想現実の世界を台無しにしてしまうかもしれない役者担当オペレータの演技をシステムは支援することが出来る。
【0012】
本発明は、人との通話に用いる通話手段を備えた利用者端末を持つ利用者に、通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから情報を伝達することによって、イベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報のうち、前記役者担当オペレータから前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信して、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにした。
【0013】
イベント提供システムサーバが提供するイベントには架空の状況が設定されており、コールセンタに待機する役者担当オペレータに架空の状況における架空の人物を音声で演じてさせることによって、利用者は利用者端末の通話機能を介して架空の状況があたかも実際にあるかのような現実感を感じながらイベントを楽しむことが出来る。より具体的には、イベントにおける架空の人物として演技をさせるための口裏合わせ情報をコールセンタ端末に送信し、役者担当オペレータはコールセンタ端末が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行することが出来る。なお、役者担当オペレータの心の準備が出来るまでの時間を確保するために、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0014】
なお、コールセンタ端末では、まずイベント提供システムサーバから受信した口裏合わせ情報を情報出力部に出力し、情報出力部によってその内容を確認した役者担当オペレータが架空の人物になりきる時間を確保するために、役者担当オペレータから準備完了の操作を受け付けてから利用者端末へ通話するようにした。どれだけ優秀な、どれだけ経験を積んだ役者担当オペレータであっても、一人の人間である。心の準備が出来ぬままに架空の人物を演じさせるとイベントの架空の世界を台無しにしてしまう恐れもある。また、役者担当オペレータの能力を十分、引き出すためにも心の準備をする時間を少しであっても確保することは重要である。ただし、役者担当オペレータからの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)することもある。操作が無応答(無反応)や緩慢であると判断した場合には、イベントを間延びさせないために警告を与えてもよい。
【0015】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、取得したイベント情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝えるための情報であると判断して、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信して、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力して、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0016】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得するイベント情報取得手段と、前記イベント情報取得手段が取得したイベント情報について、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断する送信先判断手段とを有し、情報送信手段は、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報の送信先を前記コールセンタ端末であると判断した前記送信先判断手段の判断結果に基づいて、該口裏合わせ情報を対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信するようにするとよい。
【0017】
対応するコールセンタ端末は、前記イベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報と前記通話コードを受信する情報受信手段と、前記情報受信手段が受信した前記口裏合わせ情報を出力する情報出力手段と、情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、前記情報受信手段が受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段とを有するとよい。
【0018】
この仕組みによって、イベント提供システムサーバから口裏合わせ情報がコールセンタ端末へ、役者担当オペレータを介さない情報が利用者端末へ都度、送信される。パスゲート10からの情報や利用者2の位置情報などの要素によってイベントの進行を変化させて、状況に応じた展開を実現するためにはこのようにイベント提供システムサーバからイベント情報を都度、送信する方がよい。また、イベント情報データベースから取得されたイベント情報のうち、役者担当オペレータを介して利用者に伝える情報には、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報があらかじめ用意されていると考えてよい。
【0019】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得し、取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信して、前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報をデータベースに記憶して、前記イベント提供システムサーバは、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信して、前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報をデータベースから取得し、取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0020】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段とを有し、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、前記情報取得手段が該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、前記情報送信手段は、前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信するとよい。
【0021】
対応するコールセンタ端末は、イベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報を記憶する口裏合わせ情報データベースと、前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報を前記口裏合わせ情報データベースから取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として出力する情報出力部と、情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有するとよい。
【0022】
この仕組みによって、イベント提供システムサーバからコールセンタ端末へ口裏合わせ情報をあらかじめ送信しておくことが出来る。あらかじめ口裏合わせ情報を送信しておいて、イベント提供システムサーバからの指示は送信した口裏合わせ情報にあらかじめ付与しておいた情報コードを用いて行うことにより通信情報量を減らすことが出来るので、情報の送受信時間を短縮する効果が期待でき、利用者の行動または利用者端末に対する応答において時間的ロスを最小限として、レスポンスのよいイベントが提供できる。また、コールセンタ端末があらかじめ受け取った口裏合わせ情報は、必要に応じて役者担当オペレータに対して情報出力部から出力されることにより、役者担当オペレータが準備に費やしてもよい時間を多くすることが出来るので、役者担当オペレータはよりスムーズなイベント進行が出来るとともにつじつまの合わない役者担当オペレータのミスを減らすことが出来る。ここで言うところの「必要に応じて」とは、「イベントの進行に合わせて」という意味であると考えてよい。
【0023】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信し、前記コールセンタ端末は、前記イベント情報を受信すると受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を情報出力部に出力し、情報入力部より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信し、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0024】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者端末を介して前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得する情報取得手段と、取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段とを有するとよい。
【0025】
対応するコールセンタ端末は、イベント提供システムサーバから前記イベント情報を受信すると、受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を出力すする情報出力手段と、情報入力手段より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信する情報送信手段と、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有するとよい。
【0026】
この仕組みによって、利用者端末に送信されるイベント情報はすべてコールセンタ端末を介して提供されることになる。こうすることによって、例えばコールセンタで役者担当オペレータが操作や演技の準備に手間取ったとしても、役者担当オペレータを介さない情報だけが利用者端末へ送信された状態でイベントが停止してしまうという事態を避けることが出来る。役者担当オペレータを介して利用者に伝達される情報も、介さないで伝達される情報もイベントにとっては同期しながら提供されるべきものであるので、役者担当オペレータを介して伝達される情報のみが利用者の元へ来ないという不慮の事態が回避される効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るイベント提供システムの具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0029】
同図は、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントで利用者2に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消するための仕組みを説明するシステム全体図である。イベント提供システムサーバ1が提供するイベント情報には、利用者端末3を介して利用者2に実行させるための課題を含んでおり、場合によってはその課題を実行するための場所が目的地として指定されている。もちろん課題だけでもイベント提供システムサーバ1が提供するイベントは成り立つが、さらに目的地を指定しておくことによって利用者2がその目的地に向かって移動することになり、様々な場所をめぐることを楽しむ観光などへの応用が期待できる。図例では、この課題に対応する情報がイベント提供システムサーバ1から利用者端末3に対して直接提供する情報と、オペレータ4がいるコールセンタ5からコールセンタ端末6が有する通話部7を介して間接的に提供される指示情報に相当する。
【0030】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、利用者2の有する利用者端末3より直接的または間接的に取得した利用者端末アドレスに基づき、イベント情報DB(データベース)8から取得したイベント情報のうち、コールセンタ5に待機する役者担当のオペレータ4に対する口裏合わせのための事前情報(口裏合わせ情報)と利用者端末3に電話するための通話コードをコールセンタ端末6に送信した上で、利用者端末3には前説情報と制限時間情報を送信する。なお、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6に送信される事前情報(口裏合わせ情報)は、あらかじめコールセンタ端末6に送信しておいてもよいし、必要に応じて都度都度送信してもよい。また、前説情報と制限時間情報のようなイベント提供システムサーバ1から利用者端末3に送信される情報は、コールセンタ端末6を介して送信されてもよい。
【0031】
イベント提供システムサーバ1が提供するイベントは、利用者2の指示に応じて開始されても、利用者2の要望を受け付けた後にあらかじめ用意されたトリガ(きっかけ)によって開始されてもよい。ここで言うところのトリガとは、例えば利用者2がある場所やエリアに到達したことや通過したことを示す情報などによるものであり、例えば場所情報タグ8から取得された場所情報をイベント提供システムサーバ1が直接的または間接的に取得することによって生じる。このトリガは、イベント進行のきっかけに用いられてもよい。なお、利用者2がいる現在位置を示す場所情報は、利用者端末3が有する場所情報取得機能からの取得、または利用者2自身の入力によって利用者端末3から取得されてもよい。
【0032】
コールセンタ端末6に送信した口裏合わせのための事前情報には、役者担当のオペレータ4に対する指示と利用者2に伝える情報が含まれており、指示に従って役作りをしたオペレータ4は利用者端末3の通話機能につながる通話コードを用いて通話状態になった利用者2に対して通話部7から情報を伝える。通話コードはオペレータ4の操作によって入力されても、一定時間の経過によって自動的に入力されてもよい。この仕組みによって、利用者2は現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0033】
利用者2とのやりとりにおける間(言葉と言葉との間に生じる無言の時間)や利用者2に対するアドリブ(即興的にしゃべる言葉)によって、その場の臨場感をより得よう(より提供しよう)とする場合に有効な方法である。例えば、言葉の間とは相手があってはじめて合わすことが出来る会話の呼吸のようなものなので、何かの拍子にほんのわずか間がずれただけでとたんに嘘くさく聞こえてしまうものである。つまり、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントにおける架空人物のキャラクタ設定の幅を広げて、イベント内の仮想現実の世界をより現実世界っぽくすることが出来る。
【0034】
図2は、図1とは別の場合の、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0035】
同図は、図1で説明するトリガにパスゲート10を通過した利用者2に関する情報を用いる場合である。同図において、利用者2は情報記憶媒体11または利用者端末3を用いてパスゲート10を通過する。利用者2が通過する際にパスゲート10は、情報記憶媒体11または利用者端末3から利用者端末アドレスを読み取ってあらかじめパスゲート10が有するパスゲートコードとともに利用者2の通過検知結果をイベント提供システムサーバ1に送信する。イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10より取得した利用者端末アドレスに基づき、イベント情報DB(データベース)8から取得した課題(または目的地と課題)を含むイベント情報を利用者端末3に送信する。
【0036】
なお、パスゲートコードが示すパスゲート10の設置場所に基づいて目的地を選択してもよい。利用者2が通過したパスゲート10の設置場所とは、利用者2が通過した通過場所を意味し、利用者2の行動に合わせた目的地の設定が可能となる。なお、パスゲート10が公共交通機関の駅などに設置された自動改札や電車、バス、などの移動車両への出入り口であり、情報記憶媒体11が乗車券(何度も乗り降りが出来る、例えば一日乗車券や定期券などが好ましい)であれば、利用者2を監視することなく、乗車券が有効な期間中にその乗車券を使用している間だけイベント情報の送信が可能となる。つまり、パスゲート10を用いると利用者2のプライバシーに配慮した情報提供が出来る。
【0037】
ここで言うところのパスゲートコードとは、受信したイベント提供システムサーバ1がパスゲート10に関する基礎情報をあらかじめ記憶するデータベースより取得するために用いるためのコードであり、通信に関わる情報量削減が出来る。もちろん、パスゲートコードを用いずにパスゲート10に関する基礎情報を都度、受信しても構わない。
【0038】
図3は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図である。
【0039】
同図は、イベント提供システムから提供するイベントが始まる際の利用者端末3の具体例を示す。同図において、図3(a)は、これから利用者2の身に起こる状況が受け入れやすいように前もって説明しておくための「前説情報」を文字情報として出力している利用者端末3の表示画面を示している。表示画面に表示している「おや?道の真ん中にケータイが落ちています。あなたは何だろうと思って拾ってみました。すると、突然ベルが鳴ります・・・。あなたは思わず通話スイッチを押してしまいました。」という前説情報のうち、「おや?道の真ん中にケータイが落ちています。あなたは何だろうと思って拾ってみました。」と表示された部分が、イベント提供システムから提供されるイベントにおける利用者2に関する架空の状況設定である。また、同様に「すると、突然ベルが鳴ります・・・。」と表示された部分が、これから利用者2の身に起こる具体的な状況であり、通話機能の着信を示す着信音が突然鳴ることを具体的に説明している。なお、「あなたは、思わず通話スイッチを押してしまいました。」と表示された部分は、利用者2に行動を促すための情報であり、利用者2の行動を誘導するような一種の暗示情報の役目を果たしている。
【0040】
まず、前説情報を読んだ利用者2は、その前説情報に書かれたとおりのこと(図中の具体例では『電話のベルが鳴ること』)が、目の前の現実として利用者2が今、持っている利用者端末3で実際に起こることによって、前説情報で示された架空の状況設定がまるで現実であったかのように錯覚できる。つまり、この具体例によれば利用者2が個人的に持っていた利用者端末3(図中の『ケータイ』)が、まるで今、道の真ん中で拾った利用者端末3であるかのように思えるのである。そして、この利用者端末3を拾ってしまったが故に、この利用者端末3によって誰かが伝える(実は架空の)状況に巻き込まれていくのだというような納得性が利用者2の感覚の中に生じるので、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントの臨場感溢れる架空の状況設定にごく自然に感情移入できるという効果が期待できる。
【0041】
別の言い方をすれば、前もって提供された前説情報のとおりに目の前の現実が動いたことによって、架空の状況設定があたかも現実であったかのように利用者2の感覚上で仮想現実が現実世界と融合させることが出来ると言える。または、架空の状況設定と現実世界とが利用者2が有する利用者端末3によって、ごく自然なつながりで切り替わったとも言える。
【0042】
また別の言い方をすれば、前説情報で前もって説明しておいたことが実際に起これば、この前説情報は利用者2にとって一種の予言でもあり、これから起こることをあたかもズバリ言い当てる予言を目の当たりにした利用者2は、システムが提供する情報を信じやすくなっている状態であるとも言える。つまり、実際に利用者2の目の前で鳴る着信音は、利用者2にとって感情移入しやすくする「きっかけ」なのである。
【0043】
図3(b)〜(d)は利用者端末3の音声出力部から出力される音声情報である。図3(b)は、利用者端末3が鳴らした通話機能の着信音であり、具体的には「トゥルル、トゥルル」という音を出力している。図3(c)は、音声出力部から出力される音声情報であり、具体的には「(謎の男の声で)君は誰だ?まぁ名前なんぞはどうでもいい。君はたった今から我々側のスパイになった。さっそく、最初の任務を伝える。清水寺の参道にあると言われている、寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?制限時間は30分。情報を掴んだら報告してくれたまえ。もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。以上。プツ(通話が一方的に切れる音)」という言葉と音を出力している。図3(c)に示す言葉と音は、図3(b)に応じた利用者2が通話スイッチを操作することによって出力され、「君は誰だ?まぁ名前なんぞはどうでもいい。君はたった今から我々側のスパイになった。さっそく、最初の任務を伝える。」および「もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。」という言葉が、イベント提供システムから提供されるイベントにおける利用者2に関する架空の状況設定の続きである。また、「清水寺の参道にあると言われている、寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?制限時間は30分。情報を掴んだらメールで報告してくれたまえ。」という言葉が、架空の状況設定における指示情報であり、基本的に目的地と課題によって構成されている。図例では「清水寺の参道」が目的地となり、制限時間の「30分」以内に「寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?」に対する回答を「メールで報告」することが課題となる。図3(d)は、利用者端末3が鳴らした通話機能の通話不通音であり、図3(c)に示す音声情報の出力が完了すると出力される。通話不通音としては、具体的には「ツゥー、ツゥー、ツゥー」という音を出力している。なお、図3(e)のように、相手先の通話番号を非通知として利用者2に具体的な通話番号を教えないようにして、仮想現実の世界に対するつじつまを演出するとよい。なぜなら、みだりに利用者2から通話されるとせっかくつくりあげた仮想現実の世界が崩れてしまうからである。例えば、架空の電話番号の通話番号を表示しておいてもよいにはよいが、利用者端末3以外の通話端末から通話されてしまうとすぐに架空の通話番号であることが利用者2にバレるだけでなく、実際にその通話番号を使用している人たちに迷惑がかかってしまう。
【0044】
図3(c)に示す音声情報が、まさにコールセンタ5に待機する役者担当のオペレータ4によって発せられる音声情報である。せっかく図3(a)、(b)で創ったイベントの臨場感や現実味をここで台無しにしてしまうわけにはいかない。音声認識や音声合成で自動的に受け答えする技術も開発されているが、語彙数と処理速度に問題があるので、アドリブを交えるなどの利用者2と自然な受け答えが出来るほどではない。また、あらかじめ人の声を録音しておいた録音音声を用いると音声としての違和感は無くなるが、利用者2に対して一方的な応対しか出来ない。
【0045】
なお、図3(c)に示す「もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。以上。プツ」などの決まり文句や音は、すでにイベントのリズムとなっており、多くの決まり文句を用意して毎度毎度同じところで確実に使うことによって、いわゆるテレビの定番番組のようにリズムによる一種の安心感と親しみが利用者2の感覚に生じてくる効果が期待できる。また、テーマ曲(テーマ音楽)にもイベントのリズムとなる同様の効果が期待できるので、他のテーマ曲と違う何らかの特徴があるオリジナルのテーマ曲を毎回同じタイミング(例えば、利用者2に音声で指示を伝える『謎の男の声』の登場時または退散時など)で流すことにより、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントと利用者2の間でいわゆる決まり事のようなリズムが生じてくる。
【0046】
また、図3(f)では、利用者2に「(何かの行動を)しなければならない」と思わせる強い動機を促すために制限時間のカウントダウンを文字または画像情報として利用者端末3の表示画面に出力してもよい。制限時間のカウントダウンを表示する図3(f)では、図3(c)に示す音声情報で出力した課題を同時に示すとよく、利用者2が何をいつまでにすればよいかを利用者端末3を用いて確認できる。利用者端末3は、利用者2が通話中にはその表示画面が見れない構造になっていることが多いので、コールセンタ端末6との通話が切れたことに応じて表示画面にこれらのイベント情報を出力するとよい。
【0047】
また、図3(f)に表示されている「ボスに報告」のアイコンを操作すると、イベント提供システムサーバ1を介してコールセンタ5にいる役者担当のオペレータ4と通話状態になる。オペレータ4のいる各ブースはそれぞれ防音処理が施しておいて、架空の人物のいる架空の場所に合わせて、利用者端末3と通話する直前には効果音を流しておくとよい。ここで言うところの効果音とは、架空の人物が街を歩いているとすると、人の歩く音や話し声、車のクラクションや走行音といった街の雑踏のことであり、架空の場所を特定しないのならば先に述べたテーマ曲であってもよい。もちろん、架空の人物のいる架空の場所がどこであるかわからないように、効果音が全くなくてもよい。
【0048】
図4は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバのハードブロック図である。
【0049】
同図において、サーバ操作者12とはイベント提供システムサーバ1の操作者で、サーバの管理(運営、監視、維持などを含む)者のことである。情報入出力部13とは、イベント提供システムサーバ1がサーバ操作者12と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部13−1と情報出力部13−2で構成される。情報入力部13−1における入力装置としては、例えばキーボード、テンキー、マウス、バーコードリーダなどが該当し、サーバ操作者12の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部13−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、プリンタなどが該当し、サーバ操作者12に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。演算部14とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部15とは、演算部14が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部16とは、ネットワーク17を介して外部システムとの通信を制御する部位である。DB(データベース)管理部18とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
【0050】
DB管理部18に管理される処理プログラム19とは、イベント提供システムサーバ1の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様にイベント情報DB4とは、利用者端末3に送信されるイベント情報およびイベント情報に関連する情報を記憶するデータベースのことである。同様に配信情報DB20とは、イベント提供システムサーバ1が利用者端末3やその他の端末に送信した情報を配信結果として記憶しておくデータベースのことである。同様にその他のプログラム・データ21とは、上記以外の例えばサーバ操作者12が使用するワードプロセッサや表計算プログラムなどのアプリケーションソフトウェアやそれらに付随するデータなどが該当する。
【0051】
図5は、本発明の実施形態における利用者端末のハードブロック図である。
【0052】
同図において、情報入出力部22とは、利用者端末3が利用者2と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部22−1と情報出力部22−2で構成される。情報入力部22−1における入力装置としては、例えばテンキーやカナキー、タッチスイッチ、音声入力などが該当し、利用者2の入力が利用者端末3に対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部22−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、音声出力装置などが該当し、利用者2に対して利用者端末3から情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。なお、利用者2が利用者端末3を介して、他の人と通話する通話機能は情報入出力部22の一部と解釈するとよく、一般的に入力装置として利用者2の声(音波)を電気信号に変換するマイクロフォンと出力装置として電気信号として受信した相手先の声を利用者2に伝えるスピーカから成る。
【0053】
演算部23とは、利用者端末3がプログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。記憶部24とは、利用者端末3の目的を達成するために必要なプログラムを記憶する記憶エリアと演算部23が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部25とは、イベント提供システムサーバ1などと通信する場合にネットワーク17を介して情報の送受信をする部位である。なお、通話機能によって音声信号に変換された利用者2の声と相手先の声はネットワーク17を介して、相手先の通話端末または通話部と送受信されると解釈するとよい。
【0054】
図6は、本発明の実施形態におけるコールセンタ端末のハードブロック図である。
【0055】
同図において、情報入出力部26とは、コールセンタ端末6が役者担当のオペレータ4と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部26−1と情報出力部26−2で構成される。情報入力部26−1における入力装置としては、例えばキーボード、テンキー、マウス、バーコードリーダなどが該当し、オペレータ4の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部26−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、プリンタなどが該当し、オペレータ4に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。なお、利用者端末3と通話する通話部7は、情報入出力部26の一部と解釈するとよく、一般的に入力装置として利オペレータ4の声(音波)を電気信号に変換するマイクロフォンと出力装置として電気信号として受信した相手先の声をオペレータ4に伝えるスピーカから成る。演算部27とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部28とは、演算部27が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部29とは、ネットワーク17を介して外部システムとの通信を制御する部位である。DB(データベース)管理部30とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
【0056】
DB管理部30に管理される処理プログラム31とは、コールセンタ端末6の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に受信情報DB32とは、イベント提供システムサーバ1から受信した事前情報(口裏合わせ情報)などの受信情報を記憶するデータベースのことである。同様にその他のプログラム・データ33とは、上記以外の例えばオペレータ4が使用するワードプロセッサや表計算プログラムなどのアプリケーションソフトウェアやそれらに付随するデータなどが該当する。
【0057】
図7〜図9には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6へ口裏合わせ情報が都度、送信される場合を示す。図10〜図12には、役者担当オペレータ4を介する情報も介さない情報もすべてのイベント情報が、イベント提供システムサーバ1から一旦コールセンタ端末6に送信され、コールセンタ端末6の有する通話部7と通信部29を用いてそれぞれ利用者端末3に伝達される場合を示す。図13〜図18には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6へ口裏合わせ情報をあらかじめ送信しておく場合を示す。
【0058】
(第1実施形態)
図7は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0059】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりである。受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断とは、例えばパスゲート10から受信したパスゲートコードまたは基礎情報に基づいて、利用者2の場所(現在位置、通過場所などの場所)や行動(具体的には、駅の出入り口に設置された自動改札の場合には、駅構内に入って電車に乗ろうとしている状態であるのか、電車で移動して駅構内を出た状態であるのかがわかるなど、ある程度パターン化した大雑把、大まかな行動)の判断のことである。このように利用者2の場所や行動を把握したイベント提供システムサーバ1は、例えば提供するイベントの設定時間を短くしたり長くしたりしてイベントのリズムを変えたりすることが出来る。もちろん、次に提供するイベントの内容やイベントの成否判定に加味してもよい。具体的な処理としてはパスゲート10から受け付けた情報は、イベント情報の取得のタイミングや取得した情報の送信タイミングに加味される。
【0060】
さらに、イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断する機能と、判断結果に基づいて取得した情報(少なくとも口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを含む)をコールセンタ端末6に送信する機能と、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。取得した情報の送信先判断は、その都度その都度あらかじめ定める判断基準(具体的には情報の種別によって判断するとよく、情報の種別が口裏合わせ情報であるならコールセンタ端末6を送信先と判断するなど)に基づいて判断してもよいが、イベント情報DB8に記憶するイベント情報自体にあらかじめ送信先情報を付与しておいて、イベント情報に付与された送信先情報に基づいて判断してもよい。例えば、イベント情報を作成する際に役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報には、コールセンタ端末6を送信先とする送信先情報を付与し、役者担当オペレータ4を介さない情報には利用者端末3を送信先とする送信先情報を付与しておくとよい。
【0061】
図8は、図7に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0062】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備が完了したと感じたら、情報出力部26−2に出力されている口裏合わせ情報に応じた準備完了の操作を実行する。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)することもある。このように操作が無応答(無反応)や緩慢であると判断した場合には、役者担当オペレータ4に操作や準備を促す警告情報を情報出力部26−2に出力したり、場合によってはコールセンタ5にいる他の役者担当オペレータ4に担当を変更してもよい。
【0063】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有する。
【0064】
図9は、図7および図8に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0065】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST901)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST902)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断し(ST903)、判断結果に基づいて取得した情報(少なくとも口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを含む)をコールセンタ端末6に送信し(ST904)、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信し(ST905)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST906)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通話の対象となる利用者端末3の通話コードとともに口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST907)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST908)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けるまで待機する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST911)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST912)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けると(ST909)、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST910)、処理を終了する。ST910では、具体的にコールセンタ端末6において利用者端末3の通話コードを通話部7に入力することによって利用者端末3を持つ利用者2を呼び出し、その呼び出しに応じた利用者2が利用者端末3の着信スイッチを操作(利用者2が外部からの呼び出しに対して通話を許可する行為)することによって、コールセンタ端末6と利用者端末3は通話状態となる。
【0066】
(第2実施形態)
図10は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0067】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能と、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報をすべてコールセンタ端末6に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりであり、受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断については図7で説明したとおりである。
【0068】
図11は、図10に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0069】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備が完了したと感じたら、情報出力部26−2に出力されている口裏合わせ情報に応じた準備完了の操作を実行する。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)する場合には、図8の説明と同様の処理を実行してもよい。
【0070】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有し、準備完了に応じて役者担当オペレータ4を介さないイベント情報を受信情報DB32から取得する機能と、取得したイベント情報を利用者端末3に送信する機能とを有する。
【0071】
図12は、図10および図11に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0072】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST1201)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST1202)、取得した情報をすべてコールセンタ端末6に送信し(ST1203)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1204)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通話の対象となる利用者端末3の通話コードとともに口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST1205)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST1206)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けると(ST1207)、準備完了に応じて役者担当オペレータ4を介さないイベント情報を受信情報DB32から取得して、取得したイベント情報を利用者端末3に送信し(ST1208)、通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST1209)、処理を終了する。利用者端末3は、コールセンタ端末6からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST1210)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST1211)、処理を終了する。ST1209では、具体的にST910と同様の処理が実行されると考えてよい。
【0073】
(第3実施形態)
図13は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0074】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能と、パスゲート10から受け付けた情報に基づいてコールセンタ端末6にあらかじめ送信しておく情報をイベント情報DB8から取得する機能と、取得した情報をコールセンタ端末6に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりであり、受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断については図7で説明したとおりである。これらの機能の組み合わせによって、利用者端末3からのレスポンス(応答)がなくとも利用者2の行動を推測した上での準備を役者担当オペレータ4に指示することが出来る。
【0075】
図14は、図13に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0076】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備をあらかじめしておくことが出来る。
【0077】
図15は、図13および図14に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0078】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能とを有する。さらに、イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断する機能と、判断結果に基づいて取得した情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得する機能と、取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する機能と、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。
【0079】
図16は、図15に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0080】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から情報コードを受信する機能と、受信した情報コードに基づいて受信情報DB32から役者担当オペレータ4に対する指示情報を取得する機能と、受信情報DB32から取得した指示情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された指示情報によってあらかじめ準備をしておいた演技の実行をすべき時が来たことを知ることが出来る。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)する場合には、図8の説明と同様の処理を実行してもよい。ただし、これまでに示す仕組みよりも心の余裕を多く持てるので、その恐れは比較的少ないと考えられる。
【0081】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有する。
【0082】
図17は、図13および図14に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバおよびコールセンタ端末の演算部におけるフローチャートである。
【0083】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受信すると(ST1701)、パスゲート10から受け付けた情報に基づいてコールセンタ端末6にあらかじめ送信しておく情報をイベント情報DB8から取得し(ST1702)、取得した情報をコールセンタ端末6に送信し(ST1703)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1704)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST1705)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力して(ST1706)、処理を終了する。
【0084】
図18は、図15および図16に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0085】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST1801)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST1802)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断し(ST1803)、判断結果に基づいて取得した情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得して、取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信し(ST1804)同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信し(ST1805)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1806)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から情報コードを受信すると、受信した情報コードに基づいて受信情報DB32から役者担当オペレータ4に対する指示情報を取得し(ST1807)、受信情報DB32から取得した指示情報を情報出力部26−2に出力し(ST1808)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けるまで待機する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST1811)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST1812)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けると(ST1809)、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST1810)、処理を終了する。ST1810では、具体的にST910と同様の処理が実行されると考えてよい。
【0086】
図19は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0087】
同図は、図18のST1808およびST1809に対応する。同図において、役者担当オペレータ4への指示情報として具体的には「準備は整いましたか?さぁこちらから電話を掛けます。役柄になりきって下さい」を情報出力部26−2に出力している。指示情報とともに表示されている「準備完了」を役者担当オペレータ4が操作すると、コールセンタ端末6は情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けたことになる。
【0088】
図20は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0089】
同図は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の具体例であり、図1、図2および図3に対応する。同図において、どのような役柄を演じて、何をしゃべればよいのかが役者担当のオペレータ4にわかりやすいように、図例では「役柄情報」、「知っていること(言ってもいいこと、言ってはいけないこと)、知らないこと」、「役柄に従ってしゃべるセリフ」、「利用者端末3に与えたシチュエーション(状況)情報」および「特に注意する点」が示されている。役柄情報では、オペレータ29がどんな人物になりきればよいのかが示されており、具体的には「スパイのボスであって、相手(利用者2)にとっては謎の男で、性格は無責任で身勝手でお調子者」であることが箇条書きで示されている。役者担当オペレータ4に対して自由度をなるべく持たせながら、押さえるべき最低限の要点を示しておくとよい。
【0090】
架空の人物が知っていることと知らないこととは、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントにおいて重要な位置付けを示しており、これを疎かにするとすぐにイベントを進める上でのつじつまが合わなくなってくる。なお、知っていることには、さらに言ってもいいことと言ってはいけないことの2種類が存在し、特に注意は払うべきは言ってはいけないことである。わざわざ「知っていること(言ってもいいこと、言ってはいけないこと)、知らないこと」を3つに分けて示すことは、役者担当オペレータ4がついうっかり口を滑らしてしまわぬように、クギをさす意味を持つという効果が期待できる。図例では、知っていることで言っても言いことには「セリフ」と書かれており、セリフ以外には言ってはいけないことを示す。なおセリフ情報には注意点として「相手が言うことなんぞ一切聞かない。一方的にしゃべって一方的に切る」が示されていて、役者担当オペレータ4がセリフをしゃべる際に注意を促すことが出来る。
【0091】
もちろん、役者担当オペレータ4として、ある程度の練習は必要ではあろうが、経験の浅い役者担当オペレータ4であっても、イベント提供システムの支援があれば、この程度の指示で与えられた役柄を即興でもうまく演技することが出来る。また、利用者端末3に与えたシチュエーション(状況)情報は、利用者2の置かれた状況を推測するために役立つ情報であり、役者担当オペレータ4の役作りに寄与し、ここではセリフ以外のことは言えないとしても、後々の展開に配慮したり、この状況にそぐわないことを言わないようにするための参考情報となる。さらに、特に注意する点の欄は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の中でも目立つように表示ウィンドウの形が変えるという配慮がなされており、具体的には「(利用者2との)ファーストコンタクトです。非常識な人間の印象を与えて下さい。最初が肝心です」が示されている。
【0092】
(第4実施形態)
図21は、図1または図2に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0093】
同図は、目的地と課題からなるイベント情報を利用者端末3に提供する際や利用者端末3からイベント内の架空の人物(コールセンタ5にいる役者担当オペレータ4)への報告する場合の処理を示す。同図において、利用者2と架空の人物と何らかのやりとりが発生した場合には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ5にあらかじめ待機している役者担当のオペレータ4に対する口裏合わせのための事前情報をコールセンタ端末6に送信した上で、口裏合わせ情報を送信済みの役者担当オペレータ4の持つ通話部7の通話用コードを利用者端末3に送信する。この仕組みによっても同様に、利用者2は現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0094】
図22は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0095】
同図において、利用者端末3から通話開始操作(イベントの課題に対する操作)を受け付ける機能と、通話開始操作を受け付けた利用者端末3に提供しているイベントに関してコールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得する機能と、利用者端末3から通話開始操作があったことを通知する通知情報とともに取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する機能と、送信した情報に対してコールセンタ端末6から受信完了情報を受信する機能と、受信完了情報の受信に応じてコールセンタ端末6の通話コードをイベント情報DB8から取得する機能と、取得した通話コードを利用者端末3に送信する機能とを有する。この機能ブロック図では、コールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得しているが、配信情報DB20から取得した情報に基づいて送信済みの口裏合わせ情報をイベント情報DB8から再度取得して、取得した口裏合わせ情報をコールセンタ端末6に送信してもよい。
【0096】
図23は、図22に続く本発明の実施形態における利用者端末の機能ブロック図である。
【0097】
同図において、利用者端末3は、情報入力部22−1から通話開始操作を受け付ける機能と、相手先を呼び出す呼出音を擬似的に出力する機能と、擬似的に呼出音を出力しているうちにイベント提供システムサーバ1へ通話開始操作の受付報告情報を送信する機能とを有する。擬似的に出力される呼出音は、コールセンタ端末6で段取りが整うまでの時間稼ぎのために用いられる。さらに、利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6の持つ通話部7の通話コードを受信する機能と、受信した通話コードを通話機能に入力する機能と、(通話機能で実際に呼出をしている通話音が出力されるので)擬似的に出力していた呼出音を停止する機能と、取得した通話コードを用いてコールセンタ端末6と通話する機能とを有する。
【0098】
利用者2は(イベント提供システムサーバ1から提供された)イベントの実行結果を報告したりするために、また時にはイベントについて相談したりするために、役者担当オペレータ4が演じる架空の人物に利用者端末3の持つ通話機能を用いて通話してくることがある。この際、情報入力部22−1から通話開始操作をするが、直接コールセンタ端末6に接続されるわけではない。なぜなら、役者担当オペレータ4は、架空の人物としての演技をしているだけなので、どの口裏合わせ情報に基づく演技をすればよいのかがわからなければたちまち矛盾をさらけ出してしまうからである。そこで、コールセンタ端末6の情報出力部26−2に口裏合わせ情報をあらかじめ出力した上で利用者2からの通話を受けるようにイベント提供システムサーバ1で仲介するようにした。なお、利用者端末3から送信された通話開始操作の受付報告情報をコールセンタ端末6で直接受信し、受信した情報に基づいて情報出力部26−2に口裏合わせ情報をあらかじめ出力した上で利用者2からの通話を受ける処理を実行するようにしてもよい。
【0099】
図24は、図22および図23に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0100】
同図において、利用者端末3は、情報入力部22−1から通話開始操作を受け付けると(ST2401)、相手先を呼び出す呼出音を擬似的に出力し(ST2402)、擬似的に呼出音を出力しているうちにイベント提供システムサーバ1へ通話開始操作の受付報告情報を送信する(ST2403)。イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3から通話開始操作(イベントの課題に対する操作)を受け付けると、通話開始操作を受け付けた利用者端末3に提供しているイベントに関してコールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得し(ST2404)、利用者端末3から通話開始操作があったことを通知する通知情報とともに取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する(ST2405)。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通知情報とともに情報コードを受信すると、受信した通知情報を情報出力部26−2に出力し(ST2406)、必要に応じて口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST2407)、情報の受信完了をイベント提供システムサーバ1に返信して(ST2408)、処理を終了する。イベント提供システムサーバ1は、送信した情報に対してコールセンタ端末6から受信完了情報を受信すると、受信完了情報の受信に応じてコールセンタ端末6の通話コードをイベント情報DB8から取得し、取得した通話コードを利用者端末3に送信し(ST2409)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST2410)、処理を終了する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6の持つ通話部7の通話コードを受信すると、受信した通話コードを通話機能に入力(ST2411)し、(通話機能で実際に呼出をしている通話音が出力されるので)擬似的に出力していた呼出音を停止して(ST2412)、処理を終了する。
【0101】
図25は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0102】
同図は、図24のST2406に対応する。同図において、コールセンタ端末6では、利用者端末3から実際に通話コールがあるまでのわずかな時間で役者担当オペレータ4に演技の準備を促すための指示情報として「利用者端末からコールです。準備はいいですか?役柄になりきって下さい」を情報出力部26−2に出力している。
【0103】
図26は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0104】
同図は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の具体例であり、(利用者端末3からの通話機能を通じて)利用者2から聞いた課題に対する結果をオペレータ29に判断させる場合を示す。特に注意する点の欄に正解が示されており、オペレータ29はこの正解と一致しているかしていないかを判断して、正解/不正解の入力欄にしめされた「正解」のアイコンまたは「不正解」のアイコンを操作する。参考情報として、利用者端末3に現在表示されている情報が表示されていてもよく、制限時間のカウントダウン情報も連動していると、制限時間の残り時間に応じて対応を変えるというアドリブに活用できる。ここで言うところのアドリブとは、例えば制限時間が十分残っている場合には「今、忙しい」と言って電話を切ってしまうなど、利用者2がハラハラ(時にイライラ)する演出に活用できる。
【0105】
(第5実施形態)
この実施形態におけるイベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6への口裏合わせ情報と利用者端末3への役者担当オペレータ4を介さない情報の送信の仕方には、第1実施形態に示すように都度、送信される場合や、第2実施形態に示すように役者担当オペレータ4を介する情報も介さない情報もすべてのイベント情報が一旦コールセンタ端末6に送信される場合や、第3実施形態のようにあらかじめ送信される場合がある。ここでは、第1実施形態と同様に口裏合わせ情報が都度、送信される場合を示して、他の実施形態と同様の場合は省略する。なお、第1実施形態から第3実施形態までの仕組みをイベントの種類などによって組み合わせてもよい。
【0106】
図27は、図21に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0107】
同図は、図26に示す具体例において、課題の判定を役者担当オペレータ4が利用者2との通話によって判定し、その判定結果をコールセンタ端末6に入力(図26の具体例では、『正解/不正解の入力』に相当)した場合の処理を示す。同図において、コールセンタ端末6は役者担当オペレータ4から受け付けた課題の判定結果をイベント提供システムサーバ1に送信する。コールセンタ端末6から課題の判定結果を受信したイベント提供システムサーバ1は、その判定結果に基づいて次の事前情報(口裏合わせ情報)をイベント情報DB8から取得して、取得した情報をコールセンタ端末6に送信し、役者担当オペレータ4を介さなくてもよい情報は利用者端末3に送信する。イベント情報DB8から次の事前情報(口裏合わせ情報)を取得したコールセンタ端末6は、役者担当オペレータ4に対して取得した情報を情報出力部26−2に出力し、役者担当オペレータ4から利用者端末3との通話によって利用者2に伝えられる。このように新たなイベント情報を受け取った利用者2は次の行動を実行していく。なお、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6に、そのイベントにおけるすべての状況(図26の具体例で説明すると、利用者2が答えた内容が正解だった場合と不正解だった場合)に対応した事前情報(口裏合わせ情報)をあらかじめ送信しておいてもよい。
【0108】
図28は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図である。
【0109】
同図は、イベント提供システムから提供するイベントが継続していく際の利用者端末3の具体例を示す。同図において、図28(a)では、利用者2が利用者端末3の通話機能を用いて、イベント提供システムサーバ1が提供するイベント内の課題に対して回答している。利用者2はここで具体的には「答えはなごり雪!どうだ、まいったか」と言っている。図28(b)は、図28(a)で正解を答えた利用者2との通話によって役者担当オペレータ4が課題の判定結果をコールセンタ端末6に入力した後に得られた口裏合わせ情報によって、次のイベントに関する情報が役者担当オペレータ4から利用者2に伝えられている様子を示す。
【0110】
図29は、本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0111】
同図において、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から課題の判定結果を受け付ける機能と、イベント提供システムサーバ1へ受け付けた判定結果を送信する機能とを有し、さらに、イベント提供システムサーバ1から次の口裏合わせ情報を受信する機能と、受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32に記憶する機能と、受信した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。
【0112】
図30は、図29に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0113】
同図において、コールセンタ端末6は、役者担当オペレータ4が判定したイベントの課題に対する判定結果を受け付けると(ST3001)、イベント提供システムサーバ1へ受け付けた判定結果を送信する(ST3002)。イベント提供システムサーバ1は、コールセンタ端末6から課題に対する判定結果を受け付けると、受信した判定結果に基づいて次のイベント情報をイベント情報DB8から取得し(ST3003)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断して、判断結果に基づいてコールセンタ端末6に送信する情報をコールセンタ端末6に送信し(ST3004)、判断結果に基づいて役者担当オペレータ4を介さない情報を利用者端末3に送信し(ST3005)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST3006)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から次の口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST3007)、受信した次の口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力して(ST3008)、処理を終了する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST3009)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST3010)、処理を終了する。
【0114】
図31は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0115】
同図は、図26に示す具体例において、「正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合を示す。同図において、「正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてある。
【0116】
図32は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0117】
同図は、図26に示す具体例において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合を示す。同図において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、不正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてある。
【0118】
図33は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0119】
同図は、図26に示す具体例において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合であり、図32に示すように一方的に電話を切ってしまうのではなく、あらかじめ定める架空の人物のキャラを崩さない範囲で
利用者2からのヘルプコールを受ける場合を示す。同図において、この機能はイベント進行上、どうしても避けることの出来ない不慮の事態に対応するものであり、通話機能を用いるのならいざというときの連絡係りに役者担当のオペレータ4を活用することが出来る。なお、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、不正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてあるのは図32と同様であるが、言ってもよいとされるセリフ集が示されており、どのような言い方をするかはオペレータ4の自己裁量に委ねられるものの、システムから守るべき線を明示した上でのオペレータ4の存在が、イベント提供システムサーバ1から提供するイベントにおける持ち味とすることが出来る。
【0120】
【発明の効果】
以上記載の本発明によれば、利用者端末を介した利用者とのやりとりに役者担当のオペレータを用いることによって、イベント提供システムが利用者に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消することが出来る。より具体的に説明すれば、イベント提供システムが提供するイベントにおける架空の人物としてコールセンタに待機する役者担当オペレータに演技をさせるために役者担当オペレータの持つコールセンタ端末に口裏合わせ情報を送信し、役者担当オペレータはコールセンタ端末が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行する。このような役者担当オペレータの演技によって、利用者端末の通話機能を通じてイベント情報を受け取った利用者は架空のイベントの世界でありながら、現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0121】
なお、このようにイベントが創りだす仮想現実の中で一人で何役もこなす役者担当オペレータを支援することが、本発明におけるイベント提供システムならではの効果である。つまり、一人で何役もこなせば、それらの役がごちゃごちゃになって、せっかくイベントが創りだした仮想現実の世界を台無しにしてしまうかもしれない役者担当オペレータの演技をシステムは支援することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図2】図1とは別の場合の、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図3】本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図
【図4】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバのハードブロック図
【図5】本発明の実施形態における利用者端末のハードブロック図
【図6】本発明の実施形態におけるコールセンタ端末のハードブロック図
【図7】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図8】図7に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図9】図7および図8に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図10】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図11】図10に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図12】図10および図11に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図13】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図14】図13に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図15】図13および図14に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図16】図15に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図17】図13および図14に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバおよびコールセンタ端末の演算部におけるフローチャート
【図18】図15および図16に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図19】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図20】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図21】図1または図2に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図22】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図23】図22に続く本発明の実施形態における利用者端末の機能ブロック図
【図24】図22および図23に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図25】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図26】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図27】図21に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図28】本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図
【図29】本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図30】図29に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図31】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図32】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図33】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【符号の説明】
1 イベント提供システムサーバ
2 利用者
3 利用者端末
4 オペレータ
5 コールセンタ
6 コールセンタ端末
7 通話部
8 イベント情報DB
9 場所情報タグ
10 パスゲート
11 情報記憶媒体
12 サーバ操作者
20 配信情報DB
32 受信情報DB
【発明の属する技術分野】
本発明は、イベント提供、特に利用者が持つ利用者端末を用いてイベントを提供するイベント提供方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
利用者端末をバーチャルな世界であるコンピュータゲームに取り込む先行技術として、特開2002−224447号公報が挙げられる。この先行技術は、ディスプレイに表示された道具一覧の中に携帯電話が含まれており、利用者が入力部を操作することによって選択された携帯電話に仮想現実(バーチャルリアリティ)で存在する相手先を示す架空の電話番号を入力することにより、あたかも携帯電話で会話をしているかの雰囲気を演出するものである。ただし、これは現実世界で利用者が普段利用している携帯電話そのものを使うものではない。
【0003】
利用者端末を用いて、現実世界における利用者の行動を仮想現実に取り込む先行技術として特開2002−049681号公報が挙げられる。この先行技術は、ゲームの進行に従って現実世界を実際に移動する利用者が、現実世界に実在する店舗や施設などから情報を取得し、利用者が携帯する利用者端末に入力することによって、現実世界における利用者の行動を仮想現実のゲームの進行に取り込むものである。ただし、これは利用者に提供する情報に人に喋らした情報を含むものでなく、あらかじめ用意した情報でゲームを進行するものである。
【0004】
コールセンタのオペレータをサポートするための情報をオペレータ端末に出力する先行技術として特開2002−245354号公報が挙げられる。この先行技術は、利用者端末に相当するクライアント端末とネットワークを介して接続されることによって、クライアント(利用者)とオペレータとの間で音声、チャットまたは画像などを交えたコミュニケーションを行うものである。ただし、これは利用者からの要望に応えるべきオペレータをサポートするものに過ぎず、ここで言うところのコールセンタは利用者からのコールが前提の受け身的なお客様相談所に過ぎない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−224447号公報
【特許文献2】
特開2002−049681号公報
【特許文献3】
特開2002−245354号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
通信インフラの発達と携帯電話の急速な普及に伴って、今や携帯電話は我々の生活に欠かせない道具になっている。その携帯電話にバーチャルリアリティを追求しようとしているゲーム業界が目をつけた。
【0007】
そもそもバーチャルリアリティを追求するゲームは、あらかじめ用意された仮想空間の中に自らを登場人物として投影し、その登場人物に対して利用者が何らかの入力装置を用いて指示を与えたり、仮想空間内で設定された選択肢を利用者が選択したりすることによって、利用者があたかも仮想空間の中を自分の意志で自由に行動しているかのような、いわゆる擬似的な体験をさせることから始まっている。
【0008】
ところが、これらの仮想空間は利用者にとって感覚的に自らと隔離された箱庭のようなものでしかなく、どれだけ現実味を帯びた設定や演出をしてもディスプレイなどの表示装置に対してキーボードやマウス、コントローラなどの入力装置を介して操作していては、現実世界とは別物であると利用者に思われても致し方なかった。つまり、どれだけの現実味を帯びた設定や演出をどこまで工夫したとしても利用者にとっては、単に仮想空間内にいる「つもり」でしかないという問題点があった。
【0009】
そこで、利用者が普段利用している利用者端末をゲームの入出力装置に用いて、利用者が実際にいる現実世界の場所(現在地)を取得して、その現在地周辺の地図を利用者端末に表示して、地図上にあらかじめ配置されたイベントスポット(イベントが発生する場所)に誘導することによって、現実世界を実際に移動する利用者にイベントスポットに関連したイベントの実行を促すゲームが発明されている。このゲームでは、利用者端末に表示された地図は現実世界を表わす地図ではあるが、利用者端末上で発生するイベントは一種の仮想現実であり、現実世界に仮想現実を取り込むことで両者を融合させようとしている。
【0010】
利用者端末を介して提供する文字情報や画像情報だけではバーチャルな感じを利用者に与えてしまう(要は嘘くさい)場合には、音声情報を用いるとよい。ただし、音声認識や音声合成で自動的に受け答えする技術も開発されているが、語彙数と処理速度に問題があるので、アドリブを交えるなどの利用者と自然な受け答えが出来るほどではない。また、あらかじめ人の声を録音しておいた録音音声を用いると音声としての違和感は無くなるが、利用者に対して一方的な応対しか出来ない。つまり、利用者に現実味を与えるイベントを提供しようとするとシステムの音声処理では解決しきれない、利用者にとって感覚的な違和感(不自然さ)を与えてしまうということが問題であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の本質は、利用者端末を介した利用者とのやりとりに役者担当のオペレータを用いることによって、イベント提供システムが利用者に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消することである。なお、このようにイベントが創りだす仮想現実の中で一人で何役もこなす役者担当オペレータを支援することが、本発明におけるイベント提供システムならではの効果である。つまり、一人で何役もこなせば、それらの役がごちゃごちゃになって、せっかくイベントが創りだした仮想現実の世界を台無しにしてしまうかもしれない役者担当オペレータの演技をシステムは支援することが出来る。
【0012】
本発明は、人との通話に用いる通話手段を備えた利用者端末を持つ利用者に、通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから情報を伝達することによって、イベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報のうち、前記役者担当オペレータから前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信して、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにした。
【0013】
イベント提供システムサーバが提供するイベントには架空の状況が設定されており、コールセンタに待機する役者担当オペレータに架空の状況における架空の人物を音声で演じてさせることによって、利用者は利用者端末の通話機能を介して架空の状況があたかも実際にあるかのような現実感を感じながらイベントを楽しむことが出来る。より具体的には、イベントにおける架空の人物として演技をさせるための口裏合わせ情報をコールセンタ端末に送信し、役者担当オペレータはコールセンタ端末が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行することが出来る。なお、役者担当オペレータの心の準備が出来るまでの時間を確保するために、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0014】
なお、コールセンタ端末では、まずイベント提供システムサーバから受信した口裏合わせ情報を情報出力部に出力し、情報出力部によってその内容を確認した役者担当オペレータが架空の人物になりきる時間を確保するために、役者担当オペレータから準備完了の操作を受け付けてから利用者端末へ通話するようにした。どれだけ優秀な、どれだけ経験を積んだ役者担当オペレータであっても、一人の人間である。心の準備が出来ぬままに架空の人物を演じさせるとイベントの架空の世界を台無しにしてしまう恐れもある。また、役者担当オペレータの能力を十分、引き出すためにも心の準備をする時間を少しであっても確保することは重要である。ただし、役者担当オペレータからの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)することもある。操作が無応答(無反応)や緩慢であると判断した場合には、イベントを間延びさせないために警告を与えてもよい。
【0015】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、取得したイベント情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝えるための情報であると判断して、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信して、前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力して、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0016】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得するイベント情報取得手段と、前記イベント情報取得手段が取得したイベント情報について、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断する送信先判断手段とを有し、情報送信手段は、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報の送信先を前記コールセンタ端末であると判断した前記送信先判断手段の判断結果に基づいて、該口裏合わせ情報を対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信するようにするとよい。
【0017】
対応するコールセンタ端末は、前記イベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報と前記通話コードを受信する情報受信手段と、前記情報受信手段が受信した前記口裏合わせ情報を出力する情報出力手段と、情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、前記情報受信手段が受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段とを有するとよい。
【0018】
この仕組みによって、イベント提供システムサーバから口裏合わせ情報がコールセンタ端末へ、役者担当オペレータを介さない情報が利用者端末へ都度、送信される。パスゲート10からの情報や利用者2の位置情報などの要素によってイベントの進行を変化させて、状況に応じた展開を実現するためにはこのようにイベント提供システムサーバからイベント情報を都度、送信する方がよい。また、イベント情報データベースから取得されたイベント情報のうち、役者担当オペレータを介して利用者に伝える情報には、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報があらかじめ用意されていると考えてよい。
【0019】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得し、取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信して、前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報をデータベースに記憶して、前記イベント提供システムサーバは、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信して、前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報をデータベースから取得し、取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0020】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段とを有し、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、前記情報取得手段が該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、前記情報送信手段は、前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信するとよい。
【0021】
対応するコールセンタ端末は、イベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報を記憶する口裏合わせ情報データベースと、前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報を前記口裏合わせ情報データベースから取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として出力する情報出力部と、情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有するとよい。
【0022】
この仕組みによって、イベント提供システムサーバからコールセンタ端末へ口裏合わせ情報をあらかじめ送信しておくことが出来る。あらかじめ口裏合わせ情報を送信しておいて、イベント提供システムサーバからの指示は送信した口裏合わせ情報にあらかじめ付与しておいた情報コードを用いて行うことにより通信情報量を減らすことが出来るので、情報の送受信時間を短縮する効果が期待でき、利用者の行動または利用者端末に対する応答において時間的ロスを最小限として、レスポンスのよいイベントが提供できる。また、コールセンタ端末があらかじめ受け取った口裏合わせ情報は、必要に応じて役者担当オペレータに対して情報出力部から出力されることにより、役者担当オペレータが準備に費やしてもよい時間を多くすることが出来るので、役者担当オペレータはよりスムーズなイベント進行が出来るとともにつじつまの合わない役者担当オペレータのミスを減らすことが出来る。ここで言うところの「必要に応じて」とは、「イベントの進行に合わせて」という意味であると考えてよい。
【0023】
また、利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによってイベントを提供するために、イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信し、前記コールセンタ端末は、前記イベント情報を受信すると受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を情報出力部に出力し、情報入力部より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信し、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話するようにしてもよい。
【0024】
対応するイベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者端末を介して前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得する情報取得手段と、取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段とを有するとよい。
【0025】
対応するコールセンタ端末は、イベント提供システムサーバから前記イベント情報を受信すると、受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を出力すする情報出力手段と、情報入力手段より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信する情報送信手段と、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有するとよい。
【0026】
この仕組みによって、利用者端末に送信されるイベント情報はすべてコールセンタ端末を介して提供されることになる。こうすることによって、例えばコールセンタで役者担当オペレータが操作や演技の準備に手間取ったとしても、役者担当オペレータを介さない情報だけが利用者端末へ送信された状態でイベントが停止してしまうという事態を避けることが出来る。役者担当オペレータを介して利用者に伝達される情報も、介さないで伝達される情報もイベントにとっては同期しながら提供されるべきものであるので、役者担当オペレータを介して伝達される情報のみが利用者の元へ来ないという不慮の事態が回避される効果がある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るイベント提供システムの具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0029】
同図は、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントで利用者2に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消するための仕組みを説明するシステム全体図である。イベント提供システムサーバ1が提供するイベント情報には、利用者端末3を介して利用者2に実行させるための課題を含んでおり、場合によってはその課題を実行するための場所が目的地として指定されている。もちろん課題だけでもイベント提供システムサーバ1が提供するイベントは成り立つが、さらに目的地を指定しておくことによって利用者2がその目的地に向かって移動することになり、様々な場所をめぐることを楽しむ観光などへの応用が期待できる。図例では、この課題に対応する情報がイベント提供システムサーバ1から利用者端末3に対して直接提供する情報と、オペレータ4がいるコールセンタ5からコールセンタ端末6が有する通話部7を介して間接的に提供される指示情報に相当する。
【0030】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、利用者2の有する利用者端末3より直接的または間接的に取得した利用者端末アドレスに基づき、イベント情報DB(データベース)8から取得したイベント情報のうち、コールセンタ5に待機する役者担当のオペレータ4に対する口裏合わせのための事前情報(口裏合わせ情報)と利用者端末3に電話するための通話コードをコールセンタ端末6に送信した上で、利用者端末3には前説情報と制限時間情報を送信する。なお、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6に送信される事前情報(口裏合わせ情報)は、あらかじめコールセンタ端末6に送信しておいてもよいし、必要に応じて都度都度送信してもよい。また、前説情報と制限時間情報のようなイベント提供システムサーバ1から利用者端末3に送信される情報は、コールセンタ端末6を介して送信されてもよい。
【0031】
イベント提供システムサーバ1が提供するイベントは、利用者2の指示に応じて開始されても、利用者2の要望を受け付けた後にあらかじめ用意されたトリガ(きっかけ)によって開始されてもよい。ここで言うところのトリガとは、例えば利用者2がある場所やエリアに到達したことや通過したことを示す情報などによるものであり、例えば場所情報タグ8から取得された場所情報をイベント提供システムサーバ1が直接的または間接的に取得することによって生じる。このトリガは、イベント進行のきっかけに用いられてもよい。なお、利用者2がいる現在位置を示す場所情報は、利用者端末3が有する場所情報取得機能からの取得、または利用者2自身の入力によって利用者端末3から取得されてもよい。
【0032】
コールセンタ端末6に送信した口裏合わせのための事前情報には、役者担当のオペレータ4に対する指示と利用者2に伝える情報が含まれており、指示に従って役作りをしたオペレータ4は利用者端末3の通話機能につながる通話コードを用いて通話状態になった利用者2に対して通話部7から情報を伝える。通話コードはオペレータ4の操作によって入力されても、一定時間の経過によって自動的に入力されてもよい。この仕組みによって、利用者2は現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0033】
利用者2とのやりとりにおける間(言葉と言葉との間に生じる無言の時間)や利用者2に対するアドリブ(即興的にしゃべる言葉)によって、その場の臨場感をより得よう(より提供しよう)とする場合に有効な方法である。例えば、言葉の間とは相手があってはじめて合わすことが出来る会話の呼吸のようなものなので、何かの拍子にほんのわずか間がずれただけでとたんに嘘くさく聞こえてしまうものである。つまり、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントにおける架空人物のキャラクタ設定の幅を広げて、イベント内の仮想現実の世界をより現実世界っぽくすることが出来る。
【0034】
図2は、図1とは別の場合の、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0035】
同図は、図1で説明するトリガにパスゲート10を通過した利用者2に関する情報を用いる場合である。同図において、利用者2は情報記憶媒体11または利用者端末3を用いてパスゲート10を通過する。利用者2が通過する際にパスゲート10は、情報記憶媒体11または利用者端末3から利用者端末アドレスを読み取ってあらかじめパスゲート10が有するパスゲートコードとともに利用者2の通過検知結果をイベント提供システムサーバ1に送信する。イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10より取得した利用者端末アドレスに基づき、イベント情報DB(データベース)8から取得した課題(または目的地と課題)を含むイベント情報を利用者端末3に送信する。
【0036】
なお、パスゲートコードが示すパスゲート10の設置場所に基づいて目的地を選択してもよい。利用者2が通過したパスゲート10の設置場所とは、利用者2が通過した通過場所を意味し、利用者2の行動に合わせた目的地の設定が可能となる。なお、パスゲート10が公共交通機関の駅などに設置された自動改札や電車、バス、などの移動車両への出入り口であり、情報記憶媒体11が乗車券(何度も乗り降りが出来る、例えば一日乗車券や定期券などが好ましい)であれば、利用者2を監視することなく、乗車券が有効な期間中にその乗車券を使用している間だけイベント情報の送信が可能となる。つまり、パスゲート10を用いると利用者2のプライバシーに配慮した情報提供が出来る。
【0037】
ここで言うところのパスゲートコードとは、受信したイベント提供システムサーバ1がパスゲート10に関する基礎情報をあらかじめ記憶するデータベースより取得するために用いるためのコードであり、通信に関わる情報量削減が出来る。もちろん、パスゲートコードを用いずにパスゲート10に関する基礎情報を都度、受信しても構わない。
【0038】
図3は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図である。
【0039】
同図は、イベント提供システムから提供するイベントが始まる際の利用者端末3の具体例を示す。同図において、図3(a)は、これから利用者2の身に起こる状況が受け入れやすいように前もって説明しておくための「前説情報」を文字情報として出力している利用者端末3の表示画面を示している。表示画面に表示している「おや?道の真ん中にケータイが落ちています。あなたは何だろうと思って拾ってみました。すると、突然ベルが鳴ります・・・。あなたは思わず通話スイッチを押してしまいました。」という前説情報のうち、「おや?道の真ん中にケータイが落ちています。あなたは何だろうと思って拾ってみました。」と表示された部分が、イベント提供システムから提供されるイベントにおける利用者2に関する架空の状況設定である。また、同様に「すると、突然ベルが鳴ります・・・。」と表示された部分が、これから利用者2の身に起こる具体的な状況であり、通話機能の着信を示す着信音が突然鳴ることを具体的に説明している。なお、「あなたは、思わず通話スイッチを押してしまいました。」と表示された部分は、利用者2に行動を促すための情報であり、利用者2の行動を誘導するような一種の暗示情報の役目を果たしている。
【0040】
まず、前説情報を読んだ利用者2は、その前説情報に書かれたとおりのこと(図中の具体例では『電話のベルが鳴ること』)が、目の前の現実として利用者2が今、持っている利用者端末3で実際に起こることによって、前説情報で示された架空の状況設定がまるで現実であったかのように錯覚できる。つまり、この具体例によれば利用者2が個人的に持っていた利用者端末3(図中の『ケータイ』)が、まるで今、道の真ん中で拾った利用者端末3であるかのように思えるのである。そして、この利用者端末3を拾ってしまったが故に、この利用者端末3によって誰かが伝える(実は架空の)状況に巻き込まれていくのだというような納得性が利用者2の感覚の中に生じるので、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントの臨場感溢れる架空の状況設定にごく自然に感情移入できるという効果が期待できる。
【0041】
別の言い方をすれば、前もって提供された前説情報のとおりに目の前の現実が動いたことによって、架空の状況設定があたかも現実であったかのように利用者2の感覚上で仮想現実が現実世界と融合させることが出来ると言える。または、架空の状況設定と現実世界とが利用者2が有する利用者端末3によって、ごく自然なつながりで切り替わったとも言える。
【0042】
また別の言い方をすれば、前説情報で前もって説明しておいたことが実際に起これば、この前説情報は利用者2にとって一種の予言でもあり、これから起こることをあたかもズバリ言い当てる予言を目の当たりにした利用者2は、システムが提供する情報を信じやすくなっている状態であるとも言える。つまり、実際に利用者2の目の前で鳴る着信音は、利用者2にとって感情移入しやすくする「きっかけ」なのである。
【0043】
図3(b)〜(d)は利用者端末3の音声出力部から出力される音声情報である。図3(b)は、利用者端末3が鳴らした通話機能の着信音であり、具体的には「トゥルル、トゥルル」という音を出力している。図3(c)は、音声出力部から出力される音声情報であり、具体的には「(謎の男の声で)君は誰だ?まぁ名前なんぞはどうでもいい。君はたった今から我々側のスパイになった。さっそく、最初の任務を伝える。清水寺の参道にあると言われている、寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?制限時間は30分。情報を掴んだら報告してくれたまえ。もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。以上。プツ(通話が一方的に切れる音)」という言葉と音を出力している。図3(c)に示す言葉と音は、図3(b)に応じた利用者2が通話スイッチを操作することによって出力され、「君は誰だ?まぁ名前なんぞはどうでもいい。君はたった今から我々側のスパイになった。さっそく、最初の任務を伝える。」および「もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。」という言葉が、イベント提供システムから提供されるイベントにおける利用者2に関する架空の状況設定の続きである。また、「清水寺の参道にあると言われている、寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?制限時間は30分。情報を掴んだらメールで報告してくれたまえ。」という言葉が、架空の状況設定における指示情報であり、基本的に目的地と課題によって構成されている。図例では「清水寺の参道」が目的地となり、制限時間の「30分」以内に「寛永3年創業の老舗とらやの銘菓と言えば何?」に対する回答を「メールで報告」することが課題となる。図3(d)は、利用者端末3が鳴らした通話機能の通話不通音であり、図3(c)に示す音声情報の出力が完了すると出力される。通話不通音としては、具体的には「ツゥー、ツゥー、ツゥー」という音を出力している。なお、図3(e)のように、相手先の通話番号を非通知として利用者2に具体的な通話番号を教えないようにして、仮想現実の世界に対するつじつまを演出するとよい。なぜなら、みだりに利用者2から通話されるとせっかくつくりあげた仮想現実の世界が崩れてしまうからである。例えば、架空の電話番号の通話番号を表示しておいてもよいにはよいが、利用者端末3以外の通話端末から通話されてしまうとすぐに架空の通話番号であることが利用者2にバレるだけでなく、実際にその通話番号を使用している人たちに迷惑がかかってしまう。
【0044】
図3(c)に示す音声情報が、まさにコールセンタ5に待機する役者担当のオペレータ4によって発せられる音声情報である。せっかく図3(a)、(b)で創ったイベントの臨場感や現実味をここで台無しにしてしまうわけにはいかない。音声認識や音声合成で自動的に受け答えする技術も開発されているが、語彙数と処理速度に問題があるので、アドリブを交えるなどの利用者2と自然な受け答えが出来るほどではない。また、あらかじめ人の声を録音しておいた録音音声を用いると音声としての違和感は無くなるが、利用者2に対して一方的な応対しか出来ない。
【0045】
なお、図3(c)に示す「もちろん、わかっているとは思うが、失敗すれば君の命はない。以上。プツ」などの決まり文句や音は、すでにイベントのリズムとなっており、多くの決まり文句を用意して毎度毎度同じところで確実に使うことによって、いわゆるテレビの定番番組のようにリズムによる一種の安心感と親しみが利用者2の感覚に生じてくる効果が期待できる。また、テーマ曲(テーマ音楽)にもイベントのリズムとなる同様の効果が期待できるので、他のテーマ曲と違う何らかの特徴があるオリジナルのテーマ曲を毎回同じタイミング(例えば、利用者2に音声で指示を伝える『謎の男の声』の登場時または退散時など)で流すことにより、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントと利用者2の間でいわゆる決まり事のようなリズムが生じてくる。
【0046】
また、図3(f)では、利用者2に「(何かの行動を)しなければならない」と思わせる強い動機を促すために制限時間のカウントダウンを文字または画像情報として利用者端末3の表示画面に出力してもよい。制限時間のカウントダウンを表示する図3(f)では、図3(c)に示す音声情報で出力した課題を同時に示すとよく、利用者2が何をいつまでにすればよいかを利用者端末3を用いて確認できる。利用者端末3は、利用者2が通話中にはその表示画面が見れない構造になっていることが多いので、コールセンタ端末6との通話が切れたことに応じて表示画面にこれらのイベント情報を出力するとよい。
【0047】
また、図3(f)に表示されている「ボスに報告」のアイコンを操作すると、イベント提供システムサーバ1を介してコールセンタ5にいる役者担当のオペレータ4と通話状態になる。オペレータ4のいる各ブースはそれぞれ防音処理が施しておいて、架空の人物のいる架空の場所に合わせて、利用者端末3と通話する直前には効果音を流しておくとよい。ここで言うところの効果音とは、架空の人物が街を歩いているとすると、人の歩く音や話し声、車のクラクションや走行音といった街の雑踏のことであり、架空の場所を特定しないのならば先に述べたテーマ曲であってもよい。もちろん、架空の人物のいる架空の場所がどこであるかわからないように、効果音が全くなくてもよい。
【0048】
図4は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバのハードブロック図である。
【0049】
同図において、サーバ操作者12とはイベント提供システムサーバ1の操作者で、サーバの管理(運営、監視、維持などを含む)者のことである。情報入出力部13とは、イベント提供システムサーバ1がサーバ操作者12と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部13−1と情報出力部13−2で構成される。情報入力部13−1における入力装置としては、例えばキーボード、テンキー、マウス、バーコードリーダなどが該当し、サーバ操作者12の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部13−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、プリンタなどが該当し、サーバ操作者12に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。演算部14とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部15とは、演算部14が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部16とは、ネットワーク17を介して外部システムとの通信を制御する部位である。DB(データベース)管理部18とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
【0050】
DB管理部18に管理される処理プログラム19とは、イベント提供システムサーバ1の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様にイベント情報DB4とは、利用者端末3に送信されるイベント情報およびイベント情報に関連する情報を記憶するデータベースのことである。同様に配信情報DB20とは、イベント提供システムサーバ1が利用者端末3やその他の端末に送信した情報を配信結果として記憶しておくデータベースのことである。同様にその他のプログラム・データ21とは、上記以外の例えばサーバ操作者12が使用するワードプロセッサや表計算プログラムなどのアプリケーションソフトウェアやそれらに付随するデータなどが該当する。
【0051】
図5は、本発明の実施形態における利用者端末のハードブロック図である。
【0052】
同図において、情報入出力部22とは、利用者端末3が利用者2と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部22−1と情報出力部22−2で構成される。情報入力部22−1における入力装置としては、例えばテンキーやカナキー、タッチスイッチ、音声入力などが該当し、利用者2の入力が利用者端末3に対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部22−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、音声出力装置などが該当し、利用者2に対して利用者端末3から情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。なお、利用者2が利用者端末3を介して、他の人と通話する通話機能は情報入出力部22の一部と解釈するとよく、一般的に入力装置として利用者2の声(音波)を電気信号に変換するマイクロフォンと出力装置として電気信号として受信した相手先の声を利用者2に伝えるスピーカから成る。
【0053】
演算部23とは、利用者端末3がプログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。記憶部24とは、利用者端末3の目的を達成するために必要なプログラムを記憶する記憶エリアと演算部23が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部25とは、イベント提供システムサーバ1などと通信する場合にネットワーク17を介して情報の送受信をする部位である。なお、通話機能によって音声信号に変換された利用者2の声と相手先の声はネットワーク17を介して、相手先の通話端末または通話部と送受信されると解釈するとよい。
【0054】
図6は、本発明の実施形態におけるコールセンタ端末のハードブロック図である。
【0055】
同図において、情報入出力部26とは、コールセンタ端末6が役者担当のオペレータ4と種々のやりとりをするための入出力機能を持つ部位であり、大まかに情報入力部26−1と情報出力部26−2で構成される。情報入力部26−1における入力装置としては、例えばキーボード、テンキー、マウス、バーコードリーダなどが該当し、オペレータ4の入力がシステムに対して情報を伝達するものなら、その種類は問わない。また情報出力部26−2における出力装置としては、例えばディスプレイ、プリンタなどが該当し、オペレータ4に対してシステムから情報を伝達できるものなら、その種類は問わない。なお、利用者端末3と通話する通話部7は、情報入出力部26の一部と解釈するとよく、一般的に入力装置として利オペレータ4の声(音波)を電気信号に変換するマイクロフォンと出力装置として電気信号として受信した相手先の声をオペレータ4に伝えるスピーカから成る。演算部27とは、プログラムを実行することによって各機能を駆動、処理するための演算機能を持つ部位であり、一般にCPU(中央演算装置)で構成される。メモリ部28とは、演算部27が実行するプログラムの実行エリアの部位である。通信部29とは、ネットワーク17を介して外部システムとの通信を制御する部位である。DB(データベース)管理部30とは、様々なデータ構造とデータ実体を管理する機能を持つ部位である。
【0056】
DB管理部30に管理される処理プログラム31とは、コールセンタ端末6の利用目的を達成するために必要なプログラムのことであり、OS(オペレーティングシステム)もここに含まれる。同様に受信情報DB32とは、イベント提供システムサーバ1から受信した事前情報(口裏合わせ情報)などの受信情報を記憶するデータベースのことである。同様にその他のプログラム・データ33とは、上記以外の例えばオペレータ4が使用するワードプロセッサや表計算プログラムなどのアプリケーションソフトウェアやそれらに付随するデータなどが該当する。
【0057】
図7〜図9には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6へ口裏合わせ情報が都度、送信される場合を示す。図10〜図12には、役者担当オペレータ4を介する情報も介さない情報もすべてのイベント情報が、イベント提供システムサーバ1から一旦コールセンタ端末6に送信され、コールセンタ端末6の有する通話部7と通信部29を用いてそれぞれ利用者端末3に伝達される場合を示す。図13〜図18には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6へ口裏合わせ情報をあらかじめ送信しておく場合を示す。
【0058】
(第1実施形態)
図7は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0059】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりである。受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断とは、例えばパスゲート10から受信したパスゲートコードまたは基礎情報に基づいて、利用者2の場所(現在位置、通過場所などの場所)や行動(具体的には、駅の出入り口に設置された自動改札の場合には、駅構内に入って電車に乗ろうとしている状態であるのか、電車で移動して駅構内を出た状態であるのかがわかるなど、ある程度パターン化した大雑把、大まかな行動)の判断のことである。このように利用者2の場所や行動を把握したイベント提供システムサーバ1は、例えば提供するイベントの設定時間を短くしたり長くしたりしてイベントのリズムを変えたりすることが出来る。もちろん、次に提供するイベントの内容やイベントの成否判定に加味してもよい。具体的な処理としてはパスゲート10から受け付けた情報は、イベント情報の取得のタイミングや取得した情報の送信タイミングに加味される。
【0060】
さらに、イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断する機能と、判断結果に基づいて取得した情報(少なくとも口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを含む)をコールセンタ端末6に送信する機能と、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。取得した情報の送信先判断は、その都度その都度あらかじめ定める判断基準(具体的には情報の種別によって判断するとよく、情報の種別が口裏合わせ情報であるならコールセンタ端末6を送信先と判断するなど)に基づいて判断してもよいが、イベント情報DB8に記憶するイベント情報自体にあらかじめ送信先情報を付与しておいて、イベント情報に付与された送信先情報に基づいて判断してもよい。例えば、イベント情報を作成する際に役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報には、コールセンタ端末6を送信先とする送信先情報を付与し、役者担当オペレータ4を介さない情報には利用者端末3を送信先とする送信先情報を付与しておくとよい。
【0061】
図8は、図7に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0062】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備が完了したと感じたら、情報出力部26−2に出力されている口裏合わせ情報に応じた準備完了の操作を実行する。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)することもある。このように操作が無応答(無反応)や緩慢であると判断した場合には、役者担当オペレータ4に操作や準備を促す警告情報を情報出力部26−2に出力したり、場合によってはコールセンタ5にいる他の役者担当オペレータ4に担当を変更してもよい。
【0063】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有する。
【0064】
図9は、図7および図8に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0065】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST901)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST902)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断し(ST903)、判断結果に基づいて取得した情報(少なくとも口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを含む)をコールセンタ端末6に送信し(ST904)、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信し(ST905)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST906)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通話の対象となる利用者端末3の通話コードとともに口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST907)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST908)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けるまで待機する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST911)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST912)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けると(ST909)、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST910)、処理を終了する。ST910では、具体的にコールセンタ端末6において利用者端末3の通話コードを通話部7に入力することによって利用者端末3を持つ利用者2を呼び出し、その呼び出しに応じた利用者2が利用者端末3の着信スイッチを操作(利用者2が外部からの呼び出しに対して通話を許可する行為)することによって、コールセンタ端末6と利用者端末3は通話状態となる。
【0066】
(第2実施形態)
図10は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0067】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能と、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報をすべてコールセンタ端末6に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりであり、受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断については図7で説明したとおりである。
【0068】
図11は、図10に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0069】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備が完了したと感じたら、情報出力部26−2に出力されている口裏合わせ情報に応じた準備完了の操作を実行する。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)する場合には、図8の説明と同様の処理を実行してもよい。
【0070】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有し、準備完了に応じて役者担当オペレータ4を介さないイベント情報を受信情報DB32から取得する機能と、取得したイベント情報を利用者端末3に送信する機能とを有する。
【0071】
図12は、図10および図11に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0072】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST1201)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST1202)、取得した情報をすべてコールセンタ端末6に送信し(ST1203)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1204)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通話の対象となる利用者端末3の通話コードとともに口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST1205)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST1206)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けると(ST1207)、準備完了に応じて役者担当オペレータ4を介さないイベント情報を受信情報DB32から取得して、取得したイベント情報を利用者端末3に送信し(ST1208)、通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST1209)、処理を終了する。利用者端末3は、コールセンタ端末6からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST1210)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST1211)、処理を終了する。ST1209では、具体的にST910と同様の処理が実行されると考えてよい。
【0073】
(第3実施形態)
図13は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0074】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能と、パスゲート10から受け付けた情報に基づいてコールセンタ端末6にあらかじめ送信しておく情報をイベント情報DB8から取得する機能と、取得した情報をコールセンタ端末6に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。トリガ(きっかけ)については図1および図2で説明したとおりであり、受け付けた情報が持つ意味をどう解釈するかの判断については図7で説明したとおりである。これらの機能の組み合わせによって、利用者端末3からのレスポンス(応答)がなくとも利用者2の行動を推測した上での準備を役者担当オペレータ4に指示することが出来る。
【0075】
図14は、図13に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0076】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報と対象となる利用者端末3の通話コードを受信する機能と、受信した口裏合わせ情報と通話コードを受信情報DB32に記憶する機能とを有する。さらに、コールセンタ端末6は、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得する機能と、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された口裏合わせ情報によってその内容を確認し、口裏合わせ情報に指示されるとおりの演技について心の準備をあらかじめしておくことが出来る。
【0077】
図15は、図13および図14に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0078】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受け付ける機能と、受け付けた情報が持つ意味を(どう解釈するか)判断する機能とを有する。さらに、イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受け付ける機能と、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得する機能と、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断する機能と、判断結果に基づいて取得した情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得する機能と、取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する機能と、同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信する機能と、送信結果を配信情報DB20に記憶する機能とを有する。
【0079】
図16は、図15に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0080】
同図において、コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から情報コードを受信する機能と、受信した情報コードに基づいて受信情報DB32から役者担当オペレータ4に対する指示情報を取得する機能と、受信情報DB32から取得した指示情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。役者担当オペレータ4は、情報出力部26−2に出力された指示情報によってあらかじめ準備をしておいた演技の実行をすべき時が来たことを知ることが出来る。役者担当オペレータ4からの応答がなかったり(あらかじめ定める時間が経過すること)、その応答が鈍かったり(操作が緩慢であること)する場合には、図8の説明と同様の処理を実行してもよい。ただし、これまでに示す仕組みよりも心の余裕を多く持てるので、その恐れは比較的少ないと考えられる。
【0081】
さらに、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付ける機能と、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得する機能と、取得した通話コードを通話機能に入力して通話する機能とを有する。
【0082】
図17は、図13および図14に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバおよびコールセンタ端末の演算部におけるフローチャートである。
【0083】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)を受信すると(ST1701)、パスゲート10から受け付けた情報に基づいてコールセンタ端末6にあらかじめ送信しておく情報をイベント情報DB8から取得し(ST1702)、取得した情報をコールセンタ端末6に送信し(ST1703)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1704)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST1705)、必要に応じて受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32から取得して、受信情報DB32から取得した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力して(ST1706)、処理を終了する。
【0084】
図18は、図15および図16に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0085】
同図において、イベント提供システムサーバ1は、パスゲート10からイベント情報の送信トリガ(きっかけ)または、利用者端末3からイベント情報の送信要求を受信すると(ST1801)、パスゲート10や利用者端末3から受け付けた情報に基づいてイベント情報DB8から情報を取得し(ST1802)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断し(ST1803)、判断結果に基づいて取得した情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得して、取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信し(ST1804)同じく判断結果に基づいて取得した情報を利用者端末3に送信し(ST1805)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST1806)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から情報コードを受信すると、受信した情報コードに基づいて受信情報DB32から役者担当オペレータ4に対する指示情報を取得し(ST1807)、受信情報DB32から取得した指示情報を情報出力部26−2に出力し(ST1808)、役者担当オペレータ4から準備完了の操作を受け付けるまで待機する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST1811)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST1812)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けると(ST1809)、準備完了に応じて通話の対象となる利用者端末3の通話コードを受信情報DB32から取得して、取得した通話コードを通話機能に入力して通話状態にして(ST1810)、処理を終了する。ST1810では、具体的にST910と同様の処理が実行されると考えてよい。
【0086】
図19は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0087】
同図は、図18のST1808およびST1809に対応する。同図において、役者担当オペレータ4への指示情報として具体的には「準備は整いましたか?さぁこちらから電話を掛けます。役柄になりきって下さい」を情報出力部26−2に出力している。指示情報とともに表示されている「準備完了」を役者担当オペレータ4が操作すると、コールセンタ端末6は情報入力部26−1から準備完了を示す信号を受け付けたことになる。
【0088】
図20は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0089】
同図は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の具体例であり、図1、図2および図3に対応する。同図において、どのような役柄を演じて、何をしゃべればよいのかが役者担当のオペレータ4にわかりやすいように、図例では「役柄情報」、「知っていること(言ってもいいこと、言ってはいけないこと)、知らないこと」、「役柄に従ってしゃべるセリフ」、「利用者端末3に与えたシチュエーション(状況)情報」および「特に注意する点」が示されている。役柄情報では、オペレータ29がどんな人物になりきればよいのかが示されており、具体的には「スパイのボスであって、相手(利用者2)にとっては謎の男で、性格は無責任で身勝手でお調子者」であることが箇条書きで示されている。役者担当オペレータ4に対して自由度をなるべく持たせながら、押さえるべき最低限の要点を示しておくとよい。
【0090】
架空の人物が知っていることと知らないこととは、イベント提供システムサーバ1が提供するイベントにおいて重要な位置付けを示しており、これを疎かにするとすぐにイベントを進める上でのつじつまが合わなくなってくる。なお、知っていることには、さらに言ってもいいことと言ってはいけないことの2種類が存在し、特に注意は払うべきは言ってはいけないことである。わざわざ「知っていること(言ってもいいこと、言ってはいけないこと)、知らないこと」を3つに分けて示すことは、役者担当オペレータ4がついうっかり口を滑らしてしまわぬように、クギをさす意味を持つという効果が期待できる。図例では、知っていることで言っても言いことには「セリフ」と書かれており、セリフ以外には言ってはいけないことを示す。なおセリフ情報には注意点として「相手が言うことなんぞ一切聞かない。一方的にしゃべって一方的に切る」が示されていて、役者担当オペレータ4がセリフをしゃべる際に注意を促すことが出来る。
【0091】
もちろん、役者担当オペレータ4として、ある程度の練習は必要ではあろうが、経験の浅い役者担当オペレータ4であっても、イベント提供システムの支援があれば、この程度の指示で与えられた役柄を即興でもうまく演技することが出来る。また、利用者端末3に与えたシチュエーション(状況)情報は、利用者2の置かれた状況を推測するために役立つ情報であり、役者担当オペレータ4の役作りに寄与し、ここではセリフ以外のことは言えないとしても、後々の展開に配慮したり、この状況にそぐわないことを言わないようにするための参考情報となる。さらに、特に注意する点の欄は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の中でも目立つように表示ウィンドウの形が変えるという配慮がなされており、具体的には「(利用者2との)ファーストコンタクトです。非常識な人間の印象を与えて下さい。最初が肝心です」が示されている。
【0092】
(第4実施形態)
図21は、図1または図2に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0093】
同図は、目的地と課題からなるイベント情報を利用者端末3に提供する際や利用者端末3からイベント内の架空の人物(コールセンタ5にいる役者担当オペレータ4)への報告する場合の処理を示す。同図において、利用者2と架空の人物と何らかのやりとりが発生した場合には、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ5にあらかじめ待機している役者担当のオペレータ4に対する口裏合わせのための事前情報をコールセンタ端末6に送信した上で、口裏合わせ情報を送信済みの役者担当オペレータ4の持つ通話部7の通話用コードを利用者端末3に送信する。この仕組みによっても同様に、利用者2は現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0094】
図22は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図である。
【0095】
同図において、利用者端末3から通話開始操作(イベントの課題に対する操作)を受け付ける機能と、通話開始操作を受け付けた利用者端末3に提供しているイベントに関してコールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得する機能と、利用者端末3から通話開始操作があったことを通知する通知情報とともに取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する機能と、送信した情報に対してコールセンタ端末6から受信完了情報を受信する機能と、受信完了情報の受信に応じてコールセンタ端末6の通話コードをイベント情報DB8から取得する機能と、取得した通話コードを利用者端末3に送信する機能とを有する。この機能ブロック図では、コールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得しているが、配信情報DB20から取得した情報に基づいて送信済みの口裏合わせ情報をイベント情報DB8から再度取得して、取得した口裏合わせ情報をコールセンタ端末6に送信してもよい。
【0096】
図23は、図22に続く本発明の実施形態における利用者端末の機能ブロック図である。
【0097】
同図において、利用者端末3は、情報入力部22−1から通話開始操作を受け付ける機能と、相手先を呼び出す呼出音を擬似的に出力する機能と、擬似的に呼出音を出力しているうちにイベント提供システムサーバ1へ通話開始操作の受付報告情報を送信する機能とを有する。擬似的に出力される呼出音は、コールセンタ端末6で段取りが整うまでの時間稼ぎのために用いられる。さらに、利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6の持つ通話部7の通話コードを受信する機能と、受信した通話コードを通話機能に入力する機能と、(通話機能で実際に呼出をしている通話音が出力されるので)擬似的に出力していた呼出音を停止する機能と、取得した通話コードを用いてコールセンタ端末6と通話する機能とを有する。
【0098】
利用者2は(イベント提供システムサーバ1から提供された)イベントの実行結果を報告したりするために、また時にはイベントについて相談したりするために、役者担当オペレータ4が演じる架空の人物に利用者端末3の持つ通話機能を用いて通話してくることがある。この際、情報入力部22−1から通話開始操作をするが、直接コールセンタ端末6に接続されるわけではない。なぜなら、役者担当オペレータ4は、架空の人物としての演技をしているだけなので、どの口裏合わせ情報に基づく演技をすればよいのかがわからなければたちまち矛盾をさらけ出してしまうからである。そこで、コールセンタ端末6の情報出力部26−2に口裏合わせ情報をあらかじめ出力した上で利用者2からの通話を受けるようにイベント提供システムサーバ1で仲介するようにした。なお、利用者端末3から送信された通話開始操作の受付報告情報をコールセンタ端末6で直接受信し、受信した情報に基づいて情報出力部26−2に口裏合わせ情報をあらかじめ出力した上で利用者2からの通話を受ける処理を実行するようにしてもよい。
【0099】
図24は、図22および図23に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0100】
同図において、利用者端末3は、情報入力部22−1から通話開始操作を受け付けると(ST2401)、相手先を呼び出す呼出音を擬似的に出力し(ST2402)、擬似的に呼出音を出力しているうちにイベント提供システムサーバ1へ通話開始操作の受付報告情報を送信する(ST2403)。イベント提供システムサーバ1は、利用者端末3から通話開始操作(イベントの課題に対する操作)を受け付けると、通話開始操作を受け付けた利用者端末3に提供しているイベントに関してコールセンタ端末6に送信済みの口裏合わせ情報に対応する情報コードを配信情報DB20から取得し(ST2404)、利用者端末3から通話開始操作があったことを通知する通知情報とともに取得した情報コードをコールセンタ端末6に送信する(ST2405)。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から通知情報とともに情報コードを受信すると、受信した通知情報を情報出力部26−2に出力し(ST2406)、必要に応じて口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力し(ST2407)、情報の受信完了をイベント提供システムサーバ1に返信して(ST2408)、処理を終了する。イベント提供システムサーバ1は、送信した情報に対してコールセンタ端末6から受信完了情報を受信すると、受信完了情報の受信に応じてコールセンタ端末6の通話コードをイベント情報DB8から取得し、取得した通話コードを利用者端末3に送信し(ST2409)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST2410)、処理を終了する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6の持つ通話部7の通話コードを受信すると、受信した通話コードを通話機能に入力(ST2411)し、(通話機能で実際に呼出をしている通話音が出力されるので)擬似的に出力していた呼出音を停止して(ST2412)、処理を終了する。
【0101】
図25は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0102】
同図は、図24のST2406に対応する。同図において、コールセンタ端末6では、利用者端末3から実際に通話コールがあるまでのわずかな時間で役者担当オペレータ4に演技の準備を促すための指示情報として「利用者端末からコールです。準備はいいですか?役柄になりきって下さい」を情報出力部26−2に出力している。
【0103】
図26は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0104】
同図は、コールセンタ端末6に出力される口裏合わせ情報の具体例であり、(利用者端末3からの通話機能を通じて)利用者2から聞いた課題に対する結果をオペレータ29に判断させる場合を示す。特に注意する点の欄に正解が示されており、オペレータ29はこの正解と一致しているかしていないかを判断して、正解/不正解の入力欄にしめされた「正解」のアイコンまたは「不正解」のアイコンを操作する。参考情報として、利用者端末3に現在表示されている情報が表示されていてもよく、制限時間のカウントダウン情報も連動していると、制限時間の残り時間に応じて対応を変えるというアドリブに活用できる。ここで言うところのアドリブとは、例えば制限時間が十分残っている場合には「今、忙しい」と言って電話を切ってしまうなど、利用者2がハラハラ(時にイライラ)する演出に活用できる。
【0105】
(第5実施形態)
この実施形態におけるイベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6への口裏合わせ情報と利用者端末3への役者担当オペレータ4を介さない情報の送信の仕方には、第1実施形態に示すように都度、送信される場合や、第2実施形態に示すように役者担当オペレータ4を介する情報も介さない情報もすべてのイベント情報が一旦コールセンタ端末6に送信される場合や、第3実施形態のようにあらかじめ送信される場合がある。ここでは、第1実施形態と同様に口裏合わせ情報が都度、送信される場合を示して、他の実施形態と同様の場合は省略する。なお、第1実施形態から第3実施形態までの仕組みをイベントの種類などによって組み合わせてもよい。
【0106】
図27は、図21に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図である。
【0107】
同図は、図26に示す具体例において、課題の判定を役者担当オペレータ4が利用者2との通話によって判定し、その判定結果をコールセンタ端末6に入力(図26の具体例では、『正解/不正解の入力』に相当)した場合の処理を示す。同図において、コールセンタ端末6は役者担当オペレータ4から受け付けた課題の判定結果をイベント提供システムサーバ1に送信する。コールセンタ端末6から課題の判定結果を受信したイベント提供システムサーバ1は、その判定結果に基づいて次の事前情報(口裏合わせ情報)をイベント情報DB8から取得して、取得した情報をコールセンタ端末6に送信し、役者担当オペレータ4を介さなくてもよい情報は利用者端末3に送信する。イベント情報DB8から次の事前情報(口裏合わせ情報)を取得したコールセンタ端末6は、役者担当オペレータ4に対して取得した情報を情報出力部26−2に出力し、役者担当オペレータ4から利用者端末3との通話によって利用者2に伝えられる。このように新たなイベント情報を受け取った利用者2は次の行動を実行していく。なお、イベント提供システムサーバ1からコールセンタ端末6に、そのイベントにおけるすべての状況(図26の具体例で説明すると、利用者2が答えた内容が正解だった場合と不正解だった場合)に対応した事前情報(口裏合わせ情報)をあらかじめ送信しておいてもよい。
【0108】
図28は、本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図である。
【0109】
同図は、イベント提供システムから提供するイベントが継続していく際の利用者端末3の具体例を示す。同図において、図28(a)では、利用者2が利用者端末3の通話機能を用いて、イベント提供システムサーバ1が提供するイベント内の課題に対して回答している。利用者2はここで具体的には「答えはなごり雪!どうだ、まいったか」と言っている。図28(b)は、図28(a)で正解を答えた利用者2との通話によって役者担当オペレータ4が課題の判定結果をコールセンタ端末6に入力した後に得られた口裏合わせ情報によって、次のイベントに関する情報が役者担当オペレータ4から利用者2に伝えられている様子を示す。
【0110】
図29は、本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図である。
【0111】
同図において、コールセンタ端末6は、情報入力部26−1から課題の判定結果を受け付ける機能と、イベント提供システムサーバ1へ受け付けた判定結果を送信する機能とを有し、さらに、イベント提供システムサーバ1から次の口裏合わせ情報を受信する機能と、受信した口裏合わせ情報を受信情報DB32に記憶する機能と、受信した口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力する機能とを有する。
【0112】
図30は、図29に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャートである。
【0113】
同図において、コールセンタ端末6は、役者担当オペレータ4が判定したイベントの課題に対する判定結果を受け付けると(ST3001)、イベント提供システムサーバ1へ受け付けた判定結果を送信する(ST3002)。イベント提供システムサーバ1は、コールセンタ端末6から課題に対する判定結果を受け付けると、受信した判定結果に基づいて次のイベント情報をイベント情報DB8から取得し(ST3003)、取得した情報の送信先をコールセンタ端末6にするか利用者端末3にするかについてコールセンタ5にいる役者担当オペレータ4を介して利用者2に伝える情報であるか否かを判断基準として取得した情報の送信先を判断して、判断結果に基づいてコールセンタ端末6に送信する情報をコールセンタ端末6に送信し(ST3004)、判断結果に基づいて役者担当オペレータ4を介さない情報を利用者端末3に送信し(ST3005)、送信結果を配信情報DB20に記憶して(ST3006)、処理を終了する。コールセンタ端末6は、イベント提供システムサーバ1から次の口裏合わせ情報を受信すると、受信した情報を受信情報DB32に記憶し(ST3007)、受信した次の口裏合わせ情報を情報出力部26−2に出力して(ST3008)、処理を終了する。利用者端末3は、イベント提供システムサーバ1からイベント情報を受信すると、受信したイベント情報を記憶部24に記憶し(ST3009)、必要に応じて受信したイベント情報を情報出力部22−2に出力して(ST3010)、処理を終了する。
【0114】
図31は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0115】
同図は、図26に示す具体例において、「正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合を示す。同図において、「正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてある。
【0116】
図32は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0117】
同図は、図26に示す具体例において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合を示す。同図において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、不正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてある。
【0118】
図33は、本発明における実施形態の具体例を説明する図である。
【0119】
同図は、図26に示す具体例において、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をオペレータ4がした場合であり、図32に示すように一方的に電話を切ってしまうのではなく、あらかじめ定める架空の人物のキャラを崩さない範囲で
利用者2からのヘルプコールを受ける場合を示す。同図において、この機能はイベント進行上、どうしても避けることの出来ない不慮の事態に対応するものであり、通話機能を用いるのならいざというときの連絡係りに役者担当のオペレータ4を活用することが出来る。なお、「不正解」のアイコン表示に対応する操作をすると、不正解の場合のセリフが自動的に開くようにしてあるのは図32と同様であるが、言ってもよいとされるセリフ集が示されており、どのような言い方をするかはオペレータ4の自己裁量に委ねられるものの、システムから守るべき線を明示した上でのオペレータ4の存在が、イベント提供システムサーバ1から提供するイベントにおける持ち味とすることが出来る。
【0120】
【発明の効果】
以上記載の本発明によれば、利用者端末を介した利用者とのやりとりに役者担当のオペレータを用いることによって、イベント提供システムが利用者に対する受け答えをするとするならどうしても避けられない違和感を解消することが出来る。より具体的に説明すれば、イベント提供システムが提供するイベントにおける架空の人物としてコールセンタに待機する役者担当オペレータに演技をさせるために役者担当オペレータの持つコールセンタ端末に口裏合わせ情報を送信し、役者担当オペレータはコールセンタ端末が受信した口裏合わせ情報に基づいた演技を実行する。このような役者担当オペレータの演技によって、利用者端末の通話機能を通じてイベント情報を受け取った利用者は架空のイベントの世界でありながら、現実世界のどこかにいる人物とあたかもやりとりしているかのように感じることが出来る。
【0121】
なお、このようにイベントが創りだす仮想現実の中で一人で何役もこなす役者担当オペレータを支援することが、本発明におけるイベント提供システムならではの効果である。つまり、一人で何役もこなせば、それらの役がごちゃごちゃになって、せっかくイベントが創りだした仮想現実の世界を台無しにしてしまうかもしれない役者担当オペレータの演技をシステムは支援することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図2】図1とは別の場合の、本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図3】本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図
【図4】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバのハードブロック図
【図5】本発明の実施形態における利用者端末のハードブロック図
【図6】本発明の実施形態におけるコールセンタ端末のハードブロック図
【図7】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図8】図7に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図9】図7および図8に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図10】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図11】図10に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図12】図10および図11に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図13】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図14】図13に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図15】図13および図14に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図16】図15に続く本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図17】図13および図14に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバおよびコールセンタ端末の演算部におけるフローチャート
【図18】図15および図16に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図19】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図20】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図21】図1または図2に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図22】本発明の実施形態におけるイベント提供システムサーバの機能ブロック図
【図23】図22に続く本発明の実施形態における利用者端末の機能ブロック図
【図24】図22および図23に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図25】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図26】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図27】図21に示すシステム全体図に続く本発明の実施形態におけるイベント提供システムのシステム全体図
【図28】本発明の実施形態におけるイベント提供システムが提供するイベントの具体例を説明する図
【図29】本発明の実施形態におけるコールセンタ端末の機能ブロック図
【図30】図29に示す機能ブロック図に対応するイベント提供システムサーバとコールセンタ端末および利用者端末の演算部におけるフローチャート
【図31】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図32】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【図33】本発明における実施形態の具体例を説明する図
【符号の説明】
1 イベント提供システムサーバ
2 利用者
3 利用者端末
4 オペレータ
5 コールセンタ
6 コールセンタ端末
7 通話部
8 イベント情報DB
9 場所情報タグ
10 パスゲート
11 情報記憶媒体
12 サーバ操作者
20 配信情報DB
32 受信情報DB
Claims (14)
- 人との通話に用いる通話手段を備えた利用者端末を持つ利用者に、通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供方法であって、
イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報のうち、前記役者担当オペレータから前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信して、
前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、
受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話することを特徴とするイベント提供方法。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供方法であって、
イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、
前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、
取得したイベント情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断し、
取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報は、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝えるための情報であると判断して、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、
取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信して、
前記口裏合わせ情報を受信した前記コールセンタ端末は、受信した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力して、
情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話することを特徴とするイベント提供方法。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供方法であって、
イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、
前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得し、
取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信して、
前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報をデータベースに記憶して、
前記イベント提供システムサーバは、前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、
前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、
取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信して、
前記コールセンタ端末は、前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報をデータベースから取得し、
取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として情報出力部に出力し、
情報入力部より該役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話することを特徴とするイベント提供方法。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供方法であって、
イベント提供システムサーバは、前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめイベント情報データベースに記憶して、
前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、
取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信し、
前記コールセンタ端末は、前記イベント情報を受信すると受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を情報出力部に出力し、
情報入力部より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信し、
受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話することを特徴とするイベント提供方法。 - 前記イベント提供システムサーバは、前記利用者端末よりイベントが用意した架空の人物に対する通話開始操作を受け付けると、通話を受け付けたことを通知する通知情報を前記コールセンタ端末に送信し、
前記コールセンタ端末より前記通知情報に対する返信を受信すると、返信を受信した前記コールセンタ端末の通話手段に接続するための通話コードを前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のイベント提供方法。 - 前記イベント提供システムサーバは、前記コールセンタ端末に前記通知情報を送信する際には、前記通話開始操作を受け付けた前記利用者端末に提供している前記イベント情報を前記イベント情報データベースから取得し、
取得したイベント情報を前記通知情報とともに前記コールセンタ端末に送信することを特徴とする請求項5に記載のイベント提供方法。 - 前記利用者端末は、イベントが用意した架空の人物に対する通話操作を受け付けると、相手先を呼び出す際に出力する呼出音を擬似的に出力し、
前記通話操作を受け付けたことを前記イベント提供システムサーバへ報告する報告情報を送信し、
前記イベント提供システムサーバから前記コールセンタ端末の通話手段に接続するための通話コードを受信すると、受信した通話コードを通話機能に入力し、
前記擬似的に出力している前記呼出音を停止して通話機能の呼出音を引き続き出力することを特徴とする請求項5または6に記載のイベント提供方法。 - 前記コールセンタ端末は、前記通話機能を介して前記利用者と通話する前記役者担当オペレータからイベントにおける課題の判定結果を受け付けると、受け付けた該判定結果を前記イベント提供システムサーバに送信し、
前記イベント提供システムサーバは、前記コールセンタ端末から前記判定結果を受信すると、受信した前記判定結果に基づいて次のイベントを前記イベント情報データベースから取得することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のイベント提供方法。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供システムを構成するサーバであって、
前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、
前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得するイベント情報取得手段と、
前記イベント情報取得手段が取得したイベント情報について、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報であるか否かを判断基準として、取得したイベント情報の送信先を前記コールセンタ端末にするか前記利用者端末にするかを判断する送信先判断手段とを有し、
情報送信手段は、前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報の送信先を前記コールセンタ端末であると判断した前記送信先判断手段の判断結果に基づいて、該口裏合わせ情報を対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないと判断したイベント情報は、前記利用者端末に送信することを特徴とするイベント提供システムサーバ。 - 請求項9に記載のイベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報と前記通話コードを受信する情報受信手段と、
前記情報受信手段が受信した前記口裏合わせ情報を出力する情報出力手段と、
情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、
情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、前記情報受信手段が受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有することを特徴とするコールセンタ端末。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供システムを構成するサーバであって、
前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、
前記イベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について前記役者担当オペレータと口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を前記イベント情報データベースから取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が取得した前記口裏合わせ情報を前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段とを有し、
前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、前記情報取得手段が該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得し、
前記情報送信手段は、前記イベント情報データベースから取得したイベント情報のうち、どの口裏合わせ情報なのかを示す口裏合わせ情報コードを、対象となる前記利用者端末の通話手段に接続するための通話コードとともに前記コールセンタ端末に送信し、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報は、前記利用者端末に送信することを特徴とするイベント提供システムサーバ。 - 請求項11に記載のイベント提供システムサーバから前記口裏合わせ情報を受信すると、受信した口裏合わせ情報を記憶する口裏合わせ情報データベースと、
前記口裏合わせ情報コードを受信すると、受信した口裏合わせコードが付与されている前記口裏合わせ情報を前記口裏合わせ情報データベースから取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が取得した口裏合わせ情報を前記役者担当オペレータへの指示として出力する情報出力部と、
情報出力手段に出力した前記役者担当オペレータが操作することによって、準備完了を示す信号を受け付ける情報入力手段と、
情報入力手段が受け付けた前記準備完了を示す信号に応じて、受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有することを特徴とするコールセンタ端末。 - 利用者が有し、該利用者が人との通話に用いる通話手段とネットワークを介して外部の機器と情報の送受信をする情報送受信手段とを備えた利用者端末に情報を送信し、さらに通話手段と情報送受信手段とを備えたコールセンタ端末をコールセンタにて操作する役者担当オペレータから該利用者端末を介して該利用者に情報を伝達することによって、イベントを提供するイベント提供システムを構成するサーバであって、
前記イベントの進行上において前記利用者に伝えるべき情報をイベント情報としてあらかじめ記憶するイベント情報データベースと、
前記イベント情報の前記利用者端末への送信要求を受け付けると、該送信要求に基づいて前記イベント情報データベースから前記イベント情報を取得する情報取得手段と、
取得したイベント情報をすべて前記コールセンタ端末に送信する情報送信手段と
を有することを特徴とするイベント提供システムサーバ。 - 請求項13に記載のイベント提供システムサーバから前記イベント情報を受信すると、受信したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介して前記利用者に伝える情報について口裏合わせをしておくための口裏合わせ情報を出力すする情報出力手段と、
情報入力手段より前記役者担当オペレータからの準備完了を示す信号を受け付けると、取得したイベント情報のうち、前記役者担当オペレータを介さないイベント情報を前記利用者端末に送信する情報送信手段と、
受信した前記通話コードを用いて前記利用者端末に通話する通話手段と
を有することを特徴とするコールセンタ端末。
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