JP2004188548A - リング状部材及びその製造方法 - Google Patents

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Hideki Otaka
秀樹 大高
Masami Horii
正己 堀井
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Abstract

【課題】素材ロスを少なくし又はなくし、加工コストを低減し、かつ強度の高いリング状部材を得る。
【解決手段】リング状部材10は、長方形状の鋼板11の中央に長手方向に形成されたスリット12を押し広げることにより作られる。その製造方法は、長方形状の鋼板11の中央に長手方向にスリット12を形成する工程と、スリット12を押し広げて多角形部材14を得る工程と、多角形部材14の角部14a及び辺部14bを周方向になめらかな円弧状に成形してリング状部材10を得る工程とを含む。スリット12はガス,プラズマ又はレーザを用いて形成されることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のトランスミッションに装備されるフリクションプレートやシンクロナイザリング等に適用することができるリング状部材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のトランスミッションに装備されるフリクションプレートやシンクロナイザリングは、自動車等のトランスミッションにおいて、ギヤチェンジの際のショックを防止すべくクラッチ側と歯車側とを同期回転させる際に用いられるものである。このフリクションプレートやシンクロナイザリングを製作するために用いられるリング状部材は、従来、図4に示すように、円柱鋼棒1を切断した円板2をプレス機でリング状に打ち抜いてその後鍛造するか、又は図5に示すように、円柱鋼棒1を切断して所定の厚さに鍛造した円板2をプレス機でリング状に打ち抜いていた。しかし、プレスでは打ち抜きによって多くの端材が発生するため、素材ロスが多く、コスト的に不利であるという問題点があった。
【0003】
この点を解消するために、図6に示すように、鋼板帯板6を幅広面が同一平面に位置するようにコイリングし、その後、重なり合った部分を切断して切断端部同士を嵌合又は溶接することによって製造することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このように鋼板帯板をコイリングして端部同士を嵌合又は溶接すれば、端材の発生を抑制できるため素材ロスを減少させることができ、コスト的に有利になることが期待される。
【0004】
【特許文献1】
再公表特許 WO98/51939号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、鋼板帯板6をコイリングする方法で端部同士を溶接すると、溶接後に溶接肉盛りを除去して表面を平滑にする必要があり、そのために切削・バフ研摩等の仕上げ加工を施さなければならず、工程が複雑化する不具合があった。また、溶接しないでその端部同士を嵌合させれば仕上げ加工も不要となるけれども、フリクションプレート等はトランスミッションに組み込まれたギヤと噛み合って高速回転するものであるから、嵌合接続だけでは遠心力によってその嵌合部分に緩みが発生するという不具合を生じる。
本発明の目的は、素材ロスを少なくし又はなくし、加工コストを低減し、かつ強度の高いリング状部材及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、長方形状の鋼板11の中央に長手方向に形成されたスリット12を押し広げることにより作られたリング状部材である。
この請求項1に係るリング状部材では、スリット12を押し広げて成型するだけなので、端材が発生することはない。このため、素材ロスをなくすことが可能になり、コスト的に有利になる。
また、本発明のリング状部材10には溶接箇所又は嵌合箇所が存在しない。溶接箇所が存在しないので、溶接後に溶接肉盛りを除去して表面を平滑にする必要もなくなり、工程が単純化して加工コストを従来より低減させることが可能になる。また、嵌合箇所も存在しないので、嵌合箇所の存在による強度の低下を回避することができ、比較的強度の高いリング状部材10を得ることが可能になる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、長方形状の鋼板11の長手方向両端にそれぞれ形成された孔13,13を連通するようにスリット12が形成されたリング状部材である。
この請求項2に係る発明では、鋼板11の長手方向両端にそれぞれ形成された孔13,13がスリット12を形成する際の目安となり、かつスリット12が所定の長さを超えて形成されることを予防することができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、長方形状の鋼板11の中央に長手方向にスリット12を形成する工程と、スリット12を押し広げて多角形部材14を得る工程と、多角形部材14の角部14a及び辺部14bを周方向になめらかな円弧状に成形してリング状部材10を得る工程とを含むリング状部材の製造方法である。
この請求項3に係るリング状部材の製造方法では、スリット12を押し広げて成型するだけなので、端材が発生することはなく、素材ロスをなくすことが可能になり、コスト的に有利になる。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明であって、スリット12がガス,プラズマ又はレーザを用いて形成されたリング状部材の製造方法である。
この請求項4に係るリング状部材の製造方法では、スリット12の形成が容易になり、スリット12を形成する際の加工工数を低減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明のリング状部材10は、長方形状の鋼板11の中央に長手方向に形成されたスリット12を押し広げることにより作られたものである。図1(a)に示す長方形状の鋼板11としては熱間圧延又は冷間圧延された鋼で、平板状に切断された鋼材や、鋼帯から切断されたものが挙げられ、所定の大きさを有する薄板又は厚板が使用される。所定の大きさとは、得ようとするリング状部材10の外径、内径及び厚さにより選定される。
【0010】
図1(b)に示すように、この長方形状の鋼板11の中央にはその長手方向にスリット12が形成される。スリット12の形成はガス,プラズマ又はレーザにより形成されることが好ましい。ガス又はプラズマによる場合には、切断用のトーチを用いて鋼板11の中央部分を線状に溶かし去ることによりによりスリット12を形成する。レーザによる場合には、レーザ光を鋼板11の中央部分に線状に照射し、その部分を溶かし去ることによりスリット12を形成する。このようにガス,プラズマ又はレーザを用いてスリット12を形成すると、スリット12の形成が容易になるという利益がある。
なお、このスリット12の形成に関し、必要であれば長方形状の鋼板11のスリット12を形成する長手方向両端にそれぞれ所定の孔13,13を開けても良い。鋼板11に2つの孔13,13を開けてその2つの孔13,13を連結するようにスリット12を形成すれば、切断の始点としてその切断を容易にし、またその2つの孔13,13はスリット12を形成する際の目安となり、かつスリット12が所定の長さを超えて形成されることを予防することができる。
【0011】
図1(c)に示すように、鋼板11の中央に形成されたスリット12は次に押し広げられる。スリット12が押し広げられると、鋼板11は押し広げられたスリット12からなる中央孔を有する多角形部材14に変化する。この実施の形態では、スリット12を押し広げるために、図2に示す装置20を使用する。この装置20は雄型21と雌型22と成形型23からなり、雄型21は中心軸を回転中心として回転可能に構成された円柱状の基台21aと、その基台21aの中央に軸方向に突出した突出部21bからなる。突出部21bは、基台21a側にその横断面が円形の断面円形部21cを有し、その断面円形部21cに連続して突出部21bの先端に向かうに従って細くなるくさび状部21dが形成される。雌型22はその突出部21bが挿入可能な穴22aが中央に形成され、基台21aに対向して配置されてその基台21aとともにその間に存在するものをプレス可能に構成される。成形型23は基台21aの軸方向に直交する方向からその基台21aと雌型22の間に介在するものを基台21aの軸方向に直交する方向からプレスするように構成され、そのプレス面23aは所定の曲げ率半径を有する円弧状に形成される。
【0012】
図2に示すように、中央にスリット12が形成された鋼板11は雌型22に配置され、そのスリット12に雄型21のくさび状に形成された突出部21bの先端を挿入するように雄型21を軸方向に移動させる。すると、突出部21bはスリット12をその傾斜により押し広げる。そして突出部21bがスリット12を貫通して雌型22の穴22aに挿入された状態で、図1(c)に示すように、鋼板11は押し広げられたスリット12からなる孔を有する多角形部材14に変化する。
【0013】
この多角形部材14は、その角部14a及び辺部14bが周方向になめらかな円弧状に成形される。図3に示すように、この成形は成形型23により行われる。即ち、雄型21を軸方向に移動させて突出部21bがスリット12を貫通して雌型22の穴22aに挿入されると、スリット12が押し広げられた中央孔を有する多角形部材14は断面円形部21cに嵌入された状態になる。この状態で、成形型23を実線矢印で示すようにその断面円形部21cに押し付けることにより、多角形部材14の角部14a及び辺部14bは、成形型23の円弧状に形成されたプレス面23aに沿って周方向になめらかに変化する円弧状に塑性変形して成形される。この時雄型21と雌型22を破線矢印で示すように周方向に回転させることにより、多角形部材14の全ての角部14a及び辺部14bは成形型23による成形される。この成形型23による成型時に多角形部材14の厚さ方向は雄型21と雌型22によりプレスされることにより一定の厚さが維持される。多角形部材14の全ての角部14a及び辺部14bが成形型23による成形された状態で多角形部材14は図1(d)に示すリング状部材10になる。
【0014】
このように製造されたリング状部材10は、長方形状の鋼板11の中央に長手方向に形成されたスリット12を押し広げることにより作られるので、端材が発生することはない。このため、素材ロスをなくすことが可能になり、コスト的に有利になる。また、本発明のリング状部材10には溶接箇所又は嵌合箇所が存在しない。溶接箇所が存在しないので、溶接後に溶接肉盛りを除去して表面を平滑にする必要もなくなり、工程が単純化して加工コストを従来より低減させることが可能になる。更に、嵌合箇所も存在しないので、嵌合箇所の存在による強度の低下を回避することができ、比較的強度の高いリング状部材10を得ることが可能になる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、長方形状の鋼板の中央に長手方向に形成されたスリットを押し広げることによりリング状部材を製造するので、端材が発生することはなく、素材ロスをなくすことが可能になり、コスト的に有利になる。また、溶接箇所が存在しないので、溶接の工程自体も不要なうえ、溶接後に溶接肉盛りを除去して表面を平滑にする必要もなくなり、工程が単純化して加工コストを従来より低減させることができる。また、嵌合箇所も存在しないので、嵌合箇所の存在による強度の低下を回避することができ、比較的強度の高いリング状部材を得ることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリング状部材の製造手順を示す工程図。
【図2】そのスリットを押し広げる装置を示す斜視図。
【図3】その装置により多角形部材を成形する状態を示す図2のA−A線断面図。
【図4】従来のリング状部材の製造手順を示す工程図。
【図5】従来のリング状部材の製造手順を示す別の工程図。
【図6】従来のリング状部材の製造手順を示す更に別の工程図。
【符号の説明】
10 リング状部材
11 鋼板
12 スリット
13 孔
14 多角形部材
14a 角部
14b 辺部

Claims (4)

  1. 長方形状の鋼板(11)の中央に長手方向に形成されたスリット(12)を押し広げることにより作られたリング状部材。
  2. 長方形状の鋼板(11)の長手方向両端にそれぞれ形成された孔(13,13)を連通するようにスリット(12)が形成された請求項1記載のリング状部材。
  3. 長方形状の鋼板(11)の中央に長手方向にスリット(12)を形成する工程と、
    前記スリット(12)を押し広げて多角形部材(14)を得る工程と、
    前記多角形部材(14)の角部(14a)及び辺部(14b)を周方向になめらかな円弧状に成形してリング状部材(10)を得る工程と
    を含むリング状部材の製造方法。
  4. スリット(12)がガス,プラズマ又はレーザを用いて形成された請求項3記載のリング状部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011521791A (ja) * 2008-06-06 2011-07-28 ザ ゲイツ コーポレイション リング形成方法
CN103481036A (zh) * 2013-09-28 2014-01-01 安徽省宁国市东波紧固件有限公司 一种多规格挡圈加工工艺

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