JP2004191876A - 液晶表示パネルの駆動装置、液晶表示パネルの駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部分表示を行う場合の非表示部に発生する横すじの発生を抑制することができる、液晶表示パネルの駆動装置、駆動方法、そのプログラム、および媒体を提供すること。
【解決手段】ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)、ソース駆動装置(10,12、14、131)、複数の各表示画素1、補償信号電極線8、および対向信号電極9、を備える液晶表示パネルの駆動装置であって、全画面表示モードでは、全表示期間にわたって、各補償信号電極線8に第1の補償信号電位変化分が供給され、部分表示モードでは、所定のフレームの非表示期間において、非表示部分の各画素1に、ソース駆動装置(10,12、14、131)から、所定の表示データ信号電位が供給された後ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)から、第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい第2の補償信号電位変化分が供給される、液晶表示パネルの駆動装置。
【選択図】 図1
【解決手段】ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)、ソース駆動装置(10,12、14、131)、複数の各表示画素1、補償信号電極線8、および対向信号電極9、を備える液晶表示パネルの駆動装置であって、全画面表示モードでは、全表示期間にわたって、各補償信号電極線8に第1の補償信号電位変化分が供給され、部分表示モードでは、所定のフレームの非表示期間において、非表示部分の各画素1に、ソース駆動装置(10,12、14、131)から、所定の表示データ信号電位が供給された後ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)から、第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい第2の補償信号電位変化分が供給される、液晶表示パネルの駆動装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話や携帯情報端末機等に用いられる情報表示用あるいはテレビモニター等の映像表示用としての液晶表示パネルの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンや携帯用電話機等の情報端末機や映像表示モニターとして軽薄短小の特徴を持つ液晶表示パネルの搭載機器が増えている。液晶表示パネルの駆動について簡単に述べる。
【0003】
図3は、この従来のアクティブマトリックス型容量結合駆動方式液晶表示パネルの構成図(例えば特許文献1参照。)を示すものである。ここで6は表示デ−タ信号に対応した電位を画素に供給する画像信号電極線(S1〜Sm)、7は線順次走査を行うための選択走査信号電位を供給する走査信号電極線(X1〜Xn)、8は後述する液晶表示素子3に補償信号電位を供給する補償信号電極線(X1c〜Xnc)、2は走査信号電極線7からの選択走査信号電位により制御されるスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(以下、TFTという。)、3は画素電極を有する表示材料としての液晶表示素子、4は液晶表示素子3に充電された画像電位の低下を抑制するための蓄積容量、9は液晶表示素子3に基準となる電位を供給するための対向信号電極、10は各画像信号電極線6に画像信号電位を供給するソースドライバ、11は各走査信号電極線7に線順次走査を行うための選択走査信号電位の供給および各補償信号電極線8に補償信号電位を供給するゲートドライバである。
【0004】
ソースドライバ10のロジック回路にはタイミング制御を行うためのタイミング制御信号および画像表示信号が入力され、ゲートドライバ11のロジック回路にも同様にタイミング制御を行うためのタイミング制御信号が入力されている。尚、一つの表示画素は各1個のTFT2と液晶表示素子3と蓄積容量4からなる破線で囲まれた表示画素1から形成され、多数の表示画素でアクティブマトリックス型の液晶表示パネル5が構成される。
【0005】
画像信号電極線6および走査信号電極線7はマトリックス状に配置され、これに対してTFT2のソ−ス端子(S)は画像信号電極線6に、ゲ−ト端子(G)は走査信号電極線7に、ドレイン端子(D)は液晶表示素子3の画素電極側および蓄積容量4の一方の電極に接続され、液晶表示素子3の他方の電極は対向信号電極9に、蓄積容量4の他方の電極は補償信号電極線8に接続されている。対向信号電極9には直流の対向信号電位(VCOM)が供給される。
【0006】
画像表示を行うには、ソースドライバ10より表示デ−タ信号に対応した画像信号電位を各画像信号電極線6を介して各TFT2のソ−ス端子(S)に供給するとともに、これと同期してゲートドライバ11より選択された走査信号電極線7を介して選択走査信号電位を各TFT2のゲ−ト端子(G)に供給する。これにより、選択された走査信号電極線上の各TFT2はー斉にオンし、ドレイン端子(D)より供給される表示デ−タ信号に対応した画像信号の表示データ信号電位と対向信号電極9に供給されている対向信号電位(VCOM)との電位差分が最終的な画像情報の画像表示電圧として各液晶表示素子3と各蓄積容量4に蓄積される。
【0007】
その後、ゲートドライバ11から選択された補償信号電極線8に1フレーム毎に極性反転する補償信号電位(VGE)の電位変化を蓄積容量4を介して供給することにより、液晶表示素子3の画素電位を対向信号電位(VCOM)に対して正極側または負極側にシフトさせる。ちなみに、TFT2の主な負荷側容量(液晶表示素子3の容量:Clc,TFT2のゲート・ドレイン間容量:Cgd,蓄積容量4:Cs)から画素電位のシフト量(△VGE)は、概ね
【0008】
【数1】
△VGE=VGE↑↓×(Cs/(Clc+Cgd+Cs))
で表すことができる(VGE↑↓は、補償信号電極線8から導入される補償信号電位の増加方向または減少方向への変化分を示す。)。
【0009】
駆動電位としてソースドライバ10にはロジック回路用のVDD,アナログ回路用のAVDDが供給され、ゲートドライバ11にはロジック回路用のVDD,走査選択信号電位用のハイ電位のVGGとロウ電位のVEE,補償信号電位用のVGEが供給されている。図4はこのアクティブマトリックス型容量結合駆動方式の線順次走査の様子を示したもので、(A)はゲートドライバ出力として走査選択電極線7のX1〜Xnに供給される選択走査信号電位と補償信号電極線8のX1c〜Xncに供給される補償信号電位および対向信号電極に供給される対向信号電位(VCOM)のタイミングチャートであり、(B)は1フレーム期間(1F)に渡る選択走査信号電位(Vgon=VGG−VEE),補償信号電位の変化分(VGE),対向信号電位(VCOM)と液晶表示素子3に充電される画像電位の電位変化を表したタイミングチャートである。
【0010】
1フレーム周期の補償電位(VGE)の立ち上がり/立ち下がりの変化で画素電位は対向信号電位(VCOM)に対して正極側あるいは負極側にシフトされることにより交流化が行われる。このようにシフトされた画像電位は、TFT2のオフ後も次の情報が書き込まれるまでの1フレーム期間(1F)に渡って保持される。液晶表示素子3はこの蓄積電位に対応して液晶分子の捻れ角が変化することにより、偏光板で方向性を与えた光の透過量を制御する。従って、このようにシフトされた画像電位が1フレーム期間に渡って液晶表示素子3に保持されることにより、コントラストの高い高品位の画像を表示することができる。
【0011】
一方、液晶表示パネルを駆動するための基本的な表示駆動回路は図5の様なブロック回路構成となる。図5において、5は液晶表示パネル、12は液晶表示パネル5のソースドライバ10へ画像表示信号を供給する画像表示信号制御回路、13は液晶表示パネル5のソースドライバ10およびゲートドライバ11のロジック回路に駆動タイミングを制御する信号を供給するタイミング制御信号発生回路、14は液晶表示パネル5の駆動に必要な信号源となる液晶表示用信号源、15は液晶表示装置に電力を供給する電源回路、16は対向信号電極9に対向信号電位を供給するための対向信号電位発生回路、17は補償信号電極線8に補償信号電位を供給する補償信号電位発生回路、18は全画面表示あるいは部分表示の表示モード切換情報を画像表示信号制御回路12やタイミング制御信号発生回路13に供給するための表示モード切換制御回路である。
【0012】
尚、液晶表示パネル5に供給される対向信号電位および補償信号電位は直流であるが、補償信号電位は、ゲートドライバ11に入力されるタイミング制御信号によって、走査選択信号電位と同様に線順次で、かつ、1フレーム周期で極性反転する補償信号電位の変化分(VGE)として各補償信号電極線8に供給される。 液晶表示用信号源14からの信号は、画像表示信号制御回路12とタイミング制御信号発生回路13に供給され、各々から液晶表示パネル5の表示動作に必要な画像信号電位およびタイミング制御信号が作られる。電源回路15からは表示駆動に必要な各種電位が、画像表示信号制御回路12からはソースドライバ10へ画像信号電位が、液晶表示パネル5に供給され、タイミング制御信号発生回路13からは液晶表示パネル5のソースドライバ10,ゲートドライバ11へタイミング制御信号が供給され表示動作が行われる。
【0013】
携帯電話等の表示装置においては、表示モードとして液晶表示パネル5の有効表示領域の全域を使用した全画面表示モードと一部分を使用した部分表示モードがある(例えば特許文献2参照。)。部分表示モードの表示例を図7に示す。図7に示す例は、液晶表示パネル5の表示画面に、部分表示されるべき部分である上部の表示部(A1)と下部の表示部(A2)を表示させ、残りの中間部が非表示部(B)としたものである。非表示部(B)は、非表示状態とするので液晶表示パネルがノーマリーホワイト型では白表示,ノーマリーブラック型では黒表示となる。以下の内容についてはノーマリーホワイト型を例に述べる。
【0014】
この非表示部(B)は、該当する領域(すなわち部分表示されるべき部分以外の部分)において、例えば走査選択信号電位を停止させることでTFT2を常時オフ状態にし、不要な画像信号電位の書き込みをさせないようにする非表示動作とすることにより作成する。しかしながら、長時間、非表示状態が続くと表示部(A1,A2)での画像信号電位が徐々に非表示部(B)に対してリークし、縦スジや縦帯状の画面が現れてくる。
【0015】
この縦スジや縦帯状の画面は、液晶表示パネル5のバラツキにもよるが数秒から数十秒で発生する。このような画面上の縦スジや縦帯は、非表示部(B)に対しフレーム単位で定期的にノーマリーホワイト型では白書き込み(ノーマリーブラック型では黒書き込み)によるリフレッシュ駆動をすることにより抑制することができる。
【0016】
図7は、このようなリフレッシュ駆動をする場合の部分表示モードにおける主なタイミング制御信号のタイミングチャートである。ここでは、フレーム周期の垂直同期信号VD、画像表示信号VSS、ゲートドライバ11の走査選択信号電位の出力制御を行うゲート選択停止信号OEV、そして補償信号電位としての入力電位VGEを示す。画像表示信号(VSS)は、部分表示モードにおいて、表示期間(Ta1,Ta2)と所定の周期で定期的に白書き込みが行われる非表示期間(Tb2)において供給され、それ以外の非表示期間(Tb1)には不規定(ここでは0電位)となる。
【0017】
ここでの非表示期間(Tb2)の白書き込みは3フレーム周期である。ゲート選択停止信号(OEV)は、画像表示信号(VSS)と同期して部分表示モードの非表示期間(Tb1)のみハイであり、この期間のゲートドライバ11からの走査選択信号電位を停止させる。補償信号電位変化分(VGE)は、上述のように、補償信号電位の変化分の大きさに比例して、液晶表示素子3の蓄積電位を上または下方向にシフトさせる働きをする。従って、液晶特性が駆動電圧に対して線形変化をする領域であれば輝度調整、非線形変化をする領域で有れば輝度調整/コントラスト調整が可能である。補償信号電位変化分(VGE)を高くするほど黒レベル方向にシフトした表示品位になる。そのため、補償信号電位変化分(VGE)の入力電位のレベルは液晶表示パネルの特性や表示品位を考慮した値に設定される。
【0018】
【特許文献1】
特開平02−913号公報
【特許文献2】
特開2001−265295号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら部分表示モードにおいて、補償信号電位変化分(VGE)の大きさを大きくしていくと、図6で示す非表示部(B)において、白書き込みのリフレッシ駆動に同期した周期で1走査ライン毎のグレー表示の横スジが現れるという課題が生じていた。また、そのような問題を避けるために、補償信号電位変化分(VGE)の大きさを小さくすると、全画面表示モードや部分表示モードの表示部における輝度調整/コントラスト調整が充分にできないという課題が生じていた。
【0020】
このような、容量結合型駆動での部分表示における非表示領域の定期的白書き込みによる横スジ発生の要因については以下のように考えることができる。
【0021】
液晶表示パネル5での通常の画像表示(全画面表示)は、フレーム周期で交流化された画像信号電位が書き込まれるのに対して、部分表示モードの非表示領域での白書き込みは数フレームから数十フレームに1回の割合で駆動される。そのため、保持された画素電位が再書き込みが行われるまでの数フレームから数十フレームに渡る間、▲1▼交流化されている正極側と負極側との画素電位のリークが非対称になり交流化バランスが崩れることによる画素電位の偏り、あるいは▲2▼画素電位の交流化バランス崩れによる正極側充電時と負極側充電時とで液晶表示素子の画素容量(Clc)が異なってしまい、補償信号電位(VGE)による画素電位のシフト量
【0022】
【数2】
△VGE=VGE↑↓×(Cs/(Clc+Cgd+Cs))
も正極側シフトと負極側シフトとでアンバランスが生じ、その結果、アンバランスが生じた画素電位のいずれかが、白階調をオーバーする電位となるため、1走査ライン毎にグレー表示の横スジが現れるものと考えられる。
【0023】
本発明は上記の課題を考慮し、部分表示を行う場合の非表示部に発生する横すじの発生を抑制することができる、液晶表示パネルの駆動装置、駆動方法、そのプログラム、および媒体を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の本発明は、複数の走査信号電極線(7)に接続されたゲート駆動装置(11、14、18、131、171)と、複数の画像信号電極線(6)に接続されたソース駆動装置(10、12、14,131)と、前記複数の画像信号電極線(6)のうち対応する1つの画像信号電極線(6)、および前記複数の走査信号電極線(7)のうち対応する1つの走査信号電極線(7)がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)に接続され、前記各走査信号電極線(7)に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線(8)と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極(9)と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線(8)に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置(10、12、14,131)は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動装置である。
【0025】
第2の本発明は、前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、部分表示期間に、前記表示画面のうち部分表示されるべき部分の各表示画素に対応する補償信号電極線に、前記第1の補償信号電位変化分を供給する、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0026】
第3の本発明は、前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、前記部分表示期間、前記所定のフレームの非表示期間、および前記所定のフレーム以外の非表示期間にわたって前記第2の補償信号電位変化分を供給する、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0027】
第4の本発明は、複数の走査信号電極線(7)に接続されたゲート駆動装置(11、14、18、131、171)と、複数の画像信号電極線(6)に接続されたソース駆動装置(10、12、14,131)と、前記複数の画像信号電極線(6)のうち対応する1つの画像信号電極線(6)、および前記複数の走査信号電極線(7)のうち対応する1つの走査信号電極線(7)がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)に接続され、前記各走査信号電極線(7)に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線(8)と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極(9)と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分の前記表示画素に、第3の補償信号電位変化分を供給し、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置(10、12、14,131)は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、前記第3の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を供給する、液晶表示パネルの駆動装置である。
【0028】
第5の本発明は、前記ゲート駆動装置は、前記所定のフレーム以外のフレームの非表示期間にわたっても前記第2の補償信号電位変化分を供給する、第4の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0029】
第6の本発明は、前記表示画素は、そのゲート側に前記走査信号電極線が接続され、そのソース側に前記画像信号電極線が接続されたトランジスタと、前記トランジスタのドレイン側にその一方側が接続され、その他方側に前記補償信号電極線が接続されたコンデンサと、その一方側が前記トランジスタのドレイン側に接続され、その他方側が前記対向信号電極に接続された液晶表示素子とを備え、前記所定のフレームの非表示期間において、前記補償信号電極線に前記第2の補償信号電位変化分が供給されたときの、前記液晶表示素子の両端の電圧の絶対値が、最低階調に相当する電圧である、第1〜5の本発明のいずれかの液晶表示パネルの駆動装置である。
【0030】
第7の本発明は、複数の走査信号電極線に接続されたゲート駆動装置と、複数の画像信号電極線に接続されたソース駆動装置と、前記複数の画像信号電極線のうち対応する1つの画像信号電極線、および前記複数の走査信号電極線のうち対応する1つの走査信号電極線がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置に接続され、前記各走査信号電極線に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極と、を備えている液晶表示パネルの駆動方法であって、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示される表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動方法である。
【0031】
第8の本発明は、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置の、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置が、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給した後、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、ゲート駆動装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0032】
第9の本発明は、第8の本発明のプログラムを担持させた媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の液晶表示パネルの駆動装置の基本的なブロック回路構成図である。図1において、5は液晶表示パネル、12は液晶表示パネル5のソースドライバ10へ画像表示信号を供給する画像表示信号制御回路、131は液晶表示パネル5のソースドライバ10およびゲートドライバ11のロジック回路および補償信号電位発生回路171の駆動タイミングを制御する信号を供給するタイミング制御信号発生回路、14は液晶表示パネル5の駆動に必要な信号源となる液晶表示用信号源、15は液晶表示装置に電力を供給する電源回路、16は対向信号電極9に対向信号電位を供給するための対向信号電位発生回路、171は補償信号電極線8に補償信号電位を供給する補償信号電位発生回路、18は全画面表示のための全画面表示モード、部分表示のための部分表示モードの切換情報を画像表示信号制御回路12やタイミング制御信号発生回路13に供給するための表示モード切換制御回路である。
【0034】
本発明の液晶表示パネルの駆動装置の図5の従来例との相違は、タイミング制御信号発生回路131に補償信号電位および非表示期間を選択制御させる補償信号電位選択信号(VGS1,VGS2)を発生させる機能を付加したことと、補償信号電位発生回路171に2種類の補償信号電位変化分(VGE1,VGE2)を出力させる機能を持たせたことである。タイミング制御信号発生回路131からの補償信号電位選択信号(VGS1)は、補償信号電位発生回路171に、補償信号電位選択信号(VGS2)は、ゲートドライバ11のロジック制御回路に供給される。
【0035】
他の制御信号などについては図5の従来例と同様である。本発明のゲート駆動装置は、一例として、ゲートドライバ11、表示モード切替回路18、補償信号電位発生回路171、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14に相当する。また、本発明のソース駆動装置は、一例として、ソースドライバ10、画像表示信号制御回路12、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14に相当する。また、本発明の表示画素は、一例として、液晶表示素子3、蓄積容量4、および本発明のトランジスタの一例であるTFT2に相当する。
【0036】
以下に具体的な制御動作について図2に示すタイミングチャートとともに述べる。全画面表示モードの期間と部分表示モードの期間について、1フレーム周期(1F)を基準に主な制御信号である垂直同期信号(VD),画像表示信号(VSS),ゲート選択停止信号(OEV),補償信号電位選択信号(VGS1,VGS2)と補償信号電位変化分(VGE)が示される。補償信号電位選択信号(VGS1)と補償信号電位変化分(VGE)の制御方法について、図2において<A>と<B>の2通りを示す。
【0037】
まず、図2の<A>に示す制御方法においては、補償信号電位選択信号(VGS1)で補償信号電位発生回路171を制御する。補償信号電位選択信号(VGS1)は、全画面表示期間と部分表示期間とを区別する制御信号であり、補償信号電位発生回路171は、本発明の第1の補償信号変化分の一例である補償信号電位変化分VGE1と、本発明の第2の補償信号電位変化分の一例である補償信号電位VGE2の2種類の電位を発生しており、補償信号電位選択信号(VGS1)の信号レベルに対応して、全画面表示期間時(すなわち全画面表示モードが選択されている場合)は、VGE1の電位レベルを、部分表示期間時(すなわち部分表示モードが選択されている場合)は、VGE2の電位レベルを、ゲートドライバ11のVGE入力端子に供給する。
【0038】
ここで、補償信号電位変化分のVGE1とVGE2の関係は、
【0039】
【数3】
|VGE1|>|VGE2|
となるように補償信号電位変化分VGE2を設定し、かつ、補償信号電位変化分VGE2による画素電位シフトの結果、液晶表示素子3の両端に加わる電圧が、白書き込みするための電圧の上限値以内となるように設定される。すなわち、非表示期間Tb2において、非表示部分の液晶表示素子3の両端には、表示データ信号電位および補償信号電位変化分VGE2によるシフト電位の合計と、対向信号電極の電位との差が、印加され、この差が白階調の上限値以下(すなわち横すじ発生の下限値未満)となるように、VGE2が決定される。
【0040】
このように、VGE2を横すじが発生しない程度に低く抑えることにより、部分表示モードにおいて、横筋の発生を防止することができる。また、その一方で全画面表示モードにおいては、VGE1を十分大きな値に設定することにより、輝度調整/コントラスト調整の範囲を拡大することができる。
【0041】
次に図2の<B>は、<A>での非表示期間の補償信号電位変化分の制約条件からくる部分表示時の表示部の表示品位の制約に対して、全画面表示時と同等な表示品位を得るための例である。すなわち、図2の<A>の場合には、部分表示モードにおいては、補償信号電位変化分をVGE1よりも小さいVGE2とするために、部分表示期間(Ta1、Ta2)において、輝度/コントラストが不十分となる。図2の<B>は、部分表示期間(Ta1、Ta2)においては、全画面表示モードにおける場合と同様の輝度調整/コントラスト調整の範囲拡大することができる例である。
【0042】
補償信号電位選択信号(VGS2)によりゲートドライバ11のロジック制御回路の制御が行われるとともに、補償信号電位発生回路171からは補償信号電位変化分がVGE1とVGE2の2種類の電位がゲートドライバ11の2系統からなるVGE入力端子に供給される。補償信号電位選択信号(VGS2)は、部分表示期間に白書き込み時を含む非表示期間(Tb1,Tb2)および全画面表示期間と部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)とを区別する制御信号である。 この場合、補償信号電極線8に補償信号電位を供給するためのゲートドライバ11の出力部(Xc1〜Xcn)には、補償信号電位変化分としてVGE1とVGE2の何れかを選択する電位選択スイッチが設けられ、補償信号電位選択信号(VGS2)の制御により、全画面表示期間と部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)の補償信号電位変化分をVGE1として選択し、部分表示期間の白書き込み時を含む非表示期間(Tb1,Tb2)の補償信号電位をVGE2として選択する(ゲートドライバ構成については特に図示せず)。
【0043】
ここで、非表示期間(Tb1,Tb2)の補償信号電位変化分をVGE2として、液晶表示素子3の両端の電圧を横スジ発生の限界値以下となる電圧レベルにすることにより、非表示部(B)で白書き込み駆動により発生していた横スジ発生の回避が可能になる。更に、表示期間と非表示期間とで独立した補償信号電位にすることができるので、部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)の輝度調整/コントラスト調整は補償信号電位変化分VGE1のみを考慮すればよいので、部分表示部(すなわち、部分表示期間において表示画面に表示される部分)においても、表示品位の高い画像表示を行うことができる。
【0044】
尚、補償信号電位(VGE)の供給に際して、図3の様に専用の補償信号電極線8が独立して設けられている構成を示したが、このような補償信号電極線を使用せず蓄積容量4の他端を前段もしくは後段の走査信号電極線7に接続し、走査選択信号電位に補償信号電位を重畳させるやり方であっても同様の容量結合型駆動が可能である。その場合は、本発明の補償信号電極線は、走査信号電極線X1〜Xnを兼ねる構成となる。
【0045】
また、以上までの説明では、部分表示される場合の、非表示期間Tb2における白書き込みの所定の周期は、3フレーム毎に一回である、として説明したが、他の周期であってもよく、例えば毎フレーム毎であってもよい。その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、以上までの説明では、液晶表示パネルはノーマリホワイトであるとしてきたが、本発明の液晶表示パネルは、ノーマリブラックであってもよい。その場合、非表示期間Tb2に所定のフレーム毎に黒書き込みがなされればよい。すなわち、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、液晶表示パネルがノーマリホワイトであっても、ノーマリブラックであっても、非表示期間Tb2に所定のフレーム周期で、最低階調の画像情報が書き込まれればよい。
【0047】
また、以上までの説明では、横筋の発生を無くすために、非表示期間の所定のフレーム周期において、横筋が発生しない程度の電位差が液晶表示素子3の両端に印加されるよう、補償信号電位変化分VGE2が決定されるとして説明したが、所定のフレーム周期で、部分表示のときの電位変化分VGE2の絶対値が全画面表示モードのときの電位変化分VGE1の絶対値より小さければ、少なくとも横筋の発生を抑制することができる。
【0048】
また、以上の説明では、部分表示モードにおいて、図2の<B>の場合は、部分表示期間において、補償信号電位変化分VGE1が供給されるとして説明したが、部分表示期間において、VGE2よりも大きい他の電位が供給されてもよい。その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
また、以上までの説明では、全画面表示モードと部分表示モードの2つのモードが存在する場合を説明したが、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、部分表示専用の液晶パネルの駆動装置であってもよい。
【0050】
また、本発明の液晶表示パネルの駆動装置が、部分表示専用であるときは、部分表示されるべき表示画素に本発明の第3の補償信号電位変化分の一例としてVGE3が供給され、非表示期間における補償信号電位変化分VGE2は、|VGE3|>|VGE2|であればよく、この場合VGE3は、VGE1より大きくても小さくてもよい。このような場合も、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、横筋の発生を抑制することができる。VGE2が横筋の発生しない補償信号電位変化分である場合は、非表示部分(すなわち部分表示されるべき部分以外の部分)においては、横筋の発生を無くすことができ、かつ、部分表示されるべき部分においては、非表示部分においてよりも、輝度調整、コントラスト調整の範囲を拡大することができる。
【0051】
また、以上の説明において、本発明のゲート駆動装置は、一例として、ゲートドライバ11、表示モード切替回路18、補償信号電位発生回路171、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14から構成される、として説明したが、本発明のゲート駆動装置は、上記の動作と同様の動作をする回路であれば、他の回路により構成されていてもよい。
【0052】
また、本発明のソース駆動装置は、一例として、ソースドライバ10、画像表示信号制御回路12、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14により構成されるとして説明したが、本発明のソース駆動装置は、上記の動作と同様の動作をする回路から構成されていてもよい。
【0053】
また、本発明の表示画素は、一例として、液晶表示素子3、蓄積容量4、TFT2に相当する、として説明したが、液晶表示素子3の一方側に所定のタイミングで補償信号電位を供給できれば他の構成であってもよい。このような場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0054】
なお、本発明は、上述した本発明のゲート駆動装置の全部または一部の手段または装置の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0055】
また、本発明は、上述した本発明のゲート駆動装置のためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して前記機能を実行する媒体である。
【0056】
また、本発明の一部の手段または装置とは、それらの複数の手段または装置のうちの、幾つかの手段または装置を意味し、あるいは、一つの手段または装置のうちの、一部の機能または一部の動作を意味するものである。
【0057】
また、本発明の一部の手段または装置とは、それらの複数の手段または装置のうちの、幾つかの手段または装置を意味し、あるいは、一つの手段または装置のうちの、一部の手段のまたは装置を意味し、あるいは、一つの手段のうちの一部の機能を意味するものである。
【0058】
また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体も本発明に含まれる。
【0059】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であってもよい。
【0060】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読み取られ、コンピュータと協働して動作する態様であってもよい。
【0061】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光、電波、音波等が含まれる。
【0062】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであってもよい。
【0063】
なお、以上説明したように、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現してもよいし、ハードウェア的に実現してもよい。
【0064】
本発明は前記した駆動装置により、部分表示モード時の白書き込み時も含めた非表示部の補償信号電位に関し、表示部と同等もしくはそれ以下の補償信号電位レベルにすることにより非表示部の白書き込み駆動に同期して発生する1走査ライン毎の横スジを抑制でき、液晶パネルの表示品位を大幅に改善できるものであり、その効果は大なるものである。
【0065】
【発明の効果】
部分表示を行う場合の非表示部に発生する横すじの発生を抑制することができる、液晶表示パネルの駆動装置、駆動方法、そのプログラム、および媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態での液晶表示パネルの駆動装置における駆動制御系のブロック回路例を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態での液晶表示パネルの駆動に関する主な駆動電位/制御信号のタイミングチャートを示す図である。
【図3】図3は、従来技術、および本発明の液晶表示パネルの駆動装置の構成の一部を示す回路図である。
【図4】図4は、従来技術、および本発明の液晶表示パネルの駆動装置の動作のタイミングを示す図である。
【図5】図5は、従来技術の液晶表示パネルの駆動装置の動作を示す図である。
【図6】図6は、従来技術の液晶表示パネルの表示画面の一例を示す模式図である。
【図7】図7は、従来技術の液晶表示パネルの駆動装置の動作のタイミングを説明する。図である。
【符号の説明】
1 表示画素
2 TFT
3 液晶表示素子
4 蓄積容量
5 液晶表示パネル
6 画像信号電極線
7 走査信号電極線
8 補償信号電極線
9 対向信号電極
10 ソースドライバ
11 ゲートドライバ
12 画像表示信号制御回路
18 表示モード切替制御回路
131 タイミング制御信号発生回路
171 補償信号電位発生回路
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話や携帯情報端末機等に用いられる情報表示用あるいはテレビモニター等の映像表示用としての液晶表示パネルの駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンや携帯用電話機等の情報端末機や映像表示モニターとして軽薄短小の特徴を持つ液晶表示パネルの搭載機器が増えている。液晶表示パネルの駆動について簡単に述べる。
【0003】
図3は、この従来のアクティブマトリックス型容量結合駆動方式液晶表示パネルの構成図(例えば特許文献1参照。)を示すものである。ここで6は表示デ−タ信号に対応した電位を画素に供給する画像信号電極線(S1〜Sm)、7は線順次走査を行うための選択走査信号電位を供給する走査信号電極線(X1〜Xn)、8は後述する液晶表示素子3に補償信号電位を供給する補償信号電極線(X1c〜Xnc)、2は走査信号電極線7からの選択走査信号電位により制御されるスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(以下、TFTという。)、3は画素電極を有する表示材料としての液晶表示素子、4は液晶表示素子3に充電された画像電位の低下を抑制するための蓄積容量、9は液晶表示素子3に基準となる電位を供給するための対向信号電極、10は各画像信号電極線6に画像信号電位を供給するソースドライバ、11は各走査信号電極線7に線順次走査を行うための選択走査信号電位の供給および各補償信号電極線8に補償信号電位を供給するゲートドライバである。
【0004】
ソースドライバ10のロジック回路にはタイミング制御を行うためのタイミング制御信号および画像表示信号が入力され、ゲートドライバ11のロジック回路にも同様にタイミング制御を行うためのタイミング制御信号が入力されている。尚、一つの表示画素は各1個のTFT2と液晶表示素子3と蓄積容量4からなる破線で囲まれた表示画素1から形成され、多数の表示画素でアクティブマトリックス型の液晶表示パネル5が構成される。
【0005】
画像信号電極線6および走査信号電極線7はマトリックス状に配置され、これに対してTFT2のソ−ス端子(S)は画像信号電極線6に、ゲ−ト端子(G)は走査信号電極線7に、ドレイン端子(D)は液晶表示素子3の画素電極側および蓄積容量4の一方の電極に接続され、液晶表示素子3の他方の電極は対向信号電極9に、蓄積容量4の他方の電極は補償信号電極線8に接続されている。対向信号電極9には直流の対向信号電位(VCOM)が供給される。
【0006】
画像表示を行うには、ソースドライバ10より表示デ−タ信号に対応した画像信号電位を各画像信号電極線6を介して各TFT2のソ−ス端子(S)に供給するとともに、これと同期してゲートドライバ11より選択された走査信号電極線7を介して選択走査信号電位を各TFT2のゲ−ト端子(G)に供給する。これにより、選択された走査信号電極線上の各TFT2はー斉にオンし、ドレイン端子(D)より供給される表示デ−タ信号に対応した画像信号の表示データ信号電位と対向信号電極9に供給されている対向信号電位(VCOM)との電位差分が最終的な画像情報の画像表示電圧として各液晶表示素子3と各蓄積容量4に蓄積される。
【0007】
その後、ゲートドライバ11から選択された補償信号電極線8に1フレーム毎に極性反転する補償信号電位(VGE)の電位変化を蓄積容量4を介して供給することにより、液晶表示素子3の画素電位を対向信号電位(VCOM)に対して正極側または負極側にシフトさせる。ちなみに、TFT2の主な負荷側容量(液晶表示素子3の容量:Clc,TFT2のゲート・ドレイン間容量:Cgd,蓄積容量4:Cs)から画素電位のシフト量(△VGE)は、概ね
【0008】
【数1】
△VGE=VGE↑↓×(Cs/(Clc+Cgd+Cs))
で表すことができる(VGE↑↓は、補償信号電極線8から導入される補償信号電位の増加方向または減少方向への変化分を示す。)。
【0009】
駆動電位としてソースドライバ10にはロジック回路用のVDD,アナログ回路用のAVDDが供給され、ゲートドライバ11にはロジック回路用のVDD,走査選択信号電位用のハイ電位のVGGとロウ電位のVEE,補償信号電位用のVGEが供給されている。図4はこのアクティブマトリックス型容量結合駆動方式の線順次走査の様子を示したもので、(A)はゲートドライバ出力として走査選択電極線7のX1〜Xnに供給される選択走査信号電位と補償信号電極線8のX1c〜Xncに供給される補償信号電位および対向信号電極に供給される対向信号電位(VCOM)のタイミングチャートであり、(B)は1フレーム期間(1F)に渡る選択走査信号電位(Vgon=VGG−VEE),補償信号電位の変化分(VGE),対向信号電位(VCOM)と液晶表示素子3に充電される画像電位の電位変化を表したタイミングチャートである。
【0010】
1フレーム周期の補償電位(VGE)の立ち上がり/立ち下がりの変化で画素電位は対向信号電位(VCOM)に対して正極側あるいは負極側にシフトされることにより交流化が行われる。このようにシフトされた画像電位は、TFT2のオフ後も次の情報が書き込まれるまでの1フレーム期間(1F)に渡って保持される。液晶表示素子3はこの蓄積電位に対応して液晶分子の捻れ角が変化することにより、偏光板で方向性を与えた光の透過量を制御する。従って、このようにシフトされた画像電位が1フレーム期間に渡って液晶表示素子3に保持されることにより、コントラストの高い高品位の画像を表示することができる。
【0011】
一方、液晶表示パネルを駆動するための基本的な表示駆動回路は図5の様なブロック回路構成となる。図5において、5は液晶表示パネル、12は液晶表示パネル5のソースドライバ10へ画像表示信号を供給する画像表示信号制御回路、13は液晶表示パネル5のソースドライバ10およびゲートドライバ11のロジック回路に駆動タイミングを制御する信号を供給するタイミング制御信号発生回路、14は液晶表示パネル5の駆動に必要な信号源となる液晶表示用信号源、15は液晶表示装置に電力を供給する電源回路、16は対向信号電極9に対向信号電位を供給するための対向信号電位発生回路、17は補償信号電極線8に補償信号電位を供給する補償信号電位発生回路、18は全画面表示あるいは部分表示の表示モード切換情報を画像表示信号制御回路12やタイミング制御信号発生回路13に供給するための表示モード切換制御回路である。
【0012】
尚、液晶表示パネル5に供給される対向信号電位および補償信号電位は直流であるが、補償信号電位は、ゲートドライバ11に入力されるタイミング制御信号によって、走査選択信号電位と同様に線順次で、かつ、1フレーム周期で極性反転する補償信号電位の変化分(VGE)として各補償信号電極線8に供給される。 液晶表示用信号源14からの信号は、画像表示信号制御回路12とタイミング制御信号発生回路13に供給され、各々から液晶表示パネル5の表示動作に必要な画像信号電位およびタイミング制御信号が作られる。電源回路15からは表示駆動に必要な各種電位が、画像表示信号制御回路12からはソースドライバ10へ画像信号電位が、液晶表示パネル5に供給され、タイミング制御信号発生回路13からは液晶表示パネル5のソースドライバ10,ゲートドライバ11へタイミング制御信号が供給され表示動作が行われる。
【0013】
携帯電話等の表示装置においては、表示モードとして液晶表示パネル5の有効表示領域の全域を使用した全画面表示モードと一部分を使用した部分表示モードがある(例えば特許文献2参照。)。部分表示モードの表示例を図7に示す。図7に示す例は、液晶表示パネル5の表示画面に、部分表示されるべき部分である上部の表示部(A1)と下部の表示部(A2)を表示させ、残りの中間部が非表示部(B)としたものである。非表示部(B)は、非表示状態とするので液晶表示パネルがノーマリーホワイト型では白表示,ノーマリーブラック型では黒表示となる。以下の内容についてはノーマリーホワイト型を例に述べる。
【0014】
この非表示部(B)は、該当する領域(すなわち部分表示されるべき部分以外の部分)において、例えば走査選択信号電位を停止させることでTFT2を常時オフ状態にし、不要な画像信号電位の書き込みをさせないようにする非表示動作とすることにより作成する。しかしながら、長時間、非表示状態が続くと表示部(A1,A2)での画像信号電位が徐々に非表示部(B)に対してリークし、縦スジや縦帯状の画面が現れてくる。
【0015】
この縦スジや縦帯状の画面は、液晶表示パネル5のバラツキにもよるが数秒から数十秒で発生する。このような画面上の縦スジや縦帯は、非表示部(B)に対しフレーム単位で定期的にノーマリーホワイト型では白書き込み(ノーマリーブラック型では黒書き込み)によるリフレッシュ駆動をすることにより抑制することができる。
【0016】
図7は、このようなリフレッシュ駆動をする場合の部分表示モードにおける主なタイミング制御信号のタイミングチャートである。ここでは、フレーム周期の垂直同期信号VD、画像表示信号VSS、ゲートドライバ11の走査選択信号電位の出力制御を行うゲート選択停止信号OEV、そして補償信号電位としての入力電位VGEを示す。画像表示信号(VSS)は、部分表示モードにおいて、表示期間(Ta1,Ta2)と所定の周期で定期的に白書き込みが行われる非表示期間(Tb2)において供給され、それ以外の非表示期間(Tb1)には不規定(ここでは0電位)となる。
【0017】
ここでの非表示期間(Tb2)の白書き込みは3フレーム周期である。ゲート選択停止信号(OEV)は、画像表示信号(VSS)と同期して部分表示モードの非表示期間(Tb1)のみハイであり、この期間のゲートドライバ11からの走査選択信号電位を停止させる。補償信号電位変化分(VGE)は、上述のように、補償信号電位の変化分の大きさに比例して、液晶表示素子3の蓄積電位を上または下方向にシフトさせる働きをする。従って、液晶特性が駆動電圧に対して線形変化をする領域であれば輝度調整、非線形変化をする領域で有れば輝度調整/コントラスト調整が可能である。補償信号電位変化分(VGE)を高くするほど黒レベル方向にシフトした表示品位になる。そのため、補償信号電位変化分(VGE)の入力電位のレベルは液晶表示パネルの特性や表示品位を考慮した値に設定される。
【0018】
【特許文献1】
特開平02−913号公報
【特許文献2】
特開2001−265295号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら部分表示モードにおいて、補償信号電位変化分(VGE)の大きさを大きくしていくと、図6で示す非表示部(B)において、白書き込みのリフレッシ駆動に同期した周期で1走査ライン毎のグレー表示の横スジが現れるという課題が生じていた。また、そのような問題を避けるために、補償信号電位変化分(VGE)の大きさを小さくすると、全画面表示モードや部分表示モードの表示部における輝度調整/コントラスト調整が充分にできないという課題が生じていた。
【0020】
このような、容量結合型駆動での部分表示における非表示領域の定期的白書き込みによる横スジ発生の要因については以下のように考えることができる。
【0021】
液晶表示パネル5での通常の画像表示(全画面表示)は、フレーム周期で交流化された画像信号電位が書き込まれるのに対して、部分表示モードの非表示領域での白書き込みは数フレームから数十フレームに1回の割合で駆動される。そのため、保持された画素電位が再書き込みが行われるまでの数フレームから数十フレームに渡る間、▲1▼交流化されている正極側と負極側との画素電位のリークが非対称になり交流化バランスが崩れることによる画素電位の偏り、あるいは▲2▼画素電位の交流化バランス崩れによる正極側充電時と負極側充電時とで液晶表示素子の画素容量(Clc)が異なってしまい、補償信号電位(VGE)による画素電位のシフト量
【0022】
【数2】
△VGE=VGE↑↓×(Cs/(Clc+Cgd+Cs))
も正極側シフトと負極側シフトとでアンバランスが生じ、その結果、アンバランスが生じた画素電位のいずれかが、白階調をオーバーする電位となるため、1走査ライン毎にグレー表示の横スジが現れるものと考えられる。
【0023】
本発明は上記の課題を考慮し、部分表示を行う場合の非表示部に発生する横すじの発生を抑制することができる、液晶表示パネルの駆動装置、駆動方法、そのプログラム、および媒体を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の本発明は、複数の走査信号電極線(7)に接続されたゲート駆動装置(11、14、18、131、171)と、複数の画像信号電極線(6)に接続されたソース駆動装置(10、12、14,131)と、前記複数の画像信号電極線(6)のうち対応する1つの画像信号電極線(6)、および前記複数の走査信号電極線(7)のうち対応する1つの走査信号電極線(7)がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)に接続され、前記各走査信号電極線(7)に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線(8)と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極(9)と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線(8)に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置(10、12、14,131)は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動装置である。
【0025】
第2の本発明は、前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、部分表示期間に、前記表示画面のうち部分表示されるべき部分の各表示画素に対応する補償信号電極線に、前記第1の補償信号電位変化分を供給する、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0026】
第3の本発明は、前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、前記部分表示期間、前記所定のフレームの非表示期間、および前記所定のフレーム以外の非表示期間にわたって前記第2の補償信号電位変化分を供給する、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0027】
第4の本発明は、複数の走査信号電極線(7)に接続されたゲート駆動装置(11、14、18、131、171)と、複数の画像信号電極線(6)に接続されたソース駆動装置(10、12、14,131)と、前記複数の画像信号電極線(6)のうち対応する1つの画像信号電極線(6)、および前記複数の走査信号電極線(7)のうち対応する1つの走査信号電極線(7)がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)に接続され、前記各走査信号電極線(7)に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線(8)と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極(9)と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分の前記表示画素に、第3の補償信号電位変化分を供給し、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置(10、12、14,131)は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置(11、14、18、131、171)は、前記第3の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を供給する、液晶表示パネルの駆動装置である。
【0028】
第5の本発明は、前記ゲート駆動装置は、前記所定のフレーム以外のフレームの非表示期間にわたっても前記第2の補償信号電位変化分を供給する、第4の本発明の液晶表示パネルの駆動装置である。
【0029】
第6の本発明は、前記表示画素は、そのゲート側に前記走査信号電極線が接続され、そのソース側に前記画像信号電極線が接続されたトランジスタと、前記トランジスタのドレイン側にその一方側が接続され、その他方側に前記補償信号電極線が接続されたコンデンサと、その一方側が前記トランジスタのドレイン側に接続され、その他方側が前記対向信号電極に接続された液晶表示素子とを備え、前記所定のフレームの非表示期間において、前記補償信号電極線に前記第2の補償信号電位変化分が供給されたときの、前記液晶表示素子の両端の電圧の絶対値が、最低階調に相当する電圧である、第1〜5の本発明のいずれかの液晶表示パネルの駆動装置である。
【0030】
第7の本発明は、複数の走査信号電極線に接続されたゲート駆動装置と、複数の画像信号電極線に接続されたソース駆動装置と、前記複数の画像信号電極線のうち対応する1つの画像信号電極線、および前記複数の走査信号電極線のうち対応する1つの走査信号電極線がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、前記ゲート駆動装置に接続され、前記各走査信号電極線に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線と、前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極と、を備えている液晶表示パネルの駆動方法であって、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示される表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動方法である。
【0031】
第8の本発明は、第1の本発明の液晶表示パネルの駆動装置の、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置が、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給した後、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、ゲート駆動装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0032】
第9の本発明は、第8の本発明のプログラムを担持させた媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の液晶表示パネルの駆動装置の基本的なブロック回路構成図である。図1において、5は液晶表示パネル、12は液晶表示パネル5のソースドライバ10へ画像表示信号を供給する画像表示信号制御回路、131は液晶表示パネル5のソースドライバ10およびゲートドライバ11のロジック回路および補償信号電位発生回路171の駆動タイミングを制御する信号を供給するタイミング制御信号発生回路、14は液晶表示パネル5の駆動に必要な信号源となる液晶表示用信号源、15は液晶表示装置に電力を供給する電源回路、16は対向信号電極9に対向信号電位を供給するための対向信号電位発生回路、171は補償信号電極線8に補償信号電位を供給する補償信号電位発生回路、18は全画面表示のための全画面表示モード、部分表示のための部分表示モードの切換情報を画像表示信号制御回路12やタイミング制御信号発生回路13に供給するための表示モード切換制御回路である。
【0034】
本発明の液晶表示パネルの駆動装置の図5の従来例との相違は、タイミング制御信号発生回路131に補償信号電位および非表示期間を選択制御させる補償信号電位選択信号(VGS1,VGS2)を発生させる機能を付加したことと、補償信号電位発生回路171に2種類の補償信号電位変化分(VGE1,VGE2)を出力させる機能を持たせたことである。タイミング制御信号発生回路131からの補償信号電位選択信号(VGS1)は、補償信号電位発生回路171に、補償信号電位選択信号(VGS2)は、ゲートドライバ11のロジック制御回路に供給される。
【0035】
他の制御信号などについては図5の従来例と同様である。本発明のゲート駆動装置は、一例として、ゲートドライバ11、表示モード切替回路18、補償信号電位発生回路171、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14に相当する。また、本発明のソース駆動装置は、一例として、ソースドライバ10、画像表示信号制御回路12、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14に相当する。また、本発明の表示画素は、一例として、液晶表示素子3、蓄積容量4、および本発明のトランジスタの一例であるTFT2に相当する。
【0036】
以下に具体的な制御動作について図2に示すタイミングチャートとともに述べる。全画面表示モードの期間と部分表示モードの期間について、1フレーム周期(1F)を基準に主な制御信号である垂直同期信号(VD),画像表示信号(VSS),ゲート選択停止信号(OEV),補償信号電位選択信号(VGS1,VGS2)と補償信号電位変化分(VGE)が示される。補償信号電位選択信号(VGS1)と補償信号電位変化分(VGE)の制御方法について、図2において<A>と<B>の2通りを示す。
【0037】
まず、図2の<A>に示す制御方法においては、補償信号電位選択信号(VGS1)で補償信号電位発生回路171を制御する。補償信号電位選択信号(VGS1)は、全画面表示期間と部分表示期間とを区別する制御信号であり、補償信号電位発生回路171は、本発明の第1の補償信号変化分の一例である補償信号電位変化分VGE1と、本発明の第2の補償信号電位変化分の一例である補償信号電位VGE2の2種類の電位を発生しており、補償信号電位選択信号(VGS1)の信号レベルに対応して、全画面表示期間時(すなわち全画面表示モードが選択されている場合)は、VGE1の電位レベルを、部分表示期間時(すなわち部分表示モードが選択されている場合)は、VGE2の電位レベルを、ゲートドライバ11のVGE入力端子に供給する。
【0038】
ここで、補償信号電位変化分のVGE1とVGE2の関係は、
【0039】
【数3】
|VGE1|>|VGE2|
となるように補償信号電位変化分VGE2を設定し、かつ、補償信号電位変化分VGE2による画素電位シフトの結果、液晶表示素子3の両端に加わる電圧が、白書き込みするための電圧の上限値以内となるように設定される。すなわち、非表示期間Tb2において、非表示部分の液晶表示素子3の両端には、表示データ信号電位および補償信号電位変化分VGE2によるシフト電位の合計と、対向信号電極の電位との差が、印加され、この差が白階調の上限値以下(すなわち横すじ発生の下限値未満)となるように、VGE2が決定される。
【0040】
このように、VGE2を横すじが発生しない程度に低く抑えることにより、部分表示モードにおいて、横筋の発生を防止することができる。また、その一方で全画面表示モードにおいては、VGE1を十分大きな値に設定することにより、輝度調整/コントラスト調整の範囲を拡大することができる。
【0041】
次に図2の<B>は、<A>での非表示期間の補償信号電位変化分の制約条件からくる部分表示時の表示部の表示品位の制約に対して、全画面表示時と同等な表示品位を得るための例である。すなわち、図2の<A>の場合には、部分表示モードにおいては、補償信号電位変化分をVGE1よりも小さいVGE2とするために、部分表示期間(Ta1、Ta2)において、輝度/コントラストが不十分となる。図2の<B>は、部分表示期間(Ta1、Ta2)においては、全画面表示モードにおける場合と同様の輝度調整/コントラスト調整の範囲拡大することができる例である。
【0042】
補償信号電位選択信号(VGS2)によりゲートドライバ11のロジック制御回路の制御が行われるとともに、補償信号電位発生回路171からは補償信号電位変化分がVGE1とVGE2の2種類の電位がゲートドライバ11の2系統からなるVGE入力端子に供給される。補償信号電位選択信号(VGS2)は、部分表示期間に白書き込み時を含む非表示期間(Tb1,Tb2)および全画面表示期間と部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)とを区別する制御信号である。 この場合、補償信号電極線8に補償信号電位を供給するためのゲートドライバ11の出力部(Xc1〜Xcn)には、補償信号電位変化分としてVGE1とVGE2の何れかを選択する電位選択スイッチが設けられ、補償信号電位選択信号(VGS2)の制御により、全画面表示期間と部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)の補償信号電位変化分をVGE1として選択し、部分表示期間の白書き込み時を含む非表示期間(Tb1,Tb2)の補償信号電位をVGE2として選択する(ゲートドライバ構成については特に図示せず)。
【0043】
ここで、非表示期間(Tb1,Tb2)の補償信号電位変化分をVGE2として、液晶表示素子3の両端の電圧を横スジ発生の限界値以下となる電圧レベルにすることにより、非表示部(B)で白書き込み駆動により発生していた横スジ発生の回避が可能になる。更に、表示期間と非表示期間とで独立した補償信号電位にすることができるので、部分表示期間の表示期間(Ta1,Ta2)の輝度調整/コントラスト調整は補償信号電位変化分VGE1のみを考慮すればよいので、部分表示部(すなわち、部分表示期間において表示画面に表示される部分)においても、表示品位の高い画像表示を行うことができる。
【0044】
尚、補償信号電位(VGE)の供給に際して、図3の様に専用の補償信号電極線8が独立して設けられている構成を示したが、このような補償信号電極線を使用せず蓄積容量4の他端を前段もしくは後段の走査信号電極線7に接続し、走査選択信号電位に補償信号電位を重畳させるやり方であっても同様の容量結合型駆動が可能である。その場合は、本発明の補償信号電極線は、走査信号電極線X1〜Xnを兼ねる構成となる。
【0045】
また、以上までの説明では、部分表示される場合の、非表示期間Tb2における白書き込みの所定の周期は、3フレーム毎に一回である、として説明したが、他の周期であってもよく、例えば毎フレーム毎であってもよい。その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、以上までの説明では、液晶表示パネルはノーマリホワイトであるとしてきたが、本発明の液晶表示パネルは、ノーマリブラックであってもよい。その場合、非表示期間Tb2に所定のフレーム毎に黒書き込みがなされればよい。すなわち、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、液晶表示パネルがノーマリホワイトであっても、ノーマリブラックであっても、非表示期間Tb2に所定のフレーム周期で、最低階調の画像情報が書き込まれればよい。
【0047】
また、以上までの説明では、横筋の発生を無くすために、非表示期間の所定のフレーム周期において、横筋が発生しない程度の電位差が液晶表示素子3の両端に印加されるよう、補償信号電位変化分VGE2が決定されるとして説明したが、所定のフレーム周期で、部分表示のときの電位変化分VGE2の絶対値が全画面表示モードのときの電位変化分VGE1の絶対値より小さければ、少なくとも横筋の発生を抑制することができる。
【0048】
また、以上の説明では、部分表示モードにおいて、図2の<B>の場合は、部分表示期間において、補償信号電位変化分VGE1が供給されるとして説明したが、部分表示期間において、VGE2よりも大きい他の電位が供給されてもよい。その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0049】
また、以上までの説明では、全画面表示モードと部分表示モードの2つのモードが存在する場合を説明したが、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、部分表示専用の液晶パネルの駆動装置であってもよい。
【0050】
また、本発明の液晶表示パネルの駆動装置が、部分表示専用であるときは、部分表示されるべき表示画素に本発明の第3の補償信号電位変化分の一例としてVGE3が供給され、非表示期間における補償信号電位変化分VGE2は、|VGE3|>|VGE2|であればよく、この場合VGE3は、VGE1より大きくても小さくてもよい。このような場合も、本発明の液晶表示パネルの駆動装置は、横筋の発生を抑制することができる。VGE2が横筋の発生しない補償信号電位変化分である場合は、非表示部分(すなわち部分表示されるべき部分以外の部分)においては、横筋の発生を無くすことができ、かつ、部分表示されるべき部分においては、非表示部分においてよりも、輝度調整、コントラスト調整の範囲を拡大することができる。
【0051】
また、以上の説明において、本発明のゲート駆動装置は、一例として、ゲートドライバ11、表示モード切替回路18、補償信号電位発生回路171、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14から構成される、として説明したが、本発明のゲート駆動装置は、上記の動作と同様の動作をする回路であれば、他の回路により構成されていてもよい。
【0052】
また、本発明のソース駆動装置は、一例として、ソースドライバ10、画像表示信号制御回路12、タイミング制御信号発生回路131、液晶表示用信号源14により構成されるとして説明したが、本発明のソース駆動装置は、上記の動作と同様の動作をする回路から構成されていてもよい。
【0053】
また、本発明の表示画素は、一例として、液晶表示素子3、蓄積容量4、TFT2に相当する、として説明したが、液晶表示素子3の一方側に所定のタイミングで補償信号電位を供給できれば他の構成であってもよい。このような場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0054】
なお、本発明は、上述した本発明のゲート駆動装置の全部または一部の手段または装置の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0055】
また、本発明は、上述した本発明のゲート駆動装置のためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して前記機能を実行する媒体である。
【0056】
また、本発明の一部の手段または装置とは、それらの複数の手段または装置のうちの、幾つかの手段または装置を意味し、あるいは、一つの手段または装置のうちの、一部の機能または一部の動作を意味するものである。
【0057】
また、本発明の一部の手段または装置とは、それらの複数の手段または装置のうちの、幾つかの手段または装置を意味し、あるいは、一つの手段または装置のうちの、一部の手段のまたは装置を意味し、あるいは、一つの手段のうちの一部の機能を意味するものである。
【0058】
また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体も本発明に含まれる。
【0059】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であってもよい。
【0060】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読み取られ、コンピュータと協働して動作する態様であってもよい。
【0061】
また、記録媒体としては、ROM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光、電波、音波等が含まれる。
【0062】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであってもよい。
【0063】
なお、以上説明したように、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現してもよいし、ハードウェア的に実現してもよい。
【0064】
本発明は前記した駆動装置により、部分表示モード時の白書き込み時も含めた非表示部の補償信号電位に関し、表示部と同等もしくはそれ以下の補償信号電位レベルにすることにより非表示部の白書き込み駆動に同期して発生する1走査ライン毎の横スジを抑制でき、液晶パネルの表示品位を大幅に改善できるものであり、その効果は大なるものである。
【0065】
【発明の効果】
部分表示を行う場合の非表示部に発生する横すじの発生を抑制することができる、液晶表示パネルの駆動装置、駆動方法、そのプログラム、および媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態での液晶表示パネルの駆動装置における駆動制御系のブロック回路例を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態での液晶表示パネルの駆動に関する主な駆動電位/制御信号のタイミングチャートを示す図である。
【図3】図3は、従来技術、および本発明の液晶表示パネルの駆動装置の構成の一部を示す回路図である。
【図4】図4は、従来技術、および本発明の液晶表示パネルの駆動装置の動作のタイミングを示す図である。
【図5】図5は、従来技術の液晶表示パネルの駆動装置の動作を示す図である。
【図6】図6は、従来技術の液晶表示パネルの表示画面の一例を示す模式図である。
【図7】図7は、従来技術の液晶表示パネルの駆動装置の動作のタイミングを説明する。図である。
【符号の説明】
1 表示画素
2 TFT
3 液晶表示素子
4 蓄積容量
5 液晶表示パネル
6 画像信号電極線
7 走査信号電極線
8 補償信号電極線
9 対向信号電極
10 ソースドライバ
11 ゲートドライバ
12 画像表示信号制御回路
18 表示モード切替制御回路
131 タイミング制御信号発生回路
171 補償信号電位発生回路
Claims (9)
- 複数の走査信号電極線に接続されたゲート駆動装置と、
複数の画像信号電極線に接続されたソース駆動装置と、
前記複数の画像信号電極線のうち対応する1つの画像信号電極線、および前記複数の走査信号電極線のうち対応する1つの走査信号電極線がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、
前記ゲート駆動装置に接続され、前記各走査信号電極線に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線と、
前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、
前記ゲート駆動装置は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、
前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、
前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動装置。 - 前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、部分表示期間に、前記表示画面のうち部分表示されるべき部分の各表示画素に対応する補償信号電極線に、前記第1の補償信号電位変化分を供給する、請求項1に記載の液晶表示パネルの駆動装置。
- 前記部分表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置は、前記部分表示期間、前記所定のフレームの非表示期間、および前記所定のフレーム以外の非表示期間にわたって前記第2の補償信号電位変化分を供給する、請求項1に記載の液晶表示パネルの駆動装置。
- 複数の走査信号電極線に接続されたゲート駆動装置と、
複数の画像信号電極線に接続されたソース駆動装置と、
前記複数の画像信号電極線のうち対応する1つの画像信号電極線、および前記複数の走査信号電極線のうち対応する1つの走査信号電極線がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、
前記ゲート駆動装置に接続され、前記各走査信号電極線に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線と、
前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極と、を備えている液晶表示パネルの駆動装置であって、
前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分の前記表示画素に、第3の補償信号電位変化分を供給し、
所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置は、前記第3の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を供給する、液晶表示パネルの駆動装置。 - 前記ゲート駆動装置は、前記所定のフレーム以外のフレームの非表示期間にわたっても前記第2の補償信号電位変化分を供給する、請求項4に記載の液晶表示パネルの駆動装置。
- 前記表示画素は、
そのゲート側に前記走査信号電極線が接続され、そのソース側に前記画像信号電極線が接続されたトランジスタと、
前記トランジスタのドレイン側にその一方側が接続され、その他方側に前記補償信号電極線が接続されたコンデンサと、
その一方側が前記トランジスタのドレイン側に接続され、その他方側が前記対向信号電極に接続された液晶表示素子とを備え、
前記所定のフレームの非表示期間において、前記補償信号電極線に前記第2の補償信号電位変化分が供給されたときの、前記液晶表示素子の両端の電圧の絶対値が、最低階調に相当する電圧である、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示パネルの駆動装置。 - 複数の走査信号電極線に接続されたゲート駆動装置と、
複数の画像信号電極線に接続されたソース駆動装置と、
前記複数の画像信号電極線のうち対応する1つの画像信号電極線、および前記複数の走査信号電極線のうち対応する1つの走査信号電極線がそれぞれ接続されている、複数の各表示画素と、
前記ゲート駆動装置に接続され、前記各走査信号電極線に対応する前記表示画素に補償信号電位をそれぞれ供給するための複数の補償信号電極線と、
前記表示画素に対向して配置され、対向電位が供給される対向信号電極と、を備えている液晶表示パネルの駆動方法であって、
前記ゲート駆動装置は、表示画面のうちの全部を表示させるための全画面表示モード、および前記表示画面のうちの一部を表示させるための部分表示モードを有しており、
前記全画面表示モードが選択されているときは、前記ゲート駆動装置が、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、
前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、前記ゲート駆動装置は、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置は、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給し、その後前記ゲート駆動装置は、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示される表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、液晶表示パネルの駆動方法。 - 請求項1に記載の液晶表示パネルの駆動装置の、前記全画面表示モードが選択されているときは、前記表示画面の全表示期間にわたって、前記各表示画素に対応する前記各補償信号電極線に第1の補償信号電位変化分を供給し、前記部分表示モードが選択されているときは、所定のフレームの非表示期間において、表示画面のうち部分表示されるべき部分以外の各表示画素を選択し、前記ソース駆動装置が、前記部分表示されるべき部分以外の各表示画素に、最低階調の表示データ信号電位を供給した後、前記第1の補償信号電位変化分の絶対値より小さい絶対値の第2の補償信号電位変化分を、前記部分表示されるべき部分以外の表示画素に対応する補償信号電極線に供給する、ゲート駆動装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項8に記載のプログラムを担持させた媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
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