JP2004218440A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パティキュレート捕集手段の過剰昇温に起因する溶損を防止しつつPM再生処理を適切に実行することができる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】パティキュレート捕集手段と、パティキュレート捕集手段に捕集されたパティキュレートを酸化除去する酸化除去手段と、車両の走行状態を予測する走行状態予測手段と、走行状態予測手段にて予測された走行状態に基づいてパティキュレート捕集手段の温度を予測する温度予測手段と、温度予測手段にて予測された温度に基づいて酸化除去手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。これにより、PM再生処理中のパティキュレート捕集手段の温度を予測して酸化除去手段を制御するので、パティキュレート捕集手段が過剰に昇温することがなく、該捕集手段の溶損を防止することができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものであり、特に排気ガス中の成分を捕集し、定期的に再生処理を行う内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関、特にディーゼルエンジンの排気ガス中には、煤、HCを主成分とするPM(粒子状物質:パティキュレート・マター)が含まれている。そのため、パティキュレートフィルタ(以下、特に断らない限り「フィルタ」という。)を排気系に配置し、大気放出以前にPMを捕集している。そして、PMがフィルタにより過度に捕集されると、フィルタは目詰まりを起こし、この目詰まりが排気抵抗の増加を生じさせエンジンの出力低下を生じさせる。そのため、フィルタに捕集されたPMを除去する、いわゆるPM再生処理を実施することが必要である。
【0003】
このPM再生処理は、フィルタに流入する排気ガス温度が高温(例えば、500℃以上)になるとPMが酸化するという性質を利用する。
【0004】
フィルタを500℃以上に上昇させる方法の一つとして、内燃機関の圧縮行程での主燃料噴射に加えて、排気行程中又は膨張行程中に気筒内に燃料を副次的に噴射するポスト噴射又は吸気行程又は排気行程の上死点近傍で気筒内に燃料を噴射するビゴム噴射等の副噴射を実施している。
【0005】
また、PM再生処理の開始時期を特定する方法としては、フィルタ前後に圧力センサを設けこれらの圧力センサの検出値の差に基づいて決定する方法や、カーナビゲーションシステム等から得られる情報に基づき排気ガスの状態がPM再生処理に適した開始時期であると判定して特定する方法などが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
国際公開第WO97/16632
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の排気浄化装置を搭載した自動車が標高の高い場所(高地)に行く場合、登坂路を走行する必要があることから内燃機関が高負荷運転となり排気ガス温度が高くなり易い。更に、高地の酸素濃度は低地の酸素濃度より低いため、高地走行時における内燃機関の空燃比が低地走行時よりリッチ側にずれる可能性が有り、排気ガス温度が高くなるおそれもある。
【0008】
そのため、上述のようにPM再生開始時期を特定したとしても、PM再生処理中に高地に行く場合や高地を走行する場合には、上述のように低地を走行する場合よりも排気ガス温度が高くなることから、フィルタの温度が過剰に昇温する可能性がある。そして、フィルタが過剰に昇温すると、フィルタの溶損を生じさせてしまう。
【0009】
これは、低地では燃焼反応の時間遅れを考慮して上述のポスト噴射あるいはビゴム噴射を停止すれば過剰昇温を防止できるが、PM再生処理中に高地に行く場合や高地を走行する場合には排気ガス温度が過剰に高くなることから、ポスト噴射あるいはビゴム噴射を停止しても遅すぎる可能性があるからである。
【0010】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パティキュレート捕集手段の過剰昇温に起因する溶損を防止しつつPM再生処理を適切に実行することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置にあっては、内燃機関から排出されるパティキュレートを捕集するパティキュレート捕集手段と、前記パティキュレート捕集手段に捕集されたパティキュレートを酸化除去する酸化除去手段と、車両の走行状態を予測する走行状態予測手段と、前記走行状態予測手段にて予測された走行状態に基づいて前記パティキュレート捕集手段の温度を予測する温度予測手段と、前記温度予測手段にて予測された温度に基づいて前記酸化除去手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
前記パティキュレート捕集手段としては、パティキュレートフィルタを例示することができ、該パティキュレートフィルタに酸化触媒あるいは吸蔵還元型NOx触媒を担持したものであってもよい。
【0013】
このように、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、パティキュレート捕集手段によりパティキュレートが過度に捕集されることに起因する内燃機関の出力低下を防止するために、酸化除去手段を備え、パティキュレート捕集手段に捕集されたパティキュレートを酸化除去してパティキュレート捕集手段の再生を図る、いわゆるPM再生処理を実行する。
【0014】
そして、PM再生処理はパティキュレート捕集手段の温度を上昇させて行うが、パティキュレート捕集手段の温度を上昇させる手段としては以下を例示することができる。(1)内燃機関の圧縮行程での主燃料噴射に加えて、排気行程中又は膨張行程中に気筒内に燃料を副次的に噴射するポスト噴射又は吸気行程もしくは排気行程の上死点近傍で気筒内に燃料を噴射するビゴム噴射等の副噴射を行う。(2)パティキュレート捕集手段の上流から排気ガス中に還元剤を添加する。
【0015】
また、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、車両の走行状態を予測する走行状態予測手段と、前記走行状態予測手段にて予測された走行状態に基づいてパティキュレート捕集手段の温度を予測する温度予測手段と、前記温度予測手段にて予測された温度に基づいて前記酸化除去手段を制御する制御手段とを備えることにより、予め、該内燃機関が搭載された自動車等の車両の走行状態を予測し、該予測した走行状態からパティキュレート捕集手段の温度を予測し、該予測した温度に基づいて酸化除去手段を制御するものである。そしてこの制御は、該排気浄化装置が搭載された車両がどのような箇所を走行するかに関わらず行うものであるが、PM再生処理中に、該車両が登板路を走行する場合は内燃機関の負荷が高い運転状態となり、また、高地を走行する場合には内燃機関の空燃比がリッチ側にずれた状態で運転されるおそれがあるので、平地あるいは低地を走行する場合よりも排気ガス温度が高くなり、パティキュレート捕集手段の温度が過剰に昇温する可能性がある。かかる場合に、特に、本制御の効果が発揮され、パティキュレート捕集手段が過剰に昇温することに起因する該捕集手段の溶損を防止することができる。
【0016】
また、前記走行状態予測手段は、内燃機関に吸入される大気の酸素濃度を予測して走行状態を予測するものであることが好適である。そして、具体的には、前記走行状態予測手段は、ナビゲーションシステムから得られる情報によりあるいは圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて内燃機関に吸入される大気の酸素濃度を予測して走行状態を予測するものであることが好適である。
【0017】
そして、上述の本発明に係る内燃機関の排気浄化装置において、前記酸化除去手段は、内燃機関に噴射される燃料噴射量あるいは前記パティキュレート捕集手段の上流から排気ガス中に添加される還元剤添加量の少なくともいずれかを調節して前記パティキュレート捕集手段に流入する排気ガスの温度を所定温度にすることによりパティキュレートを酸化除去するものである場合、前記制御手段は、前記温度予測手段にて予測された温度が所定温度より高い場合は、前記燃料噴射量あるいは還元剤添加量を減量させるように前記酸化除去手段を制御することが好適である。
【0018】
例えば、ナビゲーションシステムから得られる情報によりあるいは圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて予測した内燃機関に吸入される大気の酸素濃度が薄く、燃焼室内の空燃比がリッチにずれるような運転状態で車両が走行することにより、前記温度予測手段にて予測された温度が所定温度より高い場合は、制御手段が、前記燃料噴射量あるいは還元剤添加量を減量させるように前記酸化除去手段を制御するようにする。このようにすることでパティキュレート捕集手段が過剰に昇温することに起因する該捕集手段の溶損を防止することができる。
【0019】
また、前記走行状態予測手段は、内燃機関の負荷を予測して走行状態を予測するものであることが好適である。そして、具体的には、前記走行状態予測手段は、ナビゲーションシステムから得られる情報によりあるいは圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて内燃機関の負荷を予測して走行状態を予測するものであることが好適である。
【0020】
そして、上述の本発明に係る内燃機関の排気浄化装置において、前記酸化除去手段は、内燃機関に噴射される燃料噴射量あるいは前記パティキュレート捕集手段の上流から排気ガス中に添加される還元剤添加量の少なくともいずれかを調節して前記パティキュレート捕集手段に流入する排気ガスの温度を所定温度にすることによりパティキュレートを酸化除去するものである場合、前記制御手段は、前記温度予測手段にて予測された温度が所定温度より高い場合は、前記燃料噴射量あるいは還元剤添加量を減量させるように前記酸化除去手段を制御することが好適である。
【0021】
例えば、ナビゲーションシステムから得られる情報によりあるいは圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて予測した内燃機関の負荷が高くなる運転状態で車両が走行することにより、前記温度予測手段にて予測された温度が所定温度より高い場合は、制御手段が、前記燃料噴射量あるいは還元剤添加量を減量させるように前記酸化除去手段を制御するようにする。このようにすることでパティキュレート捕集手段が過剰に昇温することに起因する該捕集手段の溶損の促進を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る排気浄化装置を備えた内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4気筒ディーゼルエンジンである。
【0024】
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、蓄圧室(コモンレール)4と接続され、このコモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。
【0025】
内燃機関1には、吸気通路7が接続されており、この吸気通路7は、エアクリーナボックス8に接続されている。そして、エアクリーナボックス8より下流の吸気通路7には、該吸気通路7内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ9が取り付けられている。
【0026】
また、吸気通路7の途中には、過給機(ターボチャージャー)10のコンプレッサハウジング10aが設けられている。コンプレッサハウジング10aより下流の吸気通路7にはインタークーラ11が取り付けられている。更にインタークーラ11より下流の吸気通路7には、該吸気通路7内を流通する吸気の流量を調節する吸気絞り弁12が設けられている。この吸気絞り弁12には、該吸気絞り弁12を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ13が取り付けられている。
【0027】
そして、コンプレッサハウジング10aに流入し、該コンプレッサハウジング10a内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ11にて冷却された後、必要に応じて吸気絞り弁12によって流量を調節されて吸気通路7を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼される。
【0028】
また、内燃機関1には排気通路14が接続され、この排気通路14は下流にて図示しないマフラーと接続されている。
【0029】
また、排気通路14の途中には、前記過給機10のタービンハウジング10bが配置されており、排気通路14のタービンハウジング10bより下流の部位には、パティキュレート捕集手段である酸化触媒を担持したパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)が備えられた排気浄化装置15が配置されている。
【0030】
そして、排気浄化装置15の上流の排気通路14には該排気通路14内を流通する排気ガスの圧力に対応した電気信号を出力するフィルタ上流圧力センサ26が取り付けられており、排気浄化装置15より下流の排気通路14には排気通路14内を流通する排気ガスの空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ16と、該排気通路14内を流通する排気ガスの温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ17と、該排気通路14内を流通する排気ガスの圧力に対応した電気信号を出力するフィルタ下流圧力センサ27とが取り付けられている。
【0031】
そして、タービンハウジング10bから排出された排気ガスは、排気通路14を介して排気浄化装置15へ流入し、排気ガス中の有害物質が除去又は浄化される。
【0032】
また、前記吸気通路7における吸気絞り弁12より下流の部位と、前記排気通路14におけるタービンハウジング10bより上流の部位とは、排気ガスの一部を吸気通路7へ再循環させるEGR通路18を介して連通されている。このEGR通路18の途中には、電磁弁などで構成され、印加電力の大きさに応じて前記EGR通路18内を流通する排気ガス(以下、「EGRガス」という。)の流量を変更するEGR弁19が設けられている。
【0033】
そして、EGR通路18を介して排気通路14から吸気通路7へ再循環されたEGRガスは、吸気通路7の上流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼室へ導かれ、燃料噴射弁3から噴射される燃料を着火源として燃焼される。
【0034】
ここで、EGRガスには、水(HO)や二酸化炭素(CO)などのように、自らが燃焼することがなく、且つ、吸熱性を有する不活性ガス成分が含まれているため、EGRガスが混合気中に含有されると、混合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NOx)の発生量が抑制される。
【0035】
また、排気浄化装置15より上流の排気通路14を流通する排気ガス中に還元剤たる燃料(軽油)を添加する還元剤供給手段28を備えている。
【0036】
この還元剤供給手段28は、図1に示されるようにその噴孔が排気通路14内に臨むよう内燃機関1のシリンダヘッドに取り付けられ、所定の開弁圧以上の燃料が印加されたときに開弁して燃料を噴射する還元剤添加弁21と、前述した燃料ポンプ6から吐出された燃料を前記還元剤添加弁21へ導く還元剤供給路22とを備えている。
【0037】
尚、還元剤添加弁21は、該還元剤添加弁21の噴孔が排気通路14におけるEGR通路18との接続部位より下流であって、排気通路14における4つの通路の集合部に最も近い気筒2の排気ポートに突出するとともに、排気通路14の集合部へ向くようシリンダヘッドに取り付けられることが好ましい。
【0038】
これは、還元剤添加弁21から噴射された還元剤(未燃の燃料成分)がEGR通路18へ流入するのを防止するとともに、還元剤が排気通路14内に滞ることなく過給機10のタービンハウジング10bへ到達するようにするためである。
【0039】
尚、図1に示す例では、内燃機関1の4つの気筒2のうち1番(#1)気筒2が排気通路14の集合部と最も近い位置にあるため、1番(#1)気筒2の排気ポートに還元剤添加弁21が取り付けられているが、1番(#1)気筒2以外の気筒2が排気通路14の集合部と最も近い位置にあるときは、その気筒2の排気ポートに還元剤添加弁21が取り付けられるようにする。
【0040】
このように構成された還元剤供給手段28において、還元剤添加弁21から排気通路14内へ噴射された還元剤は、排気通路14の上流から流れてきた排気ガスとともにタービンハウジング10bへ流入する。タービンハウジング10b内に流入した排気ガスと還元剤とは、タービンホイールの回転によって撹拌されて均質に混合された排気ガスを形成する。
【0041】
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)25が併設されている。このECU25は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
【0042】
ECU25には、前述したエアフローメータ9、空燃比センサ16、排気温度センサ17に加え、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ23及び水温センサ24、フィルタ上流圧力センサ26、フィルタ下流圧力センサ27等の各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号がECU25に入力されるようになっている。
【0043】
一方、ECU25には、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13、EGR弁19、還元剤添加弁21等が電気配線を介して接続され、ECU25が、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13、EGR弁19及び還元剤添加弁21等を制御することが可能になっている。
【0044】
例えば、ECU25は、一定時間毎に実行すべき基本ルーチンにおいて、各種センサの出力信号の入力、機関回転数の演算、燃料噴射量の演算、燃料噴射時期の演算等を実行する。基本ルーチンにおいてECU25が入力した各種信号やECU25が演算して得られた各種制御値は、該ECU25のRAMに一時的に記憶される。
【0045】
例えば、EGR制御では、先ず機関回転数、水温センサ24の出力信号(冷却水温度)、アクセル開度等を読み出し、EGR制御の実行条件が成立しているか否かを判別する。
【0046】
上記したEGR制御実行条件としては、冷却水温度が所定温度以上にある、内燃機関1が始動時から所定時間以上連続して運転されている、アクセル開度の変化量が正値である等の条件を例示することができる。
【0047】
そして、上記したようなEGR制御実行条件が成立していると判定した場合は、ECU25は、機関回転数とアクセル開度とをパラメータとしてEGR弁開度制御マップへアクセスし、前記機関回転数及び前記アクセル開度に対応した目標EGR弁開度を算出し、該目標EGR弁開度に対応した駆動電力をEGR弁19に印加する。一方、上記したようなEGR制御実行条件が成立していないと判定した場合は、ECU25は、EGR弁19を全閉状態に保持すべく制御する。
【0048】
また、ECU25はナビゲーションシステム40と電気配線を介して接続されている。図2に示したのがナビゲーションシステム40を例示するブロック図である。ナビゲーションシステム40は、GPS( Global Positioning System )およびマップマッチングを利用したシステムであり、図示するように、地球周回軌道上にあるGPS衛星から送信される信号を受信すると共に受信した信号に基づいて演算される車両の走行位置,走行方向および車速を求める受信装置42と、CD−ROMあるいはハードディスク(以下、「HD」という。)に格納されている地図情報を読み込むと共に読み込んだ地図情報を出力するCD−ROMプレイヤあるいはHDドライブ47と、地図情報や車両の走行位置等を表示すると共に目的地や走行経路等の入力を行なうタッチパネルディスプレイ46と、これらを制御するディスプレイコントローラ41とを備える。
【0049】
受信装置42は、地球周回軌道上にあるGPS衛星から送信される信号を受信するGPSアンテナ43と、GPSアンテナ43により受信した信号を増幅する増幅器44と、増幅された信号に基づいて車両の走行位置,走行方向および車速を演算すると共にこの情報をディスプレイコントローラ41に出力するGPS受信機45とを備える。CD−ROMプレイヤあるいはHDドライブ47は、CD−ROMあるいはHDに格納されている地図情報を読み込み、この読み込まれた地図情報をディスプレイコントローラ41に出力する。
【0050】
なお、CD−ROMあるいはHDに格納されている地図情報としては、高速道路か一般道路か道路の種類や道路の幅や車線数,制限速度等の道路情報はもとより、市街地のように信号待ちの多い区域か郊外の道路のように比較的信号待ちの少ない区域か或いは上り下りの多い山間部の区域かの区域情報や、道路の各位置の標高や勾配等の情報等も含まれている。
【0051】
また、タッチパネルディスプレイ46には、目的地や走行経路を設定するための各種情報を入力する入力部が設けられており、運転者は、この入力部からタッチパネルディスプレイ46に表示された地図を参照して目的地や経由地等を入力すると共にその走行経路を入力して、目的地や走行経路を設定することができる。
【0052】
次に、本実施の形態に係る排気浄化装置15のフィルタについて説明する。
【0053】
図3にフィルタの構造を示す。なお、図3において(A)はフィルタの横方向断面を示しており、(B)はフィルタの縦方向断面図を示している。図3(A)及び(B)に示されるようにフィルタは、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路50,51を具備するいわゆるウォールフロー型である。これら排気流通路は下流端が栓52により閉塞された排気流入通路50と、上流端が栓53により閉塞された排気流出通路51とにより構成される。なお、図3(A)においてハッチングを付した部分は栓53を示している。従って、排気流入通路50および排気流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。換言すると排気流入通路50および排気流出通路51は各排気流入通路50が4つの排気流出通路51によって包囲され、各排気流出通路51が4つの排気流入通路50によって包囲されるように配置される。
【0054】
また、フィルタは例えば、コージライトのような多孔質材料から形成されており、従って排気流入通路50内に流入した排気ガスは図2(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁54内を通って隣接する排気流出通路51内に流出する。そして、排気ガスが隔壁54を通る際に、隔壁54で排気ガス中に含まれる煤等のPMを捕集することにより、PMを大気中に放出しないようにしている。
【0055】
なお、フィルタの各排気流入通路50および各排気流出通路51の周壁面、即ち各隔壁54の両側表面上および隔壁54内の細孔内壁面上に、例えばアルミナからなる担体の層が形成されており、この担体上に酸化触媒が坦持されている。
【0056】
また、本実施の形態に係るフィルタには酸化触媒が担持されているが、酸化触媒の代わりに吸蔵還元型NOx触媒を担持してもよい。かかる場合は、PMを浄化すると同時にNOxも浄化することが可能となる。
【0057】
また、PMがフィルタにより過度に捕集されると隔壁54は目詰まりを起こす。この目詰まりは排気抵抗の増加を生じさせ内燃機関1の出力低下を生じさせる。そのため、本実施の形態においては、酸化除去手段を備えており、該酸化除去手段が、フィルタの雰囲気温度を約500℃以上の高温とし、酸素過剰雰囲気下でフィルタに捕集されたPMを酸化除去する、いわゆるPM再生処理をすることとしている。なお、PM再生処理は、ECU25より実行されるPM再生処理制御の一環として行われるものである。
【0058】
次に、PM再生処理制御について具体的に説明する。
【0059】
先ずPMがフィルタに所定量以上堆積し、再生の必要があるか否かを判定する。これは、フィルタの上流側に配置されたフィルタ上流圧力センサ26の出力信号と下流側に配置されたフィルタ下流圧力センサ27の出力信号とに基づいてフィルタ前後の差圧をECU25のCPUが算出し、算出された差圧をROMに記憶されたフィルタ前後の差圧とPM堆積量との関係を示す数値マップに代入することによりフィルタに堆積したPMの量を求めることにより判定することができる。
【0060】
また、フィルタが再生されなかった時間に基づいて、あるいはフィルタが再生されなかった間に車輌が走行した距離等に基づいてPMの堆積量を推定して判定してもよい。
【0061】
次にフィルタの再生の必要があると判定された場合には、PM再生処理実行条件が成立しているか否かを判定する。このPM再生処理実行条件としては、例えば、フィルタが活性状態にあるか、排気温度センサ17の出力信号値(排気ガス温度)が所定の上限値以下であるか等の条件を例示することができる。
【0062】
そして、PM再生処理実行条件が成立していると判定された場合は、酸化除去手段が、フィルタの再生を行なうためにフィルタの温度を上昇させる。具体的にフィルタの温度を早期に上昇させる手段として、内燃機関1の圧縮行程での通常の主燃料噴射に加えて、排気行程中又は膨張行程中に気筒内に燃料を副次的に噴射するポスト噴射又は吸気行程もしくは排気行程の上死点近傍で気筒内に燃料を噴射するビゴム噴射等の副噴射を行うことが有効である。ポスト噴射においては、排気行程中又は膨張行程中に噴射された燃料が未燃燃料として酸化触媒に流入し、該触媒との反応熱により該触媒の温度が上昇する。一方、ビゴム噴射においては、吸気行程又は排気行程の上死点近傍で噴射された燃料がその後の行程で蒸発して着火し易いものとなり燃焼を安定させるので、主燃料噴射時期を遅延させることによりピストン運動に消費されるエネルギ量が減少し、それに伴い温度上昇した排気ガスがフィルタに到達することにより該フィルタの温度が上昇する。更に噴射された燃料の未燃分が酸化触媒を担持したフィルタに供給され、それが該触媒上で酸化反応を起こし、以って該触媒の温度が上昇する。そして、酸化触媒の温度が上昇すると触媒を担持したフィルタの温度も上昇し、PMが酸化し除去されることとなる。なお、ポスト噴射及びビゴム噴射等の副噴射は、主燃料噴射との間に必ずしもインターバルを設ける必要はない。
【0063】
副噴射の量及び噴射時期は、アクセル開度と機関回転数と副噴射量又は副噴射時期との関係を予め経験等により導き出してマップ化しておきROMに記憶させておけば、そのマップとアクセル開度と機関回転数とから算出することができる。
【0064】
また、上述の副噴射の代わりにあるいは副噴射とともに、還元剤添加弁21から排気ガス中へ還元剤たる燃料を添加させることにより、それらの未燃燃料成分をフィルタに担持した酸化触媒において酸化させ、酸化の際に発生する熱によって酸化触媒の床温を高めるようにしてもよい。かかる場合にも酸化触媒の温度が上昇することによりフィルタの温度も上昇し、PMが酸化し除去されることとなる。
【0065】
そして、PM再生処理終了条件が成立したらPM再生処理を終了する。このPM再生処理終了条件としては、PM再生処理実行開始から所定時間経過したこと、あるいはフィルタに所定量以上堆積していないことを例示することができる。
なお、フィルタのPM堆積量は、上述したように、フィルタの前後差圧とPM堆積量との関係を示す数値マップに代入することにより求めることができる。
【0066】
しかしながら、例えば、PM再生処理実行開始から所定時間経過した後にPM再生処理を一律に終了する場合、PM再生処理中に登板路を走行する場合や酸素濃度が薄い高地を走行する場合には排気ガス温度が急激に上昇し、フィルタの温度が過剰に高くなるおそれもある。これは、平地を走行する場合や低地を走行する場合には燃焼反応の時間遅れを考慮してPM再生中に実施される上述のポスト噴射あるいはビゴム噴射を停止すれば過剰昇温を防止できるが、PM再生処理中に登板路を走行する場合は高負荷運転となり、また、空気密度が薄く酸素濃度が低い高地を走行する場合は内燃機関の空燃比を制御したとしても低地よりもリッチ側にずれる可能性が有ることから、排気ガス温度が急激に上昇してしまうおそれがあり、PM再生処理中のポスト噴射あるいはビゴム噴射を停止しても排気ガス温度が上昇した分フィルタの温度が高くなるおそれがあるからである。
【0067】
そこで、本実施の形態においては、フィルタの温度を予測する温度予測手段と、該温度予測手段にて予測された温度に基づいて酸化除去手段を制御する制御手段とを備え、PM再生処理中のフィルタの温度を予測し、フィルタの温度が過剰に上昇するおそれがある場合には、その時点で制御手段が酸化除去手段によるPM再生処理を中止するようにする。
【0068】
この温度予測手段は、本実施の形態に係る排気浄化装置に備えられた走行状態予測手段にて予測された車両の走行状態に基づいてフィルタの温度を予測するものであるが、具体的に、PM再生処理中のフィルタの温度を予測する手法として以下を例示することができる。ナビゲーションシステム40から得られる道路の各位置の標高や勾配等の情報を利用する。具体的には、先ず走行状態予測手段が、ナビゲーションシステム40より、現時点以降の自動車の走行経路から走行する道路の標高や勾配の情報を取得し、これらの情報から、車両が登板路を走行するあるいは車両が高地を走行する等を予測する。そして、ECU25が、車両が登板路を走行するから内燃機関の負荷が高い運転状態である走行状態となるあるいは車両が高地を走行するから内燃機関に吸入される空気の酸素濃度が薄くなり燃焼室内の空燃比がリッチ側にずれる運転状態である走行状態となる等を予測し、排気ガスの温度上昇分を予測する。一方で、ECU25はポスト噴射若しくはビゴム噴射等の副噴射による燃料噴射量又は還元剤添加弁21からの排気ガス中への還元剤添加量からPM再生処理のためにフィルタへ与えられる熱量は求めることができる。そして、予測された排気ガスの温度上昇分とフィルタへ与えられる熱量とから将来のフィルタの温度を予測する。
【0069】
そして、予測したフィルタの温度が、フィルタの溶損を生じさせてしまう温度である所定温度THよりも高くなる場合は、その時点でPM再生処理を中止するように制御する。なお、該所定温度は、フィルタの材質、サイズ等によって予め設定するものである。
【0070】
次に、具体的に、PM再生処理制御を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0071】
まず、ステップ100にてフィルタの再生処理の必要があるか否かが判定され、PM再生処理が必要であると判定された場合はステップ101へ進み、必要でないと判定された場合はPM再生処理制御を終了する。
【0072】
ステップ101では、PM再生処理実行条件が成立しているか否かが判定され、成立している場合はステップ102に進み、成立していない場合はPM再生処理制御を終了する。そして、ステップ102にてPM再生処理の実行開始の指示がなされ、ステップ103に進む。PM再生処理実行の手法としては、上述したポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射又は還元剤添加弁21による還元剤添加にて実行するものである。
【0073】
そして、ステップ103にて、現時点以降の走行経路の道路の勾配や各位置の標高(高度)の情報をナビゲーションシステム40により取得する。その後、ステップ104に進み、ステップ104にて将来のフィルタの温度を予測する。そして、ステップ105にて、ステップ104にて予測したフィルタ温度が所定温度THより高いか否かが判定され、高くない場合はステップ106へ進みPM再生処理が継続され、高い場合はステップ107へ進む。
【0074】
そして、ステップ107においてPM再生処理が中止される。具体的には、上述したポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射又は還元剤添加弁21による還元剤添加を中止することとなる。
【0075】
ステップ108においては、PM再生処理終了条件が成立しているか否かが判定される。具体的には、PM再生処理実行開始から所定時間経過したか否か、あるいはPM堆積量が所定量以下か否かにより判定する。そして、PM再生処理終了条件が成立している場合はステップ109にてPM再生処理を終了し本制御を終了する。一方、PM再生処理終了条件が成立していない場合は、再度ステップ103へ戻り、その後上述した処理が繰り返されることとなる。
【0076】
なお、本実施の形態においては、PM再生処理の実行開始時期は、フィルタ前後に圧力センサを設け、フィルタ前後の差圧から目詰まりが生じているか否かを判断して決定する場合等を例示したが、ナビゲーションシステム40に運転者から目的地や経由地が入力され、走行経路が設定されている場合は、その走行経路の勾配あるいは標高(高度)等の情報に基づき排気ガスの温度を予測して最適なPM再生処理を実行できるような開始時期にて、PM再生処理の実行を開始してもよい。
【0077】
高地に行く場合や高地を走行する場合は排気ガス温度が高くなることから、PM再生処理の実行を開始するには非常に適している。したがって、ナビゲーションシステム40からの走行経路の情報に基づいて内燃機関からの排気ガス温度を予測し、高地に行く場合や高地を走行する場合にPM再生処理の実行を開始するようにすれば、早期にフィルタの温度を上昇させることができるので燃費向上を図ることができる。
【0078】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は第1の実施の形態に対して、PM再生処理制御のみについて変更したものである。その他の構成は第1の実施の形態と同じであるのでその説明は省略する。
【0079】
第1の実施の形態においては、ステップ105にて予測フィルタ温度が所定温度THよりも高いと判定したら、ステップ107にてその時点でPM再生処理を中止するため、PM堆積量にかかわらずPM再生処理が中止される。そこで、本実施の形態は、内燃機関の排気ガス温度の上昇分に応じて、PM再生処理の際のポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射による副噴射量、又は還元剤添加弁21から排気ガス中へ噴射される還元剤添加量を調節して、フィルタ温度が所定温度THより低くなるようにし、上述のPM再生処理終了条件が成立するまでPM再生処理を継続する。
【0080】
具体的には、第1の実施の形態においては、ステップ105にて予測フィルタ温度が所定温度THよりも高いと判定したら、ステップ107にてその時点でPM再生処理を中止していたが、本実施の形態では、図5のフローチャートに示すようにステップ205にて予測フィルタ温度が所定温度THよりも高いと判定したら、ステップ207にてポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射による副噴射量、又は還元剤添加弁21から排気ガス中へ噴射される還元剤添加量を減量するようにする。
【0081】
そして、その後はステップ208に進み、PM再生処理終了条件が成立しているか否かを判定し、PM再生処理終了条件が成立している場合はステップ209にてPM再生処理を終了し本制御を終了する。一方、PM再生処理終了条件が成立していない場合は、再度ステップ203へ戻り、PM再生処理が繰り返されることとなる。
【0082】
例えば、ナビゲーションシステム40により得られた、現時点以降の自動車が走行する坂道の勾配があまり急ではない場合や走行する道路の標高(高度)が高くなく酸素濃度があまり薄くならない場合は、排気ガス温度がそれ程急上昇しない。かかる場合に、内燃機関の排気ガス温度の上昇分を考慮して、ポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射による副噴射量、又は還元剤添加弁21から排気ガス中へ噴射される還元剤添加量を減量して、全体としてフィルタの温度が所定温度THより低くなるようにすることで、PM再生処理終了条件が成立するまでPM再生処理を継続することができる。
【0083】
なお、もし、ナビゲーションシステムにより得られた、現時点以降の自動車が走行する坂道の勾配が急である場合や走行する道路の標高(高度)が高く酸素濃度が薄い場合には、排気ガス温度が急上昇し、ポスト噴射あるいはビゴム噴射の副噴射による副噴射量、又は還元剤添加弁21から排気ガス中へ噴射される還元剤添加量をゼロにする必要がある場合があるが、かかる場合にも、本実施の形態では、PM再生処理終了条件が成立するまでPM再生処理を継続する。
【0084】
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の内燃機関又は該内燃機関が搭載される自動車に、更に自動車が位置する道路の傾斜角もしくは勾配を検知する傾斜角センサと、大気の圧力を検知する圧力センサ又は大気の酸素濃度を検知する酸素濃度センサとを備える。そして、各種センサが電気配線を介してECU25に接続され、各種センサの出力信号がECU25に入力されるようになっている。その他の構成は第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同一であるのでその説明は省略する。
【0085】
そして、第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、現時点以降の自動車が走行する坂道の勾配や道路の標高(高度)等の情報をナビゲーションシステム40にて取得して、フィルタの温度を予測していたが、本実施の形態においては、圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて現時点以降の自動車が走行する坂道の勾配や道路の標高(高度)等の情報を取得して、フィルタの温度を予測する。
【0086】
傾斜角センサを用いれば、現時点走行している道路が坂道であることを検知できることから、現時点以降に走行する道路の勾配も同様であると判定して現時点以降の内燃機関の負荷を予測して車両の走行状態を予測し、ひいては排気ガス温度、フィルタ温度も予測することができる。
【0087】
また、圧力センサあるいは酸素濃度センサを用いれば、現時点走行している道路の標高(高度)に応じた酸素濃度を認識できることから、現時点以降に走行する道路の酸素濃度も同様であると判定して現時点以降の燃焼室内の空燃比のズレを予測して車両の走行状態を予測し、ひいては排気ガス温度、フィルタ温度も予測することができる。
【0088】
また、傾斜角センサ及び圧力センサ若しくは酸素濃度センサを用いれば、現時点走行している道路が登板路であることと走行している道路近辺の酸素濃度とを検知できることから、現時点以降に走行する道路の勾配及びその近辺の酸素濃度を予測して現時点以降の内燃機関の負荷及び空燃比のズレを予測し、車両の走行状態を予測できる。そして、ひいては排気ガス温度、フィルタ温度も予測することができる。
【0089】
なお、本実施の形態に係るPM再生処理制御のフローチャートとしては、図4及び図5のフローチャートにおいて、図4のステップ103及び図5のステップ203の「道路の勾配、高度等の情報をナビゲーションシステムより取得」する代わりに「道路の勾配、酸素濃度等の情報を傾斜角センサ、圧力センサあるいは酸素濃度センサより取得」するように変更するだけで、その他のステップは全て同一である。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パティキュレート捕集手段の温度を予測する温度予測手段と、パティキュレート捕集手段に捕集されたパティキュレートを酸化除去する酸化除去手段を該温度予測手段にて予測された温度に基づいて制御する制御手段とを備えているので、パティキュレート捕集手段が過剰に昇温しないようにすることができ、溶損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。
【図2】ナビゲーションシステムの内部構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は、パティキュレートフィルタの横方向断面を示す図であり、(B)は、パティキュレートフィルタの縦方向断面を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係るPM再生処理制御のフローチャート図である。
【図5】第2の実施の形態に係るPM再生処理制御のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 内燃機関
2 気筒
3 燃料噴射弁
4 コモンレール
5 燃料供給管
6 燃料ポンプ
7 吸気通路
8 エアクリーナボックス
9 エアフローメータ
10 過給機
11 インタークーラ
12 吸気絞り弁
13 吸気絞り用アクチュエータ
14 排気通路
15 排気浄化装置
16 空燃比センサ
17 排気温度センサ
18 EGR通路
19 EGR弁
20 排気ポート
21 還元剤添加弁
22 還元剤供給路
23 クランクポジションセンサ
24 水温センサ
25 ECU
26 フィルタ上流圧力センサ
27 フィルタ下流圧力センサ
28 還元剤供給手段(21、22を備えるもの)
40 ナビゲーションシステム
41 ディスプレイコントローラ
42 受信装置
43 GPSアンテナ
44 増幅器
45 GPS受信機
46 タッチパネルディスプレイ
47 CD−ROMプレイヤあるいはHDD
50 排気流入通路
51 排気流出通路
52,53 栓
54 隔壁

Claims (6)

  1. 内燃機関から排出されるパティキュレートを捕集するパティキュレート捕集手段と、
    前記パティキュレート捕集手段に捕集されたパティキュレートを酸化除去する酸化除去手段と、
    車両の走行状態を予測する走行状態予測手段と、
    前記走行状態予測手段にて予測された走行状態に基づいて前記パティキュレート捕集手段の温度を予測する温度予測手段と、
    前記温度予測手段にて予測された温度に基づいて前記酸化除去手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記走行状態予測手段は、内燃機関に吸入される大気の酸素濃度を予測して走行状態を予測することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記走行状態予測手段は、内燃機関の負荷を予測して走行状態を予測することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記走行状態予測手段は、ナビゲーションシステムから得られる情報に基づいて走行状態を予測することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記走行状態予測手段は、圧力センサ、空気密度センサ又は傾斜角センサの少なくとも一つを用いて走行状態を予測することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記酸化除去手段は、内燃機関に噴射される燃料噴射量あるいは前記パティキュレート捕集手段の上流から排気ガス中に添加される還元剤添加量の少なくともいずれかを調節して前記パティキュレート捕集手段に流入する排気ガスの温度を所定温度にすることによりパティキュレートを酸化除去するものであり、
    前記制御手段は、前記温度予測手段にて予測された温度が所定温度より高い場合は、前記燃料噴射量あるいは還元剤添加量を減量させるように前記酸化除去手段を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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