JP2004185749A - 光ディスクの複屈折量推定装置および方法、光ディスクドライブ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転中の光ディスクにかかる応力の影響に起因する複屈折量を推定すること。
【解決手段】中央処理装置(47)は、測定対象光ディスク(DISC)を測定したい回転数で回転させる。この状態で、中央処理装置(47)は、無偏光光学系光ピックアップ(15)および偏光光学系光ピックアップ(17)を測定対象光ディスク(DISC)の内周から外周へ移動させる。そして、中央処理装置(47)は、無偏光光学系光ピックアップ(15)および偏光光学系光ピックアップ(17)により測定対象光ディスク(DISC)から反射して得られる第1および第2の信号(I−TOPのレベル)を、第1および第2のアナログシグナルプロセッサ(55−1,55−2)を介して測定する。
【選択図】 図7
【解決手段】中央処理装置(47)は、測定対象光ディスク(DISC)を測定したい回転数で回転させる。この状態で、中央処理装置(47)は、無偏光光学系光ピックアップ(15)および偏光光学系光ピックアップ(17)を測定対象光ディスク(DISC)の内周から外周へ移動させる。そして、中央処理装置(47)は、無偏光光学系光ピックアップ(15)および偏光光学系光ピックアップ(17)により測定対象光ディスク(DISC)から反射して得られる第1および第2の信号(I−TOPのレベル)を、第1および第2のアナログシグナルプロセッサ(55−1,55−2)を介して測定する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの複屈折量を推定する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、パーソナルコンピュータ等の電子機器には光ディスクドライブ(光ディスク装置)が搭載されることが多い。光ディスクドライブに使用可能な記録媒体として、CD−R(compact disc−recordable)、CD−RW(compact disc−rewritable)が知られている。
【0003】
CD−Rは追記が可能な記録媒体である。CD−Rでは、データを一度だけ書き込むことができ、書いたものは消去したり書換えることはできない。
【0004】
CD−RWは書き換え可能な記録媒体であるが、CD−ROMやオーディオCD(CD−DA)と互換性がある。CD−RWはCD−Rとは異なり記録層に相変化材料を用いている。CD−RWにおいて、レーザ光の照射で消去状態(結晶相)と記録状態(アモルファス相)を記録し、その反射率の違いによってデータを読み取る。CD−RWは、プレス版のCD−ROMや色素を使ったCD−Rに比べて、メディアからの光の反射率が低い。
【0005】
CD−R、CD−RWへの情報(データ)の書込みには専用の装置と書込み用アプリケーションとが必要である。一方、CD−R、CD−RWからの情報(データ)の読出しは通常のCD−ROMドライブで実行できる。CD−R、CD−RW、CD−ROM、およびオーディオCD、ならびにDVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM、DVD+RW、DVD−RW等を、ここでは「光ディスク」と総称することにする。
【0006】
さて、このような光ディスクに対して情報(データ)を書き込んだり、それから情報(データ)を読み出すために、光ディスクドライブは、光ディスク上にレーザビームを照射するための記録再生用光ピックアップを備えている。
【0007】
一般に、この種の光ピックアップは、レーザビームを出射するレーザ光源と、この出射されたレーザビームを光ディスクへ導く光学系とを備えている。前述したように、CD−Rでは情報の読出しばかりでなく、情報の書込みをも行うことができる。CD−R用の光ピックアップでは、レーザ光源から出射されるレーザビームの出力を、情報の読出し時と情報の書込み時とで切り替える必要がある。その理由は、情報の書込みを、レーザビームの照射により光ディスクの記録層にピットを形成することで行うからである。情報書込み時におけるレーザ光源から出射されるレーザビームの出力は、情報読出し時における出力に比較して大きく、例えば、10〜20倍程度である。
【0008】
さて、このような光ピックアップにおいて、上記レーザ光源から出射されたレーザビームは光学系を通り、その光学系を構成する対物レンズによって光ディスクの信号記録面上に集光させることによって、情報の記録(書込み)や消去を行う。一方、光ピックアップは、その信号記録面からの反射光(戻り光)を光検出手段である光検出器(フォトディテクタ)で検出することによって、情報の再生を行う。尚、光ピックアップ用の光学系には、偏光光学系と無偏光光学系との2種類がある。ここで、「偏光光学系」とは、レーザビームの偏光方向を変更することが出来る光学系のことをいい、「無偏光光学系」とは、レーザビームの偏光方向が変更しない光学系のことをいう。
【0009】
従来の光ディスクドライブは、偏光光学系光ピックアップか無偏光光学系光ピックアップのどちから一方のみを搭載(使用)している。
【0010】
このように、光ディスクドライブでは、光ピックアップから出射されるレーザビームを使用して光ディスクの記録・再生を行うので、フォーカシング制御とトラッキング制御とが不可欠である。ここで、「フォーカシング制御」とは、光ディスクと対物レンズとの間の距離を一定に保つように制御することをいい、「トラッキング制御」とは、光ディスクのトラック上にレーザビームのビームスポットを追従させるように制御することをいう。このフォーカシング制御とトラッキング制御とを行うために、光ピックアップは、上記対物レンズを上下方向(フォーカス方向)と左右方向(トラッキング方向)に変位させるための光ピックアップアクチュエータを備えている。
【0011】
ところで、光ディスクには「複屈折」と呼ばれる光学的な欠陥が存在する。ここで、「複屈折」とは、光が境界面で屈折したときに2つの屈折光が現れる現象をいう。換言すれば、複屈折は、物質中を光が通過するとき、光の振動面の向きによってその進む速度が異なることをいい、光の振動面の向きによって屈折率が異なることから「複屈折」と呼ばれている。光の進む速度が速い(位相が進む)方位をその位相子の「進相軸」と呼び、反対に遅い(位相が遅れる)方位を「遅相軸」と呼ぶ。進相軸と遅相軸とを総称して、複屈折の「主軸」とも呼ばれる。
【0012】
高分子配向膜、液晶高分子、光学結晶などは、複屈折性を示す。また、等方性の物質(媒質)でも外部から応力・電場・磁場などを加えると、一時的に異方性を示し、複屈折を生じることが知られている(光弾性効果、カー効果、磁気複屈折)。「光弾性効果」とは、光学的に等方な弾性体に機械的な力を加えた時、ひずみや応力により光学的ひずみ、すなわち光学的に異方性を生じ複屈折などを起こす現象をいう。「カー効果」とは、電気光学効果のひとつであって、電場によって物質の屈折率が変わる現象のうち、電場Eの2乗で誘起される複屈折をいう。「磁気複屈折」とは、磁場中にある光学的に透明な物質または透明な磁性体が光学的複屈折を起こす現象で、「コットン−ムートン効果」とも呼ばれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
偏光光学系光ピックアップを使用した光ディスクドライブでは、この複屈折現象により光ディスクからの反射信号の減少が起きる。
【0014】
また、書き込み型の光ディスクの場合、書き込み特性の悪化という現象も発生する。これは、複屈折により光学的な歪みが光ディスク中に発生するために起こる。そのため、光ディスクに書き込んだ信号の品質劣化などは、スポットがどの程度歪んでいるか不明なため、予測がつかない。
【0015】
さらに、光ディスクの持つ複屈折の値は、光ディスク毎(すなわち、成形条件や材料など)に異なる。また、この複屈折の値は、光ディスクを回転する回転数が上がることに起因した光ディスクにかかる応力によって、光ディスクの位置(場所)によっても異なる。
【0016】
従来、静止した状態の光ディスクの複屈折量を測定する装置は存在する。しかしながら、高速回転中の光ディスクにかかる応力の影響に起因する複屈折量を推察する装置は存在しない。
【0017】
それ故に本発明の課題は、回転中の光ディスクにかかる応力の影響に起因する複屈折量を推定することが可能な、光ディスクの複屈折量推定装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、回転している測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する装置であって、無偏光光学系光ピックアップ(15)と、偏光光学系光ピックアップ(17)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段(55−1,47)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段(55−2,47)と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段(47)と、を備えた光ディスクの複屈折量推定装置が得られる。
【0019】
上記光ディスクの複屈折量推定装置において、無偏光光学系光ピックアップと偏光光学系光ピックアップとが一台の光ディスクドライブに搭載されていることが好ましい。
【0020】
また、本発明によれば、回転している測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する装置であって、測定対象光ディスクを搭載するターンテーブル(13)と、このターンテーブルを回転するスピンドルモータ(49)と、無偏光光学系光ピックアップ(15)と、偏光光学系光ピックアップ(17)と、無偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第1の送りモータ(21)と、偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第2の送りモータ(23)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段(55−1,47)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段(55−2,47)と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段(47)と、を備えた光ディスクの複屈折量推定装置が得られる。
【0021】
さらに、本発明によれば、回転している状態の測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する方法であって、測定対象光ディスクを無偏光光学系光ピックアップ(15)によってピックアップして得られる第1の信号と、測定対象光ディスクを偏光光学系光ピックアップ(17)によってピックアップして得られる第2の信号と、を比較することによって、測定対象光ディスクの複屈折量を推定することを特徴とする光ディスクの複屈折量推定方法が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、無偏光光学系光ピックアップ(15)と偏光光学系光ピックアップ(17)とを搭載して成る光ディスクドライブ(10)が得られる。
【0023】
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る光ディスクの複屈折量推定装置が適用される光ディスクドライブについて説明する。
【0026】
図示の光ディスクドライブは、シャーシ11と、図示しない光ディスクが搭載されるターンテーブル13と、シャーシ11上に搭載されて、ターンテーブル13を回転させるスピンドルモータ(図示せず)と、シャーシ11上で直線往復移動できる無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17と、これら光ピックアップ15および17の移送を案内する一対のガイドシャフト19a,19bと、無偏光光学系光ピックアップ15を移送させる第1の送りモータ21と、偏光光学系光ピックアップ17を移送させる第2の送りモータ23と、第1の送りモータ21の回転運動を直線運動に変換して無偏光光学系光ピックアップ15を直線往復運動させる第1の伝動手段(図示せず)と、第2の送りモータ23の回転運動を直線運動に変換して偏光光学系光ピックアップ17を直線往復運動させる第2の伝動手段(図示せず)と有する。
【0027】
図1に示されるように、図示の光ディスクドライブでは、2種類の光ピックアップ15および17を同一のスレッドメカに対向させて配置されている。これにより、一枚の測定対象光ディスクを2種類の光ピックアップ15および17によってそれぞれ読み書き出来るように配置される。そのため、一枚の測定対象光ディスクに対して、全く同じ回転数、偏心、面ぶれ状態で、2種類の光ピックアップ15および17で測定が行える。尚、2種類の光ピックアップ15および17を同一のスレッドメカに所定の角度を持って配置しても良い。
【0028】
図2を参照すると、偏光光学系光ピックアップ17は、半導体レーザ(レーザダイオード)LDと、回折格子GRTと、偏光ビームスプリッタPBSと、コリメータレンズCLと、立上げミラーMIRと、1/4波長板QWPと、対物レンズOLと、シリンドリカルレンズCYLと、光検出器PDとを有する。
【0029】
図3を参照すると、無偏光光学系光ピックアップ15は、1/4波長板QWPがなく、偏光ビームスプリッタPBSの代わりにハーフミラーHMを有している点を除いて、偏光光学系光ピックアップ17と同様の構成を有する。すなわち、無光光学系光ピックアップ15は、半導体レーザ(レーザダイオード)LDと、回折格子GRTと、ハーフミラーHMと、コリメータレンズCLと、立上げミラーMIRと、対物レンズOLと、シリンドリカルレンズCYLと、光検出器PDとを有する。
【0030】
図2に示された偏光光学系光ピックアップ17の動作について説明する。半導体レーザLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTで3本のレーザビームに分離され、偏光ビームスプリッタPBSを透過する。この偏光ビームスプリッタPBSを透過したレーザビームは、コリメータレンズCLで平行ビームにされた後、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、1/4波長板QWPで円偏光にされた後、対物レンズOLを介して光ディスク(図示せず)の信号記録面へ集光(照射)される。
【0031】
光ディスクの信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズOLを通過し、1/4波長板QWPで往路の偏光方向に対して90°曲げられ、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズCLを通過し、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、シリンドリカルレンズCYLを通して光検出器PDで検出される。
【0032】
次に、図3に示された無偏光光学系光ピックアップ15の動作について説明する。半導体レーザLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTで3本のレーザビームに分離され、ハーフミラーHMを透過する。このハーフミラーHMを透過したレーザビームは、コリメータレンズCLで平行ビームにされた後、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、対物レンズOLを介して光ディスク(図示せず)の信号記録面へ集光(照射)される。
【0033】
光ディスクの信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズOLを通過し、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズCLを通過し、ハーフミラーHMで反射され、シリンドリカルレンズCYLを通して光検出器PDで検出される。
【0034】
図4に光ディスクDISCへ照射されたレーザビームのスポットを示す。上述したように回折格子GRTで分けられた3本のレーザビームは、光ディスクDISCのピット面上のトラックに、図4(a)に示されるように、3個のスポットを結ぶ。
【0035】
図2に示された偏光光学系光ピックアップ17および図3に示された無偏光光学系光ピックアップ15の何れの光ピックアップOPUでも、トラッキングエラー検出方法として、回折格子を用いて形成された3ビームを用いる方法を採用している。そして、3ビームを用いる方法の中でも、特に、ディファレンシャルプッシュプル法を用いている。
【0036】
詳述すると、前述したように、光源であるレーザダイオードLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTによって3本のレーザビームに分離される。従って、光ディスクDISCからの反射光(戻り光)も3本のレーザビームからなる。この3本のレーザビームのうち、中央のメインビームが読取り信号とフォーカスエラー信号を生成するために使用され、両側の2本のサブビームがトラッキングエラー信号を生成するために使用される。
【0037】
図5に反射光(戻り光)を受光するための光検出器PDの構成を示す。図5において、(A)は正面図、(B)は右側面図である。光検出器PDはメインビームを受光するためのメイン受光素子31と、両側の2本のサブビームを受光するための一対のサブ受光素子32、33とを有する。メイン受光素子31は4分割フォトダイオードから構成され、サブ受光素子32、33の各々は2分割フォトダイオードから構成されている。
【0038】
したがって、図4(a)で図示された3個のスポットのうち、中央のスポット(図4(a)でA,B,C,Dの符号が付ってある部分)からの反射光(メインビーム)は、図5に示されるメイン受光素子31によって4つのメイン電気信号として受光される。また、一方の側のスポット(図4(a)でE,Fの符号が付ってある部分)からの反射光(サブビーム)は、図5に示される一方のサブ受光素子32によって2つのサブ電気信号として受光される。そして、他方の側のスポット(図4(a)でG,Hの符号が付ってある部分)からの反射光(サブビーム)は、図5に示される他方のサブ受光素子33によって2つのサブ電気信号として受光される。
【0039】
次に、図6を参照して、HF信号の反射側信号(以下「I−TOP」と呼ぶ)のレベルを検出する回路について説明する。
【0040】
図示のI−TOPレベル検出回路は、加算回路41と、ピークホールド回路43と、A/D変換回路45とから構成されている。A/D変換回路45は中央処理装置(CPU)47に内蔵されている。
【0041】
加算回路41は、演算増幅器411から構成され、その非反転入力端子+には上述した4つのメイン電気信号が抵抗器422〜425を介して供給され、その反転入力端子−にはHF基準電圧が抵抗器426を介して供給され、その出力端子と反転入力端子−との間には抵抗器427が接続されている。加算回路41の出力端子はピークホールド回路43の入力端子に接続されている。ピークホールド回路43は、加算回路41で加算された信号のピークをホールドし、ピークホールド信号を出力する。ピークホールド回路43の出力端子はA/D変換回路45の入力端子に接続される。A/D変換回路45にはHF基準信号も供給されている。A/D変換回路45は、ピークホールド回路43から出力されたピークホールド信号をディジタル信号に変換する。このディジタル信号はI−TOPのレベルを示すものである。
【0042】
とにかく、I−TOPレベル検出回路は、上述のようにして、I−TOPのレベルを検出する。
【0043】
本発明は、このI−TOPのレベルと測定対象光ディスクの複屈折量とが相関関係にあることを利用して、測定対象光ディスクの複屈折量(実際には、「相対的な複屈折量」)を推定するものである。すなわち、I−TOPのレベルが高ければ複屈折量が小さく、I−TOPのレベルが低ければ複屈折量が大きくなる。そして、本発明では、光ピックアップとして無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17の2台の光ピックアップOPUを使用する。この2台の光ピックアップOPUは、図2および図3から明らかなように、往路/復路の分岐に1/4波長板QWPと偏光ビームスプリッタPBSを使うかハーフミラーHMを使うかの違い以外は全く同一の部品を使用して作製されている。偏光光学系光ピックアップ17では、光ディスクDISCの複屈折現象により光ディスクDISCからの反射信号の減少が起きるのに対して、無偏光光学系光ピックアップ15では、そのような反射信号の減少は起きない。そこで、本発明では、測定対象光ディスクDISCから無偏光光学系光ピックアップ15で測定されたI−TOPのレベルを基準レベルにして、この基準レベルと測定対象光ディスクDISCから偏光光学系光ピックアップ17で測定されたI−TOPのレベルの減少度合い(比率)から相対的な複屈折量を推定するものである。
【0044】
前述したように、従来の光ディスクの複屈折量測定装置は、静止した状態の被測定光ディスクの複屈折量を測定するものである。これに対して、本発明による光ディスクの複屈折量推定装置は、回転している状態の測定対象光ディスクDISCの複屈折量を、無偏光光学系光ピックアップ15(図3)と偏光光学系光ピックアップ17(図2)とを搭載した光ディスクドライブ(図1)を用いて、推定する。すなわち、本発明による光ディスクの複屈折量推定装置は、無偏光光学系光ピックアップ15と、偏光光学系光ピックアップ17と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段と、を具備する。
【0045】
図7に本発明の一実施の形態に係る複屈折量推定装置の構成の一例を示す。図示の複屈折量推定装置は、スピンドルモータ49を駆動するためのスピンドルドライバ51と、第1の送りモータ21の送り制御と無偏光光学系光ピックアップ15のフォーカシング制御およびトラッキング制御とを行う第1のBTLドライバ53−1と、第2の送りモータ23の送り制御と偏光光学系光ピックアップ17のフォーカシング制御およびトラッキング制御とを行う第2のBTLドライバ53−2と、上記加算回路41とピークホールド回路43を含む第1のアナログシグナルプロセッサ(ASP)55−1と、上記加算回路41とピークホールド回路43を含む第2のアナログシグナルプロセッサ(ASP)55−2とを有する。
【0046】
第1のアナログシグナルプロセッサ55−1は、無偏光光学系光ピックアップ15内のレーザドライバ(図示せず)を制御して、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの光量を制御できる。同様に、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2は、偏光光学系光ピックアップ17内のレーザドライバ(図示せず)を制御して、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの光量を制御できる。
【0047】
第1及び第2のアナログシグナルプロセッサ55−1及び55−2と、第1及び第2のBTLドライバ53−1及び53−2と、スピンドルドライバ51とは、中央処理装置47によって制御される。中央処理装置47は、メモリ472を含む。中央処理装置47が、上述した第1及び第2の測定手段と推定手段として働く。
【0048】
中央処理装置47は第1及び第2のBTLドライバ53−1および53−2へ送り指令を送出する。この送り指令に応答して、第1のBTLドライバ53−1は第1の送りモータ21を駆動して、無偏光光学系光ピックアップ15を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させることができる。同様に、この送り指令に応答して、第2のBTLドライバ53−2は第2の送りモータ23を駆動して、偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させることができる。
【0049】
また、中央処理装置47はスピンドルドライバ51へ回転数指令を送出する。この回転数指令に応答して、スピンドルドライバ51は、その回転数指令で指定された回転数でスピンドルモータ49を回転し、それにより、測定対象光ディスクDISCを異なる複数の回転数で回転させることができる。
【0050】
無偏光光学系光ピックアップ15により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号は、第1のアナログシグナルプロセッサ55−1を介して中央処理装置47に取り込まれる。このとき、第1のアナログシグナルプロセッサ55−1内のピークホールド回路43によって、I−TOPのレベルが中央処理装置47に取り込まれる。
【0051】
同様に、偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号は、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2を介して中央処理装置47に取り込まれる。このとき、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2内のピークホールド回路43によって、I−TOPのレベルが中央処理装置47に取り込まれる。
【0052】
図8に、測定対象光ディスクDISCを測定したい回転数で回転させたときに、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させたときに得られたI−TOPのレベルを示す。このようにして得られたI−TOPのレベルのデータは、中央処理装置47内のメモリ472にログファイルとして保存され、図示しない表示装置上に画面として表示される。
【0053】
I−TOPのレベルが減少していれば、中央処理装置47は測定対象光ディスクDISCの回転応力による複屈折の影響であると判断(判定)出来る。
【0054】
図8から明らかなように、測定対象光ディスクDISCを無偏光光学系光ピックアップ15でピックアップしたときには、無偏光光学系光ピックアップ15の位置に拘らず、無偏光光学系光ピックアップ15から得られるI−TOPのレベルは変化しないことが分かる。換言すれば、測定対象光ディスクDISCを無偏光光学系光ピックアップ15でピックアップした場合、測定対象光ディスクDISCからの反射信号の減少は起きない。そこで、本発明では、後述するように、このとき得られるI−TOPのレベルを基準信号として用いる。
【0055】
これに対して、測定対象光ディスクDISCを偏光光学系光ピックアップ17でピックアップしたときには、偏光光学系光ピックアップ17の位置に依存して、偏光光学系光ピックアップ17から得られるI−TOPのレベルが変化することが分かる。これは、測定対象光ディスクDISCの複屈折現象により測定対象光ディスクDISCからの反射信号が減少するからである。
【0056】
以上のことを考慮に入れて、本発明の実施の形態では、次に述べるように、測定対象光ディスクDISCの複屈折量を測定、推定する。
【0057】
測定を行いたい測定対象光ディスクDISCがターンテーブル13(図1)に装着された後、中央処理装置47は、先ず、回転数指令をスピンドルドライバ51へ送出して、測定対象光ディスクDISCを測定したい回転数(例えば、48倍速)で回転させる。この状態で、中央処理装置47は、送り指令を第1および第2のBTLドライバ53−1および53−2へ送出して、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ移動させる。そして、中央処理装置47は、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる第1および第2の信号(I−TOPのレベル)を、第1および第2のアナログシグナルプロセッサ55−1および55−2内のピークホールド回路43を介して測定する。
【0058】
これにより、中央処理装置47は、無偏光光学系光ピックアップ15から得られる信号レベルに対する偏光光学系光ピックアップ17から得られる信号レベルの減少を、測定対象光ディスクDISCの複屈折特性(複屈折量)として測定(推定)する。信号レベルの低下(減少)と測定対象光ディスクDISCの複屈折量との間には相関があるので、絶対的な複屈折量の測定値への換算が可能となる。
【0059】
図9に光検出器PDへの戻り光の光量と光ディスクDISCの複屈折量の依存関係を図示する。図9において、縦軸は光検出器PDへの戻り光の光量を最大値を1に規格化して示し、横軸は光ディスクDISCの複屈折量[nm]を示している。ここでは、1/4波長板QWPから光ディスクDISCへ向けて出射される出射光が完全円偏光であるとし、また、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの波長が785nmであると仮定する。
【0060】
図9から明らかなように、光検出器PDへの戻り光の光量が少なくなるにつれて、光ディスクDISCの複屈折量が大きくなることが分かる。尚、光検出器PDへの戻り光の光量が零のとき、光ディスクDISCの複屈折量は392.5[nm]である。
【0061】
次に、図10を参照して、光検出器PDへの戻り光の光ディスクDISCの複屈折依存について説明する。1/4波長板QWPに対して光が垂直に入射し、直線偏光の方向がX(ラジアル)方向に平行で、光ディスクDISCに複屈折がないという理想的な場合を想定する。この場合、1/4波長板QWPを透過した光は円偏光となる。ここでは、仮に円偏光が右回りとする。光ディスクDISCで反射された光は左回りの円偏光となって1/4波長板QWPに入射する。この1/4波長板QWPの出射光はY(タンジェンシャル)方向に平行な直線偏光となって、偏光ビームスプリッタPBSを100%近く透過し、光検出器PDに入射する。以降、この状態を1として規格化して考察を進める。
【0062】
次に、光ディスクDISCの複屈折により位相がδラジアン進んだ状態を想定する。以下では、▲1▼0<δ<π/2の時、▲2▼δ=π/2の時、▲3▼π/2<δ<πの時、▲4▼δ=πの時の4通りの場合に分けて説明する。
【0063】
▲1▼0<δ<π/2の時
光ディスクDISCで反射された光は左回りの楕円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWP内部のある位置で直線偏光となる。その後、1/4波長板QWPの出射光は右回りで位相が入射光からπ/2進んだ楕円偏光となって出射される。偏光ビームスプリッタPBSを透過する光の光量は、楕円のY方向の成分で現されるので、光検出器PDの入射光の光量はcos(δ/2)となる。
【0064】
▲2▼δ=π/2の時
光ディスクDISCで反射された光はY方向に平行な直線偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWPから右回りの円偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量は同様にcos(π/4)≒0.707となる。
【0065】
▲3▼π/2<δ<πの時
光ディスクDISCで反射された光は右回りの楕円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWP内部のある位置で円偏光となる。その後、1/4波長板QWPの出射光は右回りで位相が入射光からπ/2進んだ楕円偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量はcos(δ/2)となる。
【0066】
▲4▼δ=πの時
光ディスクDISCで反射された光は右回りの円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWPからX方向に平行な直線偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量は同様にcos(π/2)=0となる。
【0067】
以上をまとめて表およびグラフ化したものを、それぞれ、図11および図12に図示する。図11は光ディスクの複屈折量と、位相ズレおよび光検出器の入射光量との関係を示す表である。図12は光検出器の入射光量と光ディスクの複屈折量との関係を示す図である。
【0068】
Y方向が長径となる楕円偏光は、光ディスクDISCの複屈折により進む位相δが0からπの範囲にある場合を示している。この場合は、図12に示したグラフの光ディスクDISCの複屈折量が0nmから392.5nmの部分に相当する。
【0069】
一方、X方向が長径となる楕円偏光は、光ディスクDISCの複屈折により進む位相δがπ以上又はマイナスになった場合を示している。この場合は、図12に示したグラフの光ディスクDISCの複屈折量が392.5nmから785nmの部分に相当する。
【0070】
このようにして、本発明による複屈折量推定装置は、無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17とを用いて、偏光光学系光ピックアップ17からみた回転中の測定対象光ディスクDISCの複屈折量を推定することができる。また、本発明による複屈折量推定装置において使用する光ディスクドライブは、既存の光ディスクドライブで使用されている部品を改造またはそのまま使用することで作製することが可能である。従って、非常に安価に複屈折量推定装置を製造することができる。
【0071】
本発明は上述した実施の形態に限定せず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・変形が可能なのは勿論である。例えば、上述した実施の形態では、無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17とを搭載した一台の光ディスクドライブを用いて光ディスクの複屈折量の推定を行っているが、無偏光光学系光ピックアップ15を搭載した第1の光ディスクドライブと偏光光学系光ピックアップ17を搭載した第2の光ディスクドライブとを用いて光ディスクの複屈折量の推定を行うようにしても良い。また、上述した実施の形態では、I−TOPレベル検出回路は、加算回路41とピークホールド回路43とを備えているが、ピークホールド回路43を省略して、加算回路47の出力を直接CPU47へ供給するようにしても良い。この場合、CPU47内部において、A/D変換回路45で変換されたディジタル信号からピーク信号(I−TOPのレベル)を検出するようにすれば良い。さらに、上述した実施の形態では、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号として、I−TOPのレベルを用いた場合についてのみ説明しているが、HF信号の振幅等を使用しても良いのは勿論である。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、偏光光学系光ピックアップと無偏光光学系光ピックアップとを用いて、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、それぞれの光ピックアップから得られた信号を測定し、無偏光光学系光ピックアップの信号レベルに対する偏光光学系光ピックアップの信号レベルの減少から、その測定対象光ディスクの複屈折量を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの複屈折量推定装置が適用される光ディスクドライブを示す概略平面図である。
【図2】図1に図示した光ディスクドライブに使用される偏光光学系光ピックアップの構成を示す斜視図である。
【図3】図1に図示した光ディスクドライブに使用される無偏光光学系光ピックアップの構成を示す斜視図である。
【図4】光ディスクへ照射されたレーザビームのスポットを示す図で、(a)は平面図、(b)は概略断面図である。
【図5】図2および図3に示す光ピックアップに用いられる、反射光(戻り光)を受光するための光検出器の構成を示す図で、(A)は正面図、(B)は右側面図である。
【図6】HF信号の反射側信号(I−TOP)のレベルを検出するI−TOPレベル検出回路の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る複屈折量推定装置の構成を示すブロック図である。
【図8】測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させたときに、無偏光光学系光ピックアップおよび偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの内周から外周へ向かって移動させたときに得られたI−TOPのレベルを示す図である。
【図9】光検出器への戻り光の光量と光ディスクの複屈折量の依存関係を示す図である。
【図10】光検出器への戻り光の光ディスクの複屈折依存を説明するための図である。
【図11】光ディスクの複屈折量と、位相ズレおよび光検出器の入射光量との関係を示す表である。
【図12】光検出器の入射光量と光ディスクの複屈折量との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 光ディスクドライブ
15 無偏光光学系光ピックアップ
17 偏光光学系光ピックアップ
21,23 送りモータ
47 中央処理装置(CPU)
49 スピンドルモータ
51 スピンドルドライバ
53−1,53−2 BTLドライバ
55−1,55−2 アナログシグナルプロセッサ(ASP)
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクの複屈折量を推定する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、パーソナルコンピュータ等の電子機器には光ディスクドライブ(光ディスク装置)が搭載されることが多い。光ディスクドライブに使用可能な記録媒体として、CD−R(compact disc−recordable)、CD−RW(compact disc−rewritable)が知られている。
【0003】
CD−Rは追記が可能な記録媒体である。CD−Rでは、データを一度だけ書き込むことができ、書いたものは消去したり書換えることはできない。
【0004】
CD−RWは書き換え可能な記録媒体であるが、CD−ROMやオーディオCD(CD−DA)と互換性がある。CD−RWはCD−Rとは異なり記録層に相変化材料を用いている。CD−RWにおいて、レーザ光の照射で消去状態(結晶相)と記録状態(アモルファス相)を記録し、その反射率の違いによってデータを読み取る。CD−RWは、プレス版のCD−ROMや色素を使ったCD−Rに比べて、メディアからの光の反射率が低い。
【0005】
CD−R、CD−RWへの情報(データ)の書込みには専用の装置と書込み用アプリケーションとが必要である。一方、CD−R、CD−RWからの情報(データ)の読出しは通常のCD−ROMドライブで実行できる。CD−R、CD−RW、CD−ROM、およびオーディオCD、ならびにDVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM、DVD+RW、DVD−RW等を、ここでは「光ディスク」と総称することにする。
【0006】
さて、このような光ディスクに対して情報(データ)を書き込んだり、それから情報(データ)を読み出すために、光ディスクドライブは、光ディスク上にレーザビームを照射するための記録再生用光ピックアップを備えている。
【0007】
一般に、この種の光ピックアップは、レーザビームを出射するレーザ光源と、この出射されたレーザビームを光ディスクへ導く光学系とを備えている。前述したように、CD−Rでは情報の読出しばかりでなく、情報の書込みをも行うことができる。CD−R用の光ピックアップでは、レーザ光源から出射されるレーザビームの出力を、情報の読出し時と情報の書込み時とで切り替える必要がある。その理由は、情報の書込みを、レーザビームの照射により光ディスクの記録層にピットを形成することで行うからである。情報書込み時におけるレーザ光源から出射されるレーザビームの出力は、情報読出し時における出力に比較して大きく、例えば、10〜20倍程度である。
【0008】
さて、このような光ピックアップにおいて、上記レーザ光源から出射されたレーザビームは光学系を通り、その光学系を構成する対物レンズによって光ディスクの信号記録面上に集光させることによって、情報の記録(書込み)や消去を行う。一方、光ピックアップは、その信号記録面からの反射光(戻り光)を光検出手段である光検出器(フォトディテクタ)で検出することによって、情報の再生を行う。尚、光ピックアップ用の光学系には、偏光光学系と無偏光光学系との2種類がある。ここで、「偏光光学系」とは、レーザビームの偏光方向を変更することが出来る光学系のことをいい、「無偏光光学系」とは、レーザビームの偏光方向が変更しない光学系のことをいう。
【0009】
従来の光ディスクドライブは、偏光光学系光ピックアップか無偏光光学系光ピックアップのどちから一方のみを搭載(使用)している。
【0010】
このように、光ディスクドライブでは、光ピックアップから出射されるレーザビームを使用して光ディスクの記録・再生を行うので、フォーカシング制御とトラッキング制御とが不可欠である。ここで、「フォーカシング制御」とは、光ディスクと対物レンズとの間の距離を一定に保つように制御することをいい、「トラッキング制御」とは、光ディスクのトラック上にレーザビームのビームスポットを追従させるように制御することをいう。このフォーカシング制御とトラッキング制御とを行うために、光ピックアップは、上記対物レンズを上下方向(フォーカス方向)と左右方向(トラッキング方向)に変位させるための光ピックアップアクチュエータを備えている。
【0011】
ところで、光ディスクには「複屈折」と呼ばれる光学的な欠陥が存在する。ここで、「複屈折」とは、光が境界面で屈折したときに2つの屈折光が現れる現象をいう。換言すれば、複屈折は、物質中を光が通過するとき、光の振動面の向きによってその進む速度が異なることをいい、光の振動面の向きによって屈折率が異なることから「複屈折」と呼ばれている。光の進む速度が速い(位相が進む)方位をその位相子の「進相軸」と呼び、反対に遅い(位相が遅れる)方位を「遅相軸」と呼ぶ。進相軸と遅相軸とを総称して、複屈折の「主軸」とも呼ばれる。
【0012】
高分子配向膜、液晶高分子、光学結晶などは、複屈折性を示す。また、等方性の物質(媒質)でも外部から応力・電場・磁場などを加えると、一時的に異方性を示し、複屈折を生じることが知られている(光弾性効果、カー効果、磁気複屈折)。「光弾性効果」とは、光学的に等方な弾性体に機械的な力を加えた時、ひずみや応力により光学的ひずみ、すなわち光学的に異方性を生じ複屈折などを起こす現象をいう。「カー効果」とは、電気光学効果のひとつであって、電場によって物質の屈折率が変わる現象のうち、電場Eの2乗で誘起される複屈折をいう。「磁気複屈折」とは、磁場中にある光学的に透明な物質または透明な磁性体が光学的複屈折を起こす現象で、「コットン−ムートン効果」とも呼ばれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
偏光光学系光ピックアップを使用した光ディスクドライブでは、この複屈折現象により光ディスクからの反射信号の減少が起きる。
【0014】
また、書き込み型の光ディスクの場合、書き込み特性の悪化という現象も発生する。これは、複屈折により光学的な歪みが光ディスク中に発生するために起こる。そのため、光ディスクに書き込んだ信号の品質劣化などは、スポットがどの程度歪んでいるか不明なため、予測がつかない。
【0015】
さらに、光ディスクの持つ複屈折の値は、光ディスク毎(すなわち、成形条件や材料など)に異なる。また、この複屈折の値は、光ディスクを回転する回転数が上がることに起因した光ディスクにかかる応力によって、光ディスクの位置(場所)によっても異なる。
【0016】
従来、静止した状態の光ディスクの複屈折量を測定する装置は存在する。しかしながら、高速回転中の光ディスクにかかる応力の影響に起因する複屈折量を推察する装置は存在しない。
【0017】
それ故に本発明の課題は、回転中の光ディスクにかかる応力の影響に起因する複屈折量を推定することが可能な、光ディスクの複屈折量推定装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、回転している測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する装置であって、無偏光光学系光ピックアップ(15)と、偏光光学系光ピックアップ(17)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段(55−1,47)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段(55−2,47)と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段(47)と、を備えた光ディスクの複屈折量推定装置が得られる。
【0019】
上記光ディスクの複屈折量推定装置において、無偏光光学系光ピックアップと偏光光学系光ピックアップとが一台の光ディスクドライブに搭載されていることが好ましい。
【0020】
また、本発明によれば、回転している測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する装置であって、測定対象光ディスクを搭載するターンテーブル(13)と、このターンテーブルを回転するスピンドルモータ(49)と、無偏光光学系光ピックアップ(15)と、偏光光学系光ピックアップ(17)と、無偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第1の送りモータ(21)と、偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第2の送りモータ(23)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段(55−1,47)と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段(55−2,47)と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段(47)と、を備えた光ディスクの複屈折量推定装置が得られる。
【0021】
さらに、本発明によれば、回転している状態の測定対象光ディスク(DISC)の複屈折量を推定する方法であって、測定対象光ディスクを無偏光光学系光ピックアップ(15)によってピックアップして得られる第1の信号と、測定対象光ディスクを偏光光学系光ピックアップ(17)によってピックアップして得られる第2の信号と、を比較することによって、測定対象光ディスクの複屈折量を推定することを特徴とする光ディスクの複屈折量推定方法が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、無偏光光学系光ピックアップ(15)と偏光光学系光ピックアップ(17)とを搭載して成る光ディスクドライブ(10)が得られる。
【0023】
尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る光ディスクの複屈折量推定装置が適用される光ディスクドライブについて説明する。
【0026】
図示の光ディスクドライブは、シャーシ11と、図示しない光ディスクが搭載されるターンテーブル13と、シャーシ11上に搭載されて、ターンテーブル13を回転させるスピンドルモータ(図示せず)と、シャーシ11上で直線往復移動できる無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17と、これら光ピックアップ15および17の移送を案内する一対のガイドシャフト19a,19bと、無偏光光学系光ピックアップ15を移送させる第1の送りモータ21と、偏光光学系光ピックアップ17を移送させる第2の送りモータ23と、第1の送りモータ21の回転運動を直線運動に変換して無偏光光学系光ピックアップ15を直線往復運動させる第1の伝動手段(図示せず)と、第2の送りモータ23の回転運動を直線運動に変換して偏光光学系光ピックアップ17を直線往復運動させる第2の伝動手段(図示せず)と有する。
【0027】
図1に示されるように、図示の光ディスクドライブでは、2種類の光ピックアップ15および17を同一のスレッドメカに対向させて配置されている。これにより、一枚の測定対象光ディスクを2種類の光ピックアップ15および17によってそれぞれ読み書き出来るように配置される。そのため、一枚の測定対象光ディスクに対して、全く同じ回転数、偏心、面ぶれ状態で、2種類の光ピックアップ15および17で測定が行える。尚、2種類の光ピックアップ15および17を同一のスレッドメカに所定の角度を持って配置しても良い。
【0028】
図2を参照すると、偏光光学系光ピックアップ17は、半導体レーザ(レーザダイオード)LDと、回折格子GRTと、偏光ビームスプリッタPBSと、コリメータレンズCLと、立上げミラーMIRと、1/4波長板QWPと、対物レンズOLと、シリンドリカルレンズCYLと、光検出器PDとを有する。
【0029】
図3を参照すると、無偏光光学系光ピックアップ15は、1/4波長板QWPがなく、偏光ビームスプリッタPBSの代わりにハーフミラーHMを有している点を除いて、偏光光学系光ピックアップ17と同様の構成を有する。すなわち、無光光学系光ピックアップ15は、半導体レーザ(レーザダイオード)LDと、回折格子GRTと、ハーフミラーHMと、コリメータレンズCLと、立上げミラーMIRと、対物レンズOLと、シリンドリカルレンズCYLと、光検出器PDとを有する。
【0030】
図2に示された偏光光学系光ピックアップ17の動作について説明する。半導体レーザLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTで3本のレーザビームに分離され、偏光ビームスプリッタPBSを透過する。この偏光ビームスプリッタPBSを透過したレーザビームは、コリメータレンズCLで平行ビームにされた後、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、1/4波長板QWPで円偏光にされた後、対物レンズOLを介して光ディスク(図示せず)の信号記録面へ集光(照射)される。
【0031】
光ディスクの信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズOLを通過し、1/4波長板QWPで往路の偏光方向に対して90°曲げられ、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズCLを通過し、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、シリンドリカルレンズCYLを通して光検出器PDで検出される。
【0032】
次に、図3に示された無偏光光学系光ピックアップ15の動作について説明する。半導体レーザLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTで3本のレーザビームに分離され、ハーフミラーHMを透過する。このハーフミラーHMを透過したレーザビームは、コリメータレンズCLで平行ビームにされた後、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、対物レンズOLを介して光ディスク(図示せず)の信号記録面へ集光(照射)される。
【0033】
光ディスクの信号記録面からの反射光(戻り光)は、対物レンズOLを通過し、立上げミラーMIRの反射面で反射されることにより直角に折り曲げられ、コリメータレンズCLを通過し、ハーフミラーHMで反射され、シリンドリカルレンズCYLを通して光検出器PDで検出される。
【0034】
図4に光ディスクDISCへ照射されたレーザビームのスポットを示す。上述したように回折格子GRTで分けられた3本のレーザビームは、光ディスクDISCのピット面上のトラックに、図4(a)に示されるように、3個のスポットを結ぶ。
【0035】
図2に示された偏光光学系光ピックアップ17および図3に示された無偏光光学系光ピックアップ15の何れの光ピックアップOPUでも、トラッキングエラー検出方法として、回折格子を用いて形成された3ビームを用いる方法を採用している。そして、3ビームを用いる方法の中でも、特に、ディファレンシャルプッシュプル法を用いている。
【0036】
詳述すると、前述したように、光源であるレーザダイオードLDから出射された1本のレーザビームは、回折格子GRTによって3本のレーザビームに分離される。従って、光ディスクDISCからの反射光(戻り光)も3本のレーザビームからなる。この3本のレーザビームのうち、中央のメインビームが読取り信号とフォーカスエラー信号を生成するために使用され、両側の2本のサブビームがトラッキングエラー信号を生成するために使用される。
【0037】
図5に反射光(戻り光)を受光するための光検出器PDの構成を示す。図5において、(A)は正面図、(B)は右側面図である。光検出器PDはメインビームを受光するためのメイン受光素子31と、両側の2本のサブビームを受光するための一対のサブ受光素子32、33とを有する。メイン受光素子31は4分割フォトダイオードから構成され、サブ受光素子32、33の各々は2分割フォトダイオードから構成されている。
【0038】
したがって、図4(a)で図示された3個のスポットのうち、中央のスポット(図4(a)でA,B,C,Dの符号が付ってある部分)からの反射光(メインビーム)は、図5に示されるメイン受光素子31によって4つのメイン電気信号として受光される。また、一方の側のスポット(図4(a)でE,Fの符号が付ってある部分)からの反射光(サブビーム)は、図5に示される一方のサブ受光素子32によって2つのサブ電気信号として受光される。そして、他方の側のスポット(図4(a)でG,Hの符号が付ってある部分)からの反射光(サブビーム)は、図5に示される他方のサブ受光素子33によって2つのサブ電気信号として受光される。
【0039】
次に、図6を参照して、HF信号の反射側信号(以下「I−TOP」と呼ぶ)のレベルを検出する回路について説明する。
【0040】
図示のI−TOPレベル検出回路は、加算回路41と、ピークホールド回路43と、A/D変換回路45とから構成されている。A/D変換回路45は中央処理装置(CPU)47に内蔵されている。
【0041】
加算回路41は、演算増幅器411から構成され、その非反転入力端子+には上述した4つのメイン電気信号が抵抗器422〜425を介して供給され、その反転入力端子−にはHF基準電圧が抵抗器426を介して供給され、その出力端子と反転入力端子−との間には抵抗器427が接続されている。加算回路41の出力端子はピークホールド回路43の入力端子に接続されている。ピークホールド回路43は、加算回路41で加算された信号のピークをホールドし、ピークホールド信号を出力する。ピークホールド回路43の出力端子はA/D変換回路45の入力端子に接続される。A/D変換回路45にはHF基準信号も供給されている。A/D変換回路45は、ピークホールド回路43から出力されたピークホールド信号をディジタル信号に変換する。このディジタル信号はI−TOPのレベルを示すものである。
【0042】
とにかく、I−TOPレベル検出回路は、上述のようにして、I−TOPのレベルを検出する。
【0043】
本発明は、このI−TOPのレベルと測定対象光ディスクの複屈折量とが相関関係にあることを利用して、測定対象光ディスクの複屈折量(実際には、「相対的な複屈折量」)を推定するものである。すなわち、I−TOPのレベルが高ければ複屈折量が小さく、I−TOPのレベルが低ければ複屈折量が大きくなる。そして、本発明では、光ピックアップとして無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17の2台の光ピックアップOPUを使用する。この2台の光ピックアップOPUは、図2および図3から明らかなように、往路/復路の分岐に1/4波長板QWPと偏光ビームスプリッタPBSを使うかハーフミラーHMを使うかの違い以外は全く同一の部品を使用して作製されている。偏光光学系光ピックアップ17では、光ディスクDISCの複屈折現象により光ディスクDISCからの反射信号の減少が起きるのに対して、無偏光光学系光ピックアップ15では、そのような反射信号の減少は起きない。そこで、本発明では、測定対象光ディスクDISCから無偏光光学系光ピックアップ15で測定されたI−TOPのレベルを基準レベルにして、この基準レベルと測定対象光ディスクDISCから偏光光学系光ピックアップ17で測定されたI−TOPのレベルの減少度合い(比率)から相対的な複屈折量を推定するものである。
【0044】
前述したように、従来の光ディスクの複屈折量測定装置は、静止した状態の被測定光ディスクの複屈折量を測定するものである。これに対して、本発明による光ディスクの複屈折量推定装置は、回転している状態の測定対象光ディスクDISCの複屈折量を、無偏光光学系光ピックアップ15(図3)と偏光光学系光ピックアップ17(図2)とを搭載した光ディスクドライブ(図1)を用いて、推定する。すなわち、本発明による光ディスクの複屈折量推定装置は、無偏光光学系光ピックアップ15と、偏光光学系光ピックアップ17と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段と、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、測定対象光ディスクから偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段と、第1の信号と第2の信号とを比較して、測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段と、を具備する。
【0045】
図7に本発明の一実施の形態に係る複屈折量推定装置の構成の一例を示す。図示の複屈折量推定装置は、スピンドルモータ49を駆動するためのスピンドルドライバ51と、第1の送りモータ21の送り制御と無偏光光学系光ピックアップ15のフォーカシング制御およびトラッキング制御とを行う第1のBTLドライバ53−1と、第2の送りモータ23の送り制御と偏光光学系光ピックアップ17のフォーカシング制御およびトラッキング制御とを行う第2のBTLドライバ53−2と、上記加算回路41とピークホールド回路43を含む第1のアナログシグナルプロセッサ(ASP)55−1と、上記加算回路41とピークホールド回路43を含む第2のアナログシグナルプロセッサ(ASP)55−2とを有する。
【0046】
第1のアナログシグナルプロセッサ55−1は、無偏光光学系光ピックアップ15内のレーザドライバ(図示せず)を制御して、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの光量を制御できる。同様に、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2は、偏光光学系光ピックアップ17内のレーザドライバ(図示せず)を制御して、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの光量を制御できる。
【0047】
第1及び第2のアナログシグナルプロセッサ55−1及び55−2と、第1及び第2のBTLドライバ53−1及び53−2と、スピンドルドライバ51とは、中央処理装置47によって制御される。中央処理装置47は、メモリ472を含む。中央処理装置47が、上述した第1及び第2の測定手段と推定手段として働く。
【0048】
中央処理装置47は第1及び第2のBTLドライバ53−1および53−2へ送り指令を送出する。この送り指令に応答して、第1のBTLドライバ53−1は第1の送りモータ21を駆動して、無偏光光学系光ピックアップ15を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させることができる。同様に、この送り指令に応答して、第2のBTLドライバ53−2は第2の送りモータ23を駆動して、偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させることができる。
【0049】
また、中央処理装置47はスピンドルドライバ51へ回転数指令を送出する。この回転数指令に応答して、スピンドルドライバ51は、その回転数指令で指定された回転数でスピンドルモータ49を回転し、それにより、測定対象光ディスクDISCを異なる複数の回転数で回転させることができる。
【0050】
無偏光光学系光ピックアップ15により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号は、第1のアナログシグナルプロセッサ55−1を介して中央処理装置47に取り込まれる。このとき、第1のアナログシグナルプロセッサ55−1内のピークホールド回路43によって、I−TOPのレベルが中央処理装置47に取り込まれる。
【0051】
同様に、偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号は、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2を介して中央処理装置47に取り込まれる。このとき、第2のアナログシグナルプロセッサ55−2内のピークホールド回路43によって、I−TOPのレベルが中央処理装置47に取り込まれる。
【0052】
図8に、測定対象光ディスクDISCを測定したい回転数で回転させたときに、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ向かって移動させたときに得られたI−TOPのレベルを示す。このようにして得られたI−TOPのレベルのデータは、中央処理装置47内のメモリ472にログファイルとして保存され、図示しない表示装置上に画面として表示される。
【0053】
I−TOPのレベルが減少していれば、中央処理装置47は測定対象光ディスクDISCの回転応力による複屈折の影響であると判断(判定)出来る。
【0054】
図8から明らかなように、測定対象光ディスクDISCを無偏光光学系光ピックアップ15でピックアップしたときには、無偏光光学系光ピックアップ15の位置に拘らず、無偏光光学系光ピックアップ15から得られるI−TOPのレベルは変化しないことが分かる。換言すれば、測定対象光ディスクDISCを無偏光光学系光ピックアップ15でピックアップした場合、測定対象光ディスクDISCからの反射信号の減少は起きない。そこで、本発明では、後述するように、このとき得られるI−TOPのレベルを基準信号として用いる。
【0055】
これに対して、測定対象光ディスクDISCを偏光光学系光ピックアップ17でピックアップしたときには、偏光光学系光ピックアップ17の位置に依存して、偏光光学系光ピックアップ17から得られるI−TOPのレベルが変化することが分かる。これは、測定対象光ディスクDISCの複屈折現象により測定対象光ディスクDISCからの反射信号が減少するからである。
【0056】
以上のことを考慮に入れて、本発明の実施の形態では、次に述べるように、測定対象光ディスクDISCの複屈折量を測定、推定する。
【0057】
測定を行いたい測定対象光ディスクDISCがターンテーブル13(図1)に装着された後、中央処理装置47は、先ず、回転数指令をスピンドルドライバ51へ送出して、測定対象光ディスクDISCを測定したい回転数(例えば、48倍速)で回転させる。この状態で、中央処理装置47は、送り指令を第1および第2のBTLドライバ53−1および53−2へ送出して、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17を測定対象光ディスクDISCの内周から外周へ移動させる。そして、中央処理装置47は、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる第1および第2の信号(I−TOPのレベル)を、第1および第2のアナログシグナルプロセッサ55−1および55−2内のピークホールド回路43を介して測定する。
【0058】
これにより、中央処理装置47は、無偏光光学系光ピックアップ15から得られる信号レベルに対する偏光光学系光ピックアップ17から得られる信号レベルの減少を、測定対象光ディスクDISCの複屈折特性(複屈折量)として測定(推定)する。信号レベルの低下(減少)と測定対象光ディスクDISCの複屈折量との間には相関があるので、絶対的な複屈折量の測定値への換算が可能となる。
【0059】
図9に光検出器PDへの戻り光の光量と光ディスクDISCの複屈折量の依存関係を図示する。図9において、縦軸は光検出器PDへの戻り光の光量を最大値を1に規格化して示し、横軸は光ディスクDISCの複屈折量[nm]を示している。ここでは、1/4波長板QWPから光ディスクDISCへ向けて出射される出射光が完全円偏光であるとし、また、半導体レーザLDから出射されるレーザビームの波長が785nmであると仮定する。
【0060】
図9から明らかなように、光検出器PDへの戻り光の光量が少なくなるにつれて、光ディスクDISCの複屈折量が大きくなることが分かる。尚、光検出器PDへの戻り光の光量が零のとき、光ディスクDISCの複屈折量は392.5[nm]である。
【0061】
次に、図10を参照して、光検出器PDへの戻り光の光ディスクDISCの複屈折依存について説明する。1/4波長板QWPに対して光が垂直に入射し、直線偏光の方向がX(ラジアル)方向に平行で、光ディスクDISCに複屈折がないという理想的な場合を想定する。この場合、1/4波長板QWPを透過した光は円偏光となる。ここでは、仮に円偏光が右回りとする。光ディスクDISCで反射された光は左回りの円偏光となって1/4波長板QWPに入射する。この1/4波長板QWPの出射光はY(タンジェンシャル)方向に平行な直線偏光となって、偏光ビームスプリッタPBSを100%近く透過し、光検出器PDに入射する。以降、この状態を1として規格化して考察を進める。
【0062】
次に、光ディスクDISCの複屈折により位相がδラジアン進んだ状態を想定する。以下では、▲1▼0<δ<π/2の時、▲2▼δ=π/2の時、▲3▼π/2<δ<πの時、▲4▼δ=πの時の4通りの場合に分けて説明する。
【0063】
▲1▼0<δ<π/2の時
光ディスクDISCで反射された光は左回りの楕円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWP内部のある位置で直線偏光となる。その後、1/4波長板QWPの出射光は右回りで位相が入射光からπ/2進んだ楕円偏光となって出射される。偏光ビームスプリッタPBSを透過する光の光量は、楕円のY方向の成分で現されるので、光検出器PDの入射光の光量はcos(δ/2)となる。
【0064】
▲2▼δ=π/2の時
光ディスクDISCで反射された光はY方向に平行な直線偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWPから右回りの円偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量は同様にcos(π/4)≒0.707となる。
【0065】
▲3▼π/2<δ<πの時
光ディスクDISCで反射された光は右回りの楕円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWP内部のある位置で円偏光となる。その後、1/4波長板QWPの出射光は右回りで位相が入射光からπ/2進んだ楕円偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量はcos(δ/2)となる。
【0066】
▲4▼δ=πの時
光ディスクDISCで反射された光は右回りの円偏光となって1/4波長板QWPに入射し、1/4波長板QWPからX方向に平行な直線偏光となって出射される。従って、光検出器PDの入射光の光量は同様にcos(π/2)=0となる。
【0067】
以上をまとめて表およびグラフ化したものを、それぞれ、図11および図12に図示する。図11は光ディスクの複屈折量と、位相ズレおよび光検出器の入射光量との関係を示す表である。図12は光検出器の入射光量と光ディスクの複屈折量との関係を示す図である。
【0068】
Y方向が長径となる楕円偏光は、光ディスクDISCの複屈折により進む位相δが0からπの範囲にある場合を示している。この場合は、図12に示したグラフの光ディスクDISCの複屈折量が0nmから392.5nmの部分に相当する。
【0069】
一方、X方向が長径となる楕円偏光は、光ディスクDISCの複屈折により進む位相δがπ以上又はマイナスになった場合を示している。この場合は、図12に示したグラフの光ディスクDISCの複屈折量が392.5nmから785nmの部分に相当する。
【0070】
このようにして、本発明による複屈折量推定装置は、無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17とを用いて、偏光光学系光ピックアップ17からみた回転中の測定対象光ディスクDISCの複屈折量を推定することができる。また、本発明による複屈折量推定装置において使用する光ディスクドライブは、既存の光ディスクドライブで使用されている部品を改造またはそのまま使用することで作製することが可能である。従って、非常に安価に複屈折量推定装置を製造することができる。
【0071】
本発明は上述した実施の形態に限定せず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・変形が可能なのは勿論である。例えば、上述した実施の形態では、無偏光光学系光ピックアップ15と偏光光学系光ピックアップ17とを搭載した一台の光ディスクドライブを用いて光ディスクの複屈折量の推定を行っているが、無偏光光学系光ピックアップ15を搭載した第1の光ディスクドライブと偏光光学系光ピックアップ17を搭載した第2の光ディスクドライブとを用いて光ディスクの複屈折量の推定を行うようにしても良い。また、上述した実施の形態では、I−TOPレベル検出回路は、加算回路41とピークホールド回路43とを備えているが、ピークホールド回路43を省略して、加算回路47の出力を直接CPU47へ供給するようにしても良い。この場合、CPU47内部において、A/D変換回路45で変換されたディジタル信号からピーク信号(I−TOPのレベル)を検出するようにすれば良い。さらに、上述した実施の形態では、無偏光光学系光ピックアップ15および偏光光学系光ピックアップ17により測定対象光ディスクDISCから反射して得られる信号として、I−TOPのレベルを用いた場合についてのみ説明しているが、HF信号の振幅等を使用しても良いのは勿論である。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、偏光光学系光ピックアップと無偏光光学系光ピックアップとを用いて、測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、それぞれの光ピックアップから得られた信号を測定し、無偏光光学系光ピックアップの信号レベルに対する偏光光学系光ピックアップの信号レベルの減少から、その測定対象光ディスクの複屈折量を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの複屈折量推定装置が適用される光ディスクドライブを示す概略平面図である。
【図2】図1に図示した光ディスクドライブに使用される偏光光学系光ピックアップの構成を示す斜視図である。
【図3】図1に図示した光ディスクドライブに使用される無偏光光学系光ピックアップの構成を示す斜視図である。
【図4】光ディスクへ照射されたレーザビームのスポットを示す図で、(a)は平面図、(b)は概略断面図である。
【図5】図2および図3に示す光ピックアップに用いられる、反射光(戻り光)を受光するための光検出器の構成を示す図で、(A)は正面図、(B)は右側面図である。
【図6】HF信号の反射側信号(I−TOP)のレベルを検出するI−TOPレベル検出回路の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る複屈折量推定装置の構成を示すブロック図である。
【図8】測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させたときに、無偏光光学系光ピックアップおよび偏光光学系光ピックアップを測定対象光ディスクの内周から外周へ向かって移動させたときに得られたI−TOPのレベルを示す図である。
【図9】光検出器への戻り光の光量と光ディスクの複屈折量の依存関係を示す図である。
【図10】光検出器への戻り光の光ディスクの複屈折依存を説明するための図である。
【図11】光ディスクの複屈折量と、位相ズレおよび光検出器の入射光量との関係を示す表である。
【図12】光検出器の入射光量と光ディスクの複屈折量との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 光ディスクドライブ
15 無偏光光学系光ピックアップ
17 偏光光学系光ピックアップ
21,23 送りモータ
47 中央処理装置(CPU)
49 スピンドルモータ
51 スピンドルドライバ
53−1,53−2 BTLドライバ
55−1,55−2 アナログシグナルプロセッサ(ASP)
Claims (5)
- 回転している測定対象光ディスクの複屈折量を推定する装置であって、
無偏光光学系光ピックアップと、
偏光光学系光ピックアップと、
前記測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、前記測定対象光ディスクから前記無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段と、
前記測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、前記測定対象光ディスクから前記偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段と、
前記第1の信号と前記第2の信号とを比較して、前記測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段と、
を備えた光ディスクの複屈折量推定装置。 - 前記無偏光光学系光ピックアップと前記偏光光学系光ピックアップとが一台の光ディスクドライブに搭載されている、請求項1に記載の光ディスクの複屈折量推定装置。
- 回転している測定対象光ディスクの複屈折量を推定する装置であって、
前記測定対象光ディスクを搭載するターンテーブルと、
該ターンテーブルを回転するスピンドルモータと、
無偏光光学系光ピックアップと、
偏光光学系光ピックアップと、
前記無偏光光学系光ピックアップを前記測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第1の送りモータと、
前記偏光光学系光ピックアップを前記測定対象光ディスクの半径方向へ移送する第2の送りモータと、
前記測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、前記測定対象光ディスクから前記無偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第1の信号を測定する第1の測定手段と、
前記測定対象光ディスクを測定したい回転数で回転させた状態で、前記測定対象光ディスクから前記偏光光学系光ピックアップによってピックアップされた第2の信号を測定する第2の測定手段と、
前記第1の信号と前記第2の信号とを比較して、前記測定対象光ディスクの複屈折量を推定する推定手段と、
を備えた光ディスクの複屈折量推定装置。 - 回転している状態の測定対象光ディスクの複屈折量を推定する方法であって、
前記測定対象光ディスクを無偏光光学系光ピックアップによってピックアップして得られる第1の信号と、前記測定対象光ディスクを偏光光学系光ピックアップによってピックアップして得られる第2の信号と、を比較することによって、前記測定対象光ディスクの複屈折量を推定することを特徴とする光ディスクの複屈折量推定方法。 - 無偏光光学系光ピックアップと偏光光学系光ピックアップとを搭載して成る光ディスクドライブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002353359A JP2004185749A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 光ディスクの複屈折量推定装置および方法、光ディスクドライブ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002353359A JP2004185749A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 光ディスクの複屈折量推定装置および方法、光ディスクドライブ |
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ID=32754661
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JP2002353359A Withdrawn JP2004185749A (ja) | 2002-12-05 | 2002-12-05 | 光ディスクの複屈折量推定装置および方法、光ディスクドライブ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004185749A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008130033A1 (ja) * | 2007-04-20 | 2008-10-30 | Nec Corporation | 光ディスク媒体、光学式情報記録再生装置、及び、位相差補償方法 |
-
2002
- 2002-12-05 JP JP2002353359A patent/JP2004185749A/ja not_active Withdrawn
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WO2008130033A1 (ja) * | 2007-04-20 | 2008-10-30 | Nec Corporation | 光ディスク媒体、光学式情報記録再生装置、及び、位相差補償方法 |
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