JP2004180507A - マヨネーズソース組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】食用油脂、食酢、卵黄及び/又は全卵の他に、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を含んでなることを特徴とするマヨネーズソース組成物。好ましくは、組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%含有することを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物である。また本発明は、食酢又はその一部が竹酢及び/又は木酢に置き換えられていることを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物にも関する。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来品と比較してより保存性に優れ、なおかつ良好な風味を有するマヨネーズソース組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
マヨネーズソースは独特の風味を有する一種のドレッシングであり、サラダや洋風料理に直接かける他、隠し味として料理に加える等、家庭用として又は業務用として広く使用されている。マヨネーズソースは通常、食用油脂(植物油脂)、卵黄又は全卵及び食酢を主成分として、それに砂糖、食塩、及び香辛料等の調味料が加えられた乳化物である。マヨネーズソースには種々のものが存在し、風味がそれぞれ異なったものや、又は特開平6−253774号公報が開示するように、オリーブ油が植物油成分の少なくとも50%以上含有する健康食品として優れたマヨネーズソース等も知られている。これら種々のマヨネーズソースは一般に油脂成分以外の原材料を予め混合し、水性液とした後、これに油脂成分を徐々に添加し、乳化させることによって調製されるが、マヨネーズソースには上述したように食酢が含有されている為、マヨネーズソース全体としてのpHは3ないし5の間にあり、酸性状態に保たれている為にもともと殺菌力が高い。
【0003】
【特許文献1】特開平6−253774号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらマヨネーズソースの保存期間は通常、常温で約6ヶ月ないし約9ヶ月である。しかし、製品の容器を1度でも開栓すると、外気や水分に触れる機会が多く、その為に雑菌が付いて製品の一部に変質を生じたり、油脂成分が酸化して異臭を生じたり、或いは乳化状態が崩れて製品の油分と水分とが分離してしまうことがある。例えば、市販のマヨネーズソース製品を家庭で使用する場合、それがより大容量の製品であると、最初に開栓してから前記製品を使い切るまでの日数が長くかかるので、開栓時に一度外気、水分又は雑菌に曝されると、該製品を使い切るまでに製品の変質、油脂成分の酸化又は分離が進行する可能性がある。また、料理店や店頭販売でマヨネーズソースに例えばレタス、トマト等の野菜や水をベースとした他のドレッシング、ソース等を混ぜ込んで独自のドレッシングを作った場合等においては、これらの水分によってマヨネーズソース中の食酢の濃度が下がり、pHが上昇して雑菌が繁殖し、製品の変質が生じ易くなる。
かかる上述の状況に鑑み、さらなる品質向上と安全衛生の面から、腐敗も酸化もされにくいマヨネーズソースがより望ましい。
そこで、マヨネーズソースの防腐性及び酸化防止性等の保存性をより一層向上させる為に、合成の保存料や酸化防止剤を食品添加物便覧に規定された配合量の範囲内で添加することを試みた。しかし、合成保存料や酸化防止剤を使用した場合、保存期間は向上したものの、これらの保存料や酸化防止剤が有する苦味又は渋味の為にマヨネーズソースの風味が損なわれてしまうという不都合を生じた。また一部の消費者が合成保存料の配合された食品を避ける傾向がある点からも好ましいとは言い難い。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる不都合を解決する為になされたものであって、その詳細は食用油脂、食酢、卵黄及び/又は全卵の他、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を含んでなることを特徴とするマヨネーズソース組成物に関する。本発明の好ましい態様は、組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%含有することを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物に関する。また本発明は、食酢又はその一部が竹酢及び/又は木酢に置き換えられていることを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物に関する。本発明の別の好ましい態様は、組成物全量に対して前記竹酢及び/又は木酢を1ないし15重量%含有することを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物に関する。本発明のさらに好ましい態様は、組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%、及び前記竹酢及び/又は木酢を1ないし15重量%含有することを特徴とする前述のマヨネーズソース組成物に関する。
【0006】
マヨネーズソースの保存期間を向上させる上で生じた上述の不都合は、食用油脂、食酢、卵黄及び/又は全卵の他、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を含んでなるマヨネーズソース組成物によって有利に解決される。
なお、明細書に記載されるポリフェノール製剤とは、オイルフロアブル製剤であって、サラダオイル等のオイル類に1ないし5%の食品添加物に指定されている界面活性剤を加え、40ないし80℃にて前記オイル液に所定量のポリフェノールを加え、機械的に混合することにより得られる安定したオイルサスペンションを指す。
ポリフェノール及びこれが含有されるポリフェノール製剤は本来、抗菌性や消臭性を有しており、食品に添加してその保存性を高める例も見られるが、その反面、特有の苦味や渋味を有する上に、酸化、熱、光に対して変色しやすいという欠点を有する為に、その用途が必然的に制限されていた。
しかし、前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤は一定の範囲内で本発明のマヨネーズソース組成物中に配合されていると、該マヨネーズソース組成物の腐敗及び酸化を有効に抑えて保存期間が向上するだけでなく、ポリフェノールの苦味や渋味が都合よく抑制され、マヨネーズソース独特の味を損なうことがない。この事実は本発明者が初めて見出したものであり、その理由は十分に解明されていないが、おそらくは、該組成物に含まれる食用油脂とポリフェノールとの相互作用によるものと思われる。
ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を配合することによる他の利点は、マヨネーズソースの油分と水分の分離が、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤が配合されていない従来品よりも生じにくいことにある。すなわち、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤の添加によって、油分と水分の乳化の安定性が向上し、その結果、マヨネーズソース製品のより長期間の保存が可能である。
その上、本発明のマヨネーズソース組成物においては、ポリフェノールそれ自体の変色が起きにくく、さらには該組成物の変色防止の効果が奏することも分かった。かかる特質によって、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を添加する段階においては、変色防止の為の特別な処理手段等を用いる必要がない。
【0007】
本発明におけるポリフェノール又はポリフェノール製剤が、マヨネーズソース組成物中で上述のように有利な保存料としての機能を果たす為に、該組成物全量に対して0.1ないし15重量%の範囲内で含有し得る。0.1重量%以下であると、該組成物に対する保存料としての効果が十分に発揮されず、該組成物の腐敗や酸化が進行しやすくなり、従来のマヨネーズソースの保存期間よりも長い保存期間を有するマヨネーズソースを得ることが難しくなる。15重量%以上であると、マヨネーズソース組成物に対する保存料としての効果がそれ以上高まらず、その上、ポリフェノールの有する苦味や渋味が強くなってマヨネーズソースの風味が損なわれてしまう。0.1ないし15重量%の範囲内で含有することにより、マヨネーズソース特有の風味を損なうことなくその保存期間が従来品と比較して長いマヨネーズソースを提供することができる。
【0008】
また、ポリフェノールは殺菌、消臭作用の他に、発癌予防作用、老化防作用、血圧上昇抑制作用及び整腸作用等の効果を有する為、該ポリフェノールを含む本発明のマヨネーズソース組成物を摂取することにより、人体を健やかに保つ効果も期待できる。
【0009】
本発明のマヨネーズソース組成物中に含有されるポリフェノールは、人体に害を及ぼすようなものでなければ特に限定はされず、フラボン、フラボノール、フラバノン、イソフラボン、アントシアニン、フラバノール等のフラボノイド類、その他の非フラボノイド類、及びこれらの誘導体、重合体等、更に前記化合物を含有する植物体及び該植物体抽出物等何れを使用しても差し支えない。
【0010】
ポリフェノールとしては、例えば、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、タンニン酸、ガロタンニン、エラジタンニン、カフェー酸、ジヒドロカフェー酸、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸、ゲンチシン酸、ホモゲンチシン酸、没食子酸、エラグ酸、ロズマリン酸、ルチン、クエルセチン、クエルセタギン、クエルセタゲチン、ゴシペチン、アントシアニン、ロイコアントシアニン、プロアントシアニジン、エノシアニン等が挙げられる。
【0011】
本発明において使用されるポリフェノールを含有する植物体は、特に限定するものではなく、ポリフェノール類を抽出し、かつ該抽出物が人体に害を及ぼすようなものでなければ構わない。これらの例として、茶等のツバキ科植物、ブドウ等のブドウ科植物、コーヒー等のアカネ科植物、カカオ等のアオギリ科植物、ソバ等のタデ科植物、グーズベリー、クロフサスグリ、アカスグリ等のユキノシタ科植物、ブルーベリー、ホワートルベリー、ブラックハクルベリー、クランベリー、コケモモ等のツツジ科植物、赤米、ムラサキトウモロコシ等のイネ科植物、マルベリー等のクワ科植物、エルダーベリー、クロミノウグイスカグラ等のスイカズラ科植物、プラム、ヨーロッパブラックベリー、ローガンベリー、サーモンベリー、エゾイチゴ、セイヨウキイチゴ、オオナワシロイチゴ、オランダイチゴ、クロミキイチゴ、モレロチェリー、ソメイヨシノ、セイヨウミザクラ、甜茶、リンゴ等のバラ科植物、エンジュ、小豆、大豆、タマリンド、ミモザ、ペグアセンヤク等のマメ科植物、紫ヤマイモ等のヤマイモ科植物、カキ等のカキ科植物、ヨモギ、春菊等のキク科植物、バナナ等のバショウ科植物、ヤマカワラムラサキイモ等のヒルガオ科植物、ローゼル等のアオイ科植物、赤シソ等のシソ科植物、赤キャベツ等のアブラナ科植物等が挙げられる。
【0012】
本発明のマヨネーズソース組成物は、食酢又はその一部が竹酢及び/又は木酢に置き換えられてなる態様も好ましい。本発明に使用される竹酢又は木酢は食酢同様に殺菌効果を有し、前記組成物中では保存料としての効果も示すが、それ以外にマヨネーズソースの風味を改善する効果をも有している。すなわち、食酢のように鼻をつく臭いが比較的低く、その味も食酢と比べてまろやかな為、マヨネーズソースを口に入れた際の口当たりの良さがより一層向上される。また、竹酢及び/又は木酢を併せて配合することによって本マヨネーズソース組成物に含まれるポリフェノールの苦味や渋味がより一層抑えられる等、該組成物の風味改善の点においても好ましい役割を果たしている。この事実も本発明者が初めて見出したものである。さらには、竹酢及び木酢は風味の改善だけでなく、健康に関する殺菌、消臭効果、温熱効果、抗炎症効果及び抗アレルギー効果等をも有している為、これら竹酢及び/又は木酢が配合された本発明のマヨネーズソース組成物を摂取することによって、身体をより健康に保つ効果も期待される。
【0013】
前記竹酢及び/又は木酢は、マヨネーズソース組成物全量に対して1ないし15重量%の量で含有し得る。1重量%以下であると該組成物の風味改善効果、健康に関する殺菌効果等が十分に期待出来ず、また15重量%以上であると、保存期間の向上が限界となる反面、竹酢又は木酢特有の酸味が強まってマヨネーズソースの風味が損なわれてしまう。
【0014】
本発明のマヨネーズソース組成物は、最も好ましくは該組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%、及び前記竹酢及び/又は木酢を1ないし15重量%含有し得る。ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤及び竹酢及び/又は木酢がかかる範囲内で含有されることにより、より高い保存性とより良好な風味とを同時に満足するマヨネーズソースを得ることができる。
【0015】
使用される竹酢又は木酢は、食用であって人体に害を及ぼすようなものでなければどのような組成のものであっても構わない。竹酢においては、竹(モウソウチク、マダケ、ハチク等)から精製された竹酢をさらに蒸留により精製したものが好ましく使用され、木酢においては、ウバメ樫を原料として得られる木酢をさらに精製したものが好適に使用され得る。
【0016】
本発明のマヨネーズソース組成物には、食酢、竹酢又は木酢の他に酸味剤として酒酢、粕酢、米酢等の醸造酢の他、合成酢をさらに加えることももちろんできるが、甘味と酸味及び香りの点で醸造酢が好ましい。これら酸味剤を加えることにより、前記組成物の酸味を調整し、さらに所望の風味を作り出すことができる。
【0017】
本発明のマヨネーズソース組成物には乳化物質として卵黄が配合されることが好ましいが、組成物の栄養価を高める意味で、卵白をも加えた全卵を使用してももちろん良いし、レシチンを使用しても構わない。
【0018】
本発明のマヨネーズソース組成物に使用される食用油脂としては、食用に適するものであれば特に種類は問わない。例えば、大豆油、ナタネ油、コーン油、綿実油などの液状油脂の他、パーム油、ヤシ油なども使用できる。
【0019】
本発明のマヨネーズソース組成物には、その目的に応じて食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム等の公知の調味料や水等の増量剤を加えてももちろん構わない。
【0020】
本発明のマヨネーズソース組成物の調製方法は特に制限されず、従来の方法を用いて容易に調製することができる。すなわち、食酢又は/及び竹酢及び/又は木酢、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤、卵黄及び/又は全卵などを含む水性液を調製し、これにミキサー等の攪拌機を用いて食用油脂等の油脂成分を撹拌しつつ徐々に添加した後、コロイドミル等で乳化することにより調製され得る。ポリフェノール又はポリフェノール製剤は、油脂成分として食用油脂と共に混合されてももちろん構わない。
【0021】
なお、本発明に記載のマヨネーズソース又はマヨネーズソース組成物には、日本農林規格に定められるマヨネーズの他、日本農林規格の範疇にはないが、風味、外観、物性や使用目的等がマヨネーズに類似するものを指すものも包含される。
【0022】
以下、実施例をもって本発明をより具体的に説明するが、以下の実施例はいかなる場合も本発明を限定するものと解釈してはならない。なお、「%」は特に指定しない限り「重量%」を示すものとする。
【0023】
【実施例】
(実施例1)米酢10.0%、ポリフェノール製剤1.0%、水3.3%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油71.5%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例2)米酢10.0%、ポリフェノール製剤15.0%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄9.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油66.0%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例3)米酢10.0%、竹酢1.0%、ポリフェノール製剤0.3%、水4.7%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油69.8%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例4)竹酢15.0%、ポリフェノール製剤0.1%、水2.9%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油67.8%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例5)竹酢10.0%及びポリフェノール製剤15.0%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油65.0%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例6)木酢15.0%、ポリフェノール製剤0.1%、水2.9%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油67.8%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(実施例7)木酢10.0%、ポリフェノール製剤15.0%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油65.0%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(比較例1)米酢9.5%及びポリフェノール製剤17.0%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄8.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油65.5%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(比較例2)米酢12.0%、ポリフェノール製剤0.05%、水3.5%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油70.25%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(比較例3)米酢10.0%、水3.0%、砂糖3.0%、塩1.2%及びソルビン酸ナトリウム0.1%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄10.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油72.7%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
(比較例4)竹酢18.0%、水3.0%、砂糖3.0%及び塩1.2%を撹拌機にて均質となるまで混合した後、卵黄9.0%を加えてさらに撹拌した。均質な混合水性液とした後、撹拌を続けながら綿実油65.8%を徐々に滴下して粗乳化物を得た。続いてこの粗乳化物をコロイドミルに通し、最終的にマヨネーズ組成物を得た。
上述のとおり調製されたマヨネーズソース組成物の配合を下記の表1にまとめる。
【表1】
1.風味試験
表1の配合にしたがったそれぞれのマヨネーズソース組成物の一定量を、年齢20代から60代の男女計30人のパネラーにそのまま食してもらい、風味を評価した。評価の基準は、5点:好ましい、4点:どちらかというと好ましい、3点:どちらともいえない、2点:どちらかというと好ましくない、1点:好ましくない、の5段階評価で、30人のパネラーの平均値を求め評価した。結果を表2に示す。
【0024】
2.保存性試験
表1の配合にしたがって調製したそれぞれのマヨネーズソース組成物の一定量を40℃、湿度70%の条件の恒温槽中に静置した。そして、30日後におけるその組成物の状態を観察し評価した。評価は、変色の有無、成分の分離の有無、一般生菌数(寒天平板培養法による)について行い、変色の発生、成分の分離、生菌数が105/g以上、のいずれか1項目にも該当しなかった場合を○、1又は2項目に該当したものを×とした。
【0025】
結果を下記の表2に示す。
【表2】
表2の結果から、ポリフェノール製剤を0.1重量%以上配合した実施例1ないし7においては保存性は良好であったが、ポリフェノール製剤が0.1重量%以下の配合である比較例2ないし4の保存性は良好であるとは言えなかった。したがって、ポリフェノール製剤が0.1ないし15重量%配合されたマヨネーズソース組成物の保存性は、配合されていない組成物の保存性と比較してより改善されていると言える。一方、ポリフェノール製剤を17.0重量%配合した比較例1においては、保存性は良好であったものの、風味試験において課題が残る結果となった。また、酸味剤として竹酢又は木酢又は竹酢及び米酢を配合した実施例3ないし5及び7は、米酢のみを配合した実施例1、2、及び比較例1ないし3、並びに竹酢を18.0重量%配合した比較例4と比較して風味が良好であった。すなわち、米酢のみを使用した組成物よりも、米酢又は米酢の一部を竹酢又は木酢に置き換え、さらに竹酢又は木酢の配合がマヨネーズソース組成物全量に対して1ないし15重量%配合した組成物の方が風味の点で消費者に受け入れられやすいものであると言うことが出来る。また、竹酢を10.0重量%配合した実施例5は、木酢を10.0重量%配合した実施例7と比較して風味がより良好であるとの結果となった。
【0026】
【発明の効果】
本発明のマヨネーズソース組成物は、食用油脂、食酢、卵黄及び/又は全卵及びポリフェノール又はポリフェノール製剤を含んでなることを特徴とするものである。かかる組成によって、該組成物は酸化、変質、分離を生じにくく、保存性が従来品と比較してより一層向上していると同時に、ポリフェノールの苦味や渋味が抑えられる効果を奏する。さらには竹酢又は木酢を併せて配合することによって、優れた保存性及び良好な風味、さらには人の健康に関する殺菌、消臭効果を同時に満足するマヨネーズソースを提供することができる。
Claims (5)
- 食用油脂、食酢、卵黄及び/又は全卵の他、ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を含んでなることを特徴とするマヨネーズソース組成物。
- 組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%含有することを特徴とする請求項1記載のマヨネーズソース組成物。
- 食酢又はその一部が竹酢及び/又は木酢に置き換えられていることを特徴とする請求項1記載のマヨネーズソース組成物。
- 組成物全量に対して前記竹酢及び/又は木酢を1ないし15重量%含有することを特徴とする請求項3記載のマヨネーズソース組成物。
- 組成物全量に対して前記ポリフェノール及び/又はポリフェノール製剤を0.1ないし15重量%、及び前記竹酢及び/又は木酢を1ないし15重量%含有することを特徴とする請求項4記載のマヨネーズソース組成物。
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