JP2004195472A - 鋳造装置 - Google Patents

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達也 青木
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Abstract

【課題】汎用性が高く、製品厚肉部の強度を向上させることが可能な鋳造装置を提供する。
【解決手段】保持炉2と、保持炉2の上方に配置される、複数の湯口3a〜3cを有する鋳型3と、保持炉2内に挿入される第1ストーク4と、第1ストーク4から分岐され、鋳型3の複数の湯口3a〜3cに連通する、複数の第2ストーク5a〜5cと、溶湯8に差圧を付与するための加圧手段6及び/又は減圧手段と、湯切りガス供給源11とを備えた鋳造装置1である。第1ストーク4に湯切りガス供給口12を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低圧鋳造法、減圧鋳造法を実施するための鋳造装置に関し、詳しくは、汎用性が高く、製品厚肉部の強度を向上させることが可能な鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】低圧鋳造法は、溶湯に対してガスにより低圧力を加え、重力に逆らって溶湯を押し上げることにより溶湯を鋳型に充填する鋳造法であり、ダイカスト法やスクイズ鋳造法のような機械的加圧手段(シリンダ等)を必要とせず、設備費が安価で済むため、シリンダブロック、クロスメンバー、ロードホイール等の各種工業製品の鋳造において広範に利用されている。
【0003】低圧鋳造法は、例えば、溶湯を貯留するための保持炉と、保持炉の上方に配置される鋳型と、保持炉と鋳型とを連通するパイプ状のストークと、溶湯に対して低圧力を加えるための加圧ガス供給源とを備えた鋳造装置により実施される。このような鋳造装置においては、まず、保持炉内の溶湯に対して加圧ガス供給源から供給される加圧ガスにより低圧力を加え、重力に逆らってストーク内に溶湯を押し上げることにより溶湯を鋳型に充填する。そして、鋳型内の湯口近傍の溶湯が凝固した後、低圧力を解除し、ストーク内の溶湯を自重により保持炉内に戻すことにより製品との湯切りを行う。鋳型内の溶湯が完全に凝固した後、鋳型を開くことにより製品を取り出すことができる。
【0004】特に近年においては、上記のような鋳造装置の中でも、複数の湯口を有する鋳型を備えたマルチゲート式の鋳造装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。マルチゲート式鋳造装置は、溶湯を複数の湯口から鋳型内に充填するため、溶湯が鋳型内を流れる距離が短く、溶湯の温度低下が少ないという特徴がある。従って、鋳型内での湯流れが良くなり、鋳造欠陥が少なく、薄肉製品にも対応可能であるという利点がある。
【0005】ところで、上記のようなマルチゲート式鋳造装置において保持炉内の溶湯に対して作用させていた低圧力を解除すると、通常は、鋳型の複数の湯口が同時に湯切りされることになる。しかしながら、複数の湯口が同時に湯切りされた場合、溶湯の凝固速度が製品の厚肉部では遅く、薄肉部では速いことに起因して、厚肉部に開口する湯口と連通するストークから完全に凝固していない溶湯が保持炉内に戻され、製品に欠陥を生じたり、逆に、薄肉部に開口する湯口と連通するストーク内で溶湯が凝固してしまい、次の鋳造に支障を来す事態が生じ得る。
【0006】そこで、本出願人は、図2に示すように、溶湯28を一時貯留するためのチャンバ27を備え、保持炉22(蓋体22aと容体22bとからなる)内に挿入される第1ストーク24と、鋳型23の複数の湯口23a〜23cに連通し、チャンバ27内に挿入される第2ストーク25a〜25cとを、チャンバ27を介して連通する構成とし、かつ、第2ストーク25a〜25cの下端部の位置を異ならしめた鋳造装置21を提案している(例えば、特許文献2参照)。
【0007】図示の鋳造装置21においては、チャンバ27の上面部(下型支持板36)に設けられた湯切りガス供給口32から湯切りガスをチャンバ27内に供給してチャンバ27内の溶湯面を徐々に下降させ、下端部がより高い位置にある第2ストーク25b,25cから湯切りを行うことが可能である。即ち、図示の如く、厚肉部に開口する湯口23aと連通する第2ストーク25aの下端をより低い位置に、薄肉部に開口する湯口23b,23cと連通する第2ストーク25b,25cの下端をより高い位置に設定することにより厚肉部の湯切りのタイミングを遅らせることができ、製品に欠陥を生じたり、次の鋳造に支障を来す事態が回避される。また、溶湯の自重により湯切りを行う場合に比して迅速な湯切りを行うことが可能となる。なお、図2において、符号26は加圧手段、符号29はヒータ、符号30は加圧ガス供給口、符号34は上型支持板、符号35は支持部材、符号37は鋳型支持台、符号38は断熱材、符号39は鋳型支持プレートを示す。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−269563号公報
【特許文献2】
特開平11−221659号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図示の鋳造装置21は、上記のような種々の利点を有しているものの、チャンバ27の上端近傍に湯切りガス供給口32が設けられているため、汎用性に劣るという問題があった。即ち、図2に示すように、鋳造装置21は、鋳型23とチャンバ27上面部(下型支持板36)が一体化した構造となっており、その構造上、鋳型23交換時には、チャンバ27の上面部(下型支持板36)も鋳型23と一緒に取り外さなければならない。従って、湯切りガス供給口32がチャンバ27の上面部(下型支持板36)に設けられていると、鋳型23交換時に、湯切りガス供給口32と、湯切りガス供給源31とを脱着させる必要が生じ、鋳型23の交換が煩雑になるという点で問題であった。
【0010】また、図示の鋳造装置21は、厚肉部における製品の欠陥を防止するため、厚肉部に開口する湯口23aと連通する第2ストーク25aの下端をより低い位置に設定して厚肉部の湯切りのタイミングを遅らせるものであるが、この場合には溶湯と接触している時間が長い厚肉部は、凝固が遅く、結晶が大きく成長してしまい、強度が低下するという問題があった。即ち、厚肉部の強度向上を図るという観点からは未だ不十分なものであった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、汎用性が高く、製品厚肉部の強度を向上させることが可能な鋳造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者が鋭意検討した結果、既述の鋳造装置において、保持炉内に挿入される第1ストークに湯切りガス供給口を設けることにより、上記従来技術の問題点を解決できることを見出して本発明を完成した。
【0013】即ち、本発明によれば、保持炉と、前記保持炉の上方に配置される、複数の湯口を有する鋳型と、保持炉内に挿入される第1ストークと、前記第1ストークから分岐され、前記鋳型の複数の湯口に連通する、複数の第2ストークと、溶湯に差圧を付与するための加圧手段及び/又は減圧手段と、湯切りガス供給源とを備えた鋳造装置であって、前記第1ストークに湯切りガス供給口を設けたことを特徴とする鋳造装置が提供される。
【0014】本発明の鋳造装置においては、前記湯切りガスとして、不活性ガスを用いることが好ましい。即ち、本発明の鋳造装置においては、前記湯切りガス供給源が不活性ガス供給源であり、前記湯切りガス供給口が不活性ガス供給口であることが好ましい。
【0015】本発明の鋳造装置の実施形態としては、溶湯を一時貯留するためのチャンバを備え、当該チャンバを介して第1ストークと第2ストークを連通したものが挙げられる。
【0016】本発明の鋳造装置は、複数の第2ストークのうち、鋳型の製品厚肉部の成形空間に開口する湯口と連通する第2ストークを、第1ストークの直上に配置したものが好ましく、鋳型の製品厚肉部の成形空間近傍に冷却手段を配置したものが更に好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照しながら、本発明の鋳造装置について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。
【0018】(1)本発明の鋳造装置の特徴
本発明の鋳造装置の特徴は、第1ストークに湯切りガス供給口を設けた点にある。図示の鋳造装置1の如く、第1ストーク4に湯切りガス供給口12を設けることにより、チャンバ7上面部(下型支持板16)に湯切りガス供給口12を設けた場合に比して、鋳型3交換時に、湯切りガス供給口12と、湯切りガス供給源11とを脱着させる必要がなく、鋳型3の交換が極めて簡便となるため、鋳造装置1の汎用性が飛躍的に向上するという顕著な効果を奏する。
【0019】また、本発明の鋳造装置は、図示の鋳造装置1の如く、複数の第2ストーク5a〜5cのうち、鋳型3の製品厚肉部の成形空間(鋳型3の中央部)に開口する湯口3aと連通する第2ストーク5aを、第1ストーク4の直上に配置することにより、製品厚肉部の強度を向上させるという効果をも奏する。
【0020】第1ストーク4に設けられた湯切りガス供給口12から供給された湯切りガスは第1ストーク4の溶湯内を略直線的に上昇するため、第1ストーク4の直上に配置された第2ストーク5a内に優先的に溜まっていく。そして、第2ストーク5aが湯切りガスで満たされない限り、他の第2ストーク5b,5cに湯切りガスが行き渡ることはない。即ち、製品厚肉部は高温の溶湯から最も早いタイミングで縁切りされ、迅速に冷却されるため、厚肉部の凝固は速くなり、結晶成長を抑制することができ、強度向上を図ることが可能となる。また、従来は、湯切りのタイミングを合わせるために冷却を弱めることが必要であったが、本発明の鋳造装置であれば、厚肉部を強力に冷却することが可能となる。
【0021】なお、図示の鋳造装置1は鋳型中央部が製品厚肉部となっている例であるが、厚肉部の位置は特に限定されるものではない。例えば、鋳型端部が厚肉部となっている場合には、当該厚肉部の成形空間(鋳型の端部)に開口する湯口と連通する第2ストークを、第1ストークの直上に配置すればよい。
【0022】図示の鋳造装置1の如く、厚肉部の成形空間に開口する湯口3aと連通する第2ストーク5aを、第1ストーク4の直上に配置した場合には、鋳型3の製品厚肉部の成形空間近傍に冷却手段13を配置することが好ましい。こうすることにより、溶湯の凝固速度が遅い厚肉部を最も早いタイミングで縁切りした場合でも、厚肉部に開口する湯口から完全に凝固していない溶湯が保持炉内に戻され、製品に欠陥を生じる事態を防止することが可能となる。
【0023】冷却手段の種類は特に限定されないが、水冷配管、ミストの散布機等が挙げられる。また、鋳型の製品厚肉部の成形空間を冷却し得る限りにおいて、必ずしも図示の如く冷却手段13と鋳型3を一体的に形成する必要はない。
【0024】(2)本発明の鋳造装置の構成
続いて、本発明の鋳造装置の構成を説明する。
【0025】▲1▼加圧手段・減圧手段
本発明の鋳造装置は、低圧鋳造法の実施に好ましく用いられるものであるが、溶湯に対して減圧力を加えて吸引し、重力に逆らって溶湯を引き上げることにより溶湯を鋳型に充填する減圧鋳造法の実施にも用いることができる。加圧と減圧の違いはあるものの、減圧鋳造法も低圧鋳造法と同様に溶湯に対して差圧を付与する鋳造方法であり、基本的な装置構成は同様のものを用いることができるからである。
【0026】本発明の鋳造装置を低圧鋳造に用いる場合には、溶湯に差圧を付与するための加圧手段を備えることが必要である。本発明にいう「加圧手段」は「溶湯に差圧を付与する」ものであるところ、シリンダ等の機械的加圧手段ではなく、コンプレッサ、圧縮ボンベ等の専らガスにより加圧を行う加圧手段を意味する。例えば、図1に示す鋳造装置1は低圧鋳造用の鋳造装置の一の実施態様を示したものであり、そのような加圧手段6を備えるとともに、保持炉2に加圧ガスを供給するための加圧ガス供給口10を穿設し、加圧手段6と加圧ガス供給口10を配管接続する構造としている。
【0027】加圧手段は、重力に逆らって溶湯を押し上げる必要から、0.3〜0.5MPa程度の圧力で加圧を行い得るものが用いられる。供給する加圧ガスの種類は特に限定されないが、溶湯の酸化を防止するべく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることが好ましい。
【0028】一方、減圧鋳造用の鋳造装置においては、真空ポンプ等の減圧手段を備えることが必要である。減圧鋳造用の鋳造装置の場合には、鋳型を気密的に被包する減圧室を設け、当該減圧室に減圧吸引のための吸引口を穿設し、当該吸引口を介して減圧室と減圧手段を配管接続する構造等が採用される。減圧手段は、重力に逆らって溶湯を引き上げる必要から、−0.3〜−0.5MPa程度の減圧度(真空度)で減圧を行い得るものが用いられる。
【0029】本発明の鋳造装置には、加圧手段と減圧手段の一方を備えたもののみならず、加圧手段と減圧手段の双方を備えたものも包含される。かかる鋳造装置によれば、加圧手段により溶湯をチャンバに充填し、当該溶湯を減圧手段により鋳型内に充填する方法を採ることも可能となる。このような方法は、減圧度が低い場合でも溶湯を充填可能であるため、鋳型の密閉度が低くても鋳造が可能となる点において好ましい。
【0030】なお、加圧手段と加圧ガス供給口の間、又は減圧手段と吸引口との間には圧力センサ、排気弁、調整弁等を設け、演算処理装置により加圧ガスの圧力、流量、或いは減圧度を制御することが好ましい。
【0031】▲2▼保持炉
本発明にいう保持炉とは、溶湯を貯留し、所定の温度に保持し続けるための炉を意味する。
【0032】保持炉の形状・構造は、溶湯を貯留し得る内室を備える限りにおいて特に限定されないが、例えば図1に示す如く、溶湯8を貯留し得る箱状の容体2bの上部開口部を板状の蓋体2aで封止する構造の保持炉2等を好適に用いることができる。また、保持炉には、図1に示す如く溶湯8を供給するための第1ストーク4が挿入されるとともに、図示しない溶湯注入口を設けることが一般的である。
【0033】保持炉においては、隔壁を設けることにより、保持炉内を、第1ストークが挿入された溶湯供給室と前記注入口を設けた溶湯注入室の2室に区分し、当該2室を連通口により相互に連通せしめる構成としても良い。
【0034】保持炉は、溶湯を所定の温度に保持し続けるという機能上、耐熱性・断熱性に優れたものであることが必要であり、例えば、アルミナ、シリカ、カルシア等の耐熱性・断熱性に優れた材質で保持炉を構成することが好ましい。
【0035】また、少なくとも溶湯との接触面については溶湯に対する耐食性に優れた材質で構成することが好ましい。使用する溶湯の金属種により異なるが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の軽金属の溶湯を用いる場合には、ジルコニア系、アルミナ系等の材質により構成することが好ましい。
【0036】保持炉は、溶湯を所定の温度に保持し続けるためヒータを備えることが一般的である。かかる機能を担保し得る限りにおいてヒータの形状、数、配設位置等は特に限定されないが、例えば図1に示す如く、保持炉2の天井近傍にヒータ9を4基備えた構造等が挙げられる。ヒータとしては、ガスヒータ等を用いることができるが、安全面を考慮すると、電気ヒータを用いることが好ましい。
【0037】▲3▼鋳型
鋳型は製品形状の成形空間を有する型である。図1に示す鋳造装置1においては中央が厚肉、端部が薄肉の成形空間を有する鋳型3が用いられている。
【0038】本発明の鋳造装置は低圧鋳造又は減圧鋳造に用いるものであるため、鋳型は保持炉の上方に配置される。例えば、図1に示す鋳型3は上下分割型の例であるが、下型を保持炉2の上方に配置された下型取付板16上に固定し、当該下型の上部に上型を載置することにより、鋳型3を保持炉2の上方に配置している。
【0039】また、本発明の鋳造装置は、鋳型内での湯流れを向上させ、鋳造欠陥を低減し、薄肉製品に対応可能とするべく、鋳型には複数の湯口を形成する。例えば、図1に示す鋳型3は、複数の湯口3a〜3cを有し、製品厚肉部の成形空間に湯口3aが、製品薄肉部の成形空間に湯口3b,3cが開口する構造を採っている。
【0040】鋳型は、高温の溶湯に耐え得る材料で構成することが一般的であり、本発明においては、SKD61、FCD400等の金属からなる鋳型を好適に用いることができる。また、鋳型は必要に応じて割型としても良く、所望により製品の健全性を確保するための押湯やガス抜き等を形成してもよい。
【0041】▲4▼ストーク
本発明にいうストークとは溶湯の流路を形成するパイプ状の部材を意味し、本発明の鋳造装置は保持炉に挿入される第1ストークと、前記第1ストークから分岐され、前記鋳型の複数の湯口に連通する、複数の第2ストークとを備える。
【0042】図1に示す鋳造装置1においては、蓋体2aを貫通して保持炉2に挿入される第1ストーク4と、第1ストーク4から分岐される、複数の第2ストーク5a〜5cとを備えており、第2ストーク5aは製品厚肉部の成形空間に開口する湯口3aに、第2ストーク5b,5cは製品薄肉部の成形空間に開口する湯口3b,3cに連通する構造を採っている。
【0043】ストークも保持炉と同様の理由から耐熱性や耐食性が要求される。従って、これらの特性に優れるアルミナ、シリカ、ジルコニアをはじめとするセラミック等により構成することが好ましい。
【0044】本発明の鋳造装置は、第1ストークに湯切りガス供給口が設けられる。湯切りガス供給口の構造は特に限定されないが、例えば、特開2001−287015号公報に記載の鋳造装置と同様の構造とすることが好ましい。
【0045】第2ストークは第1ストークから直接分岐しても良いが、チャンバを介して第1ストークと第2ストークを連通する構造としても良い。このような構造は、溶湯の湯面レベルを一定とし易く、同じタイミングで鋳型に溶湯を充填することができる点において好ましい。
【0046】チャンバの構造は特に限定されないが、図1に示す如く、すり鉢状のチャンバ7の上部開口部を下型支持板16により封止する構造等が挙げられる。図示の例では、第1ストーク4はすり鉢の底部に接合され、第2ストーク5a〜5cは下型支持板16を貫通してチャンバ7に挿入されている。このような構造は湯切りした溶湯8を保持炉2に戻す際にチャンバ7内に溶湯8が残存することを防止できる点において好ましい。
【0047】チャンバの設置方法も特に限定されないが、図1に示す如く、鋳型支持プレート19、鋳型支持台17によりチャンバ7を固定するとともに、チャンバ7と鋳型支持台17の間にアルミナ、シリカ、ジルコニア等の断熱材18を配置することが好ましい。
【0048】▲5▼湯切りガス供給源
本発明の鋳造装置は、鋳型内外の溶湯を縁切りする湯切りガスを供給するための湯切りガス供給源を備える。
【0049】湯切りガス供給源は、既述の加圧手段と同様に、コンプレッサ、圧縮ボンベ等の専らガスにより加圧を行う加圧手段を好適に用いることができ、図1に示す如く、第1ストーク4に穿設した湯切りガス供給口12と湯切りガス供給源11とを配管接続する構造とすればよい。また、湯切りガス供給源11と湯切りガス供給口12との間には圧力センサ、排気弁、調整弁等を設け、演算処理装置により加圧ガスの圧力、流量、或いは減圧度を制御することが好ましい。
【0050】湯切りガス供給源は、ストーク内の溶湯の内圧に逆らって湯切りガスを供給する必要から、保持炉の内部圧力である0.3〜0.5MPaより0.02MPa程度大きい圧力で加圧を行い得るものが用いられる。供給する湯切りガスの種類は特に限定されないが、溶湯の酸化及び水素ガスの吸収を防止するべく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることが好ましい。
【0051】▲6▼その他
図1に示す14は上型取付板、15は支持部材である。鋳造装置1においては、鋳型3の上型が支持部材15を介して上型支持板14に固定されており、上型支持板14は図示されない油圧装置に接続されている。このような構造は、油圧装置を作動させることにより上型を上方へ引き上げることが可能であるため、鋳造後の製品の取出しが容易となる。
【0052】(3)本発明の鋳造装置の用途
本発明の鋳造装置は汎用性が高いため、各種工業製品の鋳造に広範に用いることができる。また、製品厚肉部の強度向上が可能であるため、肉厚変化の大きい車両用ホイールの鋳造等に特に好適に用いられる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鋳造装置は、保持炉内に挿入される第1ストークに湯切りガス供給口を設けたので、汎用性が高く、製品厚肉部の強度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋳造装置の一の実施態様を示す概略断面図である。
【図2】従来の鋳造装置の一の実施態様を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…鋳造装置、2…保持炉(2a…蓋体、2b…容体)、3…鋳型(3a,3b,3c…湯口)、4…第1ストーク、5a,5b,5c…第2ストーク、6…加圧手段、7…チャンバ、8…溶湯、9…ヒータ、10…加圧ガス供給口、11…湯切りガス供給源、12…湯切りガス供給口、13…冷却手段、14…上型支持板、15…支持部材、16…下型支持板、17…鋳型支持台、18…断熱材、19…鋳型支持プレート、21…鋳造装置、22…保持炉(22a…蓋体、22b…容体)、23…鋳型(23a,23b,23c…湯口)、24…第1ストーク、25a,25b,25c…第2ストーク、26…加圧手段、27…チャンバ、28…溶湯、29…ヒータ、30…加圧ガス供給口、31…湯切りガス供給源、32…湯切りガス供給口、34…上型支持板、35…支持部材、36…下型支持板、37…鋳型支持台、38…断熱材、39…鋳型支持プレート。

Claims (5)

  1. 保持炉と、前記保持炉の上方に配置される、複数の湯口を有する鋳型と、保持炉内に挿入される第1ストークと、前記第1ストークから分岐され、前記鋳型の複数の湯口に連通する、複数の第2ストークと、溶湯に差圧を付与するための加圧手段及び/又は減圧手段と、湯切りガス供給源とを備えた鋳造装置であって、
    前記第1ストークに湯切りガス供給口を設けたことを特徴とする鋳造装置。
  2. 前記湯切りガス供給源が不活性ガス供給源であり、前記湯切りガス供給口が不活性ガス供給口である請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 溶湯を一時貯留するためのチャンバを備え、当該チャンバを介して第1ストークと第2ストークを連通した請求項1又は2に記載の鋳造装置。
  4. 複数の第2ストークのうち、鋳型の製品厚肉部の成形空間に開口する湯口と連通する第2ストークを、第1ストークの直上に配置した請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  5. 鋳型の製品厚肉部の成形空間近傍に冷却手段を配置した請求項4に記載の鋳造装置。
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