JP2004221080A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 走行中に電気コードがある物体にうっかり引っかかる場合に、前記コードに与える大きなダメージを避け、そして、走行者が制御ミスするのを防止するために、分離可能な連結部を備える電気コネクタを提供する。
【解決手段】 本発明は、電気接続用ハウジング40と、該電気接続用ハウジング内に保持された少なくとも1つの電気接続部42と、前記電気接続用ハウジング40を少なくとも部分的に取り囲むアウターケーシング44とを備え、該アウターケーシング44は管状部62を含み、該管状部62は、その内周面及び前記電気接続用ハウジング40の外周面の間に環状スペースを形成するために、前記電気接続用ハウジング40から径方向に間隔が開けられており、前記管状部62が径方向に拡大するのを制限するために、前記管状部62に連結される弾性保持リング47を備えるようにした。
【選択図】 図5
【解決手段】 本発明は、電気接続用ハウジング40と、該電気接続用ハウジング内に保持された少なくとも1つの電気接続部42と、前記電気接続用ハウジング40を少なくとも部分的に取り囲むアウターケーシング44とを備え、該アウターケーシング44は管状部62を含み、該管状部62は、その内周面及び前記電気接続用ハウジング40の外周面の間に環状スペースを形成するために、前記電気接続用ハウジング40から径方向に間隔が開けられており、前記管状部62が径方向に拡大するのを制限するために、前記管状部62に連結される弾性保持リング47を備えるようにした。
【選択図】 図5
Description
本発明は、電気コネクタに関し、特に、スナップフィットによって他方の電気コネクタと結合する電気コネクタに関する。
サイクリングは、交通手段としてだけではなく、レクレーションの形態としても人気を集めてきている。さらに、サイクリングは、アマチュア及びプロの双方の競技スポーツとしても非常に人気がある。自転車をレクレーション、交通または競技の何れの用途に使用するかに関わらず、自転車業界は常に自転車の各種部品の改良を行っている。特に、自転車部品のメーカーは、種々の部品について、性能、信頼性及び外観の向上を図り続けている。
近年、自転車には、より滑らかなシフト動作を得るために、電子駆動トレーンが装備されている。前記電子駆動トレーンとは、電動式後方変速装置を備えた後方多段式スプロケットアセンブリと、電動式前方変速装置を備えた前方多段式スプロケットアセンブリとを備えている。これらの変速装置は、自動及び/又は手動でシフト動作されるようにサイクルコンピュータによって電子的に操作される。前記サイクルコンピュータは、さらに、電気的に制御または操作されるその他の部品にも連結される。例えば、ある種の自転車は、種々の要因に応じて走行時の剛性を調整するために、電子的に制御されるサスペンションアセンブリを含んでいる。
前記サイクルコンピュータは、スピード、リズム、走行時間及びギア位置といった、自転車の種々の操作をモニタするために、一つ又は複数のセンサを使用する。該センサは、順にこれらの電子部品を電気的に制御または操作するために使われている。このタイプの処理においては、種々の部品及びセンサを伝達する電流を送信するために、電気ワイヤー又は電気コードが利用される。前記電気ワイヤー又は電気コードは、一般に、電気コネクタを介して部品及び/又はセンサに接続される。
自転車はたいてい野外で利用されるので、前記電気コネクタの電気接続部位は、様々な気象条件にさらされる。また、前記電気接続部位は、しばしば汚れることがあるため、電気制御部品の操作性能が低下することがある。もし、前記電気接続部位があまりにも汚れていると、自転車の部品及び/又はセンサが適切に動作しないおそれがある。従って、前記電気接続部位が悪天候にさらされる場合、前記電気コネクタは、たとえわずかな汚れでも、操作できるように良好で確かな接続を提供することが重要である。
さらに、オフロードタイプの走行のような特定の走行条件下において、サイクリストは、しばしばブッシュや大枝のような障害物に遭遇する。このような障害物は、ときどき電気ワイヤー又は電気コードに引っかかり、電気部品及び/又はセンサの性能に影響を及ぼすことがある。また、場合によっては、衣服、自転車ロックケーブル又は自転車ツールのようなその他の障害物が、電気ワイヤー又は電気コードに引っかかる場合がある。一般的に、電気コードの電気コネクタは、スレッド又はその類似品のような脱離不能な連結を経て他方の電気コネクタと固定される。このような脱離不能な電気コネクタに存在する問題として、電気コードが障害物に引っかかると、走行者が自転車を制御することができなくなり、電気コードに深刻なダメージを与えることがある。
近年、電気コネクタは、スナップフィットによって連結させることが提案されている。スナップフィットタイプの電気コネクタは、脱離不能な電気コネクタと共に前述した問題点を克服する。しかしながら、前記電気コネクタが種々の温度変化にさらされると、その温度変化に応じて、電気コネクタの一部が膨張又は収縮することが引き起こされる。このことは、電気コネクタがスナップフィットを介して結合した場合に、特に深刻である。このような温度変化は、電気コネクタ間のスナップフィットに影響を及ぼす可能性がある。さらに、長期間に渡り種々の温度変化にさらされた後に、電気コネクタ間の結合力及びクリックの感覚が低下することがある。
前述した観点から、従来技術における前述の問題点を解消し得るために、電気コネクタの改良に対する要望が存在することは、本願明細書から当業者にとって明らかである。本願発明は、従来技術における前記要望のみならず、本願明細書から当業者にとって明らかな他の要望に鑑みてなされたものである。
本発明の目的の一つは、防水性の連結部のみならず、確実な連結部を提供するために、他方の電気コネクタと共に使用される電気コネクタを提供することである。
また、本発明の他の目的は、走行中に電気コードがある物体にうっかり引っかかる場合に、前記電気コードに与える大きなダメージを避け、そして、走行者が制御ミスするのを防止するために、分離可能な連結部を備える電気コネクタを提供することである。
本発明の更に別の目的は、製造及びアセンブリが比較的容易でかつ安価な雄型電気コネクタを提供することである。
前述した目的は、電気接続用ハウジング、少なくとも一つの電気接続部、アウターケーシング及び弾性保持リングを備えた電気コネクタを提供することによって達成される。前記電気接続部は、前記電気接続用ハウジング内部に保持されている。前記アウターケーシングは、管状部を含み、該管状部は、その内周面及び前記電気接続用ハウジングの間に環状スペースを形成するように、前記電気接続用ハウジングから径方向に間隔をあけている。前記弾性保持リングは、前記管状部が径方向に拡大するのを制限するために、前記管状部と連結している。
本発明の上記目的及び他の目的、特徴、構成及び効果は、添付図面を参照して、本発明の好ましい形態を説明する以下の実施形態から、当業者にとって明らかであろう。
以下に、本発明の選択された実施形態を、図を参照して説明する。以下に示す本発明の実施形態の説明は、例示であって、特許請求の範囲に付記された発明の範囲及びそれらと同等のものを限定する目的ではないことは、本願明細書から当業者にとって明らかであろう。
まず始めに、図1及び図2には、本発明の実施形態に係る電子制御型の自転車10の前部分が図示されている。本発明は、自転車10の電子制御式の部品間における電気接続部位に関する。従って、自転車10及びその各種部品については、前記電子制御式の部品間の電気接続部位を除き、従来技術から周知である。そのために、自転車10及びその各種部品については、本発明に関連する部分を除き、詳細に説明及び図示しない。さらにここでは、詳細に図示及び/又は説明しないブレーキ又はドライブトレーンなどのような種々の一般的な自転車部品を、本発明と共に使用することも可能である。また、当業者によって明らかなように、自転車用電気コード28は、必要及び/又は所望により、自転車10の他の種々の電気装置を接続するためにも利用され得る。
基本的に、自転車10は、フレーム12、ハンドルバー14、該ハンドルバー14に連結される電子制御型フロントサスペンション16a、及び該電子制御型フロントサスペンション16aに連結される前輪18を有する。前記自転車10は、さらに、サイクルコンピュータ20、前輪センサ22、一対の電子シフト装置24a,24b及びジャンクションボックス又は接続ユニット26を含む。また、前記自転車10は、好ましくは、前記電子シフト装置24a,24bによって操作される電子制御型ドライブトレーン(図示せず)を備えている。さらに、前記自転車10は、図3においてのみ図式的に示すように、電子制御型リアサスペンション16bを有することができる。
自転車10の種々の電気装置(サイクルコンピュータ20、電子制御型フロントサスペンション16a、電子制御型リアサスペンション16b、電子シフト装置24a,24b、ジャンクションボックス26等)は、本発明の好ましい実施形態に基づいて、複数導線型の電気コード28a,28b又は28cによって互いに電気的に接続される。具体的には、前記電気コード28a,28b又は28cは、一端部に配置された雌型電気コネクタ30a,30b又は30cの少なくとも一つを備えている。図3から明らかなように、前記雌型電気コネクタ30a,30b及び30cは、雄型電気コネクタ32a,32b及び32cに連結される。該雄型電気コネクタ32a,32b及び32cは、前記サイクルコンピュータ20,前記電子制御型フロントサスペンション16a、前記電子制御型リアサスペンション16b、及び前記ジャンクションボックス26に備えられている。また、前記センサ22は、好ましくは、前記電子制御型フロントサスペンション16aの前記電気コード28aに接続された前記雌型電気コネクタ30aを介して前記サイクルコンピュータ20に電気的に連結される。このように、前述した自転車10の種々の電気装置(サイクルコンピュータ20、電子制御型フロントサスペンション16a、電子制御型リアサスペンション16b、センサ22、電子シフト装置24a,24b、ジャンクションボックス26等)は、電子制御システム34を形成する。
図3に示すように、前記電子制御システム34は、図示しない自転車10のその他の部品だけでなく、フロント及びリアサスペンションやドライブトレーンを制御するために利用される。図3に示された実施例において、前記電気コード28aは、6本のラインコードがあり、そのうちの全て又は一部のライン又は導線が必要に応じ利用される。前記電気コード28bは、15本のラインコードがあり、そのうちの全て又は一部のライン又は導線が必要に応じ利用される。前記リアサスペンション用の前記電気コード28cは、2本のラインコードを有することが好ましい。この図で示した実施例によれば、前記電気コネクタ30a及び32aは、6ピン型電気コネクタであり、前記6ピンのうち一部または全部が利用される。前記電気コネクタ30b及び32bは、15ピン型電気コネクタであり、前記15ピンのうち、一部又は全部のピンが利用される。前記電気コネクタ30c及び32cは2ピン型電気コネクタである。もちろん、これらの電気コネクタ30a〜30c及び32a〜32cが、その他の自転車部品と共に、そして、必要に応じ及び/又は所望により、他の形式の配列で利用可能なことは、本願明細書から当業者にとって明らかである。前記電気コネクタ30a〜30cは、それらの大きさや電気接続部又は端子ピンの数量を除いて、全て同一のものである。同様に、前記電気コネクタ32a〜32cは、それらの大きさや電気接続部又は端子ピンの数量を除いて、全て同一のものである。従って、本願明細書では、前記電気コネクタ30a及び32aのみを詳細に図示し、説明する。
前記サイクルコンピュータ20は、好ましくは、バッテリーユニットが備えられたプリント基板に配置されたマイクロコンピュータを含んでいる。前記サイクルコンピュータ20のマイクロコンピュータは、中央演算処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)及びI/Oインターフェイスを備えている。前記マイクロコンピュータの種々の部品は、自転車の分野ではよく知られている。従って、前記サイクルコンピュータ20のマイクロコンピュータで使用される部品は、本願明細書では、詳細に説明及び図示しない。また、前記サイクルコンピュータ20は、種々の電子部品や、本発明を実行するための回路や機械的な部品を備えることは、本願明細書から当業者にとって明らかである。もちろん、前記サイクルコンピュータ20は、必要に応じ、及び/又は所望により、種々の設定を有することができることは、本願明細書から当業者にとって明らかである。このように、前記サイクルコンピュータ20は、図示した実施例において、シフトコントロールユニットやサスペンションコントロールユニットとしての役割を果たす。
好ましくは、前記サイクルコンピュータ20は、ディスプレイによってライダーのために種々の情報を表示し、そして、ライダーからの情報に基づいて、及び/又はセンサ22からの情報に基づいて、電子制御サスペンション16a,16b及び電子シフト装置24a,24bを操作する。このように、前記フロント及びリアサスペンション16a,16b、及び前記電子シフト装置24a,24bは、前記サイクルコンピュータ20によって操作され又は電子的に制御される。
次に、図4〜9を参照すると、雌型(第一)電気コネクタ30aは、一般的に、複数の第一電気接続部42を有する電気接続用ハウジング40、該電気接続用ハウジング40に一体的に形成されるアウターケーシング44、前記電気接続用ハウジング40と前記アウターケーシング44との間に位置する環状シール部材46、及び前記アウターケーシング44に連結した弾性保持リング47を有する。前記弾性保持リング47は、前記管状部が径方向に拡大するのを制限するために、前記管状部に連結されている。
さらに具体的にいうと、前記電気コネクタ30aは、6ピン型雌型電気コネクタであり、そして、好ましくは6本の端子ピン(電気接続部)42を備える。もちろん、該電気接続部42は、必要に応じ及び/又は所望により、より多くまたは少量の端子ピンを利用することができることは当業者にとって明らかである。図示した実施例において、前記電気コネクタ30aは、前記サイクルコンピュータ20の雄型電気コネクタ32aと連結するように構成されている。
前記電気接続用ハウジング40は、硬質、剛性のプラスチック材料といった絶縁体から構成される。前記電気接続用ハウジング40は雌型ハウジングとして図示されているが、本発明から逸脱しない範囲で、前記電気接続用ハウジングを雄型電気接続用ハウジングに修正することは、本願明細書から当業者にとって明らかである。基本的に、前記電気接続用ハウジング40は、第一端部40aを有する。該第一端部40aは、前記電気コード28aの自由端部と、前記雄型電気コネクタ32aに連結する第二端部40bとを連結する。前記電気接続用ハウジング40は、第一及び第二端部40a,40bの間に延びる複数の軸孔48を有する。これらの各孔48は、その中に擦られるように保持する前記電気接続部42の一つを有する。
前記第一及び第二端部40a,40bの間には、前記アウターケーシング44の固定を補助する一対の環状フランジ又はリブ50a,50bを備えている。さらに具体的にいうと、前記アウターケーシング44は、前記環状フランジ50a,50bに取り囲まれるように前記電気接続用ハウジング40に一体的に形成される。従って、前記電気接続用ハウジング40及び前記アウターケーシング44の間の軸方向の移動が抑制される。さらに、前記環状フランジ50a,50bによって、前記電気接続用ハウジング40及び前記アウターケーシング44の間に防水シールが形成される。
前記電気接続部42は、電気導電体からなる一般的な接続構造である。各接続部42は、電気コード28aの導電体に接続される。好ましくは、前記導電体は、前記電気接続部42にハンダ付けされる。
前記アウターケーシング44は、可撓性及び弾力性を有するに限られず、比較的に硬質、剛性材料から構成される。例えば、前記アウターケーシング44は、硬質、剛性プラスチック材料のように適切な絶縁体から構成することができる。適切な材料の一例としては、ポリエステルが配合されたものが挙げられる。前記アウターケーシング44は、連結部60及び管状部62を有する一般的な管状部材である。
前記連結部60は、前記電気接続用ハウジング40の第一端部40aに固定して連結される。そして、前記管状部62は、その内周面62a及び前記電気接続用ハウジング40の第二端部40bの間に、環状スペース64を形成するために、前記電気接続用ハウジング40の第二端部40bから径方向に間隔が開けられている。
前記アウターケーシング44の管状部62は、環状のつめを形成し、内側に延びる環状突起部62bを有する。すなわち、前記環状突起部62bは、以下に説明するように、スナップフィットを形成するために、他方の電気コネクタ32bと結合する環状リングである。従って、スナップフィットの連結部が一対の電気コネクタ30a,32aの間に形成され、その上、通常の使用状態で誤って分離することがないように、前記アウターケーシング44の材料は、強固な及び硬質の連結部を備えるように弾力性を制限するべきである。すなわち、前記電気コネクタ30a,32a間のスナップフィットの連結部は、通常使用時に、一旦互いに連結すれば、離れることがないように十分に強固であるべきである。従って、前記環状突起部62bは、前記電気コネクタ32aを保持するために前記電気接続用ハウジング40の第二端部40bから離間する方向に当接面62cを有する。前記環状突起部62bは、また前記電気コネクタ32aの挿入を補助するために、斜面として機能する環状傾斜面62dを有する。前記弾性保持リング47は、前記アウターケーシング44の管状部62の外周面に形成される環状溝62eに配置される。
前記環状シール部材46は、好ましくは、誤って取り外せないように、前記アウターケーシング44内部に一体的に形成される。より具体的にいうと、前記環状シール部材46はOリングであり、該Oリングの直径の半分以上が前記アウターケーシング44の内部に埋め込まれている。前記環状シール部材46は、好ましくは、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)のようなエラストマー材料、又は本発明を実行するために利用可能なその他の適当な弾力性及び圧縮性材料から形成される。本実施形態によれば、前記環状シール部材46は、前記アウターケーシング44の管状部62の内周面62aより径方向の内部に向かって突出している。従って、前記環状シール部材46は、他方の電気コネクタ32aを挿入することによって径方向の外部に向かって圧縮される。
前記弾性保持リング47は、前記電気コネクタ30aの長手方向の中心軸に対して、前記環状シール部材46及び前記当接面の間の長手方向位置に配置される。前記弾性保持リング47は、前記管状部62が径方向に拡大するのを制限するために、管状部62と連結する。
好ましくは、前記弾性保持リング47は、前記アウターケーシング44の外周面に形成される環状溝に配置される分割リングである。また、前記アウターケーシング44の材料による温度効果が、同様の方法で、前記弾性保持リング47の材料に影響しないように、前記弾性保持リング47は、前記アウターケーシング44と異なる材料から形成される。実質的に、温度変化により影響されない材料によって、前記弾性保持リング47を構成することにより、前記電気コネクタ30a及び前記電気コネクタ32aがともに結合されたときに、一定の結合力が達成される。また、前記弾性保持リング47は分割されているので、前記電気コネクタ32aが連結されたときの管状部62と共に弾性的に収縮する。従って、前記弾性保持リング47は、確実な結合力及び良好なスナップフィットを確保する。前記弾性保持リング47は、好ましくは、金属製のバネ材料のような、実質的に硬質のバネ材料から形成される。より好ましくは、前記弾性保持リング47は、ステンレス鋼のように長時間風雨にさらされたときも腐食しない、風雨に耐える材料から形成される。
また、以下に説明するように、電気コネクタ30a及び32aとの間に正しい方向性を確実にするために、前記電気接続用ハウジング40は、その外周面に、溝の役目を果たす軸方向に延びるスロット52を有する。前記アウターケーシング44は、好ましくは、前記電気接続用ハウジング40及び前記環状シール部材46の周囲に一体的に成形される単一の部材や、一つの部品のように形成される。また、別の方法として、前記アウターケーシング44は、前記環状シール部材46が前記アウターケーシング44の部品の一つとして形成されるように、二つの部品(非圧縮性材料及び圧縮性材料)から構成される。
前記雄型電気コネクタ32aは、好ましくは、複数の電気接続部又は端子ピン82の周囲に形成される、電気接続用ハウジング又はターミナルハウジング80を有する。前記雄型電気コネクタ32aは、スナップフィットを介して前記雌型電気コネクタ30aと結合するように設計されている。より好ましくは、前記雄型電気コネクタ32aの電気接続用ハウジング80は、型で作られる単一の部材や、一つの部品として形成される。前記雄型電気コネクタ32aの電気接続用ハウジング80は、基本的に、本体部84及び管状部86を含む本体領域84aを有する。該本体領域84aは、前記端子ピン82が前記電気接続用ハウジング80の本体部84に固定して保持されるように、前記端子ピン82の周囲に形成されている。また、前記本体部84は、前記本体領域84aから径方向の外側へ延びる環状フランジ84bを有する。この環状フランジ84bは、サイクルコンピュータ20又はその他の電気装置の一つに、前記電気コネクタ32aを取り付けるために利用される。
前記管状部86は、前記本体部84の本体領域84aから軸方向に延びる円筒型の部材であり、前記雌型電気コネクタ30aと共にスナップフィットを形成するために設計されている。従って、前記管状部86は、環状突起部86b及び環状収納部86cと共に円筒型外周面86aを有する。前記管状部86の内周面86dは円筒型であり、前記端子ピン82の自由端部から間隔が開けられている。前記電気接続用ハウジング80は、好ましくは、硬質、剛性のプラスチック材料のような硬質、剛体の絶縁体から構成される。例えば、前記雄型電気コネクタの電気接続用ハウジングは、ポリエステル配合の材料から構成される。
前記サイクルコンピュータ20の雄型電気コネクタ32aは、一般的に、6本(又はそれより少ない)端子ピン82と共に電気接続用ハウジング80を含んでいる。前記端子ピン82は、円形の断面を有し、そして前記第一(雌型)電気コネクタ30aと連結するためのパターン内に配置される。前記電気接続用ハウジング80は、好ましくは、上述のようにスナップフィットを介して、前記電気コネクタ30aを着脱可能に保持するための接合構造と一体的に構成される。前記電気接続用ハウジング80は、硬質、剛性のプラスチック材料のような非導電性材料から構成される。また、前記端子ピン82は、導電体から構成される。
前記雌型電気コネクタ30aは、スナップフィットを設けるために、前記雌型及び雄型電気コネクタ30a,32aとの間の軸方向の力を利用することによって、前記雄型電気コネクタ32aと連結される。さらに具体的に言うと、前記雌型電気コネクタ30aは、その電気接続用ハウジング40の溝(スロット)52が、前記雄型電気コネクタ32aの電気接続用ハウジング80におけるリブ88と一致するように方向づけられる。一旦、前記溝52と前記リブ88とが位置合わせされると、前記端子ピン82が前記電気接続部42を電気によって接続するために、前記雌型電気コネクタ30aの電気接続用ハウジング40の孔へ挿入するように、前記雌型電気コネクタ30aが、軸方向へ動かされる。そして、前記雄型電気コネクタ32aの管状部86は、前記電気接続用ハウジング40及び前記アウターケーシング44の間の環状スペースに受け入れられる。詳しくは、前記雄型電気コネクタ32aの環状突起部86bが前記アウターケーシング44の環状突起部62bの下方を通過するまで、前記管状部86を、前記雌型電気コネクタ30aの環状スペース軸方向の内側に動かされる。従って、前記環状突起部62b,86bの当接面は、前記雌型及び雄型電気コネクタ30a及び32aの軸方向への分離を防止するために、お互いに密着している。また、前記環状シール部材46は、防水の連結部を形成するために、前記雄型電気コネクタ32aの管状部86によって押し込まれる。
図1に戻ると、前記センサ22は、センサ部22a及びマグネット22bを含む前輪速度検出ユニットであることが好ましい。前記センサ部22aは、好ましくは、自転車10の前記フロントサスペンション16aに取り付けられる磁気によって操作されるセンサであり、自転車10の前輪18におけるスポークの一つに取り付けられるマグネット22を察知する。図示した実施例によれば、前記センサ部22aは、マグネット22bを検出するためのリードスイッチを含んでいる。前記センサ22は、自転車10の前輪18が、所定の角度又は所定数の回転を行うたびにパルスを発生する。そして、前記センサ22は、自転車10の前輪18に取り付けられたマグネット22bを検知することによって、コンピュータ20へ自転車の速度信号を出力する。すなわち、前記センサ22は、自転車10の前輪18の回転速度を検出する。
図3に示すように、前記フロント及びリアサスペンション16a及び16bは、本発明にとって重要ではない。これまでに、多数の種類の自転車10用の調整可能なサスペンションがあり、それらを本発明を実施するために利用することができる。好ましくは、前記フロント及びリアサスペンション16a,16bは、本発明を実施するために改良された油圧緩衝機構と共に、二つの一般的なエアショックを利用する。電気モーターは、前記サイクルコンピュータ20に電気的に連結される。該サイクルコンピュータ20は、前記フロント及びリアサスペンション16a,16bの剛性を調節するために、前記電気モーターを選択して操作する。
手動モードでは、(図3に示すように)モータ駆動型変速装置FD及びRDのそれぞれのシフト動作は、手動のシフト装置24a,24bによって実行される。図示されるシフト装置24a及び24bは、シフトダウン及びシフトアップボタンを利用しているが、特許請求の範囲に記載の発明の範囲から逸脱することがなければ、レバーのような、種々の他のタイプのシフト装置を使用できることは、本明細書から当業者にとって明らかである。前記シフト装置24a及び24bのシフトボタンの一つを押すと、所定の操作コマンドを送信する。該コマンドは、サイクルコンピュータ20の中央演算処理装置によって受信される。次に、前記サイクルコンピュータ20の中央演算処理装置は、モータ駆動型変速装置FD及びRDのうちの一つを運転又はシフト動作するために、所定の操作コマンド又は電気信号を送信する。
自動モードでは、モータ駆動型変速装置FD及びRDのそれぞれのシフト動作は、少なくとも部分的に、自転車10の速度に基づいていることが好ましい。従って、前記サイクルコンピュータ20は、少なくとも一つの検出/測定用の装置または部品をさらに備えている。それらは、前記サイクルコンピュータ20の中央演算処理装置に、自転車10の速度の表示情報を提供する。図示した実施例によれば、前記センサ22は、自転車の速度を表示する所定の操作コマンドを送信する。もちろん、追加された検出/測定用の部品は、モータ駆動型変速装置FD及びRD、又はその他の部品を操作するために、中央演算処理装置(CPU)によって受け取られる所定の操作コマンドのように、サイクルコンピュータ20のCPUに操作可能に連結される。
前記ジャンクションボックス(接続ユニット)26は、好ましくは、前記シフト装置24a,24bから信号を受信するために、一つの入力部又は電気制御コード28bを含み、そして、前記リア及びフロントモータ駆動型変速装置FD,RD及び前記リアサスペンション16aへ信号を送信するために、三つの出力部又は電気制御コード28cを含むことが好ましい。前記入力部は、前記ジャンクションボックス26にサイクルコンピュータ20を操作可能に連結する。
なお、本発明で用いられる、「実質的に」、「約」及び「ほぼ」などの程度を示す用語は、最終結果が大きく変更されない程度に、修正された用語のずれにおいて、妥当な範囲を意味する。仮に、このずれが修正される言葉の意味を否定しないなら、これらの用語は、修正された用語の少なくとも5%以内のずれを含むものとして解釈される。
選択された最適な実施形態は、本発明を説明するために選ばれたとはいえ、種々の変更及び修正が、記載された請求項を明確にする程度で、本発明の要旨を逸脱しない範囲でされることは、本願明細書から当業者にとって明らかである。さらに、本発明に係る実施形態の説明は、例示するためにのみ提供されるものであり、記載された請求項及びそれらと同等のものにより定義されているように、発明を制限するための目的ではない。
30a…雌型電気コネクタ
32a…雄型電気コネクタ
40…電気接続用ハウジング
42…電気接続部
44…アウターケーシング
46…環状シール部材
47…弾性保持リング
62…管状部
62e…環状溝
32a…雄型電気コネクタ
40…電気接続用ハウジング
42…電気接続部
44…アウターケーシング
46…環状シール部材
47…弾性保持リング
62…管状部
62e…環状溝
Claims (11)
- 電気接続用ハウジングと、
該電気接続用ハウジング内に保持された少なくとも1つの電気接続部と、
前記電気接続用ハウジングを少なくとも部分的に取り囲むアウターケーシングとを備え、
該アウターケーシングは管状部を含み、該管状部は、その内周面及び前記電気接続用ハウジングの外周面の間に環状スペースを形成するために、前記電気接続用ハウジングから径方向に間隔が開けられており、
前記管状部が径方向に拡大するのを制限するために、前記管状部に連結される弾性保持リングを備えることを特徴とする電気コネクタ。 - 前記アウターケーシングの管状部は、自由端部と、該自由端部から離反する当接面と一体となって内側に延びる突起部とを有することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 弾力性及び圧縮性の材料からなるOリング形状を有し、前記環状スペースに配置される環状シール部材をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気コネクタ。
- 前記弾性保持リングは、前記電気コネクタの長手方向の中心軸に対して、前記環状シール部材及び前記当接面の間の長手方向位置に配置されることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
- 前記弾性保持リングは、前記アウターケーシングの外周面に形成される環状溝に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気コネクタ。
- 前記弾性保持リングは、前記アウターケーシングと異なる材料で形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気コネクタ。
- 前記弾性保持リングは、分割リングであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電気コネクタ。
- 前記分割リングは、金属材料から形成されることを特徴とする請求項7記載の電気コネクタ。
- 前記アウターケーシングは、非圧縮性、非金属性の材料から構成されることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記電気接続部は、複数の電気接続部を含むことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記弾性保持リングは、前記内側に延びる突起部よりも前記管状部の自由端部から離れて間隔が開けられていることを特徴とする請求項2記載の電気コネクタ。
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