JP2004194860A - テニスボール及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】性能を維持しつつ、コア及びハーフシェルを成形型から取り出しやすくして生産性を高めたテニスボール及びその製造方法の提供。
【解決手段】加圧型テニスボール1は、コア2と、2枚のフェルト部3と、シーム部4とを備えている。コア2は中空であり、コア2を構成するゴム組成物は、ゴム基材100質量部と、モミ殻1質量部以上40質量部以下及び軟化剤1質量部以上5質量部以下が含まれる。このゴム組成物を混練りして作成したプラグを第一の成形型に投入して椀型ハーフシェルを得る。このハーフシェル2個を貼り合わせて第二の成形型により成形加硫することによりコア2を得た後、このコア2にフェルト3を貼り付けてテニスボール1を得る。この製造工程中、金型に離型剤を用いなくてもコア2及びハーフシェル5の離型性がよい。
【選択図】 図1
【解決手段】加圧型テニスボール1は、コア2と、2枚のフェルト部3と、シーム部4とを備えている。コア2は中空であり、コア2を構成するゴム組成物は、ゴム基材100質量部と、モミ殻1質量部以上40質量部以下及び軟化剤1質量部以上5質量部以下が含まれる。このゴム組成物を混練りして作成したプラグを第一の成形型に投入して椀型ハーフシェルを得る。このハーフシェル2個を貼り合わせて第二の成形型により成形加硫することによりコア2を得た後、このコア2にフェルト3を貼り付けてテニスボール1を得る。この製造工程中、金型に離型剤を用いなくてもコア2及びハーフシェル5の離型性がよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬式テニスに用いられる加圧型テニスボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
テニスボールには、ゴム製で中空球体であるコアに加圧気体を含んだ加圧型テニスボールと、コアのゴム弾性に頼り内部は無加圧の無加圧型テニスボールとがある。前者は打球感がよくプレー性能が好まれるが、加圧状態を維持するために余分の管理が必要である。また後者は空気が抜ける心配がないので、保管管理の煩わしさが無いのはよい。しかし、無加圧型テニスボールは打球感が軟らか過ぎるという欠点がある。そこで、無加圧型テニスボールのコアを硬くすることにより打球感の改善を図ることを目的として、コア用のゴム組成物に細かく粉砕したモミ殻が配合されたものが提案されている(特公平6−34840号公報)。
【0003】
加圧型テニスボールは、良好な打球感を維持するため、軟らかさのあるゴム組成物が必要である。加圧型テニスボール用のよい打球感を保つために工夫されたゴム組成物は製造工程中、成形型から取り出しにくいという、いわゆる離型性の問題がある。コアの材料である椀型のハーフシェルを成形架橋する工程及びコアを製造する工程で金型から取り出すときに金型から離れにくいため、製造能率が低下する。
【0004】
上記の離型性をよくするために通常、離型剤が使用される。離型剤は金型に塗布し又は焼き付けコーティングして用いられるが、この塗布や焼き付けには手間がかかり、また材料コストも嵩む割には効果の持続性がない。そのため、加圧型テニスボール用は生産性の向上が阻まれている。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−34840号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は良好なプレー性能を保ち、しかも製造工程における離型性がよいため作業性がよく、したがって生産性のよい、加圧型テニスボール及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテニスボールは、中空のコアと、このコアを被覆する2枚のフェルト部と、このフェルト部同士の間隙に位置するシーム部とを備えている。このコアは、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。このゴム組成物は、100質量部の基材ゴムと、1質量部以上40質量部以下のモミ殻と、1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含んでいる。このテニスボールの打球感は良好で、しかも製造工程で金型からの離型性がよいので生産性が向上する。
【0009】
このゴム組成物に含まれるモミ殻の量は、5質量部以上20質量部以下がより好ましい。上記軟化剤が芳香族系プロセスオイルであり、その量が1質量部以上5質量部以下である方がより好ましく、さらには、1.5質量部以上3質量部以下である方が好ましい。
【0010】
この加圧型テニスボールの製造方法は、100質量部の基材ゴムと1質量部以上40質量部以下のモミ殻と1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含むゴム組成物が第一の成形型に投入され、椀状のハーフシェルが成形される工程と、この第一の成形型からハーフシェルが取り出される工程と、この2個のハーフシェルが貼り合わされて第二の成形型に投入され、加熱されてコアが成形される工程と、この第二の成形型からコアが取り出される工程とを含む。
【0011】
この製造方法では、モミ殻が金型とゴム組成物の密着状態を物理的に減少させる。しかも、この製造方法では、テニスボールの打球感、耐久性等のプレー性能を保ちながら、製造能率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明に係るテニスボール1が示された一部切り欠き正面図である。このテニスボール1は、コア2と、2枚のフェルト部3と、シーム部4とを備えている。コア2は中空の球体であり、コア2の架橋ゴム厚みは通常3mmから4mm程度である。コア2には、80KPa程度の内圧(対大気圧)がかけられている。高い内圧によって、テニスボール1に反発性能が付与される。
【0014】
フェルト部3は、コア2の表面を被覆している。フェルト部3は、接着剤(ゴム糊)等によってコア2の表面に貼り付けられている。個々のフェルト部3の形状は、ダンベル状である。
【0015】
図2は、図1のテニスボール1の一部が示された拡大断面図である。シーム部4はフェルト部3同士の間隙に位置している。シーム部4は、フェルト部3の外周面から陥没している。シーム部4の幅は3.0mm以上10mm以下が好ましい。
【0016】
図3に、コア2の断面図が示されている。コア2は通常、椀型のハーフシェル5を貼り合わせて製造される。このハーフシェル5の縁部5Aにより、コア2の赤道部が形成されている。
【0017】
このハーフシェル5が図4に示されている。このハーフシェル5は、成形、半架橋された2個を一組としてコア成形架橋用の成形型に投入される。このハーフシェル5の中に発泡剤を封入してハーフシェル5を架橋することにより、加圧型テニスボール用のコアが製造される。その他に、加圧雰囲気中でハーフシェル5を貼り合わせるとともにコア2を成形、架橋する方法及び架橋したコア2に加圧空気を針等を用いて注入する方法もある。
【0018】
コア2用ゴム組成物の基材ゴムは特に限定されないが、内圧と相まって、打撃時のテニスボール1の圧縮変形に対する反発性がよく、繰り返し打撃に対して耐久性を備える、また、空気不透過性もよい等の理由から、天然ゴム又はポリイソプレン、ブタジエンゴム等が好ましい。天然ゴム又はポリイソプレンと他のゴムとが併用されてもよいが、この場合でも、天然ゴム及びポリイソプレンが基材ゴムの主成分(50質量%以上、特には75質量%以上)とされるのが好ましい。
【0019】
上記コア2用のゴム組成物には、反発性能、比重、耐久性及び打球感の観点から、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上40質量部以下の充填剤が配合される。充填剤は、炭酸マグネシユム、シリカ、亜鉛華等が用いられる。充填剤の配合量は10質量部以上100質量部以下が上記と同様の観点から、より好ましい。
【0020】
コア用のゴム組成物にはモミ殻が配合されている。後に詳述されるように、モミ殻の配合により離型性が向上する。モミ殻はセルロース、リグニン、シリカを主成分としている。モミ殻はゴム組成物に対して相溶性がなく、不均質構造となるためにコアの表面で金型とコアの接触面積を減らすことになる。モミ殻は稲科植物の種子の殻から得られ、特に種類を選ばない。モミ殻はゴム組成物中で異物として構造的欠陥とならず、また、離型効果を発揮できるような粒径のものが好ましい。モミ殻材料の大きさは特に限定はないが、混練り工程の分散性、加工性に悪影響がなく、架橋ゴムからなるコア中で上記の適度の粒径となるものであればよい。この意味から、モミ殻はコア中に分散された状態で平均粒径が0.05mm以上かつ、0.8mm以下であることが好ましい。
【0021】
モミ殻の量は基材ゴム100質量部に対して1質量部以上40質量部以下であることが必要である。1質量部未満では離型効果が不足である。モミ殻が40質量部より多いと硬度が上昇し、耐久性が低下するため、良好な物性を維持しつつ軟化剤でバランスをとることが困難になる。モミ殻の量は、打球感及び離型性の観点から5質量部以上20質量部以下がより好ましく、さらには10質量部以上20質量部以下が好ましい。
【0022】
上記ゴム組成物にモミ殻粉末を配合するとその配合の量に応じて、ゴムの硬度が高くなる。モミ殻により硬度が高くなるゴムに軟化剤を加え、両者の量を一定の範囲内にすることにより打球感を良好にし、耐久性その他の性能を保つことが可能であることを見出した。軟化剤を用いることにより、混練り時にモミ殻粉末の飛散を防止するとともに、ゴム中に均一に分散させやすくし、ゴム組成物の比重の安定化及びテニスボールコアの物性の安定化を図ることもできる。
【0023】
軟化剤はプロセスオイルが好ましい。中でも、混練り加工性がよいことから芳香族系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が好ましく、さらには、芳香族系オイルが好ましい。
【0024】
軟化剤の量は基材ゴム100質量部に対して1質量部以上5質量部以下であることが必要である。1質量部未満ではモミ殻を配合したことによる硬度の上昇を抑制する効果が不足である。軟化剤が5質量部以上では軟化効果が大きすぎ物性のバランスが悪くなる。その量が1.5質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
【0025】
上記ゴム組成物の架橋形態に制限はないが、通常は硫黄架橋が採用される。硫黄の配合量は、基材ゴム100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下が好ましい。硫黄の配合量が上記範囲未満であると、コア2の強度が不十分となる恐れがある。この観点から、硫黄の配合量は2.0質量部以上がより好ましい。配合量が上記範囲を超えると、コア2の硬度が高くなりすぎ、打球感及び、耐久性が劣る。この観点から、配合量は4.0質量部以下がより好ましい。
【0026】
硫黄を用いる場合、加硫促進剤が併用される。加硫促進剤の種類には制限がなく、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤等の中から、1種又は2種以上が選択される。ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤及びチアゾール系加硫促進剤が好ましく、これらが併用されるのが特に好ましい。加硫促進剤の合計配合量は、基材ゴム100質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、コア2の強度が不十分となる恐れがある。配合量が上記範囲を超えると、コア2の柔軟性が乏しくなる。
【0027】
ゴム組成物には、必要に応じ、酸化亜鉛、ステアリン酸等の架橋助剤、老化防止剤、その他の添加剤等が配合される。
【0028】
テニスボール1の製造方法は、まずコア用ゴム組成物が配合、混練りされ、プラグが準備される。このプラグが第一の成形型に投入される。ハーフシェル5は上記のプラグを成形型で加熱とともに、加圧して半加硫して取り出される。このとき、別途離型処置がなされていないと、ハーフシェル5が金型に貼り付いて取り出すのに手間がかる。本発明のゴム組成物を用いたハーフシェル5は表面にモミ殻粉末が存在するので、離型剤を用いなくても取り出しやすくなっている。
【0029】
このハーフシェル5は、その円形縁部5Aを研磨され、研磨粉が除去された後に、接着剤が円形縁部5Aに塗布される。ハーフシェル5は、2個一組として、第二の成形型で架橋されてコア2となる。このコア2もモミ殻を含んでいるので、成形型から取り出しやすい。
【0030】
本発明のテニスボール及びその製造方法は、離型剤又は焼き付けコーテイングを必要としないが、これを排除するものではない。例えば、本発明と離型剤又はコーテイングの併用により、さらなる生産性の向上及びコーテイング寿命の延長等の相乗効果が得られる場合があるからである。
【0031】
一方では、織りフェルトがダンベル状に裁断されて、フェルト部4が形成される。次に、着色剤によって所定の色に調整されたゴム組成物がナフサ等の有機溶剤に溶解され、シーム糊が得られる。このシーム糊に、多数枚が重ね合わされたフェルト部4が浸漬される。浸漬により、フェルト部4の裁断面(側面)にシーム糊が付着する。このフェルト部4が、接着剤によりコア2に貼り付けられ、加圧・加熱される。するとシーム糊の基材ゴムが架橋反応を起こし、シーム部4が形成されてテニスボール1が完成する。裁断面にシーム糊が付着していないフェルト部4がコア2に貼り付けられた後、フェルト部4同士の間隙にゴム組成物が充填され、このゴム組成物が架橋されることによってシーム部4が形成されてもよい。
【0032】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0033】
[実施例1]
表1に示すように、ハーフシェル用のゴム組成物には、天然ゴム100質量部、酸化亜鉛(三井金属鉱業株式会社の商品名「亜鉛華1号」)32質量部、シリカ(日本シリカ工業株式会社の商品名「ニプシルVN3」)10質量部、炭酸マグネシウム(福島化学工業株式会社の「2ツ星」)40質量部、ステアリン酸1質量部、加硫促進剤としてのジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学工業株式会社の商品名「ノクセラーEZ」)2質量部、硫黄3質量部、粉末状モミ殻(大曹商事株式会社の商品名「ニューナチュラルパウダー」)1質量部及び軟化剤として芳香族系プロセスオイル(株式会社出光興産の商品名「ダイアナプロセスオイルAC−12」)1質量部を用いた。
【0034】
このゴム組成物を公知の混練方法により混練し、押出機で押出し、所定の重量に形成したプラグを作成した。このプラグを半球状凹型と半球状凸型とからなる金型を備えたプレス式加硫機(前述の第一の成形型に相当)で、160℃で2分間加硫してハーフシェル5を成形した。次いで前述のハーフシェル5の縁部5Aを公知の方法で研磨し、接着剤を塗布、乾燥後、内圧付与用薬剤(塩化アンモニウム錠剤、亜硝酸ナトリウム錠剤及び水)をハーフシェル内に投入してハーフシェル同士を縁部で貼り合わせたコア2をコア加硫機(第二の成形型に相当)で、150℃、8分間、加硫して取り出した。上記の加硫機の金型はいずれも離型剤を用いない状態で加硫が行われた。
離型剤を用いるとはフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤及びフッ素樹脂コーテイング等の皮膜を金型に施すことである。
【0035】
前述のダンベル状フェルト部を数十枚重ね合わせ、浸漬により、フェルト部の側面にシーム糊を付着させた。このシーム糊が乾燥した後、接着剤でコア2に2枚のフェルト部を貼り付け、金型内での加熱によりシーム糊及び接着剤に架橋反応を起こさせて、実施例1のテニスボールを得た。
【0036】
[比較例1から比較例7及び実施例2から実施例5]
モミ殻及び軟化剤の両配合量を下記表1及び表2に示されるようにした他は実施例1と同様にして比較例1から比較例7及び実施例2から実施例5のテニスボールを得た。
【0037】
[離型性の評価]
前述のハーフシェル5を加硫機の金型から加硫後に取り出すときの離型性を評価して表1の離型性1に示した。コアをコア加硫機の金型から取り出すときの離型性を離型性2に示した。手で簡単に取れるときをA、やや抵抗があるが手で取れるときをB、取りにくいときをCとした。
【0038】
[耐久性の評価]
耐久性はテニスボールを25m/秒の速度で鉄板に繰り返し衝突させ割れるまでの回数をテストした。1000回まで衝突させて割れなかったものは1000とした。回数が大きい方が優れている。
【0039】
[FD硬度の評価]
テニスボールの硬度はITF規格のFD(フォワードデフォーメーション:連続して3回直角3方向に予備圧縮後、1インチずつ圧縮する操作を3回反復した後、2時間以内にスチーブンス測定機によって測定する。)硬度によった。この値は打球感に対して大きな相関関係を有する。硬度の値は5.6mm以上7.2mm以下であればよいが、6.0mm以上7.0以下が好ましい。特に好ましいのは6.1mm以上6.3mm以下である。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1及び表2に示されるように、実施例1から実施例5のテニスボールは、比較例1から比較例3のテニスボールに比べて離型性が優れており、比較例4から比較例7のテニスボールに比べて、ボールの硬度及び耐久性に優れており、プレー性能も良好であることが分かる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のテニスボールは、製造工程での取り出しにくさを改善したので生産性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるテニスボールが示された一部切り欠き正面図である。
【図2】図2は、図1のテニスボールの一部が示された拡大断面図である。
【図3】図3は、図1のテニスボールのコアが示された拡大断面図である。
【図4】図4は、図3のコアの作成に用いられるハーフシェルが示された断面図である。
【符号の説明】
1・・・テニスボール
2・・・コア
3・・・フェルト部
4・・・シーム部
5・・・ハーフシェル
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬式テニスに用いられる加圧型テニスボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
テニスボールには、ゴム製で中空球体であるコアに加圧気体を含んだ加圧型テニスボールと、コアのゴム弾性に頼り内部は無加圧の無加圧型テニスボールとがある。前者は打球感がよくプレー性能が好まれるが、加圧状態を維持するために余分の管理が必要である。また後者は空気が抜ける心配がないので、保管管理の煩わしさが無いのはよい。しかし、無加圧型テニスボールは打球感が軟らか過ぎるという欠点がある。そこで、無加圧型テニスボールのコアを硬くすることにより打球感の改善を図ることを目的として、コア用のゴム組成物に細かく粉砕したモミ殻が配合されたものが提案されている(特公平6−34840号公報)。
【0003】
加圧型テニスボールは、良好な打球感を維持するため、軟らかさのあるゴム組成物が必要である。加圧型テニスボール用のよい打球感を保つために工夫されたゴム組成物は製造工程中、成形型から取り出しにくいという、いわゆる離型性の問題がある。コアの材料である椀型のハーフシェルを成形架橋する工程及びコアを製造する工程で金型から取り出すときに金型から離れにくいため、製造能率が低下する。
【0004】
上記の離型性をよくするために通常、離型剤が使用される。離型剤は金型に塗布し又は焼き付けコーティングして用いられるが、この塗布や焼き付けには手間がかかり、また材料コストも嵩む割には効果の持続性がない。そのため、加圧型テニスボール用は生産性の向上が阻まれている。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−34840号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は良好なプレー性能を保ち、しかも製造工程における離型性がよいため作業性がよく、したがって生産性のよい、加圧型テニスボール及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るテニスボールは、中空のコアと、このコアを被覆する2枚のフェルト部と、このフェルト部同士の間隙に位置するシーム部とを備えている。このコアは、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。このゴム組成物は、100質量部の基材ゴムと、1質量部以上40質量部以下のモミ殻と、1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含んでいる。このテニスボールの打球感は良好で、しかも製造工程で金型からの離型性がよいので生産性が向上する。
【0009】
このゴム組成物に含まれるモミ殻の量は、5質量部以上20質量部以下がより好ましい。上記軟化剤が芳香族系プロセスオイルであり、その量が1質量部以上5質量部以下である方がより好ましく、さらには、1.5質量部以上3質量部以下である方が好ましい。
【0010】
この加圧型テニスボールの製造方法は、100質量部の基材ゴムと1質量部以上40質量部以下のモミ殻と1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含むゴム組成物が第一の成形型に投入され、椀状のハーフシェルが成形される工程と、この第一の成形型からハーフシェルが取り出される工程と、この2個のハーフシェルが貼り合わされて第二の成形型に投入され、加熱されてコアが成形される工程と、この第二の成形型からコアが取り出される工程とを含む。
【0011】
この製造方法では、モミ殻が金型とゴム組成物の密着状態を物理的に減少させる。しかも、この製造方法では、テニスボールの打球感、耐久性等のプレー性能を保ちながら、製造能率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0013】
図1は、本発明に係るテニスボール1が示された一部切り欠き正面図である。このテニスボール1は、コア2と、2枚のフェルト部3と、シーム部4とを備えている。コア2は中空の球体であり、コア2の架橋ゴム厚みは通常3mmから4mm程度である。コア2には、80KPa程度の内圧(対大気圧)がかけられている。高い内圧によって、テニスボール1に反発性能が付与される。
【0014】
フェルト部3は、コア2の表面を被覆している。フェルト部3は、接着剤(ゴム糊)等によってコア2の表面に貼り付けられている。個々のフェルト部3の形状は、ダンベル状である。
【0015】
図2は、図1のテニスボール1の一部が示された拡大断面図である。シーム部4はフェルト部3同士の間隙に位置している。シーム部4は、フェルト部3の外周面から陥没している。シーム部4の幅は3.0mm以上10mm以下が好ましい。
【0016】
図3に、コア2の断面図が示されている。コア2は通常、椀型のハーフシェル5を貼り合わせて製造される。このハーフシェル5の縁部5Aにより、コア2の赤道部が形成されている。
【0017】
このハーフシェル5が図4に示されている。このハーフシェル5は、成形、半架橋された2個を一組としてコア成形架橋用の成形型に投入される。このハーフシェル5の中に発泡剤を封入してハーフシェル5を架橋することにより、加圧型テニスボール用のコアが製造される。その他に、加圧雰囲気中でハーフシェル5を貼り合わせるとともにコア2を成形、架橋する方法及び架橋したコア2に加圧空気を針等を用いて注入する方法もある。
【0018】
コア2用ゴム組成物の基材ゴムは特に限定されないが、内圧と相まって、打撃時のテニスボール1の圧縮変形に対する反発性がよく、繰り返し打撃に対して耐久性を備える、また、空気不透過性もよい等の理由から、天然ゴム又はポリイソプレン、ブタジエンゴム等が好ましい。天然ゴム又はポリイソプレンと他のゴムとが併用されてもよいが、この場合でも、天然ゴム及びポリイソプレンが基材ゴムの主成分(50質量%以上、特には75質量%以上)とされるのが好ましい。
【0019】
上記コア2用のゴム組成物には、反発性能、比重、耐久性及び打球感の観点から、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上40質量部以下の充填剤が配合される。充填剤は、炭酸マグネシユム、シリカ、亜鉛華等が用いられる。充填剤の配合量は10質量部以上100質量部以下が上記と同様の観点から、より好ましい。
【0020】
コア用のゴム組成物にはモミ殻が配合されている。後に詳述されるように、モミ殻の配合により離型性が向上する。モミ殻はセルロース、リグニン、シリカを主成分としている。モミ殻はゴム組成物に対して相溶性がなく、不均質構造となるためにコアの表面で金型とコアの接触面積を減らすことになる。モミ殻は稲科植物の種子の殻から得られ、特に種類を選ばない。モミ殻はゴム組成物中で異物として構造的欠陥とならず、また、離型効果を発揮できるような粒径のものが好ましい。モミ殻材料の大きさは特に限定はないが、混練り工程の分散性、加工性に悪影響がなく、架橋ゴムからなるコア中で上記の適度の粒径となるものであればよい。この意味から、モミ殻はコア中に分散された状態で平均粒径が0.05mm以上かつ、0.8mm以下であることが好ましい。
【0021】
モミ殻の量は基材ゴム100質量部に対して1質量部以上40質量部以下であることが必要である。1質量部未満では離型効果が不足である。モミ殻が40質量部より多いと硬度が上昇し、耐久性が低下するため、良好な物性を維持しつつ軟化剤でバランスをとることが困難になる。モミ殻の量は、打球感及び離型性の観点から5質量部以上20質量部以下がより好ましく、さらには10質量部以上20質量部以下が好ましい。
【0022】
上記ゴム組成物にモミ殻粉末を配合するとその配合の量に応じて、ゴムの硬度が高くなる。モミ殻により硬度が高くなるゴムに軟化剤を加え、両者の量を一定の範囲内にすることにより打球感を良好にし、耐久性その他の性能を保つことが可能であることを見出した。軟化剤を用いることにより、混練り時にモミ殻粉末の飛散を防止するとともに、ゴム中に均一に分散させやすくし、ゴム組成物の比重の安定化及びテニスボールコアの物性の安定化を図ることもできる。
【0023】
軟化剤はプロセスオイルが好ましい。中でも、混練り加工性がよいことから芳香族系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル等が好ましく、さらには、芳香族系オイルが好ましい。
【0024】
軟化剤の量は基材ゴム100質量部に対して1質量部以上5質量部以下であることが必要である。1質量部未満ではモミ殻を配合したことによる硬度の上昇を抑制する効果が不足である。軟化剤が5質量部以上では軟化効果が大きすぎ物性のバランスが悪くなる。その量が1.5質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。
【0025】
上記ゴム組成物の架橋形態に制限はないが、通常は硫黄架橋が採用される。硫黄の配合量は、基材ゴム100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下が好ましい。硫黄の配合量が上記範囲未満であると、コア2の強度が不十分となる恐れがある。この観点から、硫黄の配合量は2.0質量部以上がより好ましい。配合量が上記範囲を超えると、コア2の硬度が高くなりすぎ、打球感及び、耐久性が劣る。この観点から、配合量は4.0質量部以下がより好ましい。
【0026】
硫黄を用いる場合、加硫促進剤が併用される。加硫促進剤の種類には制限がなく、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤等の中から、1種又は2種以上が選択される。ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤及びチアゾール系加硫促進剤が好ましく、これらが併用されるのが特に好ましい。加硫促進剤の合計配合量は、基材ゴム100質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下が好ましい。配合量が上記範囲未満であると、コア2の強度が不十分となる恐れがある。配合量が上記範囲を超えると、コア2の柔軟性が乏しくなる。
【0027】
ゴム組成物には、必要に応じ、酸化亜鉛、ステアリン酸等の架橋助剤、老化防止剤、その他の添加剤等が配合される。
【0028】
テニスボール1の製造方法は、まずコア用ゴム組成物が配合、混練りされ、プラグが準備される。このプラグが第一の成形型に投入される。ハーフシェル5は上記のプラグを成形型で加熱とともに、加圧して半加硫して取り出される。このとき、別途離型処置がなされていないと、ハーフシェル5が金型に貼り付いて取り出すのに手間がかる。本発明のゴム組成物を用いたハーフシェル5は表面にモミ殻粉末が存在するので、離型剤を用いなくても取り出しやすくなっている。
【0029】
このハーフシェル5は、その円形縁部5Aを研磨され、研磨粉が除去された後に、接着剤が円形縁部5Aに塗布される。ハーフシェル5は、2個一組として、第二の成形型で架橋されてコア2となる。このコア2もモミ殻を含んでいるので、成形型から取り出しやすい。
【0030】
本発明のテニスボール及びその製造方法は、離型剤又は焼き付けコーテイングを必要としないが、これを排除するものではない。例えば、本発明と離型剤又はコーテイングの併用により、さらなる生産性の向上及びコーテイング寿命の延長等の相乗効果が得られる場合があるからである。
【0031】
一方では、織りフェルトがダンベル状に裁断されて、フェルト部4が形成される。次に、着色剤によって所定の色に調整されたゴム組成物がナフサ等の有機溶剤に溶解され、シーム糊が得られる。このシーム糊に、多数枚が重ね合わされたフェルト部4が浸漬される。浸漬により、フェルト部4の裁断面(側面)にシーム糊が付着する。このフェルト部4が、接着剤によりコア2に貼り付けられ、加圧・加熱される。するとシーム糊の基材ゴムが架橋反応を起こし、シーム部4が形成されてテニスボール1が完成する。裁断面にシーム糊が付着していないフェルト部4がコア2に貼り付けられた後、フェルト部4同士の間隙にゴム組成物が充填され、このゴム組成物が架橋されることによってシーム部4が形成されてもよい。
【0032】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0033】
[実施例1]
表1に示すように、ハーフシェル用のゴム組成物には、天然ゴム100質量部、酸化亜鉛(三井金属鉱業株式会社の商品名「亜鉛華1号」)32質量部、シリカ(日本シリカ工業株式会社の商品名「ニプシルVN3」)10質量部、炭酸マグネシウム(福島化学工業株式会社の「2ツ星」)40質量部、ステアリン酸1質量部、加硫促進剤としてのジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(大内新興化学工業株式会社の商品名「ノクセラーEZ」)2質量部、硫黄3質量部、粉末状モミ殻(大曹商事株式会社の商品名「ニューナチュラルパウダー」)1質量部及び軟化剤として芳香族系プロセスオイル(株式会社出光興産の商品名「ダイアナプロセスオイルAC−12」)1質量部を用いた。
【0034】
このゴム組成物を公知の混練方法により混練し、押出機で押出し、所定の重量に形成したプラグを作成した。このプラグを半球状凹型と半球状凸型とからなる金型を備えたプレス式加硫機(前述の第一の成形型に相当)で、160℃で2分間加硫してハーフシェル5を成形した。次いで前述のハーフシェル5の縁部5Aを公知の方法で研磨し、接着剤を塗布、乾燥後、内圧付与用薬剤(塩化アンモニウム錠剤、亜硝酸ナトリウム錠剤及び水)をハーフシェル内に投入してハーフシェル同士を縁部で貼り合わせたコア2をコア加硫機(第二の成形型に相当)で、150℃、8分間、加硫して取り出した。上記の加硫機の金型はいずれも離型剤を用いない状態で加硫が行われた。
離型剤を用いるとはフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤及びフッ素樹脂コーテイング等の皮膜を金型に施すことである。
【0035】
前述のダンベル状フェルト部を数十枚重ね合わせ、浸漬により、フェルト部の側面にシーム糊を付着させた。このシーム糊が乾燥した後、接着剤でコア2に2枚のフェルト部を貼り付け、金型内での加熱によりシーム糊及び接着剤に架橋反応を起こさせて、実施例1のテニスボールを得た。
【0036】
[比較例1から比較例7及び実施例2から実施例5]
モミ殻及び軟化剤の両配合量を下記表1及び表2に示されるようにした他は実施例1と同様にして比較例1から比較例7及び実施例2から実施例5のテニスボールを得た。
【0037】
[離型性の評価]
前述のハーフシェル5を加硫機の金型から加硫後に取り出すときの離型性を評価して表1の離型性1に示した。コアをコア加硫機の金型から取り出すときの離型性を離型性2に示した。手で簡単に取れるときをA、やや抵抗があるが手で取れるときをB、取りにくいときをCとした。
【0038】
[耐久性の評価]
耐久性はテニスボールを25m/秒の速度で鉄板に繰り返し衝突させ割れるまでの回数をテストした。1000回まで衝突させて割れなかったものは1000とした。回数が大きい方が優れている。
【0039】
[FD硬度の評価]
テニスボールの硬度はITF規格のFD(フォワードデフォーメーション:連続して3回直角3方向に予備圧縮後、1インチずつ圧縮する操作を3回反復した後、2時間以内にスチーブンス測定機によって測定する。)硬度によった。この値は打球感に対して大きな相関関係を有する。硬度の値は5.6mm以上7.2mm以下であればよいが、6.0mm以上7.0以下が好ましい。特に好ましいのは6.1mm以上6.3mm以下である。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
表1及び表2に示されるように、実施例1から実施例5のテニスボールは、比較例1から比較例3のテニスボールに比べて離型性が優れており、比較例4から比較例7のテニスボールに比べて、ボールの硬度及び耐久性に優れており、プレー性能も良好であることが分かる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のテニスボールは、製造工程での取り出しにくさを改善したので生産性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるテニスボールが示された一部切り欠き正面図である。
【図2】図2は、図1のテニスボールの一部が示された拡大断面図である。
【図3】図3は、図1のテニスボールのコアが示された拡大断面図である。
【図4】図4は、図3のコアの作成に用いられるハーフシェルが示された断面図である。
【符号の説明】
1・・・テニスボール
2・・・コア
3・・・フェルト部
4・・・シーム部
5・・・ハーフシェル
Claims (5)
- 中空のコアと、このコアを被覆する2枚のフェルト部と、このフェルト部同士の間隙に位置するシーム部とを備えており、
このコアが、ゴム組成物が架橋されることによって形成されており、このゴム組成物が、100質量部の基材ゴムと、1質量部以上40質量部以下のモミ殻と、1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含んでいる加圧型テニスボール。 - 上記ゴム組成物に含まれるモミ殻の量が基材ゴム100質量部に対して5質量部以上20質量部以下である請求項1に記載の加圧型テニスボール。
- 上記軟化剤が芳香族系プロセスオイルで、その量が1質量部以上5質量部以下である請求項1又は2に記載の加圧型テニスボール。
- 上記芳香族系プロセスオイルの量が基材ゴム100質量部に対して1.5質量部以上3質量部以下である請求項3に記載の加圧型テニスボール。
- 100質量部の基材ゴムと1質量部以上40質量部以下のモミ殻と1質量部以上5質量部以下の軟化剤とを含むゴム組成物が第一の成形型に投入され、椀状のハーフシェルが成形される工程と、この第一の成形型からハーフシェルが取り出される工程と、この2個のハーフシェルが貼り合わされて第二の成形型に投入され、加熱されてコアが成形される工程と、この第二の成形型からコアが取り出される工程とを含む加圧型テニスボールの製造方法。
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