JP2004195358A - メタリック塗料の塗装方法 - Google Patents

メタリック塗料の塗装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来、厚塗りなどを目的とした2回塗り塗装法は知られていたが、1回目と2回目で端的に塗装条件を変更することは行われてこなかった。
【解決手段】第1ステージ31で1回目の塗装を施し、その上に第2ステージ32で2回目の塗装を施す塗装方法において、第1ステージ31に対して第2ステージ32では、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度とのうち、少なくとも2つを増加させる。
【効果】第1ステージでは塗着効率を重視し、第2ステージでは塗装品質を重視する。この結果、塗着効率の向上並びに塗装品質の向上の2つが達成できる。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の上塗り塗装に好適なメタリック塗料の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の理由によりメタリック塗装を2回に分けて実施する2回塗装法が知られている(例えば、特許文献1。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭62−132572号公報(第2頁)
【0004】
特許文献1の第2頁左下欄第9行〜第12行に「かかる、塗り分け塗装方法において、同一のメタリック塗料と利用し、第1色目の塗装条件と第2色目の塗装条件を変化させて塗り分け塗装するため、・・・」と記載され、同頁右下欄第1行〜第5行に「従って、視覚に入る光線の受光角度が異なる第1色目の塗装皮膜と第2色目の塗装皮膜とでは同一のメタリック塗料によって塗装されているにもかかわらず、明度が異なるために異なる色調、すなわち塗り分けの色調が得られるのである。」と記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らが、特許文献1の方法を試したところ次の課題があることが分かった。
特許文献1では、単なる塗り分けを目的としているためか、塗装作業の能率、すなわち塗着効率が保証されていない。
また、特許文献1では、単なる塗り分けを目的としているためか、塗装面の仕上がり品質が保証されていない。
【0006】
近年、塗着効率の向上による生産コストの圧縮と、塗装面の仕上がり品質の向上という2つの要素が同時に求められている。しかし、特許文献1ではこれらの2つの要素を達成し得る技術ではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、塗着効率の向上並びに塗装品質の向上の2つが達成可能な塗装方法を研究するなかで、上塗りを2回に分けるのであれば、1回目に塗着効率の向上を託し、2回目に塗装品質の向上を託することができるのではないかと考えるに至った。
【0008】
すなわち、2回目の塗膜で覆うのだから、1回目の塗膜の品質はそれ程問題にならない。であれば、1回目は塗着効率向上を重視した塗装条件にすることができる。
以上の知見に基づいて、実験を積み重ねたところ、塗着効率の向上並びに塗装品質の向上の2つが達成可能な塗装方法を確立することに成功した。
【0009】
すなわち、請求項1は、メタリック塗料を回転霧化式塗装ガンで霧化するとともに高電圧で帯電させ、これと反対電位のワークに塗装する第1ステージ並びに第2ステージを準備し、第1ステージで1回目の塗装を施し、その上に第2ステージで2回目の塗装を施す塗装方法において、
第1ステージに対して第2ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度とのうち、少なくとも2つを増加させることを特徴とする。
【0010】
シェーピングエアの量が少量であれば、塗装ガンから噴射する塗料の噴射角が広がる。
逆に、シェーピングエアの量が多量であれば、塗装ガンから噴射する塗料の噴射角が狭まり、塗粒は強く塗装面に当り、アルミ片が寝る。
【0011】
塗装距離が小さいと、塗料は安定して塗装面に当る。
塗装距離を大きくすると、塗粒の飛行時間が延び、飛行時間の延びに比例して塗粒に含まれる溶剤が蒸発する。溶剤の蒸発により塗料は流動化し難くなり、アルミ片の移動を抑え、塗装品質の低下を抑える。
【0012】
ベルの回転速度が小さいと、塗粒は大径になる。
逆にベルの回転速度を大きくすると、塗粒は小径になり、その数が増える。これにより、重量当りの塗粒の表面積を増加させることができる。表面積が大きければ大気との接触面積が増し、塗粒に含まれる溶剤をより蒸発させることができる。溶剤の蒸発により塗料は流動化し難くなり、アルミ片の移動を抑え、塗装品質の低下を抑える。
【0013】
第1ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度とを抑えるため、大きな噴射角で、安定して大きな径の塗粒を塗装面に当てることがでる。この結果、塗着効率を向上させることができる。
【0014】
一方、第2ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度との全て若しくは少なくも2つを増加させるため、適度な噴射角で、適度な流動性の小さな径の塗粒を塗装面に当てることがでる。この結果、塗装品質を向上させることができる。
【0015】
すなわち、請求項1によれば、塗着効率の向上並びに塗装品質の向上の2つが達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、図8及び表4で示すが、これらの前提技術を図1〜図7及び表1〜表3により、先に説明する。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【0017】
図1は本発明で採用した回転霧化式塗装ガンの要部断面図であり、回転霧化式塗装ガン10は、毎分数万回転で回転させるベル11と、このベル11を囲うガン本体12と、このガン本体12に設けたエア通路13及びエアノズル14と、を備える。そして、回転霧化式塗装ガン10には−50000Vの静電気を帯電させる。
【0018】
白抜き矢印のごとく塗料をベル11に供給すると、塗料15は高速回転中のベル11に沿って広がり、ベル11の外縁から飛び出す。すなわち、ベル11により付与された遠心力により、飛び出すと共に微細粒になる。そこで、この様な形式の塗装ガンを回転霧化式塗装ガンと呼ぶ。
【0019】
なお、エアノズル14から吹出すエア15は塗粒16を囲う。そのため、エア15を増量すると塗粒16の広がりを抑えつつ塗粒16の飛行速度を高めることができる。逆に、減量すると塗粒16の広がりを促しつつ塗粒16の飛行速度を下げることができる。そこで、このエア15をシェーピングエアと呼ぶ。
【0020】
遠心力は、ベル11の径及び回転速度に正比例するため、径及び/又は回転速度を増加することで、塗粒16はより小径になる。
【0021】
図2は塗装ロボットの配置図であり、ワークとしての車両ボディ20の脇に塗装ロボット21を設置し、この塗装ロボット21のアーム22の先端に回転霧化式塗装ガン10を取付け、第1軌跡T1のごとく回転霧化式塗装ガン10を、車両ボディ20に沿って相対移動させる。第1軌跡T1はティーチングにより達成できる。
【0022】
なお、回転霧化式塗装ガン10の軸23が、車両ボディ20の曲面の法線24に合致するように塗装ロボット21を三次元立体形状追従制御させる。
【0023】
各種の塗装作業を実施したところ以下のことが判明した。すなわち、塗装直後のアルミ片の姿勢を図3で述べ、塗装直後から一定時間経過時点でのアルミ片の形態を表1で説明する。
【0024】
図3はアルミ片の姿勢とシェーピングエアの関係を調べたグラフであり、縦軸はシェーピングエアの量Nl(ノーマルリットル)/分を示す。なお、縦軸目盛りに添えた括弧内数値は流速を示す。
シェーピングエアの量が650Nl/分を超えるとアルミ片が好ましく寝る(倒れる)ことが分かった。また、シェーピングエアの量が450Nl/分を切ると立ったアルミ片が含まれることが分かった。
【0025】
塗装直後から一定時間経過時点でのアルミ片の形態を、NV値で整理したものが表1である。このNV値は、塗料に占める固形分の割合(%)を意味し、NV=100×固形分/塗料で計算することができる指標である。
ただし、NV値は、塗装ガンから塗布した後に一定時間(60〜80秒)経過した時点での値である。
この一定時間は、次作業(次の重ね塗りなどの作業)が可能になるまでの時間を指す。
【0026】
【表1】
Figure 2004195358
【0027】
NV値が55%未満であると、塗料の流動性が過多であり、寝ていたアルミ片が起きる可能性がある。この結果、色差が発生する。また、磁力線などにより筋むらが発生する。
【0028】
NV値が65%を超えると、塗料の流動性が過少となり、膜厚が均一になる前に固まるなどの理由により、乾燥むらが発生する。
【0029】
この点、NV値が55〜65%の範囲にあれば、流動性が適度であり、色差が発生せず、筋むらが発生せず、且つ乾燥むら発生しない。
従って、NV値が55〜65%の範囲になるように制御する技術が必要となる。
【0030】
図4はベルの回転速度とNV値の関係を調べたグラフであり、通常の速度である3×10rpmでは、NV値(80秒)は50%より遙かに小さかった。
回転速度を増加して4×10rpmにすると、NV値(80秒)は50%程度であった。
回転速度をさらに増加して5×10rpmにすると、NV値(80秒)は53%程度まで増加した。
【0031】
回転速度を増加すると、塗料の粒子が小径化するとともに粒の数が増加する。すると、塗粒の表面積総和が増加し、そこに含まれる溶剤がより蒸発する。その結果、回転速度に比例してNV値が増加する。
【0032】
しかし、目標とするNV値には至らないため、更なる工夫が必要となる。本発明者らは、塗粒の飛行時間が長ければ、この時間に比例して溶剤の蒸発が進むのではないかと考え、塗装距離(塗装面と塗装ガンとの間の距離)を増加することを試した。その結果を、次図で示す。
【0033】
図5は塗装距離とNV値の関係を調べたグラフであり、ベルの回転速度は、一律、4×10rpmとした。
通常の塗装距離である200mmでは、NV値(80秒)は55%より遙かに小さかった。
塗装距離を増加して250mmにすると、NV値(80秒)は54%程度であった。
【0034】
塗装距離をさらに増加して300mmにすると、NV値(80秒)は58%程度まで増加した。
従って、塗装距離を増加すれば、NV値を高めることができることが確認できた。
【0035】
ところで、メタリック塗料は、顔料に鋭いアルミ片を混ぜ、溶剤で薄めたものであるから、顔料の濃さによりアルミ片の目立ち方が大きく異なる。これを表2にまとめる。
【0036】
【表2】
Figure 2004195358
【0037】
濃色であれば、アルミ片は比較的目立たなくなり、アルミ片の姿勢は気にする必要がないため、NV値はそれほど重要ではない。
逆に、淡色は、アルミ片が目立つため、NV値は極めて重要となる。
中間色は、それらの中間であって、NV値の管理はやや重要になる。
【0038】
上記のことから、色別に制御パラメータを決めることができる。その一例を表3で説明する。
【0039】
【表3】
Figure 2004195358
【0040】
表の最も右欄に淡色の制御パラメータを示すが、NV値を55〜65に管理する必要があり、そのためにはシェーピングエアを700Nl/分とし、塗装距離を300mmとし、ベル回転速度を5×10rpmとすればよい。
【0041】
濃色はNV値を殆ど管理する必要がないので、シェーピングエアを450Nl/分とし、塗装距離を200mmとし、ベル回転速度を3×10rpmとする。
【0042】
中間色は、両者の中間であるから、シェーピングエアを600Nl/分とし、塗装距離を250mmとし、ベル回転速度を4×10rpmとすればよい。
【0043】
以上の塗装制御を前提とした本発明の作用を次に説明する。
図6は側面から見た塗装要領図であり、ワークとしての車両ボディ20に塗装ロボット21で塗装するときに、塗料が濃色であれば、第1軌跡T1(塗装距離=200mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。
塗料が中間色であれば、第2軌跡T2(塗装距離=250mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。塗料が淡色であれば、第3軌跡T3(塗装距離=300mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。
【0044】
図7は背面から見た塗装要領図であり、ワークとしての車両ボディ20に塗装ロボット21で塗装するときに、塗料が濃色であれば、第1軌跡T1(塗装距離=200mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。
塗料が中間色であれば、第2軌跡T2(塗装距離=250mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。塗料が淡色であれば、第3軌跡T3(塗装距離=300mm)に沿って塗装ガン10を相対移動させる。
【0045】
図6、図7を実施する際に、前記の表3で述べた制御ファクターを選択することは勿論のこと、塗装ガン10の軸23を常に曲面(塗装面)の法線24に沿わせることが重要である。
【0046】
次に、本発明に係る2回塗り塗装方法について説明する。
従来は、厚塗りを達成するためなどを目的として2回塗りを実施してきたが、本発明方法によれば、別の目的を達成することができる。
【0047】
図8は2回塗り塗装ラインの平面図であり、塗装ライン30は、1回目の上塗り塗装を行う第1ステージ31と、その上に2回目の上塗り塗装を行う第2ステージ32とからなる。
【0048】
第1ステージ31には、左側面塗り用の1番塗装ロボット21A(位置を区別するためにAを添えたが、図2の塗装ロボット21と同一物である。以下、同じ)と、右側面塗り用の2番塗装ロボット21Bと、右上面塗り用の3番塗装ロボット21Cと、左上面塗り用の4番塗装ロボット21Dとを備える。
【0049】
同様に第2ステージ31にも、左側面塗り用の1番塗装ロボット21Eと、右側面塗り用の2番塗装ロボット21Fと、右上面塗り用の3番塗装ロボット21Gと、左上面塗り用の4番塗装ロボット21Hとを備える。
【0050】
本発明では、第1ステージ31の塗装ロボット21A〜21Dによる1回目の上塗り条件と、第2ステージ32の塗装ロボット21E〜21Hによる2回目の上塗り条件とに、大きく差を付けたことを特徴とする。条件の一例を次表に示す。
【0051】
【表4】
Figure 2004195358
【0052】
濃色の場合、1回目は、シェーピングエアを450Nl/分とし、塗装距離を200mmとし、ベル回転速度を3×10rpmとした。
ベルの回転速度が比較的低速であるため、得られる塗粒の径は比較的大径となる。そして、シェーピングエアの量が比較的少量であるため塗粒の噴射角は比較的大きくなる。
この結果、大径の塗粒を効率よく塗装面に付着させることができ、塗着効率を高めることができる。
【0053】
濃色の場合の2回目は、シェーピングエアを600Nl/分とし、塗装距離を250mmとし、ベル回転速度を5×10rpmとした。
ベルの回転速度が高速であるため、得られる塗粒の径は小径になる。この小径化によりNV値が高まる。
そして、シェーピングエアの量が多量であるためアルミ片を寝かせることができると共に塗粒の噴射角は比較的小さくなる。加えて、塗装距離が長くなったために塗粒の飛行時間が増し、これに比例して溶剤が蒸発してNV値が高まる。
この結果、色差や色むらのない光沢のある上塗り塗膜を得ることができる。
【0054】
すなわち、本発明の2回塗り方法では、1回目は塗着効率を重視し、2回目は仕上がり品質を重視した。この結果、生産性と品質の双方を達成することができた。
【0055】
淡色の場合、1回目は、シェーピングエアを350Nl/分とし、塗装距離を300mmとし、ベル回転速度を4×10rpmとた。
ベルの回転速度が比較的低速であるため、得られる塗粒の径は比較的大径となる。そして、シェーピングエアの量が比較的少量であるため塗粒の噴射角は比較的大きくなる。
この結果、大径の塗粒を効率よく塗装面に付着させることができ、塗着効率を高めることができる。
【0056】
淡色の場合の2回目は、シェーピングエアを700Nl/分とし、塗装距離を300mmとし、ベル回転速度を5×10rpmとた。
ベルの回転速度が高速であるため、得られる塗粒の径は小径になる。この小径化によりNV値が高まる。
そして、シェーピングエアの量が多量であるためアルミ片を寝かせることができると共に塗粒の噴射角は比較的小さくなる。
この結果、色差や色むらのない光沢のある上塗り塗膜を得ることができる。
【0057】
すなわち、本発明の2回塗り方法では、1回目は塗着効率を重視し、2回目は仕上がり品質を重視した。この結果、生産性と品質の双方を達成することができた。
【0058】
濃色の塗装条件と淡色の塗装条件とを比較すると、濃色に対して淡色は、シェーピングエアを増量し、且つベル回転速度を大きく設定する。
これは、NV値の管理などを厳しく行う必要がある淡色と、NV値の管理などを厳しく行う必要がない濃色とに差を付けたことを意味する。
【0059】
中間色については、濃色を淡色の中間であるため、説明は省略する。
【0060】
表4の条件で塗装を実施したところ、目的とする塗装品質を得ることができた。そこで、表4を考察すると、1回目より2回目に、シェーピングエアを増量したのでアルミ片をより寝かせることことができ、塗装距離及びベル回転速度を増加したのでNV値を高めることができたと考えられる。
【0061】
従って、塗装品質を高める上では、シェービングエアの増量、塗装距離の増加、ベル回転速度の増加の3つが有効である。しかし、塗装距離とベル回転速度との一方を増加することでもNV値を高めることができることなどを考慮すれば、少なくとも、シェービングエアの増量、塗装距離の増加の3つのうち2つが達成できれば塗装品質を高めることができると言える。
【0062】
例えば、機構的にベル回転速度を高めることに限界があるときには、ベル回転速度は据え置き、シェービングエアを増量し塗装距離を増加させるとよい。また、設備的に塗装距離を増加することに制約がある場合には、塗装距離は据え置き、シェービングエアを増量し、ベル回転速度を増加させるとよい。
【0063】
尚、本実施例では、ワークは車両ボディとしたが、ワークはこれに限定するものではなく、筐体、平板、曲板などの塗装に、本発明を適用することは差し支えない。
【0064】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1の第1ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度とを抑えるため、大きな噴射角で、安定して大きな径の塗粒を塗装面に当てることがでる。この結果、塗着効率を向上させることができる。
【0065】
一方、第2ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度との全て若しくは少なくも2つを増加させるため、適度な噴射角で、適度な流動性の小さな径の塗粒を塗装面に当てることがでる。この結果、塗装品質を向上させることができる。
【0066】
すなわち、請求項1によれば、塗着効率の向上並びに塗装品質の向上の2つが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で採用した回転霧化式塗装ガンの要部断面図
【図2】塗装ロボットの配置図
【図3】アルミ片の姿勢とシェーピングエアの関係を調べたグラフ
【図4】ベルの回転速度とNV値の関係を調べたグラフ
【図5】塗装距離とNV値の関係を調べたグラフ
【図6】側面から見た塗装要領図
【図7】背面から見た塗装要領図
【図8】2回塗り塗装ラインの平面図
【符号の説明】
10…回転霧化式塗装ガン、20…ワークとしての車両ボディ、21,21A〜21H…塗装ロボット、30…塗装ライン、31…第1ステージ、32…第2ステージ。

Claims (1)

  1. メタリック塗料を回転霧化式塗装ガンで霧化するとともに高電圧で帯電させ、これと反対電位のワークに塗装する第1ステージ、並びに第2ステージを準備し、第1ステージで1回目の塗装を施し、その上に第2ステージで2回目の塗装を施す塗装方法において、
    第1ステージに対して第2ステージでは、塗装ガンでのシェーピングエアの量と、塗装ガンと塗装面との距離と、塗装ガンのベル回転速度とのうち、少なくとも2つを増加させることを特徴とするメタリック塗料の塗装方法。
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